JP2021158768A - 蓄電装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】充電完了までに掛かる時間を短縮することができる蓄電装置及びその制御方法を提供する。【解決手段】電動フォークリフトなどの産業車両や電気自動車などの車両Veに搭載される蓄電装置1は、電池Ba、Bbと、電池が、電池の充電率と電池の開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有している場合に、一定電流による定電流充電制御を開始するとともに、電池の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、電池の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、定電流充電制御を停止する制御部522と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電装置及びその制御方法に関する。
特許文献1には、オリビン型結晶構造を有する正極活物質を含むリチウムイオン電池の充電制御に関する技術が開示されている。すなわち、オリビン型結晶構造を有する正極活物質は、充電末期に抵抗と電位が上昇して(過充電となって)劣化する傾向があるため、これを防止する充電制御が提案されている。
具体的に、初回の充電では、目標電圧Vtarに達する充電率Q1(>100[%])まで定電流充電制御CCを行い、充電率Q1以降は定電圧充電制御CVを行う。2回目以降の充電では、設定電圧Vsetに達する充電率Q1(>100[%])まで定電流充電制御CCを行い、充電率Q1以降は定電圧充電制御CVを行う。定電流充電制御CCは、一定電流かつ可変電圧による充電を行う制御であり、定電圧充電制御CVは、一定電圧かつ可変電流による充電を行う制御である。
特開2016−54082号公報
しかしながら、特許文献1の充電制御は、定電流充電制御CCと定電圧充電制御CVを組み合わせたCC−CV充電であるため、充電完了までに長時間を要してしまう。すなわち、定電圧充電制御CVでは、電流値が所定値以下になったときに満充電と判定するが、充電末期の電流値は緩やかな曲線を描いて減少するため、電流値が所定値以下になるのを待つのに時間が掛かってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みて完成されたものであり、充電完了までに掛かる時間を短縮することができる蓄電装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本実施形態の蓄電装置は、電池と、前記電池が、前記電池の充電率と前記電池の開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有している場合に、一定電流による定電流充電制御を開始するとともに、前記電池の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、前記電池の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、前記定電流充電制御を停止する制御部と、を有することを特徴とする。
本実施形態の蓄電装置の制御方法は、電池が、前記電池の充電率と前記電池の開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有している場合に、一定電流による定電流充電制御を開始するとともに、前記電池の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、前記電池の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、前記定電流充電制御を停止する、ことを特徴とする。
電池の充電率と電池の開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有する電池にCC−CV充電を適用した場合、充電制御に占める定電流充電制御の重要度が高く(充電の受け持ち割合が大きく)、充電制御に占める定電圧充電制御の重要度が低い(充電の受け持ち割合が小さい)。すなわち、フラット領域を有する電池では、定電流充電制御だけでほぼ満充電となり、定電圧充電制御を行っても、充電完了までに時間が掛かる割には、相応の充電効果が得られるとは言えない。この点に着目して、フラット領域を有する電池に対しては、定電圧充電制御を行わず、定電流充電制御を開始するとともに、可変電圧の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、可変電圧の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、定電流充電制御を停止する。これにより、電池の種類や状態に応じて最適化した形で、充電完了までに掛かる時間を短縮することができる。
