JP2021150763A - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】動画記録前の動画待機中において、動画記録を開始したと仮定した場合の動画記録可能時間を予測可能な撮像装置、及びその制御方法を提供すること。【解決手段】動画像を撮影可能な撮像装置であって、動画像データを記録する記録手段と、撮像装置内部の温度を測定する温度検出手段と、前記温度検出手段による温度測定値が所定温度以上となり、動作停止が必要となる停止時刻となるまでの動作可能時間を予測する動作可能時間予測手段と、を有し、前記動作可能時間予測手段は、動画像データを前記記録手段に記録しない動画待機状態において、動画像データを前記記録手段に記録する動画記録状態に移行した場合の動作可能時間を予測することを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、撮像装置、及びその制御方法に関し、特に動作にともなって発熱する電子デバイスを有する撮像装置に関するものである。
近年、デジタルカメラや携帯電話など、小型でありながら高機能な携帯型の電子機器の普及が進んでいる。例えば、デジタルカメラは同じ動画撮影機能であっても、より高画素の画像データに対し、より高度なフィルタ処理や画像補正などの画像処理を施し、より高いフレームレートで記録できるようになっている。加えて、撮影した静止画や動画ファイルを無線転送できるようになるなど、撮影以外の機能の採用も進んでいる。
これらの機能を実現するために、撮像素子や無線モジュール、画像処理CPUなどの電子デバイスが発熱源となり、デジタルカメラ筐体内の温度が上昇する。従って、電子デバイスの動作保証上限温度を超えないように動作制限を行う必要がある。また、撮像素子の温度上昇は撮像画像の劣化を招くことになる。加えて、電子デバイスを小さな筐体内に搭載することになるため、動作中は筐体外装も発熱する。筐体外装は、ユーザが直接触れる部分であるため、所定温度以下となるように制御する必要があった。
特許文献1は、動画撮影中に、カメラ筐体内部に配置された温度計の計測値の変化量から、筐体内温度が動画記録停止時間に達するまでの時間を算出して表示する撮像装置が開示されている。特許文献1の撮像装置は、所定温度に達した場合には、動画記録を停止する。
特開2012−165372号公報
上述の特許文献1に開示された従来技術では、デジタルカメラの筐体の温度上昇により動画記録の停止が必要となった場合に動画記録を停止する。これにより、デジタルカメラの筐体の温度が所定温度以下となるように制御することができる。さらに、動画記録開始してから動画停止するまでの時間を表示することで、ユーザに動画記録の停止を予め通知することができる。
しかしながら、特許文献1に開示された撮像装置では、温度計で計測した温度変化量をそのまま用いて動画停止するまでの時間の予測をするため、環境温度が変動する場合予測精度が低下する。その対策として、周囲の温度を監視可能な温度計を追加する場合、新たに温度計を追加する必要があり、撮像装置の大型化やコストアップにつながってしまう。
そこで、本発明の目的は、周囲の温度が変動するような環境においても、精度良く動作可能時間を予測することが可能な手段を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、自装置の所定の箇所の第1の温度を取得する第1の温度センサーと、自装置の前記所定の箇所とは異なる箇所の第2の温度を取得する第2の温度センサーと、前記第1の温度に基づいて機能を制限する制御手段と、現在の前記第1の温度と、前記機能を実行した場合の該第1の温度の時間ごとの温度変化に関する情報に基づいて、前記制御手段により該機能が制限されるまでの動作可能時間を算出する予測手段と、を有し、前記予測手段は、さらに、前記第1および第2の温度に基づく周辺の環境温度に応じて、前記動作可能時間を算出することを特徴とする。
本発明によれば、周囲の温度が変動するような環境においても、精度良く動作可能時間を予測することができる。
第1の実施形態に係るデジタルカメラ100の外観図である。 第1の実施形態に係るデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るデジタルカメラ100筐体内部の温度センサーの配置例を示す図である。 第1の実施形態に係るデジタルカメラ100筐体内部の温度センサーの出力値の時間毎の変化を示す図である。 第1の実施形態に係るデジタルカメラ100の動画記録可能時間予測制御フローである。 第1の実施形態に係るデジタルカメラ100の表示画面の一例である。 従来の動画記撮影中におけるデジタルカメラの筐体内部の時間毎の温度変化を示す図である。
以下、本発明の好適な一実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、同一の構成、動作及び処理については図中に同一の符号を付す。また、本実施例において、本発明に係る電子機器として、撮像装置であるデジタルカメラを例に説明するが、一例であり、これに限らない。
まず、図7を用いて、従来のデジタルカメラの温度上昇に伴う動作制限の制御について説明する。図7は、動画記撮影中におけるデジタルカメラの筐体内部の時間毎の温度変化の例を示す図である。
曲線701は、動画記録中のデジタルカメラの筐体内部の時間毎の温度変化を示している。曲線702は、動画記録前の動画待機中のデジタルカメラの筐体内部の時間毎の温度変化を示している。動画待機中では、画像処理部による動画符号化処理や、記録媒体への動画像データの書き込み処理が発生しないため、筐体内の温度上昇は、動画記録中よりも緩やかになる。
例えば、動作制限温度をKとすると、ある環境温度下Kにおいて、動画記録中(曲線701)では、動画記録を開始してから時間tで動作制限温度に達する。つまり、動画記録を開始した場合、時間tが動画記録可能時間となる。一方で、動画待機中(曲線702)においては、動作制限温度Kには達しない。
次に、曲線703は、動画待機中に、時刻tにて動画記録を開始した場合の、筐体内部時間毎の温度変化を示している。この時、動画記録を開始してから時間tで動画停止温度Kに達する。つまり、この場合、記録開始前に想定していた動画記録可能時間が、実際の記録開始後には短くなってしまうことになる。
したがって、動画待機中と動画記録中とでは筐体内部の温度上昇率が異なるため、温度計の温度変化量を観測する方法では、動画待機中に動画記録可能時間tを予測することができない。
