JP2021158498A - 管理装置、通信システム、及び通信制御方法 - Google Patents

管理装置、通信システム、及び通信制御方法 Download PDF

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亮 中野
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Abstract

【課題】複数の中継装置による無線センサ装置のデータの中継処理を適切に制御できるようにする。
【解決手段】管理装置104において、中継センサ装置102を介して受信したデータに基づいて、無線センサ装置101と通信可能な中継センサ装置102を特定可能な中継装置情報と、無線センサ装置101の無線センサ装置トラフィック量情報、又は中継センサ装置102のバッテリ残量情報を収集し管理する収集情報管理部148と、中継装置情報に基づいて、同一の無線センサ装置101と通信可能な中継センサ装置102が複数存在するかを判定し、複数存在する場合に、無線センサ装置トラフィック量情報に基づいて算出される中継センサ装置102による所定の送信トラフィック量、又は、中継センサ装置102のバッテリ残量情報に基づいて、通信可能な中継センサ装置102における無線センサ装置101のデータの中継を制御する中継制御管理部149と、を備えるように構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線センサ装置から送信されるデータを、中継装置を介して収集する際の通信制御技術に関する。
近年、工場設備や現場機器に関するデータを現場の無線機能を有するセンサ装置(無線センサ装置)から各種データを収集し、設備や機器を遠隔監視及び制御するシステムが提供され始めている。データ収集方法の一つとして、無線センサ装置間を中継することによりパケットを伝送するマルチホップ通信がある。マルチホップ通信を行うにあたり、各無線センサ装置が他の無線センサ装置から受信したパケットを、無条件で中継する形態では、或る無線センサ装置の通信範囲に他の無線センサ装置が複数存在する場合において、同一のパケットがこれらの複数の無線センサ装置のそれぞれにより中継されてしまう。この結果、無線センサ装置の消費電力の増大や、システムにおける消費帯域の増大が発生してしまう。
このような、各無線センサ装置の消費電力増大や、システムにおける消費帯域増大を抑えるためには、パケットの中継処理を担う無線センサ装置を選択し、冗長な中継処理を低減する中継制御が必要となる。
これに対して、無線センサ装置間の通信状態情報を基に無線センサ装置の中継可否を選択する技術が存在する(例えば、特許文献1)。特許文献1の技術では、管理装置が無線端末装置と中継装置との間の通信状態情報、例えば具体的には無線信号の品質を示す受信時のLQI(Link Quality Indication)を管理し、相対的に通信状態の良い中継装置による中継を許可し、他の中継装置による中継を禁止する。この技術によれば、相対的に通信状態の良い中継装置のみがパケットの中継を行うため、システムにおける消費帯域を低減可能となる。
国際公開第2019/087639号
しかし、特許文献1に示した技術によると、無線端末装置と中継装置間の通信状態情報のみに基づいて中継制御を行う場合、相対的に通信状態の良い中継装置に中継処理が集中し、この中継装置における消費電力増大及び消費帯域増大を招く虞がある。例えば、各中継装置が電池駆動する場合、システムの稼働寿命を延ばす上で、各中継装置間の消費電力を平準化することが望ましい。また、中継装置の通信帯域は有限であり、或る中継装置が許容トラフィック量を超過した場合、所望周期でのデータ収集を実現できなくなる虞もある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、複数の中継装置による無線センサ装置のデータの中継処理を適切に制御することのできる技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、一観点に係る管理装置は、複数の無線センサ装置から送信されたデータを、1以上の中継装置を介して受信して管理する管理装置であって、前記中継装置を介して受信した前記データに基づいて、前記無線センサ装置と通信可能な中継装置を特定可能な中継装置情報と、前記データを送信する前記無線センサ装置の所定の送信トラフィック量を特定可能な無線センサ装置トラフィック量情報、又は前記中継装置のバッテリ残量を特定可能なバッテリ残量情報とを収集して管理する情報管理部と、前記情報管理部によって管理されている前記中継装置情報に基づいて、同一の前記無線センサ装置と通信可能な中継装置が複数存在するか否かを判定し、通信可能な中継装置が複数存在する場合に、前記無線センサ装置トラフィック量情報に基づいて算出される前記中継装置による所定の送信トラフィック量、又は、前記中継装置の前記バッテリ残量情報に基づいて、前記通信可能な中継装置における前記無線センサ装置のデータの中継を制御する中継制御管理部と、を備える。
本発明によれば、複数の中継装置による無線センサ装置のデータの中継処理を適切に制御することができる。
図1は、実施例1に係る通信システムの構成図である。 図2は、実施例1に係る通信システムの各装置のハードウェア構成図である。 図3は、実施例1に係るパケットのペイロード部の構成図である。 図4は、実施例1に係る中継可否管理テーブルの構成図である。 図5は、実施例1に係る収集情報管理テーブルの構成図である。 図6は、実施例1に係るデータ収集及び中継制御処理のシーケンス図である。 図7は、実施例1に係る中継可否判定処理のフローチャートである。 図8は、実施例2に係る通信システムの各装置のハードウェア構成図である。 図9は、実施例2に係るパケットのペイロード部の構成図である。 図10は、実施例2に係る収集情報管理テーブルの構成図である。 図11は、実施例2に係る通信品質情報管理テーブルの構成図である。 図12は、実施例2に係る中継可否判定処理のフローチャートである。 図13は、実施例2に係る表示画面例を説明する図である。 図14は、実施例3に係る中継可否判定処理のフローチャートである。 図15は、実施例3に係る収集情報管理テーブルの更新例を説明する図である。 図16は、実施例4に係る中継可否判定処理のフローチャートである。
実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
以下の説明では、「AAAテーブル」の表現にて情報を説明することがあるが、情報は、どのようなデータ構造で表現されていてもよい。すなわち、情報がデータ構造に依存しないことを示すために、「AAAテーブル」を「AAA情報」と呼ぶことができる。
まず、一実施形態の概要について説明する。
実施形態に係る通信システムは、無線センサ装置(例えば、図1の無線センサ装置101(101−a〜101−e)と、中継装置(例えば、図1の中継センサ装置102(102−A,102−B))と集約装置(例えば、図1の集約装置103)と、管理装置(例えば、図1の管理装置104)とを備える。
中継装置は、例えば、中継処理を行う無線センサ装置(中継センサ装置という)であってもよく、他の無線センサ装置からパケットを受信し、受信したパケットに対して、自装置の識別子と、パケットの当初の送信元である無線センサ装置の識別子とを格納して、集約装置宛に送信する。
中継センサ装置は、自装置が通信可能な無線センサ装置の一覧と、管理装置から指定された、無線センサ装置毎の中継可否情報とを中継可否管理部(図2の中継可否管理部127)で管理する。なお、中継可否管理部は、パケットを初めて検出した無線センサ装置を含め、管理装置によってパケットの中継禁止を命じられていない無線センサ装置については、中継可能であるとして管理してもよい。
集約装置は、中継センサ装置から受信したパケットを管理装置宛に転送する。
管理装置は、集約装置から受信したパケット、或いは送信スケジュール(センサデータの収集スケジュール)を設定するアプリケーションプログラムの情報に基づいて、無線センサ装置及び中継センサ装置毎のデータの送信スケジュール、及びパケットサイズを収集情報管理部(図2の収集情報管理部148)で管理する。さらに、収集情報管理部では、中継センサ装置からのパケットに格納されている識別子の情報に基づいて、無線センサ装置及び中継センサ装置毎に通信可能な他の装置の一覧も管理する。
管理装置は、収集情報管理部の管理している情報に基づいて、複数の中継センサ装置が同一の無線センサ装置と通信可能であることを検知すると、これら中継センサ装置毎に、例えば、単位時間あたりに発生する送信トラフィック量(所定の送信トラフィック量の一例)を、中継制御管理部で特定する。例えば、単位時間当たりに発生する送信トラフィック量は、無線センサ装置のパケットの送信スケジュールと、送信するパケットのパケットサイズとに基づいて算出することができる。例えば、中継センサ装置では、単位時間あたりに発生する送信トラフィック量としては、中継センサ装置自身が生成するセンサデータを送信するパケットに関する送信トラフィック量と、中継センサ装置が中継を担っている無線センサ装置が生成するセンサデータのパケットに関する送信トラフィック量との合計値としてもよい。そして、中継制御管理部は、各中継センサ装置の単位時間当たりに発生する送信トラフィック量を比較し、この単位時間当たりの送信トラフィック量のより多い中継センサ装置、即ち通信負荷がより高い中継センサ装置に対して、その無線センサ装置から送信されるパケットに対する中継禁止命令を送信することにより中継制御を行う。通信負荷がより高い中継センサ装置としては、高いほうから所定数の中継センサ装置としてもよく、通信負荷が最も低い中継センサ装置を除いた他の中継センサ装置としてもよい。
これに対して、管理装置から中継禁止を命じられた中継センサ装置では、中継可否管理部が無線センサ装置に関する中継禁止を記憶し、以降は、この無線センサ装置からパケットを受信しても中継を行わず、破棄する。
このような中継制御を実行することにより、同一無線センサ装置のパケットを中継する中継センサ装置の数を低減でき、且つ特定の中継センサ装置にのみ送信トラフィック量が集中してしまうことを防止でき、各中継センサ装置における送信トラフィック量を平準化することができる。
以下に、いくつかの実施例を、図1〜図16を用いて説明する。実施例1を、図1〜図7を用いて説明し、実施例2を、図8〜図13を用いて説明し、実施例3を、図14及び図15を用いて説明し、実施例4を、図16を用いて説明する。
まず、実施例1に係る通信システムについて説明する。
図1は、実施例1に係る通信システムの構成図である。
通信システム1は、複数の無線センサ装置101(101−a〜101−e)と、複数の中継センサ装置102(102−A、102−B)と、集約装置103と、管理装置104とを含む。この通信システム1において、管理装置104と、集約装置103との両方を無線センサ装置101が設置される現場に設置してもよく、また、集約装置103を現場に設置して、管理装置104をクラウド上などの別拠点に設置してもよい。
無線センサ装置101は、無線センサ装置の一例であり、センサを有しており、センサによって取得したデータ(センサデータ:検出情報)を含むパケットを無線通信により送信する。
中継センサ装置102は、無線センサ装置の一例であるとともに、中継装置の一例である。中継センサ装置102は、センサを有しており、センサによって取得したデータ(センサデータ:検出情報)を含むパケットを無線通信により送信する。また、中継センサ装置102は、無線センサ装置101から送信されたパケットを受信して、このパケットを無線通信により、他の中継センサ装置102又は集約装置103宛に送信する。なお、本実施例では、便宜的に、1つの中継装置102を介して、無線センサ装置101からのパケットが集約装置103に届く例を説明するが、複数の中継センサ装置102を介して、集約装置103に届くような構成でもよい。
通信システム1において、無線センサ装置101と、中継センサ装置102との間で用いられる通信方式と、中継センサ装置102同士及び中継センサ装置102と集約装置103との間で用いられる通信方式とは、同一方式であってもよく、異なる形式であってもよい。例えば、無線センサ装置101と、中継センサ装置102との間は、Bluetooth(登録商標)でパケットを通信するようにし、中継センサ装置102と、他の中継センサ装置102及び集約装置103との間は、ZigBee(登録商標)でパケットを通信するようにしてもよい。
集約装置103は、中継センサ装置102から受信したパケットを管理装置104に転送する。集約装置103は、管理装置104と有線又は無線によって通信可能に接続されている。
管理装置104は、収集したパケット中のセンサデータ等を活用したサービスを提供するアプリケーションプログラムが実装された装置であり、センサデータ等を活用したサービスを提供するとともに、中継センサ装置102による中継を制御するための中継制御を担う。なお、図1の通信システム1では、管理装置104と、集約装置103とが別体で構成されている例を示しているが、集約装置103と管理装置104との機能を統合して1つの装置として構成してもよい。
図1では、無線センサ装置101及び中継センサ装置102の間の通信可能なリンクを矢印で示している。図1の例では、無線センサ装置101−aは、中継センサ装置102−Aのみと通信可能であり、無線センサ装置101−b〜dは、中継センサ装置102−Bのみと通信可能である。これら無線センサ装置101a〜dは、通信可能な中継センサ装置102が1台しか存在しない。
