JP2021154963A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動モータが発生した駆動トルクをベルト伝動機構により転舵軸に安定して確実に伝達できるとともに、ベルト張力を調整する必要がないこと。【解決手段】電動パワーステアリング装置(10)は、車幅方向にスライドして転舵用車輪(31,31)を転舵する転舵軸(26)と、回転体(63)の回転運動を車幅方向の直線運動に変換して前記転舵軸(26)に伝える運動方向変換機構(60)と、前記回転体(63)に設けられた第1プーリ(72)と、電動モータ(43)によって駆動される駆動軸(71)に設けられている第2プーリ(73)と、前記各プーリ(72,73)間に掛けられたベルト(74)と、前記ベルト(74)の背面(74b)を押し付け可能に対向し合う2つのテンションプーリ(84,84)と、前記2つのテンションプーリ(84,84)を前記ベルト(74)の張り方向(Rt,Rt)へ付勢する付勢部材(85,85)と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、ベルト伝動機構を備えた電動パワーステアリング装置の改良技術に関する。
電動パワーステアリング装置のなかには、電動モータが発生した駆動トルクを、歯付きベルト伝動機構及びボールねじによって、転舵軸(ラック軸)に伝達する形式のものがある。歯付きベルト伝動機構は、電動モータの出力軸に設けられる入力プーリと、ボールねじ機構のボールナットに設けられる出力プーリと、入力プーリと出力プーリとの間に掛けられるベルトと、から成る。ボールねじは、歯付きベルト伝動機構の回転運動を直線運動に変換して、転舵軸に伝える。転舵軸は、車幅方向にスライドして転舵用車輪を転舵する。
電動パワーステアリング装置では、駆動トルクの伝達効率を高めるために、歯付きベルト伝動機構を組み立てる際に、ベルト張力を調整している。このようなベルト張力調整装置については、例えば特許文献1によって知られている。
特許文献1で知られているベルト張力調整装置は、ベルトの張力を測定装置によって測定し、この測定結果に基づいて制御部が調整装置を駆動制御し、調整装置によって電動モータの位置を調整するというものである。この結果、ベルト張力を調整することができる。
特開2019−105275号公報
一般的には、ベルト張力の調整作業は、工場でベルト伝動機構を組み立てる際に、一度だけ行うものであり、車両を使用後に再調整をすることは考慮されていない。実際には、電動パワーステアリング装置の使用環境(温度など)の影響や、ベルトの経年変化の影響により、ベルト張力が減少し得る。電動モータが発生した駆動トルクを、ベルト伝動機構及びボールねじによって、転舵軸に安定して確実に伝達するには、改良の余地がある。しかも、ベルト張力を調整するのに、電動モータの位置を調整するのでは、作業性が劣る。
本発明は、電動モータが発生した駆動トルクを、ベルト伝動機構によって転舵軸に安定して確実に伝達することができるとともに、ベルト張力を調整する必要がない技術を、提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。以下の説明では、本発明の理解を容易にするために添付図面中の参照符号を括弧書きで付記するが、それによって本発明は図示の形態に限定されるものではない。
本発明によれば、
車幅方向にスライドして転舵用車輪(31,31)を転舵する転舵軸(26)と、
回転運動が可能な回転体(63)を有しており、前記回転体(63)の回転運動を車幅方向の直線運動に変換して前記転舵軸(26)に伝える運動方向変換機構(60)と、
前記回転体(63)に設けられている第1プーリ(72)と、
電動モータ(43)によって駆動される駆動軸(71)に設けられている第2プーリ(73)と、
前記第1プーリ(72)と前記第2プーリ(73)との間に掛けられているベルト(74)と、
前記ベルト(74)の背面(74b)を押し付け可能に、互いに向かい合って位置する2つのテンションプーリ(84,84)と、
前記2つのテンションプーリ(84,84)を、前記ベルト(74)の張り方向(Rt,Rt)へ付勢する、少なくとも1つの付勢部材(85;185;285)と、
を含む電動パワーステアリング装置(10;100;200)が提供される。
本発明によれば、電動モータが発生した駆動トルクを、ベルト伝動機構によって転舵軸に安定して確実に伝達することができる。しかも、ベルト張力を調整する必要がない。使用環境(温度など)が激しい電動パワーステアリング装置のベルト伝動機構に、好適である。
