JP2021162151A - 収容された絶縁体を有する、軸受のための複合型の絶縁体および導体アセンブリ - Google Patents

Abstract

【課題】軸受のための複合型の絶縁体および導体アセンブリを提供する。
【解決手段】軸受のための複合型の絶縁体および導体アセンブリは、軸受外側リングの周りに配置可能な、内側および外側周表面を有する環状絶縁体であって、外側リングとハウジングとの間の電流の流れを防止するために、電気的絶縁材料で形成され、または、１つ以上の絶縁層を有する、環状絶縁体を含む。導電キャリアは、絶縁体外側表面の周りに配置された内側表面と、ハウジング内側表面に当接して配置可能な外側表面と、を有する円筒状部と、シャフトから外方に間隔を空けて配置された内側径方向端部を有する、円筒状部から径方向内方に延在する円板部と、を含む。環状導電ブラシサブアセンブリは、キャリア円板部と結合され、シャフトとキャリアとの間に、その後はハウジングへの導電経路を提供するようにシャフト外側表面に接触可能な複数の電気的導電繊維を含む。
【選択図】図３

Description

本発明は、軸受に関し、より具体的には、電流または電荷が軸受を通過することを防止するための接地装置に関する。

モータ、発電機および同様の装置などの電気機械に使用される軸受は、電流または電荷が軸受を通過すると破損する可能性があり、これが、特に、軸受軌道面に悪影響を及ぼす。電流の代替経路を提供し、それによってこのような電流が軸受を通過することを防止するために、接地ブラシなどの装置が開発されてきた。

これらの装置は、電流がシャフトとハウジングとの間で導電繊維を通過するように、シャフトの外面全体の周りで周方向に間隔をあけて配置された複数の導電繊維を含み、繊維の比較的ソリッドなリングを形成することが多い。他の装置またはメカニズムは、電流が軸受を通過することを防止するために、軸受を電気的に絶縁するために提供され、絶縁コーティングまたはカバーを含み得る。

１つの側面において、本発明は、シャフトとハウジングとの間に配置可能な軸受のための複合型の電気的絶縁体および導体アセンブリである。軸受は、内側リングと、互いに反対側の第１および第２軸方向端部を有する外側リングと、内側リングと外側リングとの間の複数の転動体と、を有し、シャフトが、外側周表面を有し、ハウジングが、内側周表面を有する。アセンブリは、軸受外側リングの周りに配置可能な、内側周表面と外側周表面とを有する環状絶縁体を備える。絶縁体は、内側リングと外側リングとの間の電流の流れを実質的に防止するために、電気的絶縁材料で形成され、または、内側および外側表面の少なくとも一方に絶縁層が設けられる。環状導体は、絶縁体の周りに少なくとも部分的に配置されかつハウジング内側表面に係合可能である外側径方向端部と、シャフト外側表面に係合可能である内側径方向端部と、を有し、シャフトとハウジングとの間に導体内側および外側径方向端部を通過する導電経路を提供する。

好ましくは、導体は、円筒状部を含む電気的導電キャリアを含み、円筒状部は、絶縁体外側表面の周りに配置された内側周表面と、ハウジング内側表面に当接して配置された外側周表面と、円板部と、を有する。円板部は、軸受内側リングおよび外側リングに軸方向に隣接するように、円筒状部から径方向内方に延在し、円板部は、シャフトから径方向外方に間隔を空けて配置され、中央開口部を画成する内側径方向端部を有する。さらに、環状導電ブラシサブアセンブリは、キャリア円板部と結合され、中心線を有し、複数の電気的導電繊維を含む。導電繊維は、中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置され、キャリア円板部の内側端部から径方向内方に延在する。それぞれの導電繊維は、シャフトとキャリアとの間に導電経路を提供するようにシャフト外側表面に接触可能な内側端部を有し、経路は、キャリアを通過してハウジングへと延在する。