一方、無線センサ装置101−eの通信可能範囲(無線センサ装置101−eの電波到達範囲)には、中継センサ装置102−A,102−Bの2台が存在する。このため、無線センサ装置101−eは、中継センサ装置102−A,102−Bの2台と通信可能である。したがって、中継センサ装置102−A,102−Bのそれぞれは、無線センサ装置101−eの送信パケットの中継を担う(担当する)ことは可能である。
ここで、中継センサ装置102−A,102−Bの両方が、それぞれ無線センサ装置101−eの送信パケットを中継してしまうと、冗長な中継が行われてしまうこととなる。これに対して、本実施例に係る通信システム1では、後述するデータ収集及び中継制御処理(図6、図7参照)を実行することにより、中継センサ装置102−A,102−Bの一方に中継させないように制御するので、冗長な中継を回避することができる。
次に、通信システム1の各装置のハードウェア構成を説明する。
図2は、実施例1に係る通信システムの各装置のハードウェア構成図である。なお、同図においては、プログラムをCPUが実行することにより構成される機能部については、便宜的に、そのプログラムを格納する記憶装置内に記載している。
無線センサ装置101は、現場からセンサにより、データ(センサデータ)を取得して、センサデータをパケットに格納して送信する装置であり、中継センサ装置102と通信する通信機能を有する組込み機器である。なお、無線センサ装置101は組み込み機器でなく、独立した装置であってもよい。無線センサ装置101は、現場において取得するデータの種類に応じた構成となる。例えば、現場の温度を計測する場合には、無線センサ装置101は、温度計測装置であり、現場の映像を取得する場合には、無線センサ装置101は、カメラ装置であり、現場の音(ノイズ)などを収集する場合には、無線センサ装置101は、音響センサ装置となる。
無線センサ装置101は、通信I/F(インターフェース)111と、センサ112と、プロセッサの一例としてのCPU113と、記憶装置114とを含む。
通信I/F111は、例えば、無線通信を介して中継センサ装置102とパケットの送受信を行う場合、デジタル信号と無線信号とを相互に変換し、生成したデジタルデータを無線信号に変換して送信する送信部と、受信した無線信号からデジタルデータを取り出す受信部とから構成される。
センサ112は、前述の通り、取得する現場のデータの種類に応じたセンサであり、例えば、温度センサや音響センサ等である。
CPU113は、記憶装置114に格納されている各種コンピュータプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。CPU113が記憶装置114のプログラムを実行することにより、通信処理部116を構成する。
記憶装置114は、例えば、読み出し専用の半導体メモリなどから構成される記憶装置と、書き換え可能な半導体メモリ素子などから構成される記憶装置とを備え、各種処理を実現するコンピュータプログラムや、取得した現場データなどを格納する。本実施例では、記憶装置114は、センサプログラム115、通信処理部116を構成するためのプログラムを格納している。
センサプログラム115には、センサ112に対応する計測方法や、取得したセンサデータの送信スケジュール(送信タイミング)などの各種設定が管理され、CPU113により実行されることにより、計測処理や、通信処理部116への送信命令が実行される。
通信処理部116は、通信処理部用のプログラムがCPU113により実行されることにより構成され、通信における送受信処理を実現する。具体的には、送信処理部116は、送信する際のパケットの組立て処理や、受信する際の自装置宛のパケットか否かの判定等のパケット解析処理を行う。
中継センサ装置102は、無線センサ装置101の機能に対して、更に、無線センサ装置101により送信されたパケットを受信して、集約装置103宛に中継する機能、及び無線センサ装置101毎の中継可否を管理する機能を有するようにした装置である。
中継センサ装置102は、通信I/F121と、センサ122と、CPU123と、記憶装置124とを含む。センサ122と、CPU123とは、無線センサ装置101の同名の構成と同様である。
記憶装置124は、センサプログラム125と、通信処理部126を実現するプログラムと、中継可否管理部127を実現するプログラムとを格納する。センサプログラム125及び通信処理部126を実現するプログラムは、無線センサ装置101のプログラムと同様である。
通信I/F121は、無線センサ装置101と中継センサ装置102との間で用いられる通信方式と、中継センサ装置102同士及び集約装置103との間で用いられる通信方式とが異なっている場合においては、双方の通信方式のそれぞれに従う通信を実行する。なお、双方の通信方式が共通する場合には、通信I/F121は、無線センサ装置101の通信I/F111と同様な構成でよい。
中継可否管理部127は、記憶装置124に格納された中継可否管理部用のプログラムをCPU123が実行することにより構成される。中継可否管理部127は、自装置が通信可能な無線センサ装置101の一覧の情報と、管理装置104から命じられた各無線センサ装置101に対する中継の可否を示す中継可否情報とを、例えば、中継可否管理テーブル400(図4参照)として管理する。中継可否管理部127は、中継可否情報として、或る無線センサ装置101に対して中継禁止とされている場合には、対応する無線センサ装置101からパケットを受信すると、通信処理部126によりこのパケットを破棄させ、このパケットについての中継処理を行わない。一方、中継可否情報として、或る無線センサ装置101に対して中継禁止とされていない場合には、中継可否管理部127は、対応する無線センサ装置101からパケットを受信すると、通信処理部126により、そのパケットの中継に用いる送信パケット(中継パケット)に自装置の識別子の情報、受信したパケットの送信元となる無線センサ装置101の識別子の情報等を格納させて、中継パケットを送信させる。この中継パケットの詳細な構成については、図3を用いて後述する。
なお、中継センサ装置102は、組み込み機器でなく、独立した装置であってもよい。また、中継センサ装置102は、必ずしも図2に示す構成の全てを備える必要はなく、例えば、無線センサ装置101や、他の中継センサ装置102が送信するパケットの中継処理のみを行う装置として動作させる場合は、センサ122を備えていなくてもよい。また、無線センサ装置101と、中継センサ装置102とを同一の構成としてもよい。
集約装置103は、通信I/F131と、CPU132と、記憶装置133とを有する。
通信I/F131は、無線センサ装置101や中継センサ装置102との通信を行う通信機能以外に、管理装置104と通信する通信機能を有している。例えば、通信I/F131は、Ethernet(登録商標)、WiFi(登録商標)、光回線、電話網等の外部ネットワークを利用するための機能を有する。ただし、集約装置103と管理装置104とを統合して一つの装置として構成する場合には、これらの外部ネットワークを利用するための機能を必ずしも備えていなくてもよい。
記憶装置133は、通信処理部134を構成する通信処理部用のプログラムを有する。通信処理部134は、通信処理部用のプログラムをCPU132が実行することにより構成され、無線センサ装置101や中継センサ装置102からデータを受信すると、受信したデータを集約装置104宛てに転送する。
管理装置104は、通信I/F141と、CPU142と、操作部143と、表示部144と、記憶装置145とを備える。
通信I/F141は、集約装置103と通信する機能を有する。
CPU142は、記憶装置145に格納されている各種コンピュータプログラムを実行しすることにより、各種機能を実現する。CPU142が記憶装置145のプログラムを実行することにより、通信処理部146と、収集情報管理部148と、中継制御管理部149とを構成する。
操作部143は、例えばキーボードやマウスなどから構成され、ユーザが各種操作や指令を入力するために用いられる。表示部144は、例えば液晶ディスプレイモニタなどから構成され、必要な画面や各種処理の結果を表示する。
記憶装置145は、例えば、読み出し専用の半導体メモリなどから構成される記憶装置と、書き換え可能な半導体メモリ素子などから構成される記憶装置とを備え、各種処理を実現するコンピュータプログラムや、取得した現場データなどを格納する。本実施例では、記憶装置145は、アプリケーションプログラム146と、通信処理部147を構成するための通信処理部用のプログラムと、収集情報管理部148を構成するための収集情報管理部用のプログラムと、中継制御管理部149を構成するための中継制御管理部用のプログラムとを格納している。
アプリケーションプログラム146は、収集データを活用したサービスをユーザに提供するプログラムである。例えば、アプリケーションプログラム146が無線センサ装置101や中継センサ装置102から受信したデータに含まれているセンサ値の単位時間あたりの平均値を提供するプログラムである場合には、CPU142に実行されることにより、収集したセンサ値から平均値を算出し、出力するデータ解析処理などを行う。また、アプリケーションプログラム146は、無線センサ装置101や中継センサ装置102におけるセンサデータの送信スケジュールを遠隔設定したり、管理したりする機能を実現するためのプログラムを含んでもよい。
収集情報管理部148は、情報管理部の一例であり、集約装置103を介して無線センサ装置101や中継センサ装置102から受信したパケット内の情報に基づいて、無線センサ装置101と中継センサ装置102とにおけるパケットの送信スケジュールと、パケットサイズとを、例えば、収集情報管理テーブル500(図5参照)により管理する。また、収集情報管理部148は、中継センサ装置102が中継処理時にパケットに格納した識別子情報に基づいて、無線センサ装置101と中継センサ装置102とのそれぞれの装置毎に、通信可能な装置の一覧情報を管理する。なお、アプリケーションプログラム146が、各装置の送信スケジュールを明示的に保持している場合は、受信パケットに基づいて、送信スケジュールを管理せずに、アプリケーションプログラムが保持する情報を参照して送信スケジュールを管理してもよい。
中継制御管理部149は、複数の中継センサ装置102が、同一の無線センサ装置101と通信可能である場合に、収集情報管理部148の管理する管理情報を参照して、中継センサ装置102毎の単位時間当たりの送信トラフィック量を算出し、算出した送信トラフィック量に基づいて、各中継センサ装置102のその無線センサ装置101のデータの中継可否を判定する。中継可否を判定する中継可否判定処理については、図7を参照して後述する。
また、中継制御管理部149は、中継禁止と判定した中継センサ装置102に対して、該当する無線センサ装置101のデータの中継禁止を命じる。
なお、管理装置104の機能を集約装置103に統合し、一つの装置として統合してもよく、また、管理装置104の一部機能を複数の装置に分離して、これら複数の装置により管理装置を構成するようにしてもよい。
次に、無線センサ装置101及び中継センサ装置102によって送信されるセンサデータを含むパケットのペイロード部について説明する。
図3は、実施例1に係るパケットのペイロード部の構成図である。図3(a)は、無線センサ装置101又は中継センサ装置102が自装置のセンサ112,122により計測したセンサデータを送信する場合のパケット(送信パケット)のペイロード部300の構成を示し、図3(b)は、中継センサ装置102が無線センサ装置101から受信した送信パケットを中継して送信する場合のパケット(中継パケット)のペイロード部310の構成を示す。
送信パケットのペイロード部300は、図3(a)に示すように、送信元装置ID301と、タイムスタンプ302と、センサ値303とのフィールドを含む。勿論、これら以外にも、アプリケーションプログラム146に必要なデータ等、任意の情報のフィールドを含んでいてもよい。
送信元装置ID301には、センサ値を計測し、この送信パケットを生成した送信元となる無線センサ装置101又は中継センサ装置102の識別子(装置ID)が格納される。送信元装置ID301は、具体的には、装置のアドレスやホスト名などを記載するフィールドであり、このフィールドに記載する識別子は、通信システム1で採用している方式に準拠する。通信システム1において、IPアドレス、MACアドレスまたは独自の識別子で各装置を識別しているのであれば、それらの識別子を送信元装置ID301に格納してもよい。ただし、送信パケットのヘッダ部に同様の識別子が格納される場合は、その識別子を利用できるので、ペイロード部300に送信元装置ID301を含んでいなくてもよい。
タイムスタンプ302には、無線センサ装置101又は中継センサ装置102におけるセンサデータを計測した時刻(計測時刻)が格納される。ただし、管理装置104において、センサデータの送信スケジュールが既知であり、時刻の情報を必要としない場合などは、タイムスタンプ302を省略してもよい。
センサ値303には、無線センサ装置101又は中継センサ装置102で計測されたセンサデータの値(計測処理結果に関するデータ)が格納される。
中継パケットのペイロード部310には、図3(b)に示すように、中継対象の送信パケットに格納されている送信元装置ID301と、タイムスタンプ302と、センサ値303とのフィールドとともに、中継装置ID304のフィールドを含む。送信元ID301と、タイムスタンプ302と、センサ値303とには、中継する送信パケットの対応するフィールドの値が格納される。なお、無線センサ装置101からの送信パケットにおいてタイムスタンプ302が省略されている場合には、中継センサ装置102における受信時刻をタイムスタンプ302に格納してもよい。勿論、管理装置104において時刻の情報を必要としない場合などは、タイムスタンプ302のフィールドを省略してもよい。また、必要に応じて任意の情報をペイロード部310に追加してもよい。
