以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を前方側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、所定条件が成立すると遊技者が利益を獲得することができる遊技台であって、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や左枠ランプ122L、右枠ランプ122R、および上部枠ランプ122Uが取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。前面枠扉106は、扉体の一例に相当する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている球貯留皿126と、球貯留皿126に貯留された遊技球を遊技者の操作によって球貯留皿126から排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置の演出態様に変化を与える演出ボタン136と、演出ボタン136に内蔵され、その演出ボタン136を発光させるボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、を備える。また、図1では不図示であるが、球貸操作ボタン140の右横には、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタンも設けられている。さらに、十字キーや決定ボタンが配置された操作キーユニット190も備えている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射し、発射手段の一例に相当する。
図2は、図1のパチンコ機100を裏側から見た背面図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した球貯留皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
また、本実施形態では、主基板156上に、設定変更キー192と、設定変更ボタン194及び役物比率・設定表示器196が設けられている。本実施形態では、電源投入時にRAMクリアスイッチ180が押下されることを条件に設定変更キー192が操作されると、少なくとも大当り確率が異なる複数の設定からいずれかに設定することができる設定変更モードに移行することができる。設定変更モードにおいては、現在の設定が役物比率・設定表示器196に表示され、店員は、これを確認しながら設定変更ボタン194を押下することにより設定の変更を行うことができる。なお、電源投入時にRAMクリアスイッチ180の押下がなくとも、電源投入時に設定変更キー192が操作された場合に設定変更可能な構成としてもよい。
役物比率・設定表示器196は、主基板156に実装されるとともに主基板ケース158の内部に配置される7セグLED基板であり、店員に視認可能な態様で取り付けられている。役物比率・設定表示器196は、2ケタの7セグLEDが上下に配置されるとともに、右側に1ケタの7セグLEDがモジュール化されたものであり、役物比率モニタは、役物比率(YH)及び連続役物比率(RY)を報知するインジケータであり、設定モニタは、現在の設定を確認するためのモニタである。役物比率・設定表示器196は、例えば、赤色の単色LEDにより構成されているが、赤・緑・オレンジの3色により発光可能なものとしてもよいし、フルカラーLEDであってもよい。なお、役物比率・設定表示器196のうちの少なくとも一部を、例えば、遊技盤200に設けて遊技者に視認可能としてもよい。
また、本実施形態では、第1副基板ケース162の背面に、ディップスイッチ基板198が配設されている。
図3(a)は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。ここで、矢印d2及びd3はパチンコ機100を設置場所に固定した状態における方向を示している。矢印d2はパチンコ機100の幅方向(左右方向と呼ぶ場合がある)を示し、正面視で左手を左、右手を右と呼ぶ場合がある。矢印d3はパチンコ機100の高さ方向(上下方向と呼ぶ場合がある)を示し、高い方を上、低い方を下と呼ぶ場合がある。なお、図3では図示しないが、パチンコ機100の奥行き方向(前後方向と呼ぶ場合がある)では、手前側を前方側又は正面側と呼ぶ場合があり、奥側を後方側又は背面側と呼ぶ場合がある。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
本体104に対する遊技盤200の取付構造は、様々な構造を採用可能であるが、例えば、本体104の正面視左側(ヒンジ部112側)に遊技盤200の正面視左側部200Lを挿入し、ここを回動中心として遊技盤200を回動させつつ遊技盤200の正面視右側部200Rを本体104に押圧し、セットする構造を採用可能であり、このような構造であれば作業性を向上できる場合がある。
遊技盤200は、板状の本体となる透明な遊技板201に各種の部品が取り付けられたユニットである。遊技板201は、例えば、樹脂により形成され、その表面(正面)は、パチンコ機100のキャラクタ等を表示した装飾面を構成する。装飾面は、例えば、パチンコ機100のキャラクタ等を印刷したシートを貼り付けることで形成してもよい。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。外レール202の一部は、本体104に着脱自在なレール部材209により形成されている。遊技領域124のうち、外レール202と内レール204との間の領域は発射された遊技球を案内する案内領域201aを形成している。
遊技盤200の遊技領域124以外の領域を非遊技領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124と非遊技領域とは外レール202を境界として区別することができる。また、遊技球の発射強度を最大にした状態で遊技球が通過する領域よりも内側の領域は少なくとも遊技領域124と呼ぶことができる。遊技領域124は、遊技領域124内に演出装置等が存在することで遊技球が通過しない領域を含む場合がある。遊技中に遊技球が流下する点で遊技領域124を流下領域と呼び、メンテナンスやアクシデントを除いて遊技中に遊技球が流下しない点で非遊技領域を非流下領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124は、その全域を流下領域と呼ぶことも可能であるが、演出装置等の存在により遊技球が流下することがない領域は非流下領域と呼んでもよい。
遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208を配設している。なお、遊技領域124よりも下方には、主制御ランプ基板207が設けられている。
図3(b)は、主制御ランプ基板207を拡大して示す図である。
この図3(b)に示すように、主制御ランプ基板207上には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプRKと、電サポ中ランプRDと、右打ち表示ランプRMと、ラウンド表示ランプRRとを配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
図3(b)に示すように、普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では縦2つのLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態ではそれぞれ上下2段、合計8つのLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。また、第2特別図柄保留ランプ220は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
また、高確中ランプRKは、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプである。電サポ中ランプRDは、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、後述する電動チューリップ(電チュー)の扉部材2320(図4参照)が長時間開放しやすい電サポ状態であることを示すためのランプである。右打ち表示ランプRMは、大当り遊技状態、確変状態及び電サポ状態であって、遊技者が右打ちすることでその恩恵を得られる状態となったことを示すためのランプである。ラウンド表示ランプRRは、大当りとなった場合に、当該大当りに係る大当り遊技におけるラウンド数を示すためのランプである。
また、本実施形態では遊技盤200の中央下部に特1始動チャッカー23が1つ配設されている。特1始動チャッカー23は、覆い板231を前方に有する。
図3(c)は、特1始動チャッカー23の覆い板231の裏側を右斜め下から覗いた様子を示す図である。
特1始動チャッカー23は、覆い板231と遊技板201との間に第1特図始動口230を有する。第1特図始動口230には、図3(a)ではほんの一部が中央下部付近に見えている回転体ユニット28から放出された遊技球が進入可能であるが、100%進入するとは限らない。すなわち、図3(c)に示すように、回転体ユニット28には、始動口側誘導路288と、その両脇にアウト排出口289L,289Rが設けられている。始動口側誘導路288の出口開口2881は、第1特図始動口230の真上ではあるが、第1特図始動口230と上下方向に遊技球1球分以上の間隔をあけた位置に配置されている。そのため、出口開口2881から放出された遊技球が左右にそれ、第1特図始動口230に進入しない場合もある。なお、出口開口2881から放出された遊技球が第1特図始動口230に100%進入するように構成してもよい。
第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として球貯留皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
図3(a)に示すように、ほんの一部が示された回転体ユニット28の真上には、第1球通路2681と第2球通路2682が左側から延在している。回転体ユニット28や、第1球通路2681及び第2球通路2682については、詳細は後述する。
また、図3(a)に示す第1特図始動口230の右側には、第2アタッカとなる第2可変入賞口235が配置されている。第2アタッカは、下縁を回動軸にして第2扉部材2351が手前側に回動するものである。さらに、第2アタッカの上部には、一般入賞口226が一つ配置され、特1始動チャッカー23の左側には、一般入賞口226が二つ斜めに配置されている。一般入賞口226に入球すると所定の球検出センサ(図示省略)が検出し、一般入賞口226に入賞したとして、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として球貯留皿126に排出する。球貯留皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
また、図3(a)に示す遊技盤200には、右側に、第1アタッカユニットが配置されており、左側に、電動振り分けユニットが配置されている。第1アタッカユニットは、透明な右下透明板2591によって覆われており、本来なら、その右下透明板2591越しに視認可能であるが、図3(a)では、そのようには図示されていない。また、電動振り分けユニットも透明な左透明板2691によって覆われており、本来なら、その左透明板2691越しに視認可能であるが、図3(a)では、そのようには図示されていない。なお、第1アタッカユニットにしても、電動振り分けユニットにしても、裏側の一部が透過可能なユニットである。
また、遊技領域124の上部には、第1立体フィルム演出体271と第2立体フィルム演出体272が配置されている。第1立体フィルム演出体271は、第2立体フィルム演出体272に重ねて設けられたものであり、図3(a)では、両者は一体的に見える。第1立体フィルム演出体271と第2立体フィルム演出体272については詳しくは後述する。
また、遊技領域124の右側には、第3立体フィルム演出体273が配置されている。第3立体フィルム演出体273の半分以上は、透明な右下透明板2591及び透明な右上透明板2592によって覆われている。また、第3立体フィルム演出体273と右上透明板2592との間には、裏側の一部が透過可能な上記第1アタッカユニットが配置されている。本来なら、それらの透明板2591,2592および第1アタッカユニット25越しに第3立体フィルム演出体273は視認可能であるが、図3(a)では、そのようには図示されていない。
また、遊技領域124の左側には、第4立体フィルム演出体274が配置されている。第4立体フィルム演出体274も半分以上は、透明な遊技板201の一部と、透明な左透明板2691によって覆われている。また、第4立体フィルム演出体274と左透明板2691との間には、裏側の一部が透過可能な電動振分ユニット26(図4参照)が配置されている。本来なら、透明な遊技板201の一部と、左透明板2691と、電動振分ユニット26越しに第4立体フィルム演出体274も視認可能であるが、図3(a)ではそのようには図示されていない。第3立体フィルム演出体273と第4立体フィルム演出体274についても詳しくは後述する。
さらに、第3立体フィルム演出体273の斜め左下には、略円形のLED発光演出体278が配置されている。LED発光演出体278には、外周に複数のLED2781が設けられており、LED発光演出体278は、放射方向に光を照射する演出体である。第1立体フィルム演出体271、第2立体フィルム演出体272、第3立体フィルム演出体273、及び第4立体フィルム演出体274といった各立体フィルム演出体よりも、LED発光演出体278の方が、後方に配置されているが、LED発光演出体278から放射方向に照射された光は拡散し、前方に向かう光もある。このため、これらの立体フィルム演出体271〜274は、LED発光演出体278によって側方から光を照射される。なお、LED発光演出体278を、これらの立体フィルム演出体271〜274よりも前方に配置し、これらの立体フィルム演出体271〜274が、LED発光演出体278によって前方から光を照射されるようにしてもよい。
加えて、遊技領域124には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材(不図示)や、遊技釘(不図示)を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
球貯留皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、電動振分ユニット26や、不図示の打球方向変換部材や遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に流下し、各種の入賞口や始動口に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなくアウト口240に到達する。なお、遊技盤200にアウトセンサが設けられていてもよい。アウトセンサは、入賞口のセンサを通過した遊技球、始動口のセンサを通過した遊技球およびアウト口へ進入した遊技球を検知可能に構成されたセンサである。また、入賞口、始動口およびアウト口のうちの一部のみを検知可能に構成されたセンサであってもよい。
