JP2021155027A - レール沈み込み量の予測方法、予測装置、レール補修時期判定方法、及びレールの沈み込み異常時期の判定方法 - Google Patents

レール沈み込み量の予測方法、予測装置、レール補修時期判定方法、及びレールの沈み込み異常時期の判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】経年変化以外の変動要因の影響を除外した経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置のレール沈み込み量の予測値を適切に予測することができるレール沈み込み量の予測方法及び予測装置を提供する。【解決手段】レール沈み込み量の予測方法では、複数の学習用データを機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t、p)及び経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k、p)を予測する(ステップS5)。【選択図】図4

Description

本発明は、搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測方法、予測装置、レール補修時期判定方法、及びレールの沈み込み異常時期の判定方法に関する。
製鉄所において、連続鋳造設備で連続鋳造されたスラブはレール上を走行するスラブ搬送台車によって熱間圧延設備に搬送される場合がある。このスラブ搬送台車には、トロリ線から給電パンタグラフを介して電力が供給されている。
一方、トロリ線から給電パンタグラフを介して電力の供給を受ける移動機械に用いられるトロリ線及び給電パンタグラフの異常監視システムとして、従来、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示すトロリ線及び給電パンタグラフの異常監視システムでは、トロリ線偏位検出部において、移動機械を走行させながらレーザ距離計により移動機械とトロリ線支持架台との相対距離を測定し、その測定距離に基づいてトロリ線偏位を検出することができる。また、当該異常監視システムでは、荷重測定部において、給電パンタグラフに作用するパンタグラフ荷重を測定することができる。そして、当該異常監視システムでは、判定部において、トロリ線偏位及びパンタグラフ荷重を判別し、例えばそれらの測定値が所定範囲外となっているときに異常であると判断することができる。
また、電車が走行する軌道上の基準に対するトロリ線の位置を精度良く表示するトロリ線表示装置として、従来、例えば、特許文献2に示すものが知られている。
特許文献2に示すトロリ線表示装置は、対象物を3次元測定して得られた点群データのうち、電車が走行する軌道を構成するレールから得られた基準値に基づいて高さ及び偏位が計測されたトロリ線の各点に対して、各点を表示する際の基準となる表示基準点を設定する表示基準設定部を備えている。また、トロリ線表示装置は、軌道中心線上において、表示基準点に対応する第1の点およびトロリ線上の各点に対応する第2の点を求め、各第2の点について第1の点からの第1の距離を算出し、トロリ線上の各点を表示する際の位置の起点から第1の点までの第2の距離および第1の距離に基いて、起点から各第2の点までの第3の距離を算出する距離測定部を備えている。更に、トロリ線表示装置は、第3の距離に基づいて、第2の点に対応するトロリ線上の各点の高さおよび偏位を表示する表示データを作成する表示制御部を備えている。
特開2017−13761号公報 国際公開第2018/087931
しかしながら、これら従来の特許文献1に示すトロリ線及び給電パンタグラフの異常監視システム及び特許文献2に示すトロリ線表示装置にあっては、以下の問題点があった。
即ち、特許文献1に示すトロリ線及び給電パンタグラフの異常監視システムの場合、トロリ線偏位を検出し、パンタグラフ荷重を測定し、それらの測定値が所定範囲外となっているときに異常であると判断することができるものの、台車(移動機械)がレール上を走行しているときのレールの沈み込み量については検出することができず、また、台車走行時から所定期間経過後のレールの沈み込み量を予測することができなかった。
また、特許文献2に示すトロリ線表示装置の場合、電車が走行する軌道上の基準に対するトロリ線の位置を精度良く表示することができるものの、この特許文献2にあっても、台車(移動機械)がレール上を走行しているときのレールの沈み込み量については検出することができず、また、台車走行時から所定期間経過後のレールの沈み込み量を予測することができなかった。
一方、台車走行時のレール沈み込み量を測定し、台車走行時からの所定期間経過後のレール沈み込み量の予測を行うにしても、レール沈み込み量は経年変化以外の変動要因(例えば、スラブ重量や台車速度変化など)の影響を受けるため、予測したレール沈み込み量に閾値を設けてレール補修の判断基準とする場合に、その閾値も経年変化以外の変動要因によるレール沈み込み量のばらつきを考慮して設定する必要があり、閾値の設定が困難であった。
従って、本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものであり、経年変化以外の変動要因の影響を除外した経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置のレール沈み込み量の予測値を適切に予測することができるレール沈み込み量の予測方法、予測装置、レール補修時期判定方法、及びレールの沈み込み異常時期の判定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るレール沈み込み量の予測方法は、搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測方法であって、過去の経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び過去の経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を予測することを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係るレール補修時期判定方法は、前述のレール沈み込み量の予測方法により予測された、経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値により、レールの補修時期を判定することを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係るレール沈み込み量の予測装置は、搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測装置であって、過去の経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び過去の経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を予測する経年変化レール沈み込み量予測部を備えていることを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係るレール沈み込み量の予測方法は、搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測方法であって、台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)の過去のデータと、経年変化に影響を与える因子である経年変化因子xの過去のデータとを含むデータを、機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)と、将来の予測対象時点における経年変化因子xの予測値xfとを入力して、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)を予測することを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係るレールの沈み込み異常時期の判定方法は、前述のレール沈み込み量の予測方法による、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)の予測を、複数の予測対象時点について行い、予測結果が予め設定した所定の閾値以上となる予測対象時点を、レールの沈み込み異常時期であると判定することを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係るレール沈み込み量の予測装置は、搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測装置であって、台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)の過去のデータと、経年変化に影響を与える因子である経年変化因子xの過去のデータとを含むデータを、機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)と、将来の予測対象時点における経年変化因子xの予測値xfとを入力して、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)を予測する経年変化レール沈み込み量予測部を備えていることを要旨とする。
本発明に係るレール沈み込み量の予測方法、予測装置、レール補修時期判定方法、及びレールの沈み込み異常時期の判定方法によれば、経年変化以外の変動要因の影響を除外した経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置のレール沈み込み量の予測値を適切に予測することができるレール沈み込み量の予測方法、予測装置、レール補修時期判定方法、及びレールの沈み込み異常時期の判定方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法が適用されるレールに台車が走行している状態の概略構成図である。 図1においてレールに台車が走行しているときのレール沈み込み量を測定する装置構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るレール沈み込み量の予測装置の概略構成のブロック図である。 図3に示すレール沈み込み量の予測装置の演算装置の演算処理部の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 経年変化レール沈み込み量予測部で予測された経年変化による台車走行時(現時刻)から所定の閾値以上の判定結果となるまでの特定位置におけるレール沈み込み量の予測値の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