前述の要約、ならびに本発明の好ましい実施形態の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むことで、よりよく理解されるであろう。本発明を説明する目的で、現在好ましい実施形態が図表である図面に示される。しかしながら、本発明は、示された正確な配置および手段に限定されないことを理解されたい。

軸受に取り付けられて示される、本発明による複合型の絶縁体および導体アセンブリの斜視図である。 シャフト上およびハウジング内に取り付けられて示される、複合型の絶縁体および導体アセンブリの軸方向断面図である。 複合型の絶縁体および導体アセンブリの軸方向断面図である。 図３の上部の部分拡大図である。 絶縁体の部分軸方向断面図である。 導電キャリアおよびブラシサブアセンブリの部分軸方向断面図である。 絶縁体の代替構造を示す、複合型の絶縁体および導体アセンブリの部分拡大図である。 比較的短い導電繊維のセットを通って得られた、ブラシサブアセンブリの部分拡大図である。 比較的大きな導電繊維のセットを通って得られた、ブラシサブアセンブリの別の部分拡大図である。

特定の用語は、以下の説明において簡便のためにのみ使用されかつ限定するものでない。「内側」、「内方に」および「外側」、「外方に」という文言は、それぞれ、示された中心線または説明される要素の幾何学的な中心に向かう方向および示された中心線または説明される要素の幾何学的な中心から離れる方向を参照し、特定の意味は、説明の文脈から容易に明らかになる。さらに、ここで使用される、「接続された」および「結合された」という文言は、それぞれ任意の他の部材が介在しない２つの部材間の直接接続と、１つ以上の他の部材が間に介在する部材間の間接接続と、を含むことを意図される。用語は、特に上記で言及された文言、それらの派生、および類似の意味を含む文言を含む。

ここで、詳細に図面を参照すると、同様の符号が全体を通して同様の要素を示すために使用され、図２に示されるようにシャフト２とハウジング３との間に配置可能な、軸受１のための複合型の電気的絶縁体および導体アセンブリ１０が図１〜図９に示される。軸受１は、内側リング４と、互いに反対側の第１および第２軸方向端部５ａ，５ｂを有する外側リング５と、内側リング４と外側リング５との間の複数の転動体６と、を有する。シャフト２は、中心軸Ａ_Ｃ周りに回転可能であり、外側周表面２ａを有し、ハウジング３は、ボア７を画成する内側周表面３ａを有する。好ましくは、軸受１、シャフト２およびハウジング３は、モータまたは他の電気機械（例えば、発電機）または電荷を蓄積または電流を伝達するために適当な回転構成要素を有する任意の他の機械の構成要素である。複合型の絶縁体および導体アセンブリ１０は、基本的に、軸受外側リング５の周りに配置可能な、外側リング５とハウジング３との間の電流の流れを防止するように構成された、環状絶縁体１２と、絶縁体１２の周りに少なくとも部分的に配置され、シャフト２とハウジング３との間に導電経路を提供するように構成された、環状導体１１と、を備える。

より詳細には、絶縁体１２は、内側周表面１３Ａと、外側周表面１３Ｂと、を有し、電気的絶縁材料（例えば、ポリマー、セラミックなど）で形成される、あるいは、内側および外側表面１３Ａ，１３Ｂの少なくとも一方上に絶縁層（例えば、陽極酸化層を有するアルミニウム）が設けられる。このようにして、絶縁体１２は、外側リング５とハウジング３との間の電流の流れを実質的に防止し、それにより、軸受内側リングおよび外側リング４，５を通過する電流の流れを防止し、これは、このような電流が軸受軌道面（図示されず）にとって特に有害であるからである。導体１１は、絶縁体１２の周りに少なくとも部分的に配置されかつハウジング内側表面３ａに係合可能な外側径方向端部１１ａと、シャフト外側表面２ａに係合可能な内側径方向端部１１ｂと、を有し、シャフト２とハウジング３との間に、導体内側および外側径方向端部１１ｂ，１１ａをそれぞれ通過する導電経路を提供する。付加的にまたは代替的に、１つ以上の導電経路は、下記で説明されるように、ハウジング３の一部またはハウジング３内に配置される機械構成要素（例えば、ばね、ピンなど）のいずれかと、それぞれ外側および内側径方向端部１１ａ，１１ｂの間に位置付けられる導体１１の一部と、の係合により提供され得る。

