JP2021159670A - 吸収性物品用表面シート及びこれを備える吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】液の拡散面積が小さく、且つシートの液残りが少ない吸収性物品用表面シート及びこれを備える吸収性物品を提供すること。【解決手段】本発明の吸収性物品用表面シート1は、コットン1aを含み、第1面Fと、第1面Fの反対側に位置する第2面Rとを有する。表面シート1は、所定の測定方法で測定した、第2面Rにおける繊維の毛羽立ち本数Nrが、同方法で測定した第1面Fにおける繊維の毛羽立ち本数Nfよりも多い。表面シート1は、コットン1aに加えて、第2の繊維2を含むことも好適である。第2の繊維2として、熱可塑性繊維を含むことも好適である。【選択図】図3

Description

本発明は、吸収性物品用表面シート及びこれを備える吸収性物品に関する。
生理用ナプキン、失禁パット、パンティライナー等の、身体から排出される液の吸収に用いられる吸収性物品は、その肌対向面を構成する表面シートとして、不織布等の液透過性のシートが一般的に用いられる。
表面シートの肌触りを良好にしつつ、吸収性能を向上させることを目的として、特許文献1には、保水性繊維を含む第1繊維層と、第1繊維層の非肌側に隣接し、疎水性繊維と保水性繊維とを含む第2繊維層とを有する表面シートを備える吸収性物品が開示されている。この表面シートは、第1繊維層を構成する繊維のうちの保水性繊維の割合が、第2繊維層を構成する繊維のうちの保水性繊維の割合よりも多く、第2繊維層における保水性繊維の割合が50〜90質量%であることも同文献に開示されている。
特開2020−039570号公報
特許文献1に記載の吸収性物品に配される表面シートは、保水性繊維の含有割合が多いので、表面シートに排泄された液のシート平面に沿う拡散性が高く、且つシートの液残りが高くなり得るものであった。この点を解決することに関して、特許文献1では何ら検討されていない。
したがって、本発明の課題は、液の拡散面積が小さく、且つシートの液残りが少ない吸収性物品用表面シート及びこれを備える吸収性物品を提供することにある。
本発明は、コットンを含み、
第1面と、該第1面の反対側に位置する第2面とを有し、
第1面の繊維の毛羽立ち本数と、第2面の繊維の毛羽立ち本数とを以下の測定方法でそれぞれ測定したときに、第2面における繊維の毛羽立ち本数が第1面における繊維の毛羽立ち本数よりも多い、吸収性物品用表面シートを提供するものである。
<測定方法>
(1)測定対象のシートから20cm四方の切片を切り出し、該切片を測定対象面の任意の位置で山折りして、これを測定サンプルとする。
(2)前記測定サンプルを第1台紙の上に載せ、該測定サンプル上に1cm四方の穴をあけた第2台紙を、該穴から該測定サンプルの折り目が見えるように配置する。
(3)前記穴から外方に折り目に沿って5cm離れた位置の両側に、第2台紙側から50gの錘をそれぞれ載せ、この状態下で、マイクロスコープを用いて、30倍の倍率で、第2台紙の穴内を観察し、折り目から0.2mm上方に平行移動した位置に形成される仮想線よりも上方に存在する繊維の本数を計測する。
(4)前記(3)の計測を、3つの測定サンプルを用いて、1つの測定サンプル当たり3箇所ずつ行い、その算術平均値を、測定対象面における毛羽立ち本数とする。
(5)前記(1)において20cm四方の切片が切り出せない場合には、5cm四方の切片を3つ切り出して測定サンプルとし、1つの測定サンプル当たり任意の3箇所の位置で繊維の本数を前記(2)及び(3)の手順にて測定し、計9箇所での繊維の本数の算術平均値を、測定対象面における毛羽立ち本数とする。
また本発明は、前記吸収性物品用表面シートを備え、前記表面シートは、その第1面側が着用者の身体に対向するように配されている、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、液の拡散面積が小さく、且つシートの液残りが少ない吸収性物品用表面シート及びこれを備える吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品用表面シートの一実施形態を模式的に示す断面図である。 図2(a)ないし(c)は、本発明の吸収性物品用表面シートにおける繊維の毛羽立ち本数の測定方法を示した模式図である。 図3は、本発明の吸収性物品用表面シートの別の実施形態を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の吸収性物品用表面シートを製造するための製造装置の一実施形態を模式的に示す側面図である。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1に示す吸収性物品用表面シート1(以下、単に「表面シート1」ともいう。)は、第1面Fと、第1面Fの反対側に位置する第2面Rとを有する液透過性のシートである。表面シート1は、その構成繊維としてコットン1aを含み、各構成繊維が交絡して形成されている。典型的には、本発明の表面シート1は、スパンレース不織布である。