中継装置ID304には、無線センサ装置101から受信した送信パケットを中継する中継センサ装置102の識別子(装置ID)が格納される。この識別子についても、通信システム1で採用している方式に準拠する。例えば、図1において中継センサ装置102−Aが、無線センサ装置101−eからパケットを受信して中継を行う際は、中継パケットのペイロード部310の送信元装置ID301には、無線センサ装置101−eの識別子が格納され、中継装置ID304には、中継センサ装置102−Aの識別子が格納される。このような構成により、管理装置104は、中継パケットのペイロード部310のフィールドを参照する事で、無線センサ装置101−eのパケットを、中継センサ装置102−Aが中継していることを検知できる。なお、中継装置ID304についても、中継パケットのヘッダ部に、同様の識別子が格納される場合には、ペイロード部310に中継装置ID304を含めなくてもよい。
次に、中継センサ装置102の中継可否管理部127が保持する中継可否管理テーブル400について説明する。
図4は、実施例1に係る中継可否管理テーブルの構成図である。図4は、実施例1における中継センサ装置102−Bが保持する中継可否管理テーブル400の構成例である。
中継可否管理テーブル400は、中継センサ装置毎の中継センサ装置102が通信可能な無線センサ装置101の一覧と、無線センサ装置101毎の中継可否とを管理するテーブルである。中継可否管理テーブル400のエントリ(行)は、センサ装置ID401と、中継可否402とのフィールドを含む。
センサ装置ID401には、中継センサ装置102と通信可能な無線センサ装置101、すなわち、受信したパケットの送信元となる無線センサ装置101の識別子(装置ID)が格納される。同図の例では、装置IDを、図1の無線センサ装置101の参照符号における添字部分(「101−b」であれば、「b」)としている。中継センサ装置102では、無線センサ装置101から送信パケットを受信すると、中継可否管理テーブル400の各エントリのセンサ装置ID401を参照し、センサ装置ID401に送信パケットに含まれる無線センサ装置101の装置IDが未登録である場合は、新たなエントリを追加し、このエントリのセンサ装置IDに、この無線センサ装置101の装置IDを格納する。
中継可否402には、エントリのセンサ装置ID401に格納された装置IDの無線センサ装置101から受信した送信パケットの中継が許可されているか否か(中継可否)が格納される。中継センサ装置102は、センサ装置ID401に装置IDが登録されていない無線センサ装置101から送信パケットを受信した際には、対応するエントリの中継可否402に中継を許可することを示す「0(許可)」を登録する。その後、管理装置104からこの無線センサ装置101の送信パケットの中継の禁止が命じられた場合には、中継センサ装置102は、この無線センサ装置101に対応するエントリの中継可否402の値を、中継を禁止することを示す「1(禁止)」に更新する。
図4に示す中継可否管理テーブル400は、中継センサ装置102−Bは、4台の無線センサ装置101−b〜eと通信可能(送信パケットを中継することが可能)であり、そのうちの無線センサ装置101−eの送信パケットの中継が禁止されていることを表している。なお、図4に示す中継可否管理テーブル400では、中継可否402において、「0」と「1」とで中継可否を表しているが、別の記述方法であってもよい。
次に、管理装置104の収集情報管理部148が保持する収集情報管理テーブル500について説明する。
図5は、実施例1に係る収集情報管理テーブルの構成図である。
収集情報管理テーブル500は、無線センサ装置101及び中継センサ装置102のそれぞれについての、通信可能な(機能的に送信パケットの中継可能な)中継センサ装置102の一覧情報と、中継を許可する中継センサ装置102の情報と、送信スケジュール(この装置からのデータを収集するスケジュール)と、送信されるパケットのサイズ(パケットサイズ)とを管理するテーブルである。
収集情報管理テーブル500のエントリは、センサ装置ID501と、通信可能装置ID502と、中継装置ID503と、送信スケジュール504と、パケットサイズ505とのフィールドを含む。
センサ装置ID501には、無線センサ装置101又は中継センサ装置102の装置IDが格納される。図5の例においても、装置IDを、図1の無線センサ装置101、中継センサ装置102の参照符号における添字部分(「101−b」であれば、「b」)としている。
通信可能装置ID502には、エントリのセンサ装置ID501に格納されている装置IDに対応する装置と通信可能であって、機能的にその装置の送信パケットを中継可能な中継センサ装置102の装置ID(中継装置情報の一例)が格納される。管理装置104は、集約装置103を介して中継センサ装置102が送信した中継パケットを受信した際、中継パケットのペイロード部310の送信元装置ID301と、中継装置ID304とを参照することで、送信元装置ID301の装置IDの無線センサ装置101が送信するパケットを、どの中継センサ装置102が通信可能であって機能的に中継可能であるかを把握することができ、この中継センサ装置102の装置IDを通信可能装置ID502に格納する。なお、通信可能な中継センサ装置102が複数ある場合には、通信可能装置ID502には、複数の中継センサ装置102の装置IDが格納される。
中継装置ID503には、通信可能装置ID502に格納されている装置IDの中継センサ装置102のうち、実際に中継を許可する中継センサ装置102の装置IDが格納される。管理装置104は、通信可能装置ID502に複数の装置IDが登録されている場合、冗長な中継処理を回避するために、後述する中継可否判定処理(図7参照)により、中継センサ装置102毎の中継可否を決定し、中継許可と決定した中継センサ装置102の装置IDを中継装置ID503に格納する。図5の例では、例えば無線センサ装置101−eと、中継センサ装置102−A,102−Bとの2台が通信可能(機能的にパケットの中継が可能)であるが、中継センサ装置102−Bによる中継が禁止され、中継センサ装置102−Aの中継が許可されていることを表している。
送信スケジュール504には、エントリのセンサ装置ID501に格納されている装置IDの装置における送信スケジュールが格納される。図5の例では、送信スケジュールとして、データの収集周期としているが、これに限られず、例えば、具体的な収集時刻など、任意の形式であってよい。管理装置104は、集約装置103を介してセンサ値が格納されたパケットを受信すると、パケットのペイロード部300、310の送信元装置ID301と、タイムスタンプ302とを参照することで、送信元装置ID301に格納されている装置IDの装置における送信スケジュールを把握することができ、この装置スケジュールをこの装置に対応するエントリの送信スケジュール504に格納する。例えば、収集周期については、同一の装置に関する前回の受信パケットのタイムスタンプと、最新の受信パケットのタイムスタンプとの差を取ることで算出することができる。なお、受信パケットの情報に基づく送信スケジュールの算出方法は、他の方法であってもよい。勿論、管理装置104のアプリケーションプログラム146にて、明示的に各装置の送信スケジュール情報を保持している場合には、この送信スケジュール情報に基づいて送信スケジュール504に値を登録してもよい。
パケットサイズ505には、エントリのセンサ装置ID501に登録されている装置IDの装置から収集するデータのパケットのパケットサイズが格納される。図5の例では、パケットサイズをバイト単位の表記としているが、任意の単位でよい。管理装置104は、集約装置103を介してセンサ値が格納されたパケットを受信すると、このパケットのサイズを算出し、このパケットのペイロード部300,310の送信元装置ID301を参照することで、いずれの装置から収集されたデータに関するパケットであるかを特定することができ、特定された装置に対応するエントリにおけるパケットサイズ505に算出したパケットサイズを格納する。ここで、送信スケジュール及びパケットサイズが、無線センサ装置101の送信トラフィック量を特定可能な無線センサ装置トラフィック量情報に相当する。
なお、図5の例では、無線センサ装置101及び中継センサ装置102のそれぞれに対して、送信スケジュールとパケットサイズとを管理するようにしているが、同一装置からパケットサイズの異なる複数種類の情報を、それぞれ異なる送信スケジュールで収集する場合は、これらの複数種類の情報のそれぞれに対するエントリを収集情報管理テーブル500に登録するようにしてもよい。
次に、通信システム1において、無線センサ装置101が送信したデータを収集する処理(データ収集処理)を行い、管理装置104にて複数の中継センサ装置102による冗長な中継処理が行われていることを検知して中継を制御する処理(中継制御処理)を行い、その結果、複数装置による冗長な中継処理が解消されるまでの全体的な流れを説明する。
図6は、実施例1に係るデータ収集及び中継制御処理のシーケンス図である。
無線センサ装置101は、各々のセンサプログラム115で定義された送信スケジュール(収集周期)に従ってセンサ112による計測処理を行い、計測処理によって取得したセンサ値を格納したパケットを送信する。図6の例では、無線センサ装置101−eが送信したパケットを、中継センサ装置102−A,102−Bが冗長に中継処理を行い、冗長な中継処理を検知した管理装置104が中継センサ装置102−Bによる中継を禁止する例を示している。
ステップS601では、無線センサ装置101−e(具体的には、センサプログラム115を実行するCPU113)は、センサ112からセンサ値を取得する計測処理を実行する。計測処理のタイミングは、例えば、センサプログラム115で定義されたスケジュールに準拠する。
ステップS602では、無線センサ装置101−eは、取得したセンサ値を通知するためのパケットを組み立て、送信する処理を行う。具体的には、無線センサ装置101−eの通信処理部116は、パケットを組み立てる。この時、通信処理部116は、パケットのペイロード部300の送信元ID301、タイムスタンプ302、及びセンサ値303に対応する値を格納する。その後、通信処理部116は、組み立てたパケットを無線送信する。
ステップS603(ステップS604)では、ステップS602で無線センサ装置101−eが送信した送信パケットを、無線センサ装置101−eの通信範囲に存在する中継センサ装置102−A(ステップS604では、中継センサ装置102−B)が受信する。
ステップS605(ステップS606)では、無線センサ装置101−eから送信パケットを受信した中継センサ装置102−A(ステップS606では、無線センサ装置102−B)が、中継可否管理部127で保持する中継可否管理テーブル400を参照し、この送信パケットの中継が許可されているか否か(中継可否)を確認する。この時、中継可否管理テーブル400のエントリのセンサ装置ID401に無線センサ装置101−eの装置IDが登録されていない場合には、無線センサ装置101−eに対応するエントリを、中継可否402を「0(許可)」として、中継可否管理テーブル400に追加する。なお、ステップS605,ステップS606の時点では、中継センサ装置102−A,102−Bにおいて、無線センサ装置101−eの送信パケットの中継が許可された状態であるものと仮定する。
ステップS607では、中継センサ装置102−Aは、無線センサ装置101−eから受信したパケットを中継する処理を実行する。具体的には、中継センサ装置102−Aの通信処理部126は、中継パケットを組み立てる。この時、通信処理部126は、無線センサ装置101−eから受信した受信パケットに基づき、中継パケットのペイロード部310の送信元ID301、タイムスタンプ302、センサ値303に値を格納するとともに、中継装置ID304に、中継センサ装置102−Aの装置IDを格納する。その後、通信処理部126は、組み立てた中継パケットを無線送信する。
ステップS608では、集約装置103は、ステップS607で中継センサ装置102−Aにより送信された中継パケットを受信する。ステップS609では、集約装置103は、ステップS608で受信した中継パケットを、管理装置104宛に転送する。ステップS610では、管理装置104が、ステップS609で集約装置103により転送された中継パケットを受信する。
ステップS611では、管理装置104は、ステップS610で受信したパケットに基づいて、収集情報管理テーブル500を更新する。具体的には、管理装置104の通信処理部147は、受信した中継パケットの解析処理を行い、中継パケットのペイロード部310に格納された中継装置ID304、送信元装置ID301、タイムスタンプ302を取得し、中継パケットのパケットサイズを算出する。次いで、収集情報管理部148は、算出された各情報に基づいて、収集情報管理テーブル500への登録処理を行う。
ここで、ステップS610で受信した中継パケットのペイロード部310の中継装置ID304に中継センサ装置102−Aの装置IDが格納され、送信元装置ID301には、無線センサ装置101−eの装置IDが格納されており、収集情報管理部148は、収集情報管理テーブル500において、無線センサ装置101−eに対応するエントリの通信可能装置ID502の欄に、中継センサ装置102−Aの装置IDを登録する。なお、図6の例では、管理装置104のアプリケーションプログラム146で各装置の送信スケジュール情報を保持している場合など、1回のパケット受信で送信スケジュールを把握できるケースを例示しているが、前述のように過去に受信したパケットのタイムスタンプとの差分を取ることで収集周期を判定する場合など、送信スケジュールの把握に複数パケットの受信を必要とする場合には、複数パケットの受信後に収集情報管理テーブル500の送信スケジュール504の値を登録すればよい。なお、中継装置ID503は、後述のステップS617における中継可否判定処理で登録されるため、このステップの処理では、空欄としていてもよい。