図1には、本発明の一実施形態に係る本発明の一実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法が適用されるレールに台車が走行している状態の概略構成が示されている。
図1に示す台車1は、連続鋳造設備で連続鋳造された搬送対象物としてのスラブSを熱間圧延設備(図示せず)に搬送するものであり、レール12上を走行する。
この台車1は、スラブSを積載した台車本体2を備え、台車本体2の両側には対をなすレール12上を走行する複数対(図1では一対のみ図示)の車輪3を備えている。各車輪3の車軸3aは減速機4に接続され、一方のモータ5の回転軸5aが減速機4に接続され、モータ5の回転が減速機4で減速されて車輪3が回転する。そして、各車輪3、減速機4及びモータ5はサスペンション11によって台車本体2に支持されている。レール12は、搗き固められた敷石13上に敷設されている。
また、台車1には、トロリ線(図示せず)から給電パンタグラフ(図示せず)を介して電力が供給されるようになっており、トロリ線を支持するトロリ線支持架台16が支柱14の上端近傍から延びる水平部15の先端部に固定されている。
そして、台車1の台車本体2の側面には、トロリ線支持架台16の上下方向の位置P1を測定するトロリ位置測定装置6が設置されている。トロリ位置測定装置6としては、例えば、2次元レーザ距離計が用いられる。
また、台車本体2の下面には、減速機4までの距離を測定し、減速機4の上下方向の位置P2を測定する減速機位置測定装置7が設置されている。減速機位置測定装置7としては、例えば、レーザ距離計が用いられる。
そして、トロリ位置測定装置6及び減速機位置測定装置7は、レール沈み込み量測定装置8に接続されている。レール沈み込み量測定装置8には、トロリ位置測定装置6で測定されたトロリ線支持架台16の上下方向の位置P1と、減速機位置測定装置7で測定された減速機4の上下方向の位置P2とが入力される。
また、台車1の車輪3の一つには、図2に示すように、所定の基準時から台車走行時(t)に至るまでの車輪3の回転数を測定し、その回転数と走行時間tとから所定の基準時から台車走行時(t)に至るまでの台車1の走行距離を算出する走行距離算出センサ17が設けられている。走行距離算出センサ17は、台車位置管理装置19に接続されている。台車位置管理装置19には、走行距離算出センサ17で算出された、所定の基準時から台車走行時(t)に至るまでの台車1の走行距離情報が入力される。
また、レール12の近傍には、図2に示すように、レール12に沿って所定間隔で配置された複数(n個)の台車位置検出装置18〜18が設置されている。台車位置検出装置18〜18のそれぞれは、レール12上を走行する台車1がその台車位置検出装置18〜18のそれぞれの検出位置を通過したときにその台車1の通過を検出する。各台車位置検出装置18〜18は、台車位置管理装置19に接続されている。台車位置管理装置19には、台車位置検出装置18〜18のそれぞれからの台車通過情報が入力される。
そして、台車位置管理装置19は、走行距離算出センサ17からの、所定の基準時から台車走行時(t)に至るまでの台車1の走行距離情報と、台車位置検出装置18〜18のそれぞれからの台車通過情報とから、台車走行時(t)の台車位置(p)を算出する。
また、台車位置管理装置19は、前述したレール沈み込み量測定装置8に接続されている。レール沈み込み量測定装置8には、台車位置管理装置19で算出された台車走行時(t)の台車位置(p)が入力される。
レール沈み込み量測定装置8は、トロリ位置測定装置6で測定されたトロリ線支持架台16の上下方向の位置P1と、減速機位置測定装置7で測定された減速機4の上下方向の位置P2とからレール12の上面位置P3を演算する。そして、レール沈み込み量測定装置8は、その演算したレール12の上面位置P3の正規状態からの沈み込み量を算出する。レール沈み込み量測定装置8は、その算出した沈み込み量を、台車位置管理装置19から入力された台車走行時(t)の台車位置(p)の情報と併せて、台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量Z(t,p)として後述するレール沈み込み量の予測装置20に伝送する。
また、台車1の台車本体2には、スラブSの重量を測定するスラブ重量測定装置9が設置されている。更に、モータ5には、モータ5の回転軸5aの回転数を測定することで、台車1の速度、ひいては台車1の速度変化(加速度)を測定する台車速度測定装置10が設置されている。そして、スラブ重量測定装置9で測定されたスラブSの重量は、台車走行時の経年変化以外の変動要因をなすスラブ重量n(t)として後述するレール沈み込み量の予測装置20に伝送される。また、台車速度測定装置10で測定された台車1の速度変化(加速度)も、台車走行時の経年変化以外の変動要因をなす台車速度変化量n(t)としてレール沈み込み量の予測装置20に伝送される。
ここで、スラブ重量n(t)及び台車速度変化量n(t)が本実施形態で台車走行時の経年変化以外の変動要因として選定されているのは、次の理由による。経年変化以外の変動要因によるレール12の沈み込みは、レール12に力が加わることにより発生しており、1つはレール12に力が加わる要因としてスラブ重量n(t)を選定した。また、もう1つは、レール12に傾斜がある場合は台車1の加減速の力がレール12の鉛直方向にもかかるため、台車速度変化量n(t)を選定した。
また、経年変化によるレール12の沈み込みは、レール12の摩耗及びレール12の下にある敷石13の隙間の拡大により発生しており、レール12の摩耗及び敷石13の隙間は台車1の走行により力が加わること、また敷石13の隙間は雨によって敷石13が動くことで発生するため、雨量x1及び台車1の走行に関係の深いスラブSの生産量x2を経年変化に影響を与える影響因子として選定した。
次に、図3に示すレール沈み込み量の予測装置20は、レール沈み込み量測定装置8、スラブ重量測定装置9、及び台車速度測定装置10に無線で接続されるとともに、上位計算機47に有線あるいは無線で接続されている。
このレール沈み込み量の予測装置20は、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)を予測するものである。
レール沈み込み量の予測装置20は、図3に示すように、演算装置21と、入力装置44と、記憶装置45と、出力装置46とを備えたコンピュータシステムである。演算装置21と、入力装置44、記憶装置45、及び出力装置46とは、この接続の態様に限らず、無線により接続されてもよく、あるいは有線と無線とを組み合わせた態様で接続されてもよい。
入力装置44は、例えば、キーボード、ペンタブレット、タッチパッド、マウス等、本システムの管理者の操作を検出可能な任意の入力インターフェースであるが、上位計算機47からの指令及び情報を入力可能となっている。また、台車走行制御装置(図示せず)から伝送された台車1のレール12上における位置(p)及びレール沈み込み量測定装置8から伝送された台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量Z(t,p)が入力される。また、スラブ重量測定装置9から伝送された台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因をなすスラブ重量n(t)が入力される。更に、台車速度測定装置10から伝送された台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因をなす台車速度変化量n(t)が入力される。また、入力装置44により演算装置21への各種処理の指示に係る操作を受け付ける。
記憶装置45は、例えばハードディスクドライブ、半導体ドライブ、光学ドライブ等であり、本システムにおいて必要な情報を記憶する装置である。記憶装置45は、例えば、過去の台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因(スラブ重量n(t)及び台車速度変化量n(t))の入力データ及びこの入力データに対する過去の経年変化以外の変動要因(スラブ重量n(t)及び台車速度変化量n(t))による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量(スラブ重量によるレール沈み込み量h(t、p)、台車速度変化量によるレール沈み込み量h(t、p))を出力データとした複数の学習データを記憶している。また、記憶装置45は、過去の経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t、p)及び過去の経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量の入力データ及びこの入力データに対する過去の経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k、p)を出力データとした複数の学習データを記憶している。また、記憶装置45には、後述する生成された変動要因沈み込み量算出モデル(スラブ重量沈み込み算出モデル及び)及び生成された経年変化レール沈み込み量予測モデル等の情報が記憶される。
また、出力装置46は、出力されたデータ、例えば、判定結果出力部42の出力データであるレール異常と判断された経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後あるいは変更された所定期間(2k〜nkのいずれか)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k〜t+nkのいずれか,p)を出力する。また、出力装置46は、経年変化レール沈み込み量予測部40で予測された経年変化による台車走行時(t)からレール異常と判断されるまでの特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k〜t+nk,p)も出力する。出力装置46は、例えば、液晶ディスプレイや有機ディスプレイ等の任意のディスプレイを備えることで、出力データ及び信号に基づく画面を表示可能である。
また、演算装置21は、RAM22と、ROM23と、演算処理部31とを備えている。ROM23は、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成プログラム24、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成プログラム25、スラブ重量沈み込み量算出プログラム26、台車速度変化沈み込み量算出プログラム27、経年変化沈み込み量算出プログラム28、経年変化沈み込み量予測モデル生成プログラム29及び経年変化沈み込み量予測プログラム30を記憶している。また、演算処理部31は、演算処理機能を有し、RAM22及びROM23とバス43により接続されている。また、RAM22、ROM23、及び演算処理部31は、バス43を介して入力装置44、記憶装置45、及び出力装置46に接続されている。
