JP2021148785A - 磁気的システムを備えるエスケープを備える計時器用ムーブメント - Google Patents

磁気的システムを備えるエスケープを備える計時器用ムーブメント Download PDF

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Abstract

【課題】磁気的ポテンシャルエネルギーに対応する止め位置においてエスケープ車を安定化させるハイブリッドエスケープを備える計時器用ムーブメントを提供する。【解決手段】計時器用ムーブメントは、機械式共振器2と、及びエスケープ車16とパレットアセンブリー14を備えるハイブリッドエスケープ12とを備える。ハイブリッドエスケープは、力トルクが公称力トルクに等しい又は少なくとも所与の値の範囲の上側部分内の値を有するときに、磁気的パレット石が磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、エスケープ車の突出部の1つが、パレットアセンブリーの機械的バンキングにて少なくとも1回の衝撃を経験するように構成している。この衝撃は、エスケープ車の運動エネルギーを少なくとも部分的に消散させるように発生する。【選択図】図1A

Description

本発明は、磁気的システムを備えるエスケープを備える計時器用ムーブメントに関する。本発明は、特に、エスケープ車と、機械式共振器から分離しているパレットアセンブリーの間の磁気的結合システムを備えるエスケープに関する。このパレットアセンブリーの回転軸は、機械式共振器の回転軸とは異なる。スイス式パレットアセンブリーにおいて、このようなパレットアセンブリーは、機械式共振器の周期的な運動と同期するがこのような運動とは異なるような交互的運動を行う。用語「磁気的エスケープ」は、磁石を備えるエスケープであって、これらの磁石が部分的にパレットアセンブリー上に配置され部分的にエスケープ車上に配置されて、パレットアセンブリーとエスケープ車の間に磁気的結合を発生させるものをいう。
いくつかの特許出願において、磁気的エスケープを備える様々な計時器用ムーブメントが以前に提案されている。機械的共振器から分離しているパレットアセンブリーを備える磁気エスケープについては、欧州特許文献EP2894522及びEP3208667について言及することができる。前者の文献は、エスケープ車に与えられるトルクが公称トルクよりも小さいときに、エスケープの通常の動作範囲において、エスケープの機能のみを行う磁気的エスケープと、パレットアセンブリーに与えられるトルクが公称トルクよりも大きいときに、特に、機械式ムーブメントが経験することがある衝撃を経験した後に、前記磁気的エスケープに加えてエスケープの機能を実行することを引き継ぐような機械的エスケープを組み合わせることを提案する。後者の文献EP3208667は、機械的共振器と機械的に結合しエスケープ車と磁気的に結合するパレットアセンブリーを備える磁気的エスケープについて、より具体的に記載している。このエスケープ車には、平坦かつ連続的な磁化構造によって形成される2つの環状磁気トラックがあり、この磁化構造は、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜と、パレットアセンブリーの少なくとも1つの磁気的パレット石に対する磁気バリアを定める。このパレットアセンブリーは、2つの磁気トラックの区画を交互的に追随するように構成しており、この磁気的パレット石は、磁石によって形成される。この後者の文献の図20を参照すると、衝撃を経験したときにエスケープのフックが外れないように、パレットアセンブリーとエスケープ車の間に付加的な機械的バンキングを配置することを提案している。これらの付加的なバンキングは、衝撃を経験した後にパレットアセンブリーの磁気的パレット石の磁石が磁気バリアを部分的に通過したときに、エスケープ車の供給をブロックするように構成している。
このように、上記の2つの文献は、エスケープ車とパレットアセンブリーの間の磁気的結合システムに付加する付加的な機械的手段を提案しており、これによって、エスケープ車が、衝撃を経験したときにタイムリーではない付加的なステップを実行したり、さらに、機械式ムーブメントによって維持される大きな加速をしたりすることを防ごうとしている。
発明者らは、磁力が保存力であるということに起因する磁気的エスケープに関わる特定の課題を見出した。回転式エスケープ車の磁気バリアがパレットアセンブリーの磁気的パレット石に対向するようにバンキングに到来すると、エスケープ車が反跳し、比較的長時間持続する振動運動を行うことが観察される。磁気的エスケープが一定かつ効率的にふるまうことを確実にするために、パレットアセンブリーの各交互運動の間に、パレットアセンブリーが機械的共振器によって回転する前に、エスケープ車が、実質的に、所与の力トルクに対して決められる磁気的ポテンシャルエネルギーに対応する止め位置において安定化されることが有利である。この所定の力トルクは、計時器用ムーブメントのギヤ列を介してバレルによってこのエスケープ車に与えられる。
このような状況で、エスケープ車の振動運動は、磁気バリアがパレットアセンブリーの磁気的パレット石に当接するときはいつでも、磁気周波数の動作周波数、したがって、機械式共振器の振動数、を制限してしまう。このことは短所となる。なぜなら、高い振動数、例えば、4Hzよりも大きいもの、によって、衝撃に対する耐性が良くなり、また、機械式共振器のクオリティーファクター(Q)を大きくすることが可能になるためである。
本発明は、この特定の課題に対する解決策を提供することを提案するものである。このために、本発明は、請求項1に記載の計時器用ムーブメントに関し、これは、機械式共振器と、この機械式共振器に関連づけられたエスケープとを備え、このエスケープは、エスケープ車と、機械式共振器から分離しているパレットアセンブリーとを備え、このパレットアセンブリーの回転軸は、機械式共振器の回転軸とは異なる。この機械式共振器は、この機械式共振器が振動しているときに、前記パレットアセンブリーが2つの停滞位置の間の交互運動をするように前記パレットアセンブリーに結合し、この交互運動においては、前記パレットアセンブリーは、順次的な時間間隔の間に交互的であり続ける。前記パレットアセンブリーは、磁石によって形成される少なくとも1つの磁気的パレット石を備え、前記エスケープ車は、前記磁気的パレット石に対する複数の磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を定める周期的磁化構造を有する。これらの磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜それぞれは、前記パレットアセンブリーが2つの停滞位置のうちの対応する停滞位置にあるときに、前記磁気的パレット石が前記増大傾斜を昇ることができ、前記エスケープ車に与えられる力トルクが前記計時器用ムーブメントの通常動作に対応するものであるように構成している。この力トルクは、公称力トルクに等しい又は前記計時器用ムーブメントの通常動作のために選択される値の範囲内である。そして、前記磁気的パレット石と前記複数の磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜は、前記磁気的パレット石が前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、前記磁気的ポテンシャルエネルギーの前記増大傾斜のいずれか1つを昇ることを可能にする2つの停滞位置のうちの1つから他方の停滞位置へと前記パレットアセンブリーが動くときに、前記パレットアセンブリーがその運動の方向に磁力インパルスを与えられるように構成している。また、前記パレットアセンブリーは、少なくとも1つの機械的バンキングを備え、前記エスケープ車は、突出部を備える。最後に、前記パレットアセンブリーと前記前記エスケープ車は、前記力トルクが前記公称力トルクに等しい又は前記値の範囲の少なくとも上側部分内の値を有し、前記パレットアセンブリーが前記交互運動をしているときに、この磁気的パレット石がこのいずれかの磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を昇ることを可能にする停滞位置における前記パレットアセンブリーが動いた後に、前記磁気的パレット石が前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、前記エスケープ車の前記突出部のうちの1つが前記少なくとも1つの機械的バンキングのうちの機械的バンキング上に少なくとも1回の衝撃を経験するように構成している。前記少なくとも1回の衝撃は、前記動きの後に得られた前記エスケープ車の運動エネルギーを少なくとも部分的に消散させるように発生する。
