JP2021152525A - 計測装置、計測方法、移動体、ロボット、電子機器及び造形装置 - Google Patents

計測装置、計測方法、移動体、ロボット、電子機器及び造形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】精度がよく、安定した計測が可能な計測装置を提供する。【解決手段】本計測装置は、対象物に光を照射する照射部と、光が照射された対象物を撮像する撮像部と、撮像部で撮像された情報に基づき対象物を計測する計測部と、撮像部で撮像された情報が所定の条件を満たす場合に、対象物と照射部と撮像部との相対的な位置関係を変更制御する位置制御部と、を有する。これにより、精度がよく、安定した計測が可能な計測装置を提供することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、計測装置、計測方法、移動体、ロボット、電子機器及び造形装置に関する。
今日、例えば工場の様々な組立てライン等におけるFA(Factory Automation)分野においては、部品の検査又は認識等のために、非接触で計測が可能なアクティブステレオ方式の計測装置が用いられている。
このような非接触の計測装置としては、例えばレーザプローブ又はラインレーザを用いたセンシング方式等が知られているが、近年、エリア(面)で計測可能な、いわゆるプロジェクタ・カメラ方式が注目されている。
プロジェクタ・カメラ方式による三次元計測装置は、投影装置からパターン像(計測用パターン)を投影した対象物を、カメラ(撮像装置)で撮像し、この撮像画像から対応点を獲得する。そして、獲得した対応点から3次元形状を復元することで、被計測物体の3次元形状を計測する。
また、特許文献1(特開2015−10845号公報)には、安定的で精度の良い計測結果を取得することを目的とし、投影装置と対象物、撮像装置との位置関係に応じて、局所的に投影装置の光量を調整し、対象物からの反射光を適切な光量で撮像素子に入射させる技術が開示されている。
しかし、従来の投影光学ユニット(投影装置)を有する三次元計測装置、及び、特許文献1に開示されている技術は、形状計測時における、三次元計測装置と対象物の位置又は姿勢の関係によっては、対象物に投影する計測用パターンが撮像素子(カメラ)に正反射する不都合を生ずる。すなわち、強い光が部分的に撮像素子(カメラ)へ入射し、結果として撮像した画像中に輝度値が飽和した画素の領域が発生する(画像中に部分的なサチュレーションが生ずる)。
反対に、光を吸収しやすい色又は材質の対象物である場合、三次元計測装置と対象物の位置又は姿勢の関係によっては、対象物に投影する計測用パターンが対象物に吸収され、計測に必要な十分な光量の光が撮像素子(カメラ)に入射しない不都合(輝度コントラスト低下)を生ずる。結果として、撮像した画像中に十分な輝度コントラストが得られない画素の領域が発生する(画像中に部分的に暗い領域が生ずる)。
このような不都合が生じている画像に基づいて対象物の計測を行うと、計測結果の一部に欠損等が生じることから、計測精度や安定性という点で改善の余地があった。
本発明は、精度よく安定した計測が可能な計測装置、計測方法、移動体、ロボット、電子機器及び造形装置の提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、対象物に光を照射する照射部と、光が照射された対象物を撮像する撮像部と、撮像部で撮像された情報に基づき対象物を計測する計測部と、撮像部で撮像された情報が所定の条件を満たす場合に、対象物と照射部と撮像部との相対的な位置関係を変更制御する位置制御部と、を有する。
本発明によれば、精度よく安定した計測を行うことができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態の三次元計測装置のブロック図である。 図2は、第1の実施の形態の三次元計測装置により、対象物に計測用パターンが投影されている状態を示す図である。 図3は、光偏向素子の一例であるMEMSミラーの構成を示す図である。 図4は、三次元計測装置の制御ユニットの機能構成を示す図である。 図5は、無効領域の補完処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、無効領域の他の補完処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、三次元計測装置の制御ユニットの計測情報取得ユニットの一例を示す斜視図である。 図8は、第2の実施の形態のロボットの多関節を有するロボットアームを示す図である。 図9は、第3の実施の形態のスマートフォンを示す図である。 図10は、第4の実施の形態の移動体を示す図である。 図11は、第5の実施の形態の他の移動体を示す図である。 図12は、第6の実施の形態の3Dプリンタ装置を示す図である。
以下、添付図面を参照して、実施の形態の三次元計測装置の説明をする。
[概要]
一例として、パターン投影法を用いて対象物の三次元計測を行う三次元計測装置が適用例である場合、本実施の形態に係る計測装置は、三次元計測装置の計測結果において、サチュレーション又は輝度コントラスト低下による無効領域を認識する。また、無効領域に相当する対象物の部分、計測用パターンの投影角度、及び、撮像素子に対する反射光の入射角度を、無効領域周辺の有効な計測領域の計測結果から推定する。また、無効領域においてサチュレーション又は輝度コントラスト低下等を生じさせることのない、三次元計測装置と対象物の位置及び姿勢の関係を、推定された計測結果に基づいて計算する。そして、推定された位置及び姿勢に三次元計測装置を制御して撮像を行うことで、サチュレーション又は輝度コントラスト低下が生じていない撮像画像を得て、この撮像画像で、前の撮像時に得た撮像画像の無効領域を補間処理する。これにより、対象物を精度よく安定して計測することができる。
[第1の実施の形態]
この第1の実施の形態は、パターン投影法を用いて対象物の三次元形状の計測を行う三次元計測装置である。図1は、第1の実施の形態の三次元計測装置のブロック図である。また、図2は、第1の実施の形態の三次元計測装置により、対象物に計測用パターンが投影されている状態を示す図である。
図1に示すように、第1の実施の形態の三次元計測装置1は、計測情報取得ユニット20及び制御ユニット30を有する。