演算処理部31は、機能ブロックとして、変動要因沈み込み量算出モデル生成部32、変動要因レール沈み込み量算出部35、経年変化レール沈み込み量算出部38、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39、経年変化レール沈み込み量予測部40、判定部41、及び判定結果出力部42を備えている。
ここで、変動要因沈み込み量算出モデル生成部32は、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成部33と、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部34とを備えている。
スラブ重量沈み込み量算出モデル生成部33は、入力装置44から算出モデルの生成指示を受けた際に、記憶装置45に記憶された過去の台車走行時(t)のスラブ重量n(t)を入力データ及びこの入力データに対する過去のスラブ重量n(t)による台車走行時の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)を出力データとした複数の学習データを取得する。そして、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成部33は、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成プログラム24を実行してこれら複数の学習データを機械学習させて変動要因沈み込み量算出モデルを構成するスラブ重量沈み込み量算出モデルを生成する。
また、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部34は、入力装置44から算出モデルの生成指示を受けた際に、記憶装置45に記憶された過去の台車走行時(t)の台車速度変化量n(t)を入力データ及びこの入力データに対する過去の台車速度変化量n(t)による台車走行時の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)を出力データとした複数の学習データを取得する。そして、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部34は、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成プログラム25を実行してこれら複数の学習データを機械学習させて変動要因沈み込み量算出モデルを構成する台車速度変化沈み込み量算出モデルを生成する。
次に、変動要因レール沈み込み量算出部35は、スラブ重量沈み込み量算出部36と、台車速度変化沈み込み量算出部37とを備えている。
スラブ重量沈み込み量算出部36は、入力装置44から算出指示を受けた際に、スラブ重量沈み込み量算出プログラム26を実行して、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成部33で生成されたスラブ重量沈み込み量算出モデルに、スラブ重量測定装置9で測定され、入力装置44に入力された台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因をなすスラブ重量n(t)を入力して経年変化以外の変動要因をなすスラブ重量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)を算出する。
ここで、スラブ重量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)は、スラブ重量n(t)の変化に対するスラブ重量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)の変動量の関係式をfh(p,n(t))とすると、次の(1)式のように表せる。
(t、p)=fh(p,n(t))=A(p)n(t)+B(p) ・・・(1)
ここで、A(p)、B(p)はレール12上における台車1の位置(p)毎の定数である。
また、台車速度変化沈み込み量算出部37は、入力装置44から算出指示を受けた際に、台車速度変化沈み込み量算出プログラム27を実行して、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部34で生成された台車速度変化沈み込み量算出モデルに、台車速度測定装置10で測定され、入力装置44に入力された台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因をなす台車速度変化量n(t)を入力して経年変化以外の変動要因をなす台車速度変化量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)を算出する。
ここで、台車速度変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)は、台車速度変化量n(t)の変化に対する台車速度変化量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)の変動量の関係式をfh(p,n(t))とすると、次の(2)式のように表せる。
(t、p)=fh(p,n(t))=A(p)n(t)+B(p) ・・・(2)
ここで、A(p)、B(p)はレール12上における台車1の位置(p)毎の定数である。
また、経年変化レール沈み込み量算出部38は、入力装置44から算出指示を受けた際に、経年変化沈み込み量算出プログラム28を実行して、レール沈み込み量測定装置8で演算され、入力装置44に入力された台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量Z(t,p)と、スラブ重量沈み込み量算出部36で算出された経年変化以外の変動要因をなすスラブ重量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)及び台車速度変化沈み込み量算出部37で算出された経年変化以外の変動要因をなす台車速度変化量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)とから、次の(3)式に基づいて、経年変化以外の変動要因の影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t,p)を算出する。
y(t、p)=Z(t,p)−(h(t、p)+h(t、p)) ・・・(3)
つまり、経年変化レール沈み込み量算出部38は、台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量Z(t,p)から経年変化以外の変動要因によるレール沈み込み量(h(t、p)+h(t、p))を除外して経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t,p)を算出する。
また、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39は、入力装置44から予測モデルの生成指示を受けた際に、記憶装置45で記憶された過去の経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t、p)及び過去の経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k、p)を出力データとした複数の学習データを取得する。
そして、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39は、経年変化沈み込み量予測モデル生成プログラム29を実行して、取得した複数の学習データを機械学習させて経年変化レール沈み込み量予測モデルを生成する。
なお、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成部33で生成されるスラブ重量沈み込み量算出モデル、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部34で生成される台車速度変化沈み込み量算出モデル、及び経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39で生成される経年変化レール沈み込み量予測モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルである。
また、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化沈み込み量予測プログラム30を実行して、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39で生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化レール沈み込み量算出部38で算出された、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t,p)を入力する。また、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)を予測する。
ここで、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)は、経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t,p)と、次の(4)式の積分項を経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量とすると、次の(4)式のように表せる。ここで、F(t,k,p)は、(4)式の積分項であり、経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量である。
Figure 2021155027
経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量は、上位計算機47から経年変化レール沈み込み量予測モデルに入力される。上位計算機47には、年間平均降水量から算出される台車走行時(t)の雨量x1(t)、台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の雨量x1(t+k)、台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の雨量x1(2k)・・・、台車走行時(t)から所定期間((n−1)k)経過後の雨量x1(t+(n−1)k)、台車走行時(t)から所定期間(nk)経過後の雨量x1(t+nk)が予め入力されている。
