JP2021159184A - 薬剤投与具 - Google Patents

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Abstract

【課題】薬液投与具の先端部の構成に変化を与えることなく、薬液投与準備を容易に行うことができる薬剤投与具を提供するものである。【解決手段】本発明の薬剤投与具1は、筒状ケース4に収納された、先端開口部31a、後端開口針部31bを有する中空管状部材3、プレフィルドシリンジ2を備える。薬剤投与具は、プレフィルドシリンジの外筒21の後面に当接し、プレフィルドシリンジを中空管状部材方向に付勢する付勢部材11と、筒状ケース4の側部開口部43a,43bに離脱可能に挿入され、外側面突出部26の前面と当接し、プレフィルドシリンジの中空管状部材方向への移動を規制するストッパー5を備える。付勢部材は、ストッパーの離脱後、プレフィルドシリンジの封止部材24が、中空管状部材の後端開口針部31bにより刺通状態となるようプレフィルドシリンジ2を押圧している。【選択図】図4

Description

本発明は、薬剤投与具に関する。
患者に薬液を投与するために注射器(注射針の付いたシリンジ)が用いられる。シリンジ内に患者に投与するための薬液を収納する方法として、例えば、薬液が保管されたアンプルやバイアルから薬液を吸い出す方法がある。アンプルは、薬液を充填した後、容器の末端を熱で融解させて封をしたものであり、薬液を使用する際は容器の首部を折り、折った部分から注射針を差し込んで薬液を吸い出す作業が必要となる。バイアルは、薬液が入った容器(瓶)にゴムで栓をしたものであり、薬液を使用する際はゴム栓に注射針を刺して薬液を吸い出す作業が必要となる。
これに対し、シリンジに予め薬液を充填したまま保管するプレフィルドシリンジがある。プレフィルドシリンジでは、薬液投与前に薬液の保管された容器から薬液を吸い出す必要はない。しかし、一部のプレフィルドシリンジには注射針が取り付けられておらず、使用する際に注射針を取り付ける作業が必要となる。
特許文献1には、針を薬剤カートリッジに挿入するための自動機構を提供すること、また使用者が注射の前に針を手で扱うことを減らすことができる薬剤注射デバイスが開示されている。特許文献1のものでは、本体に対して固定され、薬剤カートリッジを保持するように構成されている薬剤カートリッジホルダと;針を支持し、本体に対して軸方向に可動であるニードルキャリアと;ニードルキャリアに連結された第1の予応力印加ばねを含む、デバイスの遠位端の回転可能キャップとを含み、キャップは、その回転の動きにより第1の予応力印加ばねが解放され、それによってニードルキャリアが軸方向にデバイスの近位端に向かって動くように配置されている。
特表2018−535042号公報
しかし、特許文献1の薬剤注射デバイスでは、針(ニードルキャリア)が本体に対して軸方向に動くことで、針を薬剤カートリッジに挿入する前後において、デバイスの先端部を構成する本体と針との位置関係が変化し、使用者に違和感を与える可能性がある。
そこで、本発明は、投与具の先端部の構成に変化を与えることなく、薬液投与準備を容易に行うことができる薬剤投与具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 先端開口部と後端開口針部とを有する中空管状部材と、プレフィルドシリンジと、前記中空管状部材の前記後端開口針部に先端側が向かい合うように前記プレフィルドシリンジを収納する筒状ケースとからなる薬剤投与具であって、
前記筒状ケースは、後端部に設けられた側部開口部を備え、さらに、前記中空管状部材を移動不能かつ前記先端開口部が突出するように収納し、かつ前記プレフィルドシリンジを前記筒状ケース内にて前記中空管状部材の前記後端開口針部方向に移動可能に収納し、
前記プレフィルドシリンジは、後端部に外側面突出部を備える外筒と、前記外筒の先端部を封止するとともに前記後端開口針部が刺通可能な封止部材と、前記外筒内を液密状態にて摺動可能なガスケット部材とを備え、
前記薬剤投与具は、前記外筒に当接し、前記プレフィルドシリンジを前記後端開口針部方向に付勢する付勢部材と、前記筒状ケースの前記側部開口部に離脱可能に挿入され、前記外筒の前記外側面突出部に当接し、前記プレフィルドシリンジの前記中空管状部材方向への移動を規制するストッパーとを備え、
前記薬剤投与具は、前記ストッパーの離脱後、前記付勢部材の押圧により、前記プレフィルドシリンジが前記中空管状部材方向に移動し、前記プレフィルドシリンジの前記封止部材が、前記後端開口針部により貫通状態となる薬剤投与具。
(2) 前記中空管状部材は、前記先端開口部と前記後端開口針部とを有する管体と、前記管体の中間部に装着されたハブと、一端が前記ハブに装着され、後端が閉塞し、前記後端開口針部を被包する弾性スリーブとを備え、前記弾性スリーブは、前記ハブ方向に押圧されることにより、前記後端開口針部により刺通可能である上記(1)に記載の薬剤投与具。
(3) 前記薬剤投与具は、前記中空管状部材の前記先端開口部を被包するキャップを備えている上記(1)または(2)に記載の薬剤投与具。
(4) 前記ストッパーは、基部と、前記基部より前方に延びかつ向かい合う2つの延出部と、前記2つの延出部と前記基部間に形成された前記外筒の本体を貫通させるための切欠部とを備えており、前記筒状ケースは、前記2つの延出部との係合部を備え、前記ストッパーは、前記筒状ケースへの装着時、前記基部は、前記筒状ケースの前記側部開口部と係合し、前記2つの延出部の先端部は、前記筒状ケースの前記係合部と係合している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(5) 前記筒状ケースは、前記側部開口部を向かい合うように2つ備え、前記ストッパーは、基部と、前記基部より前方に延びかつ向かい合う2つの延出部と、前記2つの延出部と前記基部間に形成された前記外筒の本体を貫通させるための切欠部とを備えて、前記ストッパーは、前記薬剤投与具への装着時、前記基部は、前記筒状ケースの一方の前記側部開口部と係合し、前記2つの延出部の先端部は、前記2つの側部開口部と係合している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(6) 前記筒状ケースは、前記ストッパーの離脱後、前記中空管状部材の前記後端開口針部が、前記プレフィルドシリンジの前記封止部材を貫通状態となった後に、前記プレフィルドシリンジの前記外側面突出部の先端面と当接し、移動を規制する当接部を備えている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(7) 前記筒状ケースは、収納された前記プレフィルドシリンジの筒状本体に対応する位置において、前記筒状ケースの内面から内方に突出し、前記プレフィルドシリンジの摺動をガイドするガイド部を備えている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(8) 前記付勢部材は、圧縮状態のコイルばねである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(9) 前記ガスケット部材は、後部が前記筒状ケースより突出したガスケット押圧部を備えている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(10) 前記薬剤投与具は、前記ガスケット部材に装着可能であり、装着時に、後部が前記筒状ケースより突出するガスケット押圧部材を備えている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(11) 前記薬剤投与具は、前記ガスケット押圧部または前記ガスケット押圧部材の側部に着脱可能に装着され、前記ガスケット押圧部または前記ガスケット押圧部材の前方への移動により先端部が前記筒状ケースの後端に当接可能な前記ガスケット押圧部または前記ガスケット押圧部材の移動を規制する移動規制部材を備えている上記(9)または(10)に記載の薬剤投与具。