ステップS612では、中継センサ装置102−Bが、無線センサ装置101−eから受信したパケットを中継する処理を実行する。このステップでの処理は、動作主体が異なる点と、中継センサ装置102−Bの通信処理部126がパケットを組み立てる際に、中継装置ID304に中継センサ装置102−Bの装置IDを格納する点とを除いて、ステップS607と同様である。なお、本実施例では、ステップS607とS612とで、中継センサ装置101−Aと、中継センサ装置101−Bとの送信が競合しないように、時間をずらして中継を行うようにしているが、この実現方法は、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)を適用するなど、任意の方法でよい。
ステップS613では、集約装置103が、ステップS612で中継センサ装置102−Bが送信した中継パケットを受信する。ステップS614では、集約装置103がステップS613で受信したパケットを、管理装置104宛に転送する。ステップS615では、管理装置104がステップS614で集約装置103が転送したパケットを受信する。
ステップS616では、管理装置104は、ステップS615で受信したパケットに基づいて、収集情報管理テーブル500を更新する。このステップでの処理内容は、ステップS611と同様である。ここで、ステップS615で受信した中継パケットのペイロード部310の中継装置ID304に中継センサ装置102−Bの装置IDが格納され、送信元装置ID301には、無線センサ装置101−eの装置IDが格納されており、収集情報管理部148は、収集情報管理テーブル500において、無線センサ装置101−eに対応するエントリの通信可能装置ID502に、中継センサ装置102−Bの装置IDを追加登録する。
上記したステップS611とステップS616とを経ることにより、収集情報管理テーブル500の無線センサ装置101−eに対応するエントリの通信可能装置ID502には、中継センサ装置102−A,102−Bの装置IDが登録されることとなり、管理装置104は、無線センサ装置101−eが送信した送信パケットについて、両装置による冗長な中継が行われていることを検知可能となる。なお、図6の例では、ステップS611とステップS616とにおいて、管理装置104は、パケット受信後に収集情報管理テーブル500の更新処理を行うようにしているが、収集情報管理テーブル500の更新処理のタイミングは、例えば規定時刻での実施でもよく、特定の方法に限定されるものではない。
ステップS617では、管理装置104は、収集情報管理テーブル500の通信可能装置ID502に登録されている各中継センサ装置に対して、中継可否を決定する、後述する中継可否判定処理(図7参照)を実行する。なお、このステップS617の実行タイミングは、ステップS616の処理との時間的な関係はなくてもよく、例えば、規定時刻で実施されてもよい。
中継可否判定処理では、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500のセンサ装置ID501に格納されている装置IDの各装置のエントリにおいて、通信可能装置ID502に1台の装置の装置IDしか登録されていない場合には、この装置IDの装置による中継を許可し、このエントリの中継装置ID503にこの装置IDを登録する。一方、通信可能装置ID502に、複数の装置の装置IDが登録されており、複数の装置による同一パケットの冗長な中継を検知した場合には、中継制御管理部149は、各中継センサ装置102の単位時間当たりの送信トラフィック量を算出し、この送信トラフィック量に基づいて、各装置の中継許可または中継禁止を判定する。そして、中継制御管理部149は、中継許可する装置の装置IDのみをエントリの中継装置ID503に登録する。
ステップS618では、中継制御管理部149は、ステップS617で中継禁止の判定を下した中継センサ装置102に対して、中継禁止とする対象の無線センサ装置101の装置IDとともに、中継禁止の旨を含む中継禁止命令を通知する。この中継禁止命令は、中継センサ装置102における中継可否管理テーブル400の更新命令である。図6の例では、ステップS617で中継センサ装置102−Bによる無線センサ装置101−eのパケットの中継禁止を判定したものとし、中継センサ装置102−B宛に中継禁止命令を通知している。なお、図6の例では、管理装置104から中継禁止命令のみを送信しているが、勿論中継を許可した中継センサ装置101に対して中継許可の旨を通知してもよい。
ステップS619では、集約装置103が、ステップS618で管理装置104が送信した中継可否管理テーブルの中継禁止命令のパケットを受信する。ステップS620では、集約装置103が、ステップS619で受信した中継禁止命令のパケットを、中継禁止命令の送信先宛(この例では、中継センサ装置102−B宛)に転送する。
ステップS621では、中継禁止命令の送信先の中継センサ装置102(この例では、中継センサ装置102−B)が、集約装置103が転送した中継禁止命令のパケットを受信する。
ステップS622では、中継禁止命令のパケットを受信した中継センサ装置102(この例では、中継センサ装置102−B)が、中継禁止命令のパケットに基づいて、中継可否管理テーブル400を更新する。具体的には、中継センサ装置102−Bの通信処理部126が受信したパケットを解析して、管理装置104から無線センサ装置101−eの送信パケットに対する中継禁止を命じられたことを確認し、中継可否管理部127は、保持する中継可否管理テーブル400において、無線センサ装置101−eに対応するエントリにおける中継可否402を「0(許可)」から「1(禁止)」に更新する。なお、確実に中継可否管理テーブル400の更新を実行させるため、中継禁止命令を受信した中継センサ装置102に対し、受信完了の旨の応答パケットを管理装置104宛に明示的に送信させるようにし、中継禁止命令の送信から一定期間経過しても受信完了の応答パケットを得られない場合に、管理装置104が中継禁止命令を再送するようにしてもよい。勿論、予めパケットの欠損を見越して、管理装置104が同一の中継禁止命令のパケットを複数回送信するようにしてもよい。
ステップS623では、再び、無線センサ装置101−eがセンサ値を取得する計測処理を実行する。この計測処理の実行タイミングは、センサプログラム115で定義されたスケジュールに準拠する。ステップS624は、ステップS602と同様な処理であり、無線センサ装置101−eがセンサ値を通知するためのパケットを組み立てて送信する。
ステップS625(ステップS626)では、S624で無線センサ装置101−eが送信した送信パケットを、無線センサ装置101−eの通信範囲に存在する中継センサ装置102−A(ステップS626では、中継センサ装置102−B)が受信する。
ステップS627では、中継センサ装置102−Aは、ステップS605と同様に、中継可否管理部127で保持する中継可否管理テーブル400を参照し、この送信パケットの中継が許可されているか否か(中継可否)を確認する。ここで、中継センサ装置102−Aは、管理装置104より中継禁止を命令されておらず、中継可否管理テーブル400における中継可否402は「0(許可)」のままであるので、受信パケットの中継を行うために、処理をステップS630に進める。
ステップS628では、中継センサ装置102−Bは、ステップS606と同様に、中継可否管理部127で保持する中継可否管理テーブル400を参照し、この送信パケットの中継可否を確認する。ここで、本実施例では、中継センサ装置102−Bは、管理装置104から中継禁止命令を受けて、ステップS622で中継可否管理テーブル400の無線センサ装置101−eに対応するエントリの中継可否402が「1(禁止)」に更新されているため、当該パケットの中継が禁止されていることを把握し、処理をステップS629に進める。
ステップS629では、中継センサ装置102−Bの通信処理部126は、無線センサ装置101−eからの送信パケットを破棄する。
ステップS630では、中継センサ装置102−Aは、無線センサ装置101−eから受信したパケットを中継する処理を実行する。
ステップS631〜S633では、ステップS608〜S610と同様な処理が行われる。
上記した処理により、無線センサ装置101−eが送信する送信パケットを、中継センサ装置102−Aと、中継センサ装置102−Bとの両方が冗長に中継していることを管理装置104が検知することができ、それら装置の一方に中継禁止を命じることで冗長な中継を解消することができる。
次に、図6のステップS617の中継可否判定処理について詳細に説明する。
図7は、実施例1に係る中継可否判定処理のフローチャートである。
管理装置104の中継制御管理部149は、収集情報管理部148で保持する収集情報管理テーブル500を参照して、無線センサ装置101と複数の中継センサ装置102とが通信可能(機能的に、複数の中継センサ装置102がパケットを中継可能)であることを検知すると、各中継センサ装置102における単位時間当たりの送信トラフィック量を算出し、この送信トラフィック量に基づいて中継センサ装置102毎に無線センサ装置101の送信パケットについての中継可否を判定する。
ステップS701では、管理装置104の中継制御管理部149は、収集情報管理部148が保持する収集情報管理テーブル500を参照し、センサ装置ID501に装置IDが登録された無線センサ装置101のうち1台を処理対象として選択し、処理をステップS702に進める。ここで、この処理の説明において、選択された無線センサ装置101を選択装置という。
ステップS702では、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500の選択装置のエントリの通信可能装置ID502を参照し、選択装置と通信可能な(選択装置の送信パケットを中継可能な)他の装置が複数存在するか否かを判定する。この結果、通信可能な装置が複数存在する場合(S702:YES)には、中継制御管理部149は、処理をステップS703に進め、1台しか存在しない場合(S702:NO)には、処理をステップS706に進める。
ステップS703では、中継制御管理部149は、ステップS702の通信可能装置(中継センサ装置102)毎に、単位時間当たりの送信トラフィック量を算出する。具体的には、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500を参照して、中継センサ装置102自身が単位時間当たりに生成するトラフィック量(生成トラフィック量)と、この中継センサ装置102が既に中継を担っている無線センサ装置101が単位時間あたりに生成するトラフィック量の合計値を、中継センサ装置102の単位時間当たりの送信トラフィック量として算出する。
例えば、図5の収集情報管理テーブル500の例では、無線センサ装置101−eと、2台の中継センサ装置102−A,102−Bとが通信可能であり、各中継センサ装置102−A,102−Bの単位時間当たりの送信トラフィック量を算出する。ここでは、中継センサ装置102−Aにおける1時間当たりの送信トラフィック量についての算出過程を例示する。まず、中継センサ装置102−A自身が生成するトラフィックについては、600秒周期で46バイトのパケットを生成しているので、1時間当たりに換算すると276バイトとなる。また、中継センサ装置102−Aは、無線センサ装置101−aのパケットの中継も担っている。無線センサ装置101−aの中継には、60秒周期で29バイトのパケットを中継するので、1時間当たり1740バイトの中継を伴う。したがって、中継センサ装置102−Aにおける1時間当たりの送信トラフィック量は、これらの合計である2016バイトとなる。同様の方法で中継センサ装置102−Bにおける1時間当たりの送信トラフィック量を算出すると、2420バイトとなる。なお、単位時間として1時間当たりのトラフィック量を算出する例を示したが、単位時間とする時間長は任意に設定してよい。ステップS703の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS704に進める。
ステップS704では、中継制御管理部149は、ステップS703で算出した各通信可能装置(中継センサ装置102)の単位時間当たりの送信トラフィック量を比較し、より送信トラフィック量の少ない通信可能装置に対して、選択装置の送信パケットの中継を許可し、収集情報管理テーブル500の選択装置に対応するエントリの中継装置ID503に、中継を許可した通信可能装置の識別IDを登録する。前述した1時間当たりの送信トラフィック量を例に挙げると、中継センサ装置102−Aの送信トラフィック量は2016バイトであり、中継センサ装置102−Bの送信トラフィック量は2420であるので、図5に例示する通り、よりトラフィック量の少ない中継センサ装置102−Aの装置IDが中継装置ID503に登録される。
なお、本例では、通信可能装置が2台存在し、1台のみに中継を許可する例を示したが、中継を許可する装置の台数は、必ずしも1台に限定する必要はなく、通信可能装置の総数よりも少ない台数としてもよい。例えば、通信可能装置が3台存在する場合、単位時間当たりの送信トラフィック量が少ない順に2台の通信可能装置を、中継を許可する装置として選択するようにしてもよい。ステップS704の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS705に進める。
