JP2021154437A - Mems構造体、memsデバイス、及び多面付基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化が可能であり、かつ性能を向上させることが可能なMEMS構造体を提供する。【解決手段】MEMS構造体は、第1方向に延びる延在部と、延在部から第1方向と交差する第2方向に突出した凸部とを有する第1基板21と、第1基板21上に設けられた3個以上のMEMS素子40とを含む。第1基板21は、L字形、U字形、十字形、及びT字形のいずれか1つか、複数を組み合わせた形状を有する。MEMS素子40は、音響トランスデューサーである。【選択図】図2
Description
本発明は、MEMS構造体、MEMSデバイス、及び複数のMEMS構造体を備えた多面付基板に関する。
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて製造された音響トランスデューサーが知られている。MEMS素子からなる音響トランスデューサーは、音圧を通過させる複数の貫通孔を備えた固定電極と、固定電極に対向して配置されかつ音圧を受けて振動する振動電極とを備え、振動する振動電極の変位を電極間の容量変化として検出する構成となっている。このような音響トランスデューサーを用いてマイクロフォンを構成する場合、音響トランスデューサーの出力信号を処理するため、信号処理機能を有する集積回路(ICチップ)が必要となる。
一般的なマイクロフォンは、音響トランスデューサー及びICチップが実装基板に実装され、音響トランスデューサー及びICチップが金属缶で覆われた構成となっている。音響トランスデューサーで検出された電気信号は、金属ワイヤを経由してICチップに入力される。ICチップは、所望の信号処理を行い、ICチップの出力信号は、配線を経由して実装基板に設けられた接続端子から外部へ出力される。金属缶は、外部からのノイズや物理的接触などから音響トランスデューサー及びICチップを保護するために設けられており、外部からの音波を音響トランスデューサーに到達させるため、一部に開口部が形成されている。
ところで、このマイクロフォンを2個以上並べてアレイ化することで、ノイズキャンセリングを行い、マイクロフォンのSN比を補完することが知られている。
さらに、複数のマイクロフォンをある一定の距離を空けて配置し、複数のマイクロフォンが検出した電気信号を処理することで、音源の方向を識別することが知られている。この場合、例えば2個以上のマイクロフォンを個別に配置することが一般的に行われ、モバイル機器などスペースに限りがある機器においてはスペースの課題がある。
また、同一実装基板上に複数のマイクロフォンを並べた場合、複数のマイクロフォンにそれぞれ含まれる複数のICチップが占める面積が大きくなり、装置全体の外形寸法が大型化するという問題がある。
本発明は、小型化が可能であり、かつ性能を向上させることが可能なMEMS構造体、MEMSデバイス、及び多面付基板を提供する。
本発明の第1態様に係るMEMS構造体は、第1方向に延びる延在部と、前記延在部から前記第1方向と交差する第2方向に突出した凸部とを有する第1基板と、前記第1基板上に設けられた3個以上のMEMS素子とを具備する。
本発明の第2態様に係るMEMS構造体は、第1態様に係るMEMS構造体において、前記第1基板は、L字形、U字形、十字形、及びT字形のいずれか1つか、複数を組み合わせた形状を有する。
本発明の第3態様に係るMEMS構造体は、第1態様に係るMEMS構造体において、前記第1基板は、円弧形を有する。
本発明の第4態様に係るMEMS構造体は、第1態様に係るMEMS構造体において、前記MEMS素子は、音響トランスデューサーである。
本発明の第5態様に係るMEMS構造体は、第1態様に係るMEMS構造体において、前記第1基板は、ガラスで構成される。
本発明の第6態様に係るMEMSデバイスは、第2基板と、前記第2基板上に設けられ、第1態様に係るMEMS構造体と、前記第2基板上に設けられ、前記第1基板の前記凸部に隣接した凹部に配置され、前記MEMS素子を制御する集積回路とを具備する。
本発明の第7態様に係る多面付基板は、同一のガラス基板に形成された複数のMEMS構造体を具備し、前記複数のMEMS構造体の各々は、第1態様のMEMS構造体からなり、前記複数のMEMS構造体は、第1及び第2MEMS構造体を含み、前記第1MEMS構造体の凸部は、前記第2MEMS構造体の凹部に接するように配置される。
本発明によれば、小型化が可能であり、かつ性能を向上させることが可能なMEMS構造体、MEMSデバイス、及び多面付基板を提供することができる。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。ただし、図面は模式的または概念的なものであり、各図面の寸法および比率等は必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、図面の相互間で同じ部分を表す場合においても、互いの寸法の関係や比率が異なって表される場合もある。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の実施形態は、MEMSデバイスの構成に関する。本実施形態でいうMEMSデバイスは、複数のMEMS素子と、これら複数のMEMS素子を制御する集積回路とを含む電子装置である。MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)とは、電気回路と微細な機械構造とを1つの基板上に集積させた素子である。
[1] 第1実施形態
