JP2021161071A - 除菌剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般細菌だけでなくカチオン系除菌剤に抵抗性を持つ菌も除菌又は制御でき、貯蔵安定性にも優れる、食品工場、厨房、医療現場等で使用できる除菌剤組成物を提供する。【解決手段】本発明の除菌剤組成物は、(A)成分としてアルキルイソチアゾリン類、(B)成分としてクロロアルキルイソチアゾリン類、(C)成分としてカチオン界面活性剤、(D)成分として水、を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比が、(A)成分/(B)成分=0.05〜2.4であり、pHが8以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、食品工場におけるベルトコンベア等の設備、厨房、医療施設等で使用する設備や器具等の衛生管理に使用される除菌剤組成物に関する。さらに詳しくは、一般細菌はもとより、カチオン系除菌剤に抵抗性を持つ菌に対する除菌性に優れた除菌剤組成物に関する。
従来、食品工場、厨房、医療施設等における設備、器具等の衛生管理に用いられてきた除菌剤組成物は、強力な除菌性を有する第四級アンモニウム塩型カチオンとして知られるジデシルジメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の水溶液からなっており、更に洗浄性等の機能を付与するため、アニオン界面活性剤や両性界面活性剤を組み合わせた除菌剤組成物の開発が試みられている。例えば、ジ長鎖アルキル短鎖アルキルアンモニウム塩及び両性界面活性剤を含むもの(特許文献1)、カチオン界面活性剤、金属キレート剤、特定のアニオン界面活性剤を含むもの(特許文献2)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと、カチオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤とを含むもの(特許文献3)等が知られている。しかしながら、第四級アンモニウム塩をはじめとするカチオン界面活性剤を含む除菌剤組成物を長期間使用すると、カチオン界面活性剤に対する抵抗性を持つ微生物(カチオン界面活性剤抵抗性菌)が出現することが知られている(非特許文献1)。
特開平5−65203号公報 特開平7−109204号公報 特開2010−83800号公報
仲川義人、「ICTにおける薬剤師の役割。医療機関における院内感染対策の基盤整備に関する緊急特別研究」、厚生労働科学特別研究事業の平成15年度総括分担研究報告書、平成16年4月、pp.41−48
カチオン界面活性剤を主たる除菌成分とする特許文献1、2に記載されている除菌剤組成物は、カチオン界面活性剤抵抗性菌が出現すると、除菌、抑制効果を発揮できなくなるという問題がある。一方特許文献3記載の除菌剤組成物は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを、カチオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤と併用したことにより、カチオン界面活性剤抵抗性菌に対して優れた殺菌作用を有するというものである。しかしながら5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンは、人体に対するアレルギー反応を引き起こす虞があるとともに、産業排水中のAOX値(有機塩素等の濃度)を高めるため産業排水規制の観点から多量の使用は望ましくない。このため、産業排水規制を考慮して5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンの使用量を低減する必要があるが、その使用量を低減すると十分な除菌効果が得られなくなるという問題がある。
また5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンは貯蔵安定性に問題があり、長期間にわたって保管すると、同様に十分な除菌効果が得られなくなるという問題があった。
本発明は上記の問題に鑑みなされたもので、本発明者は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のクロロアルキルイソチアゾリン類と、アルキルイソチアゾリン類とを、特定の割合で併用し、これらとカチオン界面活性剤とを組み合わせて用いることにより、カチオン活性剤抵抗性菌に対しても、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとカチオン界面活性剤とを併用した従来の除菌剤組成物と同等か、それ以上の除菌効果が得られるとともに、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンの有する問題点も解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1)(A)成分としてアルキルイソチアゾリン類、(B)成分としてクロロアルキルイソチアゾリン類、(C)成分としてカチオン界面活性剤、(D)成分として水、を含有し、
前記(A)成分と前記(B)成分の質量比が、(A)成分/(B)成分=0.05〜2.4であり、pHが8以下であることを特徴とする除菌剤組成物、
(2)前記(C)成分のカチオン界面活性剤が、非塩素系の第四級アンモニウム塩である上記(1)の除菌剤組成物、