計測情報取得ユニット20は、図1及び図2に示すように、投影装置10及びカメラ装置21を有する。図1で示す投影装置10は投影部の一例であり、光源部としての複数のVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)素子が一次元または二次元に配列された垂直共振器面発光レーザアレイ(VCSELアレイ)11、光学系12、光偏向素子13を有する。また、VCSELアレイは、照射部の一例である。
計測情報取得ユニット20は、制御ユニット30の制御部31の制御に従い、VCSELアレイ11の複数の発光素子の光を光偏向素子13により偏向させて計測領域の対象物15に投影する。制御部31は、VCSELアレイ11の各発光素子の輝度と点灯タイミングを制御することで、図2に示すように、対象物15を含む領域に所定の計測用パターンの投影光14を投影する。
計測用パターンとしては、一例ではあるが、VCSELアレイ11の発光素子の点灯及び消灯(オン/オフ)を制御することで、白黒のグレイコードパターン等の所定の投影パターンが投影される。図1では、VCSELアレイ11の光をライン状へとするための光学系12が光源部とは独立して設けられているが、光源部に含まれていてもよい。
撮像部の一例であるカメラ装置21は、投影装置10が対象物15に投影する投影光14の投影中心300が撮像領域40の中心となるように固定された位置及び角度で、上述の計測領域を撮像する。
カメラ装置21は、レンズ210、撮像素子211を有する。撮像素子211としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)のイメージセンサ等を用いることができる。カメラ装置21に入射した光は、レンズ210を介して撮像素子211上に結像して光電変換される。撮像素子211で光電変換により生成された画像信号は、制御ユニット30の演算処理部32に供給される。
レンズ210には、VCSELアレイ11の発光波長を透過する狭帯域のフィルタが用いられていてもよい。これにより、計測時の周辺光(蛍光灯などの外乱となる光)の影響を抑え、精度の高い計測を行うことができる。なお、レンズ210の前段に狭帯域フィルタを設けてもよい。この場合も、同じ効果を得ることができる。さらに、発振波長が不可視光の範囲のレーザ光源を用いることで、環境光による可視光の影響がカットされ、より精度の高い計測を行うことができる。このような条件下で、撮像画像に無効領域が発生した場合、投影装置10から出射されるレーザ光が原因で、撮像画像に無効領域が発生していると特定して判断することができる。
制御ユニット30は、投影装置10による計測用パターン光の投影制御及びカメラ装置21による撮像制御等を行い、カメラ装置21が撮像した画像に関する情報である画像信号に基づいて、対象物15の3次元計測等の演算処理を行う。なお、制御部31は、投影装置10が投影する計測用パターン光を別のパターン光に切り替える制御を行ってもよい。また、制御部31は、演算処理部32が3次元座標の算出に用いるキャリブレーション情報を出力制御してもよい。
制御ユニット30の演算処理部32(計測部の一例)は、供給された画像信号に基づいて、対象物15の3次元形状に対応する3次元座標、または3次元座標に関する情報を算出(計測)する。演算処理部32は、算出された3次元形状を示す3次元形状情報を、制御部31の制御に従ってパーソナルコンピュータ装置等の外部機器に出力してもよい。
演算処理部32は、入力された画像信号に、有効なデータとしての取り扱いが困難であり、また、他の領域に比べて比較的取り扱いが困難である領域(無効領域)が存在していた場合、画像信号及び対象物15の3次元形状に基づき、次計測において、無効領域を補完する補完データを取得可能な計測情報取得ユニット20の位置及び姿勢に関する情報である位置姿勢情報を算出する。
制御ユニット30は、無効領域を補完する補完データを取得できるように、算出された位置姿勢情報に基づいて、移動機構を介して計測情報取得ユニット20の位置及び姿勢を制御する。これにより、三次元計測装置1は、次計測において、無効領域が存在しない正常な画像の撮像を行うことができる。
なお、位置姿勢情報の出力値は、三次元計測装置1の所定の基準原点に対する絶対値でも良いし、例えば計測時のロボットの手先位置及び姿勢に対する相対値等の別の座標に対する相対値でも良い。相対値を用いる場合、対象物15とロボット手先の相対値のみを利用するビジュアルフィードバック制御等にも適用可能である。
なお、図1は、制御ユニット30に対して1組の計測情報取得ユニット20が設けられている例であるが、制御ユニット30に対し複数組の計測情報取得ユニット20を設けてもよい。また、図1では計測情報取得ユニット20と制御ユニット30が独立して設けられているが、制御ユニット30の一部または全てが計測情報取得ユニット20に含まれていてもよい。
(光偏向素子の構成)
光偏向素子13は、レーザ光を一軸又はそれ以上の軸方向に走査可能な可動ミラーとなっている。可動ミラーとしては、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、ポリゴンミラー又はガルバノミラー等が知られているが、レーザ光を一軸又はそれ以上の軸方向に走査できれば、どのような光偏向素子を用いてもよい。その中でも小型化や軽量化を図ることができる点でMEMSミラーを用いることが好ましい。
可動ミラーは、例えば、光学系12により形成されたライン状の投影光を、対象物15上に一軸走査し、このライン状の投影光を光走査することで、2次元面状の投影パターンを形成する。
図3は、光偏向素子13の一例であるMEMSミラーの構成を示す図である。この図3に示すように、MEMSミラーは、支持部131に、可動部132と二組の蛇行状梁部133とを有する。
可動部132は反射ミラー1320を備えている。二組の蛇行状梁部133は、それぞれ一端が可動部132に連結され、他端が支持部131で支持されている。二組の蛇行状梁部133は、それぞれミアンダ形状の複数の梁部からなり、共に、第1の電圧の印加により変形する第1の圧電部材1331と、第2の電圧の印加により変形する第2の圧電部材1332とを各梁部に1つおきに有する。
第1の圧電部材1331と第2の圧電部材1332と隣り合う梁部ごとに独立に設けられている。二組の蛇行状梁部133は、それぞれ第1の圧電部材1331及び第2の圧電部材1332に電圧を印加することで変形し、可動部132の反射ミラー1320を回転軸周りに回転させる。
