JP2021151806A - 操舵制御装置、ステアリング装置 - Google Patents

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建一 桐原
Kenichi Kirihara
建一 桐原
紘章 栗原
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紘章 栗原
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Abstract

【課題】車両の挙動に応じて、電動モータの駆動力を変更することができる操舵制御装置等を提供する。【解決手段】操舵制御装置は、トルクセンサにて検出された操舵トルクを用いて電動モータの制御値の基本となる基本制御値を設定する基本設定部と、前記操舵トルク及び車両の挙動に関連する車両挙動関連値と、予め定められた、前記操舵トルクと前記車両挙動関連値との関係と、を用いて補正値を算出する補正部と、前記基本制御値と、前記補正値とを用いて前記制御値を設定する最終設定部と、を備え、前記補正部は、取得した前記車両挙動関連値と前記関係とを用いて理想的な前記操舵トルクである理想トルクを演算するトルク演算部と、前記トルク演算部が演算した前記理想トルクと、前記操舵トルクとの偏差を算出する偏差算出部と、前記偏差算出部が算出した前記偏差を用いて前記補正値を算出する補正値算出部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、操舵制御装置、ステアリング装置に関する。
従来、車両の操舵を制御する装置は、ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて、電動モータの制御値を設定する。例えば、特許文献1に記載の装置は、ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて設定した基本目標電流と、ラック軸に生じる軸力の規範となる規範ラック軸力の変化速度とラック軸に生じる実際の軸力である実ラック軸力の変化速度との偏差に基づいて設定した補正電流と、に基づいて電動モータに供給する目標電流を設定する。
特開2017−154632号公報
電動モータが同じ駆動力を発生したとしても、その時点のピッチング、ローリング、ヨーイング等の車両の挙動に応じて操舵トルクが異なる。それゆえ、操舵フィーリングを向上させるには、車両の挙動に応じて、電動モータの駆動力を変更することが望ましい。
本発明は、車両の挙動に応じて、電動モータの駆動力を変更することができる操舵制御装置等を提供することを目的とする。
かかる目的のもと完成させた本発明は、トルクセンサにて検出された操舵トルクを用いて電動モータの制御値の基本となる基本制御値を設定する基本設定部と、前記操舵トルク及び車両の挙動に関連する車両挙動関連値と、予め定められた、前記操舵トルクと前記車両挙動関連値との関係と、を用いて補正値を算出する補正部と、前記基本制御値と、前記補正値とを用いて前記制御値を設定する最終設定部と、を備え、前記補正部は、取得した前記車両挙動関連値と前記関係とを用いて理想的な前記操舵トルクである理想トルクを演算するトルク演算部と、前記トルク演算部が演算した前記理想トルクと、前記操舵トルクとの偏差を算出する偏差算出部と、前記偏差算出部が算出した前記偏差を用いて前記補正値を算出する補正値算出部と、を備える操舵制御装置である。
また、他の観点から捉えると、本発明は、トルクセンサにて検出された操舵トルクと、予め定められた前記操舵トルクと電動モータの制御値の基本となる基本制御値との関係と、を用いて前記基本制御値を設定する基本設定部と、車両の挙動に関連する車両挙動関連値を用いて補正値を設定する補正部と、を備え、前記補正部は、取得した前記車両挙動関連値を用いて理想的な前記操舵トルクである理想トルクを演算するトルク演算部と、前記トルク演算部が演算した前記理想トルクと、前記操舵トルクとの偏差を算出する偏差算出部と、前記偏差算出部が算出した前記偏差を用いて前記補正値を算出する補正値算出部と、を有し、前記基本設定部は、前記補正値を用いて前記関係を更新する
操舵制御装置である。
本発明によれば、車両の挙動に応じて、電動モータの駆動力を変更することができる操舵制御装置等を提供することができる。
第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る制御装置の概略構成の一例を示す図である。 目標電流設定部の概略構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る制御装置の目標電流設定部の概略構成の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置100の概略構成の一例を示す図である。