前記電池が前記フラット領域を有しているか否かを判定する判定部をさらに有し、前記制御部は、前記電池が前記フラット領域を有していない場合に、前記定電流充電制御を行った後に、一定電圧による定電圧充電制御を行うことができる。
充電対象である電池がフラット領域を有するか否かによって最適な充電方式が異なってくる。すなわち、フラット領域を有する電池に対しては、上述したように、定電流充電制御を開始して、可変電圧の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、可変電圧の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、定電流充電制御を停止する。一方、フラット領域を有していない電池に対しては、定電流充電制御を行った後に定電圧充電制御を行う(CC−CV充電を行う)ことで、過充電による電池の劣化を抑制することができる。このように、充電対象である電池がフラット領域を有するか否かを判定して、その判定結果に基づいて、電池に適用する充電方式を最適設定することができる。
前記判定部は、所定の充電率の区間における前記電池の充放電中の電圧の変化量が第1の閾値以下の場合に、前記電池が前記フラット領域を有していると判定し、前記区間における前記電池の充放電中の電圧の変化量が前記第1の閾値より大きい場合に、前記電池が前記フラット領域を有していないと判定することができる。
これにより、充電対象である電池がフラット領域を有するか否かを高精度に判定することができる。
前記判定部は、所定充電率におけるセル電圧が第2の閾値以下の場合に、前記電池が前記フラット領域を有していると判定し、前記所定充電率における前記セル電圧が前記第2の閾値より大きい場合に、前記電池が前記フラット領域を有していないと判定することができる。
例えば、リン酸鉄リチウム(LFP:LiFePO4)を正極に利用したリチウムイオン電池(LIB:Litium Ion Battery)は、フラット領域を有する電池であり、セル電圧が低い特性を有している。所定充電率におけるセル電圧が第2の閾値以下であるか否かを判定基準とすることで、充電対象である電池がフラット領域を有するLFPを正極に利用したLIBであるか否かを高精度に判定することができる。
本発明によれば、充電完了までに掛かる時間を短縮することができる蓄電装置及びその制御方法を提供することができる。
実施形態の蓄電装置の一例を示す図である。 記憶部に記憶されている情報の一例を示す図である。 定電流定電圧充電制御時の電池の電圧及び電流を示す図である。 フラット領域を有しているLFP正極電池とフラット領域を有していない3元系正極電池の時間と電圧の関係を示す図である。 実施形態の蓄電装置の制御方法の一例を示すフローチャートである。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
図1は、実施形態の蓄電装置1の一例を示す図である。
図1に示す蓄電装置1は、電動フォークリフトなどの産業車両や電気自動車などの車両Veに搭載され、電池Ba、Bbと、電流計2a、2bと、温度計3a、3bと、監視ECU(Electronic Control Unit)4a、4bと、リレーRea、Rebと、スイッチSW1、SW2、SW3と、電池ECU5とを備える。
電池Ba、Bbは、互いに並列接続されており、互いに並列接続された電池Ba、Bbを区別しない場合、これを「電池B」と総称する。また、電池Ba、Bbの充電率(SOC:State Of Charge)の最大値、最小値または平均値を電池Ba、Bbの充電率としてもよく、電池Ba、Bbの開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の最大値、最小値または平均値を電池Ba、Bbの開回路電圧としてもよい。なお、電池Ba、Bbは、互いに直列接続されていてもよい。並列接続又は直列接続される電池の数は2つに限定されず、3つ以上であってもよいし、単一の電池であってもよい。その他、電池Bは、当該電池の種類(材料)等も勘案して、パック総電圧が合うように調整されており、充放電制御の柔軟性(互換性)が確保されている。
