JP2021162344A - 温度測定装置、温度測定方法、および温度測定プログラム - Google Patents

温度測定装置、温度測定方法、および温度測定プログラム Download PDF

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JP2021162344A JP2020061243A JP2020061243A JP2021162344A JP 2021162344 A JP2021162344 A JP 2021162344A JP 2020061243 A JP2020061243 A JP 2020061243A JP 2020061243 A JP2020061243 A JP 2020061243A JP 2021162344 A JP2021162344 A JP 2021162344A
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Abstract

【課題】 温度分布を高精度に補間することができる温度測定装置、温度測定方法および温度測定プログラムを提供する。【解決手段】 温度測定装置は、間隔を空けて並列させた2本の光ファイバからの後方散乱光を用いて測定された、前記光ファイバの長さ方向の測定温度分布のそれぞれに対し、伝達関数でフィッティングを行うことで作成されたフィッティング関数を用いて、前記2本の光ファイバ間の温度を補間する補間部を備える。【選択図】 図9

Description

本件は、温度測定装置、温度測定方法、および温度測定プログラムに関する。
プラントで用いられる固形化燃料や石炭といった燃料を保管するサイロやタンク、プールの温度を監視するために、外壁側に熱電対をつけて複数点の監視がされている。しかしながら、この手法では、内部の温度を正確に測定するには不十分である。そのため、内部の温度を多次元的に測定する方法が望まれている。しかしながら、センサの保護や防爆性といった課題がある。そこで、光ファイバを用いて温度分布を測定することが考えられる(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2009−265077号公報 特開2002−340697号公報
サイロやタンク内の温度を多次元的に測定するために、複数本の光ファイバを所定の間隔で垂れ下げることが考えられる。しかしながら、この手法では、2本の光ファイバ間の温度分布を高精度に補間できることが望まれる。
1つの側面では、本件は、温度分布を高精度に補間することができる温度測定装置、温度測定方法および温度測定プログラムを提供することを目的とする。
1つの態様では、温度測定装置は、間隔を空けて並列させた2本の光ファイバからの後方散乱光を用いて測定された、前記光ファイバの長さ方向の測定温度分布のそれぞれに対し、伝達関数でフィッティングを行うことで作成されたフィッティング関数を用いて、前記2本の光ファイバ間の温度を補間する補間部を備える。
温度分布を高精度に補間することができる。
(a)は温度分布測定装置の全体構成を表す概略図であり、(b)は制御部のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。 後方散乱光の成分を表す図である。 (a)はレーザによる光パルス発光後の経過時間とストークス成分およびアンチストークス成分の光強度との関係を例示する図であり、(b)は(a)の検出結果を用いて算出した温度である。 光ファイバの敷設例を表す図である。 (a)は石炭サイロ内の一部における座標系を例示する図であり、(b)は石炭燃料として亜瀝青炭が貯蔵されている石炭サイロ2の測定温度のシミュレーションデータを示す図である。 (a)はシミュレーションに用いた温度分布を示す図であり、(b)は温度分布に対して光ファイバを用いて測定された温度を示す図であり、(c)は(b)の結果を線形補間することによって得られる2次元温度マップである。 (a)および(b)は熱源を例示する図である。 (a)は補間箇所を例示する図であり、(b)は補間箇所について温度分布の補間を例示する図である。 測定温度分布を伝達関数でフィッティングしたときのフィッティング関数を示したグラフである。 フィッティング関数を表すためのパラメータを例示する図である。 測定温度補間処理の一例を表すフロー図である。 各位置におけるパラメータを例示する図である。 補間後の配列化されたパラメータを例示する図である。 (a)〜(c)は図6(a)〜図6(c)と同じ図であり、(d)は実施例に従って補間した場合の2次元温度マップである。図13(a)〜図13(c)は、それぞれ図6(a)〜図6(c)と同じ図である。 温度測定システムを例示する図である。
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。