(12) 前記薬剤投与具は、前記筒状ケースの先端部に装着され、先端方向に摺動可能であり、前記筒状ケースより突出する前記中空管状部材の前記先端開口部を被包するための筒状部材を備えている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の薬剤投与具。
(13) 前記薬剤投与具は、前記筒状ケースの先端部に装着され、前記筒状ケースより突出する前記中空管状部材の前記先端開口部を被包するための筒状部材と、前記筒状部材を先端方向に付勢する付勢手段とを備え、前記筒状部材は、押圧されることにより、後方に摺動可能である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の薬剤投与具。
本発明の薬剤投与具は、先端開口部と後端開口針部とを有する中空管状部材と、プレフィルドシリンジと、中空管状部材の後端開口針部に先端側が向かい合うようにプレフィルドシリンジを収納する筒状ケースとからなる薬剤投与具である。筒状ケースは、後端部の側面に設けられた側部開口部を備え、さらに、中空管状部材を移動不能かつ先端開口部が突出するように収納し、かつプレフィルドシリンジを筒状ケース内にて中空管状部材の後端開口針部方向に移動可能に収納し、プレフィルドシリンジは、後端部に外側面突出部を備える外筒と、外筒の先端部を封止するとともに後端開口針部が刺通可能な封止部材と、外筒内を液密状態にて摺動可能なガスケット部材とを備える。薬剤投与具は、外筒に当接し、プレフィルドシリンジを後端開口針部方向に付勢する付勢部材と、筒状ケースの側部開口部に離脱可能に挿入され、外筒の外側面突出部に当接し、プレフィルドシリンジの中空管状部材方向への移動を規制するストッパーとを備える。薬剤投与具は、ストッパーの離脱後、付勢部材の押圧により、プレフィルドシリンジが中空管状部材方向に移動し、プレフィルドシリンジの封止部材が、後端開口針部により貫通状態となるものとなっている。
この薬剤投与具では、ストッパーを離脱することにより、プレフィルドシリンジは、付勢部材により押圧され、中空管状部材方向に移動し、プレフィルドシリンジの封止部材は、中空管状部材の後端開口針部により刺通され、両者は連結される。このため、薬液の投与準備がきわめて容易である。
さらに、中空管状部材は、筒状ケースに移動不可に収納され、かつ、中空管状部材の先端開口部を含む先端側部分が、筒状ケースの先端から、突出している。そのため、先端開口部と筒状ケースの先端との位置関係は、投与準備を通して変化しないため、使用者に違和感を与えることもない。
図1は、本発明の薬剤投与具の一実施例の正面図である。 図2は、図1に示した薬剤投与具の斜視図である。 図3は、図1に示した薬剤投与具に使用される構成部材の説明図である。 図4は、図1に示した薬剤投与具の縦断面図である。 図5は、図4のA−A線断面図である。 図6は、図1に示した薬剤投与具に使用される筒状ケースの分解状態の正面図である。 図7は、図6に示した筒状ケースの分解状態の底面図である。 図8は、図6に示した筒状ケースの構成部材の内面図である。 図9は、図1に示した薬剤投与具に使用されるストッパーの正面図である。 図10は、図9に示したストッパーの平面図である。 図11は、図9に示したストッパーの斜視図である。 図12は、本発明の薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。 図13は、図12に示した薬剤投与具の縦断面図である。 図14は、図12のB−B線断面図である。 図15は、本発明の他の実施例の薬剤投与具の正面図である。 図16は、本発明の他の実施例の薬剤投与具の正面図である。 図17は、図16に示した薬剤投与具に使用されるガスケット押圧部材移動距離規制部材の正面図である。 図18は、図17に示したガスケット押圧部材移動距離規制部材の右側面図である。 図19は、図17に示したガスケット押圧部材移動距離規制部材の平面図である。 図20は、図17のC−C線断面図である。 図21は、本発明の他の実施例の薬剤投与具の正面図である。 図22は、図21に示した薬剤投与具に使用されるガスケット押圧部材移動距離規制部材の右側面図である。 図23は、図21に示した薬剤投与具に使用されるガスケット押圧部材移動距離規制部材の底面図である。 図24は、本発明の他の実施例の薬剤投与具の縦断面図である。 図25は、本発明の他の実施例の薬剤投与具の正面図である。 図26は、図25に示した薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。 図27は、本発明の他の実施例の薬剤投与具の正面図である。 図28は、本発明の他の実施例の薬剤投与具の正面図である。
本発明の薬剤投与具を図面に示した実施例を用いて説明する。
本発明の薬剤投与具1は、先端開口部31aと後端開口針部31bとを有する中空管状部材3と、プレフィルドシリンジ2と、中空管状部材3の後端開口針部31bに先端部が向かい合うようにプレフィルドシリンジ2を収納する筒状ケース4とからなる薬剤投与具である。筒状ケース4は、中空管状部材3を移動不能かつ先端開口部31aを含む先端部が突出するように収納し、かつプレフィルドシリンジ2を筒状ケース4内にて中空管状部材3方向に移動可能に収納し、さらに、後端部に設けられた側部開口部43a,43bを備える。
プレフィルドシリンジ2は、後端部に外側面突出部26を有する外筒21と、外筒21の先端部を封止するとともに中空管状部材3の後端開口針部31bが刺通可能な封止部材24と、外筒21内を液密状態にて摺動可能なガスケット部材22とを備える。
薬剤投与具1は、外筒21に当接し、プレフィルドシリンジ2を後端開口針部31b方向に付勢する付勢部材11と、筒状ケース4の側部開口部43a,43bに離脱可能に挿入され、外筒21の外側面突出部26に当接し、プレフィルドシリンジ2の中空管状部材3方向への移動を規制するストッパー5とを備える。 薬剤投与具1は、ストッパー5の離脱後、付勢部材11の押圧により、プレフィルドシリンジ2が中空管状部材3方向に移動し、プレフィルドシリンジ2の封止部材24が、後端開口針部31bにより貫通状態となるものとなっている。
言い換えれば、付勢部材11は、ストッパー5の離脱後、プレフィルドシリンジ2の封止部材24が、中空管状部材3の後端開口針部31bにより刺通状態となるようプレフィルドシリンジを押圧するものとなっている。
図面に示す実施例の薬剤投与具1は、図1ないし図5に示すように、プレフィルドシリンジ2と、中空管状部材3と、筒状ケース4と、ストッパー5と、付勢部材11とを備えている。
