(1.概要)
本開示の実施形態に係る機器制御システムS1(以下、機器制御システムS1と略す。)は、図1に示すように、複数(図示例では3つ)の機器A11、A12、A13と、制御装置C1とを備えている。ただし、機器A1n(nは自然数)の数nは3つに限定されない。
複数の機器A1i(i=1、2、3)は、防災と防犯のうちの少なくとも一方に用いられる機器である。防災に用いられる機器(以下、防災機器と呼ぶ場合がある。)は、例えば、非常灯、誘導灯、及び火災感知器などである。また、防犯に用いられる機器(以下、防犯機器と呼ぶ場合がある。)は、例えば、監視カメラ、人感センサ、電気錠などである。ただし、これらの防災機器及び防犯機器は一例であり、非常灯、誘導灯及び火災感知器以外の防災機器、並びに監視カメラ、人感センサ、電気錠以外の防犯機器も機器A1iに含まれる場合がある。
複数の機器A1iは、例えば、2線式の給電線L1を介して制御装置C1と電気的に接続される。給電線L1は、送り配線によって各機器A1iと電気的に接続される。各機器A1iは、給電線L1を介して供給される電力によって動作する。ただし、各機器A1iは、防災又は防犯のための第1の動作モードと、第1の動作モードと異なる第2の動作モードを含む複数の動作モードを択一的に切り替えて動作する。
制御装置C1は、複数種類の電源電圧のうちから選択した1種類の電源電圧を給電線L1を介して複数の機器A1iに供給する。各機器A1iは、第1及び第2の動作モードを含む複数の動作モードのうち、制御装置C1で選択された1種類の電源電圧と一対一に対応する動作モードに切り替えて動作する。
しかして、制御装置C1は、給電線L1を介して供給する電源電圧の種類を切り替えることにより、第1及び第2の動作モードを含む複数の動作モードのうちの1つの動作モードに切り替えるように各機器A1iを制御することができる。したがって、機器制御システムS1は、制御装置C1から複数の機器A1iを制御するための信号線を不要とし、省配線化を図ることができる。
以下、本開示の実施形態に係る機器制御システム、機器及び制御装置について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(2.実施形態1)
(2−1.機器制御システムの全体構成)
実施形態1に係る機器制御システムS1は、複数の機器A1iを防災機器とした防災システムである(図1参照)。各機器A1iは、いわゆる電源別置型の非常灯であって、オフィスビル又は商業施設などの建物における天井に埋め込まれる(図4参照)。電源別置型の非常灯とは、外部に設置される非常用電源(予備電源装置P1)から非常用電力が供給されて非常点灯を行う防災機器である。ただし、複数の機器A1iの一部又は全部が、電源別置型の誘導灯(図5参照)であっても構わない。電源別置型の誘導灯とは、通常、電力系統から供給される常用電力で点灯し、電力系統の停電時に予備電源装置P1から供給される非常用電力で点灯する防災機器である。
各機器A1iは、図2に示すように、電源回路10、負荷回路11及び制御回路12を備える。電源回路10は、給電線L1と電気的に接続されている。電源回路10は、給電線L1を介して供給される電源電圧を、負荷回路11が必要とする電圧に電圧変換する。また、電源回路10は、給電線L1を介して供給される電源電圧から、別途、制御電圧を生成する。
負荷回路11は、負荷である光源と、光源を点灯させる点灯回路とを有している。光源は、例えば、照明用白色LED(Light Emitting Diode)である。ただし、機器A1iが非常灯である場合、光源は、白熱電球、ハロゲン電球、及び蛍光灯であってもよい。また、機器A1iが誘導灯である場合、光源は、冷陰極蛍光灯であってもよい。負荷がLEDである場合、点灯回路は、LEDに定電流を供給する定電流回路であることが好ましい。
制御回路12は、マイクロコントローラを主構成要素とする。制御回路12は、給電線L1を介して電源回路10に入力される電源電圧の電圧値を判別し、判別した電圧値に応じて電源回路10を制御する。なお、制御回路12は、電源回路10が生成する制御電圧によって動作する。したがって、電源回路10が制御電圧を生成していないとき(給電線L1に電源電圧が印加されていないとき)、制御回路12が停止するので、電源回路10及び負荷回路11も全て停止する。言い換えると、機器A1iは、給電線L1に電源電圧が印加されていないときは停止している。
制御装置C1は、予備電源装置P1及び電源装置P2のそれぞれと電気的に接続されている(図1参照)。
予備電源装置P1は、例えば、商用の交流電源PSから電源線LEを介して供給される交流電力で蓄電池を充電し、蓄電池に蓄えられた電力(非常用電力)を交流電源PSの停電時に機器制御システムS1に供給する。予備電源装置P1は、1つ以上の蓄電池と、交流電源PSから供給される交流電力で蓄電池を充電する充電回路と、交流電源PSの停電を検知する停電検知回路とを有している。そして、予備電源装置P1は、停電検知回路が停電を検知した場合に蓄電池を放電し、2線式の第1電線LP1を介して直流電力を出力する。なお、予備電源装置P1から供給される直流電力の電圧(以下、第1電源電圧V1と呼ぶ。)は、例えば、100Vの直流電圧である。ただし、予備電源装置P1は、蓄電池、充電回路、停電検知回路に加えて、発電機を備えても構わない。予備電源装置P1が発電機を備える場合、予備電源装置P1から供給される電圧は交流電圧であっても構わない。
電源装置P2は、交流電源PSから電源線LEを介して供給される交流電圧(例えば、実効値100Vの交流電圧)を直流電圧(以下、第2電源電圧V2と呼ぶ。)に変換し、2線式の第2電線LP2を介して制御装置C1に第2電源電圧V2を出力する。なお、第2電源電圧V2は、例えば、24Vの直流電圧である。
制御装置C1は、切替回路20と、切替回路20を制御する制御回路21とを備える(図3参照)。切替回路20は、例えば、常開型の機械的接点を有する電磁リレーと、電磁リレーを作動(励磁)する作動回路とを有している。電磁リレーは、第2電線LP2と給電線L1の間に設けられる。
