JP2021158758A - 電力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過電圧保護回路の動作遅れを短縮して、より安全な電力装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る電力装置は、過電圧保護の対象となる部品と、前記部品を過電圧状態から保護するように設けられた光サイリスタと、検出された電圧があらかじめ設定された過電圧しきい値以上の場合に第1発光素子を駆動して第1光信号を出力する過電圧検出部と、前記第1光信号を前記光サイリスタのゲートに供給する第1光ファイバと、を含む電力部と、第2光ファイバを介して、前記過電圧しきい値以上であることを表す第2光信号を受信し、前記第2光信号にもとづいて、第3光信号を出力する第2発光素子を含む制御装置と、前記前記第3光信号を前記光サイリスタのゲートに供給する第3光ファイバと、を備える。前記第1光ファイバによる伝搬遅延時間は、前記第2および第3光ファイバによる伝搬遅延時間の和よりも短い。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、直流遮断装置や電力変換装置等を含む電力装置に関する。
インバータや整流器等の電力変換装置や、電力系統に用いられる遮断器等といった電力装置では、主要な部品を過電圧から保護し、被害を装置全体におよぼさないように処置されている場合がある。
過電圧の検出にはばらつきがあるため、検出電圧を動作電圧近傍に設定すると、動作保証されるべき電圧において過電圧保護が誤動作してしまい、電力装置の停止により電力システム全体が停止するおそれがある。
一方、動作電圧よりも十分高い電圧を過電圧検出レベルに設定しようとしても、保護すべき部品の耐電圧は、有限である。過電圧検出レベル設定のために、耐電圧の高い特殊な部品を用いたり、直列数を増やしたりしたのでは、装置自体の大型化や高コスト化するおそれがある。
ところで、過電圧の検出のばらつきには、電圧値の検出精度にもとづくばらつきのほか、過電圧検出後の保護回路の動作遅れに起因するものが含まれる。過電圧保護回路の動作遅れを短縮することによって、より適切な検出レベルを設定することが可能になる。
特開2015−12693号公報
実施形態は、過電圧保護回路の動作遅れを短縮して、より安全な電力装置を提供する。
実施形態に係る電力装置は、過電圧保護の対象となる部品と、前記部品を過電圧状態から保護するように設けられた光サイリスタと、前記部品の電圧を検出するように設けられ、検出された電圧があらかじめ設定された過電圧しきい値以上の場合に第1発光素子を駆動して第1光信号を出力する過電圧検出部と、前記第1光信号を前記光サイリスタのゲートに供給する第1光ファイバと、を含む電力部と、前記電力部から、第2光ファイバを介して、前記部品の電圧が前記過電圧しきい値以上であることを表す第2光信号を受信し、前記第2光信号にもとづいて、第3光信号を出力する第2発光素子を含む制御装置と、前記第3光信号を前記光サイリスタのゲートに供給する第3光ファイバと、を備える。前記第1光ファイバによる伝搬遅延時間は、前記第2光ファイバによる伝搬遅延時間および前記第3光ファイバによる伝搬遅延時間の和よりも短い。
実施形態では、過電圧保護回路の動作遅れを短縮して、より安全な電力装置が実現される。
第1の実施形態に係る電力装置を例示する模式的なブロック図である。 第1の実施形態の電力装置の一部を例示するブロック図である。 第1の実施形態の電力装置の動作を説明するための模式的な動作波形図の例である。 図4(a)は、比較例の電力装置を例示する模式的なブロック図である。図4(b)は、比較例の電力装置の動作を表す模式的な動作波形図の例である。直流遮断装置の図2に対応する回路の各部の波形を模式的に示す動作波形図である。 図5(a)は、第2の実施形態に係る電力装置を例示する模式的なブロック図である。図5(b)は、第2の実施形態の電力装置の一部を例示するブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