(3)前記(C)成分のカチオン界面活性剤が、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジデシルジメチルアンモニウム重炭酸塩、ジデシルジメチルアンモニウム炭酸塩、ジデシルジメチルアンモニウムエチルサルフェート、ステアリルトリメチルアンモニウムメトサルフェートよりなる群から選ばれた少なくとも1種である上記(2)の除菌剤組成物、
(4)前記(A)成分、前記(B)成分を合計で0.01質量〜10質量%含有する上記(1)〜(3)のいずれかの除菌剤組成物、
(5)前記(C)成分を0.1質量%〜15質量%含有する上記(1)〜(4)のいずれかの除菌剤組成物、
(6)更に(E)成分としてキレート剤を含有する上記(1)〜(5)のいずれかの除菌剤組成物、
(7)更に(F)成分として、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤より選ばれた少なくとも1種の界面活性剤を含有する上記(1)〜(6)のいずれかの除菌剤組成物、
(8)更に(G)成分として可溶化剤を含有する上記(1)〜(7)のいずれかの除菌剤組成物、
を要旨とする。
本発明の除菌剤組成物は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等の化合物の使用量を少なくしても、カチオン界面活性剤抵抗性菌を効果的に除菌、抑制することができ、しかも5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等の化合物の有していた人体に対する影響や産業排水問題等を低減化できる。
本発明の除菌剤組成物に用いられる(A)成分であるアルキルイソチアゾリン類としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられるが、なかでも2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを用いることが好ましい。(A)成分としては2種以上の化合物を併用することができる。
本発明の除菌剤組成物における(B)成分であるクロロアルキルイソチアゾリン類としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられるが、なかでも5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが好ましい。(B)成分としては2種以上の化合物を併用することができる。
本発明の除菌剤組成物は、上記(A)成分と(B)成分とを質量比で、(A)成分/(B)成分=0.05〜2.4となるように含有する。このような割合で(A)成分と(B)成分とを含むことにより、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のクロロアルキルイソチアゾリン類の割合を少なくしているにもかかわらず、優れた除菌効果が得られるとともに、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等の有する問題も低減化できる。(A)成分と(B)成分とを質量比、(A)/(B)の値は、0.1〜1.2であることが好ましい。
本発明の除菌剤組成物における(C)成分であるカチオン界面活性剤としては、アルキルアミン塩型カチオン界面活性剤、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤等が挙げられる。アルキルアミン塩型カチオン界面活性剤としては、脂肪酸エステルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、尿素縮合アミン塩、イミダゾリン型アミン塩等が挙げられる。第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、第四級アンモニウム有機酸塩、脂肪酸アミド型第四級アンモニウム塩、アルキルピリジウム塩等が挙げられる。
第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤には、塩素系第四級アンモニウム塩や、非塩素系第四級アンモニウム塩があるが、非塩素系第四級アンモニウム塩が好ましい。
塩素系第四級アンモニウム塩としては、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。また非塩素系第四級アンモニウム塩としては、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジデシルジメチルアンモニウム炭酸塩、ジデシルジメチルアンモニウム重炭酸塩、ジデシルジメチルアンモニウムエチルサルフェート、ステアリルトリメチルアンモニウムメトサルフェートが挙げられ、特にジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェートが好ましい。カチオン界面活性剤は、1種又は2種以上を併用することができる。
本発明の除菌剤組成物は、pHが8以下である。pHが8を超えると貯蔵安定性が低下する。本発明除菌剤組成物は、pHが7.7〜5.8であることが好ましく、7.5〜6.0であることがより好ましい。なお、上記pHは、本発明除菌剤組成物を25℃においてpHメータで測定したときの値である。
本発明の除菌剤組成物は、前記(A)成分、(B)成分をそれぞれ、0.01質量%〜10質量%含有することが好ましい。除菌剤組成物における(A)成分、(B)成分がそれぞれ、0.01質量%未満では除菌効果が十分発揮されない虞があり、10質量%を超えても、それ以上除菌効果は向上しない。本発明除菌剤組成物中の(A)成分と(B)成分の含有量はそれぞれ、除菌効果、経済性の点から0.05質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜3質量%であることが更に好ましい。
