JP2021147613A - エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】加水分解性塩素量が少なく電気特性に優れ、且つ硬化剤を用いて硬化物を得る際の硬化速度が速く、工業的に有利なプロセスで硬化物を得ることができるエポキシ樹脂組成物と、さらに硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物、及びその硬化物を提供する。【解決手段】下記式(1)で表されるエポキシ樹脂及び4,4’−ビスヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテルを含むエポキシ樹脂組成物(A)。このエポキシ樹脂組成物(A)100重量部に対し、硬化剤を0.01〜1000重量部含むエポキシ樹脂組成物(B)。(R1は炭素数1〜3の直鎖の脂肪族炭化水素基)【選択図】なし

Description

本発明は、加水分解性塩素量が少なく、電気特性に優れ、しかも硬化速度が速く、生産性に優れるエポキシ樹脂組成物と、このエポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物に関する。また、本発明は、該エポキシ樹脂硬化物からなる電気・電子部品に関する。
エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させることにより、一般的に機械的性質、耐熱性、電気的性質等に優れた硬化物となることから、接着剤、塗料、電気・電子材料等の幅広い分野で利用されている。特に、電気・電子材料の分野の中でも、半導体封止材用途では、テトラメチルビフェノール型のエポキシ樹脂が、付加価値の高い封止材を提供できるとして多用されている。
最近の半導体封止材製造技術の動向として、半導体封止材の製造プロセスの合理化による低コスト化が挙げられている。すなわち、原料となるエポキシ樹脂の品質並びにその製造プロセスの生産性向上だけでなく、エポキシ樹脂と硬化剤を混合して半導体封止材のような硬化物を得る際の硬化物そのものの品質や硬化プロセスの合理化が求められている。
特許文献1には、4,4’−ビスヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルとエピクロルヒドリンとの反応でテトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂を製造したことが記載されている。
特開昭58−039677号公報
特許文献1に記載のテトラメチルビフェノール型のエポキシ樹脂では、硬化剤と共に硬化させて半導体封止材として使用した際に、半導体の銅配線の腐食が起こりやすい傾向にある。その理由として、腐食の原因となる加水分解性塩素がエポキシ樹脂中に多く含まれていることが判明した。また、特許文献1に記載のエポキシ樹脂は、工業的規模でエポキシ樹脂を製造し、且つそのエポキシ樹脂を用いて硬化物とする半導体封止材の製造プロセスにおいて、生産性の要となる硬化物の硬化速度の速さについても十分に満足し得るものではなかった。
本発明の課題は、加水分解性塩素量が少なく、電気特性に優れ、且つ硬化剤を用いて硬化物を得る際の硬化速度が速く、工業的に有利なプロセスで硬化物を得ることができるエポキシ樹脂組成物(A)と、このエポキシ樹脂組成物(A)と硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物(B)、及びその硬化物を提供することにある。また、本発明の課題は、該エポキシ樹脂硬化物(B)からなる電気・電子部品を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ある特定の構造を有するエポキシ樹脂を特定の割合で含むエポキシ樹脂組成物(A)、またこのエポキシ樹脂組成物(A)と硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物(B)が、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち本発明の要旨は、次の[1]〜[9]に存する。
[1] 下記式(1)で表されるエポキシ樹脂及び下記式(2)で表されるエポキシ樹脂を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物(A)。
Figure 2021147613
(式(1)中、Rは炭素数1〜3の直鎖の脂肪族炭化水素基を表す。)
Figure 2021147613
(式(2)中、nは0〜1の整数を示す。)
[2] 前記エポキシ樹脂組成物中の前記式(1)で表されるエポキシ樹脂の存在割合が0.01〜5.0重量%である、[1]に記載のエポキシ樹脂組成物(A)。
[3] 前記式(2)で表されるエポキシ樹脂において、n=0のエポキシ樹脂の前記エポキシ樹脂組成物(A)中の存在割合が83.0〜90.0重量%及びn=1のエポキシ樹脂の前記エポキシ樹脂組成物(A)中の存在割合が2.0〜9.9重量%である[1]又は[2]に記載のエポキシ樹脂組成物(A)。
[4] 前記エポキシ樹脂組成物中の加水分解性塩素量が300重量ppm以下である[1]〜[3]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物(A)。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物(A)100重量部に対し、硬化剤を0.01〜1000重量部含むエポキシ樹脂組成物(B)。
[6] 前記硬化剤がフェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤及びアミド系硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である[5]に記載のエポキシ樹脂組成物(B)。
[7] 前記エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂とは異なるエポキシ樹脂を更に含む請[5]又は[6]に記載のエポキシ樹脂組成物(B)。
[8] [5]〜[7]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物(B)を硬化させてなる硬化物。
[9] [5]〜[7]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物(B)を硬化させてなる電気・電子部品。
本発明によれば、従来品に比べて加水分解性塩素量が少なく、電気特性に優れ、且つ硬化剤を用いて硬化物を得る際の硬化速度が速く、工業的に有利なプロセスで硬化物を得ることができるエポキシ樹脂組成物(A)と、このエポキシ樹脂組成物(A)と硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物(B)、及びその硬化物が提供される。
本発明のエポキシ樹脂硬化物(A),(B)は、上記の効果を有するため、半導体封止材、積層板等の電気・電子部品に特に有効に適用することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下の説明は本発明の実施の形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。
〔エポキシ樹脂組成物(A)〕
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、下記式(1)で表されるエポキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(1)」と称す場合がある。)及び下記式(2)で表されるエポキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(2)」と称す場合がある。)を含むことを特徴とするものである。
Figure 2021147613
(式(1)中、Rは炭素数1〜3の直鎖の脂肪族炭化水素基を表す。)
Figure 2021147613
(式(2)中、nは0〜1の整数を示す。)
好ましくは、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1)の存在割合が0.01〜5.0重量%である。また、好ましくは、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂(2)のうち、式(2)においてn=0のもの(以下、「エポキシ樹脂(2−0)」と称す場合がある。)がエポキシ樹脂組成物(A)100重量%中に83.0〜90.0重量%存在し、且つ式(2)においてn=1のもの(以下、「エポキシ樹脂(2−1)」と称す場合がある。)がエポキシ樹脂組成物(A)100重量%中に2.0〜9.9重量%存在するものである。より好ましくは、エポキシ樹脂(2−0)のエポキシ樹脂組成物(A)100重量%中の存在割合が83.8〜88.2重量%であり、エポキシ樹脂(2−1)のエポキシ樹脂組成物(A)100重量%中の存在割合が4.8〜9.2重量%である。
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)には、更に、これらエポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)及びエポキシ樹脂(2−1)以外のその他の成分(以下、単に「その他の成分」と称す。)を含み、エポキシ樹脂組成物(A)中のその他の成分の含有量は8.0重量%以下であることが好ましく、その他の成分を含む場合は、エポキシ樹脂(1)とエポキシ樹脂(2)とその他の成分の合計が100重量%となるものである。
