JP2021154775A - 充電リッド開閉装置 - Google Patents

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健一郎 金子
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Abstract

【課題】ユーザーに煩雑な操作を強いることなく、充電時においてリッドを半開位置に配置することができる充電リッド開閉装置を提供すること。【解決手段】電動アクチュエータ50を有し、車両の充電口91を覆う閉位置と、前記充電口91を露出させる開位置と、前記閉位置と前記開位置との間の半開位置と、の間でリッド90を位置変化させる駆動機構30を具備し、前記駆動機構30は、前記充電口91に充電コネクタ95が挿入されている充電操作時において、前記リッド90を前記開位置と前記半開位置との間で位置変化させる、充電リッド開閉装置1。【選択図】図7

Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド車における充電口をリッドによって開閉可能に覆うための充電リッド開閉装置に関する。
近年、エネルギ源としてガソリンや軽油等を用いるガソリン車やディーゼル車にかわり、電気をエネルギ源とする電気自動車(所謂EV車)やハイブリッド自動車(所謂HV車)の台頭がめざましい。
EV車やHV車においては、バッテリを充電する必要がある。通常、バッテリ用の充電口はリッドによって覆われており、充電時には当該リッドを位置変化させることで充電口を露出させることが可能である。特許文献1には、充電口を覆うリッドを位置変化させる技術が紹介されている。
特許文献1に紹介されている電動車両においては、バッテリのSOCすなわちバッテリの充電率が基準値を下回り、かつ、当該バッテリを搭載する電動車両が充電器から所定の範囲内に駐車した場合に、充電口を覆うリッドを位置変化させて充電口を露出させる。
特開2016−88122号公報
ところで、EV車やHV車においてバッテリの充電に要する時間は、ガソリン車等において給油に要する時間に比べて遙かに長い。
バッテリ充電用の電源のある充電ステーションや自宅の駐車場の多くは屋外にある。雨天時や荒天時には充電口付近に雨水や埃、塵等が飛来する可能性があり、これらを充電時に放置していると、場合によっては、充電口や車両の電気系統に不具合が生じる虞がある。しかし、上記したようにEV車やHV車における充電時間は非常に長いため、上記の不具合がより生じ易いと考えられる。
本発明の発明者は、充電時におけるリッドの位置を調整することで、充電時に生じ得る上記の不具合を回避することを志向した。具体的には、発明者は、充電時におけるリッドを、充電口を覆う閉位置と充電口を露出させる開位置との間の位置である半開位置に配置することを志向した。
リッドを当該半開位置に配置することで、雨天時や荒天時に充電口付近に飛来した雨水や埃、塵等をリッドによって遮蔽可能であると考えられる。
しかし、ユーザーが充電時にリッドを開位置に配置した後で、半開位置に位置変化させることを忘れた場合には、充電口がむき出しにされたままで長時間放置され、上記した不具合が生じる虞がある。また、ユーザーによっては、充電時にリッドを半開位置に位置変化させる操作を煩わしく感じることも考えられ、さらに、当該操作を忘れず行うことを強いられたユーザーが不快感を覚える虞もある。
さらに、リッドが閉位置、開位置および半開位置の三種の位置をとり得るために、リッドの開閉スイッチもまた、当該三種の位置に対応する三種の操作ボタンを要する。これにより、ユーザーがリッドの開閉操作時において選択すべきボタンを誤ったり、誤操作したりする可能性が増大し、その結果、ユーザーに付加されるストレスが増大する虞もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザーに煩雑な操作を強いることなく、充電時においてリッドを半開位置に配置することができる充電リッド開閉装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の充電リッド開閉装置は、
電動アクチュエータを有し、車両の充電口を覆う閉位置と、前記充電口を露出させる開位置と、前記閉位置と前記開位置との間の半開位置と、の間で前記リッドを位置変化させる駆動機構を具備し、
前記駆動機構は、
前記充電口に充電コネクタが挿入されている充電操作時において、前記リッドを前記開位置と前記半開位置との間で位置変化させる、充電リッド開閉装置である。
本発明の充電リッド開閉装置によると、ユーザーに煩雑な操作を強いることなく、充電時においてリッドを半開位置に配置することが可能である。
実施例1の充電リッド開閉装置における各構成要素を模式的に表す説明図である。 リッドが閉位置に配置されている実施例1の充電リッド開閉装置を模式的に表す説明図である。 リッドが開位置に配置されている実施例1の充電リッド開閉装置を模式的に表す説明図である。 リッドが半開位置に配置されている実施例1の充電リッド開閉装置を模式的に表す説明図である。 実施例1の充電リッド開閉装置における駆動機構の一部を模式的に表す説明図である。 実施例1の充電リッド開閉装置における駆動機構の一部を模式的に表す説明図である。 実施例1の充電リッド開閉装置の動作を説明するフローチャートである。 実施例1の充電リッド開閉装置の動作を説明するフローチャートである。
以下、本発明の充電リッド開閉装置を具体的に説明する。
なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x〜y」は、下限xおよび上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施形態中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに数値範囲内から任意に選択した数値を上限、下限の数値とすることができる。
本発明の充電リッド開閉装置は、
電動アクチュエータを有し、車両の充電口を覆う閉位置と、前記充電口を露出させる開位置と、前記閉位置と前記開位置との間の半開位置と、の間で前記リッドを位置変化させる駆動機構を具備し、
前記駆動機構は、
前記充電口に充電コネクタが挿入されている充電操作時において、前記リッドを前記開位置と前記半開位置との間で位置変化させる、充電リッド開閉装置である。
本発明の充電リッド開閉装置では、電動アクチュエータを有する駆動機構によって、閉位置と開位置と半開位置との間でリッドを電動で位置変化させる。このため、リッドを手動で位置変化させる場合に比べて、リッド開閉時におけるユーザーの負担を大きく低減できる。
また、本発明の充電リッド開閉装置における駆動機構は、充電口に充電コネクタが挿入されている充電操作時において、リッドを開位置と半開位置との間で位置変化させる。つまり、本発明の充電リッド開閉装置によりリッドを開閉操作するユーザーは、リッドを開方向に位置変化させるか閉方向に位置変化させるかを選択するだけで良く、押すべき操作ボタンを迷ったり、誤った操作ボタン押したりすることがなくなる。このことによっても、リッド開閉時におけるユーザーの負担をさらに大きく低減できる。
なお、本発明の充電リッド開閉装置においては、リッドの開閉スイッチを上記の充電操作時、すなわち、充電口に充電コネクタが挿入されたタイミングに連動させて、自動的に切り替えても良い。この場合には、ユーザーは操作ボタンを押す必要もなくなるため、ユーザーの負担は更に軽減する。