実施例1による電動パワーステアリング装置の模式図である。 図1に示される第2伝動機構回りの断面図である。 図2に示されるベルト伝動機構とテンション機構とを駆動軸の軸方向から見た図である。 図3に示されるテンション機構の斜視図である。 実施例2による電動パワーステアリング装置のベルト伝動機構とテンション機構とを駆動軸の軸方向から見た図である。 図5に示されるテンション機構の斜視図である。 実施例3による電動パワーステアリング装置のベルト伝動機構とテンション機構とを駆動軸の軸方向から見た図である。 図7に示されるテンション機構の断面図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。添付図に示した形態は本発明の一例であり、本発明は当該形態に限定されない。
<実施例1>
図1〜図4を参照しつつ、実施例1の車両用電動パワーステアリング装置10を説明する。
図1に示されるように、電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングホイール21から車輪31,31(転舵用車輪31,31)に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを付加する補助トルク機構40と、から成る。
ステアリング系20は、ステアリングホイール21と、このステアリングホイール21に連結されたステアリング軸22と、このステアリング軸22に自在軸継手23によって連結された入力軸24と、この入力軸24に第1伝動機構25によって連結された転舵軸26と、この転舵軸26の両端にボールジョイント27,27とタイロッド28,28とナックル29,29とを介して連結された左右(車幅方向両側)の転舵用車輪31,31と、から成る。
第1伝動機構25は、例えばラックアンドピニオン機構によって構成される。転舵軸26は、軸方向(車幅方向)へ移動可能であり、車幅方向にスライドして転舵用車輪31,31を転舵する。
ステアリング系20によれば、運転者がステアリングホイール21を操舵することによって、操舵トルクにより第1伝動機構25と転舵軸26と左右のタイロッド28,28とを介して、左右の転舵用車輪31,31を操舵することができる。
補助トルク機構40は、操舵トルクセンサ41と制御部42と電動モータ43と第2伝動機構44とから成る。操舵トルクセンサ41は、ステアリングホイール21に加えられたステアリング系20の操舵トルクを検出する。制御部42は、操舵トルクセンサ41のトルク検出信号に基づいて制御信号を発生する。電動モータ43は、制御部42の制御信号に基づき、前記操舵トルクに応じたモータトルク(補助トルク)、つまり駆動力を発生する。第2伝動機構44は、電動モータ43が発生した補助トルクを前記転舵軸26に伝達する。
この電動パワーステアリング装置10によれば、運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクにより、転舵軸26によって転舵用車輪31,31を転舵することができる。
第1伝動機構25は、車幅方向へ延びたハウジング50に収納されている。転舵軸26も、車幅方向(軸方向)へ移動可能にハウジング50に収納されている。電動モータ43は、ハウジング50に取り付けられている。この電動モータ43の出力軸43a(モータ軸43a)は、転舵軸26に対して平行に位置している。
このハウジング50について、詳しく説明する。図1及び図2に示されるように、ハウジング50は、第1ハウジング半体51と第2ハウジング半体52とに、車幅方向に二分割されるとともに、互いにボルト結合によって一体化されている。このハウジング50は、第1ハウジング半体51と第2ハウジング半体52との結合部分に、収納室53を有する。
図2に示されるように、第2伝動機構44は収納室53に収納されている。この第2伝動機構44は、運動方向変換機構60と、電動モータ43が発生した補助トルクを運動方向変換機構60に伝えるベルト伝動機構70とから成る。
運動方向変換機構60は、回転運動が可能な回転体63を有しており、この回転体63の回転運動を車幅方向の直線運動に変換して転舵軸26に伝えるものである。この運動方向変換機構60は、例えば「ボールねじ」によって構成され、電動モータ43が発生した駆動力、つまり補助トルクを転舵軸26に伝達する。