なお、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂(1)及びエポキシ樹脂(2)等の複数の成分を含むため、「エポキシ樹脂組成物」と規定しているが、エポキシ樹脂の技術分野において、「エポキシ樹脂」は単一成分からなるものではなく、多成分よりなる「組成物」として取得されるものであるため、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、当業界では「エポキシ樹脂」と表現されるものであり、「エポキシ樹脂」として販売されることもある。また、当業界では、「エポキシ化合物(硬化していないもの)」も「エポキシ樹脂」と呼称されているため、前記式(1)で表される化合物も、前記式(2)で表される化合物も「エポキシ樹脂」と呼称する。
[メカニズム]
2つのグリシジルエーテル基を含むエポキシ樹脂(2)と、1つのグリシジルエーテル基を含むエポキシ樹脂(1)とを含む本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂(1)の構造に起因して加水分解性塩素量が少なく、電気特性に優れる。また、硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物(B)とした際の硬化速度が速く、優れた生産性で硬化物を与えるものである。
[エポキシ樹脂(1)・エポキシ樹脂(2)・その他の成分]
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、加水分解性塩素量が少なく、電気特性に優れ、硬化剤を含む後述のエポキシ樹脂組成物(B)として硬化速度が速く、優れた生産性で硬化物を得る観点から、エポキシ樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂(1)を0.01重量%以上、5.0重量%以下含むことが好ましい。また、上記特性を高める観点から、エポキシ樹脂(1)を0.10重量%以上、4.5重量%以下含むことがより好ましく、0.20重量%以上、4.0重量%以下含むことが更により好ましい。エポキシ樹脂(1)の含有量が多くなるほど、エポキシ樹脂組成物(A)の加水分解塩素量が高くなる傾向にあり、加えて、エポキシ樹脂組成物(A)と硬化物を含むエポキシ樹脂組成物(B)やそれを用いた硬化物の電気特性や生産性が悪化する傾向にある。一方、エポキシ樹脂(1)の含有量が少なくなるほど、エポキシ樹脂組成物(A)の加水分解塩素量が低くなる傾向にあり、加えて、エポキシ樹脂組成物(A)と硬化物を含むエポキシ樹脂組成物(B)やそれを用いた硬化物の電気特性や生産性が向上する傾向にある。
本発明においてエポキシ樹脂(1)を表す式(1)中のRは、炭素数1〜3の直鎖の脂肪族炭化水素基であるが、好ましくは、炭素数1〜3のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基(n−プロピル基)である。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、好ましくは、エポキシ樹脂(2−0)を83.0重量%以上、90.0重量%以下、エポキシ樹脂(2−1)を2.0重量%以上、9.9重量%以下含む。
これらのエポキシ樹脂(2)の含有量は、より好ましくは、エポキシ樹脂(2−0)を83.8重量%以上、88.2重量%以下、エポキシ樹脂(2−1)を4.8重量%以上、9.2重量%以下である。
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(2)の含有量(エポキシ樹脂(2−0)と、エポキシ樹脂(2−1)の合計の含有量)は85.0重量%以上、99.9重量%以下が好ましく、88.6重量%以上、97.4重量%以下であることが好ましい。
エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)、及びこれらの合計であるエポキシ樹脂(2)の含有量が上記範囲であることにより、硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物(B)とした際に硬化速度が速く、優れた生産性で硬化物を与えるものとなる。
その他の成分とは、エポキシ樹脂(1)及びエポキシ樹脂(2)以外の成分であり、具体的には、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)の製造の過程で生成する前記式(2)において、nが2以上のエポキシ樹脂や、反応過程で副生する特定困難な成分(分析不可能な成分)や塩素含有有機成分などである。本発明のエポキシ樹脂組成物(A)中のその他の成分の含有量は8重量%以下であることが好ましく、より好ましくは6.8重量%以下である。その他の成分の含有量が多いと、エポキシ樹脂組成物(A)の加水分解性塩素量が多くなり、電気特性が劣り、硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物(B)とした際に硬化速度が遅くなり、生産性に問題が生じる。なお、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)がその他の成分を含む場合、前述の通り、上記のエポキシ樹脂(1)とエポキシ樹脂(2)とその他の成分の合計で100重量%となる。
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)の各々の構成成分の含有量は、例えば、高速液体クロマトグラフィー分析(以後、LC分析)にて測定することができる。
[エポキシ当量]
エポキシ樹脂組成物(A)はエポキシ樹脂としての優れた電気特性、硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物(B)としての優れた生産性を得る観点から、エポキシ当量が180〜193g/当量であることが好ましい。エポキシ樹脂組成物(A)製造時の生産性をより高める観点から、エピクロロヒドリンの使用量を低減した場合、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)のエポキシ当量は184〜192g/当量であることがより好ましい。エポキシ当量を上記特定の範囲とすることで、優れた上記特性が得られるものと考えられる。
なお、本発明において「エポキシ当量」とは、「1当量のエポキシ基を含むエポキシ樹脂の質量」と定義され、JIS K7236に準じて測定することができる。
[加水分解性塩素量]
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は、加水分解性塩素の含有量(以下、「加水分解性塩素量」と称す場合がある。)が300重量ppm以下であることが好ましい。また電気特性をより良好なものにする観点から、エポキシ樹脂組成物(A)中の加水分解性塩素量は250重量ppm以下であることがより好ましい。加水分解性塩素量の下限値としては特に限定されないが、電気的信頼性の観点から10重量ppmが好ましい。
加水分解性塩素量の測定方法としては、例えば約0.5gのエポキシ樹脂を20mlのジオキサンに溶解し、1NのKOH/エタノール溶液5mlで30分還流した後、0.01N硝酸銀溶液で滴定することにより定量する方法が挙げられる。
エポキシ樹脂組成物(A)の加水分解性塩素量を低減するには、後述のエポキシ樹脂の製造方法において、製造されたエポキシ樹脂とアルカリとの反応によりエポキシ樹脂を精製すればよい。
[エポキシ樹脂組成物(A)の製造方法]
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)の製造方法には特に制限はないが、例えば、下記式(3)で表される4,4’−ビスヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル(以下「テトラメチルビフェノール(3)」と称す場合がある。)と、エピハロヒドリンとを、炭素数1〜3の1級アルコールの存在下で反応させて、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂を得、得られたテトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂を、エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2)の含有量を制御するために、アルカリと反応させる方法が挙げられる。
Figure 2021147613
このような方法でエポキシ樹脂組成物(A)を製造する場合、原料として少なくともテトラメチルビフェノール(3)とエピハロヒドリンとを用いるが、テトラメチルビフェノール(3)以外の多価ヒドロキシ化合物(以下「その他の多価ヒドロキシ化合物」と称す場合がある。)を併用してエポキシ樹脂(1)及びエポキシ樹脂(2)とその他のエポキシ樹脂との混合物のエポキシ樹脂組成物(A)を製造してもよい。ただし、本発明の効果を高める観点から、テトラメチルビフェノール(3)を単独で使用することが好ましい。
ここで「多価ヒドロキシ化合物」とは2価以上のフェノール化合物の総称である。
