JP2021155278A - 非水電解質二次電池の負極活物質用の炭素質材料、非水電解質二次電池用負極 - Google Patents

非水電解質二次電池の負極活物質用の炭素質材料、非水電解質二次電池用負極 Download PDF

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Abstract

【課題】含窒素ガスの排出量が少ない工程負荷の小さい製法による、高い充放電容量を有し、良好な充放電効率をもつ非水電解質二次電池の負極活物質に適した炭素質材料、該炭素質材料を含む負極、該負極を有する非水電解質二次電池を提供する。【解決手段】元素分析により求めた窒素元素含有量が0.3質量%以上1.0質量%未満、かつ、元素分析により一酸化炭素または二酸化炭素として検出される酸素量において、1000℃での吸収強度に対する1350℃での吸収強度比が0.45以上3.0以下である炭素質材料。【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池の負極活物質に適した炭素質材料、該炭素質材料を含む非水電解質二次電池用負極、該負極を有する非水電解質二次電池ならびに該炭素質材料の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池は、エネルギー密度が高く、出力特性に優れるため、携帯電話やノートパソコンのような小型携帯機器に広く用いられている。近年では、ハイブリッド自動車や電気自動車などの車載用途への適用も進められており、非水電解質二次電池のさらなる高容量化が求められている。これに対して、リチウムイオン二次電池の負極材としては、黒鉛の理論容量372mAh/gを超える量のリチウムのドープ(充電)および脱ドープ(放電)が可能な難黒鉛化性炭素が開発され、使用されてきた(例えば特許文献1)。
これらの難黒鉛化性炭素を作製する際に焼成温度を1000℃以下に低下させることで充放電容量が高くなるが、表面官能基が多く残るため不可逆容量が増加し、充放電効率が低くなることが開示されている(非特許文献1)。また、このような方法で作製した難黒鉛化性炭素は、表面官能基への水分吸着や酸化による劣化といった問題がある。
そこで、充放電効率を落とさずに難黒鉛化性炭素の充放電容量を高める手段として、充放電時にリチウムイオンを吸脱着するサイトを多くするために炭素質材料中に窒素を導入する手法が開示されている(例えば特許文献2)。
また、難黒鉛化性炭素の酸化劣化に対する耐性を持たせるために、炭素前駆体と揮発性有機物との混合物を焼成して難黒鉛化性炭素の比表面積を低減する手法が開示されている(特許文献3)。これによって、リチウムイオン吸着量と、炭素質材料の表面で反応して消費されるリチウムイオン量のバランスにとれた表面構造を得ることができ、その結果として充放電効率が改善することが開示されている。
特開2006−083012号公報 国際公開第2019/009333号公報 特開2016−152225号公報
Electrochimica Acta 45 (1999) 121−130
しかしながら、特許文献2に記載されているリチウムイオン二次電池の負極材には、取り込まれなかった窒素元素がHCN、NOxなどの含窒素ガスとして排出される場合があり、その処理を要する際に工程負荷が大きい製法となる可能性がある。また特許文献3は窒素含量が少ないため含窒素ガスの排出量は少ないが、放電容量の大きな改善には至っていない。
したがって、本発明は、含窒素ガス排出量が少ない工程負荷の小さい製法で、高い充放電容量を有し、良好な充放電効率を持つ非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン電池、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池等)の負極活物質に適した炭素質材料、該炭素質材料を含む負極、該負極を有する非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、以下に説明する特定の構成を有する炭素質材料を非水電解質二次電池負極用活物質に用いることで上記目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕元素分析により求めた窒素元素含有量が0.3質量%以上1.0質量%未満、かつ、元素分析により一酸化炭素または二酸化炭素として検出される酸素量において、1000℃での吸収強度に対する1350℃での吸収強度比が0.45以上3.0以下である炭素質材料。
〔2〕レーザーラマン分光法により観測されるラマンスペクトルの1360cm−1付近
のピークの半値幅の値が180cm−1以上230cm−1以下である〔1〕に記載の炭素質材料。
〔3〕BET法により求めた比表面積が100m/g以下である〔1〕または〔2〕に記載の炭素質材料。
〔4〕平均粒子径D50が30μm以下である、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の
炭素質材料。
〔5〕広角X線回折法によるBragg式を用いて算出される炭素面間隔d002が3.75Å以上である、前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の炭素質材料。
〔6〕糖類骨格を有する物質に由来する、前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の炭素質
材料。
〔7〕前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の炭素質材料を含む非水電解質二次電池用負
極。
〔8〕前記〔7〕に記載の非水電解質二次電池用負極を有する非水電解質二次電池。
本発明により、非水電解質二次電池として有用な、充放電容量が高く、良好な充放電効率を持つ負極材を提供することができる。本発明の炭素質材料を含む負極を用いる非水電解質二次電池は、高い充放電容量と良好な充放電効率を有する。また、含窒素難黒鉛化性炭素に比べて、製造時の含窒素ガスの排出量が少ないため、工程負荷の低減といった効果が期待できる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明の範囲はここで説明する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることができる。
本発明の炭素質材料において、含窒素ガスの排出量を低減させるために、元素分析による窒素元素含有量は1.0質量%未満である必要があり、好ましくは0.95質量%以下、より好ましくは0.90質量%以下、さらに好ましくは0.85質量%以下である。
