JP2021160563A - 車載機器、電子機器及び取付部材等 - Google Patents

車載機器、電子機器及び取付部材等 Download PDF

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Abstract

【課題】 放熱効果を高めた熱対策の技術を提供する。【解決手段】 車載機器の一つであるドライブレコーダー10は、本体ケース13の第一ケース14側に取り付けた平板状のブラケット17を介してフロントガラス2に両面テープ19を用いて接着固定する。ブラケットは熱伝導樹脂で構成し、両面テープは熱伝導性両面テープを用いて形成する。これにより、本体ケース内にある電源回路等の熱加減から発する熱は、ブラケットから両面テープを経由してフロントガラスに伝達し、フロントガラスから車外に逃がすことができ、例えば駐車中で車内温度が高温になっている環境下でドライブレコーダーが動作しても、放熱できる。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば車載機器、電子機器及び取付部材等に関するものである。
例えば特許文献1の要約の欄に、熱対策をした車載用カメラについて「筐体内には、筐体内部の熱を放熱するためのヒートシンクが配置されている。車載用カメラは、車両に対して、筐体の外面に設けられ、ヒートシンクの一方の端部と他方の端部との間に配置された取り付け部によって固定されている。ヒートシンクの一方の端部側には吸気口が設けられ、他方の端部側には、取り付け部を挟んで吸気口と対向するように排気口が設けられている」と記載されている。
特開2015−60073号公報
炎天下などにおける駐車中の車内温度は、例えば、80度を超える非常に高温になることがある。車内の空間はこのような高温の環境にもなり得る。よって、特許文献1に開示された車載用カメラでは、筐体内部の熱を十分に外部に排出することができないことがある。このため、放熱効果を高めた熱対策の技術が求められている。
上述した課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、本発明は、必ずしも記載した課題の全てを解決できる必要はない。本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書及び図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「〜できる」と記載した箇所を「〜が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、この課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正または分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題も開示されている。
(1)熱源を収納するケースと、前記ケースを車両の所定の部位に取り付ける取付部とを備え、前記取付部は、前記熱源からの熱を前記所定の部位を伝達させる熱伝達路を有する車載機器が提供される。このようにすると、ケース内で熱源から発生した熱は、当該取付部が有する熱伝達路を経由して、車両における取付部位に伝達するので、車載機器の放熱効果を向上させることができる。また、ケースの取り付けに必要な取付部が、車載機器の外部への放熱を促す放熱部材としての機能を兼ねることができる。
(2)熱伝導性を有し、前記取付部を前記所定の部位に固定させる固定部材を備え、前記取付部は、熱伝導材料を用いて形成されているとよい。このようにすると、ケース内で熱源から発生した熱は、取付部及びこの取付部を取付部位に固定させる固定部材とが有する熱伝達路を経由して、この取付部位に伝達するので、車載機器の放熱効果を向上させることができる。また、ケースの取り付けに必要な取付部及び固定部材が、車載機器の外部への放熱を促す放熱部材としての機能を兼ねることができる。
(3)前記熱伝導材料は、熱伝導樹脂とするとよい。このようにすると、軽量かつ所望形状とすることが比較的容易な熱伝導樹脂を用いて、放熱部材としても機能する取付部を構成することができる。
(4)前記取付部の表面の少なくとも一部に凹凸が形成されているとよい。このようにすると、取付部の表面積が増すので、取付部からの放熱をより促進する効果を期待することができる。
(5)前記熱伝達路において、前記取付部の熱伝導率よりも前記固定部材の熱伝導率が高いとよい。このようにすると、取付部に伝わった熱がより固定部材に伝わりやすくなるので、車両の取付部位への放熱をより促進する効果を期待することができる。
(6)前記取付部は、前記ケースの表面に沿うように配置されているとよい。このようにすると、熱源と熱伝達路を構成する取付部との距離が比較的近いので、車両の取付部位への放熱をより促進する効果を期待することができる。
(7)前記固定部材は、クッション材を有しない両面テープであるとよい。このようにすると、クッション材を有しない両面テープを用いるので、クッション材による断熱なくなり、かつ接着に用いる両面テープをより薄くすることができる。
(8)前記熱伝達路の熱伝導率は、前記所定の部位の熱伝導率より低いとよい。このようにすると、取付部の車両の取付部位への放熱をより促進する効果が期待できる。
(9)前記所定の部位は、前記車両のガラスであるとよい。このようにすると、車両が通常備えているガラスを利用して熱源からの熱を車外に放熱することができる。車両のガラスとして、例えばフロントガラス、リアガラス、ガラスルーフ等の車外に面しているガラスがある。
(10)前記ケースの熱伝導率よりも、前記熱伝達路における前記取付部及び前記固定部材の熱伝導率が高いとよい。このようにすると、ケース内の熱源から発生した熱を、ケースが蓄えられることを抑えることができるので、車両の取付部位への放熱をより促進することができる。