制御回路21は、作動回路に電磁リレーを作動させるように切替回路20を制御する。具体的には、制御回路21は、作動回路に電磁リレーを作動させているときに第2電線LP2と給電線L1を電気的に接続し、作動回路に電磁リレーを作動させていないときに第2電線LP2と給電線L1を電気的に切り離すように切替回路20を制御する。なお、切替回路20は、電磁リレーに代えて、半導体リレーを有しても構わない。
(2−2.機器制御システムの動作)
次に、機器制御システムS1の動作を説明する。ただし、以下の説明では、全ての機器A1iを電源別置型の非常灯とする。
まず、火災などの災害が発生しておらず、交流電源PSが停電していない場合、予備電源装置P1から第1電線LP1に第1電源電圧V1が印加されない。また、制御装置C1において、切替回路20が第2電線LP2と給電線L1を電気的に切り離している場合、電源装置P2から第2電線LP2に第2電源電圧V2が印加されない。したがって、各機器A1iは、給電線L1を介して第1電源電圧V1及び第2電源電圧V2のいずれも供給されないため、停止状態(光源を消灯した状態)を維持する。
一方、火災などの災害が発生して交流電源PSが停電した場合、予備電源装置P1から第1電線LP1に第1電源電圧V1が印加される。言い換えると、制御装置C1は、交流電源PSが停電した場合、第1電源電圧V1を選択して給電線L1に出力する。
各機器A1iの電源回路10は、第1電源電圧V1から制御電圧を生成する。そして、電源回路10が制御電圧を生成することによって制御回路12が起動する。
各機器A1iの制御回路12は、給電線L1から電源回路10に入力される電圧の電圧値をしきい値と比較することにより、電源回路10に入力されている電圧が第1電源電圧V1と第2電源電圧V2のいずれであるかを判別する。なお、しきい値は、例えば、電源回路10に入力される電圧として30Vに対応する値である。そして、制御回路12は、電源回路10に入力されている電圧が第1電源電圧V1であると判別すれば、第1の動作モードで動作する。第1の動作モードにおいて、制御回路12は、第1電源電圧V1を負荷回路11に必要な電圧に変換するように電源回路10を制御する。そして、負荷回路11は、電源回路10から供給される電圧で光源を点灯させて非常点灯を行う。つまり、各機器A1iは、給電線L1を介して第1電源電圧V1が供給されている場合、防災のための第1の動作モード(負荷回路11の光源を点灯させる動作モード)に切り替えて動作する。
ここで、防災機器及び防犯機器は、災害発生時及び防犯上の異常発生時に正常に機能しない事態を回避するため、定期的な点検の実施が法律で義務づけられている。そこで、機器制御システムS1では、制御装置C1が遠隔から制御して各機器A1iに点検を行わせる。
例えば、制御装置C1の制御回路21は、トリガ入力を受け付けたとき、切替回路20の作動回路に電磁リレーを作動させて第2電源線LP2と給電線L1を電気的に接続する。その結果、電源装置P2の電源電圧(24Vの第2電源電圧V2)が給電線L1を介して各機器A1iに供給される。ただし、制御回路21は、あらかじめ決められたスケジュールに従って、切替回路20の作動回路に電磁リレーを作動させて第2電源線LP2と給電線L1を電気的に接続しても構わない。
各機器A1iの電源回路10は、第2電源電圧V2から制御電圧を生成する。そして、電源回路10が制御電圧を生成することによって制御回路12が起動する。
各機器A1iの制御回路12は、給電線L1から電源回路10に入力される電圧の電圧値をしきい値と比較することにより、電源回路10に入力されている電圧が第1電源電圧V1と第2電源電圧V2のいずれであるかを判別する。なお、しきい値は、例えば、電源回路10に入力される電圧として30Vに対応する値である。そして、制御回路12は、電源回路10に入力されている電圧が第2電源電圧V2であると判別すれば、第2の動作モードで動作する。第2の動作モードにおいて、制御回路12は、第2電源電圧V2を負荷回路11に必要な電圧に変換するように電源回路10を制御する。そして、負荷回路11は、電源回路10から供給される電圧で光源を点灯させて非常点灯を行う。
さらに、制御回路12は、負荷回路11において光源に流れる電流(負荷電流)が所定の範囲内に収まっているか否かを検知し、負荷電流が所定の範囲内に収まっていれば、異常無しと判定し、負荷電流が所定の範囲を外れていれば、異常有りと判定する。例えば、光源が断線故障している場合は負荷電流がゼロとなって所定の範囲を外れると考えられ、光源が短絡故障している場合は負荷電流が大幅に増大して所定の範囲を外れると考えられる。つまり、各機器A1iは、給電線L1を介して第2電源電圧V2が供給されている場合、第1の動作モードと異なる第2の動作モード(点検を行う動作モード)に切り替えて動作する。
ところで、機器制御システムS1は、各機器A1iに行わせた点検の結果を報知する必要がある。例えば、各機器A1iの制御回路12は、給電線L1を介して点検の結果を示すデータを制御装置C1へ伝送することが好ましい。制御装置C1は、各機器A1iから受け取った各々の点検の結果を、例えば、外付けのモニタ装置に表示して報知すればよい。なお、制御装置C1と各機器A1iの間の通信方式は、例えば、給電線L1を通信媒体とする電力線搬送通信方式でもよいし、給電線L1に印加されている第2電源電圧V2をパルス幅変調する通信方式などでもよい。
また、各機器A1iの制御回路12は、点検の結果を光及び音の少なくとも一方の媒体を用いて報知してもよい。例えば、制御回路12は、点検の結果が正常であれば緑色LEDを発光させ、点検の結果が異常であれば赤色LEDを発光させればよい。あるいは、制御回路12は、圧電ブザーから点検の結果を報知するための音又はメッセージを出力させてもよい。
