JP2021158788A - 駆動装置、および、駆動装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
モータを駆動するための駆動装置であって、
前記モータを駆動させるときに発熱する熱源の温度を検出するための温度検出部と、
前記モータの相電流の相電流値、前記モータの回転数、及び/又は、前記温度検出部が検出した実検出温度に基づいて推定した、前記熱源の温度である制御用推定温度に基づいて、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記モータの駆動の制御を停止した後、前記制御用推定温度と前記実検出温度との温度差が予め設定された基準値になったとき、当該制御部の動作を停止し、
その後、当該制御部が再起動すると、この再起動時に前記温度検出部により検出された温度に前記基準値を加算した値を前記実検出温度として用いて算出した前記制御用推定温度に基づいて、前記モータの駆動を制御する
ことを特徴とする。
前記制御部により制御され、直流電圧から前記モータを駆動するためのモータ駆動電圧を生成して前記モータに供給する電力変換部をさらに備える
ことを特徴とする。
前記制御部は、
前記制御用推定温度が、予め設定された制限閾値以上であり且つ前記制限閾値よりも高い予め設定された異常閾値未満の制限状態において、指令信号に応じた指令トルクよりも小さい制限トルクを出力するように、前記モータの駆動を制御し、
一方、前記制御用推定温度が、前記異常閾値以上である異常状態において、前記指令信号に拘わらず、前記モータを停止させる
ことを特徴とする。
前記制御部は、
前記制御用推定温度が、前記制限閾値未満の通常状態において、前記指令信号に応じた前記指令トルクを出力するように、前記モータの駆動を制御する
ことを特徴とする。
前記制御部が用いる情報を記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とする。
前記記憶部は、
前記モータを所定の回転数で予め設定された駆動期間だけ連続して駆動させたときにおける、前記モータの相電流の相電流値及び前記モータの前記回転数の組み合わせと、前記モータの駆動を駆動させるときに発熱する前記熱源の熱が飽和する最大の温度である飽和温度と、を関連付けた飽和温度情報テーブルを記憶している
ことを特徴とする。
前記制御部は、
再起動後において、前記モータの相電流を検出して相電流値を取得するとともに、前記モータの回転数を取得し、
前記記憶部に記憶された前記飽和温度情報テーブルを参照して、前記取得した前記相電流値と前記取得した前記回転数との組み合わせに対応する、前記熱源の検出時の飽和温度として検出時飽和温度を算出し、
前記飽和温度に対する前記熱源の温度の時間変化の一次遅れの特性に基づいた第1係数を、前記検出時飽和温度に乗算することで、暫定的に推定した前記熱源の温度として検出時推定温度を算出し、
前記熱源から前記温度検出部への熱伝導の時間変化の一次遅れの特性に基づき且つ前記第1係数と異なる第2係数を、前記検出時推定温度に乗算することで、暫定的に推定した前記温度検出部の温度である暫定推定温度を算出し、
前記温度検出部が検出した実検出温度を取得し、
前記暫定推定温度から前記実検出温度を減算することで、温度差分を算出し、
予め設定された温度補正係数を、前記算出した前記温度差分に乗算することで、前記検出時推定温度を補正するための温度補正値を算出し、
前記検出時推定温度に前記温度補正値を加算することで、前記制御用推定温度を算出する
ことを特徴とする。
前記制御部は、
前記モータの相電流の検出の際には、120°通電及び180°通電において、前記モータの6個のステージ毎に、各相電流のピーク電流を取得して、スイッチングノイズを除去して平均化することで、相電流値を取得する
ことを特徴とする。
前記駆動装置は、電動二輪車に積載され、
前記モータは、前記電動二輪車の車輪に接続され、前記車輪を駆動するようになっていることを特徴とする。
モータを駆動するための駆動装置であって、前記モータを駆動させるときに発熱する熱源の温度を検出するための温度検出部と、前記モータの相電流の相電流値、前記モータの回転数、及び/又は、前記温度検出部が検出した実検出温度に基づいて推定した、前記熱源の温度である制御用推定温度に基づいて、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備えた駆動装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記モータの駆動の制御を停止した後、前記制御用推定温度と前記実検出温度との温度差が予め設定された基準値になったとき、当該制御部の動作を停止し、
その後、当該制御部が再起動すると、この再起動時に前記温度検出部により検出された温度に前記基準値を加算した値を前記実検出温度として用いて算出した前記制御用推定温度に基づいて、前記モータの駆動を制御する