好ましくは、導体１１は、絶縁体１２と結合される電気的導電キャリア１４と、キャリア１４と結合され、シャフト２に接触可能な複数の導電繊維１８を有するブラシサブアセンブリ１６と、を含み、キャリア１４とブラシサブアセンブリとは、導体１１を形成する。導電キャリア１４は、中心線１４ａを有し、軸受外側リング５の周りに配置される円筒状部２０と、軸受内側リングおよび外側リング４，５に軸方向に隣接するように、円筒状部２０から径方向内方に延在する円板部２２と、を含む。キャリア円筒状部２０は、絶縁体１２が導体１１に収容されるように、絶縁体外側表面１３Ｂの周りに配置された内側周表面２１Ａと、ハウジング内側表面３ａに当接して配置可能、好ましくは、ハウジング３に対して軸受１を軸方向に固定するために摩擦係合可能である、外側周表面２１Ｂと、を有する。キャリア外側周表面２１Ｂは、また、シャフト２からハウジング３への導電経路の一部を提供するように、ハウジング内側表面３ａに「導電的に係合可能」、すなわち、電流の流れを許容するように係合可能である。さらに、円板部２２は、円筒状部２０と一体的に形成される外側径方向端部２２ａと、シャフト２から径方向外方に間隔を空けて配置され、シャフト２の一部を受容するための中央開口部２３（図２）を画成する内側径方向端部２２ｂと、を有する。

さらに、環状導電ブラシサブアセンブリ１６は、キャリア円板部２２と結合され、中心線１６ａと、中心線１６ａの周りに周方向に間隔を空けて配置される複数の電気的導電繊維１８と、を含む。導電繊維１８は、好ましくは炭素で形成され、キャリア円板部２２の内側端部２２ｂから径方向内方に延在する。それぞれの導電繊維１８は、シャフト２とキャリア１４との間に導電経路を提供するようにシャフト外側表面２ａに接触可能な内側端部１８ａを有する。キャリア１４がブラシサブアセンブリ１６とハウジング３との間に導電経路を提供するように構成されるので、シャフト２上の任意の電流または電荷は、軸受１を通過してではなく、アセンブリ１０を通過して流れるように方向付けられる。したがって、複合型の絶縁体および導体アセンブリ１０は、軸受１を通過する直接の電流の流れを防止し（すなわち、絶縁体１２により）、かつ、ブラシサブアセンブリ１６と導電キャリア１４とを用いて軸受１に隣接する電流のための代替経路を提供することにより、軸受１を保護するように機能する。上記、基本的な構造および機能について説明したため、アセンブリにおけるこれらおよび他の構成要素について下記に詳細に説明される。

ここで、図４、図５および図７を参照すると、絶縁体１２は、好ましくは、主円筒状本体２６と、主円筒状本体２６に接続された端部リング２８と、を含む。主円筒状本体２６は、絶縁体内側および外側表面１３Ａ，１３Ｂを提供し、互いに反対側の第１および第２軸方向端部２６ａ，２６ｂを有する。フランジ部２７は、本体第１軸方向端部２６ａから径方向内方に延在し、キャリア１４を通過する電流が外側リング５へ流れ込むことを防止するために軸受外側リング５の第１軸方向端部５ａとキャリア１４の円板部２２との間に配置可能である。端部リング２８は、第２軸方向端部５ｂをハウジング３またはハウジング３内に配置される他の機械構成要素（図示されず）との導電接触から絶縁するために軸受外側リング５の第２軸方向端部５ｂに当接して配置可能である。