図2は、第1の実施形態に係る制御装置10の概略構成の一例を示す図である。
電動パワーステアリング装置100(以下、単に「ステアリング装置100」と称する場合もある。)は、車両の進行方向を任意に変えるためのかじ取り装置であり、本実施の形態においては車両の一例としての自動車1に適用した構成を例示している。なお、図1は、自動車1を前方から見た図である。
ステアリング装置100は、自動車1の進行方向を変えるために運転者が操作するステアリングホイール101と、ステアリングホイール101に一体的に設けられたステアリングシャフト102とを備えている。また、ステアリング装置100は、ステアリングシャフト102と自在継手103aを介して連結された上部連結シャフト103と、この上部連結シャフト103と自在継手103bを介して連結された下部連結シャフト108とを備えている。下部連結シャフト108は、ステアリングホイール101の回転に連動して回転する。
また、ステアリング装置100は、転動輪としての左右の車輪150それぞれに連結されたタイロッド104と、タイロッド104に連結されたラック軸105とを備えている。また、ステアリング装置100は、ラック軸105に形成されたラック歯105aとともにラック・ピニオン機構を構成するピニオン106aを備えている。ピニオン106aは、ピニオンシャフト106の下端部に形成されている。ピニオンシャフト106は、ラック軸105に対して、回転することにより左右の車輪150を転動させる駆動力を加える。
また、ステアリング装置100は、ピニオンシャフト106を収納するステアリングギヤボックス107を有している。ピニオンシャフト106は、ステアリングギヤボックス107内にてトーションバー112を介して下部連結シャフト108と連結されている。そして、ステアリングギヤボックス107の内部には、下部連結シャフト108とピニオンシャフト106との相対回転角度に基づいて、言い換えればトーションバー112の捩れ量に基づいて、ステアリングホイール101に加えられた操舵トルクTを検出するトルクセンサ109が設けられている。
また、ステアリング装置100は、ステアリングギヤボックス107に支持された電動モータ110と、電動モータ110の駆動力を減速してピニオンシャフト106に伝達する減速機構111とを有している。減速機構111は、ピニオンシャフト106に固定されたウォームホイール111aと、軸継手(不図示)を介して電動モータ110の出力軸に連結されるウォーム111bとを有する。電動モータ110は、ピニオンシャフト106に回転駆動力を加えることにより、ラック軸105に車輪150を転動させる駆動力を加える。本実施の形態に係る電動モータ110は、電動モータ110の回転角度を出力するレゾルバ120を有する3相ブラシレスモータである。
また、ステアリング装置100は、電動モータ110の作動を制御する制御装置10を備えている。
以上のように構成されたステアリング装置100は、トルクセンサ109が検出した操舵トルクTに基づいて電動モータ110を駆動し、電動モータ110の駆動力をピニオンシャフト106に伝達する。これにより、電動モータ110の駆動力が、ステアリングホイール101に加える運転者の操舵をアシストする。このように、電動モータ110は、運転者のステアリングホイール101の操舵に対してアシスト力を付与する。
(制御装置)
制御装置10は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等からなる算術論理演算回路である。
制御装置10には、上述したトルクセンサ109からの出力信号が入力される。また、制御装置10には、自動車1に搭載される各種の機器を制御するための信号を流す通信を行うCAN(Controller Area Network)を介して、自動車1の移動速度である車速Vcを検出する車速センサ170からの出力信号が入力される。また、制御装置10には、CANを介して、自動車1の重心を通るヨー軸周りの角速度であるヨーレートを検出するヨーレートセンサ180からの出力信号が入力される。
そして、制御装置10は、電動モータ110が供給するのに必要となる目標電流Itを設定する目標電流設定部20と、目標電流設定部20が設定した目標電流Itに基づいてフィードバック制御などを行う制御部30とを備えている。
〔目標電流設定部〕
図3は、目標電流設定部20の概略構成の一例を示す図である。
目標電流設定部20は、目標電流Itを設定する上で基本となる基本目標電流Ibを算出する基本目標電流設定部21と、基本目標電流Ibを補正する補正電流Icを設定する補正電流設定部22とを備えている。また、目標電流設定部20は、最終的に電動モータ110に供給する目標電流Itを設定する最終目標電流設定部23を備えている。