ステップS705では、中継制御管理部149は、ステップS702の通信可能装置(中継センサ装置102)のうち、ステップS704で中継を許可されなかった通信可能装置(中継センサ装置102)について、選択装置の送信パケットの中継禁止を決定する。具体的には、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500の選択装置に対応するエントリの通信可能装置ID502に装置IDが登録されている装置のうち、中継装置ID503に装置IDが記載されていない装置が中継禁止の対象となる。なお、中継禁止の対象となった装置に対しては、後続の処理(図6のステップS618)によって、中継禁止命令が送信されることとなる。ステップS705の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS707に進める。
ステップS706では、ステップS702で通信可能装置(中継センサ装置102)が1台しか存在しない場合に、この中継センサ装置102による中継を許可と決定し、この中継センサ装置102の装置IDを、収集情報管理テーブル500の選択装置に対応するエントリの中継装置ID503に登録する。無線センサ装置101と通信可能な中継センサ装置102が1台しか存在しない場合には、送信トラフィック量の大小に依らず、この中継センサ装置102が中継を担う必要があることは自明である。ステップS706の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS707に進める。
ステップS707では、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500のセンサ装置ID501に登録された全装置IDに対応する全装置をステップS701で選択し、全装置に対応するエントリの中継装置ID503の登録が完了したか否かを確認する。この結果、全装置に対応するエントリの中継装置ID503の登録が完了している場合(S707:YES)には、中継制御管理部149は、中継可否判定処理を終了する。一方、全装置に対応するエントリの中継装置ID503の登録が完了していない場合(S707:NO)には、中継制御管理部149は、処理をステップS701に進め、未選択の装置に対する処理を継続する。
上記した中継可否判定処理によると、或る無線センサ装置101と通信可能であって送信パケットを中継可能な複数の中継センサ装置102に対して、中継可否を個別に決定することができ、冗長な中継処理を低減又は回避することができる。
以上のように、本実施例によれば、複数の中継センサ装置102による同一データの冗長な中継処理を低減することができる。さらに、各中継センサ装置102における単位時間当たりの送信トラフィック量を考慮して中継可否の決定を行うので、中継センサ装置102間の送信トラフィック量、即ち通信負荷を平準化することができ、延いては消費電力や消費帯域を平準化することができる。
次に、実施例2に係る通信システムについて説明する。
実施例1に係る通信システムでは、送信トラフィック量に基づいて中継制御を行っていたが、中継センサ装置102の送信トラフィック量、即ち通信負荷が低くても、無線センサ装置101との通信品質や、中継センサ装置102の電池残量の観点でこの中継センサ装置が中継に適さないケースも考えられる。例えば、無線センサ装置101と中継センサ装置102との通信品質が劣悪である場合は、パケットの欠損によるデータ収集率の低下が懸念される。また、中継センサ装置102が電池駆動する場合、電池残量が少ない中継センサ装置102が中継を行うと、電池切れによるデータ欠損が生じる可能性も考えられる。そこで、実施例2に係る通信システムでは、送信トラフィック量に加えて、通信品質や電池残量も考慮して中継制御を行うようにしている。なお、実施例2の説明においては、実施例1に係る通信システムと異なる部分を中心に説明し、同様な部分については説明を省略することがある。
図8は、実施例2に係る通信システムの各装置のハードウェア構成図である。なお、同図においては、プログラムをCPUが実行することにより構成される機能部については、便宜的に、そのプログラムを格納する記憶装置内に記載している。また、実施例1に係る通信システムの各部と同様な構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。
実施例2に係る通信システム1Aにおける構成要素としては、実施例1に係る中継センサ装置102が通信品質情報管理部128を更に有する点と、管理装置104が情報管理部の一例としての通信品質情報管理部150を更に有する点とが異なり、それ以外は、基本的には実施例1と同様であるため、これらの説明は省略する場合がある。
中継センサ装置102の通信品質情報管理部128は、各無線センサ装置101からパケットを受信した際の通信品質に関する情報(通信品質情報)を記録及び管理する。通信品質情報管理部128が管理する通信品質情報としては、具体的にはRSSI(Received Signal Strength Indicator)やLQI等が挙げられ、任意の情報であってもよい。また、通信品質情報としては、最後にパケットを受信した際の通信品質の最新値を管理してもよく、一定期間における通信品質の平均値を管理してもよく、任意の形態であってよい。
実施例2における通信処理部126は、無線センサ装置101のパケットを中継する際の中継パケットのペイロード部900(図9参照)に通信品質情報を格納して中継する。これにより、管理装置104では、無線センサ装置101と中継センサ装置102との間の通信品質情報を管理することができる。
管理装置104の通信品質情報管理部150は、無線センサ装置101と、無線センサ装置101と通信可能な(機能的に、無線センサ装置101の送信パケットを中継可能な)中継センサ装置102との間の通信品質一覧を管理する。具体的には、通信品質情報管理部150は、中継センサ装置102が送信した中継パケットのペイロード部900を参照することで、無線センサ装置101と中継センサ装置102との間の通信品質情報を取得する。さらに、通信品質情報管理部150は、通信品質管理テーブル1100(図11参照)を保持し、通信品質管理テーブル1100にて通信品質情報の一覧を記録し、管理する。なお、管理装置104の中継可否判定処理において、通信品質情報を考慮しない場合には、通信品質情報管理部128及び150は、省略してもよい。
次に、中継センサ装置102によって送信されるセンサデータを含むパケットのペイロード部900について説明する。
図9は、実施例2に係るパケットのペイロード部の構成図である。図9は、中継センサ装置102が無線センサ装置101から受信した送信パケットを中継して送信する場合のパケット(中継パケット)のペイロード部900の構成を示す。
ペイロード部900は、中継装置ID901、中継装置電池残量902、通信品質903、送信元装置ID904、タイムスタンプ905、及びセンサ値906のフィールドを含む。勿論、これら以外にもアプリケーションプログラムに必要なデータ等、任意の情報のフィールドをペイロード部に追加してもよい。なお、無線センサ装置101及び中継センサ装置102において、自装置が計測したセンサ値を送信する際の送信パケットのペイロード部については図3(a)に示すペイロード部300と同様である。ここで、ペイロード部900における、中継装置ID901、送信元装置ID904、タイムスタンプ905、及びセンサ値906については、図3(b)に示す同名のフィールドと同様であるため、これらの説明は省略する。
中継装置電池残量902には、パケットの中継処理を行う中継センサ装置102自身の電池残量(バッテリ残量情報)が格納される。中継装置電池残量902に、電池残量に代えて、電源電圧値などを格納するようにしてもよい。なお、中継センサ装置102が電池駆動でない場合や、管理装置104の中継可否判定処理において電池残量を考慮しない場合などにおいては、中継装置電池残量902のフィールドを省略してもよい。
通信品質903には、パケットの中継処理を行う中継センサ装置102と、パケットの送信元となる無線センサ装置101との間の通信品質情報が格納される。通信品質情報は、中継センサ装置102の通信品質情報管理部128で管理される情報に準拠する。なお、管理装置104の中継可否判定処理において、通信品質を考慮しない場合などにおいては、通信品質903のフィールドを省略してもよい。
次に、実施例2に係る管理装置104の収集情報管理部148が保持する収集情報管理テーブル1000について説明する。
図10は、実施例2に係る収集情報管理テーブルの構成図である。
収集情報管理テーブル1000は、実施例1に係る収集情報管理テーブル500のエントリにおいて、電池残量1006のフィールドが新たに追加されたテーブルである。
電池残量1006には、エントリに対応するセンサ装置ID1001に格納されている装置IDの装置(中継センサ装置102のみ)における電池残量を示している。管理装置104は、集約装置103を介して中継センサ装置102が送信した中継パケットを受信すると、中継パケットのペイロード部900における中継装置電池残量902を参照することで、中継センサ装置102の電池残量を把握でき、この電池残量の情報を、電池残量1006に格納する。
なお、図10では、電池残量1006の電池残量を、パーセント表記とする例を示しているが、中継パケットのペイロード部900の中継装置電池残量902に格納される電池残量情報の単位に準拠する形でよい。また、中継センサ装置102が電池駆動でない場合や、管理装置104の中継可否判定処理において電池残量を考慮しない場合などにおいては、電池残量1006のフィールドを省略してもよい。また、図10では、中継センサ装置102の電池残量のみを管理している例を示しているが、アプリケーションプログラム146に必要な情報として、無線センサ装置101から電池残量情報を別途収集している場合は、無線センサ装置101の電池残量情報を収集情報管理テーブル1000で管理してもよい。
次に、実施例2に係る管理装置104の通信品質情報管理部150が保持する通信品質情報管理テーブル1100について説明する。
図11は、実施例2に係る通信品質情報管理テーブルの構成図である。
通信品質情報管理テーブル1100は、各無線センサ装置101と、この装置が通信可能な(機能的にこの装置のパケットを中継可能な)中継センサ装置102との間の通信品質一覧を管理するテーブルである。通信品質情報管理テーブル1100は、集約装置103を介して中継センサ装置102からの中継パケットを管理装置104が受信した場合に、中継パケットのペイロード部900における中継装置ID901、通信品質903、送信元装置ID904の情報に基づいて、管理装置104により、記録又は更新される。
通信品質情報管理テーブル1100のエントリは、センサ装置ID1101と、通信可能装置ID1102と、通信品質1103とのフィールドを含む。
センサ装置ID1101には、無線センサ装置101の識別子(装置ID)が格納される。識別子の形式は任意であり、通信システム1Aで採用している方式に準拠する。
通信可能装置ID1102には、エントリに対応するセンサ装置ID1101の装置IDの装置と通信可能な(この装置の送信パケットを中継可能な)中継センサ装置102の識別子(装置ID)が格納される。識別子の形式は任意である。
通信品質1103には、エントリに対応するセンサ装置ID1101の装置IDの無線センサ装置101と、通信可能装置ID1102の装置IDの中継センサ装置102との間の通信品質情報が格納される。図11の例では、通信品質情報の例として、RSSIを示しているが、通信品質情報の形式は任意であり、図9の中継パケットのペイロード部900における通信品質903に格納される通信品質情報の形式に準拠する。なお、管理装置104の中継可否判定処理において、通信品質情報を考慮しない場合は、通信品質情報管理テーブル1100を保持していなくてもよい。
次に、実施例2に係る通信システム1Aでは、以下に示す点以外は、図6に示すデータ収集及び中継制御処理のシーケンス図と同様な処理を実行する。
ステップS603,S604において、中継センサ装置102の通信品質情報管理部128は、各無線センサ装置101からパケットを受信した際の通信品質情報を記録する。
ステップS607,S612においては、中継センサ装置102の通信処理部126は、図9に示すペイロード部900を含む中継パケットを組み立てて送信する。例えば、通信処理部126は、中継パケットのペイロード部900に通信品質情報を格納する。
ステップS611やS616において、管理装置104は、中継パケットのペイロード部900の情報に基づいて、収集情報管理テーブル1000の電池残量1006や、通信品質情報管理テーブル1100の通信品質1103についても更新する。
ステップS617においては、管理装置104は、後述する図12に示す中継可否判定処理を実行する。
次に、実施例2に係る管理装置104による中継可否判定処理について説明する。
図12は、実施例2に係る中継可否判定処理のフローチャートである。
実施例2に係る中継可否判定処理は、或る無線センサ装置101に対して、通信可能な中継センサ装置102が複数存在する場合に、中継センサ装置102毎に単位時間当たりの送信トラフィック量を算出し、送信トラフィック量に基づいて中継可否を判定する点は、実施例1を同様である。ただし、実施例2に係る中継可否判定処理では、送信トラフィック量の大小に依らず、電池残量が閾値未満、或いは中継対象となる無線センサ装置101との通信品質が閾値未満である中継センサ装置102による中継を禁止する点において、実施例1と異なる。以下、詳細を説明する。