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明を適用可能な電子機器である撮像装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ100を示す外観図である。図1(a)は、デジタルカメラ100の前面斜視図であり、図1(b)は、デジタルカメラ100の背面斜視図である。
通信端子101は、デジタルカメラ100が後述するレンズユニット200(着脱可能)と通信を行う為の通信端子である。
端子カバー102は、接続ケーブルなどの外部機器が接続するための不図示のコネクタを、保護するためのカバーである。
ファインダー外表示部103は、カメラ上面に設けられた表示部であり、例えば、シャッター速度や絞りなど、デジタルカメラ100の設定値が表示される。
モード切替スイッチ104は、撮影や再生に関する各種モードを切り替えるための操作部である。
シャッターボタン105は、撮影指示を行うための操作部である。例えば、半押し(SW1)で撮影準備指示を生成し、全押し(SW2)で撮影を実行する。
グリップ部106は、ユーザがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状とした保持部である。本実施形態においては、グリップ部106を右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラを保持した状態で、右手の人差指で操作可能な位置にシャッターボタン105、後述するメイン電子ダイヤル171が配置されている。また、同じ状態で、右手の親指で操作可能な位置に、後述するサブ電子ダイヤル173が配置されている。
表示部107は、画像や各種情報を表示する。表示部107はその表面にタッチパネル170aを備え、タッチパネル170aは表示部107の表示面(操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。
接眼部108は、接眼ファインダー(覗き込み型のファインダー)の接眼部であり、ユーザは、接眼部108を介して後述する内部のEVF213(Electric View Finder)に表示された映像を視認することができる。
接眼検知部109は、接眼部108にユーザが接眼しているか否かを検知する接眼検知センサーである。
蓋110は、後述する記録媒体260を格納したスロットの蓋である。
メイン電子ダイヤル171は、回転操作部材であり、このメイン電子ダイヤル171を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。
電源スイッチ172は、デジタルカメラ100の電源のON及びOFFを切り替える操作部材である。
サブ電子ダイヤル173は、回転操作部材であり、選択枠の移動や画像送りなどを行える。
十字キー174は、上、下、左、右部分をそれぞれ押し込み可能な十字キー(4方向キー)である。十字キー174の押した部分に応じた操作が可能である。
SETボタン175は、押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。
動画ボタン176は、動画撮影(記録)の開始、停止の指示に用いられる。
AEロックボタン177は、撮影待機状態で押下することにより、露出状態を固定することができる。
拡大ボタン178は、撮影モードのライブビュー表示において拡大モードのON、OFFを行うための操作ボタンである。拡大モードをONとしてからメイン電子ダイヤル171を操作することにより、ライブビュー画像の拡大、縮小を行える。再生モードにおいては再生画像を拡大し、拡大率を増加させるための拡大ボタンとして機能する。
再生ボタン179は、撮影モードと再生モードとを切り替える操作ボタンである。撮影モード中に再生ボタン179を押下することで再生モードに移行し、例えば、後述する記録媒体260に記録された画像のうち、最新の画像を表示部107に表示させることができる。
メニューボタン180は、押下することにより各種の設定可能なメニュー画面が表示部107に表示される。ユーザは、表示部107に表示されたメニュー画面と、十字キー174やSETボタン175を用いて各種設定を行うことができる。
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。本実施形態において、デジタルカメラ100は撮影レンズを搭載するレンズユニット200を交換可能に装着される。
レンズユニット200は、絞り201、絞り駆動回路202、AF駆動回路203、レンズシステム制御回路204、レンズ205、および、通信端子206を有する。レンズシステム制御回路204が、レンズユニット200の各ブロックを制御して、レンズ制御を実現する。例えば、絞り駆動回路202を介して絞り201の制御を行い、AF駆動回路203を介してレンズ205を変位させることで焦点を合わせる。レンズ205は、通常、例えば、ズームレンズやフォーカスレンズなど、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略して一枚のレンズのみで示している。通信端子206は、レンズユニット200がデジタルカメラ100と通信を行う為の通信端子であり、前述の通信端子101を介してシステム制御部250と通信する。なお、レンズユニット200はデジタルカメラ100に括りつけの構成であってもよい。
シャッター207は、後述するシステム制御部250の制御に応答して駆動することで、撮像部208の露光時間を制御できるフォーカルプレーンシャッターである。
撮像部208は、レンズユニット200を介して入射した被写体の光学像を、電気信号に変換するCCDやCMOSなどで構成される撮像素子である。
A/D変換器209は、撮像部208から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
メモリ制御部210は、A/D変換器209、後述する画像処理部211およびメモリ214の間のデータ送受を制御する。A/D変換器209からの出力データは、画像処理部211およびメモリ制御部210を介して、あるいは、メモリ制御部210を介して直接メモリ214に書き込まれる。