表面シート1は、尿や経血等の体液を吸収する吸収性物品の構成部材として好適に用いられる。表面シート1は、好適には、第1面Fが着用者の肌と当接する面である肌当接面側に配され、第2面Rが肌当接面とは反対側の面である非肌当接面側に配されるように構成されている。典型的には、第1面Fは、表面シート1と排泄された液とが最初に接触する面である受液面として用いられ、第2面Rは、液保持性の吸収体と当接して配される。
表面シート1は、その各面F,Rにおける構成繊維の毛羽立ち本数が異なる。詳細には、表面シート1の第1面Fにおける繊維の毛羽立ち本数Nfは、表面シート1の第2面Rにおける繊維の毛羽立ち本数Nrよりも多いことが好ましい。このような構成を有する表面シート1は、例えば後述する方法によって製造することができる。
各面F,Rにおける繊維の毛羽立ち本数Nf,Nrは、以下の測定方法によって測定することができる。以下のサンプリングおよび測定環境は22±2℃、60±5%RH環境下にて行う。
まず、測定対象となる表面シート1から、剃刀等の鋭利な刃物で、20cm四方の切片を切り出す。そして、図2(a)に示すように、毛羽立ち本数の測定面が外向きとなるように、任意の位置で切片を山折り(図2(a)の矢印の方向)して測定サンプル104を形成する。
次に、この測定サンプル104をA4サイズ且つ黒色の第1台紙101の上に載せ、更に、測定サンプル104上に、図2(b)に示すように、1cm四方の穴107をあけたA4サイズ且つ黒色の第2台紙102を重ねる。このとき、図2(b)に示すように、測定サンプル104の折り目105が、第2台紙102の穴107から見えるように配置する。各台紙101,102は、例えば富士共和製紙株式会社の「ケンラン(黒)連量265g」を用いることができる。
その後、穴107から折り目105に沿って外方に5cm離れた位置の両側に、第2台紙102側から50gの錘10Wをそれぞれ載せ、測定サンプル104が完全に折りたたまれた状態を作る。そして、図2(c)に示すように、マイクロスコープ(例えば、株式会社キーエンス製、VHX−900)を用いて、30倍の倍率で、穴107内を観察し、測定サンプル104の折り目105から0.2mm上方に平行移動した位置に形成される仮想線108よりも上方に存在する繊維の本数Nを計測する。
以上の操作を、測定対象となる表面シート1枚あたり、3枚の切片を無作為に切り出して、それぞれ測定サンプルとし、一つの測定サンプル当たり3箇所の任意の位置で繊維の本数Nを測定し、計9箇所での繊維の本数Nの算術平均値を、測定対象面における「繊維の毛羽立ち本数」とする。
20cm四方の切片が切り出せない場合には、5cm四方の切片を3つ切り出して測定サンプルとし、一つの測定サンプル当たり3箇所の任意の位置で繊維の本数Nを測定し、計9箇所での繊維の本数Nの算術平均値を、測定対象面における「繊維の毛羽立ち本数」とする。
上述の操作を、第1面Fに対応する切片の面と、第2面Rに対応する切片の面とでそれぞれ行って、第1面Fにおける繊維の毛羽立ち本数Nf、及び,第2面Rにおける繊維の毛羽立ち本数Nrとする。
上述の測定方法を採用した場合において、第1面Fにおける繊維の毛羽立ち本数Nfは、少なければ少ないほど好ましく、好ましくは16本以下、より好ましくは2本以下であり、更に好ましくは0本、つまり、第1面Fにおける繊維の毛羽立ちが無いことが更に好ましい。
また同条件において、第2面Rにおける構成繊維の毛羽立ち本数Nrは、第1面Fにおける構成繊維の毛羽立ち本数N1よりも多いことを条件として、好ましくは2本以上、更に好ましくは5本以上であり、好ましくは15本以下、更に好ましくは10本以下である。
また同条件において、第2面Rにおける構成繊維の毛羽立ち本数Nrに対する第1面Fにおける繊維の毛羽立ち本数Nfの比(Nf/Nr)は、低ければ低いほど好ましく、好ましくは0.6以下、より好ましくは0.2以下、更に好ましくは0(ゼロ)である。
