JP2021160252A - プリンタ - Google Patents

Abstract

【課題】下地画像と印刷データの画像との重なりを修正でき、かつ、その修正に要する手間を軽減できる、プリンタを提供する。【解決手段】印刷データからラベルに印刷される画像のデータがオブジェクトごとに抽出される。また、ラベル紙の下地画像がＣＩＳユニットにより読み取られる。そして、下地画像とオブジェクトが含まれる領域との重なりが判断される。下地画像とオブジェクトが含まれる領域とが重なると判断された場合には、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の位置を下地画像とオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域とが重ならないように調整する調整量が決定されて、その調整量に基づいて印刷データに含まれるオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の位置が修正（調整）される。【選択図】図８

Description

本発明は、プリンタに関する。

従来、印刷装置の一種として、ロール状に巻回された長尺のラベル紙に画像を印刷するラベルプリンタが知られている。

このラベルプリンタにおいて、下地画像が予め印刷されたラベル紙の所定領域に印刷データ（画像）が印刷される場合がある。その場合に、印刷データの印刷位置がラベル紙の所定領域と正確に合っていないと、印刷データの画像が下地画像と重なって印刷される。これを防止するためには、ユーザが印刷データのテスト印刷とそのテスト印刷の結果に基づく印刷位置の調整とを行う必要があり、その作業は、ユーザにとって非常に手間のかかる作業となる。

そこで、ラインセンサなどの撮像機器でラベル紙の下地画像を画像データとして読み取り、その読み取った画像データと印刷データとに基づいて、下地画像と印刷データの画像との位置関係が認識できる態様のプレビュー画像を表示する技術が提案されている。また、その技術では、下地画像と印刷データの画像とが重なる場合に、それらの画像の位置ずれ量が入力されると、その位置ずれ量に基づいて、印刷データの画像の位置が調整される。

特開２００９−１９９２０５号公報

ところが、下地画像と印刷データの画像との重なりの確認および位置ずれ量の入力をユーザが行わなければならず、ユーザの手間がかかる。

本発明の目的は、下地画像と印刷データの画像との重なりを修正でき、かつ、その修正に要する手間を軽減できる、プリンタを提供することである。

前記の目的を達成するため、本発明に係るプリンタは、印刷データを受け付ける受付部と、用紙に画像を印刷する印刷部と、用紙に印刷されている画像を読み取る読取部と、制御部とを備え、制御部は、受付部に受け付けられた印刷データから、印刷部により用紙に印刷される画像のデータをオブジェクトごとに抽出する抽出処理と、用紙に既に印刷されている下地画像を読取部に読み取らせる読取処理と、抽出処理で抽出されたオブジェクトのデータと読取処理で読み取られた下地画像のデータとに基づいて、下地画像とオブジェクトが含まれる領域との重なりを判断する判断処理と、判断処理で下地画像とオブジェクトが含まれる領域とが重なると判断した場合に、オブジェクトの位置を下地画像とオブジェクトが含まれる領域とが重ならないように調整する調整値を算出する算出処理と、算出処理で算出した調整値に基づいて、受付部に受け付けられた印刷データを修正する修正処理とを実行する。

この構成によれば、印刷データから用紙に印刷される画像のデータがオブジェクトごとに抽出される。また、用紙の下地画像が読取部により読み取られる。そして、下地画像とオブジェクトが含まれる領域との重なりが判断される。下地画像とオブジェクトが含まれる領域とが重なると判断された場合には、オブジェクトの位置を下地画像とオブジェクトが含まれる領域とが重ならないように調整する調整値が算出されて、その算出された調整値に基づいて印刷データが修正される。

よって、下地画像と印刷データの画像との重なりを修正でき、かつ、ユーザが調整値を入力したりする必要がないので、その修正に要する手間を軽減することができる。

本発明によれば、下地画像と印刷データの画像との重なりを修正でき、かつ、その修正に要する手間を軽減することができる。

本発明の一実施形態に係るラベルプリンタの構成を図解的に示す断面図である。 ラベルプリンタの電気的構成を示す ラベルプリンタで画像が印刷された印刷物の例を示す図である。 位置調整処理の流れを示すフローチャートである。 印刷データに含まれるオブジェクトを図解的に示す図である。 ラベル紙に形成されている下地画像を図解的に示す図である。 オブジェクトと下地画像とを重ね合わせた状態を図解的に示す図である。 オブジェクトと下地画像との重なりを回避するための位置調整について説明するための図である。

