添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態の情報処理装置30を含む交通車両利用システムのシステム概容を示す図である。利用者端末10は、交通車両20の利用者によって所有される端末である。
利用者端末10は、利用者情報サーバ50によって管理される各種の情報(例えば、利用者を識別する利用者番号、利用者の位置情報を含む利用者情報等)を有する。利用者端末10は、通信ネットワークNTを介して、情報処理装置30、利用者情報サーバ50等の外部の各種装置に通信接続され得る。なお、本開示において、「管理する」とは、少なくとも、情報を外部から受信し、受信した情報を保有(記憶)し、保有する情報を(例えば外部からのリクエストに応じて)外部に送信することを示す。
交通車両20は、乗客を乗せて予め設定された経路を予め設定された運行スケジュールに従って走行する交通車両を表している。交通車両20は、例えば、バス、または、電車の車両等である。交通車両20は、通信ネットワークNTを介して、車両情報サーバ40等の外部の各種装置(交通車両20の運行を管理するサーバを含む。)に通信接続され得る。
なお、本開示において交通車両20は、複数の交通車両を総括的に表している。交通車両20は、例えば、車両情報サーバ40に登録されている複数の交通車両、利用者が利用可能な一または複数の交通車両、利用者に推奨される一つの交通車両等、を総括的に表している。
図2を参照して情報処理装置30について説明する。図2は、本実施形態の情報処理装置30の機能構成を示すブロック図である。図2に示されているように、情報処理装置30は、機能的に、取得部31、特定部32、決定部33、通知部34、および判断部35を備える。情報処理装置30は、取得部31、特定部32、決定部33、通知部34、および判断部35を用いて、図3に示すシーケンスのうち情報処理装置30が行う処理を実行する。
取得部31は、例えば、交通車両20の位置情報および車内混雑率情報を含む車両情報を車両情報サーバ40から取得する。取得部31は、例えば、利用者の位置情報を含む利用者情報を利用者情報サーバ50から取得する。
車両情報とは、車両情報サーバ40によって管理されている各種の情報であり、少なくとも交通車両20の位置情報、車内混雑率情報、および運行スケジュール情報を示している。
利用者情報とは、利用者情報サーバ50によって管理されている各種の情報であり、少なくとも利用者端末10の位置情報、並びに利用者基本情報、スケジュール情報、および要望情報を示している。
利用者基本情報は、利用者の属性を示す各種の情報であり、例えば、利用者の性別、年齢、自宅住所、勤務地住所等を示す。
スケジュール情報は、利用者のスケジュールを示す。
要望情報とは、例えば、有料席の利用を要望するか否か、およびポイントの取得を要望するか否か、のうち少なくとも一方を示す。
特定部32は、車両情報サーバ40によって管理されている車両情報および利用者情報サーバ50によって管理されている利用者情報に基づいて、利用者が利用可能な交通車両を特定する。より具体的に、特定部32は、車両情報および利用者情報に基づいて、車両情報サーバ40によって管理されている複数の交通車両20のなかから利用者が利用可能な一または複数の交通車両20を特定する。
特定部32が用いる車両情報は、例えば、車両番号、運行スケジュール情報、車両位置情報、および車内混雑率情報であり得る。特定部32が用いる利用者情報は、例えば、利用者番号、利用者スケジュール情報、要望情報、および利用者位置情報であり得る。
決定部33は、車両情報サーバ40によって管理されている車内混雑率情報に示される車内混雑率に基づいて、利用者が利用可能な交通車両20のうち推奨する交通車両20を決定する。より具体的に、決定部33は、車内混雑率情報に示される車内混雑率に基づいて、特定部32によって特定され利用者が利用可能な一または複数の交通車両20のうち、推奨する一つの交通車両20を決定する。
通知部34は、決定部33が推奨する交通車両20を利用者端末10に送信する。
判断部35は、決定部33によって推奨された交通車両20が通知部34によって利用者端末10に通知された後に利用者端末10の利用者が利用(乗車)した交通車両20を特定することによって、ポイントの付与を判断する。判断部35は、例えば、利用者が利用した交通車両20と決定部33によって推奨された交通車両20とが同一であるか否かを判断することによって、ポイントの付与を判断する。
利用者が実際に利用した交通車両20は、例えば、利用者情報サーバ50によって管理されている利用者端末10の位置情報と、車両情報サーバ40によって管理されている交通車両20の位置情報とを用いて、判断部35によって特定され得る。
図1に戻って説明する。車両情報サーバ40は、通信ネットワークNTを介して交通車両20と通信接続される。車両情報サーバ40は、情報処理装置30と通信接続される。車両情報サーバ40は、車両基本情報管理装置41、運行スケジュール情報管理装置42、車両位置情報管理装置43、および車内混雑率情報管理装置44を備える。
車両情報サーバ40は、車両情報を、交通車両20を特定する車両番号ごとに管理する。車両情報サーバ40によって管理される車両情報は、車両基本情報、運行スケジュール情報、車両位置情報、および車内混雑率情報を含み得る。