上述の構成を有する表面シート1は、コットンを含むので、コットン繊維が有する柔軟性や、着用者がコットン繊維に対して想起する「やさしさ」や「安心感」等の良いイメージを、表面シート1を備える吸収性物品の着用者に与えやすくすることができる。これに加えて、第2面Rにおける構成繊維の毛羽立ち本数Nrが、第1面Fにおける構成繊維の毛羽立ち本数Nfよりも多くなっているので、第1面Fを受液面として用いたときに、第1面F及びその近傍は繊維の存在密度が高く、毛管力が高い構造となるので、液を表面シート側へ引き込みやすくなる。また、第2面R及びその近傍では、第1面Fと比較して、繊維の存在密度が低く、毛管力が低い構造となるので、吸収した液がシート面方向に拡散しづらく、液の拡散面積が少ないものとなる。更に、第2面Rにおける繊維の毛羽立ち本数Nrが、第1面における繊維の毛羽立ち本数Nfよりも多いことによって、毛羽立った繊維は、表面シート1に吸収された液を、吸収体等の第2面R側に当接している部材に移行させやすくするガイドのような役割を果たすので、吸収体等の液保持性の部材に吸収された液を移行しやすくする。その結果、シートに液が残りにくく、且つ液の拡散面積が少なくなるとともに、肌触りの良好な表面シートとなる。
上述のとおり、表面シート1は、構成繊維としてコットン1aを含んで構成されていればよい。例えば、表面シート1は、コットン1aのみから構成されていてもよく、コットン1aに加えて、他の繊維を含んで構成されていてもよい。シートの液残りを更に低減するとともに、液の拡散面積を更に低減した表面シート1を得る観点から、表面シート1は、図3に示すように、構成繊維として、コットン1aと、コットン1a以外の第2の繊維2(以下、これを単に「第2の繊維2」ともいう。)とを含んで構成されることが好ましい。この場合であっても、各構成繊維は交絡によって、シート状に保形されていることが好ましい。なお、図3に示すコットン1a及び第2の繊維2は、その繊維径が異なるように図示されているが、繊維及びその配置に関する説明の便宜上そのように示しただけであり、両繊維の繊維径は互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
第2の繊維2としては、例えば、天然繊維、再生繊維及び合成繊維等が挙げられる。天然繊維としては、例えば、パルプ等のコットン以外のセルロース繊維等が挙げられる。再生繊維としては、レーヨンやアセテート繊維等が挙げられる。合成繊維としては、例えば、熱可塑性樹脂を含む熱可塑性繊維が挙げられ、熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニルやポリスチレン等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ポリパーフルオロエチレン等のフッ素樹脂などが挙げられる。これらの繊維は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの繊維のうち、第2の繊維2として熱可塑性繊維を用いることによって、天然繊維や再生繊維などのセルロース系繊維を第2の繊維として用いた場合と比較して、繊維どうしの交絡が弱くなるので、シート表面に繊維の毛羽立ちが生じやすくなる。このようなシートにおける繊維の毛羽立ちが多い面側に他の部材を当接させた状態で、シートを受液面として用いたときに、液が他の部材に移行しやすくなる。その結果、シートに液が残りにくく、且つ液の拡散面積が少なくなるとともに、肌触りの良好な表面シートとなる。
表面シート1が、コットン1aに加えて第2の繊維2を更に含む場合、表面シート1は、第1面Fと平行な仮想面を考えたときに、その仮想面において、コットン1aの占める質量割合が、第1面Fから厚さ方向Zに沿ってみたときに、第1面Fから第2面Rに向かって、連続的に、階段状に、又はその組み合わせで減少していることが好ましい。つまり、コットン1aを含む繊維層と、第2の繊維2を含む繊維層との境界が明瞭となっていてもよく、不明瞭となっていてもよい。コットン1aを含む繊維層と、第2の繊維2を含む繊維層との境界は、例えば繊維の種類によって色が変わる繊維識別用試薬(例えば一般財団法人ボーケン品質評価機構製、BOKENSTAIN II)を用いて表面シート1を染色し、染色された繊維の色から厚み方向Zで繊維の構成比が異なる領域を目視にて判定して、当該領域の境目を境界とすることができる。
詳細には、表面シート1を厚み方向Zに仮想的に三等分する仮想分割面L1,L2を考え、第1面Fを含む第1部位10A、第2面Rを含む第2部位10B、及び各仮想分割面L1,L2に挟まれた領域である中央部位10Cを考える(図3参照)。このとき、第1部位1Aにおける全繊維の質量Wtaに対するコットン1aの質量Waの割合A1が、第2部位10Bにおける全繊維の質量Wtbに対するコットン1aの質量Wbの割合B1よりも高いことが好ましい。このような構成となっていることによって、コットンが有する風合いに起因するシートの肌触りや柔軟性が更に向上するとともに、液残りを更に低減し、且つ液の拡散面積が更に少ない表面シート1となる。
