以下、買物支援装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、消費者が所有するスマートフォン等の通信端末を、複数の店舗で導入された買物支援システムの買物支援装置として利用する場合である。
図1は、本実施形態に係る買物支援システム1の概略構成を示すブロック図である。買物支援システム1は、複数の店舗システム10と、管理サーバ20と、ネットワーク30と、買物支援装置40とを含む。
店舗システム10は、買物支援システム1を導入した店舗毎に構成される。店舗の数は、特に限定されるものではない。図1では、店舗AAAに構成された店舗システム10と、店舗BBBに構成される店舗システム10とを示している。なお、店舗AAAを運営する企業体は、店舗BBBを運営する企業体と同じであってもよいし異なっていてもよい。
店舗システム10の基本的な構成は共通である。すなわち店舗システム10は、店舗サーバ11、仮想POSサーバ12、通信サーバ13、会計機14及びアクセスポイント15を備え、これらを有線LAN(Local Area Network)16で接続している。
店舗サーバ11は、店舗業務全般を支援するコンピュータである。その支援のために店舗サーバ11は、商品データベースを含む種々のデータベースを管理する。商品データベースは、店舗で販売されている各商品のデータを記述した商品レコードの集合体である。すなわち、店舗AAAの店舗サーバ11によって管理される商品データベースには、店舗AAAで販売されている各商品に関する商品レコードが保存されている。店舗BBBの店舗サーバ11によって管理される商品データベースには、店舗BBBで販売されている各商品に関する商品レコードが保存されている。商品レコードは、商品コード、価格、商品名、販売位置座標等の商品データで構成されている。商品コードは、商品を個々に識別するために商品毎に設定された一意の識別コードである。各商品には、通常、商品コードを表したバーコードが付されている。販売位置座標は、店舗内における当該商品の販売場所を特定する情報である。本実施形態では、店舗の床面を直交座標系のXY平面とする。販売位置座標は、商品の販売場所を当該XY平面のXY座標で表したものである。
仮想POSサーバ12は、買物支援装置40と協働することで、周知のPOS端末が動作しているかのように見せかけるための支援を行うコンピュータである。仮想POSサーバ12は、以下の3つの機能を有する。第1の機能は、買物支援装置40を介して入力された商品コードで識別される商品の販売データを、その買物支援装置40の識別情報別に登録する機能である。各買物支援装置40には、各々を互いに識別するために固有の識別情報が設定されている。第2の機能は、買物支援装置40の識別情報別に登録された各商品の販売データを基に登録画面を作成し、当該識別情報で特定される買物支援装置40の表示デバイスに表示させる機能である。第3の機能は、買物支援装置40から会計が指示されると、その買物支援装置40の識別情報別に登録された各商品の販売データを基に会計データを生成し、店舗サーバ11へと送信する機能である。
通信サーバ13は、ネットワーク30を介して接続された管理サーバ20との間で行うデータ通信を支援するためのサーバである。
会計機14は、買上商品を決済するための端末である。会計機14は、店舗サーバ11から会計データを取得し、その会計データを基に決済を行う。決済の方式は、特に限定されない。店舗システム10では、現金決済、クレジットカード決済、電子マネー決済、ポイント決済、モバイル決済等、周知の決済方式を利用することができる。
会計機14は、買上商品の登録機能を有していてもよい。例えば、会計機14に接続されたスキャナで買上商品のバーコードが読み取られると、会計機14は、店舗サーバ11にそのバーコードに含まれる商品コードで問合せを行う。この問合せにより、店舗サーバ11からは商品コードで識別される商品の商品名、価格等の商品データが応答されるので、会計機14は、その商品データを基に買上商品の販売データを登録する。そして会計機14は、この買上商品について決済を行う。あるいは会計機14は、店舗サーバ11から取得した会計データにこの買上商品の販売データを加えて決済を行う。
このような会計機14としては、店員が決済のための情報を入力するようにした有人会計機と、消費者が決済のための情報を入力するようにしたセルフ会計機とがある。店舗システム10は、有人会計機とセルフ会計機の双方を備えていてもよいし、いずれか一方だけを備えていてもよい。有人会計機としては、従来周知のPOS端末を適用することができる。セルフ会計機としては、従来周知のセルフ方式又はセミセルフ方式の会計機を適用することができる。
アクセスポイント15は、店舗システム10の各サーバ(店舗サーバ11、仮想POSサーバ12、通信サーバ13等)が買物支援装置40と無線LANを介してデータ通信を行う際の中継拠点として店舗内に設置された通信設備である。無線LANは、例えばWi−Fi(登録商標)の規格に準拠したものである。なお、図1では、1つの店舗システム10にアクセスポイント15を1つだけ示しているが、アクセスポイント15の数は限定されない。店舗の規模等により複数のアクセスポイント15が有線LAN16に接続されていてもよい。
管理サーバ20は、インターネット等の通信ネットワークを通じてサービスを提供するクラウドコンピューティングサーバである。管理サーバ20は、ネットワーク30を介して、店舗システム10の通信サーバ13と接続されている。ネットワーク30は、例えばVPN(Virtual Private Network)を用いたWAN(Wide Area Network)である。また管理サーバ20は、インターネット、モバイル通信網等のWANを介して買物支援装置40と接続することができる。かくして管理サーバ20は、接続状態にある買物支援装置40と店舗システム10との間のデータ通信を中継する機能をも有している。
買物支援装置40は、消費者が複数の店舗で買物支援システム1を利用する際に共通に使用する携帯型の通信端末である。買物支援装置40は、詳細については後述するが、少なくとも二次元コード体系のデータコード51及びデータコード52を読み取るためのハードウェアを有している。例えばデジタルカメラを搭載した市販のスマートフォン、タブレット端末等が買物支援装置40として利用できる。本実施形態では、消費者が個人的に所有する通信端末を買物支援装置40として利用する。
データコード51及びデータコード52は、店舗毎に用意されている。データコード51及びデータコード52は、来店した消費者が取り扱える場所に用意されている。具体的には、データコード51は、各店舗の入口に用意されている。データコード52は、各店舗の出口に用意されている。以下では、データコード51は、入店用データコード51と表す。データコード52は、退店用データコード52と表す。
入店用データコード51及び退店用データコード52は、いずれも店舗又はその店舗を運営する企業体特有の設定情報を所定の二次元コード体系でコード化したものである。設定情報の項目は、店舗に関わらず共通である。店舗によって各項目の情報が異なる。設定情報の項目については、後述する。
図2は、買物支援装置40の要部回路構成を示すブロック図である。買物支援装置40は、プロセッサ41、内蔵メモリ42、外部メモリ43、タッチパネル44、カメラ45、無線ユニット46、信号受信回路47、通信インターフェース(I/F)48及びシステム伝送路49を備えている。また買物支援装置40は、駆動源として充電式のバッテリ410を搭載している。
システム伝送路49は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。買物支援装置40は、システム伝送路49に、プロセッサ41、内蔵メモリ42、外部メモリ43、タッチパネル44、カメラ45、無線ユニット46、信号受信回路47及び通信インターフェース48を接続する。買物支援装置40では、プロセッサ41、内蔵メモリ42及び外部メモリ43と、これらを接続するシステム伝送路49とによってコンピュータが構成される。
プロセッサ41は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ41は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、買物支援装置40としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ41は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
内蔵メモリ42は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。内蔵メモリ42は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。内蔵メモリ42は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。内蔵メモリ42は、プロセッサ41が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを揮発性のメモリ領域で記憶する。また内蔵メモリ42は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ41によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
外部メモリ43は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばSDメモリカード、USBメモリ等が外部メモリ43となり得る。外部メモリ43は、プロセッサ41が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ41での処理によって作成されたデータ等を保存する。外部メモリ43は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
