JP2021147640A - 電極、及びその製造方法並びに水分解システム - Google Patents

電極、及びその製造方法並びに水分解システム Download PDF

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Abstract

【課題】水準の高いエネルギー効率およびシステムのコスト低減を達成し得る、水分解システム用の電極を提供する。【解決手段】光半導体および電気分解により電解質溶液を分解し水素を発生させる水分解システム用の電極10であって、前記電極10は、金属基体12と、前記金属の酸化物からなる光半導体の層14とを有する、電極。【選択図】図1

Description

本発明は、水分解システム用の電極、及びその製造方法並びに水分解システムに関する。
従来、石油を中心としたエネルギー構図が構築されているが、石油は限りある資源であることに加えて産出可能な地域が限定されているため、今後のエネルギー事情を考慮すると、安定したエネルギーの供給方法が必要である。例えば、石油資源の代替エネルギーとして、太陽光の光エネルギーの利用が注目されている。光エネルギーの利用形態としては、エネルギーの変換効率の高い天然の光合成反応を模倣し、光エネルギーを人工的に有効利用する技術である人工光合成が挙げられ、例えば特許文献1には、人工光合成として動作し得る一体型の化学反応装置が提案されている。
特許第6246538号公報
一方、上記のようなエネルギー事情を反映し、光エネルギーを利用した水素の製造が注目されている。水素の製造方法として、水の電解分解(水分解)を経たプロセスが挙げられる。このプロセスによれば、例えば、余剰な再生可能エネルギーを水素に変換して貯蔵できる。そのため、再生可能エネルギーを利用した水素製造には、水準の高いエネルギー効率と製造装置のコスト低減が求められる。
そこで本発明の目的は、水準の高いエネルギー効率及びシステムのコスト低減を達成し得る、水分解システム用の電極、及びその製造方法並びに水分解システムを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、金属からなる基体と、この金属の酸化物からなる光半導体の層とを有する電極を、水分解システムの電極として用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の一態様は、光半導体および電気分解により電解質溶液を分解し水素を発生させる水分解システム用の電極であって、前記電極は、金属からなる基体と、前記金属の酸化物からなる光半導体の層とを有する、電極に関する。
本発明の一態様の電極において、前記金属はTiであり、かつ前記光半導体がTiOであることが好ましい。
また本発明の一態様は、前記電極の製造方法であって、前記金属からなる基体の表面を酸化させ、酸化被膜を形成した後、前記酸化被膜の少なくとも一部を除去することにより、前記金属からなる基体の表面の一部に、前記金属の酸化物からなる光半導体の層を形成させる、製造方法に関する。
また本発明の一態様は、陽極が配置された陽極室と、陰極が配置された陰極室と、前記陽極室および前記陰極室間を区画する隔壁と、前記陽極と前記陰極との間に電圧を印可する電源とを備え、光半導体および電気分解により電解質溶液を分解し水素を発生させる水分解システムであって、前記陽極が、前記本発明の電極である、水分解システムに関する。
本発明の一態様の水分解システムにおいて、前記隔壁が固体電解質膜であり、前記陽極および前記陰極が、前記固体電解質膜を介して一体に形成されているのが好ましい。
本発明の一態様の水分解システムにおいて、前記電圧が、1.2V以上であるのが好ましい。
本発明によれば、外部電源からの印可電圧を低減でき水準の高いエネルギー効率が得られるとともに、システムの設置スペースも減少させ得ることからシステムのコスト低減を達成できる、水分解システム用の電極、その製造方法並びに水分解システムを提供できる。