好ましい実施形態において、前記周期的磁化構造は、さらに、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の後にそれぞれ位置している磁気的パレット石の磁気バリアを定め、これらの磁気バリアそれぞれは、前記磁気的パレット石が関心事の磁気バリアに先行する磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の頂上に位置している間に、前記エスケープ車が前記エスケープ車に与えられる力の平衡角位置にあるときに、前記エスケープ車に与えられる前記力トルクとは反対方向の磁力トルクを前記エスケープ車に与えるように構成しており、前記磁力トルクは、前記エスケープ車が前記力の平衡角位置に達する前に、関心事の磁気バリアに先行する前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜によって誘起される最大磁力トルクよりも大きい。
これらの本発明の特徴のおかげで、本発明に係るハイブリッドエスケープ、すなわち、磁気的かつ機械的なエスケープは、計時器用ムーブメントの通常動作時に、磁石を支持する少なくとも1つの磁気的パレット石と、エスケープ車によって担持される周期的磁化構造との間に磁気的ポテンシャルエネルギーを蓄積することによって、パレットアセンブリーがその交互運動の間にパレットアセンブリーが2つの停滞位置の間で動いている間にパレットアセンブリーにその運動方向に与えられる磁力インパルスを発生することができる。このことによって、パレットアセンブリーがその2つの停滞位置のうちの少なくとも1つにある間に、磁気的パレット石が、磁気的パレット石と順次的に結合される周期的磁化構造の円弧状の部分によってそれぞれ形成される磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を順次的に昇ることができる。このような磁気的結合は、一般的には、磁気的パレット石が前記円弧状の部分に順次的に重なり合っているときに得られる。また、パレットアセンブリーとエスケープ車の間に磁気的ポテンシャルエネルギーが蓄積されるごとにその後に、エスケープ車の突出部とパレットアセンブリーの少なくとも1つの機械的バンキングの間に、好ましくは弾性がほとんどない又はまったくない、弾性が完全ではない衝撃によって、エスケープ車の運動エネルギーを消散させることが可能になる。これによって、エスケープ車の少なくとも第1の反跳を減衰させ、したがって、特にその後にパレットアセンブリーが動く前に、エスケープ車を比較的迅速に止めることが可能になる。
有利な代替的実施形態の1つにおいて、前記エスケープは、前記衝撃の後であってその後に前記パレットアセンブリーが動く前に、前記エスケープ車が前記力の平衡角位置である角度的止め位置にて一時的に不動化されるように構成している。
上記の有利な代替的実施形態の第1の場合において、前記エスケープ車が前記角度的止め位置にて一時的に止まった後に、前記突出部は、前記角度的止め位置にて前記機械的バンキングに支持される。
上記の有利な代替的実施形態の第2の場合において、前記エスケープ車が前記角度的止め位置にて一時的に止まった後で、前記突出部は、前記角度的止め位置における前記機械的バンキングから離れており、したがって、前記突出部及び前記機械的バンキングは、この角度的止め位置にて接触していない。
以下、添付の図面を用いて本発明について詳細に説明する。なお、これは例として与えられるものであり、これに限定されるものではない。
図1A〜1Fは、本発明の第1の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図1A〜1Fは、本発明の第1の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図1A〜1Fは、本発明の第1の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図1A〜1Fは、本発明の第1の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図1A〜1Fは、本発明の第1の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図1A〜1Fは、本発明の第1の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図2A〜2Fは、本発明の第2の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図2A〜2Fは、本発明の第2の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図2A〜2Fは、本発明の第2の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図2A〜2Fは、本発明の第2の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図2A〜2Fは、本発明の第2の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 図2A〜2Fは、本発明の第2の実施形態に係る計時器用ムーブメントを部分的に示している。これは、いくつかの順次的な位置にあるハイブリッドエスケープを備える。 従来技術による機械的バンキングなしで製造された第2の実施形態のタイプの磁気的システムを有するエスケープを備える計時器用ムーブメントにおける、このエスケープ車の角度に応じたパレットアセンブリーの2つの停滞位置それぞれに対する磁気的ポテンシャルエネルギー曲線、そして、計時器用ムーブメントの通常動作時におけるエスケープ車の角度に応じたパレットアセンブリーの磁気的パレット石の磁気的ポテンシャルエネルギーの簡易的なトレースを示している。 図3の計時器用ムーブメントにおける、パレットアセンブリーの磁気的パレット石が周期的磁化構造によって定められる磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を昇った後のエスケープ車の正確なふるまいを示している。 本発明の第2の実施形態に係る計時器用ムーブメントにおける、エスケープ車の角度に応じてパレットアセンブリーの磁気的パレット石によって蓄積される磁気的ポテンシャルエネルギーの曲線を用いて、ハイブリッドエスケープの構成と動作の第1の代替的実施形態を概略的に示している。 本発明の第2の実施形態に係る計時器用ムーブメントにおける、エスケープ車の角度に応じてパレットアセンブリーの磁気的パレット石によって蓄積される磁気的ポテンシャルエネルギーの曲線を用いて、ハイブリッドエスケープの構成と動作の第2の代替的実施形態を概略的に示している。
以下、図1A〜1Fを用いて、本発明に係る計時器用ムーブメントの第1の実施形態について説明する。
この計時器用ムーブメントは、機械的なタイプのものであり、機械式共振器2を備え、この機械式共振器2においては、シャフト4、ノッチ8が形成された小型プレート6、及びピン10のみを示している。計時器用ムーブメントは、機械式共振器2に関連づけられたエスケープ12を備え、小型プレート6とピン10は、このエスケープ12を形成する要素である。エスケープ12は、さらに、エスケープ車16とパレットアセンブリー14を備え、このパレットアセンブリー14は、機械式共振器から分離している機構であり、回転軸がこの機械式共振器のものとは異なる。
パレットアセンブリー14は、一方においては、2つのホーン19a及び19bがあるフォーク18を端とするスティック20によって形成され、他方においては、2つのアーム24、26によって形成され、これらのアーム24、26の自由端は、2つの機械的バンキングを形成する2つの機械的パレット石28、29をそれぞれ形成する。2つの機械的パレット石は、2つの磁石30、32をそれぞれ支持し、これらの磁石30、32は、パレットアセンブリーの2つの磁気的パレット石を形成する。したがって、パレットアセンブリーが、ハイブリッドな、すなわち、機械的かつ磁気的な、パレット石を備え、これらの磁気的パレット石それぞれが機械的パレット石と関連づけられているといえる。機械式共振器2は、この機械式共振器2が通常の振動を行っているときに、2つの制限ピン21及び22によって定められる2つの停滞位置の間にて機械式共振器の振動に同期した交互的運動をパレットアセンブリーが行うように、パレットアセンブリーにつながっている。そのパレットアセンブリーは、前記振動の公称周期T0の3分の1よりも大きい順次的な時間間隔の間に交互的であり続ける。