タッチパネル44は、買物支援装置40の入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。タッチパネル44は、表示された画像に対するタッチ位置を検知し、そのタッチ位置情報をプロセッサ41に出力する。
カメラ45は、買物支援装置40に内蔵された撮像デバイスである。カメラ45は、買物支援装置40にインストールされたアプリケーションプログラムにより、静止画又は動画の撮影装置として、あるいはバーコード、二次元コード等のデータコードのスキャニング装置として動作する。カメラ45は、コードリーダの一例である。
無線ユニット46は、アクセスポイント15との間で無線LANの通信プロトコルに従いデータ通信を行うための回路である。
信号受信回路47は、ビーコン発信器から発信されるビーコン信号を受信するための回路である。ビーコン発信器は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線技術を利用してビーコン(beacon)と称される信号を周期的に発信する機器である。店舗には、多数のビーコン発信器が分散して配置されている。そして各ビーコン発信器からは、それぞれ設置場所を特定するための情報を含むビーコン信号が連続して発信されている。買物支援装置40のプロセッサ41は、信号受信回路47で受信したビーコン信号に含まれる情報により、買物支援装置40の店舗内における現在地を認識することができる。
ここに、買物支援装置40は、信号受信回路47で受信したビーコン信号により店舗内の現在地を認識するための認識手段を備えている。
通信インターフェース48は、インターネットまたはモバイル通信網を介して接続された管理サーバ20との間でデータ通信を行うための回路である。
かかる構成の買物支援装置40は、外部メモリ43に、買物支援プログラム(買物支援APL)431と、買物メモプログラム(買物メモAPL)432とを記憶している。
買物支援プログラム431は、個人所有の通信端末を買物支援装置40として機能させるためのアプリケーションプログラムである。買物支援プログラム431を通信端末にインストールすることによって、当該通信端末は、買物支援装置40として機能する。そして買物支援プログラム431をインストールすることによって、外部メモリ43には、店舗設定テーブル433が形成される。
買物メモプログラム432は、個人所有の通信端末に買物メモの機能を実現させるためのアプリケーションプログラムである。買物メモプログラム432を通信端末にインストールすることによって、当該通信端末は、買物メモの機能を有する。そして買物メモプログラム432をインストールすることによって、外部メモリ43には、買物メモテーブル434が形成される。
買物支援プログラム431及び買物メモプログラム432等の制御プログラムを外部メモリ43にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、制御プログラムを外部メモリ43にインストールすることができる。記録媒体は、SDメモリカード、USBメモリ等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。なお、制御プログラムのインストール先は、外部メモリ43に限定されない。制御プログラムを内蔵メモリ42にインストールしてもよい。
図3は、店舗設定テーブル433のデータ構造を示す模式図である。店舗設定テーブル433は、一連番号の第1フィールド61と、設定項目の第2フィールド62と、設定情報の第3フィールド63とからなる。そして、第1フィールド61には、No.1〜No.34の一連番号が記述されている。第2フィールド62には、No.1〜No.34の一連番号にそれぞれ対応付けて、34種類の設定項目が記述されている。第3フィールド63には、No.1〜No.34の一連番号に対応付けられた設定項目のデータが選択的に記述される。設定項目のデータは、入店用データコード51及び退店用データコード52に含まれている。買物支援装置40のカメラ45で入店用データコード51が読み取られると、その買物支援装置40における店舗設定テーブル433の第3フィールド63に、各設定項目のデータが記述される。
一連番号No.1に対応した設定項目は、動作バージョンである。各店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、買物支援プログラム60の最新バージョンがコード化されている。
一連番号No.2に対応した設定項目は、企業コードである。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAを運営する企業体を識別するための企業コードがコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBを運営する企業体を識別するための企業コードがコード化されている。
一連番号No.3に対応した設定項目は、店舗コードである。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAを識別するための店舗コードがコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBを識別するための店舗コードがコード化されている。
一連番号No.4に対応した設定項目は、企業名である。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAを運営する企業体の名称がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBを運営する企業体の名称がコード化されている。
一連番号No.5に対応した設定項目は、店舗名である。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAの名称がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBの名称がコード化されている。
このように、店舗設定テーブル433の一連番号No.2〜No.5に対応した設定情報の第3フィールド63には、消費者が買物支援装置40を用いて買い物を行う店舗を識別するための情報が設定されることとなる。すなわち、入店用データコード51及び退店用データコード52には、消費者が買物支援装置40を用いて買い物を行う店舗を識別するための情報が含まれている。この種の情報は、店舗固有の設定情報である。
一連番号No.6に対応した設定項目は、入店フラグである。入店フラグは、入店用データコード51であるのか、退店用データコード52であるのかを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、入店用データコード51には、入店フラグとして“1”がコード化されている。退店用データコード52には、入店フラグとして“0”がコード化されている。
一連番号No.7に対応した設定項目は、IPアドレスである。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAが備える通信サーバ13のIPアドレスがコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBが備える通信サーバ13のIPアドレスがコード化されている。
一連番号No.8に対応した設定項目は、クラウドドメイン名である。各店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、いずれも管理サーバ20のドメイン名がコード化されている。
一連番号No.9に対応した設定項目は、電子レシートサーバアドレスである。電子レシートサーバとは、レシートを電子化した電子レシートを消費者の端末に提供するサービスに特化したサーバである。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAが利用する電子レシートサーバのネットワークアドレスがコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBが利用する電子レシートサーバのネットワークアドレスがコード化されている。
一連番号No.10に対応した設定項目は、店内LANフラグである。店内LANフラグは、買物支援装置40と店舗システム10との間の通信媒体として店舗内の無線LANを使用するか否かを識別するための1ビットデータである。以下では、店舗内の無線LANを店内LANと称する。本実施形態では、買物支援装置40と店舗システム10との間の通信媒体として店内LANを使用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、店内LANフラグとして“1”がコード化されている。店内LANを使用しない店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、店内LANフラグとして“0”がコード化されている。
一連番号No.11に対応した設定項目は、店内LAN・SSIDである。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAに設けられたアクセスポイント15の識別名であるSSID(Service Set Identifier)がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBに設けられたアクセスポイント15のSSIDがコード化されている。
一連番号No.12に対応した設定項目は、店内LAN・パスワードである。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAの店内LANに設定されたパスワードがコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBの店内LANに設定されたパスワードがコード化されている。
一連番号No.13に対応した設定項目は、店内LAN・セキュリティ方式である。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAの店内LANに設定されたセキュリティ方式(WPA2−PSK、WPA−PSK、WEP等)の暗号鍵を示すデータがコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBの店内LANに設定されたセキュリティ方式の暗号鍵を示すデータがコード化されている。