図3および図4に示すように、プレフィルドシリンジ2は、外筒21と、外筒21のノズル部に取り付けられた封止部材(シールキャップ)24と、外筒内に摺動可能に収納されたガスケット部材22と、ガスケット部材22に取り付けられたガスケット押圧部材23により構成されている。
外筒21は、透明もしくは半透明材料により、好ましくは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成された筒状体である。外筒21は、外筒本体部と、外筒本体部の先端側に設けられたノズル部21aと、外筒本体部の後端側に設けられた外側面突出部26を備える。外側面突出部26は、図3および図4に示すように外筒本体部の後端全周より垂直方向に突出するように形成された平板環状の突出部であることが好ましい。この実施例では、外側面突出部26は、図3に示すように向かい合う幅広となった拡幅部を備えている。
ノズル部21aは、外筒21の先端に位置し、先端に外筒内の薬液等を排出するための開口を備えるとともに先端に向かってテーパー状に縮径するように形成されている。ノズル部21aは、封止部材装着部を備えている。
外筒21の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
封止部材24は、図3および図4に示すように、筒状封止部材本体と、封止部材本体内に収納されたシール部材27を備える。封止部材24は、ノズル部収納部と、封止部材側外筒装着部24aを備える。この実施例では、筒状封止部材本体は、一端側および他端側が開口した筒状部材であり、先端側に後端開口針部31b装着用のテーパー状に拡径する開口部24bを備えている。そして、この開口部24bの後方にシール部材27が収納されている。シール部材27によりシールキャップの一端は閉塞している。
シール部材27は、ノズル部の先端開口を液密に密封するためのものである。ノズル部先端開口がシール部材27に当接することによりノズル部21aは液密に密封される。また、シール部材27は、後端開口針部31bにより刺通可能な弾性材料により形成されている。
シール部材27の形成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、SBSエラストマー、SEBSエラストマーなどのスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体等のポリオレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用することが好ましい。
封止部材の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
ガスケット部材22は、図4に示すようにほぼ同一外径にて延びる本体部と、この本体部に設けられた複数の環状リブを備え、これらリブが、外筒21の内面に液密に接触する。
ガスケット部材22の形成材料としては、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。
この実施例の薬剤投与具1では、ガスケット部材22は、後部が筒状ケースより突出したガスケット押圧部を備えていることが好ましい。この実施例の薬剤投与具1は、ガスケット部材22に装着可能であり、装着時に、後部が筒状ケースより突出するガスケット押圧部材23を備えている。なお、ガスケット押圧部は、ガスケット部材と一体、もしくはガスケット部材に固定されたものであってもよい。
なお、ガスケット押圧部材(プランジャー)23は、薬剤投与具1の組み立て後に装着するものであってもよい。この実施例では、ガスケット部材22には、その後端部より内部に延びる凹部が設けられ、この凹部は、雌ねじ状となっており、ガスケット押圧部材23の先端部に形成された突出部の外面に形成された雄ねじ部と螺合可能となっている。両者が螺合することにより、ガスケット押圧部材23は、ガスケット部材22より離脱しない。上記のようなタイプのガスケット部材およびガスケット押圧部材であれば、薬剤投与具1の組み立て後に装着可能である。
ガスケット押圧部材23は、先端部に筒状に突出する突出部を備え、突出部の外面には雄ねじが形成されている。また、ガスケット押圧部材23は、断面十字状の軸方向に延びる本体部と、後端部に設けられた押圧用の円盤部と、本体部の途中に設けられたリブを備えている。
プレフィルドシリンジ2内には、薬剤(薬液)25が充填されている。薬剤(薬液)25としては、アナフィラキシーショック対応薬であるアドレナリン注射液製剤(血管収縮剤)、抗不整脈剤(例えば、リドカイン)、抗コリン剤(例えば、アトロピン)、抗痙攣剤(例えば、ジアゼパム)、ロクロニウム臭化物注射液製剤、ニトログリセリン、生理食塩水などの緊急投与系薬剤等、シクロスポリン、ベンゾジアゼピン系薬剤、高濃度塩化ナトリウム注射液、ビタミン剤、ミネラル類、抗生物質などの薬液、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリンのような抗血栓剤、インシュリン、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正用電解質、抗ウイルス剤、免疫賦活剤等が考えられる。
中空管状部材3は、図3および図4に示すように、先端開口部31aと後端開口針部31bとを有する管体31と、管体31の中間部に装着されたハブ32とを備えている。そして、この実施例では、中空管状部材3は、図3および図4に示すように、先端開口部は刃面を有する開口部となっており、後端開口針部も刃面を有する開口部となっており、いわゆる両頭針となっている。
さらに、この実施例の中空管状部材3は、一端がハブ32に装着され、後端が閉塞し、後端開口針部31bを被包する弾性スリーブ33を備えている。さらに、この実施例の中空管状部材3は、後端がハブ32に装着され、先端が閉塞し、先端開口部31aを被包する中空管状部材キャップ34とを備えている。
本発明の薬剤投与具1は、中空管状部材3の先端開口部31aを被包するキャップを備えていることが好ましい。この実施例では、中空管状部材キャップ34が、先端開口部31aを被包するキャップを構成している。なお、キャップとしては、筒状ケース4の先端部に装着され、中空管状部材3の先端開口部31aを被包するものであってもよい。
弾性スリーブ33は、ハブ32方向に押圧されることにより、弾性変形するとともに、後端開口針部31bによる刺通が可能であり、後端開口針部31bは、スリーブ33を刺通することにより突出する。
中空管状部材3は、管体31の中間付近(中央部より後端開口針部側)に、管体31が貫通したハブ32を備える。中空管状部材3は、ハブ32部分にて、筒状ケース4の中空管状部材装着部47に、軸方向移動および回動が規制された状態にて装着される。そして、中空管状部材3は、筒状ケース4に装着された状態において、図4に示すように、筒状ケース4の先端より、先端方向に所定長突出する。ハブ32は、筒状ケース4の中空管状部材装着部47の凹部47aに収納される外側面突出部32aと、中空管状部材装着部47の後方リブ凹部47bの後端面と係合する環状突起32bを備えている。