(11)前記ケースの少なくとも一部が熱伝導性樹脂で形成されているとよい。このようにすると、ケースの材料として樹脂材料が用いられることがあるが、この樹脂材料に熱伝導性樹脂を選択することにより、熱源から発生した熱がこの熱伝導性樹脂で形成された部位を伝達するので、放熱の効果をより促進することができる。より好ましくは、ケースの熱伝導性樹脂の部位と取付部が接触或いは近接しているとよい。
(12)前記熱伝達路は、前記ケースのうちの前記所定の部位側の第1の部位を経由し、前記第1の部位の熱伝導率は、前記ケースのうちの前記第1の部位と異なる第2の部位の熱伝導率より高いとよい。このようにすると、熱源から発生した熱がケースに伝わると、車両の取付部位側により効率よく伝達しやすくなるので、取付部位への放熱をより促進することができる。
(13)前記熱伝達路における前記取付部の熱伝導率は、1.0W/m/K以上であるとよい。このようにすると、従来の車載機器の取付部の熱伝導率よりも高い熱伝導率となり、車両の取付部位への放熱をより促進する効果が期待できる。
(14)前記取付部は、前記ケースに一体に形成されているとよい。このようにすると、熱源と熱伝導路を有する取付部材との距離が比較的近いので、取付部材の車両の取付部位への放熱をより促進する効果が期待できる。
(15)前記ケースに収納されたアンテナを備え、前記ケースのうち、少なくとも前記アンテナが送信または受信する電磁波の経路となる第3の部位が電磁波を透過させる材料で形成され、前記第3の部位と異なる第4の部位が熱伝導材料で形成されているとよい。このようにすると、ケースの少なくとも一部が熱伝導性材料で形成されている場合であっても、アンテナによる電磁波の送信または受信を妨げないようにすることができる。
(16)前記熱伝達路の一部を構成するヒートパイプを備えるとよい。このようにすると、熱源からの熱を、ヒートパイプを経由して伝達するので、車両の取付部位への放熱をより促進する効果が期待できる。
(17)前記取付部は、熱伝導材料を用いて形成され、湾曲可能な板状の部位を含むステーと、熱伝導性を有し、前記板状の部位を前記所定の部位に固定させる固定部材とを有するとよい。このようにすると、ステーが熱伝導性を有することにより、車両の取付部位への放熱をより促進する効果が期待できることに加え、取付部を取り付け後にこれを取り外す場合に、板状の部位を端から徐々に曲げていくことで、容易にこれを取り外すことができる。
(18)前記板状の部位は、第1の板状部位と第2の板状部位とを有し、前記ステーは、前記ケースが接続される部位の周囲に、前記第1の板状部位及び前記第2の板状部位を有し、前記第1の板状部位と前記第2の板状部位とが独立して曲げ可能であるとよい。このようにすると、いずれの板状部材から取り外す場合でも、これを容易に取り外すことができるようにすることができる。
(19)前記熱源として撮像素子および前記撮像素子からの信号を処理する回路の少なくとも一方を有する撮影装置であるとよい。このようにすると、ドライブレコーダーに例示される車両に搭載される撮影装置における主要な熱源の一つである、撮像素子または撮像素子からの信号を処理する回路からの熱を、車両への取付部位に放熱することができる。よって、当該撮影装置の高温化に伴う動作上の不具合の発生を抑えることができる。
(20)撮像素子および前記撮像素子からの信号を処理する回路を収納するケースと、前記ケースよりも熱伝導性の高い所定の部位に前記ケースを取り付ける取付部と、を備え、前記取付部は、前記撮像素子または前記回路からの熱を前記所定の部位を伝達させる熱伝達路を有するとよい。このようにすると、取付部が、車載機器の取付部として機能するとともに、当該車載機器からの熱を車両の取付部位に伝達して、当該車載機器の放熱効果を向上させることができる電子機器を提供することができる。
(21)熱源を収納する車載機器のケースを、車両の所定の部位に取り付ける取付部材であって、前記熱源からの熱を前記所定の部位を伝達させる熱伝達路を有するとよい。このようにすると、車載機器の取付部として機能するとともに、当該車載機器からの熱を車両の取付部位に伝達して、当該車載機器の放熱効果を向上させることができる取付部材を提供することができる。
(22)撮像素子および前記撮像素子からの信号を処理する回路を収納する電子機器のケースを、前記ケースよりも熱伝導率の高い所定の部位に取り付ける取付部材であって、前記撮像素子または前記回路からの熱を前記所定の部位を伝達させる熱伝達路を有する取付部材とするとよい。このようにすると、車載機器の取付部として機能するとともに、当該車載機器からの熱を車両の取付部位に伝達して、当該車載機器の放熱効果を向上させることができる取付部材を提供することができる。
上述した(1)から(22)の発明は、任意に組み合わせることができる。例えば(1)に示した発明の全部または一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成としてもよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。本願出願人は、これらの構成を含むものについても、補正・分割出願・意匠登録出願への変更出願等により特許権・意匠権等を取得する意思を有する。
本発明によれば、放熱効果を高めた熱対策の技術を提供することができる。また、例えば以下の少なくともいずれかの効果を奏することがある。ケース内の熱源から発した熱を、取付部を経由して車両の取付部位に伝達して、放熱効果を促進することができる。例えば取付部位が車両のガラスの場合、当該ガラスに熱を伝達し、そこから車外に放熱することができる。例えば、車内温度が気温に比べて非常に高くなっていても、外気温は車内温度よりも低いことが通常であるから、車外に効率的に放熱できるので良い。特に車両のガラスは、車外に接している面積が広いものがあり、そのような場合にはより高い放熱効果が期待できる。