図4は、図3に示す遊技盤200から、右下透明板2591、右上透明板2592、および左透明板2691を取り外した状態を示す図である。また、図4では、第1立体フィルム演出体271、第2立体フィルム演出体272、第3立体フィルム演出体273、及び第4立体フィルム演出体274も取り外され、LED発光演出体278も取り外されている。その結果、図4には装飾図柄表示装置208のフレーム208fが図示されている。
図4には、右側に第1アタッカユニット25が図示されており、左側に電動振分ユニット26も図示されている。
図4に示す第1アタッカユニット25は、遊技領域124のうちの右側領域に設けられたものである。右打ちした場合には、遊技球は、後述する第1領域1241および第2領域1242を超えて右側ルート1243に入り、右側領域へ向かう。右側ルート1243は、右上透明板2592によって覆われているが、二股に分岐してから合流する先に普図始動口228が配置されている。普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は、遊技島側に排出することはないが、入球した場合に所定の個数(例えば、1個)の賞球を払い出すとともに、入球した遊技球をパチンコ機100の裏側に誘導して遊技島側に排出するようにしてもよい。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1アタッカユニット25の上流側に第2特図始動口232が配置されている。この第2特図始動口232は、球通路に対して扉部材2320が前後方向に進退するものである。扉部材2320と第2特図始動口232を併せて、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれることがある。第2特図始動口232用の球検出センサ2322は、前方側に進出した扉部材2320の下流側に横を向いて配置されている。図4に示す電チューでは、扉部材2320は後退しており、電チュー導入口2323に進入した遊技球であっても、落下し、球検出センサ2322には到達しない。一方、扉部材2320が前進した状態で、電チュー導入口2323を通過した遊技球は、球検出センサ2322に到達する。球検出センサ2322に到達した遊技球は、パチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。電チュー導入口2323に進入しなかった遊技球や、電チュー導入口2323に進入したが落下した遊技球は、第1アタッカユニット25の中間位置まで進む。
第1アタッカユニット25の中間位置には、第1アタッカとなる第1可変入賞口234が配置されている。第1アタッカは、球通路に対して第1扉部材2341が前後方向に進退するものである。第1可変入賞口用の球検出センサ2342は、前方側に進出した第1扉部材2341よりも下方に、上方を向いて配置されている。図4に示す第1アタッカでは、第1扉部材2341は後退しており、第1アタッカユニット25の中間位置まで流下してきた遊技球は、落下し、球検出センサ2342を通過することで、球検出センサ2342に検出される。球検出センサ2342を通過した遊技球は、第1アタッカユニット25の裏側に誘導される。第1アタッカユニット25の裏側には、不図示のV振分装置が配置されており、球検出センサ2342を通過した遊技球を、不図示のV入賞口へ向かわせるか、アウト口へ向かわせるかを振り分ける。第1扉部材2341は、小当たり遊技によって進退し、遊技球がV入賞口に進入すれば、V入賞となって大当り遊技が開始される。一方、第1扉部材2341が前方側に進出した状態では、進出した第1扉部材2341の上を遊技球が通過し、球検出センサ2342を通過することは困難である。第1扉部材2341は、遊技球の通過方向の下流側に向かうにつれて漸次下方へ傾斜したものである。また、進出した第1扉部材2341によって形成される球通路には、前方に突出した減速リブ234rが間隔をあけて複数設けられている。前方側に進出した第1扉部材2341では、第1扉部材2341の傾斜によって遊技球は流下しやすくなっているが、減速リブ234rに引っかかって、遊技球が第1扉部材2341の上にしばらくの間、滞留する場合がある。第1扉部材2341の上に遊技球が滞留した状態で、第1扉部材2341が後退すると、第1扉部材2341の上に滞留していた遊技球が一気に落下し、第1可変入賞口用の球検出センサ2342で検出される。したがって、遊技球が第1扉部材2341を通過している状態で第1扉部材2341が後退する場合に比べて、第1可変入賞口234への入賞率が向上し、減速リブ234rは入賞率向上手段の役目も担っている。
前方側に進出した状態の第1扉部材2341の上を通過した遊技球は、不図示のV振分装置を通過することなく、垂直な球通路251を通って、第1アタッカユニット25から排出される。垂直な球通路251には、通路に沿って複数の減速リブ251rが設けられている。これら複数の減速リブ251rも前方に突出したものである。
以上説明した第1アタッカユニット25には、遊技釘は設けられていない。
第1アタッカユニット25の先には、透明な遊技板201のうちの一部が介在しており、そこには図3では図示されていなかったが複数の遊技釘238が設けられている。これらの遊技釘238によって遊技球は、一般入賞口226に向かう場合がある。また、第2アタッカの第2扉部材2351が開いた状態であれば第2可変入賞口235に入賞する場合もある。さらに、第2アタッカの第2扉部材2351が閉じた状態であればアウト口240へ向かう場合もある。
図4に示す電動振分ユニット26は、遊技領域124のうちの左側領域に設けられたものである。左打ちした場合には、遊技球は、第1領域1241又は第2領域1242から、左側領域に進むことになる。左打ちは、通常状態(普図低確率状態)で推奨される打ち方である。なお、右打ちは、時短状態(普図高確率状態)で推奨される打ち方である。第1領域1241と第2領域1242は隣り合った領域であり、第1領域1241の方が、球の発射方向下流側になる。すなわち、第2領域1242の方が第1領域1241よりも戻り球防止片203から離れた領域になる。したがって、第1領域1241を狙う場合には、第2領域1242を狙う場合よりも、強い発射強度で遊技球を発射する必要があり、第2領域1242を狙う場合には、第1領域1241を狙う場合よりも、弱い発射強度で遊技球を発射する必要がある。ただし、遊技球を強い発射強度で発射しても、第1領域1241を区画する壁1241aで跳ね返って、第2領域1242に入り込んでしまう場合もあり得る。第1領域1241からは球通路1245が延び、この球通路1245には複数の減速突起1245pが設けられている。また、第2領域1242にも複数の減速突起1242pが設けられている。
球通路1245と電動振分ユニット26との間には、透明な遊技板201のうちの一部が介在しており、そこには図3では図示されていなかったが複数の遊技釘238が設けられている。また、第2領域1242と電動振分ユニット26との間にも、透明な遊技板201のうちの一部が介在しており、そこにも図3では図示されていなかったが複数の遊技釘238が設けられている。以下、この遊技板201の一部が設けられた領域を振分手前領域125と称する場合がある。
振分手前領域125には、球通路1245を通過してきた遊技球と、第2領域1242に入った遊技球が進入する。振分手前領域125では、右ルート125R、中央ルート125C、および左ルート125Lの3つのルートに分岐する。各ルートは、遊技釘238によって区画されている。なお、遊技釘238は、金属製のものであってもよいし、樹脂性のものであってもよい。球通路1245は右ルート125Rにつながり、第2領域1242は左ルート125Lにつながっている。中央ルート125Cは、振分手前領域125の下半分に設けられたルートであって、右ルート125Rと左ルート125Lの間に位置する。右ルート125Rを通過していた遊技球や左ルート125Lを通過していた遊技球は、この中央ルート125Cに入り込む場合がある。また、右ルート125Rを通過していた遊技球が左ルート125Lに入り込む場合もあれば、左ルート125Lを通過していた遊技球が右ルート125Rに入り込む場合もある。
電動振分ユニット26には、大きく分けて3つの球経路が設けられている。この3つの球経路は、第1球経路2601、第2球経路2602、および第3球経路2603になる。以下、各経路ごと説明を行う。
まず、第1球経路2601について説明する。第1球経路2601は、右ルート125Rからつながった右側の球経路になる。この第1球経路2601には、上流側から第1上流球遅延部2651、第3球方向変化部263、第1下流球遅延部2652、および第1球方向変化部261が設けられている。第1上流球遅延部2651にしても第1下流球遅延部2652にしても、垂直な球経路部分に設けられており、遊技球の移動速度が高くなりやすい箇所に設けられたものである。第1上流球遅延部2651は、第3球方向変化部263に向かう遊技球の移動速度を低下させるためのものであり、第1下流球遅延部2652は、第1球方向変化部261に向かう遊技球の移動速度を低下させるためのものである。第1上流球遅延部2651および第1下流球遅延部2652の詳しい説明については後述する。
第3球方向変化部263は、方向変化部材2631と不図示のモータを有する。なお、第1球方向変化部261は方向変化部材2611と不図示のモータを有し、第2球方向変化部262は方向変化部材2621と不図示のモータを有し、第4球方向変化部264は方向変化部材2641と不図示のモータを有する。以下の第3球方向変化部263についての説明は、第3球方向変化部263以外の方向変化部(261,262,264)についても同じである。
方向変化部材2631は、右傾斜面263Rと左傾斜面263Lを有する。この方向変化部材2631は不図示のモータによって回動することで、右向け姿勢と左向け姿勢との間で姿勢変化を行う。右向け姿勢は、図4に示す方向変化部材2631の姿勢であって、右傾斜面263Rが右下に向けて傾斜するとともに左傾斜面263Lが垂直になる姿勢である。左向け姿勢は、図4示す第4球方向変化部264の方向変化部材2641の姿勢であって、左傾斜面263Lが左下に向けて傾斜するとともに右傾斜面263Rが垂直になる姿勢である。方向変化部材2631は、乱数を用いて、いずれの姿勢に、どのタイミングで姿勢変化するかが決められる。また、変化速度(回動速度)も乱数を用いて決められ、ゆっくりと姿勢変化する場合もあれば、素早く姿勢変化する場合もある。方向変化部材2631の姿勢や、姿勢変化の様子は、遊技者が視認可能であるが、方向変化部材2631は乱数を用いた不規則な動きをするため、方向変化部材2631の姿勢を予測しての遊技球の発射は不可能である。図4に示すように、第3球方向変化部263の方向変化部材2631が右向け姿勢である場合、遊技球は、右傾斜面263Rに沿って右下に向けて流下する。すなわち、第1下流球遅延部2652に向けて流下し、第1球経路2601を移動し続けることになる。一方、第3球方向変化部263の方向変化部材2631が左向け姿勢である場合、遊技球は、左傾斜面263Lに沿って左下に向けて流下し、第1球経路2601を外れて、中央の第3球経路2603に入り込む。
図4に示すように、第1球方向変化部261の方向変化部材2611が右向け姿勢である場合、遊技球は、右傾斜面261Rに沿って右下に向けて流下する。第1球方向変化部261の右下には、第1誘導口2613が開口している。したがって、第1球方向変化部261の方向変化部材2611が右向け姿勢である場合、遊技球は、この第1誘導口2613に向けられる。遊技球は、第1誘導口2613を通って、電動振分ユニット26の裏側に誘導され、第1球通路2681に入り込む。第1球通路2681は、透明な上流側通路2681aと同じく透明な下流側通路2681bに分かれており、電動振分ユニット26の裏側に誘導された遊技球はまず、上流側通路2681aを流下する。次いで、遊技球は、上流側通路2681aの下流端で下流側通路2681bに落下し、今度は、下流側通路2681bを流下する。下流側通路2681bの下流端から遊技球は、図4でもほんの一部しか見えていない回転体ユニット28に落下する。第1球通路2681は透明であることから、第1球通路2681を流下する遊技球を遊技者は視認可能である。一方、第1球方向変化部261の方向変化部材2611が左向け姿勢である場合、遊技球は、左傾斜面261Lに沿って左下に向けて流下する。第1球方向変化部261の左下にはアウト口241が設けられており、このアウト口241に進入した遊技球は電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604(図5参照)を通って、最終的には遊技島側に排出される。
次に、第2球経路2602について説明する。第2球経路2602は、左ルート125Lからつながった左側の球経路になる。この第2球経路2602には、上流側から第2上流球遅延部2653、第4球方向変化部264、第2下流球遅延部2654、および第2球方向変化部262が設けられている。第4球方向変化部264は、第1球経路2601における第3球方向変化部263と第3球経路2603を挟んで横並びに設けられたものである。第2球方向変化部262は、第1球経路2601における第1球方向変化部261と第3球経路2603を挟んで横並びに設けられたものである。第2上流球遅延部2653にしても第2下流球遅延部2654にしても、垂直な球経路部分に設けられており、遊技球の移動速度が高くなりやすい箇所に設けられたものである。第2上流球遅延部2653は、第4球方向変化部264に向かう遊技球の移動速度を低下させるためのものであり、第2下流球遅延部2654は、第2球方向変化部262に向かう遊技球の移動速度を低下させるためのものである。第2上流球遅延部2653および第2下流球遅延部2654の詳しい説明についても後述する。
図4に示すように、第4球方向変化部264の方向変化部材2641が左向け姿勢である場合、遊技球は、左傾斜面264Lに沿って左下に向けて流下する。すなわち、第2下流球遅延部2654に向けて流下し、第2球経路2602を移動し続けることになる。一方、第4球方向変化部264の方向変化部材2641が右向け姿勢である場合、遊技球は、右傾斜面264Rに沿って右下に向けて流下し、第2球経路2602を外れて、中央の第3球経路2603に入り込む。
図4に示すように、第2球方向変化部262の方向変化部材2621が右向け姿勢である場合、遊技球は、右傾斜面262Rに沿って右下に向けて流下する。第2球方向変化部262の右下には、第2誘導口2623が開口している。したがって、第2球方向変化部262の方向変化部材2621が右向け姿勢である場合、遊技球は、この第2誘導口2623に向けられる。遊技球は、第2誘導口2623を通って、電動振分ユニット26の裏側に誘導され、透明な第2球通路2682に入り込んで、第2球通路2682を流下する。第2球通路2682の下流端から遊技球は、回転体ユニット28に落下する。第2球通路2682も透明であることから、第2球通路2682を流下する遊技球を遊技者は視認可能である。一方、第2球方向変化部262の方向変化部材2621が左向け姿勢である場合、遊技球は、左傾斜面262Lに沿って左下に向けて流下し、その後、第2球方向変化部262の真下に到達する。第2球方向変化部262の真下には、右経由では到達することができず、左経由でしか到達することができない。第2球方向変化部262の真下にはアウト口242が設けられており、このアウト口242に進入した遊技球は電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604(図5参照)を通って、最終的には遊技島側に排出される。