ここで、制御装置C1の制御回路21は、外部設備XXと通信可能に構成されても構わない(図6参照)。外部設備XXは、例えば、建物を管理する防災センターに設置される。そして、防災センターの係員が所定の操作を行うことによって、外部設備XXから制御装置C1の制御回路21に点検開始のトリガ信号が送信される。あるいは、外部機器XXは、あらかじめ決められたスケジュールに従って制御装置C1の制御回路21に点検開始のトリガ信号を送信しても構わない。制御装置C1の制御回路12は、外部設備XXからトリガ信号を受信すると、切替回路20の作動回路に電磁リレーを作動させて第2電源線LP2と給電線L1を電気的に接続する。その結果、各機器A1iに点検を行わせることができる。なお、制御装置C1の制御回路21は、各機器A1iから受け取った各々の点検の結果を外部設備XXに通知しても構わない。外部設備XXは、制御装置C1から受け取った各機器A1iの点検の結果を、液晶モニタなどの表示デバイスに表示し、かつ、ハードディスクドライブなどの記憶装置に記憶させることが好ましい。
(3.実施形態2)
(3−1.機器制御システムの全体構成)
実施形態2に係る機器制御システムS2は、図7に示すように、複数(図7では3つ)の機器A2iを防災機器とした防災システムである。ただし、機器A2n(nは自然数)の数nは3つに限定されない。
各機器A2i(i=1、2、…)は、いわゆる電池内蔵型の非常灯であって、オフィスビル又は商業施設などの建物における天井に埋め込まれる。電池内蔵型の非常灯とは、蓄電池を内蔵し、常用電源から供給される常用電力によって蓄電池を充電するとともに、常用電源の停電時に蓄電池から放電する非常用電力で非常点灯を行う防災機器である。ただし、複数の機器A2iの一部又は全部が、電池内蔵型の誘導灯であっても構わない。電池内蔵型の誘導灯とは、蓄電池を内蔵し、電力系統から供給される常用電力で点灯するとともに蓄電池を充電し、電力系統の停電時に蓄電池から供給される非常用電力で点灯する防災機器である。
各機器A2iは、図8に示すように、電源回路10、負荷回路11、制御回路12、蓄電池13及び充電回路14を備える。電源回路10は、給電線L1と電気的に接続されている。電源回路10は、給電線L1を介して供給される電源電圧を、負荷回路11及び充電回路14が必要とする電圧に電圧変換する。また、電源回路10は、給電線L1を介して供給される電源電圧から、別途、制御電圧を生成する。蓄電池13は、例えば、1つ以上のニッケル水素蓄電池を有する。ただし、蓄電池13は、ニッケル水素蓄電池の代わりに、リチウムイオン蓄電池などの蓄電池を有しても構わない。充電回路14は、電源回路10から供給される電圧(常用電力)で蓄電池13を充電する。
制御回路12は、マイクロコントローラを主構成要素とする。制御回路12は、給電線L1を介して電源回路10に入力される電源電圧の電圧値を判別し、判別した電圧値に応じて電源回路10を制御する。なお、制御回路12は、電源回路10が生成する制御電圧によって動作する。
制御装置C2は、交流電源PS及び電源装置P2のそれぞれと電気的に接続されている(図7及び図9参照)。
電源装置P2は、実施形態1に係る機器制御システムS1の電源装置P2と共通の構成を有している。すなわち、電源装置P2は、交流電源PSから電源線LEを介して供給される交流電圧を直流の第2電源電圧V2に変換し、第2電線LP2を介して制御装置C2に第2電源電圧V2を出力する。なお、第2電源電圧V2は、例えば、24Vの直流電圧である。
制御装置C2は、切替回路22と、切替回路22を制御する制御回路21とを備える(図9参照)。切替回路22は、例えば、常閉型の機械的接点を有する第1の電磁リレーと、常開型の機械的接点を有する第2の電磁リレーと、第1及び第2の電磁リレーをそれぞれ作動(励磁)する作動回路とを有している。第1の電磁リレーは、電源線LEと給電線L1の間に設けられ、第2の電磁リレーは、第2電線LP2と給電線L1の間に設けられる。
制御回路21は、作動回路に第1及び第2の電磁リレーを作動させるように切替回路22を制御する。具体的には、制御回路21は、作動回路に第1及び第2の電磁リレーを作動させているときに電源線LEを給電線L1から電気的に切り離し、かつ、第2電線LP2と給電線L1を電気的に接続するように切替回路22を制御する。また、制御回路21は、作動回路に第1及び第2の電磁リレーを作動させていないときに電源線LEと給電線L1を電気的に接続し、かつ、第2電線LP2と給電線L1を電気的に切り離すように切替回路22を制御する。なお、切替回路22は、第1及び第2の電磁リレーに代えて、半導体リレーを有しても構わない。
(3−2.機器制御システムの動作)
次に、機器制御システムS2の動作を説明する。ただし、以下の説明では、全ての機器A2iを電池内蔵型の非常灯とする。
まず、火災などの災害が発生しておらず、交流電源PSが停電していない場合、制御装置C2の制御回路21は、第1及び第2の電磁リレーを作動しないように切替回路22を制御する。ゆえに、各機器A2iには、制御装置C2から給電線L1を介して交流電源PSの交流電圧(第3電源電圧V3)が供給される。
各機器A2iの電源回路10は、給電線L1を介して供給される第3電源電圧V3を、充電回路14に供給する直流電圧と制御回路12に供給する制御電圧に変換する。充電回路14は、電源回路10から供給される直流電圧によって蓄電池13を充電する。そして、充電回路14が蓄電池13を充電している間、電源回路10及び蓄電池13から負荷回路11に電圧が出力されないので、各機器A2iは、負荷回路11を動作させずに停止状態(光源を消灯した状態)を維持する。なお、このときの各機器A2iの動作モードを第3の動作モード(蓄電池13を充電する動作モード)と呼ぶ。
一方、火災などの災害が発生して交流電源PSが停電した場合、制御装置C2から給電線L1には第2電源電圧V2及び第3電源電圧V3のいずれも印加されない。言い換えると、制御装置C2は、交流電源PSが停電した場合、第4電源電圧(0V)を選択する。