(実施形態)
図1(a)は、温度測定装置100の全体構成を表す概略図である。図1(a)で例示するように、温度測定装置100は、測定機10、制御部20、光ファイバ30、表示装置40などを備える。測定機10は、レーザ11、ビームスプリッタ12、光スイッチ13、フィルタ14、複数の検出器15a,15bなどを備える。制御部20は、指示部21、温度測定部22、記憶部23、フィッティング部24、補間部25、画像生成部26などを備える。表示装置40は、LCDなどのディスプレイ装置である。
図1(b)は、制御部20のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。図1(b)で例示するように、制御部20は、CPU101、RAM102、記憶装置103、インタフェース104などを備える。これらの各機器は、バスなどによって接続されている。CPU(Central Processing Unit)101は、中央演算処理装置である。CPU101は、1以上のコアを含む。RAM(Random Access Memory)102は、CPU101が実行するプログラム、CPU101が処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置103は、不揮発性記憶装置である。記憶装置103として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。CPU101が記憶装置103に記憶されている温度測定プログラムを実行することによって、制御部20に指示部21、温度測定部22、記憶部23、フィッティング部24、補間部25、画像生成部26などが実現される。なお、制御部20の各部は、専用の回路などのハードウェアであってもよい。
レーザ11は、半導体レーザなどの光源であり、指示部21の指示に従って所定の波長範囲のレーザ光を出射する。本実施形態においては、レーザ11は、所定の時間間隔で光パルス(レーザパルス)を出射する。ビームスプリッタ12は、レーザ11が出射した光パルスを光スイッチ13に入射する。光スイッチ13は、入射された光パルスの出射先(チャネル)を切り替えるスイッチである。ダブルエンド方式では、光スイッチ13は、指示部21の指示に従って、光ファイバ30の第1端および第2端に一定周期で交互に光パルスを入射する。シングルエンド方式では、光スイッチ13は、指示部21の指示に従って、光ファイバ30の第1端または第2端のいずれか一方に光パルスを入射する。光ファイバ30は、温度測定対象の所定の経路に沿って配置されている。
光ファイバ30に入射した光パルスは、光ファイバ30内を伝搬する。光パルスは、伝搬方向に進行する前方散乱光および帰還方向に進行する後方散乱光(戻り光)を生成しながら徐々に減衰して光ファイバ30内を伝搬する。後方散乱光は、光スイッチ13を通過してビームスプリッタ12に再度入射する。ビームスプリッタ12に入射した後方散乱光は、フィルタ14に対して出射される。フィルタ14は、WDMカプラなどであり、後方散乱光から長波長成分(後述するストークス成分)と短波長成分(後述するアンチストークス成分)とを抽出する。検出器15a,15bは、受光素子である。検出器15aは、所定の周期でストークス成分の受光強度を電気信号に変換して記憶部23に記憶させる。それにより、記憶部23は、ストークス成分の光量の時系列データを記憶する。検出器15bは、検出器15aと同じ周期でアンチストークス成分の受光強度を電気信号に変換して記憶部23に記憶させる。それにより、記憶部23は、アンチストークス成分の光量の時系列データを記憶する。温度測定部22は、記憶部23に記憶されているストークス成分の光量およびアンチストークス成分の光量を用いて、光ファイバ30の温度測定対象範囲の各サンプリング位置の温度を測定することで、光ファイバ30の延伸方向の温度分布を測定する。
以下、温度分布の測定の詳細について説明する。図2は、後方散乱光の成分を表す図である。図2で例示するように、後方散乱光は、大きく3種類に分類される。これら3種類の光は、光強度の高い順かつ入射光波長に近い順に、OTDR(光パルス試験器)などに使用されるレイリー散乱光、歪測定などに使用されるブリルアン散乱光、温度測定などに使用されるラマン散乱光である。ラマン散乱光は、温度に応じて変化する光ファイバ30内の格子振動と光との干渉で生成される。強めあう干渉によりアンチストークス成分と呼ばれる短波長成分が生成され、弱めあう干渉によりストークス成分とよばれる長波長成分が生成される。
図3(a)は、レーザ11による光パルス発光後の経過時間と、ストークス成分およびアンチストークス成分の光強度との関係を例示する図である。経過時間は、光ファイバ30における伝搬距離(光ファイバ30における位置)に対応している。図3(a)で例示するように、ストークス成分およびアンチストークス成分の光強度は、両方とも経過時間とともに低減する。これは、光パルスが前方散乱光および後方散乱光を生成しながら徐々に減衰して光ファイバ30内を伝搬することに起因する。