本発明の除菌剤組成物は、前記(C)成分の含有量が0.1質量%〜15質量%であることが好ましく、0.3質量%〜13質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜10質量%であることが更に好ましい。除菌剤組成物における(C)成分の割合が0.1質量%未満であると、除菌効果が十分発揮されない虞があり、15質量%を超えると貯蔵安定性が低下する虞がある。
(D)成分の水としては、水道水、工業用水、再生水、純水、イオン交換水、RO水、蒸留水、軟水、軟水化処理水等が挙げられ、これらは単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いても良いが、経済性の点で水道水、軟水化処理水、イオン交換水が好ましく、特に水道水が好ましい。水道水としては、例えば東京都荒川区の水道水(pH=7.6、総アルカリ度(炭酸カルシウム換算値として)40.0mg/L、ドイツ硬度2.3°DH(そのうち、カルシウム硬度1.7°DH、マグネシウム硬度0.6°DH)、塩化物イオン21.9mg/L、ナトリウム及びその化合物15mg/L、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素1.2mg/L、フッ素及びその化合物0.1mg/L、ホウ素及びその化合物0.04mg/L、総トリハロメタン0.016mg/L、残留塩素0.4mg/L、有機物(全有機炭素量)0.7mg/L)が挙げられる。(D)成分の水は、洗浄剤組成物全体が100質量%となるように配合する(必要に応じ、後述する(E)成分、(F)成分、(G)成分等を配合する場合、これらを含めて全体が100質量%となるように配合する)。
本発明の除菌剤組成物は、更に(E)成分としてキレート剤を含有することができる。更にキレート剤を含有することで、カチオン界面活性剤に抵抗性を持つ菌に対する除菌作用の向上効果がある。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミノ五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)、アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、β−アラニン二酢酸(ADA)、セリン二酢酸(SDA)、グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸や、グルコール酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸、トリポリリン酸や、これらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン塩が挙げられ、なかでも、除菌効果の点からエチレンジアミン四酢酸(EDTA)やその塩が好ましい。キレート剤は、本発明の除菌剤組成物中に1質量%〜10質量%の割合で含有することが好ましく、1.5質量%〜5質量%の範囲で含有することがより好ましい。1質量%未満であるとカチオン系除菌剤に抵抗性を持つ菌に対する相乗効果が不十分であり、10質量%以上を超える場合にはコスト的に好ましくない。
本発明の除菌剤組成物には、更に(F)成分として、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤を配合することができる。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンジアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキルジエステル、ポリオキシアルキレンアリールエーテル、グリセリン脂肪酸エステルやそのアルキレンオキシド付加体、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダムあるいはブロック付加体、ポリオキシアルキレンひまし油、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ジポリオキシアルキレンアルキルアミン、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。これらのノニオン界面活性剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのノニオン界面活性剤のなかでも、洗浄性、抑泡性の点から、ジポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダムあるいはブロック付加体が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダムあるいはブロック付加体が更に好ましい。
エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック付加体としては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのトリブロック共重合体であるプルロニック型ノニオン界面活性剤が好ましい。