表面シート1を構成するコットン1aの質量及びその割合は、以下の方法で測定することができる。まず、測定対象の表面シート1を厚み方向に3等分して第1部位10A及び第2部位10Bに相当するサンプルを得る。これらのサンプルをアスコルビン酸1000ppm/リボフラビン10ppm水溶液に浸漬した後、日光に暴露し、繊維成分のみを抽出する。これらの繊維成分の質量を測定し、各部位10A,10Bにおける全繊維の質量Wta,Wtbとする。次いで、各部位10A,10Bを構成する繊維を繊維識別用試薬(一般財団法人ボーケン品質評価機構製、BOKENSTAIN II)にて染色し、灰色がかった青緑色に変色した繊維のみをそれぞれ取り出す。変色した繊維を一本ごとに分離して乾燥させて、変色した繊維の総質量を各部位10A,10Bごとに測定し、これを各部位10A,10Bでのコットン1aの質量Wa,Wbとする。第1部位10Aにおける全繊維の質量Wtaに対するコットン1aの質量Waの百分率、及び第2部位10Bにおける全繊維の質量Wtbに対するコットン1aの質量Wbの百分率をそれぞれ求め、第1部位10Aにおける質量割合A1、及び第2部位10Bにおける質量割合B1を算出する。
表面シート1がコットン1a及び第2の繊維2を含む場合、第1部位10Aにおける全繊維の質量Wtaに対するコットン1aの質量割合A1は、好ましくは50質量%以上、更に好ましくは80質量%以上であり、特に好ましくは90質量%以上であり、100質量%以下である。
また、第1部位10Aにおける全繊維の質量Wtaに対する第2の繊維2の質量割合A2は、好ましくは50質量%以下、更に好ましくは30質量%以下であり、特に好ましくは10質量%以下であり、0質量%以上である。
このような質量割合となっていることによって、着用者がコットンに対して想起する「やさしさ」や「安心感」等の良いイメージを、表面シート1を備える吸収性物品の着用者により与えやすくすることができ、コットン1aが有する高い吸水性を発現することができる。
第1部位10Aにおける第2の繊維2の質量は、同部位における全繊維の質量Wtaからコットン1aの質量Waを差し引くことによって求める。また、第2の繊維2の質量割合は、質量Wtaに対する第2の繊維2の質量の百分率として算出することができる。
表面シート1がコットン1a及び第2の繊維2を含む場合、第2部位10Bにおける全繊維の質量Wtbに対するコットン1aの質量割合B1は、好ましくは50質量%未満、更に好ましくは30質量%以下であり、好ましくは0質量%以上、更に好ましくは10質量%以上である。このような質量割合となっていることによって、表面シート1における液の保持性を低下させるとともに、吸収体等の他の部材に移行させやすくして、シート内の液残り及び液の拡散面積を一層低減することができる。
表面シート1がコットン1a及び第2の繊維2を含む場合、第2部位10Bにおける全繊維の質量Wtbに対する第2の繊維2の質量割合B2は、好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、好ましくは100質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。このような質量割合となっていることによって、表面シート1における液の保持性を低下させるとともに、第2面Rにおける繊維の毛羽立ち本数をより多くすることができるので、吸収体等の他の部材に移行させやすくして、シート内の液残り及び液の拡散面積を一層低減することができる。特にこの効果は、第2の繊維2として熱可塑性繊維を用いた場合に、より顕著に奏される。第2部位10Bにおける第2の繊維2の質量は、同部位における全繊維の質量Wtbからコットン1aの質量Wbを差し引くことによって求める。そして、質量Wtbに対する第2の繊維2の質量の百分率として質量割合B2を算出する。
本発明の表面シート1は、吸収性物品の構成部材として好適に用いることができる。吸収性物品は、典型的には、表面シート1と、裏面シートとを備え、表面シート1と裏面シートとの間に吸収体を配した状態で用いることができる。吸収性物品としては、例えば尿漏れパッド、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
本発明の表面シート1を吸収性物品に用いる場合、表面シート1は、その第1面Fが、吸収性物品を適正な位置で着用した場合において、吸収性物品を着用する着用者の肌に対向する面(以下、これを「肌対向面」ともいう。)側を構成するように配されていることが好ましい。また、表面シート1は、第1面Fを肌対向面として、吸収性物品と着用者との肌とが直接当接する部位に配されることも好ましい。
裏面シートは、吸収性物品を着用する着用者の肌とは反対側に向けられる面側を構成するシートである。吸収性物品として用いられる裏面シートは、吸収性物品に従来用いられているものを特に制限なく用いることができる。裏面シートとしては、表面シートと同じものを用いるか、又は、液難透過性若しくは撥水性の樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。