また、上位計算機47には、スラブSの生産計画から算出される台車走行時(t)のスラブSの生産量x2(t)、台車走行時(t)から所定期間(k)経過後のスラブSの生産量x2(t+k)、台車走行時(t)から所定期間(2k)経過後のスラブSの生産量x2(t+2k)・・・、台車走行時(t)から所定期間((n−1)k)経過後のスラブSの生産量x2(t+(n−1)k)、台車走行時(t)から所定期間(nk)経過後のスラブSの生産量x2(t+nk)が予め入力されている。
そして、上位計算機47は、年間平均降水量から算出される台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の雨量の変化量(x1(t+k)−x1(t))と、スラブSの生産計画から算出される台車走行時(t)から所定期間(k)経過後のスラブSの生産量の変化量(x2(t+k)−x2(t))と、これら雨量の変化量(x1(t+k)−x1(t))とスラブSの生産量の変化量(x2(t+k)−x2(t))とに基づいて算出された経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量((4)式の積分項)を、経年変化レール沈み込み量予測部40に送出し、経年変化レール沈み込み量予測モデルに入力する。ここで、年間平均降水量から算出される台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の雨量の変化量(x1(t+k)−x1(t))は、台車走行時(t)から所定期間(k)経過後に至るまでの雨量の累積量を意味する。また、スラブSの生産計画から算出される台車走行時(t)から所定期間(k)経過後のスラブSの生産量の変化量(x2(t+k)−x2(t))は、台車走行時(t)から所定期間(k)経過後のスラブSの生産量と台車走行時(t)のスラブの生産量との差分の生産量を意味する。
なお、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化沈み込み量予測プログラム30を実行して、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39で生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化レール沈み込み量算出部38で算出された、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t,p)を入力する。また、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)を予測する。
また、判定部41は、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)が所定の閾値(例えば、過去実績の最大値である20mm)以上か否かを判定する。
そして、判定部41は、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)が前述の所定の閾値以上でない判定結果であるときに、所定期間(k)を変更する(所定期間(k)→所定期間(2k))。
また、経年変化レール沈み込み量予測部40は、変更された所定期間(2k)経過後の特定位置(p)における経年変化によるレール沈み込み量の予測値y(t+2k,p)の予測を再度行う。この際に、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、一旦予測された経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t+k,p)を入力する。また、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の所定期間(t+k)から所定期間(t+2k)までの変化量に基づく経年変化による所定期間(t+k)から所定期間(t+2k)までの特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、変更された台車走行時(t)から所定期間(2k)経過後の特定位置(p)における経年変化によるレール沈み込み量の予測値y(t+2k,p)を予測する。
ここで、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(2k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+2k,p)は、次の(5)式のように表せる。
y(t+2k,p)=y(t+k,p)+F(t+k,2k,P) ・・・(5)
また、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(3k〜nk)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+2k〜t+nk,p)は、それぞれ次式のように表せる。
y(t+3k,p)=y(t+2k,p)+F(t+2k,3k,P)

y(t+nk,p)=y(t+(n−1)k,p)+F(t+(n−1)k,nk,P)
そして、判定部41及び経年変化レール沈み込み量予測部40は、当該予測値y(t+2k〜t+nk,p)が前述の所定の閾値以上の判定結果となるまで所定期間の変更と予測値の予測と判定とを繰り返す。
また、判定結果出力部42は、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後あるいは変更された所定期間(2k〜nkのいずれか)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k〜t+nkのいずれか,p)が所定の閾値以上の判定結果であるとき、レールが異常と判断する。
判定結果出力部42の判断結果は、出力装置46に出力される。
また、経年変化レール沈み込み量予測部40で予測された経年変化による台車走行時(現時刻)(t)からレール異常と判断されるまでの特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k〜t+nk,p)も出力装置46に出力される。図5には、経年変化による台車走行時(現時刻)からレール異常と判断されるまでの特定位置におけるレール沈み込み量の予測値の一例が示されている。
次に、本発明の一実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法を示す演算処理部31の処理の流れを図4を参照して説明する。
先ず、図4に示すように、ステップS1において、演算処理部31の変動要因沈み込み量算出モデル生成部32は、入力装置44から算出モデルの生成指示があったときに、変動要因沈み込み量算出モデルを生成する。
具体的に述べると、変動要因沈み込み量算出モデル生成部32のスラブ重量沈み込み量算出モデル生成部33は、入力装置44から算出モデルの生成指示を受けた際に、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成プログラム24を実行して記憶装置45に記憶された過去の台車走行時(t)のスラブ重量n(t)を入力データ及びこの入力データに対する過去のスラブ重量n(t)による台車走行時の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)を出力データとした複数の学習データを取得する。そして、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成部33は、これら複数の学習データを機械学習させて変動要因沈み込み量算出モデルを構成するスラブ重量沈み込み量算出モデルを生成する。
また、変動要因沈み込み量算出モデル生成部32の台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部34は、入力装置44から算出モデルの生成指示を受けた際に、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成プログラム25を実行して記憶装置45に記憶された過去の台車走行時(t)の台車速度変化量n(t)を入力データ及びこの入力データに対する過去の台車速度変化量n(t)による台車走行時の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)を出力データとした複数の学習データを取得する。そして、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部34は、これら複数の学習データを機械学習させて変動要因沈み込み量算出モデルを構成する台車速度変化沈み込み量算出モデルを生成する。
次いで、ステップS2において、変動要因レール沈み込み量算出部35は、入力装置44から算出指示を受けた際に、経年変化以外の変動要因による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出する。
具体的に述べると、変動要因レール沈み込み量算出部35のスラブ重量沈み込み量算出部36は、入力装置44から算出指示を受けた際に、スラブ重量沈み込み量算出プログラム26を実行して、スラブ重量沈み込み量算出モデル生成部33で生成されたスラブ重量沈み込み量算出モデルに、スラブ重量測定装置9で測定され、入力装置44に入力された台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因をなすスラブ重量n(t)を入力して経年変化以外の変動要因をなすスラブ重量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)を算出する。
また、変動要因レール沈み込み量算出部35の台車速度変化沈み込み量算出部37は、入力装置44から算出指示を受けた際に、台車速度変化沈み込み量算出プログラム27を実行して、台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部34で生成された台車速度変化沈み込み量算出モデルに、台車速度測定装置10で測定され、入力装置44に入力された台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因をなす台車速度変化量n(t)を入力して経年変化以外の変動要因をなす台車速度変化量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)を算出する。