両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミノエチルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、グリシンn−(3−アミノプロピル)C10〜16誘導体、アルキルポリアミノエチルグリシン、アルキルβアラニン、アルキルアミノプロピオン酸及びまたはその塩、およびアルキルアミドジメチルハイドロキシプロピルスルホベタイン等が挙げられ、なかでも、除菌効果の点からアルキルアミノエチルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、グリシンn−(3−アミノプロピル)C10〜16誘導体、アルキルポリアミノエチルグリシンが好ましい。ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤は単独で用いても、併用してもよく、またノニオン界面活性剤、両性界面活性剤ともに、それぞれ1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。(F)成分のノニオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤は、本発明の除菌剤組成物中に0.1質量%〜10質量%の割合で含有することが好ましく、0.5質量%〜7質量%の範囲で含有することがより好ましい。本発明の除菌剤組成物において、(F)成分のノニオン界面活性剤、両性界面活性剤を配合すると、潤滑性を得ることができる。
本発明の除菌剤組成物には、更に(G)成分として可溶化剤を配合することができる。可溶化剤を配合すると、除菌剤組成物の低温安定性が向上する。可溶化剤としては、例えばキシレンスルホン酸、キシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸カリウム、トルエンスルホン酸、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、クメンスルホン酸、クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸カリウム、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、イソプレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。可溶化剤を配合する場合、除菌剤組成物の低温安定性向上の面から、除菌剤組成物中に1質量%〜15質量%配合することが好ましい。
本発明の除菌剤組成物は、更に(H)成分として陰イオン界面活性剤を配合することができる。陰イオン界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。(H)成分の陰イオン界面活性剤を配合すると、コンベア上の潤滑性が向上する効果がある。
本発明の除菌剤組成物には、必要に応じて更に、pH調整剤、色素、他の除菌剤、消泡剤、香料、腐食抑制剤、天然抽出物、増粘剤、酵素等を配合することができる。
pH調整剤としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、炭酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−t−ブチルエタノールアミン、N−t−ブチルジエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)イソプロパノールアミン、N,N−ジエチルイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、アミノメチルプロパノール、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジン、2−メチルピペラジン、トランス2,5−ジメチルピペラジン、シス−2,6−ジメチルピペラジン等のアルカリ類、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の酸類が挙げられる。
色素としては、例えば、天然色素、合成色素、又はこれらの混合物が挙げられる。他の除菌剤としては、例えば次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、塩素化イソシアヌル酸ナトリウム、塩素化イソシアヌル酸カリウム、ε−ポリリジン、ポリ−γ−グルタミン酸、ナイシン等が挙げられる。消泡剤としては、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、高級アルコール系消泡剤等が挙げられる。香料としては、例えば、天然香料、合成香料、又はこれらの調合香料等が挙げられる。腐食抑制剤としては、例えば、短鎖のジカルボン酸もしくはトリカルボン酸などのポリカルボン酸、リン酸エステル、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールもしくはメルカプトベンゾチアゾールなどのトリアゾール、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸などのようなホスホン酸、アジピン酸、グルタル酸、又はコハク酸等が挙げられる。天然抽出物としては、例えば、アサ科植物、アカネ科植物、アブラナ科植物、イネ科植物、カキノキ科植物、キク科植物、シソ科植物、ショウガ科植物、ツバキ科植物、ナス科植物、ヒノキ科植物、フトモモ科植物、ブドウ科植物、マメ科植物、ミカン科植物、ユリ科植物等の植物由来の天然抽出物や、リゾチーム、しらこ蛋白抽出物等の動物由来の天然抽出物等が挙げられる。増粘剤としては、例えばカラギーナン、キサンタンガム、グァーガム、ローカストビーンガム、ガッチガム、カラヤガム、ペクチン等が挙げられる。酵素としては、例えば、リパーゼ、アルカリアミラーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、プルラナーゼ等が挙げられる。