各機器A2iでは、給電線L1を介して電源電圧が供給されないので、電源回路10と充電回路14が停止し、蓄電池13から放電される電力で制御回路12が第1の動作モードで動作する。第1の動作モードにおいて、制御回路12は、負荷回路11に、電源回路10から供給される電圧で光源を点灯させて非常点灯を行う。つまり、各機器A2iは、交流電源PSが停電した場合、防災のための第1の動作モード(負荷回路11の光源を点灯させる動作モード)に切り替えて動作する。
また、制御装置C2の制御回路21は、トリガ入力を受け付けたとき、切替回路22の作動回路に第1及び第2の電磁リレーを作動させ、電源線LEと給電線L1を電気的に切り離すとともに第2電源線LP2と給電線L1を電気的に接続する。その結果、電源装置P2の第2電源電圧V2が給電線L1を介して各機器A2iに供給される。ただし、制御回路21は、あらかじめ決められたスケジュールに従って、切替回路20の作動回路に第1及び第2の電磁リレーを作動させて電源線LEと給電線L1を電気的に切り離すとともに第2電源線LP2と給電線L1を電気的に接続しても構わない。
各機器A2iの電源回路10は、第2電源電圧V2から制御電圧を生成する。そして、電源回路10が制御電圧を生成することによって制御回路12が起動する。
各機器A2iの制御回路12は、給電線L1から電源回路10に入力される電圧の電圧値をしきい値と比較することにより、電源回路10に入力されている電圧が第2電源電圧V2と第3電源電圧V3のいずれであるかを判別する。なお、しきい値は、例えば、電源回路10に入力される電圧として30Vに対応する値である。そして、制御回路12は、電源回路10に入力されている電圧が第2電源電圧V2であると判別すれば、第2の動作モードで動作する。第2の動作モードにおいて、制御回路12は、電源回路10を制御して充電回路14への給電を停止させる。そして、負荷回路11は、蓄電池13から放電される直流電力(非常用電力)で光源を点灯させて非常点灯を行う。
さらに、制御回路12は、負荷回路11に光源を点灯させ始めてから所定時間(30分又は60分)の経過中又は経過後に、負荷回路11の負荷電流が所定の範囲内に収まっているか否かを検知する。制御回路12は、負荷電流が所定の範囲内に収まっていれば、異常無しと判定し、負荷電流が所定の範囲を外れていれば、異常有りと判定する。例えば、蓄電池13が劣化して容量が大きく減少している場合及び光源が断線故障している場合は、所定時間の経過中又は経過後の負荷電流がゼロとなって所定の範囲を外れると考えられる。また、光源が短絡故障している場合は負荷電流が大幅に増大して所定の範囲を外れる(負荷電流がほぼゼロとなる)と考えられる。つまり、各機器A2iは、給電線L1を介して第2電源電圧V2が供給されている場合、第1の動作モードと異なる第2の動作モード(点検を行う動作モード)に切り替えて動作する。
そして、各機器A2iの制御回路12は、給電線L1を介して点検の結果を示すデータを制御装置C2へ伝送することが好ましい。制御装置C2は、各機器A2iから受け取った各々の点検の結果を、例えば、外付けのモニタ装置に表示して報知すればよい。なお、制御装置C2と各機器A2iの間の通信方式は、例えば、給電線L1を通信媒体とする電力線搬送通信方式でもよいし、給電線L1に印加されている第2電源電圧V2をパルス幅変調する通信方式などでもよい。
また、各機器A2iの制御回路12は、点検の結果を光及び音の少なくとも一方の媒体を用いて報知してもよい。例えば、制御回路12は、点検の結果が正常であれば緑色LEDを発光させ、点検の結果が異常であれば赤色LEDを発光させればよい。あるいは、制御回路12は、圧電ブザーから点検の結果を報知するための音又はメッセージを出力させてもよい。
(4.実施形態3)
(4−1.機器制御システムの全体構成)
実施形態3に係る機器制御システムS3は、図10に示すように、複数(図10では2つ)の機器A31、A32を防災機器とした防災システムである。ただし、機器A3n(nは自然数)の数nは2つに限定されない。
各機器A3i(i=1、2、…)は、電池内蔵型の誘導灯であって、オフィスビル又は商業施設などの建物の壁、天井などに設置される。電池内蔵型の誘導灯は、蓄電池を内蔵し、電力系統(交流電源PS)から供給される常用電力で点灯するとともに蓄電池を充電し、電力系統の停電時に蓄電池から供給される非常用電力で点灯する。
ここで、誘導灯は原則として常時点灯させる必要があるが、自動火災報知設備と連動して点灯し、かつ、設置場所の利用形態に応じて点灯するように措置されている場合は誘導灯を消灯させることができる。ただし、誘導灯を消灯可能とする場合、自動火災報知設備からの移報(火災発生信号)を誘導灯に伝達するために誘導灯用信号装置5、及び中継盤6が必要である(図10参照)。中継盤6は、誘導灯用信号装置5からの点灯信号及び消灯信号によって誘導灯を点灯/消灯する役割を担っている。
誘導灯用信号装置5は、2線式の信号線Lsを介して中継盤6に点灯信号及び消灯信号を伝達する。中継盤6は、第1給電線L11、第2給電線L12及び第3給電線L13を介して複数の機器A3iに電源電圧を供給する。中継盤6は、第1給電線L11と第2給電線L12の線間に第1の電源電圧V12を印加する。また、中継盤6は、第2給電線L12と第3給電線L13の線間に第2の電源電圧V23を印加する。
さらに、中継盤6は制御装置C3を兼ねている。制御装置C3(中継盤6)は、第1の電源電圧V12及び第2の電源電圧V23を、それぞれ3種類の電源電圧(実効値100Vの交流電圧、24Vの直流電圧及び0V)に択一的に切り替えるように構成されている。したがって、制御装置C3は、表1に示す9通りの組合せの第1及び第2の電源電圧V12、V23を各機器A3iに供給することができる。
各機器A3iは、図11に示すように、電源回路10、負荷回路11、制御回路12、蓄電池13及び充電回路14を備える。電源回路10は、第1給電線L11及び第2給電線L12と電気的に接続されている。電源回路10は、第1給電線L11と第2給電線L12を介して供給される第1の電源電圧V12を、負荷回路11及び充電回路14が必要とする電圧に電圧変換する。また、電源回路10は、第1の電源電圧V12から、別途、制御電圧を生成する。充電回路14は、電源回路10から供給される電圧(常用電力)で蓄電池13を充電する。
