JP2021162739A - 測定システムおよび測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動体の回動中心となる第1軸線、第2軸線からずれた位置に可動体の変位検知機構が配置され、かつ、第1軸線、第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で駆動用コイルと駆動用磁石とが対向していても、第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数と、第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数とを自動で適切に特定することが可能な測定システムを提供する。【解決手段】第1軸線R1は、変位検知機構27と変位検知機構28との間に挟まれ、第2軸線R2は、第1軸線R1の軸線方向で変位検知機構27、28の一方側に配置されている。この測定システムでは、変位検知機構27の第1出力電圧と変位検知機構28の第2出力電圧との差である減算電圧に基づいて第1軸線R1回りの可動体3の共振周波数を特定し、第1出力電圧と第2出力電圧との和である加算電圧に基づいて第2軸線R2回りの可動体3の共振周波数を特定する。【選択図】図2

Description

本発明は、可動体の共振周波数を測定するための測定システムおよび測定方法に関する。
従来、光学像の振れを補正するための像振れ補正機能を有する振れ補正機能付き光学ユニットが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の光学ユニットは、レンズモジュールが組み込まれる振れ補正装置を備えている。この振れ補正装置は、図5に示す振れ補正装置100のように、レンズモジュールが取り付けられる可動体101と、ジンバル機構102を介して可動体101を揺動可能に支持する支持体103と、支持体103に対して可動体101を揺動させる振れ補正用駆動機構とを備えている。レンズモジュールが有するレンズの光軸の方向(光軸方向)から見たときの振れ補正装置100の外形は、正方形状となっている。
可動体101は、支持体103に対して、光軸に直交する軸線(第1軸線)R101を回動中心とする回動と、光軸と軸線R101とに直交する軸線(第2軸線)R102を回動中心とする回動とが可能になっている。具体的には、可動体101は、支持体103に対して、光軸方向から見たときの外形が正方形状となる振れ補正装置100の一方の対角線を回動中心とする回動と、振れ補正装置100の他方の対角線を回動中心とする回動とが可能となっている。
振れ補正駆動機構は、可動体101に固定される駆動用磁石105、106と、支持体103に固定されるとともに駆動用磁石105、106に対向配置される駆動用コイル107、108とを備えている。具体的には、振れ補正駆動機構は、2個の駆動用磁石105および2個の駆動用磁石106と、2個の駆動用コイル107および2個の駆動用コイル108とを備えている。駆動用磁石105と駆動用コイル107とは、光軸方向から見たときに、軸線R101に対して図5の時計回りの方向(時計方向)に45°ずれた位置で対向している。駆動用磁石106と駆動用コイル108とは、光軸方向から見たときに、軸線R101に対して図5の反時計回りの方向(反時計方向)に45°ずれた位置で対向している。
また、振れ補正装置100は、支持体103に対する可動体101の位置を検知するためのセンサ109、110を備えている。センサ109、110は、ホール素子を有するホールセンサである。センサ109は、駆動用磁石105に対向する位置で支持体103側に取り付けられ、センサ110は、駆動用磁石106に対向する位置で支持体103側に取り付けられている。振れ補正装置100では、センサ109、110の検知結果に基づいて駆動用コイル107、108に印加される電圧が制御される。
特開2019−174790号公報
特許文献1に記載の光学ユニットが組立後に工場から出荷される前には、一般に、個々の光学ユニットごとに可動体101の共振周波数が測定される。可動体101の共振周波数を測定するときには、たとえば、センサ109、110を用いて可動体101の変位を検知する。また、可動体101の共振周波数を測定するときには、一般に、予め設定された掃引開始周波数から掃引終了周波数まで入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル107、108に入力電圧を印加する。掃引開始周波数および掃引終了周波数は、掃引開始周波数と掃引終了周波数との間に、可動体101の共振周波数が含まれるように設定されている。
図5に示す振れ補正装置100の場合、可動体101は、支持体103に対して、軸線R101を回動中心とする回動と、軸線R102を回動中心とする回動とが可能になっているため、可動体101の共振周波数として、軸線R101を回動中心とする可動体101の揺動動作の共振周波数と、軸線R102を回動中心とする可動体101の揺動動作の共振周波数とを求めることになる。
しかしながら、本願発明者の検討によると、図5に示す振れ補正装置100の場合、軸線R101に直交する方向に対して傾くとともに軸線R102に直交する方向に対して傾いた方向(具体的には、軸線R101、R102に対して45°傾いた方向)で、駆動用磁石105と駆動用コイル107とが対向するとともに駆動用磁石106と駆動用コイル108とが対向し、かつ、軸線R101、R102からずれた位置にセンサ109、110が配置されているため、たとえば、入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル107に入力電圧を印加したときの、センサ109の出力電圧の振幅V109、および、センサ110の出力電圧の振幅V110が、駆動用コイル107に印加される入力電圧の周波数に応じて図6のように変動することが明らかになった。
また、図6に示すように、振幅V109、V110の波形の2箇所にピークが現れるため、図6に示す振幅V109、V110の波形に基づいて、軸線R101を回動中心とする可動体101の揺動動作の共振周波数と、軸線R102を回動中心とする可動体101の揺動動作の共振周波数とを自動で特定することが困難であることが本願発明者の検討によって明らかになった。
なお、入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル108に入力電圧を印加した場合には、振幅V109が図6の振幅V110と同様に変動し、振幅V110が図6の振幅V109と同様に変動するため、この場合であっても、軸線R101を回動中心とする可動体101の揺動動作の共振周波数と、軸線R102を回動中心とする可動体101の揺動動作の共振周波数とを自動で特定することが困難であることが本願発明者の検討によって明らかになった。