具体的には、第1の圧電部材1331と第2の圧電部材1332に逆位相となる電圧を印加し、各梁部に反りを発生させる。これにより、隣り合う梁部が異なる方向にたわみ、それが累積され、二組の蛇行状梁部133に連結する可動部132と共に反射ミラー1320が回転軸を中心に往復回動する。さらに、回転軸を回転中心とするミラー共振モードに合わせた駆動周波数をもつ正弦波を逆相で第1の圧電部材1331と第2の圧電部材1332とに印加することで、低電圧で非常に大きな回転角度を得ることができる。
なお、駆動波形としては、上述の正弦波以外であっても、例えばノコギリ波等の他の波形でもよい。また、共振モードに限らず、非共振モードで駆動させてもよい。また、MEMSミラーの駆動方式は、例えば静電式、圧電式又は電磁式等、いずれの駆動方式を用いてもよい。
(制御部の機能構成)
図4は、三次元計測装置1の制御ユニット30の機能構成を示す図である。この図4において、演算処理部32は、カメラ装置21から供給された画像信号を解析する。演算処理部32は、画像信号の解析結果と、キャリブレーション情報とを用いた演算処理により、3次元情報の復元処理を行い、これにより対象の3次元計測を実行する。演算処理部32は、復元された3次元情報を制御部31に供給する。
制御部31は、システム制御部310と、パターン記憶部311と、光源駆動・検出部312と、光走査駆動・検出部313と、撮像制御部314とを有する。
光走査駆動・検出部313は、システム制御部310の制御に従い、光偏向素子13を駆動する。システム制御部310は、光偏向素子13に照射された光を対象物15に照射するように、光走査駆動・検出部313を制御する。撮像制御部314は、システム制御部310の制御に従いカメラ21の撮像タイミング及び露光量を制御する。
光源駆動・検出部312は、システム制御部310の制御に従いVCSELアレイ11の各発光素子の点灯及び消灯を制御する。また、光源駆動・検出部312は、VCSELアレイ11の発光量をモニタリングしており、環境変化又は光源の劣化が生じた際でも一定の光量になるようにフィードバック制御を行う。
パターン記憶部311は、例えば三次元計測装置1の不揮発性の記憶部に記憶されている計測用パターン光を形成するためのパターン情報を読み出す。パターン記憶部311は、システム制御部310の制御に従い、パターン情報を読み出してシステム制御部310に供給する。システム制御部310は、パターン記憶部311から供給されたパターン情報に基づき、光源駆動・検出部312を制御する。
システム制御部310は、演算処理部32から供給された、復元された3次元情報に基づき、パターン記憶部311に対してパターン情報の読み出しを指示する。システム制御部310は、パターン記憶部311により読み出されたパターン情報に従い光源駆動・検出部312を制御する。
また、システム制御部310は、読み出したパターン情報に応じて演算処理部32に対して演算方法を指示する。
演算処理部32、システム制御部310及び撮像制御部314は、CPU(Central Processing Unit)上で動作する計測プログラムにより実現する。具体的には、CPUは、ROM(Read Only Memory)から計測プログラムを読み出して実行することにより、演算処理部32、システム制御部310及び撮像制御部314を実現する。
演算処理部32は、入力された画像信号の画像に、有効なデータとして取り扱いが困難であり、また、他の領域に比べて取り扱いが困難である領域である無効領域が存在していた場合、画像信号及び対象物15の3次元形状に基づき、次計測において、無効領域を補完する補完データを取得可能な計測情報取得ユニット20の位置及び姿勢を示す位置姿勢情報を算出する。
位置制御部の一例である制御ユニット30は、無効領域を補完する補完データを取得できるように、算出された位置姿勢情報に基づいて、移動機構を介して計測情報取得ユニット20の位置及び姿勢を制御する。これにより、次計測において、無効領域が存在しない正常な画像の撮像を行うことができる。
なお、演算処理部32、システム制御部310及び撮像制御部314のうち、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。また、演算処理部32、システム制御部310及び撮像制御部314以外のブロックも計測プログラムで実現してもよい。
(無効領域の補完処理)
図5は、システム制御部310による、上述の無効領域の補完処理の流れを示すフローチャートである。システム制御部310は、計測プログラムに基づいて、図5のフローチャートに示す各処理を実行制御する。
まず、ステップS1では、システム制御部310が、対象物15の形状計測を行うように、計測情報取得ユニット20を制御する。ステップS2では、システム制御部310が、ステップS1の計測で得た計測結果が、対象物15に対する初回の計測結果であるか、又は、2回目以降の計測で、補完用データを取得するための計測で得た計測結果であるかを判断する。対象物15に対する初回の計測結果である場合、処理はステップS3に進み、補完用データを取得するための計測である場合、処理はステップS4に進む。
ステップS4では、システム制御部310が、前回の計測時に撮像した撮像画像の無効領域を、今回、撮像した撮像画像から得た補完データで補完して、新たな形状計測データを生成する。これにより、処理はステップS3に進む。
一方、ステップS2で対象物15に対する初回の計測結果であると判別されることでステップS3に進むと、システム制御部310は、初回の計測で得られた撮像画像に、サチュレーション又は輝度コントラスト低下が発生している無効領域が存在するか否かを判別する。無効領域が存在する場合、処理がステップS5に進み、無効領域が存在しない場合、この図5のフローチャートの全処理が終了となる。
無効領域が存在することで、処理がステップS5に進むと、システム制御部310は、無効領域に対して、サチュレーション又は輝度コントラスト低下を発生させない撮像を行うための、計測情報取得ユニット20の位置及び姿勢を示す位置姿勢情報を算出するように、演算処理部32を制御する。
ステップS6では、システム制御部310が、算出された位置姿勢情報に基づいて、移動機構を介して計測情報取得ユニット20を移動制御する。これによりステップS1に処理が戻る。ステップS1では、計測情報取得ユニット20が、移動制御された姿勢及び位置で対象物15を撮像することで、補完データ生成用の撮像画像を得る。ステップS4では、システム制御部310が、補完データ生成用の撮像画像の画像データから無効領域に相当する画像データを抽出して生成した補完データを生成する。そして、システム制御部310は、この補完データで、先に撮像した撮像画像の無効領域を補完して新たな形状計測データを生成する。