[1−1] MEMSデバイス1の構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るMEMSデバイス1の平面図である。図2は、リッド11を省略したMEMSデバイス1の平面図である。図3は、図1に示したMEMSデバイス1の底面図である。図4は、図1に示したA−A´線に沿ったMEMSデバイス1の断面図である。図1に示したX方向は、MEMSデバイス1のある一辺に沿った方向であり、図1に示したY方向は、X方向に直交する方向である。
[1−1] MEMSデバイス1の構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るMEMSデバイス1の平面図である。図2は、リッド11を省略したMEMSデバイス1の平面図である。図3は、図1に示したMEMSデバイス1の底面図である。図4は、図1に示したA−A´線に沿ったMEMSデバイス1の断面図である。図1に示したX方向は、MEMSデバイス1のある一辺に沿った方向であり、図1に示したY方向は、X方向に直交する方向である。
本実施形態に係るMEMSデバイス1は、マイクロフォン装置を構成する。MEMSデバイス1は、基板10、MEMS構造体20、集積回路(IC:Integrated Circuit)30、及びリッド(蓋)11を備える。
基板10は、MEMS構造体20、及び集積回路30を実装するためのプリント基板である。基板10は、例えば四角形を有する。基板10は、複数の貫通孔12を有する。貫通孔12は、基板10を貫通する。貫通孔12は、円形を有する。貫通孔12は、MEMS素子に対応して設けられる。貫通孔12は、音波を通過させる音孔として機能する。
基板10には、複数の貫通ビア13が設けられる。貫通ビア13は、基板10を貫通する。本実施形態では、4個の貫通ビア13を一例として示している。貫通ビア13は、基板10に形成された貫通孔の側面に設けられた金属膜で構成され、円筒状に形成される。貫通ビア13としては、例えば銅(Cu)が用いられる。
基板10上には、複数の貫通ビア13の上部に電気的に接続された複数の配線14が設けられる。複数の配線14の他端は、集積回路30に電気的に接続される。
基板10の底面には、複数の端子15が設けられる。ある端子15は、貫通ビア13の下部に電気的に接続される。他のある端子15は、基板10に形成された配線に電気的に接続される。端子15は、MEMSデバイス1と外部装置とを接続するために用いられる。
リッド11は、基板10に実装された素子を覆うように構成され、その周囲部分は、基板10に固着される。リッド11は、電気的シールドとして機能するとともに、外部からの物理的接触などからMEMS構造体20及び集積回路30を保護するために設けられる。リッド11は、金属材料で構成される。リッド11を基板10に固着する方法としては、例えば半田リフロー工程が用いられる。
図5は、MEMS構造体20を抽出した平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21と、ガラス基板21上に設けられた複数のMEMS素子40とを備える。本実施形態では、3個のMEMS素子40を一例として示している。
ガラス基板21の材料としては、特に制限はなく、任意のガラスを用いることができる。例えば、ガラス基板21としては、無アルカリガラス、又はアルミノシリケートガラス(alumino-silicate glass)などを用いることができる。無アルカリガラスは、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ成分の含有量が例えば0.1質量%以下であるガラスである。
ガラス基板21は、接着剤を用いて基板10に接着される。ガラス基板21は、例えばL字形を有する。具体的には、ガラス基板21は、X方向に延びる延在部21Aと、延在部21Aの端部からY方向に突出した凸部21Bと、凸部21Bに隣接する凹部21Cとを有する。凹部21Cは、延在部21Aと凸部21Bとの間の領域である。
本実施形態に係る凸部は、基準の線から一方向に突出した形状を意味する。凸部は、四角形、三角形、台形、その他の多角形、及び曲線状に突出した形状などを含む。また、凸部は、四角形、三角形、及び台形などの角が丸まった形状も含む。曲線状の凸部は、円弧状の凸部も含む。
本実施形態に係る凹部は、基準の線から一方向に凹んだ形状を意味する。凹部は、L字形、四角形、三角形、台形、その他の多角形、及び曲線状に凹んだ形状などを含む。また、凹部は、L字形、四角形、三角形、及び台形などの角が丸まった形状も含む。曲線状の凹部は、円弧状の凹部も含む。
ガラス基板21は、複数の貫通孔22を有する。貫通孔22は、ガラス基板21を貫通する。貫通孔22は、MEMS素子40に対応して設けられる。貫通孔22は、円形を有する。また、貫通孔22は、ウェットエッチングなどの開口工程に起因して、例えばテーパ形状を有する。図5の破線で示した貫通孔22は、テーパ形状の上側の円を表している。
ガラス基板21上には、例えば3個のMEMS素子40が設けられる。各MEMS素子40の平面形状は、例えば円である。3個のMEMS素子40は、L字状に配置される。具体的には、2個のMEMS素子40はそれぞれ、ガラス基板21の延在部21Aの両端に配置される。残り1個のMEMS素子40は、ガラス基板21の凸部21Bに配置される。
本実施形態のMEMS素子40は、音響トランスデューサーからなる。本実施形態の音響トランスデューサーは、音を電気信号に変換、又は電気信号を音に変換する変換素子であり、また、本実施形態の音響トランスデューサーは、音波を送受信する音響素子であり、マイクロフォン及びスピーカーを含む。本実施形態では、MEMS素子40がマイクロフォン(MEMSマイクロフォンともいう)からなる場合を例に挙げて説明する。MEMS素子40の具体的な構成については後述する。