画像処理部211は、A/D変換器209からの出力データ(画像データ)、または、メモリ制御部210により送受される画像データに対し、例えば、所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理などの画像処理を行う。また、画像処理部211では、撮像部208からA/D変換器209を介して出力された撮像画像データを用いて、所定の演算処理を行う。得られた演算結果に基づいて、後述するシステム制御部250が、レンズシステム制御回路204、シャッター207、撮像部208などの撮像に係る各ブロックを制御して、露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理などの撮像制御が行われる。画像処理部211では、更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理などの画像処理を行う。
D/A変換器212は、メモリ制御部210から出力されるデジタル信号を表示用のアナログ信号に変換する。
表示部107及びEVF213は、LCDや有機EL等により構成され、メモリ制御部210から出力されてD/A変換器212で変換された出力データに応じた表示を行う。レンズユニット200および撮像部208を介して取得した画像データを、逐次、表示部107またはEVF213に転送して表示することで、ライブビュー表示を実現する。以下、ライブビューで表示される画像をライブビュー画像と称する。
メモリ214は、撮像部208によって得られA/D変換器209によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部107、EVF213に表示するための画像データを格納する。メモリ214は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ214は、画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。メモリ214に書き込まれた表示用の画像データはメモリ制御部210を介して表示部107、EVF213により表示される。
操作部70は、ユーザからの操作を受け付ける入力部としての各種の操作部材である。操作部70には、シャッターボタン105、動画ボタン176、AEロックボタン177などの撮影指示に関する操作部材が含まれる。また、メイン電子ダイヤル171、サブ電子ダイヤル173、十字キー174、SETボタン175、メニューボタン180などの設定変更のための操作部材を含んでもよい。その他、タッチパネル170a、電源スイッチ172、拡大ボタン178、再生ボタン179、なども、本実施形態において操作部70に含まれる。
タッチパネル170aと表示部107とは、一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル170aは、光の透過率が表示部107の表示を妨げないように構成され、表示部107の表示面の上層に取り付けられる。そして、タッチパネル170aにおける入力座標と、表示部107の表示画面上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザが表示部107に表示された画面を直接的に操作しているかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を提供できる。
操作部70に加えて、モード切替スイッチ104、第1シャッタースイッチ105a、第2シャッタースイッチ105bも、後述するシステム制御部250に各種の動作指示を入力可能な操作入力手段である。モード切替スイッチ104は、システム制御部250の動作モードを静止画撮影モード、動画撮影モードなどの複数のモードのうちのいずれかに切り替える。静止画撮影モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)、プログラムAEモード(Pモード)などがある。また、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ104により、ユーザは、これらのモードのいずれかに直接切り替えることができる。あるいは、モード切替スイッチ104で撮影モードの一覧画面に一旦切り換えた後に、表示された複数のモードのいずれかを選択し、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
第1シャッタースイッチ105aは、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン105の操作途中、いわゆる半押しでONとなるスイッチであり、第1シャッタースイッチ信号SW1(撮影準備指示)を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を開始する。
第2シャッタースイッチ105bは、シャッターボタン105の操作完了、いわゆる全押しでONとなるスイッチであり、第2シャッタースイッチ信号SW2(撮影指示)を発生する。システム制御部250は、第2シャッタースイッチ信号SW2に応じて、撮像部208から信号を読み出し、撮像された画像を画像ファイルとして記録媒体260に書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
電源部215は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、リチウムイオン電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
電源制御部216は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。その検出結果及びシステム制御部250の指示に基づいて、電源制御部216は、DC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体260を含む各部へ供給する。
ファインダー外表示部103には、ファインダー外表示部駆動回路218を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
不揮発性メモリ219は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばFlash−ROM等が用いられる。不揮発性メモリ219には、システム制御部250の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部250は、少なくとも1つのプロセッサーまたは回路からなる制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ219に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