一方、本発明の炭素質材料において、充放電容量を高めるためには、リチウムクラスターを格納できる空隙が必要であり、空隙を多く作るためには炭素歪を作る必要がある。これに対して、炭素質材料に窒素を導入することで適度な炭素歪を作ることができ、この観点から窒素元素含有量は0.3質量%以上である必要があり、好ましくは0.45質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは0.6質量%以上である。
窒素元素含有量の測定の詳細は後述の通りであり、元素分析法(不活性ガス溶解法)により測定される。炭素質材料における窒素元素含有量を上記の範囲に調整する方法は何ら限定されないが、例えば、炭素質材料の原料となる炭化物を、不活性ガス雰囲気下で熱処理する工程を含む、後述する炭素質材料の製造方法を用いることができる。特に、供給する不活性ガスの供給量を大きくする、昇温速度を下げる、熱処理温度を高くすると、窒素元素が脱離しやすい傾向があるため、不活性ガスの供給量、昇温速度および熱処理温度を調整し、窒素元素含有量を所望の範囲に調整することができる。
また、上記のリチウムクラスターを格納できる空隙を多く作るにあたって、炭素骨格中にカルボニル基があると炭素歪が生成しやすい。一方、元素分析により一酸化炭素または二酸化炭素として検出される酸素量において、1350℃での吸収強度はカルボニル基の分解に対応しているため、該強度は炭素骨格中のカルボニル基量の指標とすることができる。これに対して、上記酸素量における、1000℃での吸収強度はヒドロキシル基やエーテル基の分解に対応するが、炭素骨格のエッジ部分のヒドロキシル基は充電時にリチウムを捕捉し、放電容量低下の原因となる。これらのことから、炭素質材料がリチウムイオンを吸蔵するに十分な空隙を有し、炭素骨格のエッジ部分にリチウムを捕捉する官能基が少ないときに、高い充放電容量を得ることができる。
炭素骨格中のカルボニル基は、原料に含まれる含酸素官能基が焼成工程で変化することで生成しているものと推定され、焼成温度を高くすることで熱分解温度が高いカルボニル基量を増やすことができる。しかし、焼成温度を高くすると、グラファイト化が進行することでリチウムクラスターを格納できる空隙量も減少するため、得られる炭素質材料の充放電容量は低下することが知られている(例えば、非特許文献1)。したがって、高い充放電容量を得るためには、焼成時の空隙量減少と炭素歪を生成しやすくするカルボニル基量のバランスが取れた焼成条件を設定する必要がある。
これらの理由から、本発明の炭素質材料において、元素分析により一酸化炭素または二酸化炭素として検出される酸素量において、1000℃での吸収強度に対する1350℃での吸収強度比が0.45以上である必要があり、好ましくは0.60以上であり、より好ましくは0.80以上であり、さらに好ましくは1.0以上である。
また、炭素骨格中のカルボニル基量が増えることでカルボニル基による歪が大きくなりすぎると炭素骨格が崩れ、リチウムが吸蔵されにくくなる。このため、1000℃での吸収強度に対する1350℃での吸収強度比は3.0以下であることが必要であり、2.5以下が好ましく、2.0以下がより好ましい。
本発明の炭素質材料において、水素元素の含有量は0.15質量%以下であることによって炭素骨格のエッジ部分が減少し、その結果、炭素平面が広がるため電子の移動が容易になるため好ましく、0.13質量%以下がより好ましく、0.10質量%以下がさらに好ましい。また、水素元素の含有量は、0.01質量%以上であることによってリチウムイオンの吸脱着が容易になるため好ましく、0.02質量%以上であることがより好ましい。水素元素含有量の測定の詳細は後述の通りであり、元素分析法(不活性ガス溶解法)により測定される。
本発明の炭素質材料において、酸素元素の含有量は1.0質量%以上であることによって炭素歪を生成させ、充放電容量が大きくなるため好ましく、1.1質量%以上であることがより好ましく、1.2質量%以上であることがさらに好ましい。また、酸素元素の含有量は2.0質量%以下であることによってリチウムイオンとの反応を抑えることができるため好ましく、1.8質量%以下がより好ましく、1.7質量%以下がさらに好ましい。酸素元素含有量の測定の詳細は後述の通りであり、元素分析法(不活性ガス溶解法)により測定される。
本発明の炭素質材料において、レーザーラマン分光法により観測されるラマンスペクトルの1360cm−1付近のピークの半値幅の値は、180cm−1以上230cm−1以下が好ましい。ここで、1360cm−1付近のピークとは、一般にDバンドと称されるラマンピークであり、グラファイト構造の乱れ・欠陥に起因するピークである。1360cm−1付近のピークは、通常、1345cm−1〜1375cm−1、好ましくは1350cm−1〜1370cm−1の範囲に観測される。なお、本明細書における半値幅は、半値全幅である。
1360cm−1付近のピークの半値幅の値は、炭素質材料に含まれるグラファイト構造の乱れ・欠陥の量に関係する。このような構造の乱れは、例えば窒素原子が炭素骨格内に導入されることにより引き起こされ得る。1360cm−1付近のピークの半値幅の値が180cm−1より大きいと、炭素質材料に含まれるグラファイト構造の乱れ・欠陥が増加し、グラファイト構造の未発達により結晶間の微細孔が増加する。その結果、リチウムイオンが吸蔵されるサイトが多くなり、充放電容量が向上する。充放電容量を高めやすい観点からは、1360cm−1付近のピークの半値幅の値は、好ましくは185cm−1以上、より好ましくは190cm−1以上である。また、半値幅が230cm−1より小さいと、炭素質材料に含まれるグラファイト構造の乱れ・欠陥が少なくなるため、非晶質が減少し、グラファイト構造に由来するリチウムを吸蔵し得るサイトが増加する。その結果、リチウムイオンの吸蔵量が増加し、充放電容量が向上する。充放電容量を高めやすい観点からは、1360cm−1付近のピークの半値幅の値は、好ましくは225cm−1以下、より好ましくは220cm−1以下、さらにより好ましくは215cm−1以下、さらにより好ましくは212cm−1以下、さらにより好ましくは210cm−1以下、さらにより好ましくは208cm−1以下、特に好ましくは206cm−1以下である。
ラマンスペクトルの測定は、ラマン分光器(例えば、堀場製作所製ラマン分光器「LabRAM ARAMIS(VIS)」)を用いて行う。具体的には、例えば、測定対象粒子を観測台ステージ上にセットし、対物レンズの倍率を100倍とし、ピントを合わせ、測定セル内に532nmのアルゴンイオンレーザ光を照射しながら、露光時間1秒、積算回数100回、測定範囲を50−2000cm−1として測定する。
