JP2021162156A - 固定された導体を有する、軸受のための複合型の絶縁体および導体アセンブリ - Google Patents

Abstract

【課題】固定された導体を有する、軸受のための複合型の絶縁体および導体アセンブリを提供すること。
【解決手段】複合型の電気的絶縁体および導体アセンブリは、軸受外側リングの周りに配置可能な、外側リングとハウジングとの間の電流の流れを防止するように構成される環状絶縁体であって、中心線に沿って軸方向に延在しかつ中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置される突出部を含む、環状絶縁体を含む。導体は、ハウジング内側表面と係合可能な外側径方向端部と、シャフトを受容するための中央開口部を画成する内側径方向端部と、絶縁体の複数の突出部のうち別個のものをそれぞれ受容する開口部と、を有する導電ディスクを含み、ディスクは、絶縁体に対して軸方向に固定される。環状導電ブラシサブアセンブリは、導電ディスクと結合され、シャフトとディスクとの間に導電経路を提供するようにシャフト外側表面に接触可能な複数の電気的導電繊維を含む。
【選択図】図２

Description

本発明は、軸受に関し、より具体的には、電流または電荷が軸受を通過することを防止するための接地装置に関する。

モータ、発電機および同様の装置などの電気機械に使用される軸受は、電流または電荷が軸受を通過すると破損する可能性があり、これが、特に、軸受軌道面に悪影響を及ぼす。電流の代替経路を提供し、それによってこのような電流が軸受を通過することを防止するために、接地ブラシなどの装置が開発されてきた。

これらの装置は、電流がシャフトとハウジングとの間で導電繊維を通過するように、シャフトの外側表面全体の周りで周方向に間隔をあけて配置された複数の導電繊維を含み、繊維の比較的ソリッドなリングを形成することが多い。他の装置またはメカニズムは、電流が軸受を通過することを防止するために、軸受を電気的に絶縁するために提供され、絶縁コーティングまたはカバーを含み得る。

１つの側面において、本発明は、シャフトとハウジングとの間に配置可能な軸受のための複合型の電気的絶縁体および導体アセンブリであり、軸受は、内側リングと、外側周方向表面ならびに互いに反対側の第１および第２軸方向端部を有する外側リングと、リングの間の複数の転動要素と、を有し、ハウジングが、内側周方向表面を有する。アセンブリは、外側リングの周りに配置可能な、外側リングとハウジングとの間の電流の流れを防止するように構成された、環状絶縁体を備える。電気的導体は、絶縁体と固定して結合され、内側径方向端部と外側径方向端部とを有し、導体外側径方向端部または／ならびに内側および外側端部の間の導体の一部は、ハウジングと導電的に係合可能であり、シャフトとハウジングとの間に導電経路を提供するように、導体内側径方向端部は、シャフト外側表面と係合可能である。

好ましくは、絶縁体は、中心線と、中心線に沿って軸方向に延在しかつ中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置される複数の突出部と、を有する。導体は、好ましくは、ディスクを絶縁体と固定して結合するように、絶縁体の複数の突出部のうち別個のものをそれぞれ受容する複数の開口部を有する電気的導電ディスクを含む。ディスクは、ハウジング内側表面と係合可能な外側径方向端部と、シャフトの一部を受容するための中央開口部を画成する内側径方向端部と、を有する。さらに、導体は、また、好ましくは、導電ディスクと結合されかつ中心線と複数の電気的導電繊維とを有する環状導電ブラシサブアセンブリを含む。導電繊維は、中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置され、導電ディスクの内側端部から径方向内方に延在し、それぞれの導電繊維は、シャフトとディスクとの間に導電経路を提供するようにシャフト外側表面に接触可能な内側端部を有する。

前述の要約、ならびに本発明の好ましい実施形態の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むことで、よりよく理解されるであろう。本発明を説明する目的で、現在好ましい実施形態が図表である図面に示される。しかしながら、本発明は、示された正確な配置および手段に限定されないことを理解されたい。