一連番号No.14に対応した設定項目は、クラウド必須フラグである。クラウド必須フラグは、買物支援装置40が管理サーバ20との接続に失敗したときにエラーとするか、エラーとすることなく利用を継続するかを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、エラーとする店舗に設けられた入店用データコード51及び退店用データコード52には、クラウド必須フラグとして“1”がコード化されている。利用を継続する店舗に設けられた入店用データコード51及び退店用データコード52には、クラウド必須フラグとして“0”がコード化されている。
一連番号No.15に対応した設定項目は、ステータス送信モードである。ステータス送信モードには、買物支援装置40のステータスを管理サーバ20に送信する第1モードと、店舗システム10に送信する第2モードと、送信しない第3モードとがある。第1モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ステータス送信モードとして“1”がコード化されている。第2モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ステータス送信モードとして“2”がコード化されている。第3モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ステータス送信モードとして“3”がコード化されている。
一連番号No.16に対応した設定項目は、ログ送信モードである。ログ送信モードには、買物支援装置40のログデータを蓄積したログファイルを管理サーバ20にのみ送信する第1モードと、店舗システム10にのみ送信する第2モードと、管理サーバ20と店舗システム10の双方に送信する第3モードと、送信しない第4モードとがある。第1モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ログ送信モードとして“1”がコード化されている。第2モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ログ送信モードとして“2”がコード化されている。第3モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ログ送信モードとして“3”がコード化されている。第4モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ログ送信モードとして“4”がコード化されている。
一連番号No.17に対応した設定項目は、FTP・ホスト名である。ログ送信モードが第1モード又は第3モードである場合、ログファイルは、インターネットを経由して管理サーバ20へと送信される。入店用データコード51及び退店用データコード52には、ログファイルを管理サーバ20へと送信する際に使用するプロトコルのホスト名またはIPアドレスがコード化されている。
一連番号No.18に対応した設定項目は、FTP・ユーザ名である。入店用データコード51及び退店用データコード52には、ログファイルを管理サーバ20へと送信する際に使用するプロトコルのユーザ名がコード化されている。
一連番号No.19に対応した設定項目は、FTP・パスワードである。入店用データコード51及び退店用データコード52には、ログファイルを管理サーバ20へと送信する際に使用するプロトコルのパスワードがコード化されている。
一連番号No.20に対応した設定項目は、FTP・ログフォルダパスである。入店用データコード51及び退店用データコード52には、インターネットを経由して管理サーバ20へと送信するログファイルのパス名がコード化されている。
このように、店舗設定テーブル433の一連番号No.7〜No.20に対応した設定情報の第3フィールド63には、買物支援装置40が通信を行うために必要なパラメータが設定されることとなる。すなわち、入店用データコード51及び退店用データコード52は、買物支援装置40が通信を行うために必要なパラメータが含まれている。この種のパラメータは、店舗固有の設定情報である。
一連番号No.21に対応した設定項目は、UPCチェックデジット削除フラグである。UPCチェックデジット削除フラグは、商品コードの一種であるUPC(Universal Product Cord)コードのチェックデジットを削除するか否かを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、チェックデジットを削除する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、UPCチェックデジット削除フラグとして“1”がコード化されている。チェックデジットを削除しない店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、UPCチェックデジット削除フラグとして“0”がコード化されている。
一連番号No.22に対応した設定項目は、カメラ自動遷移時間である。買物支援装置40が有するカメラ45の自動遷移時間は店舗毎に設定される。すなわち店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAにおいて設定されたカメラ自動遷移時間がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBにおいて設定されたカメラ自動遷移時間がコード化されている。
一連番号No.23に対応した設定項目は、モバイル通信タイムアウト時間である。買物支援装置40が無線LANを介して店舗システム10と通信を行う際のタイムアウト時間は、店舗毎に設定される。すなわち店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAにおいて設定されたモバイル通信タイムアウト時間がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBにおいて設定されたモバイル通信タイムアウト時間がコード化されている。
一連番号No.24に対応した設定項目は、モバイル通信リトライ回数である。買物支援装置40が無線LANを介して店舗システム10と通信を行った際にタイムアウトした場合のリトライ回数は、店舗毎に設定される。すなわち店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAにおいて設定されたモバイル通信リトライ回数がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBにおいて設定されたモバイル通信リトライ回数がコード化されている。
一連番号No.25に対応した設定項目は、クラウド通信タイムアウト時間である。買物支援装置40が管理サーバ20を介して店舗システム10と通信を行う際のタイムアウト時間は、店舗毎に設定される。すなわち店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAにおいて設定されたクラウド通信タイムアウト時間がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBにおいて設定されたクラウド通信タイムアウト時間がコード化されている。
一連番号No.26に対応した設定項目は、クラウド通信リトライ回数である。買物支援装置40が管理サーバ20を介して店舗システム10と通信を行った際にタイムアウトした場合のリトライ回数は、店舗毎に設定される。すなわち店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAにおいて設定されたクラウド通信リトライ回数がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBにおいて設定されたクラウド通信リトライ回数がコード化されている。
一連番号No.27に対応した設定項目は、店員確認警告解除バーコード値である。例えば消費者が、アルコール飲料、タバコ等の20禁商品を購入した場合、店員による確認が必要となる。消費者の年齢を確認した店員は、その店舗専用の店員確認警告解除バーコードを買物支援装置40に読み取らせる。店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAの店員が使用する店員確認警告解除バーコードの値がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBの店員が使用する店員確認警告解除バーコードの値がコード化されている。
一連番号No.28に対応した設定項目は、動作モードである。動作モードには、買物支援システムを通常に運用する通常モードと、デモとして運用するデモモードとがある。通常モードで使用される入店用データコード51及び退店用データコード52には、動作モードとして“1”がコード化されている。デモモードで使用される入店用データコード51及び退店用データコード52には、動作モードとして“0”がコード化されている。
一連番号No.29に対応した設定項目は、会計機転送モードである。店舗システム10においては、消費者が買物支援装置40を使用して商品コードを読み取った買上商品の販売データが仮想POSサーバ12に登録される。そして、消費者が買物支援装置40から買上商品の会計を指示すると、仮想POSサーバ12に登録されていた買上商品の販売データを基に生成される会計データが、店舗サーバ11を介して会計機14へと転送される。このとき、会計データを会計機14へと転送する方式として、会計データに紐づけられた会計バーコードを使用する方式と使用しない方式とがある。会計バーコードを使用する方式の店舗における入店用データコード51及び退店用データコード52には、会計機転送モードとして“1”がコード化されている。会計バーコードを使用しない方式の店舗における入店用データコード51及び退店用データコード52には、会計機転送モードとして“0”がコード化されている。