その他の多価ヒドロキシ化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールAD、ビスフェノールAF、ハイドロキノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジフェニルエーテル、チオジフェノール類、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、臭素化ビスフェノールA、臭素化フェノールノボラック樹脂等の種々の多価フェノール類(ただし、テトラメチルビフェノール(3)を除く。)や、種々のフェノール類とベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザール等の種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、キシレン樹脂とフェノール類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂等の各種のフェノール樹脂類等が例示される。
これらの中で好ましいものとしては、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、フェノールとヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合反応で得られる多価フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等が挙げられる。
反応に際しては、原料として用いるテトラメチルビフェノール(3)と、必要に応じて用いられるその他の多価ヒドロキシ化合物を、エピハロヒドリンと炭素数1〜3の1級アルコールに溶解させて均一な溶液とする。
エピハロヒドリンとしては、通常、エピクロルヒドリン又はエピブロモヒドリンが用いられるが、本発明ではエピクロルヒドリンが好ましい。
エピハロヒドリンの使用量は、原料として用いるテトラメチルビフェノール(3)と必要に応じて用いられるその他の多価ヒドロキシ化合物の合計である全多価ヒドロキシ化合物の水酸基1当量あたり、通常1.0〜10.0当量、特に2.9〜5.9当量、とりわけ3.0〜5.0当量に相当する量であることが好ましい。エピハロヒドリンの量が上記下限以上であると、高分子量化反応を制御しやすく、得られるエポキシ樹脂を適切なエポキシ当量とすることができるために好ましい。一方、エピハロヒドリンの量が上記上限以下であると、生産効率が向上する傾向にあるために好ましい。
反応系に存在させる炭素数1〜3の1級アルコールとしては、具体的には、メタノール、エタノール及び1−プロパノールなる群より選ばれる1以上のアルコールを用いることが好ましい。これらの1級アルコールは、通常、反応に使用するエピハロヒドリンに対して0.3〜1.4モル倍、好ましくは0.6〜1.2モル倍となるように使用される。1級アルコールの使用量が上記上限以下であると加水分解性塩素量を低減することができる。また、1級アルコールの使用量が上記下限以上であると硬化速度が速く優れた生産性で硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物(A)を得ることができる。
なお、1級アルコールとしてメタノールを用いた場合、前記式(1)のRはメチル基となり、エタノールを用いた場合、前記式(1)のRはエチル基となり、1−プロパノールを用いた場合、前記式(1)のRはプロピル基となる。
次いで、上記溶液を撹拌しながら、原料のテトラメチルビフェノール(3)の水酸基1当量当たり(多価ヒドロキシ化合物を併用する場合は、テトラメチルビフェノール(3)と多価ヒドロキシ化合物の水酸基1当量当たり)通常0.5〜2.0当量、好ましくは0.9〜1.6当量に相当する量のアルカリ金属水酸化物を固体又は水溶液で加えて反応させる。アルカリ金属水酸化物の添加量が上記下限以上であると、未反応の水酸基と生成したエポキシ樹脂が反応しにくく、高分子量化反応を制御しやすいために好ましい。また、アルカリ金属水酸化物の添加量が上記上限以下であると、副反応による不純物が生成しにくいために好ましい。ここで用いられるアルカリ金属水酸化物としては通常、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが挙げられる。
この反応は、常圧下又は減圧下で行うことができ、反応温度は好ましくは20〜150℃、より好ましくは40〜100℃、更に好ましくは40〜80℃である。反応温度が上記下限以上であると、反応を進行させやすく、且つ反応を制御しやすいために好ましい。また、反応温度が上記上限以下であると、副反応が進行しにくく、特に塩素不純物を低減しやすいために好ましい。
反応は、必要に応じて所定の温度を保持しながら反応液を共沸させ、揮発する蒸気を冷却して得られた凝縮液を油/水分離し、水分を除いた油分を反応系へ戻す方法により脱水しながら行われる。アルカリ金属水酸化物は、急激な反応を抑えるために、好ましくは0.1〜8時間、より好ましくは0.5〜6時間かけて少量ずつを断続的又は連続的に添加する。アルカリ金属水酸化物の添加時間が上記下限以上であると、急激に反応が進行するのを防ぐことができ、反応温度の制御がしやすくなるために好ましい。添加時間が上記上限以下であると、塩素不純物が生成しにくくなるために好ましく、また、経済性の観点からも好ましい。反応終了後、不溶性の副生塩を濾別して除くか、水洗により除去した後、未反応のエピハロヒドリンを減圧留去して除くことができる。
また、この反応においては、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の第三級アミン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、エチルトリフェニルホスホニウムアイオダイド等のホスホニウム塩、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類等の触媒を用いてもよい。
上記のようにして製造されたエポキシ樹脂を再度、アルカリと反応させて精製することにより、エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2)及びその他の成分を前述の含有量で含む本発明のエポキシ樹脂組成物(A)を得ることができる。
以下に本発明のエポキシ樹脂組成物(A)を製造するためのアルカリによる処理条件について記載するが、条件によっては反応時間の長短が生じるため、適切にサンプリングを行い、各構成成分量やエポキシ当量を分析することで所望のエポキシ樹脂組成物(A)を得ることができる。
エポキシ樹脂とアルカリとの反応には、エポキシ樹脂を溶解させるための有機溶媒を用いてもよい。反応に用いる有機溶媒は、特に制限されるものではないが、製造効率、取り扱い性、作業性等の面から、ケトン系の有機溶媒を用いることが好ましい。また、より加水分解性塩素量を下げる観点から、非プロトン性極性溶媒を用いても良い。
ケトン系の有機溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒が挙げられる。効果や後処理の容易さなどから、特にメチルイソブチルケトンが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
非プロトン性極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの非プロトン性極性溶媒の中では、入手し易く、効果が優れていることから、ジメチルスルホキシドが好ましい。
上記のケトン系有機溶媒と非プロトン性極性溶媒とを混合使用する場合、これらの合計に対して非プロトン性極性溶媒の割合が1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%となるように用いることが好ましい。
上記の溶媒の使用量は、アルカリによる処理に供する液中のエポキシ樹脂の濃度が通常3〜70重量%となる量であり、好ましくは5〜50重量%となる量であり、より好ましくは10〜40重量%となる量である。
アルカリとしては、アルカリ金属水酸化物の固体又は溶液を使用することができる。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウムである。また、アルカリ金属水酸化物は、有機溶媒や水に溶解したものを使用してもよい。好ましくは、アルカリ金属水酸化物を水溶媒、または有機溶媒に溶解した溶液として用いる。
使用するアルカリ金属水酸化物の量としては、アルカリ金属水酸化物の固形分換算でエポキシ樹脂100重量部に対して0.1重量部以上、6.0重量部以下が好ましい。アルカリ金属水酸化物の使用量をこの範囲とすることにより、得られるエポキシ樹脂組成物(A)の各構成成分比率を好適範囲内に容易に調整することが可能となる。アルカリ金属水酸化物の量が上記範囲外であると、本発明の規定範囲でエポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2)及びその他の成分を含むエポキシ樹脂組成物(A)を得ることができない場合がある。
反応温度は好ましくは20〜150℃、より好ましくは30〜90℃であり、反応時間は好ましくは0.1〜15時間、より好ましくは0.3〜10時間である。反応温度が上記範囲外であると、本発明の規定範囲でエポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2)及びその他の成分を含むエポキシ樹脂を得ることができない場合がある。