以下では、電力変換を行う電力変換装置のほか、電力線に接続されて電力伝送に寄与する遮断装置等を含めて電力装置という。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る電力装置を例示する模式的なブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の電力装置10は、電力機器20と、制御装置40と、を備える。電力機器20(電力部)は、1つ以上の主回路30を含んでおり、この例では、3つの主回路30を含んでいる。各主回路30は同一の構成とされている。主回路30は、光サイリスタ32と、過電圧検出部34と、を含む。過電圧検出部34は、主回路30内で過電圧検出すべきとされた箇所の電圧が過電圧しきい値を超えたときに、過電圧信号を生成する。
過電圧検出部34は、第1レーザダイオード(以下、LD1と称することがある)を駆動するLD1駆動回路34bを含んでいる。LD1(第1発光素子)は、光ファイバ36(第1光ファイバ)を介して、光サイリスタ32のゲートに接続されている。LD1は、過電圧検出部34によって生成された過電圧信号にもとづいて駆動され、光信号(第1光信号)を出力し、光サイリスタ32を点弧する。
この例では、各主回路30のLD1は、光ファイバ12(第2光ファイバ)を介して、制御装置40に接続されている。LD1は、光サイリスタ32のゲートを駆動するとともに、過電圧信号にもとづく光信号(第2光信号)を制御装置40に送信する。
制御装置40は、第2レーザダイオード42(以下、LD2と称することがある)を有している。制御装置40は、LD1からの光信号を電気信号に変換して、変換された電気信号にもとづいて、LD2(第2発光素子)を駆動して光信号(第3光信号)を出力する。
LD2は、光ファイバ14(第3光ファイバ)を介して、光サイリスタ32のゲートに接続されている。LD2は、制御装置40内で変換された電気信号にもとづいて駆動され、光サイリスタ32を点弧する。
電力機器20および制御装置40は、離れた場所にそれぞれ設置されている。電力機器20および制御装置40の設置されている場所の距離は、たとえば数mから数10m等である。したがって、電力機器20と制御装置40との間に設けられている光ファイバ12,14の長さも数mから数10m以上とされている。なお、電力機器20内のスペースは、数m程度よりも狭く、光ファイバ36の長さは十分に短く設定されることができる。電力機器20内のスペースとは、たとえば、電力機器20を構成する各種部品や配線、基板等が収納された筐体の内部の空間である。電力機器20内のスペースとされる場合には、必ずしも、同一の筐体内とは限らず、たとえば、光サイリスタ32および過電圧検出部34がそれぞれ異なる筐体内に収納され、これらの筐体が近接し、隣接して配置されていてもよい。
図1には、電力機器20および制御装置40の配置間の距離および回路の動作遅れにもとづく遅延時間td1,td2,td3,td4が合わせて、表記されている。遅延時間td1は、過電圧検出部34が過電圧を検出して、光サイリスタ32を点弧するまでの遅延時間を表している。遅延時間td1には、過電圧検出部34における回路動作の遅れおよび光ファイバ36による伝搬遅延時間が含まれている。遅延時間td2には、光ファイバ12による伝搬遅延が含まれている。遅延時間td3には、制御装置40の回路の動作遅れが含まれている。遅延時間td4には、光ファイバ14による伝搬遅延が含まれている。
このように、電力機器20と制御装置40との間の信号の送受信には、光ファイバ12,14の長さにもとづく遅延時間が含まれる。また、制御装置40は、受信した光信号を処理して、LD2を駆動するまでに信号処理やプログラムの処理にもとづく遅延時間を有している。上述したように、光ファイバ36は、主回路30内に設けられており、離れた位置に設けられた制御装置40との間の光ファイバ12,14の長さに比べて十分に短い。したがって、遅延時間td1は、遅延時間td2,td4よりも十分に短い。
図2は、本実施形態の電力装置の一部を例示するブロック図である。
図2に示すように、図1に示した電力装置10の主回路30は、コンデンサ30aを有するブリッジ回路である。このブリッジ回路では、ダイオードD1およびスイッチング素子Q1の直列回路ならびにスイッチング素子Q2およびダイオードD2の直列回路がコンデンサ30aに並列に接続されている。ダイオードD1およびスイッチング素子Q1の直列回路の接続ノードには、端子31aが設けられており、スイッチング素子Q2およびダイオードD2の直列回路の接続ノードには、端子31bが設けられている。
この例において、主回路30は、直流遮断器に用いられる逆電圧印加回路である。逆電圧印加回路は、1つまたは複数個直列に接続されて、機械式遮断器に並列に接続される。逆電圧印加回路は、直流遮断器が直流遮断電流を検出して、機械式遮断器を開放するときにスイッチング素子Q1,Q2をオンして、機械式遮断器の両端に所望の逆電圧を印加し、ゼロクロスを実現して、機械式遮断器を安全に開放させる。