基本目標電流設定部21は、トルクセンサ109にて検出された操舵トルクTと、車速Vcとに基づいて基本目標電流Ibを設定する。基本目標電流設定部21は、操舵トルクTがプラスである場合には基本目標電流Ibをプラス、操舵トルクTがマイナスである場合には基本目標電流Ibをマイナスとすることを例示することができる。また、基本目標電流設定部21は、操舵トルクTの絶対値が同じである場合には、車速Vcが低速であるほど基本目標電流Ibの絶対値を大きくすることを例示することができる。なお、基本目標電流設定部21は、操舵トルクTの値に関わらず基本目標電流Ibを0とする不感帯領域を設定しても良い。
基本目標電流設定部21は、例えば、予め作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT及び車速Vcと、基本目標電流Ibとの相関関係に基づくマップを用いて、操舵トルクT及び車速Vcに応じた基本目標電流Ibを導き出すことを例示することができる。
補正電流設定部22については後で詳述する。
最終目標電流設定部23は、基本目標電流設定部21が設定した基本目標電流Ibと、補正電流設定部22が設定した補正電流Icとを加算することにより得た値を目標電流Itに設定する(It=Ib+Ic)。
〔制御部〕
制御部30は、電動モータ110の作動を制御するモータ駆動制御部(不図示)と、電動モータ110を駆動させるモータ駆動部(不図示)と、電動モータ110に実際に流れる実電流Imを検出するモータ電流検出部(不図示)とを有している。
モータ駆動制御部は、目標電流設定部20が設定した目標電流Itと、モータ電流検出部にて検出された電動モータ110へ供給される実電流との偏差に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック制御部(不図示)を有している。また、モータ駆動制御部は、電動モータ110をPWM駆動するためのPWM信号を生成するPWM信号生成部(不図示)を有している。
モータ駆動部は、所謂インバータであり、例えば、スイッチング素子として6個の独立したトランジスタを備え、6個の内の3個のトランジスタは電源の正極側ラインと各相の電気コイルとの間に接続され、他の3個のトランジスタは各相の電気コイルと電源の負極側ラインと接続されている。そして、6個の中から選択した2個のトランジスタのゲートを駆動してこれらのトランジスタをスイッチング動作させることにより、電動モータ110の駆動を制御する。
モータ電流検出部は、モータ駆動部に接続されたシャント抵抗の両端に生じる電圧から電動モータ110に流れる実電流の値を検出する。
ここで、トーションバー112の捩れ量が0の状態(中立状態)からのステアリングホイール101の右回転時におけるステアリングホイール101とピニオンシャフト106との相対回転角度が変化する方向を、操舵トルクTのプラス方向とする。また、中立状態からのステアリングホイール101の左回転時におけるステアリングホイール101とピニオンシャフト106との相対回転角度が変化する方向を、操舵トルクTのマイナス方向とする。
そして、トルクセンサ109にて検出された操舵トルクTがプラスであるときに、電動モータ110を右方向に回転させるように基本目標電流設定部21にて基本目標電流Ibが算出され、その基本目標電流Ibが流れる方向をプラスとする。つまり、操舵トルクTがプラスのときに基本目標電流設定部21はプラスの基本目標電流Ibを算出し、電動モータ110を右方向に回転させる方向のトルクを発生させる。操舵トルクTがマイナスのときに基本目標電流設定部21はマイナスの基本目標電流Ibを算出し、電動モータ110を左方向に回転させる方向のトルクを発生させる。
また、操舵トルクTがプラスで自動車1が右方向に旋回するときに生じる自動車1のヨーレートをプラス、操舵トルクTがマイナスで自動車1が左方向に旋回するときに生じる自動車1のヨーレートをマイナスとする。
{補正電流設定部}
補正電流設定部22は、図3に示すように、ヨーレートセンサ180にて検出されたヨーレートYである検出ヨーレートYdと車速Vcとを用いて検出ヨーレートYdに対する理想的な操舵トルクを演算する理想トルク演算部221を備えている。また、補正電流設定部22は、理想トルク演算部221が演算した操舵トルクである理想トルクTeと、トルクセンサ109にて検出された操舵トルクTとの偏差である偏差トルクΔTを算出する偏差算出部222を備えている。また、補正電流設定部22は、偏差算出部222が算出した偏差トルクΔTを用いて補正電流Icを決定する補正電流決定部223を備えている。