続いて、第3球経路2603について説明する。図4では、第3球経路2603を第1球経路2601及び第2球経路2602と区別するため、第3球経路2603には左下がりのハッチンクを施している。第3球経路2603は、中央ルート125Cからつながった中央の球経路になる。また、上述のごとく、第3球経路2603には、第3球方向変化部263の左向け姿勢となった方向変化部材2631によって遊技球が入り込んでくる場合や、第4球方向変化部264の右向け姿勢となった方向変化部材2641によって遊技球が入り込んでくる場合がある。この第3球経路2603には、上流側、すなわち方向変化部材2631,2641によって遊技球が入り込んでくる位置よりも上流側に一般入賞口227が設けられている。この一般入賞口227に進入した遊技球は、電動振分ユニット26の裏側に誘導され、第3球経路2603から外れる。第3球経路2603に設けられた一般入賞口227についての詳しい説明は後述することにする。また、第3球経路2603には、下流側、すなわち方向変化部材2631,2641によって遊技球が入り込んでくる位置よりも下流側に、演出スイッチ269が設けられている。演出スイッチ269は、ゲート状の球検出センサであり、上流側の一般入賞口227に進入せずに第3球経路2603を流下してきた遊技球は必ず通過する。この演出スイッチ269を遊技球が通過すると、或る演出が開始される。演出スイッチ269を通過した遊技球は、電動振分ユニット26から遊技領域124に排出される。電動振分ユニット26から遊技領域124に排出される遊技球は、この第3球経路2603を通過した遊技球のみである。すなわち、第1球経路2601に進入した遊技球も第2球経路2602に進入した遊技球も、電動振分ユニット26から遊技領域124に排出されることはない。なお、演出スイッチ269に代えて、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる普図始動口228を設けてもよい。この場合、右側領域と左側領域それぞれに普図始動口228が設けられていることになる。
以上説明した電動振分ユニット26には、遊技釘は設けられていない。
電動振分ユニット26とアウト口240との間には、透明な遊技板201のうちの一部が介在しており、そこには図3では図示されていなかったが複数の遊技釘238が設けられている。また、上述した2つの一般入賞口226が配置されている。
次に、図3(a)ではほんの一部が中央下部付近に見えている回転体ユニット28について詳述する。
図5は、遊技盤の裏側から回転体ユニット28を見たときの斜視図である。この図5では、紙面左奥側が前側(遊技者側)になり、右手間側が後側(裏側)になる。
図5には、回転体ユニット28に向かって、電動振分ユニット26の裏側から延びる第1球通路2681(上流側通路2681a及び下流側通路2681b)と第2球通路2682が示されている。第2球通路2682の下流端2682Lは、回転体ユニット28の中央部分の真上で開口している。一方、第1球通路2681(下流側通路2681b)の下流端2681Lは、回転体ユニット28の外周部分の真上で開口している。また、第1球通路2681よりも第2球通路2682の方が裏側に位置している。
さらに、第1球通路2681の長さ(上流側通路2681aと下流側通路2681bを合わせた長さ)よりも第2球通路2682の長さの方が長い。
また、第1球通路2681には遊技釘は設けられていないが、第1球通路2681の上流側通路2681aには、1つの減速リブr1と遅延手段d1が設けられ、下流側通路2681bには、複数の減速リブr2が設けられている。減速リブr1、r2は、縦方向に延在したリブであって、球通路内部に突出している。また、複数の減速リブr2は、対向する壁に交互に設けられている。一方、第1球通路2681よりも長い第2球通路2682にも、遊技釘は設けられていないが、1つの減速リブr3と遅延手段d2が設けられている。遊技球が減速リブr1,r2,r3に衝突すると、遊技球の移動速度は低下する。遅延手段d1,d2は、球通路の幅よりも大きな直径の円筒状の部位である。遅延手段d1,d2の下端には、遊技球が落下する開口が設けられている。この遅延手段d1に到達した遊技球は、円筒状の内周面に沿った周回移動を行い、やがて、下端の開口から落下する。遊技球の移動速度は、この遅延手段d1,d2でも低下する。減速リブの数からして、相対的に短い第1球通路2681の方が、相対的に長い第2球通路2682よりも、遊技球の移動速度は大きく低下させることができる。この結果、電動振分ユニット26から第1球通路2681を通って回転体ユニット28に到達するまでの時間と、電動振分ユニット26から第2球通路2682を通って回転体ユニット28に到達するまでの時間は、近付けられている。
また、図5には、電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604が点線で示されている。
図6は、図5に示す回転体ユニット28を示す図である。図6(a)及び同図(c)は、回転体ユニット28を斜め上方から見たときの斜視図であり、紙面左斜め下方側が前側(遊技者側)になり、右斜め上方が後側(裏側)になる。
図6(a)に示すように回転体ユニット28は、円筒状の上部カバー281と、外周案内面282と、その外周案内面282の内側に配置された一対の球受入口2831、2832を有する。一対の球受入口2831、2832は、180度対向した位置に配置され、それぞれ扇状の形をしており、高さは上部カバー281と同じ程度まである。回転体ユニット28は、モータ28Mを備え、そのモータ28Mによって回転される回転軸28A(図6(b)や同図(c)参照)は、回転体ユニット28の中心に位置している。一対の球受入口2831、2832は、不図示のベース板によってこの回転軸28Aに固定されており、モータ28Mが回転すると、回転軸28Aを回転中心にして回転する。不図示のベース板は、一対の傾斜板2833、2834によって上方から覆われており、一対の傾斜板2833、2834も、モータ28Mが回転すると、一対の球受入口2831、2832とともに回転する。一対の傾斜板2833、2834は、回転体ユニット28の中心部分を覆ったものであり、外周側に向かって傾斜している。すなわち、図6(a)に示す左側に位置する傾斜板2833は、左側に向かうにつれて下方へ傾斜しており、右側に位置する傾斜板2834は、右側に向かうにつれて下方へ傾斜している。下方へ傾斜した一対の傾斜板2833、2834の最も低い位置よりもさらに下方に外周案内面282が設けられている。したがって、一対の傾斜板2833、2834上に落下した遊技球は、傾斜板2833、2834の傾斜に従って傾斜板2833、2834上を転動し、外周案内面282に案内される。
図6(b)は、回転体ユニット28から、円筒状の上部カバー281と、一対の球受入口2831、2832及び不図示のベース板と、一対の傾斜板2833、2834を取り外した状態を、前側から見たときの斜視図であり、紙面左手前側が前側(遊技者側)になる。
この図6(b)に示すように、外周案内面282は前側に開口2821を有する。外周案内面282は、この開口2821に向けて下方へ傾斜した面であり、開口2821の位置が最も低い位置になる。また、外周案内面282の開口2821の近傍部分2822、2823は、傾斜角度が急になっている。さらに、外周案内面282の、開口2821と180度対向した位置に山部2824が設けられている。この山部2824は、少し高くなった位置2825から両側に傾斜したものである。開口2821は、始動口側誘導路288につながっている。図3(c)を用いて説明したように、始動口側誘導路288の出口開口2881は、第1特図始動口230と上下方向に間隔をあけた位置に配置されている。外周案内面282上の遊技球は、外周案内面282の傾斜に従って外周案内面282上を転動し、開口2821から始動口側誘導路288に進入する。始動口側誘導路288に進入した遊技球は、始動口側誘導路288を通って、始動口側誘導路288の出口開口2881から放出され、第1特図始動口230へ向かう。ただし、出口開口2881から放出された遊技球が左右にそれ、第1特図始動口230に進入しない場合もある。
図6(d)は、回転体ユニット28を前側下方から見たときの斜視図であり、紙面手前側が前側(遊技者側)になる。
この図6(d)にも、始動口側誘導路288の出口開口2881が図示されている。また、図6(b)や同図(d)には、始動口側誘導路288の両脇に設けられたアウト排出口289L,289Rも示されている。
また、図6(b)では、一対の球受入口2831、2832及び不図示のベース板と、一対の傾斜板2833、2834が取り外された後に、アウト排出口289L,289Rにつながるアウト排出面289が見えている。アウト排出面289は、アウト排出口289L,289Rに向かうにつれて下方へ傾斜した面である。このアウト排出面289は、外周案内面282よりも遊技球1個分以上下に設けられた面である。回転する一対の球受入口2831、2832に進入した遊技球は、このアウト排出面289に落下し、アウト排出口289L,289Rから遊技領域124に排出され、アウト口240に到達する。ただし、アウト排出口289L,289Rから排出された遊技球が第1特図始動口230にごく稀に入球する場合もある。なお、アウト排出口289L,289Rから排出された遊技球が、アウト口240に100%進入するように構成してもよい。
さらに、図6(b)や図6(d)には、始動口側誘導路288の出口開口2881よりも下方に設けられた始動入賞球案内経路284が示されている。始動入賞球案内経路284は、上流端は前方側に開口し、下流端は下方に開口した、下方へ向けて略90度折れ曲がった経路である。第1特図始動口230に入球した球は、図3(c)に示す特1始動チャッカー23の始動口ルート233を通って、回転体ユニット28の始動入賞球案内経路284に入り込む。始動入賞球案内経路284の他端側には、第1特図始動口230に入球した球を検出する球検出センサ2841が設けられている。球検出センサ2841を通過した遊技球は、最終的には遊技島側に排出される。
図6(c)は、図6(b)に示す回転体ユニット28からさらに、外周案内面282や、アウト排出口289L,289Rを構成する部材(アウト排出面289等)を取り外した状態を、斜め上方から見たときの斜視図である。
回転体ユニット28は、全体が透明部材で構成されており、外周案内面282を転がる遊技球や、アウト排出面289を流下する遊技球も視認可能な場合がある。このような回転体ユニット28には、複数のLED2851が実装されたLED基板285が設けられている。このLED基板285は、ここでは不図示のレンズ板に覆われ、アウト排出面289よりも下方に設けられている。複数のLED2851が発光することで、外周案内面282やアウト排出面289が下方から照らされ、遊技球の移動と相俟って演出効果が高まる。
以上説明した回転体ユニット28には、遊技釘は設けられていない。
図7は、電動振分ユニット26の状態と回転体ユニット28の状態を示す図である。
図7(a)に示す電動振分ユニット26の状態は、図4に示す電動振分ユニット26の状態と同じであり、第1球経路2601における第3球方向変化部は方向変化部材2631が右向け姿勢の状態であり、第1球方向変化部も方向変化部材2611が右向け姿勢の状態である。このため、第1球経路2601に進入した遊技球は、第1誘導口2613を通って第1球通路2681を流下し、回転体ユニット28に落下する。図7(a)に示す回転体ユニット28は、一対の球受入口2831、2832の両方ともが、第1球通路2681の下流端2681Lの真下にはなく、下流端2681Lから外れた位置にある状態である。このため、第1球通路2681を通ってきた遊技球は、一対の傾斜板2833、2834上に落下し、外周案内面282に案内される。そして、外周案内面282の上を転動し、図6(b)に示す開口2821から始動口側誘導路288を通って、その出口開口2881から放出され、図3(c)に示す第1特図始動口230へ向かう。
一方、第2球経路2602における第4球方向変化部は方向変化部材2641が左向け姿勢の状態であり、第2球方向変化部は方向変化部材2621が右向け姿勢の状態である。このため、第2球経路2602に進入した遊技球は、第2誘導口2623を通って第2球通路2682を流下し、回転体ユニット28の中心部、すなわち、一対の傾斜板2833、2834の上に落下し、ここでも、外周案内面282に案内される。そして、第1球経路2601に進入した遊技球と同じく、図6(b)に示す外周案内面282の開口2821から始動口側誘導路288を通って、出口開口2881から放出され、図3(c)に示す第1特図始動口230へ向かう。
図7(b)に示す電動振分ユニット26の状態は、同図(a)に示す電動振分ユニット26の状態と同じく、第1球経路2601における第3球方向変化部は方向変化部材2631が右向け姿勢の状態であり、第1球方向変化部も方向変化部材2611が右向け姿勢の状態である。このため、第1球経路2601に進入した遊技球は、第1誘導口2613を通って第1球通路2681を流下し、回転体ユニット28に落下する。図7(b)に示す回転体ユニット28は、180度対向した位置関係で回転する一対の球受入口2831、2832のうち一方の球受入口2832が、第1球通路2681の下流端2681Lの真下に位置した状態である。このため、第1球通路2681を通ってきた遊技球は、その球受入口2832の中を通って、図6(b)に示すアウト排出面289に落下し、アウト排出口289Lから遊技領域124に排出される。
一方、第2球経路2602における第4球方向変化部は方向変化部材2641が左向け姿勢の状態であり、第2球方向変化部は方向変化部材2621が右向け姿勢の状態である。このため、第2球経路2602に進入した遊技球は、第2誘導口2623を通って第2球通路2682を流下し、回転体ユニット28の中心部、すなわち、一対の傾斜板2833、2834の上に落下し、外周案内面282に案内される。そして、図6(b)に示す外周案内面282の開口2821から始動口側誘導路288を通って、出口開口2881から放出され、図3(c)に示す第1特図始動口230へ向かう。第2球経路2602においては、遊技球は、第2球通路2682まで到達すれば、常に、始動口側誘導路288を通って、出口開口2881から放出され、第1特図始動口230へ向かうことになる。すなわち、回転体ユニット28の状態に左右されない。このように、電動振分ユニット26の状態が遊技球を第2球経路2602に向かわせる状態であった場合、すなわち第4球方向変化部の方向変化部材2641が左向け姿勢の状態であり、第2球方向変化部の方向変化部材2621が右向け姿勢の状態であった場合は、特図1の保留数が最大保留数から1つ少ない状態であれば、特図1の保留が満タンになることの報知を行うようにしてもよい。例えば、カスタマイズ設定において、上記報知を球発射ハンドル134を用いて行うことを設定した場合には、球発射ハンドル134が振動することで上記報知が行われる。また、第2球経路2602の手前に球検出センサを設けておき、特図1の保留数が最大保留数から1つ少ない状態で、この球検出センサを遊技球が通過した場合に、上記報知を行うようにしてもよい。
図7(c)に示す電動振分ユニット26では、第1球経路2601における第3球方向変化部は方向変化部材2631が右向け姿勢の状態であるが、第1球方向変化部は方向変化部材2611が左向け姿勢の状態である。このため、第1球経路2601に進入した遊技球は、第1球方向変化部261の左下に設けられたアウト口241に進入し、電動振分ユニット26の内部に設けられた、図5に示す経路2604を通って、最終的には遊技島側に排出される。