これらの協働により、本発明の充電リッド開閉装置によると、ユーザーに煩雑な操作を強いることなく、充電時においてリッドを半開位置に配置することが可能である。
以下、本発明の充電リッド開閉装置を構成要素毎に説明する。
本発明の充電リッド開閉装置は、車両の充電口をリッドにより開閉するためのものであり、車両側の構造、すなわち、充電口やその周辺構造については特に限定しない。
なお一般的には、充電口はバッテリに接続された充電ケーブルの端部に設けられる。充電ケーブルは、車両のボデーやボンネット等の車体に設けられた挿通開口に挿通され、充電口は車両の外部に露出する。当該挿通開口の周縁部は、車体の一部で形成された、および/または、車体とは別体で形成され車体に取り付けられたボックス部で囲まれる。ボックス部は、挿通開口を有する底部を車両の内側に向け、外側開口を車両の外側に向ける略箱状をなす。リッドは、ボックス部の外側開口を開閉可能であるように、車体に対して直接的または間接的に取り付けられる。当該構造は一般的な車両における充電口の周辺構造であり、当然乍ら、本発明の充電リッド開閉装置が取り付けられる車両の充電口の周辺構造は、上記のものに限定されない。
本発明の充電リッド開閉装置は、リッドを、充電口を覆う閉位置と、充電口を露出させる開位置と、当該閉位置と開位置との間の半開位置と、の間で位置変化させることが可能であれば良く、その位置変化方法は特に限定されない。例えば、リッドは上記閉位置、開位置および半開位置の間をスライドしても良いし、回動しても良い。例えばリッドが上記閉位置、開位置および半開位置の間を回動する場合、リッドは車体に対して一軸的に枢支されても良いし、二軸以上の多軸的に枢支されても良い。
なお、半開位置においてリッドで充電口を庇状に覆う場合には、リッドは回動するのが好ましい。
つまり、雨天や降雪時等に充電を行う場合には、リッドに雨水が溜まったり氷雪が積もったりする場合がある。この場合リッドは、充電口が濡れないように、充電口を避けた位置に雨水等を案内できる姿勢をとるのが好ましく、具体的には、リッドは、一端を他端よりも充電口から離し、かつ、当該一端を当該他端よりも下側に配置した状態(所謂庇状)となるように、充電口を覆うのが好ましい。
この場合には、リッドに溜まった雨水等は、充電口から離れた位置でありかつ下側の位置に案内されるため、充電口およびその周縁は雨水等により汚染され難い。
更に、リッドが回動する場合、リッドが位置変化する軌跡を最小限にするためには、リッドは車体に対して二軸以上の多軸的に枢支されるのが好ましい。
なお、本発明の充電リッド開閉装置は、リッドを構成要素に含んでも良いし含まなくても良い。例えば、後述する実施例のように、本発明の充電リッド開閉装置がリッドに固定されるアームを有するだけでリッド自体を有さない場合にも、本発明の充電リッド開閉装置によってリッドを開閉できることにはかわりない。
駆動機構は、リッドを閉位置と開位置と半開位置との間で位置変化させるためのものであり、その駆動源としての電動アクチュエータを有する。リッドの位置変化方法については既述したとおりであり、駆動機構は電動アクチュエータの動力によってリッドを位置変化させることができれば良い。
電動アクチュエータとしては、電気エネルギを力学的エネルギに変換する装置、または、当該装置に何らかの出力構造が一体化されたものを使用できる。例えば、電動アクチュエータは電動モータやソレノイドであっても良いし、電動モータにギヤやウォーム等の出力構造が一体化されたものであっても良い。
駆動機構における電動アクチュエータは、リッドに直接接続されても良いし、他部材を介してリッドに接続されても良い。例えば、駆動機構は、電動アクチュエータとリッドとを接続する伝達要素を有しても良い。当該伝達要素は、例えば、後述する実施例1におけるアーム40、回転体60および開閉シャフト80のように、電動アクチュエータにおけるモータの回転運動を直接に、または、直線運動等の他の運動に変換してリッドに伝達し、リッドを閉位置と開位置と半開位置との間で位置変化させることができれば良い。
ここで、本発明の充電リッド開閉装置における駆動機構は、充電口に充電コネクタが挿入されている充電操作時において、リッドを開位置と半開位置との間で位置変化させる。
充電口に充電コネクタが挿入されている充電操作時においてリッドを半開位置に配置することで、既述したように、雨天時や荒天時に充電口付近に飛来した雨水や埃、塵等をリッドによって遮蔽可能である。また、充電操作時には充電口に充電コネクタが挿入されているために、リッドを半開位置から閉位置に位置変化させると、リッドと充電コネクタとが干渉する虞がある。本発明の充電リッド開閉装置では、このような充電操作時において、駆動機構がリッドを開位置と半開位置との間で位置変化させるために、リッドが位置変化する軌跡を必要最小限にすることができ、リッドの動作に要する時間を短縮して、充電時におけるユーザーの負担をより一層軽減でき、さらにはリッドの動作に要するエネルギをも必要最小限にできる利点がある。
充電操作時であるか否かを検知する方法は特に限定されず、本発明の充電リッド開閉装置が検知しても良いが、本発明の充電リッド開閉装置とは別の装置によって検知しても良い。例えば、車両のECU(エンジンコントロールユニット、または電気制御ユニット)でバッテリの充電状態をモニタする場合には、本発明の充電リッド開閉装置は、車両のECUからの検知信号に基づいて、リッドを開位置と半開位置との間で位置変化させれば良い。
駆動機構は、開位置と閉位置との間の区間全てにおいて、自身の駆動力によってリッドを位置変化させても良い。または、駆動機構は、開位置と閉位置との間の少なくとも一部の区間において、ユーザーがリッドを手動で位置変化させることを許容しても良い。何れの場合にも、駆動機構は、充電操作時においてリッドが開位置と半開位置の間を位置変化するよう、リッドを位置規制できれば良い。
また、本発明の充電リッド開閉装置においては、予め定めたタイミングに従い駆動機構によってリッドを自動的に位置変化させても良いし、リッドを位置変化させるための開閉スイッチの操作をユーザーに委ねても良い。
更には、駆動機構によるリッドの自動的な位置変化すなわちリッドの自動開閉を行うとともに、ユーザーによるリッドの開閉スイッチの操作を可能としても良い。この場合には、緊急時等にユーザーの判断でリッドの位置変化を停止できる。
なお、本発明の充電リッド開閉装置が、駆動機構によるリッドの自動開閉と、ユーザーによる開閉スイッチの操作との双方を行い得る場合には、緊急時に備えて、ユーザーによる開閉スイッチの操作を駆動機構によるリッドの自動開閉に優先させるのが好ましい。
リッドを位置変化させるための開閉スイッチは、例えば車両室内やキーに設けることができ、既述したように開操作用の操作ボタンや閉操作用の操作ボタンを有し得る。当該ボタンは、機械式のボタンやタッチセンサ式のボタン等、専用のものであっても良いし、タッチパネル上に設けられた兼用のボタンであっても良い。さらには、赤外線センサ等を用いた非接触型のボタンであっても良い。
本発明の充電リッド開閉装置における駆動機構は、リッドが位置変化している途中に駆動状態異常信号を受信すると、その位置変化を一旦停止するのが好ましい。
つまり、リッドが位置変化する方向を第1方向とすると、本発明の充電リッド開閉装置における駆動機構は、当該第1方向にリッドが位置変化している途中に駆動状態異常信号を受信すると、当該第1方向に向けたリッドの更なる位置変化を停止する退避モードを行うのが好ましい。なお、このときのリッドの方向は特に限定されず、開方向であっても良いし閉方向であっても良い。このときのリッドの位置もまた特に限定されず、閉位置と開位置との間の如何なる位置であっても良い。