1360cm−1付近のピークの半値幅の値を上記の範囲に調整する方法は何ら限定されないが、例えば、炭素質材料の原料となる炭化物を、不活性ガス雰囲気下で熱処理する工程を含む、後述する炭素質材料の製造方法を用いることができる。特に、供給する不活性ガスの供給量を大きくする、昇温速度を下げる、熱処理温度を高くすると、炭素質材料に含まれるグラファイト構造の乱れ・欠陥を引き起こす要因となる窒素原子等が脱離しやすく、その結果、1360cm−1付近のピークの半値幅の値が小さくなる傾向がある。したがって、不活性ガスの供給量、昇温速度および熱処理温度を調整し、半値幅の値を所望の範囲に調整することができる。
本発明の炭素質材料において、ラマンスペクトルの1360cm−1付近のピーク強度(I1360)と1580cm−1付近のピーク強度(I1580)の強度比(R値=I1360/I1580)は炭素質材料の結晶性に関係する。炭素質材料の結晶性が低いと、炭素骨格のエッジが増加し、Liの挿入サイトが増加する。そのため、低温での特性が向上したり、抵抗が低くなるなどの利点がある。これらの理由より非水電解質二次電池の内部抵抗を低下させやすい観点から、R値は、好ましくは1.10以上、より好ましくは1.13以上、さらにより好ましくは1.15以上、特に好ましくは1.17以上である。また、炭素質材料の結晶性が高いと、非晶部が少なくなり、炭素骨格のエッジが減少し、リチウムと反応する炭素末端の反応基が少なくなる。そのためリチウムイオンの利用効率が増加する。このため、R値は、好ましくは1.28以下、より好ましくは1.25以下、さらにより好ましくは1.22以下である。ここで、1360cm−1付近のピークとは、半値幅に関して上記に述べた一般にDバンドと称されるラマンピークであり、グラファイト構造の乱れ・欠陥に起因するピークである。1580cm−1付近のピークとは、一般にGバンドと称されるラマンピークであり、グラファイト構造に由来するピークである。ここで、1580cm−1付近のピークは、通常1565cm−1〜1615cm−1、好ましくは1560cm−1〜1610cm−1の範囲に観測される。
本発明の炭素質材料の窒素吸着BET法による比表面積は小さいほど、炭素質材料の吸湿性を低下させやすく、炭素質材料中に存在する水分の量を低下させ、その結果、水分による電解液の加水分解および水の電気分解が抑制され、これらに伴う酸およびガスの発生を抑制させやすい。また比表面積は小さいほど、空気と炭素質材料との接触面積を低下させやすく、炭素質材料自体の酸化を抑制させやすい。さらには、炭素質材料の表面で反応して消費されるリチウムイオン量が存在することから、比表面積は小さいほどこれらの消費されるリチウムイオン量を低減できる。これらの理由から、比表面積は小さいほど好ましく、好ましくは100m/g以下、より好ましくは60m/g以下、さらに好ましくは30m/g以下、さらにより好ましくは28m/g以下、特に好ましくは25m/g以下である。炭素質材料の窒素吸着BET法による比表面積の下限は特に限定されないが、電解液との接触面積を増やし、電池の抵抗を下げやすい観点から、好ましくは3m/g以上、より好ましくは5m/g以上である。本明細書において、BET法による比表面積は、窒素吸着BET多点法により定まる比表面積を意味する。具体的には後述する方法を用いて測定することができる。
BET法による比表面積を上記の範囲に調整する方法は何ら限定されないが、例えば、後述する炭素質材料の製造方法において、炭素前駆体を得る工程および/または炭化物を得る工程の温度を低くしたり、加熱時間を短くすると、熱による構造の収縮が抑制されること等により、最終的に得られる炭素質材料のBET比表面積は大きくなる傾向がある。そのため、所望の範囲のBET比表面積を有する炭素質材料を得るために、焼成温度や焼成時間を調整すればよい。
本発明の炭素質材料の平均粒子径D50は30μm以下であることによって、電極作製時の塗工性が良好となることに加えて、炭素質材料の粒子内でのリチウムイオンの拡散自由行程が少なくなるため、急速な充放電が得やすくなり好ましい。さらに、リチウムイオン二次電池では、入出力特性を向上させるために電極面積を大きくすることが重要であり、そのためには、電極調製時に集電板への活物質の塗工厚みを薄くする必要がある。これらの観点から平均粒子径D50は小さいほど好ましく、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下、さらにより好ましくは20μm以下、特に好ましくは18μm以下、最も好ましくは15μm以下である。活物質となる炭素質材料の平均粒子径が上記の上限以下である場合、電極調製時に塗工厚みを薄くしやすい。また、本発明の炭素質材料の平均粒子径D50は2μm以上であることによって、炭素質材料中の微粉による比表面積の増加および電解液との反応性の増加を抑制し、不可逆容量の増加を抑制しやすくなり好ましい。また、炭素質材料を用いて負極を製造する場合に、炭素質材料の間に形成される空隙を確保しやすく、電解液中でのリチウムイオンの移動が抑制されにくく、非水電解質二次電池の抵抗を低減させやすい。これらの観点から平均粒子径D50は2μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、4μm以上がさらにより好ましく、5μm以上が特に好ましい。平均粒子径D50は、累積体積が50%となる粒子径であり、例えば粒子径・粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製「マイクロトラックMT3300EXII」)を用いたレーザー散乱法により粒度分布を測定することにより求めることができる。
本発明の炭素質材料において、広角X線回折法によるBragg式を用いて算出される炭素面間隔d002は、例えば、黒鉛のように最も炭素面が近接する場合には3.35〜3.40Å程度であり、4.00Åを超えると炭素面同士が相互作用できなくなり、層構造を維持できなくなる。炭素面間隔d002は大きいほど、リチウムイオンが効率良く移動しやすくなり、非水電解質二次電池の抵抗を低下させやすい観点から、好ましくは3.75Å以上、より好ましくは3.80Å以上、さらにより好ましくは3.81Å以上、特に好ましくは3.82Å以上である。炭素面間隔d002は、層構造を維持しやすい観点から、好ましくは4.00Å以下、より好ましくは3.97Å以下、さらにより好ましくは3.95Å以下である。炭素面間隔d002の測定方法の詳細は、実施例に記載するとおりであり、粉末X線回折法により観測されるピーク位置(回折角2θ)からBraggの式により算出される。