この例では、機械式遮断器には、端子31aが接続される側から端子31bが接続される側に直流電流が流れる。つまり、通常時には、端子31a側が高電位であり、端子31b側が低電位となる。
端子31a,31b間には、光サイリスタ32が接続されている。光サイリスタ32の接続方向は、光サイリスタ32がオンしたときに、端子31aから端子31bに電流が流れる向きである。すなわち、端子31aには光サイリスタ32のアノード端子が接続され、端子31bには、光サイリスタ32のカソード端子が接続されている。正常時には、光サイリスタ32は、オフ状態が維持される。コンデンサ30aの両端電圧が過電圧検出レベルとなったときに、光サイリスタ32は、ターンオンして、コンデンサ30aが過電圧になることを防止する。
過電圧検出部34は、電源回路34aと、LD1駆動回路34bと、を含む。電源回路34aの入力は、コンデンサ30aに接続されている。電源回路34aの出力は、LD1駆動回路34bに接続されている。電源回路34aは、コンデンサ30aから電力供給を受けて、LD1駆動回路34bのための電源に変換して、LD1駆動回路34bに供給する。
LD1駆動回路34bは、電源回路34aから供給される電力で、LD1を駆動する。LD1駆動回路34bは、電圧検出器34cの出力に接続されている。LD1駆動回路34bは、過電圧検出回路を有しており、電圧検出器34cから入力されたコンデンサ30aの両端電圧が、あらかじめ設定された過電圧しきい値を超えたときに、LD1を駆動する。LD1によって生成された光信号は、光ファイバ36を介して、光サイリスタ32のゲートに供給される。
光サイリスタ32のゲートには、光ファイバカプラ37に接続された光ファイバ14を介して、制御装置40からも光信号が送信されてくる。なお、光ファイバカプラ37は、2つの光ファイバ36,14からの光信号を合流させて、光サイリスタ32のゲートに供給する。この例では、光ファイバ36,12のための分岐も、図示しない光ファイバカプラによって実現されている。
LD1駆動回路34bまたは制御装置40から光信号を供給された光サイリスタ32は、ターンオンし、端子31a,31b間を短絡して、たとえば、端子31aから継続的に流入する電流をバイパスして、端子31bに流出させる。このようにして、コンデンサ30aの継続的な充電状態を解消し、コンデンサ30aを過電圧から保護する。
上述したように、光ファイバ36による伝搬遅延時間は、光ファイバ12,14による伝搬遅延時間よりも十分短いので(図1において、td1<<td2+td4)、光サイリスタ32は、当初LD1駆動回路34bによってオン指令が入力され、その後、オン指令状態は、制御装置40のLD2によって生成された光信号によって維持される。
ここで、電源回路34aは、LD1を駆動するために、LD1に比較的大きな電流を供給する必要がある。この電流は、ステップ状あるいはパルス状であるため、電源回路34aに高い負荷応答特性が要求される。電源回路自体の周波数応答は、安定度を確保するため高くすることが困難な場合がある。そのため、電源回路の出力側のコンデンサの静電容量を大きくすることによって、負荷応答に対応する場合が多い。一方、電源回路34aは、主回路30内に配置されることから外形的な制約を受ける。また、LD1の駆動時以外の出力電力は小さくてもよいため、変換効率の観点から、電源回路34aは、比較的小容量とすることが好ましい。そのため、電源回路34aの出力のコンデンサの静電容量を大きくすることは困難であり、この静電容量値によって、LD1への電流供給可能期間が制約され得る。
図3は、本実施形態の電力装置の動作を説明するための模式的な動作波形図の例である。
図3の3つのグラフは、回路の動作状態および光信号の状態を、LレベルとHレベルで表している。Lレベルは、その回路および光信号が非アクティブ状態であることを表しており、Hレベルは、その回路および光信号がアクティブ状態であることを表している。3つのグラフは、このように2つのレベルを表すためのものであり、Lレベルを上下にずらして表示している。
図3の最上段のグラフでは、過電圧検出回路が生成する過電圧信号のレベル(図では、過電圧検出レベルと表記)が示されている。過電圧検出回路は、LD1駆動回路34b内の過電圧保護回路に入力される電圧が過電圧しきい値を超えたときに、過電圧信号をLレベルからHレベルに変化させる。
