JP2021151891A - プラスチック容器及びそのリサイクル方法 - Google Patents

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達郎 青木
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太一 中嶋
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Abstract

【課題】リサイクルによって高品質な再生樹脂を得ることが可能なプラスチック容器を提供する。【解決手段】本発明によれば、内容物を収容するプラスチック容器であって、前記容器の内面側から順に、内層と、中間層と、外層を備え、前記中間層は、水溶性であり、前記内層と前記外層は、比重が互いに異なっている、プラスチック容器が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチック容器及びそのリサイクル方法に関する。
特許文献1には、マヨネーズ等の内容物を収容可能なプラスチック容器が開示されている。
特開2016−190654号公報
特許文献1のようなプラスチック容器は、内容物を使い切った後は破棄されることが多いが、環境への影響を考慮すると、プラスチック容器をリサイクルして、再生樹脂を得ることが望まれる。
しかし、特許文献1のようなプラスチック容器では、内面に内容物が付着しており、洗浄しても容易に除去できない場合があり、このようなプラスチック容器をリサイクルして得られる再生樹脂は品質が高くなりにくい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、リサイクルによって高品質な再生樹脂を得ることが可能なプラスチック容器を提供するものである。
本発明によれば、内容物を収容するプラスチック容器であって、前記容器の内面側から順に、内層と、中間層と、外層を備え、前記中間層は、水溶性であり、前記内層と前記外層は、比重が互いに異なっている、プラスチック容器が提供される。
本発明のプラスチック容器は、リサイクルの際に、水溶性樹脂を含む中間層を溶解させることによって内層と外層を分離した上で、比重に基づいて内層と外層を選別することができる。このため、外層のみを取り出して高品質な再生樹脂を得ることが容易である。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記記載のプラスチック容器であって、前記内層と前記外層の一方又は両方は、前記中間層に隣接する層が発泡している、プラスチック容器である。
好ましくは、前記記載のプラスチック容器であって、前記内層と前記外層の一方又は両方は、前記中間層に隣接する層が接着性樹脂を含有しない、プラスチック容器である。
好ましくは、前記記載のプラスチック容器であって、前記内層と前記外層は、引張弾性率が互いに異なっている、プラスチック容器である。
好ましくは、前記記載のプラスチック容器のリサイクル方法であって、粉砕工程と、溶解工程と、比重選別工程を備え、前記粉砕工程では、前記プラスチック容器を粉砕して複数の粉砕片を形成し、前記溶解工程では、前記粉砕片に含まれる前記中間層を溶解させて前記内層と前記外層を分離し、前記比重選別工程では、比重に基づいて前記内層と前記外層とを選別する、方法である。
プラスチック容器1とキャップ13を示す正面図である。 図2Aは、本発明の第1実施形態のプラスチック容器1の層構成図であり、図2Bは、プラスチック容器1を破砕して得られた粉砕片1pを示し、図2Cは、粉砕片1p中の中間層3pを溶解させて内層2pと外層4pを分離した後の状態を示す。 図3Aは、本発明の第2実施形態のプラスチック容器1の層構成図であり、図3Bは、プラスチック容器1を破砕して得られた粉砕片1pを示し、図3Cは、粉砕片1p中の中間層3pを溶解させて内層2pと外層4pを分離した後の状態を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.第1実施形態
1−1.プラスチック容器の構成
図1は、本発明の一実施形態のプラスチック容器1の概略図を示す。図1に示すように、容器1は、内容物を収容する容器である。内容物は、特に限定されないが、油を含むもの(例:食用油やマヨネーズ)や香辛料の強いもの(例:ソース)が挙げられる。油を含む内容物は、リサイクル時の洗浄によって除去することが困難であり、香辛料の強いものは、洗浄しても匂いが残ってしまうために、従来の容器では、内容物が油を含むものや香辛料の強いものの場合に、高品質な再生樹脂を得ることが困難である。一方、本実施形態の容器1では、このような内容物を収容した場合でも高品質な再生樹脂を得ることができる。