本明細書においては、必要に応じて、開位置に向けたリッドの位置変化方向を開方向と称する場合があり、閉位置に向けたリッドの位置変化方向を閉方向と称する場合がある。
例えば、リッドを開方向に位置変化させる際にリッドの開方向先側に障害物がある場合が想定される。この場合の第1方向は開方向である。また、リッドを閉方向に位置変化させる際にリッドの閉方向先側に障害物があったりする状況が想定される。この場合の第1方向は閉方向である。
これらの場合に、リッドを開方向に位置変化させ続けると、これらの障害物が損傷を受けたり、または、リッドや電動アクチュエータ等の本発明の充電リッド開閉装置の構成要素が損傷を受けたりする虞がある。
本発明の充電リッド開閉装置においては、上記のような場合に、その駆動状態の異常を何らかの方法で検知し、その検知信号すなわち駆動状態異常信号に基づいて、上記の第1方向に向けたリッドの更なる位置変化を停止する退避モードを行うのが好ましい。ここでいう退避モードとは、本発明の充電リッド開閉装置における駆動機構の運転モードの一態様である。以下、必要に応じて、通常の運転モードを通常モードと称して、退避モードと区別する。
退避モードにおいて、駆動機構は、第1方向へのリッドの更なる位置変化を停止するだけであっても良いが、第1方向とは逆方向の第2方向に向けてリッドを所定量位置変化させるのも好ましい。例えば、ユーザーが閉方向に位置変化するリッドに指を挟まれた場合等には、リッドの位置をそのまま維持するよりも、リッドをやや開方向に戻す方が、ユーザーの受けるダメージを低減できると考えられる。この場合の第1方向は閉方向であり、第2方向は開方向である。
このときの第2方向に向けたリッドの位置変化量の単位は、リッドの回転角度や回動軌跡の長さ、リッドのスライド距離等、リッドの位置変化方法に応じて適宜設定すれば良い。当該位置変化の大きさもまた、リッドの形状やその位置変化方法等に応じて適宜設定すれば良い。
退避モードから通常モードへの切り替えは、如何なるタイミングで行っても良い。例えば、退避モードを行うことになった原因が解消したことを何らかの方法で検知し、当該検知結果に基づいて駆動機構を退避モードから通常モードに戻しても良い。このときのリッドの位置変化方向は、退避モードを行う直前のリッドの位置変化方向と同じ方向、すなわち上記した第1方向とするのが合理的である。
「退避モードを行うことになった原因が解消したこと」は、画像センサ等の何らかのセンサによって自動的に検知しても良いが、ユーザー自身が目視等によって確認しても良い。例えば、退避モード中に当該退避モードを行うことになった原因が解消したと判断したユーザーが駆動機構によるリッドの駆動を再開すべく、開閉スイッチを操作することが想定される。この場合、当該開閉スイッチの操作により生じる信号を駆動再開指示信号として駆動機構で直接的または間接的に受信し、駆動機構の運転モードを退避モードから通常モードに切り替えても良い。このとき、リッドの位置変化方向は、ユーザーの押した開閉スイッチが指示する方向とするのが好ましい。
さらには、退避モードを開始した時点から所定時間が経過したタイミングで、自動的に、退避モードから通常モードに切り替えても良い。この場合、退避モードを行うことになった原因が依然として解消していない場合には、駆動状態異常信号が再度発せられるよう設定しておき、当該駆動状態異常信号に基づいて、駆動機構による退避モードを再度行えば良い。
なお、この場合にも、再開した通常モードにおけるリッドの位置変化方向は、第1方向とするのが合理的である。
本発明の充電リッド開閉装置において、駆動状態の異常は如何なる方法で検知しても良い。例えば、電動アクチュエータの電流や電圧、トルクの異常等を検知するための電流センサ、電圧センサ、トルクセンサ等により駆動状態の異常を検知しても良いし、リッドの開閉速度の異常を検知する角速度センサや、リッドのあるべき位置と実際の位置との違いを検知するエンコーダや各種の画像センサ等により駆動状態の異常を検知しても良い。これらのセンサは本発明の充電リッド開閉装置が有しても良いし、それ以外の装置が有しても良い。例えば、駆動状態異常信号を、車両のECU等から本発明の充電リッド開閉装置に伝送しても良い。
本発明の充電リッド開閉装置は、外形寸法の比較的小さな装置である給電口をリッドにより開閉するための装置である。このため、本発明の充電リッド開閉装置もまた、外形寸法の比較的小さな装置といい得る。このような本発明の充電リッド開閉装置は、バックドアに代表される大型の装置に比べて、外力の負荷に因る損傷を受け易い。よって、本発明の充電リッド開閉装置においては、障害物によりリッドの開閉が干渉された時に生じ得る損傷を抑制することを考慮する必要がある。
本発明の充電リッド開閉装置における特に駆動機構は、電動アクチュエータの運動をリッドに伝達する必要上、構造的に、強度を高め難い部分である。このため、本発明の充電リッド開閉装置の損傷を抑制するためには、駆動機構の損傷を抑制することが肝要である。
具体的には、本発明の充電リッド開閉装置において、駆動機構の運転モードを通常モードから退避モードに切り替えるタイミングは、リッドの大きさや位置等に応じて適宜設定すれば良いが、本発明の充電リッド開閉装置の損傷を抑制するためには、駆動状態異常信号を発するセンサの感度設定をある程度鋭くしておくのが好ましい。より具体的には、本発明の充電リッド開閉装置は、リッドが位置変化している途中に駆動機構に30N以上の荷重が作用すると、駆動状態異常信号が生じるのが好ましい。
本発明の充電リッド開閉装置は、さらに、リッドを閉位置、開位置および半開位置の何れかにロックするためのロック要素を有しても良い。当該ロック要素は、後述する実施例1における回転体60およびロックシャフト70のように、電動アクチュエータによって直接的または間接的に駆動されても良いし、その他の駆動機構によって駆動されても良い。また、ロック要素は、電動アクチュエータとリッドとを接続する伝達要素と同期して動作しても良いし、当該伝達要素とは互いに独立して動作しても良い。
以下、具体例を挙げて本発明の充電リッド開閉装置を説明する。
(実施例1)
実施例1の充電リッド開閉装置は、車両のボデーに取り付けられ、充電口を開閉するための装置である。
実施例1の充電リッド開閉装置における各構成要素を模式的に表す説明図を図1に示す。リッドが閉位置に配置されている実施例1の充電リッド開閉装置を模式的に表す説明図を図2に示す。リッドが開位置に配置されている実施例1の充電リッド開閉装置を模式的に表す説明図を図3に示す。リッドが半開位置に配置されている実施例1の充電リッド開閉装置を模式的に表す説明図を図4に示す。実施例1の充電リッド開閉装置における駆動機構の一部を模式的に表す説明図を図5〜図6に示す。実施例1の充電リッド開閉装置の動作を説明するフローチャートを図7および図8に示す。
以下、上、下、内、外、前、後とは図1〜図6に示す各方向を指すものとする。なお、上、下、内、外、前、後は、車両に取り付けられた実施例1の充電リッド開閉装置における各方向を意味し、具体的には、上下方向は鉛直方向と一致し、前後方向は車両進行方向に一致し、外内方向は車幅方向に一致する。さらに、外側とは車両の外側を意味し、内側とは車両の内側を意味する。
実施例1の充電リッド開閉装置1は、図1に示すように、ボックス部10と、駆動機構30とを有する。端的に言えば、実施例1の充電リッド開閉装置1は、駆動機構30によってリッド90をボックス部10に対して回動させ、ボックス部10の内部に配置された充電口91を覆いまたは露出させる装置である。