図3の2段目のグラフでは、LD1による光信号がアクティブのとき(発光状態)に、光信号はHレベルとなる。このグラフでは、光ファイバ36の出力側の発光状態が示されている。
図3の最下段のグラフは、LD2による光信号がアクティブのとき(発光状態)に、光信号はHレベルとなる。このグラフでは、光ファイバ14の出力側の発光状態が示されている。
図3に示すように、時刻t1において、LD1駆動回路34bに内蔵された過電圧検出回路は、コンデンサ30aの両端電圧が過電圧検出のしきい値を超えたことを検出する。過電圧検出回路は、過電圧信号をHレベルに遷移させる。
LD1駆動回路34bは、コンデンサ30aの両端電圧が過電圧検出のしきい値を超えたことによって、LD1の駆動を開始し、時刻t2において、LD1による光信号が光サイリスタ32のゲートに入力される。このときの時刻t1からt2の期間は、過電圧検出およびLD1駆動に関する遅延時間であり、図1に模式的に示した遅延時間td1に相当する。
時刻t2以降、制御装置40は、LD1の光信号を受信し、受信した光信号にもとづいて、LD2の駆動を開始する。時刻t3において、LD2によって生成された光信号は、光ファイバ14を介して、光サイリスタ32のゲートに到達する。このときの時刻t1からt3の期間は、図1に模式的に示した遅延時間td2,td3,td4の和に相当する。
LD1の駆動レベルは、LD2からの光信号が光サイリスタ32のゲートに到達した以降も、Hレベルであることが好ましいが、時刻t3以降にLレベルに遷移しても、光サイリスタ32は、LD2からの光信号によってオン状態が維持される。
遅延時間td1は、主回路30内のハードウェア構成の各回路要素間の遅延および短い距離の光ファイバ36による遅延の和であり、十分に短くすることができる。
これに対して、光ファイバ12,14については、上述したとおり、長い距離間に設けられており、物理的に距離の短縮が困難である。そのため、遅延時間td2+td4は、td1に比べて長くなり、短縮が困難である。
また、制御装置40内の処理をソフトウェアで行う場合には、過電圧検出処理をソフトウェアの一部に組み込むことが好ましい場合が多い。光信号の入力からLD2の駆動までの処理をソフトウェアによって行う場合には、ソフトウェア動作のためのデジタル処理回路の処理速度の高速化には限界がある。したがって、遅延時間td2+td3+td4は、遅延時間td1に比べてかなり長くなる場合がある。
上述では、光ファイバ12を介して、制御装置40に送信される光信号は、LD1によって生成されるものとしたが、他の発光素子によって生成されるようにしてもよい。他の発光素子は、たとえば、小出力の発光ダイオード等である。
本実施形態の電力装置10の効果を、比較例の場合と比較しつつ説明する。
図4(a)は、比較例の電力装置を例示する模式的なブロック図である。図4(b)は、比較例の電力装置の動作を表す模式的な動作波形図の例である。
図4(a)に示すように、比較例の電力装置110は、実施形態の電力装置10とは異なる主回路130を含む電力機器120を有している。各主回路130は、主回路130内で光サイリスタ32を直接駆動する機能を有していない。そのため、過電圧検出部134が検出した過電圧信号は、光信号に変換されて、光ファイバ12を介して、制御装置40に送信される。以降、上述した第1の実施形態の場合と同様に動作する。
図4(b)に示すように、時刻t1において、過電圧検出レベルがHレベルとなった後、過電圧検出部134で生成された光信号は、光ファイバ12によって制御装置40に伝送され、制御装置40において所望の処理をされてLD2による光信号が生成される。LD2によって生成された光信号は、光ファイバ14を介して、主回路130に伝送される。したがって、時刻t1からt3の期間は、過電圧検出レベルがHレベルになってから、光サイリスタ32に到達するまでの期間であり、遅延時間td2,td3,td4の和である。
なお、光サイリスタ32がLD2による光信号で駆動されるまでの、時刻t1からt3までの期間において、過電圧検出部134の発光素子は、発光状態を維持する必要があるため、小容量の発光ダイオード等によって構成される。
上述したように、遅延時間td2,td4は、光ファイバ12,14の長さによって決定される一方、電力機器120および制御装置40の配置は、あらかじめ設定されており、電力機器120と制御装置40との間の距離を調整することは困難である。したがって、比較例の場合には、遅延時間td2,td4を短縮することは、困難である。