中空管状部材3は、管体31の先端開口部31aを保護するための中空管状部材キャップ34が着脱自在に取り付けられている。そして、この実施例のキャップ34は透明性材料または半透明性材料により形成されており、これにより、ハブ32にキャップ34を装着した状態で先端開口部31aを含む管体31の突出部を視認できる。キャップ34を形成する透明性材料および半透明性材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリスチレンなどが好適に使用できる。
中空管状部材3は、ハブ32の後端開口針部側(後端部)には、管体31の後端開口針部31bを被包する弾性スリーブ33が取り付けられている。この弾性スリーブ33は、プレフィルドシリンジの封止部材への刺通時には、ハブ32とプレフィルドシリンジ間にて、蛇腹状に折り畳まれる。弾性スリーブ33としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、SBSエラストマー、SEBSエラストマーなどのスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体等のポリオレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用することが好ましい。
筒状ケース4は、図1ないし図8に示すように、第1ケース部材41と第2ケース部材41との連結体により形成され、楕円筒状体となっている。
第1ケース部材41および第2ケース部材41は、半筒状部材であり、当接部となる内側周縁部には、複数の突起49aと、凹部49bを備えており、図14に示すように、両者が係合することにより、連結体となっている。
筒状ケース4は、プレフィルドシリンジ2の外側面突出部26を収納可能な楕円筒状のものとなっている。筒状ケース4は、内部に、中空管状部材収納部、プレフィルドシリンジ収納部を備えるとともに、内面より内方に突出した、中空管状部材装着部47、プレフィルドシリンジ2の外筒21の外面に接触可能であり、プレフィルドシリンジ2の摺動をガイドするガイド部14a,14bを備える。ガイド部14a,14bとしては、収納されたプレフィルドシリンジ2の筒状本体に対応する位置において、筒状ケース4の内面から内方に突出するように形成され、その内形がプレフィルドシリンジ2の外形よりも僅かに大きく形成されたものが好ましい。
筒状ケース4は、後述するストッパー5との係合部を備えている。この実施例では、筒状ケースのストッパー5との係合部は、向かい合うように形成された2つの側部開口部(貫通開口部)43a,43bにより形成されている。なお、ストッパー5との係合部は、1つのみ側部開口部を設け、それと向かい合う位置に設けられ、ストッパー(一端部)と係合可能な凹部を設けたもの、また、1つのみ側部開口部を設け、それと向かい合いかつ若干先端側となる筒状ケース内面に、ストッパー(一端部)と係合可能であり、プレフィルドシリンジの移動に障害とならない内面リブを設けたものであってもい。
筒状ケース4は、ストッパー5によりプレフィルドシリンジが係止された状態時において、プレフィルドシリンジの外側面突出部26、圧縮状態の付勢部材11およびストッパー5を収納する第1収納部45と、ストッパー5の離脱後、プレフィルドシリンジが前方に移動後において、プレフィルドシリンジの外側面突出部26を収納する第2収納部46を備えている。また、第2収納部には、伸張した付勢部材の先端側部分が収納される。
また、筒状ケース4は、ストッパー5の離脱後、プレフィルドシリンジ2の封止部材24が、中空管状部材3の後端開口針部31bにより刺通状態となった後に、プレフィルドシリンジ2の外側面突出部26の先端面と当接し、移動を規制する当接部46aを備えている。この実施例では、移動規制当接部46aは、第2収納部46の先端面により形成されている。
また、図4に示すように、筒状ケース4は、後端部に設けられたスリット状の側部開口部(貫通開口部)43a,43bを備える。この側部開口部(貫通開口部)43a、43bを貫通するように、ストッパー5が挿入されている。ストッパー5は、抜去可能となっている。そして、ストッパー5の後面は、プレフィルドシリンジ2の外側面突出部26の前面に当接し、プレフィルドシリンジ2の前方への移動を規制している。
筒状ケース4は、収納した中空管状部材3、プレフィルドシリンジ2を視認可能な透明性もしくは半透明性を有することが好ましい。筒状ケース4の形成材料としては、透明性もしくは半透明性を有する樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられる。
また、図4に示すように、筒状ケース4の第1の収納部に収納された付勢部材11は、筒状ケース4の後端部48とプレフィルドシリンジ2の外側面突出部26の後面間により、圧縮された状態となっている。この実施例では、付勢部材11は、コイルばねが用いられており、プレフィルドシリンジ2のガスケット押圧部材23が、付勢部材11を貫通している。また、この実施例では、付勢部材11の後端部は、筒状ケース4の後端部に設けられた環状凹部内に収納され、固定されている。
ストッパー5は、図4、図5、図9ないし図11に示すように、基部54と、基部54より前方に延びかつ向かい合う2つの延出部52,53と、2つの延出部52,53と基部54間に形成された外筒21の本体部を貫通させるための切欠部55と、基部54の後方に設けられた把持部51を備えている。
筒状ケース4は、2つの延出部52,53との係合部を備え、ストッパー5は、筒状ケース4への装着時、基部54は、筒状ケース4の一方の側部開口部43bと係合し、2つの延出部52,53の先端部は、筒状ケース4の係合部と係合している。また、基部54の基端部は、筒状ケースの側部開口部より突出している。
具体的には、把持部51は、膨出部となっている。この実施例では、ストッパー5は、U字状の形態をしており、筒状ケース4を貫通し、U字の内側でプレフィルドシリンジ2の外筒21を挟み、さらに、2つの側部開口部を貫通するように差し込むことで、プレフィルドシリンジの軸方向の動きを抑制している。
ストッパー5は、図4,図5に示すように、筒状ケース4への装着時に、把持部51は、筒状ケース4の側部開口部(貫通開口部)の一方の開口部43bより突出し、2つの延出部52,53の先端部は、側部開口部(貫通開口部)の一方の開口部43aより突出するものとなっている。また、図4,図5に示すように、ストッパー5の基部54、2つの延出部52,53の下面は、プレフィルドシリンジ2の外側面突出部26の上面に当接し、ストッパー5の基部54の上面は、筒状ケース4の一方の開口部43bの上縁部に当接し、2つの延出部52,53の上面は、筒状ケース4の他方の開口部43aの上縁部に当接している。これにより、ストッパー5は、筒状ケース4の側部開口部(貫通開口部)内において、筒状ケース4の開口部43a,43bの上縁部とプレフィルドシリンジ2の外側面突出部26間により、挟持されており、容易に離脱しないものとなっている。
次に、本発明の実施例の薬剤投与具1の機能について説明する。
そして、本発明の薬剤投与具1では、図1、図2および図4に示すように、ストッパー装着状態において、中空管状部材3の先端開口部31aを含む先端部が、筒状ケース4の先端開口40より突出し、ガスケット部材22に装着されたガスケット押圧部材23の後部が、筒状ケース4の後端より突出した状態となっている。中空管状部材3の先端開口部31aを含む先端部の筒状ケース4の先端より突出する突出長としては、2〜20mmが好ましく、特に、12〜17mmが好適である。