好ましくは、図４および図５に最もよく示されるように、主円筒状本体２６は、第２軸方向端部２６ｂに隣接する環状溝部２９を有し、端部リング２８は、端部リング２８を円筒状本体２６と結合するために環状溝部２９内に配置される環状突出部３０を有する。代替的には、図７に図示されるように、絶縁体１２は、溝部および突出部なしで、キャリア円筒状部２０が、絶縁体円筒状本体２６と結合された絶縁体端部リング２８を保持するように構成されることにより、詳細には２つの構成要素２６，２８の周りの近傍に円筒状部２０を形成するまたは「変形させる」ことにより形成され得る。さらに、絶縁体円筒状本体２６は、好ましくは、少なくとも１つの陽極酸化の層を有するアルミニウムで形成され、端部リング２８は、好ましくは、硬質ポリマー材料（例えば、ナイロン、ポリ塩化ビニルなど）で形成される。しかしながら、円筒状本体２６または端部リング２８のいずれかは、電流の流れを防止することが可能な任意の他の適切な材料で形成され得る。

ここで、図１、図４、図６および図７を参照すると、導電キャリア１４の円筒状部２０は、好ましくは、互いに反対側の第１および第２軸方向端部３２ａ，３２ｂを有する比較的薄い円形シェル３２で形成され、第１軸方向端部３２ａは、上記に説明されるように円板部外側端部２２ａと一体的に形成され、第２端部３２ｂは、端部リング２８の周りに配置される。キャリア円板部２２は、好ましくは、比較的薄い円形板３４として形成され、好ましくは、２つの部分２０，２２が、プレス加工の１つの部品として形成される。また、円板部２２は、内側および外側径方向端部２２ａ，２２ｂの間に径方向に延在する互いに反対側の第１および第２端部表面３５Ａ，３５Ｂを有し、ブラシサブアセンブリ１６は、第１端部表面３５Ａに接続され、第２端部表面３５Ｂは、絶縁体フランジ部２７に当接して配置される。さらに、キャリア円板部２２は、好ましくは、キャリア中心線１４ａの周りに周方向に間隔を空けて配置された複数の取付タブ３６を含み、それぞれの取付タブ３６は、サブアセンブリ１６をキャリア１４と結合させるために、ブラシサブアセンブリ１６に係合する。

好ましくは、それぞれの取付タブ３６は、矩形タブ３６および隙間開口部３８を形成するために円板部２２を切り裂く（例えば、打抜）ことにより形成され、タブ３６は、下記に説明されるように、ブラシサブアセンブリ１６の保持具４０の周りに曲げられ、それぞれの取付タブ３６は、通常Ｃ字形状である。隙間開口部３８は、流体（例えば、潤滑油、空気など）が、軸受１へかつ軸受１から伝わるようにキャリア１４を通って流れるための通路を提供する。さらに、キャリア１４は、好ましくは、金属材料、最も好ましくは、アルミニウムで形成され、しかし、任意の他の金属材料（例えば、鋼）、導電ポリマーなどで形成され得る。

ここで、図１、図４および図６〜図９を参照すると、導電ブラシサブアセンブリ１６は、好ましくは、上記に説明されるように、キャリア１４に接続され、環状溝部４２を有する開いた内側径方向端部４０ａと、閉じた外側端部４０ｂと、を有する、環状保持具４０を含む。複数の導電繊維１８のそれぞれ１つは、溝部４２内に配置された外側径方向端部１８ｂを有し、保持具４０からシャフト２に向かって径方向内方に延在する。より詳細には、保持具４０は、外側軸方向基部４４と、２つの互いに反対側の径方向脚部４６と、を有し、保持具４０は、通常Ｃ字形状の軸方向断面を有する。保持具脚部４６は、好ましくは、溝部４２内に繊維１８を保持するために導電繊維１８の外側端部１８ｂに当接して挟持する。