本発明の炭素質材料の原料に限定はなく石油ピッチ、石炭ピッチ、ヤシ殻等の公知の難黒鉛化性炭素原料を適用できるが、上記特徴を有する本発明の炭素質材料を得やすく、架橋構造など構造を修飾しやすい原料として、糖類骨格を有する物質を適用するのが好ましい。糖類骨格を有する物質を原料として用いることにより、糖類骨格を有する物質に由来する炭素質材料を得ることができる。糖類骨格を有する物質(糖類)としては、例えばグルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、リボース、グルコサミンなどの単糖類や、スクロース、トレハロース、マルトース、セロビオース、マルチトール、ラクトビオン酸、ラクトサミンなどの二糖、でんぷん、グリコーゲン、アガロース、ペクチン、セルロース、キチン、キトサンなどの多糖類が挙げられる。これらの糖類を、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの糖類の中で、より本発明の炭素質材料を得やすく、また、炭素質材料の構造を制御しやすいため、でんぷんが好ましい。さらに高い充放電容量が得られる観点から、でんぷんを低分子量化することが好ましい。例えばでんぷんを酸や酵素で加水分解したデキストリン等が挙げられる。低分子量化したでんぷんは、末端が増えてアルデヒドが増加することで、炭素質材料中の酸素官能基の形態を変化させ、リチウムイオンを吸蔵するサイトが増加し高い充放電容量が得られる傾向にある。
本発明の炭素質材料は、
(1)原料を、不活性ガス雰囲気中、100℃/時間以上の昇温速度で100〜250℃の間の温度まで昇温して炭素前駆体を得る工程、
(2A)前記炭素前駆体を、不活性ガス雰囲気下、100℃/時間以上の昇温速度で、500〜900℃の範囲の第1温度まで加熱する工程、
(2B)前記炭素前駆体を、不活性ガスの供給下、500〜900℃の温度で熱処理して炭化物を得る工程である。
(3A)前記炭化物を、不活性ガス雰囲気下、100℃/時間以上の昇温速度で、100
0〜1400℃の範囲の第2温度まで加熱する工程、および
(3B)前記炭化物を、不活性ガスの供給下、1000〜1400℃の温度で熱処理して
炭素質材料を得る工程である。
原料は、上記の糖類等の他に架橋剤を添加しても良い。添加する架橋剤は特に限定されるものではなく、例えば有機酸が挙げられる。有機酸としては、特に限定されないが、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、コハク酸、リノール酸、オレイン酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸;安息香酸、サリチル酸、フタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸等のヒドロキシカルボン酸;エチレンジアミン四酢酸等のカルボン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等のスルホン酸などが挙げられる。有機酸とでんぷん等を混合し熱処理することで炭素質材料中の酸素官能基の形態が変化し、リチウムイオンを吸蔵するサイトが増加し、高い充放電容量が得られる傾向にある。そのリチウムイオン吸蔵サイト形成の効果が得られやすい観点から、多価カルボン酸が好ましい。
炭素前駆体中の有機酸の量は、適量の架橋形成を行うことで、後の熱処理での炭素構造が形成しやすくなる。このため、原料100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、より好ましくは3〜30質量部、さらに好ましくは5〜20質量部である。炭素前駆体の原料を有機酸と混合する方法は特に限定されず、炭素前駆体の原料と有機酸とを直接混合してもよいし、原料および/または有機酸を少なくとも1種の液体に分散および/または溶解させた状態で混合してもよい。また、少なくとも1種の液体を用いて混合を行う場合、必要に応じて該液体を蒸発等により除去して混合物を得てもよい。原料がでんぷん等の多糖類であり、少なくとも1種の液体を用いて混合を行う場合、有機酸の酸触媒の作用によって原料の低分子量化が起こる可能性がある。低分子量化したでんぷんは、末端のアルデヒドが増加することで、炭素質材料中の酸素官能基の形態を変化させ、リチウムイオンを吸蔵するサイトが増加し高い充放電容量が得られる傾向にある。この観点および均一な混合物を得やすい観点から、少なくとも1種の有機酸を少なくとも1種の液体に溶解させた溶液中に、炭素前駆体の原料を添加して混合し、該液体を留去して、混合物を得ることが好ましい。
ここで、工程(1)においては、熱処理により原料と架橋剤が反応し、でんぷん等の原料がエステル架橋される。その結果、炭素前駆体の原料が熱処理により融化することなく、微細な構造を維持する炭素前駆体が得られると考えられる。なお、工程(1)に関しては省略してもよい。
工程(1)では、原料を昇温し、上記のように100〜250℃の温度範囲で1〜12時間熱処理を行う。工程(1)における熱処理温度は、原料と架橋剤の反応が進行しやすく、また、上記特徴を有する炭素質材料を最終的に得やすい観点から、好ましくは120〜230℃、より好ましくは130〜200℃であり、熱処理時間は、好ましくは2〜8時間、より好ましくは2.5〜6時間、さらに好ましくは3〜5時間である。ここで、熱処理温度は、一定の温度であってよいが、上記範囲内であれば特に限定されない。
工程(2A)は、前記工程(1)で得た炭素前駆体または原料を、不活性ガス雰囲気下、100℃/時間以上の昇温速度で、500〜900℃の範囲の第1温度まで加熱する工程であり、工程(2B)は、次いで、上記(2A)で得た該炭素前駆体を、不活性ガスの供給下、500〜900℃の温度で熱処理して炭化物を得る工程である。工程(2A)は、不活性ガス雰囲気下で行われ、工程(2B)は、不活性ガスの供給下で行われる。ここで、不活性ガス雰囲気下で行われる工程とは、該工程が不活性ガス雰囲気中で行われることを表し、不活性ガスの積極的な供給が行われていても、行われていなくてもよい。これに対し、不活性ガス供給下で行われる工程とは、該工程が不活性ガスが供給される雰囲気下であることを意味し、例えば不活性ガスの単なる雰囲気下での熱処理は、積極的な不活性ガスの供給が行われているとはいえず、不活性ガスの供給下で熱処理が行われているとはいえない。なお、本明細書において、当該工程(2A)および/または(2B)を低温焼成(工程)とも称する。不活性ガスとしては、例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガスが挙げられ、好ましくは窒素ガスである。
工程(2A)における昇温速度は、上記特徴を有する炭素質材料を最終的に得やすい観点、特に窒素元素含有量および1360cm−1付近のラマンピークの半値幅を上記範囲に調整しやすい観点から、好ましくは100℃/時間以上、より好ましくは300℃/時間以上、さらに好ましくは400℃/時間以上、特に好ましくは500℃/時間以上である。昇温速度の上限は特に限定されないが、急激な熱分解による比表面積増大を抑制し易い観点から、好ましくは1000℃/時間以下、より好ましくは800℃/時間以下である。工程(2A)における第1温度は、500〜900℃、好ましくは530〜880℃、より好ましくは550〜850℃、さらに好ましくは600〜800℃である。