以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。

＜ラベルプリンタ＞
ラベルプリンタ１は、図１に示されるように、長尺のラベル紙Ｐ（用紙の一例）に画像を印刷する装置である。印刷済みのラベル紙Ｐは、ラベルプリンタ１の外殻をなす筐体１１の側面に形成された排出口１２から排出される。

なお、以下の説明で使用するため、ラベルプリンタ１の前後左右については、排出口１２が形成されている側面を正面として、ラベルプリンタ１を正面側から見た状態を基準に規定する。また、上下については、ラベルプリンタ１が水平面上に設置された状態で規定する。図１に示される断面図は、ラベルプリンタ１前後方向に延びる切断面線で切断した断面を右側から見た図である。

ラベル紙Ｐは、長尺の台紙上にラベルがその長手方向に並べて貼られたダイカット紙であってもよいし、長尺の普通紙の印刷面に印刷領域を一定間隔で設定する下地画像が既に印刷された無定長紙（連続紙）であってもよいし、かかる下地画像が印刷されていない普通紙または感熱紙からなる無定長紙であってもよい。ダイカット紙では、各ラベルの粘着面と反対側の印刷面が印刷領域である。

排出口１２は、左右方向に延びる矩形状の開口であり、筐体１１の内外を連通している。

筐体１１内には、ラベル紙ＰをロールＲの状態で保持するロールホルダ１３が設けられている。ラベル紙Ｐは、ロールＲの状態において、印刷面を外側に向けてロール芯に巻回されている。ロールホルダ１３は、略円柱状をなし、ロールＲは、ロール芯がロールホルダ１３に外嵌されることによりロールホルダ１３に保持される。

また、筐体１１内には、ロールホルダ１３の後上方に、方向変更ローラ１４が設けられている。方向変更ローラ１４の前側には、ラベル紙Ｐが搬送される搬送路１５が設けられている。搬送路１５は、方向変更ローラ１４の上側の位置から前側に向かって延び、その前端が排出口１２に接続されている。ラベル紙Ｐは、ロールＲから方向変更ローラ１４の後側に向けて引き出され、方向変更ローラ１４の周面に沿わせることにより前側に方向を変えられて、搬送路１５を排出口１２に向けて通される。

搬送路１５上には、ラベル紙Ｐを搬送する搬送ローラ１６，１７（搬送部の一例）が設けられている。一方の搬送ローラ１６は、方向変更ローラ１４に対して前側に間隔を空けて配置されている。他方の搬送ローラ１７は、排出口１２の後側であって、搬送ローラ１６に対して前側に間隔を空けて配置されている。搬送ローラ１６，１７のローラ間にラベル紙Ｐが通された状態で、モータＭ（図２参照）の正転駆動による動力が搬送ローラ１６，１７に伝達されて、搬送ローラ１６，１７が回転することにより、ラベル紙Ｐが搬送路１５に沿って排出口１２に向かう送出方向に搬送される。また、モータＭの逆転駆動による動力がロールホルダ１３に伝達されて、ロールＲのロール芯がラベル紙Ｐの送出方向への搬送時と逆方向に回転されることにより、ラベル紙Ｐが送出方向と逆方向の巻戻し方向に搬送される。ラベル紙Ｐが巻戻し方向に搬送されるときには、搬送ローラ１６，１７は自由回転状態とされる。

搬送ローラ１６，１７間には、印刷ヘッド２１（印刷部の一例）およびＣＩＳ（Contact Image Sensor）ユニット２２（読取部の一例）が送出方向にこの順に並んで設けられている。

印刷ヘッド２１は、搬送路１５に上側から臨んで配置されている。ラベル紙Ｐがダイカット紙または普通紙からなる無定長紙である場合、印刷ヘッド２１は、たとえば、搬送路１５を搬送されるラベル紙Ｐの印刷面にインクジェット記録方式により画像を印刷する。ラベル紙Ｐが感熱紙からなる無定長紙である場合には、印刷ヘッド２１は、ラベル紙Ｐの印刷面に感熱方式により画像を印刷する。印刷ヘッド２１と上下方向に対向する位置が印刷ヘッド２１による印刷が可能な印刷可能位置であり、印刷ヘッド２１は、ラベル紙Ｐの印刷面における印刷可能位置に位置する部分に画像を印刷する。