エスケープ車16は、好ましくは非磁性材料(磁場を伝えない)によって作られた、ディスク34上に配置される周期的磁化構造36を有する。この構造36には、円弧状である部分38があり、これらの部分38は、2つの磁気的パレット石30、32に対するポテンシャル磁気的エネルギーの増大傾斜を形成する。これらの磁気的パレット石30、32のそれぞれは、周期的磁化構造36の軸方向の磁化の極性とは反対方向の極性を有する。有利な代替的実施形態の1つにおいて、周期的磁化構造36は、その外側リムが円形であり、この磁化構造36の円弧状の部分38どうしが同じ構成を有し、エスケープ車の回転軸のまわりに円状に位置するように構成している。
概して、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜はそれぞれ、パレットアセンブリーがその2つの停滞位置のうちの所定の停滞位置にある場合、そして、エスケープ車に与えられる力トルクMREが公称力トルクに実質的に等しいとき(エスケープ車を駆動するための一定の力システムを備える機械式ムーブメントの場合)、又は計時器用ムーブメントの通常の動作を確実にするように与えられる値の範囲内にあるときに(1つのバレル、又は複数が直列に設けられている場合には複数のバレルの、巻きレベルに応じて、エスケープ車に与えられる力トルクが可変な伝統的な機械式ムーブメントの場合)、2つの磁気的パレット石のそれぞれが昇ることができるように構成している。パレットアセンブリーがその2つの停滞位置の間で交互的運動を行うとき、そして、エスケープ車に与えられる力トルクMREが、前記公称力トルクに等しい又は通常動作時に前記力トルクのために選択される値の範囲内にあるときに、パレットアセンブリーがその第1及び第2の停滞位置にそれぞれあるときには第1及び第2の磁気的パレット石のそれぞれによって順次的に、また、パレットアセンブリーの交互的運動中にはこれらの第1及び第2の磁気的パレット石によって交互的に、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を昇る。これらの2つの磁気的パレット石及び磁気ポテンシャルエネルギーの増大傾斜は、2つの磁気的パレット石のいずれか1つが、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、当該磁気ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれかに対応する停滞位置から他方の停滞位置の方へと動いたときに、パレットアセンブリーがその運動方向にて磁力インパルスを受けることができるように構成している。
概して、伝統的な機械式ムーブメント(一定の力システムがないもの)の通常動作は、特に、機械式共振器とエスケープによって形成される機械式共振器の動作を確実にするために、通常の振動数に機械式共振器を維持しこの共振器の交互運動をカウントすることを可能にする特定の範囲内の値を有するエスケープ車に供給される力トルクMREを用いて、得られる。しかし、上述のように、エスケープ車とパレットアセンブリーの間の磁気的結合システムを備えるエスケープを備える計時器用ムーブメントにおいて最適な動作を得て、このような磁気的結合システムの利点を完全に享受するために、本発明の範囲内にて、以下に説明するハイブリッドシステムを設ける。
エスケープ車は、さらに、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜にそれぞれ関連づけられた突出部を備える。図示している代替的実施形態において、これらの突出部は、エスケープ車に堅固に接続されたプレート40から半径方向に延在している歯42によって形成されており、このプレート40は、磁化構造36を支持するディスク34の上に位置している。これらの歯42は、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を定める磁化部分38の端において、すなわち、これらの増大傾斜の上に、それぞれ重なり合っている。以下に開示するように、これらの歯42は、機械的パレット石28及び29と連係するように構成しており、これらの機械的パレット石28及び29は、これらの歯42のための、したがって、エスケープ車のための、バンキングを形成する。これらの歯及び機械的パレット石は、非磁性材料によって形成される。一般的な代替的実施形態の1つにおいて、突出部は、基本平面内にて延在しているいくつかの歯によって形成され、この基本平面内においては、2つの磁石30、32をそれぞれ支持するパレットアセンブリーの2つの機械的パレット石28、29も延在しており、これらの磁石30、32も基本平面内に位置している。図面には、前記基本平面の下に位置する下側磁化構造のみを示している。しかし、有利な代替的実施形態の1つにおいて、エスケープ車は、さらに、下側磁化構造と同じ構成の上側磁化構造を備え、この上側磁化構造は、好ましくは非磁化材料によって形成される、上側ディスクによって支持される。下側及び上側磁化構造は一緒に、周期的な磁化構造を形成する。これらの磁化構造は、パレットアセンブリーの2つの磁石とは反対方向である同じ方向の磁極性を有し、2つの磁気的パレット石を形成する前記2つの磁石が配置、好ましくは同じ距離にて、配置される、幾何学的平面の両側に配置される。
第1の実施形態の場合において、パレットアセンブリーとエスケープ車は、通常動作において(すなわち、エスケープ車に与えられる力トルクMREが、交渉力トルクに実質的に等しい、又は計時器用ムーブメントの通常動作、特に、エスケープ車の正しいステップ回転、を確実にする値の範囲内にある場合)、エスケープ車の歯の1つが、パレットアセンブリーが動いた後に、対応する磁気的パレットが磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後にパレットアセンブリーの2つの機械的パレットの1つにおいて衝撃を経験するように構成している。この衝撃は、前記動きの後に獲得したエスケープ車の運動エネルギーを少なくとも部分的に消散させるように発生する。したがって、この衝撃は、ハードな衝撃ではない(完全に弾性的な衝撃である)。実際的な場合、少なくとも第1の衝撃が、ソフトな衝撃ではなく(完全に非弾性的な衝撃である)、部分的に弾性的であり、これによって、エスケープ車がこの第1の衝撃の後に少なくとも1回の反跳を経験する。このように、本発明に係るエスケープは、「ハイブリッドエスケープ」である。
第1の実施形態の有利な代替的実施形態において、第1の実施形態の有利な代替的実施形態において、ハイブリッドエスケープは、歯42のいずれか1つが2つの機械的パレット石のいずれか1つに当接した後であって、その後のパレットアセンブリーの動きの前に、エスケープ車が角度的止め位置にて一時的に不動にされるように構成している。通常の動作時に、エスケープ車が、そのエスケープ車のいずれか1つの角度的止め位置にて一時的に止まると、歯42は、2つの機械的パレット石の一方又は他方によって形成される機械的止めを押す。
エスケープ車の不動時間を最小限にするために、パレットアセンブリー及び/又はエスケープ車、又はそれを駆動するギヤ列が、衝撃を経験するごとにこのエスケープ車の運動エネルギーを吸収し消散するように、衝撃は少なくとも部分的に非弾性である。なお、歯と機械的パレット石の間の衝撃を経験したときの運動エネルギーの吸収が大きいほど、第1の衝撃の後に発生する振動の減衰が良好になる。なお、磁力は保存力であり、これによって、エスケープ車又はそれを駆動するギヤ列に与えられる摩擦、及び歯と機械的パレット石の間の衝撃のみが、運動エネルギーを吸収することができ、したがって、エスケープ車がハイブリッドエスケープ内に磁気的ポテンシャルエネルギーを蓄積した後の前記第1の衝撃の後に誘起される振動を吸収することができる。