本発明の除菌剤組成物は、食品工場におけるベルトコンベア等の設備、厨房、医療施設等で使用する設備や器具等の除菌用として好適に使用される。除菌処理を行う際の処理液は、本発明除菌剤組成物を希釈せずに用いても、或いは水や湯等で希釈して用いてもよいが、処理液は(A)成分と(B)成分を合計で、0.000025質量%〜10質量%含有することが好ましく、0.00005質量%〜5質量%含有することがより好ましい。本発明除菌剤組成物により除菌を行う場合、本発明除菌剤組成物の処理液を発泡洗浄機等で発泡させて被処理物に噴霧し、静置するか擦り洗いし、水ですすぐ等により行うことができる。
本発明の除菌剤組成物をコンベア用の除菌剤として使用する場合には、除菌剤組成物を水又は湯で1000倍程度迄に希釈又は希釈せずに噴霧、塗布する等によりコンベア上に供給する。上記(A)成分及び/又は(B)成分は、コンベア上に供給する供給液中に、それぞれ有効成分量として0.00001〜10質量%の範囲で配合されていることが好ましく、除菌効果、経済性の観点から、0.000025〜5質量%の範囲で配合されていることがより好ましく、さらに0.0001〜1質量%の範囲で配合されていることがとくに好ましい。供給液中の(A)成分及び/又は(B)成分の割合が0.00001質量%未満では十分な除菌効果が得られず、10質量%を超えて配合しても、それ以上の除菌効果は向上しない。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。実施例、比較例において用いた各成分を以下に示す。表中において各成分の割合は質量%で示す。尚、表中、各成分の割合は、純分としての割合を示す。
(A)成分
A−1:2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン
A−2:2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン
(B)成分
B−1:5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン
B−2:4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン
(B)成分の比較成分
B’−1:1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン
(C)成分
C−1:ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート
C−2:ジデシルジメチルアンモニウム重炭酸/炭酸塩
C−3:塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム
C−4:塩化ジメチルジオクチルアンモニウム
(D)成分
D−1:水道水
(E)成分
E−1:エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム
E−2:エチレンジアミン四酢酸・四ナトリウム四水和物/二水和物
E−3:エチレンジアミン四酢酸・四ナトリウム
E−4:エチレンジアミン四酢酸
E−5:メチルグリシン二酢酸・三ナトリウム
E−6:L−グルタミン酸二酢酸・四ナトリウム
(F)成分:ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤
F−1:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(ADEKA社製:アデカトールLB83)
F−2:ポリオキシアルキレンアルコールエーテル(青木油脂社製:セフティカットLI−3062)
F−3:ヤシアルキル−β−アミノプロピオン酸ナトリウム(三洋化成工業社製:レボンAPL−D)
(G)成分:可溶化剤
G−1:プロピレングリコール
G−2:グリセリン
(H)成分:陰イオン界面活性剤
H−1:ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル(東邦化学社製:フォスファノールML−220)
実施例1〜61、比較例1〜19
表1〜8に示す除菌剤組成物を調整し、各除菌剤組成物のpH測定、除菌性、貯蔵安定性、潤滑性の試験を行った。尚、表中の(D)成分以外の各成分の割合は、無水物換算値である。結果を表1〜8に示す。
Figure 2021161071
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※1:pH測定法
常温の除菌剤組成物原液を、pHメーター(HORIBA Scientific社製;ガラス電極式水素イオン濃度指示計)を使用して測定した。
※2:一般細菌に対する除菌性試験
(1)供試菌株
供試菌株として、大腸菌(Escherichia coli)(NBRC3972)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(NBRC13276)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(NBRC13275)を用いた。
(2)菌株の培養
大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌はSCD寒天培地(日水製薬品)に塗抹し、37℃で24時間培養後、コロニーを掻き取り、それぞれ滅菌リン酸緩衝生理食塩水に希釈したものを菌懸濁液として用いた。
(3)滅菌中和液の調整
大豆レシチン10g、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート30g、L−ヒスチジン1g、チオ硫酸ナトリウム20gを、1Lの蒸留水に加温溶解し、攪拌しながら冷却をおこなった。その後、スクリューキャップ付き試験管に各9mL分注し、高圧殺菌(121℃、20分間)をおこない、滅菌中和溶液とした。