軸受に取付けられて示される、本発明による複合型の絶縁体および導体アセンブリの斜視図である。 複合型の絶縁体および導体アセンブリの平面図である。 シャフト上およびハウジング内に取付けられて示される、複合型の絶縁体および導体アセンブリの軸方向断面図である。 複合型の絶縁体および導体アセンブリの軸方向断面図である。 図４の上部の、分離された拡大図である。 図５の一部のさらなる拡大図である。 導電ディスクおよび導電ブラシサブアセンブリの平面図である。 図７の８−８線を通過する図である。 図７の９−９線を通過する図である。 組立て中の絶縁体の構成要素の、分離された軸方向断面図である。 組立て中の絶縁体の構成要素の、分離された軸方向断面図であり、図１０Ａとまとめて図１０と称される。 導体を絶縁体上に組み付ける段階中の絶縁体および導体の、分離された軸方向断面図である。 導体を絶縁体上に組み付ける段階中の絶縁体および導体の、分離された軸方向断面図である。 導体を絶縁体上に組み付ける段階中の絶縁体および導体の、分離された軸方向断面図であり、図１１Ａ、図１１Ｂとまとめて図１１と称される。 導体の導電ディスクおよびブラシサブアセンブリなしに取付けられた絶縁体の斜視図である。 導体が取付けられた状態の取付けられた絶縁体の斜視図である。 シャフト上およびハウジング内に取付けられ、機械構成要素により係合されて示される、複合型の絶縁体および導体アセンブリの、分離された拡大軸方向断面図である。

特定の用語は、以下の説明において簡便のためにのみ使用されかつ限定するものでない。「内側」、「内方に」および「外側」、「外方に」という文言は、それぞれ、示された中心線または説明される要素の幾何学的な中心に向かう方向および示された中心線または説明される要素の幾何学的な中心から離れる方向を参照し、特定の意味は、説明の文脈から容易に明らかになる。さらに、ここで使用される、「接続された」および「結合された」という文言は、それぞれ任意の他の部材が介在しない２つの部材間の直接接続と、１つ以上の他の部材が間に介在する部材間の間接接続と、を含むことを意図される。用語は、特に上記で言及された文言、それらの派生、および類似の意味を含む文言を含む。

ここで、詳細に図面を参照すると、同様の符号が全体を通して同様の要素を示すために使用され、中心軸Ａ_Ｃ周りに回転可能なシャフト２とハウジング３との間に配置可能な、軸受１のための複合型の電気的絶縁体および導体アセンブリ１０が図１〜図１４に示される。軸受１は、内側リング４と、互いに反対側の第１および第２軸方向端部５ａ，５ｂ、ならびに外側表面５ｃを有する外側リング５と、内側リング４と外側リング５との間に配置された複数の転動要素６と、を有する。シャフト２は、外側周方向表面２ａを有し、ハウジング３は、ボア７を画成する内側周方向表面３ａを有する。好ましくは、軸受１、シャフト２およびハウジング３は、モータまたは他の電気機械（例えば、発電機）または電荷を蓄積もしくは電流を伝達するために適当な回転構成要素を有する任意の他の機械の構成要素である。

複合型の絶縁体および導体アセンブリ１０は、基本的に、軸受外側リング５の周りに配置可能な、軸受外側リング５とハウジング３との間の、したがって軸受１を通過する電流の流れを防止するように構成された、環状絶縁体１２と、絶縁体１２と固定して結合され、内側径方向端部１１ａと外側径方向端部１１ｂとを有する電気的導体１１と、を備える。導体外側径方向端部１１ｂ、または／ならびに、内側および外側端部１１ａ，１１ｂの間の導体１１の一部、のいずれかは、ハウジング３と導電的に係合可能であり、シャフト２とハウジング３との間に導電経路を提供するように、導体内側径方向端部１１ａは、シャフト外側表面２ａと係合可能である。ここで使用される、「導電的に係合可能」という用語は、係合された部材間、特に、導体１１とハウジング３との間で、電流が流れることを可能にするように、直接接触または１つ以上の中間構成要素もしくは部材７（図１４）との接触を介する電気的導電経路を確立することを意味する。好ましくは、導体１１は、軸受１に軸方向に隣接するように絶縁体１２と固定して結合される電気的導電ディスク１４と、ディスク１４と結合され、シャフト２と接触可能な複数の導電繊維１８を有するブラシサブアセンブリ１６と、を含み、ディスク１４とブラシサブアセンブリ１６とは、下記に詳細に説明されるように、導体１１を形成する。