そこで、本発明の課題は、支持体に揺動可能に支持される可動体の共振周波数を測定するための測定システムにおいて、可動体の回動中心となる第1軸線および第2軸線からずれた位置に、可動体の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構が配置され、かつ、第1軸線に直交する方向に対して傾くとともに第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で、可動体を揺動させるための駆動用コイルと駆動用磁石とが対向していても、第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数と、第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数とを自動で適切に特定することが可能な測定システムを提供することにある。
また、本発明の課題は、支持体に揺動可能に支持される可動体の共振周波数を測定するための測定方法において、可動体の回動中心となる第1軸線および第2軸線からずれた位置に、可動体の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構が配置され、かつ、第1軸線に直交する方向に対して傾くとともに第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で、可動体を揺動させるための駆動用コイルと駆動用磁石とが対向していても、第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数と、第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数とを自動で適切に特定することが可能となる測定方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の測定システムは、可動体と、支持機構を介して可動体を揺動可能に支持する支持体と、駆動用コイルおよび駆動用磁石を有し支持体に対して可動体を揺動させる磁気駆動機構とを備える測定対象製品の可動体の共振周波数を測定する測定システムであって、支持体に対する可動体の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構と、第1変位検知機構から出力される電圧である第1出力電圧と第2変位検知機構から出力される電圧である第2出力電圧とが入力される計測器とを備え、可動体は、支持体に対して、第1軸線を回動中心とする回動と第2軸線を回動中心とする回動とが可能になっており、第1軸線と第2軸線とは、第1軸線および第2軸線に直交する方向である直交方向から見たときに交差しており、直交方向から見たときに、駆動用コイルと駆動用磁石とは、第1軸線に直交する方向に対して傾くとともに第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で対向し、直交方向から見たときに、第1変位検知機構および第2変位検知機構は、第1変位検知機構と第2変位検知機構との間に第1軸線を挟むように配置されるとともに、第1軸線の軸線方向において第2軸線の一方側に配置され、計測器は、可動体の共振周波数の測定時に正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイルに入力電圧を印加し、各周波数における第1出力電圧と第2出力電圧との差である減算電圧と各周波数における第1出力電圧と第2出力電圧との和である加算電圧とを算出するとともに、減算電圧に基づいて第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を特定し、かつ、加算電圧に基づいて第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を特定することを特徴とする。
また、上記の課題を解決するため、本発明の測定方法は、可動体と、支持機構を介して可動体を揺動可能に支持する支持体と、駆動用コイルおよび駆動用磁石を有し支持体に対して可動体を揺動させる磁気駆動機構とを備える測定対象製品の可動体の共振周波数を測定する測定方法であって、支持体に対する可動体の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構と、第1変位検知機構から出力される電圧である第1出力電圧と第2変位検知機構から出力される電圧である第2出力電圧とが入力される計測器とを用いるとともに、可動体は、支持体に対して、第1軸線を回動中心とする回動と第2軸線を回動中心とする回動とが可能になっており、第1軸線と第2軸線とは、第1軸線および第2軸線に直交する方向である直交方向から見たときに交差しており、直交方向から見たときに、駆動用コイルと駆動用磁石とは、第1軸線に直交する方向に対して傾くとともに第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で対向し、直交方向から見たときに、第1変位検知機構および第2変位検知機構は、第1変位検知機構と第2変位検知機構との間に第1軸線を挟むように配置されるとともに、第1軸線の軸線方向において第2軸線の一方側に配置され、計測器は、可動体の共振周波数の測定時に正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイルに入力電圧を印加し、各周波数における第1出力電圧と第2出力電圧との差である減算電圧と各周波数における第1出力電圧と第2出力電圧との和である加算電圧とを算出するとともに、減算電圧に基づいて第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を特定し、かつ、加算電圧に基づいて第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を特定することを特徴とする。
本発明では、第1軸線および第2軸線に直交する直交方向から見たときに、第1変位検知機構および第2変位検知機構は、第1変位検知機構と第2変位検知機構との間に第1軸線を挟むように配置されている。そのため、本発明では、正弦波状に変動する入力電圧が所定の周波数で駆動用コイルに印加されて、第1軸線を回動中心とする揺動動作のみを可動体が行ったときに、第1変位検知機構から出力される第1出力電圧の位相と、第2変位検知機構から出力される第2出力電圧の位相とを逆位相にすることが可能になる。すなわち、第1出力電圧の位相と第2出力電圧の位相とを180°ずらすことが可能になる。