以下、運動方向変換機構60のことを、適宜「ボールねじ60」と言い換える。このボールねじ60は、転舵軸26に形成されたネジ部61と、複数のボール62と、ネジ部61に複数のボール62を介して連結されたナット63(回転体63)とから成る。ナット63は、軸受64によってハウジング50に回転可能に支持されるとともに、軸受64に対して軸方向への相対移動を規制されている。
ベルト伝動機構70は、電動モータ43によって駆動される駆動軸71と、ナット63に設けられている第1プーリ72と、駆動軸71に設けられている第2プーリ73と、第1プーリ72と第2プーリ73との間に掛けられているベルト74と、から成る。第1プーリ72の径に対して、第2プーリ73の径は小径である。従って、ベルト伝動機構70は、電動モータ43の回転速度を減速してボールねじ60に伝達する。
駆動軸71は、転舵軸26に対して平行に位置しており、一端71aが自由端であり、他端部71bのみが2つの軸受75,76によって、ハウジング50に回転可能且つ軸方向への移動を規制されて支持されている。2つの軸受75,76同士は、駆動軸71の軸方向に間隔を有して位置している。つまり、駆動軸71の支持構造は、片持ち支持構造の構成である。なお、駆動軸71の支持構造は、両持ち支持構造の構成であってもよい。また、2つの軸受75,76は、いずれか一方のみ設ける構成であってもよい。
駆動軸71は、電動モータ43の出力軸43aに対して同心上に位置している。駆動軸71の他端部71bは、電動モータ43の出力軸43aに連結されている。例えば、この他端部71bは、電動モータ43の出力軸43aにセレーション結合またはスプライン結合されている。なお、駆動軸71は、電動モータ43の出力軸43aと同一の部材によって構成することが可能である。つまり、駆動軸71は出力軸43aを含む。
第1プーリ72は、ナット63とは別部材によって構成され、このナット63に対して取り外し可能に取り付けられている。この第1プーリ72の回転中心線L1は、転舵軸26及びナット63の回転中心線でもある。第2プーリ73は、電動モータ43の出力軸43aに直接に、又は出力軸43aに直結された駆動軸71に、設けられている。例えば、この第2プーリ73は、駆動軸71のなかの、軸受75,76によって支持された部位71b(他端部71b)と一端71aとの間の部位71c(自由端部位71c)に設けられている。この第2プーリ73は、駆動軸71に対して、一体に構成または別部材によって構成されている。この第2プーリ73の回転中心線L2は、駆動軸71の回転中心線でもある。第1プーリ72の回転中心線L1と第2プーリ73の回転中心線L2とを通る直線L3(図3参照)のことを、「基準線L3」ということにする。
運転者がステアリングホイール21(図1参照)を操舵しているときのみ、電動モータ43は制御部42の制御信号に基づいて、第2プーリ73を回転させる。
図3も参照すると、第1プーリ72(従動プーリ72)は、はす歯72a付きのプーリによって構成されている。第2プーリ73(駆動プーリ73)も、はす歯73a付きのプーリによって構成されている。ベルト74は、はす歯74a付きのベルトによって構成されている。
なお、ベルト74は、はす歯74a付きのベルトに限定されるものではなく、平ベルト、丸ベルト、Vベルト等の種々の歯無しベルトであってもよい。その場合には、第1プーリ72及び第2プーリ73は、歯無しプーリの構成となる。
このベルト74は、テンション機構80によって張力を付与されている。このテンション機構80は、第1プーリ72と第2プーリ73とベルト74と共に、ハウジング50に収納されている。
図3及び図4に示されるように、このテンション機構80は、ハウジング50に設けられている2つの軸81,81(アーム支持軸81,81)と、これらのアーム支持軸81,81に個別にスイング可能に支持されている2つのスイングアーム82,82と、これらのスイングアーム82,82に個別に設けられている2つのテンションプーリ支持軸83,83と、これらのテンションプーリ支持軸83,83に個別に回転可能に支持されている2つのテンションプーリ84,84と、これらのテンションプーリ84,84を個別に付勢する2つの付勢部材85,85と、から成る。
2つのアーム支持軸81,81は、基準線L3に対し両側に互いに向かい合って位置し、且つベルト74の背面74bよりも外側に位置しており、駆動軸71(図2参照)に対して平行である。
2つのテンションプーリ支持軸83,83は、各スイングアーム82,82のそれぞれ一端部82a,82aに位置しており、2つのアーム支持軸81,81に対して平行である。さらに、各テンションプーリ支持軸83,83は、各アーム支持軸81,81に対して第2プーリ73寄りに位置している。