より詳細には、絶縁体１２は、軸受外側リング５とハウジング３との間の、したがって軸受１を通過する電流の流れを防止するように構成され、中心線１３と、中心線１３に沿って軸方向に延在しかつ中心線１３の周りに周方向に間隔を空けて配置される複数の突出部２０と、を有する。導電ディスク１４は、中心線１５と、ハウジング内側表面３ａと係合可能でありかつ導体外側径方向端部１１ｂを提供する外側径方向端部１４ａと、シャフト２の一部を受容するための中央開口部１７を画成する内側径方向端部１４ｂと、を有する。さらに、導電ブラシサブアセンブリ１６は、中心線１６ａを有し、導電繊維１８は、中心線１６ａの周りに周方向に間隔を空けて配置され、導電ディスク１４の内側端部１４ｂから径方向内方に延在する。

それぞれの導電繊維１８は、好ましくは炭素で形成され、シャフト２とディスク１４との間に導電経路を提供するようにシャフト外側表面２ａに接触可能な内側端部１８ａを有し、繊維内側端部１８ａは、共同で導体１１の内側端部１１ａを提供する。ディスク１４がブラシサブアセンブリ１６とハウジング３との間に導電経路を提供するように構成されるので、シャフト２上の任意の電流または電荷は、軸受１を通過してではなく、アセンブリ１０を通過して流れるように方向付けられる。したがって、複合型の絶縁体および導体アセンブリ１０は、軸受１を通過する直接の電流の流れを防止し（すなわち、絶縁体１２により）、かつ、導体１１のブラシサブアセンブリ１６と導電ディスク１４とを用いて軸受１に隣接する電流のための代替経路を提供することにより、軸受１を保護するように機能する。上記、基本的な構造および機能について説明したため、アセンブリにおけるこれらおよび他の構成要素について下記に詳細に説明される。

ここで、図４〜図６、図１０〜図１２を参照すると、絶縁体１２は、好ましくは、軸受外側リング５の第１軸方向端部５ａと結合されかつ軸方向突出部２０を提供する絶縁リング３０と、外側リング５の周りに配置されかつ絶縁リング３０と結合される管状絶縁体本体３２と、を含む。絶縁リング３０は、絶縁材料で、好ましくはガラス充填ナイロンで、最も好ましくは３５％ガラス繊維強化ポリアミド６６で形成されるが、任意の他の適切な材料で形成され得る。好ましくは、絶縁リング３０は、一般的には円形であり、軸受外側リング５の外側表面５ｃの一部の周りに配置される軸方向部３４と、軸方向部３４から内方に延在する径方向部３６と、を有する。

より詳細には、リング軸方向部３４は、リング外側表面５ｃの一部の周りに配置される内側周方向表面３５Ａと、反対側の外側周方向表面３５Ｂと、環状溝部３７と、を有する。環状溝部３７は、外側表面３５Ｂから径方向内方にかつ絶縁体中心線１３の周りに周方向に延在し、下記に説明されるように、管状本体３２の環状肩部４０を受容するように構成される。好ましくは、リング軸方向部３４は、下記に説明されるように、管状本体３２との結合を容易にするために、角度付導入縁部３４ａをさらに有する。

さらに、リング３０の径方向部３６は、軸受外側リング５の第１軸方向端部５ａに当接して配置される第１軸方向端部３６ａと、反対側の第２軸方向端部３６ｂと、を有し、複数の突出部２０は、第２軸方向端部３６ｂから軸方向に延在する。好ましくは、それぞれの突出部２０は、一般的には円形シリンダ状ロッド３８として形成され、円形シリンダ状ロッド３８は、リング径方向部３６と一体的に形成される内側端部３８ａと、リベットと同様に円形に形成されたヘッド３９を有する反対側の自由外側端部３８ｂと、を有する。突出部ヘッド３９は、共同で突出部２０上に導電ディスク１４を固定して保持し、それぞれのヘッド３９は、下記に説明されるように、ディスク１４が突出部２０上に組み付けられた後に形成される。