本実施形態において、所定の箇所の温度を取得するための複数の温度センサーが設けられている。外装部温度センサー220a、撮像部温度センサー220b、及びシステム制御部温度センサー220cは、例えば、それぞれ不図示のA/D変換器を内蔵したデジタル式の温度センサーである。各温度センサーの温度計測値は、センサー内部で摂氏温度値に変換された上で、シリアル通信によってシステム制御部250に一定周期で取り込まれる。
図3を参照して、本実施形態に係る各温度センサーの配置を説明する。図3はデジタルカメラ100を背面側から見た時の、筐体内部における外装部温度センサー220a、撮像部温度センサー220b、及びシステム制御部温度センサー220cの各配置例の概略を示している。
外装部温度センサー220aは、デジタルカメラ100の筐体外装温度を監視することを目的としおり、筐体内部の外装付近、且つ撮像部208或いはシステム制御部250とから離れた場所に配置されている。
撮像部温度センサー220bは、撮像部208の温度監視を目的とし、撮像部208近傍の周辺部、例えば、撮像部208の撮像センサー実装基板と同一基板上に配置されている。
システム制御部温度センサー220cは、システム制御部250の温度監視を目的としており、システム制御部250近傍の周辺部、例えば、システム制御部250の実装基板と同一基板上に配置されている。
接眼検知部109は、ファインダーの接眼部108に対する目(物体)の接近(接眼)および離脱(離眼)を検知する(接近検知)、接眼検知センサーである。システム制御部250は、接眼検知部109で検知された状態に応じて、表示部107とEVF213の表示(表示状態)/非表示(非表示状態)を切り替える。より具体的には、少なくとも撮影待機状態で、かつ、表示先の切替が自動切替である場合において、非接眼中は表示部107をオンにして表示を行い、EVF213は非表示とする。また、接眼中はEVF213をオンとして表示を行い、表示部107は非表示とする。
接眼検知部109は、例えば赤外線近接センサーを用い、EVF213を内蔵するファインダーの接眼部108への何らかの物体の接近を検知する。物体が接近した場合は、接眼検知部109の不図示の投光部から投光した赤外線が反射して赤外線近接センサーの不図示の受光部に受光される。受光された赤外線の量によって、物体が接眼部108からどの距離まで近づいているか(接眼距離)を判別することができる。このように、接眼検知部109は、接眼部108への物体の近接距離を検知する。
非接眼状態(非接近状態)から、接眼部108に対して所定距離以内に近づく物体が検出された場合に、接眼されたと検出するものとする。接眼状態(接近状態)から、接近を検知していた物体が所定距離以上離れた場合に、離眼されたと検出するものとする。接眼を検出する閾値と、離眼を検出する閾値は例えばヒステリシスを設けるなどして異なっていてもよい。また、接眼を検出した後は、離眼を検出するまでは接眼状態であるものとする。離眼を検出した後は、接眼を検出するまでは非接眼状態であるものとする。なお、赤外線近接センサーは一例であって、接眼検知部109には、接眼とみなせる目や物体の接近を検知できるものであれば他のセンサーを採用してもよい。
姿勢検知部221は、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部221で検知された姿勢に基づいて、撮像部208で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像であるかを判別可能である。システム制御部250は、姿勢検知部221で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部208で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録したりすることが可能である。姿勢検知部221としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。加速度センサーやジャイロセンサーなどの姿勢検知部221を用いて、デジタルカメラ100の動き(パン、チルト、持ち上げ、静止しているか否か等)を検知することも可能である。
通信部222は、無線または有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部222は、無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能であり、また、Bluetooth(登録商標)や Bluetooth Low Energyでも外部機器と通信可能である。通信部222は、撮像部208で撮像した画像(ライブビュー画像を含む)や、記録媒体260に記録された画像を送信可能であり、また、外部機器から画像やその他の各種情報を受信することができる。
システムタイマー223は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
システムメモリ224には、例えばRAMが用いられ、システム制御部250の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ219から読み出したプログラム等が展開される。
記録媒体I/F225は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体260とのインターフェースである。
記録媒体260は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。本実施例において、記録媒体260は、デジタルカメラ100に対して着脱可能な構成である。
本実施形態のデジタルカメラ100は、例えば、外装温度、撮像部温度、システム制御部温度などのデジタルカメラ100に係る温度が、所定の温度条件になるようにその動作を制限するように制御される。例えば、デジタルカメラ100は、その動作中に、撮像部208や通信部222、画像処理部211、システム制御部250などの電子デバイスが発熱源となり、筐体内の温度が上昇する。例えば、撮像部208の温度上昇は撮像画像の劣化を招くことになる。そのため、各電子デバイスには動作保証可能な上限温度が設けられており、その上限温度を超えないように動作制限を行う必要がある。