図3(a)で例示するように、アンチストークス成分の光強度は、光ファイバ30において高温になる位置ではストークス成分と比較してより強くなり、低温になる位置ではストークス成分と比較してより弱くなる。したがって、両成分を検出器15a,15bで検出し、両成分の特性差を利用することによって、光ファイバ30内の各位置の温度を検出することができる。なお、図3(a)において、極大を示す領域は、相対的に高温の領域である。また、極小を示す領域は、相対的に低温の領域である。
本実施形態においては、温度測定部22は、記憶部23に記憶されているストークス成分の光量およびアンチストークス成分の光量の時系列データから、光ファイバ30内の温度測定対象区間における各サンプリング位置(各区画)の温度を測定する。すなわち、温度測定部22は、光ファイバ30の延伸方向において、温度測定対象区間の温度分布を測定する。なお、両成分の特性差を利用することから、距離に応じて両成分の光強度が減衰しても、高精度で温度を測定することができる。図3(b)は、図3(a)の検出結果を用いて算出した温度である。図3(b)の横軸は、経過時間を基に算出した光ファイバ30内の位置である。図3(b)で例示するように、ストークス成分およびアンチストークス成分を検出することによって、光ファイバ30の温度測定対象区間の各サンプリング位置の温度を測定することができる。
レーザ11が光パルスを出力するたびに同様の温度測定を繰り返すことで、温度測定部22は、光パルスの出力周期で、光ファイバ30の温度測定対象区間の温度分布の測定を繰り返すことができる。それにより、温度測定部22は、温度測定対象区間の温度分布の経時変化を取得することができる。
図4は、光ファイバ30の敷設例を表す図である。図4で例示するように、光ファイバ30は、石炭サイロ200内に敷設されている。石炭サイロ200には、石炭燃料201が貯蔵されている。石炭サイロ200の底には、払い出し口202が形成されている。払い出し口202を開口することによって、必要量の石炭燃料201を払い出すことができる。
石炭サイロ200の天井から、複数本の光ファイバ30が垂れ下がっており、石炭燃料201内まで延びている。複数本の光ファイバ30は、石炭サイロ200内で空間的に広く分布して敷設されているが、所定の間隔を空けて並列されている。各光ファイバ30は、石炭燃料201が石炭サイロ200の上部から底の払い出し口202を通る過程で、側圧による断線が起きないように垂れ下がっている。これらの複数本の光ファイバ30は、分断された独立した光ファイバであって、繋がっていなくてもよい。または、これらの複数本の光ファイバ30は、石炭サイロ200の天井および底で折り返して連続する1本の光ファイバであってもよい。
図5(a)は、石炭サイロ200内の一部における座標系を例示する図である。一例として、石炭サイロ200の天井の平面内(水平面内)にX軸を定めてある。石炭サイロ200の天井からの深さ方向にY軸を定めてある。したがって、各光ファイバ30の間隔の方向がX軸であり、各光ファイバ30が延びる方向がY軸である。この座標系では、Y軸に沿って各サンプル点における温度を測定することができる。
図5(b)は、石炭燃料201として亜瀝青炭が貯蔵されている石炭サイロ200内の測定温度のシミュレーションデータを示す図である。図5(b)に示すように、横軸はY軸方向の深さを示し、縦軸は測定温度を示す。図5(b)の例では、X=0.1m、X=3.7m、X=7.5m、X=11.2m、X=15mの測定温度分布が描かれている。図5(b)の例では、温度分布が線で描かれているが、実際には多数のサンプリング位置のプロットによって温度分布が表現されている。
図6(a)は、シミュレーションに用いた温度分布を示す図である。図6(a)において、模様が薄いほど温度が低く、模様が濃いほど温度が高くなっている。図6(a)の温度分布では、石炭燃料201内で発熱している部分があることがわかる。図6(b)は、この温度分布に対して、光ファイバ30を用いて測定された温度を示す図である。図6(b)に示すように、互いに離間した複数本の光ファイバ30によって温度が測定されているため、測定温度は平面状に得られるわけではなく、短冊状に得られるようになる。
図6(c)は、図6(b)の結果を線形補間することによって得られる2次元温度マップである。亜瀝青炭を上部から積載したような場合、酸化反応と自然対流の関係から表面付近の温度が上昇する。そのような温度分布の場合、線形補間により作成した2次元温度マップは、熱源の連続性を考慮してないため、実際の温度分布と異なってしまう。
