添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態の情報提供システム100の全体構成を示している。情報提供システム100は、スマートフォン、タブレット端末、フィーチャーフォン等の携帯電話端末(以下、ユーザ端末と呼ぶ。)Tを使用するユーザに対して行先に関する情報を提供するサーバ装置等によって構成される情報処理装置群であり、情報提供装置10、渋滞情報管理装置20、観光情報管理装置30、及びプロファイル情報管理装置40を備える。渋滞情報管理装置20、観光情報管理装置30、及びプロファイル情報管理装置40の全部或いは一部は、情報提供装置10と一体化されていてもよい。また、渋滞情報管理装置20、観光情報管理装置30、及びプロファイル情報管理装置40のいずれかは、他の装置と一体化されていてもよいし、複数の装置によって構成されていてもよい。これらの情報提供装置10、渋滞情報管理装置20、観光情報管理装置30、及びプロファイル情報管理装置40は、LAN(Local Area Network)あるいはWAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークを介して相互にデータの送受信が可能に構成される。また、情報提供装置10及びプロファイル情報管理装置40は、携帯電話網等を含む通信ネットワークを介して複数のユーザ端末Tとの間でデータの送受信が可能とされている。
渋滞情報管理装置20は、ユーザの通行する道路の各区間における渋滞度の経時変化の予測を示す渋滞情報を管理するサーバ装置である。渋滞情報は、道路管理団体等によって予めインターネット上に公表されている情報に基づいて管理されてもよいし、ユーザ端末Tの位置情報を基にした人口分布の算出方法(例えば、国際公開2010/119948号公報に開示)を利用して集計された人口分布を基に、各区間における人口分布の経時変化から渋滞度を予測することにより作成されてもよい。また、渋滞情報管理装置20は、情報提供装置10によって予測された複数のユーザ端末Tのユーザ毎の目的地の情報及び目的地までに通過すると予測される複数の区間の情報を基に、各区間における通過ユーザ数の経時変化を予測し、その経時変化の予測値を基に渋滞情報を生成及び管理してもよい。
観光情報管理装置30は、ユーザの行先の候補となりうる観光地に関する観光地情報(場所情報)を管理するサーバ装置である。観光地情報は、観光に関する情報を配信する業者等によって予めインターネット上に公表されている情報等を分析・収集することによって生成及び管理されうる。
プロファイル情報管理装置40は、複数のユーザ端末Tの使用者である複数のユーザ毎に、ユーザ端末Tの位置を示す位置情報と、ユーザ端末Tに対してユーザが入力した情報の履歴を示す入力履歴情報と、ユーザの移動先の予定を示す予定情報と、ユーザの属性及び趣向を示すプロファイル情報とを管理するサーバ装置である。位置情報は、ユーザ端末Tの携帯電話網における在圏エリアを予め特定することにより生成及び管理されたものであってもよいし、ユーザ端末TのGPS(Global Positioning System)等の測位機能を用いて取得された位置情報を収集することにより予め生成及び管理されたものであってもよい。入力履歴情報は、それぞれのユーザ端末Tにて蓄積された履歴情報に基づいて生成及び管理されてもよいし、携帯電話網を含む通信ネットワーク側で蓄積された履歴情報に基づいて生成及び管理されてもよい。予定情報及びプロファイル情報も、それぞれのユーザ端末Tにおいて入力された情報に基づいて生成及び管理されてもよいし、携帯電話網を含む通信ネットワーク側の所定のサーバ装置(スケジュール管理用のサーバ装置、あるいは、プロファイル情報管理用のサーバ装置等)で管理されている情報に基づいて生成及び管理されてもよい。
情報提供装置10は、ユーザ端末Tに対してユーザの行先及び立ち寄り先に関する情報を提供する装置である。図2は、情報提供装置10の機能構成を示すブロック図である。図2に示されるとおり、情報提供装置10は、機能的な構成要素として、情報取得部11、目的地予測部12、区間特定部13、候補特定部14、情報送信部15、及び地図情報データベース(DB)16を含んでいる。以下、各構成要素の機能について説明する。