ＣＩＳユニット２２は、印刷ヘッド２１に対して送出方向の下流側において、搬送路１５に上側から臨んで配置されている。ＣＩＳユニット２２は、たとえば、搬送路１５を搬送されるラベル紙Ｐの印刷面を読み取る。具体的には、ＣＩＳユニット２２には、図示されていないが、光源、ロッドレンズアレイおよびリニアイメージセンサが内蔵されており、光源からラベル紙Ｐの印刷面にライン状の光が照射され、印刷面で反射された光がロッドレンズアレイを通してリニアイメージセンサに入射する。これにより、ＣＩＳユニット２２の読取位置において、原稿が主走査方向に１ライン分読み取られる。リニアイメージセンサは、複数の撮像素子（イメージセンサ）が主走査方向に１列に並べられた構成であり、各撮像素子に読み取られる画像データが１画素の画像データ（画素値）となる。

また、搬送ローラ１６，１７間には、プラテン２３が設けられている。プラテン２３は、印刷ヘッド２１およびＣＩＳユニット２２に対して搬送路１５を挟んで下側から対向するように配置されている。プラテン２３は、印刷ヘッド２１およびＣＩＳユニット２２と対向する面、つまり上面が平面に形成され、ラベル紙Ｐを下側から支持する。プラテン２３の上面は、黒色である。ＣＩＳユニット２２の読取ラインの主走査方向の幅は、ラベル紙Ｐの主走査方向の幅よりも大きいように設定されている。

＜電気的構成の要部＞
ラベルプリンタ１は、図２に示されるように、ＣＰＵ（Central Processing Unit）３１、ＲＯＭ（Read Only Memory）３２およびＲＡＭ（Random Access Memory）３３を備えている。

ＣＰＵ３１（制御部の一例）は、各種の処理のためのプログラムを実行することにより、印刷ヘッド２１およびＣＩＳユニット２２を制御し、また、搬送ローラ１６，１７を駆動する駆動部の一例であるモータＭを制御する。

ＲＯＭ３２は、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリである。ＲＯＭ３２には、ＣＰＵ３１によって実行されるプログラムおよび各種のデータなどが記憶されている。

ＲＡＭ３３は、ＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory）などの揮発性メモリであり、ＣＰＵ３１がプログラムを実行する際のワークエリアとして使用される。また、ＲＡＭ３３は、ステップ数カウンタを構成する。ステップ数カウンタは、モータＭが１ステップ駆動される度にステップ数をインクリメント（＋１）する。ＣＰＵ３１は、ステップ数カウンタによりカウントされるステップ数に基づいてモータＭの駆動を制御することにより、ラベル紙Ｐの位置を制御することができる。

ラベルプリンタ１は、ＰＣ（Personal Computer）などの外部端末との通信のための通信インタフェース３４（受付部の一例）を備えている。通信インタフェース３４は、外部端末とＵＳＢ（Universal Serial Bus）ケーブルまたはＬＡＮ（Local Area Network）ケーブルなどを介して有線通信する構成であってもよいし、電波などを介して無線通信する構成であってもよい。

＜位置調整処理＞
たとえば、図３に示される製品ラベルは、ラベルプリンタ１において、下地画像が既に印刷されているラベルに画像を印刷することにより作成できる。ラベルプリンタ１で印刷ジョブが実行される際には、たとえば、ラベルプリンタ１に通信可能に接続された外部端末において、１ページ単位でプリンタ制御コマンドが生成される。プリンタ制御コマンドは、画像の印刷のためにラベルプリンタ１を制御するコマンドであって、印刷対象の画像における文字種や文字や図形などのオブジェクトの位置などの情報を含む印刷データをページ記述言語で記述したものである。印刷ジョブが複数ページにわたる画像をラベル紙Ｐに印刷する内容である場合、複数ページの各ページのプリンタ制御コマンドが生成される。外部端末でプリンタ制御コマンドが生成されると、外部端末にインストールされたプリンタドライバの機能により、印刷ジョブの実行の指令に続いて、１ページ目のプリンタ制御コマンドから順に、全ページのプリンタ制御コマンドがラベルプリンタ１に送信される。

ＣＰＵ３１は、外部端末からプリンタ制御コマンドを通信インタフェース３４を介して受信すると、印刷処理に先立ち、印刷データに含まれるオブジェクトの位置を調整するための位置調整処理を実行する。位置調整処理の流れは、図４に示されている。

