JP2021154917A - 鞍乗り型車両のエアクリーナ構造 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、車両の停止時や走行時での安定した吸気が可能な鞍乗り型車両のエアクリーナ構造を提供することにある。
また、上記構成において、前記メインフレーム(16)は、前記ヘッドパイプ(15)よりも上方に膨出していても良い。
また、上記構成において、吸気の通路(115)は、前記メインフレーム(16)の上面(16c)と前記サブフレーム(17)の前縁部(17c)との間に形成された前記吸気口(62a)から後方に延び、前記エアクリーナエレメント(91)の上方で下方にターンして前方斜め下方に位置するエンジン(11)に向かうように形成されていても良い。
また、上記構成において、メインフレームは、ヘッドパイプよりも上方に膨出しているので、エアクリーナの容量を大きくできる。
また、上記構成において、サブフレームの内部に空洞が形成され、サブフレームの空洞は、メインフレームの空洞と共にエアクリーナのダーティサイドを形成するので、エアクリーナの容量を大きくできる。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車1の左側面図である。
自動二輪車1は、車体フレーム10にパワーユニットとしてのエンジン11が支持され、前輪2を支持するフロントフォーク12が車体フレーム10の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部に上下揺動可能に設けられる車両である。
自動二輪車1は、乗員がシート14に跨るようにして着座する鞍乗り型車両であり、シート14は、車体フレーム10の後部の上部に設けられる。
サブフレーム17は、メインフレーム16の後部16aから自動二輪車1の後端側まで後方に延びる。
また、センターフレーム18は、サブフレーム17に対し直接接続されておらず、サブフレーム17に対し下方に離間して配置される。
サブフレーム17は、センターフレーム18に対し上方に離間した位置で、メインフレーム16の後部16aから後輪3の上方の位置まで延びる。シート14は、サブフレーム17の後部の上面に配置される。
サブフレーム17の上面17yは、シート14が設置されるシート設置面17zが凹み状になっている。詳しくは、シート設置面17zは、前端部17z1及び後端部17z2が高く、前後方向中間部17z3が最も低くなる。
前輪2は、フロントフォーク12の下端部に車軸2aを介して支持される。操舵用のハンドル20は、フロントフォーク12の上端部に取付けられる。
メインフレーム16の下部は、クランクケース26の前部の上部及び後部の上部に接続されてエンジン11を支持する。
切欠き部16bは、前後方向から一対の横向きV字形状でシリンダー部27を囲っている。
前エンジンハンガー部16fは、切欠き部16bの上端縁部16yから前方斜め下方に延び、ヘッドカバー102と側面視で水平方向に重なる位置から向きを変えて後方斜め下方に延び、エンジン支持部16mに至る。エンジン支持部16mは、シリンダーブロック100の前部100aに接続される。
エンジン支持部16mは、エンジン支持部16nよりも低い位置にある。エンジン支持部16nは、クランクケース26の上面26bと同程度の高さに位置している。
左右のセンターフレーム18は、クランクケース26の後部26aの外側方にそれぞれ配置され、後部26aに固定される。
リアサスペンション29は、クランクケース26の後部26aとスイングアーム13の前部との間に掛け渡される。
前輪2を上方から覆うフロントフェンダー33は、フロントフォーク12に支持される。
左右一対のミラー装置35は、フロントカバー30に取付けられる。
テールランプ36は、サブフレーム17の後端部に設けられる。
一側(左側)のサイドカバー31とアンダーカバー32との合わせ部には、サイドスタンド38が配置されている。
フロントカバー30は、不透明となるように着色されたカバー部30aと、カバー部30aと一体で透明なスクリーン部30bとを備える。
ハンドル20には、油圧式のクラッチレバー41が設けられ、クラッチレバー41は、クラッチ操作部40の一部を構成する。
メーター34は、ヘッドパイプ15側又はメインフレーム16側に取付けられたメーターステー45によって支持されている。
フロントカバー30のスクリーン部30bは、下方及び上方にそれぞれ末広がりに延びる下スクリーン部30c及び上スクリーン部30dからなり、下スクリーン部30cと上スクリーン部30dとの接続部30eは、括れている。
下スクリーン部30cは三角形状、上スクリーン部30dは扇形状を成し、上スクリーン部30dの後方には、メーター34が配置されている。
ミラー装置35は、乗員が後方の状況を確認するためのバックミラーであり、フロントカバー30から車幅方向外方斜め上方に延びるミラーステー47と、ミラーステー47に支持されるミラー本体48とを備える。ミラー本体48は、ミラーステー47に対してスライド可能に設けられる。
フロントフォーク12は、前輪2(図1参照)を支持する左右一対の緩衝器であるフォークチューブ12aと、左右のフォークチューブ12aの上部を連結するトップブリッジ12b及びボトムブリッジ12cとを備える。