また、第2球経路2602における第4球方向変化部は方向変化部材2641が左向け姿勢の状態であるが、第2球方向変化部も方向変化部材2621が左向け姿勢の状態である。このため、第2球経路2602に進入した遊技球は、第2球方向変化部の真下に設けられたアウト口242に進入し、この遊技球も、電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604を通って、最終的には遊技島側に排出される。
図7(d)に示す電動振分ユニット26では、第1球経路2601における第3球方向変化部は方向変化部材2631が左向け姿勢の状態である。このため、遊技球は、第1球経路2601を外れて、中央の第3球経路2603に入り込む。
また、第2球経路2602における第4球方向変化部は方向変化部材2641が右向け姿勢の状態である。このため、遊技球は、第2球経路2602を外れて、中央の第3球経路2603に入り込む。
上述のごとく、第3球経路2603に入り込んだ遊技球は、図4に示す演出スイッチ269を通過し、電動振分ユニット26から遊技領域124に排出される。
なお、第1球経路2601にしても第2球経路2602にしても第3球経路2603にしても、前方に突出した減速リブ26r1が複数設けられている。また、第3球経路2603の下流側の垂直部分には、左右方向に突出した減速リブ26r2が交互に配置されている。
また、第3球方向変化部(方向変化部材2631)から第3球経路2603までの距離(矢印3d参照)よりも、第4球方向変化部(方向変化部材2641)から第3球経路2603までの距離(矢印4d参照)の方が長い。このように距離が異なることで、遊技球が第3球経路2603へ向かうまでの時間や転動態様を、第3球方向変化部(方向変化部材2631)と第4球方向変化部(方向変化部材2641)といった2つの球方向変化部ごとに楽しむことができる。なお、第3球方向変化部(方向変化部材2631)から第3球経路2603までの距離(矢印3d参照)よりも、第4球方向変化部(方向変化部材2641)から第3球経路2603までの距離(矢印4d参照)の方が短くてもよい。すなわち、第3球方向変化部(方向変化部材2631)から第3球経路2603までの距離(矢印3d参照)と、第4球方向変化部(方向変化部材2641)から第3球経路2603までの距離(矢印4d参照)が異なっていればよい。
図8は、左打ちを行った結果の遊技球の流れを示す図である。
以下、これまでの説明と重複する場合もあるが、これまでの説明をまとめてもう一度説明する。
本実施形態のパチンコ機100では、通常状態(普図低確率状態)では左打ちが推奨される。左打ちを行うと、遊技球は第1領域1241か第2領域1242に進入する。第1領域1241と第2領域1242の位置関係では、相対的に強めの発射強度で発射すると、第1領域1241を狙うことができ、相対的に弱めの発射強度で発射すると、第2領域1242を狙うことができる。ただし、相対的に強めの発射強度で遊技球を発射しても、遊技球が第1領域1241を区画する壁1241a(図4参照)で跳ね返って、第2領域1242に入り込んでしまう場合もあり得る。なお、右打ちを行ったつもりでも、発射強度不足で左打ちになってしまったり、反対に左打ちを行ったつもりでも、発射強度が強すぎで右打ちになってしまう場合もある。
第1領域1241に進入した遊技球は、振分手前領域125における右ルート125Rを最後まで進む場合と、右ルート125Rの途中から左ルート125Lに入り込む場合と、右ルート125Rの途中から中央ルート125Cに入り込む場合とがある。また、第2領域1242に進入した遊技球は、振分手前領域125における左ルート125Lを最後まで進む場合と、左ルート125Lの途中から右ルート125Rに入り込む場合と、左ルート125Lの途中から中央ルート125Cに入り込む場合とがある。
遊技球が右ルート125Rを進んだ場合には、電動振分ユニット26の第1球経路2601に進入し、第3球方向変化部263において、遊技球は、第1球方向変化部261に向けられるか、第3球経路2603に向けられる。遊技球が第1球方向変化部261に向けられた場合は、遊技球は第1球経路2601を依然として進み、第1球方向変化部261において、遊技球は、第1球通路2681に向けられるか、アウト口241に向けられる。第1球方向変化部261は、遊技球を、右方向(第1球通路2681の方向)と左方向(アウト口241の方向)に振り分ける手段(第1振分手段)と見ることもできる。遊技球が第1球通路2681に向けられた場合は、回転体ユニット28において、遊技球は、第1特図始動口230に向けられるか、アウト口240に向けられる。
遊技球が左ルート125Lを進んだ場合には、電動振分ユニット26の第2球経路2602に進入し、第4球方向変化部264において、遊技球は、第2球方向変化部262に向けられるか、第3球経路2603に向けられる。遊技球が第2球方向変化部262に向けられた場合は、遊技球は第2球経路2602を依然として進み、第2球方向変化部262において、遊技球は、第2球通路2682に向けられるか、アウト口242に向けられる。第2球方向変化部262は、遊技球を、右方向(第2球通路2682の方向)と左方向(アウト口242の方向)に振り分ける手段(第2振分手段)と見ることもできる。遊技球が第2球通路2682に向けられた場合は、回転体ユニット28において、遊技球は、第1特図始動口230に向けられる。
回転体ユニット28において、遊技球が第1特図始動口230に向けられた場合であっても、その遊技球は、第1特図始動口230に必ず入賞するとは限らず、第1特図始動口230から外れて、アウト口240に到達する場合もある。
遊技球が中央ルート125Cを進んだ場合には、電動振分ユニット26の第3球経路2603に進入し、一般入賞口227に入賞する場合がある。一般入賞口227に入賞しなかった場合は、遊技球は第3球経路2603を進み、演出スイッチ269を通過する。また、第3球方向変化部263において遊技球が第3球経路2603に向けられた場合であっても、第4球方向変化部264において遊技球が第3球経路2603に向けられた場合であっても、遊技球は、第3球経路2603を進み、演出スイッチ269を通過する。演出スイッチ269を通過した遊技球は、電動振分ユニット26から遊技領域124に排出される。電動振分ユニット26から遊技領域124に排出された遊技球は、2つの一般入賞口226、226のいずれかに入賞する場合があり、いずれの一般入賞口226にも入賞しなかった場合は、アウト口240に到達する。ここで、電動振分ユニット26には1つの一般入賞口227しかなかったが、電動振分ユニット26を通過した後では2つの一般入賞口226、226が、一般入賞口の数からすれば、電動振分ユニット26を通過した後の方が、一般入賞口への入賞確率は高いといえる。電動振分ユニット26における一般入賞口227にしても、電動振分ユニット26を通過した後の2つの一般入賞口226にしても、賞球数は同じである。
また、遊技球が第1球経路2601を進んだ場合には、回転体ユニット28への落下の段階で、遊技球は、第1特図始動口230に向けられるか、アウト口240に向けられる。回転体ユニット28は、回転する一対の球受入口2831によって、遊技球を、始動口側誘導路288の方向(第1特図始動口230の方向)とアウト排出面289の方向(アウト口240の方向)に振り分ける手段と見ることもできるし、遊技球の移動方向を、始動口側誘導路288の方向(第1特図始動口230の方向)へ向かわす状態と、アウト排出面289の方向(アウト口240の方向)へ向かわす状態に変更可能な球方向変化手段と見ることもできる。一方、遊技球が第2球経路2602を進んだ場合には、遊技球は、第1特図始動口230に必ず向けられる。しかしながら、遊技球が第2球経路2602を進んだ場合には、遊技球が第1球経路2601を進んだ場合よりも、回転体ユニット28に到達する可能性は低い。例えば、遊技球が第1球経路2601を進んだ場合には、回転体ユニット28への落下の段階で、遊技球は、50%の確率で第1特図始動口230に向けられ、50%の確率でアウト口240に向けられる。一方、第1球経路2601における第1球方向変化部261では、遊技球は、50%の確率で第1球通路2681に向けられ、50%の確率でアウト口241に向けられる。したがって、遊技球が第1球経路2601を進んだ場合には、遊技球は、25%の確率で第1特図始動口230に向けられることになる。これに対して、遊技球が第2球経路2602を進んだ場合には、回転体ユニット28へ到達すれば、遊技球は、100%の確率で第1特図始動口230に向けられる。しかしながら、第2球経路2602における第2球方向変化部262では、遊技球は、25%の確率で第2球通路2682に向けられ、75%の確率でアウト口242に向けられる。したがって、遊技球が第2球経路2602を進んだ場合にも、遊技球は、25%の確率で第1特図始動口230に向けられることになる。すなわち、遊技球が第1球経路2601を進んだ場合であっても第2球経路2602を進んだ場合であっても、遊技球が第1特図始動口230に向けられる確率は同じである。ただし、回転体ユニット28だけで見てみると、上述のごとく、第1球方向変化部261を経由した遊技球よりも、第2球方向変化部262を経由した遊技球の方が、始動口側誘導路288へ案内されやすい。なお、この例では、第1球方向変化部261の上流の第3球方向変化部263が、遊技球を第1球方向変化部261に向ける確率と、第2球方向変化部262の上流の第4球方向変化部264が、遊技球を第2球方向変化部262に向ける確率は同じである。電動振分ユニット26では、単位時間当り(予め用意された乱数表が一巡する間)に以上説明した確率となるよう、各方向変化部材のモータが制御される。以上説明した例によれば、第1領域1241に遊技球を進入させても、遊技球が第1球経路2601を進むとは限らず、第2領域1242に遊技球を進入させても、遊技球が第2球経路2602を進むとは限らないが、第1領域1241を狙うことによって、遊技球を回転体ユニット28まで相対的に高確率で到達させることができるが、第1特図始動口230に入賞する確率は相対的に低い。一方、第2領域1242を狙うことによって、遊技球を回転体ユニット28まで相対的に低確率でしか到達させることができないが、回転体ユニット28に到達すれば、第1特図始動口230に入賞する確率は相対的に高い。遊技者は、第1領域1241と第2領域1242のうちのどちらの領域を狙うかを楽しみながら選択することができる。しかも、第1領域1241に進入した遊技球も、第2領域1242に進入した遊技球も、電動振分ユニット26あるいは遊技板201の裏側に行くまでは、遊技者が視認可能であり、遊技球の転動する様を見たて、楽しむことができる。
図9は、装飾図柄表示装置208に表示される遊技説明の例を示す図である。
図9には(a)から(f)まで装飾図柄表示装置208が示されている。いずれの装飾図柄表示装置208でも、表示領域の左上に、「装飾4−装飾1−装飾7」の装飾図柄の組み合わせがミニ図柄として表示されている。また、装飾図柄表示装置208には、演出表示領域208dの中央下部に変動アイコン表示領域2081が設けられている。さらに、ここでの制御状態(遊技状態)は、通常遊技状態(普図低確率状態)であり、いずれの装飾図柄表示装置208にも、中央上部に「左打ち」の文字が表示され、左打ちを行うことを促している。また、通常遊技状態における装飾図柄表示装置208には、変動アイコン表示領域2081の左横に特図1の保留アイコン表示領域2082が設けられている。なお、通常遊技状態における装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコン表示領域の明示を省略しているが、特図2の保留アイコン表示領域が設けられるようにしてもよい。特図1の保留アイコン表示領域2802には、特図1の保留を表す保留アイコンh11,h12が表示されている。
図9(a)に示す装飾図柄表示装置208では、表示画面の右下に、第1領域1241と第2領域1242を表す図が表示され、左打ちをした場合に、遊技球が流下する2つのルートがあることを紹介している。これら2つのルートは、具体的には、第1領域1241→右ルート125R→第1球経路2601→第3球方向変化部263→第1球方向変化部261といったルート(以下、「第1ルート」という。)と、第2領域1242→左ルート125L→第2球経路2602→第4球方向変化部264→第2球方向変化部262といったルート(以下、「第2ルート」という。)になる。
図9(b)に示す装飾図柄表示装置208でも、表示画面の右下に、第1領域1241と第2領域1242を表す図が表示され、第1領域1241と第2領域1242のどちらの領域を狙っても、遊技者の利益に差はないことを説明している。すなわち、上述のごとく、遊技球が第1球経路2601を進んだ場合であっても第2球経路2602を進んだ場合であっても、遊技球が第1特図始動口230に向けられる確率は同じであることを説明している。
図9(c)に示す装飾図柄表示装置208では、表示画面の右下に、回転体ユニット28を表す図が表示され、回転体ユニット28の説明が表示されている。すなわち、遊技球を回転体ユニット28に到達させるにあたり、第1球経路2601経由(第1ルート)に比べて、第2球経路2602経由(第2ルート)であれば、第1特図始動口230へ入賞するチャンスは2倍になることを説明している。上述のごとく、第1ルートでは、50%の確率でしか遊技球は始動口側誘導路288へ案内されず、第2ルートでは、100%の確率で遊技球は始動口側誘導路288へ案内される。なお、始動口側誘導路288へ案内されたからといって、第1特図始動口230に必ず入賞するとは限らず、稀に、第1特図始動口230から外れて、アウト口240に到達する場合もある。
図9(d)に示す装飾図柄表示装置208では、表示画面の右下に、第1領域1241と第2領域1242を表す図が表示され、第1領域1241が線で囲まれている。そして、その第1領域1241についての説明として、回転体ユニット28へ遊技球を到達させることを目指すのであれば、この第1領域1241を狙うべきであることが表示されている。この図9(d)では、第1領域1241についての説明表示のみが表示されている。一方、図9(e)に示す装飾図柄表示装置208では、表示画面の右下に、第1領域1241と第2領域1242を表す図が表示され、第2領域1242が線で囲まれている。そして、その第2領域1242についての説明として、第1特図始動口230への入賞を目指すのであれば、この第2領域1242を狙うべきであることが表示されている。この図9(e)では、第2領域1242についての説明表示のみが表示されている。
図9(f)に示す装飾図柄表示装置208でも、表示画面の右下に、第1領域1241と第2領域1242を表す図が表示されている。そして、この装飾図柄表示装置208では、第1領域1241(第1ルート)と第2領域1242(第2ルート)について最も詳しい説明表示が表示されている。
以上説明した説明表示は、特図の保留がないとき(例えば、デモ表示中)に限って表示されるものであってもよい。あるいは、説明表示は、大当り遊技中にも表示されてもよい。例えば、大当り遊技のエンディング演出中に説明表示が表示されてもよい。また、大当り遊技中のエンディング演出中に限らず、比較的余裕のある局面で説明表示が表示されてもよい。
図10は、装飾図柄表示装置208に表示される遊技説明の他の例を示す図である。
図9を用いて説明した説明表示は、特図の図柄変動が停止表示中に行われる例であったが、図10に示す例は、特図の図柄変動中に行われる例である。
図10(a)〜同図(c)の制御状態(遊技状態)は、通常遊技状態(普図低確率状態)であり、いずれの装飾図柄表示装置208にも、中央上部に「左打ち」の文字が表示されている。