そこで、本実施例においては、光ファイバ30を用いて測定された測定温度分布を線形システムとみなしたときの伝達関数を用いて、測定温度分布をフィッティングすることによってフィッティング関数を得る。得られたフィッティング関数を用いて、2本の光ファイバ30間の測定温度分布を補間する。
図7(a)は、熱源について例示する図である。一例として、複数の熱源(熱源Aおよび熱源B)が重なって生じているものとする。この場合、熱源Aおよび熱源Bが重なっている箇所の温度分布は、図7(b)で例示するように、熱源Aおよび熱源Bからなる温度分布の足し合わせとして近似計算することができる。熱源Aおよび熱源Bのそれぞれの温度分布は、実際の温度分布に光ファイバ温度測定を線形システムとみなしたときの伝達関数を畳み込みしたものである。
図8(a)は、図7(a)について、光ファイバでは温度測定できず、光ファイバ30の測定温度から補間される補間箇所を例示する図である。図8(b)は、補間箇所について、並列配置された2本の光ファイバ1および光ファイバ2のそれぞれから得られる温度分布を用いて、2本間の温度分布の補間を例示する図である。2本の光ファイバ1,2で得られた温度分布から熱源を熱源Aと熱源Bとに分割し、熱源の大きさや位置をそれぞれの熱源に対して決定する。2本間の熱源の分布を熱源の大きさや位置に対して距離で重みづけすることにより予想することで補間を行う。ここでの距離とは、光ファイバ1,2同士の間隔方向における、各光ファイバからの距離のことである。
図9は、測定温度分布を伝達関数でフィッティングしたときのフィッティング関数を示したグラフである。図9の例では、X=0.1mおよびX=3.7mにおける測定温度分布を、それぞれ、順次作成された3つのフィッティング関数で表している。
ここで、補間温度分布を求めるための計算式について説明する。ある測定位置のフィッティング関数は、フィッティング関数を表すためのパラメータを調整することで算出することができる。フィッティング関数を表すためのパラメータは、例えば、高さ、中心位置、幅などである。本実施例においては、一例として、高さ、中心位置、幅を調整することでフィッティング関数を算出することとする。
測定位置Xのk番目のフィッティング関数F(X)は、下記式(1)のように表すことができる。下記式(1)で、Hは高さを示し、Cは中心を示し、Dは幅を示す。
(X)=F(H(X),C(X),D(X)) (1)
なお、図10は、フィッティング関数を表すためのパラメータを例示する図である。図10で例示するように、中心位置は、伝達関数の中心位置であって、例えばシンク関数sinc(x)のx=0に相当する。ベース1は、伝達関数の中心位置から負の領域のオフセット値であって、sinc(x)+a(x<0)のaに相当する。ベース2は、伝達関数の中心位置から正の領域のオフセット値であって、sinc(x)+b(x>0)のbに相当する。高さは、伝達関数の中心位置の高さであって、c×sinc(x)のcに相当する。幅は、伝達関数のメインローブの幅であって、sinc(d×x)のdに相当する。
フィッティング関数を表すためのパラメータを決定する方法として、例えば光ファイバ温度分布とフィッティング関数との差分が最小になるようにパラメータを調整する方法がある。また2番目以降のフィッティング関数についても、光ファイバ温度分布とフィッティング関数の差分に対して同様に求めることができる。それにより、測定位置Xの温度分布は、下記式(2)のように、k番目までのフィッティング関数の和として表すことができる。
ΣF(H(X),C(X),D(X)) (2)
測定位置間の位置X(X<X<Xn+1))での補間温度分布は、下記式(3)のように表すことができる。
ΣF(H(X),C(X),D(X)) (3)
距離重み付けフィッティングパラメータは、下記式(4)〜下記式(6)のように表すことができる。
(X)=(H(X)×(Xn+1−X)+H(Xn+1)×(X−X))/(Xn+1−X) (4)
(X)=(C(X)×(Xn+1−X)+C(Xn+1)×(X−X))/(Xn+1−X) (5)
(X)=(D(X)×(Xn+1−X)+D(Xn+1)×(X−X))/(Xn+1−X) (6)
図11は、制御部20が実行する測定温度補間処理の一例を表すフロー図である。まず、温度測定部22は、N本の光ファイバ30の各サンプリング位置について、温度を測定する(ステップS1)。測定温度データは、記憶部23に記憶される。
次に、フィッティング部24は、n本目(n=1〜N)の光ファイバ30の各サンプリング位置の測定温度データnに対して、伝達関数でフィッティングし、フィッティング関数1を作成する(ステップS2)。作成されたフィッティング関数1は、記憶部23に記憶される。なお、ステップS2の1回目の実行時には、n=1である。