また、本発明では、計測器は、各周波数における第1出力電圧と第2出力電圧との差である減算電圧を算出しているが、第1軸線を回動中心とする揺動動作のみを可動体が行ったときに、第1出力電圧の位相と第2出力電圧の位相とを逆位相にすることが可能になるため、本願発明者の検討によると、第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数においてのみ、減算電圧の振幅の最大値がピークに達するようにすることが可能になる。
さらに、本発明では、計測器は、減算電圧に基づいて第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を特定しているため、減算電圧の振幅の最大値がピークに達したときの周波数を、第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数として特定することで、第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を自動で適切に特定することが可能になる。
また、本発明では、直交方向から見たときに、第1変位検知機構および第2変位検知機構は、第1軸線の軸線方向において第2軸線の一方側に配置されているため(すなわち、直交方向から見たときに、第1変位検知機構および第2変位検知機構は、第1軸線の軸線方向において第2軸線に対して一方側に配置されているため)、正弦波状に変動する入力電圧が所定の周波数で駆動用コイルに印加されて、第2軸線を回動中心とする揺動動作のみを可動体が行ったときに、第1変位検知機構から出力される第1出力電圧の位相と、第2変位検知機構から出力される第2出力電圧の位相とを同位相にすることが可能になる。
また、本発明では、計測器は、各周波数における第1出力電圧と第2出力電圧との和である加算電圧とを算出しているが、第2軸線を回動中心とする揺動動作のみを可動体が行ったときに、第1出力電圧の位相と第2出力電圧の位相とを同位相にすることが可能になるため、本願発明者の検討によると、第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数においてのみ、加算電圧の振幅の最大値がピークに達するようにすることが可能になる。
さらに、本発明では、計測器は、加算電圧に基づいて第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を特定しているため、加算電圧の振幅の最大値がピークに達したときの周波数を、第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数として特定することで、第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を自動で適切に特定することが可能になる。
すなわち、本発明では、第1軸線および第2軸線からずれた位置に第1変位検知機構および第2変位検知機構が配置され、かつ、第1軸線に直交する方向に対して傾くとともに第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で駆動用コイルと駆動用磁石とが対向していても、第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を自動で適切に特定することが可能になるとともに、第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数を自動で適切に特定することが可能になる。
本発明において、第1変位検知機構および第2変位検知機構は、支持体に対する可動体の位置を検知するために測定対象製品の内部に設置される位置検知機構を備え、位置検知機構は、測定対象製品の一部分を構成していることが好ましい。このように構成すると、可動体の共振周波数の測定を行う際に、測定対象製品の一部分を構成する位置検知機構を用いて可動体の変位を検知することが可能になる。したがって、可動体の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構を別途設置する必要をなくすことが可能になり、その結果、可動体の共振周波数の測定を行う工程の設備費を低減することが可能になる。
本発明において、位置検知機構は、ホール素子を有するホールセンサであり、駆動用磁石の磁力を検知可能な位置で可動体および支持体のいずれか一方に取り付けられ、駆動用磁石は、可動体および支持体のいずれか他方に取り付けられ、位置検知機構と駆動用磁石とによって、第1変位検知機構および第2変位検知機構が構成されていることが好ましい。このように構成すると、可動体の共振周波数の測定を行う際に、支持体に対して可動体を揺動させるための駆動用磁石を用いて、支持体に対する可動体の変位を検知することが可能になる。したがって、測定対象製品の構成を簡素化することが可能になる。
本発明において、たとえば、直交方向から見たときに、第1軸線と第2軸線とは、直交しており、測定対象製品は、駆動用コイルおよび駆動用磁石として、直交方向から見たときに、第1軸線に対して45°傾いた方向で対向する第1駆動用コイルおよび第1駆動用磁石を備えるとともに、駆動用コイルおよび駆動用磁石として、直交方向から見たときに、第1軸線と第2軸線との交点に対して第1駆動用コイルおよび第1駆動用磁石から90°ずれた位置で対向する第2駆動用コイルおよび第2駆動用磁石を備え、計測器は、可動体の共振周波数の測定時に第1駆動用コイルまたは第2駆動用コイルに入力電圧を印加する。
本発明において、たとえば、直交方向から見たときの測定対象製品の形状は、正方形状となっており、直交方向から見たときに、第1軸線および第2軸線は、測定対象製品の対角線と一致している。
本発明において、たとえば、測定対象製品は、像振れ補正機能を有する振れ補正機能付き光学ユニットである。
以上のように、本発明では、可動体の回動中心となる第1軸線および第2軸線からずれた位置に、可動体の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構が配置され、かつ、第1軸線に直交する方向に対して傾くとともに第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で、可動体を揺動させるための駆動用コイルと駆動用磁石とが対向していても、第1軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数と、第2軸線を回動中心とする可動体の揺動動作の共振周波数とを自動で適切に特定することが可能になる。