さらに、図４〜図６および図１０〜図１２を参照すると、管状絶縁体本体３２は、一般的には円形シリンダ状であり、互いに反対側の内側および外側周方向表面３３Ａ，３３Ｂと、互いに反対側の軸方向端部３２ａ，３２ｂと、を有する。絶縁体本体３２は、好ましくは、アルミニウムで形成され、周方向表面３３Ａ，３３Ｂのいずれかまたは双方に形成される少なくとも１層の酸化層を有し、酸化層は、好ましくは、陽極酸化により形成される。しかしながら、本体３２は、代替的には他の適切な絶縁材料（例えば、硬質ポリマーまたはセラミック）または他の陽極酸化された金属材料で形成され得る。本体３２の内側周方向表面３３Ａは、軸受外側リング５の外側表面５ｃの周りに配置可能であり、外側周方向表面３３Ｂは、軸受５を軸方向に保持するためにハウジング内側表面３ａと係合可能である。さらに、管状絶縁体本体３２は、好ましくは、第１軸方向端部３２ａに隣接する内側表面３３Ａから径方向内方に延在する環状肩部４０と、肩部４０に隣接する角度付係合表面４２と、を有する。好ましくは、フランジ４４は、絶縁体本体３２の第２軸方向端部３２ｂから径方向内方に延在し、軸受軸方向端部５ｂを絶縁するために軸受５の第２軸方向端部５ｂに当接して配置可能である。

図５および図１０を参照すると、上記の構造において、好ましい２ピースの絶縁体１２は、下記の様式で軸受外側リング５の周りに取付けられる。絶縁体本体３２は、まず、軸受第２軸方向端部５ｂを管状本体３２の第１軸方向端部３２ａ内に挿入し、次に本体内側表面３３Ａをリング外側表面５ｃの周りでフランジ４４がリング第２端部５ｂに当接するまで摺動させることにより軸受外側リング５の周りに取付けられる。次に、図１０に示されるように、絶縁リング３０は、軸受第１軸方向端部５ａをリング軸方向部３４の自由端部３４ａ内に挿入することにより軸受外側リング５上に取付けられる。軸方向部３４は、管状本体３２に向かって変位させられ、リング３０の角度付導入表面３４ｂは、肩部４０がリング３０の凹部３７内に留まるまで、管状本体３２の第１軸方向端部３２ａを径方向外方に曲げる。この時点で、図１０Ｂに示されるように、角度付導入表面３４ｂは、絶縁体本体３２の角度付係合表面４２に当接して配置され、リング径方向部３６の第１軸方向端部３６ａは、軸受外側リング５の第１軸方向端部５ａに当接して配置される。そして、好ましくは、絶縁リング３０は、軸受１の周りに絶縁体１２を固定的に保持するために、軸受外側リング５に（例えば、加熱により）成型される。

図５〜図９を参照すると、導電ディスク１４は、一般的には円形であり、好ましくは導電金属材料で、最も好ましくはアルミニウムで形成されるが、任意の他の適切な材料（例えば、低炭素鋼）で形成され得る。ディスク１４は、また、互いに反対側の第１および第２軸方向端部１４ｃ，１４ｄと、軸方向端部１４ｃ，１４ｄの間に延在しかつ中心線１５の周りに周方向に間隔を空けて配置される複数の開口部２２と、を有する。それぞれのディスク開口部２２は、ディスク１４を絶縁体１２と固定して結合するために絶縁体１２の複数の突出部２０のうち別個のものを受容し、そして、下記に説明されるように、ディスク中心線１５は、一般的には絶縁体中心線１３と同軸である。さらに、導電ディスク１４は、好ましくは、また、複数の弓状フランジ５０を有し、それぞれの弓状フランジ５０は、それぞれの開口部２２に隣接して位置づけられ、ディスク１４の外側径方向端部１４ａから軸方向に延在する。それぞれのフランジ５０は、ハウジング内側表面３ａと導電的に係合可能であり、それにより、ハウジング３との導電接触するディスク１４の表面積を増大させる。

さらに、ディスク１４は、また、好ましくは、中心線１５の周りに周方向に間隔を空けて配置された複数の取付タブ５２を含み、それぞれの取付タブ５２は、ブラシサブアセンブリ１６をディスク１４と結合させるために、ブラシサブアセンブリ１６と係合される。好ましくは、それぞれの取付タブ５２は、矩形タブ５２および隙間穴部５６を形成するためにディスク１４を切り裂く（例えば、打抜）ことにより形成される。それぞれのタブ５２は、ブラシサブアセンブリ１６の（下記に説明される）保持具６０の周りに曲げられ、それぞれの係合された取付タブ５２は、一般的にはＣ字形状であり、ブラシサブアセンブリ１６をディスク１４に固定して取付ける。また、隙間穴部５６は、流体（例えば、潤滑油、空気など）が、軸受１内へおよび軸受１から出て伝わるように導電ディスク１４を通過して流れるための通路を提供する。