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書及び図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「〜できる」と記載した箇所などは奏する効果を明示する記載であり、また「〜できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
本発明に係る車載機器の一例であるドライブレコーダーの一実施形態を示す斜視図である。 そのドライブレコーダーのフロントガラスへの取付行程を説明する図である。 そのドライブレコーダーの内部構成を示す図である。 そのドライブレコーダーの取付姿勢を示す斜視図である。 別の実施形態を示す図である。 別の実施形態を示す図である。 別の実施形態を示す図である。 熱源をガラスに貼ったときの熱源およびガラスの温度の実測値を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成や形状等は単なる説明例であり、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
[着想の経緯]
例えば、車載機器の一つであるドライブレコーダーでは、高機能化に伴い稼働時の発熱量も大きくなる傾向にある。機能の一つとして、例えば、駐車監視等のように人がいない環境下で動作するものがある。例えば、夏期の炎天下などにおける駐車中の車内温度は、例えば80度を超える非常に高温になることがある。このような高温度の環境下で例えば駐車監視を行いドライブレコーダーが発熱すると、効率よく放熱できなかったり、室内温度以下に低下できなかったりするおそれがある。このように放熱が適切に行えない場合には、例えば、誤作動をしたり、温度上昇に伴い動作停止したりすることがあり、ドライブレコーダーの機能を正しく動作させることができない場合がある。以下の実施の形態では、従来とは異なる熱対策に係る構成を備えた車載機器を説明する。以下では、車載機器の熱対策について説明するが、同様の原理により、車載機器以外の電子機器にかかる熱対策の技術を適用する余地がある。
[車載機器の一実施形態の基本構成]
図1〜図4等は、車載機器の一例であるドライブレコーダー10の一実施形態の外観図等を示している。ドライブレコーダー10は、撮影する機能と、撮影した映像を記録する機能とを有する撮影装置である。本形態のドライブレコーダー10は、水平平面の360度と垂直平面の360度の全方位を撮影し、撮影した全天球映像を記録する機能を備える。ドライブレコーダー10は、各種の処理を実行する本体部11と、車両への設置状態において本体部11の下方に配置されるカメラ部12とを備える。
本体部11は、扁平な矩形状の本体ケース13を有し、その本体ケース13内に各種の回路基板・機器を実装する。本体ケース13は、第一ケース14と第二ケース15と連結することで構成される。第一ケース14と第二ケース15は、互いの対向面が開放した箱状であり、互いの先端面同士を付き合わせた状態で、連結手段で連結する。連結手段は、例えば、第一ケース14と第二ケース15の一方に設けた突起と、他方に設けた当該突起と連係する凹部からなり、それら突起と凹部を嵌め合わせる構成とすると良い。
第一ケース14は、底浅で、開口面の周縁は、略長方形で4角がR取りされた形状となり、深さは全体にわたりほぼ均一である。ドライブレコーダー10を車両に設置した状態では、この第一ケース14が車両の前方側に位置し、フロントガラス2に対向する。よって、第一ケース14の開口面と反対側の表面は、本体ケース13の前面13aとなる。この前面13aに、ジョイントレール16を備える。ジョイントレール16は、第一ケース14の長手方向に沿って所定の間隔をおいて上下に2本設ける。この2本のジョイントレール16間に、ブラケット17を着脱自在に装着する。ブラケット17は、本体ケース13(本実施形態では、第一ケース14)に接続され、フロントガラス2を取付部位として取り付けられる取付部である。ブラケット17と、両面テープ19とによって、本実施形態の取付部材1が構成される。取付部材1は、本体ケース13をフロントガラス2に取り付ける。両面テープ19は、ブラケット17をフロントガラス2に固定させる固定部材に相当する。両面テープ19は、一方の面がブラケット17に張り付けられ、他方の面がフロントガラス2に張り付けられて、接着により本体ケース13をフロントガラス2に固定させる固定部材である。
第二ケース15は、第一ケース14よりも深い箱形であり、開口面の周縁は、第一ケース14と同様に略長方形で4角がR取りされた形状となる。ドライブレコーダー10を車両に設置した状態では、この第二ケース15が車両の後方側に位置し、車内側を向いた姿勢となる。よって、第二ケース15の開口面と反対側の表面は、本体ケース13の後面13bとなる。後面13bは、長方形の一対の長辺の一方に隣接する部分は平坦面13b′で、本体ケース13の前面13aと平行な平面となり、一対の長辺の他方に隣接する部分は、傾斜面13b″となる。傾斜面13b″は、短辺の中間側から外側の長辺に向かうにつれて、徐々に第二ケース15の開口面に近づくように形成される。よって、第二ケース15の深さは、平坦面13b′を含む第一領域では均一で、傾斜面13b″を含む第二領域では長辺側に行くに従って徐々に浅くなるように形成される。傾斜面13b″を備えることで、本体ケース13の外観形状は、直方体をベースにして、一つの長辺部分を面取りしたような形状となる。面取りする一つの長辺は、ドライブレコーダー10を車両に設置した状態で、後上方である。第一ケース14と第二ケース15を連結した状態では、第一ケース14側の前面13aと、第二ケース15側の平坦面13b′は、平行となる。