システム制御部310は、ステップS3で無効領域を検出しなくなるまで、又は、無効領域の大きさが所定以下となるまで、又は、撮像画像上の中央の領域等の主要領域から無効領域を検出しなくなるまで、ステップS1〜ステップS6の処理を繰り返し実行する。このようにして生成された対象物15の形状計測データは、サチュレーション又は輝度コントラスト低下が発生していない撮像画像から得られたデータである。このため、この形状計測データに基づいて、正確な距離情報を生成でき、三次元計測装置1の測距精度の向上を図ることができる。
なお、ステップS6で計測情報取得ユニット20を移動させた後のステップS1での計測では、前回計測時からカメラ装置21の撮像タイミング又は露光量を変更してもよいし、光源駆動・検出部312又は光走査駆動・検出部313のパラメータを変更しても良い。
(補完処理の変形例)
ステップS4でデータ補完に用いる計測データは、補完データのために再計測した計測データのうち、ステップS3で判定した無効領域のみの計測データでも良いし、計測データの全て又は一部でも良い。
また、データ補完手法として、前回計測時のデータにそのまま重畳してもよいし、その後、部分的にダウンサンプリングを行っても良い。すなわち、例えば補完用の計測データ全てを補完に適用する際、ステップS3で有効な計測領域と判定された領域のみダウンサンプリングを行っても良い。
また、無効領域に相当する補完データのみを生成して、補完処理を行ってもよい。この場合、図6のフローチャートに示すように、ステップS12及びステップS13の計測より前に、システム制御部310が、ステップS11において、今回の計測が、補完データを生成するための計測か否かを判別する。
今回の計測が、補完データを生成するための計測である場合(ステップS11:Yes)、ステップS13に処理が進み、システム制御部310が、無効領域に相当する領域のみの撮像を行うように計測情報取得ユニット20を制御する。ステップS14では、システム制御部310が、無効領域に相当する領域の撮像画像に基づいて補完データを生成し、前に撮像した撮像画像の無効領域を、この補完データで補完処理して新たな形状計測データを生成する。
これに対して、今回の計測が、初回の計測等のように補完データを生成しない計測である場合、対象物15の撮像が行われ(ステップS12)、この撮像画像に無効領域が存在する場合は、無効領域が検出される(ステップS3)。すると、無効領域が発生しない位置及び姿勢に計測情報取得ユニット20が制御され(ステップS5、ステップS6)、次回の計測(ステップS13)で、無効領域に相当する領域のみの撮像画像が撮像される。そして、無効領域に相当する領域のみ補完データが生成され、これにより、無効領域の補完処理が行われる(ステップS14)。
この変形例の場合、無効領域の補完に用いる部分だけ計測すれば良いため、計測処理が全体を計測する時よりも高速になり、処理全体の処理速度を速くすることができる。
(無効領域の判定処理の詳細)
次に、図5及び図6のフローチャートのステップS3における、無効領域の判定処理を詳細に説明する。上述の無効領域は、輝度値が飽和した画素領域、輝度コントラストが低い領域、対象物15の形状により投影するパターンが遮蔽され影となって撮像画像上に現れる領域(いわゆるオクルージョン領域)等がある。
対象物15の形状計測を行う場合、複数枚の計測用パターンを投影し、その計測用パターン毎に撮像を行い、画像を取得する。そして、撮像した枚数分の撮像画像を用いて無効領域の抽出が行われる。例えば、輝度値が飽和した無効領域としては、取得した各撮像画像において輝度値が飽和している全ての画素の領域を、輝度値が飽和した画像領域として抽出する。また、輝度コントラストが低い無効領域としては、位相シフト法を用いて計測を行う場合において、画素毎に検出する位相と同時に検出した振幅値が所定の閾値よりも小さい画素の領域を、輝度コントラストが低い無効領域として抽出する。
影となるオクルージョン領域の無効領域としては、投影領域全体を光らせるパターンを投影した様子の撮像画像において、予め設定しておいた閾値よりも輝度が低い領域をオクルージョン領域の無効領域として抽出する。
このように抽出した無効領域が計測結果に存在していれば、無効領域があると判定できる。また、領域の面積が所定の閾値以上か否か等、抽出した領域に対して新たに指標を設定し、その指標に対して予め設定した値を超えるか否かに基づいて、無効領域としてみなすか否かの判定を行っても良い。また、輝度飽和領域、輝度コントラスト低下領域、オクルージョン領域等のうち、いずれかに該当する領域のみを無効領域として抽出しても良い。また、予め設定した回数分、ステップS4の処理を繰り返し実行して生成したデータであれば、無効領域が残っていても、これ以上データ補完が可能な無効領域は存在しないと見なし、図5又は図6のフローチャートの処理を終了してもよい。
(位置姿勢情報の算出動作の詳細)
次に、図5及び図6のフローチャートのステップS5における位置姿勢情報の算出動作の詳細を説明する。上述のように、無効領域は、輝度飽和領域、輝度コントラスト低下領域、オクルージョン領域等に分類される。無効領域となる原因はそれぞれ異なるが、何れの場合も(1)無効領域中の対象物15の面の法線方向、(2)無効領域に照射されている投影装置10からの計測用パターン光の入射角度、及び、(3)計測用パターン光が対象物15によって反射されたことで生じる反射光がカメラ装置21に向かう角度を推定する必要がある。
対象物15が既知の物体で、有効な計測領域に特徴点が含まれており、十分に認識できている場合には、対象物15に対する投影装置10及びカメラ装置21の位置姿勢情報は、概略的に既知となり、無効領域に対応する対象物15の形状は、形状モデルから推定されるので、無効領域の画素毎に対象物15の面の法線方向は推定できる。また、対象物15に対する投影装置10及びカメラ装置21の位置姿勢情報は、概略的に既知であり、無効領域の対象物15の位置も概略的に分かる。このため、投影装置10及びカメラ装置21のキャリブレーション情報から無効領域の画素毎に投影されている計測用パターン光の入射角度と、その領域からカメラ装置21に向かう反射光の角度も推定できる。
対象物15が未知の物体又は既知の物体であっても特徴点が含まれておらず認識困難な場合は、無効領域周辺の有効な計測領域を含む範囲を抽出し、その中で小領域に更に分割し、有効な計測領域と無効領域を含む小領域を所定数生成する。そして、その小領域内で平面を推定し、無効領域中の面に対する法線方向を推定する。