容器1は、ねじ山11が形成された注出口12から、胴部14等を絞って内容物を外に出すものであり、通常、注出口12はキャップ13が装着されて封止されている。容器1は、ブロー成形によって形成されたブロー成形体である。ブロー成形の詳細は後述する。
容器1は、多層構成を有する。図2Aは、容器1の層構成の一例であり、容器1の内面側から順に、内層2と、中間層3と、外層4を備える。中間層3は、水溶性であり、内層2と外層4は、比重が互いに異なっている。
中間層3は、水溶性樹脂を含む樹脂組成物で構成されることが好ましい。水溶性樹脂とは、100℃(好ましくは、20、30、40、50、60、70、80、又は90℃)の水中に浸漬させた撹拌することによって1質量%(好ましくは2,3,4,又は5質量%)以上、溶解可能な樹脂である。
水溶性樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリメタアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ポリペンタエリスリトールトリアクリレート、ポリペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリジエチレングリコールジアクリレート、及びそれらを構成するモノマー同士の共重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと他のモノマー(例えばブチルメタクリレート等)との共重合体等が挙げられる。これらの中でもポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールの中から選ばれる1種以上と後述する官能基とからなる構造が好ましい。
ポリ酢酸ビニルのケン化物としては、例えば、ポリビニルアルコール又はビニルアルコールと他の化合物との共重合体、親水基変性、疎水基変性、アニオン変性、カチオン変性、アミド基変性又はアセトアセチル基のような反応基変性させた変性酢酸ビニルとビニルアルコールとのケン化物等が挙げられる。ポリ酢酸ビニルのケン化物のケン化度は、特に限定されないが、該ポリ酢酸ビニル全体の20〜100mol%が好ましく、50〜95mol%がより好ましい。
水溶性樹脂は、好ましくは、ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(BVOH)である。BVOHは、ガスバリア性や水溶性が優れているからである。BVOHの市販品としては、ニチゴーGポリマー(三菱ケミカル株式会社製)が挙げられる。
中間層3を構成する樹脂組成物は、中間層3が水溶性であることを阻害しない範囲で、添加剤や水溶性樹脂以外の樹脂を含んでもよい。
内層2は、中間層3よりも容器1の内面に近い層であり、単層構成であっても多層構成であってもよい。本実施形態では、内層2は、容器1の内面側から順に、最内層2aと、接着樹脂層2bを備える。外層4は、中間層3よりも容器1の外面に近い層であり、単層構成であっても多層構成であってもよい。本実施形態では、外層4は、容器1の内面側から順に、接着樹脂層4aと、リプロ層4bと、最外層4cを備える。内層2及び外層4は、ここで示した層以外の層を備えてもよく、ここで示した層の一部を備えてなくてもよい。例えば、内層2又は外層4と中間層3の間の接着性が高い場合には、接着樹脂層2b,4aは省略可能である。
最内層2a及び最外層4cは、樹脂(好ましくは熱可塑性樹脂)を含む樹脂組成物で構成することができる。樹脂としては、ポリオレフィン(例:ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリエステル(例:PET)、EVOH、ナイロンなどが挙げられる。樹脂組成物は、樹脂のみを含んでもよく、樹脂と添加剤を含んでもよい。添加剤としては、滑剤やフィラーなどが挙げられる。
接着樹脂層2b,4aは、接着性樹脂で構成される。接着性樹脂としては、酸変性ポリオレフィン樹脂(例:無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン)等が挙げられる。接着樹脂層2b,4aを設けることによって、接着樹脂層2b,4aに隣接する層間の接着性が向上する。
内層2と外層4の一方又は両方は、好ましくは、中間層3に隣接する層(以下、「隣接層」)が発泡している。本実施形態では、内層2の隣接層は、接着樹脂層2bであり、外層4の隣接層は、接着樹脂層4aである。隣接層を発泡させると、後述する溶解工程において、隣接層を通じて中間層3に水が浸透しやすくなり、中間層3の溶解が促進される。隣接層(接着樹脂層2b,4a)は、樹脂(接着性樹脂)に発泡剤を混合することで発泡させることができる。発泡剤の市販品としては、PEX−CF40E−J(東京インキ株式会社製)が挙げられる。内層2と外層4の一方のみの隣接層が発泡している場合でも上記効果が奏されるが、内層2と外層4の両方の隣接層が発泡していれば上記効果が顕著である。