実施例1の充電リッド開閉装置1において、ボックス部10は、略有底筒状または略箱状をなし、車両のボデー(図略)に取り付けられている。ボックス部10は、底壁11を車両内側に向け、その内部に連絡する外側開口12を車両外側に向ける。底壁11は外側開口12に対面し、底壁11には窓状をなす挿通開口13が設けられている。
なお、図4に示すように、ボックス部10の挿通開口13には車両のバッテリ(図略)を充電するための充電ケーブル92が挿通され、当該充電ケーブル92の先端に設けられた充電口91は、ボックス部10の内部に配置され、外側開口12を通じて車両の外側に露出している。充電口91には、車両用の充電器(図略)の充電コネクタ95が挿入される。
図1に示すように、ボックス部10には、アームボックス14が取り付けられている。アームボックス14は、箱状をなし、駆動機構30のアーム40を収容する。アームボックス14は、ボックス部10の外側かつ上側において、ボックス部10の周回りの一箇所で、ボックス部10と一体化されている。アームボックス14には、アーム40の回動中心軸Cを軸支する軸支持部14dが設けられている。
駆動機構30は、アーム40に接続される電動アクチュエータ50を有し、当該電動アクチュエータ50の駆動力によってアーム40を回動させる。
リッド90は、ボックス部10の外側開口12を塞ぐ板状の部材である。リッド90は、外側開口12を開閉することが可能である。
リッド90はアーム40に取り付けられている。したがって、電動アクチュエータ50に駆動されたアーム40が回動中心軸Cを中心として回動すると、リッド90は、図2に示す閉位置と、図4に示す半開位置と、図3に示す開位置との間を位置変化する。
図2に示す閉位置において、リッド90は、ボックス部10の外側開口12を閉じることで当該ボックス部10の内部に配置されている充電口91を覆う。また、図3に示す開位置において、リッド90は、ボックス部10の外側開口12を開くことで当該ボックス部10の内部に配置されている充電口91を露出させる。また、図4に示す半開位置においては、リッド90は閉位置と開位置との間の位置に配置される。
図7および図8に示すフローチャートを基に、実施例1の充電リッド開閉装置1の動作を以下に説明する。
実施例1の充電リッド開閉装置1における駆動機構30は、図7および図8に示すように、通常モードと退避モードとを行い得る。
先ず、通常モードについて説明すると、図7に示すように、ユーザーが車両またはスマートキーに設けられたリッド90の開閉スイッチをオンすると、実施例1の充電リッド開閉装置1における駆動機構30がスタートする。当該ステップを通常モードのステップ1と称し、以下、N−S1と表記する。なお、以降の通常モードのステップ2以降についても同様に、N−S2、N−S3・・・等と表記する。
N−S1において、前回の使用時に駆動機構30が正常に終了していればリッド90は閉位置にある(N−S2)。
バッテリの充電を行うために、ユーザーがリッド90の開閉スイッチを開操作した場合、車両のECUを通じて、駆動機構30(より具体的には電動アクチュエータ50に接続された制御要素20)に開駆動信号が伝送される。
または、ユーザーがリッド90をつかんで開方向に動かす等、ユーザーがリッド90に直接開方向の力を作用させた場合には、電動アクチュエータ50に逆起電力が生じる。この場合には、駆動機構30は当該逆起電力に因る開駆動信号を直接的に受信する。換言すると、このとき駆動機構30は自ら開駆動信号を検知する。
上記のN−S2後、駆動機構30は、当該開駆動信号を受信したか否かを判断するN−S3を行い、開駆動信号を受信すると、リッド90を開駆動するN−S4に進む。駆動機構30は、開駆動信号を受信するまでN−S3を繰り返す。
N−S4において、駆動機構30は電動アクチュエータ50を後述する正方向に駆動することにより、リッド90を閉位置から開位置に向けて位置変化させる。
ここで、リッド90の開方向の先側に障害物がある等して、開位置に向けたリッド90の位置変化が阻害されると、電動アクチュエータ50に過電流が生じる。駆動機構30は、当該過電流が生じると、これを駆動状態異常信号として検知可能である。
上記のN−S4開始後、駆動機構30は、駆動状態異常信号を受信したか否かを判断するN−S5を行い、駆動状態異常信号を受信すると、後述するN−S6に進む。駆動状態異常信号のない場合には、N−S4に戻り、リッド90の開駆動を続ける。
N−S6において、駆動機構30は、リッド90が開位置に到達したか否かを判断する。実施例1の充電リッド開閉装置1では、リッド90が開位置に到達すると、後述するように、アーム40が図略のストッパに当接する。このため、開位置に到達したリッド90をさらに開方向に位置変化させようとする場合にも、電動アクチュエータ50に過電流が生じる。リッド90が開位置に到達した後に生じる過電流を、上記した駆動状態異常信号と区別するために、N−S6において、駆動機構30は、過電流を検知しかつ電動アクチュエータ50が基準位置から所定角度回転した場合に、リッド90が開位置に到達したと判断し、N−S7に進む。
なお、駆動機構30は、N−S6において、エンコーダ等の検知結果を基にリッド90が開位置に到達したと判断しても良い。この場合には、過電流の有無を問わず、N−S7に進むことができる。これは、後述するN−S12、N−S20およびN−S27においても同様である。
N−S7においてリッド90が開位置に到達していれば、充電口91が露出するために、当該充電口91に充電コネクタ95を挿入することができる(N−S8)。つまり、このときバッテリの充電操作を開始することができる。
実施例1の充電リッド開閉装置1では、充電口91に充電コネクタ95が挿入されると、車両のECUから駆動機構30にコネクタ接続信号が伝送される。駆動機構30は、N−S8後に、コネクタ接続信号を受信したか否かを判断する(N−S9)。駆動機構30は、コネクタ接続信号を受信するまでN−S9を繰り返す。
コネクタ接続信号を受信すると、駆動機構30はバッテリの充電操作が開始したとみなし、電動アクチュエータ50を後述する逆方向に回転させて、リッド90を開位置から半開位置に位置変化させる(N−S10)。
このとき駆動機構30は、駆動状態異常信号を受信したか否かを判断する(N−S11)。駆動状態異常信号を受信した場合、リッド90が半開位置に到達したか否かを判断し(N−S12)、リッド90が半開位置に到達していた場合(N−S13)には、半開完了信号をECUに伝送する。すると、ECUが充電コネクタ95と充電口91とを電気的に接続させて、バッテリの充電が開始する(N−S14)。
充電開始N−S14後にバッテリの充電が完了すると(図8に示すN−S15)、ECUから駆動機構30に充電完了信号が伝送される。このときリッド90はひきつづき半開位置にある(N−S16)。
バッテリの充電終了後、充電コネクタ95を充電口91から取り外すために、ユーザーがリッド90の開閉スイッチを開操作した場合、または、ユーザーがリッド90に直接開方向の力を作用させた場合には、駆動機構30が開駆動信号を受信する。
上記のN−S16後、駆動機構30は、当該開駆動信号を受信したか否かを判断するN−S17を行い、開駆動信号を受信すると、リッド90を開駆動させるN−S18に進む。駆動機構30は、開駆動信号を受信するまでN−S17を繰り返す。
N−S18において、駆動機構30は電動アクチュエータ50を正方向に回転させ、リッド90を開位置に向けて位置変化させる。