ガラス基板21上には、MEMS素子40の振動電極に電気的に接続された配線41と、配線41に電気的に接続された端子42とが設けられる。ガラス基板21上には、MEMS素子40の固定電極に電気的に接続された配線43と、配線43に電気的に接続された端子44とが設けられる。
本実施形態では、振動電極に電気的に接続された端子42は、MEMS素子40ごとに設けられる。固定電極に電気的に接続された端子44は、複数のMEMS素子40に共通接続される。
集積回路30は、ガラス基板21の凹部21Cに配置される。集積回路30は、基板10に実装される。例えば、集積回路30は、複数のバンプ31を介して、基板10に電気的に接続される。具体的には、複数のバンプ31はそれぞれ、集積回路30の底面に設けられた複数の端子に電気的に接続されるとともに、ガラス基板21上に設けられた複数の配線14に電気的に接続される。
集積回路30は、ICチップとして構成され、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成される。ASICは、特定の用途のために複数の機能回路を1つにまとめて設計及び製造された集積回路である。集積回路30は、複数のMEMS素子40を制御し、複数のMEMS素子40の信号を処理する。
集積回路30は、複数のボンディングワイヤ32を介して、複数の端子42に電気的に接続される。また、集積回路30は、ボンディングワイヤ32を介して、端子44に電気的に接続される。ボンディングワイヤ32は、集積回路30の上面に設けられた端子に電気的に接続される。
[1−2] MEMS素子40の構成
次に、MEMS素子40の構成の一例について説明する。図6は、MEMS素子40の断面図である。MEMS素子40は、ガラス基板21に形成された貫通孔22を覆うように配置される。
次に、MEMS素子40の構成の一例について説明する。図6は、MEMS素子40の断面図である。MEMS素子40は、ガラス基板21に形成された貫通孔22を覆うように配置される。
ガラス基板21上には、貫通孔22を覆うように、メンブレン(ダイヤフラムともいう)50が設けられる。メンブレン50の平面形状は、例えば円である。メンブレン50のサイズは、貫通孔22のサイズより大きい。メンブレン50は、絶縁層50A、導電層50B、及び絶縁層50Cが順に積層されて構成される。導電層50Bは、メンブレン50の電極(振動電極)として機能する。導電層50Bは、金属で構成され、例えばモリブデン(Mo)で構成される。絶縁層50A、及び絶縁層50Cはそれぞれ、例えばシリコン窒化物(SiNx)で構成される。化学式に記載された“x”は、組成比が任意であることを意味する。
メンブレン50は、少なくとも1つの貫通孔51を有する。貫通孔51は、円形であり、メンブレン50を貫通する。貫通孔51は、外気圧の変化によりメンブレン50の両面に発生する差圧を逃がす機能を有する。
メンブレン50の上方には、空洞(cavity)52を介して、バックプレート53が設けられる。バックプレート53の平面形状は、例えば円である。バックプレート53は、導電層53A、絶縁層53B、及び保護膜53Cが順に積層されて構成される。導電層53Aは、バックプレート53の電極(固定電極)として機能する。導電層53Aは、金属で構成され、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、又はアルミニウム合金などで構成される。絶縁層53Bは、例えばシリコン窒化物(SiNx)で構成される。保護膜53Cは、例えば、アモルファスシリコンで構成される。保護膜53Cは、空洞52を形成するための犠牲層(例えばシリコン酸化物(SiOx))をウェットエッチングで除去する際に、バックプレート53の絶縁層53Bを保護する機能を有する。
メンブレン50とバックプレート53との間には、前述した空洞52が設けられる。空洞52は、絶縁層54によって囲まれる。絶縁層54と、バックプレート53の絶縁層53Bとは、連続層であり、同一の成膜工程で形成される。
バックプレート53は、複数の貫通孔55を有する。貫通孔55は、円形であり、バックプレート53を貫通する。複数の貫通孔55は、バックプレート53の全面に亘って均一に配置される。複数の貫通孔55は、空洞52に存在する空気の粘弾性によりメンブレン50の音圧(又は音波)による振動を妨げることを軽減させる機能を有する。
端子42は、導電層50Bが任意の方向に引き出された延在部上に設けられ、導電層50Bに電気的に接続される。端子42は、絶縁層50Cから露出される。
端子44は、導電層53Aが任意に方向に引き出されて構成される。端子44は、絶縁層53B、及び保護膜53Cから露出される。端子44とガラス基板21との間には、絶縁層56が設けられる。絶縁層56は、例えばシリコン酸化物(SiOx)で構成される。
なお、図6では、端子42及び端子44を同一断面に示しているが、端子42及び端子44を引き出す位置は、任意に設定可能である。
[1−3] 動作
本実施形態では、MEMS素子40は、音響トランスデューサーで構成される。音響トランスデューサー40に音波が入力されると、音圧によってメンブレン50が振動し、メンブレン50の振動電極50Bと、バックプレート53の固定電極53Aとの間の距離が変化する。振動電極50Bと固定電極53Aとの間の距離が変化すると、振動電極50Bと固定電極53Aとの間の静電容量が変化する。集積回路30は、振動電極50Bに電気的に接続された端子42と、固定電極53Aに電気的に接続された端子44との間にバイアス電圧を印加し、振動による静電容量の変化により発生する電気的な信号を取り出す。これにより、音圧が電気信号に変換される。