ブラケット17は、平板状のプレート17aを有し、その長辺の一対の側面に、長手方向に沿って溝17bが形成される。この溝17bは、ジョイントレール16と符合し合うように構成される。ユーザは、この溝17bとジョイントレール16を合わせ、ブラケット17と本体ケース13を相対的にスライドさせることで、ブラケット17を本体ケース13に装着したり、離脱させたりする(図2等参照)。
ブラケット17を本体ケース13に装着した状態におけるプレート17aの本体ケース13に対向する面には、突起部17cを有する(図2(a)(b)等参照)。この突起部17cは、ブラケット17をジョイントレール16間に装着した際に、第一ケース14の板バネ部14aに設けた孔部14bに嵌まり、離脱するのを抑止する。ブラケット17の本体ケース13に対向する面と反対側の表面には、両面テープ19が貼り付けられる。ドライブレコーダー10を車両に取り付ける場合、本体ケース13からブラケット17を取り外し、その取り外したブラケット17を、両面テープ19を介して自動車のフロントガラス2に貼付けて固定する(図2(b)等参照)。このとき、ブラケット17は、横長の状態にし、一対の長辺が水平になるようにする。係る状態でフロントガラス2に貼付けたブラケット17に対し、本体ケース13を装着することで(図2(c)等参照)、ドライブレコーダー10は、車両の固定位置に取付固定される。この取り付けた状態では、本体ケース13の前面13aと平坦面13b′は、フロントガラス2の取付面と平行に配置され、本体ケース13の長辺は水平平面内に位置し、本体ケース13の短辺側の側面は垂直平面内に位置する。よって、本体ケース13は、横長の状態でフロントガラス2に貼り付けられた状態で固定され、カメラ部12は、本体ケース13の底面側に釣り下げられた状態で配置する。
本体ケース13内には、各種の処理回路や電源回路等を実装する。図3等に示すように、それら処理回路と電源回路等は、例えばメイン回路基板40とサブ回路基板41に実装される。メイン回路基板40とサブ回路基板41は、両基板にそれぞれ取り付けられたコネクタ42同士を相互に連結することで、機構的に一体化するとともに各回路基板に形成した信号線並びに電源線を接続する。メイン回路基板40とサブ回路基板41は、平行で重ねた状態で連結し、その状態で本体ケース13内に実装する。当該実装した状態では、メイン回路基板40は第二ケース15側に位置し、サブ回路基板41が第一ケース14内に位置する。サブ回路基板41のうちのメイン回路基板40との非対向面には、GPSアンテナ部43、バッテリー44を備える。GPSアンテナ部43は、電磁波を受信するアンテナの一例である。メモリカードスロット22は、サブ回路基板41のメイン回路基板40との対向面側に実装する。メイン回路基板40には、各種の制御を司るCPUやメモリを有するマイクロコンピュータや、CMOS、上述したDCジャック24、スピーカー29などを実装する。図示省略するが、本体ケース13内には、加速度センサも内蔵する。CPUは、メモリ(例えばRAM)をワークメモリとして用いて、各種の演算を行う。CPUは、例えばCMOSからの信号を処理して撮影した映像を示す映像データを生成する。CMOSは、撮像素子の一例である。CMOMに代えて、CCD等の撮像素子が用いられてよい。CPUは、CMOSで例示される撮像素子からの信号を処理する回路の一例である。
カメラ部12は、筐体25と、その筐体25内に実装する第一カメラ26及び第二カメラ27と、スイッチ部28を備える。筐体25は、その全体形状は球体であり、二分割される半球状の第一カメラケース30と第二カメラケース31を付き合わせた状態で連結して構成される。第一カメラケース30と第二カメラケース31との固定は、上述した第一ケース14と第二ケース15の固定と同様に、一方、例えば第一カメラケース30に設けた突起と、他方、例えば第二カメラケース31に設けた凹部の嵌め合いを用いると良い。第一カメラ26と第二カメラ27は、背中合わせに配置され、それぞれが反対向きを撮影するように固定・連結されてカメラユニットを構成し、筐体25内に実装する。
ドライブレコーダー10の使用に際しては、上述したようにフロントガラス2に貼付けて固定した状態で、筐体25ひいてはカメラ部12を前後に首振りさせて所望の姿勢にした状態でナットを締め、カメラ部12の向きを固定した状態にする。所望の姿勢は、第一カメラ26が前方を向き、第二カメラ27が後方を向くようにし、それらカメラのレンズ部の光軸Lが、車両の進行方向と平行になるような姿勢である。係る姿勢では、図4(a)等に示すように、第一カメラケース30と第二カメラケース31の接合面Mが、垂直平面内であって、車両の進行方向と直交する平面内に位置する。
[放熱機能]
本実施形態では、車両のガラス、例えばフロントガラス2に接着固定する車載機器であるドライブレコーダー10が、取付部位であるガラス面に放熱する機能を備える。本体ケース13内には、例えば電源回路、CPUやメモリを有するマイクロコンピュータ、CMOSで例示される撮像素子等の駆動時等に熱を発する熱源を有する。
例えば、車両のエンジンがONし、ユーザが乗車中の環境では、例えば炎天下であってもエアコンが動作しているため、車内の温度はエアコンの設定温度等に抑えられ、ドライブレコーダー10の熱源から発生する熱は、本体ケース13の外に効率良く放熱され、熱源の過剰な温度上昇が抑制されることがある。一方、例えば、ドライブレコーダー10が駐車監視機能を備え、駐車中もドライブレコーダー10が動作することがある。この場合に、例えば、駐車中は、エアコンが停止しており、例えば夏期の炎天下などでは、車内温度は、例えば80度を超えることもある。係る環境下では、ドライブレコーダー10の熱源からの熱を効率よく放熱できない。
*両面テープ19
本実施形態では、熱源から発生する熱をフロントガラス2に伝達し、車外に放熱することができ、車内温度が高温の雰囲気下であっても熱源の過剰な温度上昇を抑制でき、例えば駐車中等であってもドライブレコーダー10が継続して動作する。