また、種々の電子デバイスを小さな筐体内に搭載することになるため、動作中は筐体外装も発熱する。筐体外装は、ユーザが直接触れる部分であるため、熱すぎて触れないことがないような許容温度が設けられ、その許容温度以下となるように動作制限を行う必要がある。
ここでの、動作制限として、デジタルカメラ100の電源をオフする。電源をオフしないまでも、例えば、動画の記録を停止する、撮像を停止する又はフレームレートを下げる、表示をオフするなど、許容温度に関わる箇所の動作を停止または低減するための動作制限であればよい。
ここで、図4を参照して、デジタルカメラ100が動画撮影モードに設定されている場合の、各温度センサーの出力値の時間毎の変化について説明する。以下、図4(a)は、横軸が時間、縦軸が温度を、図4(b)〜図4(d)においては、横軸が時刻、縦軸が温度を表している。
図4(a)は、同じ時間、同じ温度で動画の記録、および、記録待機の動作を開始したときの撮像部温度センサー220bの出力値と外装部温度センサー220aの出力値の例を示している。曲線401は動画記録時における撮像部温度センサー220bの出力値の時間毎の変化を示し、曲線402は動画記録時における外装部温度センサー220aの出力値の時間毎の変化を示している。曲線403は動画待機中における撮像部温度センサー220bの出力値の時間毎の変化を示し、曲線404は動画待機中における外装部温度センサー220aの出力値の時間毎の変化を示している。曲線401〜404は、各温度センサーの出力値から、環境温度Kを減算した値を示しており、初期温度は0℃であるものとしている。
この時の関係式を数1に示す
[数1]
y=f401(t):曲線401を示す関係式
y=f402(t):曲線402を示す関係式
y=f403(t):曲線403を示す関係式
y=f404(t):曲線404を示す関係式
図4(b)は、時刻tまで動画撮影前の待機状態にあり、時刻tから動画記録を開始した時の、各温度センサーの出力値の時間毎の変化を示している。撮像部温度センサー220bの出力値は、時刻tまで待機状態の温度変化を示す曲線403に沿って変化し、時刻tからは動画記録中の温度変化を示す曲線401に沿って変化する。動画記録前の待機状態で曲線403に沿って温度が変化し、時刻tで温度yDCになった状態から曲線401に沿った温度変化になるため、図4(b)では、図4(a)の曲線401を時刻tで温度yDCになるようにシフトする。同様に、外装部温度センサー220aの出力値は、時刻tまで曲線404に沿って変化し、時刻tからは曲線402に沿って変化する。図4(b)において、曲線401および曲線402は、時刻tにて温度0℃とする。
ここで、時刻tからtまでを時間tとすると、図4(b)に図示される曲線の関係式は数2のように与えられる
[数2]
DC=f403(t)=f401(t−t)=f401(t
OC=f404(t)=f402(t−t)=f402(t
数2は、動画の記録待機中における時刻tでの撮像部温度センサー220bの出力値yDCが、動画記録中における時間t後の撮像部温度センサー220bの出力値と一致することを示している。また、同様に外装部温度センサー220aの出力値yOCが、動画記録中における時間t後の外装部温度センサー220aの出力値と一致することを示している。
よって、前述した数1の逆関数から、数3に示す通り、時間tを、動画待機中に予測することが可能となる
[数3]
=f401 −1(yDC
=f402 −1(yOC
図4(c)は、図4(b)の曲線401、402を、原点が時刻tとなるように時刻軸方向にシフトものであり、時刻t=時刻t+時間tとなる。数4より、撮像部温度センサー220bの温度に基づいて、動画の記録が停止する時刻tDLが予測できる。このとき、例えば、KDLは、画像劣化がない(許容できる)画像を出力するための撮像部208の動作保証温度であり、この動作保証温度を超えない時刻が動画の記録停止時刻tDLとなる。
同様に、外装部温度センサー220aの温度に基づいて、動画の記録停止時刻tOLを予測することができる。KOLは、例えば、ユーザが触れる場合に許容できる外装の許容温度に基づき、この許容温度を超えない時刻が動画の記録停止時刻tOLとなる。すなわち、数4において、KDLは撮像部温度センサー220bの温度に基づく動画停止温度、KOLは外装部温度センサー220aの温度に基づく動画の記録が停止される温度を示す
[数4]
DL=f401 −1(KDL
OL=f402 −1(KOL
数3により算出した時間tを用いて、数5より、動画待機中の時刻tに動画記録を開始したと仮定した場合の撮像部温度センサー220b基準の動画記録可能時間tDRを予測することができる。同様に、外装部温度センサー220aの動画記録可能時間tORを予測することができる。数5において、tDRは撮像部温度センサー220bの温度に基づく動画記録可能時間、tORは外装部温度センサー220aの温度に基づく動画記録可能時間を示す
[数5]
DR=tDL−t
OR=tOL−t
ここで、数1は各温度センサーの出力値から、デジタルカメラ100の筐体周囲の環境温度Kを減算した値を示しており、本実施形態において、前述した数1〜5は環境温度Kが0℃の時のみ成り立つ。しかしながら、実際の各温度センサーの出力値は、環境温度Kに依存し、Kの値に応じて変動する。
そこで、数6の関係式を定義する
[数6]
y=h405(t)=f401(t)−f402(t)
数6は、曲線401と曲線402の差分を表す関数である。図4(c)の曲線405は、数6の関係式で表される曲線である。数6は、数1と異なり、環境温度Kに依存しない。時間t経過後(時刻t)における曲線401と曲線402の温度差分ΔKは一意に決まる。従って、撮像部温度センサー220bと外装部温度センサー220aの温度出力差分を取得可能であれば、数6を用いて時間tを求めることができる。
これを、図4(d)を参照して説明する。図4(d)は、図4(c)の曲線401及び曲線402を、温度軸方向に環境温度Kシフトしたものである。このとき、数7の関係式が成り立つ
[数7]
=h405 −1(ΔK)
ΔK=KDC−KOC
DC=yDC+K:撮像部温度センサー220bの出力値
OC=yOC+K:外装部温度センサー220aの出力値