2つのテンションプーリ84,84は、基準線L3に沿って、第1プーリ72と第2プーリ73との間に位置するとともに、それぞれベルト74の背面74bを押し付け可能に、互いに向かい合っている。各テンションプーリ84,84は、第1プーリ72と第2プーリ73とのうち、小径である方に寄っていることが好ましい。
2つの付勢部材85,85は、それぞれ個別にアーム支持軸81,81に巻かれた「ねじりコイルばね」によって構成されており、2つのテンションプーリ84,84をベルト74の張り方向Rt,Rt、つまり、互いに接近する方向に付勢している。言い換えると、2つのねじりコイルばね85,85(付勢部材85,85)は、各スイングアーム82,82の各一端部82a,82aを、基準線L3に対して接近する方に付勢している。
2つのねじりコイルばね85,85の付勢力は、互いに異なることが可能である。例えば、ベルト74のうち、ベルト駆動側である第2プーリ73によって引っ張られる方の部位と、戻される方の部位とで、ねじりコイルばね85,85の付勢力を変えることが可能である。
次に、テンション機構80の作用について説明する。
図3に示されるように、2つのねじりコイルばね85,85は、各スイングアーム82,82を介して、各テンションプーリ84,84をベルト74の張り方向Rt,Rtに、常に付勢している。つまり、テンション機構80は、常にベルト74の適切な張力を維持する。人為的にベルト張力の調整作業する必要はない。ベルト伝動機構70は、電動パワーステアリング装置10の使用環境(温度など)の影響や、ベルト74の経年変化の影響を受けにくくなり、電動モータ43が発生した駆動トルクを、常に転舵軸26に安定して確実に伝達する。
上記実施例1の説明をまとめると、次の通りである。
図1〜図4に示されるように、車両用電動パワーステアリング装置10は、
車幅方向にスライドして転舵用車輪31,31を転舵する転舵軸26と、
回転運動が可能な回転体63を有しており、前記回転体63の回転運動を車幅方向の直線運動に変換して前記転舵軸26に伝える運動方向変換機構60と、
前記回転体63に設けられている第1プーリ72と、
電動モータ43によって駆動される駆動軸71に設けられている第2プーリ73と、
前記第1プーリ72と前記第2プーリ73との間に掛けられているベルト74と、
前記ベルト74の背面74bを押し付け可能に、互いに向かい合って位置する2つのテンションプーリ84,84と、
前記2つのテンションプーリ84,84を、前記ベルト74の張り方向Rt,Rtへ付勢する、少なくとも1つの付勢部材85,85と、を含む。
このため、電動モータ43が発生した駆動トルクを、ベルト伝動機構70によって転舵軸26に安定して確実に伝達することができる。しかも、ベルト張力を調整する必要がない。使用環境(温度など)が激しい電動パワーステアリング装置10のベルト伝動機構70に、好適である。
さらには、前記付勢部材85,85は、2つのねじりコイルばね85,85によって構成され、
前記2つのテンションプーリ84,84と2つのスイングアーム82,82と前記2つのねじりコイルばね85,85との組み合わせによって、テンション機構80を構成し、
前記テンション機構80は、前記第1プーリ72と前記第2プーリ73と前記ベルト74と共に、ハウジング50に収納され、
前記2つのスイングアーム82,82は、前記駆動軸71に平行であって前記ハウジング50に設けられている2つの軸81,81に、個別にスイング可能に支持され、
前記2つのテンションプーリ84,84は、2つのスイングアーム82,82に個別に回転可能に支持され、
前記2つのねじりコイルばね85,85は、前記2つのテンションプーリ84,84を、互いに接近する方向に付勢している。
このため、2つのねじりコイルばね85,85の各付勢力を、互いに異ならせることが可能である。例えば、ベルト74のうち、ベルト駆動側である第2プーリ73によって引っ張られる方の部位と、戻される方の部位とで、ねじりコイルばね85,85の付勢力を変えることが可能である。この結果、ベルト74のうち、ベルト駆動側である第2プーリ73によって引っ張られる方の部位と、戻される方の部位とで、それぞれ最適なベルト張力に設定することが可能である。
<実施例2>
図5及び図6を参照しつつ、実施例2の車両用電動パワーステアリング装置100を説明する。図5は、上記図3に対応して表してある。図6は、上記図4に対応して表してある。