そして、図12に示すように、ストッパー5を薬剤投与具1より離脱(抜去)すると、ストッパー5によるプレフィルドシリンジ2の外側面突出部26の係止状態が解除される。これにより、プレフィルドシリンジ2は、付勢部材11により、外側面突出部26が後方より押圧され、前方(中空管状部材3方向)に移動する。
そして、この実施例のプレフィルドシリンジ2(具体的には、封止部材24)と中空管状部材3は、中心軸がほぼ同じとなるように、筒状ケース4内に収納されている。さらに、プレフィルドシリンジ2は、上記の付勢部材11の押圧による移動時においても、ガイド部14a,14bなどにより、プレフィルドシリンジ2(具体的には、封止部材24)の中心軸が、中空管状部材3の中心軸がほぼ同じ状態を維持したまま前方(中空管状部材3方向)に摺動するものとなっている。
付勢部材11によるプレフィルドシリンジ2の付勢力は、少なくとも、ストッパー5の離脱後、プレフィルドシリンジ2の封止部材24のシール部材27が、中空管状部材3の後端開口針部31bにより刺通状態となるようプレフィルドシリンジを押圧するものである。また、付勢部材11によるプレフィルドシリンジ2の付勢力は、プレフィルドシリンジ2の外側面突出部26が、筒状ケース4の第2収納部46の移動規制当接部46aに当接するまで、プレフィルドシリンジ2を前方(中空管状部材3方向)に移動可能であり、さらには、プレフィルドシリンジ2の外側面突出部26が、筒状ケース4の第2収納部46の移動規制当接部46aに当接後において、さらに、プレフィルドシリンジ2を押圧するものであることが好ましい。
付勢部材11によるプレフィルドシリンジ2の付勢力としては、中空管状部材3の後端開口針部31bによるシール部材27の刺通抵抗によって、相違するが、2.7N〜4.7N、好ましくは、3.0N〜4.3N、より好ましくは、3.4N〜4.0Nであることが好ましい。また、シール部材27の肉厚は、0.7〜1.5mmが好ましく、特に、0.8〜1.2mmが好ましい。また、中空管状部材3の後端開口針部31bの先端とシール部材27の上面距離は、2〜6mmが好ましく、特に、3〜5mmが好ましい。また、中空管状部材3の後端開口針部31bの全体が、シール部材27を貫通するまでの距離(言い換えれば、筒状ケース内におけるプレフィルドシリンジの先端方向への付勢部材による移動距離)は、4〜10mmが好ましく、特に、5〜8mmが好ましい。
また、付勢部材11に用いられるコイルバネとしては、ばね定数の設定値が、0.1N/mm以上で、40mm以上圧縮できるバネであることが好ましい。また、バネ内径の直径が10mm〜20mm、バネ圧縮時高さが、5mm以下、バネ解放時高さが40mm〜50mm未満であることが好ましい。
次に、本発明の実施例の薬剤投与具1の作用について説明する。
図1、図2および図4に示す、ストッパー装着状態より、ストッパー5を薬剤投与具1より離脱(抜去)すると、図12に示すように、ストッパー5によるプレフィルドシリンジ2の外側面突出部26の係止状態が解除され、プレフィルドシリンジ2は、付勢部材11により、外側面突出部26が後方より押圧され、前方(中空管状部材3方向)に移動する。
そして、図12に示すように、前方に移動したプレフィルドシリンジ2の封止部材24のシール部材27は、中空管状部材3の後端開口針部31bにより刺通される。これにより、中空管状部材3の管体21の内部は、プレフィルドシリンジ2の内部と連通する。
また、移動した外側面突出部26は、図13および図14に示すように、筒状ケース4の第2の収納部46内に進入し、第2の収納部46の当接部46aに当接し、それ以上の前方への移動が規制される。そして、図12および図13に示すプレフィルドシリンジ2の封止部材24が、中空管状部材3の後端開口針部31bにより刺通状態となった状態において、ガスケット押圧部材23の押圧操作部23aを含む後部側部分が所定長、筒状ケース4より突出した状態となる。
そして、中空管状部材3のキャップ34を取り外すことにより、薬剤投与準備完了となる。また、ガスケット押圧部材23は、押圧操作部23aが筒状ケース4の後端面に当接するまで、押圧可能であり、ガスケット押圧部材23の移動量分の薬剤の吐出が可能である。
ガスケット押圧部材23の移動可能距離(筒状ケース4の後端面とガスケット押圧部材23の押圧操作部23aの先端面間の距離)としては、使用するプレフィルドシリンジの容量、投与される薬剤などにより相違するが、4〜10mmが好ましく、さらに、5〜7mmが好ましく、特に、5.5〜6.5mmが好ましい。
次に、図15に示す本発明の他の実施例の薬剤投与具1aについて説明する。
この実施例の薬剤投与具1aの基本構成は、上述した薬剤投与具1と同じであり、相違点は、キャップ連結部材35を備える点のみである。
この実施例の薬剤投与具1aでは、上述した薬剤投与具1と同様に、中空管状部材3は、先端開口部31aと後端開口針部31bとを有する管体31と、管体31の中間部に装着されたハブ32と、後端がハブ32に装着され、先端が閉塞し、先端開口部31aを被包する中空管状部材キャップ34を備える。
薬剤投与具1aは、中空管状部材キャップ34との連結部35aと、筒状ケース装着部35bを有するキャップ連結部材35を備えている。筒状ケース装着部35bは、筒状ケース4の先端部の外面形状に対応した内面形状を有する短い筒状部となっている。キャップ連結部35aは、中空管状部材キャップ34の側部の外面形状に対応した内面形状を有する短い小径筒状部となっている。
さらに、キャップ連結部35aは、筒状ケース装着部35bとキャップ連結部35aを連接する連接部35cを備えている。キャップ連結部35aの筒状ケース装着部35bは、筒状ケース4より離脱可能なものとなっており、キャップ連結部35aは、実質的に中空管状部材キャップ34より離脱不能なものとなっている。また、連接部35cは、筒状ケース4の先端開口40を封止するものであることが好ましい。
そして、この実施例の薬剤投与具1aでは、キャップ連結部材35を筒状ケース4より離脱することにより、中空管状部材キャップ34も同時に、中空管状部材3より離脱するので、中空管状部材キャップ34の離脱作業が容易である。
次に、図16に示す本発明の他の実施例の薬剤投与具1bについて説明する。
図17は、図16に示した薬剤投与具に使用されるガスケット押圧部材移動距離規制部材の正面図である。図18は、図17に示したガスケット押圧部材移動距離規制部材の右側面図である。図19は、図17に示したガスケット押圧部材移動距離規制部材の平面図である。図20は、図17のC−C線断面図である。
本発明の薬剤投与具としては、ガスケット押圧部材(またはガスケット押圧部)の側部に着脱可能に装着され、ガスケット押圧部材(またはガスケット押圧部)の前方への移動により先端部が筒状ケースの後端に当接可能なガスケット押圧部材(またはガスケット押圧部)の移動を規制する移動規制部材を備えているものであってもよい。
この実施例の薬剤投与具1bでは、ガスケット押圧部材移動規制部材9を備えている。そして、この実施例の薬剤投与具1bの基本構成は、上述した薬剤投与具1と同じであり、相違点は、ガスケット押圧部材23の筒状ケース4の後端からの突出長と、ガスケット押圧部材23に着脱自在に装着されたガスケット押圧部材移動規制部材9を備える点のみである。