係るガラス面に放熱する機能として、フロントガラス2に直接接触する両面テープ19を、熱伝導性両面テープを用いた。熱伝導性両面テープは、熱伝導性を有する固定部材の一例である。熱伝導性両面テープとは、一般的な両面テープよりも熱伝導性の高い材質で作製された両面テープである。この熱伝導性両面テープは、例えば、フィルム基材の両面にアクリル系等の熱伝導性を有する粘着剤を塗布した構成のものを用いるとよい。熱伝導率は、例えば、0.7〜1.5W/m/K程度のものとすると良く、さらに高い熱伝導率としてもよい。
両面テープ19は、その熱伝導率がフロントガラス2の熱伝導率よりも低いものを用いるとよい。このようにすると、取付部材1による車両のフロントガラス2への放熱をより促進する効果が期待できる。
また、従来の両面テープは、例えばゴム製のクッション材の両面に接着層を設けるものもあるが、本実施形態では、係るクッション材を設けず、上述したようにフィルム基材の両面にアクリル系等の熱伝導性を有する粘着剤を塗布する構成とした。クッション材を介在させると、そのクッション材が熱伝導を阻害するおそれがある。これに対し、クッション材を有しない両面テープ19を用いるので、クッション材による断熱なくなり、かつ接着に用いる固定部材をより薄くすることができる。
*ブラケット17
本体ケース13を取り付ける取付部となるブラケット17は、熱伝導樹脂を用いて形成されている。材料として熱伝導樹脂を選択することにより、軽量かつ所望形状とすることが比較的容易な熱伝導樹脂を用いて、放熱部材としても機能するブラケット17が構成される。ブラケット17は、特に、高熱伝導樹脂を用いて形成されることが望ましい。高熱伝導樹脂は、例えば、高熱伝導ポリカーボネート(熱伝導率8.3W/m/K)、セラミックスフィラーなどの熱伝導性フィラーを添加した樹脂(熱伝導率1.0W/m/K以上)を有し、例えば高熱伝導ポリブチレンテレフタレート等を用いるとよい。また、高熱伝導樹脂は、例えばポリカーボネート、ナイロン等の樹脂に、無機粒子等の熱伝導性フィラーを混合したものとするとよい。熱伝導樹脂に限られず、ブラケット17を形成する熱伝導体として、金属、半導体等の熱伝導性が高いその他の材料を用いてもよい。熱伝導体は、例えば、アルミニウムや銅などの熱伝導性の良い良熱伝導性金属、またはポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂等の熱伝導性の高い良熱伝導性樹脂等を用いるとよい。一例としては、熱伝導体は、例えばアルミナフィラーとCTBN(Carboxy−Terminated Butadiene−Nitrile)を混合したエポキシ樹脂とするとよい。
従来のこの種の製品のブラケット等に用いられる樹脂は、例えば、ガラス入りのPC+GF30wt%材等であり、この種の樹脂の熱伝導率は、0.3W/m/Kである。これに対し、本実施形態の高熱伝導樹脂の熱伝導率は、従来品に比べて十分高く、従来よりも高い放熱効果を期待することができる。その結果、本体ケース13内の熱源から発する熱がブラケット17を経由して両面テープ19ひいてはフロントガラス2に伝わり、放熱される。
ブラケット17の熱伝導率よりも、両面テープ19の熱伝導率が高いことが望ましい。本実施形態では、両面テープ19の材料の熱伝導率が、高熱伝導樹脂の熱伝導率よりも高いものとするとよい。このようにすると、ブラケット17に伝わった熱がより両面テープ19に伝わりやすくなるので、フロントガラス2への放熱をより促進する効果を期待することができる。その結果、本体ケース13の熱源から発生した熱が、ブラケット17側から両面テープ19に流れやすくなる。
さらに本実施形態では、ブラケット17は、扁平状で平板状のプレート17aを有し、そのプレート17aの本体ケース13に対向する面は、本体ケース13と接触あるは近接する。このように、ブラケット17が、本体ケース13の表面に沿うように配置されていると、熱源とブラケット17との距離が比較的近いので、本体ケース13の内部で発生する熱が、プレート17aすなわちブラケット17に伝わりやすく、取付部材1のフロントガラス2への放熱をより促進する効果が期待できる。
*本体ケース13
本体ケース13は、例えば、ABS樹脂で例示される所定の樹脂材料を用いて形成されている。この場合に、本体ケース13の熱伝導率よりも、熱伝達路におけるブラケット17及び両面テープ19の熱伝導率が高いことが望ましい。このようにすると、本体ケース13内の熱源から発生した熱が、本体ケース13に蓄えられることを抑えることができるので、取付部材1のフロントガラス2への放熱をより促進することができる。
また、本体ケース13の少なくとも一部が高熱伝導樹脂その他の熱伝導性樹脂で構成されるとよい。このようにすると、ケースの材料として樹脂材料が用いられることがあるが、この樹脂材料に熱伝導性樹脂を選択することにより、本体ケース13に収納された熱源から発生した熱がこの熱伝導性樹脂で形成された部位を伝達するので、放熱の効果をより促進することができる。この場合、本体ケース13を構成する熱伝導性樹脂の熱伝導率よりも、ブラケット17の熱伝導率を高くするとよい。
上述したように、本体ケース13は、車両に取り付けた状態でフロントガラス2側に位置する第一ケース14(本体ケース13のうちのフロントガラス2側の第1の部位に相当)と、車両の後方側、車内側に位置する第二ケース15(本体ケース13のうちの第1の部位と異なる第2の部位に相当)に二分割されて構成される。そこで、第一ケース14の熱伝導率は、第二ケース15の熱伝導率よりも高くするとよい。例えば、第一ケース14を高熱伝導樹脂等で形成し、第二ケース15を通常の熱伝導性でない樹脂で形成すると良い。熱伝達は、第一ケース14、ブラケット17及び両面テープ19を通過して、フロントガラス2に至る。このようにすると、熱源から発生した熱が本体ケース13に伝わると、フロントガラス2側により効率よく伝達しやすくなるので、取付部材1のフロントガラス2への放熱をより促進することができる。また、第二ケース15が、第一ケース14に比べて熱伝導率を低いことにより、熱源から発生した熱により第二ケース15が温度上昇するのを第一ケース14に対比して相対的に抑えることができる。