吸収性物品に用いられる吸収体は、吸収性コアを備えている。吸収性コアは例えばパルプをはじめとするセルロース等の親水性繊維の積繊体、該親水性繊維と吸水性ポリマーとの混合積繊体、吸水性ポリマーの堆積体などから構成される。吸収性コアは、少なくともその肌対向面が液透過性のコアラップシートで覆われていてもよく、肌対向面及び非肌対向面を含む表面の全域がコアラップシートで覆われていてもよい。コアラップシートとしては、例えば親水性繊維からなる薄葉紙や、液透過性を有する不織布などを用いることができる。
表面シート1に用いられるコットン1aの繊維径は、本技術分野に通常用いられるものであれば特に制限されず、好ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm以上であり、好ましくは50μm以下、更に好ましくは45μm以下である。コットン1aの繊維の繊維径は、走査型電子顕微鏡(セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC6200)を用いて、10本の繊維を対象として、繊維長さ方向に直交して切断した繊維の断面の最大差し渡し長さを測定し、その算術平均値として算出することができる。
表面シート1に用いられるコットン1aの繊維長は、繊維どうしの交絡度合を適度に高めて、繊維の毛羽立ちを適切に制御する観点から、好ましくは10mm以上、更に好ましくは20mm以上であり、好ましくは50mm以下、更に好ましくは45mm以下である。コットン1aの繊維の繊維長は、上述の走査型電子顕微鏡を用いて、10本の繊維を対象として、自然状態の繊維長さを測定し、その算術平均値を繊維長さとする。
また、第2の繊維2を用いる場合、第2の繊維2の繊維径は、本技術分野に通常用いられるものであれば特に制限されないが、繊度で表して、好ましくは0.5dtex以上であり、好ましくは5dtex以下である。第2の繊維2の繊維径は、所定繊維長さ当たりの質量で表される繊度として算出することができる。
表面シート1の坪量は、用いられる吸収性物品の種類や用途に応じて適宜変更可能であるが、好ましくは20g/m以上、更に好ましくは25g/m以上であり、好ましくは45g/m以下、更に好ましくは40g/m以下である。
以上は本発明の吸収性物品用表面シート及び該シートを備える吸収性物品に関する説明であったところ、以下に本発明の吸収性物品用表面シートの好適な製造方法を説明する。本製造方法は、例えば図4に示す製造装置10を用いることができる。製造装置10は、搬送方向MDに沿って、ウエブ形成部20と、水流交絡部30とをこの順で備えている。以下の説明では、コットン1aを含むウエブと、第2の繊維2を含むウエブとをそれぞれ別に形成した場合を例にとり説明する。
ウエブ形成部20は、表面シート1を構成する繊維の集合体を形成するための繊維ウエブ21a,21bを製造するカード機21A,21Bと、繊維ウエブ21a,21bのガイドロール23,23とを備えている。
水流交絡部30は、各繊維ウエブ21a,21bを水流によって交絡させ、構成繊維が一体的に交絡した交絡体5を形成するものである。水流交絡部30は、繊維ウエブ21a側に水流を吹き付ける水流ノズル35と、無端ベルトからなる支持ベルト36とを備えている。水流ノズル35は、支持ベルト36の上方に位置しており、繊維ウエブ21a,21bの幅方向(搬送方向MDと直交する方向)全域にわたって高圧水流を吹き付けることができるようになっている。支持ベルト36は、水流ノズル35と対向して配されており、吹き付けられた水を透過させるために、格子状などの各種パターンで穴が空いた構造となっている(図示せず)。
図4に示す製造装置10を用いた表面シート1の製造方法は、例えば以下のとおりである。まず、ウエブ形成部20におけるカード機21A,21Bから繊維ウエブ21a,21bがガイドロール23,23を介してそれぞれ繰り出される。これらの繰り出しによって、各繊維ウエブ21a,21bが積層された積層体4が形成される(積層工程)。
各繊維ウエブ21a,21bにおける繊維の構成割合は、目的とする表面シート1の組成に応じて調整すればよく、例えば、第1繊維ウエブ21aとしてコットン1aのみのウエブを用いるか、又はコットン1aと第2の繊維2とを所定の割合で混合したウエブを用いることができる。また、第2繊維ウエブ21bとして、第2の繊維2のみのウエブを用いるか、又はコットン1aと第2の繊維2とを所定の割合で混合したウエブを用いることができる。
