JP2021163676A - 液式鉛蓄電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の液式鉛蓄電池を構成する正極集電体5は、鉛合金製の圧延板に対する打ち抜き加工で形成され、正極集電体5の格子状基板51は、長方形の四辺をなす枠骨と、枠骨に接続されて枠骨より内側に存在する複数本の中骨と、を有する。枠骨は、格子状基板の上側に位置し横方向に延びる上枠骨511と、下側に位置し横方向に延びる下枠骨512と、左側に位置し縦方向に延びる左枠骨513と、右側に位置し縦方向に延びる右枠骨514と、を有する。中骨は、上枠骨から下枠骨側に向かう複数本の縦中骨516と、左枠骨と右枠骨とを接続する複数本の横中骨517と、を有する。格子状基板は、複数本の横中骨の断面積の平均値の1.15倍以上1.25倍以下となる断面積を有する太い横中骨517a,517bを有する。化成後の正極板の平面度は4.0mm以下である。
【選択図】図2
Description
(1)電解液および極板群が収容されたセル室を備えた液式鉛蓄電池であって、極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を有する。正極板は、正極集電体と正極活物質を含む正極合剤とを有し、正極活物質は二酸化鉛を含有する。正極集電体は、長方形の格子状基板と格子状基板に連続する耳とを有する。格子状基板に正極合剤が保持されている。
(2)正極集電体は、鉛合金製の圧延板に対する打ち抜き加工で形成されたものであり、格子状基板は、格子状基板の長方形の四辺をなす枠骨と、枠骨に接続されて記枠骨より内側に存在する複数本の中骨と、を有する。枠骨は、格子状基板の上側に位置し横方向に延びる上枠骨と、格子状基板の下側に位置し横方向に延びる下枠骨と、格子状基板の左側に位置し縦方向に延びる左枠骨と、格子状基板の右側に位置し縦方向に延びる右枠骨と、を有する。
(3)耳は、上枠骨の長手方向中心から左枠骨に近い側および右枠骨に近い側のいずれかの側にずれた位置から上側に突出する。複数本の中骨は、上枠骨から下枠骨側に向かう複数本の縦中骨と、左枠骨と右枠骨とを接続する複数本の横中骨と、を有する。
(4)複数本の横中骨のうちの少なくとも一本は、複数本の横中骨の断面積の平均値Aより大きな断面積Bを有する太い横中骨であり、断面積の比B/Aは1.15以上である。
なお、平均値Aは、太い横中骨を含む全ての横中骨の断面積の平均値である。
また、横中骨は、横中骨の長手方向において断面積が均一である場合と、縦方向に延びる右枠骨および左枠骨の少なくともいずれかから中央部に向けて断面積が小さくなる等のように、断面積を長手方向において変化させる場合がある。このように断面積を長手方向において変化させている場合は、断面積の最小値を用いて比B/Aを算出する。
(5)化成後の正極板の平面度は4.0mm以下である。
〔課題の発見〕
正極格子体(正極集電体の格子状基板)が、横方向の寸法よりも縦方向の寸法(耳を除く寸法)の方が大きい縦長形状である場合、縦方向へのグロースが大きくなりやすく、上方の負極ストラップとの接触短絡が寿命要因となることが多かった。
鋳造法や打ち抜き法で形成された格子状基板は、一般的に、上下には左右の枠骨よりも太い枠骨が配置されているため、上部と下部は機械的強度が高く、縦方向に比べて横方向への伸びは生じにくい。
先ず、一般的に、正極格子体は、充放電時に上部から下部まで正極活物質が使用されるように、均一な電位分布を示すように設計することが好ましい。そのために、正極格子体上部には補強用の中骨を複数設けるなどして、集電耳付近の開口部の面積を小さくし、正極活物質の集電効率を高める手法がとられる。一方、軽量化の必要から、正極格子体の下部には補強用の中骨を設けないことが多い。このように正極格子体の上部は、中骨の密度が高くなるため、下部と比べ機械的強度が大きくなる。