特に、ドライブレコーダー10における主要な熱源の一つである、撮像素子または撮像素子からの信号を処理する回路からの熱を、取付部材1の取付部位であるフロントガラス2に放熱することができる。よって、ドライブレコーダー10の高温化に伴う動作上の不具合の発生を抑えることができる。
上述した実施形態では、GPSアンテナ部43をサブ回路基板41の長手方向の中央付近に配置するレイアウトとなり、ブラケット17に対向する位置にある。例えばブラケット17に使用する熱伝導樹脂が、GPS信号を透過しにくい材料で構成される場合、GPSアンテナ部43をブラケット17に対向しない位置に配置すると良い。また、第一ケース14を熱伝導樹脂で形成する場合、GPSアンテナ部43の受信エリアに対向する部位はGPS信号を透過する樹脂で形成され、その他の部位は熱伝導樹脂で形成されるとよい。このように、本体ケース13のうち、少なくともGPSアンテナ部43が受信する電磁波(つまり、GPS信号)の経路となる部位(第3の部位に相当)が電磁波を透過させる材料で形成されていることにより、GPSアンテナ部43による電磁波の受信を妨げないようにすることができる。
ドライブレコーダー10がLTEその他の通信方式により無線通信を行う場合、本体ケース13のうち、電磁波を送信または受信するアンテナについても、このアンテナが送受信する電磁波の経路となる部位(第3の部位に相当)は、この電波を透過させる電波透過材料で形成されるとよい。このようにすると、無線通信に係る信号の送信または受信が妨げられないようにすることができる。ドライブレコーダー10がアンテナを有する場合は、その用途に限らず、送信又は受信される電磁波の経路となる部位が電波透過材料で形成されるとよい。
第一ケース14にブラケット17を装着した状態で、ブラケット17に対向する第一ケース14の一部または全部のエリアに開口部を設けるとよい。このようにすると、本体ケース13の内部空間が、ブラケット17に直接接触するので、熱源から発生した熱が直接ブラケット17に伝わり、効率よく放熱できるので良い。また、使用状態では、開口部はブラケット17で覆われるため、内部が開放することは抑制できる。
また、上述した実施形態では、熱源から発生した熱は、本体ケース13内の空気を伝搬して本体ケース13に伝わり、その本体ケース13を介してブラケット17に伝わるようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば各種の熱伝導部材を熱源と本体ケース13のそれぞれに接触するように両者間に介在させるとよい。この場合に、熱伝導部材を接続する本体ケース13は、ブラケット17に近い側が良く、例えば第一ケース14とするとよい。
また、熱伝導部材を例えばヒートパイプ等を用いて構成し、一端側をブラケット17に直接接触或いは近接配置すると良い。このようにすると、より効率よく熱源から発生した熱をブラケット17に伝えることができる。ヒートパイプは。例えば、熱源であるマイクロコンピュータや撮像素子が設けられた基板、本実施形態では、メイン回路基板40からブラケット17の方向に延びているとよい。このようにすると、フロントガラス2に放熱するために、本体ケース13に収納される熱源を配置すべき位置の選択の自由度が高くなり、ひいては、ドライブレコーダー10の設計の自由度が向上する。
(取付部、ブラケットの変形例)
上述した実施形態では、本体ケース13に着脱するブラケット17を設け、ブラケット17を介して本体ケース13をフロントガラス2に接着固定するようにしたが、本発明はこれに限られない。例えば本体ケース13の表面に、熱伝導性の両面テープ19を貼り付け、その熱伝導性の両面テープ19の反対側の接着面をフロントガラス2に貼り付けることで本体ケース13を直接フロントガラス2に取り付けるとするようにするとよい。このようにすると、より効率よくフロントガラス2側に放熱させることができる。係る場合、本体ケース13が取付部を構成し、取付部が本体ケース13と一体になっている。このようにすると、熱源と熱伝導路を有する取付部との距離が比較的近いので、車両の取付部位への放熱をより促進する効果が期待できる。
また、上述したように本体ケース13と別部材で取付部を設ける構成の場合、例えば、図5に示すブラケット17′や図6に示すブラケット17″のように、両面テープ19を貼付けるフロントガラス2への接着面17dと本体ケース13が離れており、吊り下げ支持する支持部を備えるものとしてもよい。この場合に、図5に示すように全体が樹脂により一体形成されたものとしてもよく、図6に示すように複数の部材から構成されるものとしてもよい。何れの場合も、例えば各部材を熱伝導性樹脂から構成するとよい。
但し、本実施形態のようにブラケット17が平板状から構成され、本体ケース13の表面に沿うように配置されるものとすると、本体ケース13内の熱が効率よくブラケット17を経由して両面テープ19ひいてはフロントガラス2に伝わるので好ましい。
上述した実施形態や変形例は、取付部が何れも熱伝導樹脂を用いてブラケット17,17′,17″を構成したが、熱伝導性材料の一例として、例えば金属で形成されたステーを用いてもよい。そしてその形状は、例えば、図7に示すように、ステー50は、台座部51の長手方向の両側に、第一羽根状部52と第二羽根状部53を備える形状となる。台座部51は、平板状の基部51aとその基部51aの左右両側に繋がる側面部51bを有する。この一対の側面部51bの先端に、それぞれ第一羽根状部52と第二羽根状部53が接続される。