車両Veは、蓄電装置1の他に、車両Veの走行用のモータMと、モータMを駆動するインバータ回路Invと、インバータ回路Invの動作を制御するとともに車両Veの外部に設けられる充電器Chと通信を行う車両ECU6と、表示部7とを備える。
インバータ回路Invは、スイッチを備え、そのスイッチが繰り返しオン、オフすることにより、電池Ba、Bbから供給される直流電力を交流電力に変換してモータMに供給する。また、インバータ回路Invは、スイッチが繰り返しオン、オフすることにより、モータMから供給される交流電力(回生電力)を直流電力に変換して電池Ba、Bbに供給する。
車両ECU6は、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、インバータ回路Invのスイッチのオン、オフを制御する制御信号のデューティ比を変化させることにより、インバータ回路Invから電池Ba、Bbに供給される電力または電池Ba、Bbからインバータ回路Invに供給される電力を変化させる。車両ECU6の機能を電池ECU5の機能に含ませて電池ECU5と車両ECU6とを統合し、その統合後の電池ECU5を蓄電装置1または車両Veに設けてもよい。
電池Ba、Bbは、互いに並列接続され、インバータ回路Invに接続されている。また、電池Ba、Bbは、充電器Chが充電ケーブルなどを介して車両Veに接続されているとき、充電器Chに接続される。
電池Ba、Bbは、それぞれ、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池などの二次電池により構成される。例えば、本実施形態では、電池Ba、Bbとして、リン酸鉄リチウムを正極に利用したリチウムイオン電池を適用することができる(以下、「LFP正極電池」と呼ぶことがある)。あるいは、電池Ba、Bbとして、ニッケル、マンガン、コバルトを正極に利用したリチウムイオン電池を適用することができる(以下、「3元系正極電池」と呼ぶことがある)。
電池Baのプラス端子は電池Bbのプラス端子に接続されている。電池Baのマイナス端子は、電流計2a、リレーRea、リレーReb、及び電流計2bを介して電池Bbのマイナス端子に接続されている。また、電池Baのプラス端子と電池Bbのプラス端子との接続点はインバータ回路Invのプラス端子に接続されている。リレーReaとリレーRebとの接続点はスイッチSW1、SW2を介してインバータ回路Invのマイナス端子に接続されている。また、充電器Chが充電ケーブルなどを介して車両Veに接続されているとき、電池Baのプラス端子と電池Bbのプラス端子との接続点が充電器Chのプラス端子に接続され、リレーReaとリレーRebとの接続点がスイッチSW1、SW3を介して充電器Chのマイナス端子に接続される。また、電池Baのプラス端子は監視ECU4aの入力端子In1に接続され、電池Baのマイナス端子は監視ECU4aの入力端子In2に接続されている。また、電池Bbのプラス端子は監視ECU4bの入力端子In1に接続され、電池Bbのマイナス端子は監視ECU4bの入力端子In2に接続されている。
電流計2aは、シャント抵抗やホール素子などにより構成され、電池Baに流れる電流を検出し、その検出した電流を監視ECU4aに送る。
電流計2bは、シャント抵抗やホール素子などにより構成され、電池Bbに流れる電流を検出し、その検出した電流を監視ECU4bに送る。
温度計3aは、サーミスタなどにより構成され、電池Baの温度を検出し、その検出した温度を監視ECU4aに送る。
温度計3bは、サーミスタなどにより構成され、電池Bbの温度を検出し、その検出した温度を監視ECU4bに送る。
監視ECU4aは、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、電池Baの電圧を検出する。すなわち、監視ECU4aは、入力端子In1と入力端子In2との間にかかる電圧を、電池Baの電圧として検出する。また、監視ECU4aは、CAN(Controller Area Network)通信などを用いて、検出した電圧、電流計2aにより検出された電流、及び温度計3aにより検出された温度を電池ECU5に送信する。
監視ECU4bは、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、電池Bbの電圧を検出する。すなわち、監視ECU4bは、入力端子In1と入力端子In2との間にかかる電圧を、電池Bbの電圧として検出する。また、監視ECU4bは、CAN通信などを用いて、検出した電圧、電流計2bにより検出された電流、及び温度計3bにより検出された温度を電池ECU5に送信する。