このとき駆動機構30は、駆動状態異常信号を受信したか否かを判断する(N−S19)。駆動状態異常信号を受信した場合、上記N−S5〜N−S6と同様に、リッド90が開位置に到達したか否かを判断し(N−S20)、リッド90が開位置に到達していた場合(N−S21)には、開完了信号をECUに伝送する。
リッド90が開位置に到達すると、充電口91が露出して、充電コネクタ95を充電口91から取り外すことができる(N−S22)。
実施例1の充電リッド開閉装置1では、充電口91から充電コネクタ95が取り外されると、車両のECUから駆動機構30にコネクタ脱離信号が伝送される。駆動機構30は、N−S22後に、コネクタ脱離信号を受信したか否かを判断する(N−S23)。駆動機構30は、コネクタ脱離信号を検知するまでN−S23を繰り返す。
充電コネクタ95を充電口91から取り外した後、リッド90を閉位置に位置変化させるためにユーザーがリッド90の開閉スイッチを閉操作した場合、または、ユーザーがリッド90に閉方向の力を作用させた場合には、駆動機構30は閉駆動信号を受信する。
上記のN−S23においてコネクタ脱離信号を受信すると、駆動機構30は、当該閉駆動信号を受信したか否かを判断するN−S24を行い、閉駆動信号を受信すると、リッド90を閉駆動させるN−S25に進む。閉駆動信号を受信するまで駆動機構30はN−S24を繰り返す。
N−S25において、駆動機構30は電動アクチュエータ50を逆方向に回転させ、リッド90を閉位置に向けて位置変化させる。
このとき駆動機構30は、駆動状態異常信号を受信したか否かを判断する(N−S26)。駆動状態異常信号を受信した場合、駆動機構30は、リッド90が閉位置に到達したか否かを判断し(N−S27)、リッド90が閉位置に到達していた場合(N−S28)には、通常モードを終了する(N−S29)。
実施例1の充電リッド開閉装置1によると、充電口91に充電コネクタ95が挿入されている充電操作時(N−S10〜N−S22)には、リッド90は開位置と半開位置との間で位置変化する。
このため、当該充電操作時において、開位置にあるリッド90を半開位置に位置変化させる場合には、ユーザーは、リッド90を閉操作すれば良い。また、半開位置にあるリッド90を開位置に位置変化させる場合には、ユーザーは、リッド90を開操作すれば良い。また、開位置と半開位置との間にあるリッド90を開位置に位置変化させる場合には、ユーザーは、リッド90を開操作すれば良い。さらに、開位置と半開位置との間にあるリッド90を半位置に位置変化させる場合には、ユーザーは、リッド90を閉操作すれば良い。
つまり、実施例1の充電リッド開閉装置1によると、充電操作時においてはユーザーはリッド90を開操作するか閉操作するかを選択するだけで良く、シンプルな操作でリッド90を適宜適切に位置変化させ得る。
以下、退避モードについて説明する。
(E1)
先ず、充電開始前に、リッド90が閉位置から開位置に向けて位置変化する際に駆動状態異常信号を受信し、かつ、リッド90が開位置に到達していない場合、すなわち、図7に示すN−S6においてNO(N)である場合を説明する。
この場合には、リッド90が開位置に到達していないにも拘わらず駆動状態異常信号を受信したことにより、実施例1の充電リッド開閉装置1に何らかの異常が生じているとみなし得る。この場合、駆動機構30は、図7に示す退避モードのステップ1を行う。以下、当該ステップをE−S1と表記する。なお、以降の退避モードのステップ2以降についても同様に、E−S2、E−S3・・・等と表記する。
退避モードのステップ1、すなわち、E−S1において、駆動機構30は、電動アクチュエータ50を逆方向に所定角度だけ回転させる。実施例1における当該所定角度、および以降の所定角度は、何れも約20°である。
電動アクチュエータ50を逆方向に所定角度だけ回転させることで、リッド90の開方向の位置変化が停止するだけでなく、リッド90が閉方向に所定角度だけ位置変化する。このときのリッド90の位置を第一退避位置と称する。
リッド90を第一退避位置に配置したことで、リッド90がボックス部10の外側開口12側にやや近づき、例えばリッド90の開方向先側に障害物があることにより上記の駆動状態異常信号が生じた場合にも、ユーザーは当該障害物を容易に取り除くことができる。
さらに、リッド90がボックス部10にやや近づくことで、上記の障害物をユーザーが取り除く際に実施例1の充電リッド開閉装置1に作用する外力も低減できる。これにより、外力の負荷に因る充電リッド開閉装置1の損傷を抑制できる利点もある。
このとき駆動機構30は、さらに、音声やライト、画像等によって、ユーザーに警告を発する。これにより、ユーザーは異常発生に気づき、障害物を取り除く等の対応を適宜行い得る。
E−S1後、駆動機構30はリッド90を第一退避位置に維持する(E−S2)。ユーザーがリッド90の開閉スイッチを開操作するか、またはリッド90に開方向の力を作用させると、駆動機構30は開駆動信号を受信する。または、ユーザーがリッド90の開閉スイッチを閉操作するか、またはリッド90に閉方向の力を作用させると、駆動機構30は開駆動信号を受信する。
駆動機構30は、上記のE−S2後に当該開駆動信号を受信したか否かを判断するE−S3を行い、開駆動信号を受信すると、リッド90を開駆動するN−S4に進む。開駆動信号を受信しない場合、駆動機構30は閉駆動信号を受信したか否かを判断するE−S4を行い、閉駆動信号を受信すると、リッド90を閉駆動するN−S25に進む。開駆動信号または閉駆動信号を受信するまで、駆動機構30はE−S3〜E−S4を繰り返す。当該開駆動信号および閉駆動信号は、退避モードにある駆動機構30を再度駆動させるための駆動再開指示信号といい得る。
なお、実施例1の充電リッド開閉装置1における駆動機構30は、開駆動信号または閉駆動信号を受信するまでリッド90を第一退避位置に維持しつつE−S3〜E−S4を繰り返したが、例えば、E−S2開始後に所定時間が経過した場合にはそのままN−S4またはN−S25に進んでも良い。これは、以下のE2以降に関しても同様である。
(E2)
充電開始前に、リッド90を開位置から半開位置に位置変化させる際に、駆動状態異常信号を受信し、かつ、リッド90が半開位置に到達していない場合、すなわち、図7に示すN−S12においてNO(N)である場合を説明する。
この場合には、リッド90が半開位置に到達していないにも拘わらず駆動状態異常信号を受信したことにより、実施例1の充電リッド開閉装置1に何らかの異常が生じているとみなし得る。この場合、駆動機構30は、図7に示すE−S5を行う。
E−S5において、駆動機構30は、電動アクチュエータ50を正方向に所定角度だけ回転させる。
電動アクチュエータ50を正方向に所定角度だけ回転させることで、開位置から半開位置に向けたリッド90の位置変化が停止するだけでなく、リッド90が開方向に向けて所定角度だけ位置変化する。このときのリッド90の位置を第二退避位置と称する。
リッド90を第二退避位置に配置したことで、リッド90とボックス部10との隙間がやや開く。このため、例えばユーザーがリッド90とボックス部10との間に手を挟んだことにより上記の駆動状態異常信号が生じた場合にも、ユーザーはリッド90とボックス部10との隙間から手を容易に抜き出すことができる。
このとき駆動機構30は、さらに、音声やライト、画像等によって、ユーザーに警告を発する。
E−S5後、駆動機構30はリッド90を第二退避位置に維持し(E−S6)、その後、半開駆動信号を受信したか否かを判断するE−S7を行う。なお、当該半開駆動信号とは、閉駆動信号と同様の信号であり、駆動機構30はE−S7を行っている際に受信した閉駆動信号を、半開駆動信号とみなす。