一連番号No.30に対応した設定項目は、モバイル決済フラグである。買上商品の代金決済方式の1つとしてモバイル決済がある。モバイル決済とは、買物支援装置40を利用し、バーコード又は二次元コードを用いて商品の代金を電子的に支払う方式である。モバイル決済フラグは、モバイル決済を採用するか否かを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、モバイル決済を採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、モバイル決済フラグとして“1”がコード化されている。モバイル決済を採用しない店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、モバイル決済フラグとして“0”がコード化されている。
一連番号No.31に対応した設定項目は、20禁商品強制フラグである。アルコール飲料、タバコなどのように年齢制限のある商品、いわゆる20禁商品の買物支援装置40での登録を許可するか否かは店舗によって定められる。20禁商品強制フラグは、20禁商品の買物支援装置40での登録を許可するか否かを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、20禁商品の買物支援装置40での登録を許可する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、20禁商品強制フラグとして“1”がコード化されている。20禁商品の買物支援装置40での登録を許可しない店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、20禁商品強制フラグとして“0”がコード化されている。
一連番号No.32に対応した設定項目は、ポイントカード入力モードである。ポイントカード入力モードには、ポイントカードのカード番号を手入力する第1モードと、カードに印刷されたデータコードをカメラ45で読み込むことで入力する第2モードとがある。第1モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ポイントカード入力モードとして“1”がコード化されている。第2モードを採用する店舗の入店用データコード51及び退店用データコード52には、ポイントカード入力モードとして“2”がコード化されている。
一連番号No.33に対応した設定項目は、権限者モードフラグである。例えばポイントカードのカード番号を入力する業務は消費者に実行させない。この業務は、店舗の権限者に実行させる。このため、買物支援装置40は、制御モードとして、店舗での買物支援のための第1モードと、権限者の操作に制限される業務のための第2モードとを有する。権限者モードフラグは、制御モードを第1モードとするか第2モードとするかを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、制御モードを第1モードとするデータコード、つまりは入店用データコード51と退店用データコード52には、権限者モードフラグとして“0”がコード化されている。制御モードを第2モードとするデータコードには、権限者モードフラグとして“1”がコード化されている。
一連番号No.34に対応した設定項目は、バッテリチェック閾値である。買物支援装置40が買物の途中でバッテリ切れとならないように、バッテリ容量の閾値が店舗又は企業体毎に設定されている。すなわち店舗AAAに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗AAAが設定したバッテリチェック閾値がコード化されている。店舗BBBに用意された入店用データコード51及び退店用データコード52には、店舗BBBが設定したバッテリチェック閾値がコード化されている。
このように、店舗設定テーブル433の一連番号No.22〜No.34に対応した第3フィールド63には、買物支援装置40を店舗で使用する場合のその店舗での動作制限情報が設定されることとなる。すなわち、入店用データコード51及び退店用データコード52には、買物支援装置40を店舗で使用する場合のその店舗での動作制限情報が含まれている。動作制限情報は、店舗固有の設定情報である。
図4は、買物メモテーブル434のデータ構造を示すブロック図である。買物メモテーブル434は、一連番号の第1フィールド71と、購買予定日の第2フィールド72と、商品コードの第3フィールド73と、商品名の第4フィールド74と、価格の第5フィールド75と、販売位置座標の第6フィールド76と、消込フラグの第7フィールド77とを有する。買物メモテーブル434が他のフィールドを有していてもよいことは言うまでもない。
消費者は、買物支援装置40の買物メモプログラム432を起動すると、インターネットを利用して買物メモを作成することができる。具体的には、買物メモプログラム432が起動すると、買物支援装置40は、インターネットを介して買物メモのサイトにアクセスできる。そこで消費者は、タッチパネル44を操作して、サイトより提供される商品リストの中から購買予定商品を選択する。また消費者は、購買予定商品の購買予定日を買物支援装置40に登録する。以上の操作により、買物メモテーブル434の第1フィールド71乃至第4フィールド74には、一連番号の順に購買予定商品の購買予定日、商品コード及び商品名が登録される。なお、この時点では、第7フィールド77の消込フラグは、“0”にリセットされている。また、第5フィールド75の価格と第6フィールド76の販売位置座標とはいずれもNULLとなっている。以下、1つの一連番号と関連付けられた購買予定日、商品コード、商品名、消込フラグ及び販売位置座標のデータを購買予定レコードと称する。買物支援装置40のプロセッサ41は、消込フラグが“0”にリセットされている購買予定レコードを買物メモテーブル434から削除しない。プロセッサ41は、消込フラグが“1”にセットされている購買予定レコードを買物メモテーブル434が削除する。
ここに、買物支援装置40は、買物メモテーブル434により、購買予定商品のデータを記憶する記憶手段を構成している。
図5は、管理サーバ20の要部回路構成を示すブロック図である。管理サーバ20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、時計24、通信インターフェース25及びシステム伝送路26を備える。システム伝送路26は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。管理サーバ20は、システム伝送路26に、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、時計24及び通信インターフェース25を接続する。管理サーバ20では、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶デバイス23と、これらを接続するシステム伝送路26とによってコンピュータが構成される。
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、管理サーバ20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPUである。
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを揮発性のメモリ領域で記憶する。上記データは、不揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
補助記憶デバイス23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス23となり得る。補助記憶デバイス23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ21での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス23は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
メインメモリ22又は補助記憶デバイス23に記憶されるアプリケーションプログラムには、管理サーバ20で実行される情報処理に関して記述した制御プログラムが含まれる。制御プログラムをメインメモリ22又は補助記憶デバイス23にインストールする方法も、買物支援プログラム60の場合と同様に、特に限定されるものではない。
時計24は、日付及び時刻を計時する。管理サーバ20は、時計24によって計時される日付及び時刻を、現時点の日付及び時刻として取得する。
通信インターフェース25は、ネットワーク30を介して接続される各店舗システム10の通信サーバ13との間で、所定の通信プロトコルに従いデータの送受信を行うための回路である。
かかる構成の管理サーバ20は、補助記憶デバイス23において店舗データファイル231を記憶している。店舗データファイル231は、店舗毎に用意されている。なお、店舗データファイル231の記憶先は補助記憶デバイス23に限定されない。メインメモリ22の揮発性メモリ領域において補助記憶デバイス23を記憶してもよい。
図6は、店舗データファイル231のデータ構造を示す模式図である。店舗データファイル231は、企業コードを記述するための領域81と、店舗コードを記述するための領域82と、店内マップデータを記述するための領域83と、複数の商品データを記述するための領域84とを備えている。そして、領域81及び領域82には、店舗を運営する企業体の企業コード及び当該店舗の店舗コードが記述されている。すなわち、店舗AAA用の店舗データファイル231には、店舗AAAを運営する企業体の企業コードと店舗コードとが領域81及び領域82に記述されている。店舗BBB用の店舗データファイル231には、店舗BBBを運営する企業体の企業コードと店舗コードとが領域81及び領域82に記述されている。
領域83には、店舗に配置された商品陳列棚、レジ、サービスカウンタ等のレイアウトを画像化した店内マップ画像のデータが記述されている。すなわち、店舗AAA用の店舗データファイル231には、店舗AAAの店内マップ画像が記述されている。店舗BBB用の店舗データファイル231には、店舗BBBの店内マップ画像が記述されている。