ステップS1201は、図7のステップS701の処理と同様である。ステップS1201では、管理装置104の中継制御管理部149は、収集情報管理部148が保持する収集情報管理テーブル1000を参照し、センサ装置ID1001に装置IDが登録された無線センサ装置101のうち1台を処理対象として選択し、処理をステップS1202に進める。ここで、この処理の説明において、選択された無線センサ装置101を選択装置という。
ステップS1202は、ステップS702の処理と同様である。ステップS1202では、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル1000の対象装置のエントリの通信可能装置ID1002を参照し、選択装置と通信可能な(選択装置の送信パケットを中継可能な)他の装置が複数存在するか否かを判定する。この結果、通信可能な装置が複数存在する場合(S1202:YES)には、中継制御管理部149は、処理をステップS1203に進め、1台しか存在しない場合(S1202:NO)には、処理をステップS1209に進める。
ステップS1203では、中継制御管理部149は、ステップS1202の通信可能装置(中継センサ装置102)のうち、電池残量が閾値未満である、または、選択装置との通信品質が閾値未満である中継センサ装置102の中継禁止を決定する。具体的には、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル1000を参照し、電池残量1006に格納された電池残量情報に基づいて、電池残量が所定の閾値未満か否かを判定する。また、中継制御管理部149は、通信品質情報管理テーブル1100を参照し、通信品質1103に格納された通信品質情報に基づいて通信品質が所定の閾値未満か否かを判定する。なお、それぞれの閾値については任意に設定してよい。ステップS1203の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1204に進める。
ステップS1204では、中継制御管理部149は、通信可能装置の中からステップS1203で中継禁止とした中継センサ装置102を除いても通信可能装置が存在するか否かを判定する。この結果、通信可能装置が存在する場合(S1204:YES)は、中継制御管理部149は、処理をステップS1205に進め、存在しない場合(S1204:NO)は、処理をステップS1208に進める。
ステップS1205は、ステップS703と同様の処理である。中継制御管理部149は、ステップS1203で中継禁止とした中継センサ装置102以外の通信可能装置(中継センサ装置102)毎に、単位時間当たりの送信トラフィック量を算出する。ステップS1205の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1206に進める。
ステップS1206は、ステップS704と同様の処理である。中継制御管理部149は、ステップS1205で算出した各通信可能装置(中継センサ装置102)の単位時間当たりの送信トラフィック量を比較し、より送信トラフィック量の少ない通信可能装置に対して、選択装置のパケットの中継を許可し、収集情報管理テーブル1000の選択装置に対応するエントリの中継装置ID1003に装置IDを登録する。ステップS1206の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1207に進める。
ステップS1207では、中継制御管理部149は、ステップS1203で中継禁止とされていない通信可能装置(中継センサ装置102)のうち、ステップS1206で中継を許可された装置以外の装置に対して中継禁止を決定する。ステップS1207の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1210に進める。
ステップS1208では、中継制御管理部149は、ステップS1203で電池残量または通信品質が閾値未満である通信可能装置(中継センサ装置102)の中から、中継を許可する中継センサ装置102を選択する。具体的には、中継制御管理部149は、電池残量が最大である、又は選択装置との通信品質が最良である中継センサ装置102による中継を許可し、収集情報管理テーブル1000の選択装置に対応するエントリの中継装置ID1003に中継を許可した中継センサ装置102の装置IDを登録する。
このステップの処理では、ステップS1203で電池残量または通信品質情報に基づき中継禁止の判定を行った結果、選択装置が送信するパケットの中継を許可する装置が存在しなくなった場合、データ収集が実現不可となるため、例え電池残量または通信品質が閾値未満であっても、いずれかの中継センサ装置102に中継を許可するものとしている。なお、このステップでは、電池残量が最大である、または通信品質が最良である中継センサ装置102を1台選択するようにしていたが、中継を許可する台数は複数であってもよい。ステップS1208の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1210に進める。
ステップS1209は、ステップS706と同様の処理である。中継制御管理部149は、ステップS1202で通信可能装置(中継センサ装置102)が1台しか存在しない場合に、この中継センサ装置102による中継を許可と決定し、この中継センサ装置102の装置IDの識別子を、収集情報管理テーブル1000の選択装置に対応するエントリの中継装置ID1003に登録する。ステップS1209の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1210に進める。
ステップS1210は、ステップS707と同様の処理である。中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル1000のセンサ装置ID1001に登録された全装置IDに対応する全装置をステップS1201で選択し、全装置に対応するエントリの中継装置ID1003の登録が完了したか否かを確認する。この結果、全装置に対応するエントリの中継装置ID1003の登録が完了している場合(S1210:YES)には、中継制御管理部149は、中継可否判定処理を終了する。一方、全装置に対応するエントリの中継装置ID1003の登録が完了していない場合(S1210:NO)には、中継制御管理部149は、処理をステップS1201に進め、未選択の装置に対する処理を継続する。
例えば、図10の収集情報管理テーブル1000の例では、無線センサ装置101−eと中継センサ装置102−Aと、中継センサ装置102−Bとが通信可能であることを示している。実施例1に係る中継可否判定処理によれば、単位時間当たりの送信トラフィック量がより少ない中継センサ装置102−Aが中継を許可する装置として選択される。
一方、実施例2に係る中継可否判定処理によれば、例えば電池残量の閾値を30%、通信品質(RSSI)の閾値を−85dBmとした時、無線センサ装置101−eと中継センサ装置102−Aとの間の通信品質が、通信品質情報管理テーブル1100に記載の通り−89dBmであった場合、中継センサ装置102−Aによる中継が禁止される。一方、中継センサ装置102−Bの電池残量及び通信品質が図10及び図11に記載のとおりであれば、電池残量と通信品質と両方において閾値を上回っているため、中継センサ装置102−B方が中継センサ装置102−Aよりも送信トラフィック量が多いものの中継を許可する装置として選択される。このように、本実施例に係る中継可否判定処理を行うことで、電池残量や通信品質の条件が劣悪な中継センサ装置を除いた上で、適切な中継センサ装置に中継を行わせる中継制御を実現することができる。なお、図12の中継可否判定処理では、電池残量と通信品質との両方に閾値を設けて、いずれか一方でも閾値未満である場合に中継禁止と判定していたが、本発明はこれに限られず、例えば、電池残量のみ、或いは通信品質のみを基準として、中継禁止を判定してもよい。
次に、中継可否判定処理によって決定された中継可否や、付随する管理情報を出力する表示画面1300の一例を説明する。
図13は、実施例2に係る表示画面例を説明する図である。
表示画面1300は、例えば、管理装置104の中継制御管理部149(表示処理部の一例)により表示部144に表示される。表示画面1300は、地図情報や無線センサ装置101及び中継センサ装置102に関する管理情報、中継可否の判定結果等を表示するための表示エリア1301を含む。また、表示画面1300は、中継可否判定処理における判定条件を切り替えるための条件切替領域1302、表示エリア1301の表示内容を切り換えるための表示情報選択領域1303、及び情報を表示させる装置を切り替えるための表示装置選択領域1304を含む。
表示エリア1301には、地図などの現場レイアウト上に各種装置の位置が表示され、中継センサ装置の中継可否の判定結果や付随する管理情報がポップアップ画面1301a,1301bに表示される。ポップアップ画面1301a,1301bの表示内容により、ユーザは、中継センサ装置102の中継制御に関する情報を容易に視認することができる。図13の例では、ポップアップ画面1301a,1301bにおける中継センサ装置102に関する情報には、収集情報管理テーブル情報1000に基づく送信トラフィック量及び電池残量と、通信品質情報管理テーブル1100における通信品質と、中継制御管理部149によって決定された中継可否の判定結果とが含まれる。これにより、ユーザは各無線センサ装置101のパケットがどの中継センサ装置102によって中継され、どのような根拠で中継可否の判定が下されたのかを把握することができる。
条件切替領域1302は、中継可否判定処理における判定条件の適用有無を切り替える指示を入力する領域であり、管理装置104の操作部143のマウス操作などで、ユーザは判定条件の適用/非適用の切り替えを行うことができる。例えば、図12のステップS1203で電池残量に基づく中継禁止の判定を適用するか否かを切り替えたい場合には、条件切替領域1302において、電池残量の項目に対して適用可否を指定することで、容易に適用要否を制御することができる。
表示情報選択領域1303は、表示エリア1301(ポップアップ画面1301a,1301b)に表示する管理情報の表示/非表示の切り替えの指示を入力する領域であり、管理装置104の操作部143のマウス操作などで、ユーザは管理情報の種類ごとに、表示/非表示の指定を行うことにより、表示エリア1301における管理情報の種類ごとの表示/非表示を切り替えることができる。表示装置選択領域1304は、表示エリア1301における装置別の管理情報(ポップアップ画面1301a,1301b)の表示/非表示の切り替えの指示を入力する領域であり、管理装置104の操作部143のマウス操作などで、ユーザは装置ごとに管理情報の表示/非表示の指定を行うことにより、表示エリア1301における装置の管理情報の表示/非表示を切り替えることができる。
例えば、装置数が多い場合などにおいて、全ての管理情報を表示すると、画面上の出力情報が多くなり、視認性が低下する虞がある。その場合は、表示情報選択領域1303や表示装置選択領域1304において、表示内容の制御を行うことで、表示画面1300における情報の視認性を改善することができる。なお、管理情報に関する表示については、図13に示す表示画面1300に限られず、例えば、管理装置104が保持する各種テーブルを表形式で表示するなどしてもよく、特定の方法に限定されるものではない。また、表示画面1300に、条件切替領域1302、表示情報選択領域1303、又は表示装置選択領域1304の少なくとも一つを含んでなくてもよい。また、実施例1における管理装置104において、同様な表示画面1300を表示するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、中継センサ装置102の送信トラフィック量だけでなく、中継センサ装置102の電池残量や、無線センサ装置101との通信品質も考慮して、より適切な中継制御を実現することができる。これにより、複数の中継センサ装置102による同一データの冗長な中継処理を低減し、且つ電池残量や通信品質の条件が劣悪な中継センサ装置102による中継を回避することができ、無線センサ装置101からのデータ収集率を向上することができる。
次に、実施例3に係る通信システムについて説明する。
実施例3に係る通信システムでは、中継センサ装置毎に単位時間当たりに送信可能なトラフィック量に上限を設けることを想定する。例えば、通信システムにおける通信帯域の制約から上限が生じる他、非常時にアラート通知を送信するために、常に一定の通信帯域を空けておきたい場合などにおいて、送信トラフィック量に許容上限を設けることが考えられる。このような想定をした場合に、同一データを冗長に中継する複数の中継センサ装置102において、何れも送信トラフィック量の許容上限に対して余裕がある場合は、消費電力や消費帯域よりも冗長中継によるデータ収集率の向上を優先する方が望ましいケースも考えられる。
一方、無線センサ装置101の中継を委ねたい中継センサ装置102(所望中継センサ装置)が、単位時間当たりの許容トラフィック量を超過していることにより中継を委ねられない場合に、所望中継センサ装置が既に中継を担っている他の無線センサ装置の中継処理を、他の中継センサ装置に移行してでも、所望中継センサ装置による中継を実現すべきケースも考えられる。そこで、実施例3に係る通信システムは、これら2つのケースに対応した、送信トラフィック量の上限を考慮した中継制御を行うことのできる通信システムとしている。
実施例3に係る通信システムは、管理装置の中継制御管理部で実施する中継可否判定処理及びそれに係る構成以外については、実施例1又は実施例2と同様であるため、同様な処理及び構成についての説明は省略する。また、実施例3の説明においては、実施例1又は実施例2と同様な構成については、同一の符号を用いて説明する。
まず、管理装置104の中継制御管理部149による中継可否判定処理について説明する。