次いで、ステップS3において、経年変化レール沈み込み量算出部38は、入力装置44から算出指示を受けた際に、経年変化沈み込み量算出プログラム28を実行して、レール沈み込み量測定装置8で演算され、入力装置44に入力された台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量Z(t,p)と、スラブ重量沈み込み量算出部36で算出された経年変化以外の変動要因をなすスラブ重量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)及び台車速度変化沈み込み量算出部37で算出された経年変化以外の変動要因をなす台車速度変化量による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)とから、前述の(3)式に基づいて、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t,p)を算出する。
次いで、ステップS4において、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39は、入力装置44から予測モデルの生成指示を受けた際に、経年変化レール沈み込み量予測モデルを生成する。
具体的に述べると、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39は、入力装置44から予測モデルの生成指示を受けた際に、経年変化沈み込み量予測モデル生成プログラム29を実行して、記憶装置45で記憶された過去の経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t、p)及び過去の経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k、p)を出力データとした複数の学習データを取得する。
そして、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39は、取得した複数の学習データを機械学習させて経年変化レール沈み込み量予測モデルを生成する。
次いで、ステップS5において、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)を予測する。
具体的に述べると、経年変化レール沈み込み量予測部40は、入力装置44から予測指示を受けた際に、経年変化沈み込み量予測プログラム30を実行して、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39で生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化レール沈み込み量算出部38で算出された、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t,p)を入力する。また、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力する。これにより、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)が予測される。
ここで、経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量は、前述したように、上位計算機47から経年変化レール沈み込み量予測モデルに入力される。
次いで、ステップS6において、判定部41は、予測された経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)が所定の閾値(例えば、過去実績の最大値である20mm)以上か否かを判定する。そして、ステップ6における判定結果がYESのときは、ステップ8に移行し、ステップ6における判定結果がNoのときは、ステップ7に移行する。
ステップ7では、即ち、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)が前述の所定の閾値以上でない判定結果であるときに、判定部41は、前述の所定期間(k)を所定期間(2k)に変更し、ステップS5に戻る。
そして、戻ったステップS5では、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(2k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+2k,p)を再度予測する。この際に、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、一旦予測された経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t+k,p)を入力する。また、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の所定期間(t+k)から所定期間(t+2k)までの変化量に基づく経年変化による所定期間(t+k)から所定期間(t+2k)までの特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、変更された台車走行時(t)から所定期間(2k)経過後の特定位置(p)における経年変化によるレール沈み込み量の予測値y(t+2k,p)を予測する。
そして、ステップS6に移行し、判定部41は、予測された経年変化による台車走行時(t)から所定期間(2k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+2k,p)が前述の所定の閾値以上か否かを判定する。
そして、判定部41及び経年変化レール沈み込み量予測部40は、当該予測値y(t+2k〜t+nk,p)が前述の所定の閾値以上の判定結果となるまでステップS7の所定期間の変更と、ステップS5の予測値の予測と、ステップS6の判定とを繰り返す。
そして、ステップS8では、判定結果出力部42は、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後あるいは変更された所定期間(2k〜nkのいずれか)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k〜t+nkのいずれか,p)が所定の閾値以上の判定結果であるとして、レールが異常と判断する。
そして、判定結果出力部42の判断結果は、出力装置46に出力される。また、経年変化レール沈み込み量予測部40で予測された経年変化による台車走行時(現時刻)(t)からレール異常と判断されるまでの特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k〜t+nk,p)も出力装置46に出力される。
図5には、経年変化による台車走行時(現時刻)からレール異常と判断されるまでの特定位置におけるレール沈み込み量の予測値の一例が示されている。
出力装置46は、判定結果出力部42の判断結果と、経年変化レール沈み込み量予測部40で予測された経年変化による台車走行時(現時刻)(t)からレール異常と判断されるまでの特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k〜t+nk,p)を出力する。これにより、作業者は、レール異常とされたレール12の特定位置(p)及びレール異常となる時期(t〜t+nkのいずれか)を知ることができるので、レール異常となる一定期間前に補修計画を策定することができることになる。
このように、本実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法及び予測装置によれば、複数の学習データを機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t、p)及び経年変化に影響を与える影響因子(雨量x1及びスラブSの生産量x2)の台車走行時(t)からの所定期間(k)の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k、p)を予測する(ステップS5、経年変化レール沈み込み量予測部40)。
これにより、経年変化以外の変動要因の影響を除外した経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)のレール沈み込み量の予測値y(t+k、p)を適切に予測することができる。このため、経年変化以外の変動要因の影響を除外してあるから、レール異常の判断基準となる予測値の閾値の設定を容易に行うことができ、またレール異常となる時期を適切に予測することができる。これにより、レール異常となる時期を基準とした補修計画の策定時期を適切に定めることができ、過剰な補修が発生する可能性を回避することができる。
つまり、本実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法により予測された、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k、p)により、レール3の補修時期を判定するレール補修時期判定方法を提供できる。
経年変化以外の変動要因の影響を除外せずにレール沈み込み量の予測を行うと、今回の変動要因を除去せずに予測を行わない場合、経年変化以外の変動要因による予測値の変動が判断し難く、誤った判断を行うことや、過剰な補修が発生する可能性がある。
また、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k、p)を予測することで、レール異常となる特定位置(p)が判断容易となる。このため、レール12における補修箇所が容易に判断でき、補修を効率的に行うことができる。
レール12の沈み込みの原因はレール12と敷石13の間に隙間が発生し、走行時にレール12が台車1の重量で変形することにより発生しているため、補修は予測値が閾値を超えた位置の周辺の敷石を固めることで隙間を小さくする。
搗き固めを行うには台車1を停止する必要があり、予定された停止時間でレール12全体(例えば、2000m)の搗き固めを行うには2年を要し、レール12全体を搗き固めるのは現実的に不可能である。
また、本実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法及び予測装置によれば、経年変化レール沈み込み量予測モデルに入力される経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t、p)は、複数の学習データを機械学習させて生成された変動要因沈み込み量算出モデルに、測定した台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因n(t)、n(t)を入力して経年変化以外の変動要因による台車走行時(t)の特定位置におけるレール沈み込み量h(t、p)、h(t、p)を算出し(ステップS2、変動要因レール沈み込み量算出部35)、測定した台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量Z(t、p)と算出した経年変化以外の変動要因による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量h(t、p)、h(t、p)とから、算出される(ステップS3、経年変化レール沈み込み量算出部38)。