図1は、本発明の実施形態に係る電極の概略断面図の一例である。 図2は、本発明の実施形態に係る水分解システムの概略説明図である。 図3は、本発明の別の実施形態に係る水分解システムの概略説明図である。 図4は、実施例の結果を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施できる。
本明細書において、光半導体とは、電気伝導性が金属と絶縁体の中間にある半導体で、電解質溶液中で表面に光を照射すると光効果を発生するものであり、光励起条件下で酸化還元反応や電極反応等を生じるものを意味する。
<電極>
本発明の一実施形態の電極は、金属からなる基体(以下、「金属基体」ともいう)と、前記金属の酸化物からなる光半導体の層とを有する、光半導体および電気分解により電解質溶液を分解し水素を発生させる水分解システム用の電極である。
図1は、本発明の実施形態に係る電極の概略断面図の一例である。
本発明の実施形態に係る電極10は、金属からなる基体(金属基体)12と、前記金属基体12の表面の一部に形成された、前記金属の酸化物からなる光半導体の層14とを有する。電極10は金属基体12を有することにより、電圧印可による水電解ないし水素の生成が可能となる。また、電極10は光半導体の層14を有することにより、照射光による光励起を生じ、水分解ないし水素の生成が可能となる。
金属基体12を構成する金属としては、該金属の酸化物が光半導体となり得るものであれば特に制限されない。
一方、光半導体の層14は、n型半導体またはp型半導体であることができる。光半導体の層14がn型半導体である場合、下記で説明する電解質溶液との界面において酸素が生成され、下記で説明する対極と電解質溶液との界面において水素が生成される。光半導体の層14がp型半導体である場合、電解質溶液との界面において水素が生成され、対極と電解質溶液との界面において酸素が生成される。
光半導体の層14は、光照射に伴う電子の励起により水を分解するため、光半導体の層14はその目的に沿うように伝導帯および価電子帯のバンドギャップ準位を選択するのがよい。このような半導体としては、例えば、チタン、及びタンタルの酸化物等が挙げられる。
本発明では効果向上の観点から、光半導体の層はTiOであるのが好ましく、したがって金属基体12はTiであるのが好ましい。
電極10の形状としては特に制限されないが、例えば、板状、リング状、筒状、メッシュ状、棒状、球状、及び半球状等が挙げられる。また、電極10は、例えば、金属基体としての金属の層と、前記金属の酸化物からなる光半導体の層との積層体であってもよい。
電極10が例えば板状である場合、金属基体12の厚さは、例えば0.5mm以上10mm以下であり、0.5mm以上1mm以下が好ましい。また、光半導体の層14の厚さは、例えば10nm以上5μm以下であり、10nm以上100nm以下が好ましい。また、金属基体12および光半導体の層14の合計の厚さは、例えば0.5mm以上10mm以下であり、0.5mm以上1mm以下が好ましい。
<電極の製造方法>
本発明の実施形態に係る電極の製造方法は、金属からなる基体の表面を酸化させ、酸化被膜を形成した後、前記酸化被膜の少なくとも一部を除去することにより、前記金属からなる基体の表面の一部に、前記金属の酸化物からなる光半導体の層を形成させる方法である。
このような電極の製造方法によれば、酸化物が光半導体となり得る、所望の電極形状の金属基体を準備し、この表面を酸化させるという簡易な手段を採用することができ、電極の製造コストを低減することができる。
金属基体の表面の酸化方法としては特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、大気雰囲気下で焼成(例えば、800℃で1時間)する方法が挙げられる。
金属基体の表面の酸化により形成された酸化被膜の少なくとも一部を除去する方法としては特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、やすりで研磨する方法が挙げられる。
酸化被膜を除去された部分は、金属基体12を構成し、酸化被膜が除去されなかった部分は、光半導体の層14を構成する。例えば、図1に示すように、酸化被膜を除去された部分は、金属の層(金属基体12)となり、酸化被膜が除去されなかった部分は、光半導体の層14となる。