領域84には、店舗で販売されている商品の商品コード、価格及び販売位置座標が記述されている。すなわち店舗AAA用の店舗データファイル231には、店舗AAAで販売されている全商品の商品コード、価格及び販売位置座標が記述されている。店舗BBB用の店舗データファイル231には、店舗BBBで販売されている全商品の商品コード、価格及び販売位置座標が記述されている。
図7乃至図11は、買物支援装置40のプロセッサ41が、買物支援プログラム60に基づいて実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図12は、管理サーバ20のプロセッサ21が、買物支援装置40から買物メモコマンドを受信したことに応じて実行する受信処理の要部手順を示す流れ図である。図13乃至図22は、買物支援装置40のタッチパネル44に表示される各種画面の一例を示す模式図である。以下、これらの図を用いて買物支援システム1の主要な買物支援動作について説明する。なお、以下に説明する買物支援動作の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であれば、その動作手順及び内容は特に限定されるものではない。
はじめに消費者は、買物支援システム1が導入された店舗に出向く前に、買物支援装置40の買物メモプログラム432を利用して、買物メモテーブル434に購買予定商品のリストを登録しておく。その状態で、買物支援システム1が導入された店舗に出向いた消費者は、買物支援装置40の買物支援プログラム60を起動する。そうすると、プロセッサ41は、図7乃至図11の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。
買物支援プログラム60が起動すると、プロセッサ41は、ACT1としてタッチパネル44にチェックイン画面SCa(図13を参照)を表示する。
図13は、チェックイン画面SCaの一例である。図示するようにチェックイン画面SCaには、入店用の二次元コードをスキャンすることを指示するメッセージとともに、消費者がメッセージを確認したことを指示するための「はい」ボタンBTaの画像が表示されている。チェックイン画面SCaを確認した消費者又は店員は、「はい」ボタンBTaにタッチする。
プロセッサ41は、タッチパネル44からの信号により、チェックイン画面SCaの「はい」ボタンBTaがタッチされたことを検知すると、ACT2としてカメラ45を起動する。そしてプロセッサ41は、ACT3としてタッチパネル44にカメラ画面SCb(図14を参照)を表示する。
図14は、カメラ画面SCbの一例である。図示するようにカメラ画面SCbには、二次元コードの読取り領域ARaを示す画像が表示されている。カメラ画面SCbを確認した消費者は、店舗の入口に用意された入店用データコード51が読取り領域ARa内に収まるように、買物支援装置40に内蔵されたカメラ45のレンズを入店用データコード51に翳す。
カメラ画面SCbを表示させたプロセッサ41は、ACT4としてカメラ45によって二次元コード体系のデータコードが読み取られるのを待ち受ける。図15に示するように、二次元コード体系のデータコードが読取り領域ARa内に収まると、プロセッサ41は、データコードを読み取れたと判定する。プロセッサ41は、ACT4においてYESと判定し、ACT5へと進む。
プロセッサ41は、ACT5としてカメラ45で撮像されたデータコードの画像から、そのデータコードによってコード化されているデータを解析する。そしてプロセッサ41は、ACT6として読み取ったデータコードが入店フラグを“1”とするデータコードであるか否かを確認する。消費者が入店用データコード51を読み取った場合には、入店フラグが“1”なので、プロセッサ41は、ACT6においてYESと判定する。しかし消費者が退店用データコード52を読み取った場合には、入店フラグが“0”なので、プロセッサ41は、ACT6においてNOと判定する。
プロセッサ41は、ACT6においてNOと判定すると、ACT4へと戻る。すなわちプロセッサ41は、カメラ45によって二次元コード体系のデータコードが読み取られるのを待ち受ける。
プロセッサ41は、ACT6においてYESと判定すると、ACT7へと進む。プロセッサ41は、ACT7として入店用データコード51を解析して得たデータ、すなわち、一連番号No.1〜No.34にそれぞれ対応した設定項目の設定情報を、店舗設定テーブル433の第3フィールド63に記述する。
ここに、プロセッサ41は、カメラ45と協働してACT1乃至ACT7の処理を実行することにより、取得手段を構成する。すなわちプロセッサ41は、一店舗への入店操作を受け付けて、その店舗固有の設定情報を取得する。そしてプロセッサ41は、店舗固有の設定情報を店舗設定テーブル433で記憶する。
プロセッサ41は、ACT8として一連番号No.34の設定項目「バッテリチェック閾値」に対する第3フィールド63のデータ、すなわちバッテリチェック閾値を取得する。そしてプロセッサ41は、ACT9として買物支援装置40に搭載されているバッテリ410の残容量がバッテリチェック閾値以上であるか否かを確認する。
プロセッサ41は、バッテリ410の残容量がバッテリチェック閾値に満たない場合、ACT9においてNOと判定し、ACT10へと進む。プロセッサ41は、ACT10としてバッテリエラーを報知する。例えばプロセッサ41は、タッチパネル44に「バッテリの容量が不足しています。お買い物の途中で充電が切れる可能性があるため、充電してください」というような内容のメッセージを表示させることで、バッテリ410の残容量が不足していることを報知する。報知後、プロセッサ41は、ACT11として店舗設定テーブル433の第3フィールド63に記述されている設定情報をクリアする。以上で、プロセッサ41は、この情報処理を終了する。
したがって、バッテリ410の残容量がバッテリチェック閾値未満の買物支援装置40は使用することができない。この場合、消費者は、買物支援装置40を充電するか、外付けのバッテリを接続して、再度、買物支援プログラム60を起動すればよい。
プロセッサ41は、バッテリ410の残容量がバッテリチェック閾値以上あることを確認した場合には、ACT9においてYESと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ41は、ACT12として店舗設定テーブル433の一連番号No.11乃至No.13に関連付けられた設定項目「店内LAN・SSID」、「店内LAN・パスワード」、「店内LAN・セキュリティ方式」の各種データにしたがって無線ユニット46を制御し、店内LANとの接続を試みる。このときプロセッサ41は、タッチパネル44に無線接続画面SCd(図16を参照)を表示する。
図16は、無線接続画面SCdの一例である。図示するように無線接続画面SCdには、買物支援装置40が店内LANとの接続を図っていること、接続が完了すると買物が可能となることを示すメッセージが表示されている。そこで買物客は、買物支援装置40が店内LANに接続されるのを待つ。
図7の説明に戻る。
プロセッサ41は、ACT13として、買物支援装置40が店内LANと接続されるのを待ち受ける。ここで、一連番号No.23に関連付けられた設定項目「モバイル通信タイムアウト時間」の設定情報に相当する時間が経過しても店内LANと接続されない場合、プロセッサ41は、一連番号No.24に関連付けられた設定項目「モバイル通信リトライ回数」の設定情報に相当する回数だけリトライを繰り返す。そして、モバイル通信リトライ回数分のリトライを繰り返しても店内LANと接続できない場合、プロセッサ41は、ACT22においてNOと判定し、ACT14へと進む。プロセッサ41は、ACT14として通信エラーを報知する。例えばプロセッサ41は、タッチパネル44に「通信エラーです。しばらく時間を空けてからお試しください」というような内容のメッセージを表示させることで、買物支援装置40が店内LANに接続できないことを報知する。報知後、プロセッサ41は、ACT15として店舗設定テーブル433の第3フィールド63に記述されている設定情報をクリアする。以上で、プロセッサ41は、この情報処理を終了する。
プロセッサ41は、買物支援装置40が店内LANと接続されたことを確認すると、ACT13においてYESと判定し、ACT16へと進む。プロセッサ41は、ACT16としてタッチパネル44にチェックイン完了画面SCe(図17を参照)を表示する。
図17は、チェックイン完了画面SCeの一例である。図示するようにチェックイン完了画面SCeには、買物の準備が整ったことを示すメッセージととともに、「買物開始」ボタンBTb及び「メモ確認」ボタンBTcの画像が表示されている。
チェックイン完了画面SCeを確認した消費者は、「買物開始」ボタンBTb又は「メモ確認」ボタンBTcにタッチする。すなわち、買物メモに登録した商品の販売場所を確認したい消費者は、「メモ確認」ボタンBTcにタッチする。商品の販売場所を確認せずに買物を開始する消費者は、「買物開始」ボタンBTbにタッチする。
なお、買物支援装置40が店内LANと接続されると、店舗システム10の店舗サーバ11は、その買物支援装置40から買物支援プログラム431のプログラムIDを取得する。また店舗サーバ11は、その買物支援装置40が有する店舗設定テーブル433の一連番号No.2に関連付けられた設定項目「企業コード」のデータと、一連番号No.3に関連付けられた設定項目「店舗コード」のデータとを取得する。そして店舗サーバ11は、予め設定されている企業コード及び店舗コードと、買物支援装置40から取得した「企業コード」及び「店舗コード」のデータとが一致するか否かを確認する。一致する場合、店舗サーバ11は、仮想POSサーバ12に対し、その買物支援装置40のプログラムIDを通知する。仮想POSサーバ12は、店舗サーバ11から通知されたプログラムIDを設定した商品登録テーブルを作成する。また店舗サーバ11は、買物支援装置40に対してチェックイン完了コマンドを無線送信する。このチェックイン完了コマンドを受けて買物支援装置40のプロセッサ41は、タッチパネル44にチェックイン完了画面SCeを表示する。