また、小領域内に含まれる有効な計測領域情報から、小領域内の無効領域において投影されているパターン光の入射角度を推定する。例えば、投影パターンが縞パターンである場合、縞パターンの変化方向を推定し、無効領域周辺に投影されているパターンから、その方向における投影角度の変化量を推定することができる。このため、無効領域周辺に投影されている計測用パターン光の入射角度より、無効領域における計測用パターン光の入射角度を推定できる。また、無効領域の各画素から、無効領域に向かう方向も推定できるため、これらの情報より、カメラ装置21に向かう反射光の角度も推定できる。
このように、推定された各情報を用いて、無効領域の種類毎(輝度飽和領域、輝度コントラスト低下領域、オクルージョン領域等)に、計測情報取得ユニット20のデータ補完が可能な移動位置及び姿勢を判断する。
(無効領域の種類毎の計測情報取得ユニットの移動制御)
次に、無効領域の種類毎の、計測情報取得ユニット20の移動制御を説明する。輝度飽和領域では、正反射に近い角度で無効領域に光が入射しているため、次計測では正反射となる軸から角度をつけて測定する必要がある。先に推定した無効領域における対象物15の面の法線方向に対して、無効領域に照射されている投影装置10からのパターン光入射角度、及びその領域からカメラ装置21に向かう反射光の角度が、所定量変化する様に、計測情報取得ユニット20の位置及び(又は)姿勢を変化させる。
図7に示すように撮像部であるカメラ装置21に対して−A側に投影部である投影装置10が設けられた計測情報取得ユニット20を例として、移動制御の一例を説明する。撮影領域、すなわち計測領域においては、図7に示す+A側の領域よりも−A側の領域の方が、正反射が生じた場合、輝度飽和領域が生じやすい。これは、撮影領域(計測領域)の+A側の領域よりも−A側の領域の方が、投影装置10に近く、光が強く当たりやすいためである。このため、輝度飽和領域が計測領域−A側にて生じた場合、制御ユニット30は、計測情報取得ユニット20を−A側に移動させ、計測情報取得ユニット20に対して計測対象である対象物15を、より+A側に位置させる。これにより、次計測において、無効領域であった領域の計測を行うことができる。
具体的には、制御ユニット30は、計測情報取得ユニット20を、測定領域の水平方向長さの半分ほどの長さ分移動させる。これにより、次計測において、元々計測領域の−A側に位置していた計測対象を、計測領域の+A側に位置させることができ、次計測において、無効領域であった領域の計測を行うことができる。
また、別の移動制御例を説明すると、例えば対象物15が既知の物体である場合、予め既知の物体上に所定の点を定めておく。この所定の点が、常に計測情報取得ユニット20の原点(計測情報取得ユニット20に設定される所定の点)から考えて、一定の間隔を保ちながら正面を向くように、予め定めた方向に予め決めた量だけ、制御ユニット30が計測情報取得ユニット20を回転移動させる。例えば、次計測において回転移動により、元々計測領域の−A側に位置していた計測対象を、計測領域の+A側に位置させることで、次計測において、無効領域であった領域の計測を行うことができる。
これに対して、輝度コントラスト低下領域では、輝度飽和領域とは反対に、光の入射量が少ないため、次計測では正反射となる軸に近い角度で測定する必要がある。この場合も、先に推定した無効領域における対象物15の面の法線方向に対して、無効領域に照射されている投影装置10からのパターン光入射角度、及びその領域からカメラ装置21に向かう反射光の角度が、所定分の量変化するように、制御ユニット30が計測情報取得ユニット20の位置及び(又は)姿勢を変化させる。
この場合における、移動制御の一例を説明する。図7に示す計測情報取得ユニット20の場合、カメラ装置21に対して−A側に投影装置10が設けられている。このため、カメラ装置21の全撮影領域(計測領域)のうち、+A側の撮像領域の方が投影装置10から遠いため、光が当たりにくく、輝度コントラスト低下領域が生じやすい。このようなことから、輝度コントラスト低下領域が計測領域の+A側に生じた場合、制御ユニット30は、計測情報取得ユニット20を+A側に移動させる。
具体的には、制御ユニット30は、測定領域の水平方向の長さの半分の長さ分、計測情報取得ユニット20を移動させる。これにより、元々計測領域の+A側に位置した対象物15を、次計測において、計測領域の−A側に位置させることができ、次計測で無効領域となるはずの領域の計測を行うことができる。
また、別の移動制御例を説明する。例えば、対象物15が「既知」の物体である場合、予め既知の物体上に所定の点を定めておく。この所定の点が常に計測情報取得ユニット20の原点(計測情報取得ユニット20に設定される所定の点)から考えて、一定の間隔を保ちながら正面を向くように、予め定めた方向に予め決めた量だけ、制御ユニット30が計測情報取得ユニット20を回転移動させて対象物の計測を行う。
なお、対象物15の反射モデルが既知の場合、制御ユニット30は、次計測の位置及び姿勢の算出に、その反射モデル情報を用いる。これにより、制御ユニット30は、計測情報取得ユニット20の、より適した位置及び姿勢を算出することができる。
これに対して、対象物15が「未知」の物体の場合、制御ユニット30は、対象物15の有効な計測領域内の形状情報における中心点を算出し、その点に対して、上述の既知の物体で行ったように、計測情報取得ユニット20を回転移動させて対象物の計測を行う。
次に、オクルージョン領域においては、その領域に投影される投影装置10からのパターン光が、対象物15の形状により生じているため、推定された領域中の対象物15の面の法線方向、及び無効領域に照射されている投影装置10からのパターン光入射角度より、計測情報取得ユニット20をどちらに回り込ませて計測を行えばオクルージョン領域を次回の計測で補完できるかを推定できる。
この場合における移動制御の一例を説明する。図7に示すように、カメラ装置21に対して−A側に投影装置10が設けられている計測情報取得ユニット20の場合、対象物15に対して−A側から光が当たる。このため、対象物15に凹部または凸部が存在していた場合、凹部または凸部により光が遮蔽され、凹部または凸部の+A側にオクルージョン領域が生じやすい。この場合、計測情報取得ユニット20を「所定の角度」で回転させ、又は、図7の+A側に移動させることで、次計測時に無効領域となるはずの領域を計測することができる。