リプロ層4bは、容器1の成形時に発生するスクラップを再生して得られるリプロ材料を含む樹脂組成物で構成される。前記スクラップには、容器1の全層が含まれているので、リプロ材料は、容器1の全層のそれぞれを構成する樹脂組成物を混合したものとなる。
内層2の比重は、外層4よりも大きくても小さくてもよい。内層2と外層4の比重の差は、使用する樹脂の比重を異ならせたり、添加剤の種類又は量を異ならせたりすることによって実現することができる。内層2と外層4の一方の比重が1未満であり、他方の比重が1より大きいことが好ましい。この場合、内層2と外層4の一方が水面に浮かび、他方が水中に沈むので、比重選別が容易である。内層2と外層4の比重の差は、例えば、0.05〜1.2であり、0.1〜0.4が好ましい。この比重の差は、具体的には例えば、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
内層2と外層4の一方の比重は、例えば0.8〜0.99であり、具体的には例えば、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。内層2と外層4の他方の比重は、例えば1.01〜2であり、具体的には例えば、1.01、1.05、1.1,1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
内層2の比重を外層4の比重よりも大きくするには、内層2の樹脂として、外層4の樹脂よりも比重が大きいものを用いることができる。EVOHやナイロンは、通常、ポリオレフィン(例:ポリエチレン、ポリプロピレン)よりも比重が大きいので、外層4がポリオレフィンを含み、内層2がEVOH又はナイロンを含む場合に、内層2の比重を外層4の比重よりも大きくすることができる。例えば、最内層2aの樹脂をEVOH又はナイロンとし、最外層4cの樹脂をポリオレフィンにすることができる。
また、内層2の樹脂と外層4の樹脂の比重が同じであっても、樹脂よりも比重が大きい添加剤(例:タルク、炭酸カルシウム)の内層2での含有量を外層4での含有量よりも多くすることによって、内層2の比重を外層4の比重よりも大きくすることができる。
また、内層2を構成する樹脂組成物として、生分解性樹脂を含むものや、セルロースナノファイバーを主材とする材料(例:「マプカ」(株式会社環境経営総合研究所製)、紙扱い)、炭酸カルシウムを主材とする材料(例:「LIMEX」(株式会社TBM製)、石灰石ペーパー扱い)を含むものを用いることが好ましい。生分解性樹脂は、コンポストでの処理が可能であるために環境負荷が小さく、セルロースナノファイバー又は炭酸カルシウムを主材とする材料は、非プラスチック扱いとなるために廃棄が容易であり、環境負荷が小さい。
内層2の比重を外層4の比重よりも小さくするには、内層2の樹脂として、外層4の樹脂よりも比重が小さいものを用いることができる。PETなどのポリエステルは、通常、ポリオレフィン(例:ポリエチレン、ポリプロピレン)よりも比重が大きいので、外層4がポリエステルを含み、内層2がポリオレフィンを含む場合に、内層2の比重を外層4の比重よりも大きくすることができる。例えば、最内層2aの樹脂をポリオレフィンとし、最外層4cの樹脂をポリエステルにすることができる。
1−2.プラスチック容器1の製造方法
容器1は、パリソンのブロー成形によって形成することができる。ブロー成形は、ダイレクトブロー成形であってもよく、インジェクションブロー成形であってもよい。ダイレクトブロー成形では、押出機から押し出された溶融状態の筒状パリソンを一対の分割金型で挟んでパリソン内部にエアーを吹き込むことによって容器1を製造する。インジェクションブロー成形では、プリフォームと呼ばれる試験管状の有底パリソンを射出成形によって形成し、このパリソンを用いてブロー成形を行う。
何れのブロー成形においても、パリソンの層構成は、容器1の層構成と同様である。多層のパリソンは、共押出成形や多層射出成形等によって形成可能である。
ダイレクトブロー成形で容器1を形成する場合、筒状パリソンのうち、一対の分割金型によって形成されるキャビティ内の部位が容器1となり、容器1以外の部位がスクラップとなる。このスクラップには、容器1を構成する全ての層の構成材料が含まれている。このスクラップに対して粉砕等の再生処理を施すことによってリプロ材料が得られる。
1−3.プラスチック容器1のリサイクル方法
本発明の一実施形態のプラスチック容器1のリサイクル方法は、粉砕工程と、溶解工程と、比重選別工程を備える。
粉砕工程では、図2Bに示すように、容器1を粉砕して複数の粉砕片1pを形成する。各粉砕片1pは、内層2pと、中間層3pと、外層4pを備える。内層2p、中間層3p、外層4pは、容器1の内層2、中間層3、外層4に対応する。粉砕片1pのサイズは、特に規定されず、溶解工程で中間層3が溶解可能な程度に小さいサイズであることが好ましい。