実施例2の車両用電動パワーステアリング装置100は、上記図1〜図4に示される実施例1の車両用電動パワーステアリング装置10に有しているテンション機構80を、図5及び図6に示されるテンション機構180に変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
ベルト74は、テンション機構180によって張力を付与されている。このテンション機構180は、第1プーリ72と第2プーリ73とベルト74と共に、ハウジング50(図2参照)に収納されている。
このテンション機構180は、2つの軸81,81(アーム支持軸81,81)と、2つのスイングアーム82,82と、2つのテンションプーリ支持軸83、83と、2つのテンションプーリ84,84と、「1つの付勢部材185」と、から成る。各テンションプーリ支持軸83,83は、各アーム支持軸81,81に対して第1プーリ72寄りに位置している。
上述のように、実施例2のテンション機構180は、付勢部材185を1つのみ備えている。この付勢部材185は、1つの引張りばね185によって構成されている。この引張りばね185は、2つのテンションプーリ84,84を、互いに接近する方向に付勢している。詳しく述べると、引張りばね185は、2つのスイングアーム82,82の各ばね掛け部82b,82b間に掛けられている(2つのスイングアーム82,82同士を繋いでいる)。
上記実施例2の説明をまとめると、次の通りである。
図1〜図4、図5及び図6に示されるように、車両用電動パワーステアリング装置100は、
車幅方向にスライドして転舵用車輪31を転舵する転舵軸26と、
回転運動が可能な回転体63を有しており、前記回転体63の回転運動を車幅方向の直線運動に変換して前記転舵軸26に伝える運動方向変換機構60と、
前記回転体63に設けられている第1プーリ72と、
電動モータ43によって駆動される駆動軸71に設けられている第2プーリ73と、
前記第1プーリ72と前記第2プーリ73との間に掛けられているベルト74と、
前記ベルト74の背面74bを押し付け可能に、互いに向かい合って位置する2つのテンションプーリ84,84と、
前記2つのテンションプーリ84,84を、前記ベルト74の張り方向Rt,Rtへ付勢する、少なくとも1つの付勢部材185と、を含む。
このため、電動モータ43が発生した駆動トルクを、ベルト伝動機構70によって転舵軸26に安定して確実に伝達することができる。しかも、ベルト張力を調整する必要がない。使用環境(温度など)が激しい電動パワーステアリング装置100のベルト伝動機構70に、好適である。
さらには、図5及び図6に示されるように、前記付勢部材185は、1つの引張りばね185によって構成され、
前記2つのテンションプーリ84,84と2つのスイングアーム82,82と前記1つの引張りばね185との組み合わせによって、テンション機構180を構成し、
前記テンション機構180は、前記第1プーリ72と前記第2プーリ73と前記ベルト74と共に、ハウジング50(図2参照)に収納され、
前記2つのスイングアーム82,82は、前記駆動軸71に平行であって前記ハウジング50に設けられている2つの軸81,81に、個別にスイング可能に支持され、
前記2つのテンションプーリ84,84は、2つのスイングアーム82,82に個別に回転可能に支持され、
前記1つの引張りばね185は、前記2つのテンションプーリ84,84を、互いに接近する方向に付勢している。
このように、1つの引張りばね185によって、2つのテンションプーリ84,84を、互いに接近する方向に付勢するので、付勢部材285の数量を低減することができる。
<実施例3>
図7及び図8を参照しつつ、実施例3の車両用電動パワーステアリング装置200を説明する。図7は、上記図3に対応して表してある。図8は、上記図2に対応して表してある。
実施例3の車両用電動パワーステアリング装置200は、上記図1〜図4に示される実施例1の車両用電動パワーステアリング装置10に有しているテンション機構80を、図7及び図8に示されるテンション機構280に変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
ベルト74は、テンション機構280によって張力を付与されている。このテンション機構280は、第1プーリ72と第2プーリ73とベルト74と共に、ハウジング50に収納されている。
このテンション機構280は、「駆動軸71」にスイング可能に支持されている2つのスイングアーム82,82と、これらのスイングアーム82,82に個別に設けられている2つのテンションプーリ支持軸83,83と、これらのテンションプーリ支持軸83,83に個別に回転可能に支持されている2つのテンションプーリ84,84と、これらのテンションプーリ84,84を付勢する1つの付勢部材285と、から成る。