一例ではあるが、「所定の角度」としては、90度〜270度が好ましく、また、180度を除く90度〜270度が、より好ましい。これは、上述の計測用パターンとして、一方向の縞パターンの投影のみを行う計測情報取得ユニット20において、縞パターンの方向と同じ方向に対象物15のエッジが存在した際に計測精度が悪くなる不都合を防止するためである。
また、別の移動制御例として、上述のように輝度飽和領域および輝度コントラスト低下領域で行ったように、制御ユニット30は、所定の点を定めて計測情報取得ユニット20を回転移動してもよい。
なお、上述の輝度飽和領域、輝度コントラスト低下領域、オクルージョン領域等の無効領域が複数存在する場合、制御ユニット30は、対象物15の計測領域の位置、又は、無効領域の種類で決定した優先順位に従って、無効領域を補完するように、計測情報取得ユニット20を移動させる。これにより、次計測時に無効領域となるはずの領域のうち、優先順位の高い無効領域を計測することができる。
また、上述のように、計測用パターンとして、一方向の縞パターンの投影のみを行う計測情報取得ユニット20の場合、縞パターンの方向と同じ方向に対象物15のエッジが存在すると、計測精度が悪くなる。このため、制御ユニット30は、データ補完時の計測の際に、計測情報取得ユニット20を所定の角度分、回転させた後に、データ補完の計測を行う。「所定の角度」とは、対象物15のエッジと縞パターンの方向が重ならない角度であり、両者の角度差として、少なくとも3度以上の角度差が存在することが好ましい。一例として、90度の角度差があれば、より好ましい。これにより、縞パターンの方向と同じ方向に対象物15のエッジが存在した際に計測精度が悪くなる不都合を防止することができる。
(第1の実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、第1の実施の形態の三次元計測装置1は、測距用の撮像画像中にサチュレーション又は輝度コントラスト低下等が発生した場合、サチュレーション又は輝度コントラスト低下等が発生している領域を無効領域として認識する。また、無効領域に相当する対象物15の部分、計測用パターンの投影角度、及び、カメラ装置21に対する反射光の入射角度を、無効領域周辺の有効な計測領域の計測結果から推定する。また、無効領域においてサチュレーション又は輝度コントラスト低下を生じさせることのない、計測情報取得ユニット20と対象物15の位置及び姿勢の関係を、推定された計測結果に基づいて計算する。
そして、推定された位置及び姿勢に計測情報取得ユニット20を制御して撮像を行うことで、サチュレーション又は輝度コントラスト低下等が生じていない撮像画像を得て、この撮像画像で、前の計測時に得た撮像画像の無効領域を補完処理する。これにより、対象物15の三次元形状を精度よく安定して計測することができる。加えて、何度も測り直しをする必要が無くなり、データ補完された欠損等が含まれない計測データを短時間で取得することができる。
(移動対象の変形例)
上述の第1の実施の形態の説明では、補完データを形成可能となるように、計測情報取得ユニット20の位置及び姿勢を変更することとした。しかし、制御ユニット30は、
1.計測用パターン光が照射される対象物15の位置及び姿勢を変更してもよい。
2.投影装置10のみ位置及び姿勢を変更してもよい。
3.カメラ装置21のみ位置及び姿勢を変更してもよい。
4.投影装置10及びカメラ装置21の相対的な位置関係を変更してもよい。
いずれの場合も各装置に移動機構を設け、システム制御部310が、この移動機構を制御して、位置及び姿勢等を変更することで、上述と同じ効果を得ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態の説明をする。この第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態の三次元計測装置1を設けたロボットの例である。図8は、第2の実施の形態のロボットの多関節を備えたロボットアーム70を示す図である。この図8において、ロボットアーム70は、対象物15をピッキングするためのハンド部71を備え、ハンド部71の直近に、第1の実施の形態として説明した三次元計測装置1が設けられている。ロボットアーム70は、それぞれ屈曲可能な複数の可動部を備え、ハンド部71の位置及び向きを、制御に従い変更する。
三次元計測装置1は、光の投影方向がハンド部71の向く方向に一致するように設けられ、ハンド部71のピッキング対象となっている対象物15を計測する。
第2の実施の形態のロボットは、ロボットアーム70に設けられた三次元計測装置1により、ピッキングの対象物15を近距離から計測することができる。このため、カメラ装置等により、ピッキングの対象物15を遠方から計測する場合と比較して、計測精度の向上を図ることができる。また、カメラ装置等により遠方から計測する場合生じ得る計測範囲にロボットアーム70が侵入して邪魔になるといった事も無く、リアルタイムフィードバックも行いやすい。
更に、三次元計測装置1の計測範囲とロボットハンド部71が重なり合わない位置に三次元計測装置1を設けることで、ロボットハンド部71と計測範囲が重なることで計測範囲が狭くなるといった課題に対して、より効果を奏する。
例えば、工場の様々な組立てライン等におけるFA(Factory Automation)分野においては、部品の検査及び認識等のために、ロボットアーム70等のロボットが利用される。このロボットに三次元計測装置1を設けることにより、部品の検査及び認識を精度よく行うことができる。
加えて、ロボットアーム70の先端部に三次元計測装置1を設けてもよい。この場合、例えば狭所や内径が開口径より大きいツボ等のように、口部の径よりも胴部の径の方が大きい対象物15の内部空間にロボットアーム70を入れて内面を計測できる。すなわち、作業エリアが限られる対象物15でも、ロボットアーム70の可動範囲であれば計測を行うことができる。
なお、ロボットアーム70への取り付け面と、三次元計測装置1の長軸方向を含む面とを平行に揃えて設ける。これにより、ロボットアーム70の先端部の各軸方向の長さを短くすることができる。このため、三次元計測装置1全体を省スペース化でき、周辺環境との干渉を緩和することができる。
また、測距用の撮像画像に無効領域が存在する場合、画像信号及び3次元形状に基づき、次計測において、補完データの取得が可能となる位置及び姿勢を示す位置姿勢情報を、ロボットアーム70にフィードバックする。これにより、ロボットアーム70の制御を簡易に行うことができ、補完データを取得して行った計測結果に基づいて、より高精度な部品検査又は認識等を行うことができる。