次いで、工程(2B)では、炭素前駆体を、不活性ガスの供給下、500〜900℃の温度で熱処理して炭化物を得る。工程(2B)における熱処理温度を以下において低温焼成温度とも称する。工程(2B)における低温焼成温度は、上記特徴を有する炭素質材料を最終的に得やすい観点から、500〜900℃、好ましくは530〜880℃、より好ましくは550〜850℃、さらに好ましくは600〜800℃である。低温焼成温度は、一定の温度であってよいが、上記範囲内であれば特に限定されない。工程(2A)も上記不活性ガスを供給しながら行われることが好ましい。また、操作を簡便にし易くするために、工程(2A)における第1温度と工程(2B)における熱処理温度とが等しいことが好ましい。工程(2B)における熱処理時間は、好ましくは0.1〜5時間、より好ましくは0.3〜3時間、さらに好ましくは0.5〜2時間である。
工程(3A)は、前記工程(2B)で得た炭化物を、不活性ガス雰囲気下、100℃/時間以上の昇温速度で、1000〜1400℃の範囲の第2温度まで加熱する工程であり、工程(3B)は、次いで、該炭化物を、不活性ガスの供給下、1000〜1400℃の温度で熱処理して炭素質材料を得る工程である。ここで、工程(3A)は、不活性ガス雰囲気下で行われ、工程(3B)は、不活性ガスの供給下で行われる。ここで、不活性ガス雰囲気下、不活性ガス供給下という条件については、上記で(2A)および(2B)について記載したとおりである。また、本明細書において、当該工程(3A)および/または(3B)を高温焼成(工程)とも称する。不活性ガスとしては、上記で(2A)および(2B)について上記に記載したものが挙げられ、好ましくは窒素ガスである。
工程(3A)における昇温速度は、上記特徴を有する炭素質材料を最終的に得やすい観点、特に窒素元素含有量および1360cm−1付近のラマンピークの半値幅を上記範囲に調整しやすい観点から、好ましくは100℃/時間以上、より好ましくは300℃/時間以上、さらに好ましくは400℃/時間以上、特に好ましくは500℃/時間以上である。昇温速度の上限は特に限定されないが、急激な熱分解による比表面積増大を抑制し易い観点から、好ましくは800℃/時間以下、より好ましくは700℃/時間以下、さらにより好ましくは600℃/時間以下である。工程(3A)における第2温度は、1000〜1400℃、好ましくは1050〜1380℃、より好ましくは1100〜1370℃、さらに好ましくは1150〜1360℃、特に好ましくは1200〜1350℃である。
リチウムイオンを吸蔵しやすい構造を作り、放電容量を高めやすい観点から、通常、工程(2B)に続いて工程(3A)が行われる。したがって、工程(3A)における昇温工程は、500〜900℃の範囲の低温焼成温度から、上記1000〜1400℃の範囲の第2温度まで昇温する工程である。例えば、上記の昇温速度で、低温焼成温度(500〜900℃)から第2温度(1000〜1400℃)まで、好ましくは低温焼成温度(530〜880℃)から第2温度(1050〜1380℃)まで、より好ましくは低温焼成温度(550〜850℃)から第2温度(1100〜1370℃)まで、さらに好ましくは低温焼成温度(600〜850℃)から第2温度(1150〜1360℃)まで、特に好ましくは低温焼成温度(600〜800℃)から第2温度(1200〜1350℃)まで、昇温される。
次いで、工程(3B)では、炭化物を、不活性ガスの供給下、1000〜1400℃の温度で熱処理して炭素質材料を得る。工程(3B)における熱処理温度を以下において高温焼成温度とも称する。工程(3B)における高温焼成温度は、操作を簡便にしやすく上記特徴を有する炭素質材料を最終的に得やすい観点から、1000〜1400℃、好ましくは1050〜1380℃、より好ましくは1100〜1370℃、さらに好ましくは1150〜1360℃、特に好ましくは1200〜1350℃である。高温焼成温度は、一定の温度であってよいが、上記範囲内であれば特に限定されない。工程(3B)における熱処理時間は、好ましくは0.1〜5時間、より好ましくは0.3〜3時間、さらに好ましくは0.5〜2時間である。工程(3A)も上記不活性ガスを供給しながら行われることが好ましい。また、操作を簡便にしやすい観点から、工程(3A)における第2温度と工程(3B)における熱処理温度と等しいことが好ましい。
高温焼成温度(すなわち工程(3B)における焼成温度)は、好ましくは上記工程(3A)における第2温度と等しく、電極に用いた際に高い充放電容量および充放電効率と低い抵抗を与える炭素質材料を得やすい観点から、工程(2B)における焼成温度(好ましい態様において工程(2A)における第1温度)以上の温度であることが好ましい。高温焼成温度は、低温焼成温度よりも、好ましくは50〜700℃、より好ましくは100〜600℃、さらに好ましくは200〜500℃高い温度である。
本発明の炭素質材料は、非水電解質二次電池の負極活物質として好適に使用することができる。本発明はまた、本発明の炭素質材料を含む非水電解質二次電池用負極ならびに該負極を有する非水電解質二次電池も提供する。
以下において、本発明の非水電解質二次電池用の負極の製造方法を具体的に述べる。本発明の負極は、例えば、本発明の炭素質材料に結合剤(バインダー)を添加し、適当な溶媒を適量添加した後、これらを混練し電極合剤を調製する。得られた電極合剤を、金属板等からなる集電板に塗布および乾燥後、加圧成形することにより、本発明の非水電解質二次電池用の負極を製造することができる。
本発明の炭素質材料を用いることにより、導電助剤を添加しなくとも高い導電性を有する電極(負極)を製造することができる。さらに高い導電性を賦与することを目的として、必要に応じて電極合剤の調製時に、導電助剤を添加することができる。導電助剤としては、導電性のカーボンブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、ナノチューブ等を用いることができる。導電助剤の添加量は、使用する導電助剤の種類によっても異なるが、添加する量が少なすぎると期待する導電性が得られないことがあり、多すぎると電極合剤中の分散が悪くなることがある。このような観点から、添加する導電助剤の好ましい割合は0.5〜10質量%(ここで、活物質(炭素質材料)量+バインダー量+導電助剤量=100質量%とする)であり、さらにより好ましくは0.5〜7質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%である。結合剤としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリテトラフルオロエチレン、およびSBR(スチレン・ブタジエン・ラバー)とCMC(カルボキシメチルセルロース)との混合物等のように電解液と反応しないものであれば特に限定されない。