この実施例の薬剤投与具1bは、ガスケット押圧部材23の側部に着脱可能に装着され、先端部が筒状ケース4の後端より離間し、かつ、ガスケット押圧部材23の前方への移動により先端部が筒状ケース4の後端に当接可能なガスケット押圧部材移動規制部材9を備えている。この実施例では、ガスケット押圧部材移動規制部材9は、ガスケット押圧部材移動距離規制部材9となっている。
なお、ガスケット押圧部材移動規制部材としては、ガスケット押圧部材23の側部に着脱可能に装着され、先端部が筒状ケース4の後端に近接し、かつ、ガスケット押圧部材23の前方への移動により先端部が筒状ケース4の後端に当接可能なものであってもよい。このようなものであれば、ストッパー5の離脱後、投与可能状態となった薬剤投与具の不用意な薬剤投与を防止できる。
図17ないし図20に示すように、ガスケット押圧部材移動距離規制部材9は、ガスケット押圧部材装着部91,把持部92、先端側当接部93、後端側当接部94を備えている。ガスケット押圧部材装着部91は、図19および図20に示すように、ガスケット押圧部材23の断面十字状の軸方向に延びる本体部の一つの平板部に着脱可能に装着される軸方向に貫通した凹部91aを備えている。
把持部92は、ガスケット押圧部材装着部91の側部より、側面方向に延びる平板状部となっており、ガスケット押圧部材移動距離規制部材9をガスケット押圧部材23からの離脱操作の際に、把持部として用いることができる。
先端側当接部93は、筒状ケース4の後端面との当接後、それ以上のガスケット押圧部材23の先端側への移動を規制するものである。先端側当接部93は、ガスケット押圧部材の移動後において、筒状ケース4の後端面と当接可能である。この実施例では、先端側当接部93は、ガスケット押圧部材装着部91の先端と連結した平板状のものとなっている。先端側当接部94は、図19に示すように、半円状のものが好適である。
後端側当接部94は、ガスケット押圧部材23の押圧操作部23aの先端面と当接し、ガスケット押圧部材移動距離規制部材9の後方への移動を規制するためのものである。この実施例では、後端側当接部94は、ガスケット押圧部材装着部91の後端と連結した平板状のものとなっている。後端側当接部94は、図20に示すように、半円状のものが好適である。
この実施例の薬剤投与具1bでは、ガスケット押圧部材23の押圧操作部23aを押圧することにより、ガスケット押圧部材移動距離規制部材9の先端側当接部93が、筒状ケース4の後端面と当接するまでしか移動できない。このため、移動可能距離によって、所定量の薬剤の吐出(投与)を可能とし、もしくは実質的な薬剤投与を不能とすることができる。図示するものでは、先端側当接部93は、所定距離、筒状ケース4の後端面と離間しており、離間距離分、ガスケット押圧部材23の移動が可能であり、所定量の薬剤の吐出(投与)が可能なものとなっている。
さらに、薬剤の吐出(投与)が必要な場合には、ガスケット押圧部材移動距離規制部材9をガスケット押圧部材より離脱し、ガスケット押圧部材23の押圧操作部23aを押圧することにより、ガスケット押圧部材の押圧操作部23aが、筒状ケース4の後端面と当接するまで移動させることができ、所定量の薬剤の追加吐出(追加投与)を行うことができる。
次に、図21に示す本発明の他の実施例の薬剤投与具1cについて説明する。
図22は、図21に示した薬剤投与具に使用されるガスケット押圧部材移動距離規制部材の右側面図である。図23は、図21に示した薬剤投与具に使用されるガスケット押圧部材移動距離規制部材の底面図である。
この実施例の薬剤投与具1cの基本構成は、上述した薬剤投与具1と同じであり、相違点は、ガスケット押圧部材23の筒状ケース4の後端からの突出長と、ガスケット押圧部材23に着脱自在に装着された第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9a、第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bを備える点のみである。
この薬剤投与具1cの基本構成は、上述した薬剤投与具1と同じであり、相違点は、ガスケット押圧部材23の筒状ケース4の後端からの突出長と、ガスケット押圧部材23に着脱自在に装着された第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9a、第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bを備える点のみである。
この実施例の薬剤投与具1cは、ガスケット押圧部材23の側部に着脱可能に装着され、先端部が筒状ケース4の後端より離間し、かつ、ガスケット押圧部材23の前方への移動により先端部が筒状ケース4の後端に当接可能な第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9a、第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bを備えている。
この実施例の第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9a,第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bは、図17ないし図20に示したガスケット押圧部材移動距離規制部材9と同様に、ガスケット押圧部材装着部91,把持部92、先端側当接部93、後端側当接部94を備えている。
そして、第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bは、図21ないし図23に示すように、後端側当接部94の後端面に設けられた突起95を備えており、図21に示すように、ガスケット押圧部材23に第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9aと第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bが装着された状態において、後端側の第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bの離脱を規制するものとなっている。
図21に示す状態より、第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9aを離脱させようと、側面方向に抜くと、第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bの先端側当接部93の側端部が、第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bの突起95に当接し、離脱抵抗が高く、離脱を規制する。このため、この実施例の薬剤投与具1cでは、ガスケット押圧部材移動距離規制部材は、第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9b、第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9aの順にて離脱される。