位置調整処理では、ＣＰＵ３１は、外部端末から受信したプリンタ制御コマンドをラスタ画像のデータにラスタライズする。そして、ＣＰＵ３１は、ラスタライズ前後の情報から、図５に示されるように、ラベル紙Ｐに印刷される画像に含まれるオブジェクト（要素）ＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３を個別に抽出して、各オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３について、それを印刷する際の開始位置（以下、単に「開始位置」という。）の座標およびサイズを特定する（Ｓ１１）。このＳ１１の処理は、抽出処理の一例である。

また、ＣＰＵ３１は、ＣＰＵ３１は、モータＭを正転駆動し、ラベル紙Ｐを一定量搬送させつつ、ＣＩＳユニット２２にラベル紙Ｐに既に印刷されている下地画像を読み取らせる（Ｓ１２）。下地画像には、図６に示されるように、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２が印刷される矩形状の印刷領域Ａ１と、オブジェクトＯＪ３が印刷される矩形状の印刷領域Ａ２とが含まれる。このＳ１２の処理は、読取処理の一例である。

ＣＰＵ３１は、ＣＩＳユニット２２に読み取られた下地画像のデータの座標系と各オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の座標系とを合わせたうえで、図７に示されるように、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３ごとに、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３を下地画像の読取画像（以下、単に「下地画像」という。）上に重ねて、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域と下地画像との重なりを確認する（Ｓ１３）。すべてのオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域と下地画像との重なりがない場合、次に説明する調整候補の抽出およびその後の処理は不要であり、位置調整処理が終了されてもよい。このＳ１３の処理は、判断処理の一例である。

オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域の少なくとも１つと下地画像との重なりがある場合、ＣＰＵ３１は、オブジェクトＯＪ１が含まれる領域の周囲に、その全周を取り囲む探索範囲ＳＡ１を設定する。そして、ＣＰＵ３１は、探索範囲ＳＡ１内の各画素が下地画像と重なるかを確認して、探索範囲ＳＡ１内で下地画像と重ならない画素を抽出し、その抽出した各画素について、オブジェクトＯＪ１が含まれる領域に画素が入るように当該領域を移動させた場合のオブジェクトＯＪ１の開始位置の移動量を調整候補として挙げる（Ｓ１４）。オブジェクトＯＪ２についても同様に、ＣＰＵ３１は、探索範囲ＳＡ２を設定して、探索範囲ＳＡ２内の各画素が下地画像と重なるかを確認して、調整候補を列挙する（Ｓ１４）。また、オブジェクトＯＪ３についても、ＣＰＵ３１は、探索範囲ＳＡ３を設定して、探索範囲ＳＡ３内の各画素が下地画像と重なるかを確認して、調整候補を列挙する（Ｓ１４）。

オブジェクトＯＪ１は、バーコードシンボルであり、バーコードには、バーコードシンボルの周囲に余白（クワイエットゾーン）を設ける必要がある。この余白は、オブジェクトＯＪ１が含まれる領域に含められてもよいし、探索範囲ＳＡ１に含められてもよい。

オブジェクトＯＪ１が含まれる領域または探索範囲ＳＡに余白が含められることにより、後述する印刷処理によってラベルに印刷される画像において、オブジェクトＯＪ１に対応するバーコードにクワイエットゾーンとしての余白を設けることができる。

ＣＰＵ３１は、すべてのオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３について調整候補を列挙した後、それらの調整候補の中から、すべてのオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３に共通する調整候補を抽出する（Ｓ１５）。そして、すべてのオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３に共通する調整候補が１つである場合には、ＣＰＵ３１は、その調整候補を全体の調整量に決定し（Ｓ１６：ＹＥＳ）、その全体調整量でオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の印刷位置を調整する（Ｓ１７）。また、すべてのオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３に共通する調整候補が複数ある場合には、ＣＰＵ３１は、その調整候補の中で調整量が最も小さいものを全体の調整量に決定し（Ｓ１６：ＹＥＳ）、その全体調整量でオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の印刷位置を調整する（Ｓ１７）。このＳ１４〜Ｓ１６の処理は、算出処理の一例であり、Ｓ１７の処理は、修正処理の一例である。

すべてのオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３に共通する調整候補がない場合には（Ｓ１６：ＮＯ）、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３のうちの一部の印刷位置の調整により、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域と下地画像との重なりが回避可能であるか否かが判断される（Ｓ１８）。このＳ１８の処理は、算出処理の一例である。