本発明の実施の形態にかかる測定システムの構成を説明するためのブロック図である。 図1に示す測定システムによって可動体の共振周波数が測定される測定対象製品の概略平面図である。 図1に示す第1変位検知機構の第1出力電圧および第2変位検知機構の第2出力電圧の一例を示すグラフである。 (A)は、図1に示す演算部で算出される減算電圧の振幅の最大値の一例を示すグラフであり、(B)は、図1に示す演算部で算出される加算電圧の振幅の最大値の一例を示すグラフである。 従来技術にかかる振れ補正装置の構成を説明するための概略平面図である。 従来技術の問題点を説明するためのグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(測定システムの構成および測定対象製品の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる測定システム1の構成を説明するためのブロック図である。図2は、図1に示す測定システム1によって可動体3の共振周波数が測定される測定対象製品2の概略平面図である。
以下の説明では、図2に示すように、互いに直交する3方向のそれぞれをX方向、Y方向およびZ方向とし、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向とする。また、左右方向の一方側である図2のX1方向側を「右」側とし、その反対側である図2のX2方向側を「左」側とし、前後方向の一方側である図2のY1方向側を「前」側とし、その反対側である図2のY2方向側を「後ろ」側とする。また、上下方向の一方側である図2のZ1方向側を「上」側とし、その反対側を「下」側とする。
本形態の測定システム1は、測定対象製品2の可動体3の共振周波数を測定するためのシステムである。本形態の測定対象製品2は、像振れ補正機能を有する振れ補正機能付き光学ユニットである。また、測定対象製品2は、携帯電話等の携帯機器、ドライブレコーダあるいは監視カメラシステム等に搭載される小型かつ薄型のカメラであり、可動体3として、レンズおよび撮像素子を有するカメラモジュールを備えている。以下の説明では、測定対象製品2を「光学ユニット2」とし、可動体3を「カメラモジュール3」とする。
光学ユニット2は、カメラモジュール3に加えて、支持機構6を介してカメラモジュール3を揺動可能に支持する支持体4と、支持体4に対してカメラモジュール3を揺動させる磁気駆動機構5と、支持体4に対するカメラモジュール3の位置を検知するための位置検知機構8、9とを備えている。光学ユニット2は、全体として上下方向の厚さが薄い略直方体状に形成されている。上下方向から見たときの光学ユニット2の形状は、正方形状となっている。
なお、支持体4に対してカメラモジュール3が傾いていないとき(すなわち、カメラモジュール3が所定の基準位置に配置されているとき)には、カメラモジュール3の光軸Lの方向(光軸方向)は、上下方向と略一致している。また、支持体4に対するカメラモジュール3の揺動角度は、それほど大きくない。そのため、光軸方向から見たときの光学ユニット2の形状も、正方形状となっている。
カメラモジュール3は、光軸方向から見たときの形状が略正方形状となる直方体状に形成されている。カメラモジュール3は、上述のように、レンズおよび撮像素子を備えている。撮像素子は、カメラモジュール3の下端側に取り付けられており、光学ユニット2では、上側に配置される被写体が撮影される。カメラモジュール3は、たとえば、レンズを光軸方向へ移動させるレンズ駆動機構を備えている。
カメラモジュール3の左右方向の側面は、カメラモジュール3が基準位置に配置されているときに左右方向に直交する平面となっており、カメラモジュール3の前後方向の側面は、カメラモジュール3が基準位置に配置されているときに前後方向に直交する平面となっている。また、カメラモジュール3には、光軸方向から見たときの形状が略正方形状となるカメラモジュール3の一方の対角線に沿って外周側に突出する2個の突出部3aが形成されている。2個の突出部3aのうちの一方の突出部3aは、右斜め後方に突出し、他方の突出部3aは、左斜め前方に突出している。
上下方向から見たときの支持体4の形状は、正方形状となっている。支持体4は、支持体4の右側面を構成する平板状の側面部4aと、支持体4の左側面を構成する平板状の側面部4bと、支持体4の前側面を構成する平板状の側面部4cと、支持体4の後側面を構成する平板状の側面部4dとを備えている。4個の側面部4a〜4dは、カメラモジュール3の側面の外側に配置されている。
側面部4aの前端と側面部4cの右端とは繋がっている。側面部4bの後端と側面部4dの左端とは繋がっている。側面部4aの後端と側面部4dの右端との間には、右斜め後方に突出する突出部3aが配置され、側面部4bの前端と側面部4cの左端との間には、左斜め前方に突出する突出部3aが配置されている。側面部4a〜4dの外側面には、軟磁性材料で形成されるとともに平板状に形成される磁性片12が固定されている。
磁気駆動機構5は、光軸Lが左右方向に傾くようにカメラモジュール3を回動させるための2個の駆動用磁石14および2個の駆動用コイル15と、光軸Lが前後方向に傾くようにカメラモジュール3を回動させるための2個の駆動用磁石16および2個の駆動用コイル17とを備えている。駆動用磁石14、16は、長方形の平板状に形成されている。駆動用磁石14、16は、カメラモジュール3に取り付けられている。具体的には、駆動用磁石14は、カメラモジュール3の左右方向の側面に固定され、駆動用磁石16は、カメラモジュール3の前後方向の側面に固定されている。
駆動用コイル15、17は、空芯状に巻回された空芯コイルである。駆動用コイル15、17は、たとえば、略長方形の枠状に巻回されて形成されている。駆動用コイル15は、支持体4の側面部4aの左面および側面部4bの右面に固定されており、所定の隙間を介して駆動用磁石14と左右方向で対向している。駆動用コイル17は、側面部4cの後面および側面部4dの前面に固定されており、所定の隙間を介して駆動用磁石16と前後方向で対向している。なお、駆動用コイル15、17は、フレキシブルプリント基板(FPC)上に形成されていても良い。
支持機構6は、カメラモジュール3および支持体4の側面部4a〜4dの外周側に配置される可動枠20と、カメラモジュール3に固定される球体支持部材21と、支持体4に固定される球体支持部材22とを備えている。可動枠20は、正方形の枠状に形成されている。正方形の枠状に形成される可動枠20の4辺のうちの2辺は、前後方向と平行になるように配置され、残りの2辺は、左右方向と平行になるように配置されている。可動枠20の内周面の四隅には、球体23が固定されている。球体23は、金属材料で形成されており、レーザ溶接等によって可動枠20に接合されている。
球体支持部材21は、突出部3aの先端部に取り付けられている。球体支持部材21は、たとえば、突出部3aの先端部に固定される板バネと、球体23が接触する樹脂製の受け部材とから構成されている。受け部材は、板バネに固定されている。受け部材には、球体23の一部が配置される半球状の凹部が形成されている。受け部材は、球体23の表面に沿って摺動可能となっている。