次に、補間部25は、測定温度データnからフィッティング関数1を減算し、k=2とする(ステップS3)。次に、ステップS2の減算によって得られた測定温度データに対して、さらに伝達関数でフィッティングし、フィッティング関数kを作成する(ステップS4)。次に、補間部25は、ステップS2の減算によって得られた測定温度データから、フィッティング関数kを減算する(ステップS5)。
次に、補間部25は、ステップS5の減算によって得られた測定温度データの標準偏差σが閾値a以下であるか否かを判定する(ステップS6)。標準偏差σと閾値aとを比較することで、ステップS5の減算によって得られた測定温度データのバラツキの大小を判定することができる。バラツキが大きい場合には、さらに伝達関数を作成することができると判断することができる。一方、バラツキが小さい場合には、作成可能な伝達関数が残っていないと判断することができる。
ステップS6で「No」と判定された場合、補間部25は、kに1を足してk+1とする(ステップS7)。その後、ステップS4から再度実行される。それにより、次のフィッティング関数が作成されることになる。ステップS4〜ステップS7が繰り返されることによって、測定温度データnに対して、2以上のフィッティング関数が得られる。
ステップS6で「Yes」と判定された場合、n=Nとなったか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8の実行によって、1本目からN本目までの全ての光ファイバ30についてのフィッティング関数を作成したか否かを判定することができる。ステップS8で「No」と判定された場合、補間部25は、nに1を足してn=n+1とする(ステップS9)。その後、ステップS2から再度実行される。
ステップS8で「Yes」と判定された場合、補間部25は、1本目からN本目までの光ファイバ30について、フィッティング関数が最も多いものを基準として、パラメータを配列化する(ステップS10)。配列化されたパラメータは、記憶部23に記憶される。図12に、各位置におけるパラメータを例示する。図12の例では、いずれの位置においても伝達関数が5つずつ得られている。各伝達関数には、得られた順に序数kが付されている。
次に、補間部25は、フィッティングパラメータ配列の補間を、距離重み付けにより行う(ステップS11)。この場合において、同じ序数が付されたフィッティング関数同士で、補間が行なわれる。補間後の配列化されたパラメータは、記憶部23に記憶される。図13に、補間後の配列化されたパラメータを例示する。図13の例では、X=0.1とX=3.7の位置から補間された、X=0.2〜3.6のパラメータが例示されている。図13の例では、一例として、0.1刻みで補間している。
次に、補間部25は、補間したフィッティングパラメータ配列を用いて、フィッティング関数の和から補間温度分布を求める(ステップS12)。補間温度分布は、記憶部23に記憶される。次に、画像生成部26は、測定温度分布および補間温度分布を用いて、測定温度の高低を色などで表したグラデーション画像を2次元温度マップとして生成する(ステップS13)。画像生成部26は、生成した2次元温度マップを表示装置40に表示させる(ステップS14)。
図14(d)は、本実施例に従って補間した場合の2次元温度マップである。図14(d)においても、模様が薄いほど温度が低く、模様が濃いほど温度が高くなっている。図14(a)〜図14(c)は、それぞれ図6(a)〜図6(c)と同じ図である。図14(d)に示すように、測定温度分布のデータを線形補間した場合に比べ、連続的な熱源の分布を考慮した本実施例の方が実際の温度分布に近い2次元温度マップが得られている。
本実施例によれば、光ファイバ30を用いて測定された測定温度分布を線形システムとみなしたときの伝達関数を用いて、測定温度分布をフィッティングすることによってフィッティング関数を作成している。この作成されたフィッティング関数を用いて、2本の光ファイバ30間の測定温度分布を補間することで、温度分布を高精度に補間することができる。
また、本実施例のように、測定温度分布から複数のフィッティング関数を作成し、2本の光ファイバ30間で、同じ序数のフィッティング関数を用いて2本の光ファイバ30間の温度を補間してもよい。この場合、より高精度に測定温度分布を補間することができる。
また、本実施例のように、同じ序数のフィッティング関数間で補間する際に、フィッティング関数のパラメータを、間隔方向における光ファイバからの距離で重み付けしてもよい。この場合、より高精度に測定温度分布を補間することができる。
また、本実施例のように、作成されたフィッティング関数を測定温度分布から減算し、得られた結果のバラツキが閾値を上回っている場合に、次のフィッティング関数の作成を継続してもよい。この場合、多くのフィッティング関数を作成することができるようになり、より高精度に測定温度分布を補間することができる。
(他の例)