これにより、経年変化レール沈み込み量予測モデルに入力される経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t、p)を適切かつ容易に算出することができる。
また、本実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法及び予測装置によれば、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t、p)が所定の閾値以上か否かを判定する(ステップS6、判定部41)。これにより、レール沈み込み量の予測値y(t、p)所定の閾値以上か否かを適切に判定することができる。
また、本実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法及び予測装置によれば、経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t、k)が所定の閾値以上でない判定結果であるときに、所定期間(k)を変更し、変更された所定期間(2k〜nk)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+2k〜t+nk,p)の予測を再度行い、当該予測値y(t+2k〜t+nk,p)が所定の閾値以上の判定結果となるまで所定期間の変更と、予測値の予測と、判定とを繰り返す。これにより、レール異常となる時期を精度高く正確に判断することができることになる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、経年変化以外の変動要因は、スラブ重量n1(t)及び台車速度変化量n2(t)に限られず、レール沈み込み量の経年変化以外の要因となる、例えば、機器設置等による台車重量の変化であってもよい。
この場合、経年変化以外の変動要因ごとに複数の学習データを機械学習させて変動要因レール沈み込み量算出モデルを生成する必要がある。
また、経年変化に影響を与える影響因子は、雨量x1及びスラブSの生産量x2に限られず、例えば、敷石の敷設状況に影響を与える地震発生状況等であってもよい。
また、変動要因沈み込み量算出モデル(スラブ重量沈み込み量算出モデル及び台車速度変化沈み込み量算出モデル)及び経年変化レール沈み込み量予測モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルであるが、重回帰分析又はニューラルネットワーク以外の機械学習手法によって構築されたものであってもよい。
また、台車1によって搬送される搬送対象物は、スラブS以外であってもよい。
また、本実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法及び予測装置の変形例では、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39において、台車走行時(t)の予測対象地点(特定位置(p))の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)の過去のデータと、経年変化に影響を与える因子である経年変化因子xの過去のデータとを含むデータを、機械学習させて経年変化レール沈み込み量予測モデルを生成するようにしてもよい。
具体的には、経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部39は、台車走行時(t)の予測対象地点(特定位置(p))の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)の過去のデータと、経年変化に影響を与える因子である経年変化因子xの過去のデータとを入力データとし、この入力データに対する将来の予測対象時点(t+k)における予測対象地点(特定位置(p))の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)の過去のデータを出力データとした複数の学習データを、機械学習させて経年変化レール沈み込み量予測モデルを生成する。
そして、経年変化レール沈み込み量予測部40において、台車走行時(t)の予測対象地点(特定位置(p))の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)と、将来の予測対象時点(台車走行時(t)から所定期間(k)経過後)における経年変化因子xの予測値xfとを入力して、将来の予測対象時点(t+k)における予測対象地点(特定位置(p))の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)を予測するようにする。
これに対して、前述の実施形態に係るレール沈み込み量の予測方法及び予測装置においては、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化による台車走行時(t)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量y(t,p)及び経年変化に影響を与える影響因子(x)の台車走行時(t)からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時(t)から所定期間(k)経過後の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の変動量F(t,k,p)を入力して、経年変化による台車走行時から所定期間経過後(t+k)の特定位置(p)におけるレール沈み込み量の予測値y(t+k,p)を予測する。
つまり、前述の実施形態では、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、y(t,p)及び経年変化に影響を与える影響因子の変化量に基づくレール沈み込み量の変動量F(t,k,p)を入力してy(t+k,p)を予測しているのに対し、この変形例では、経年変化レール沈み込み量予測部40は、経年変化レール沈み込み量予測モデルに、y(t,p)及び経年変化因子xの予測値xfを入力してy(t+k,p)を予測するようにしている。この変形例によれば、経年変化因子xの予測値xfを入力するから、前述の実施形態では保護できない、過去の経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び過去の経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を求める以外の要因(地震等の地殻変動等)も考慮することができる。
ここで、変形例において、経年変化レール沈み込み量予測モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルである。
また、経年変化因子xは、沈み込み量測定開始時点からの雨量x1、沈み込み量測定開始時点からの通過搬送物(通過するスラブS)の総重量x2、及び通過搬送物総重量x2と相関のある因子x3のうちの1種以上を影響因子として含む。
ここで、台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)は、予測対象地点(特定位置(p))を台車1が走行した時に、台車1の高さ(トロリ位置測定装置6で測定されたトロリ線支持架台16の上下方向の位置P1と、減速機位置測定装置7で測定された減速機4の上下方向の位置P2)を測定することで得られた、予測対象地点(特定位置(p))の台車走行時(t)のレール沈み込み量の実測値Z(t,p)から、予測対象地点(特定位置(p))の台車走行時(t)の経年変化以外の変動要因によるレール沈み込み量の推定値である変動要因沈み込み量h(t,p)を差し引くことで得られる。
また、変動要因沈み込み量h(t,p)は、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルに基づき推定される。
また、変動要因沈み込み量h(t,p)は、予測対象地点を台車が走行した時の搬送対象物の重量n1および/または台車速度変化量n2に基づき推定されてなる。
そして、変形例では、判定部41においては、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)が予め設定した所定の閾値以上か否かを判定する。
そして、判定部41において、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)が所定の閾値以上でない判定結果であるときに、予測対象時点を変更して、予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)の予測を再度行い、予測値であるレールの沈み込み量y(t+k,p)が所定の閾値以上の判定結果となるまで変更と、予測と、判定とを繰り返す。
判定部41による判定結果が、所定の閾値以上となったとき、レールが異常と判断する。
また、本発明のレールの沈み込み異常時期の判定方法では、前述したレール沈み込み量の予測方法による、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)の予測を、複数の予測対象時点について行い、予測結果が予め設定した所定の閾値以上となる予測対象時点を、レールの沈み込み異常状態である時期と判定する。
1 台車
2 台車本体
3 車輪
3a 車軸
4 減速機
5 モータ
5a 回転軸
6 トロリ位置測定装置
7 減速機位置測定装置
8 レール沈み込み量測定装置
9 スラブ重量測定装置
10 台車速度測定装置
11 サスペンション
12 レール
13 敷石
14 支柱
15 水平部
16 トロリ線支持架台
17 走行距離算出センサ
18〜18 台車位置検出装置
19 台車位置管理装置
20 レール沈み込み量の予測装置
21 演算装置
22 RAN
23 ROM
24 スラブ重量沈み込み量算出モデル生成プログラム
25 台車速度変化沈み込み量算出モデル生成プログラム
26 スラブ重量沈み込み量算出プログラム
27 台車速度変化沈み込み量算出プログラム
28 経年変化沈み込み量算出プログラム
29 経年変化沈み込み量予測モデル生成プログラム
30 経年変化沈み込み量予測プログラム
31 演算処理部
32 変動要因沈み込み量算出モデル生成部
33 スラブ重量沈み込み量算出モデル生成部
34 台車速度変化沈み込み量算出モデル生成部
35 変動要因レール沈み込み量算出部
36 スラブ重量沈み込み量算出部
37 台車速度変化沈み込み量算出部
38 経年変化レール沈み込み量算出部
39 経年変化レール沈み込み量予測モデル生成部
40 経年変化レール沈み込み量予測部
41 判定部
42 判定結果出力部
43 バス
44 入力装置
45 記憶装置
46 出力装置
47 上位計算機
S スラブ(搬送対象物)

Claims (35)