さらに、ブラシサブアセンブリ１６は、好ましくは、保持具溝部４２内に配置された円形フープ４８を含み、複数の導電繊維１８のそれぞれ１つは、フープ４８の周りで曲げられる。このように、それぞれの導電繊維１８は、好ましくは、通常Ｕ字形状またはＶ字形状であり、シャフト外側表面２ａに接触可能な２つの内側端部１８ａを有する。しかしながら、導電繊維１８のそれぞれ１つは、通常直線状ストランド（図示せず）として外側径方向端部１８ｂから内側径方向端部１８ａへと延在するように配置され得る。

さらに、図１および図９に説明されるように、ブラシサブアセンブリ１６の複数の導電繊維１８は、通常繊維の連続なリング（図示せず）に、または、好ましくは、複数の周方向に間隔を空けて配置された別個の繊維１８のセット１９として、のいずれかで配置される。後者の好ましい場合においては、繊維１８のセット１９は、好ましくは、繊維１８の連続なリングを含むブラシサブアセンブリ１６を打抜加工することにより形成され、シャフト２に接触可能な繊維セット１９は、より短い長さの繊維１８のセット２１により間隔を空けて配置される。また、それぞれの導電繊維１８は、好ましくは、５マイクロメートルまたはミクロン（５μｍ）から１００ミクロン（１００μｍ）の範囲内の直径を有するサイズである。それぞれの導電繊維１８は、好ましくは、上記で説明されるように、炭素で形成されるが、繊維１８は、代替的に、金属材料、導電ポリマーなどの、任意の適切な電気的導電材料で製造され得る。

導体１１は、好ましくは、上記で説明されかつ図面に図示されるように、キャリア１４と、ブラシサブアセンブリ１６と、を含むが、導体１１は、代替的に、絶縁体１２に結合可能かつシャフト２とハウジング３との間に１つ以上の導電経路を提供することが可能な任意の他の適切な方法で形成され得る。例えば、導体１１は、ブラシサブアセンブリ１６の代わりに、キャリア１４に取り付けられ、シャフト２に導電的に係合可能な導電材料のソリッドリング（図示せず）を含み得、リングは、連続な内側周接触表面または径方向内方に延在する突出部により提供される複数の弓状接触面セクションのいずれかを有する。さらなる代替として、導電キャリア１４の円板部２２は、シャフト２と円板部２２との間に直接の導電経路を提供するために、シャフト外側表面２ａと接触可能な内側端部２２ｂを有するように形成され得る。本発明の範囲は、本明細書に記載されているように一般的に機能することが可能な導体１１のこれらおよびすべての他の適切な構成を包含する。

軸受１のハウジング３への組み付け前に、絶縁体および導体アセンブリ１０は、以下のようにして軸受１に取り付けられる。絶縁体１２は、リング第１軸方向端部５ａを円筒状本体２６の第２軸方向端部２６ｂに挿入し、円筒状本体２６の内側表面１３Ａを、フランジ部２７がリング第１軸方向端部５ａに当接して配置されるまで、リング外側表面５ｃ上で摺動させて、軸受外側リング５に取り付けられる。次に、端部リング２８は、軸受外側リング５の第２軸方向端部５ｂ上に位置づけられ、特定の実施形態においては、図５に示されるように、リング突出部３０は、端部リング２８を本体２６と結合させるために、円筒状本体２６の溝部２９内に挿入される。次に、ブラシサブアセンブリ１６が予め取り付けられた導体１１の導電キャリア１４は、絶縁体の第１軸方向端部２６ａをキャリア円筒状部２０の第２軸方向端部３２ｂに挿入し、キャリア円筒状部２０の内側表面２１Ａを、キャリア円板部２２が絶縁体フランジ部２７に当接して配置されるまで、絶縁体外側表面１３Ｂ上で摺動させることにより、絶縁体１２と結合される。この時点で、軸受１は、絶縁体および導体アセンブリ１０とともにシャフト２上およびハウジング３内に取り付けられ得る。