粉砕初期には、内層2と外層4が接着した状態で容器1が粉砕されて粉砕片1pが形成される。その後、せん断力によって、粉砕片1pの一部が剥離されて内層2pと外層4pに分離する。この際、中間層3pは、通常、内層2p又は外層4pに付着する。
粉砕片1pは、メッシュを通じて粉砕機から排出される。排出された粉砕片1pは、以下の5種類に分類可能である。
(a)外層+中間層
(b)外層
(c)内層+中間層
(d)内層
(e)内層+外層+中間層
このうち、(e)については溶解工程で内層2pと外層4pを分離することが必須であり、(a)と(c)については、溶解工程で中間層3pを溶解させることが望ましいが、溶解工程は必須ではない。一方、溶解工程は、時間がかかる工程であり、溶解工程に投入する粉砕片1pの量をできるだけ少なくすることが望まれる。このため、粉砕機から排出された粉砕片1pに対して予備分離を行って、粉砕片1pの一部のみを溶解工程に投入することが望ましい。粉砕片1pのうち溶解工程に投入するものの割合は、例えば5〜95質量%であり、30〜90質量%が好ましい。この割合は、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
予備分離は、例えば、各層の粉砕のされやすさに基づいて行うことができる。一般に、粉砕対象物の引張弾性率が低いほど、粉砕対象物が切断時に引き伸ばされやすく切断されにくい。このため、粉砕対象物が粉砕されて、粉砕機の出口に設けられたメッシュを通過するまでの時間は、粉砕対象物の引張弾性率が低いほど長くなる。従って、内層2と外層4の引張弾性率を互いに異ならせることによって、粉砕機から排出されるタイミングによって予備分離を行うことが可能になる。
例えば、外層の引張弾性率が内層よりも低い場合、粉砕機から排出されるタイミングは、概ね、上記の(d)、(e)、(b)の順となる。(a)と(c)が排出されるタイミングは、中間層の引張弾性率によって異なる。例えば、中間層の引張弾性率が内層と外層の間の値である場合、粉砕機から排出されるタイミングは、概ね、(d)、(c)、(e)、(a)、(b)の順となる。上述の通り、(d)と(b)は溶解工程に送る必要がなく、(c)と(a)は必ずしも溶解工程に送る必要がない。このため、所定の開始時点(例:粉砕開始時点、最初の粉砕片1pがメッシュを通過した時点など)からの経過時間を計測し、第1閾値と第2閾値(第2閾値>第1閾値)の間の時間にメッシュを通過した粉砕片1pのみを溶解工程に投入するようにすることによって、溶解工程への粉砕片1pの投入量を減少させることができる。第1閾値と第2閾値は、リサイクル材料に求められる物性に応じて適宜選択することができる。例えばリサイクル材料の純度が多少低くても許容される場合は、第1閾値と第2閾値の間の時間を短くして、溶解工程に投入する粉砕片1pの量を少なくすることができる。各層の引張弾性率の関係が上記の例と異なる場合でも、同様に、特定の時間の間にメッシュを通過した粉砕片1pのみを溶解工程に投入するようにすることによって、溶解工程への粉砕片1pの投入量を減少させることができる。
引張弾性率は、 JIS K 7139 1Aに準拠して測定可能である。引張弾性率は、内層2と外層4のどちらが高くてもよいが、内層が高いほうが好ましい。なぜなら、内層は内容物が付着するため、外層を内層より多くすることが望ましいが、比重が高い材料が一般に高価であり、外層の比重を高くする場合、高価な材料の使用量が増加するからである。
引張弾性率の差は、例えば700MPa以上であり、700〜3000MPaであることが好ましい。この差は、具体的には例えば、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000MPaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以上であってもよい。内層2と外層4のうち引張弾性率が低い方の引張弾性率は、例えば300MPa以下であり、50〜300MPaが好ましい。この曲げ弾性率は、具体的には例えば、50、100、150、200、250、300MPaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以下であってもよい。内層2と外層4のうち引張弾性率が高い方の引張弾性率は、例えば1000MPa以上であり、1000〜3300MPaが好ましい。この引張弾性率は、具体的には例えば、1000、1500、2000、2500、3000、3300MPaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以上であってもよい。