上述の通り、横長の格子状基板を有する正極板を長期に渡り使用すると、格子状基板が樽型に変形し、セパレータの横方向の引き裂きを招き、負極板との接触短絡に至るおそれがあるが、さらに発明者が検討を重ねたところ、負極板が袋状セパレータに収納されている場合に、正極板が湾曲していると、接触短絡のリスクが高くなることが分かった。
しかしながら、正極板が大きく湾曲し平面度が4.0mmを超えると、横方向において、正極板とセパレータの面間隔は平行でなくなり、中央付近では面間の距離が大きく左右の端部では小さくなる。したがって、この状態でグロースが進行すると、湾曲した正極板の左右の端部(左枠骨及び右枠骨)がセパレータの平面を、湾曲面のなす角度で強く押圧する。
なお、液式鉛蓄電池は、正極活物質の軟化や脱落を防止するため、極板群が電槽のセル室に収納された状態で、所定の圧迫力(以下、群圧とも呼ぶ)が生じる様に寸法設計することがある。その場合、上記の湾曲した横長の正極板がグロースすることによるセパレータの貫通は、非常に容易かつ早期に発現しやすい。
これに対して、本発明の一態様の液式鉛蓄電池は、前記構成(1)〜(3)を有する液式鉛蓄電池において、前記構成(4) (5)を有すること、つまり、複数本の横中骨のうちの少なくとも一本は、複数本の横中骨の断面積の平均値Aより大きな断面積Bを有する太い横中骨であり、断面積の比B/Aは1.15以上であるとともに、化成後の正極板の平面度は4.0mm以下であることによって、正極板の機械的強度が向上して横方向に伸びにくくなり、正極格子体(正極集電体の格子状基板)の樽型や山型の変形を抑制することができる。
なお、太い横中骨の本数は多いほど、また太い横中骨の断面積が大きいほど、変形を抑制する効果は大きくなるが、電池重量の増加にもつながるため、液式鉛蓄電池の軽量化を妨げない観点から、断面積の比B/Aは1.25以下とすることが好ましい。
極板が湾曲する原因は、本発明者の検討により、以下の通りであることが判明した。基板の表面に活物質からなる活物質層を形成し極板を製造する際には、基板の両板面に同一厚さの活物質層を形成しようとするが、両板面に同一厚さの活物質層を形成することは容易ではなく、異なる厚さの活物質層が形成されてしまうこともある。例えば、図4の例であれば、極板100の基板101の右側の板面101aに形成された活物質層102Aの厚さよりも、左側の板面101bに形成された活物質層102Bの厚さの方が大きい。
両板面に同一厚さの活物質層を形成する方法としては、例えば、以下の2つの方法を挙げることができる。第一の方法は、厚さの異なる活物質層が両板面に形成された正極板を、負極板及びセパレータと積層する前に、正極板の厚さの大きい方の活物質層を削って、厚さの小さい方の活物質層と厚さを一致させる方法である。
正極板の平面度が4.0mm以下であると、正極集電体の格子状基板にグロースが生じた場合でも、セパレータが引き裂かれることを抑制できる。ただし、化成後の正極板の平面度が0.5mm未満の場合は、グロースがさらに抑制されやすくなるものの、極板群を電槽内に収容した際に電槽の内壁面により極板群に負荷される群圧が不十分となるおそれがある。その結果、正極活物質の軟化や脱落が生じやすくなり、液式鉛蓄電池の性能や寿命が低下する場合がある。よって、化成後の正極板の平面度は0.5mm以上とすることが好ましい。
二酸化鉛には、斜方晶系であるα相(α−二酸化鉛)と、正方晶系のβ相(β−二酸化鉛)がある。正極活物質が含有するα−二酸化鉛の質量αとβ−二酸化鉛の質量βの比率α/(α+β)は、20%以上40%以下であることが好ましい。このような構成であれば、電解液の成層化が生じにくいので、液式鉛蓄電池の寿命が向上するという効果が奏される。
α−二酸化鉛の質量αとβ−二酸化鉛の質量βの比率α/(α+β)が20%より小さいと、液式鉛蓄電池の寿命が不十分となるおそれがある。一方、α−二酸化鉛の質量αとβ−二酸化鉛の質量βの比率α/(α+β)が40%より大きいと、液式鉛蓄電池の容量が低下するおそれがある。