前記電極の製造方法により形成された酸化被膜の厚さとしては、採用される金属の種類に応じて異なるものであるが、例えば、10nm以上5μm以下であり、10nm以上100nm以下が好ましい。また、例えば金属基体がTiからなる場合も同様であり、通常10nm以上5μm以下であり、10nm以上100nm以下が好ましい。
なお、前記電極の製造方法では、酸化物が光半導体となり得る、所望の電極形状の金属基体を準備し、この表面を酸化させる工程を含むものであるが、これとは別に、所望の電極形状の金属基体と、光半導体となり得る該金属の酸化物の層とを準備し、これらを溶接等の手段で結合させる方法;所望の電極形状の金属基体上に、光半導体となり得る該金属の酸化物の層をスパッタリングにより形成する方法;所望の電極形状の金属基体上に、光半導体となり得る該金属の酸化物の層を化学的蒸着法により形成する方法;等により、本発明の電極とすることも場合により可能である。
<水分解システム>
本発明の実施形態に係る水分解システムは、陽極が配置された陽極室と、陰極が配置された陰極室と、前記陽極室および前記陰極室間を区画する隔壁と、前記陽極と前記陰極との間に電圧を印可する電源とを備え、前記陽極が、前記本発明の電極であり、光半導体および電気分解により電解質溶液を分解し水素を発生させる水分解システムである。
以下、前記陽極が本発明の好適な電極、すなわち金属基体12がTiであり、光半導体の層14がTiOである場合を例に取り説明する、TiOはn型半導体であるので、電解質溶液との界面において酸素が生成される。
図2は、本発明の実施形態に係る水分解システムの概略説明図である。
図2の実施形態に係る水分解システム20は、電極(陽極)10が配置された陽極室22と、陰極16が配置された陰極室24と、陽極室22および陰極室24間を区画する隔壁26と、電極(陽極)10と陰極16との間に電圧を印可する電源28とを備え、陽極室22に配置される電極(陽極)10が、Tiからなる金属基体12と、TiOからなる光半導体の層14を有する。また、陽極室22および陰極室24には、電解質溶液29が収容されている。
本発明の実施形態に係る水分解システム20は、その外部から、照射光Lが照射されると上述のように、光照射に伴うTiOによる電子の励起並びに前記電源28により印可される電圧により電解質溶液29を分解するものである。そのため、少なくとも陽極室22の壁部は、電解質溶液29に対する耐腐食性、電気的絶縁性、光透過性を有する材料から構成されるのが好ましい。このような材料としては、石英ガラスや光透過性のプラスチック等を挙げることができる。なお、陽極室22以外の壁部は、光透過性を有する材料から構成されていても、構成されていなくてもよい。例えば、耐久性を有するプラスチック等であってよい。
陰極16は、陰極室24に配置され、金属導線201により電極(陽極)10と電気的に接続されている。陰極16は導電性を有し、光半導体の層14がn型半導体である場合には水素生成反応に活性な材料であり、光半導体の層14がp型半導体である場合には酸素生成反応に活性な材料である。本実施の形態では、光半導体の層14がTiOであるので、陰極16の材料は、電解質溶液29に対する耐腐食性を有する、例えばカーボンや、白金等の貴金属材料が挙げられる。
隔壁26は、化学的安定性および物理的安定性を有する公知の部材から適宜選択して使用することができ、特に制限されない。なかでも、固体電解質膜が、生成する酸素と水素を混合せず分離することで、その後の生成物取り出し作業が容易になるという観点から好適である。固体電解質膜としては、フッ素系、炭化水素系のもの等が挙げられる。固体電解質膜は、市販されているものを利用でき、例えば、フッ素系固体電解質膜としてデュポン社製商品名ナフィオン等が挙げられる。
電源28としては、特に制限されないが、例えば公知の外部電源や太陽電池等が挙げられる。
電解質溶液29は、典型的には水を含有するものであり、例えば、硫酸、塩酸、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、及び水酸化ナトリウム等の電解質を含む水溶液であるのが好ましい。