車両基本情報管理装置41は、車両情報サーバ40に予め登録された交通車両20の種類(例えば、バス、電車の各車両等)等を示す情報を車両番号ごとに管理する。
運行スケジュール情報管理装置42は、車両基本情報管理装置41によって管理される複数の交通車両20それぞれの運行スケジュール情報を車両番号ごとに管理する。運行スケジュール情報管理装置42によって管理される運行スケジュール情報とは、車両番号ごとに予め設定された運行スケジュールを示す。
運行スケジュール情報管理装置42によって管理される運行スケジュールは、交通車両20から通信ネットワークNTを介して車両情報サーバ40に送信され得る。
なお、運行スケジュール情報管理装置42によって管理される運行スケジュールは、これに限らず、交通車両20の運行を管理するサーバから通信ネットワークNTを介して車両情報サーバ40に送信されてもよい。
車両位置情報管理装置43は、車両基本情報管理装置41によって管理される複数の交通車両20それぞれの車両位置情報を車両番号ごとに管理する。
車両位置情報管理装置43によって管理される車両位置情報とは、車両基本情報管理装置41によって管理される車両番号と共に通信ネットワークNTを介して交通車両20から車両情報サーバ40に送信される、位置情報を示す。交通車両20から車両情報サーバ40に送信される位置情報は、交通車両20から、例えば定期的に、車両情報サーバ40に送信され得る。
車内混雑率情報管理装置44は、車両基本情報管理装置41によって管理される複数の交通車両20それぞれの車内混雑率情報を車両番号ごとに管理する。車内混雑率情報管理装置44によって管理される車内混雑率情報とは、車両基本情報管理装置41によって管理される車両番号ごとに、通信ネットワークNTを介して交通車両20から車両番号と共に送信される車内混雑率情報を示す。
交通車両20は、例えば、予め設定されたアルゴリズムに従って、定期的に(または、互いに隣接する二つの停車地点間における)車内混雑率を算出し、当該算出した車内混雑率を示す車内混雑率情報を車両番号と共に車両情報サーバ40に送信する。
利用者情報サーバ50は、情報処理装置30と通信接続される。利用者情報サーバ50は、利用者基本情報管理装置51、利用者スケジュール情報管理装置52、要望情報管理装置53、および利用者位置情報管理装置54を備える。
利用者情報サーバ50は、利用者情報を、利用者を特定する利用者番号ごとに管理する。
利用者基本情報管理装置51は、利用者端末10を所有する利用者に係る利用者基本情報を利用者番号ごとに管理する。利用者基本情報管理装置51によって管理される利用者基本情報は、例えば、利用者端末10から通信ネットワークNTを介して利用者情報サーバ50に利用者番号と共に送信され得る。
利用者スケジュール情報管理装置52は、利用者端末10を所有する利用者に係る利用者スケジュール情報を利用者番号ごとに管理する。
利用者スケジュール情報管理装置52によって管理される利用者スケジュール情報は、例えば、利用者端末10から通信ネットワークNTを介して利用者情報サーバ50に利用者番号と共に送信され得る。
要望情報管理装置53は、利用者端末10を所有する利用者に係る要望情報を利用者番号ごとに管理する。要望情報は、例えば要望情報管理装置53によって、取得され得る。要望情報は、利用者の行動特性(例えば、「有料席を好む」、「ポイント取得を好む」等)を例えば要望情報管理装置53が推定することによって、取得され得る。
利用者の行動特性は、例えば、利用者端末10に入力された過去の入力データの履歴、利用者の過去の位置情報の履歴、過去に利用者に付与されたポイントの履歴等の利用者の過去の行動履歴(例えば、「有料席を利用している」、「ポイントを取得している」等)に基づいて、推定され得る。要望情報は、このような行動特性の推定の結果であり、行動特性の指数(頻度)として表され得る。
なお、利用者端末10に入力される入力データは、利用者端末10から通信ネットワークNT(更に、例えば情報処理装置30)を介して、例えば利用者情報サーバ50によって取得され得る。利用者端末10に入力された過去の入力データの履歴は、例えば利用者情報サーバ50によって保持され得る。利用者の過去の位置情報の履歴は、例えば利用者位置情報管理装置54によって保持され得る。過去に利用者に付与されたポイントの履歴は、例えばポイント情報サーバ60によって保持され、ポイント情報サーバ60から通信ネットワークNT(更に、例えば情報処理装置30)を介して、取得され得る。
利用者位置情報管理装置54は、利用者端末10を所有する利用者に係る利用者位置情報を利用者番号ごとに管理する。利用者位置情報管理装置54によって管理される利用者位置情報とは、例えば、利用者端末10の利用者の利用者番号と共に通信ネットワークNTを介して利用者端末10から利用者情報サーバ50に送信される、位置情報を示す。
利用者端末10から利用者情報サーバ50に送信される位置情報は、利用者端末10から、例えば定期的に、利用者情報サーバ50に利用者番号と共に送信され得る。
ポイント情報サーバ60は、利用者番号ごとに当該利用者番号の利用者に付与されたポイントを管理する。ポイント情報サーバ60は、利用者番号の利用者が所有する利用者端末10の通信アドレスを更に管理する。