中でもSBRとCMCとの混合物は、活物質表面に付着したSBRとCMCがリチウムイオン移動を阻害することが少なく、良好な入出力特性が得られるため好ましい。SBR等の水性エマルジョンやCMCを溶解し、スラリーを形成するために、水等の極性溶媒が好ましく用いられるが、PVDF等の溶剤性エマルジョンをN−メチルピロリドン等に溶解して用いることもできる。結合剤の添加量が多すぎると、得られる電極の抵抗が大きくなるため、電池の内部抵抗が大きくなり電池特性を低下させることがある。また、結合剤の添加量が少なすぎると、負極材料の粒子相互間および集電材との結合が不十分になることがある。結合剤の好ましい添加量は、使用するバインダーの種類によっても異なるが、例えば溶媒に水を使用するバインダーでは、SBRとCMCとの混合物など、複数のバインダーを混合して使用することが多く、使用する全バインダーの総量として0.5〜5質量%が好ましく、1〜4質量%がより好ましい。一方、PVDF系のバインダーでは好ましくは3〜13質量%であり、より好ましくは3〜10質量%である。また、電極合剤中の本発明の炭素質材料の量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。また、電極合剤中の本発明の炭素質材料の量は、100質量%以下が好ましく、97質量%以下がより好ましい。
電極活物質層は、基本的には集電板の両面に形成されるが、必要に応じて片面に形成されていてもよい。電極活物質層が厚いほど、集電板やセパレータ等が少なくて済むため、高容量化には好ましい。しかし、対極と対向する電極面積が広いほど入出力特性の向上に有利なため、電極活物質層が厚すぎると入出力特性が低下することがある。活物質層の厚み(片面当たり)は、電池放電時の出力の観点から、好ましくは10〜80μm、より好ましくは20〜75μm、さらにより好ましくは30〜75μmである。
本発明の非水電解質二次電池は、本発明の非水電解質二次電池用負極を含む。本発明の炭素質材料を含む非水電解質二次電池用負極を有する非水電解質二次電池は、高い充放電容量を有する。
本発明の炭素質材料を用いて非水電解質二次電池用の負極を形成する場合、正極材料、セパレータ、および電解液などの電池を構成する他の材料は特に限定されることなく、非水溶媒二次電池として従来使用され、あるいは提案されている種々の材料を使用することが可能である。
例えば、正極材料としては、層状酸化物系(LiMO又はNaMOと表されるもので、Mは金属:例えばLiCoO、LiNiO、LiMnO、NaFeO、NaNiO、NaCoO、NaMnO、NaVOまたはLiNiCoMn、NaNiMn(ここでx、y、zは組成比を表わす))、オリビン系(LiMPO又はNaMPOで表され、Mは金属:例えばLiFePO、NaFePOなど)、スピネル系(LiM又はNaMで表され、Mは金属:例えばLiMn、NaMnなど)の複合金属カルコゲン化合物が好ましく、これらのカルコゲン化合物を必要に応じて混合して使用してもよい。これらの正極材料を適当なバインダーと電極に導電性を付与するための炭素材料とともに成形して、導電性の集電材上に層形成することにより正極が形成される。
これらの正極および負極と組み合わせて用いられる非水溶媒型電解液は、一般に非水溶媒に電解質を溶解することにより形成される。非水溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、γ−ブチルラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、または1,3−ジオキソラン等の有機溶媒を、一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。また、電解質としては、リチウムイオン二次電池用途にLiClO、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiAsF、LiCl、LiBr、LiB(C、またはLiN(SOCF等が、ナトリウムイオン二次電池用途にNaClO、NaPF、NaBF、NaCFSO、NaAsF、NaCl、NaBr、NaB(C、またはNaN(SOCF等が用いられる。
非水電解質二次電池は、一般に上記のようにして形成した正極と負極とを必要に応じて透液性セパレータを介して対向させ、電解液中に浸漬させることにより形成される。このようなセパレータとしては、二次電池に通常用いられる不織布、その他の多孔質材料からなる透過性または透液性のセパレータを用いることができる。あるいはセパレータの代わりに、もしくはセパレータと一緒に、電解液を含浸させたポリマーゲルからなる固体電解質を用いることもできる。
本発明の炭素質材料は、例えば自動車などの車両に搭載される電池(典型的には車両駆動用非水電解質二次電池)用炭素質材料として好適である。本発明において車両とは、通常、電動車両として知られるものや、燃料電池や内燃機関とのハイブリッド車など、特に限定されることなく対象とすることができるが、少なくとも上記電池を備えた電源装置と、該電源装置からの電源供給により駆動する電動駆動機構と、これを制御する制御装置とを備えるものである。車両は、さらに、発電ブレーキや回生ブレーキを備え、制動によるエネルギーを電気に変換して、前記非水電解質二次電池に充電する機構を備えていてもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。なお、以下に炭素質材料の物性値の測定法を記載するが、実施例を含めて、本明細書中に記載する物性値は、以下の方法により求めた値に基づくものである。
(元素分析)
株式会社堀場製作所製、酸素・窒素・水素分析装置EMGA−930を用いて、不活性ガス溶解法に基づいて元素分析を行った。
当該装置の検出方法は、酸素:不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収法(NDIR)、窒素:不活性ガス融解−熱伝導法(TCD)、水素:不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収法(NDIR)であり、校正は、(酸素・窒素)Niカプセル、TiH(H標準試料)、SS−3(N、O標準試料)で行い、前処理として250℃、約10分で水分量を測定した試料20mgをNiカプセルに取り、元素分析装置内で30秒脱ガスした後に測定した。試験は3検体で分析し、平均値を分析値とした。上記のようにして、試料中の窒素元素含有量、酸素元素含有量および水素元素含有量を得た。
<酸素非存在下で加熱分解したときの一酸化炭素量または二酸化炭素の測定>
上記元素分析において、Snカプセルを投入した後、10℃/秒の速度で昇温し、酸素化合物分解ガスである一酸化炭素または二酸化炭素の検出強度を検出温度に対してプロットし、各温度域での累計検出量比を算出した。
(ラマンスペクトル)