図１１〜図１３を参照すると、導電ディスク１４は、図１１Ａに示されるように、それぞれの突出部ロッド３８の自由端部３８ｂがディスク第２軸方向端部１４ｄから開口部２２のうち別個のものに入るまで、軸受１上に取付けられた絶縁体１２に向かってディスク１４を軸方向に変位させることにより、絶縁体１２と結合される。次に、図１１Ｂおよび図１２に示されるように、突出部２０は、突出部２０の外側部がディスク第１軸方向端部１４ｃから外方へ延在するまで、ディスク開口部２２を通過する。最終的に、図１１Ｃおよび図１３に示されるように、突出部ロッド３８の自由端部３８ｂは、好ましくは超音波プロセスを用いて、ヘッド３９が形成され、またはヘッド３９へと変形させられ、ヘッド３９は、ディスク第１軸方向端部１４ｃに当接して配置され、ディスク１４を突出部２２上に固定して保持し、それにより、恒久的に絶縁体１２と結合される。

ここで、図２、図５、図８および図９を参照すると、導電ブラシサブアセンブリ１６は、好ましくは、上記に説明されるように、導電ディスク１４に接続され、かつ、環状溝部６２を有する開いた内側軸方向端部６０ａおよび閉じた外側端部６０ｂを有する、環状保持具６０を含む。複数の導電繊維１８のそれぞれ１つは、溝部６２内に配置された外側径方向端部１８ｂを有し、保持具６０からシャフト２に向かって径方向内方に延在する。より詳細には、保持具６０は、外側軸方向基部６４と、２つの互いに反対側の径方向脚部６６と、を有し、保持具６０は、一般的にはＣ字形状の軸方向断面を有する。保持具脚部６６は、好ましくは、溝部６２内に繊維１８を保持するために導電繊維１８の外側端部１８ｂに当接して挟持する。

さらに、ブラシサブアセンブリ１６は、好ましくは、保持具溝部６２内に配置された円形フープ６８を含み、複数の導電繊維１８のそれぞれ１つは、フープ６８の周りで曲げられる。このように、それぞれの導電繊維１８は、好ましくは、一般的にはＵ字形状またはＶ字形状であり、シャフト外側表面２ａに接触可能な２つの内側端部１８ａを有する。しかしながら、導電繊維１８のそれぞれ１つは、通常直線状ストランド（図示せず）として外側径方向端部１８ｂから内側径方向端部１８ａへと延在するように配置され得る。

さらに、ブラシサブアセンブリ１６の複数の導電繊維１８は、一般的には繊維の連続なリング（図示せず）に、または、好ましくは、複数の周方向に間隔を空けて配置された別個の繊維１８のセット１９として、のいずれかで配置される。後者の好ましい場合においては、繊維１８のセット１９は、好ましくは、繊維１８の連続なリングを含むブラシサブアセンブリ１６を打抜加工することにより形成され、シャフト２に接触可能な繊維セット１９は、より短い長さの繊維１８のセット２１により間隔を空けて配置される。また、それぞれの導電繊維１８は、好ましくは、５マイクロメートルまたはミクロン（５μｍ）から１００ミクロン（１００μｍ）の範囲内の直径を有するサイズである。それぞれの導電繊維１８は、好ましくは、上記で説明されるように、炭素で形成されるが、繊維１８は、代替的に、金属材料、導電ポリマーなどの、任意の適切な電気的導電材料で製造され得る。

導体１１は、好ましくは、上記で説明されかつ図面に図示されるように、導電ディスク１４と、ブラシサブアセンブリ１６と、を含むが、導体１１は、代替的に、絶縁体１２に固定して結合可能かつシャフト２とハウジング３との間に１つ以上の導電経路を提供することが可能な任意の他の適切な方法で形成され得る。例えば、導体１１は、ブラシサブアセンブリ１６の代わりに、導電ディスク１４に取付けられ、シャフト２に導電的に係合可能な導電材料のソリッドリング（図示せず）を含み得、リングは、連続な内側周接触表面または径方向内方に延在する突出部により提供される複数の弓状接触面セクションのいずれかを有する。さらなる代替として、導電ディスク１４は、シャフト２とディスク１４との間に直接の導電経路を提供するために、シャフト外側表面２ａと接触可能な内側端部１４ｂを有するように形成され得る。本発明の範囲は、本明細書に記載されているように一般的に機能することが可能な導体１１のこれらおよびすべての他の適切な構成を包含する。