理想トルク演算部221は、例えば、予め作成しROMに記憶しておいた、検出ヨーレートYd及び車速Vcと、理想トルクTeとの相関関係に基づくマップを用いて、ヨーレートセンサ180にて検出された検出ヨーレートYd及び車速Vcに応じた理想トルクTeを導き出す。なお、マップ以外にも公知の演算手段にて理想トルクTeを演算することができる。
偏差算出部222は、理想トルク演算部221が推定した理想トルクTeから、トルクセンサ109にて検出された操舵トルクTを減算することにより偏差トルクΔTを算出する(ΔT=Te−T)。
補正電流決定部223は、偏差算出部222が算出した偏差トルクΔTから補正電流Icを演算する。補正電流決定部223は、例えば、予め作成しROMに記憶しておいた、偏差トルクΔTと補正電流Icとの相関関係を用いて導き出した、偏差トルクΔTに応じた補正電流Icに決定する。また、補正電流決定部223は、車速Vc毎の偏差トルクΔTと補正電流Icとの相関関係を用いて、車速Vc及び偏差トルクΔTに応じた補正電流Icに決定しても良い。
(制御装置10の作用、効果)
電動パワーステアリング装置において、運転手の操舵や車両の運動量に応じた適切な操舵感覚を実現することが求められる。操舵感覚は、車両の重量やタイヤの種類等の違いが生じることによって変化するが、電動パワーステアリング装置の設計者は、変化の大きさによっては、電動パワーステアリング装置の制御量を算出するために用いられるマップや演算式等を変更しなければいけなかった。
また、操舵感覚は、経年劣化や温度変化等の要因により変化する。これに対して経年劣化等の要因により例えば車両の挙動が変わり得ることを考慮して、変化後の相関関係をも予め記憶しておくことも考えられる。しかしながら、かかる場合には、変化し得る車両の挙動は多種多様であることから、多量の相関関係を記憶しておかなければならなくなり、多くの記憶容量が必要となる。
上記事項に鑑み、操舵制御装置の一例としての制御装置10は、トルクセンサ109にて検出された操舵トルクTを用いて電動モータ110の制御値の一例としての目標電流Itの基本となる基本制御値の一例としての基本目標電流Ibを設定する基本設定部の一例としての基本目標電流設定部21を備える。また、制御装置10は、操舵トルクT及び車両の挙動に関連する車両挙動関連値の一例としてのヨーレートYと、予め定められた、理想トルクTeとヨーレートYとの相関関係と、を用いて補正値の一例としての補正電流Icを算出する補正部の一例としての補正電流設定部22を備える。また、制御装置10は、基本目標電流Ibと、補正電流Icとを用いて目標電流Itを設定する最終設定部の一例としての最終目標電流設定部23を備える。そして、補正電流設定部22は、取得したヨーレートセンサ180にて検出された検出ヨーレートYdと相関関係とを用いて理想トルクTeを演算する理想トルク演算部221を備える。また、補正電流設定部22は、理想トルク演算部221が演算した理想トルクTeと、操舵トルクTとの偏差の一例としての偏差トルクΔTを算出する偏差算出部222と、偏差算出部222が算出した偏差トルクΔTを用いて補正電流Icを算出する補正値算出部の一例としての補正電流決定部223と、を備える。
以上説明したように構成された第1の実施形態に係る制御装置10によれば、基本目標電流Ibに補正電流Icが加算された目標電流Itに設定されるので、補正電流Icが加算されない構成よりも、車両の重量やタイヤの種類等の違いに応じたアシスト力が付与され易くなる。例えば、ステアリングホイール101が切り込まれてトルクセンサ109が操舵トルクTを検出していることにより設定される基本目標電流Ibに起因する駆動力では、アシスト力が不足する場合においても、補正電流Icに起因する駆動力が加算されることによりアシスト力が大きくなる。その結果、制御装置10によれば、操舵フィーリングが向上する。さらに、ステアリング装置100の制御量を算出するために用いられるマップや演算式等の変更を行う必要が無いので、開発期間を短縮できるとともに、開発工数を削減できる。
また、制御装置10においては、偏差算出部222が算出した、補正電流設定部22の理想トルク演算部221が演算した理想トルクTeと、操舵トルクTとの偏差トルクΔTを用いて補正電流Icが設定されるので、たとえ経年劣化や温度変化等の要因により車両の挙動が変わったとしても、変化後の車両の挙動に応じたアシスト力が付与され易くなる。それゆえ、制御装置10への相関関係の初期設定は1種類にすることができるので、制御装置10のROMの記憶量を少なくすることができ、相関関係の管理や運用を容易にすることが可能となるとともに、ROMの記憶容量を小さくすることが可能となる。
また、自動車1を上市した後に、経年劣化等の変化に応じた制御を行うことが可能であるので、自動車1の開発段階で多岐に亘る初期設定等を行う必要がないので、開発期間を短縮できるとともに、開発工数を削減することができる。