図10(a)では、特図の図柄変動中であり、装飾図柄表示装置208では装飾図柄の変動表示が画面中央に大きく表示されるとともに、左上にも変動中のミニ図柄が表示されている。また、変動アイコン表示領域2081には変動アイコンh10が表示されている。この例では、図9(f)を用いて説明した詳しい説明表示が、画面中央に大きく表示されている装飾図柄の変動表示の上に、左に向けて文字が流れていくテロップ状の表示2083が表示されている。
図10(b)では、同図(a)で行われていた特図の図柄変動が終了し、画面中央には装飾4−装飾1−装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、表示領域の左上には、「装飾4−装飾1−装飾7」の装飾図柄の組み合わせがミニ図柄としても表示されている。なお、変動アイコンh10の表示は消えている。この図10(b)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(a)で表示されていた説明表示の続きが表示されている。すなわち、テロップ状の表示2083が継続して表示されている。
図10(c)では、特図の図柄変動が開始されている。図10(c)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が画面中央に大きく表示されるとともに、左上にも変動中のミニ図柄が表示されている。また、保留アイコンがシフト表示され、変動アイコン表示領域2081には変動アイコンh10が表示されている。図10(c)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(b)で表示されていた説明表示の続きが表示されている。すなわち、テロップ状の表示2083が継続して表示されている。
以上説明したように、複数変動に跨がって図柄変動中であっても図柄停止中であっても、説明表示(チュートリアル表示)が表示され続ける場合がある。
図10(d)〜同図(f)の制御状態(遊技状態)も、通常遊技状態(普図低確率状態)であり、いずれの装飾図柄表示装置208にも、中央上部に「左打ち」の文字が表示されている。
図10(d)では、特図の図柄変動中であり、装飾図柄表示装置208では装飾図柄の変動表示が画面中央に大きく表示されるとともに、左上にも変動中のミニ図柄が表示されている。また、変動アイコン表示領域2081には変動アイコンh10が表示されている。この例では、図柄変動中に会話予告2084が開始されている。会話予告2084は、先読み予告の一種であり、登場するキャラクタによって大当りの信頼度が異なる。図10(d)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りの信頼度が2番目に高いお姫様のキャラクタが登場し、本来であれば「チャンス」という文字表示が表示されるが、ここでは、図9(a)を用いて説明した説明表示が代わりに表示されている。
図10(e)では、同図(a)で行われていた特図の図柄変動が終了し、画面中央には装飾4−装飾1−装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、表示領域の左上には、「装飾4−装飾1−装飾7」の装飾図柄の組み合わせがミニ図柄としても表示されている。なお、変動アイコンh10の表示は消えている。この図10(e)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告2084は消え、説明表示も消えている。
図10(f)では、特図の図柄変動が開始されている。図10(f)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が画面中央に大きく表示されるとともに、左上にも変動中のミニ図柄が表示されている。また、保留アイコンがシフト表示され、変動アイコン表示領域2081には変動アイコンh10が表示されている。図10(f)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りの信頼度が最も高い殿様のキャラクタが登場し、本来であれば「激熱だよ」という文字表示が表示されるが、ここでは、図9(e)を用いて説明した説明表示が代わりに表示されている。
以上説明したように、説明表示は、会話予告の一部として表示される場合があってもよい。また、会話予告は、先読み予告ではなく、現在行われている図柄変動表示の予告であってもよい。さらに、説明表示が合わせて行われる予告の態様は、会話予告に限らず、ステップアップ予告やカットイン予告等であってもよい。
続いて、これまで説明した電動振分ユニット26を中心にした、遊技球の動きに変化を与える手段の変形例について説明する。以下の説明では、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
図11は、図8に示す例の第1変形例を示す図である。ここでは、図8に示す例との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。
図11に示す第1変形例では、図8に示す遊技球の動きに変化を与える手段から、遊技釘238が設けられた振分手前領域125が取り除かれている。このため、第1領域1241から、電動振分ユニット26の第1球経路2601までは分岐することなくつながっており、第1領域1241に進入した遊技球は、電動振分ユニット26の第1球経路2601に必ず進むことになる。また、第2領域1242から、電動振分ユニット26の第2球経路2602までは分岐することなくつながっており、第2領域1242に進入した遊技球は、電動振分ユニット26の第2球経路2602に必ず進むことになる。
また、図11に示す例では、第3球方向変化部263および第4球方向変化部264も取り除かれており、第3球経路2603も無くなっている。このため、第1球方向変化部261と第2球方向変化部262は横並びに設けられている。また、第1領域1241に進入した遊技球は、第1球方向変化部261において、第1球通路2681に向けられるか、アウト口241に向けられる。第2領域1242に進入した遊技球は、第2球方向変化部262において、第2球通路2682に向けられるか、アウト口242に向けられる。
図11に示す遊技球の動きに変化を与える手段でも、第1球方向変化部261において、遊技球は、50%の確率で第1球通路2681に向けられ、50%の確率でアウト口241に向けられる。第1球通路2681を流下してきた遊技球は、50%の確率で第1特図始動口230に向けられる。一方、第2球方向変化部262において、遊技球は、25%の確率で第2球通路2682に向けられ、75%の確率でアウト口242に向けられる。第2球通路2682を流下してきた遊技球は、100%の確率で第1特図始動口230に向けられる。よって、図11に示す遊技球の動きに変化を与える手段でも、遊技球が第1球経路2601を進んだ場合であっても第2球経路2602を進んだ場合であっても、遊技球が第1特図始動口230に向けられる確率は同じ(25%)である。図11に示す遊技球の動きに変化を与える手段は、図8に示す遊技球の動きに変化を与える手段に比べて、構成が簡単であり、遊技球の流れが遊技者によりわかりやすい。なお、図11に示す第1変形例でも、回転体ユニット28において、遊技球が第1特図始動口230に向けられた場合であっても、その遊技球は、第1特図始動口230に必ず入賞するとは限らず、第1特図始動口230から外れて、アウト口240に到達する場合もある。
図12は、図8に示す例の第2変形例を示す図である。ここでも、図8に示す例との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。
図12に示す第2変形例では、振分手前領域125が存在し、第1領域1241に進入した遊技球は、右ルート125Rを最後まで進む場合と、途中から左ルート125Lあるいは中央ルート125Cに入り込む場合がある。また、第2領域1242に進入した遊技球は、左ルート125Lを最後まで進む場合と、途中から右ルート125Rあるいは中央ルート125Cに入り込む場合がある。
遊技球が中央ルート125Cを進んだ場合には、遊技球は、電動振分ユニット26の第3球経路2603に進入し、一般入賞口227に入賞する場合がある。一般入賞口227に入賞しなかった場合は、遊技球は第3球経路2603を進み、演出スイッチ269を通過した後、電動振分ユニット26から遊技領域124に排出される。
また、図12に示す遊技球の動きに変化を与える手段では、図8に示す遊技球の動きに変化を与える手段から、第1球方向変化部261および第2球方向変化部262が取り除かれている。
遊技球が右ルート125Rを進んだ場合には、電動振分ユニット26の第3球方向変化部263において、遊技球は、第1球通路2681に向けられるか、第3球経路2603に向けられる。遊技球が第1球通路2681に向けられた場合は、回転体ユニット28において、遊技球は、第1特図始動口230に向けられるか、アウト口240に向けられる。
遊技球が左ルート125Lを進んだ場合には、電動振分ユニット26の第4球方向変化部264において、遊技球は、第2球通路2682に向けられるか、第3球経路2603に向けられる。遊技球が第2球通路2682に向けられた場合は、回転体ユニット28において、遊技球は、第1特図始動口230に向けられる。
第3球方向変化部263あるいは第4球方向変化部264において、第3球経路2603に向けられた遊技球は、第3球経路2603の途中(一般入賞口227よりも下流側)から第3球経路2603を流下し、演出スイッチ269を通過した後、電動振分ユニット26から遊技領域124に排出される。
図12に示す遊技球の動きに変化を与える手段では、第3球方向変化部263において、遊技球は、50%の確率で第1球通路2681に向けられ、50%の確率で第3球経路2603に向けられる。第1球通路2681を流下してきた遊技球は、50%の確率で第1特図始動口230に向けられる。一方、第4球方向変化部264において、遊技球は、25%の確率で第2球通路2682に向けられ、75%の確率で第3球経路2603に向けられる。第2球通路2682を流下してきた遊技球は、100%の確率で第1特図始動口230に向けられる。よって、図12に示す遊技球の動きに変化を与える手段でも、遊技球が第1球経路2601を進んだ場合であっても第2球経路2602を進んだ場合であっても、遊技球が第1特図始動口230に向けられる確率は同じ(25%)である。図12に示す遊技球の動きに変化を与える手段も、図11に示す遊技球の動きに変化を与える手段と同じく、図8に示す遊技球の動きに変化を与える手段に比べて、構成が簡単であり、遊技球の流れが遊技者によりわかりやすい。なお、図12に示す第2変形例でも、回転体ユニット28において、遊技球が第1特図始動口230に向けられた場合であっても、その遊技球は、第1特図始動口230に必ず入賞するとは限らず、第1特図始動口230から外れて、アウト口240に到達する場合もある。
図13は、第3球方向変化部263および第1球方向変化部261の変形例を示す図である。
図13(a)に示す第3球方向変化部263の方向変化部材2631および第1球方向変化部261の方向変化部材2611はいずれも、樹脂製の固定部材に置き換えられている。この樹脂製の固定部材にも、右傾斜面263R,261Rと左傾斜面263L,261Lがそれぞれ設けられている。図13(a)に示す方向変化部材2631,2611は、回動するものではなく固定配置されたものであるが、図13(a)に示す右傾斜面263R,261Rは常に右下に向けて傾斜しており、左傾斜面263L,261Lは常に左下に向けて傾斜している。遊技球は、方向変化部材2631,2611との当り具合によって左方向に向けられたり、右方向に向けられたりする。
図13(b)に示す第3球方向変化部263の方向変化部材2631および第1球方向変化部261の方向変化部材2611はいずれも、樹脂製の3本の遊技釘に置き換えられている。これら樹脂製の3本の遊技釘239は、方向変化部材2631,2611のベース板2632,2612と一体成形されたものである。したがって、遊技釘の角度調節はできない。3本の遊技釘239は三角形の頂点に位置しており、遊技球は、これら3本の遊技釘239との当り具合によって左方向に向けられたり、右方向に向けられたりする。
なお、樹脂製の遊技釘に代えて金属製の遊技釘を用いてもよい。
また、図13を用いて説明した方向変化部材は、第3球方向変化部263と第1球方向変化部261のものであったが、第4球方向変化部264や第2球方向変化部262のものであってもよい。
図14は、振分手前領域125が変更された例を示す図である。以下、変更点を中心に説明する。
図14に示す振分手前領域125では、右ルート125Rと左ルート125Lの他に、第1中央ルート125C1と第2中央ルート125C2が用意されている。右ルート125Rは第1中央ルート125C1に分岐し、左ルート125Lは第2中央ルート125C2に分岐している。しかしながら、第1中央ルート125C1と第2中央ルート125C2は途中でつながっておらず、右ルート125Rを通過していた遊技球が左ルート125Lに入り込む場合もなければ、左ルート125Lを通過していた遊技球が右ルート125Rに入り込む場合もない。
図14に示す例でも、球通路1245は右ルート125Rにつながり、第2領域1242は左ルート125Lにつながっている。また、右ルート125Rは第1球経路2601につながり、左ルート125Lは第2球経路2602につながっている。第1中央ルート125C1は第3球経路2603につながり、第2中央ルート125C2は第4球経路2605につながっている。なお、第4球経路2605にも一般入賞口227が設けられている。第4球経路2605は、第4球方向変化部264が設けられた箇所で第3球経路2603に合流している。すなわち、第4球方向変化部264で右側に向けられた遊技球は第3球経路2603に進入し、第4球経路2605を通ってきた遊技球も第3球経路2603に進入し、第3球方向変化部263で左側に向けられた遊技球も第3球経路2603に進入する。
図15は、電動振分ユニット26における第3球経路2603の上流部分が変更された例を示す図である。以下、変更点を中心に説明する。
図15に示す第3球経路2603は、一般入賞口227に入賞する入賞ルート2603Wと、一般入賞口227には入賞せず一般入賞口227の左側を流下する左迂回ルート2603Lと、一般入賞口227には入賞せず一般入賞口227の右側を流下する右迂回ルート2603Rが設けられている。入賞ルート2603Wは、中央ルート125Cから直線的に進入した場合に進みやすいルートになる。
また、第1球経路2601と第2球経路2602は、第3球経路2603を挟んで横並びに設けられたものであったが、前後方向に重なるように設けられたものであってもよい。
以上の記載では、
『 遊技球の移動方向に変化を与える第一の球方向変化手段[例えば、図11に示す第1球方向変化部261]と、
遊技球の移動方向に変化を与える第二の球方向変化手段[例えば、図11に示す第2球方向変化部262]と、
を備え、
前記第一の球方向変化手段は、遊技球を第一のルート[例えば、アウト口(ここではアウト口241)に向かうルートあるいは電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604を通るルート]へ向かわす第一の状態[例えば、方向変化部材2611が左向け姿勢の状態]に変更可能な手段であり、
前記第一の球方向変化手段は、遊技球を第二のルート[例えば、誘導口(ここでは第1誘導口2613)に向かうルートあるいは始動口側誘導路288を通るルート]へ向かわす第三の状態[例えば、方向変化部材2611が右向け姿勢の状態]に変更可能な手段であり、
前記第二の球方向変化手段は、遊技球を前記第一のルート[例えば、アウト口(ここではアウト口242)に向かうルートあるいは電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604を通るルート]へ向かわす第二の状態[例えば、方向変化部材2621が左向け姿勢の状態]に変更可能な手段であり、