さらに、制御装置40の過電圧時の処理をソフトウェアの一部に組み込んだ場合には、遅延時間td3も、CPU(Central Processing Unit)の動作クロック等の制約により、十分高速にすることが困難な場合がある。
したがって、過電圧検出部134における過電圧検出値は、検出後の遅延時間を含めて設定する必要がある。そのため、検出値の設定精度にもとづくばらつきに加え、遅延時間分を見込んで十分な余裕を見る必要がある。その場合には、過電圧検出値は、過大な値に設定せざるを得ず、過電圧保護対象の部品(この例では、コンデンサ30a)の耐電圧を必要以上に高いものとせざるを得ない場合がある。
過電圧保護対象の部品の耐電圧を高くすることが困難な場合には、過電圧検出値を下げざるを得ず、正常時の動作電圧を狭めざるを得ない場合もある。
遅延時間td3の短縮に関しては、過電圧保護のための経路を、ソフトウェア処理からはずし、あるいは、ソフトウェア処理に加えて、ハードウェアで実装することが考えられる。しかしかしながら、制御装置40側で過電圧保護処理をハードウェア処理とした場合には、過電圧検出値の変更等を要する場合には、ハードウェアの修正をともなうこととなる。そのため、設定値の修正や調整等の容易さが失われ、システムの設定の柔軟性が損なわれるおそれがある。
また、過電圧保護を冗長化する場合には、長い光ファイバ12,14を冗長系統分用意する必要があり、工事費用も含めて、高コスト化するおそれもある。
本実施形態の電力装置10では、主回路30ごとに、光サイリスタ32を駆動できる過電圧検出部34を有しているので、電力機器20および制御装置40の離間した配置にもとづく遅延時間td2,td4を0にすることができる。そのため、過電圧検出値の設定において、遅延時間を十分に短縮して考慮することができ、過大な検出値とすることを回避することが可能になる。
遅延時間td1以外の遅延時間は、そのまま維持することができるので、制御装置40の過電圧保護の経路もソフトウェア処理とすることができ、柔軟なシステム構築が可能になる。
また、万一、光ファイバ36による過電圧保護経路、または光ファイバ12,14による過電圧保護経路のいずれかに欠陥等がある場合であっても、他方の経路によって過電圧保護が可能になる。そのため、同一の長い経路を用意することなく、実質的に冗長化された電力装置10とすることができる。
(第2の実施形態)
図5(a)は、本実施形態に係る電力装置を例示する模式的なブロック図である。図5(b)は、本実施形態の電力装置の一部を例示するブロック図である。
本実施形態は、電力変換器の出力の過電圧保護に適用された例である。この例では、電力変換器は、誘導発電機において、励磁巻線に低周波の交流電流を供給する。上述の他の実施形態の場合と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
図5(a)に示すように、電力装置210は、電力変換器220と、制御装置240と、を備える。電力変換器220は、交流電源201に接続されており、電源周波数の交流(第1交流)を所定の周波数の交流(第2交流)に変換して、励磁巻線のための電力として発電機211に供給する。電力変換器220および制御装置240は、光ファイバ12,14によって接続されている。なお、電源周波数は、たとえば商用電源周波数であり、50Hzや60Hzとされる。励磁巻線に供給する交流電流の所定の周波数は、電源周波数とは必ずしも一致しない。所定の周波数は、発電する交流の周波数および回転子による回転磁界の周波数にもとづいて設定される。また、電力変換器は、交流を入力する場合に限らず、直流電圧を入力するようにしてもよい。
光サイリスタ32は、電力変換器220の出力に接続されている。光サイリスタ32に直列に接続されたリアクトルは、光サイリスタ32に流れる電流の急峻な時間変化を抑制するために設けられている。
電力変換器220および光サイリスタ32は、近接して設けられている。制御装置240は、電力変換器220から十分に離れた位置に設けられている。つまり、上述の他の実施形態の場合と同様に、光ファイバ12,14は、電力変換器220内に配置される場合に比べて、十分長い長さを有する。
図5(b)に示すように、電力変換器220は、過電圧検出部234を含む。過電圧検出部234は、電源回路234aと、LD1駆動回路234bと、を含む。電源回路234aは、交流電源201から電力供給されてLD1駆動回路234bを動作させる電力を供給する。