次いで、水流交絡部30において、積層体4が、支持ベルト36で搬送されながら、水流ノズル35から噴出する高圧水流によって交絡処理される(交絡工程)。交絡工程を経ることによって、積層体4を構成する繊維ウエブ21a,21bの構成繊維どうしが三次元的に交絡して、交絡体5となる。
交絡工程においては、積層体4に吹き付ける高圧水流の圧力や、水流の吹き付け回数、積層体4の搬送速度、並びに高圧水流を吹き付ける積層体4の対象面等の諸条件を適宜変更することによって、構成繊維の交絡度合を調整することができる。一般的に、積層体4に吹き付ける高圧水流の圧力を低くしたり、水流の吹き付け回数を少なくしたりすると、構成繊維の交絡度合は弱くなる。また、積層体4の搬送速度を速くすると、特定の位置における高圧水流の吹き付け時間が短くなるので、構成繊維の交絡度合は弱くなる。更に、高圧水流を吹き付ける積層体4の対象面を一方の面のみとすると、構成繊維の交絡度合は弱くなる。これらの条件は、水流ノズル35の設置個数や設置間隔、ノズル径、若しくは水流ノズル35と支持ベルト36との間隔等の設備的条件を変更して調整してもよく、あるいは、水圧や搬送速度の制御、若しくは吹き付け対象面の制御等の人為的に容易に変更可能な条件を変更して調整してもよい。
本発明の表面シート1において、その典型的な態様であるスパンレース不織布を吸収性物品の肌当接面側に配して用いる場合、肌当接面を構成する表面シート1の第1面Fについては、該吸収性物品を使用する際に、着用者の肌との摩擦等によって繊維どうしの交絡が意図せず弱くなったり、表面シート1の構成繊維が意図せず破断したりすることによってシート表面に繊維の毛羽立ちが生じると、繊維の毛羽立ちにより着用者の肌に不快な刺激を与えてしまうおそれがある。そのため、表面シート1の第1面Fにおいては、繊維の交絡度合を高めるように交絡させて、使用中においても繊維を毛羽立たせないようにすることが好適である。一方で、非肌当接面を構成する表面シート1の第2面Rについては、第1面Fにおける上述の構成を満たすことを条件として、構成繊維の交絡度合を弱くするように交絡させることによって、繊維の毛羽立ちを適度に維持して、毛羽立った繊維を介して、液を他の部材に移行させやすくする点で好適である。
上述した表面シート1のように、繊維の毛羽立ち本数が第1面Fと第2面Rとで異なるようにするためには、高圧水流の吹き付けを積層体4の一方の面にのみ行うことによって形成することができる。また、水流の吹き付けの回数を少なくすることによって形成することができる。これによって、得られるシートは、実用に耐えうる強度を維持しながらも、シート内の繊維の存在密度が過度に高くならず、液残りや液拡散が低減したものとなる。
詳細には、図4に示すように、積層体4における第1繊維ウエブ21aの一方の面のみから、例えば上面側のみから高圧水流を吹き付けて、交絡処理を行う。他方の面からの高圧水流の吹き付けは行わない。
第1繊維ウエブ21aの上面側のみに高圧水流が吹き付けられると、高圧水流が吹き付けられた面は、繊維どうしが交絡しながら、繊維が水流の抵抗を受けてシート面方向に沿って配向するようになり、その結果、繊維の毛羽立ちが少なくなる。この面は、表面シート1における第1面Fの形成予定面である。一方、高圧水流が吹き付けられていない側の面(同図中、支持ベルト36と対向している面)は、水流の抵抗を受けづらいので、繊維の毛羽立ちはある程度維持された状態となる。この面は、表面シート1における第2面Rの形成予定面である。
本工程においては、水流交絡部30において、例えば搬送方向MDと直交する方向(以下、この方向を単に「直交方向」ともいう。)の幅を500mmとして、直径0.1mmのノズルを前記幅内に直交方向に沿って600個等間隔に並べた水流ノズル35を、水流ノズル35どうしの搬送方向MDに沿う間隔が0.8mmとなるように2つ設置したときに、水流ノズル35から吹き付ける水圧を、好ましくは2MPa以上、更に好ましくは3MPa以上とし、好ましくは10MPa以下、更に好ましくは5MPa以下とする。
また、積層体4のMD方向における搬送速度を、好ましくは3m/min以上、更に好ましくは5m/min以上とし、好ましくは80m/min以下、更に好ましくは30m/min以下とする。
また、上述した条件に設定した交絡工程を、積層体4の同一の面に対して、好ましくは1回以上、好ましくは3回以下行う。
このような条件とすることによって、実使用に耐えうる強度を十分に有し、且つ、繊維の毛羽立ち本数が第1面Fと第2面Rとで異なるシートをより簡便に形成することができる。
交絡工程を経た積層体4は、その構成繊維が三次元的に交絡して一体化された交絡体5となる。この交絡体5は、シート状の連続体となっている。交絡体5は、高圧水流の吹き付けが一方の面にのみ行われているので、高圧水流が吹き付けられた面(図4中、交絡体5の紙面上側の面)5Fは繊維の毛羽立ち本数が少ない。一方、高圧水流が吹き付けられていない面(図4中、交絡体5の紙面下側の面)5Rは繊維の毛羽立ちが比較的維持され、繊維の毛羽立ち本数が多い。