本発明の絶縁体／導体アセンブリ１０は、既知の装置よりも、軸受１を電流により引き起こされる損傷から保護することにおいて、より効果的である。絶縁体１２は、軸受１を介してシャフト２とハウジング３との間で電位差が確立されることを効果的に防止し、電流は、内側および外側リング４，５と転動要素６とを通って流れることを防止される。電流が軸受１を通過しないことをさらに確実にするために、導電ディスク１４およびブラシサブアセンブリ１６は、シャフト２上の任意の電荷または電流が、導電繊維１８を通過して保持具６０へ、保持具６０を通過して導電ディスク１４内へ、次に、ディスク外側フランジ５０を通過してハウジング３内へと通過するための、代替経路を提供する。ハウジング３への付加または代替導電経路は、ハウジング３の一部（例えば、径方向肩部）または、ばね、ピンなどの、ハウジング３内に配置された機械構成要素７と、図１３に示されるように導電ディスク１４の表面、または／および環状保持具６０の表面のいずれかと、の間の軸方向接触により、提供され得る。したがって、軸受１の領域においてシャフト２上の任意の電荷または電流は、絶縁体１２により軸受１を通過することが防止され、かつ、導体１１のブラシサブアセンブリ１６および導電ディスク１４を通過するように回避される。さらに、アセンブリ１０は、製造者または販売者により軸受１に取り付けられ得、軸受１は、複合型の絶縁体および導体アセンブリ１０とともに、シャフト２上およびハウジング３内に取り付けられるように準備されたアセンブリ全体として、顧客またはエンドユーザに提供され得る。

本発明の広範な発明の概念から逸脱することなく、上記の実施形態に変更を加えることが可能であることは、当業者に理解されるであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に一般的に定義されているように、本発明の精神および範囲内の改変をカバーすることが意図されていることが理解される。

１…軸受、２…シャフト、２ａ…シャフト外側表面、３…ハウジング、３ａ…内側周方向表面、４…内側リング、５…外側リング、５ａ…第１軸方向端部、５ｂ…第２軸方向端部、５ｃ…外側周方向表面、６…転動要素、１０…複合型の電気的絶縁体および導体アセンブリ、１１…電気的導体、１１ａ…内側径方向端部、１１ｂ…外側径方向端部、１２…環状絶縁体、１３…中心線、１４…電気的導電ディスク、１４ａ…外側端部、１４ｂ…内側径方向端部、１５…中心線、１６…環状導電ブラシサブアセンブリ、１６ａ…中心線、１７…中央開口部、１８…電気的導電繊維、１８ａ…内側端部、１８ｂ…外側径方向端部、１９…セット、２０…突出部、２２…開口部、３０…絶縁リング、３２…管状絶縁体本体、３２ａ…第１軸方向端部、３２ｂ…第２軸方向端部、３３Ａ…内側周方向表面、３３Ｂ…外側周方向表面、３４…軸方向部、３６…径方向部、３６ａ…第１軸方向端部、３６ｂ…第２軸方向端部、３７…環状溝部、３８ｂ…外側端部、４０…環状突出部、５２…取付タブ、６０…環状保持具、６０ａ…内側軸方向端部、６２…環状溝部、６８…円形フープ

Claims (10)