半開駆動信号を受信すると、駆動機構30は、リッド90を半開駆動するN−S10に進む。半開駆動信号を受信しない場合、駆動機構30は開駆動信号を受信したか否かを判断するE−S8を行い、開駆動信号を受信すると、リッド90を開駆動するN−S18に進む。半開駆動信号または開駆動信号を受信するまで、駆動機構30はE−S7〜E−S8を繰り返す。当該半開駆動信号および開駆動信号は、退避モードにある駆動機構30を再度駆動させるための駆動再開指示信号といい得る。
(E3)
充電終了後に、リッド90を半開位置から開位置に位置変化させる際に、駆動状態異常信号を受信し、かつ、リッド90が開位置に到達していない場合、すなわち、図8に示すN−S20においてNO(N)である場合を説明する。
この場合には、リッド90が開位置に到達していないにも拘わらず駆動状態異常信号を受信したことにより、実施例1の充電リッド開閉装置1に何らかの異常が生じているとみなし得る。この場合、駆動機構30は、図8に示すE−S9を行う。
E−S9において、駆動機構30は、電動アクチュエータ50を逆方向に所定角度だけ回転させる。
電動アクチュエータ50を逆方向に所定角度だけ回転させることで、半開位置から開位置に向けたリッド90の位置変化が停止するだけでなく、リッド90が閉方向に向けて所定角度だけ位置変化する。このときのリッド90の位置を第三退避位置と称する。
リッド90を第三退避位置に配置したことで、リッド90がボックス部10にやや近づく。このとき駆動機構30は、さらに、音声やライト、画像等によって、ユーザーに警告を発する。
E−S9後、駆動機構30はリッド90を第三退避位置に維持し(E−S10)、その後、開駆動信号を受信したか否かを判断するE−S11を行う。
開駆動信号を受信すると、駆動機構30は、リッド90を開駆動するN−S18に進む。開駆動信号を受信しない場合、駆動機構30は半開駆動信号を受信したか否かを判断するE−S12を行う。ここでいう半開駆動信号もまた、閉駆動信号と同様の信号であり、駆動機構30はE−S12を行っている際に受信した閉駆動信号を、半開駆動信号とみなす。
半開駆動信号を受信すると、駆動機構30はリッド90を半開駆動するN−S10に進む。開駆動信号または半開駆動信号を受信するまで、駆動機構30はE−S11〜E−S12を繰り返す。当該開駆動信号および半開駆動信号は、退避モードにある駆動機構30を再度駆動させるための駆動再開指示信号といい得る。
なお、E−S12の段階では既にバッテリの充電は完了してるため、駆動機構30の運転モードは、E−S12後にN−S10を経てN−S14に進んでも、実際にはその直後に充電終了のN−S15に戻され、滞りなくN−S16以降に進む。
(E4)
充電終了後に、リッド90を開位置から閉位置に位置変化させる際に、駆動状態異常信号を受信し、かつ、リッド90が閉位置に到達していない場合、すなわち、図8に示すN−S27においてNO(N)である場合を説明する。
この場合には、リッド90が閉位置に到達していないにも拘わらず駆動状態異常信号を受信したことにより、実施例1の充電リッド開閉装置1に何らかの異常が生じているとみなし得る。この場合、駆動機構30は、図8に示すE−S13を行う。
E−S13において、駆動機構30は、電動アクチュエータ50を正方向に所定角度だけ回転させる。
電動アクチュエータ50を正方向に所定角度だけ回転させることで、開位置から閉位置に向けたリッド90の位置変化が停止するだけでなく、リッド90が開方向に向けて所定角度だけ位置変化する。このときのリッド90の位置を第四退避位置と称する。
リッド90を第四退避位置に配置したことで、リッド90とボックス部10との隙間がやや開く。このとき駆動機構30は、さらに、音声やライト、画像等によって、ユーザーに警告を発する。
E−S13後、駆動機構30はリッド90を第四退避位置に維持し(E−S14)、その後、閉駆動信号を受信したか否かを判断するE−S15を行う。
閉駆動信号を受信すると、駆動機構30は、リッド90を閉駆動するN−S25に進む。閉駆動信号を受信しない場合、駆動機構30は開駆動信号を受信したか否かを判断するE−S16を行う。
開駆動信号を受信すると、駆動機構30はリッド90を開駆動するN−S18に進む。閉駆動信号または開駆動信号を受信するまで、駆動機構30はE−S15〜E−S16を繰り返す。当該閉駆動信号および開駆動信号は、退避モードにある駆動機構30を再度駆動させるための駆動再開指示信号といい得る。
なお、E−S16の段階では既に充電コネクタ95が充電口91から取り外されているが、ECUからのコネクタ脱離信号は通常モードを終了するN−S29まで停止されないため、駆動機構30の運転モードは、E−S16後にN−S18を経てN−S23に進んでも、滞りなくN−S24以降に進む。
次に、実施例1の充電リッド開閉装置1の構造を説明する。
実施例1の充電リッド開閉装置1における駆動機構30は、リッド90を閉位置、半開位置および開位置の間で位置変化させるとともに、閉位置においてリッド90をロックし、さらに当該ロックを解除する機能を有する。リッド90のロックおよびロック解除とリッド90の開閉駆動とは、共用の一つの電動アクチュエータ50を用いて行われる。
図1に示すように、駆動機構30は、アーム40、電動アクチュエータ50、回転体60、ロックシャフト70、開閉シャフト80、付勢部材85、および、制御要素20を有する。
アーム40の一端部にはリッド90が取り付けられる。アーム40の他端部である回動中心軸Cは、アームボックス14の軸支持部14dに枢支される。アーム40は、回動中心軸Cを中心として回動しリッド90を位置変化させるための枢支部材である。アーム40が回動中心軸Cを中心にして回動することで、当該アーム40に取り付けられたリッド90は図2に示す閉位置、図4に示す半開位置および図3に示す開位置の間を位置変化する。
電動アクチュエータ50は、リッド90を位置変化させる駆動力および閉位置にあるリッド90をロック/ロック解除動作させる駆動力を生じる。実施例1の充電リッド開閉装置1における電動アクチュエータ50は電動モータである。電動アクチュエータ50には制御要素20が接続されている。制御要素20は電動アクチュエータ50を駆動制御する。
電動アクチュエータ50は、正逆の双方向に回転することが可能である。実施例1の充電リッド開閉装置1における電動アクチュエータ50は、ユーザーが開閉スイッチを開操作した場合に、リッド90を開方向に位置変化させるための駆動力を発生し、また、ユーザーが開閉スイッチを閉操作した場合に、リッド90を閉方向に位置変化させるための駆動力を発生するとともにリッド90を閉位置にロックするための駆動力を発生する。電動アクチュエータ50の出力軸には、ウォーム51が形成されている。
電動アクチュエータ50は、アクチュエータボックス33内に収容されている。アクチュエータボックス33は、アームボックス14に取り付け固定される。アクチュエータボックス33は、ボックス本体部材33Aと、ボックス蓋部材33B、との二つの分割体からなる。ボックス本体部材33Aは、半筒状に形成されており、その内部に、電動アクチュエータ50、回転体60、ロックシャフト70、開閉シャフト80、及び付勢部材85を収容する収容空間を有する。ボックス蓋部材33Bは、板状をなし、ボックス本体部材33Aに固定されることによって上記の収容空間を閉塞する。
回転体60は、電動アクチュエータ50の駆動に伴って回転する部材である。回転体60は、円筒状に形成されている。回転体60は、アクチュエータボックス33内に、回転可能でありかつ軸方向移動が規制された状態で収容されている。回転体60は、図5および図6に示す如く、ウォームホイール61と、カム溝62と、シャフト支持部63と、第一係合部65と、を有している。