前記第二の球方向変化手段は、遊技球を前記第二のルート[例えば、誘導口(ここでは第2誘導口2623)に向かうルートあるいは始動口側誘導路288を通るルート]へ向かわす第四の状態[例えば、方向変化部材2621が右向け姿勢の状態]に変更可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
遊技球が2つの球方向変化手段のどちらに向かっても2つのルートのいずれかを通過する可能性があるため、それぞれの球方向変化手段が変化させる遊技球の転動態様を遊技者が見て楽しめ、一方の球方向変化手段が汚れて狙ったルートに遊技球が向かい難くても他方の球方向変化手段へ遊技球が向かうことに期待して遊技することができる。
なお、前記第一のルートはアウト口から遊技板の裏側に延びるルートであってもよい。この第一のルートは、遊技者から視認不能なルートであってもよい。
また、前記第二のルートは、第五の球方向変化手段(例えば、回転体ユニット28)へ向かうルート(第1球通路2681,第2球通路2682)であってもよい。あるいは、前記第二のルートは、入賞手段に向かうルートであってもよい。この第二のルートは、少なくとも一部が遊技者から視認可能なルートであってもよい。なお、前記第二のルートを通過すると前記入賞手段に必ず入賞してもよいし、該第二のルートを通過しても該入賞手段に入賞しない場合があってもよい。
また、
『 前記第二のルートは、前記第一のルートよりも遊技球が通過することで遊技者が有利になりやすいルート[例えば、賞球を獲得することができる、より多くの賞球を獲得できる、始動入賞を得ることができる等]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記第一のルートは、アウト口[例えば、アウト口241,242]に向かうルートである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一のルートは、アウト口[例えば、アウト口241,242]から延びたルートであってもよい。
また、
『 前記第二のルートは、入賞領域[例えば、第1特図始動口230]に向かうルートである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第二のルートと前記入賞領域との間には遊技釘[例えば、金属製の遊技釘238]が設けられていなくてもよい。
また、
『 前記第一の球方向変化手段と前記第二の球方向変化手段は、横並びに設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 発射手段[例えば、発射装置110]と、
前記第一の球方向変化手段よりも上流側に設けられた第一の領域[例えば、図11に示す第1領域1241]と、
前記第二の球方向変化手段よりも上流側に設けられた第二の領域[例えば、図11に示す第2領域1242]と、
を備え、
前記第一の球方向変化手段は、前記第一の領域を通過した遊技球が到達する手段であり、
前記第二の球方向変化手段は、前記第二の領域を通過した遊技球が到達する手段であり、
前記発射手段によって、前記第一の領域と前記第二の領域のいずれかの領域に遊技球を発射可能である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
遊技者が好みの球方向変化手段に遊技球を通過させることを狙って遊技球を発射して遊技を行ったり、遊技中に狙う球方向変化手段を適宜変更して遊技することが可能になる。
なお、前記第一の球方向変化手段は、前記第一の領域を通過した遊技球が必ず到達する手段であってもよい。
また、前記第二の球方向変化手段は、前記第二の領域を通過した遊技球が必ず到達する手段であってもよい。
また、
『 前記第一の領域と前記第一の球方向変化手段との間には遊技釘[例えば、金属製の遊技釘238]が設けられておらず、
前記第二の領域と前記第二の球方向変化手段との間にも遊技釘[例えば、金属製の遊技釘238]が設けられていない、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二のルートを備え、該第二のルート[例えば、始動口側誘導路288を通るルート]へ遊技球を向かわす場合と、該第二のルート以外のルート[例えば、アウト排出面289を通るルート]へ遊技球を向かわす場合とがある第五の球方向変化手段[例えば、回転体ユニット28]と、
前記第一の球方向変化手段によって前記第二のルートへ向かわされた遊技球が前記第五の球方向変化手段へ向けて流下する第一の球通路[例えば、第1球通路2681]と、
前記第二の球方向変化手段によって前記第二のルートへ向かわされた遊技球が前記第五の球方向変化手段へ向けて流下する第二の球通路[例えば、第2球通路2682]と、
を備えたことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の球通路は、遊技釘[例えば、金属製の遊技釘238]が設けられていないものであり、
前記第二の球通路も、遊技釘[例えば、金属製の遊技釘238]が設けられていないものであり、
前記第一の球通路と前記第五の球方向変化手段との間にも遊技釘[例えば、金属製の遊技釘238]が設けられておらず、
前記第二の球通路と前記第五の球方向変化手段との間にも遊技釘[例えば、金属製の遊技釘238]が設けられていない、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載では、
『 遊技球の移動方向に変化を与える第一の球方向変化手段[例えば、第1球方向変化部261]と、
遊技球の移動方向に変化を与える第二の球方向変化手段[例えば、第2球方向変化部262]と、
を備え、
前記第一の球方向変化手段は、遊技球を第二のルート[例えば、誘導口(ここでは第1誘導口2613)に向かうルートあるいは始動口側誘導路288を通るルート]へ向かわす状態に第一の割合[例えば、50%]で変更可能な手段であり、
前記第二の球方向変化手段は、遊技球を前記第二のルート[例えば、誘導口(ここでは第2誘導口2623)に向かうルートあるいは始動口側誘導路288を通るルート]へ向かわす状態に第二の割合[例えば、25%]で変更可能な手段であり、
前記第一の割合は、前記第二の割合より高い割合であり、
前記第二のルート[例えば、誘導口に向かうルートあるいは始動口側誘導路288を通るルート]は、前記第一の球方向変化手段を経由した遊技球[例えば、50%の確率で始動口側誘導路288を通るルーを通過]よりも、前記第二の球方向変化手段を経由した遊技球[例えば、100%の確率で始動口側誘導路288を通るルートを通過]の方が通過しやすいルートである、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
遊技者がそれぞれの球方向変化手段が変化させる遊技球の転動態様を見て楽しめ、一方の球方向変化手段が汚れて狙ったルートに遊技球が向かい難くても他方の球方向変化手段へ遊技球が向かうことに期待して遊技することができる。
なお、上記遊技台では、前記第二の球方向変化手段を経由して前記第二のルートへ向かう遊技球が、前記第一の球方向変化手段を経由して該第二のルートへ向かう遊技球よりも該第二のルートを通過しやすくなるように構成されている。
前記第二のルートは、第五の球方向変化手段(例えば、回転体ユニット28)へ向かうルート(第1球通路2681,第2球通路2682)であってもよい。
また、前記第一の球方向変化手段よりも上流側に設けられた第三の球方向変化手段[例えば、第3球方向変化部263]を備え、前記第一の球方向変化手段[例えば、第1球方向変化部261]は、前記第三の球方向変化手段を通過した遊技球が通過する場合がある手段であってもよい。また、前記第二の球方向変化手段よりも上流側に設けられた第四の球方向変化手段[例えば、第4球方向変化部264]を備え、前記第二の球方向変化手段[例えば、第2球方向変化部262]は、前記第四の球方向変化手段を通過した遊技球が通過する場合がある手段であってもよい。さらに、前記第一の球方向変化手段は、前記第四の球方向変化手段を通過した遊技球は通過することがない手段であり、前記第二の球方向変化手段は、前記第三の球方向変化手段を通過した遊技球が通過することがない手段であってもよい。
また、
『 前記第一の球方向変化手段から前記第二のルートまでの距離[例えば、第1球通路2681の長さを含む距離]と、前記第二の球方向変化手段から該第二のルートまでの距離[例えば、第2球通路2682の長さを含む距離]とが異なる[例えば、第1球通路2681よりも第2球通路2682の方が長いことにより異なる]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
遊技球が前記第二のルートへ向かうまでの時間や転動態様を2つの球方向変化手段ごとに楽しめる。
また、
『 前記第一の球方向変化手段から前記第二のルートまでの間に設けられた、遊技球の移動速度を遅くさせることが可能な第一の遅延手段[例えば、1つの減速リブr1と遅延手段d1と複数の減速リブr2]と、
前記第二の球方向変化手段から前記第二のルートまでの間に設けられた、遊技球の移動速度を遅くさせることが可能な第二の遅延手段[例えば、1つの減速リブr3と遅延手段d2]と、
を備え、
前記第一の遅延手段の数と前記第二の遅延手段の数が異なる、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二のルート[例えば、始動口側誘導路288を通るルート]へ遊技球を向かわす場合と、該第二のルート以外のルート[例えば、アウト排出面289を通るルート]へ遊技球を向かわす場合とがある第五の球方向変化手段[例えば、回転体ユニット28]を備え、
前記第五の球方向変化手段は、前記第一の球方向変化手段[例えば、第1球方向変化部261]を経由した遊技球を、前記第二のルートへ向かわす場合[例えば、遊技球が一対の傾斜板2833、2834に落下した場合]もあれば、該第二のルート以外のルートへ向かわす場合[例えば、遊技球が球受入口2831、2832に落下した場合]もある手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第五の球方向変化手段は、前記第二の球方向変化手段[例えば、第2球方向変化部262]を経由した遊技球を、前記第二のルートへ向かわす手段であってもよい。
また、前記第二のルートへ遊技球を誘導する場合と、該第二のルート以外のルートへ遊技球を誘導する場合とがある誘導手段[例えば、回転体ユニット28]を備え、前記誘導手段は、前記第一の球方向変化手段を経由した遊技球を、前記第二のルートへ誘導する場合もあれば、該第二のルート以外のルートへ誘導する場合もある手段であってもよい。さらに、前記誘導手段は、前記第二の球方向変化手段を経由した遊技球を、前記第二のルートへ誘導する手段であってもよい。
また、
『 請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二のルートを通過した遊技球を検出可能な第二の検出手段[例えば、図6(d)に示す球検出センサ2841]を備えたことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第二の検出手段へ向かう遊技球の転動態様を楽しむことができる。
また、前記第一の球方向変化手段が、遊技球を前記第二のルートへ向かわす状態であっても、遊技球が該第二のルートを必ず通過するとは限らず、前記第二の検出手段を設けておくことで、遊技球の該第二のルートの通過を遊技者に報知(例えば、入賞による賞球の払出しや、払出し音の出力)することができる場合がある。
また、
『 前記第一の球方向変化手段は、遊技球を第一のルート[例えば、アウト口(ここではアウト口241)に向かうルートあるいは電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604を通るルート]へ向かわす状態[例えば、図7(c)に示す方向変化部材2611が左向け姿勢の状態]に変更可能な手段であり、
前記第二の検出手段は、前記第一のルートを通過した遊技球を検出不可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
不正行為を目的とした特殊な球(糸付き球、油付き球、小球など)が前記第一のルートを通過した場合に該特殊な球が前記第二の検出手段に検出されないため、該第一のルートを通過した後の領域の傷や汚れによって不正行為の形跡を遊技台の点検時に確認し易くできる場合がある。
なお、前記第二のルートは、前記第一のルートよりも遊技球が通過することで遊技者が有利になりやすいルートであってもよい。
また、前記第一のルートを通過した遊技球を検出可能な第一の検出手段[例えば、アウトセンサ]を備えた態様であってもよく、さらに、前記第一の検出手段は、前記第二のルートを通過した遊技球を検出不可能な手段であってもよい。こうすることで、不正行為を目的とした特殊な球(糸付き球、油付き球、小球など)が前記第二のルートを通過した場合に該特殊な球が前記第一の検出手段に検出されないため、該第二のルートを通過した後の領域の傷や汚れによって不正行為の形跡を遊技台の点検時に確認し易くできる場合がある。なお、第一の検出手段は、電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604の出口端に設けられたものであってもよいし、遊技盤200裏側におけるアウト球が集合する樋に設けられたものであってもよい。
また、
『 前記第一の球方向変化手段が遊技球を前記第二のルートへ向かわす状態にあるときに前記第二の球方向変化手段も遊技球を該第二のルートへ向かわす状態にある場合がある[例えば、図7(a),(b),(d)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
いずれの球方向変化手段を遊技球が経由したとしても前記第二のルートへ遊技球を向かわせることができる場合がある。
なお、第一の或るタイミングにおいて、前記第一の球方向変化手段の状態と前記第二の球方向変化手段の状態が、遊技球を前記第二のルートへ向かわす状態になってもよい。
また、
『 発射手段[例えば、発射装置110]と、
前記第一の球方向変化手段よりも上流側に設けられた第一の領域[例えば、第1領域1241]と、
前記第二の球方向変化手段よりも上流側に設けられた第二の領域[例えば、第2領域1242]と、
を備え、
前記第一の球方向変化手段は、前記第一の領域を通過した遊技球が到達する場合がある手段であり、
前記第二の球方向変化手段は、前記第二の領域を通過した遊技球が到達する場合がある手段であり、
前記発射手段によって、前記第一の領域と前記第二の領域のいずれかの領域に遊技球を発射可能である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
遊技者が好みの球方向変化手段に遊技球を通過させることを狙って遊技球を発射して遊技を行ったり、遊技中に狙う球方向変化手段を適宜変更して遊技することが可能になる。
また、
『 前記第一の領域を通過した遊技球が前記第一の球方向変化手段にも前記第二の球方向変化手段にも到達しない場合[例えば、第3球経路2603を通過する場合]があるように構成され、
前記第二の領域を通過した遊技球が前記第一の球方向変化手段にも前記第二の球方向変化手段にも到達しない場合[例えば、第3球経路2603を通過する場合]があるように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載では、