図14は、実施例3に係る中継可否判定処理のフローチャートである。
中継可否判定処理は、図7のステップS617において、管理装置104の中継制御管理部149に実行される処理である。
実施例3に係る中継可否判定処理は、或る無線センサ装置101と通信可能な複数の中継センサ装置102が存在する場合に、この無線センサ装置101によるトラフィックを中継しても、中継センサ装置102の送信トラフィック量が許容値を超えない場合に限り、送信トラフィック量の大小に依らず、中継センサ装置102に中継を許可する点で実施例1及び実施例2と異なる。また、或る無線センサ装置101の中継を委ねたい中継センサ装置102において、送信トラフィック量の許容値を超過することにより中継を許可できない場合に、他の無線センサ装置101における中継処理の分担を変更する点でも実施例1及び実施例2と異なる。なお、図14に示す中継可否判定処理では、説明の簡単化のために、電池残量や通信品質に基づく中継禁止の判定処理(ステップS1203の処理等)を加えていないが、実施例2と同様に、これら情報に基づく中継禁止の判定処理を加えてもよい。また、送信トラフィック量に関する許容値は、任意に設定してもよい。
ステップS1401は、図7のステップS701の処理と同様である。ステップS1401では、管理装置104の中継制御管理部149は、収集情報管理部148が保持する収集情報管理テーブル500を参照し、センサ装置ID501に装置IDが登録された無線センサ装置101のうち1台を処理対象として選択し、処理をステップS1402に進める。ここで、この処理の説明において、選択された無線センサ装置101を選択装置という。
ステップS1402は、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500の通信可能装置ID502を参照して、選択装置に対する通信可能装置(中継センサ装置102)を確認し、この中継センサ装置102毎に、単位時間当たりの送信トラフィック量を算出する。中継センサ装置102の送信トラフィック量は、例えば、中継センサ装置102自身が単位時間当たりに生成するトラフィック量と、この中継センサ装置102が既に中継を担っている無線センサ装置101が単位時間あたりに生成するトラフィック量との合計値である。ステップS1402の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1403に進める。
ステップS1403では、中継制御管理部149は、中継センサ装置102の単位時間当たりの送信トラフィック量が所定の許容値を超える場合に、この中継センサ装置102による中継禁止を決定する。ステップS1403の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1404に進める。
ステップS1404では、中継制御管理部149は、通信可能装置の中からステップS1403で中継禁止とした中継センサ装置102を除いても通信可能装置が存在するか否かを判定する。この結果、通信可能装置が存在する場合(S1404:YES)は、中継制御管理部149は、処理をステップS1405に進め、存在しない場合(S1404:NO)は、処理をステップS1406に進める。
ステップS1405では、中継制御管理部149は、ステップS1404で存在するとされてた中継センサ装置102について、選択装置についての中継を許可し、収集情報管理テーブル500の選択装置に対応するエントリの中継装置ID503に装置IDを登録する。このように、送信トラフィック量の大小に依らず、送信トラフィック量が許容値を下回る中継センサ装置102による中継を許可することで、中継センサ装置102における消費電力や消費帯域が増加する可能性はあるが、無線センサ装置101からのデータ収集率向上することができる。なお、ステップS1405において、中継が許可される中継センサ装置102の台数が過度に多い場合は、適宜任意の台数の中継センサ装置102に対して中継を禁止してもよい。ステップS1405の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1410に進める。
ステップS1406では、中継制御管理部149は、ステップS1403で送信トラフィック量の許容値超過により中継を禁止された中継センサ装置102において、既に中継を担っている無線センサ装置101のうち、他の中継センサ装置102に中継を委ねられる装置が存在するか否かを確認する。具体的には、収集情報管理テーブル500の中継装置ID503に、この中継センサ装置102の装置IDが登録された無線センサ装置101のうち、通信可能装置ID502にこの中継センサ装置102以外の装置IDが登録されている無線センサ装置101が存在するか否かを確認する。
ここで、ステップS1403において、選択装置(第1無線センサ装置)と通信可能な中継センサ装置102が全て中継禁止の判定となってしまった場合、選択装置からのデータ収集が実現不可となる。そこで、このステップでは、この中継センサ装置102(第1中継装置)が既に中継を担っている無線センサ装置101(第2無線センサ装置)についての中継処理を、他の中継センサ装置102(第2中継装置)に移行して、この中継センサ装置102の送信トラフィック量の軽減を図る狙いがある。
ステップS1406の確認の結果、他の中継センサ装置102の中に中継を委ねられる装置(第2中継装置)が存在する場合(S1406:YES)は、中継制御管理部149は、処理をステップS1407に進め、存在しない場合(S1406:NO)は、処理をステップS1409に進める。
ステップS1407では、中継制御管理部149は、ステップS1406で他の中継センサ装置102に中継を委ねられることを確認した無線センサ装置101(第2無線センサ装置)について、収集情報管理テーブル500の中継装置ID503を更新する処理である。具体的には、中継制御管理部149は、ステップS1403で中継を禁止された中継センサ装置102の装置IDを中継装置ID503から削除し、代わりに通信可能装置ID502に格納されている他の中継センサ装置102の装置IDを登録する。この無線センサ装置101についての中継可否の変更については、別途管理装置104から中継センサ装置102に対して、命令を行うものとする。なお、他の中継センサ装置102に中継を委ねられる無線センサ装置101の台数が多い場合は、必ずしも全ての無線センサ装置101についての中継処理を、他の中継センサ装置102に変更する必要はない。例えば、1台ずつ順に中継装置ID503を更新し、選択装置が単位時間当たりに生成するトラフィック量を合算しても、中継センサ装置102における単位時間当たりの送信トラフィック量が許容値を下回ることが確認できた時点で、中継装置ID503の更新を終了するようにしてもよい。ステップS1407の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1408に進める。
ステップS1408では、中継制御管理部149は、自装置が中継を担っていた無線センサ装置101の中継処理をステップS1407で他の中継センサ装置102に変更されたことで、送信トラフィック量が軽減された中継センサ装置102に対し、選択装置についての中継を許可する処理である。中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500において、選択装置に対応するエントリの中継装置ID503に、送信トラフィック量が軽減された中継センサ装置102の装置IDを登録する。これにより、送信トラフィック量の許容値超過により中継可能な中継センサ装置102が存在しなかった無線センサ装置101においても、中継可能な中継センサ装置102を確保することができる。ステップS1408の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1410に進める。
ステップS1409では、中継制御管理部149は、選択装置が送信するパケットを中継可能な中継センサ装置102が存在しないことを判断し、その旨を管理装置104の表示部144などを介してエラー表示する。この時、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500における選択装置に対応するエントリの中継装置ID503に、エラー情報を登録してもよい。ステップS1409の処理が終了すると、中継制御管理部149は、処理をステップS1410に進める。
ステップS1410では、ステップS707と同様の処理である。中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500のセンサ装置ID501に登録された全装置IDに対応する全装置をステップS1401で選択し、全装置に対応するエントリの中継装置ID503の登録が完了したか否かを確認する。この結果、全装置に対応するエントリの中継装置ID503の登録が完了している場合(S1410:YES)には、中継制御管理部149は、中継可否判定処理を終了する。一方、全装置に対応するエントリの中継装置ID503の登録が完了していない場合(S1410:NO)には、中継制御管理部149は、処理をステップS1401に進め、未選択の装置に対する処理を継続する。
次に、図14の中継可否判定処理において、或る中継センサ装置102に対して送信トラフィック量の許容値超過により、無線センサ装置101の中継を委ねられない場合に、中継センサ装置102間で中継処理の分担を変更する例を説明する。
図15は、実施例3に係る収集情報管理テーブルの更新例を説明する図である。図15(a)は、中継可否判定処理の実行前の収集情報管理テーブル500の状態の例を示し、図15(b)は、中継可否判定処理の実行後の収集情報管理テーブル500の状態の例を示す。
中継可否判定処理の実行前においては、図15(a)に示す収集情報管理テーブル500の状態によると、無線センサ装置101−aの中継を担っている中継センサ装置102−Aの1時間当たりの送信トラフィック量は、上記実施例1で示した通り、2016バイトである。一方、無線センサ装置101−b〜dの中継を担っている中継センサ装置102−Bの1時間当たりの送信トラフィック量は2420バイトである。なお、各中継センサ装置102において、1時間当たりに許容される送信トラフィック量(許容トラフィック量)は3500バイトであると仮定する。
ここで、無線センサ装置101−eについてのパケットを中継する中継センサ装置を決定することを考える。図15(a)に示す収集状態管理テーブル500によれば、無線センサ装置101−eと通信可能な装置は、中継センサ装置102−Bのみである。しかし、無線センサ装置101−eが1時間当たりに生成するトラフィック量は、1500バイト(3600[s]/60[s]*25=1500)バイトである。したがって、中継センサ装置102−Bが無線センサ装置101−eの中継処理を行うと、1時間当たりの送信トラフィック量が2420+1500=3920バイトとなってしまい、許容トラフィック量を超過してしまう。この結果、中継可否判定処理のステップS1403において、中継センサ装置102−Bは、中継禁止の判定を受けてしまう。
この結果、中継禁止とした装置を除くと、無線センサ装置101−eと通信可能な装置が存在しなくなるので、ステップS1404で、NOと判定されて、処理は、ステップS1406に進められる。ステップS1406では、中継センサ装置102−Bが中継を担っている無線センサ装置101のうち、他の中継センサ装置102に中継処理を変更できる装置が存在するか否かを検証する。図15(a)の例では、無線センサ装置101−cが中継センサ装置102−Aでも中継可能である。中継センサ装置102−Aが無線センサ装置101−cのパケットを中継しても、1時間当たりの送信トラフィック量は、2516バイトに留まり、許容トラフィック量の観点でも問題がない。
この結果、処理がステップS1407に進み、ステップS1407では、無線センサ装置101−cの中継処理を中継センサ装置102−Aに変更し、図15(b)に示すように、収集情報管理テーブル500の無線センサ装置101−cのエントリの中継装置ID503を中継センサ装置102−Bを示す「B」から中継センサ装置102−Aを示す「A」に更新する。この時点で、中継センサ装置102−Bにおける1時間当たりの送信トラフィック量は1920バイトに減少し、無線センサ装置101−eのパケットを中継しても送信トラフィック量は3420バイトに留まることとなる。従って、ステップS1408で、中継センサ装置102−Bによる無線センサ装置101−eについての中継が許可され、図15(b)に示すように、無線センサ装置101−eのエントリの中継装置ID503に「B」が登録される。
以上説明したように、本実施例に係る中継制御を行うことで、所定の許容トラフィック量に対して余裕のある複数の中継センサ装置に無線センサ装置についての中継処理を委ねて、データ収集率の向上を実現することができる。また、許容トラフィック量の超過に起因して中継可能な中継センサ装置が決定されない無線センサ装置に対して、中継センサ装置間の中継処理の変更制御により、中継可能な中継センサ装置を提供することができる。即ち、通信システムに収容可能な無線センサ装置の台数を増加させることができる。
次に、実施例4に係る通信システムについて説明する。