なお、監視ECU4a、4bを特に区別しない場合、単に、監視ECU4とする。また、互いに並列接続される電池Bと同じ数の監視ECU4が蓄電装置1に備えられるものとする。
リレーRea、Rebは、それぞれ、半導体スイッチ(例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor))または電磁式リレーなどにより構成される。なお、リレーRea、Rebは、電池Ba、Bbのプラス端子側に接続されていてもよい。
スイッチSW1〜SW3は、それぞれ、半導体スイッチまたは電磁式リレーなどにより構成される。なお、スイッチSW1〜SW3は、電池Ba、Bbのプラス端子側に接続されていてもよい。
リレーRea、Rebが導通しているとき、スイッチSW1、SW2が導通し、スイッチSW3が遮断すると、インバータ回路Invから電池Ba、Bbに電力を供給することが可能な状態になるとともに、電池Ba、Bbからインバータ回路Invに電力を供給することが可能な状態になる。また、リレーRea、Rebが導通しているときで、かつ、充電器Chが車両Veに接続されているとき、スイッチSW1、SW3が導通し、スイッチSW2が遮断すると、充電器Chから電池Ba、Bbに電力が供給することが可能な状態になる。インバータ回路Invまたは充電器Chから電池Ba、Bbに電力が供給されると、電池Ba、Bbが充電され電池Ba、Bbの充電率(満充電容量に対する容量の割合)及び電圧が増加する。電池Ba、Bbからインバータ回路Invに電力が供給されると、電池Ba、Bbが放電され電池Ba、Bbの充電率及び電圧が減少する。
電池ECU5は、記憶部51と、プロセッサ52とを備える。
記憶部51は、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)などにより構成される。記憶部51は、電池Bの充電率と電池Bの開回路電圧とが対応付けられている情報D1、D2(SOC−OCV特性)を記憶している。この情報D1、D2(SOC−OCV特性)は、蓄電装置1に搭載されている電池Bの種類や状態、とりわけ、電池Bが後述するフラット領域を有するか否かを判定するためのモデル情報として使用される。開回路電圧は、電流計2により検出される電流がゼロまたは略ゼロであるときに監視ECU4により検出される電圧とする。
図2(a)は、情報D1の一例を示す図である。なお、図2(a)に示す2次元座標の横軸は電池Bの充電率[%]を示し、縦軸は電池Bの開回路電圧(真の電池電圧)[V]を示している。また、図2(a)に示す実線は充電率と開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有する電池B(例えば、正極材にリン酸鉄リチウム(LiFePO4)、負極材に黒鉛を用いたLFP正極電池)を用いた場合の情報D1を示している。なお、電池Bの充電率の全領域(0〜100[%])のうち、充電率の単位変化量に対する開回路電圧の変化量の割合(図2(a)に示す実線の傾き)が所定値以下である場合に対応する領域をフラット領域とし、フラット領域以外の領域を非フラット領域とする。フラット領域の所定値は、開回路電圧から精度良く充電率を推定できなくなる開回路電圧の変化量の割合に基づいて設定される。例えば、電池Bの充電率の全領域のうち、充電率の単位変化量に対する開回路電圧の変化量が監視ECU4a、4bの検出誤差より小さい場合に対応する領域をフラット領域とし、フラット領域以外の領域を非フラット領域とするように設定され得る。このように、フラット領域は、電池Bの充電率の変化量に対する電池Bの開回路電圧の変化量の関係を示すものである。
図2(b)は、情報D2の一例を示す図である。なお、図2(b)に示す2次元座標の横軸は電池Bの充電率[%]を示し、縦軸は電池Bの開回路電圧(真の電池電圧)[V]を示している。また、図2(b)に示す実線は充電率と開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有していない電池B(例えば、ニッケル、マンガン、コバルトを正極に利用した3元系正極電池)を用いた場合の情報D2を示している。情報D2のSOC−OCV特性は、電池Bの充電率の全領域(0〜100[%])に亘って、充電率の単位変化量に対する開回路電圧の変化量の割合(図2(b)に示す実線の傾き)が所定値より大きくなっており、情報D1のSOC−OCV特性のようなフラット領域を有していない。