スクリーン部30bとトップブリッジ12bとの間にはメーター34が配置されている。メーター34は、一側(左側)に設けられたアナログ表示する出力計としてのタコメーター50Aと、タコメーター50Aに隣接して他側(右側)に設けられた車速等をデジタル表示する液晶部50Bとから構成される。
クラッチ操作部40及びブレーキ操作部53は、左右のスイッチボックス51L,51Rのそれぞれの近傍に配置されている。左右一対の締結部55は、それぞれクラッチ操作部40及びブレーキ操作部53をハンドル20に締結する。
クラッチ操作部40は、クラッチレバー41、クラッチ用のマスターシリンダー42(図2参照)、リザーバタンク43を備え、マスターシリンダー42、リザーバタンク43及び締結部55は、一体に設けられている。
マスターシリンダーは、ブレーキレバー56の操作により作動する。リザーバタンク58は、マスターシリンダーにブレーキフルードを供給する。
メインフレーム16の前部は、平面視でヘッドパイプ15(図4参照)から左右に広がりつつ後方に延び、メインフレーム16の後部にサブフレーム17の前部が上方から重なっている。
サブフレーム17は、前端部17aがヘッドパイプ15の後方近傍に配置され、前端部17aから後方に延びている。サブフレーム17は、左右のセンターフレーム18の間に括れ部17bを有し、括れ部17bにシート14の前端部14aが配置されている。
メインフレーム16は、内部に空洞としてのエレメントスペース16j(図7参照)が設けられ、このエレメントスペース16jでエアクリーナ62の一部が形成されている。更に、サブフレーム17にも内部に空洞19a(図7参照)が設けられ、この空洞19aでエアクリーナー62の一部が形成されている。左右の前縁部17cの下方のメインフレーム16の上面16cには、左右一対の窪み部16dが形成される。
窪み部16dは、車体中央から車体後方に向かうにつれて車幅方向外側に延びる形状となっている。左右の窪み部16dとサブフレーム17の左右の前縁部17cとは、エアクリーナ62の左右一対の吸気口62aを形成しており、左右の吸気口62aも車体中央から車体後方に向かうにつれて車幅方向外側に延びる形状となっている。
なお、前縁部17cは、窪み部16dの全体を覆う形状とされても良い。
また、左右の上面側リブ16wと左右の下面側リブ17jとは、高さ方向で前後に重なり、左右のラビリンス部113を形成する。このようなラビリンス部113を設けることにより、雨水や水しぶき等が吸気口62aから吸気通路62b(図7参照)内に入り込むのを抑制できる。
サブフレーム17を外すと、メインフレーム16の上面16cには、メインフレーム16の前後方向の中間部に位置する左右一対の上面側リブ16wと、左右の上面側リブ16wの後方に配置されたエアクリーナエレメント91とが視認される。
エアクリーナエレメント91は、メインフレーム16の後部に配置され、平面視で輪郭が台形状のフランジ部91aと、フランジ部91aに取付けられたエレメント本体部91bとを備える。
メインフレーム16は、その上面16cがヘッドパイプ15から後方に後上がりに延び、この上面16cの後方に離れて連続的にサブフレーム17の上面17yが後上がりに後方に延びている。サブフレーム17の上面17yの最も上方に位置する部分からシート14に至るまでは、上面17yは、後下がりに延びている。特に、吸気口62aよりも前方のヘッドパイプ15までの上面16cでは、大きく後上がりに傾斜している。
また、上面16cは、ヘッドパイプ15よりも上方まで膨出している。
メインフレーム16は、上面16cの後部に、エアクリーナ62のエアクリーナエレメント91が配置される空洞としてのエレメントスペース16jを備える。
エレメントスペース16jは、開口部16tに形成された開口部凹部16uと、開口部凹部16uの下部から開口部凹部16uよりも前後左右に狭く形成された下部凹部16vとから構成される。
下部凹部16vは、開口部凹部16uの下部から下方に延びる前面16j1、後面16j2及び左右の側面16j3と、前面16j1、後面16j2及び左右の側面16j3を接続する底面16j4とを備える。底面16j4には、エンジン11側に開口する連通穴16xが開けられている。
エレメント本体部91bは、吸気をろ過して浄化するフィルターである。
エアクリーナ62は、メインフレーム16、サブフレーム17及びエアクリーナエレメント91から形成される。
後連通口19fは、エアクリーナエレメント91に臨むように配置されている。
エアクリーナエレメント91は、内部にエレメント内空間62cを備える。エアクリーナエレメント91と下部凹部16vとは、これらの間にエレメント外空間62dを形成する。エレメント内空間62c及びエレメント外空間62dは、それぞれエレメントスペース16jに含まれる。
シリンダーヘッド101は、後部に吸気管103を介してスロットルボディ104が接続されている。スロットルボディ104は、先端部に延長管106が接続され、延長管106は、メインフレーム16の下部凹部16vの連通穴16xに取付けられた連通管107に接続されている。