実施例1〜実施例3に係る通信システムでは、単位時間当たりの送信トラフィック量を考慮して中継制御を行っていたが、単位時間当たりの送信トラフィック量ではなく、或る特定時間区間内に限定した送信トラフィック量に基づいて、中継制御を行う方が望ましいケースも考えられる。例えば、中継センサ装置毎にトラフィックが集中する時間帯が異なる場合において、無線センサ装置の送信タイミングと、中継センサ装置においてトラフィックが集中する時間帯とが重複する場合、無線センサ装置が送信するパケットの中継処理が後回しにされ、データ収集に要する遅延時間が大きくなることが懸念される。この懸念を考慮すると、例え単位時間当たりの送信トラフィック量が他の中継センサ装置より多くても、無線センサ装置の送信タイミングに相当する時間区間内の送信トラフィック量が少ない中継センサ装置に、無線センサ装置についての中継を委ねた方がよいケースもある。そこで、実施例4に係る通信システムでは、単位時間当たりではなく、特定時間区間内における送信トラフィック量(所定の送信トラフィック量の一例)を考慮して中継制御を行うようにしている。
実施例4に係る通信システムは、管理装置の中継制御管理部で実施する中継可否判定処理及びそれに係る構成以外については、実施例1〜実施例3と同様であるため、同様な処理及び構成についての説明は省略する。また、実施例4の説明においては、実施例1〜実施例3と同様な構成については、同一の符号を用いて説明する。
管理装置104の中継制御管理部149による中継可否判定処理について説明する。
図16は、実施例4に係る中継可否判定処理のフローチャートである。
中継可否判定処理は、図7のステップS617において、管理装置104の中継制御管理部149に実行される処理である。
実施例4に係る中継可否判定処理は、中継センサ装置102における単位時間当たりの送信トラフィック量ではなく、特定時間区間に限定した送信トラフィック量に基づいて、中継可否の判定を行う点で実施例1〜3と異なる。なお、図14に示す中継可否判定処理では、説明の簡単化のために、電池残量や通信品質に基づく中継禁止の判定処理(ステップS1203の処理等)や、許容トラフィック量に基づく中継禁止の判定(ステップS1403の処理等)を加えていないが、実施例2及び実施例3と同様に、これら情報に基づく中継禁止の判定処理を加えてもよい。また、送信トラフィック量の算出対象とする時間区間は、任意に設定しても構わない。
実施例4に係る中継可否判定処理におけるステップS1603以外のステップの処理は、図7の対応する各ステップと同様な処理であるため、これらの処理についての説明は省略する。
ステップS1603では、中継制御管理部149は、ステップS1602の通信可能装置(中継センサ装置102)毎に、所定時間区間における送信トラフィック量を算出する。具体的には、中継制御管理部149は、収集情報管理テーブル500を参照して、中継センサ装置102自身が所定時間区間に生成するトラフィック量と、この中継センサ装置102が既に中継を担っている無線センサ装置101が所定時間区間に生成するトラフィック量の合計値を、送信トラフィック量として算出する。ここで、収集情報管理テーブル500の送信スケジュール504の送信スケジュール及びパケットサイズ505のパケットサイズは、所定時間区間に対応する値としている。なお、算出対象とする時間区間の幅が狭く、図5のような収集周期情報のみではトラフィック量の算出ができない場合には、送信スケジュール情報として、収集周期とは別に収集開始の起点時刻や、実際に収集を行う具体的な時刻を管理してもよい。
ステップS1604以降のステップでは、中継制御管理部149は、この所定時間区間における送信トラフィック量の大小に基づいて、中継センサ装置102毎に中継可否の判定を行う。
以上説明したように、実施例4に係る通信システムでは、特定時間区間における送信トラフィック量を考慮して適切な中継装置を選択することができる。例えば、或る無線センサ装置のデータ収集を行う時間帯に特化した送信トラフィック量に基づいて、中継制御を行い、この時間帯における送信トラフィック量が少ない中継センサ装置に無線センサ装置についての中継を委ねることで、データ収集に伴う遅延時間を短縮することができる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をしてもよい。
また、上記各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記各構成、機能等を、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することにより実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に記録しておき、その記録媒体から読み出して実行するようにしてもよい。
1,1A:通信システム、101:無線センサ装置、102:中継センサ装置、103:集約装置、104:管理装置、111:通信I/F、112:センサ、113:CPU、114:記憶装置、115:センサプログラム、116:通信処理部、121:通信I/F、122:センサ、123:CPU、124:記憶装置、125:センサプログラム、126:通信処理部、127:中継可否管理部、131:通信I/F、132:CPU、133:記憶装置、134:通信処理部、141:通信I/F、142:CPU、143:操作部、144:表示部、145:記憶装置、146:アプリケーションプログラム、147:通信処理部、148:収集情報管理部、149:中継制御管理部、150:通信品質情報管理部

Claims (15)

  1. 複数の無線センサ装置から送信されたデータを、1以上の中継装置を介して受信して管理する管理装置であって、
    前記中継装置を介して受信した前記データに基づいて、前記無線センサ装置と通信可能な中継装置を特定可能な中継装置情報と、前記データを送信する前記無線センサ装置の所定の送信トラフィック量を特定可能な無線センサ装置トラフィック量情報、又は前記中継装置のバッテリ残量を特定可能なバッテリ残量情報とを収集して管理する情報管理部と、
    前記情報管理部によって管理されている前記中継装置情報に基づいて、同一の前記無線センサ装置と通信可能な中継装置が複数存在するか否かを判定し、通信可能な中継装置が複数存在する場合に、前記無線センサ装置トラフィック量情報に基づいて算出される前記中継装置による所定の送信トラフィック量、又は、前記中継装置の前記バッテリ残量情報に基づいて、前記通信可能な中継装置における前記無線センサ装置のデータの中継を制御する中継制御管理部と、
    を備える管理装置。
  2. 前記情報管理部は、前記無線センサ装置トラフィック量情報、前記バッテリ残量情報、又は、前記無線センサ装置と前記中継装置との間の通信品質を示す通信品質情報との3種類の情報の中の少なくとも2種類の情報と、前記中継装置情報とを収集して管理し、
    前記中継制御管理部は、前記情報管理部によって管理されている前記中継装置情報に基づいて、同一の前記無線センサ装置と通信可能な中継装置が複数存在するか否かを判定し、通信可能な中継装置が複数存在する場合に、前記情報管理部が管理している前記少なくとも2種類の情報に基づいて、前記通信可能な中継装置における前記無線センサ装置のデータの中継を制御する
    請求項1に記載の管理装置。
  3. 前記中継装置は、所定のセンサを含み、前記センサによって検出された検出情報を含むデータを送信し、
    前記中継装置による所定の送信トラフィック量には、前記中継装置に含まれる前記センサによって検出された前記検出情報を含むデータのトラフィック量も含まれる
    請求項2に記載の管理装置。
  4. 前記中継制御管理部は、同一の前記無線センサ装置と通信可能な複数の中継装置における一部の中継装置に、前記無線センサ装置のデータの中継を許可するように制御する
    請求項1に記載の管理装置。
  5. 前記中継制御管理部は、同一の前記無線センサ装置と通信可能な複数の中継装置における、前記バッテリ残量情報が示すバッテリ残量が所定の閾値以下である中継装置、又は、前通信品質情報が示す通信品質が所定の閾値以下である中継装置について、前記無線センサ装置のデータの中継を禁止するように制御する
    請求項2に記載の管理装置。
  6. 前記中継制御管理部は、同一の前記無線センサ装置と通信可能な複数の中継装置における、前記所定の送信トラフィック量が所定の閾値を超えている中継装置について、前記無線センサ装置のデータの中継を禁止するように制御する
    請求項2に記載の管理装置。
  7. 前記中継制御管理部は、同一の前記無線センサ装置と通信可能な複数の中継装置に、前記所定の送信トラフィック量が所定の閾値を超えていない中継装置が複数ある場合に、前記無線センサ装置のデータの中継を、複数の前記閾値を超えていない中継装置に許可するように制御する
    請求項2に記載の管理装置。
  8. 前記中継制御管理部は、第1無線センサ装置と通信可能な第1中継装置の中に前記所定の送信トラフィック量が所定の閾値を超えていない中継装置がない場合において、前記第1中継装置がデータの中継を行っている第2無線センサ装置と通信可能な第2中継装置がある場合に、前記第1中継装置に前記第2無線センサ装置のデータの中継を禁止させ、前記第2中継装置に前記第2無線センサ装置のデータの中継を許可し、前記第1中継装置に前記第1無線センサ装置のデータの中継を許可するように制御する
    請求項2に記載の管理装置。
  9. 前記中継装置に対して、前記中継装置の前記無線センサ装置のデータの中継の可否を示す情報と、前記中継装置に関する情報管理部で管理されている情報とを対応付けて表示する表示処理部をさらに有する
    請求項1に記載の管理装置。
  10. 複数の無線センサ装置と、前記無線センサ装置からのデータを中継可能な複数の中継装置と、前記中継装置を介して前記無線センサ装置からのデータを受信して管理する管理装置とを含む通信システムであって、
    前記管理装置は、
    前記中継装置を介して受信した前記データに基づいて、前記データを送信した前記無線センサ装置と通信可能な中継装置を特定可能な中継装置情報と、前記データを送信する前記無線センサ装置の所定の送信トラフィック量を特定可能な無線センサ装置送信トラフィック量情報、又は前記中継装置のバッテリ残量を特定可能なバッテリ残量情報とを収集して管理する情報管理部と、
    前記情報管理部によって管理されている前記中継装置情報に基づいて、同一の前記無線センサ装置と通信可能な中継装置が複数存在するか否かを判定し、通信可能な中継装置が複数存在する場合に、前記無線センサ装置送信トラフィック量情報に基づいて算出される前記中継装置による所定の送信トラフィック量、又は、前記中継装置の前記バッテリ残量情報に基づいて、前記通信可能な中継装置における前記無線センサ装置のデータの中継を制御する中継制御管理部と、
    を備える通信システム。
  11. 前記情報管理部は、前記無線センサ装置送信トラフィック量情報、前記バッテリ残量情報、又は、前記無線センサ装置と前記中継装置との間の通信品質を示す通信品質情報との3種類の情報の中の少なくとも2種類の情報と、前記中継装置情報とを収集して管理し、
    前記中継制御管理部は、前記情報管理部によって管理されている前記中継装置情報に基づいて、同一の前記無線センサ装置と通信可能な中継装置が複数存在するか否かを判定し、通信可能な中継装置が複数存在する場合に、前記情報管理部が管理している前記少なくとも2種類の情報に基づいて、前記通信可能な中継装置における前記無線センサ装置のデータの中継を制御する
    請求項10に記載の通信システム。
  12. 前記中継装置は、
    前記管理装置からの制御に基づいて、通信可能な無線センサ装置と、前記無線センサ装置のデータの中継の可否を示す中継可否情報とを対応付けて管理し、前記通信可能な無線センサ装置からデータを受信した場合に、前記中継可否情報に基づいて、前記データを中継するか、破棄するかを判定する中継可否管理部を備える
    請求項10に記載の通信システム。
  13. 複数の無線センサ装置から送信された検出情報を含むデータを、1以上の中継装置を介して受信して管理する管理装置による通信制御方法であって、
    前記管理装置は、
    前記中継装置を介して受信した前記データに基づいて、前記データを送信した前記無線センサ装置と通信可能な中継装置を特定可能な中継装置情報と、前記データを送信する前記無線センサ装置の所定の送信トラフィック量を特定可能な無線センサ装置送信トラフィック量情報、又は前記中継装置のバッテリ残量を特定可能なバッテリ残量情報とを収集して管理し、
    前記中継装置情報に基づいて、同一の前記無線センサ装置と通信可能な中継装置が複数存在するか否かを判定し、通信可能な中継装置が複数存在する場合に、前記無線センサ装置送信トラフィック量情報に基づいて算出される前記中継装置による所定の送信トラフィック量、又は、前記中継装置の前記バッテリ残量情報に基づいて、前記通信可能な中継装置における前記無線センサ装置のデータの中継を制御する
    通信制御方法。
  14. 前記管理装置は、
    前記無線センサ装置送信トラフィック量情報、前記バッテリ残量情報、又は、前記無線センサ装置と前記中継装置との間の通信品質を示す通信品質情報との3種類の情報の中の少なくとも2種類の情報と、前記中継装置情報とを収集して管理し、
    前記中継装置情報に基づいて、同一の前記無線センサ装置と通信可能な中継装置が複数存在するか否かを判定し、通信可能な中継装置が複数存在する場合に、前記少なくとも2種類の情報に基づいて、前記通信可能な中継装置における前記無線センサ装置のデータの中継を制御する
    請求項13に記載の通信制御方法。
  15. 前記中継装置は、
    前記管理装置からの制御に基づいて、通信可能な無線センサ装置と、前記無線センサ装置のデータの中継の可否を示す中継可否情報とを対応付けて管理し、前記通信可能な無線センサ装置からデータを受信した場合に、前記中継可否情報に基づいて、前記データを中継するか、破棄するかを判定する
    請求項13に記載の通信制御方法。



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