ことを特徴とする。
駆動装置1は、電動車両100の駆動等を制御する装置であり、既述のように、例えば、電動二輪車(電動車両)に積載されるようになっている。この場合、負荷は、電動二輪車の車輪8である。そして、モータ3は、当該電動二輪車の車輪に接続されている。そして、駆動装置1は、負荷(車輪)8を駆動するモータ3を駆動するようになっている。
そして、バッテリ2は、第1のバッテリ2aと、第2のバッテリ2bとを含む。例えば、第1のバッテリ2aは、リチウムイオン電池であり、第2のバッテリ2bは鉛電池である。
また、モータ3は、電力変換部30から供給される交流電力により駆動される三相モータである。このモータ3は、車輪8に機械的に接続されており、所望の方向に車輪8を回転させる。本実施例では、モータ3は、クラッチ(変速機構を含む。)を介さずに車輪8に機械的に直接接続されている。なお、モータ3の種類は特に限定されない。
また、アングルセンサ4は、モータ3のロータの回転角度を検出するセンサである。ロータの周面には、N極とS極の磁石(センサマグネット)が交互に取り付けられている(図示せず)。
また、アクセルポジションセンサ5は、電動車両100のアクセルに対する操作量(以下、「アクセル操作量」という。)を検知し、電気信号として制御部10に送信する。アクセル操作量は、エンジン車のスロットル開度に相当する。ユーザが加速したい場合にアクセル操作量は大きくなり、ユーザが減速したい場合にアクセル操作量は小さくなる。
また、メータ(表示部)7は、電動車両100に設けられたディスプレイ(例えば液晶パネル)であり、各種情報を表示する。メータ7は、例えば、電動車両100のハンドル(図示せず)に設けられる。メータ7には、電動車両100の走行速度、バッテリ2の残量、現在時刻、総走行距離、および残走行距離などの情報が表示される。残走行距離は、電動車両100があとどれくらいの距離を走行できるのかを示す。
また、充電器9は、電源プラグ(図示せず)と、この電源プラグを介して供給される交流電源を直流電源に変換するコンバータ回路(図示せず)とを有する。コンバータ回路で変換された直流電力によりバッテリ2は充電される。充電器9は、例えば、電動車両100内の通信ネットワーク(CAN等)を介して電動車両制御装置1に通信可能に接続されている。
ここで、電動車両制御装置1の制御部10は、電動車両制御装置1に接続された各種装置から情報が入出力されるようになっている。
また、電動車両制御装置1の記憶部20は、制御部10が用いる情報(後述の各種マップなど)や、制御部10が動作するためのプログラムを記憶する。
また、電動車両制御装置1の電力変換部30は、バッテリ2(より詳しくは第1のバッテリ2a)から出力される直流電力を交流電力に変換してモータ3に供給するようになっている(図2)。
温度差値=正の調整係数×(熱源温度−制限閾値) ・・・(a)
カットトルク=温度差値×(目標制限トルク−検出時トルク)・・・(b)
制限トルク=指令トルク+カットトルク・・・(c)
検出時推定温度=検出時の飽和温度×第1係数 ・・・(1)
暫定推定温度=検出時推定温度×第2係数 ・・・(2)
次に、制御部10は、サーミスタSが検出した実検出温度を取得する。
温度差分=暫定推定温度−実検出温度 ・・・(3)
温度補正値=温度差分×温度補正係数 ・・・(4)
制御用推定温度=検出時推定温度+温度補正値 ・・・(5)
そして、既述のように、制御用推定温度は、熱源Zの飽和温度を基準として、一次遅れの特性を考慮して、推定されているため、熱源Zであるトランジスタが故障する温度になる前に、より確実に温度保護機能を実行することができる。
B≦B’≦A ・・・(6)
C≦C’≦A ・・・(7)
1 電動車両制御装置(駆動装置)
2 バッテリ
2a 第1のバッテリ
2b 第2のバッテリ
3 モータ
3a、3b、3c 入力端子
4 アングルセンサ
5 アクセルポジションセンサ
6 アシストスイッチ
7 メータ(表示部)
8 車輪(負荷)
9 充電器
10 制御部
20 記憶部
30 電力変換部
30a、30b 電源端子
Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6 半導体スイッチ(トランジスタ)
S(S1〜S3) サーミスタ
Z 熱源
L1、L2、L3 コイル
Claims (10)
- モータを駆動するための駆動装置であって、
前記モータを駆動させるときに発熱する熱源の温度を検出するための温度検出部と、
前記モータの相電流の相電流値、前記モータの回転数、及び/又は、前記温度検出部が検出した実検出温度に基づいて推定した、前記熱源の温度である制御用推定温度に基づいて、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記モータの駆動の制御を停止した後、前記制御用推定温度と前記実検出温度との温度差が予め設定された基準値になったとき、当該制御部の動作を停止し、