制御回路12は、マイクロコントローラを主構成要素とする。制御回路12は、電源回路10に入力する第1の電源電圧V12の電圧値及び制御回路12に入力する第2の電源電圧V23の電圧値を各別に判別する。そして、制御回路12は、判別した第1及び第2の電源電圧V12、V23電圧値の組合せに応じた動作モードで動作する(表1参照)。
(4−2.機器制御システムの動作)
次に、機器制御システムS3の動作を説明する。
自動火災報知設備から火災発生信号が入力されていない場合、誘導灯用信号装置5は、信号線Lsの線間電圧を0Vとすることで制御装置C3に点灯信号を伝達する。また、誘導灯用信号装置5は、信号線Lsの線間電圧を100Vとすることで制御装置C3に消灯信号を伝達する。
制御装置C3は、交流電源PSから電源線LEを介して交流電圧(実効値100Vの交流電圧)が供給されている場合、第1の電源電圧V12として100Vの交流電圧を第1給電線L11と第2給電線L12の線間に印加する。なお、交流電源PSが停電して交流電圧が供給されなくなった場合、第1の電源電圧V12は0Vとなる。
また、制御装置C3は、誘導灯用信号装置5から点灯信号が伝達されている場合、第2の電源電圧V23として100Vの交流電圧を第2給電線L12と第3給電線L13の線間に印加する。一方、制御装置C3は、誘導灯用信号装置5から消灯信号が伝達されている場合、第2給電線L12と第3給電線L13の線間電圧(第2の電源電圧V23)を0Vとする。
各機器A3iの制御回路12は、第1及び第2の電源電圧V12、V23のそれぞれの電圧値が100Vである場合、第1の動作モードで動作する。第1の動作モードにおいて、制御回路12は、負荷回路11に光源を点灯させ、かつ、充電回路14に蓄電池13を充電させる(表1参照)。
一方、各機器A3iの制御回路12は、第1の電源電圧V12が100Vであり、かつ、第2の電源電圧V23が0Vである場合、負荷回路11を停止して光源を消灯させる。ただし、制御回路12は、電源回路10及び充電回路14を動作させて蓄電池13の充電を継続する(表1参照)。
また、各機器A3iにおいて、交流電源PSが停電して第1の電源電圧V12が0Vになると電源回路10、充電回路14及び制御回路12が停止するが、負荷回路11は、蓄電池13から供給される非常用電力で光源を点灯させることができる(表1参照)。なお、誘導灯用信号装置5から制御装置C3に消灯信号が伝達されている場合であっても、自動火災報知設備から誘導灯用信号装置5に火災発生信号が出力されれば、各機器A3iが蓄電池13の非常用電力で光源を点灯させる。
ここで、制御装置C3は、第1及び第2の電源電圧V12、V23を各別に24Vの直流電圧に切り替える。例えば、制御装置C3は、第1の電源電圧V12として100Vの交流電圧を出力しているとき、外部から第1の点検開始のトリガ入力を受け付けると第2の電源電圧V23を24Vの直流電圧に切り替える。
各機器A3iの制御回路12は、第1の電源電圧V12として100Vの交流電圧が供給されているとき、第2の電源電圧V23が24Vの直流電圧に切り替えられると、第2の動作モード[2]に切り替えて動作する(表1参照)。制御回路12は、第2の動作モード[2]において、蓄電池13の電池電圧を計測し、電池電圧の計測値に基づいて蓄電池13を点検する。例えば、制御回路12は、電池電圧の計測値が蓄電池13の定格電圧を含む所定の範囲内に入れば正常と判定し、所定の範囲を外れれば異常と判定する。
また、制御装置C3は、第1の点検開始のトリガ入力を受け付けて第2の電源電圧V23を24Vの直流電圧に切り替えた後、第1及び第2の電源電圧V12、V23を双方とも24Vの直流電圧に切り替える。
各機器A3iの制御回路12は、第1及び第2の電源電圧V12、V23が24Vの直流電圧に切り替えられると、第3の動作モード[3]に切り替えて動作する(表1参照)。そして、制御回路12は、第2の動作モード[2]における第1の点検結果(蓄電池13の正常・異常)を示すデータを、第1給電線L11と第2給電線L12又は第2給電線L12と第3給電線L13のいずれかを通信媒体として制御装置C3に伝送する。
さらに、制御装置C3は、第1の電源電圧V12として100Vの交流電圧を出力しているとき、外部から第2の点検開始のトリガ入力を受け付けると第1の電源電圧V12を0Vに切り替え、かつ、第2の電源電圧V23を24Vの直流電圧に切り替える。
各機器A3iの制御回路12は、第1の電源電圧V12が0Vに切り替えられ、第2の電源電圧V23が24Vの直流電圧に切り替えられると、第4の動作モード[4]に切り替えて動作する(表1参照)。制御回路12は、第4の動作モード[4]において、充電回路14を停止し、蓄電池13から供給される非常用電力で負荷回路11に光源を点灯させる。そして、制御回路12は、負荷回路11に光源を点灯させ始めてから所定時間(30分又は60分)が経過した後、負荷回路11の負荷電流が所定の範囲内に収まっているか否かを検知する。制御回路12は、負荷電流が所定の範囲内に収まっていれば、異常無しと判定し、負荷電流が所定の範囲を外れていれば、異常有りと判定する。
また、制御装置C3は、第2の点検開始のトリガ入力を受け付けて第1の電源電圧V12を0Vとし、第2の電源電圧V23を24Vの直流電圧に切り替えた後、第1及び第2の電源電圧V12、V23を双方とも24Vの直流電圧に切り替える。
各機器A3iの制御回路12は、第1及び第2の電源電圧V12、V23が24Vの直流電圧に切り替えられると第3の動作モード[3]に切り替えて動作する。そして、制御回路12は、第4の動作モード[4]における第2の点検結果を示すデータを、第1給電線L11と第2給電線L12又は第2給電線L12と第3給電線L13のいずれかを通信媒体として制御装置C3に伝送する。