吸気路115では、矢印Aで示すように、吸気口62aから吸い込まれた空気は、吸気通路62bを後方に流れ、矢印Bで示すように、吸気通路62bの後部から下方に流れを変え、エアクリーナエレメント91を通過する。そして、矢印Cで示すように、下部凹部16vから連通管107、
延長管106を介してスロットルボディ104内に流入し、流入空気量が調整されるとともに燃料と混合され、エンジン11内の燃焼室(不図示)に至る。
また、サブフレーム17の空洞19a内でも空気の流れが発生する。空気は、吸気通路62bから前連通口19eを通って空洞19a内に流入し、空洞19a内を後方に流れ、空洞19a内から後連通口19fを通って吸気通路62bに流出する。
上部突出部17Eは、メインフレーム16の上方を、シリンダー部27の上方まで延び、下部突出部17Fは、シリンダー部27の後方まで延びている。
サブフレーム17は、内部に中空部17gが設けられている。中空部17g内には、上部突出部17Eと下部突出部17Fとに亘って燃料タンク111が収容され、燃料タンク111は、上部突出部17E及び下部突出部17Fの後方まで延び、更にシート14(図1参照)の前端部より後方まで延びている。
この構成によれば、メインフレーム16の上面16c側からエアクリーナ62に吸気されるため、車体前部からの吸気よりも走行中と停車中との吸気の流速の差が小さく、安定的な吸気が可能である。
この構成によれば、水滴などは、上面16cを前方に向かって流れ落ちるため、吸気口62aに入り込むのを抑制できる。
また、メインフレーム16の上面16cからサブフレーム17の上面17yに亘って後上がりに形成され、メインフレーム16における吸気口62aの後方の上面16cに、吸気の流れに交差するように上面側リブ16wが設けられている。
この構成によれば、上面側リブ16wによって水滴などがエアクリーナ62の内部に入り込むのを抑制できる。
この構成によれば、未浄化空気をクリーンサイド62Fに流さないようにできる。
この構成によれば、エアクリーナ62の容量を大きくできる。
この構成によれば、エアクリーナ62の吸気容量をより大きくできるとともに吸気をより安定的にエンジンに供給できる。
本発明は、自動二輪車1に適用する場合に限らず、自動二輪車1以外も含む鞍乗り型車両に適用可能である。
11 エンジン
15 ヘッドパイプ
16 メインフレーム
16c 上面
16j エレメントスペース(空洞)
16w 上面側リブ(リブ)
17 サブフレーム
17c 前縁部
17y 上面
19a 空洞
62 エアクリーナ
62a 吸気口
62E ダーティサイド
115 吸気路(吸気の通路)
Claims (7)
- ヘッドパイプ(15)から後方にメインフレーム(16)が延び、前記メインフレーム(16)の内部の空洞(16j)によりエアクリーナ(62)が形成された鞍乗り型車両のエアクリーナ構造において、
前記メインフレーム(16)の後部に後方に延びるサブフレーム(17)が接続され、
前記エアクリーナ(62)の吸気口(62a)は、前記メインフレーム(16)の上面(16c)に配置され、上方から前記サブフレーム(17)で覆われていることを特徴とする鞍乗り型車両のエアクリーナ構造。 - 前記メインフレーム(16)における前記吸気口(62a)の前方の上面(16c)は、後上がりに傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のエアクリーナ構造。
- 前記メインフレーム(16)は、前記ヘッドパイプ(15)よりも上方に膨出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両のエアクリーナ構造。
- 前記メインフレーム(16)の上面(16c)から前記サブフレーム(17)の上面(17y)に亘って後上がりに形成され、前記メインフレーム(16)における前記吸気口(62a)の後方の上面(16c)に、吸気の流れに交差するようにリブ(16w)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のエアクリーナ構造。
- 前記エアクリーナ(62)に備えるエアクリーナエレメント(91)は、前記メインフレーム(16)の空洞(16j)内に前記メインフレーム(16)に四方を囲まれるように配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のエアクリーナ構造。
- 前記サブフレーム(17)の内部に空洞(19a)が形成され、前記サブフレーム(17)の前記空洞(19a)は、前記メインフレーム(16)の空洞(16j)と共に前記エアクリーナ(62)のダーティサイド(62E)を形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のエアクリーナ構造。
- 吸気の通路(115)は、前記メインフレーム(16)の上面(16c)と前記サブフレーム(17)の前縁部(17c)との間に形成された前記吸気口(62a)から後方に延び、前記エアクリーナエレメント(91)の上方で下方にターンして前方斜め下方に位置するエンジン(11)に向かうように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両のエアクリーナ構造。
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