また、三次元計測装置1位置及び姿勢の関係は、計測対象に対して相対的に変更されればよい。このため、三次元計測装置1をロボットアーム70に設けた図8の例に対して、計測対象をロボットアーム70に設け、両者の相対的な位置関係及びロボットアーム70の姿勢を変更しても良い。
具体的に説明すると、計測対象をロボットアーム70に設けた場合、三次元計測装置1と計測対象の位置及び姿勢の相対的な関係は、無効領域の種類毎の計測情報取得ユニットの移動制御として上述した位置関係となるように変更されれば良い。
すなわち、輝度飽和領域が計測領域−A側にて生じた場合、三次元計測装置1は、ロボットアーム70を図7に示す+A方向に移動させる。この際、測定領域の水平方向長さの半分の長さ分、ロボットアーム70を移動させれば、元々計測領域の−A側に位置していた対象物15を、次計測の際に、計測領域の+A側に位置させることができる。これにより、次計測で無効領域となるはずであった領域の計測を行うことができる。
また、輝度コントラスト低下領域が計測領域の+A側にて生じていた場合、三次元計測装置1は、ロボットアーム70を図7のB方向に移動させる。この際、測定領域の水平方向の長さの半分の長さ分、ロボットアーム70を移動させる。一例として、測定領域の水平方向長さが100mmであれば50mm、図7のB方向にロボットアーム70を移動させる。これにより、計測領域の+A側に位置していた対象物15を、次計測の際に、計測領域の−A側に位置させることができ、次計測で無効領域となるはずであった領域の計測を行うことができる。
また、オクルージョン領域が生じた場合には、ロボットアーム70を例えば180度回転させ、又は、ロボットアーム70を図7のB方向に移動させる。これにより、上述のように、次計測で無効領域となるはずであった領域の計測を行うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態は、第1の実施の形態で説明した三次元計測装置1を、例えばスマートフォン又はパーソナルコンピュータ装置等の電子機器に設けた例である。
図9は、三次元計測装置1が設けられたスマートフォン80を示す図である。スマートフォン80には、三次元計測装置1と使用者の認証機能が設けられている。使用者の認証機能は、例えば専用のハードウェアにより設けられる。なお、「認証機能部」は、専用のハードウェアの他、コンピュータ構成のCPUがROMなどのプログラムを実行して実現してもよい。
計測装置1は、使用者81の顔、耳又は頭部の形状等を計測する。この計測結果に基づいて、認証機能部は、使用者81がスマートフォン80に登録された正規のユーザであるか否かを判定する。
第3の実施の形態は、三次元計測装置1をスマートフォン80に設けることで、高精度に使用者81の顔、耳又は頭部の形状等を計測できるため、ユーザ認識精度を向上させることができる。なお、第3の実施の形態の説明では、三次元計測装置1をスマートフォン80に設けることとしたが、パーソナルコンピュータ装置又はプリンタ装置等の、他の電子機器に設けてもよい。また、個人認証機能以外の他の機能に、三次元計測装置1を用いてもよい。
また、無効領域が存在する場合、画像信号及び3次元形状に基づき、次計測において、補完データを取得可能な位置姿勢を示す位置姿勢情報をスマートフォン80の表示部に表示する。これにより、ユーザがスマートフォン80の位置及び姿勢を制御して、データ補完した計測結果より、より高精度な認証処理を行うことができる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態を説明する。第4の実施の形態は、第1の実施の形態で説明した三次元計測装置1を、移動体に設けた例である。図10は、三次元計測装置1を、移動体の一例である自動車に設けた例である。この図10において自動車の車内85には、三次元計測装置1及び運転支援機能が設けられている。運転支援機能は、例えば専用のハードウェアにより設けられている。
なお、「運転支援機能」は、専用のハードウェア以外であっても、コンピュータ構成のCPUがROM等のプログラムを実行して実現してもよい。三次元計測装置1は、運転者86の顔及び姿勢等を計測する。この計測結果に基づいて、運転支援機能は、運転者86の状況に応じた適切な運転支援を行う。
上述の三次元計測装置1を自動車に設けることで、高精度に運転者86の顔及び姿勢等を計測することができ、車内85の運転者86の状態認識精度を向上させることができる。
なお、第4の実施の形態では、三次元計測装置1を自動車に設けることとしたが、三次元計測装置1を電車の車内又は飛行機の操縦席(又は客席)等に設けてもよい。また、運転者86の顔及び姿勢等の状態認識に三次元計測装置1を用いる以外でも、搭乗者又は車内85の様子の認識等に三次元計測装置1を用いてもよい。また、三次元計測装置1は、運転者86の個人認証を行い、車の運転者として予め登録された正規の運転者か否かを判断する、自動車のセキュリティに用いてもよい。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態の説明をする。図11は、第5の実施の形態の他の移動体を示す図である。図11に示す移動体は、自律走行が可能な移動体に三次元計測装置1を設けた例である。移動体87には第1の実施の形態で説明した三次元計測装置1が設けられている。三次元計測装置1は、移動体87の周囲の物体までの距離をそれぞれ計測する。この計測結果に基づいて、移動体87は、机88の位置等の室内89のレイアウトを認識し、自身の移動経路を算出する。
このように、第5の実施の形態では、三次元計測装置1を移動体87に設けることで、高精度に移動体87の周辺の物体の位置を認識して移動経路を算出することができ、移動体87の運転の支援を行うことができる。なお、この例は、三次元計測装置1を小型の移動体87に設ける例であるが、三次元計測装置1を自動車等に設けてもよい。また、屋内だけでなく、三次元計測装置1を屋外で用いてもよく、建造物等の計測に用いてもよい。
また、無効領域が存在する場合、画像信号及び3次元形状に基づき、次計測において、補完データを取得可能な位置姿勢を示す位置姿勢情報を移動体87にフィードバックする。これにより、移動体87の制御を簡易に行え、データ補完した計測結果より、より高精度な経路判断及びレイアウト算出を行うことができる。
(第6の実施の形態)