この実施例の薬剤投与具1cでは、ガスケット押圧部材23の押圧操作部23aを押圧することにより、先端側に位置する第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bの先端側当接部93が、筒状ケース4の後端面と当接するまで移動させることができ、所定量の薬剤の吐出(投与)を行うことができる。さらに、薬剤の吐出(投与)が必要な場合には、第2ガスケット押圧部材移動距離規制部材9bをガスケット押圧部材より離脱し、ガスケット押圧部材23の押圧操作部23aを押圧することにより、第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9aの先端側当接部93が、筒状ケース4の後端面と当接するまで、移動させることができ、所定量の薬剤の吐出(投与)を行うことができる。
さらに、薬剤の吐出(投与)が必要な場合には、第1ガスケット押圧部材移動距離規制部材9aをガスケット押圧部材より離脱し、ガスケット押圧部材23の押圧操作部23aを押圧することにより、ガスケット押圧部材の押圧操作部23aが、筒状ケース4の後端面と当接するまで、移動させることができ、所定量の薬剤の追加吐出(追加投与)を行うことができる。
次に、図24に示す本発明の他の実施例の薬剤投与具1dについて説明する。
この実施例の薬剤投与具1dの基本構成は、上述した薬剤投与具1と同じであり、相違点は、付勢部材収納部の形態のみである。
この実施例の薬剤投与具1dでは、筒状ケース4の後端部には、第1の収納部45と連通し、第1の収納部45より小径な円柱状の付勢部材収納部を備えている。付勢部材11は、この付勢部材収納部にされており、後端部は、筒状ケース4に固定されていないものとなっている。
次に、図25に示す本発明の他の実施例の薬剤投与具1eについて説明する。
図26は、図25に示した薬剤投与具の作用を説明するための説明図である。
この実施例の薬剤投与具1eの基本構成は、上述した薬剤投与具1と同じであり、相違点は、筒状ケース4より突出する中空管状部材3の先端開口部31aを被包するための筒状部材101を備える点のみである。
この実施例の薬剤投与具1eは、筒状ケース4の先端部に装着され、先端方向に摺動可能であり、筒状ケース4より突出する中空管状部材3の先端開口部31aを被包するための筒状部材101を備えている。
筒状部材101は、筒状ケース4の先端部の外面形状に対応した内面形状を有する短い筒状体である。筒状部材101は、後端部内面にリブ102を有している。リブ102は、環状リブとなっている。なお、リブ102は、円周状に配置された複数のリブであってもよい。
そして、実施例の薬剤投与具1eでは、筒状ケース4の先端部の外面には、筒状ケース4の先端より所定長後端側に設けられた第1の移動規制用リブ103と、第1の移動規制用リブ103より所定長先端側に設けられた第2の移動規制用リブ105とを備えている。第1の移動規制用リブ103および第2の移動規制用リブ105は、環状リブとなっている。なお、リブは、円周状に配置された複数のリブであってもよい。また、第2の移動規制用リブ105には、筒状部材101のリブ102が係合可能(進入可能)な環状凹部106が設けられている。
この実施例の薬剤投与具1eでは、薬剤投与具1eの使用後に、筒状部材101を先端方向に摺動させることにより、筒状ケース4より突出する中空管状部材3の先端開口部31aを被包することができる。さらに、摺動させた筒状部材101のリブ102を筒状ケース4の第2の移動規制用リブ105の環状凹部106に進入させ、係合させることにより、筒状部材101の後端側への移動を規制でき、筒状部材101による先端開口部31aの被包状態を維持することができる。
次に、図27に示す本発明の他の実施例の薬剤投与具1fについて説明する。
この実施例の薬剤投与具1fの基本構成は、上述した薬剤投与具1と同じであり、相違点は、筒状ケース4より突出する中空管状部材3の先端開口部31aを被包するための筒状部材110と筒状部材110を先端方向に付勢する付勢部材114を備える点のみである。
この実施例の薬剤投与具1fは、筒状ケース4の先端部に装着され、筒状ケース4より突出する中空管状部材3の先端開口部31aを被包するための筒状部材110と、筒状部材110を先端方向に付勢する付勢手段114とを備え、筒状部材110は、先端側に押圧されることにより、後方に摺動可能なものとなっている。
この実施例の薬剤投与具1fは、筒状ケース4の先端部に装着され、先端方向に摺動可能であり、筒状ケース4より突出する中空管状部材3の先端開口部31aを被包するための筒状部材110を備えている。
筒状部材110は、筒状ケース4の先端部の外面形状に対応した内面形状を有する短い筒状体である。筒状部材110は、後端部内面にリブ102を有している。リブ102は、環状リブとなっている。なお、リブ102は、円周状に配置された複数のリブであってもよい。
そして、実施例の薬剤投与具1fでは、筒状ケース4の先端部の外面には、筒状ケース4の先端より所定長後端側に設けられた第1の移動規制用リブ103と、第1の移動規制用リブ103より所定長先端側に設けられた第2の移動規制用リブ116とを備えている。第1の移動規制用リブ103および第2の移動規制用リブ116は、環状リブとなっている。なお、リブは、円周状に配置された複数のリブであってもよい。
そして、この実施例の薬剤投与具1fでは、筒状ケース4の先端部外周に配置された付勢部材114を備えている。付勢部材114は、筒状部材110の後端と筒状ケース4の第1の移動規制用リブ103間に配置されており、筒状部材110を先端方向に付勢するとともに、筒状ケース4より突出する中空管状部材3の先端開口部31aが筒状部材110により被包された状態を維持している。この実施例では、付勢部材114は、コイルばねが用いられており、筒状ケース4の先端部が、付勢部材114を貫通している。
また、筒状部材110の内側リブ102は、筒状ケース4の第2の移動規制用リブ116に当接し、それ以上の先端方向への移動および筒状ケース4からの離脱を規制している。
そして、この実施例の薬剤投与具1fでは、筒状部材110が後方に押された場合(例えば、先端開口部31aの穿刺時)、筒状ケース4の後方に移動し、中空管状部材3の先端開口部31aが露出するものとなっており、さらに、筒状部材110の後方への押圧が解除されると、再び、筒状ケース4より突出する中空管状部材3の先端開口部31aが筒状部材110により被包された状態に復帰するものとなっている。
次に、図28に示す本発明の他の実施例の薬剤投与具1gについて説明する。
上述したすべての実施例の薬剤投与具において、図28に示す本発明の他の実施例の薬剤投与具1gのように、薬剤投与具を収納する包装体15を備えるものであってもよい。さらに、薬剤投与具1gは、包装体15内に、薬剤投与具と所定量の過酸化水素を投入した後、封止されたものであることが好ましい。過酸化水素を添加することにより、内部の薬剤投与具の表面菌を死滅させることができる。
そして、包装体15は、過酸化水素透過量調整機能性包装体であることが好ましい。過酸化水素透過量調整機能性包装体とは、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する包装体を示す。具体的には、過酸化水素ガスの拡散による透過を許容するものの短時間での透過を抑制するものをいう。短時間による過酸化水素の透過を許容するものでは、包装後の医療用品外面滅菌工程における過酸化水素の十分な高濃度雰囲気期間を形成することができず、また、過酸化水素ガスの透過を全く透過しないものでは、包装体内に過酸化水素を残留させることになる。このため、過酸化水素透過量調整機能性包装体には、紙、多孔質フィルムなどのような過酸化水素が容易に通過できる細孔を有するものを含まない。