第一羽根状部52と側面部51bとの境界線並びに第二羽根状部53と側面部51bとの境界線と、基部51aと側面部51bとの境界線を適宜に折り曲げることで、側面部51bを立ち上げて基部51aを第一羽根状部52と第二羽根状部53から手前側に位置させる。
第一羽根状部52と第二羽根状部53は、それぞれ側面部51bとの接続辺と反対側の辺の中央に切込部52a,53aを備えることで、2つの板状部位54(第1の板状部位、第2の板状部位に相当)を形成する。この板状部位54の片面側、すなわち、立ち上がった基部51aと反対側の面に、両面テープ19を貼付け、その両面テープ19を介してフロントガラス2の所定位置に接着固定する。さらに基部51aは、側面部51bと非接触の一辺の中間地点から中心に向けて伸びる切込溝51a′を備える。両面テープ19は、熱伝導性両面テープを用いる。
一方、ドライブレコーダー60は、熱源その他の機器を実装する本体ケース61の一面にカメラ62と、ステー50への連結部63を備える。連結部63は、例えば基部51aに設けた切込溝51a′に挿入し連結する構成とするとよい。
係る構成のドライブレコーダー60を、ステー50を用いて車両に取り付ける場合、例えば、まず板状部位54に両面テープ19を貼付けるとともに、フロントガラス2の所定位置に貼付ける。このとき、基部51aの切込溝51a′を設けた辺が上に位置するように貼付ける。そして、その貼付けたステー50に、ドライブレコーダー60を装着する。つまり、切込溝51a′の上方開口部位から本体ケース61の連結部63を挿入することで行うとよい。
このステー50は、例えばステンレスなどの金属で熱伝導性が良好な板材から構成するとよく、例えば一枚の金属板を適宜折り曲げ加工等して形成すると良い。板状部位54は、金属板から構成しているため湾曲可能となり、ステー50をフロントガラス2に取り付ける際に、ガラス面に沿った形状に変形し、綺麗に接着固定できる。さらに、例えば側面部51bの境界部分の折り曲げ角度等を調整などすることで、湾曲しいているフロントガラス2でも、カメラ62を正面に向けることができる。
ステー50は熱伝導率が比較的高いため、本体ケース61内の熱源から発生した熱は、ステー50から両面テープ19を介してフロントガラス2に伝達し、放熱される。かかる放熱効果を高めるため、本体ケース61の一部または全部を熱伝導樹脂等で構成するとよい。
また、板状部位54は、第一羽根状部52と第二羽根状部53により別れ、さらに、切込部52a,53aによりそれぞれ2分割されて、基部51aの周囲に4つ配置されるレイアウトとなる。そして、個々の板状部位54は、それぞれが独立して湾曲可能となる。よって、例えば上記のようにステー50をフロントガラス2に接着した後で、取り外したい場合、個々の板状部位54を、それぞれ適宜曲げながら端から少しずつ剥がすことができ、フロントガラスに疵等をつけること無く取り外すことができる。
上述した各実施形態のドライブレコーダーにおいては、車両の取付部位として、フロントガラス2としたが、リアガラス、ガラスルーフ等の車外に面しているガラスとしてもよい。このようにすると、車両が通常備えているガラスを利用して熱源からの熱を車外に放熱することができる。また、これらのガラスは、常に外気に大きく接しているし、空気に比べれば熱抵抗が小さく、さらに、光を通すため直射日光でも熱くなりにくい。さらに、ドライブレコーダー10の使用状態では、ドライブレコーダー10がガラスに常に接していることも、当該取付部位に放熱することが望ましい根拠となる。
図8は、熱源をガラスに貼ったときの熱源およびガラスの温度の実測値を示す図である。図8には、熱源が存在する側とは反対側からガラスを見たときの温度分布が示されており、左側の図は熱源がガラスに接触している場合の温度分布が、右側の図は比較例として熱源がガラスに接触しておらずガラスから離間している場合の温度分布が示されている。図8において、熱源部分の白っぽく表示されている領域ほど温度が低く、黒っぽく表示されている領域ほど温度が高い(背景の黒色の領域を除く)。図8からも、ガラスに熱源が接触している場合に当該熱源から当該ガラスに放熱されることによって、当該熱源の温度が低下することを確認できた。
以上のような取付部位への放熱効果が期待できるのであれば、上述した熱伝導率の値および各部位の熱伝導率の関係でなくてもよい。例えば、熱伝導率の関係が、取付部位(例えばフロントガラス2)>固定部材(例えば両面テープ19)という関係であると、放熱効果を促進する効果が期待できると考えられる。また、取付部位(例えばフロントガラス2)>固定部材(例えば両面テープ19)>取付部(例えば、ブラケット17,17′,17″またはステー50)>ドライブレコーダーのケース(例えば、本体ケース13(例えば第一ケース14)または61)であるという関係であると、放熱効果を促進する効果が期待できると考えられる。また、各部材の全体がこのような熱伝導率の関係でなくても、このような関係を満たす熱伝達路が形成されていると、放熱効果を促進する効果が期待できる。
ドライブレコーダーの取付部位は、ガラス以外の部位に取り付けるものでもよい。取付部位は、熱源から発生した熱を取付部位に伝達し、車外に放熱することができるような箇所とするとよい。
車載機器として、ドライブレコーダーに適用した例を説明したが、例えば、駐車監視装置等の駐車中に動作する車載機器に適用すると好ましいが、走行中に発熱する車載機器に適用してもよい。また、車載機器の電子機器としてもよく、例えば監視カメラに例示される撮影装置でもよい。撮影装置が取付部材を用いて家屋等の施設の窓ガラスに設置されて、その窓ガラス越しに屋外を撮影するものであっても、上述したのと同様の作用により高い放熱効果が期待できる。
車載機器の取付部を取付部位に固定させる固定部材は、両面テープに限られず、粘着シート又はその他の固定部材であってもよい。このように固定部材は、接着に限られず、粘着、又は機械的な方法等により、取付部を取付部位に固定させるとよい。ただし、固定部材が両面テープのようなシート状又は板状のような比較的薄い部材であると、取付部と取付部位との距離が近くなり、放熱効果が向上する効果が期待できる。