その後、当該制御部が再起動すると、この再起動時に前記温度検出部により検出された温度に前記基準値を加算した値を前記実検出温度として用いて算出した前記制御用推定温度に基づいて、前記モータの駆動を制御する
ことを特徴とする駆動装置。 - 前記制御部により制御され、直流電圧から前記モータを駆動するためのモータ駆動電圧を生成して前記モータに供給する電力変換部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、
前記制御用推定温度が、予め設定された制限閾値以上であり且つ前記制限閾値よりも高い予め設定された異常閾値未満の制限状態において、指令信号に応じた指令トルクよりも小さい制限トルクを出力するように、前記モータの駆動を制御し、
一方、前記制御用推定温度が、前記異常閾値以上である異常状態において、前記指令信号に拘わらず、前記モータを停止させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、
前記制御用推定温度が、前記制限閾値未満の通常状態において、前記指令信号に応じた前記指令トルクを出力するように、前記モータの駆動を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の駆動装置。 - 前記制御部が用いる情報を記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記記憶部は、
前記モータを所定の回転数で予め設定された駆動期間だけ連続して駆動させたときにおける、前記モータの相電流の相電流値及び前記モータの前記回転数の組み合わせと、前記モータの駆動を駆動させるときに発熱する前記熱源の熱が飽和する最大の温度である飽和温度と、を関連付けた飽和温度情報テーブルを記憶している
ことを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、
再起動後において、前記モータの相電流を検出して相電流値を取得するとともに、前記モータの回転数を取得し、
前記記憶部に記憶された前記飽和温度情報テーブルを参照して、前記取得した前記相電流値と前記取得した前記回転数との組み合わせに対応する、前記熱源の検出時の飽和温度として検出時飽和温度を算出し、
前記飽和温度に対する前記熱源の温度の時間変化の一次遅れの特性に基づいた第1係数を、前記検出時飽和温度に乗算することで、暫定的に推定した前記熱源の温度として検出時推定温度を算出し、
前記熱源から前記温度検出部への熱伝導の時間変化の一次遅れの特性に基づき且つ前記第1係数と異なる第2係数を、前記検出時推定温度に乗算することで、暫定的に推定した前記温度検出部の温度である暫定推定温度を算出し、
前記温度検出部が検出した実検出温度を取得し、
前記暫定推定温度から前記実検出温度を減算することで、温度差分を算出し、
予め設定された温度補正係数を、前記算出した前記温度差分に乗算することで、前記検出時推定温度を補正するための温度補正値を算出し、
前記検出時推定温度に前記温度補正値を加算することで、前記制御用推定温度を算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、
前記モータの相電流の検出の際には、120°通電及び180°通電において、前記モータの6個のステージ毎に、各相電流のピーク電流を取得して、スイッチングノイズを除去して平均化することで、相電流値を取得する
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の駆動装置。 - 前記駆動装置は、電動二輪車に積載され、
前記モータは、前記電動二輪車の車輪に接続され、前記車輪を駆動するようになっていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の駆動装置。 - モータを駆動するための駆動装置であって、前記モータを駆動させるときに発熱する熱源の温度を検出するための温度検出部と、前記モータの相電流の相電流値、前記モータの回転数、及び/又は、前記温度検出部が検出した実検出温度に基づいて推定した、前記熱源の温度である制御用推定温度に基づいて、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備えた駆動装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記モータの駆動の制御を停止した後、前記制御用推定温度と前記実検出温度との温度差が予め設定された基準値になったとき、当該制御部の動作を停止し、
その後、当該制御部が再起動すると、この再起動時に前記温度検出部により検出された温度に前記基準値を加算した値を前記実検出温度として用いて算出した前記制御用推定温度に基づいて、前記モータの駆動を制御する
ことを特徴とする駆動装置の制御方法。
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