チェックイン完了画面SCeを表示させたプロセッサ41は、図8のACT21として「買物開始」ボタンBTbがタッチされたか否かを確認する。「買物開始」ボタンBTbがタッチされていない場合、プロセッサ41は、ACT21においてNOと判定し、ACT22へと進む。プロセッサ41は、ACT22として「メモ確認」ボタンBTcがタッチされたか否かを確認する。「メモ確認」ボタンBTcがタッチされていない場合、プロセッサ41は、ACT22においてNOと判定し、ACT21へと戻る。ここにプロセッサ41は、ACT21及びACT22において「買物開始」ボタンBTbがタッチされるか「メモ確認」ボタンBTcがタッチされるのを待ち受ける。
ACT21及びACT22の待ち受け状態において、「買物開始」ボタンBTbがタッチされた場合、プロセッサ41は、ACT21においてYESと判定し、図9のACT38へと進む。ACT38以降の処理については後述する。
ACT21及びACT22の待ち受け状態において、「メモ確認」ボタンBTcがタッチされた場合には、プロセッサ41は、ACT22においてYESと判定し、ACT23へと進む。プロセッサ41は、ACT23として買物メモテーブル434のデータを管理サーバ20へと送信する。例えばプロセッサ41は、店舗設定テーブル433の一連番号No.11〜No.13に対応した第3フィールド63に設定されているパラメータを利用して、店内LAN経由で買物メモテーブル434のデータを管理サーバ20へと送信する。あるいはプロセッサ41は、店舗設定テーブル433の一連番号No.17〜No.19に対応した第3フィールド63に設定されているパラメータを利用して、インターネット経由で買物メモテーブル434のデータを管理サーバ20へと送信する。このときプロセッサ41は、買物メモテーブル434のデータとともに、店舗設定テーブル433の一連番号No.2及びNo.3に対応した第3フィールド63に設定されている企業コードと店舗コードとを送信する。
ここで、買物メモテーブル434のデータを受信した管理サーバ20の動作について、図12の流れ図を用いて説明する。
管理サーバ20のプロセッサ21は、買物メモテーブル434のデータを受信すると、図12の流れ図に示す手順の処理を開始する。先ずプロセッサ21は、ACT81として受信データから、当該データ送信元の店舗を特定し得る情報である企業コードと店舗コードとを検出する。そしてプロセッサ21は、ACT82としてその企業コードと店舗コードとが領域81と領域82とに記述された店舗データファイル231を取得する。以下、取得した店舗データファイル231を対象店舗データファイル231と表す。
プロセッサ21は、ACT83としてカウンタnを“0”に初期化する。カウンタnは、例えばメインメモリ22の揮発性メモリ領域に形成されている。プロセッサ21は、ACT84としてカウンタnを“1”だけカウントアップする。そしてプロセッサ21は、ACT85として買物支援装置40から受信した買物メモテーブル434に、一連番号nと関連付けられた購買予定レコードが存在するか否かを確認する。以下、一連番号nと関連付けられた購買予定レコードを購買予定レコードnと表す。
購買予定レコードnが存在する場合、プロセッサ21は、ACT85においてYESと判定し、ACT86へと進む。プロセッサ21は、ACT86として買物メモテーブル434から購買予定レコードnを取得する。プロセッサ21は、購買予定レコードnの購買予定日が経過しているか否かを確認する。すなわちプロセッサ21は、購買予定日が時計24によって計時されている日付と同日又はそれ以前であるか否かを確認する。購買予定日が経過していない場合、プロセッサ21は、ACT87においてNOと判定し、ACT84へと戻る。プロセッサ21は、カウンタnをさらに“1”だけカウントアップして、購買予定レコードnの存在有無を判定する。
購買予定日が経過している場合には、プロセッサ21は、ACT87においてYESと判定し、ACT88へと進む。プロセッサ21は、ACT88として購買予定レコードnの商品コードで特定される購買予定商品が店舗で販売されているか否かを確認する。すなわちプロセッサ21は、対象店舗データファイル231の領域84に記述されている商品データのなかに、購買予定レコードnの商品コードが含まれているか否かを確認する。購買予定レコードnの商品コードが含まれている場合、プロセッサ21は、購買予定商品が店舗で販売されていると認識する。
プロセッサ21は、購買予定商品が店舗で販売されている場合、ACT88においてYESと判定し、ACT89へと進む。プロセッサ21は、ACT89として購買予定商品の商品データから価格と販売位置座標とを取得する。そしてプロセッサ21は、ACT90として買物メモテーブル434の購買予定レコードnに、価格と販売位置座標とを記録する。購買予定商品が店舗で販売されていない場合には、プロセッサ21は、ACT88においてNOと判定し、ACT91へと進む。プロセッサ21は、ACT91として買物メモテーブル434の購買予定レコードnに販売位置座標として“0”を記録する。
ACT90又はACT91の処理を終えると、プロセッサ21は、ACT84へと戻る。プロセッサ21は、カウンタnをさらに“1”だけカウントアップして、購買予定レコードnの存在有無を判定する。
買物メモテーブル434に購買予定レコードnが存在する場合、プロセッサ21は、ACT86乃至ACT91の処理を繰り返し実行する。したがって、店舗で販売されている商品の購買予定レコードnには、その店舗での価格と販売位置座標とが記録される。店舗で販売されている商品の購買予定レコードnには、販売位置座標として“0”が記録される。
買物メモテーブル434に購買予定レコードnが存在しないことを確認すると、プロセッサ21は、ACT85においてNOと判定し、ACT92へと進む。プロセッサ21は、ACT92として対象店舗データファイル231から店内マップデータを取得する。そしてプロセッサ21は、この店内マップデータと、販売位置情報等を記録した買物メモテーブル434とで応答データを作成する。プロセッサ21は、ACT94として応答データを、当該買物メモテーブル434のデータ送信元である買物支援装置40へと送信する。以上で、買物メモテーブル434のデータを受信した管理サーバ20のプロセッサ21による情報処理は終了する。
管理サーバ20から送信された応答データは、買物メモテーブル434のデータ送信経路と逆の経路で買物支援装置40へと送信される。
図8の説明に戻る。
買物メモテーブル434のデータを送信した買物支援装置40のプロセッサ41は、ACT24として応答データを待ち受ける。プロセッサ41は、管理サーバ20からの応答データを受信すると、ACT24においてYESと判定し、ACT25へと進む。プロセッサ41は、ACT25として送信済フラグを“1”にセットする。送信済フラグは、内蔵メモリ42に形成されている。送信済フラグは、デフォルトの状態では“0”にリセットされている。
プロセッサ41は、ACT26として買物メモテーブル434のデータを、応答データに含まれている買物メモテーブル434のデータと一致するように更新する。またプロセッサ41は、ACT27として応答データに含まれている店内マップデータを記憶する。さらにプロセッサ41は、ACT28として信号受信回路47で受信したビーコン信号に含まれる情報により現在地を認識する。そしてプロセッサ41は、ACT29として、タッチパネル44に商品案内画面SCf(図18又は図19を参照)を表示させる。
図18及び図19は、商品案内画面SCfの一例である。図18及び図19に示すように商品案内画面SCfには、店内マップデータに対応した店内マップ画像ABbが表示されている。そして店内マップ画像ABbの上記現在地に相当する地点に現在地マークMAaが表示されている。また商品案内画面SCfの店内マップ画像ABbを除いた領域に、購買予定商品の表示領域として第1表示領域ARc、第2表示領域ARd及び第3表示領域AReが形成されている。第1表示領域ARcには、商品名と価格とが表示される。第2表示領域ARd及び第3表示領域AReには、商品名が表示される。また商品案内画面SCfには、買物開始ボタンBTdが表示されている。
プロセッサ41は、図9のACT31として買物メモテーブル434から一連番号“1”と関連付けられた購買予定レコードを選択する。以下、選択した購買予定レコードを選択購買予定レコードと称する。プロセッサ41は、選択購買予定レコードの商品名と価格とを第1表示領域ARcに表示させる。プロセッサ41は、選択購買予定レコードよりも一連番号が“1”だけ小さい購買予定レコードが買物メモテーブル434に存在する場合には、その購買予定レコードの商品名を第2表示領域ARdに表示させる。プロセッサ41は、選択購買予定レコードよりも一連番号が“1”だけ大きい購買予定レコードが買物メモテーブル434に存在する場合には、その購買予定レコードの商品名を第3表示領域AReに表示させる。
プロセッサ41は、ACT32として選択購買予定レコードの販売位置座標を取得する。プロセッサ41は、ACT33として販売位置座標がXY座標の値であるか否かを確認する。販売位置座標がXY座標の値である場合、プロセッサ41は、ACT33においてYESと判定し、ACT34へと進む。プロセッサ41は、ACT34として店内マップ画像ARbのXY座標に相当するポイントに、販売地点マークMAb(図18を参照)を表示させる。
販売位置座標が“0”であった場合には、プロセッサ41は、ACT33においてNOと判定し、ACT35へと進む。プロセッサ41は、ACT35として選択購買予定レコードの商品が販売されていないことを示すメッセージMEa(図19を参照)を表示させる。メッセージMEaとしては、例えば「販売されていません」という内容が考えられる。
ACT34及びACT35の処理を終えると、プロセッサ41は、ACT36へと進む。プロセッサ41は、ACT36として購買予定商品の変更が指示されたか否かを確認する。例えばプロセッサ41は、商品案内画面SCfの第2表示領域ARdがタッチされると、選択購買予定レコードよりも一連番号が“1”だけ小さい商品への変更が指示されたと認識する。例えばプロセッサ41は、商品案内画面SCfの第3表示領域AReがタッチされると、選択購買予定レコードよりも一連番号が“1”だけ大きい商品への変更が指示されたと認識する。