ポイント情報サーバ60は、情報処理装置30から送信されるポイント付与の依頼に応じて、当該依頼に係る利用者番号のポイントを当該依頼に係る追加分だけ増加させ、ポイント付与を示すメッセージを、通信ネットワークNTを介して、当該依頼に係る利用者番号の利用者が所有する利用者端末10の通信アドレス宛に送信する。
図3は、本実施形態の交通車両利用システムの処理を示すシーケンス図である。ステップS1において、取得部31は、交通車両20から車両番号、運行スケジュール情報、車両位置情報、および車内混雑率情報を取得する。取得部31は、利用者端末10から利用者番号、利用者スケジュール情報、要望情報、および利用者位置情報を取得する。
続くステップS2において、特定部32は、ステップS1において取得した交通車両20に係る各種情報および利用者端末10の利用者に係る各種情報に基づいて、当該利用者が利用可能な一または複数の交通車両20を特定する。
続くステップS3において、決定部33は、ステップS1において取得した交通車両20に係る車内混雑率情報に基づいて、ステップS2において特定され利用者が利用可能な一または複数の交通車両20のうち、推奨する一つの交通車両20を決定する。
続くステップS4において、通知部34は、ステップS3において決定された交通車両20を通知するメッセージを作成する。通知部34は、ステップS3において決定された交通車両20の車両番号を、後の利用のために情報処理装置30のメモリに記憶する。
例えば、利用者基本情報に示される「年齢」、「性別」、「自宅住所」、「勤務地住所」のそれぞれが「30歳」、「女性」、「横浜」、「品川」であり、利用者スケジュール情報に示される直近のスケジュールが「仕事」であり、要望情報に示される「ポイント付与を好む」指数(頻度)よりも要望情報に示される「空いている車両を好む」指数(頻度)が高い場合には、「一本後の車両ならば、座れます。」等、空席(着席可能)を示すメッセージが通知部34によって作成され得る。
更に、例えば、利用者基本情報に示される「年齢」、「性別」、「自宅住所」、「勤務地住所」のそれぞれが「40歳」、「女性」、「新橋」、「赤坂」であり、利用者スケジュール情報に示される直近(12時)のスケジュールが「青山でランチ」であり、要望情報に示される「空いている車両を好む」指数(頻度)よりも要望情報に示される「ポイント付与を好む」指数(頻度)が高い場合には、「5分後に来る車両に乗ると、20ポイントをプレゼント。」等、ポイント付与を示すメッセージが通知部34によって作成され得る。
続くステップS5において、ステップS4において作成されたメッセージを通信ネットワークNTを介して利用者端末10に送信する。
ステップS5の後に利用者端末10の利用者が交通車両20に乗車すると、続くステップS6において、利用者端末10は、当該利用者が利用した交通車両20から車両番号を取得し、当該車両番号と利用者端末10に予め記憶されている当該利用者の利用者番号とを通信ネットワークNTを介して情報処理装置30に送信する。取得部31は、利用者端末10から送信された車両番号および利用者番号を取得する。
続くステップS7において、判断部35は、ステップS6において取得された車両番号および利用者番号に基づいて利用者が利用した交通車両20を特定することによって、当該利用者に対するポイントの付与を判断する。より具体的に、判断部35は、ステップS6において取得された車両番号が、ステップS4において作成されたメッセージによって通知された交通車両20の車両番号(当該車両番号はステップS4において情報処理装置30のメモリに記憶されている)と一致する場合にはポイントを付与すると判断し、一致しない場合にはポイントを付与しないと判断する。
ステップS7においてポイントを付与すると判断された場合に、続くステップS8において、判断部35は、ステップS6において取得された利用者番号の利用者に対するポイントの付与を依頼する情報をポイント情報サーバ60に送信する。
続くステップS9において、ポイント情報サーバ60は、ポイントの付与を依頼する情報を情報処理装置30から受信すると、当該情報に含まれる利用者番号のポイントを当該依頼に係る追加分だけ増加させ、ポイントの当該追加分を通知するメッセージ(ポイント付与を示すメッセージ)を、通信ネットワークNTを介して、当該利用者番号に係る利用者端末10の通信アドレス宛に送信する。
つぎに、本実施形態の情報処理装置30の作用効果について説明する。情報処理装置30は、取得部31、特定部32、決定部33、および通知部34を備える。取得部31は、交通車両20の位置情報および車内混雑率情報を含む車両情報、および、利用者の位置情報を含む利用者情報を取得する。特定部32は、車両情報および利用者情報に基づいて、利用者が利用可能な交通車両20を特定する。決定部33は、車内混雑率情報に示される車内混雑率に基づいて、利用者が利用可能な交通車両20のうち推奨する交通車両20を決定する。通知部34は、推奨する交通車両20を利用者の利用者端末10に通知する。