情報取得部11は、渋滞情報管理装置20、観光情報管理装置30、及びプロファイル情報管理装置40から、渋滞情報、観光地情報、位置情報、入力履歴情報、予定情報、及びプロファイル情報等を取得する。情報取得部11は、取得した各種情報を情報提供装置10の他の機能部に引き渡す。
目的地予測部12は、不特定多数のユーザを対象にした立ち寄り先に関する情報の送信処理(以下、情報提供処理という。)の開始をトリガーする。例えば、目的地予測部12は、ユーザ端末Tからの要求の受信に応じて開始をトリガーしてもよいし、後述する渋滞情報及び位置情報を参照して、渋滞度の高い区間の近傍に位置するユーザ端末Tを抽出し、そのユーザ端末Tに関する情報提供処理の開始をトリガーしてもよい。
加えて、目的地予測部12は、情報提供処理の対象のユーザ端末Tに関して、そのユーザ端末Tに関連付けられた位置情報、入力履歴情報及び予定情報と、他のユーザのユーザ端末Tに関連付けられた位置情報、入力履歴情報及び予定情報とを参照して、目的地を予測する。さらに、目的地予測部12は、情報提供処理の対象のユーザ端末Tに関して、位置情報の示す位置と予測した目的地との間でユーザが通過する複数の区間を予測する。
図3には、情報提供装置10が取得するユーザ端末T毎の位置情報、入力履歴情報、及び予定情報のデータ構成の一例を示している。これらの情報は、時間の経過に伴ってそれぞれのユーザ端末T毎に複数の情報の組み合わせとして蓄積される。図3に示すように、ユーザ端末Tの現在の位置を示す現在位置“横浜市港南区XX”と、ユーザの自宅の位置を示す自宅位置“横浜市港北区YY”と、入力履歴“厚木グルメ,横浜公園,…”と、それぞれの入力履歴の頻度を示す入力頻度“13,2,…”と、予定情報“静岡市ホテル,静岡市ゴルフ場,…”と、予定情報の示す予定の時刻を示す予定時刻“2020/1/10 10:00,2020/1/10 13:00,…”と、ユーザの過去の移動の履歴を示す移動履歴“店舗A,ホテルB”とが、ユーザを識別するユーザ識別子“A”に関連付けられた情報として取得される。この入力履歴及び入力頻度は、例えば、ユーザ端末Tにおいて特定の情報検索用のアプリケーションを用いて入力された際の入力履歴を集計することにより生成されたものである。予定情報及び予定時刻は、ユーザ端末Tにおいて特定のスケジュール管理用のアプリケーションにおいて管理された情報を基に生成されたものであってもよいし、インターネット上の観光地予約サイト等で管理された情報を基に生成されたものであってもよい。また、移動履歴は、ユーザ端末Tに関して過去の位置情報を追跡することによって生成されうる。
目的地予測部12は、情報提供処理の対象のユーザ端末Tに関連付けられた予定情報を参照し、予測対象の時刻に近い時刻の予定情報の示す移動先を目的地として予測する。例えば、図3の例によれば、ユーザ識別子“A”の示すユーザを対象にして、予測対象時刻に近い予定時刻に対応する移動先“静岡市ホテル”を目的地と予測する。
また、目的地予測部12は、情報提供処理の対象の一のユーザの目的地を予測する際には、一のユーザの位置情報及び入力履歴情報と類似する位置情報及び入力履歴情報を有する他のユーザを抽出し、その他のユーザの予定情報及び移動履歴を集計することによって、目的地を予測することもできる。例えば、図3の例によれば、ユーザ識別子“C”のユーザを対象とした場合は、そのユーザの現在位置“横浜市港南区ZZ”に近い関係を持つ現在位置を有し、かつ、そのユーザの入力履歴“富士宮グルメ”に類似する入力履歴を有する他のユーザを抽出し、抽出した他のユーザに関連付けられている予定情報の示す移動先、あるいは他のユーザに関連付けられている移動履歴の示す移動先を集計し、最も多い移動先を目的地として予測してもよい。
さらに、図2に戻って、目的地予測部12は、情報提供処理の対象のユーザが現在位置と目的地との間で通過する複数の区間(経路)を、地図情報DB16に格納された地図情報を参照することにより予測する。この地図情報を用いた経路の予測機能は、従来のナビゲーション装置で採用されている公知の手法を用いることによって実現される。
区間特定部13は、目的地予測部12によって予測された複数の区間を対象にして、渋滞情報を参照することにより、ユーザの現在位置と目的地との間でユーザに立ち寄りを推奨する区間を特定する。