1. シャフトとハウジングとの間に配置可能な軸受のための複合型の電気的絶縁体および導体アセンブリであって、前記軸受は、内側リングと、外側周方向表面ならびに互いに反対側の第１および第２軸方向端部を有する外側リングと、前記外側リングと前記内側リングとの間の複数の転動要素と、を有し、前記ハウジングが、内側周方向表面を有し、前記複合型の電気的絶縁体および導体アセンブリは、
   前記外側リングの周りに配置可能な、前記外側リングと前記ハウジングとの間の電流の流れを防止するように構成された、環状絶縁体と、
   前記環状絶縁体と固定して結合され、内側径方向端部と外側径方向端部とを有する電気的導体であって、前記導体外側径方向端部、および、前記内側径方向端部と前記外側径方向端部との間の前記電気的導体の一部、の少なくとも一方は、前記ハウジングと導電的に係合可能であり、前記シャフトと前記ハウジングとの間に導電経路を提供するように、前記導体内側径方向端部は、前記シャフト外側表面と係合可能である、電気的導体と、を備える、アセンブリ。
2. 前記電気的導体は、中心線と、前記中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置される複数の開口部と、を有し、
   前記環状絶縁体は、中心線と、前記中心線に沿って軸方向に延在しかつ前記中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置される複数の突出部と、を有し、それぞれの前記突出部は、前記導体開口部のうち別個のものを通過して延在し、前記電気的導体を前記環状絶縁体と固定して結合するために前記電気的導体に取付られる外側端部を有する、請求項１に記載のアセンブリ。
3. 前記環状絶縁体は、
   前記軸受外側リングの前記第１軸方向端部と結合され、かつ絶縁材料で形成され、かつ前記複数の突出部を提供する絶縁リングと、
   管状絶縁体本体であって、前記管状絶縁体本体は、前記軸受外側リングの前記外側周方向表面の周りに配置可能な内側周方向表面および前記ハウジング内側周方向表面と係合可能な外側周方向表面と、前記絶縁リングと結合される第１軸方向端部と、反対側の第２軸方向端部と、を有し、前記管状絶縁体本体は、電気的絶縁材料で形成され、または前記内側周方向表面および前記外側周方向表面の少なくとも一方には絶縁層が設けられる、管状絶縁体本体と、を含む、請求項２に記載のアセンブリ。
4. 前記絶縁リングは、前記軸受外側リングの前記外側周方向表面の一部の周りに配置される軸方向部と、前記軸方向部から内方に延在する径方向部と、を有し、前記径方向部は、前記軸受外側リングの前記第１軸方向端部に当接して配置される第１軸方向端部と、反対側の第２軸方向端部と、を有し、前記複数の突出部は、前記第２軸方向端部から軸方向に延在する、請求項３に記載のアセンブリ。
5. 前記絶縁リングは、環状溝部を有し、前記管状絶縁体本体の前記第１軸方向端部は、前記管状絶縁体本体を前記絶縁リングと結合するために前記環状溝部内に配置される環状突出部を有する、請求項４に記載のアセンブリ。
6. 前記電気的導体は、
   前記導体外側径方向端部を提供する外側端部と、前記シャフトの一部を受容するための中央開口部を画成する内側径方向端部と、前記導体開口部のうち別個のものをそれぞれ提供する複数の通過穴部と、を有する、電気的導電ディスクと、
   前記電気的導電ディスクと結合され、中心線と複数の電気的導電繊維とを含む環状導電ブラシサブアセンブリであって、前記電気的導電繊維は、前記中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置され、前記電気的導電ディスクの前記内側径方向端部から径方向内方に延在し、それぞれの前記電気的導電繊維は、前記シャフト外側表面に接触可能な内側端部を有し、前記導体内側径方向端部を提供する、環状導電ブラシサブアセンブリと、を含む、請求項２に記載のアセンブリ。
7. 前記電気的導電ディスクは、前記中心線の周りに周方向に間隔を空けて配置された複数の取付タブを含み、それぞれの前記取付タブは、前記環状導電ブラシサブアセンブリを前記キャリアと結合させるために、前記環状導電ブラシサブアセンブリと係合される、請求項６に記載のアセンブリ。
8. 前記環状導電ブラシサブアセンブリは、前記キャリアに接続され、かつ、環状溝部を有する内側軸方向端部を有する、環状保持具を含み、前記複数の電気的導電繊維のそれぞれ１つは、前記環状溝部内に配置された外側径方向端部を有し、前記環状保持具から前記シャフトに向かって径方向内方に延在する、請求項６に記載のアセンブリ。
9. 前記環状導電ブラシサブアセンブリは、さらに、前記環状保持具内に配置された円形フープを含み、前記複数の電気的導電繊維のそれぞれ１つは、フープの周りで曲げられ、それぞれの前記電気的導電繊維は、前記シャフト外側表面に接触可能な２つの端部を有する、請求項８に記載のアセンブリ。
10. 前記環状導電ブラシサブアセンブリの前記複数の電気的導電繊維は、複数の周方向に間隔を空けて配置された別個の繊維のセットに配置される、請求項６に記載のアセンブリ。

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