溶解工程では、図2B〜図2Cに示すように、粉砕片1pに含まれる中間層3pを溶解させて内層2pと外層4pを分離する。溶解工程は、例えば、水中に粉砕片1pを投入して撹拌することによって行うことができる。溶解工程は、粉砕片1pの洗浄と同時に行うことができる。
比重選別工程では、比重に基づいて内層2pと外層4pとを選別する。比重選別は、内層2pと外層4pの間の比重を有する液体中に内層2pと外層4pを投入すると、内層2pと外層4pの一方が液面に浮かび、他方が液中に沈むので、内層2pと外層4pを選別して回収することができる。内層2pと外層4pの一方の比重が1未満であり、他方の比重が1より大きい場合、液体として水を用いることができるので好ましい。
外層4pは、モノマテリアル化されており、内容物の汚れや匂いもないので、ボトルtoボトルのマテリアルリサイクルに適した高品質な再生材料とすることができる。なお、マテリアルリサイクルとは、使用済みのプラスチック製品を回収して、粉砕・洗浄等により再原料化を行い、再びプラスチック製品に作り替えるリサイクル方法である。
一方、内層2pは、熱回収(サーマルリサイクル)やカスケードリサイクル(品質を落とした製品へのリサイクル)に用いることができる。また、内層2pが生分解性樹脂で構成されている場合、内層2pをコンポストで処理することができる。さらに、内層2pがセルロースナノファイバー又は炭酸カルシウムを主材とする材料で構成されている場合、非プラスチック扱いで廃棄することができる。
2.第2実施形態
図3を用いて、本発明の第2実施形態のプラスチック容器1について説明する。本実施形態のプラスチック容器1は、第1実施形態とは層構成が異なっている。以下、相違点を中心に説明する。
本実施形態は、内層2と外層4の一方又は両方は、中間層3に隣接する層(以下、「隣接層」)が接着性樹脂を含有しない点を特徴としている。本実施形態では、内層2は、接着樹脂層2bを備えず、接着性樹脂を含有しない内層2が隣接層として中間層3に接触している。内層2は、第1実施形態の最内層2aと同様の樹脂組成物で構成可能である。外層4は、接着樹脂層4aを備えず、接着性樹脂を含有しないリプロ層4bが隣接層として中間層3に接触している。リプロ層4bの説明は、第1実施形態と同様である。
内層2と外層4の一方又は両方において隣接層が接着性樹脂を含有しない場合、溶解工程において、隣接層と中間層3の間に水が侵入しやすくなり、中間層3の溶解が促進される。内層2と外層4の一方のみにおいて隣接層が接着性樹脂を含有しない場合でも上記効果が奏されるが、内層2と外層4の両方において隣接層が接着性樹脂を含有しない場合に上記効果が顕著である。また、内層2と外層4の一方又は両方において隣接層は、第1実施形態と同様に発泡していてもよい。この場合、中間層3の溶解がさらに顕著に促進される。
1 :プラスチック容器
1p :粉砕片
2 :内層
2a :最内層
2b :接着樹脂層
2p :内層
3 :中間層
3p :中間層
4 :外層
4a :接着樹脂層
4b :リプロ層
4c :最外層
4p :外層
11 :ねじ山
12 :注出口
13 :キャップ
14 :胴部

Claims (5)

  1. 内容物を収容するプラスチック容器であって、
    前記容器の内面側から順に、内層と、中間層と、外層を備え、
    前記中間層は、水溶性であり、
    前記内層と前記外層は、比重が互いに異なっている、プラスチック容器。
  2. 請求項1に記載のプラスチック容器であって、
    前記内層と前記外層の一方又は両方は、前記中間層に隣接する層が発泡している、プラスチック容器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプラスチック容器であって、
    前記内層と前記外層の一方又は両方は、前記中間層に隣接する層が接着性樹脂を含有しない、プラスチック容器。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1つに記載のプラスチック容器であって、
    前記内層と前記外層は、引張弾性率が互いに異なっている、プラスチック容器。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1つに記載のプラスチック容器のリサイクル方法であって、
    粉砕工程と、溶解工程と、比重選別工程を備え、
    前記粉砕工程では、前記プラスチック容器を粉砕して複数の粉砕片を形成し、
    前記溶解工程では、前記粉砕片に含まれる前記中間層を溶解させて前記内層と前記外層を分離し、
    前記比重選別工程では、比重に基づいて前記内層と前記外層とを選別する、方法。
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