次に、第6の実施の形態を説明する。第6の実施の形態は、上述の三次元計測装置1を、造形装置の一例である3Dプリンタ装置に設けた例である。図12は、3Dプリンタ装置の斜視図である。この図12に示すように、三次元計測装置1は、3Dプリンタ装置90のヘッド部91に設けられている。ヘッド部91は、形成物92を形成するための造形液を吐出するノズル93を有する。三次元計測装置1は、3Dプリンタ装置90で形成される形成物92の形成中等に、形状の計測を行う。3Dプリンタ装置90は、この計測結果に基づいて、形成物92を形成制御する。
このように、第6の実施の形態の3Dプリンタ装置90は、三次元計測装置1により、形成物92の形成中等に形状の計測を行うことができ、形成物92の高精度な造形を行うことができる。
なお、この例では、三次元計測装置1を3Dプリンタ装置90のヘッド部91に設けることとしたが、3Dプリンタ装置90の他の箇所に設けてもよい。
また、無効領域が存在する場合、画像信号及び対象物15の3次元形状に基づき、次計測において、補完データを取得可能な位置姿勢を示す位置姿勢情報を3Dプリンタ装置90にフィードバックする。これにより、3Dプリンタ装置90の制御を簡易に行え、データ補完した計測結果より、より高精度な形成制御が出来る。
最後に、上述の各実施の形態は、一例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な各実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。また、各実施の形態及び各実施の形態の変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 三次元計測装置
10 投影装置
11 垂直共振器面発光レーザアレイ(VCSELアレイ)
12 光学系
13 光偏向素子
14 計測用パターンの投影光
15 対象物
20 計測情報取得ユニット
21 カメラ装置
30 制御ユニット
31 制御部
32 演算処理部
40 撮像領域
210 レンズ
211 撮像素子
300 投影光の投影中心
特開2015−10845号公報

Claims (17)

  1. 対象物に光を照射する照射部と、
    前記光が照射された対象物を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された情報に基づき前記対象物を計測する計測部と、
    前記撮像部で撮像された情報が所定の条件を満たす場合に、前記対象物と前記照射部と前記撮像部との相対的な位置関係を変更制御する位置制御部と、
    を有する計測装置。
  2. 前記位置制御部は、前記対象物と前記照射部との相対的な位置関係を変更制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記位置制御部は、前記照射部と前記撮像部との相対的な位置関係を変更制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  4. 前記位置制御部は、前記撮像部と前記対象物との相対的な位置関係を変更制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  5. 前記撮像部で撮像された情報に含まれる前記所定の条件を満たす領域を、相対的な位置関係の変更後に前記撮像部で撮像された情報で補完処理する補完処理部を、さらに備えること
    を特徴とする請求項1又は請求項4に記載の計測装置。
  6. 前記位置制御部が所定の条件を満たす場合は、撮像された情報に、所定の値以上の輝度値の領域が存在する場合、又は、撮像された情報に、所定の値以下の輝度コントラストの領域が存在する場合であること
    を特徴とする請求項1から請求項5のうち、いずれか一項に記載の計測装置。
  7. 前記照射部は、所定パターンのパターン光を前記対象物に照射すること
    を特徴とする請求項1から請求項6のうち、いずれか一項に記載の計測装置。
  8. 照射部が、対象物に光を照射する照射工程と、
    撮像部が、前記光が照射された対象物を撮像する撮像工程と、
    計測部が、前記撮像工程で撮像された情報に基づき前記対象物を計測する計測工程と、
    位置制御部が、前記撮像部で撮像された情報が所定の条件を満たす場合に、前記対象物
    と前記照射部と前記撮像部との相対的な位置関係を変更制御する位置制御工程と、
    を有する計測方法。
  9. 前記位置制御工程では、前記位置制御部が、前記対象物と前記照射部との相対的な位置関係を変更制御すること
    を特徴とする請求項8に記載の計測方法。
  10. 前記位置制御工程では、前記位置制御部が、前記照射部と前記撮像部との相対的な位置関係を変更制御すること
    を特徴とする請求項8に記載の計測方法。
  11. 前記位置制御工程では、前記位置制御部が、前記撮像部と前記対象物との相対的な位置関係を変更制御すること
    を特徴とする請求項8に記載の計測方法。
  12. 前記位置制御工程で所定の条件を満たす場合は、撮像された情報に、所定の値以上の輝度値の領域が存在する場合、又は、撮像された情報に、所定の値以下の輝度コントラストの領域が存在する場合であること
    を特徴とする請求項8から請求項11のうち、いずれか一項に記載の計測方法。
  13. 前記照射工程では、前記照射部が、所定パターンのパターン光を前記対象物に照射すること
    を特徴とする請求項8から請求項12のうち、いずれか一項に記載の計測方法。
  14. 請求項1から請求項7のうち、いずれか一項に記載の計測装置と、
    前記計測装置を装着した多関節アームと、
    を備えることを特徴とするロボット。
  15. 請求項1から請求項7のうち、いずれか一項に記載の計測装置と、
    前記計測装置による使用者の計測結果に基づいて使用者の認証を行う認証部と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  16. 請求項1から請求項7のうち、いずれか一項に記載の計測装置と、
    前記計測装置による計測結果に基づいて移動体の運転を支援する運転支援部と、
    を備えることを特徴とする移動体。
  17. 請求項1から請求項7のうち、いずれか一項に記載の計測装置と、
    前記計測装置による計測結果に基づいて形成物を形成するヘッドと、
    を備えることを特徴とする造形装置。
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