  1. 搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測方法であって、
    過去の経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び過去の経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を予測することを特徴とするレール沈み込み量の予測方法。
  2. 前記経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量は、過去の台車走行時の経年変化以外の変動要因を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化以外の変動要因による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を出力データとした複数の学習データを、機械学習させて生成された変動要因沈み込み量算出モデルに、測定した台車走行時の経年変化以外の変動要因を入力して経年変化以外の変動要因による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出し、測定した台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量とこの算出した経年変化以外の変動要因による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量とから算出されることを特徴とする請求項1に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  3. 前記経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値が所定の閾値以上か否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  4. 前記経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値が所定の閾値以上でない判定結果であるときに、前記所定期間を変更し、変更された所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値の予測を再度行い、当該予測値が前記所定の閾値以上の判定結果となるまで前記変更と、予測と、判定とを繰り返すことを特徴とする請求項3に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  5. 前記経年変化による台車走行時から所定期間経過後あるいは変更された所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値が所定の閾値以上の判定結果であるとき、レールが異常と判断することを特徴とする請求項4に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  6. 前記経年変化以外の変動要因が、前記搬送対象物としてのスラブの重量及び前記台車の速度変化量であり、
    前記変動要因沈み込み量算出モデルは、過去の台車走行時のスラブ重量を入力データとし、この入力データに対する過去のスラブ重量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を出力データとした複数の学習データを、機械学習させて生成されたスラブ重量沈み込み量算出モデルと、過去の台車走行時の台車速度変化量を入力データとし、この入力データに対する過去の台車速度変化量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を出力データとした複数の学習データを、機械学習させて生成された台車速度変化沈み込み量算出モデルとで構成され、
    前記スラブ重量沈み込み量算出モデルに、測定した台車走行時のスラブ重量を入力してスラブ重量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出するとともに、前記台車速度変化沈み込み量算出モデルに、測定した台車走行時の台車速度変化量を入力して台車速度変化量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出し、
    測定した台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量と、算出したスラブ重量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び算出した台車速度変化量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量とから、前記経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出することを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  7. 前記経年変化に影響を与える影響因子が、前記スラブの生産量及び雨量であり、
    前記経年変化レール沈み込み量予測モデルは、過去の経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び過去のスラブの生産量及び雨量の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて生成され、
    前記経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量、及びスラブの生産量及び雨量の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を予測することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  8. 前記経年変化レール沈み込み量予測モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルであることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  9. 前記変動要因沈み込み量算出モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルであることを特徴とする請求項2乃至8のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  10. 請求項1乃至9のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測方法により予測された、経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値により、レールの補修時期を判定するレール補修時期判定方法。
  11. 搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測装置であって、
    過去の経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び過去の経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び経年変化に影響を与える影響因子の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を予測する経年変化レール沈み込み量予測部を備えていることを特徴とするレール沈み込み量の予測装置。
  12. 過去の台車走行時の経年変化以外の変動要因を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化以外の変動要因による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を出力データとした複数の学習データを、機械学習させて生成された変動要因沈み込み量算出モデルに、測定した台車走行時の経年変化以外の変動要因を入力して経年変化以外の変動要因による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出する変動要因レール沈み込み量算出部と、
    測定した台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量と算出した経年変化以外の変動要因による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量とから、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出する経年変化レール沈み込み量算出部と、を備えることを特徴とするレール沈み込み量の予測装置。
  13. 前記経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値が所定の閾値以上か否かを判定する判定部を備えることを特徴とする請求項11又は12に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  14. 前記判定部は、前記経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値が所定の閾値以上でない判定結果であるときに、前記所定期間を変更し、前記経年変化レール沈み込み量予測部は、変更された所定期間経過後の特定位置における経年変化によるレール沈み込み量の予測値の予測を再度行い、当該予測値が前記所定の閾値以上の判定結果となるまで前記変更と予測と判定とを繰り返すことを特徴とする請求項13に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  15. 前記判定部における判定結果が前記経年変化による台車走行時から所定期間経過後あるいは変更された所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値が所定の閾値以上の判定結果であるとき、レールが異常と判断する判定結果出力部を備えていることを特徴とする請求項14に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  16. 前記経年変化以外の変動要因が、前記搬送対象物としてのスラブの重量及び前記台車の速度変化量であり、