第1の実施形態のハイブリッドエスケープの動作を示すために、図1A〜1Fは、振動式の機械式共振器2及びハイブリッドエスケープ12の様々な順次的な段階を示している。図1Aにおいて、パレットアセンブリー14は、第1の停滞位置にて止まっており、共振器のバランスは、その中立位置(機械的ポテンシャルエネルギーが最小である位置)の方向に回転する。第1の磁気的パレット石を形成する磁石30は、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の上に配置される(この磁石は比較的広い幅を有する磁化部分38の一部に重なり合う)。エスケープ車16が一時的に止まった後にエスケープ車16が角度的止め位置にあり、パレットアセンブリーが第1の停滞位置にあるときに、歯42は、第1の機械的パレット石28によって形成される機械的バンキングに当接し、この歯42がこの第1の機械的パレット石28の内面を押す。したがって、このことによって、エスケープ車に与えられる力の平衡状態が発生する。
図示している有利な代替的実施形態において、各磁化部分38は、単調に増大する幅を有し、その端部分は、幅が最大となっており、機械的パレット石に関連づけられた磁石を超えて正の角度方向に延在し(エスケープ車が負の角度方向に段階的に回転する)、一方、この機械的パレット石は、歯を押して、エスケープ車が、正の方向の磁力、したがって、正の磁力、を受けるようにする。この正の磁力は、エスケープ車に与えられる力トルクに対して、歯によって機械的パレット石に与えられる接線方向の機械的力、したがって、この磁気的パレット石の接触面における垂直力を減少させる。特に、磁化部分の幅は、その有用長さ全体にわたって、中心における角度に応じて線形的に増加する。したがって、磁気的ポテンシャルエネルギーの蓄積は、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜それぞれにおけるエスケープ車の回転角度に応じて線形的であり、磁気的パレット石がこの増大傾斜をエスケープ車の角度的止め位置まで昇ったときに、エスケープ車に与えられる磁力は、一定である。この角度的止め位置においては、エスケープ車の歯の1つが、対応する機械的パレット石に支持され、そして、この角度的止め位置においてエスケープ車に同じ一定の磁力が与えられる。
この有利な代替的実施形態の特徴のおかげで、歯と機械的パレット石の間の静止摩擦と動摩擦が低減され、その後のパレットアセンブリーの動きに必要なトルクが低くなる。このように、ハイブリッドエスケープの磁気的システムは、一方においては、エスケープに磁気的ポテンシャルエネルギーを蓄積してパレットアセンブリーに与えられる磁力インパルスを発生させることを可能にし、他方においては、パレットアセンブリーの各動きの間に機械的共振器によって与えられるアンロック用トルクを低減することを可能にする。言い換えると、摩擦の低減によって、パレットアセンブリーの2つの残りの位置間のパレットアセンブリーの各動きの前に、パレットアセンブリーとエスケープ車の間の機械的接触に起因するエネルギー損失を低減することが可能になる。
図1Bは、ハイブリッドエスケープの動作の1つの段階を示しており、ここで、パレットアセンブリーは、ピン10によって機械式共振器2から解放されたばかりであり、その第1の位置とその第2の停滞位置の間で傾く。このパレットアセンブリーの運動の間に、磁石30は、(エスケープ車に対して)半径方向に動き、高磁気的ポテンシャルエネルギー状態に対応する、磁化部分38との重なり合い状態から、低磁気的ポテンシャルエネルギー状態に対応する、この磁化部分38との非重なり合い状態へと変わる。これによって、磁気的パレット石(磁石30)に与えられる磁力インパルスが発生し、したがって、パレットアセンブリーは磁力トルクを受けて、パレットアセンブリーは磁気共振器のドライバーとしてはたらく。図1Cは、動いた後すぐに第2の停滞位置にあるパレットアセンブリーを示している。そして、エスケープ車16は、負の方向に1ステップ回転し、磁石32は、エスケープ車に与えられる力トルクのおかげで、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を昇る。図1Dは、機械的パレット石29における歯42の第1の衝撃の後のエスケープ車の反跳を示しており、その振幅に近い角位置に機械式共振器がある。図1Eは、図1Aの段階に対応している段階であるがパレットアセンブリーがその第2の停滞位置で止まっているような段階を示している。図1Eに示しているエスケープ車の角度的止め位置において、歯42が第2の機械的パレット石29の外面を押す。最後に、図1Fは、機械式共振器とパレットアセンブリーの間の結合を示しており、その間に、図1Bのように磁力インパルスが再び発生するが、得られる磁力トルクがこの図1Bの方向と反対の方向になるように第2のパレット石に与えられる。
以下、図2A〜2F及び3〜6を用いて、本発明に係る計時器用ムーブメントの第2の実施形態の様々な代替的実施形態について説明する(図3及び4を説明のために示しているが、本発明の代替的実施形態に関するものではない)。上記の文献を再び詳細に説明することはしない。
概して、第2の実施形態は、第1の実施形態とは、周期的磁化構造36Aが、さらに、磁化部分38Aによって定められる磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の後にそれぞれ配置される2つの磁気的パレット石の磁気バリア50それぞれに対して定められ、これらの磁気バリアが、特に、半径方向の寸法がパレットアセンブリーの磁気的パレット石を形成する2つの磁石30及び32それぞれの長手方向の寸法と実質的に等しい又はそれよりも大きいような構造36Aの磁気領域50によって形成されるという点で異なる。磁化範囲/磁気バリアはそれぞれ、エスケープ車16Aが自身に与えられる力の平衡角位置にあり、一方で、2つの磁気的パレット石の一方又は他方が、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の頂部/関心事の磁気バリア/磁化範囲50に先行する磁化部分38Aの最も広い端に位置しているときに、エスケープ車16Aに与えられる力トルクの方向とは反対方向の磁力トルクをエスケープ車16Aに与えるように構成している。磁気バリアは、力の各平衡角位置においてエスケープ車に与えられる磁力トルクが、エスケープ車が力の平衡角位置に到達する前に関心事の磁気バリアに先行する磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜/磁化部分38Aによって発生する最大磁力トルクよりも大きいように構成している。
第2の実施形態の様々な代替的実施形態を詳細に説明する前に、図3及び4を用いて、第2の実施形態のタイプの磁気的システムを備える磁気的エスケープを備える計時器用ムーブメントであるが、機械的バンキングを備えないものについての動作について説明する。用語「第2の実施形態のタイプ」とは、特に、磁気的システムを備えるエスケープであって、この磁気的システムが、一方においては、エスケープ車によって支持され、下面及び/又は上面において、磁化領域によって分離される一連の同様な磁化部分(基準系「r,θ」におけるものであり、ここで、r=半径、θ=車の中心における角度)によって形成される単一の円形磁気トラックを備える周期的磁化構造を備え、他方においては、周期的磁化構造と交互的に結合するパレットアセンブリーによって支持される2つの磁気的パレット石を備えるような、磁気的システムを備えるエスケープを表す。図3及び4に関連するエスケープは単に磁気的なものであるので、磁化領域は、パレットアセンブリーの交互移動とエスケープ車のステップ回転の間の所望の同期を確実にし、また、計時器用ムーブメントがすることがある加速をした場合にはエスケープが早くフックを外してしまうことを防ぐように、比較的大きな磁気バリアを形成しなければならない。したがって、各磁気的パレット石の磁化領域によってここで形成される磁気的ポテンシャルエネルギーのピークは、本発明の第2の実施形態で必要とされるものよりも、また、以下に説明する図5及び6に示しているものよりも大きい。