球体支持部材22は、側面部4aと側面部4cとの接続部、および、側面部4bと側面部4dとの接続部に取り付けられている。球体支持部材22は、たとえば、側面部4aと側面部4cとの接続部、および、側面部4bと側面部4dとの接続部に固定される板バネと、球体23が接触する樹脂製の受け部材とから構成されている。球体支持部材21の受け部材と同様に、球体支持部材22の受け部材は、板バネに固定され、この受け部材には、球体23の一部が配置される半球状の凹部が形成されている。受け部材は、球体23の表面に沿って摺動可能となっている。
カメラモジュール3および可動枠20は、支持体4に対して、球体支持部材22と球体23との接触部分を支点とする回動が可能になっている。カメラモジュール3は、可動枠20に対して、球体支持部材21と球体23との接触部分を支点とする回動が可能となっている。そのため、カメラモジュール3は、支持体4に対して、球体支持部材21と球体23との接触部分を支点とする回動と、球体支持部材22と球体23との接触部分を支点とする回動とが可能になっている。
すなわち、支持機構6は、2軸のジンバル機構であり、カメラモジュール3は、支持体4に対して、2箇所に形成される球体支持部材21と球体23との接触部分を通過する軸線R1を回動中心とする回動と、2箇所に形成される球体支持部材22と球体23との接触部分を通過する軸線R2を回動中心とする回動とが可能になっている。本形態の軸線R1は、第1軸線であり、軸線R2は、第2軸線である。
軸線R1と光軸Lとは直交している。同様に軸線R2と光軸Lとは直交している。光軸方向から見たときに、軸線R1と軸線R2とは交差している。具体的には、光軸方向から見たときに、軸線R1と軸線R2とは、光軸Lにおいて交差している。また、光軸方向から見たときに、軸線R1と軸線R2とは直交している。光軸方向から見たときに、軸線R1、R2は、光学ユニット2の対角線と一致している。本形態では、軸線R1と軸線R2とは、光軸方向において同じ位置に配置されており、軸線R1と軸線R2とが実際に交差している。本形態の光軸方向は、軸線R1および軸線R2に直交する直交方向である。
本形態では、光軸方向から見たときに、駆動用磁石14と駆動用コイル15とは、軸線R1に直交する方向(すなわち、軸線R2の軸線方向)に対して傾くとともに軸線R2に直交する方向(すなわち、軸線R1の軸線方向)に対して傾いた方向で対向している。また、光軸方向から見たときに、駆動用磁石16と駆動用コイル17とは、軸線R1に直交する方向に対して傾くとともに軸線R2に直交する方向に対して傾いた方向で対向している。
具体的には、駆動用磁石14と駆動用コイル15とは、光軸方向から見たときに、軸線R1に対して45°傾いた方向で対向し、駆動用磁石16と駆動用コイル17とは、光軸方向から見たときに、軸線R1と軸線R2との交点(すなわち、光軸L)に対して駆動用磁石14および駆動用コイル15から90°ずれた位置で対向している。すなわち、光軸方向から見たときに、駆動用磁石14と駆動用コイル15とは、軸線R1に対して図2の時計方向に45°傾いた方向で対向し、駆動用磁石16と駆動用コイル17とは、軸線R1に対して図2の反時計方向に45°傾いた方向で対向している。本形態の駆動用磁石14は、第1駆動用磁石であり、駆動用コイル15は、第1駆動用コイルであり、駆動用磁石16は、第2駆動用磁石であり、駆動用コイル17は、第2駆動用コイルである。
上述のように、側面部4a〜4dの外側面には、磁性片12が固定されている。本形態では、駆動用磁石14、16と磁性片12とによって、カメラモジュール3を付勢する磁気バネが構成されており、磁気バネは、支持体4に対してカメラモジュール3が傾いていないカメラモジュール3の基準位置に向かってカメラモジュール3を付勢している。
位置検知機構8、9は、ホール素子を有するホールセンサである。位置検知機構8は、側面部4aに取り付けられ、位置検知機構9は、側面部4dに取り付けられている。すなわち、位置検知機構8、9は、支持体4に取り付けられている。また、位置検知機構8、9は、光学ユニット2の内部に設置されており、光学ユニット2の一部分を構成している。位置検知機構8は、空芯状に巻回された駆動用コイル15の内周側に配置され、位置検知機構9は、空芯状に巻回された駆動用コイル17の内周側に配置されている。また、位置検知機構8は、駆動用磁石14の磁力を検知可能な位置に配置され、位置検知機構9は、駆動用磁石16の磁力を検知可能な位置に配置されている。
前後方向を回動(揺動)の軸方向としてカメラモジュール3が揺動すると、位置検知機構8から出力される電圧である出力電圧V1が変動する。また、左右方向を回動(揺動)の軸方向としてカメラモジュール3が揺動すると、位置検知機構9から出力される電圧である出力電圧V2が変動する。本形態では、前後方向を回動の軸方向とするカメラモジュール3の揺動方向において支持体4に対するカメラモジュール3の相対位置が位置検知機構8の出力電圧V1に基づいて検知され、左右方向を回動の軸方向とするカメラモジュール3の揺動方向において支持体4に対するカメラモジュール3の相対位置が位置検知機構9の出力電圧V2に基づいて検知される。
測定システム1は、支持体4に対するカメラモジュール3の変位を検知するための変位検知機構27、28を備えている。本形態では、位置検知機構8と駆動用磁石14とによって、前後方向を回動の軸方向として揺動するカメラモジュール3の変位を検知するための変位検知機構27が構成され、位置検知機構9と駆動用磁石16とによって、左右方向を回動の軸方向として揺動するカメラモジュール3の変位を検知するための変位検知機構28が構成されている。
すなわち、本形態では、光学ユニット2の一部分を構成する位置検知機構8、9および駆動用磁石14、16は、測定システム1の一部分も構成している。本形態の変位検知機構27は、第1変位検知機構であり、変位検知機構28は、第2変位検知機構である。また、本形態では、出力電圧V1は、第1変位検知機構から出力される電圧である第1出力電圧となっており、出力電圧V2は、第2変位検知機構から出力される電圧である第2出力電圧となっている。
光軸方向から見たときに、変位検知機構27、28は、変位検知機構27と変位検知機構28との間に軸線R1を挟むように配置されている。また、光軸方向から見たときに、変位検知機構27、28は、軸線R1の軸線方向において軸線R2の一方側に配置されている。すなわち、光軸方向から見たときに、変位検知機構27、28は、軸線R1の軸線方向において軸線R2に対して一方側に配置されている。具体的には、光軸方向から見たときに、変位検知機構27、28は、軸線R2よりも右斜め後ろ側に配置されている。