上記構成によって、利用者が利用可能な交通車両20のうち、車内混雑率に基づいて利用者に推奨する交通車両20が決定され、当該決定された交通車両20を通知するメッセージが自動的に作成され利用者端末10に送信される。従って、当該推奨する交通車両20を利用者が利用することによって、特定の交通車両20に乗客が集中する状態が回避され、車内混雑率の増加、運行スケジュールの乱れ等の運行状態の低下が抑制され得る。交通車両20が例えばバスの場合には、上記構成によって、利用者がバスに乗車する時間が調整されるので、バスの車内混雑率が平準化され得る。また、交通車両20が例えば電車の車両の場合には、利用者が電車に乗車する乗車位置(乗車する車両)が調整されるので、電車の複数の車両間における車内混雑率が平準化され得る。交通車両20が電車の車両の場合には、更に、混雑時にドアから溢れた乗客を車内に押し込むために駅のホームに配置されるスタッフが不要となり得る。
また、この情報処理装置30において、取得部31は、車両情報を車両情報サーバ40から取得し、利用者情報を利用者情報サーバ50から取得する。
これによって、情報処理装置30は、車両情報および利用者情報のそれぞれを個別のサーバから取得するので、車両情報および利用者情報の管理を行う必要がない。
また、この情報処理装置30において、車両情報とは、交通車両20の位置情報、車内混雑率情報、および運行スケジュール情報を示す。
これによって、情報処理装置30は、交通車両20の位置情報、車内混雑率情報、および運行スケジュール情報を示す車両情報を用いることによって、情報処理装置30が運行状態を向上するために推奨する交通車両20を好適に決定し得る。
また、この情報処理装置30において、利用者情報とは、利用者端末10の位置情報、並びに利用者の属性を示す基本情報、スケジュール情報、および要望情報を示す。
これによって、情報処理装置30は、利用者端末10の位置情報、並びに利用者の属性を示す基本情報、スケジュール情報、および要望情報を示す利用者情報を用いることによって、利用者ごとに運行状態を向上するために推奨する交通車両20を好適に決定し得る。
また、この情報処理装置30において、要望情報とは、有料席の利用を要望するか否か、およびポイントの取得を要望するか否か、のうち少なくとも一方を示す。
これによって、利用者ごとに運行状態を向上するために推奨する交通車両20をより好適に決定し得る。
また、この情報処理装置30において、推奨する交通車両20が利用者端末10に通知された後に利用者が利用した交通車両20を特定することによって、ポイントの付与を判断する判断部を更に備える。
これによって、情報処理装置30は、運行状態を向上するためのインセンティブにポイント付与が用いられ得る。
また、この情報処理装置30において、判断部35は、利用者が利用した交通車両20と推奨する交通車両20とが同一であるか否かを判断することによって、ポイントの付与を判断する。
これによって、利用者は、運行状態を向上するために推奨された交通車両20を利用することによって、ポイントの付与を受けることができる。
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図(図2)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェアおよびソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的または論理的に結合した一つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的または論理的に分離した二つ以上の装置を直接的または間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記一つの装置または上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)、送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態におけ情報処理装置30は、本開示の交通車両利用方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図4は、本開示の一実施の形態に係る情報処理装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の情報処理装置30は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。情報処理装置30のハードウェア構成は、図に示した各装置を一つまたは複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
情報処理装置30における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004によって行われる通信を制御したり、メモリ1002およびストレージ1003におけるデータの読み出しおよび書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の取得部31、特定部32、決定部33、通知部34、および判断部35などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003および通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、情報処理装置30の制御部は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、一つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、二以上のプロセッサ1001によって同時または逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、一以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも一つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る交通車両利用方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも一つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002およびストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワークおよび無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)および時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の通知部34などは、通信装置1004によって実現されてもよい。情報処理装置30の送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005および出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、情報処理装置30は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含むことによって構成されてもよく、当該ハードウェアによって、各機能ブロックの一部または全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも一つを用いて実装されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号またはこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステムおよびこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTEおよびLTE−Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットによって表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載によって定まる本開示の趣旨および範囲を逸脱することなく修正および変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)および無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術および無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、またはこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語および本開示の理解に必要な用語については、同一のまたは類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネルおよびシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)および情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネルおよび情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示において使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造によって行われる探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などによって読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、またはこれらのあらゆる変形は、二またはそれ以上の要素間の直接的または間接的なあらゆる接続または結合を意味し、互いに「接続」または「結合」された二つの要素間に一またはそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合または接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」によって読み替えられてもよい。本開示において使用する場合、二つの要素は、一またはそれ以上の電線、ケーブルおよびプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域および光(可視および不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」または「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」およびそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, anおよびtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。