本発明者は、鋭意研究の結果、充電対象である電池Bがフラット領域を有するか否かによって最適な充電方式が異なってくることを見出して、フラット領域を有する電池Bに対しては定電流充電制御を適用して(CC充電を行って)、フラット領域を有しない電池Bに対しては定電流充電制御を行った後に定電圧充電制御を行う(CC−CV充電を行う)という着想に至った。定電流充電制御(CC充電)は、一定電流かつ可変電圧による充電を行う制御であり、定電圧充電制御(CV充電)は、一定電圧かつ可変電流による充電を行う制御である。
図3(a)は、定電流定電圧充電制御時の電池Bの電圧を示す図であり、図3(b)は、定電流定電圧充電制御時の電池Bに流れる電流を示す図である。
時刻t10〜時刻t11は、定電流充電制御(CC充電)の期間であり、電池Bに流れる電流が定電流Icに保たれている。
時刻t11〜時刻t12は、定電圧充電制御(CV充電)の期間である。時刻t11において、電池Bの電圧が定電圧Vcに到達すると、電池Bの電圧が定電圧Vcに保たれるとともに、電池Bに流れる電流が徐々に小さくなる。
時刻t12において、電池Bに流れる電流が電流閾値Ith以下になると、充電停止要求が充電器Chに送られて、時刻t13では充電が停止される。
フラット領域を有する電池BにCC−CV充電を適用した場合、満充電付近の非フラット領域に含まれる電圧(例えば、SOC100%に対応する開回路電圧)に定電圧Vcを設定した際には、高SOC領域まで定電圧Vc未満のフラット領域を有するため、充電制御に占める定電流充電制御の重要度が高く(充電の受け持ち割合が大きく)、充電制御に占める定電圧充電制御の重要度が低い(充電の受け持ち割合が小さい)。すなわち、フラット領域を有する電池Bでは、定電流充電制御だけでほぼ満充電となり、定電圧充電制御を行っても、充電完了までに時間が掛かる割には、相応の充電効果が得られるとは言えない。この点に着目して、フラット領域を有する電池Bに対しては、定電圧充電制御を行わず、定電流充電制御を開始するとともに、電池Bの閉回路電圧の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、電池Bの閉回路電圧の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、定電流充電制御を停止する。所定の電圧閾値は、上述した通り、フラット領域に含まれる電圧よりも高く、満充電付近の非フラット領域に含まれる電圧とすることが好ましい。また、電圧微分値は電圧の時間微分値であり、所定の電圧微分閾値は、所定の電流で定電流充電制御を行った場合の、フラット領域における電流微分値よりも高く、非フラット領域における電流微分値以下であることが好ましい。これにより、充電完了までに掛かる時間を短縮することができる。さらに、満充電付近の非フラット領域内で定電流充電制御を停止できるため、過充電による電池Bの劣化を抑制できる。
その一方、フラット領域を有していない電池Bに対しては、定電流充電制御を行った後に定電圧充電制御を行う(CC−CV充電を行う)ことで、過充電による電池Bの劣化を抑制することを重視する。
このように、充電対象である電池Bがフラット領域を有するか否かを判定して、その判定結果に基づいて、電池Bに適用する充電方式を最適設定する。
プロセッサ52は、そのための具体的な構成として、判定部521と、制御部(充電制御部)522とを有している。本実施形態の蓄電装置1の制御方法は、プロセッサ52の各構成要素であるコンピュータに各種の処理ステップを実行させることで実現される。
判定部521は、電池Bがフラット領域を有しているか否か(例えば電池BがLFP正極電池と3元系正極電池のいずれであるか)を判定する。判定部521による判定タイミングは、例えば、走行中、充電中の所定時間間隔とすることができる。あるいは、起動時、初期化時、充電開始時、ラインオフ時などの任意のタイミングで、判定部521による判定を行うこともできる。さらには、定電流充電制御(CC充電)中に、所定の充電率の区間における電圧の変化量や所定SOCにおける電圧値に基づいて、判定部521による判定を行ってもよい。判定部521による判定は、充電開始時までに完了していることが好ましい。
判定部521は、電池Bの充電率と開回路電圧を取得又は推定したSOC−OCV特性を、記憶部51が記憶した情報D1、D2(SOC−OCV特性)と比較・解析することにより、電池Bがフラット領域を有しているか否かを判定する。例えば、情報D1におけるフラット領域に対応する充電率の区間において電池Bの充電率の変化量に対する電池Bの開回路電圧の変化量が比較的小さい領域を検出できれば、当該電池Bがフラット領域を有している(例えば電池BがLFP正極電池である)と判定することができる。一方、情報D1におけるフラット領域に対応する充電率の区間において電池Bの充電率の変化量に対する電池Bの開回路電圧の変化量が比較的小さい領域を検出できなければ、当該電池Bがフラット領域を有していない(例えば電池Bが3元系正極電池である)と判定することができる。