続いて、交絡体5を所望の寸法となるように切断等によって成形して、表面シート1を得る。このとき、交絡体5の上面5Fと、表面シート1の第1面Fとは一致し、且つ交絡体5の下面5Rと、表面シート1の第2面Rとは一致している。
表面シート1をコットン1aのみで構成するか、又はコットン1aと第2の繊維2とがそれぞれ厚み方向Zに略均一に存在するように構成する場合には、例えばカード機を一つのみ用いて、コットン1aのウエブ、又はコットン1aと第2の繊維2とを略均一に混合したウエブを該カード機から繰り出して、上述した交絡工程に供すればよい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、上述した製造方法では、繊維ウエブを用いた態様として説明したが、本発明の効果が奏される限りにおいて適宜変更可能である。例えば、各種不織布を上層とし、繊維ウエブを下層とした積層体を形成し、不織布側から高圧水流の吹き付けを行って、交絡体5を形成してもよい。
また各実施形態における表面シート1は、凹凸賦形されておらず、各面F,Rが平坦なものとして説明したが、本発明の効果が奏される限りにおいて、例えばエンボス等を散点状に又は連続的に形成することによって、少なくとも一方の面が凹凸賦形されていてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
コットン(丸三産業株式会社製、型番:UDX−MS)のみを用いて繊維ウエブを形成し、該ウエブの一方の面のみに高圧水流を2回吹き付けて水流交絡させて、坪量30g/mの表面シート1を得た。水流交絡の条件は、上述した水流交絡部30における水流ノズル35の配置条件にて、水圧を3MPaとし、ウエブの搬送速度を5m/minとした。
〔実施例2〕
コットン100質量%の第1繊維ウエブ(坪量15g/m)と、コットン75質量%と熱可塑性繊維(ダイワボウポリテック株式会社製、型番:SHW−15、原料:芯がPET、鞘がPE成分からなる同心タイプの芯鞘型複合熱融着性繊維、繊度:2.4dtex)25質量%とを混合した第2繊維ウエブ(坪量15g/m)とをそれぞれ形成し、第1繊維ウエブが上層、第2繊維ウエブが下層となるように積層して、積層体とした。この積層体に対して、実施例1と同様の条件で、第1繊維ウエブの面側のみに高圧水流を2回吹き付けて水流交絡させて、坪量30g/mの表面シート1を得た。
〔実施例3〕
第2繊維ウエブとして、コットン50質量%と熱可塑性繊維50質量%とを混合したものを用いた以外は、実施例2と同様に水流交絡させて、坪量30g/mの表面シート1を得た。
〔実施例4〕
第2繊維ウエブとして、コットン25質量%と熱可塑性繊維75質量%とを混合したものを用いた以外は、実施例2と同様に水流交絡させて、坪量30g/mの表面シート1を得た。
〔実施例5〕
熱可塑性繊維100質量%の第2繊維ウエブを用いた以外は、実施例2と同様に水流交絡させて、坪量30g/mの表面シート1を得た。
〔比較例1〕
コットンのみを用いて繊維ウエブを形成し、該ウエブの両方の面に各4回高圧水流を吹き付けて水流交絡させて、坪量30g/mの表面シート1を得た。水流交絡の条件は、実施例1と同様の条件とした。
〔シートの各面における繊維の毛羽立ち本数〕
実施例及び比較例の表面シート1について、第1面F及び第2面Rにおける繊維の毛羽立ち本数を、上述した方法にて測定した。実施例における第1面Fは水流が吹き付けられた面とし、比較例における第1面Fは任意の面とした。結果を以下の表1に示す。
〔液残り量の測定〕
実施例及び比較例の表面シート1を第1面Fが外方に向くように配して、吸収性物品(生理用ナプキン)を製造した。表面シート1以外の吸収性物品の構成は、花王株式会社製の生理用ナプキン(ロリエ エフ しあわせ素肌 ふんわりタイプ(登録商標)、22.5cm、2018年製)と同一とした。
この生理用ナプキンを、表面シート1が上方を向くように平らな台の上に載置した。表面シート1の上に、直径が10mmで、高さが50mmである円筒が一体成形されたアクリル製注液プレートを、その注液孔が表面シートの中央に位置するように載置した。この状態下に、6gの擬似血液を円筒内に一気に注入した。注入から1分経過後、注液プレートを除去し、表面シート1を生理用ナプキンから取り外してその質量を測定した。測定された質量から、注液前に予め測定しておいた表面シートの質量を差し引いて得られた値を、液残り量(mg)とした。結果を以下の表1に示す。