既述したように、電動アクチュエータ50の出力軸にはウォーム51が形成されている(図1)。ウォーム51は、回転体60におけるウォームホイール61と噛合する。ウォーム51およびウォームホイール61は、ウォームギヤとして機能する。ウォームホイール61は、回転体60の外壁に全周に亘って設けられている。電動アクチュエータ50の出力軸およびウォーム51の回転軸と、回転体60の回転軸とは、互いに直交している。回転体60は、電動アクチュエータ50による駆動力がウォームギヤを介して変換されることで、回転軸回りに回転する。
後述するリッド90のロックが解除されているときには、リッド90は閉位置と開位置との間を位置変化可能になる。
当該ロック解除時に、電動アクチュエータ50に駆動されて回転体60が正方向に回転すると、当該回転体60の回転が開閉シャフト80およびアーム40に伝達され、アーム40が正方向に回動して、リッド90が開方向に位置変化する。
詳しくは、図6に示すように、回転体60のシャフト支持部63は、開閉シャフト80の一端が挿入される軸孔状をなす。シャフト支持部63は、開閉シャフト80を回動可能に支持する部分といえる。シャフト支持部63に挿入された開閉シャフト80は、所定角度回動可能であるものの、軸方向の位置変化は規制される。
回転体60の第一係合部65は、図6に示す如く、シャフト支持部63の軸孔内に設けられ、前後方向に延びる断面略C字の立壁状をなす。換言すると、第一係合部65は、円筒を縦割りした如き形状を有する。
一方、図5に示すように、開閉シャフト80は軸方向を前後に向けた略円柱状をなす軸部81と、当該軸部81の前端部と後端部との間にあり鍔状をなすスプリング支持部82と、を有する。スプリング支持部82は、軸部81の全周にわたってその径方向外側に突起する。
開閉シャフト80は、その後側部分に、第二係合部83を有している(図5)。第二係合部83は、既述した回転体60の第一係合部65に係合する部位である。
第二係合部83は、開閉シャフト80の軸部81の後端部から軸方向すなわち後方に延びる断面C字の立壁状をなす。第二係合部83もまた円筒を縦割りした如き形状である。
回転体60と開閉シャフト80とは、回転体60の第一係合部65が開閉シャフト80の軸部81における第二係合部83が設けられていない箇所に挿入され、かつ、開閉シャフト80の第二係合部83が回転体60の軸孔における第一係合部65が設けられていない箇所に挿入されるように、互いに配置されている。第一係合部65の周方向端部と第二係合部83の周方向端部とが当接すると、第一係合部65と第二係合部83とは係合し、回転体60と開閉シャフト80とが一体に回動する。また、第一係合部65の周方向端部と第二係合部83の周方向端部との間には隙間があり、当該隙間の分だけ、回転体60は開閉シャフト80に対して相対的に回動可能である。
図5および図6に示すように、開閉シャフト80における軸部81の前側部分81aは突起状をなし、アーム40の軸部41は孔状の軸孔41aを有する。また、前側部分81aと軸孔41aとは、開閉シャフト80およびアーム40の軸回りにおいて、互いに嵌合可能な形状を有する。したがって、前側部分81aが軸孔41aに挿入されると、両者が嵌合し、開閉シャフト80およびアーム40の相対位置は互いの回動方向において固定される。したがって、開閉シャフト80が回動するとアーム40もまた回動し、アーム40に取り付けられたリッド90が位置変化する。
また、回転体60の第一係合部65および開閉シャフト80の第二係合部83は、回転体60の回転に伴ってアーム40を回動させ、リッド90を閉位置から開位置まで位置変化させる際には、互いに係合する。すなわち、第一係合部65と第二係合部83とは解除可能に係合し、第一係合部65と第二係合部83とが係合しているときに、回転体60が図5および図6中の正方向に回転すると、第二係合部83が第一係合部65につれ回りして、第二係合部83を有する開閉シャフト80ひいては当該開閉シャフト80が一体化されたアーム40が、回動中心軸Cを中心にして正方向に回動する。このため、電動アクチュエータ50に駆動され回転体60が正方向に回転すると、アーム40に一体化されたリッド90が開位置に位置変化する。
ここで、実施例1の充電リッド開閉装置1において、開閉シャフト80における後側の部分には付勢部材85が外装され、当該付勢部材85は開閉シャフト80とともに回転体60のシャフト支持部63に挿入されている。また、付勢部材85は、ねじりコイルバネであり、その一端が回転体60に支持されるとともに、他端が開閉シャフト80に支持されて、回転体60と開閉シャフト80との間に介在する。
付勢部材85は、リッド90を閉方向に付勢する力を生じる部材であり、その付勢力によって、開閉シャフト80を回転体60に対して逆方向に回動させ、ひいてはリッド90を閉位置に向けて付勢する。詳細を以下に説明する。
リッド90が開方向に位置変化する際に、第一係合部65及び第二係合部83は、リッド90が開位置に配置されるまで係合したままである。このため、閉位置から開位置に至る開動作時には、リッドが開方向に位置変化する際には回転体60と開閉シャフト80とが接続され、電動アクチュエータ50の駆動力がアーム40に伝達されて、リッド90が開方向に回動する。
なお、実施例1の充電リッド開閉装置1においては、リッド90が開位置に配置されると、アーム40がアームボックス14に設けられた図略のストッパに当接し、回転体60がそれ以上回転できなくなることで、リッド90が開位置にロックされる。
また、実施例1の充電リッド開閉装置1において、リッド90は閉位置と開位置との間の位置(既述した半開位置、第一退避位置〜第四退避位置等)にも配置される。リッドの開動作時において電動アクチュエータ50の回転運動が停止すると、回転体60の正方向の回転もまた停止する。このとき、第一係合部65と第二係合部83とが係合していることから、回転体60の回転が停止すると開閉シャフト80の回動もまた停止し、当該開閉シャフト80に一体化されているアーム40の回動も停止するために、当該アーム40に一体化されているリッド90もまた閉位置と開位置との間の位置に保持される。
一方、回転体60が図5および図6中の逆方向に回転する際には、第一係合部65及び第二係合部83の係合は解除される。これにより、このとき回転体60の逆方向の回転は開閉シャフト80には伝達されない。
しかしこのとき、開閉シャフト80は付勢部材85の付勢力によって逆方向に回動し、アーム40もまた開閉シャフト80とともに逆方向に回動する。これにより、アーム40に一体化されたリッド90が閉方向に位置変化する。
なお、実施例1の充電リッド開閉装置1においては、リッド90が閉位置に配置されると、アーム40がそれ以上逆方向に回動できなくなり、リッド90の更なる位置変化を阻害する。
また、リッド90の閉動作の際、リッド90が閉位置に配置される前に回転体60が逆方向の回転を停止すると、それに追従して開閉シャフト80も逆方向の回動を停止し、リッド90は開位置と閉位置との間の位置に配置される。
詳しくは、このとき開閉シャフト80は、付勢部材85の付勢力によって回転体60とともに回動する。回転体60の逆方向への回転が停止すると、これに伴ってアーム40の逆方向の回動も停止し、リッド90が開位置と閉位置との間の位置に配置されて、当該位置に保持される。