包装体の過酸化水素通過機能は、過酸化水素を含有した水溶液(過酸化水素水)の蒸散性を測定することにより評価することができる。過酸化水素水を包装体フィルム中に封入し、室温以上の環境下に放置すると、包装フィルム内で水及び過酸化水素が次第に気化し、包装フィルム内に充満する。過酸化水素の気化・充満と平行して、包装体フィルム体へ過酸化水素が浸透しその後透過するが、その程度は、包装内の過酸化水素水滴の減少量により把握できる。すなわち過酸化水素を容易に通過させる多孔質フィルム等では、短時間で過酸化水素水滴が減少・消失するが、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する包装体フィルムでは、過酸化水素水滴が減少・消失するのに一定時間を要する。
包装体15は過酸化水素透過量調整機能として、包装体の表面積1cmあたり0.2mLの内容量を持つ容器に、包装体の内容積あたり、過酸化水素量として、300mg/Lとなるよう調整した過酸化水素水を添加し、容器を封入後、55℃・25%RHの条件下において過酸化水素水滴が消失する期間が3時間〜72時間の範囲であることが好ましい。特に、6時間〜24時間の過酸化水素水滴の消失期間(蒸散性)を有することが好ましい。 また、包装体15としては、全体として過酸化水素透過量調整機能を有するものであればよい。
また、上述したすべての実施例において、ガスケット押圧部材23の押圧操作部23aは、筒状ケース4内に進入可能なものであってもよい。このようにすることにより、ガスケット押圧部材23を押し切った際に、ガスケット押圧部材の押圧操作部23aが筒状ケース4内に収納されることにより、ガスケット押圧部材23を引き抜くことを防ぎ、投与完了の目印となる。
1 薬剤投与具
2 プレフィルドシリンジ
3 中空管状部材
4 筒状ケース
5 ストッパー
11 付勢部材

Claims (13)

  1. 先端開口部と後端開口針部とを有する中空管状部材と、プレフィルドシリンジと、前記中空管状部材の前記後端開口針部に先端側が向かい合うように前記プレフィルドシリンジを収納する筒状ケースとからなる薬剤投与具であって、
    前記筒状ケースは、後端部に設けられた側部開口部を備え、さらに、前記中空管状部材を移動不能かつ前記先端開口部が突出するように収納し、かつ前記プレフィルドシリンジを前記筒状ケース内にて前記中空管状部材の前記後端開口針部方向に移動可能に収納し、
    前記プレフィルドシリンジは、後端部に外側面突出部を備える外筒と、前記外筒の先端部を封止するとともに前記後端開口針部が刺通可能な封止部材と、前記外筒内を液密状態にて摺動可能なガスケット部材とを備え、
    前記薬剤投与具は、前記外筒に当接し、前記プレフィルドシリンジを前記後端開口針部方向に付勢する付勢部材と、前記筒状ケースの前記側部開口部に離脱可能に挿入され、前記外筒の前記外側面突出部に当接し、前記プレフィルドシリンジの前記中空管状部材方向への移動を規制するストッパーとを備え、
    前記薬剤投与具は、前記ストッパーの離脱後、前記付勢部材の押圧により、前記プレフィルドシリンジが前記中空管状部材方向に移動し、前記プレフィルドシリンジの前記封止部材が、前記後端開口針部により貫通状態となることを特徴とする薬剤投与具。
  2. 前記中空管状部材は、前記先端開口部と前記後端開口針部とを有する管体と、前記管体の中間部に装着されたハブと、一端が前記ハブに装着され、後端が閉塞し、前記後端開口針部を被包する弾性スリーブとを備え、前記弾性スリーブは、前記ハブ方向に押圧されることにより、前記後端開口針部により刺通可能である請求項1に記載の薬剤投与具。
  3. 前記薬剤投与具は、前記中空管状部材の前記先端開口部を被包するキャップを備えている請求項1または2に記載の薬剤投与具。
  4. 前記ストッパーは、基部と、前記基部より前方に延びかつ向かい合う2つの延出部と、前記2つの延出部と前記基部間に形成された前記外筒の本体を貫通させるための切欠部とを備えており、前記筒状ケースは、前記2つの延出部との係合部を備え、前記ストッパーは、前記筒状ケースへの装着時、前記基部は、前記筒状ケースの前記側部開口部と係合し、前記2つの延出部の先端部は、前記筒状ケースの前記係合部と係合している請求項1ないし3のいずれかに記載の薬剤投与具。
  5. 前記筒状ケースは、前記側部開口部を向かい合うように2つ備え、前記ストッパーは、基部と、前記基部より前方に延びかつ向かい合う2つの延出部と、前記2つの延出部と前記基部間に形成された前記外筒の本体を貫通させるための切欠部とを備えて、前記ストッパーは、前記薬剤投与具への装着時、前記基部は、前記筒状ケースの一方の前記側部開口部と係合し、前記2つの延出部の先端部は、前記2つの側部開口部と係合している請求項1ないし3のいずれかに記載の薬剤投与具。
  6. 前記筒状ケースは、前記ストッパーの離脱後、前記中空管状部材の前記後端開口針部が、前記プレフィルドシリンジの前記封止部材を貫通状態となった後に、前記プレフィルドシリンジの前記外側面突出部の先端面と当接し、移動を規制する当接部を備えている請求項1ないし5のいずれかに記載の薬剤投与具。
  7. 前記筒状ケースは、収納された前記プレフィルドシリンジの筒状本体に対応する位置において、前記筒状ケースの内面から内方に突出し、前記プレフィルドシリンジの摺動をガイドするガイド部を備えている請求項1ないし6のいずれかに記載の薬剤投与具。
  8. 前記付勢部材は、圧縮状態のコイルばねである請求項1ないし7のいずれかに記載の薬剤投与具。
  9. 前記ガスケット部材は、後部が前記筒状ケースより突出したガスケット押圧部を備えている請求項1ないし8のいずれかに記載の薬剤投与具。
  10. 前記薬剤投与具は、前記ガスケット部材に装着可能であり、装着時に、後部が前記筒状ケースより突出するガスケット押圧部材を備えている請求項1ないし9のいずれかに記載の薬剤投与具。
  11. 前記薬剤投与具は、前記ガスケット押圧部または前記ガスケット押圧部材の側部に着脱可能に装着され、前記ガスケット押圧部または前記ガスケット押圧部材の前方への移動により先端部が前記筒状ケースの後端に当接可能な前記ガスケット押圧部または前記ガスケット押圧部材の移動を規制する移動規制部材を備えている請求項9または10に記載の薬剤投与具。
  12. 前記薬剤投与具は、前記筒状ケースの先端部に装着され、先端方向に摺動可能であり、前記筒状ケースより突出する前記中空管状部材の前記先端開口部を被包するための筒状部材を備えている請求項1ないし11のいずれかに記載の薬剤投与具。
  13. 前記薬剤投与具は、前記筒状ケースの先端部に装着され、前記筒状ケースより突出する前記中空管状部材の前記先端開口部を被包するための筒状部材と、前記筒状部材を先端方向に付勢する付勢手段とを備え、前記筒状部材は、押圧されることにより、後方に摺動可能である請求項1ないし11のいずれかに記載の薬剤投与具。
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