『 遊技球の移動方向に変化を与える第三の球方向変化手段[例えば、第3球方向変化部263]と、
遊技球の移動方向に変化を与える第四の球方向変化手段[例えば、第4球方向変化部264]と、
遊技球が通過可能な第四のルート[例えば、中央ルート125C]と、
を備え、
前記第三の球方向変化手段は、遊技球を第三のルート[例えば、第3球経路2603のうち、一般入賞口227よりも下流側のルート]へ向かわす状態[例えば、図7(d)に示す方向変化部材2631の状態]に変更可能な手段であり、
前記第四の球方向変化手段は、遊技球を前記第三のルートへ向かわす状態[例えば、図7(d)に示す方向変化部材2641の状態]に変更可能な手段であり、
前記第四のルートは、前記第三の球方向変化手段および前記第四の球方向変化手段のいずれの球方向変化手段も経由しない遊技球が通過可能なルートであり、
前記第三のルートは、前記第四のルートを通過した遊技球が到達可能なルートである、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
遊技球が2つの球方向変化手段のいずれかを経由してもしなくても前記第三のルートへ向かうため、該第三のルートまでの遊技球の転動態様を、それぞれの球方向変化手段が変化させる様を遊技者が見て楽しめる場合があり、それぞれの球方向変化手段を経由しない遊技球の転動態様も遊技者が見て楽しめる場合がある。
また、
『 前記第三のルートは、前記第四のルートを通過した遊技球が到達しない場合[例えば、一般入賞口227に入賞してしまう場合]もあるルートである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第四のルートを経由後の遊技球の転動態様を楽しめる場合がある。
また、
『 前記第四のルートと前記第三のルートの間に設けられた進入口[例えば、一般入賞口227]を備え、
前記進入口は、前記第四のルートを通過した遊技球が進入する場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第四のルートを経由後の遊技球の転動態様を楽しめる場合がある。
なお、前記進入口とは、遊技球が進入すると抽選が行われる進入口(特図始動口又は普図始動口)であってもよいし、遊技球が進入すると賞球が発生する進入口(入賞口)であってもよいし、遊技球が進入しても賞球が発生しない進入口(アウト口)であってもよい。
また、前記進入口に進入して該進入口を通過した遊技球が前記第三のルートへ向かう場合があってもよい。すなわち、前記進入口は、ゲートタイプのものであってもよい。
また、前記第四のルートと前記第三のルートの間に、複数個の進入口が設けられていてもよいし、複数種類の進入口が設けられていてもよい。
また、
『 前記第四のルートと前記第三のルートの間に複数のルート[例えば、第1球経路2601と第2球経路2602]を備えたことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第四のルートを経由後の遊技球の転動態様を楽しめる場合がある。
また、
『 前記第三の球方向変化手段よりも上流側に設けられた第一の領域[例えば、第1領域1241]を備え、
前記第三の球方向変化手段は、前記第一の領域を通過した遊技球が到達する場合[例えば、右ルート125Rを最後まで進む場合]がある手段であり、
前記第四のルートは、前記第一の領域を通過した遊技球が到達する場合[例えば、右ルート125Rの途中から入り込む場合]があるルートである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第三のルートまでに遊技球がどこを経由するのかについて遊技者が楽しめる場合がある。
また、
『 前記第四の球方向変化手段よりも上流側に設けられた第二の領域[例えば、第2領域1242]を備え、
前記第四の球方向変化手段は、前記第二の領域を通過した遊技球が到達する場合[例えば、左ルート125Lを最後まで進む場合]がある手段であり、
前記第四のルートは、前記第二の領域を通過した遊技球が到達する場合[例えば、左ルート125Lの途中から入り込む場合]があるルートである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第三のルートまでに遊技球がどこを経由するのかについて遊技者が楽しめる場合がある。
また、
『 前記第三の球方向変化手段よりも下流側に設けられた第一の球方向変化手段[例えば、第1球方向変化部261]を備え、
前記第一の球方向変化手段は、前記第三の球方向変化手段を通過した遊技球が通過する場合がある手段であり[例えば、図7(a),(b),(c)]、
前記第一の球方向変化手段は、前記第三のルートへ向かう遊技球は通過しない手段である[例えば、図7(d)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第四の球方向変化手段よりも下流側に設けられた第二の球方向変化手段[例えば、第2球方向変化部262]を備え、
前記第二の球方向変化手段は、前記第四の球方向変化手段を通過した遊技球が通過する場合がある手段であり[例えば、図7(a),(b),(c)]、
前記第二の球方向変化手段は、前記第三のルートへ向かう遊技球は通過しない手段である[例えば、図7(d)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の球方向変化手段は、遊技球を第一のルート[例えば、アウト口(ここではアウト口241)に向かうルート]へ向かわす状態に変更可能な手段であり、
前記第一の球方向変化手段は、遊技球を第二のルート[例えば、始動口側誘導路288を通るルート]へ向かわす状態に変更可能な手段であり、
前記第二の球方向変化手段は、遊技球を前記第一のルート[例えば、アウト口(ここではアウト口242)に向かうルート]へ向かわす状態に変更可能な手段であり、
前記第二の球方向変化手段は、遊技球を前記第二のルート[例えば、始動口側誘導路288を通るルート]へ向かわす状態に変更可能な手段であり、
前記第一のルートは、アウト口[例えば、アウト口241,242]に向かうルートであり、
前記第二のルートは、入賞領域[例えば、第1特図始動口230]に向かうルートであり、
前記第三のルートは、遊技釘[例えば、遊技釘238]が設けられた領域[例えば、透明な遊技板201のうちの一部の領域]に向かうルートである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一のルートは、アウト口[例えば、アウト口241,242]から延びたルート[例えば、電動振分ユニット26の内部に設けられた経路2604を通るルート]であってもよい。前記第二のルートは、第五の球方向変化手段(例えば、回転体ユニット28)へ向かうルート(誘導口(第1誘導口2613, 第2誘導口2623)に向かうルートであったり、第1球通路2681,第2球通路2682)であってもよい。前記第三のルートは、遊技領域[例えば、遊技領域124]に向かうルートであってもよい。また、前記第三のルートを通過した遊技球が、遊技領域[例えば、透明な遊技板201のうちの一部の領域]に設けられた進入口[例えば、一般入賞口226]に到達する場合があるように構成されていてもよいし、遊技領域[[例えば、透明な遊技板201のうちの一部の領域]に設けられたアウト口[例えば、アウト口240]に到達する場合があるように構成されていてもよい。
以上の記載では、
『 第一の発射強度[例えば、相対的に強い発射強度]で遊技球が発射された場合に遊技球が進入しやすい第一の領域[例えば、第1領域1241]と、
第二の発射強度[例えば、相対的に弱い発射強度]で遊技球が発射された場合に遊技球が進入しやすい第二の領域[例えば、第2領域1242]と、
前記第一の領域から進入した遊技球が通過可能な第一の振分手段[例えば、第1球方向変化部261]と、
前記第二の領域から進入した遊技球が通過可能な第二の振分手段[例えば、第2球方向変化部262]と、
を備え、
前記第一の振分手段は、遊技球を第一の方向[例えば、右方向(第1球通路2681の方向)]に振り分ける場合があるものであり、
前記第二の振分手段は、遊技球を第二の方向[例えば、右方向(第2球通路2682の方向)]に振り分ける場合があるものであり、
前記第一の振分手段が遊技球を前記第一の方向に振り分ける場合[例えば、50%の確率で生じる]の方が前記第二の振分手段が遊技球を前記第二の方向に振り分ける場合[例えば、25%の確率で生じる]よりも生じやすいものの、前記第二の方向[例えば、100%の確率で入賞]は前記第一の方向[例えば、50%の確率で入賞]よりも或る入賞手段[例えば、第1特図始動口230]に入賞しやすい方向である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、遊技者が、前記第一の領域を狙うか、前記第二の領域を狙うかを任意に選択することができる。また、前記或る入賞手段に入賞しやすい方向に振り分けされにくいが、振り分けられた場合には高確率で入賞する第二のルートと、該或る入賞手段に入賞しやすい方向に振り分けされやすいが、前記第二のルートよりも該或る入賞手段に入賞しにくい第一のルートとを、遊技者の好みによって選択することができる。
なお、前記第一の振分手段は、遊技球を前記第一の方向とは異なる方向[例えば、左方向(アウト口241の方向)]に振り分ける場合があるものであってもよい。
また、前記第二の振分手段は、遊技球を前記第二の方向とは異なる方向[例えば、左方向(アウト口242の方向)]に振り分ける場合があるものであってもよい。
また、
『 前記第一の領域は、或る遊技状態[例えば、通常状態]で推奨される打ち方で発射された遊技球が進入する場合がある領域であり、
前記第二の領域は、前記或る遊技状態[例えば、通常状態]で推奨される打ち方で発射された遊技球が進入する場合がある領域である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、或る遊技状態で推奨される打ち方で発射された遊技球は、前記第一の領域または前記第二の領域に進入する場合がある。言い換えれば、或る遊技状態で推奨される打ち方を実行すれば、前記第一の領域または前記第二の領域に遊技球を進入させることが可能である。
前記或る遊技状態という共通の遊技状態において遊技者が前記第一の領域または前記第二の領域を選択することができる。すなわち、一つの遊技状態において遊技者が任意にルートを選択することができる。
また、
『 前記第一の領域に進入した遊技球が前記第一の振分手段に到達[例えば、第1球経路2601→第3球方向変化部263→第1球経路2601→第1球方向変化部261]する前に通過する第三の領域[例えば、振分手前領域125]を備え、
前記第三の領域は、前記第二の領域に進入した遊技球が前記第二の振分手段に到達[例えば、第2球経路2602→第4球方向変化部264→第2球経路2602→第2球方向変化部262]する前に通過する領域でもあり、
前記第一の領域に進入した遊技球が前記第三の領域から前記第二の振分手段に到達[例えば、第2球経路2602→第4球方向変化部264→第2球経路2602→第2球方向変化部262]する場合があり、
前記第二の領域に進入した遊技球が前記第三の領域から前記第一の振分手段に到達[例えば、第1球経路2601→第3球方向変化部263→第1球経路2601→第1球方向変化部261]する場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記第一の領域を通過した遊技球が前記第三の領域において、(第一の振分手段ではなく)第二の振分手段に向かうように方向変化する場合があり、前記第二の領域を通過した遊技球が前記第三の領域において(前記第二の振分手段ではなく)前記第一の振分手段に向かうように方向変化する場合がある。
一方の領域を選択しながらも遊技球の転動方向が偶発的に変化して、他方の領域に進入した場合と同じ遊技球の流れを確認することができる場合がある。
また、
『 前記第一の領域と前記第二の領域は隣合った領域[例えば、左右方向に隣合った領域]であり、
前記第一の発射強度で発射された遊技球が前記第二の領域に進入する場合があり、
前記第二の発射強度で発射された遊技球が前記第一の領域に進入する場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
一方の領域を狙いながらも遊技球の転動方向が偶発的に変化して、他方の領域を狙った場合と同じ遊技球の流れを確認することができる場合がある。
また、
『 前記或る入賞手段[例えば、第1特図始動口230]の手前に設けられた第五の振分手段[例えば、回転体ユニット28]を備え、
前記第五の振分手段は、前記第一の振分手段によって前記第一の方向に振り分けられた遊技球[例えば、第1球通路2681を流下する遊技球]が通過する手段であり、
前記第五の振分手段は、前記第二の振分手段によって前記第二の方向に振り分けられた遊技球[例えば、第2球通路2682を流下する遊技球]が通過する手段であり、
前記第二の振分手段によって前記第二の方向に振り分けられた遊技球[例えば、始動口側誘導路288へ100%到達]が、前記第一の振分手段によって前記第一の方向に振り分けられた遊技球[例えば、始動口側誘導路288へ50%の確率で到達]よりも、前記第五の振分手段によって前記或る入賞手段に誘導[例えば、始動口側誘導路288を通過]されやすい、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記或る入賞手段の手前に設けられた誘導手段[例えば、回転体ユニット28]を備え、前記誘導手段は、前記第一の振分手段によって前記第一の方向に振り分けられた遊技球[例えば、第1球通路2681を流下する遊技球]が通過する手段であり、前記誘導手段は、前記第二の振分手段によって前記第二の方向に振り分けられた遊技球[例えば、第2球通路2682を流下する遊技球]が通過する手段であり、前記第二の振分手段によって前記第二の方向に振り分けられた遊技球[例えば、始動口側誘導路288へ100%到達]が、前記第一の振分手段によって前記第一の方向に振り分けられた遊技球[例えば、始動口側誘導路288へ50%の確率で到達]よりも、前記誘導手段によって前記或る入賞手段に誘導[例えば、始動口側誘導路288を通過]されやすくなるように構成されていてもよい。前記誘導手段は、前記第一の振分手段によって前記第一の方向に振り分けられた遊技球よりも、記第二の振分手段によって前記第二の方向に振り分けられた遊技球の方を、前記或る入賞手段に誘導しやすいものである。
また、前記誘導手段が前記第一の振分手段によって前記第一の方向に振り分けられた遊技球を前記或る入賞手段に誘導する確率よりも、該誘導手段が前記第二の振分手段によって前記第二の方向に振り分けられた遊技球を該或る入賞手段に誘導する確率の方が高い。すなわち、前記誘導手段から前記或る入賞手段に入賞する確率は、前記第一の振分手段によって前記第一の方向に振り分けられた遊技球よりも前記第二の振分手段によって前記第二の方向に振り分けられた遊技球の方が高い。
最終的には前記誘導手段に注目すれば良いため、複数のルートを備えていても遊技者にとって分かりやすく入賞ルートを見せることができる。
また、
『 前記第一の領域に遊技球を進入させた遊技者の有利度と、前記第二の領域に遊技球を進入させた遊技者の有利度は変わらない[例えば、遊技球が第1特図始動口230に向けられる確率はいずれも25%で同じ]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の振分手段の振り分けの制御設計および前記第二の振分手段の振り分けの制御設計と、前記第一の振分手段近辺および前記第二の振分手段近辺それぞれに釘が存在しない点で設計上は同じであるが個体差による微差ができる場合がある。しかし、遊技者が体感できるほどではない。