ラマン分光器(堀場製作所製「LabRAM ARAMIS(VIS)」)を用い、測定対象粒子(炭素質材料または炭化物)を観測台ステージ上にセットし、対物レンズの倍率を100倍とし、ピントを合わせ、アルゴンイオンレーザ光を照射しながら測定した。測定条件の詳細は以下のとおりであり、得られたラマンスペクトルの1360cm−1付近のピークの半値幅の値、ラマンスペクトルの1360cm−1付近のピーク強度(I1360)と1580cm−1付近のピーク強度(I1580)の強度比(R値、I1360/I1580)を算出した。
アルゴンイオンレーザ光の波長:532nm
試料上のレーザーパワー:15mW
分解能:5−7cm−1
測定範囲:50−2000cm−1
露光時間:1秒
積算回数:100回
ピーク強度測定:ベースライン補正 Polynom−3次で自動補正
ピークサーチ&フィッテイング処理 GaussLoren
(窒素吸着BET法による比表面積)
以下にBETの式から誘導された近似式を記す。
Figure 2021155278
上記の近似式を用いて、液体窒素温度における、窒素吸着による多点法により所定の相体圧(p/p)における実測される吸着量(v)を代入してvを求め、次式により試料の比表面積(SSA:単位はm−1)を計算した。
Figure 2021155278
上記の式中、vは試料表面に単分子層を形成するに必要な吸着量(cm/g)、vは実測される吸着量(cm/g)、pは飽和蒸気圧、pは絶対圧、cは定数(吸着熱を反映)、Nはアボガドロ数6.022×1023、a(nm)は吸着質分子が試料表面で占める面積(分子占有断面積)である。
具体的には、カンタクローム社製「Autosorb−iQ−MP」を用いて、以下のようにして液体窒素温度における炭素質材料への窒素の吸着量を測定した。測定試料を試料管に充填し、試料管を−196℃に冷却した状態で、一旦減圧し、その後所望の相対圧にて測定試料に窒素(純度99.999%)を吸着させた。各所望の相対圧にて平衡圧に達した時の試料に吸着した窒素量を吸着ガス量vとした。
Figure 2021155278
(レーザー散乱法による平均粒子径D50
炭素質材料または炭化物の平均粒子径(粒度分布)は、以下の方法により測定した。試料を界面活性剤(和光純薬工業株式会社製「ToritonX100」)が5質量%含まれた水溶液に投入し、超音波洗浄器で10分以上処理し、水溶液中に分散させた。この分散液を用いて粒度分布を測定した。粒度分布測定は、粒子径・粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製「マイクロトラックMT3300EXII」)を用いて行った。D50は、累積体積が50%となる粒子径であり、この値を平均粒子径として用いた。
(X線回折)
炭素質材料または炭化物の粉末を試料ホルダーに充填し、リガク社製MiniFlexIIを用いて、X線回折測定を行った。CuKα(λ=1.5418Å)を線源とし、走査範囲は10°<2θ<35°とした。
(含窒素ガス排出量)
原料を焼成して出る含窒素ガス排出量は以下のようにして算出した。原料100gあたりの窒素重量と、その原料から得られた炭素質材料中の窒素重量を、元素分析による窒素元素含有量からそれぞれ計算した。それら窒素重量の差を含窒素ガスの排出量として算出した。実際は、窒素元素に酸素元素や炭素元素が結合した形でガスが排出されるため、算出した値より排出量は大きくなる。元素分析は粉体試料を取り扱うが、比較例3原料の椰子殻は粉末にできなかったため、測定方法の問題により分析が不可能であった。従って、表1比較例3には含窒素ガスの排出量を測定不可と記載した。
(実施例1)
クエン酸5.0gを純水60mLに溶解した後に、でんぷん50gを添加し、ヘラで混合後、50℃で乾燥することで、低分子量化したでんぷんを含む混合物を得た。得られた混合物を、窒素ガス雰囲気中、130℃まで昇温した。この際、130℃までの昇温速度は600℃/時間(10℃/分)とした。窒素ガス気流下、130℃で5時間熱処理することにより炭素前駆体を得た。この際、窒素ガスの供給量は、でんぷん20gあたり1L/分であった。
炭素前駆体を、窒素ガス雰囲気中、600℃まで加熱した。この際、600℃までの昇温速度は600℃/時間(10℃/分)とした。次いで、窒素ガス気流下、600℃で60分間熱処理することにより炭化処理し、炭化物を得た(第1焼成)。この際、窒素ガスの供給量は、炭素前駆体40gあたり3L/分であった。その後、得られた炭化物をボールミルで粉砕することにより、粉砕炭化物を得た。次に、粉砕炭化物を、1200℃まで昇温し、1200℃で60分間熱処理することにより炭素質材料を得た(第2焼成)。この際、1200℃までの昇温速度は600℃/時間(10℃/分)とした。上記の昇温および熱処理は、窒素ガス気流下で行った。窒素ガスの供給量は、粉砕炭化物5gあたり3L/分であった。
(実施例2)
クエン酸5.0gとでんぷん50gを粉体で混合し混合物を得た。得られた混合物を、窒素ガス雰囲気中、130℃まで昇温した。この際、130℃までの昇温速度は600℃/時間(10℃/分)とした。窒素ガス気流下、130℃で5時間熱処理することにより炭素前駆体を得た。この際、窒素ガスの供給量は、でんぷん20gあたり1L/分であった。
この炭素前駆体を、実施例1の炭素前駆体の代わりに用いて、実施例1と同様に、第1焼成・粉砕・第2焼成を行うことにより炭素質材料を得た。
(実施例3)
クエン酸5.0gをアジピン酸3.8gにした以外は実施例2と同様にして、炭素質材料を得た。
(実施例4)
テレフタル酸4.3gとでんぷん50gを粉体で混合し混合物を得た。この混合物を、実施例1の炭素前駆体の代わりに用いて、実施例1と同様に、第1焼成・粉砕・第2焼成を行うことにより炭素質材料を得た。
(実施例5)
実施例1の炭素前駆体の代わりにデキストリン40gを用いて、実施例1と同様に、第1焼成・粉砕・第2焼成を行うことにより炭素質材料を得た。
(比較例1)
デキストリン40gをでんぷん40gにした以外は実施例5と同様にして、炭素質材料を得た。
(比較例2)
グルコースと塩化アンモニウムを乳鉢で混合した。得られた混合物を、窒素ガス雰囲気中、1000℃まで昇温した。この際、1000℃までの昇温速度は240℃/時間(4℃/分)とした。次いで、窒素ガス気流下、1000℃で60分間熱処理することにより炭化処理を行なうことにより炭化物を得た(第1焼成)。この際、窒素ガスの供給量は、グルコース5gあたり1L/分であった。その後、得られた炭化物をボールミルで粉砕することにより、粉砕炭化物を得た。次に、粉砕炭化物を、1200℃まで昇温し、1200℃で60分間熱処理することにより炭素質材料を得た(第2焼成工程)。この際、1200℃までの昇温速度は600℃/時間(10℃/分)とした。上記の昇温および熱処理は窒素ガス気流下で行った。窒素ガスの供給量は、粉砕炭化物5gあたり3L/分であった。
(比較例3)