本発明の一実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。また、本実施形態には種々の変更又は改良を加えることが可能であり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。
本発明の一実施形態に係る液式鉛蓄電池の構造について、図1及び図2を参照しながら詳細に説明する。
正極合剤および負極合剤は、それぞれの格子状基板の開口部内に充填されているとともに、格子状基板の両板面に活物質層として存在する。
複数枚の正極板10の耳11は正極ストラップ13で連結され、複数枚の負極板20の耳21は負極ストラップ23で連結されている。そして、正極ストラップ13は正極端子15の一端に接続され、負極ストラップ23は負極端子25の一端に接続されており、正極端子15の他端及び負極端子25の他端が、電槽41の開口部を閉塞する蓋43を貫通して、電槽41と蓋43からなる液式鉛蓄電池のケース体の外部に露出している。
図2に示すように、正極板10を構成する正極集電体5は、鉛合金製の圧延板に対する打ち抜き加工で形成されたものであり、横長の長方形の格子状基板51と格子状基板に連続する耳11とを有し、格子状基板51に正極合剤が保持されている。格子状基板51は、長方形の四辺をなす枠骨と、枠骨に接続されて枠骨より内側に存在する複数本の中骨と、を有する。
枠骨は、格子状基板の上側に位置し横方向に延びる上枠骨511と、格子状基板の下側に位置し横方向に延びる下枠骨512と、格子状基板の左側に位置し縦方向に延びる左枠骨513と、格子状基板の右側に位置し縦方向に延びる右枠骨514と、を有する。
そして、複数本の横中骨517のうちの二本は、複数本の横中骨517の断面積の平均値Aより大きな断面積Bを有する太い横中骨517a,517bであり、断面積の比B/Aは1.15以上である。
つまり、この実施形態の液式鉛蓄電池では、正極板10を構成する正極集電体5の格子状基板51は、二本の太い横中骨517a,517bを有し、太い横中骨517aは下半分の領域に存在し、太い横中骨517bは格子状基板51の縦方向の中央部に存在する。
本実施形態に係る液式鉛蓄電池において、化成後の正極板10の平面度は4.0mm以下とされている。平面度の数値が小さいほど正極板10は平らであり、ガスの気泡が正極板10の表面に付着しにくい。化成後の正極板10の平面度が4.0mm以下であれば、ガスは極板群1の外部に排出されやすくなるので、液式鉛蓄電池の内部抵抗の上昇が抑制され、内部抵抗を測定する方法により充電状態や劣化状態を正確に判定することが可能となる。
前述したように、正極板の両板面に形成した活物質層の厚さが異なると、化成時に正極板に湾曲が生じるので、両板面に略同一厚さの活物質層が形成された正極板を化成に供すれば、湾曲を抑えて平面度を4.0mm以下とすることができる。
正極板の両板面に同時に活物質層を形成しようとすると、同一厚さの活物質層を形成することが難しくなるので、第二の方法は、正極活物質のペーストを板状格子状基板の開口部に片面ずつ充填して活物質層を形成することにより、同一厚さの活物質層を形成する方法である。
正極板の平面度は、JIS B0419:1991に規定された方法によって測定することができる。すなわち、図3に示すように、基台の平面上に、正極板の板面と基台の平面とが略平行をなすように、且つ、湾曲した正極板の凸面を上方に向けて正極板を載置して、湾曲した正極板の凸面の頂点(基台の平面から最も離れた部分)と基台の平面との間の距離hを測定する。そして、この距離hから正極板の厚さを差し引いた値を平面度とする。
以上のように、本実施形態に係る液式鉛蓄電池は、化成、定電圧充電等による内部抵抗の上昇が生じにくく、充電後の内部抵抗の低下も早い。また、本実施形態に係る液式鉛蓄電池は、優れた放電容量を有する。さらに、本実施形態に係る液式鉛蓄電池は、優れた耐久性も有している。よって、本実施形態に係る液式鉛蓄電池は、充電制御車、アイドリングストップ車のような充電制御を行う車両に搭載され且つ主に部分充電状態で用いられる液式鉛蓄電池として好適である。なお、部分充電状態とは、充電状態が例えば70%超過100%未満の状態である。