たとえば、図８に示される例では、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２については、調整候補（０，０）が含まれていることから、位置調整が不要であることが判る。オブジェクトＯＪ３については、調整候補（１，−１２）、（２，−１２）、（０，−１０）、（０，−１１）および（０，５０）が列挙されている。したがって、オブジェクトＯＪ３の印刷位置の調整により、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域と下地画像との重なりが回避可能であることが判る。

ＣＰＵ３１は、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３のうちの一部の印刷位置の調整により、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域と下地画像との重なりが回避可能であると判断した場合（Ｓ１８：ＹＥＳ）、その位置調整の対象のオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の調整候補の中から調整量が最も小さい調整候補を調整量に決定する。そして、その調整量で位置調整の対象のオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の印刷位置を個別に調整する（Ｓ１９）。このＳ１９は、修正処理の一例である。

たとえば、図８に示される例では、オブジェクトＯＪ３の調整候補（１，−１２）、（２，−１２）、（０，−１０）、（０，−１１）および（０，５０）のうち、調整量が最も小さい調整候補（０，−１０）が抽出され、その調整候補（０，−１０）が調整量に決定されて、オブジェクトＯＪ３の位置が調整（修正）される。

一方、ＣＰＵ３１は、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３のうちの一部の印刷位置の調整によっても、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域と下地画像との重なりが回避できないと判断した場合（Ｓ１８）、エラー報知のための通知を通信インタフェース３４に接続されている外部端末に向けて送信して（Ｓ２０）、位置調整処理を終了する。その通知を受けた外部端末でエラーが報知されることにより、印刷ジョブに対応したラベル紙Ｐ（ロールＲ）がロールホルダ１３にセットされていないなどのミスにユーザを気づかせることができる。

なお、ロールホルダ１３にセットされているラベル紙Ｐ（ロールＲ）が印刷ジョブに対応したものではないなどの理由で、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３のうちの少なくとも１つについて、所定量以下の調整候補がない場合にも、エラー報知のための通知が外部端末に向けて送信されるとよい。

また、ラベルプリンタ１に、情報の表示のためのディスプレイが設けられている場合、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域と下地画像との重なりが回避できないエラーは、たとえば、ディスプレイの表示により報知されてもよい。

＜印刷処理＞
印刷処理では、ＣＰＵ３１は、モータＭを正転駆動する。モータＭの正転駆動により、搬送ローラ１６，１７が回転し、ラベル紙Ｐが送出方向に搬送される。たとえば、ラベル紙Ｐがダイカット紙である場合、ＣＰＵ３１は、先頭のラベルが印刷ヘッド２１の位置に差し掛かるタイミングで印刷ヘッド２１を制御して、印刷ヘッド２１にラベル紙Ｐの印刷面上の先頭のラベルに１ページ目の画像を印刷させる。２ページ目以降も１ページ目と同様に、ＣＰＵ３１は、各ラベルが印刷ヘッド２１の位置に差し掛かるタイミングで印刷ヘッド２１を制御して、印刷ヘッド２１に各ラベルに画像を印刷させる。

＜作用効果＞
以上のように、印刷データからラベルに印刷される画像のデータがオブジェクトごとに抽出される。また、ラベル紙Ｐの下地画像がＣＩＳユニット２２により読み取られる。そして、下地画像とオブジェクトが含まれる領域との重なりが判断される。下地画像とオブジェクトが含まれる領域とが重なると判断された場合には、オブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の位置を下地画像とオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３が含まれる領域とが重ならないように調整する調整量が決定されて、その調整量に基づいて印刷データに含まれるオブジェクトＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３の位置が修正（調整）される。

よって、下地画像と印刷データの画像との重なりを修正でき、かつ、ユーザが調整値を入力したりする必要がないので、その修正に要する手間を軽減することができる。

また、複数のオブジェクトに対して共通の調整量を設定することを優先しているため、ユーザが印刷データを設定した際のレイアウトが崩れたり、オブジェクト同士が重複してしまうことを防止できる。

＜変形例＞
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。

たとえば、ラベルプリンタ１に、ＵＳＢインタフェースと、各種設定の入力および各種情報の表示のための操作パネルとが設けられて、印刷データを記憶したＵＳＢメモリがＵＳＢインタフェース（ＵＳＢコネクタ）に接続されて、操作パネルに設けられた印刷開始ボタンが押下されることにより、ラベルプリンタ１に対して印刷の実行が指示されてもよい。この構成では、ＵＳＢインタフェースが受付部の一例となる。