購買予定商品の変更が指示されていない場合、プロセッサ41は、ACT36においてNOと判定し、ACT37へと進む。プロセッサ41は、ACT37として買物開始ボタンBTdがタッチされたか否かを確認する。買物開始ボタンBTdがタッチされていない場合、プロセッサ41は、ACT37においてNOと判定し、ACT36へと戻る。ここにプロセッサ41は、ACT36及びACT37において、購買予定商品の変更が指示されるか、買物開始ボタンBTdがタッチされるのを待ち受ける。
ACT36及びACT37の待ち受け状態において、購買予定商品の変更が指示されると、プロセッサ41は、ACT32へと戻る。すなわちプロセッサ41は、変更が指示された購買予定商品の販売位置座標を取得する。そして、販売位置座標がXY座標の値である場合には、プロセッサ41は、店内マップ画像ARbのXY座標に相当するポイントに、販売地点マークMAbを表示させる。販売位置座標が“0”の場合には、プロセッサ41は、メッセージMEaを表示させる。また、第1表示領域ARcには、変更後の購買予定商品の商品名と価格とが表示される。第2表示領域ARdには、変更後の購買予定商品よりも一連番号が1つ前の購買予定商品の商品名が表示される。第3表示領域AReには、変更後の購買予定商品よりも一連番号が1つ後の購買予定商品の商品名が表示される。
ACT36及びACT37の待ち受け状態において、買物開始ボタンBTdがタッチされた場合には、プロセッサ41は、ACT37においてYESと判定し、ACT38へと進む。このように、プロセッサ41は、チェックイン完了画面SCeの買物開始ボタンBTbがタッチされるか、商品案内画面SCfの買物開始ボタンBTdがタッチされると、ACT38へと進む。プロセッサ41は、ACT38としてタッチパネル44に登録画面SCg(図20を参照)を表示する。
図20は、登録画面SCgの一例である。図示するように登録画面SCgには、購買商品の商品名及び価格と買上金額とを表示するための領域が形成される。また、「メモ確認」ボタンBTe及び「会計」ボタンBTfの画像が表示される。
買物を開始した消費者は、購買商品を買物かご又はショッピングカート等の収容体に収容する際に、その購買商品に付されているバーコードにカメラ45のレンズを翳す。そうすると、カメラ45によってそのバーコードがスキャニングされる。バーコードは、購買商品の商品コードを含む。そして消費者は、買物終えると、「会計」ボタンBTfにタッチする。ところで、買物の最中にも消費者は、購買予定商品の販売場所を知りたいときがある。そのような場合、消費者は、「メモ確認」ボタンBTeにタッチする。
登録画面SCgを表示させたプロセッサ41は、ACT39としてカメラ45によってデータコードが読み取られたか否かを確認する。データコードが読み取られていない場合、プロセッサ41は、ACT39においてNOと判定し、ACT40へと進む。プロセッサ41は、ACT40として「メモ確認」ボタンBTeがタッチされたか否かを確認する。「メモ確認」ボタンBTeがタッチされていない場合、プロセッサ41は、ACT40においてNOと判定し、ACT41へと進む。プロセッサ41は、ACT41として「会計」ボタンBTfがタッチされたか否かを確認する。「会計」ボタンBTfがタッチされていない場合、プロセッサ41は、ACT41においてNOと判定し、ACT39へと戻る。ここにプロセッサ41は、ACT39乃至ACT41においてデータコードが読み取られるか、「メモ確認」ボタンBTeがタッチされるか、「会計」ボタンBTfがタッチされるのを待ち受ける。
ACT39乃至ACT41の待ち受け状態において、カメラ45によってデータコードが読み取られた場合、プロセッサ41は、ACT39においてYESと判定し、図10のACT51へと進む。プロセッサ41は、ACT51としてそのデータコードを解析する。そしてプロセッサ41は、ACT52としてデータコードが商品コードであるか否かを確認する。データコードが商品コードである場合、プロセッサ41は、ACT52においてYESと判定し、ACT53へと進む。プロセッサ41は、ACT35として登録画面SCgを更新する。
具体的にはプロセッサ41は、無線通信を利用して店舗システム10に商品コードを送信する。このとき、店舗設定テーブル70の一連番号No.10に関連付けられた設定項目「店内LANフラグ」の設定情報が“1”であった場合、プロセッサ41は、店内のLANを経由して商品コードのデータが店舗システム10へと送信されるように無線ユニット46を制御する。この場合、商品コードのデータは、アクセスポイント15で受信され、仮想POSサーバ12に取り込まれる。
一方、設定項目「店内LANフラグ」の設定情報が“0”であった場合には、プロセッサ41は、管理サーバ20を経由して商品コードのデータが店舗システム10へと送信されるように通信インターフェース48を制御する。この場合、商品コードのデータは、通信サーバ13で受信され、仮想POSサーバ12に取り込まれる。
商品コードのデータを取り込んだ仮想POSサーバ12は、その商品コードで特定される商品の商品名、価格等の商品データを店舗サーバ11の商品データベースから取得する。あるいは仮想POSサーバ12は、店舗サーバ11の商品データベースを仮想POSサーバ12にコピーしたローカルの商品データベースから商品データを取得する。仮想POSサーバ12は、取得した商品データを基に購買商品の販売データを生成し、当該買物支援装置40のプログラムIDが設定された商品登録テーブルに登録する。また、仮想POSサーバ12は、商品登録テーブルに登録されたデータを基に登録画面SCgのデータを作成し、当該買物支援装置40へと送信する。この場合も、登録画面SCgのデータは、設定項目「店内LANフラグ」の設定情報が“1”であった場合には、アクセスポイント15を経由して送信される。設定項目「店内LANフラグ」の設定情報が“0”であった場合には、登録画面SCgのデータは、管理サーバ20を介して情報端末へと送信される。かくして買物支援装置40のプロセッサ41は、タッチパネル44に表示されている登録画面SCgを更新する。
登録画面SCgを更新したプロセッサ41は、ACT54として購買商品の商品コードが買物メモテーブル434に存在するか否かを確認する。購買商品の商品コードが買物メモテーブル434に存在しない場合、プロセッサ41は、ACT54においてNOと判定し、ACT39乃至ACT41の待ち受け状態に戻る。購買商品の商品コードが買物メモテーブル434に存在する場合には、プロセッサ41は、ACT54においてYESと判定し、ACT55へと進む。プロセッサ41は、ACT55として買物メモテーブル434の当該商品コードに関連付けられた消込フラグを“1”にセットする。その後、プロセッサ41は、ACT39乃至ACT41の待ち受け状態に戻る。
ところで、ACT39乃至ACT41の待ち受け状態において、消費者が商品コードでなく退店用データコード52をカメラ45で読み取る可能性がある。そこでプロセッサ41は、カメラ45で読み取ったデータコードが商品コードでないとき、ACT52においてNOと判定し、ACT56へと進む。プロセッサ41は、ACT56として退店用データコード52が読み取られたか否かを確認する。そして退店用データコード52が読み取られたと確認した場合、プロセッサ41は、ACT56においてYESと判定し、ACT57へと進む。プロセッサ41は、ACT57として未会計の警告を行う。例えばプロセッサ41は、タッチパネル44に未会計警告画面を表示して、会計が済んでいないことを警告する。またプロセッサ41は、ACT58として店舗サーバ11宛に警告信号を発信するように無線ユニット46を制御する。この制御により無線ユニット46から警告信号が無線送信される。警告信号は、無線LAN経由で送信されてアクセスポイント15で受信され、店舗サーバ11へと送られる。警告信号を受信した店舗サーバ11は、例えば店員がオペレータであるクライアント端末に対して警告信号を出力し、クライアント端末から未会計エラーの警告を発するようにする。
警告信号の送信を制御したプロセッサ41は、ACT39乃至ACT41の待ち受け状態に戻る。
ACT39乃至ACT41の待ち受け状態において、「メモ確認」ボタンBTeがタッチされた場合には、プロセッサ41は、ACT40においてYESと判定し、ACT42へと進む。プロセッサ41は、ACT42として送信済フラグが“1”にセットされているか否かを確認する。送信済フラグが“1”にセットされていない場合、プロセッサ41は、ACT42においてNOと判定し、図8のACT23へと戻る。そしてプロセッサ41は、ACT23以降の処理を前述したのと同様に実行する。送信済フラグが“1”にセットされていた場合には、プロセッサ41は、ACT42においてYESと判定し、図8のACT28へと戻る。そしてプロセッサ41は、ACT28以降の処理を前述したのと同様に実行する。
チェックイン完了画面SCeの「メモ確認」ボタンBTcにタッチせずに「買物開始」ボタンBTdにタッチして買物を始めた消費者が、登録画面SCgの「メモ確認」ボタンBTeにタッチする場合がある。この場合、送信済フラグは、“1”にセットされていない。したがってプロセッサ41は、ACT23へと戻る。
プロセッサ41は、買物メモテーブル434のデータを管理サーバ20へと送信する。そして管理サーバ20から応答データを受信すると、プロセッサ41は、送信済フラグを“1”にセットする。プロセッサ41は、買物メモテーブル434のデータを、応答データに含まれている買物メモテーブル434のデータと一致するように更新する。プロセッサ41は、店内マップデータを記憶する。プロセッサ41は、現在地を認識する。そしてプロセッサ41は、タッチパネル44に商品案内画面SCfを表示させる。
チェックイン完了画面SCeの「メモ確認」ボタンBTcにタッチした後で「買物開始」ボタンBTdにタッチして買物を始めた消費者が、再び登録画面SCgの「メモ確認」ボタンBTeにタッチする場合がある。この場合、送信済フラグは、“1”にセットされている。したがってプロセッサ41は、ACT28へと戻る。