LD1駆動回路234bは、電源回路234aから電力供給を受けて動作する。LD1駆動回路234bは、電圧検出器234cの出力に接続されている。電圧検出器234cは、電力変換器220に出力端子間の電圧を検出している。LD1駆動回路234bは、過電圧検出回路を有しており、電圧検出器234cによって入力された電圧が過電圧検出回路のしきい値を超えたときに、LD1を駆動する。
LD1の発光光は、光ファイバ36を介して。光サイリスタ32のゲートに供給される。光サイリスタ32は、LD1による光信号によってターンオンし、電力変換器220の出力端子間を短絡する。
LD1駆動回路234bには、上述の他の実施形態の場合と同様に、光ファイバ12,14が接続されている。
本実施形態の電力装置210も上述の他の実施形態の場合の電力装置10と同様に動作する。すなわち、電圧検出器234cによって、電力変換器220の出力電圧が監視され、出力電圧が、過電圧検出のしきい値を超えたときにLD1駆動回路234bは、LD1を駆動する。LD1によって生成された光信号は、光ファイバ36を介して、光サイリスタ32のゲートに供給される。
LD1によって生成された光信号は、光ファイバ14を介して制御装置240に送信され、制御装置240は、受信した光信号にもとづいて、LD2を駆動する。LD2によって生成された光信号は、光ファイバ12を介して、光サイリスタ32のゲートに供給される。
なお、この例では、電源回路234aには、交流電源201から継続的に電力供給がなされるので、光サイリスタ32のゲートに供給される光信号は、光ファイバ36,12の両方を介して行われる。
上述した具体的な実施形態に限らず、電力機器に対応する部分と制御装置に対応する部分とが、十分に離間した位置とされている電力装置においては、上述の場合と同様に適用することができる。
以上説明した実施形態によれば、過電圧保護回路の動作遅れを短縮して、より安全な電力装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
10,210 電力装置、12,14 光ファイバ、20 電力機器、30 主回路、32 光サイリスタ、34 過電圧検出部、34b LD1駆動回路、36 光ファイバ、40,240 制御装置、42 第2レーザダイオード、220 電力変換器

Claims (5)

  1. 過電圧保護の対象となる部品と、
    前記部品を過電圧状態から保護するように設けられた光サイリスタと、
    前記部品の電圧を検出するように設けられ、検出された電圧があらかじめ設定された過電圧しきい値以上の場合に第1発光素子を駆動して第1光信号を出力する過電圧検出部と、
    前記第1光信号を前記光サイリスタのゲートに供給する第1光ファイバと、
    を含む電力部と、
    前記電力部から、第2光ファイバを介して、前記部品の電圧が前記過電圧しきい値以上であることを表す第2光信号を受信し、前記第2光信号にもとづいて、第3光信号を出力する第2発光素子を含む制御装置と、
    前記第3光信号を前記光サイリスタのゲートに供給する第3光ファイバと、
    を備え、
    前記第1光ファイバによる伝搬遅延時間は、前記第2光ファイバによる伝搬遅延時間および前記第3光ファイバによる伝搬遅延時間の和よりも短い電力装置。
  2. 前記部品は、コンデンサであり、
    前記第1発光素子は、前記コンデンサに蓄積された電力で前記第1光信号を出力し、
    前記光サイリスタは、前記コンデンサの両端を短絡するように設けられ、
    前記第2発光素子は、前記第1発光素子が動作停止する前に発光して、前記第3光信号を前記光サイリスタのゲートに供給する請求項1記載の電力装置。
  3. 前記電力部に並列に接続され、直流電流を遮断するように設けられた機械式遮断器をさらに備え、
    前記電力部は、前記機械式遮断器が開放されるときに前記機械式遮断器に前記コンデンサの電圧を逆電圧にして印加する請求項2記載の電力装置。
  4. 前記部品は、コンデンサであり、
    前記光サイリスタは、前記コンデンサの両端を短絡するように設けられ、
    前記第1発光素子は、前記第2発光素子が発光した後も発光を継続する請求項1記載の電力装置。
  5. 前記電力部は、第1交流または直流を前記第1交流の周波数とは異なり得る周波数を有する第2交流に電力変換して出力する電力変換部を含み、
    前記コンデンサは、前記電力変換部の出力側に設けられた請求項4記載の電力装置。
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