なお、本実施形態に係る液式鉛蓄電池においては、化成後の正極板の平面度と化成後の負極板の平面度は、同一であってもよいし異なっていてもよいが、異なっている方が好ましい。例えば、正極板の平面度に対する負極板の平面度の比を、極板群内において平均で50%以上80%以下とすれば、極板群内にガスが滞留しにくく、極板群からのガスの排出が生じやすい。
(A)液式鉛蓄電池の性能に対する、正極板の平面度、及び横中骨の断面積比B/Aが及ぼす影響についての検討
電池サイズがQ−85である液式鉛蓄電池を以下の方法で作製した。
先ず、正極板用および負極板用の集電体(格子状基板+耳)を、Pb−Ca−Sn合金製の圧延板から打ち抜き法で作製した。
実施例1〜12および比較例1〜13では、図2に示す正極集電体5と同じ形状であるが、二本の太い横中骨517a,517bに代えて、図2の太い横中骨517bよりも上枠骨511側のL1/L0=0.40となる位置に、太い横中骨を一本だけ有する正極集電体を用いた。そして、断面積比B/Aが1.10〜1.30となるように太い横中骨の断面積を設定した。
また、正極集電体の従来例として、図2に示す正極集電体5と同じ形状であるが、全ての横中骨の太さが同じものを用意した。
負極集電体としては、図2に示す正極集電体5と同じ形状であるが、全ての横中骨の太さが同じものを用いた。
そして、正極合剤用ペーストを正極集電体の格子状基板に充填した後に、熟成及び乾燥を行い、化成前の正極板を作製した。同様に、負極合剤用ペーストを負極集電体の格子状基板に充填した後に、熟成及び乾燥を行い、化成前の負極板を作製した。
また、セパレータとして、多孔質の合成樹脂からなり、平板状のベース面と、ベース面の面方向に対し直交する方向に突出する襞状のリブと、を有するリブ付きセパレータを用意した。リブ付きセパレータの総厚さは0.90mmとし、リブ高さは0.65mmとし、ベース面の厚さは0.25mmとした。
作製された化成前の正極板と負極板とを、リブ付きセパレータを介在させつつ交互に複数枚積層して、極板群を作製した。正極板の枚数は7枚とし、負極板の枚数は8枚とした。
なお、後の解体調査のため、各ロットの鉛蓄電池は複数個作製し、同じロットの鉛蓄電池であれば、同一の構造と電池特性を有するものと見なした。
先ず、化成後の鉛蓄電池を解体し、正極板を無作為に複数枚取り出した。取り出した正極板は、正極板が変形しないように注意を払い、流水に晒した状態で4時間保つことで、表面に付着した硫酸を水洗した後、60℃の乾燥機にて120分間乾燥させた。そして、マイクロメータを用いて、正極板の複数箇所において厚さを測定し、その平均値を正極板の厚さとする。
このようにして得られた実施例1〜23、比較例1〜13、および従来例の各液式鉛蓄電池について、75℃での複合寿命試験を行い、寿命までのサイクル数を調査した。
寿命試験後の電池について解体調査を実施し、正極グロースに伴うセパレータ破れの状況(ダメージの程度)を確認した。セパレータ破れの状況については、表1に「セパレータの状態」として、以下の四つの状態のいずれであるかを示した。
△:セパレータのベース面を目視で観察したところ、ベース面の両面に変形変色等の応力印加の形跡が見られた。
○:セパレータのベース面を目視で観察したところ、ベース面の片面にのみ、変形変色等の応力印加の形跡が見られた。
◎:セパレータのベース面を目視で観察したところ、変形変色等の応力印加の形跡が見られなかった。
従来例の正極集電体の質量は48.0gであり、それに対する質量の増加量が0.5g未満であれば「◎」、0.5g以上1.0g未満であれば「○」、1.0g以上1.5g未満であれば「△」、1.5g以上であれば「×」とした。
さらに、「重量増加の抑制」と「セパレータの状態」の両観点から、以下のように総合判定を行った。両方とも「○」であれば「◎」、一方が「○」他方が「△」であれば「○」、重量増加の抑制が「×」でセパレータの状態が「◎」であれば「△」、セパレータの状態が「×」であれば「×」とした。