本実施形態では、MEMS素子40は、音響トランスデューサーで構成される。音響トランスデューサー40に音波が入力されると、音圧によってメンブレン50が振動し、メンブレン50の振動電極50Bと、バックプレート53の固定電極53Aとの間の距離が変化する。振動電極50Bと固定電極53Aとの間の距離が変化すると、振動電極50Bと固定電極53Aとの間の静電容量が変化する。集積回路30は、振動電極50Bに電気的に接続された端子42と、固定電極53Aに電気的に接続された端子44との間にバイアス電圧を印加し、振動による静電容量の変化により発生する電気的な信号を取り出す。これにより、音圧が電気信号に変換される。
MEMSデバイス1は、複数の音響トランスデューサー40を備える。集積回路30は、複数の音響トランスデューサー40を制御し、複数の音響トランスデューサー40の電気信号を処理する。集積回路30は、基板10の端子15を介して、外部に信号を出力する。
また、集積回路30は、複数の音響トランスデューサー40のそれぞれが検出した電気信号を処理することで、音源方向を検出又は推定することができる。具体的には、集積回路30は、第1音響トランスデューサーが検出した電気信号と、第1音響トランスデューサーと異なる位置に配置された第2音響トランスデューサーが検出した電気信号との時間差を算出し、この時間差を用いて音源方向を検出する。
また、集積回路30は、複数の音響トランスデューサー40のそれぞれが検出した電気信号を処理することで、ノイズキャンセルを行うことができる。具体的には、集積回路30は、ノイズを検出及び特定し、ノイズと逆位相の信号を源信号に加算させることによりノイズを打ち消す。
音響トランスデューサー40は、用途に応じて、検出可能な音波を調整することができる。可聴域の音を検出するために音響トランスデューサー40を使用する場合、音響トランスデューサー40の周波数特性は、可聴域である20Hz以上かつ20kHz以下に調整される。超音波を検出するために音響トランスデューサー40を使用する場合、音響トランスデューサー40の周波数特性は、20kHz以上かつ30MHz以下に調整される。音響トランスデューサー40の周波数特性は、音響トランスデューサー40のサイズ、音響トランスデューサー40を構成する各層の厚さ、テンション、振動電極50Bと固定電極53Aとの間の距離などを変えることで調整できる。
[1−4] MEMS構造体20の面付け
次に、MEMS構造体20の面付けについて説明する。面付けとは、1枚の大きな基板に複数の素子を配置し、素子が完成した後に切り離す方法である。
次に、MEMS構造体20の面付けについて説明する。面付けとは、1枚の大きな基板に複数の素子を配置し、素子が完成した後に切り離す方法である。
複数のMEMS構造体20は、同一ガラス基板61に形成された後に個片化される。図7は、個片化する前の複数のMEMS構造体20が形成された多面付基板60の平面図である。図7に示したX方向は、多面付基板60のある一辺に沿った方向であり、図7に示したY方向は、X方向に直交する方向である。
多面付基板60は、シート状のガラス基板61を備える。また、多面付基板60は、複数のMEMS構造体20を備える。図7では、1個のMEMS構造体20を簡略化して四角で示している。隣接する2個のMEMS構造体20は、カット線62によって区分される。複数のMEMS構造体20は、カット線62に沿ってガラス基板21が切断されることで個片化される。
カット線62は、典型的には、溝からなるが、これに限定されず、隣接する2個のMEMS構造体20の境界として認識できるラインを含む。また、専用のカット線を形成せずに、隣接する2個のMEMS構造体20の境界かつガラス基板61が露出しかつ素子が形成されていない領域をカット線として用いてもよい。
図8は、多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、複数のMEMS構造体20を備える。複数のMEMS構造体20は、カット線62によって区分される。複数のMEMS構造体20は、第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2を含む。第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2の各々は、X方向に延びる延在部20Aと、延在部20Aの端部からY方向に突出した凸部20Bと、凸部20Bに隣接する凹部20Cとを有する。
なお、MEMS構造体20の平面形状は、ガラス基板21の平面形状によって規定されるため、MEMS構造体20の形状は、ガラス基板21の形状と同じである。すなわち、MEMS構造体20の延在部20A、凸部20B、及び凹部20Cはそれぞれ、前述したガラス基板21の延在部21A、凸部21B、及び凹部21Cに対応する。
第2MEMS構造体20−2は、第1MEMS構造体20−1を平面内において右回りに90度回転させた構造と同じである。第2MEMS構造体20−2の延在部20Aの凸部は、第1MEMS構造体20−1の凹部20Cに接しかつはめ込まれるように配置される。そして、それぞれが2個のMEMS構造体20−1、20−2からなる複数のセットは、隣接するセット同士が接するようにして配置される。
本実施形では、1つのシート状のガラス基板21から効率よく複数のMEMS構造体20を個片化することができる。
個片化プロセスは、例えばウェットエッチングを用いることができる。さらに、ウェットエッチングの前に、カット線62にレーザーを照射してもよい。レーザー加工により、カット線62に沿ってガラス基板61に溝が形成される。レーザー加工を施した後にウェットエッチングを行うことで、切断面をより平滑にできるとともに、切断面をより垂直に形成できる。