図3及び4において、パレットアセンブリーの2つの停滞位置のそれぞれに対して、このエスケープ車の角度θに応じた、パレットアセンブリーの2つの磁気的パレット石それぞれに対するエスケープ車の周期的磁化構造によって定められる磁気的ポテンシャルエネルギーEPMの曲線54、56が与えられている。これらの2つの曲線54及び56は似ているが、約180°だけ位相がずれており、それぞれが磁気的周期PMを定めている。各曲線には、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜60、60A、及び磁気的ポテンシャルエネルギーピークによって定められる磁気バリア62、62Aがある。図3において、計時器用ムーブメントの通常動作時における、エスケープ車の角度θに応じた、パレットアセンブリー(14)の磁気的パレット石(30又は32)の磁気的ポテンシャルエネルギーEPMの簡略化されたトレース58を示している。全体的なふるまいは以下の通りである。パレットアセンブリーの第1の停滞位置において、第1の磁気的パレットが特定の磁気的ポテンシャルエネルギーの高さまで傾斜60を昇り、一方、エスケープ車が連続的に回転し、そして、各傾斜の後の磁気バリアのために、エスケープ車は、特定の力の平衡点PEM(具体的には図4に示している)のまわりの「自由」な振動領域ZOLにおいて振動を経験し、最後に、第1の磁気的パレット石は、振動する機械共振器の作用の下で、パレットアセンブリーの第2の停滞位置におけるその後にパレットアセンブリーが動く間に磁気的ポテンシャルエネルギー64が降下する。この磁気的ポテンシャルエネルギーの降下は、パレットアセンブリーに与えられる磁力インパルスに対応する。次のステップの間に、第1の磁気的パレット石が磁気的構造の外側にあり(重なり合って)、そして、実質的にゼロの磁気的ポテンシャルエネルギーを有しているときに、第2の磁気的パレット石は、磁気的構造上に重なり合っていることのために、傾斜60Aを昇る。その後にパレットアセンブリーが動く間に、第2の磁気的パレット石には磁力インパルスが与えられ、第1の磁気的パレット石は、適宜、小さなレートの磁気的ポテンシャルエネルギーを昇る。したがって、エスケープ車の各ステップにおいてパレットアセンブリーに伝達されるエネルギーは、2つの磁気的パレット石それぞれによって交互に経験される降下とレートの差に対応し、このエネルギーは、この差の2倍に対応する磁気的周期PMごとに伝達される。
図4は、エスケープ車の周期的磁化構造上において、このエスケープ車の角位置に応じて磁気的パレット石によって発生する磁力を示している。存在する磁力は、磁気的ポテンシャルエネルギーの曲線54の傾斜によって与えられる。したがって、各傾斜60、60Aは、エスケープ車に与えられる力トルクが公称力トルクに等しい又は通常動作時に選択される値の範囲内である場合に、そのエスケープ車に与えられる力トルクよりも小さい強度を有するエスケープ車に対して磁力トルクに対応する磁力G1を発生させる。なお、磁気的ポテンシャルエネルギーが蓄積しているときに2つの磁気的パレット石が2つの磁気トラックと同期して交互的に結合する代替的実施形態において、上述の磁気力トルクの2倍のものを考慮する必要がある。図4に示しているように、機械的バンキングがない場合、各磁気バリア62、62Aは、エスケープ車に与えられる力トルクに依存する磁気的制動角領域ZFMにおいてエスケープ車を制動する。磁力が保存力であるため、エスケープ車の運動エネルギーは、エスケープ車の支持ブロックにおける摩擦、そして、場合によっては、エスケープ車を駆動するギヤ列における摩擦、によってのみ消散されることができる。このように、エスケープ車は、力の平衡点PEM付近の「自由」な角振動領域ZOLにおいて「自由」な振動をする(すなわち、機械的バンキングによるエネルギー吸収がない)。ここで、エスケープ車に与えられる力トルクは、磁力G2(角位置PEMにおける曲線54の傾斜)によって発生する磁力トルクによって補償される(摩擦力を考慮していない)。したがって、力の平衡点PEMは、エスケープ車の所定の角位置に対応し、このエスケープ車は、このエスケープ車とパレットアセンブリーが接触することなく安定的に止まることができる。力の平衡点PEMと角度的に「自由な」振動領域ZOLは、エスケープ車に与えられる力トルクに応じて変わる。磁力G2の強度は、必然的に磁力G1よりも大きい。なお、さらに、図3及び4に記載されている実施形態において、各磁気バリアは、曲線54及び56において、比較的高い傾斜G3を有する壁があるポテンシャルエネルギーのピークに対応する。
本発明の第2の実施形態におけるエスケープ車の歯42と組み合わされた磁気バリア50の構成には、各歯と対応する磁気バリアの間の相対的な角度的ポジショニングに応じて、また、エスケープ車の駆動のタイプに応じて、様々な代替的実施形態が機械的パレット石及び磁気的パレット石を備える所定のハイブリッドパレットアセンブリーに発生させることができるという効果がある。開示しているように、磁気バリアに対して到達するエスケープ車の運動エネルギーの消散(G1とG2の間の強度の差から発生する)はほとんどなく、この振動は、比較的大きく低減衰であることができる振幅を有する。一方で、エスケープ車がまだ振動している間にパレットアセンブリーが動き出すと、磁気的ポテンシャルエネルギー64の降下にはばらつきが発生し、したがって、貧弱にしか定めることができない。したがって、機械式共振器の維持が一定とはならず、このことは課題となる。他方で、エスケープ車の振動が十分に減衰されて無視できる程度になることのを待つことが必要であれば、パレットアセンブリーの交互運動の周波数、そして、したがって、機械式共振器の振動数、を制限しなければならない。このことも課題となる。本発明に係るハイブリッドエスケープは、この課題を解決する。
本発明の第2の実施形態におけるエスケープ車の歯42と組み合わせた磁気バリア50の構成には、各歯と対応する磁気バリアの間の相対的な角度的ポジショニングにしたがって、また、エスケープ車の駆動のタイプにしたがって、機械的パレット石及び磁気的パレット石を備える所与のハイブリッドパレットアセンブリーに対して、様々な代替的実施形態が可能であるという効果がある。
図5及び6を参照しながら、計時器用ムーブメントのための本発明の第2の実施形態における2つの可能性のある代替的実施形態について説明する。これは、一定の力FCで駆動するエスケープ車の駆動システムを備え、エスケープ車に与えられる力トルクMRE ctも一定である。図5及び6は、ハイブリッドパレットアセンブリー14の2つのハイブリッドパレット石における、エスケープ車16Aの周期的磁化構造36Aによって定められる磁気的ポテンシャルエネルギーEPMの2つの曲線70及び72をそれぞれ示している。このハイブリッドパレットアセンブリー14は、図2Aに示しているパレットアセンブリー14に類似しているが、2つのハイブリッドパレット石が単純化された対称的な形状を有する。曲線70、72は、開示される物理的原理及び以下に与えられる数学的関係を妨げることなく図面を単純化するように全体的にわずかに略している曲線である。これらの曲線はそれぞれ、磁気的周期PMごとに増大傾斜60、60Aを定め、これには、図3及び4を参照して説明したものと同様に、特徴づける傾斜G1を有し、突出する止め部品がない周期的磁化構造によって定められる磁気的バリア62、62Aよりも磁気的バリア74、74Aが低い。したがって、磁気バリア74、74Aを形成する磁化領域は、角度的に、より狭いことができる。このことによって、特に、エスケープ車の1回転当たりのステップ数を増やすことができる。また、図5及び6には、ハイブリッドエスケープの通常動作時におけるエスケープ車の角度θに応じた磁気的パレット石31の磁気的ポテンシャルエネルギーEPMのトレース68を示している。これが図3の単純化されたトレース58に類似していることがわかる。
曲線70に関連づけられた磁気的パレット石を定める磁石31を支持する機械的パレット28Aによって形成されるハイブリッドパレット石は、磁気的ポテンシャルエネルギーの蓄積の後の運動エネルギーの吸収の後であって、その後にパレットアセンブリーが動く前に、エスケープ車が止め位置にあるときに、エスケープ車の角位置θの軸に沿って位置する。機械的パレット石28Aの半幅DLは、磁石31の重心と、エスケープ車16Aの歯42に対してこの機械的パレット石によって形成されるバンキング面の間の距離に対応するものである。
本発明の一般的な実施形態の範囲内にて記載される2つの代替的実施形態において、ハイブリッドエスケープは、エスケープ車の突出部のいずれか1つに対する機械的パレット石の衝撃の後であって、その後のパレットアセンブリーの動きの前に、エスケープ車が、存在する力の平衡角位置である角度的止め位置にて不動化されるように構成している。図5及び6には、図3及び4を参照して開示しているように、(仮想的に)エスケープ車に止め歯がないような力の平衡角位置PEM、及び歯42がないこの仮想的な場合において発生しうる磁気的制動領域ZFMを示している。