制御装置C3は、各機器A3iから受け取った各々の第1及び第2の点検結果を、例えば、外付けのモニタ装置に表示して報知すればよい。なお、制御装置C3と各機器A3iの間の通信方式は、例えば、第1給電線L11と第2給電線L12又は第2給電線L12と第3給電線L13を通信媒体とする電力線搬送通信方式である。あるいは、制御装置C3と各機器A3iの間の通信方式は、第1の電源電圧V12又は第2の電源電圧V23をパルス幅変調する通信方式などでもよい。
また、各機器A3iの制御回路12は、第1及び第2の点検結果を光及び音の少なくとも一方の媒体を用いて報知してもよい。
ところで、制御装置C3は、第1の電源電圧V12を24Vの直流電圧とし、第2の電源電圧V23を24Vの直流電圧又は0Vとする2通りの組合せを選択することも可能である(表1参照)。したがって、各機器A3iの制御回路12は、2通りの組合せのそれぞれに応じた2つの動作モードを切り替えて動作することができる。
なお、上述した実施形態1−3に係る機器制御システムC1−C3において、複数の機器A1i−A3iの少なくとも一部は、点検以外の動作モードを有していても構わない。例えば、機器A1i−A3iが人感センサを備えている場合、人感センサの検知結果(人の在/不在)を制御装置C1−C3に通知する動作モードを有してもよい。あるいは、機器A1i−A3iが温度センサを備えている場合、温度センサで計測する周囲温度を制御装置C1−C3に通知する動作モードを有してもよい。
(5.参考例)
ところで、誘導灯には複数種類の誘導灯が存在し、その1つとして、図12に示すような誘導音付点滅形避難口誘導灯7がある。この誘導音付点滅形避難口誘導灯7(以下、誘導灯7と略す。)は、箱形の筐体70を有している。筐体70の前面における中央に表示パネル71が配置されている。
また、筐体70の前面における表示パネル71の下にレンズ72が配置されている。レンズ72は、筐体70内に収容されている点滅光源(不図示)から放射される光(点滅光)の配光を制御する。
さらに、筐体70内にはスピーカ(不図示)が収容されている。そして、筐体70の前面における表示パネル71の隣(図12における左隣)にスピーカ用の窓700が開口している。この窓700は、スピーカから出力される音を通すための多数の孔が設けられたカバー73で塞がれている。
この誘導灯7は、誘導灯用信号装置から受信する点滅制御信号に応じて点滅光源を点滅させ、かつ、誘導灯用信号装置から受信する誘導音制御信号に応じてスピーカから誘導音を出力するように構成されている。なお、スピーカから出力される誘導音は、例えば、「避難口はこちらです。」というような音声メッセージなどである。
誘導灯7は、図13に示すように、電源回路74、負荷回路75、制御回路76、蓄電池77及び充電回路78を備えている。
電源回路74は、2線式の電源線LEを介して供給される交流電圧を、負荷回路75及び充電回路78に適した直流電圧に変換し、かつ、制御回路76の動作用の制御電圧を生成する。
負荷回路75は、表示パネル71に光を照射するための光源、光源を点灯させる点灯回路、点滅光源、点滅光源を点滅させる点滅回路、スピーカ、スピーカから誘導音を出力させる誘導音回路を有している。なお、点滅回路と誘導音回路は、制御回路76に制御されて点滅光源を点滅させ、スピーカから誘導音を出力させる。
充電回路78は、電源回路74から供給される直流電力で蓄電池77を充電する。蓄電池77は、電源線LEを介して入力する交流電圧が停電したときに負荷回路75に非常用電力を供給する。これにより、点灯回路は、停電時においても表示パネル71に光を照射することができる。
制御回路76は、2線式の信号線L7を介して誘導灯用信号装置から制御信号を受け取ることができる。制御信号は、例えば、定格電圧が24Vの直流電圧の電圧値によって複数種類の制御内容を伝達する。例えば、制御回路76は、電圧値が0Vの制御信号を受け取った場合、負荷回路75の点滅回路に点滅光源を点滅させ、かつ、誘導音回路にスピーカから誘導音を出力させる。また、制御回路76は、電圧値が18Vの制御信号を受け取った場合、負荷回路75の点滅回路に点滅光源を点滅させ、かつ、誘導音回路には誘導音を出力させない。さらに、制御回路76は、電圧値が6Vの制御信号を受け取った場合、点滅回路及び誘導音回路の点検を実施する。そして、制御回路76は、電圧値が12Vの制御信号を受け取った場合、点滅回路及び誘導音回路の点検結果を示すデータを信号線L7を介して誘導灯用信号装置に伝送する。なお、制御回路76は、電圧値が24Vの定格値である制御信号を受け取った場合、点滅回路及び誘導音回路を双方とも動作させない。
上述した誘導灯7及び誘導灯用信号装置を含む機器制御システムの参考例では、点滅光源の点滅動作を制御するための制御信号、誘導音の出力動作を制御するための制御信号、及び点検動作を制御するための制御信号、を共通の信号線L7を介して伝達できる。その結果、参考例の機器制御システムは、複数種類の制御信号をそれぞれ別の信号線を介して伝達する場合に比べて、信号線の省配線化を図ることができる。
(7.まとめ)
本開示の第1の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、防災と防犯のうちの少なくとも一方に用いられる複数の機器(A1i;A2i;A3i)と、複数の機器(A1i;A2i;A3i)を制御する制御装置(C1;C2;C3)とを備える。複数の機器(A1i;A2i;A3i)のそれぞれは、防災又は防犯のための第1の動作モード、及び前記第1の動作モードと異なる第2の動作モードを含む複数の動作モードを択一的に切り替えて動作する。制御装置(C1;C2;C3)は、複数種類の電源電圧のうちから選択した1種類の電源電圧を少なくとも1系統の給電線(L1;L11、L12、L13)を介して複数の機器(A1i;A2i;A3i)に供給する。複数の機器(A1i;A2i;A3i)のそれぞれは、複数の動作モードのうち、制御装置(C1;C2;C3)で選択された1種類の電源電圧と一対一に対応する動作モードに切り替えて動作する。