なお、測定に用いた擬似血液は、株式会社日本バイオテスト研究所製の馬脱繊維血液から調製した。馬脱繊維血液は、これを放置すると、粘度の高い部分(赤血球など)は沈殿し、粘度の低い部分(血漿)は上澄みとして残るので、それらの部分の混合比率を、粘度が8.0cP(25℃)になるように調整し、擬似血液とした。調整には、東機産業株式会社製のTVB10形粘度計を用いた。条件は30rpmとした。
〔液の拡散面積の測定〕
実施例及び比較例の表面シート1について、5cm四方のサンプルを切り出し、第1面Fに対して、青色2号(インジゴカーミン、ダイワ化成株式会社製)を0.1質量%含む生理食塩水0.5gを滴下し1分間静置したあと、青色に呈色した部分にOHPシート(コクヨ株式会社製、再生OHPフィルム A4サイズ VF−1300N 透明)を重ね、濡れている範囲を写し取った。その後、OHPシートをスキャナで読み込み、画像ソフト(株式会社日本ローパー製、Image−Pro6.2J)で取り込み、濡れている範囲の面積を算出した。計測は3回行い、その算術平均値を拡散面積(cm)とした。液の拡散面積が小さいほど、シート内での液拡散性が低いものであると評価できる。結果を以下の表1に示す。
Figure 2021159670
表1に示すように、各実施例の表面シート1は、比較例のものと比較して、液残り量が少なく、また液の拡散面積が小さいものであることが判る。特に、実施例2ないし5に示すように、第2の繊維2として熱可塑性繊維を用い、該繊維の質量割合を第2面R側に多くすることによって、この効果が顕著となることが判る。
1 吸収性物品用表面シート
1a コットン
2 第2の繊維
F 第1面
R 第2面
Z 厚み方向

Claims (6)

  1. コットンを含み、
    第1面と、該第1面の反対側に位置する第2面とを有し、
    第1面の繊維の毛羽立ち本数と、第2面の繊維の毛羽立ち本数とを以下の測定方法でそれぞれ測定したときに、第2面における繊維の毛羽立ち本数が第1面における繊維の毛羽立ち本数よりも多い、吸収性物品用表面シート。
    <測定方法>
    (1)測定対象のシートから20cm四方の切片を切り出し、該切片を測定対象面の任意の位置で山折りして、これを測定サンプルとする。
    (2)前記測定サンプルを第1台紙の上に載せ、該測定サンプル上に1cm四方の穴をあけた第2台紙を、該穴から該測定サンプルの折り目が見えるように配置する。
    (3)前記穴から外方に折り目に沿って5cm離れた位置の両側に、第2台紙側から50gの錘をそれぞれ載せ、この状態下で、マイクロスコープを用いて、30倍の倍率で、第2台紙の穴内を観察し、折り目から0.2mm上方に平行移動した位置に形成される仮想線よりも上方に存在する繊維の本数を計測する。
    (4)前記(3)の計測を、3つの測定サンプルを用いて、1つの測定サンプル当たり3箇所ずつ行い、その算術平均値を、測定対象面における毛羽立ち本数とする。
    (5)前記(1)において20cm四方の切片が切り出せない場合には、5cm四方の切片を3つ切り出して測定サンプルとし、1つの測定サンプル当たり任意の3箇所の位置で繊維の本数を前記(2)及び(3)の手順にて測定し、計9箇所での繊維の本数の算術平均値を、測定対象面における毛羽立ち本数とする。
  2. 第2面における繊維の毛羽立ち本数が2本以上である、請求項1に記載の吸収性物品用表面シート。
  3. コットンと、コットン以外の第2の繊維とを含み、
    前記表面シートを厚み方向に仮想的に三等分したときに、第1面を含む部位における全繊維の質量に対する前記コットンの質量割合が、第2面を含む部位における全繊維の質量に対する前記コットンの質量割合よりも高い、請求項1又は2に記載の吸収性物品用表面シート。
  4. コットンと、コットン以外の第2の繊維とを含み、
    前記表面シートを厚み方向に仮想的に三等分したときに、第2面を含む部位における全繊維の質量に対する前記コットンの質量割合が50質量%未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品用表面シート。
  5. コットンと、熱可塑性繊維とを含み、
    前記表面シートを厚み方向に仮想的に三等分したときに、第2面を含む部位における全繊維の質量に対する前記熱可塑性繊維の質量割合が50質量%以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品用表面シート。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品用表面シートを備え、
    前記表面シートは、その第1面側が着用者の身体に対向するように配されている、吸収性物品。
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