反応後、水洗等の方法で過剰のアルカリ金属水酸化物や副性塩を除去し、更に有機溶媒を減圧留去及び/又は水蒸気蒸留で除去して、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)を得ることができる。
このような本発明のエポキシ樹脂組成物(A)の製造方法において、エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1)の含有量を制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂組成物(A)を製造する際の炭素数1〜3の1級アルコールの仕込み量を調整する方法が挙げられる。即ち、エピハロヒドリンと共に仕込む1級アルコールの量を増やせば、得られるエポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1)の含有量は増える傾向にあり、逆に1級アルコールの量を減らせば、減少する傾向にある。また、上述した炭素数1〜3の1級アルコールの存在下におけるテトラメチルビフェノール(3)とエピハロヒドリンとの反応において、反応温度を上げるほど、得られるエポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1)の含有量は増える傾向にあり、逆に反応温度を下げるほど減少する傾向にある。また、この反応において使用するアルカリ金属水酸化物の量を多くするほど、得られるエポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1)の含有量は増える傾向にあり、逆に使用するアルカリ金属水酸化物の量を少なくするほど、得られるエポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1)の含有量は増える傾向にある。また、エポキシ樹脂組成物(A)を精製することによって、エポキシ樹脂(1)やエポキシ樹脂(2)、その他の成分の量を制御することができる。本発明のエポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1)の含有量は、主にこれらの条件を組み合わせてコントロールすることで、制御することができる。
[エポキシ樹脂組成物(B)]
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)は、少なくとも前述した本発明のエポキシ樹脂組成物(A)と硬化剤を含む。また、本発明のエポキシ樹脂組成物(B)には、必要に応じて、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)中に含まれるエポキシ樹脂以外の他のエポキシ樹脂(以下、単に「他のエポキシ樹脂」と称す場合がある。)、硬化促進剤、無機充填剤、カップリング剤等を適宜配合することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)を含む本発明のエポキシ樹脂組成物(B)は硬化速度が速く、硬化物の生産性に優れ、各種用途に要求される諸物性を十分に満たす硬化物を与えるものである。硬化性に優れた本発明のエポキシ樹脂組成物(B)であれば、各種用途への適用において生産性の向上を実現することができる。
[硬化剤]
本発明において硬化剤とは、エポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応及び/又は鎖長延長反応に寄与する物質を示す。なお、本発明においては通常、「硬化促進剤」と呼ばれるものであってもエポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応及び/又は鎖長延長反応に寄与する物質であれば、硬化剤とみなすこととする。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)において、硬化剤の含有量は、固形分としての全エポキシ樹脂成分100重量部に対して好ましくは0.1〜1000重量部である。また、より好ましくは500重量部以下であり、更に好ましくは300重量部以下である。本発明において、「固形分」とは溶媒を除いた成分を意味し、固体のエポキシ樹脂のみならず、半固形や粘稠な液状物のものをも含むものとする。また、「全エポキシ樹脂成分」とは、本発明のエポキシ樹脂組成物(B)に含まれるエポキシ樹脂の量に相当し、本発明のエポキシ樹脂組成物(B)がエポキシ樹脂組成物(A)のみを含む場合は、エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(エポキシ樹脂(1)及びエポキシ樹脂(2)とその他の成分中のエポキシ樹脂(1)及びエポキシ樹脂(2)以外のエポキシ樹脂)の量が該当し、エポキシ樹脂組成物(A)と他のエポキシ樹脂を含む場合は、エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂と他のエポキシ樹脂の合計に相当する。
硬化剤としては、特に制限はなく一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものはすべて使用できる。例えば、フェノール系硬化剤、脂肪族アミン、ポリエーテルアミン、脂環式アミン、芳香族アミンなどのアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミド系硬化剤、第3級アミン、イミダゾール類等が挙げられる。
このうち、フェノール系硬化剤を含むことにより、本発明のエポキシ樹脂組成物(B)は、優れた耐熱性、耐応力性、耐吸湿性、難燃性等を得ることができるため、硬化剤としてはフェノール系硬化剤を含むことが好ましい。また、耐熱性等の観点からは、酸無水物系硬化剤、アミド系硬化剤を含むことが好ましい。また、イミダゾール類を用いることも、硬化反応を十分に進行させ、耐熱性を向上させる観点から好ましい。
硬化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。硬化剤を2種以上併用する場合、これらをあらかじめ混合して混合硬化剤を調製してから使用してもよいし、エポキシ樹脂組成物(B)の各成分を混合する際に硬化剤の各成分をそれぞれ別々に添加して同時に混合してもよい。
<フェノール系硬化剤>
フェノール系硬化剤の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジフェニルエーテル、チオジフェノール類、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、トリスフェノールメタン型樹脂、ナフトールノボラック樹脂、臭素化ビスフェノールA、臭素化フェノールノボラック樹脂等の種々の多価フェノール類や、種々のフェノール類とベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザール等の種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、キシレン樹脂とフェノール類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂、フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジメトキサイド重縮合物、フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジハライド重縮合物、フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジメトキサイドビフェニル重縮合物、フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジハライドビフェニル重縮合物等の各種のフェノール樹脂類等が挙げられる。
これらのフェノール系硬化剤は、1種のみで用いても2種以上を任意の組み合わせ及び配合比率で組み合わせて用いてもよい。
上記フェノール系硬化剤の中でも組成物の硬化後の耐熱性、硬化性等の観点から、フェノールノボラック樹脂(例えば下記式(4)で表される化合物)、フェノールアラルキル樹脂(例えば下記式(5)で表される化合物)、ビフェニルアラルキル樹脂(例えば下記式(6)で表される化合物)、ナフトールノボラック樹脂(例えば下記式(7)で表される化合物)、ナフトールアラルキル樹脂(例えば下記式(8)で表される化合物)、トリスフェノールメタン型樹脂(例えば下記式(9)で表される化合物)、フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジメトキサイド重縮合物(例えば下記式(10)で表される化合物)、フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジハライド重縮合物(例えば下記式(10)で表される化合物)、フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジメトキサイドビフェニル重縮合物(例えば下記式(11)で表される化合物)、フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジハライドビフェニル重縮合物(例えば下記式(11)で表される化合物)等が好ましく、特にフェノールノボラック樹脂(例えば下記式(4)で表される化合物)、フェノールアラルキル樹脂(例えば下記式(5)で表される化合物)、ビフェニルアラルキル樹脂(例えば下記式(6)で表される化合物)、フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジメトキサイド重縮合物(例えば下記式(10)で表される化合物)、フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジハライド重縮合物(例えば下記式(10)で表される化合物)、フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジメトキサイドビフェニル重縮合物(例えば下記式(11)で表される化合物)、フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジハライドビフェニル重縮合物(例えば下記式(11)で表される化合物)が好ましい。