なお、上述した実施形態においては、車両挙動関連値の一例としてヨーレートYを例示しているが、特にヨーレートYに限定されない。車両挙動関連値は、ピッチング、ローリング等であっても良い。
また、制御装置10は、車両挙動関連値に対するトルク特性を算出又は学習して制御に用いても良い。
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係るステアリング装置200においては、第1の実施形態に係るステアリング装置100に対して、制御装置10の目標電流設定部20が異なる。以下、第1の実施形態に係るステアリング装置100と異なる点について説明し、第1の実施形態に係るステアリング装置100と同じ機能を有する物については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は、第2の実施形態に係る制御装置210の目標電流設定部50の概略構成の一例を示す図である。
第2の実施形態に係る制御装置210の目標電流設定部50は、それぞれ、第1の実施形態に係る基本目標電流設定部21、補正電流設定部22、最終目標電流設定部23に相当する、基本目標電流設定部51、補正電流設定部52と、最終目標電流設定部53とを備えている。第2の実施形態に係る制御装置210の目標電流設定部50は、基本目標電流Ibを設定する際に用いるマップを学習する機能を有する。
補正電流設定部52は、理想トルク演算部221と、偏差算出部222に相当する偏差算出部522と、補正電流決定部223に相当する補正電流決定部523とを備えている。
偏差算出部522は、車両の状態を示す車両状態量が所定の条件を満たす場合に、理想トルク演算部221が演算した理想トルクTeとトルクセンサ109にて検出された操舵トルクTとの偏差である偏差トルクΔTを算出する。所定の条件は、車両が安定状態で運行されていることを判断できる条件であることを例示することができる。例えば、車速、前後加速度、横加速度、ピッチング、ローリング、ヨーイング等の車両の挙動を示す値の、それぞれ又はいずれかが、予め定められた変化率以下であることを例示することができる。また、気温が、予め定められた気温の範囲、例えば、0度以上、35度以下であることを、所定の条件の中に含めても良い。上記所定の条件は、ステアリング装置200の制御量を学習する際の条件の一例であり、上記以外にも、公知の技術を使って学習条件を設定することができる。
補正電流決定部523は、偏差算出部522が算出した偏差トルクΔTから補正電流Icを演算する。補正電流決定部523は、例えば、予め作成しROMに記憶しておいた、偏差トルクΔTと補正電流Icとの相関関係を用いて、偏差トルクΔTに応じた補正電流Icを演算する。また、補正電流決定部523は、車速Vc毎の偏差トルクΔTと補正電流Icとの相関関係を用いて、車速Vc及び偏差トルクΔTに応じた補正電流Icを演算しても良い。
そして、補正電流決定部523は、予め必要サンプル数として定められた所定数(例えば1万個)の補正電流Icを演算した後に、所定数の補正電流Icの平均値Icaを基本目標電流設定部51に出力する。上記の出力タイミングに関する条件は一例であり、上記以外にも、公知の技術を使って出力タイミングを設定することができる。
基本目標電流設定部51は、予め作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT及び車速Vcと、基本目標電流Ibとの相関関係に基づくマップを用いて、操舵トルクT及び車速Vcに応じた基本目標電流Ibを導き出すことにより基本目標電流Ibを設定する。また、基本目標電流設定部51は、補正電流決定部523が平均値Icaを出力した場合には、取得した平均値Icaを用いて、上述した操舵トルクT及び車速Vcと基本目標電流Ibとの相関関係に基づくマップを更新する。
最終目標電流設定部53は、基本目標電流設定部51が設定した基本目標電流Ibを用いて目標電流Itを設定する。最終目標電流設定部53は、基本目標電流Ibと、補正電流決定部523が決定する補正電流Ic以外に、基本目標電流Ibを補正する補正電流がある場合には、この補正電流と、基本目標電流Ibとを加算することにより得た値を目標電流Itに設定する。
操舵制御装置の一例としての制御装置210は、トルクセンサ109にて検出された操舵トルクTと、予め定められた操舵トルクTと基本目標電流Ibとの関係の一例としてのマップと、を用いて基本目標電流Ibを設定する基本目標電流設定部51と、車両挙動関連値を用いて補正値の一例としての平均値Icaを設定する補正電流設定部52と、を備える。そして、補正電流設定部52は、取得した車両挙動関連値を用いて理想的な操舵トルクである理想トルクTeを演算する理想トルク演算部221と、理想トルクTeと、操舵トルクTとの偏差を算出する偏差算出部522と、偏差算出部522が算出した偏差トルクΔTを用いて平均値Icaを算出する補正電流決定部523と、を有する。そして、基本目標電流設定部51は、平均値Icaを用いてマップを更新する。