[1−5] 変形例
図9は、変形例に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、4個のMEMS素子40を備える。1個のMEMS素子40は、凸部21Bに配置される。残り3個のMEMS素子40は、延在部21Aに一列に配置される。
図9は、変形例に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、4個のMEMS素子40を備える。1個のMEMS素子40は、凸部21Bに配置される。残り3個のMEMS素子40は、延在部21Aに一列に配置される。
このように、MEMS構造体20が備えるMEMS素子40の数は、任意に設定可能である。
[1−6] 第1実施形態の効果
以上詳述したように第1実施形態では、MEMSデバイス1は、基板10、MEMS構造体20、及び集積回路30を備える。MEMS構造体20、及び集積回路30は、基板10上に実装される。MEMS構造体20は、ガラス基板21と、このガラス基板21上に設けられた複数のMEMS素子40とを備える。ガラス基板21は、X方向に延びる延在部21Aと、延在部21AからY方向に突出した凸部21Bとを有する。集積回路30は、ガラス基板21の凸部21Bに隣接した凹部21Cに配置され、複数のMEMS素子40を制御する。
以上詳述したように第1実施形態では、MEMSデバイス1は、基板10、MEMS構造体20、及び集積回路30を備える。MEMS構造体20、及び集積回路30は、基板10上に実装される。MEMS構造体20は、ガラス基板21と、このガラス基板21上に設けられた複数のMEMS素子40とを備える。ガラス基板21は、X方向に延びる延在部21Aと、延在部21AからY方向に突出した凸部21Bとを有する。集積回路30は、ガラス基板21の凸部21Bに隣接した凹部21Cに配置され、複数のMEMS素子40を制御する。
従って第1実施形態によれば、複数のMEMS素子40と集積回路30とを同一基板10上に実装することができ、複数のMEMS素子40と集積回路30とを一体で構成できる。また、MEMSデバイス1を小型化することができる。
また、複数のMEMS素子40は、集積回路30の周囲に配置される。よって、集積回路30とMEMS素子40との距離を短くすることができるため、集積回路30とMEMS素子40とを接続する配線を短くすることができる。これにより、集積回路30とMEMS素子40との信号遅延を低減することができる。ひいては、MEMSデバイス1の性能を向上させることができる。
また、集積回路30と複数のMEMS素子40との距離をおおよそ同じにすることができる。これにより、複数のMEMS素子40の電気信号相互の遅延時間差を低減できる。ひいては、MEMSデバイス1による音源方向の検出精度を向上させることができる。
また、集積回路30とMEMS素子40とを接続する配線を短くすることで、ノイズの影響を低減できる。これにより、SN比(signal-to-noise ratio)を向上させることができる。
また、同一のガラス基板21上に設けられた複数のMEMS素子40は、同一の製造工程で形成することができる。これにより、複数のMEMS素子40の特性の個体差を低減することができる。
また、ガラス基板21を用いてMEMS構造体20を構成することができる。これにより、半導体基板などを用いてMEMS構造体20を構成する場合に比べて、製造コストを低減することができる。
一般的な半導体基板は、ブレード(砥石)を用いたダイシング工程により個片化される。しかし、本実施形態ではブレード(砥石)を用いたダイシング工程による個片化は困難である。
本実施形態では、多面付基板60から複数のMEMS構造体20を個片化する場合にウェットエッチングを用いることができる。よって、ブレードを用いたダイシング設備が不要である。これにより、ダイシング工程により複数のMEMS構造体を個片化する場合に比べて、製造コストを低減できる。
本実施形態では、多面付基板60から複数のMEMS構造体20を個片化する場合にウェットエッチングを用いることができる。よって、ブレードを用いたダイシング設備が不要である。これにより、ダイシング工程により複数のMEMS構造体を個片化する場合に比べて、製造コストを低減できる。
また、ガラス基板21を薄くするスリミング加工を、ウェットエッチングによる個片化工程と同時に行うことができる。よって、スリミングを行うための研磨設備が不要である。これにより、製造コストを低減できる。
[2] 第2実施形態
第2実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第2実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図10は、本発明の第2実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。図10には、ガラス基板21、及び3個のMEMS素子40を抽出して示している。端子及び配線などの構成は、第1実施形態と同様であり、MEMS構造体20の形状に合わせて適宜設計可能である。以下の実施形態についても同様である。
MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び3個のMEMS素子40を備える。ガラス基板21は、U字形を有する。すなわち、ガラス基板21は、X方向に延びる延在部21Aと、延在部21Aの一端からY方向に突出した凸部21Bと、延在部21Aの他端からY方向に突出した凸部21Dと、凸部21Bと凸部21Dとの間の凹部21Cとを有する。
2個のMEMS素子40はそれぞれ、凸部21B、21Dに配置される。残り1個のMEMS素子40は、延在部21Aの中央に配置される。