次の本発明の実施形態に係る水分解システム20の動作について説明する。
照射光Lが光半導体の層14(TiO)に到達し吸収されると、電子の光励起が起こり、光半導体の層14において伝導帯に電子が生じ、価電子帯に正孔が生じる。生じた正孔は、電解質溶液29と光半導体の層14の界面に移動し、そこで水分子を酸化し、酸素を生成する。一方、伝導帯に生じた電子はTiに向かって移動し、金属導線201を経て陰極16に移動し、電解質溶液29と陰極16との界面で水素を生成する。
また、上記光半導体による水分解と同時に、電源28により電極(陽極)10と陰極16との間に電圧が印可されることで、水の電気分解も行われる。すなわち、電圧の印可により金属基体12(Ti)と電解質溶液29との界面で水分子が酸化され、酸素が生成される。一方、電解質溶液29と陰極16との界面では水素が生成される。
このように、本発明の実施形態に係る水分解システム20では、光半導体の層14と金属基体12の両方で水の分解が行われる。
生じた酸素および水素は、陽極室22および陰極室24に接続された、図示しない収集手段によってそれぞれ水分解システム20の内部または外部で収集され、取り出される。
一方、電源28から、電極(陽極)10と陰極16との間に電圧を印可すれば、過電圧の発生を抑制でき、好ましい。過電圧とは、ある電流を流す際に、理論分解電位を越えて過剰に印可する必要のある電圧である。この形態における、電源28から、電極(陽極)10と陰極16との間に印可される電圧としては、1.2V以上が好ましく、1.2V以上2.8V以下がさらに好ましく、1.7V以上2.8V以下が特に好ましい。なお、電流密度としては、例えば0.05mA/cm以上0.25mA/cm以下、好ましくは0.12mA/cm以上0.16mA/cm以下が挙げられる。
なお、照射光Lは、光半導体の層14に吸収され電子の光励起が生じるような光であれば特に制限されず、例えば太陽光であってもよい。好ましくは波長300nm以上400nm以下を有する照射光であれば、例えば光半導体の層14がTiOである場合、電子の光励起が高まり、上記の電源28から、電極(陽極)10と陰極16との間に印可される電圧を低くすることができ、好適である。
また本発明の実施形態に係る水分解システムは、別の実施形態の水分解システム200として、図3に示すように、図2における隔壁26が図3における固体電解質膜262であり、電極(陽極)10および陰極16が、固体電解質膜262を介して一体に形成されているものであることができる。このような水分解システム200は、製造が容易であるとともに、システムの設置スペースもさらに減少でき、好ましい。
図3における水分解システム200は、図2に示す水分解システム20と同様に、電極(陽極)10が配置された陽極室22と、陰極16が配置された陰極室24と、陽極室22および陰極室24間を区画する隔壁262と、電極(陽極)10と陰極16との間に電圧を印可する電源28とを備えている。隔壁262は、固体電解質膜である。また、陽極室22に配置される電極(陽極)10が、Tiからなる金属基体12と、TiOからなる光半導体の層14を有し、陽極室22および陰極室24には、電解質溶液29が収容されている。
図3における水分解システム200は、複数の治具220によって電極(陽極)10および陰極16が固体電解質膜262を介して一体に形成固定されている。
図3における水分解システム200の動作は、図2における水分解システム20の動作と同様である。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
図2の実施形態に係る水分解システム20を作製し、下記の実験を行った。
水分解システム20は、上記のように、電極(陽極)10が配置された陽極室22と、陰極16が配置された陰極室24と、陽極室22および陰極室24間を区画する隔壁26と、電極(陽極)10と陰極16との間に電圧を印可する電源28とを備えている。
陽極室22および陰極室24の筐体は光透過性の石英ガラスを使用した。