プロセッサ41は、現在地を認識する。そしてプロセッサ41は、タッチパネル44に商品案内画面SCfを表示させる。
ACT39乃至ACT41の待ち受け状態において「会計」ボタンBTfがタッチされると、プロセッサ41は、ACT41においてYESと判定し、図11のACT61へと進む。プロセッサ41は、ACT61としてタッチパネル44に会計画面SCh(図21を参照)を表示する。
図21は、会計画面SChの一例である。図示するように会計画面SChには、購買商品の合計点数、及び合計金額が表示される。合計点数及び合計金額は、仮想POSサーバ12において当該買物支援装置40のプログラムIDが設定された商品登録テーブルのデータから算出された値である。また、会計画面SChには、支払方法として、モバイル決済を選択するためのボタンBTgと、会計機決済を選択するためのボタンBThとがある。なお、一連番号No.30に対応した設定項目「モバイル決済フラグ」の値が“0”、つまりはモバイル決済を採用しない店舗の入店用データコード51が読み取られていた場合には、ボタンBTgは表示されない。あるいはボタンBTgは、非活性化される。さらに、会計画面SChには、買物支援装置40に対してポイントカードのカード番号が登録されている場合に限り、そのカード番号と現在までの累積ポイントとが表示される。
会計画面SChを確認した消費者は、モバイル決済で購買商品の代金を支払う場合には、ボタンBTgにタッチする。会計機14で決済を行う消費者は、ボタンBThにタッチする。
会計画面SChの表示を制御したプロセッサ41は、ACT62としてモバイル決済が選択されるか会計機決済が選択されるのを待ち受ける。すなわちプロセッサ41は、ボタンBTgがタッチされるか、ボタンBThがタッチされるのを待ち受ける。ボタンBThがタッチされた場合、すなわち会計機決済が選択された場合には、プロセッサ41は、ACT62においてYESと判定し、ACT63へと進む。プロセッサ41は、ACT63として会計機決済処理を実行する。これに対し、ボタンBTgがタッチされた場合、すなわちモバイル決済が選択された場合には、プロセッサ41は、ACT62においてNOと判定し、ACT64へと進む。プロセッサ41は、ACT64としてモバイル決済処理を実行する。
会計機決済処理及びモバイル決済処理はいずれも周知の処理であるので、詳細な説明は省略する。なお、買物支援装置40に対してポイントカードのカード番号が登録されていた場合には、例えば買上金額に対して算出されるポイントが累積ポイントに加算される。
会計機決済処理又はモバイル決済処理を終了すると、プロセッサ41は、ACT65へと進む。プロセッサ41は、ACT65としてタッチパネル44にチェックアウト画面SCi(図22を参照)を表示する。
図22は、チェックアウト画面SCiの一例である。図示するようにチェックアウト画面SCiには、退店用の二次元コードをスキャンすることを指令するメッセージととともに、「はい」ボタンBTiの画像が表示されている。チェックアウト画面SCiを確認した消費者は、「はい」ボタンBTiにタッチする。
プロセッサ41は、タッチパネル44からの信号により、チェックアウト画面SCiの「はい」ボタンBTiがタッチされたことを検知すると、ACT66としてタッチパネル44にカメラ画面SCb(図14を参照)を表示する。カメラ画面SCbを確認した消費者は、店舗の出口に用意された退店用データコード52が読取り領域ARa内に収まるように、買物支援装置40に内蔵されたカメラ45のレンズを退店用データコード52に翳す。
カメラ画面SCbを表示させたプロセッサ41は、ACT67としてカメラ45によって二次元コード体系のデータコードが読み取られるのを待ち受ける。図15に示すように、二次元コード体系のデータコードが読取り領域ARa内に収まると、プロセッサ41は、データコードを読み取れたと判定する。プロセッサ41は、ACT67においてYESと判定し、ACT68へと進む。
プロセッサ41は、ACT68としてカメラ45で撮像されたデータコードの画像から、そのデータコードによってコード化されているデータを解析する。そしてプロセッサ41は、ACT69として読み取ったデータコードが入店フラグを“0”とする退店用データコード52であるか否かを判別する。
カメラ45で読み取ったデータコードが退店用データコード52以外である場合、プロセッサ41は、ACT69においてNOと判定し、ACT67へと戻る。プロセッサ41は再度、カメラ45によって二次元コード体系のデータコードが読み取られるのを待ち受ける。
カメラ45で読み取ったデータコードが、入店フラグが“0”の退店用データコード52であった場合、プロセッサ41は、ACT69においてYESと判定し、ACT70へと進む。プロセッサ41は、ACT70として送信済フラグを調べる。送信済フラグが“1”にセットされている場合、プロセッサ41は、ACT70においてYESと判定し、ACT71へと進む。プロセッサ41は、ACT71として送信済フラグを“0”にリセットする。送信済フラグが“1”にセットされていない場合には、プロセッサ41は、ACT70においてNOと判定し、ACT71の処理をスキップする。
こうして、ACT71の処理を実行するか、ACT71の処理をスキップすると、プロセッサ41は、ACT72へと進む。プロセッサ41は、ACT72として店舗設定テーブル433の第3フィールド63に記述されている設定情報をクリアする。以上で、プロセッサ41は、この情報処理を終了する。
ここに買物支援装置40は、プロセッサ41が図8乃至図11の流れ図によって示される処理を実行することにより、制御手段を構成する。すなわちプロセッサ41は、店舗設定テーブル433に記憶されている設定情報を基に、買物支援プログラム431による買物支援動作を制御する。そして、買物支援動作には、図8のACT25乃至ACT29の処理と図9のACT31乃至ACT36の処理が含まれている。すなわち買物支援動作は、入店操作を行った店舗における購買予定商品の販売場所を案内する動作を含む。詳しくは、買物支援動作は、認識手段で認識した現在地とともに購買予定商品の販売場所を案内する動作を含む。また、買物支援動作は、入店操作を行った店舗において購買予定商品が販売されていない場合に販売無しを報知する動作を含む。
また、買物支援装置40は、プロセッサ41が図11のACT69乃至ACT72の処理を実行することによって、クリア手段を構成する。すなわちプロセッサ41は、一店舗からの退店操作を受け付けて、その店舗への入店操作時に取得した設定情報を店舗設定テーブル433からクリアする。
以上の如く構成された買物支援装置40によれば、所有者である消費者が購買商品の登録をセルフで行い得るだけでなく、商品案内画面SCfを表示することによって、その消費者が購買を予定している商品の販売場所を的確に通知することができる。したがって、買物支援装置40の利便性をより一層高めることができる。
その上、商品案内画面SCfには、買物支援装置40の現在地、つまりは消費者の現在地が表示されている。したがって消費者は、現在地から購買予定商品が販売されている場所までの効率的なルートを容易に推測することができる。
また、購買予定商品が販売されていない場合には、その旨の情報が商品案内画面SCfに表示される。したがって、消費者は、販売されていない商品を無駄に探し回ることがないので、利便性をより一層高めることができる。
ところで買物支援装置40は、消費者によって入店用データコード51を読み取るための操作が行われると、買物支援装置40が管理サーバと通信を行うためのパラメータが設定されて、管理サーバ20と通信可能となる。そしてプロセッサ41は、管理サーバ20から得た情報を基に、購買予定商品の販売場所を案内する動作を制御する。したがって、買物支援装置40は、管理サーバ20と通信を行うためのパラメータを予め保持している必要はない。その結果、パラメータが不正に使用されて管理サーバ20に対して不正なアクセスが発生するという懸念はない。その上、入店時に設定されたパラメータは、退店時にクリアされる。したがって、上記の懸念は確実に一掃することができる。
以上、買物支援装置40の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
前記実施形態では、買物支援プログラム431と買物メモプログラム432とを別プログラムとして説明した。他の実施形態としては、買物支援プログラム431が買物メモプログラム432としての機能を含んでいてもよい。
前記実施形態では、各商品の店舗での販売場所を、店舗の床面を直交座標系のXY平面とした販売位置座標で示した。この点に関しては、他の座標系、例えば極座標系の座標を用いて商品の販売場所を示してもよい。また、販売位置座標とともに、当該商品が陳列されている棚の段数等を含めてもよい。例えば商品棚の上から2段目の棚に陳列されている商品については、「上から2段目」という情報を販売地点マークMAbとともに表示することによって、より的確に商品の陳列場所を消費者に通知することができる。
前記実施形態では、店内マップ画像を二次元画像とした。この点に関しては、店内マップ画像を三次元画像としてもよい。
前記実施形態では、商品案内画面SCfの第2表示領域ARd又は第3表示領域AReをタッチすることによって購買予定商品の変更を指示する場合を例示した。購買予定商品の変更を指示する操作はこれに限定されるものではない。例えば第2表示領域ARdに表示されている商品名を第2表示領域ARdの側にフリックした場合には、プロセッサ41が、一連番号が“1”だけ小さい商品への変更が指示されたものと認識し、同商品名を第3表示領域AReの側にフリックした場合には、プロセッサ41が、一連番号が“1”だけ大きい商品への変更が指示されたものと認識してもよい。
前記実施形態では、買物支援装置40の現在地を認識する認識手段としてビーコンを利用した。認識手段は、ビーコンを利用した技術に限定されない。例えばGPS(Global Positioning System)を利用して、買物支援装置40の現在地を認識してもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。