また、測定システム1は、変位検知機構27(具体的には、位置検知機構8)から出力される出力電圧V1および変位検知機構28(具体的には、位置検知機構9)から出力される出力電圧V2が入力される計測器29を備えている。計測器29は、電圧印加部30と演算部31と周波数特定部32とを備えている。また、計測器29は、各種の情報が表示される液晶ディスプレイ等の表示部を備えている。以下、計測器29の具体的な構成と、カメラモジュール3の共振周波数の測定方法を説明する。
(計測器の構成およびカメラモジュールの共振周波数の測定方法)
図3は、図1に示す変位検知機構27、28の出力電圧V1、V2の一例を示すグラフである。図4(A)は、図1に示す演算部31で算出される減算電圧の振幅の最大値Vsの一例を示すグラフであり、図4(B)は、図1に示す演算部31で算出される加算電圧の振幅の最大値Vaの一例を示すグラフである。
上述のように、カメラモジュール3は、支持体4に対して、軸線R1を回動中心とする回動と軸線R2を回動中心とする回動とが可能になっている。そのため、本形態では、カメラモジュール3の共振周波数として、軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数と、軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数とが測定される。カメラモジュール3の共振周波数を測定するときには、変位検知機構27、28と計測器29とが用いられる。
計測器29は、上述のように、電圧印加部30と演算部31と周波数特定部32とを備えている。カメラモジュール3の共振周波数の測定時には、電圧印加部30は、正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル15または駆動用コイル17に入力電圧を印加する。本形態では、電圧印加部30は、一定の振幅で正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル15のみに入力電圧を印加する。なお、電圧印加部30は、駆動用コイル17のみに入力電圧を印加しても良い。
正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル15に入力電圧を印加すると、所定の周波数において、カメラモジュール3は、軸線R1を回動中心とする揺動動作のみを行う。すなわち、カメラモジュール3は、軸線R2を回動中心とする揺動動作を行うことなく、軸線R1を回動中心とする揺動動作を行う。また、正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル15に入力電圧を印加すると、所定の周波数において、カメラモジュール3は、軸線R2を回動中心とする揺動動作のみを行う。すなわち、カメラモジュール3は、軸線R1を回動中心とする揺動動作を行うことなく、軸線R2を回動中心とする揺動動作を行う。
演算部31には、一定の振幅で正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル15に入力電圧を印加したときの、位置検知機構8の出力電圧V1と位置検知機構9の出力電圧V2とが入力される。演算部31は、各周波数における出力電圧V1と出力電圧V2との差である減算電圧と、各周波数における出力電圧V1と出力電圧V2との和である加算電圧とを算出する。周波数特定部32には、演算部31で算出された減算電圧と加算電圧とが入力される。周波数特定部32は、減算電圧に基づいて軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数を特定し、かつ、加算電圧に基づいて軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数を特定する。
本形態では、光軸方向から見たときに、変位検知機構27、28は、変位検知機構27と変位検知機構28との間に軸線R1を挟むように配置されているため、一定の振幅で正弦波状に変動する入力電圧が所定の周波数で駆動用コイル15に印加されて、軸線R1を回動中心とする揺動動作のみをカメラモジュール3が行うと(すなわち、カメラモジュール3が、軸線R2を回動中心とする揺動動作を行うことなく、軸線R1を回動中心とする揺動動作を行うと)、図3(A)に示すように、変位検知機構27の正弦波状の出力電圧V1の位相と変位検知機構28の正弦波状の出力電圧V2の位相とが逆位相になる。すなわち、正弦波状の出力電圧V1の位相と正弦波状の出力電圧V2の位相とが180°ずれる。
また、本形態では、光軸方向から見たときに、変位検知機構27、28は、軸線R2よりも右斜め後ろ側に配置されているため、一定の振幅で正弦波状に変動する入力電圧が所定の周波数で駆動用コイル15に印加されて、軸線R2を回動中心とする揺動動作のみをカメラモジュール3が行うと(すなわち、カメラモジュール3が、軸線R1を回動中心とする揺動動作を行うことなく、軸線R2を回動中心とする揺動動作を行うと)、図3(B)に示すように、変位検知機構27の正弦波状の出力電圧V1の位相と変位検知機構28の正弦波状の出力電圧V2の位相とが同位相になる。
したがって、本願発明者の検討によると、軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数において、減算電圧の振幅が大きくなり、その結果、軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数においてのみ、減算電圧の振幅の最大値Vsがピークに達する(図4(A)参照)。また、軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数において、加算電圧の振幅が大きくなり、その結果、軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数においてのみ、加算電圧の振幅の最大値Vaがピークに達する(図4(B)参照)。
周波数特定部32は、減算電圧の振幅の最大値Vsがピークに達したときの周波数f1(図4(A)参照)を、軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数として特定する。また、周波数特定部32は、加算電圧の振幅の最大値Vaがピークに達したときの周波数f2(図4(B)参照)を、軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数として特定する。