図4には、区間特定部13が参照する渋滞情報のデータ構成の一例を示している。図4に示すように、区間の属する道路の名称を示す道路名“東名高速”と、区間を形成する二つの場所を示す区間“横浜町田~厚木”と、現在の渋滞の度合いを示す渋滞度“3時間”と、渋滞の度合いの将来における経時変化を示す1時間後の渋滞度“2時間”、2時間後の渋滞度“2時間”、及び3時間後の渋滞度“0時間”とが、区間を識別する区間識別子“L1”に関連付けられた情報として取得される。渋滞度は、渋滞が発生していない平常時の通過時間に比較してユーザの通過に余計にかかる時間を示す情報として取得される。ただし、渋滞度は、時間を示す情報には限定されず、渋滞の状態を段階的に示す数値あるいは文字等であってもよい。
区間特定部13は、目的地予測部12によって予測された複数の区間に関連付けられた渋滞情報を参照し、複数の区間ごとにユーザが通過すると予測される時間における渋滞度を基に、その渋滞度が比較的に高い区間を、立ち寄りを推奨する区間として特定する。このとき、区間特定部13は、複数の区間ごとの通過予測時間を、地図情報DB16及び渋滞情報を参照した公知のナビゲーション装置による手法を用いることで予測できる。例えば、区間特定部13は、目的地予測部12によって区間識別子“Lk”、“Lm”、“Ln”で識別される3つの区間が目的地までの経路として予測されており、それぞれの通過予測時間における渋滞度が“3時間”、“0時間”、“5時間”と特定されている場合には、所定時間(例えば、4時間)を超えている渋滞度の区間(例えば、区間識別子“Ln”の区間)を、立ち寄りを推奨する区間として特定する。ここでは、区間特定部13は、目的地までの経路に含まれる複数の区間の中で、通過予測時間における渋滞度が最も高い区間を、立ち寄りを推奨する区間として特定してもよい。
再び図2に戻って、候補特定部14は、区間特定部13によって特定された区間の情報と、情報取得部11によって取得された渋滞情報、プロファイル情報、及び観光地情報とを基に、情報提供処理の対象のユーザに対して立ち寄りを推奨する立ち寄り先の候補を特定する。
図5には、候補特定部14が参照するプロファイル情報のデータ構成の一例を示し、図6には、候補特定部14が参照する観光地情報のデータ構成の一例を示している。図5に示すように、ユーザ端末Tの各ユーザの属性を示す年齢“34”及び家族構成“妻”と、当該ユーザの行先に関する趣向を示す、よく行く場所“カフェ”、最近行った場所“アウトレット”、及び趣味“ショッピング”とが、当該ユーザを識別するユーザ識別子“A”に関連付けられた情報として取得される。各ユーザの趣向を示す情報は、ユーザ端末Tに関して過去の位置情報を追跡すること、あるいは、各ユーザの過去の予定情報を集計すること等によって生成されうる。また、図6に示すように、観光地の名称を示す名称“アウトレットA”と、その観光地の位置(場所)を示す位置“御殿場市XXX”と、その観光地の種別を示す種別“衣類店舗”と、その観光地によく訪れるユーザの属性を示す属性“30代,独身”とが、当該観光地を識別する観光地識別子“S1”に関連付けられた情報として取得される。観光地によく訪れるユーザの属性の情報は、各ユーザ端末Tに関して過去の位置情報を追跡することによって当該観光地に訪れたユーザを特定すること、あるいは、各ユーザの過去の予定情報を集計することによって当該観光地を訪れたユーザを特定すること等によって生成されうる。
立ち寄り先の候補を特定するにあたっては、候補特定部14は、まず、区間特定部13によって特定された区間に関連付けられた渋滞度の経時変化を参照し、対象のユーザの通過予測時間における渋滞度と、通過予測時間からその渋滞度の示す時間の経過後の渋滞度とを比較することにより、立ち寄り可能時間を計算する。例えば、図4の例によれば、区間“横浜町田~厚木”が立ち寄りを推奨する区間として特定され、対象ユーザの通過予測時間が1時間後と予測される場合には、候補特定部14は、1時間後の渋滞度“2時間”と、その渋滞度の示す2時間がさらに経過した後の渋滞度“0時間”とを比較し、両者の渋滞度の差分“2時間”を立ち寄り可能時間と計算する。