Figure 2021147613
(ただし、上記式(4)〜(9)において、k〜kはそれぞれ0以上の数を示す。)
Figure 2021147613
(ただし、上記式(10)、(11)においてk、k、l、lはそれぞれ1以上の数を示す。)
フェノール系硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂組成物(B)中の全エポキシ樹脂成分100重量部に対して好ましくは0.1〜1000重量部であり、より好ましくは500重量部以下、更に好ましくは300重量部以下、特に好ましくは100重量部以下である。
<アミン系硬化剤>
アミン系硬化剤(ただし、第3級アミンを除く。)の例としては、脂肪族アミン類、ポリエーテルアミン類、脂環式アミン類、芳香族アミン類等が挙げられる。
脂肪族アミン類としては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等が例示される。
ポリエーテルアミン類としては、トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類等が例示される。
脂環式アミン類としては、イソホロンジアミン、メタセンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ノルボルネンジアミン等が例示される。
芳香族アミン類としては、テトラクロロ−p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノアニソール、2,4−トルエンジアミン、2,4−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、2,4−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、m−アミノフェノール、m−アミノベンジルアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミン、α−(m−アミノフェニル)エチルアミン、α−(p−アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン等が例示される。
以上で挙げたアミン系硬化剤は1種のみで用いても2種以上を任意の組み合わせ及び配合比率で組み合わせて用いてもよい。
上記のアミン系硬化剤は、エポキシ樹脂組成物(B)に含まれる全エポキシ樹脂成分中のエポキシ基に対する硬化剤中の官能基の当量比で0.8〜1.5の範囲となるように用いることが好ましい。この範囲内であると未反応のエポキシ基や硬化剤の官能基が残留しにくくなるために好ましい。
第3級アミンとしては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が例示される。
以上で挙げた第3級アミンは1種のみで用いても2種以上を任意の組み合わせ及び配合比率で組み合わせて用いてもよい。
上記の第3級アミンは、エポキシ樹脂組成物(B)に含まれる全エポキシ樹脂成分中のエポキシ基に対する硬化剤中の官能基の当量比で0.8〜1.5の範囲となるように用いることが好ましい。この範囲内であると未反応のエポキシ基や硬化剤の官能基が残留しにくくなるために好ましい。
<酸無水物系硬化剤>
酸無水物系硬化剤としては、酸無水物、酸無水物の変性物等が挙げられる。
酸無水物としては、例えば、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルハイミック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート二無水物、ヘット酸無水物、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、1−メチル−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物等が挙げられる。
酸無水物の変性物としては、例えば、上述した酸無水物をグリコールで変性したもの等が挙げられる。ここで、変性に用いることのできるグリコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のアルキレングリコール類や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルグリコール類等が挙げられる。更には、これらのうちの2種類以上のグリコール及び/又はポリエーテルグリコールの共重合ポリエーテルグリコールを用いることもできる。
酸無水物の変性物においては、酸無水物1モルに対してグリコール0.4モル以下で変性させることが好ましい。変性量が上記上限値以下であると、エポキシ樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎず、作業性が良好となる傾向にあり、また、エポキシ樹脂との硬化反応の速度も良好となる傾向にある。
以上で挙げた酸無水物系硬化剤は1種のみでも2種以上を任意の組み合わせ及び配合量で組み合わせて用いてもよい。
酸無水物系硬化剤を用いる場合、エポキシ樹脂組成物(B)中の全エポキシ樹脂成分中のエポキシ基に対する硬化剤中の官能基の当量比で0.8〜1.5の範囲となるように用いることが好ましい。この範囲内であると未反応のエポキシ基や硬化剤の官能基が残留しにくくなるために好ましい。
<アミド系硬化剤>
アミド系硬化剤としてはジシアンジアミド及びその誘導体、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
アミド系硬化剤は1種のみで用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
アミド系硬化剤を用いる場合、エポキシ樹脂組成物(B)中の全エポキシ樹脂成分とアミド系硬化剤との合計に対してアミド系硬化剤が0.1〜20重量%となるように用いることが好ましい。
<イミダゾール類>
イミダゾール類としては、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及びエポキシ樹脂と上記イミダゾール類との付加体等が例示される。なお、イミダゾール類は触媒能を有するため、一般的には硬化促進剤にも分類されうるが、本発明においては硬化剤として分類するものとする。
以上に挙げたイミダゾール類は1種のみでも、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
イミダゾール類を用いる場合、エポキシ樹脂組成物(B)中の全エポキシ樹脂成分とイミダゾール類との合計に対してイミダゾール類が0.1〜20重量%となるように用いることが好ましい。
<他の硬化剤>
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)においては前記硬化剤以外にその他の硬化剤を用いることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物(B)に使用することのできるその他の硬化剤は特に制限はなく、一般的にエポキシ樹脂の硬化剤として知られているものはすべて使用できる。
これらの他の硬化剤は1種のみで用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[他のエポキシ樹脂]