第1の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、少なくとも1系統の給電線(L1;L11、L12、L13)を介して供給する電源電圧を選択することによって各機器(A1i;A2i;A3i)の動作モードを切り替えることができる。その結果、第1の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、動作モードの切替を制御するための信号線が不要となり、省配線化を図ることができる。
本開示の第2の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)において、複数種類の電源電圧の電圧値がそれぞれ互いに異なっていることが好ましい。複数の機器(A1i;A2i;A3i)のそれぞれは、電圧値を1つ以上のしきい値と比較することで1種類の電源電圧を判別することが好ましい。
第2の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、電圧値をしきい値と比較するという簡単な処理で複数種類の電源電圧を判別することができる。
本開示の第3の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、第1又は第2の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)において、第2の動作モードで動作する複数の機器(A1i;A2i;A3i)はそれぞれ、第1の動作モードにおいて正常に動作し得るか否かの点検を行うことが好ましい。
第3の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、複数の機器(A1i;A2i;A3i)に対して遠隔から点検を行わせることができ、点検作業の簡素化を図ることができる。
本開示の第4の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、第3の態様との組合せにより実現され得る。第4の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)において、複数の機器(A1i;A2i;A3i)はそれぞれ、点検の結果を示すデータを給電線(L1;L11、L12、L13)を介して制御装置(C1;C2;C3)へ伝送することが好ましい。
第4の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、複数の機器(A1i;A2i;A3i)における点検結果を制御装置(C1;C2;C3)で一括して管理することができる。
本開示の第5の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、第4の態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)において、制御装置(C1;C2;C3)は、複数の機器(A1i;A2i;A3i)のそれぞれから受信するデータに基づいて、点検の結果を表示することが好ましい。
第5の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、複数の機器(A1i;A2i;A3i)における点検結果を制御装置(C1;C2;C3)で一括して表示することにより、点検結果の確認作業の簡素化を図ることができる。
本開示の第6の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、第3−第5のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第6の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)において、第2の動作モードで動作する複数の機器(A1i;A2i;A3i)のそれぞれは、光及び音の少なくとも一方の媒体を用いて点検の結果を報知することが好ましい。
第6の態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)は、各機器(A1i;A2i;A3i)ごとの点検結果を把握しやすくできる。
本開示の第7の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、第1−第6のいずれかの態様に係る機器制御システム(S1;S2;S3)が備え、防災と防犯のうちの少なくとも一方に用いられる。第7の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、防災又は防犯のための第1の動作モード、及び第1の動作モードと異なる第2の動作モードを含む複数の動作モードを、給電線(L1;L11、L12、L13)を介して供給される電源電圧の種類に応じて、択一的に切り替えて動作する。
第7の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、1系統の給電線(L1;L11、L12、L13)を介して供給する電源電圧を選択することによって動作モードを切り替えることができる。その結果、第7の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、動作モードの切替を制御するための信号線が不要となり、省配線化を図ることができる。
本開示の第8の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、第7の態様との組合せにより実現され得る。第8の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、第2の動作モードにおいては、第1の動作モードにおいて正常に動作し得るか否かの点検を行うことが好ましい。
第8の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、点検作業の簡素化を図ることができる。