    前記変動要因沈み込み量算出モデルは、過去の台車走行時のスラブ重量を入力データとし、この入力データに対する過去のスラブ重量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を出力データとした複数の学習データを、機械学習させて生成されたスラブ重量沈み込み量算出モデルと、過去の台車走行時の台車速度変化量を入力データとし、この入力データに対する過去の台車速度変化量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を出力データとした複数の学習データを、機械学習させて生成された台車速度変化沈み込み量算出モデルとで構成され、
    前記変動要因レール沈み込み量算出部は、前記スラブ重量沈み込み量算出モデルに、測定した台車走行時のスラブ重量を入力してスラブ重量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出するとともに、前記台車速度変化沈み込み量算出モデルに、測定した台車走行時の台車速度変化量を入力して台車速度変化量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出し、
    前記経年変化レール沈み込み量算出部は、測定した台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量と、算出したスラブ重量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び算出した台車速度変化量による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量とから、前記経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量を算出することを特徴とする請求項12乃至15のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  17. 前記経年変化に影響を与える影響因子が、前記スラブの生産量及び雨量であり、
    前記経年変化レール沈み込み量予測モデルは、過去の経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量及び過去のスラブの生産量及び雨量の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力データとし、この入力データに対する過去の経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて生成され、
    前記経年変化レール沈み込み量予測部は、前記経年変化レール沈み込み量予測モデルに、経年変化以外の変動要因による影響を除外した経年変化による台車走行時の特定位置におけるレール沈み込み量、及びスラブの生産量及び雨量の台車走行時からの所定期間の変化量に基づく経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の変動量を入力して、経年変化による台車走行時から所定期間経過後の特定位置におけるレール沈み込み量の予測値を予測することを特徴とする請求項11乃至16のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  18. 前記経年変化レール沈み込み量予測モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルであることを特徴とする請求項11乃至17のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  19. 前記変動要因沈み込み量算出モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルであることを特徴とする請求項12乃至18のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  20. 搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測方法であって、
    台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)の過去のデータと、経年変化に影響を与える因子である経年変化因子xの過去のデータとを含むデータを、機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)と、将来の予測対象時点における経年変化因子xの予測値xfとを入力して、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)を予測することを特徴とするレール沈み込み量の予測方法。
  21. 前記経年変化レール沈み込み量予測モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルであることを特徴とする請求項20に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  22. 前記経年変化因子xは、沈み込み量測定開始時点からの雨量x1、沈み込み量測定開始時点からの通過搬送物総重量x2、及び該通過搬送物総重量x2と相関のある因子x3のうちの1種以上を影響因子として含むことを特徴とする請求項20又は21に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  23. 前記台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)は、予測対象地点を台車が走行した時に、前記台車の高さを測定することで得られた、予測対象地点の台車走行時のレール沈み込み量の実測値Z(t,p)から、予測対象地点の台車走行時の経年変化以外の変動要因によるレール沈み込み量の推定値である変動要因沈み込み量h(t,p)を差し引くことで得られることを特徴とする請求項20乃至22のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  24. 前記変動要因沈み込み量h(t,p)は、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルに基づき推定されることを特徴とする請求項23に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  25. 前記変動要因沈み込み量h(t,p)は、予測対象地点を台車が走行した時の搬送対象物の重量n1および/または台車速度変化量n2に基づき推定されてなることを特徴とする請求項23又は24に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  26. 前記将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)が予め設定した所定の閾値以上か否かを判定することを特徴とする請求項20乃至25のうちいずれか一項記載のレール沈み込み量の予測方法。
  27. 前記将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)が所定の閾値以上でない判定結果であるときに、予測対象時点を変更して、予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)の予測を再度行い、予測値であるレールの沈み込み量y(t+k,p)が前記所定の閾値以上の判定結果となるまで前記変更と、予測と、判定とを繰り返すことを特徴とする請求項26に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  28. 前記判定結果が、前記所定の閾値以上となったとき、レールが異常と判断することを特徴とする請求項27に記載のレール沈み込み量の予測方法。
  29. 請求項20乃至25のうちいずれか一項に記載されたレール沈み込み量の予測方法による、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)の予測を、複数の予測対象時点について行い、予測結果が予め設定した所定の閾値以上となる予測対象時点を、レールの沈み込み異常状態である時期と判定することを特徴とするレールの沈み込み異常時期の判定方法。
  30. 搬送対象物を搬送する台車が走行するレールの沈み込み量を予測するレール沈み込み量の予測装置であって、
    台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)の過去のデータと、経年変化に影響を与える因子である経年変化因子xの過去のデータとを含むデータを、機械学習させて生成された経年変化レール沈み込み量予測モデルに、台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)と、将来の予測対象時点における経年変化因子xの予測値xfとを入力して、将来の予測対象時点における予測対象地点の経年変化によるレールの沈み込み量y(t+k,p)を予測する経年変化レール沈み込み量予測部を備えていることを特徴とするレール沈み込み量の予測装置。
  31. 前記経年変化レール沈み込み量予測モデルは、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルであることを特徴とする請求項30に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  32. 前記経年変化因子xは、沈み込み量測定開始時点からの雨量x1、沈み込み量測定開始時点からの通過搬送物総重量x2、及び該通過搬送物総重量x2と相関のある因子x3のうちの1種以上を影響因子として含むことを特徴とする請求項30又は31に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  33. 前記台車走行時の予測対象地点の経年変化によるレール沈み込み量y(t,p)は、予測対象地点を台車が走行した時に、前記台車の高さを測定することで得られた、予測対象地点の台車走行時のレール沈み込み量の実測値Z(t,p)から、予測対象地点の台車走行時の経年変化以外の変動要因によるレール沈み込み量の推定値である変動要因沈み込み量h(t,p)を差し引くことで得られることを特徴とする請求項30乃至32のうちいずれか一項に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  34. 前記変動要因沈み込み量h(t,p)は、重回帰分析又はニューラルネットワークで構築されたモデルに基づき推定されることを特徴とする請求項33に記載のレール沈み込み量の予測装置。
  35. 前記変動要因沈み込み量h(t,p)は、予測対象地点を台車が走行した時の搬送対象物の重量n1および/または台車速度変化量n2に基づき推定されてなることを特徴とする請求項33又は34に記載のレール沈み込み量の予測装置。
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