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)は、前記エポキシ樹脂組成物(A)以外に、更に他のエポキシ樹脂を含むことができる。他のエポキシ樹脂を含むことにより、本発明のエポキシ樹脂組成物(B)の耐熱性、耐応力性、耐吸湿性、難燃性等を向上させることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)に用いることのできる他のエポキシ樹脂は、前記エポキシ樹脂組成物(A)に含まれるエポキシ樹脂(主としてエポキシ樹脂(1)及びエポキシ樹脂(2))以外のエポキシ樹脂すべてが該当するが、具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノール変性キシレン樹脂型エポキシ樹脂、ビスフェノールシクロドデシル型エポキシ樹脂、ビスフェノールジイソプロピリデンレゾルシン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、メチルハイドロキノン型エポキシ樹脂、ジブチルハイドロキノン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、メチルレゾルシン型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1),(2)以外のテトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジヒドロキシジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、チオジフェノール類から誘導されるエポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシアントラセン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシジヒドロアントラセン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシスチルベン類から誘導されるエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、テルペンフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、フェノール・ヒドロキシベンズアルデヒドの縮合物から誘導されるエポキシ樹脂、フェノール・クロトンアルデヒドの縮合物から誘導されるエポキシ樹脂、フェノール・グリオキザールの縮合物から誘導されるエポキシ樹脂、重質油又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂から誘導されるエポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されるエポキシ樹脂、アミノフェノールから誘導されるエポキシ樹脂、キシレンジアミンから誘導されるエポキシ樹脂、メチルヘキサヒドロフタル酸から誘導されるエポキシ樹脂、ダイマー酸から誘導されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
これらは1種のみで用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び配合比率で用いてもよい。
これらの中でも組成物の流動性、更には硬化物の耐熱性や耐吸湿性や難燃性等の観点から、上記エポキシ樹脂の中で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂(1),(2)以外のテトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂、4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジヒドロキシアントラセン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂が特に好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)が、上記の他のエポキシ樹脂を含む場合、その含有量は組成物中の、全エポキシ樹脂成分100重量部に対して好ましくは0.01〜60重量部であり、より好ましくは40重量部以下、更に好ましくは30重量部以下、特に好ましくは20重量部以下、一方、より好ましくは1重量部以上である。
[硬化促進剤]
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)は、硬化促進剤を含むことが好ましい。硬化促進剤を含むことにより、硬化時間の短縮、硬化温度の低温化が可能となり、所望の硬化物を得やすくすることができる。
硬化促進剤は特に制限されないが、具体例としては、有機ホスフィン類、ホスホニウム塩等のリン系化合物、テトラフェニルボロン塩、有機酸ジヒドラジド、ハロゲン化ホウ素アミン錯体等が挙げられる。
硬化促進剤として使用可能なリン系化合物としては、トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキル・アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン、トリアルキルホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン等の有機ホスフィン類又はこれら有機ホスフィン類と有機ボロン類との錯体やこれら有機ホスフィン類と無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン等の化合物を付加してなる化合物等が例示される。
以上に挙げた硬化促進剤の中でも有機ホスフィン類、ホスホニウム塩が好ましく、有機ホスフィン類が最も好ましい。また、硬化促進剤は、上記に挙げたもののうち、1種のみで用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
硬化促進剤は、エポキシ樹脂組成物(B)中の全エポキシ樹脂成分100重量部に対して0.1重量以上20重量部以下の範囲で用いることが好ましい。より好ましくは0.5重量部以上、更に好ましくは1重量部以上であり、一方、より好ましくは15重量部以下、更に好ましくは10重量部以下である。硬化促進剤の含有量が上記下限値以上であると、良好な硬化促進効果を得ることができ、一方、上記上限値以下であると、所望の硬化物性が得られやすいために好ましい。
[無機充填材]
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)には無機充填材を配合することができる。無機充填材としては例えば、溶融シリカ、結晶性シリカ、ガラス粉、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、チッ化ホウ素等が挙げられる。これらは、1種のみで用いても2種以上を任意の組み合わせ及び配合比率で組み合わせて用いてもよい。これらの中でも半導体封止の用途に用いる場合には、破砕型及び/又は球状の、溶融及び/又は結晶性シリカ粉末充填材が好ましい。
無機充填材を使用することにより、エポキシ樹脂組成物(B)を半導体封止材として用いたときに、半導体封止材の熱膨張係数を内部のシリコンチップやリードフレームに近づけることができ、また、半導体封止材全体の吸湿量を減らすことができるため、耐ハンダクラック性を向上させることができる。
無機充填材の平均粒子径は、通常1〜50μm、好ましくは1.5〜40μm、より好ましくは2〜30μmである。平均粒子径が上記下限値以上であると溶融粘度が高くなり過ぎず、流動性が低下しにくいために好ましく、また、平均粒子径が上記上限値以下であると成形時に金型の狭い隙間に充填材が目詰まりしにくく、材料の充填性が向上しやすくなるために好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)に無機充填材を用いる場合、無機充填材はエポキシ樹脂組成物全体の60〜95重量%の範囲で配合することが好ましい。
[離型剤]
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)には離型剤を配合することができる。離型剤としては例えば、カルナバワックス等の天然ワックスや、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸類及びその金属塩類、パラフィン等の炭化水素系離型剤を用いることができる。これらは、1種のみで用いても2種以上を任意の組み合わせ及び配合比率で組み合わせて用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)に離型剤を配合する場合、離型剤の配合量は、エポキシ樹脂組成物(B)中の全エポキシ樹脂成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜5.0重量部、より好ましくは0.5〜3.0重量部である。離型剤の配合量が上記範囲内であると、エポキシ樹脂組成物(B)の硬化特性を維持しつつ、良好な離型性を発現することができるために好ましい。
[カップリング剤]
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)には、カップリング剤を配合することが好ましい。カップリング剤は無機充填材と併用することが好ましく、カップリング剤を配合することにより、マトリックスであるエポキシ樹脂と無機充填材との接着性を向上させることができる。カップリング剤としてはシランカップリング剤、チタネートカップリング剤等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン、更に、エポキシ系、アミノ系、ビニル系の高分子タイプのシラン等が挙げられる。
チタネートカップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジイソプロピルビス(ジオクチルホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。
これらのカップリング剤は、いずれも1種のみで用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)にカップリング剤を用いる場合、その配合量は、全エポキシ樹脂成分100重量部に対し、好ましくは0.1〜3.0重量部である。カップリング剤の配合量が上記下限値以上であると、カップリング剤を配合したことによるマトリックスであるエポキシ樹脂と無機充填材との密着性の向上効果が向上する傾向にあり、一方、カップリング剤の配合量が上記上限値以下であると、得られる硬化物からカップリング剤がブリードアウトしにくくなるために好ましい。