たとえば、前述の実施形態では、ＣＰＵ３１がラベルプリンタ１における各処理を実行する場合について説明した。しかしながら、ラベルプリンタ１に複数のＣＰＵが設けられて、複数のＣＰＵが協働して各処理を実行してもよい。

たとえば、印刷部は、インクジェット方式に限定する必要はなく、レーザ方式や感熱方式を採用してもよい。また、読取部としては、ＣＩＳでなくてもよく、ＣＣＤ（Charge Coupled Devices）等によってラベルの画像を読み取ってもよい。

たとえば、調整候補の抽出及び調整量の決定において、それぞれのオブジェクトごとに調整候補を複数抽出していた。しかしながら、例えば１つのオブジェクトに対して１つの調整候補を抽出し、その候補値で他のオブジェクトの下地画像とが重なるかを判断し、重なるのであれば、さらに別の調整候補を抽出することで、１つずつ調整候補を判断してもよい。

その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。

１：ラベルプリンタ
２１：印刷ヘッド
２２：ＣＩＳユニット
３１：ＣＰＵ
３４：通信インタフェース
ＯＪ１，ＯＪ２，ＯＪ３：オブジェクト
Ｐ：ラベル紙

Claims (9)

1. 印刷データを受け付ける受付部と、
   用紙に画像を印刷する印刷部と、
   用紙に印刷されている画像を読み取る読取部と、
   制御部と、を備え、
   前記制御部は、
   前記受付部に受け付けられた前記印刷データから、前記印刷部により用紙に印刷される画像のデータをオブジェクトごとに抽出する抽出処理と、
   前記用紙に既に印刷されている下地画像を前記読取部に読み取らせる読取処理と、
   前記抽出処理で抽出された前記オブジェクトのデータと前記読取処理で読み取られた前記下地画像のデータとに基づいて、前記下地画像と前記オブジェクトが含まれる領域との重なりを判断する判断処理と、
   前記判断処理で前記下地画像と前記オブジェクトが含まれる領域とが重なると判断した場合に、前記オブジェクトの位置を前記下地画像と前記オブジェクトが含まれる領域とが重ならないように調整する調整値を算出する算出処理と、
   前記算出処理で算出した前記調整値に基づいて、前記受付部に受け付けられた前記印刷データを修正する修正処理と、を実行する、プリンタ。
2. 請求項１に記載のプリンタであって、
   前記制御部は、前記オブジェクトがバーコードの画像である場合、前記オブジェクトの前記バーコードと前記下地画像との間に余白を設定する、プリンタ。
3. 請求項２に記載のプリンタであって、
   前記制御部は、前記オブジェクトの前記バーコードの種類に応じて、前記余白の大きさを設定する、プリンタ。
4. 請求項２または３に記載のプリンタであって、
   前記制御部は、前記抽出処理において、前記オブジェクトが含まれる領域を、前記バーコードと前記余白とを含む領域として抽出する、プリンタ。
5. 請求項２または３に記載のプリンタであって、
   前記制御部は、前記算出処理において、前記オブジェクトが含まれる領域の周縁部に余白が設定されるように前記調整値を算出する、プリンタ。
6. 請求項１〜５のいずれか一項に記載のプリンタであって、
   前記制御部は、前記抽出処理で複数の前記オブジェクトのデータを抽出した場合、前記算出処理において、前記オブジェクトのそれぞれについて前記調整値の候補を算出し、その前記調整値の候補に共通する前記調整値が存在するか否かを判断し、共通する前記調整値が存在する場合、その共通する前記調整値の中から前記修正処理に用いる前記調整値を決定する、プリンタ。
7. 請求項６に記載のプリンタであって、
   前記制御部は、前記算出処理において、共通する前記調整値が存在しない場合、前記オブジェクトのそれぞれについて、前記調整値の候補の中から前記修正処理に用いる前記調整値を決定する、プリンタ。
8. 請求項７に記載のプリンタであって、
   前記制御部は、共通する前記調整値が存在せず、前記オブジェクトの少なくとも１つについて、前記調整値の候補の中に所定値以下の前記調整値が含まれない場合、前記修正処理を実行せず、エラーを報知する報知処理、を実行する、プリンタ。
9. 請求項１〜８のいずれか一項に記載のプリンタであって、
   前記制御部は、前記算出処理において、前記オブジェクトの位置を前記下地画像と前記オブジェクトが含まれる領域とが重ならないように調整する調整値が存在しない場合、前記修正処理を実行せず、エラーを報知する報知処理、を実行する、プリンタ。

Images