また、数1のいずれかの関係式に基づいて、例えば、数8により、環境温度Kを求めることができる。数8は、数1の曲線402を示す関係式を用いた例である
[数8]
=KOC−yOC=KOC−f402(t
以上より、数4は数9に書き換えられる
[数9]
DL=f401 −1(KDL−K
OL=f402 −1(KOL−K
数9を数5に代入することで、各温度センサーの温度に基づく動画記録可能時間を予測することができる。
以上、撮像部温度センサー220bと外装部温度センサー220aを例として説明した。撮像部温度センサー220bをシステム制御部温度センサー220cに置き換えることで、システム制御部250が動作保証可能な上限温度に達するまでの動画記録可能時間を予測することができる。
いずれにしても、発熱源となる電子デバイスの近傍に設置した温度センサーと、そのデバイスの発熱による影響を受けにくい筐体外装付近に設置した温度センサーとの出力差分値を利用することが好ましい。各温度センサー間の出力差分値が大きくなることで、数7における時間tの予測精度が向上し、結果として、数8における環境温度Kの予測精度、及び数5における各温度センサーの温度に基づく動画記録可能時間の予測精度が向上する。
以下、図5を参照して、本明の実施例による、デジタルカメラ100の動作可能時間(動画記録可能時間)の予測表示方法について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100の動作可能時間の予測処理を制御するフローチャートである。図5のフローチャートにおける各処理は、システム制御部250が、不揮発性メモリ219に格納されたプログラムをシステムメモリ224に展開して実行し、各機能ブロックを制御することにより実現される。図5のフローチャートは、デジタルカメラ100が起動し、動画撮影モードに設定されたことで動画待機状態となったところから開始する。
ステップS501では、動画待機中における現在の時刻tでの、撮像部温度センサー220bの出力値KDC及び外装部温度センサー220aの出力値KOCをシステム制御部250が取得する。
ステップS502では、撮像部温度センサー220bの出力値KDCと外装部温度センサー220aの出力値KOCとの差分値ΔKを算出する。
ステップS503では、ΔKが既定の閾値ΔKTHより大きいか否かを判定する。ΔKがΔKTHより大きければステップS504へ移行する。ΔKがΔKTH以下であれば、ステップS501へ戻る。撮像部温度センサー220bと外装部温度センサー220aの出力値の差分であるΔKが小さすぎる場合は、時間tの推定の精度が下がってしまうため、ΔKが閾値ΔKTHより大きくなるまでステップS501、502を繰り返す。閾値ΔKTHは、例えば、実験値などから時間tの推定の精度が許容できるものとして予め設定された設定値である。なお、閾値ΔKTHは不揮発性メモリ219に予め格納されており、システム制御部250により読みだされる。
ステップS504では、ステップS503で算出した差分値ΔKに相当する動画記録時間tを算出する。複数ある動画記録モード毎に異なる数7の関係式(温度曲線情報)が不揮発性メモリ219に予め記憶されており、システム制御部250は、使用中の動画記録モードに対応する数7の関係式を読みだしてtを演算する。
ステップS505では、ステップS504で算出した動画記録時間tから環境温度Kを算出する。複数ある動画記録モード毎に異なる数8の関係式が不揮発性メモリ219に記憶されており、システム制御部50は、使用中の動画記録モードに対応する数8の関係式を読みだしてKを演算する。
ステップS506では、Kが既定の閾値KTHより大きいか否かを判定する。KがKTHより大きければステップS507へ移行する。KがKTH以下であれば、ステップS514へ移行する。なお、閾値KTHは不揮発性メモリ219に予め記憶されており、システム制御部250により読みだされる。ここで、閾値KTHは、その環境温度下では、デジタルカメラ100の筐体内部温度が、動作可能上限温度に達することがない環境温度を意味している。この判断をいれることで、環境温度Kが閾値KTH以下で動作可能上限温度に達することがないと状況において、必要ない演算処理をスキップすることが可能であり、CPU負荷を軽減することができる。
ステップS507及びステップS508では、数4の関係式に基づき、撮像部温度センサー220bの温度に基づく動画停止時刻tDL、及び、外装部温度センサー220aの温度に基づく動画停止時刻tOLを算出する。複数ある動画記録モード毎に異なる数4の関係式(温度曲線情報)が、不揮発性メモリ219に予め記憶されており、システム制御部250は、使用中の動画記録モードに対応する数4の関係式を読みだす。
ステップS509及びステップS510では、数5の関係式に基づき、撮像部温度センサー220bに基づく動画記録可能時間tDR、及び、外装部温度センサー220aの動画記録可能時間tORを算出する。
ステップS511では、tDRがtORより小さいか否かを判定する。tDRがtORより小さければ、ステップS512へ進む。tDRがtOR以上であれば、ステップS513に移行する。
ステップS512では、システム制御部250が、表示部107或いはEVF213に、動画記録可能時間としてtDRを表示する。
ステップS513では、すなわち、tDRがtOR以上の場合は、システム制御部250が、表示部107或いはEVF213に、動画記録可能時間としてtORを表示する。
ステップS514では、すなわち、KがKTH以下の場合には、システム制御部250は、表示部107或いはEVF213に、動画記録可能時間を表示しない。
次に、図6を参照して、ステップS512及びステップS513で実施する、表示部107或いはEVF213への動画記録可能時間の表示方法について説明する。図6は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100の表示画面の一例であり、動画待機状態における表示部107或いはEVF213への動画記録可能時間の表示例を示している。表示部107或いはEVF213へは、撮像部208で撮像された画像データが、逐次転送されてライブビュー表示される。ライブビュー画像には各種撮影パラメータが重畳表示される。