[その他の配合成分]
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)には、前記した以外の成分(本発明において、「その他の配合成分」と称することがある。)を配合することができる。その他の配合成分としては例えば、難燃剤、可塑剤、反応性希釈剤、顔料等が挙げられ、必要に応じて適宜に配合することができる。ただし、本発明のエポキシ樹脂組成物(B)は上記で挙げた成分以外のものを配合することを何ら妨げるものではない。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)に用いる難燃剤としては、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノール樹脂等のハロゲン系難燃剤、三酸化アンチモン等のアンチモン化合物、赤燐、リン酸エステル類、ホスフィン類等のリン系難燃剤、メラミン誘導体等の窒素系難燃剤及び水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機系難燃剤等が挙げられる。
〔硬化物〕
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)を硬化させることにより、加水分解性塩素量が少なく、電気特性に優れた硬化物を、良好な生産性のもとに得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)を硬化させる方法については特に限定されないが、通常、加熱による熱硬化反応により硬化物を得ることができる。熱硬化反応時には、用いた硬化剤の種類によって硬化温度を適宜選択することが好ましい。例えば、フェノール系硬化剤を用いた場合、硬化温度は通常130〜300℃である。またこれらの硬化剤に硬化促進剤を添加することで、その硬化温度を下げることも可能である。反応時間は、1〜20時間が好ましく、より好ましくは2〜18時間、さらに好ましくは3〜15時間である。反応時間が上記下限値以上であると硬化反応が十分に進行しやすくなる傾向にあるために好ましい。一方、反応時間が上記上限値以下であると加熱による劣化、加熱時のエネルギーロスを低減しやすいために好ましい。
〔用途〕
本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は加水分解性塩素量が少なく、電気特性に優れ、また、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)を含む本発明のエポキシ樹脂組成物(B)は硬化速度が速く、硬化物の生産性に優れる。
従って、本発明のエポキシ樹脂組成物(A)、エポキシ樹脂組成物(B)及びその硬化物は、これらの物性が求められる用途であれば、いかなる用途にも有効に用いることができる。例えば、自動車用電着塗料、船舶・橋梁用重防食塗料、飲料用缶の内面塗装用塗料等の塗料分野;積層板、半導体封止材、絶縁粉体塗料、コイル含浸用等の電気電子分野;橋梁の耐震補強、コンクリート補強、建築物の床材、水道施設のライニング、排水・透水舗装、車両・航空機用接着剤の土木・建築・接着剤分野等の用途にいずれにも好適に用いることができる。これらの中でも特に半導体封止材・積層板の様な電気・電子用途に有用である。
本発明のエポキシ樹脂組成物(B)は、前記用途に対し硬化後に使用してもよく、前記用途の製造工程にて硬化させてもよい。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
〔エポキシ樹脂組成物(A)の製造及び評価〕
[測定・評価方法]
エポキシ樹脂組成物(A)の物性等の測定や評価は以下のように実施した。
<エポキシ樹脂組成物(A)の組成>
エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合については、JIS K0124に基づき、以下の装置及び条件によるLC分析を行い、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)その他の成分で表されるLCチャートの各Areaの面積%を、エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%)とした。
装置:Waters社製 高速液体クロマトグラフィー Waters 2690
カラム:東ソー社製 TSKgel ODS−120A(カラム寸法4.6mmI.D.×15cm)
溶離液:アセトニトリル/水=30/70を60分で100/0にするグラジエント分析
流速:1ml/min
検出器:UV(280nm)
温度:35℃
試料濃度:0.1%
インジェクション量:10μl
ピーク面積の解析ソフト:Waters社製 Empower2
<エポキシ当量>
「1当量のエポキシ基を含むエポキシ樹脂の質量」と定義され、JIS K7236に準じて測定した。
<加水分解性塩素量>
0.5gのエポキシ樹脂を20mlのジオキサンに溶解し、1NのKOH/エタノール溶液5mlで30分還流した後、0.01N硝酸銀溶液で滴定して定量した。
[実施例1]
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量5Lの四口フラスコに、テトラメチルビフェノール(三菱ケミカル社製)200g、エピクロルヒドリン765(テトラメチルビフェノールの水酸基1当量に対して5.0当量)g、メタノール159g(エピクロルヒドリンに対してメタノールを0.6モル倍)を仕込み、40℃に昇温して均一に溶解させた後、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液158g(テトラメチルビフェノールの水酸基1当量に対して1.15当量)を90分かけて滴下した。滴下と同時に、40℃から65℃まで90分かけて昇温した。その後、65℃で30分保持し反応を完了させ、5Lの分液ロートに反応液を移し、65℃の温水500gを加えて65℃まで冷却して1時間静置した。静置後、分離した油層と水層から水層を抜き出し、副生塩及び過剰の水酸化ナトリウムを除去した。その後、150℃の減圧下でエピクロルヒドリンを完全に除去した。
その後、メチルイソブチルケトン434gを仕込み(エポキシ樹脂濃度40重量%)、65℃に昇温して均一に溶解させた後、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液6.2g(エポキシ樹脂に対するNaOH量は1.0重量%)を仕込み、60分反応させた後、水400gを用いて水洗を4回行った。その後、150℃の減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去して実施例1のエポキシ樹脂組成物(A−1)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−1)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。
なお、エポキシ樹脂組成物(A−1)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)の構造において、Rがメチル基のもののみであった。
[実施例2]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノールの量を239g(エピクロルヒドリンに対してメタノールを0.9モル倍)とした以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−2)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−2)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。なお、エポキシ樹脂組成物(A−2)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)において、Rがメチル基のもののみであった。
[実施例3]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノールの量を318g(エピクロルヒドリンに対してメタノールを1.2モル倍)とした以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−3)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−3)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。なお、エポキシ樹脂組成物(A−3)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)において、Rがメチル基のもののみであった。