このように、本形態では、計測器29は、カメラモジュール3の共振周波数の測定時に正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル15に入力電圧を印加し、各周波数における出力電圧V1と出力電圧V2との差である減算電圧と各周波数における出力電圧V1と出力電圧V2との和である加算電圧とを算出するとともに、減算電圧に基づいて軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数を特定し、かつ、加算電圧に基づいて軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数を特定する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、光軸方向から見たときに、変位検知機構27、28は、変位検知機構27と変位検知機構28との間に軸線R1を挟むように配置されている。また、本形態では、演算部31は、一定の振幅で正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル15に入力電圧を印加したときの、各周波数における出力電圧V1と出力電圧V2との差である減算電圧を算出し、周波数特定部32は、減算電圧の振幅の最大値Vsがピークに達したときの周波数f1を、軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数として特定している。そのため、本形態では、軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数を自動で適切に特定することが可能になる。
また、本形態では、光軸方向から見たときに、変位検知機構27、28は、軸線R2よりも右斜め後ろ側に配置されており、演算部31は、一定の振幅で正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら駆動用コイル15に入力電圧を印加したときの、各周波数における出力電圧V1と出力電圧V2との差である加算電圧を算出し、周波数特定部32は、加算電圧の振幅の最大値Vaがピークに達したときの周波数f2を、軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数として特定している。そのため、本形態では、軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数を自動で適切に特定することが可能になる。
すなわち、本形態では、駆動用磁石14と駆動用コイル15とが、軸線R1に直交する方向に対して傾くとともに軸線R2に直交する方向に対して傾いた方向で対向し、駆動用磁石16と駆動用コイル17とが、軸線R1に直交する方向に対して傾くとともに軸線R2に直交する方向に対して傾いた方向で対向し、かつ、軸線R1、R2上に、変位検知機構27、28が配置されていなくても、軸線R1を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数を自動で適切に特定することが可能になるとともに、軸線R2を回動中心とするカメラモジュール3の揺動動作の共振周波数を自動で適切に特定することが可能になる。
本形態では、光学ユニット2の一部分を構成する位置検知機構8、9および駆動用磁石14、16を用いて、カメラモジュール3の共振周波数の測定を行っている。そのため、本形態では、カメラモジュール3の共振周波数の測定を行う工程において、カメラモジュール3の変位を検知するための変位検知機構を別途設置する必要がない。したがって、本形態では、カメラモジュール3の共振周波数の測定を行う工程の設備費を低減することが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態において、位置検知機構8、9は、たとえば、発光素子と受光素子とを有する反射型の光学式センサであっても良い。この場合には、たとえば、位置検知機構8、9は、支持体4に取り付けられており、位置検知機構8、9の発光素子は、カメラモジュール3に取り付けられた反射層に向かって光を射出する。この場合には、位置検知機構8と、位置検知機構8の発光素子から射出された光を反射する反射層とによって変位検知機構27が構成され、位置検知機構9と、位置検知機構9の発光素子から射出された光を反射する反射層とによって変位検知機構28が構成されている。
ただし、上述した形態のように、位置検知機構8、9がホールセンサである場合には、カメラモジュール3の共振周波数の測定を行う際に、支持体4に対してカメラモジュール3を移動させるための駆動用磁石14、16を用いて、支持体4に対するカメラモジュール3の変位を検知することが可能になるため、光学ユニット2の構成を簡素化することが可能になる。
上述した形態において、測定システム1は、支持体4に対するカメラモジュール3の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構として、光学ユニット2の外部に配置されるレーザ変位計またはレーザドップラー速度計を備えていても良い。この場合であっても、光軸方向から見たときに、第1変位検知機構および第2変位検知機構は、第1変位検知機構と第2変位検知機構との間に軸線R1を挟むように配置されるとともに、軸線R1の軸線方向において軸線R2の一方側に配置されている。たとえば、第1変位検知機構および第2変位検知機構がレーザ変位計である場合には、レーザ変位計は、カメラモジュール3の右端部の前後方向の中心位置の上方と、カメラモジュール3の後端部の左右方向の中心位置の上方との2箇所に配置されている。
上述した形態において、軸線R1と軸線R2とが光軸方向において互いにずれた位置に配置されていても良い。すなわち、軸線R1と軸線R2とがねじれの位置に配置されていても良い。また、上述した形態において、光軸方向から見たときに、軸線R1と軸線R2とが直交していなくても良い。さらに、上述した形態において、軸線R1と軸線R2とが光軸Lにおいて交差していなくても良い。また、上述した形態において、光軸方向から見たときに、軸線R1、R2は、光学ユニット2の対角線と一致してなくても良い。
上述した形態において、駆動用磁石14、16が支持体4に取り付けられ、位置検知機構8、9および駆動用コイル15、17がカメラモジュール3に取り付けられていても良い。また、上述した形態において、支持機構6は、板バネであっても良い。この場合には、磁性片12が不要になる。さらに、上述した形態において、測定対象製品2は、振れ補正機能付き光学ユニット以外の製品であっても良い。たとえば、測定対象製品2は、触覚で振動を認識させる触覚デバイスであっても良い。この触覚デバイスは、たとえば、特開2015−230602号公報や特開2019−46009号公報等に開示されている。
1 測定システム
2 光学ユニット(振れ補正機能付き光学ユニット、測定対象製品)
3 カメラモジュール(可動体)