本発明の絶縁体／導体アセンブリ１０は、既知の装置よりも、軸受１を電流により引き起こされる損傷から保護することにおいて、より効果的である。絶縁体１２は、軸受１を介してシャフト２とハウジング３との間で電位差が確立されることを効果的に防止し、電流は、内側リング４と外側リング５と転動体６とを通って流れることを防止される。電流が軸受１を通過しないことをさらに確実にするために、導電キャリア１４およびブラシサブアセンブリ１６は、シャフト２上の任意の電荷または電流が、導電繊維１８を通過して保持具４０へ、保持具４０を通過してキャリア円板部２２へ、次に、キャリア円筒状部２０を通過してハウジング３へと通過するための、代替経路を提供する。ハウジング３への付加または代替導電経路は、ハウジング３の一部（例えば、径方向肩部）または、ばね、ピンなどの、ハウジング３内に配置された機械構成要素と、キャリア円板部２２の表面（例えば、径方向端部表面３５Ａ、タブ３６など）または／および環状保持具４０の表面のいずれかと、の間の軸方向接触により、提供され得る。したがって、軸受１の領域においてシャフト２上の任意の電荷または電流は、絶縁体１２により軸受１を通過することが防止され、かつ、導体１１のブラシサブアセンブリ１６および導電キャリア１４を通過するように回避される。さらに、アセンブリ１０は、製造者または販売者により軸受１に取り付けられ得、軸受１は、複合型の絶縁体および導体アセンブリ１０とともに、シャフト２上およびハウジング３内に取り付けられるように準備されたアセンブリ全体として、顧客またはエンドユーザに提供され得る。

本発明の広範な発明の概念から逸脱することなく、上記の実施形態に変更を加えることが可能であることは、当業者に理解されるであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に一般的に定義されているように、本発明の精神および範囲内の改変をカバーすることが意図されていることが理解される。

１…軸受、２…シャフト、２ａ…外側周表面、３…ハウジング、３ａ…内側周表面、４…内側リング、５…外側リング、５ａ…第１軸方向端部、５ｂ…第２軸方向端部、６…転動体、１０…アセンブリ、１１…導体、１１ａ…外側径方向端部、１２…絶縁体、１３Ａ…内側周表面、１３Ｂ…外側周表面、１４…キャリア、１４ａ…中心線、１６…環状導電ブラシサブアセンブリ、１６ａ…中心線、１８…導電繊維、１８ａ…内側端部、１８ｂ…外側径方向端部、１９…セット、２０…円筒状部、２１Ａ…内側周表面、２１Ｂ…外側周表面、２２…円板部、２２ｂ…内側径方向端部、２３…中央開口部、２６…主円筒状本体、２６ａ…第１軸方向端部、２６ｂ…第２軸方向端部、２７…フランジ部、２８…端部リング、２９…環状溝部、３０…環状突出部、３２…シェル、３６…取付タブ、４０…環状保持具、４０ａ…内側径方向端部、４８…円形フープ

Claims (10)