図4は、情報D1におけるフラット領域に対応する充電率の区間におけるフラット領域を有しているLFP正極電池とフラット領域を有していない3元系正極電池の時間と電圧の関係を示す図である。図4では、フラット領域を有しているLFP正極電池を破線で描いており、時間に対する電圧の変化量が小さいことが分かる。一方、図4では、フラット領域を有していない3元系正極電池を実線で描いており、時間に対する電圧の変化量が大きいことが分かる。
判定部521は、第1判定例として、所定の充電率の区間における電池Bの充放電中の電圧の変化量が第1の閾値以下の場合に、電池Bがフラット領域を有していると判定し、所定の充電率の区間における電池Bの充放電中の電圧の変化量が第1の閾値より大きい場合に、電池Bがフラット領域を有していないと判定する。所定の充電率の区間は、フラット領域を有する電池Bと、フラット領域を有していない電池Bとのそれぞれの充電率と開回路電圧との対応関係において、充放電中の電圧の変化量が異なる区間に設定される。例えば、情報D1におけるフラット領域に対応する充電率の区間を用いることができる。第1の閾値は、所定の充電率の区間において、フラット領域を有する電池Bと、フラット領域を有していない電池Bとを判別できる値であり、実験やシミュレーション等によって設定され得る。
判定部521は、第2判定例として、所定充電率におけるセル電圧が第2の閾値以下の場合に、電池Bがフラット領域を有していると判定し、所定充電率におけるセル電圧が第2の閾値より大きい場合に、電池Bがフラット領域を有していないと判定する。例えば、負極に黒鉛を用いるフラット領域を有するLFP正極電池は、負極に黒鉛を用いる三元系正極電池よりも、セル電圧が低い特性を有している。所定充電率におけるセル電圧が第2の閾値以下であるか否かを判定基準とすることで、充電対象である電池Bがフラット領域を有するLFP正極電池であるか否かを高精度に判定することができる。
判定部521は、SOC−OCV特性に基づく判定の他に(に加えて)、監視ECU4a、4bとの通信に基づいて、電池Bの種類や状態、とりわけ、電池Bがフラット領域を有しているか否かを判定してもよい。すなわち、電池モジュール内のECUに記憶された電池情報を、充電を制御するECUが受信して、当該判定を実行してもよい。
制御部522は、判定部521による判定結果、すなわち、電池Bがフラット領域を有しているか否かに基づいて、電池Bの充電を制御する。具体的に、制御部522は、充電器Chに対して電流指令信号(電流指令値)を送ることで、電池Bの充電を制御する。
制御部522は、電池Bがフラット領域を有している場合(例えばLFP正極電池である場合)、一定電流による定電流充電制御を開始する。
制御部522は、電池Bの閉回路電圧値が所定の電圧閾値を超えたときに、定電流充電制御を停止する。あるいは、制御部522は、電池Bの閉回路電圧の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、定電流充電制御を停止する。あるいは、制御部522は、電池Bの閉回路電圧の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ、電池Bの閉回路電圧の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、定電流充電制御を停止する。
図2(a)に示すように、フラット領域を有する電池(例えばLFP正極電池)の場合、フラット領域を超えて満充電(100%)に近付くと、充電率に対する開回路電圧の変化率が急激に上昇する非フラット領域に移行する。当該移行の境界点又はその近傍に位置する電圧閾値又は電圧微分閾値を設定して、電池Bの閉回路電圧の電圧値が電圧閾値を超え、且つ/又は、電池Bの閉回路電圧の電圧微分値が電圧微分閾値を超えたことをトリガーとして、定電流充電制御を停止する。
制御部522は、電池Bがフラット領域を有していない場合(例えば3元系正極電池である場合)、定電流充電制御を行った後に定電圧充電制御を行う(CC−CV充電を行う)ことで、過充電による電池Bの劣化を抑制する。
図5は、実施形態の蓄電装置1の制御方法の一例を示すフローチャートである。