[実施例4]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノール159gの代わりにエタノール229g(エピクロルヒドリンに対してエタノールを0.6モル倍)を仕込んだ以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−4)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−4)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。なお、エポキシ樹脂組成物(A−4)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)において、Rがエチル基のもののみであった。
[実施例5]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノール159gの代わりにエタノール343g(エピクロルヒドリンに対してエタノールを0.9モル倍)を仕込んだ以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−5)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−5)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。なお、エポキシ樹脂組成物(A−5)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)において、Rがエチル基のもののみであった。
[実施例6]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノール159gの代わりにエタノール457g(エピクロルヒドリンに対してエタノールを1.2モル倍)を仕込んだ以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−6)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−6)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。なお、エポキシ樹脂組成物(A−6)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)において、Rがエチル基のもののみであった。
[実施例7]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノール159gの代わりに1−プロパノール298g(エピクロルヒドリンに対して1−プロパノールを0.6モル倍)を仕込んだ以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−7)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−7)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。なお、エポキシ樹脂組成物(A−7)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)において、Rがn−プロピル基のもののみであった。
[実施例8]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノール159gの代わりに1−プロパノール447g(エピクロルヒドリンに対して1−プロパノールを0.9モル倍)を仕込んだ以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−8)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−8)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。なお、エポキシ樹脂組成物(A−8)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)において、Rがn−プロピル基のもののみであった。
[実施例9]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノール159gの代わりに1−プロパノール596g(エピクロルヒドリンに対して1−プロパノールを1.2モル倍)を仕込んだ以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−9)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−9)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。なお、エポキシ樹脂組成物(A−9)に含まれるエポキシ樹脂(1)は、前記式(1)において、Rがn−プロピル基のもののみであった。
[比較例1]
実施例1において、四口フラスコにメタノールを仕込まなかった以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−10)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−10)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、四口フラスコに仕込むメタノール159gの代わりに2−プロパノール298g(エピクロルヒドリンに対して2−プロパノールを0.6モル倍)を仕込んだ以外は、全て同様に実施して、エポキシ樹脂組成物(A−11)を得た。
エポキシ樹脂組成物(A−11)の組成(エポキシ樹脂(1)、エポキシ樹脂(2−0)、エポキシ樹脂(2−1)及びその他の成分の割合(重量%))、エポキシ当量(g/当量)、加水分解性塩素量(重量ppm)を表1に示す。
Figure 2021147613
〔エポキシ樹脂組成物(B)の製造及び硬化性の評価〕
[実施例10〜18及び比較例3〜4]
<175℃ゲルタイムの測定>
表2に示す割合で、実施例1〜9及び比較例1〜2のエポキシ樹脂組成物(A−1)〜(A−11)と、硬化剤(フェノールアラルキル樹脂(明和化成社製 商品名 MEH7800SS))及び硬化触媒(トリフェニルホスフィン(北興化学工業社製 商品名 ホクコーTPP))を配合して得られたエポキシ樹脂組成物(B−1)〜(B−11)について、175℃に加温した熱板上でゲル化するまでの時間を測定し、結果を表2に示した。なお、表2中の「部」は「重量部」を表す。
Figure 2021147613
〔結果の評価〕
表1より、エポキシ樹脂(1)を含む実施例1〜9のエポキシ樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂(1)を含まない比較例1〜2のエポキシ樹脂組成物(A)に比べて加水分解性塩素量が少ないため、電気特性に優れることが分かる。
また、表2より、実施例10〜18のエポキシ樹脂組成物(B)は、比較例3〜4のエポキシ樹脂組成物(B)より、ゲルタイムが短く、硬化物の生産性に優れることが分かる。

Claims (9)

  1. 下記式(1)で表されるエポキシ樹脂及び下記式(2)で表されるエポキシ樹脂を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物(A)。
    Figure 2021147613
    (式(1)中、Rは炭素数1〜3の直鎖の脂肪族炭化水素基を表す。)
    Figure 2021147613
    (式(2)中、nは0〜1の整数を示す。)
  2. 前記エポキシ樹脂組成物中の前記式(1)で表されるエポキシ樹脂の存在割合が0.01〜5.0重量%である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物(A)。
  3. 前記式(2)で表されるエポキシ樹脂において、n=0のエポキシ樹脂の前記エポキシ樹脂組成物(A)中の存在割合が83.0〜90.0重量%及びn=1のエポキシ樹脂の前記エポキシ樹脂組成物(A)中の存在割合が2.0〜9.9重量%である請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物(A)。
  4. 前記エポキシ樹脂組成物中の加水分解性塩素量が300重量ppm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物(A)。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物(A)100重量部に対し、硬化剤を0.01〜1000重量部含むエポキシ樹脂組成物(B)。
  6. 前記硬化剤がフェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤及びアミド系硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載のエポキシ樹脂組成物(B)。
  7. 前記エポキシ樹脂組成物(A)中のエポキシ樹脂とは異なるエポキシ樹脂を更に含む請請求項5又は6に記載のエポキシ樹脂組成物(B)。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物(B)を硬化させてなる硬化物。
  9. 請求項5〜7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物(B)を硬化させてなる電気・電子部品。
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