そして、候補特定部14は、計算した立ち寄り可能時間と、立ち寄りを推奨する区間の情報と、観光地情報とを基に、当該区間に対応した場所の観光地を、立ち寄り先の候補として抽出する。すなわち、候補特定部14は、観光地情報に含まれる観光地の中から、当該区間と各観光地との間を往復するのに要する往復所要時間と立ち寄り可能時間との比較結果を基に、立ち寄り先の候補となる観光地を抽出する。この場合、区間と観光地との間の往復所要時間は、地図情報DB16及び渋滞情報を参照した公知のナビゲーション装置による手法を用いることで予測できる。例えば、候補特定部14は、往復所要時間が立ち寄り可能時間以内である観光地を立ち寄り先の候補として抽出する。ただし、候補特定部14は、往復所要時間と立ち寄り可能時間との差が比較的小さい観光地を抽出してもよい。
さらに、候補特定部14は、抽出した立ち寄り先の候補の中から、対象のユーザのプロファイル情報の示す属性あるいは趣向に対応する観光地を立ち寄り先の候補としてさらに抽出(特定)する。例えば、図5及び図6の例によれば、ユーザ識別子“B”のユーザを対象とした場合は、候補特定部14は、家族構成“夫、子供3人”及び趣味“アウトドア”に対応する種別“アウトドア”及びよく訪れるユーザの属性“既婚,子供有り”を有する観光地“公園B”を、候補として抽出する。
再び図2に戻って、情報送信部15は、候補特定部14によって対象のユーザに対して最終的に抽出された立ち寄り先の候補に関する情報を、対象のユーザのユーザ端末Tに送信する。送信する情報は、ユーザの現在位置から立ち寄り先の候補の観光地までの経路情報、立ち寄り先の候補の観光地に関する観光情報、及び、現在位置から立ち寄り先の候補を経由した目的地までの経路情報等が挙げられる。
次に、このように構成された情報提供装置10による情報提供処理の流れについて説明する。図7は、情報提供装置10のイベント判定処理を示すフローチャートである。
図7に示されるとおり、情報提供装置10によって、ユーザ端末Tのユーザに対する情報提供処理の開始がトリガーされると、情報取得部11によって、各ユーザに関する位置情報、入力履歴情報、及び予定情報が取得される(ステップS101)。次に、目的地予測部12によって、取得された位置情報、入力履歴情報、及び予定情報を基に、対象のユーザに関して目的地が予測される(ステップS102)。さらに、目的地予測部12により、対象のユーザの現在位置と予測された目的地との間の複数の区間が予測される(ステップS103)。
その後、情報取得部11によって、複数の区間ごとの渋滞情報、対象のユーザのプロファイル情報、及び観光地情報が取得される(ステップS104)。取得された渋滞情報を基に、区間特定部13によって、複数の区間ごとのユーザの通過予測時間における渋滞度が特定され、渋滞度が比較的高い区間が立ち寄りを推奨する区間として特定される。(ステップS105)。
次に、候補特定部14によって、推奨された区間における渋滞度の経時変化が参照され、その経時変化から計算される立ち寄り可能時間と、観光地情報によって特定される観光地までの往復所要時間とを比較することにより、立ち寄り先の候補が抽出される(ステップS106)。さらに、候補特定部14によって、抽出された立ち寄り先の候補の中から、対象のユーザのプロファイル情報にマッチした観光地が、立ち寄り先の候補として抽出される(ステップS107)。最後に、情報送信部15によって、対象のユーザのユーザ端末Tに向けて、立ち寄り先の候補に関する情報が送信される(ステップS108)。
つぎに、本実施形態の情報提供装置10の作用効果について説明する。図8は、情報提供装置によって奏される作用効果を説明するための図である。この情報提供装置10によれば、ユーザ端末Tの位置とユーザの予定情報を基に、目的地Dと目的地Dまでにユーザが通過する複数の区間とが予測され、複数の区間の渋滞状態を基にユーザに立ち寄りを推奨する区間Rが特定され、その区間Rに対応し、かつ、ユーザの属性あるいは趣向に対応する場所が立ち寄り先の候補Sとして特定され、特定された候補Sに関する情報がユーザ端末Tに送信される。これにより、不特定多数のユーザに対してそのユーザの属性あるいは趣向に合った有益な立ち寄り先の情報を提供することができる。加えて、目的地Dの区間までの渋滞状況に応じてユーザを立ち寄り先の候補Sに向かうように促すことができ、結果として渋滞の緩和を促進することができる。