本開示の第9の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、第8の態様との組合せにより実現され得る。第9の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、点検の結果を示すデータを給電線(L1;L11、L12、L13)を介して制御装置(C1;C2;C3)へ伝送することが好ましい。
第9の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、複数の機器(A1i;A2i;A3i)における点検結果を制御装置(C1;C2;C3)で一括して管理することができる。
本開示の第10の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、第8又は第9の態様との組合せにより実現され得る。第10の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、第2の動作モードにおいては、光及び音の少なくとも一方の媒体を用いて点検の結果を報知することが好ましい。
第10の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、各機器(A1i;A2i;A3i)ごとの点検結果を把握しやすくできる。
本開示の第11の態様に係る機器(A1i)は、第7−第10のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第11の態様に係る機器(A1i)は、非常用電源(予備電源装置P1)から非常用電力が供給されると非常点灯を行うことが好ましい。
第11の態様に係る機器(A1i)は、非常点灯のための非常用電源を備える場合に比べて、小型化を図ることができる。
本開示の第12の態様に係る機器(A2i;A3i)は、第7−第10のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第12の態様に係る機器(A2i;A3i)は、蓄電池(13)を備え、常用電源(交流電源PS)から供給される常用電力で蓄電池(13)を充電し、かつ、常用電力の供給が停止したときに非常点灯を行うことが好ましい。
第12の態様に係る機器(A2i;A3i)は、別置の非常用電源から非常用電力が供給される場合に比べて、初期費用の削減を図ることができる。
本開示の第13の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、第7−第10のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第13の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、常用電源(交流電源PS)から供給される常用電力で常時点灯を行い、かつ、非常用電源(予備電源装置P1;蓄電池13)から供給される非常用電力で非常点灯を行うことが好ましい。
第13の態様に係る機器(A1i;A2i;A3i)は、常時点灯と非常点灯の両方を行うことができる。
本開示の第14の態様に係る機器(A2i;A3i)は、第7−第10のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第14の態様に係る機器(A2i;A3i)は、蓄電池(13)を備え、常用電源(交流電源PS)から供給される常用電力で常時点灯及び蓄電池(13)の充電を行い、かつ、蓄電池(13)から供給される非常用電力で非常点灯を行うことが好ましい。
第14の態様に係る機器(A2i;A3i)は、常時点灯と非常点灯の両方を行うことができる。
本開示の第15の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、第1−第6のいずれかの機器制御システム(S1;S2;S3)に備えられ、複数種類の電源電圧のうちから選択した1種類の電源電圧を少なくとも1系統の給電線(L1;L11、L12、L13)を介して複数の機器(A1i;A2i;A3i)に供給する。
第15の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、少なくとも1系統の給電線(L1;L11、L12、L13)を介して供給する電源電圧を選択することによって動作モードを切り替えることができる。その結果、第15の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、複数の機器(A1i;A2i;A3i)の動作モードの切替を制御するための信号線が不要となり、省配線化を図ることができる。
本開示の第16の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、第15の態様との組合せにより実現され得る。第16の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、あらかじめ決められたスケジュールに従って、給電線(L1;L11、L12、L13)を介して複数の機器(A1i;A2i;A3i)に供給する1種類の電源電圧を切り替えることが好ましい。
第16の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、複数の機器(A1i;A2i;A3i)の動作モードをスケジュールに従って自動的に切り替えさせることができる。
本開示の第17の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、第15の態様との組合せにより実現され得る。第17の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、外部設備(XX)から受信する信号に応じて、給電線(L1;L11、L12、L13)を介して複数の機器(A1i;A2i;A3i)に供給する1種類の電源電圧を切り替えることが好ましい。
第17の態様に係る制御装置(C1;C2;C3)は、外部設備(XX)から動作モードの切替を指示することができる。