図5に示している第1の代替的実施形態、また、図6に示している第2の代替的実施形態において、パレットアセンブリー14Aとエスケープ車16Aは、エスケープ車の歯42のうちの1つが、対応する磁気的パレット石、特に、磁石31、が磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つ、特に、傾斜60、を昇った後に、パレットアセンブリーの機械的パレット石、特に、機械的パレット石28A、に衝撃を経験するように構成している。第1の実施形態と同様に、この衝撃は、エスケープ車の運動エネルギーを少なくとも部分的に消散させるように発生する。実際に、エスケープ車の歯は、機械式共振器の後の持続インパルスのためのエスケープにおいて磁気的ポテンシャルエネルギーが蓄積された後に、このエスケープ車から運動エネルギーを吸収し、ステップごとの回転の各ステップの間の終端振動を制限するように構成している。
また、図5の第1の代替的実施形態において、パレットアセンブリー14Aとエスケープ車16Aは、機械的パレット石と歯の間の少なくとも第1の衝撃の後に、パレットアセンブリーが2つの停滞位置の間で交互運動をする間に、パレットアセンブリーが再び止まる前に、エスケープ車が、前記衝撃を経験した歯42が磁気的パレット石を押すような角度的止め位置で止まるように構成している。この角度的止め位置は、定義上、力の平衡角位置である。したがって、この第1の代替的実施形態において、角度的止め位置PEDは、機械的パレット石に支持される歯によって定められる。この特徴のおかげで、角度的止め位置は、突出部によって具体的に定められ、パレットアセンブリーに周期的に与えられる磁力インパルスは一定の強度を有する。他方で、この第1の代替的実施形態においては、パレットアセンブリーが動いている間の歯と機械的パレット石の間の摩擦に起因するわずかなエネルギー損失が発生する。角度的止め位置PEDは、角位置PEMの上流にある。各位置PEDにおける磁力は、存在する力の平衡に対応し、この位置PEDにおいて、曲線70又は72の傾斜G4によってそれぞれ与えられる。第1の代替的実施形態に対応する状況は、角位置PEMと歯42の接触点の間の距離PB1によって特徴づけられ、この距離PB1は、機械的パレット石28Aの半幅DLよりも小さい(PB1<DL)。
第2の代替的実施形態は、以下の点で第1の代替的実施形態とは異なる。すなわち、この第2の代替的実施形態において、2つの停滞位置の間の交互運動の間に、機械的パレットと歯の間の少なくとも第1の衝撃の後に、パレットアセンブリーが再び動く前に、前記歯が前記機械的パレット石から離れた距離に位置しているような角度的止め位置にて、エスケープ車16Aが止まるように、パレットアセンブリー14Aとエスケープ車16Aが構成していることを考慮すると、角度的止め位置が角位置PEMである。この場合、この角度的止め位置は、前記機械的バンキングなしで、力の平衡角位置PEMに対応し、これにおいて、エスケープの磁気的システムの磁力トルクと、エスケープ車に与えられる一定の力トルクMRE ctが同じ強度を有する(摩擦力を無視する)。本発明に係る前記第1の衝撃を発生させるために、パレットアセンブリーとエスケープ車は、前記機械的パレット石の接触面と前記歯の接触点の間の距離DBが、磁気的制動領域ZFMによって定められる角距離よりも小さくなるように構成している(DB<ZFM)。エスケープ車の角度的止め位置に対応する、各角位置PEMにおける磁力は、この角位置PEMにおける曲線70及び72の傾斜G5によってそれぞれ与えられる。なお、傾斜G5の値は、第1の代替的実施形態にて発生する傾斜G4の値よりも必然的に大きい。第2の代替的実施形態に対応する状況は、角位置PEMと歯42の接触点の間の距離PB2によって特徴づけられ、この距離PB2は、機械的パレット石28Aの半幅DLよりも大きい(PB2>DL)。なお、この角位置PEMは、一定の力トルクMRE ctによって決まる。
伝統的なエスケープ車の駆動の場合、すなわち、一定の力システムを備えない場合、より多くの代替的実施形態を認識することができる。これらを分析しつつ開示すると、以下のように、関心事の計時器用ムーブメントの通常動作時に、エスケープ車に与えられる力トルクMREのための値PVMの範囲が、最小値MRE minと、その最小値よりも大きい最大値MRE maxの間にあるような一般的な場合について考える。
PVM=[MRE min;MRE max
この値の範囲PVMは、下側部分PI1Mと上側部分PS1Mによって、又は下側部分PI2Mと上側部分PS2Mによって構成している。また、上側部分PS2Mは、上側領域ZSPSと下側領域ZIPSによって構成しており(PS2M=ZIPS+ZSPS)、値の範囲PVM(PVM=PCM+ZSPS)内の上側領域ZSPSに対する補部分PCMは、下側部分PI2M(PCM=PI2M+ZIPS)と下側領域ZIPSの和と等しい。関心事の機械的パレット石の接触面と関心事の歯の接触点の間の距離は「DB」と呼び、この距離は力トルクMREに依存する。仮想的にエスケープ車上に止め用の歯がない場合における磁気的制動領域は「ZFM」と呼び、この領域の範囲は、力トルクMREに依存する。
主な代替的実施形態において、力トルクMREの値PVMの全範囲にわたって、エスケープ車の歯42のいずれか1つの歯と、パレットアセンブリーのいずれか1つの機械的パレット石、特に、機械的パレット石28A、の間の少なくとも第1の衝撃が、この対応する磁気的パレット石及び関心事の歯に関連づけられた磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の1つを対応する磁気的パレット石が昇った後に発生する。この第1の主な代替的実施形態は、以下の関係式によって表される。
ZFM(MRE min)>PB(MRE min)−DL
主な代替的実施形態の範囲内で、3つの代替的実施形態を認識することができる。第1の副次的な代替的実施形態において、力トルクMREの値PVMの全範囲にわたって、前記少なくとも第1の衝撃の後であって、その後のパレットアセンブリーの動きの前に、前記少なくとも第1の衝撃を経験した歯が機械的パレット石を押すような角度的止め位置にてエスケープ車が止まることが考えられる。この第1の副次的な代替的実施形態は、以下の数学的関係式によって表される。
PB(MRE min)<DL
第2の副次的な代替的実施形態において、力トルクMREの値PVMの全範囲にわたって、前記少なくとも第1の衝撃の後であって、その後のパレットアセンブリーの動きの前に、前記少なくとも第1の衝撃を経験した歯が、当接していた機械的パレット石から離れている位置に位置しているような角度的止め位置にてエスケープ車が止まることが考えられる。この第2の副次的な代替的実施形態は、以下の数学的関係式によって表される。
PB(MRE max)>DL
また、主な代替的実施形態の範囲内で、複合的な代替的実施形態をさらに認識することができる。この複合的な代替的実施形態において、値の範囲PVMの下側部分PI1Mに対して、前記少なくとも第1の衝撃を経験した歯は、エスケープ車が一時的に不動化されているときに当接していた機械的パレット石から離れた位置に配置される。一方で、値の範囲PVMの上側部分PS1Mに対して、前記少なくとも第1の衝撃を経験した歯は、エスケープ車が一時的に不動化されているときに当接していた機械的パレット石を押す。この複合的な代替的実施形態は、以下の2つの関係式によって表すことができる。
PB(PI1M)>DL、
PB(PS1M)<DL
特定の代替的実施形態において、力トルクMREの値の範囲の上側部分PS2Mのみにわたって、エスケープ車の歯42のいずれか1つの歯と、パレットアセンブリーのいずれか1つの機械的パレット石、特に、機械的パレット石28A、の間の少なくとも1回の衝撃が、この対応する磁気的パレット石及び関心事の歯に関連づけられた磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の1つを対応する磁気的パレット石が昇った後に発生する。一方で、力トルクMREの値の範囲の下側部分PI2Mにおいては、エスケープ車の歯42の1つと、パレットアセンブリーの機械的パレット石の間に衝撃が、この対応する磁気的パレット石が自身に関連づけられた磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の1つを昇った後に発生しない。この特定の代替的実施形態は、以下の2つの関係式によって表すことができる。
ZFM(PS2M)>PB(PS2M)−DL、かつ、