つまり実施例3では、駆動軸71は、上記図2〜図4に示される2つのアーム支持軸81,81の役割を、兼ねている。詳しく述べると、駆動軸71には、1つのアーム支持軸部71dが一体に設けられている。このアーム支持軸部71dの中心線は、第2プーリ73の回転中心線L2に合致する。各スイングアーム82,82は、駆動軸71の軸方向に互いに隣接するとともに、アーム支持軸部71dによってスイング可能に支持されている。好ましくは、各スイングアーム82,82は、ニードルベアリング等の軸受291,291によってアーム支持軸部71dに支持される。
2つのテンションプーリ支持軸83,83は、各スイングアーム82,82のそれぞれ一端部82a,82aに位置しており、駆動軸71に対して平行である。
上述のように、実施例3のテンション機構280は、付勢部材285を1つのみ備えている。この付勢部材285は、1つの引張りばね285によって構成されている。この引張りばね285は、2つのテンションプーリ84,84を、互いに接近する方向に付勢している。詳しく述べると、引張りばね285は、2つのスイングアーム82,82の各ばね掛け部82b,82b間に掛けられている(2つのスイングアーム82,82同士を繋いでいる)。
上記実施例3の説明をまとめると、次の通りである。
図1、図2、図7及び図8に示されるように、車両用電動パワーステアリング装置200は、
車幅方向にスライドして転舵用車輪31,31を転舵する転舵軸26と、
回転運動が可能な回転体63を有しており、前記回転体63の回転運動を車幅方向の直線運動に変換して前記転舵軸26に伝える運動方向変換機構60と、
前記回転体63に設けられている第1プーリ72と、
電動モータ43によって駆動される駆動軸71に設けられている第2プーリ73と、
前記第1プーリ72と前記第2プーリ73との間に掛けられているベルト74と、
前記ベルト74の背面74bを押し付け可能に、互いに向かい合って位置する2つのテンションプーリ84,84と、
前記2つのテンションプーリ84,84を、前記ベルト74の張り方向Rt,Rtへ付勢する、少なくとも1つの付勢部材285と、を含む。
このため、電動モータ43が発生した駆動トルクを、ベルト伝動機構70によって転舵軸26に安定して確実に伝達することができる。しかも、ベルト張力を調整する必要がない。使用環境(温度など)が激しい電動パワーステアリング装置200のベルト伝動機構70に、好適である。
さらには、図7及び図8に示されるように、前記付勢部材285は、1つの引張りばね285によって構成され、
前記2つのテンションプーリ84,84と2つのスイングアーム82,82と前記1つの引張りばね285との組み合わせによって、テンション機構280を構成し、
前記2つのスイングアーム82,82は、前記駆動軸71にスイング可能に支持され、
前記2つのテンションプーリ84,84は、2つのスイングアーム82,82に個別に回転可能に支持され、
前記1つの引張りばね285は、前記2つのテンションプーリ84,84を、互いに接近する方向に付勢している。
このように、第2プーリ73が設けられている駆動軸71に、2つのスイングアーム82,82をスイング可能に支持している。このため、各スイングアーム82,82を支持するための、別個の軸は不要であるとともに、各スイングアーム82,82を支持する部分のスペースを低減することができる。従って、テンション機構280の部品数を削減するとともに、テンション機構280を小型にすることができる。さらには、1つの引張りばね285によって、2つのテンションプーリ84,84を、互いに接近する方向に付勢するので、付勢部材285の数量を低減することができる。
さらには、前記2つのスイングアーム82,82同士は、前記駆動軸71の軸方向に隣接して位置している。このため、駆動軸71の長さを短く設定することができるとともに、2つのスイングアーム82,82を、コンパクトにまとめることができる。
さらには、前記1つの引張りばね285は、前記2つのスイングアーム82,82同士を繋いでいる。1つの引張りばね285によって、2つのテンションプーリ84,84を、互いに接近する方向に付勢するので、付勢部材285の数量を低減することができる。