第1実施形態と同様に、MEMS構造体20を用いてMEMSデバイス1を構成することができる。ガラス基板21の凹部21Cには、集積回路30が配置される。
図11は、第2実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2を備える。第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2の各々は、延在部20Aと、凸部20B、20Dと、凹部20Cとを有する。
第2MEMS構造体20−2は、第1MEMS構造体20−1を平面内において180度回転させた構造と同じである。第1MEMS構造体20−1の凸部20Bは、第2MEMS構造体20−2の凹部20Cに接しかつはめ込まれるように配置される。そして、それぞれが2個のMEMS構造体20−1、20−2からなる複数のセットは、隣接するセット同士が接するようにして配置される。
図12は、変形例に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、5個のMEMS素子40を備える。2個のMEMS素子40はそれぞれ、凸部21B、21Dに配置される。残り3個のMEMS素子40は、延在部21Aに一列に配置される。
[3] 第3実施形態
第3実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第3実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図13は、本発明の第3実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び4個のMEMS素子40を備える。
ガラス基板21は、十字形を有する。すなわち、ガラス基板21は、X方向に延びる延在部21Aと、延在部21Aの中央からY方向に突出した凸部21Bと、延在部21Aの中央からY方向と反対方向に突出した凸部21Dと、凸部21B及び凸部21Dに隣接する4個の凹部21Cとを有する。
2個のMEMS素子40はそれぞれ、凸部21B、21Dに配置される。残り2個のMEMS素子40はそれぞれ、延在部21Aの両端に配置される。
第1実施形態と同様に、MEMS構造体20を用いてMEMSデバイス1を構成することができる。ガラス基板21の1個の凹部21Cには、集積回路30が配置される。
図14は、第3実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2を備える。第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2の各々は、延在部20Aと、凸部20B、20Dと、凹部20Cとを有する。
第2MEMS構造体20−2の凸部20Bは、第1MEMS構造体20−1の凹部20Cに接しかつはめ込まれるように配置される。複数のMEMS構造体20は、隣接するもの同士が接するようにして配置される。
[4] 第4実施形態
第4実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第4実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図15は、本発明の第4実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び3個のMEMS素子40を備える。
ガラス基板21は、T字形を有する。すなわち、ガラス基板21は、X方向に延びる延在部21Aと、延在部21Aの中央からY方向に突出した凸部21Bと、凸部21Bの両側の2個の凹部21Cとを有する。
1個のMEMS素子40は、凸部21Bに配置される。残り2個のMEMS素子40はそれぞれ、延在部21Aの両端に配置される。
第1実施形態と同様に、MEMS構造体20を用いてMEMSデバイス1を構成することができる。ガラス基板21の1個の凹部21Cには、集積回路30が配置される。
図16は、第4実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2を備える。第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2の各々は、延在部20Aと、凸部20Bと、凹部20Cとを有する。
第2MEMS構造体20−2は、第1MEMS構造体20−1を平面内において180度回転させた構造と同じである。第2MEMS構造体20−2の延在部20Aの凸部は、第1MEMS構造体20−1の凹部20Cに接しかつはめ込まれるように配置される。そして、それぞれが2個のMEMS構造体20−1、20−2からなる複数のセットは、隣接するセット同士が接するようにして配置される。
図17は、変形例に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、3個のMEMS素子40を備える。3個のMEMS素子40は、延在部21Aに一列に配列される。
[5] 第5実施形態
第5実施形態は、異なる形状を有する2種類のMEMS構造体20を備えた多面付基板60の構成例である。
第5実施形態は、異なる形状を有する2種類のMEMS構造体20を備えた多面付基板60の構成例である。
図18は、本発明の第5実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2を備える。第1MEMS構造体20−1は、U字形を有し、第2実施形態のMEMS構造体20と同じ形状である。第2MEMS構造体20−2は、T字形を有し、第4実施形態のMEMS構造体20と同じ形状である。