時間601は、現在の時刻で動画記録を開始した場合に、デジタルカメラ100が温度制限に達するまでの動画記録可能時間を示している。動画待機中の状態が継続すると、デジタルカメラ100の筐体内温度は上昇するため、時間601として表示される動画記録可能時間は徐々に減る。動画記録可能時間がユーザの期待する記録時間に満たない場合、ユーザはデジタルカメラ100の撮像動作を停止する等の処置を実施することができる。撮像動作を停止することにより、撮像部208及びシステム制御部250の発熱を抑制することができるため、動画記録可能時間を回復させることが可能である。
以上、本発明に係る実施形態について説明した。なお、システム制御部250の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
本実施形態によれば、動画待機中に、動画記録を開始したと仮定した場合の動画記録可能時間を予測し、デジタルカメラ100の表示部107或いはEVF213への動画記録可能時間の表示することができる。ユーザは、動画記録を開始する前に、所望の動画記録可能時間を満たすか否かを確認したうえで動画記録を開始することができるため利便性が向上する。
また、撮像部温度センサー220bの出力値KDCと外装部温度センサー221aの出力値KOCの2つの異なる温度センサーの出力差分値ΔKを用いることで、環境温度Kの変動の影響を受けずに、時間tを算出できる。
前述のステップS502で算出したΔKが小さい場合において、ステップS504における時間tの予測精度が低下し、結果として、動画記録可能時間の予測精度が低下することが考えられる。本実施形態においては、ΔKが既定の閾値ΔKTHより大きいか否か判定することにより、予測精度の信頼性が高い時のみ、動画記録可能時間を表示することができる。ユーザに誤った情報を提供してしまう可能性を低減することができる。
本実施例では、ステップS505において、環境温度Kを算出する本実施例の構成によれば、環境温度が変動する環境において、動作可能時間の予測精度を向上させることができる。
また、デジタルカメラ100の筐体内部温度を監視するために必要な温度センサーを用いることで、環境温度を別手段で取得するための追加部品なしで、環境温度を予測することが可能となる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態では、2つの異なる温度センサーを用いたが、例えば、環境温度Kが一定と考えられる環境で使用する場合には、デジタルカメラ100の筐体内部にある温度センサーを一つだけ使用して、動画記録可能時間を算出してもよい。第1の実施形態に比べて部品点数を減らせるため、コストメリットがある。
また、第1の実施形態に対して、撮像部温度センサー220bをシステム制御部温度センサー220cに置き換えることで、システム制御部250が動作可能な上限温度に達するまでの動作可能時間を予測することができる。デジタルカメラ100の動画モードの種類によって、動画停止が必要な電子デバイスの種類は異なる。例えば、FullHD動画を240fpsで撮影するような高フレームレートの動画モードでは、FullHD動画を30fpsで撮影するような低フレームレートの動画モードと比較して、撮像部208の消費電力が高く、より発熱する傾向にある。よって、撮像部温度センサー220bを使用して、動画記録可能時間を予測することが好ましい。
一方で、8K動画を30fpsで撮影するような低フレームレートながら高解像度の動画モードでは、FullHD動画を30fpsで撮影するような低解像度の動画モードと比較して、現像処理の負荷が高く、システム制御部250の消費電力がより高くなる。よって、システム制御部温度センサー220cを使用して、動画記録可能時間を予測することが好ましい。
以上のように、動画モードの種類に応じて、動画記録可能時間の演算に使用する温度センサーを切り替える構成とすることも可能である。
第1の実施形態では、撮像部温度センサー220bの温度に基づく動画記録可能時間tDRと外装部温度センサー220aの動画記録可能時間tORのうち、より短い動画記録可能時間を表示する構成とした。デジタルカメラ100に搭載された温度センサーが3つ以上ある場合は、全ての温度センサー基準での動画記録可能時間の長さを比較し、より短い動画記録可能時間を表示する構成とすることも可能である。
第1の実施形態では、ステップS514において、動画記録可能時間に制限がない場合は、動画記録可能時間を表示しない構成としたが、例えば、動画記録を無制限に行えることを示すアイコンを表示してもよい。また、カード容量や電池容量など、別の要因により制限される動画記録可能時間と、デジタルカメラ100の筐体内部温度上昇により制限される動画記録可能時間とを比較して、より短い動画記録可能時間を表示する構成とすることも可能である。
第1の実施形態では、図6において、動画記録可能時間を時間として表示する構成としたが、例えば、時間を表すのに適したメーター表示や、別のアイコンなどの表示で、動画記録可能時間を通知する構成としてもよい。動画記録可能時間を通知するという目的を果たす表示構成であれば、どのような手段でも構わない。なお、時間601には、記録媒体260の記録可能な容量を加味した動画記録可能時間を表示することも可能である。温度制限に基づく動画記録可能時間よりも記録媒体260の記録可能容量が少ない場合には、記録可能な容量に基づく動画記録可能時間を表示してもよい。
また、温度条件による動作制限がかかる動作可能時間を予測して通知するという目的を果たす構成であれば、動画記録のみに関わらず別の機能に関する動作可能時間を通知してもよい。
第1の実施形態では、動画待機中を、ライブビュー表示状態としたが、動画記録前に、動画記録時間を予測可能である本発明の特徴を失うことがなければ、どのような動作状態を動画待機中と定義してもよい。
以上が本発明の好ましい実施形態の説明であるが、本発明は、本発明の技術思想の範囲内において、上記実施形態に限定されるものではなく、対象となる回路形態により適時変更されて適応するべきものである。本発明をその好適な実施形態としてデジタルカメラに基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。また、本発明は、発熱するデバイスを有する電子機器であれば、あらゆるものに適用可能である。例えば、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や、ゲーム機、電子ブックリーダー、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル機器などに適用可能である。いずれの実施例においても、本発明により、電子機器の筐体内部温度上昇により制限される動画記録時間を予測することが可能となる。