ZFM(PI2M)<PB(PI2M)−DL
上で開示している特定の代替的実施形態の範囲内で、さらに、2つの代替的実施形態を認識することができる。特定の代替的実施形態において、力トルクMREの値PVMの全範囲にわたって、前記少なくとも1回の衝撃の後であって、その後のパレットアセンブリーの動きの前に、少なくとも第1の衝撃を経験した歯が、当接していた機械的パレット石から離れている位置に位置しているような角度的止め位置にてエスケープ車が止まることが考えられる。この特定の代替的実施形態は、第1の主な代替的実施形態の範囲内の第2の副次的な代替的実施形態に関して、以下の関係式によって表現される。
PB(MRE max)>DL
関心事の特定の代替的実施形態の範囲内にて考えられる複合的な代替的実施形態において、前記少なくとも1つの衝撃を経験した歯は、角度的止め位置で一時的に止まった後に、エスケープ車に与えられる力トルクMREが、値の範囲PVMの前記上側部分PS2Mの上側領域ZSPSにおいて値を有するときに当接していた機械的パレット石を押す。一方、上側部分PS2Mの下側領域ZIPSにおいては、エスケープ車は、前記少なくとも1つの衝撃を経験した後であって、その後のパレットアセンブリーの動きの前に、前記少なくとも1つの衝撃を経験した歯が、当接していた機械的パレット石から離れた位置に位置する角度的止め位置において止まる。したがって、値の範囲PVM内における上側領域ZSPSに対する補部分PCMのために、前記角度的止め位置において機械的パレット石に歯が当接していない。この複合的な代替的実施形態は、以下の2つの関係式によって表すことができる。
PB(PCM)>DL、
PB(ZSPS)<DL
図2Aは、パレットアセンブリー14がその2つの停滞位置のうちの1つにありエスケープ車16Aが止まっているような第2の実施形態のハイブリッドエスケープ12Aの動作段階を示している。図2A〜2Fは、エスケープ車に与えられる力トルクが、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を昇ることによって磁気的ポテンシャルエネルギーを蓄積した後であって、その後にパレットアセンブリーが動く前に、エスケープ車が止められたときに、歯42が機械的パレット石28又は29に支持されることを可能としないような代替的な動作に関連している。しかし、歯42の接触点と機械的パレット石(図2Aの28、図2Fの29)の接触面の間の距離は、好ましいことに、小さい。
図2Bにおいては、パレットアセンブリーは、ピン10によって機械式共振器2から解放されたばかりであり、パレットアセンブリーは、その第1の位置と第2の停滞位置の間にて動く。このパレットアセンブリーの運動の間に、磁石30は半径方向に動き、高磁気的ポテンシャルエネルギー状態に対応する、磁化部分38Aとの重なり合い状態から、低磁気的ポテンシャルエネルギー状態に対応するこの磁化部分との非重なり合い状態へと変わる。このことによって、磁気的パレット石(磁石30)に与えられる磁力インパルスが発生し、したがって、パレットアセンブリーには、パレットアセンブリーが磁気的共振器のドライバーとしてはたらくように力トルクが与えられる。図2Cは、動いた直後の第2の停滞位置におけるパレットアセンブリーを示している。そして、エスケープ車16Aは、負の方向に1ステップ回転し、エスケープ車に与えられる力トルクのおかげで、磁石32は磁気的ポテンシャルエネルギー(磁化部分38A)の増大傾斜を昇る。
図2Dは、パレットアセンブリー14とエスケープ車16Aによって形成されるエスケープ12Aが磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を昇った後における、歯42と機械的パレット石29の間の第1の衝撃を示している。図2Eは、図2Dに示している機械的パレット石29に対する歯42の第1の衝撃の後におけるエスケープ車の反跳を示している。最後に、図2Fは、図2Aの段階に対応している段階であるがパレットアセンブリーがその第2の停滞位置で止まっているような段階を示している。
2 機械式共振器
12 エスケープ
14 パレットアセンブリー
16 エスケープ車
18 フォーク
20 スティック
24、26 アーム
28、29 機械的バンキング
30、31、32 磁石
36 周期的磁化構造
38 磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜
40 プレート
42 突出部
50 磁気バリア

Claims (12)

  1. 機械式共振器(2)と、及びこの機械式共振器に関連づけられたエスケープ(12、12A)とを備える計時器用ムーブメントであって、
    前記エスケープは、エスケープ車(16、16A)と、及び前記機械式共振器から分離しているパレットアセンブリー(14、14A)とを備え、
    前記パレットアセンブリーの回転軸は、前記機械式共振器の回転軸とは異なり、
    前記機械式共振器は、前記機械式共振器が振動しているときに前記パレットアセンブリーが2つの停滞位置の間の交互運動をするように前記パレットアセンブリーに結合し、
    この交互運動においては、前記パレットアセンブリーは、順次的な時間間隔の間に交互的であり続け、
    前記パレットアセンブリーは、磁石(30、31、32)によって形成される少なくとも1つの磁気的パレット石を備え、
    前記エスケープ車は、前記磁気的パレット石に対する複数の磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜(38、38A)を定める周期的磁化構造(36、36A)を有し、
    これらの磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜それぞれは、前記パレットアセンブリーが2つの停滞位置のうちの対応する停滞位置にあるときに、前記磁気的パレット石が前記増大傾斜を昇ることができ、前記エスケープ車に与えられる力トルクが前記計時器用ムーブメントの通常動作に対応するものであるように構成しており、
    この力トルクは、公称力トルクに等しい又は前記計時器用ムーブメントの通常動作のために選択される値の範囲内であり、
    前記磁気的パレットと前記周期的磁化構造は、前記磁気的パレット石が前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、前記磁気的ポテンシャルエネルギーの前記増大傾斜のいずれか1つを昇ることを可能にする2つの停滞位置のうちの1つから他方の停滞位置へと前記パレットアセンブリーが動くときに、前記パレットアセンブリーが交互運動の方向に磁力インパルスを与えられるように構成しており、
    前記パレットアセンブリーは、少なくとも1つの機械的バンキング(28、28A、29)を備え、
    前記エスケープ車は、突出部(42)を備え、
    前記パレットアセンブリーと前記前記エスケープ車は、前記力トルクが前記公称力トルクに等しい又は前記値の範囲の少なくとも上側部分内の値を有し、前記パレットアセンブリーが前記交互運動をしているときに、この磁気的パレット石がこのいずれかの磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を昇ることを可能にする停滞位置における前記パレットアセンブリーが動いた後に、前記磁気的パレット石が前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、前記エスケープ車の前記突出部のうちの1つが前記少なくとも1つの機械的バンキングのうちの機械的バンキング上に少なくとも1回の衝撃を経験するように構成しており、
    前記少なくとも1回の衝撃は、前記動きの後に得られた前記エスケープ車の運動エネルギーを少なくとも部分的に消散させるように発生する
    ことを特徴とする計時器用ムーブメント。
  2. 前記衝撃は、この衝撃の後に前記エスケープ車が反跳を行うように部分的に弾性的に発生する
    ことを特徴とする請求項1に記載の計時器用ムーブメント。