椰子殻を破砕し、500℃で乾留して、粒径2.360 〜 0.850mmの椰子殻チャー( 粒径2.360 〜 0.850m m の粒子を98重量%含有)を得た。この椰子殻チャー100g に対して、塩化水素ガスを1体積% 含む窒素ガスを10L / 分の流量で供給しながら870℃ で50分間気相脱灰処理を実施した。その後、塩化水素ガスの供給のみを停止し、窒素ガスを10L/分の流量で供給しながら、さらに870℃ で30分間気相脱酸処理を実施し、炭素前駆体を得た。得られた炭素前駆体を、ボールミルを用いて平均粒子径10μ m に粗粉砕した後、コンパクトジェットミル( 株式会社セイシン企業製「コジェットシステムα ― mkIII」)を用いて粉砕および分級し、平均粒径9.6μm の炭素前駆体を得た。調製した炭素前駆体9.1 g と、ポリスチレン0 . 9g(積水化成品工業株式会社製、平均粒径400μm 、残炭率1.2% )とを混合した。この混合物10gを黒鉛製鞘( 縦100mm、横100mm 、高さ50mm)に入れ、株式会社モトヤマ製高速昇温炉中、毎分5Lの窒素流量下、毎分60℃の昇温速度で1250℃まで昇温した後、11分間保持し、自然冷却した。炉内温度が200℃以下に低下したことを確認し、炉内から炭素質材料を取り出した。
(比較例4)
クエン酸43gとでんぷん100gを粉体で混合し混合物を得た。得られた混合物を、窒素ガス雰囲気中、160℃まで昇温した。窒素ガス気流下、160℃で3分熱処理することにより炭素前駆体を得た。
炭素前駆体を、窒素ガス雰囲気中、600℃まで加熱した。次いで、窒素ガス気流下、600℃で30分間熱処理することにより炭化処理し、炭化物を得た(第1焼成)。この際、窒素ガスの供給量は、炭素前駆体10gあたり1L/分であった。次いで、得られた炭化物をボールミルで粉砕することにより、粉砕炭化物を得た。その後、粉砕炭化物を、800℃まで加熱し800℃で60分間熱処理することにより、炭素質材料を得た(第2焼成)。この際、800℃までの昇温速度は600℃/時間(10℃/分)とした。上記の昇温および熱処理は、窒素ガス気流下で行った。窒素ガスの供給量は、粉砕炭化物5gあたり3L/分であった。
(電極の作製)
各実施例および各比較例で得た炭素質材料をそれぞれ用いて、以下の手順に従って負極を作製した。
炭素質材料95質量部、導電性カーボンブラック(TIMICAL製「Super−P(登録商標)」)2質量部、CMC1質量部、SBR2質量部および水90質量部を混合し、スラリーを得た。得られたスラリーを厚さ18μmの銅箔に塗布し、乾燥後プレスして、厚さ45μmの電極を得た。
(電池初期容量および充放電効率)
上記で作製した電極を作用極とし、金属リチウムを対極および参照極として使用した。溶媒として、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートを、体積比で1:1:1となるように混合して用いた。この溶媒に、LiPFを1mol/L溶解し、電解質として用いた。セパレータにはポリプロピレン膜を使用した。アルゴン雰囲気下のグローブボックス内でコインセルを作製した。
上記構成のリチウム二次電池について、充放電試験装置(東洋システム株式会社製、「TOSCAT」)を用いて、充放電試験を行った。リチウムのドーピングは、活物質質量に対し70mA/gの速度で行い、リチウム電位に対して1mVになるまでドーピングした。さらにリチウム電位に対して1mVの定電圧を8時間印加して、ドーピングを終了した。このときの容量(mAh/g)を充電容量とした。次いで、活物質質量に対し70mA/gの速度で、リチウム電位に対して2.5Vになるまで脱ドーピングを行い、このとき放電した容量を放電容量とした。放電容量/充電容量の百分率を充放電効率(初期の充放電効率)とし、電池内におけるリチウムイオンの利用効率の指標とした。得られた結果を、表4中、充電容量、放電容量、および充放電効率として示す。
各実施例および各比較例における炭素質材料の製造条件、得られた炭素質材料の物性の評価結果および電池特性の評価結果を、それぞれ以下の各表に示す。
実施例1〜5は、元素分析により求めた窒素元素含有量が0.3質量%以上1.0質量%未満、かつ、元素分析により一酸化炭素または二酸化炭素として検出される酸素量において、1000℃での吸収強度に対する1350℃での吸収強度比が0.45以上3.0以下である炭素質材料である。これらの炭素質材料は、製造時の含窒素ガス排出量が少なく、かつ該炭素質材料を用いて作製した電池は、高い放電容量と良好な充放電効率を示した。
これに対して、比較例1、3、4は、元素分析により一酸化炭素または二酸化炭素として検出される酸素量において、1000℃での吸収強度に対する1350℃での吸収強度比が0.45未満の炭素質材料である。これらの炭素質材料を用いて作製した電池は、比較例1、3では放電容量が低いものであり、比較例4では放電容量と充放電効率が低いものであった。
また、比較例2は、元素分析により求めた窒素元素含有量が1.0質量%以上の炭素質材料である。この場合、含窒素ガス排出量が多いものであった。
Figure 2021155278
* 原料100gあたりの排出量。
Figure 2021155278
Figure 2021155278
* 1000℃での吸収強度に対する1350℃での吸収強度比
Figure 2021155278

Claims (8)

  1. 元素分析により求めた窒素元素含有量が0.3質量%以上1.0質量%未満、かつ、元素分析により一酸化炭素または二酸化炭素として検出される酸素量において、1000℃での吸収強度に対する1350℃での吸収強度比が0.45以上3.0以下である炭素質材料。
  2. レーザーラマン分光法により観測されるラマンスペクトルの1360cm−1付近のピークの半値幅の値が180cm−1以上230cm−1以下である請求項1に記載の炭素質材料。
  3. BET法により求めた比表面積が100m/g以下である請求項1〜2に記載の炭素質材料。
  4. 平均粒子径D50が30μm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の炭素質材料。
  5. 広角X線回折法によるBragg式を用いて算出される炭素面間隔d002が3.75Å以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の炭素質材料。
  6. 糖類骨格を有する物質に由来する、請求項1〜5のいずれかに記載の炭素質材料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の炭素質材料を含む非水電解質二次電池用負極。
  8. 請求項7に記載の非水電解質二次電池用負極を有する非水電解質二次電池。
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