図15は、温度測定システムを例示する図である。図15で例示するように、温度測定システムは、測定機10および表示装置40が、インターネットなどの電気通信回線301を通じてクラウド302と接続された構成を有する。クラウド302は、図1(b)のCPU101、RAM102、記憶装置103、インタフェース104などを備え、制御部20としての機能を実現する。このような温度測定システムでは、例えば、外国のLNGタンクで測定された測定結果が、日本に設置されているクラウド302で受信され、温度分布が測定され、温度分布が補間され、2次元温度マップが作成される。作成された2次元温度マップは、監視者が使用可能な表示装置40に表示される。それにより、監視者は、温度測定対象から離れた箇所にいても、温度測定対象の温度分布を監視することができる。
上記実施例において、補間部25が、間隔を空けて並列させた2本の光ファイバからの後方散乱光を用いて測定された、前記光ファイバの長さ方向の測定温度分布のそれぞれに対し、伝達関数でフィッティングを行うことで作成されたフィッティング関数を用いて、前記2本の光ファイバ間の温度を補間する補間部の一例として機能する。フィッティング部24が、前記測定温度分布に対し、伝達関数でフィッティングを行うフィッティング部の一例として機能する。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 測定機
11 レーザ
12 ビームスプリッタ
13 光スイッチ
14 フィルタ
15a,15b 検出器
20 制御部
21 指示部
22 温度測定部
23 記憶部
24 フィッティング部
25 補間部
26 画像生成部
30 光ファイバ
40 表示装置
100 温度測定装置

Claims (8)

  1. 間隔を空けて並列させた2本の光ファイバからの後方散乱光を用いて測定された、前記光ファイバの長さ方向の測定温度分布のそれぞれに対し、伝達関数でフィッティングを行うことで作成されたフィッティング関数を用いて、前記2本の光ファイバ間の温度を補間する補間部を備えることを特徴とする温度測定装置。
  2. 前記2本の光ファイバの前記測定温度分布から、伝達関数でフィッティングを行うことでフィッティング関数が順次作成され、作成された順に序数が付されており、
    前記補間部は、前記2本の光ファイバ間で、同じ序数のフィッティング関数を用いて前記2本のファイバ間の温度を補間することを特徴とする請求項1に記載の温度測定装置。
  3. 前記補間部は、同じ序数のフィッティング関数間で補間する際に、フィッティング関数のパラメータを、間隔方向における光ファイバからの距離で重み付けすることを特徴とする請求項2に記載の温度測定装置。
  4. 前記フィッティング関数のパラメータは、高さ、中心、および幅であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の温度測定装置。
  5. 前記測定温度分布に対し、伝達関数でフィッティングを行うフィッティング部を備え、
    前記フィッティング部は、前記測定温度分布から、作成されたフィッティング関数を減算した場合に、減算結果のバラツキが閾値を上回っていれば、次のフィッティング関数を作成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の温度測定装置。
  6. 前記補間部による補間によって得られた2次元温度マップを表示する表示装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の温度測定装置。
  7. コンピュータが、
    間隔を空けて並列させた2本の光ファイバからの後方散乱光を用いて測定された、前記光ファイバの長さ方向の測定温度分布のそれぞれに対し、伝達関数でフィッティングを行うことで作成されたフィッティング関数を用いて、前記2本の光ファイバ間の温度を補間する処理を実行することを特徴とする温度測定方法。
  8. コンピュータに、
    間隔を空けて並列させた2本の光ファイバからの後方散乱光を用いて測定された、前記光ファイバの長さ方向の測定温度分布のそれぞれに対し、伝達関数でフィッティングを行うことで作成されたフィッティング関数を用いて、前記2本の光ファイバ間の温度を補間する処理を実行させることを特徴とする温度測定プログラム。
JP2020061243A 2020-03-30 2020-03-30 温度測定装置、温度測定方法、および温度測定プログラム Pending JP2021162344A (ja)

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JP2014066495A (ja) * 2012-09-27 2014-04-17 Fujitsu Ltd 流れ可視化システム及び空調方法
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