なお、本発明による電動パワーステアリング装置10;100;200は、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、実施例に限定されるものではない。例えば、各テンション機構80,180,280は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明の電動パワーステアリング装置10;100;200は、自動車に搭載するのに好適である。
10 電動パワーステアリング装置
31 転舵用車輪
43 電動モータ
43a 出力軸(モータ軸)
50 ハウジング
60 運動方向変換機構(ボールねじ)
63 回転体(ナット)
70 ベルト伝動機構
71 駆動軸
72 第1プーリ
73 第2プーリ
74 ベルト
74b ベルトの背面
80 テンション機構
81 軸(アーム支持軸)
82 スイングアーム
83 テンションプーリ支持軸
84 テンションプーリ
85 付勢部材(ねじりコイルばね)
100 電動パワーステアリング装置
180 テンション機構
185 付勢部材(引張ばね)
200 電動パワーステアリング装置
280 テンション機構
285 付勢部材(引張ばね)
Rt ベルトの張り方向

Claims (6)

  1. 車幅方向にスライドして転舵用車輪を転舵する転舵軸と、
    回転運動が可能な回転体を有しており、前記回転体の回転運動を車幅方向の直線運動に変換して前記転舵軸に伝える運動方向変換機構と、
    前記回転体に設けられている第1プーリと、
    電動モータによって駆動される駆動軸に設けられている第2プーリと、
    前記第1プーリと前記第2プーリとの間に掛けられているベルトと、
    前記ベルトの背面を押し付け可能に、互いに向かい合って位置する2つのテンションプーリと、
    前記2つのテンションプーリを、前記ベルトの張り方向へ付勢する、少なくとも1つの付勢部材と、
    を含む電動パワーステアリング装置。
  2. 前記付勢部材は、2つのねじりコイルばねによって構成され、
    前記2つのテンションプーリと2つのスイングアームと前記2つのねじりコイルばねとの組み合わせによって、テンション機構を構成し、
    前記テンション機構は、前記第1プーリと前記第2プーリと前記ベルトと共に、ハウジングに収納され、
    前記2つのスイングアームは、前記駆動軸に平行であって前記ハウジングに設けられている2つの軸に、個別にスイング可能に支持され、
    前記2つのテンションプーリは、2つのスイングアームに個別に回転可能に支持され、
    前記2つのねじりコイルばねは、前記2つのテンションプーリを、互いに接近する方向に付勢している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記付勢部材は、1つの引張りばねによって構成され、
    前記2つのテンションプーリと2つのスイングアームと前記1つの引張りばねとの組み合わせによって、テンション機構を構成し、
    前記テンション機構は、前記第1プーリと前記第2プーリと前記ベルトと共に、ハウジングに収納され、
    前記2つのスイングアームは、前記駆動軸に平行であって前記ハウジングに設けられている2つの軸に、個別にスイング可能に支持され、
    前記2つのテンションプーリは、2つのスイングアームに個別に回転可能に支持され、
    前記1つの引張りばねは、前記2つのテンションプーリを、互いに接近する方向に付勢している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記付勢部材は、1つの引張りばねによって構成され、
    前記2つのテンションプーリと2つのスイングアームと前記1つの引張りばねとの組み合わせによって、テンション機構を構成し、
    前記2つのスイングアームは、前記駆動軸にスイング可能に支持され、
    前記2つのテンションプーリは、2つのスイングアームに個別に回転可能に支持され、
    前記1つの引張りばねは、前記2つのテンションプーリを、互いに接近する方向に付勢している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記2つのスイングアーム同士は、前記駆動軸の軸方向に隣接して位置している、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記1つの引張りばねは、前記2つのスイングアーム同士を繋いでいる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
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