1. シャフトとハウジングとの間に配置可能な軸受のための複合型の絶縁体および導体アセンブリであって、前記軸受は、内側リングと、互いに反対側の第１および第２軸方向端部を有する外側リングと、前記内側リングと前記外側リングとの間の複数の転動体と、を有し、前記シャフトが、外側周表面を有し、前記ハウジングが、内側周表面を有し、前記アセンブリは、
   前記軸受外側リングの周りに配置可能な、前記外側リングと前記ハウジングとの間の電流の流れを防止するように構成された、環状絶縁体と、
   前記絶縁体の周りに少なくとも部分的に配置されかつ前記ハウジング内側表面に係合可能である外側径方向端部と、前記シャフト外側表面に係合可能である内側径方向端部と、を有し、前記シャフトと前記ハウジングとの間に前記導体内側および外側径方向端部を通過する導電経路を提供する環状導体と、を備える、
   アセンブリ。
2. 前記絶縁体は、内側周表面と、外側周表面と、を有し、前記絶縁体は、電気的絶縁材料で形成され、または、前記内側および外側表面の少なくとも一方に絶縁層が設けられる、
   請求項１に記載のアセンブリ。
3. 前記絶縁体は、
   互いに反対側の第１および第２軸方向端部と、前記軸受外側リングの前記第１軸方向端部と前記キャリアの前記円板部との間に配置可能であるように、前記第１軸方向端部から径方向内方に延在するフランジ部と、を有する主円筒状本体と、
   前記円筒状本体の前記第２軸方向端部に接続され、前記軸受外側リングの前記第２軸方向端部に当接して配置可能である、端部リングと、を含む、
   請求項１に記載のアセンブリ。
4. 前記主円筒状本体は、前記第２軸方向端部に隣接する環状溝部を有し、前記端部リングは、前記環状溝部内に配置されて前記端部リングを前記円筒状本体と結合する環状突出部を有する、
   請求項３に記載のアセンブリ。
5. 前記導体は、
   前記導体外側径方向端部を提供する円筒状部を有する導電キャリアであって、前記円筒状部は、前記絶縁体外側表面の周りに配置された内側周表面と、前記ハウジング内側表面に当接して配置可能かつ導電的に係合可能な外側周表面と、前記軸受内側リングおよび外側リングに軸方向に隣接するように、前記円筒状部から径方向内方に延在する円板部と、を有し、前記円板部は、前記シャフトから径方向外方に間隔を空けて配置され、前記シャフトの一部を受容するための中央開口部を画成する内側径方向端部を有する、導電キャリアと、
   前記キャリア円板部と結合され、中心線と、複数の電気的導電繊維と、を含む環状導電ブラシサブアセンブリであって、前記導電繊維は、前記中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置され、前記キャリア円板部の前記内側端部から径方向内方に延在し、それぞれの導電繊維は、前記シャフトと前記キャリアとの間に導電経路を提供するように、前記シャフト外側表面に接触可能な内側端部を有する、環状導電ブラシサブアセンブリと、を含む、
   請求項１に記載のアセンブリ。
6. 前記キャリアは、中心線を有し、前記キャリア円板部は、前記中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置された複数の取付タブを含み、それぞれの取付タブは、前記サブアセンブリを前記キャリアと結合させるために、前記ブラシサブアセンブリに係合する、
   請求項５に記載のアセンブリ。
7. 前記キャリア円筒状部は、前記ハウジング内に前記軸受を軸方向に保持するために前記ハウジング内側表面に摩擦係合可能である外側周表面を有する比較的薄いシェルで形成される、
   請求項５に記載のアセンブリ。
8. 前記キャリア円筒状部は、前記絶縁体円筒状本体と結合された前記絶縁体端部リングを保持するように構成される、
   請求項５に記載のアセンブリ。
9. 前記導電ブラシサブアセンブリは、前記キャリアに接続され、環状溝部を有する内側径方向端部を有する、環状保持具を含み、前記複数の導電繊維のそれぞれ１つは、前記溝部内に配置された外側径方向端部を有し、前記保持具から前記シャフトに向かって径方向内方に延在する、
   請求項５に記載のアセンブリ。
10. 前記ブラシサブアセンブリは、前記保持具内に配置された円形フープをさらに含み、前記複数の導電繊維のそれぞれ１つは、フープの周りで曲げられ、それぞれの繊維は、前記シャフト外側表面に接触可能な２つの端部を有する、
    かつ／または、
    前記ブラシサブアセンブリの前記複数の導電繊維は、複数の周方向に間隔を空けて配置された別個の繊維のセットに配置される、
    請求項５に記載のアセンブリ。

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