  3. 前記パレットアセンブリーと前記前記エスケープ車は、前記力トルクが前記公称力トルクに等しい又は前記値の範囲の少なくとも上側部分内の値を有し、前記パレットアセンブリーが前記交互運動をしているときに、この磁気的パレット石がこのいずれかの磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を昇ることを可能にする停滞位置における前記パレットアセンブリーが動いた後に、前記磁気的パレット石が前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、前記エスケープ車の前記突出部のうちの1つが前記少なくとも1つの機械的バンキングのうちの機械的バンキング上に少なくとも1回の衝撃を経験するように構成しており、
    前記エスケープは、衝撃の後であってその後に前記パレットアセンブリーが動く前に、前記エスケープ車が角度的止め位置にて一時的に不動化されるように構成しており、
    前記突出部は、前記エスケープ車が前記角度的止め位置にて一時的に止まった後に、前記機械的バンキングを押す
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の計時器用ムーブメント。
  4. 前記周期的磁化構造(36A)は、さらに、磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜(38A)の後にそれぞれ位置している磁気的パレット石の磁気バリア(50)を定め、
    これらの磁気バリアそれぞれは、前記磁気的パレット石が関心事の磁気バリアに先行する磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜に位置している間に、前記エスケープ車が前記エスケープ車に与えられる力の平衡角位置にあるときに、前記エスケープ車に与えられる前記力トルクとは反対方向の磁力トルクを前記エスケープ車に与えるように構成しており、
    前記磁力トルクは、前記エスケープ車が前記力の平衡角位置に達する前に、関心事の磁気バリアに先行する前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜によって誘起される最大磁力トルクよりも大きい
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の計時器用ムーブメント。
  5. 前記エスケープ(12A)は、前記衝撃の後であってその後に前記パレットアセンブリーが動く前に、前記エスケープ車が前記力の平衡角位置である角度的止め位置にて一時的に不動化されるように構成している
    ことを特徴とする請求項4に記載の計時器用ムーブメント。
  6. 前記エスケープ車が前記角度的止め位置にて一時的に止まった後に、前記エスケープ車に与えられる力トルクが前記公称力トルクに等しい又は前記値の範囲の前記上側部分の少なくとも上側領域内にある値を有する場合に、前記衝撃を経験する前記突出部は、前記機械的バンキングを押す
    ことを特徴とする請求項5に記載の計時器用ムーブメント。
  7. 前記通常動作時中に、前記エスケープ車が前記角度的止め位置にて一時的に止まった後に、前記衝撃を経験する前記突出部は、前記機械バンキングを押す
    ことを特徴とする請求項5に記載の計時器用ムーブメント。
  8. 前記通常動作時中に、前記エスケープ車が前記角度的止め位置にて一時的に止まった後に、前記衝撃を経験する前記突出部は、前記機械バンキングから離れた位置にあり、
    この角度的止め位置は、前記磁力トルクと前記エスケープ車に与えられる前記力トルクの間の平衡位置に実質的に対応するものである
    ことを特徴とする請求項5に記載の計時器用ムーブメント。
  9. 前記磁気的パレット石(30)は、第1の磁気的パレット石であり、
    前記機械的バンキング(28)は、前記第1の磁気的パレット石に関連づけられた第1の機械的バンキングであり、
    前記パレットアセンブリーは、第2の磁気的パレット石(32)と、この第2の磁気的パレット石に関連づけられた第2の機械的バンキング(29)とを備え、
    前記周期的磁化構造(36A)と前記パレットアセンブリー(14)は、前記複数の磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜(38、38A)が前記第2の磁気的パレット石に対しても定められるように構成しており、
    前記エスケープ車に与えられる力トルクが前記公称力トルクに等しい又は前記計時器用ムーブメントの前記通常動作のために選択される前記値の範囲内である場合に、前記パレットアセンブリーが周期的に前記2つの停滞位置のうちの第1の停滞位置又は第2の停滞位置にあるときには順次的に、前記パレットアセンブリーが交互運動をしているときには前記第1及び第2の磁気的パレット石によって交互的に、前記増大傾斜を昇ることができ、
    前記第2の磁気的パレット石(32)及び前記複数の磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜は、前記パレットアセンブリーが前記第2の停滞位置から前記第1の停滞位置へと動いたときに、前記第2の磁気的パレット石が前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、前記パレットアセンブリーがその運動方向における磁力インパルスを受けるように構成しており、
    前記複数の磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜の増大傾斜それぞれは、前記突出部の異なる突出部に関連づけられており、
    前記パレットアセンブリーと前記エスケープ車は、前記パレットアセンブリーが前記交互運動を行い、前記力トルクが前記公称力トルクに等しい又は前記値の範囲の前記少なくとも上側部分内にある場合に、対応する第1又は第2の停滞位置における前記パレットアセンブリーが動いた後に前記第1又は第2の磁気的パレット石が前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つを昇った後に、
    前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜のいずれか1つに関連づけられた前記エスケープ車の前記突出部は、前記パレットアセンブリーの前記第1の又は第2の機械的バンキングにて少なくとも1回の衝撃を経験し、
    この衝撃は、前記動きの後に前記エスケープ車の運動エネルギーを少なくとも部分的に消散させるように発生する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の計時器用ムーブメント。
  10. 前記磁気バリア(50)が前記第2の磁気的パレット石に対しても設けられ、
    これらの磁気バリアそれぞれは、前記第2の磁気的パレット石がこの磁気バリアに先行する磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜に位置している間に、前記エスケープ車が前記エスケープ車に与えられる力の平衡角位置にあるときに、前記エスケープ車に与えられる前記力トルクとは反対方向の磁力トルクを前記エスケープ車に与えるように構成しており、
    前記エスケープは、前記第2の機械的バンキングにおける前記少なくとも1回の衝撃の後であってその後の前記パレットアセンブリーが動く前に、前記エスケープ車が角度的止め位置にて不動化されるように構成している
    ことを特徴とする請求項4に従属する請求項9に記載の計時器用ムーブメント。
  11. 前記周期的磁化構造(36、36A)は、その外側リムが実質的に円形であり、この磁化構造を構成する部品は、円弧の形態であり、これらの部品はそれぞれ、前記磁気的ポテンシャルエネルギーの増大傾斜を定め、前記エスケープ車の回転軸のまわりに円状に配置されている
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の計時器用ムーブメント。
  12. 前記突出部(42)は、基本平面内に延在している歯によって形成され、この基本平面においては、前記第2の磁気的パレット石を形成する、前記磁石(30)と他の磁石(32)をそれぞれ支持する前記パレットアセンブリーの2つの磁気的パレット石によってそれぞれ形成される前記第1及び第2の機械的バンキング(28、29)も延在しており、前記磁石(30)と前記他の磁石(32)も前記基本平面内にて延在している
    ことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の計時器用ムーブメント。
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