また、本発明は、例えばシステム、装置、方法、コンピュータプログラムもしくは記録媒体などとしての実施形態も可能であり、具体的には、1つの装置で実現しても、複数の装置からなるシステムに適用してもよい。本実施形態に係る撮像装置を構成する各手段および撮像装置の制御方法の各ステップは、コンピュータのメモリなどに記憶されたプログラムが動作することによっても実現できる。このコンピュータプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 デジタルカメラ
107 表示部
213 EVF
250 システム制御部
219 不揮発性メモリ
220a 外装部温度センサー
220b 撮像部温度センサー
220c システム制御部温度センサー
260 記録媒体

Claims (15)

  1. 自装置の所定の箇所の第1の温度を取得する第1の温度センサーと、
    自装置の前記所定の箇所とは異なる箇所の第2の温度を取得する第2の温度センサーと、
    前記第1の温度に基づいて機能を制限する制御手段と、
    現在の前記第1の温度と、前記機能を実行した場合の該第1の温度の時間ごとの温度変化に関する情報に基づいて、前記制御手段により該機能が制限されるまでの動作可能時間を算出する予測手段と、を有し、
    前記予測手段は、さらに、前記第1および第2の温度に基づく周辺の環境温度に応じて、前記動作可能時間を算出することを特徴とする電子機器。
  2. 前記予測手段は、現在の前記第1の温度と現在の前記第2の温度との差分、および、前記機能を実行した場合の時間ごとの該第1の温度と該第2の温度の差分の変化に関する情報とに基づいて、前記環境温度を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記予測手段は、前記環境温度に基づいて前記制御手段により制限をかけるときの温度の閾値を補正して、前記動作可能時間を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
  4. 前記機能を実行した場合の前記第1の温度の時間ごとの温度変化に関する情報を記憶する記憶手段と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
  5. 前記記憶手段は、前記機能を実行した場合の時間ごとの前記第1の温度と前記第2の温度の差分の変化に関する情報を記憶することを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  6. 被写体を取得する撮像素子と、
    自装置を制御するシステム制御部と、を有し、
    前記第1の温度センサーと前記第2の温度センサーは、自装置の外装の温度を取得可能な位置、前記撮像素子の温度を取得可能な位置、前記システム制御部の温度を取得可能な位置、のうちの少なくとも異なるいずれかに配置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
  7. 現在の前記第1の温度と現在の前記第2の温度との差分が所定の温度以下である場合は、前記環境温度に応じた前記動作可能時間の算出を実行しないことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子機器。
  8. 前記動作可能時間を表示する表示手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子機器。
  9. 前記予測手段は、現在の前記第2の温度と、前記機能を実行した場合の該第2の温度の時間ごとの温度変化に関する情報に基づいて、前記制御手段により該機能が制限されるまでの動作可能時間を算出することが可能であって、
    前記表示手段は、前記第1の温度に基づく前記動作可能時間と、前記第2の温度に基づく該動作可能時間のうち、より短い時間を表示することを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
  10. 被写体から動画を生成して記録する撮影手段と、を有し、
    前記機能は前記動画を記録する機能であって、
    前記表示手段は、前記動作可能時間を動画の記録可能時間として表示することを特徴とする請求項8又は9に記載の電子機器。
  11. 前記撮影手段は、前記動画を撮影するための複数の動画モードを有し、
    前記記憶手段に予め記憶された、前記機能を実行した場合の前記第1の温度又は前記第2の温度の時間ごとの温度変化に関する情報、および、該機能を実行した場合の時間ごとの該第1の温度と該第2の温度の差分の変化に関する情報は、前記動画モードごとに異なることを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
  12. 自装置の所定の箇所の第1の温度を取得する第1の温度センサーと、
    自装置の前記所定の箇所とは異なる箇所の第2の温度を取得する第2の温度センサーと、
    前記第1の温度又は前記第2の温度に基づいて機能を制限する制御手段と、を有する電子機器の制御方法であって、
    現在の前記第1の温度と、前記機能を実行した場合の該第1の温度の時間ごとの温度変化に関する情報に基づいて、前記制御手段により該機能が制限されるまでの動作可能時間を算出するステップと、を有し、
    前記動作可能時間を算出するステップにおいて、前記第1および第2の温度に基づく周辺の環境温度に応じて前記動作可能時間を算出することを特徴とする制御方法。
  13. 前記動作可能時間を表示するステップと、を有することを特徴とする請求項12に記載の制御方法。
  14. 前記環境温度は、現在の前記第1の温度と現在の前記第2の温度との差分、および、前記機能を実行した場合の時間ごとの該第1の温度と該第2の温度の差分の変化に関する情報とに基づいて算出されることを特徴とする請求項12又は13に記載の制御方法。
  15. 前記動作可能時間は、前記環境温度から前記制御手段により制限をかけるときの温度の閾値を補正して算出されることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の制御方法。

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