以上説明したように構成された制御装置210によれば、基本目標電流Ibを設定する際に用いるマップが更新されるので、車両の重量やタイヤの種類等の違いに応じてマップが学習される。それゆえ、制御装置210は、車両の重量やタイヤの種類等の違いに基づく車両の挙動に応じて、電動モータ110の駆動力を変更することができる。その結果、制御装置210によれば、操舵フィーリングが向上する。
また、制御装置210においては、たとえ経年劣化や温度変化等の要因により車両の挙動が変わったとしても、変化後の車両の挙動に応じたアシスト力が付与され易くなる。それゆえ、制御装置210へのマップの初期設定は1種類にすることができるので、制御装置210のROMの記憶量を少なくすることができ、相関関係の管理や運用を容易にすることが可能となるとともに、ROMの記憶容量を小さくすることが可能となる。
また、上市した後に、経年劣化等の変化に応じた制御を行うことが可能であるので、開発段階で多岐に亘る初期設定等を行う必要がないので、開発期間を短縮できるとともに、開発工数を削減することができる。
なお、上述した実施形態においては、車両挙動関連値の一例としてヨーレートYを例示しているが、特にヨーレートYに限定されない。車両挙動関連値は、ピッチング、ローリング等であっても良い。
また、制御装置210は、車両挙動関連値に対するトルク特性を算出又は学習して制御に用いても良い。
1…自動車、10,210…制御装置、20,50…目標電流設定部、21,51…基本目標電流設定部、22,52…補正電流設定部、23,53…最終目標電流設定部、30…制御部、100…電動パワーステアリング装置、101…ステアリングホイール、109…トルクセンサ、110…電動モータ、180…ヨーレートセンサ、221…理想トルク演算部、222,522…偏差算出部、223,523…補正電流決定部

Claims (6)

  1. トルクセンサにて検出された操舵トルクを用いて電動モータの制御値の基本となる基本制御値を設定する基本設定部と、
    前記操舵トルク及び車両の挙動に関連する車両挙動関連値と、予め定められた、前記操舵トルクと前記車両挙動関連値との関係と、を用いて補正値を算出する補正部と、
    前記基本制御値と、前記補正値とを用いて前記制御値を設定する最終設定部と、
    を備え、
    前記補正部は、
    取得した前記車両挙動関連値と前記関係とを用いて理想的な前記操舵トルクである理想トルクを演算するトルク演算部と、
    前記トルク演算部が演算した前記理想トルクと、前記操舵トルクとの偏差を算出する偏差算出部と、
    前記偏差算出部が算出した前記偏差を用いて前記補正値を算出する補正値算出部と、
    を備える操舵制御装置。
  2. トルクセンサにて検出された操舵トルクと、予め定められた前記操舵トルクと電動モータの制御値の基本となる基本制御値との関係と、を用いて前記基本制御値を設定する基本設定部と、
    車両の挙動に関連する車両挙動関連値を用いて補正値を設定する補正部と、
    を備え、
    前記補正部は、
    取得した前記車両挙動関連値を用いて理想的な前記操舵トルクである理想トルクを演算するトルク演算部と、
    前記トルク演算部が演算した前記理想トルクと、前記操舵トルクとの偏差を算出する偏差算出部と、
    前記偏差算出部が算出した前記偏差を用いて前記補正値を算出する補正値算出部と、
    を有し、
    前記基本設定部は、前記補正値を用いて前記関係を更新する
    操舵制御装置。
  3. 前記偏差算出部は、予め定められた条件が成立した場合に前記偏差を算出する
    請求項2に記載の操舵制御装置。
  4. 前記車両挙動関連値は、前記車両の重心を通るヨー軸周りの角速度である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の操舵制御装置と、
    前記操舵制御装置にて駆動が制御される前記電動モータと、
    を備えるステアリング装置。
  6. 前記車両の進行方向を変えるために運転者が操作するステアリングホイールをさらに備え、
    前記トルクセンサは、前記ステアリングホイールに加えられた操舵トルクを検出する
    請求項5に記載のステアリング装置。
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