4 支持体
5 磁気駆動機構
6 支持機構
8、9 位置検知機構
14 駆動用磁石(第1駆動用磁石)
15 駆動用コイル(第1駆動用コイル)
16 駆動用磁石(第2駆動用磁石)
17 駆動用コイル(第2駆動用コイル)
27 変位検知機構(第1変位検知機構)
28 変位検知機構(第2変位検知機構)
29 計測器
R1 軸線(第1軸線)
R2 軸線(第2軸線)
V1 第1出力電圧
V2 第2出力電圧

Claims (7)

  1. 可動体と、支持機構を介して前記可動体を揺動可能に支持する支持体と、駆動用コイルおよび駆動用磁石を有し前記支持体に対して前記可動体を揺動させる磁気駆動機構とを備える測定対象製品の前記可動体の共振周波数を測定する測定システムであって、
    前記支持体に対する前記可動体の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構と、前記第1変位検知機構から出力される電圧である第1出力電圧と前記第2変位検知機構から出力される電圧である第2出力電圧とが入力される計測器とを備え、
    前記可動体は、前記支持体に対して、第1軸線を回動中心とする回動と第2軸線を回動中心とする回動とが可能になっており、
    前記第1軸線と前記第2軸線とは、前記第1軸線および前記第2軸線に直交する方向である直交方向から見たときに交差しており、
    前記直交方向から見たときに、前記駆動用コイルと前記駆動用磁石とは、前記第1軸線に直交する方向に対して傾くとともに前記第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で対向し、
    前記直交方向から見たときに、前記第1変位検知機構および前記第2変位検知機構は、前記第1変位検知機構と前記第2変位検知機構との間に前記第1軸線を挟むように配置されるとともに、前記第1軸線の軸線方向において前記第2軸線の一方側に配置され、
    前記計測器は、前記可動体の共振周波数の測定時に正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら前記駆動用コイルに前記入力電圧を印加し、各周波数における前記第1出力電圧と前記第2出力電圧との差である減算電圧と各周波数における前記第1出力電圧と前記第2出力電圧との和である加算電圧とを算出するとともに、前記減算電圧に基づいて前記第1軸線を回動中心とする前記可動体の揺動動作の共振周波数を特定し、かつ、前記加算電圧に基づいて前記第2軸線を回動中心とする前記可動体の揺動動作の共振周波数を特定することを特徴とする測定システム。
  2. 前記第1変位検知機構および前記第2変位検知機構は、前記支持体に対する前記可動体の位置を検知するために前記測定対象製品の内部に設置される位置検知機構を備え、
    前記位置検知機構は、前記測定対象製品の一部分を構成していることを特徴とする請求項1記載の測定システム。
  3. 前記位置検知機構は、ホール素子を有するホールセンサであり、前記駆動用磁石の磁力を検知可能な位置で前記可動体および前記支持体のいずれか一方に取り付けられ、
    前記駆動用磁石は、前記可動体および前記支持体のいずれか他方に取り付けられ、
    前記位置検知機構と前記駆動用磁石とによって、前記第1変位検知機構および前記第2変位検知機構が構成されていることを特徴とする請求項2記載の測定システム。
  4. 前記直交方向から見たときに、前記第1軸線と前記第2軸線とは、直交しており、
    前記測定対象製品は、前記駆動用コイルおよび前記駆動用磁石として、前記直交方向から見たときに、前記第1軸線に対して45°傾いた方向で対向する第1駆動用コイルおよび第1駆動用磁石を備えるとともに、前記駆動用コイルおよび前記駆動用磁石として、前記直交方向から見たときに、前記第1軸線と前記第2軸線との交点に対して前記第1駆動用コイルおよび前記第1駆動用磁石から90°ずれた位置で対向する第2駆動用コイルおよび第2駆動用磁石を備え、
    前記計測器は、前記可動体の共振周波数の測定時に前記第1駆動用コイルまたは前記第2駆動用コイルに前記入力電圧を印加することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の測定システム。
  5. 前記直交方向から見たときの前記測定対象製品の形状は、正方形状となっており、
    前記直交方向から見たときに、前記第1軸線および前記第2軸線は、前記測定対象製品の対角線と一致していることを特徴とする請求項4記載の測定システム。
  6. 前記測定対象製品は、像振れ補正機能を有する振れ補正機能付き光学ユニットであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の測定システム。
  7. 可動体と、支持機構を介して前記可動体を揺動可能に支持する支持体と、駆動用コイルおよび駆動用磁石を有し前記支持体に対して前記可動体を揺動させる磁気駆動機構とを備える測定対象製品の前記可動体の共振周波数を測定する測定方法であって、
    前記支持体に対する前記可動体の変位を検知するための第1変位検知機構および第2変位検知機構と、前記第1変位検知機構から出力される電圧である第1出力電圧と前記第2変位検知機構から出力される電圧である第2出力電圧とが入力される計測器とを用いるとともに、前記可動体は、前記支持体に対して、第1軸線を回動中心とする回動と第2軸線を回動中心とする回動とが可能になっており、前記第1軸線と前記第2軸線とは、前記第1軸線および前記第2軸線に直交する方向である直交方向から見たときに交差しており、前記直交方向から見たときに、前記駆動用コイルと前記駆動用磁石とは、前記第1軸線に直交する方向に対して傾くとともに前記第2軸線に直交する方向に対して傾いた方向で対向し、前記直交方向から見たときに、前記第1変位検知機構および前記第2変位検知機構は、前記第1変位検知機構と前記第2変位検知機構との間に前記第1軸線を挟むように配置されるとともに、前記第1軸線の軸線方向において前記第2軸線の一方側に配置され、
    前記計測器は、前記可動体の共振周波数の測定時に正弦波状に変動する入力電圧の周波数を掃引しながら前記駆動用コイルに前記入力電圧を印加し、各周波数における前記第1出力電圧と前記第2出力電圧との差である減算電圧と各周波数における前記第1出力電圧と前記第2出力電圧との和である加算電圧とを算出するとともに、前記減算電圧に基づいて前記第1軸線を回動中心とする前記可動体の揺動動作の共振周波数を特定し、かつ、前記加算電圧に基づいて前記第2軸線を回動中心とする前記可動体の揺動動作の共振周波数を特定することを特徴とする測定方法。
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