(4)除菌性試験
試験方法:
各供試除菌剤組成物について、作成直後のものと40℃にて28日間貯蔵したものそれぞれをイオン交換水で400倍に希釈して調製した。この各供試除菌剤組成物9.9mLに、終濃度1.0〜5.0×10(CFU/mL)となるように菌懸濁液0.1mLを添加し、25℃にて15分間接触させたものを試験液とした。この試験液1mLを、滅菌中和溶液に加え、よく攪拌した。以下の基準で除菌性を評価し、◎、〇、△の評価のものを実用性のあるものとして判定した。
評価基準:
◎:供試菌のLog reductionが5以上。
○:供試菌のLog reductionが3以上、5未満。
△:供試菌のLog reductionが1以上、3未満。
×:供試菌のLog reductionが1未満。
※3:カチオン界面活性剤抵抗性菌に対する除菌性試験
(1)供試菌株と培養条件
食品工場で採取し、分離同定したカチオン界面活性剤抵抗性菌株であるセラチアマルセッセンスは陽イオン界面活性剤を含有した寒天培地に塗抹し、30℃で24時間培養後、コロニーを掻き取り、それぞれ滅菌リン酸緩衝生理食塩水に希釈したものを菌懸濁液として用いた。
(2)除菌力試験
試験方法:
各供試除菌剤組成物について、作成直後のものと40℃にて28日間貯蔵したものそれぞれをイオン交換水で0.25質量%に希釈して調製した。この各供試除菌剤組成物9.9mLに、終濃度1.5〜7.0×10(CFU/mL)となるように菌懸濁液0.1mLを添加し、25℃にて7日間接触させたものを試験液とした。この試験液1mLをSCD寒天培地で混釈培養し生菌数を測定した。なお、使用する希釈水は硬度50ppmの人工硬水を用いた。以下の基準で除菌性を評価し、◎、〇、△の評価のものを実用性のあるものとして判定した。
評価基準:
◎:供試菌のLog reductionが5以上。
○:供試菌のLog reductionが3以上、5未満。
△:供試菌のLog reductionが1以上、3未満。
×:供試菌のLog reductionが1未満。
※4:貯蔵安定性試験
各除菌剤組成物について、下記の方法で貯蔵安定性試験を行った。
試験方法:
除菌剤組成物100gをポリプロピレン容器に入れ、−5℃で30日間静置した後、外観を観察した。
評価基準:
○:凍結なし。
△:やや着色が生じるが、使用に問題がないレベル。
×:凍結あり。
とし、〇、△を実用性のあるものとして判定した。
※5:潤滑性試験
30m/分で移動するベルトコンベアに、300倍に希釈した各除菌剤組成物を毎分100mLで2分間噴霧した後、ベルトコンベア上に試験容器を載置し、5分間の動摩擦係数の平均値を測定した。ベルトコンベアとして樹脂コンベアを用い、試験容器としてアルミ容器(重量519g)と、ポリエチレンテレフタレート(PET)容器(重量970g)とを用いて試験した。動摩擦係数は、容器と荷重測定器を連結させ、コンベア稼動中の引張り荷重値の平均値を測定し、以下の計算式より算出し、下記のように評価した。希釈液として、水道水 (硬度約50ppm)を用いて行った。
(数1)
動摩擦係数(μ)=引っ張り荷重(g)/容器重量(g)
潤滑性評価基準:
○:動摩擦係数(μ)が、0.09以上、0.11未満(滑りが良好)。
△:動摩擦係数(μ)が、0.11以上、0.13未満(問題なく滑る)。
×:動摩擦係数(μ)が、0.13以上( 滑りが悪い)。
とし、評価基準が〇、△を実用性のあるものと判定した。

Claims (8)

  1. (A)成分としてアルキルイソチアゾリン類、(B)成分としてクロロアルキルイソチアゾリン類、(C)成分としてカチオン界面活性剤、(D)成分として水、を含有し、
    前記(A)成分と前記(B)成分の質量比が、(A)成分/(B)成分=0.05〜2.4であり、pHが8以下であることを特徴とする除菌剤組成物。
  2. 前記(C)成分のカチオン界面活性剤が、非塩素系の第四級アンモニウム塩である請求項1記載の除菌剤組成物。
  3. 前記非塩素系の第四級アンモニウム塩が、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジデシルジメチルアンモニウム重炭酸塩、ジデシルジメチルアンモニウム炭酸塩、ジデシルジメチルアンモニウムエチルサルフェート、ステアリルトリメチルアンモニウムメトサルフェートよりなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項2記載の除菌剤組成物。
  4. 前記(A)成分、前記(B)成分それぞれを、0.01質量%〜10質量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載の除菌剤組成物。
  5. 前記(C)成分を0.1質量%〜15質量%含有する請求項1〜4のいずれかに記載の除菌剤組成物。
  6. 更に(E)成分としてキレート剤を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の除菌剤組成物。
  7. 更に(F)成分として、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤より選ばれた少なくとも1種の界面活性剤を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の除菌剤組成物。
  8. 更に(G)成分として可溶化剤を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の除菌剤組成物。
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