第2MEMS構造体20−2の凸部20Bは、第1MEMS構造体20−1の凹部20Cに接しかつはめ込まれるように配置される。そして、それぞれが2個のMEMS構造体20−1、20−2からなる複数のセットは、隣接するセット同士が接するようにして配置される。
第5実施形態のように、1つの多面付基板60から、異なる形状を有する2種類のMEMS構造体20を個片化することも可能である。
[6] 第6実施形態
第6実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第6実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図19は、本発明の第6実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び5個のMEMS素子40を備える。
ガラス基板21は、X方向に延びる延在部21Aと、延在部21Aの一端からY方向に突出した凸部21Bと、延在部21Aの他端からY方向と反対方向に突出した凸部21Dと、凸部21B、21Dにそれぞれ隣接する2個の凹部21Cとを有する。
2個のMEMS素子40はそれぞれ、凸部21B、21Dに配置される。残り3個のMEMS素子40は、延在部21Aに一列に配置される。
第1実施形態と同様に、MEMS構造体20を用いてMEMSデバイス1を構成することができる。ガラス基板21の1個の凹部21Cには、集積回路30が配置される。
図20は、第6実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2を備える。第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2の各々は、延在部20Aと、凸部20B、20Dと、凹部20Cとを有する。
第2MEMS構造体20−2の延在部20Aの角は、第1MEMS構造体20−1の凹部20Cに接しかつはめ込まれるように配置される。複数のMEMS構造体20は、隣接するもの同士が接するようにして配置される。
[7] 第7実施形態
第7実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第7実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図21は、本発明の第7実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び6個のMEMS素子40を備える。
ガラス基板21は、六角形を有する。六角形の角が凸部に対応する。6個のMEMS素子40はそれぞれ、ガラス基板21の6個の角に配置される。
図22は、第7実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、複数のMEMS構造体20を備える。隣接する2個のMEMS構造体20は、互いの1辺が接するように配置される。
[8] 第8実施形態
第8実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第8実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図23は、本発明の第8実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び5個のMEMS素子40を備える。
ガラス基板21は、台形を有する。台形の4個の角が凸部に対応する。5個のMEMS素子40は、下底に沿って一列に配置される。
図24は、第8実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2を備える。
第2MEMS構造体20−2は、第1MEMS構造体20−1を平面内において180度回転させた構造と同じである。第1MEMS構造体20−1の側辺は、第2MEMS構造体20−2の側辺に接する。そして、それぞれが2個のMEMS構造体20−1、20−2からなる複数のセットは、隣接するセット同士が接するようにして配置される。
図25は、変形例に係るMEMS構造体20の平面図である。ガラス基板21は、三角形であってもよい。
[9] 第9実施形態
第9実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第9実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図26は、本発明の第9実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び6個のMEMS素子40を備える。ガラス基板21は、円形を有する。6個のMEMS素子40は、円状に配置される。
図27は、第9実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、複数のMEMS構造体20を備える。複数のMEMS構造体20は、千鳥状に配置される。
図28は、変形例に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、5個のMEMS素子40を備える。5個のMEMS素子40は、円弧状に配置される。
[10] 第10実施形態
第10実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第10実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図29は、本発明の第10実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び4個のMEMS素子40を備える。ガラス基板21は、角が丸まった正方形を有する。正方形の角が凸部に対応する。4個のMEMS素子40はそれぞれ、正方形の4個の角に配置される。