また、太い横中骨の断面積が大きくなるほど、正極集電体の格子状基板の重量(質量)が増加するため、液式鉛蓄電池を軽量化する観点からは、太い横中骨の断面積断面積を1.25以下にすることが好ましい。
(B)液式鉛蓄電池の性能に対する二酸化鉛のαβ比率の影響についての検討
実施例24〜28では、正極活物質が含有するα−二酸化鉛の質量αとβ−二酸化鉛の質量βの比率α/(α+β)の影響について検討した。
液式鉛蓄電池の性能試験としては、上記(A)の検討で行ったものと同じ試験と、放電容量を調べる試験を行った。
10 正極板
20 負極板
30 セパレータ
41 電槽
5 正極集電体
51 格子状基板
11 格子状基板に連続する耳
511 上枠骨
512 下枠骨
513 左枠骨
514 右枠骨
516 縦中骨
517 横中骨
517a 太い横中骨
517b 太い横中骨
Claims (7)
- 電解液および極板群が収容されたセル室を備えた液式鉛蓄電池であって、
前記極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板と、前記正極板と前記負極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を有し、
前記正極板は、正極集電体と正極活物質を含む正極合剤とを有し、前記正極活物質は二酸化鉛を含有し、前記正極集電体は、長方形の格子状基板と前記格子状基板に連続する耳とを有し、前記格子状基板に前記正極合剤が保持され、
前記正極集電体は、鉛合金製の圧延板に対する打ち抜き加工で形成されたものであり、
前記格子状基板は、前記長方形の四辺をなす枠骨と、前記枠骨に接続されて前記枠骨より内側に存在する複数本の中骨と、を有し、
前記枠骨は、前記格子状基板の上側に位置し横方向に延びる上枠骨と、前記格子状基板の下側に位置し横方向に延びる下枠骨と、前記格子状基板の左側に位置し縦方向に延びる左枠骨と、前記格子状基板の右側に位置し縦方向に延びる右枠骨と、を有し、
前記耳は、前記上枠骨の長手方向中心から前記左枠骨に近い側および前記右枠骨に近い側のいずれかの側にずれた位置から上側に突出し、
前記複数本の中骨は、前記上枠骨から前記下枠骨側に向かう複数本の縦中骨と、前記左枠骨と前記右枠骨とを接続する複数本の横中骨と、を有し、
前記複数本の横中骨のうちの少なくとも一本は、前記複数本の横中骨の断面積の平均値Aより大きな断面積Bを有する太い横中骨であり、断面積の比B/Aは1.15以上であり、
化成後の前記正極板の平面度は4.0mm以下である液式鉛蓄電池。 - 前記太い横中骨は、前記格子状基板の縦方向の中央部から下半分の領域に存在する請求項1に記載の液式鉛蓄電池。
- 前記上枠骨の前記縦方向での中心位置と前記下枠骨の前記縦方向での中心位置との距離をL0、前記上枠骨の前記縦方向での中心位置と前記太い横中骨の前記縦方向での中心位置との距離をL1としたとき、比L1/L0は0.50以上0.80以下である請求項1に記載の液式鉛蓄電池。
- 前記上枠骨の前記縦方向での中心位置と前記下枠骨の前記縦方向での中心位置との距離をL0、前記上枠骨の前記縦方向での中心位置と前記太い横中骨の前記縦方向での中心位置との距離をL1としたとき、比L1/L0は0.20以上0.45以下である請求項1に記載の液式鉛蓄電池。
- 前記太い横中骨は、前記格子状基板の縦方向の中央部から下半分の領域にも存在する請求項4に記載の液式鉛蓄電池。
- 前記太い横中骨が二本存在する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液式鉛蓄電池。
- 前記正極活物質が含有するα−二酸化鉛の質量αとβ−二酸化鉛の質量βの比率α/(α+β)は20%以上40%以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の液式鉛蓄電池。
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