なお、本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素又は発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。「〜の場合」「〜のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
また、意匠登録出願への変更により、全体意匠又は部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としても良いし、その部材の部分としても良い。全体意匠はもちろんのこと、図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を、権利化する意思を有する。また、装置の筐体の内部のモジュール・部材・部品等についても、図面に表示されているものは、いずれも独立して取引の対象となるものであって、同様に、意匠登録出願への変更を行って権利化を行う意思を有するものである。
2 :フロントガラス
10 :ドライブレコーダー
13 :本体ケース
14 :第一ケース
15 :第二ケース
17 :ブラケット
17′ :ブラケット
17″ :ブラケット
19 :両面テープ
50 :ステー
54 :板状部位
60 :ドライブレコーダー
61 :本体ケース

Claims (22)

  1. 熱源を収納するケースと、
    前記ケースを車両の所定の部位に取り付ける取付部と
    を備え、
    前記取付部は、前記熱源からの熱を前記所定の部位を伝達させる熱伝達路を有する
    車載機器。
  2. 熱伝導性を有し、前記取付部を前記所定の部位に固定させる固定部材を
    備え、
    前記取付部は、熱伝導材料を用いて形成されている
    請求項1に記載の車載機器。
  3. 前記熱伝導材料は、熱伝導樹脂である請求項2に記載の車載機器。
  4. 前記取付部の表面の少なくとも一部に凹凸が形成されている請求項3に記載の車載機器。
  5. 前記熱伝達路において、前記取付部の熱伝導率よりも前記固定部材の熱伝導率が高い請求項2から4のいずれか1項に記載の車載機器。
  6. 前記取付部は、前記ケースの表面に沿うように配置されている請求項2から5のいずれか1項に記載の車載機器。
  7. 前記固定部材は、クッション材を有しない両面テープである請求項2から6のいずれか1項に記載の車載機器。
  8. 前記熱伝達路の熱伝導率は、前記所定の部位の熱伝導率より低い請求項1から7いずれかに記載の車載機器。
  9. 前記所定の部位は、前記車両のガラスである請求項8に記載の車載機器。
  10. 前記ケースの熱伝導率よりも、前記熱伝達路における前記取付部及び前記固定部材の熱伝導率が高い請求項2から7のいずれかに記載の車載機器。
  11. 前記ケースの少なくとも一部が熱伝導性樹脂で形成されている請求項10に記載の車載機器。
  12. 前記熱伝達路は、前記ケースのうちの前記所定の部位側の第1の部位を経由し、
    前記第1の部位の熱伝導率は、前記ケースのうちの前記第1の部位と異なる第2の部位の熱伝導率より高い請求項1から11のいずれか1項に記載の車載機器。
  13. 前記熱伝達路における前記取付部の熱伝導率は、1.0W/m/K以上である請求項1から12のいずれか1項に記載の車載機器。
  14. 前記取付部は、前記ケースに一体に形成されている請求項1から13のいずれか1項に記載の車載機器。
  15. 前記ケースに収納されたアンテナを備え、
    前記ケースのうち、少なくとも前記アンテナが送信または受信する電磁波の経路となる第3の部位が電磁波を透過させる材料で形成され、前記第3の部位と異なる第4の部位が熱伝導材料で形成されている請求項1から14のいずれか1項に記載の車載機器。
  16. 前記熱伝達路の一部を構成するヒートパイプを備える請求項1から15のいずれか1項に記載の車載機器。
  17. 前記取付部は、
    熱伝導材料を用いて形成され、湾曲可能な板状の部位を含むステーと、
    熱伝導性を有し、前記板状の部位を前記所定の部位に固定させる固定部材と
    を有する請求項1に記載の車載機器。
  18. 前記板状の部位は、第1の板状部位と第2の板状部位とを有し、
    前記ステーは、前記ケースが接続される部位の周囲に、前記第1の板状部位及び前記第2の板状部位を有し、
    前記第1の板状部位と前記第2の板状部位とが独立して曲げ可能である請求項17に記載の車載機器。
  19. 前記熱源として撮像素子および前記撮像素子からの信号を処理する回路の少なくとも一方を有する撮影装置である
    請求項1から18のいずれか1項に記載の車載機器。
  20. 撮像素子および前記撮像素子からの信号を処理する回路を収納するケースと、
    前記ケースよりも熱伝導性の高い所定の部位に前記ケースを取り付ける取付部と、
    を備え、
    前記取付部は、前記撮像素子または前記回路からの熱を前記所定の部位を伝達させる熱伝達路を有する
    電子機器。
  21. 熱源を収納する車載機器のケースを、車両の所定の部位に取り付ける取付部材であって、
    前記熱源からの熱を前記所定の部位を伝達させる熱伝達路を有する取付部材。
  22. 撮像素子および前記撮像素子からの信号を処理する回路を収納する電子機器のケースを、前記ケースよりも熱伝導率の高い所定の部位に取り付ける取付部材であって、前記撮像素子または前記回路からの熱を前記所定の部位を伝達させる熱伝達路を有する取付部材。
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