陽極室22に配置される電極(陽極)10は、Tiからなる金属の層(金属基体12)と、TiOからなる光半導体の層14との板状の積層体である。この積層体は、まず、厚さ0.5mm、大きさ3cm角のTiからなる金属基体12を準備し、これを空気雰囲気下で800℃1時間焼成することにより酸化し、Tiからなる金属基体12上に、厚さ100nmの酸化被膜を形成した。続いて、この酸化被膜の一部をやすりで研磨することにより除去し、板状の積層体の片面に、TiOからなる光半導体の層14を形成した。
陰極室24に配置される陰極16は、Φ(直径)0.5mm、長さ80mmのPtからなる金属コイルを用いた。
隔壁26としては、フッ素系固体電解質膜であるデュポン社製商品名ナフィオンを用いた。
電源28は公知の外部電源であり、電極(陽極)10と陰極16との間に電圧を調節可能に印可できるものを用いた。
電解質溶液29は、水にHSOを加え、濃度0.1mol/Lに調整したものを用いた。
上記のように構成した水分解システム20の陽極室22側から、図2に示すように、UV−LEDを用いて波長375nmの照射光Lを下記の各種強度で光半導体の層14に対し照射し、かつ前記電源28からの印可電圧を0Vから4V付近まで変化させつつ、発生電流を測定した。発生電流は、発生する水素量に比例する。
UV照射強度:
1:UV照射−なし
2:UV照射−微(3mW/cm
3:UV照射−弱(14mW/cm
4:UV照射−強(24mW/cm
なお、3mW/cmのUV照射は、太陽光に含まれるUVの強度に近いものである。
結果を図4に示す。
図4の結果から、UVを照射しなかった場合、発生電流を確認するには1.6Vが必要であり、過電圧の発生が観察された。
一方、UV照射−微(3mW/cm)、UV照射−弱(14mW/cm)およびUV照射−強(24mW/cm)のいずれも、印可電圧0V付近から発生電流が確認され、印可電圧が3V付近まで、UVを照射しなかった場合に比べて発生電流が多く、優れたエネルギー効率が得られることが分かった。
さらに図4のグラフの矢印Aに示されるように、「UV照射−なし」における2.2Vの電解電流を流すために必要な印可電圧は、UV照射−微(3mW/cm)が1.8Vであり、UV照射−弱(14mW/cm)が1.75Vであり、UV照射−強(24mW/cm)が0.6Vとなった。
したがって、本発明の水分解システムによれば、電解に必要な電圧を低減できることが分かった。
10 電極(陽極)
12 金属からなる基体(金属基体)
14 光半導体の層
16 陰極
20、200 水分解システム
22 陽極室
24 陰極室
26、262 隔壁(固体電解質膜)
28 電源
29 電解質溶液
201 金属導線
220 治具
L 照射光

Claims (6)

  1. 光半導体および電気分解により電解質溶液を分解し水素を発生させる水分解システム用の電極であって、
    前記電極は、金属からなる基体と、前記金属の酸化物からなる光半導体の層とを有する、電極。
  2. 前記金属がTiであり、かつ前記光半導体がTiOである請求項1に記載の電極。
  3. 請求項1または2に記載の電極の製造方法であって、
    前記金属からなる基体の表面を酸化させ、酸化被膜を形成した後、前記酸化被膜の少なくとも一部を除去することにより、前記金属からなる基体の表面の一部に前記金属の酸化物からなる光半導体の層を形成させる、製造方法。
  4. 陽極が配置された陽極室と、陰極が配置された陰極室と、前記陽極室および前記陰極室間を区画する隔壁と、前記陽極と前記陰極との間に電圧を印可する電源とを備え、光半導体および電気分解により電解質溶液を分解し水素を発生させる水分解システムであって、
    前記陽極が、請求項1または2に記載の電極である、水分解システム。
  5. 前記隔壁が固体電解質膜であり、前記陽極および前記陰極が、前記固体電解質膜を介して一体に形成されている、請求項4に記載の水分解システム。
  6. 前記電圧が、1.2V以上である、請求項4または5に記載の水分解システム。
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