図30は、第10実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、複数のMEMS構造体20を備える。複数のMEMS構造体20は、隣接するMEMS構造体20が接するようにして、行列状に配置される。
[11] 第11実施形態
第11実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
第11実施形態は、MEMS構造体20の他の構成例である。
図31は、本発明の第11実施形態に係るMEMS構造体20の平面図である。MEMS構造体20は、ガラス基板21、及び5個のMEMS素子40を備える。
ガラス基板21は、円弧形を有する。すなわち、ガラス基板21は、一方向に突出した凸部21Bと、一方向に凹んだ凹部21Cとを有する。凸部21B及び凹部21Cは、曲線である。5個のMEMS素子40は、円弧状に配置される。
第1実施形態と同様に、MEMS構造体20を用いてMEMSデバイス1を構成することができる。ガラス基板21の凹部21Cには、集積回路30が配置される。
図32は、第11実施形態に係る多面付基板60の一部領域の平面図である。多面付基板60は、第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2を備える。第1MEMS構造体20−1、及び第2MEMS構造体20−2の各々は、凸部20Bと、凹部20Cとを有する。
第2MEMS構造体20−2の凸部20Bは、第1MEMS構造体20−1の凹部20Cに接しかつはめ込まれるように配置される。
本実施形態によれば、集積回路30の周りに複数のMEMS構造体20を円形に配置することができる。すなわち、集積回路30の周りにMEMS素子40からなる複数の音響トランスデューサーを円状に配置することができる。
[12] その他の実施例
上記実施形態では、MEMS素子として、音響トランスデューサーを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。本実施形態に係るMEMS素子40は、加速度センサー、ジャイロセンサー、傾斜センサー、圧力センサーなどMEMS機構を有する様々なセンサーに適用可能である。
上記実施形態では、MEMS素子として、音響トランスデューサーを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。本実施形態に係るMEMS素子40は、加速度センサー、ジャイロセンサー、傾斜センサー、圧力センサーなどMEMS機構を有する様々なセンサーに適用可能である。
また、MEMSデバイス1に設けられる複数のMEMS素子40は、異なる種類のセンサーであってもよい。例えばMEMSデバイス1は、音響トランスデューサー、及び圧力センサーなどを備えていてもよい。
また、MEMSデバイス1は、複数のMEMS素子40に加えて、MEMS機構を有しない各種センサーを備えていてもよい。
上記実施形態では、バンプを用いて、基板10に集積回路30を実装している。基板10に集積回路30を実装する方法は、適宜設計可能である。集積回路30の上面に設けられた端子と基板10とをボンディングワイヤを用いて電気的に接続してもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…MEMSデバイス、10…基板、11…リッド、12…貫通孔、13…貫通ビア、14…配線、15…端子、20…MEMS構造体、21…ガラス基板、22…貫通孔、30…集積回路、31…バンプ、32…ボンディングワイヤ、40…MEMS素子、41,43…配線、42,44…端子、50…メンブレン、50A,50C…絶縁層、50B…振動電極、51…貫通孔、52…空洞、53…バックプレート、53A…固定電極、53B…絶縁層、53C…保護膜、54…絶縁層、55…貫通孔、56…絶縁層、60…多面付基板、61…ガラス基板、62…カット線。
Claims (7)
- 第1方向に延びる延在部と、前記延在部から前記第1方向と交差する第2方向に突出した凸部とを有する第1基板と、
前記第1基板上に設けられた3個以上のMEMS素子と、
を具備するMEMS構造体。 - 前記第1基板は、L字形、U字形、十字形、及びT字形のいずれか1つか、複数を組み合わせた形状を有する
請求項1に記載のMEMS構造体。 - 前記第1基板は、円弧形を有する
請求項1に記載のMEMS構造体。 - 前記MEMS素子は、音響トランスデューサーである
請求項1乃至3の何れか1項に記載のMEMS構造体。 - 前記第1基板は、ガラスで構成される
請求項1乃至4の何れか1項に記載のMEMS構造体。 - 第2基板と、
前記第2基板上に設けられ、前記請求項1乃至5の何れか1項に記載のMEMS構造体と、
前記第2基板上に設けられ、前記第1基板の前記凸部に隣接した凹部に配置され、前記MEMS素子を制御する集積回路と、
を具備するMEMSデバイス。 - 同一のガラス基板に形成された複数のMEMS構造体を具備し、
前記複数のMEMS構造体の各々は、前記請求項1のMEMS構造体からなり、
前記複数のMEMS構造体は、第1及び第2MEMS構造体を含み、
前記第1MEMS構造体の凸部は、前記第2MEMS構造体の凹部に接するように配置される
多面付基板。
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JP2020057038A JP2021154437A (ja) | 2020-03-27 | 2020-03-27 | Mems構造体、memsデバイス、及び多面付基板 |
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