また、本実施形態では、ユーザの立ち寄り先の候補を特定する際には、ユーザの通過予測時間における区間の渋滞状態と、区間の通過予測時間より後の渋滞状態とを比較することによって立ち寄り可能時間が計算され、観光地と当該区間との間の往復所要時間と立ち寄り可能時間との比較結果を基に立ち寄り先の候補が特定されている。このような構成により、区間ごとのユーザが通過する時間における渋滞状態の変化と、当該区間から立ち寄り先となりうる場所までの所要時間との関係から、立ち寄り先の候補が特定されることとなる。これにより、例えば、目的地までの渋滞状態を反映した移動時間に応じて、移動時間を長期化させることがないような立ち寄り先を提示することができる。その結果、ユーザに対して目的地までの移動時間に応じて適した立ち寄り先を提示することができる。
また、本実施形態では、ユーザの通過予測時間における区間の渋滞度に応じて、ユーザに立ち寄りを推奨する区間が特定されている。このような構成により、渋滞度が相対的に高いと予測される区間における立ち寄りをユーザに推奨することができるので、ユーザに対して移動時間を長期化させることがないような立ち寄り先を提示することができる。それとともに、当該区間における渋滞状態を緩和させることができる。
さらに、本実施形態では、一のユーザの目的地を予測する際には、一のユーザに関する入力履歴情報に類似する入力履歴情報を有する他のユーザを抽出し、他のユーザに関する予定情報を基に、目的地が予測されている。かかる構成により、ユーザ端末Tにおいて情報の検索時等に入力する情報が類似するユーザの予定を基に一のユーザの目的地が予測されるので、ユーザの目的地の予測の精度の向上が図れる。
またさらに、本実施形態では、一のユーザの目的地を予測する際に、一のユーザとの位置関係を基に他のユーザが抽出され、他のユーザの予定情報を基に目的地が予測されている。このような構成により、一のユーザに近い位置のユーザの予定を基に一のユーザの目的地を予測することが可能となるので、ユーザの目的地の予測の精度のさらなる向上が図れる。
さらにまた、本実施形態では、一のユーザの目的地を予測する際に、他のユーザの移動の履歴がさらに参照されている。このような機能により、ユーザの目的地の予測の精度のさらなる向上が図れる。
上記実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に述べるような様々な変形形態に変更可能である。
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態における情報提供装置10は、本開示の情報提供処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図9は、本開示の一実施の形態に係る情報提供装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の情報提供装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。情報提供装置10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
情報提供装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の情報取得部11、目的地予測部12、区間特定部13、候補特定部14、及び情報送信部15などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば情報取得部11、目的地予測部12、区間特定部13、候補特定部14、及び情報送信部15は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る情報提供処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の各種情報を取得するための情報取得部11、情報を送信する情報送信部15などは、通信装置1004によって実現されてもよい。この情報取得部11及び情報送信部15は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、情報提供装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。