ステップS1では、プロセッサ52が、電池Bの判定タイミングが訪れたか否かを判断する。電池Bの判定タイミングが訪れていない場合(ステップS1:No)は、ステップS1の判断を繰り返し、電池Bの判定タイミングが訪れるのを待つ。電池Bの判定タイミングが訪れた場合(ステップS1:Yes)は、ステップS2に進む。
ステップS2では、判定部521が、電池Bがフラット領域を有しているか否かを判定する。電池Bがフラット領域を有している場合(ステップS2:Yes)は、ステップS3に進む。電池Bがフラット領域を有していない場合(ステップS2:No)は、ステップS4に進む。
ステップS3では、制御部522が、フラット領域を有している電池Bに対して、CC充電を行う。具体的に、制御部522は、定電流充電制御を開始するとともに、電池Bの閉回路電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、電池Bの閉回路電圧の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、定電流充電制御を停止する。
ステップS4では、制御部522が、フラット領域を有していない電池Bに対して、定電流充電制御を行った後に定電圧充電制御を行う(CC−CV充電を行う)。
本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
例えば、以上の実施の形態では、フラット領域を有する電池として「LFP正極電池」を例示し、フラット領域を有しない電池として「3元系正極電池」を例示して説明した。しかし、これらは一例にすぎず、「LFP正極電池」と「3元系正極電池」以外の電池にも本発明は適用可能である。重要なのは、充電対象である電池がフラット領域を有する場合にCC−CV充電ではなくCC充電を選択すること、及び、充電対象である電池がフラット領域を有するか否かに応じてCC充電とCC−CV充電を使い分けることである。
1 蓄電装置
5 電池ECU
51 記憶部
52 プロセッサ
521 判定部
522 制御部(充電制御部)
B Ba Bb 電池

Claims (5)

  1. 電池と、
    前記電池が、前記電池の充電率と前記電池の開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有している場合に、一定電流による定電流充電制御を開始するとともに、前記電池の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、前記電池の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、前記定電流充電制御を停止する制御部と、
    を有することを特徴とする蓄電装置。
  2. 前記電池が前記フラット領域を有しているか否かを判定する判定部をさらに有し、
    前記制御部は、前記電池が前記フラット領域を有していない場合に、前記定電流充電制御を行った後に、一定電圧による定電圧充電制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記判定部は、所定の充電率の区間における前記電池の充放電中の電圧の変化量が第1の閾値以下の場合に、前記電池が前記フラット領域を有していると判定し、前記区間における前記電池の充放電中の電圧の変化量が前記第1の閾値より大きい場合に、前記電池が前記フラット領域を有していないと判定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の蓄電装置。
  4. 前記判定部は、所定充電率におけるセル電圧が第2の閾値以下の場合に、前記電池が前記フラット領域を有していると判定し、前記所定充電率における前記セル電圧が前記第2の閾値より大きい場合に、前記電池が前記フラット領域を有していないと判定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の蓄電装置。
  5. 電池が、前記電池の充電率と前記電池の開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有している場合に、一定電流による定電流充電制御を開始するとともに、前記電池の電圧値が所定の電圧閾値を超え、且つ/又は、前記電池の電圧微分値が所定の電圧微分閾値を超えたときに、前記定電流充電制御を停止する、
    ことを特徴とする蓄電装置の制御方法。
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