ところで、実施例1の充電リッド開閉装置においては、上記の如くリッド90が閉位置に達してアーム40や開閉シャフト80の回動が停止しているときにも、回転体60は逆回転可能である。このとき回転体60が逆回転することで、リッド90が閉位置にロックされる。以下、リッド90のロック機構について説明する。
図5および図6に示すように、回転体60はカム溝62を有する。カム溝62は、回転体60の外壁から径方向内側に向けて凹み、かつ、回転体60の周方向に延在するように形成されている。
回転体60の軸方向におけるカム溝62の位置は、回転体60の周方向に向けて変化する。なお、図5および図6に示すように、回転体60は軸方向を前後に向ける。
より具体的には、カム溝62は、回転体60の周方向に沿って前側から後側に向けて徐々に傾斜する区間(図6に示すロック側駆動区間部S1)と、同じく回転体60の周方向に沿って前後方向の位置が略一定である区間(図6に示すロック側空転区間部S2)とを有している。ロック側空転区間部S2は、ロック側駆動区間部S1における前側の端部に連続している。ロック側駆動区間部S1は、回転体60の周方向において、回転体60の軸方向に直交する方向に対して傾斜して延びているともいい得る。
回転体60のカム溝62には、ロックシャフト70の従動部72が係合する。
図1に示すように、ロックシャフト70は、回転体60の軸方向、すなわち前後方向に延びている。ロックシャフト70は、図1に示すように、ロック部71と従動部72とを有し、ロック部71を前方に向け従動部72を後方に向けている。
ロック部71は、前後方向に延びるロッド状をなす。従動部72は、ピン状をなし、カム溝62に係合し当該カム溝62内を位置変化する。従動部72はロック部71の後端部に一体化されている。カム溝62内での従動部72の位置は、回転体60の回転に伴って変化する。これにより、従動部72は前後に位置変化し、ロックシャフト70もまた前後に位置変化する。ロックシャフト70は、前側に向けて位置変化することでロック位置に配置され、後側に向けて位置変化することでロック解除位置に配置される。
ところで、リッド90が開位置と閉位置との間を位置変化しているときには、ロックシャフト70の従動部72はカム溝62のロック側空転区間部S2内に配置される。従動部72がカム溝62のロック側空転区間部S2内に配置されているときには、ロックシャフト70は、ロック解除位置に配置されたまま位置変化しない。
リッド90が閉位置に達し、さらに回転体60が逆方向に回転すると、従動部72がカム溝62のロック側空転区間部S2からロック側駆動区間S1に入り込む。従動部72がカム溝62のロック側駆動区間部S1に配置されると、ロックシャフト70は、既述したロック解除位置とロック位置との間を前後に位置変化する。
カム溝62のロック側駆動区間部S1は、回転体60の回転時に、リッド90を閉位置にロックするロック位置と、当該閉位置におけるリッド90のロックが解除されるロック解除位置と、の間でロックシャフト70を位置変化させるといい得る。
リッド90が閉位置に配置されているときに、ロックシャフト70がロック位置に配置されると、ロック部71によりアーム40の回動が規制され、当該アーム40に取り付けられているリッド90の位置変化もまた規制される。すなわち、このときリッド90は閉位置にロックされる。ロックシャフト70および回転体60は、実施例1の充電リッド開閉装置におけるロック要素を構成する。
一方、ロックシャフト70がロック解除位置に配置されると、アーム40が回動可能になり、リッド90もまた位置変化可能になる。よってこのとき閉位置におけるリッド90のロックは解除される。
リッド90を位置変化させる際にリッド90の位置変化方向の先側に障害物がある場合等には、駆動機構30をはじめとする本発明の充電リッド開閉装置1の構成要素が損傷を受ける虞がある。当該構成要素の損傷を抑制するためには、当該構成要素に所定以上の大きさの荷重が作用したときに、駆動状態異常信号を生じてリッド90の更なる位置変化を停止するのが良いと考えられる。また、本発明の充電リッド開閉装置1の構成要素の剛性を高く設定した場合には、充電リッド開閉装置1の動作中に、当該構成要素が人に接触した場合の配慮が必要と考えられる。
実施例1の充電リッド開閉装置1においては、その構成要素の何れかに30N以上の荷重が作用したときに、駆動状態異常信号を生じる。これにより、実施例1の充電リッド開閉装置1は特に駆動機構30の損傷を効果的に抑制できる利点もある。
なお、上記の駆動状態異常信号は、アーム40、開閉シャフト80および付勢部材85からなる回転伝達部、当該回転伝達部と回転体60との間、または、回転体60と電動アクチュエータ50との間、の何れかに30N以上の荷重が作用した場合に生じるのが好ましい。
本発明は、上記し且つ図面に示した実施形態にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。また、実施形態を含む本明細書に示した各構成要素は、それぞれ任意に抽出し組み合わせて用いることが可能である。
1:充電リッド開閉装置 30:駆動機構
40:アーム(回転伝達部) 50:電動アクチュエータ
60:回転体(ロック要素) 70:ロックシャフト(ロック要素)
80:開閉シャフト(回転伝達部) 85:付勢部材(回転伝達部)
90:リッド 91:充電口

Claims (7)

  1. 電動アクチュエータを有し、車両の充電口を覆う閉位置と、前記充電口を露出させる開位置と、前記閉位置と前記開位置との間の半開位置と、の間でリッドを位置変化させる駆動機構を具備し、
    前記駆動機構は、
    前記充電口に充電コネクタが挿入されている充電操作時において、前記リッドを前記開位置と前記半開位置との間で位置変化させる、充電リッド開閉装置。
  2. 前記駆動機構は、前記リッドが第1方向に位置変化している途中に駆動状態異常信号を受信すると、前記第1方向に向けた前記リッドの更なる位置変化を停止する退避モードを行う、請求項1に記載の充電リッド開閉装置。
  3. 前記駆動機構は、前記退避モードにおいて、前記第1方向とは逆方向の第2方向に向けて前記リッドを所定量位置変化させる、請求項2に記載の充電リッド開閉装置。
  4. 前記駆動機構は、前記退避モードにおいて、駆動再開指示信号を受信すると前記リッドを指示方向に位置変化させる、請求項2または請求項3に記載の充電リッド開閉装置。
  5. 前記リッドが位置変化している途中に前記駆動機構に30N以上の荷重が作用すると、前記駆動状態異常信号を生じる、請求項2〜請求項4の何れか一項に記載の充電リッド開閉装置。
  6. 前記リッドは、前記閉位置と前記開位置と前記半開位置との間を回動し、
    前記駆動機構は、
    前記電動アクチュエータ、
    前記電動アクチュエータに接続され、前記電動アクチュエータに伴って回転する回転体、
    前記回転体と前記リッドとの間に介在し、前記回転体の回転運動を前記リッドに伝達する回転伝達部、および、
    前記回転体と前記リッドとの間に介在し、前記回転体の回転により位置変化して前記リッドを前記閉位置にロックするロック要素、を有する、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の充電リッド開閉装置。
  7. 前記回転伝達部、前記回転体と前記回転伝達部との間、または、前記回転体と前記電動アクチュエータとの間の何れかに30N以上の荷重が作用すると、前記駆動状態異常信号を生じる、請求項5を引用する請求項6に記載の充電リッド開閉装置。
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