なお、前記第一の領域に進入した遊技球が前記或る入賞手段に入賞する確率と、前記第二の領域に進入した遊技球が該或る入賞手段に入賞する確率が同じであってもよい。ここにいう同じとは、極めて稀な事象が生じることを考慮すると、ほぼ同じという意味になる。すなわち、実質的に同じを含む意味である。
また、
『 表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備え、
前記表示手段は、前記第一の領域および前記第二の領域の少なくとも一方に関する説明表示を表示する手段である[例えば、図9(a)、(b)、(d)〜(f)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記表示手段は、前記第一の領域に遊技球を進入させた遊技者の有利度と、前記第二の領域に遊技球を進入させた遊技者の有利度は変わらないことに関する説明表示[例えば、図9(b)に示す説明表示]を表示するものであってもよい。
また、前記表示手段は、前記第一の場合の方が前記第二の場合よりも生じやすいものの、前記第二の方向は前記第一の方向よりも或る入賞手段に入賞しやすい方向であることに関する説明表示[例えば、図9(f)に示す説明表示]を表示するものであってもよい。
また、前記表示手段は、前記第一の領域および前記第二の領域の両方に関する説明表示を表示するものであってもよいし[例えば、図9(f)に示す説明表示]、該第一の領域および該第二の領域のうち、該第一の領域のみに関する説明表示[例えば、図9(d)に示す説明表示]を表示するものであってもよいし、該第二の領域のみに関する説明表示[例えば、図9(e)に示す説明表示]を表示するものであってもよい。
なお、前記第一の領域と前記第一の振分手段との間に配置され、該第一の領域から進入した遊技球が通過可能な第三の振分手段[例えば、第3球方向変化部263]を備えていてもよい。前記第三の振分手段は、遊技球を、前記第一の振分手段に向かう方向と、そうでない方向に振り分けるものであってもよい。また、前記第二の領域と前記第二の振分手段との間に配置され、該第二の領域から進入した遊技球が通過可能な第四の振分手段[例えば、第4球方向変化部264]を備えていてもよい。前記第四の振分手段は、遊技球を、前記第二の振分手段に向かう方向と、そうでない方向に振り分けるものであってもよい。前記第三の振分手段や前記第四の振分手段を設けることで、前記或る入賞手段に向かう遊技球の量を微調整することができる。
また、第1特図始動口230の近傍に、他の入賞領域(例えば、第2特図始動口232)を設け、始動口側誘導路288と、第1特図始動口230および他の入賞領域との間に、新たな振分装置(例えば、後述する図20(b)及び(c)に示す振分ユニット291)を設けてもよい。この新たな振分装置によって、第1特図始動口230と、他の入賞領域との間でさらに振り分けを行うようにしてもよい。また、第1特図始動口230に代えてV入賞領域を設け、始動口側誘導路288とV入賞領域との間に設けた新たな振分装置によって、V入賞領域とそれ以外の領域(例えば、アウト口)の間でさらに振り分けを行うようにしてもよい。また、第1特図始動口230に代えて第1大入賞口を設け、始動口側誘導路288と第1大入賞口との間に設けた新たな振分装置によって、第1大入賞口とそれ以外の領域(例えば、第2大入賞口)の間でさらに振り分けを行うようにしてもよい。ここで、第1大入賞口を通過するとV入賞のチャンスがあるが、第2大入賞口を通過してもV入賞のチャンスはない態様であってもよい。さらに、第1特図始動口230に代えて大入賞口を設け、始動口側誘導路288と大入賞口との間に設けた新たな振分装置によって、大入賞口とそれ以外の領域(例えば、一般入賞口)の間でさらに振り分けを行うようにしてもよい。ここにいう一般入賞口は、大当り遊技時に大入賞口への入賞とは別に賞球数を増やす一般入賞口に相当する。
また、いわゆる2種の機種における羽根役物に適用することも可能である。すなわち、一方向に可動する第1可動部材(例えば、左側に開く左羽根部材)と他方向に可動する第2可動部材(例えば、右側に開く右羽根部材)を備えた役物(例えば、一対の羽根部材)のうち、第1可動部材が可動して遊技球の進入が可能になる領域を第1領域1241とし、第2可動部材が可動して遊技球の進入が可能になる領域を第2領域1242とする。そして、第1特図始動口230に代えてV入賞領域を設ける。こうすることで、第1可動部材と第2可動部材を備えた役物が可動する遊技状態において、第1可動部材の可動を狙えば、高確率で回転体ユニット28までは誘導されるがV入賞領域への入賞は低確率になり、第2可動部材の可動を狙えば、回転体ユニット28への誘導は低確率になるがV入賞領域への入賞は高確率になる。ただし、遊技球が、第1領域1241に進入して第1球経路2601を進んだ場合であっても、第2領域1242に進入して第2球経路2602を進んだ場合であっても、遊技球がV入賞領域に向けられる確率は同じである。
電動振分ユニット26には遊技釘は設けられておらず、回転体ユニット28にも遊技釘は設けられていない。また、始動口側誘導路288の出口開口2881と第1特図始動口230との間にも遊技釘は設けられていない。したがって、第1球経路2601→第3球方向変化部263→第1球方向変化部261→第1球通路2681→回転体ユニット28→第1特図始動口230といったルートには、遊技釘は設けられていないことになる。また、第2球経路2602→第4球方向変化部264→第2球方向変化部262→第2球通路2682→回転体ユニット28→第1特図始動口230といったルートにも、遊技釘は設けられていないことになる。なお、図4に示すように、振分手前領域125には遊技釘が設けられているが、遊技釘があっても結局は、第3球方向変化部263か第4球方向変化部264に誘導されれば、どちらのルートを通過しようが、遊技球が第1特図始動口230に向けられる確率は同じであるため、遊技者が安心して遊技を行うことができる構造であるといえる。また、電動振分ユニット26を透明板部材118(図1参照)越しに叩いたとしても、各球方向変化部における遊技球の方向変化に影響はない。さらに、回転体ユニット28を透明板部材118越しに叩いたとしても、回転体ユニット28における遊技球の誘導にも影響はない。これらのことから、遊技者の叩く行為は無意味であり、このことがわかった遊技者が叩くことを止めることに、期待をすることができる。
続いて、第3球経路2603の、方向変化部材2631,2641によって遊技球が入り込んでくる位置よりも上流側の位置に設けられた一般入賞口227について詳述する。
図16(a)は、第3球経路2603を上下方向に断面したときの部分拡大斜視図であるが、切断面のハッチングは省略している。この図16(a)では、紙面右手前側が前側になり、紙面左奥側が後側になる。また、図17は、第3球経路2603を上下方向に断面したときの部分拡大側面図であるが、切断面のハッチングは省略している。この図17では、紙面右側が前側になり、紙面左側が後側になる。
図16及び図17に示すように、第3球経路2603には遊技釘は設けられていない。図16及び図17には、中央ルート125C(図17参照)の終端に接続した第3球経路2603の入口2603sが示されている。入口2603sは、前面壁2603f部分が後側に向けて下方へ傾斜するとともに、後面壁2603b部分が前側に向けて下方へ傾斜し、遊技球は、第3球経路2603における前後方向中間位置側へ案内される。
また、図16及び図17には、電動振分ユニット26の第3球経路2603を形成する前面壁2603fと後面壁2603bも示されている。一般入賞口227は、後面壁2603bに設けられた開口である。すなわち、一般入賞口227は、後側(奥側)に向かって開口したものである。一般入賞口227を画定する縁のうち、上端部分227aは下方へ突出している。また、一般入賞口227は、斜め上方を向いて開口したものであるともいえる。
図16(b)は、第3球経路2603の入口2603s部分を水平方向に断面したときの第3球経路2603の断面形状を示す図である。
この図16(b)では、図の上方が前側になり図の下方が後側になる。図16に示すように、後面壁2603bにおける、入口2603sと一般入賞口227との間の部分には、上下方向に延び前方に突出した突条部2603tが形成されている。図16(b)には、遊技球Bを実線と1点鎖線で示している。実線で示した遊技球Bは、突条部2603tに接触した状態の遊技球Bである。一方、1点鎖線で示した遊技球B’は、右後方側に寄った状態の遊技球である。図16(b)に示す第3球経路2603には、右後方の隅に埃Duが貯まっている。1点鎖線で示した遊技球B’は、突条部2603tに当たり、第3球経路2603の右後方の隅に完全に寄ることができず、埃Duと接することが避けられ、遊技球に埃が付着することが防止されている。
突条部2603tには、入口2603s側には、前側に向けて下方へ傾斜した傾斜部SL1が設けられており、遊技球は、この傾斜部SL1によって、より前側に向けられる。突条部2603tの、一般入賞口227側には、後側に向けて下方へ傾斜した傾斜部SL2が設けられている。この傾斜部SL2は一般入賞口227を画定する縁に続いている。さらに、前面壁2603fには、一般入賞口227に対向する位置に突起2603pが形成されている。この突起2603pには、一般入賞口227に向けて遊技球を案内する案内曲面CSが設けられている。案内曲面CSは、一般入賞口227に向かう曲面で構成されている。一般入賞口227を画定する縁に続く傾斜部SL2と、突起2603pに設けられた案内曲面CSによって、第3球経路2603には、一般入賞口227に向けての経路が形成されている。この経路は、一般入賞口227よりも上方から斜め下方に一般入賞口227に向かう経路になる。図16(a)には、この経路の手前まで流下してきた遊技球Bと、この経路に沿った場合の遊技球Bの動きを表す実線の矢印が示されている。一般入賞口227に進入した遊技球は、後側(奥側)に向かって進んだ後、点線示す矢印のように下方へ落下する。下方へ落下した遊技球は、不図示の球検出センサによって検出される。この球検出センサが遊技球を検出すると、一般入賞口227への入賞があったとして、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として球貯留皿126に排出する。なお、一般入賞口227に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。
図18は、遊技球が第3球経路2603の途中に設けられた一般入賞口227に進入するまで過程と、進入することができなかった様子を示す図である。図18は、第3球経路2603を上下方向に断面したときの断面図であって、図16及び図17に示した構造をわかりやすいように模式的に表した図であり、紙面左側が前側になり、紙面右側が後側になる。
図18(a)には、第3球経路2603の入口2603sから遊技球Bが第3球経路2603に進入してくる様子が示されている。この図18(a)では、図16や図17に示した後面壁2603bと突条部2603tが一体で表されているが、傾斜部SL1の傾斜によって遊技球Bは前面壁2603fに沿って流下しやすくなっている。遊技球Bが前面壁2603fに沿って流下すれば、突起2603pに設けられた案内曲面CSによって、遊技球Bの移動方向が後方(奥側)に向けられやすくなる。突起2603pは、通過する遊技球が接触すると、その遊技球の動きに変化を与えるものである。
なお、遊技球Bは、前面壁2603fに沿って流下するばかりでなく、後面壁2603bに沿って流下する場合もある。この場合、図18(a)に2点鎖線で示す遊技球B’’のように、一般入賞口227を画定する縁のうち、下方へ突出した上端部分227aに衝突し、一般入賞口227への進入が妨げられる。
図18(b)には、遊技球Bが前面壁2603fに沿って流下し、突起2603pに設けられた案内曲面CSに遊技球が到達した様子が示されている。案内曲面CSは、一般入賞口227と対向する位置に設けられている。また、案内曲面CSは、一般入賞口227から離間した位置に設けられている。さらに、案内曲面CSは、一般入賞口227よりも遊技者側の位置に設けられている。遊技球Bは、勢いが適度にあると、矢印Aが示すように、案内曲面CSから一般入賞口227に入り込む。一方、遊技球Bは、勢いが全く足りないと、矢印Bが示すように、案内曲面CSから落下する方向へ進む。案内曲面CSから落下する方向へ進んだ遊技球Bは、図4に示す演出スイッチ269を通過し、電動振分ユニット26から排出される。
図18(c)には、遊技球Bが、一般入賞口227を画定する縁のうちの下端部分に乗った様子が示されている。この図18(c)に示す遊技球Bは、一般入賞口227へ到達しており、この後、図18(c)に示す矢印のように一般入賞口227から後側(奥側)に向かって進む。
一方、図18(d)には、遊技球Bの勢いがわずかに足りず、遊技球Bが、一般入賞口227を画定する縁のうちの下端部分に乗る前に、その手前に衝突してしまい、矢印が示すように第3球経路2603を流下していく。
以上の説明では、遊技球Bの勢いによって、一般入賞口227に入賞したり、入賞できなかったりすることを説明したが、遊技球Bの勢いは遊技球の移動速度に関係するものである。また、遊技球Bの移動方向や移動する遊技球の状態(例えば、スピン状態等)も、一般入賞口227への入賞に影響する。
図19は、第3球経路2603の変形例を示す図であり、第3球経路2603を上下方向に断面したときの断面図であって、紙面左側が前側になり、紙面右側が後側になる。以下の説明では、重複する説明は省略し、変形例の特徴的な部分を中心に説明をする場がある。また、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。また、図19では、一般入賞口227をわかりやすく図示するため、矢印で示している。
図19(a)は、前面壁2603fから突起2603pが取り除かれた例である。上述のごとく突起2603pは、通過する遊技球が接触すると、その遊技球の動きに変化を与えるものであったが、この突起2603pがなくても、遊技球Bの勢い(移動速度)や遊技球Bの移動方向や移動する遊技球の状態によっては、一般入賞口227に進入する場合がある。
なお、第3球経路2603自体を下流側に向かうにつれて漸次縮径する逆円錐状の周面を有するものに代えてもよい。遊技球Bがその周面を周回しながら流下(スパイラル状に流下)してくると、一般入賞口227に進入しやすくなる。この場合には、逆円錐状の周面が、一般入賞口227が設けられた位置よりも上流側を通過する遊技球が接触すると、その遊技球の動きに変化を与えるものになる。
また、詳しくは後述する第2上流球遅延部2653(図4参照)と同じ構造のものを、第3球経路2603の入口2603sと一般入賞口227の間に設けてもよい。この場合には、一般入賞口227が設けられた位置よりも上流側を通過する遊技球に、周方向に移動する力が付与され、遊技球の動きが横向に変化する。
図19(b)は、一般入賞口227を画定する縁のうち下方へ突出した上端部分227aを設けなかった例である。図19(a)に示す一般入賞口227は、第3球経路2603に対して斜めに設けられた開口(図19(a)に示す矢印参照)であったが、同図(b)に示す一般入賞口227は、第3球経路2603と平行に設けられた開口(図19(b)に示す矢印参照)である。このような一般入賞口227であっても、遊技球Bの勢い(移動速度)や遊技球Bの移動方向や移動する遊技球の状態によっては、一般入賞口227に進入する場合がある。しかも、図19(b)に示す例では、突起2603pが設けられているため、遊技球の動きに変化が与えられ、一般入賞口227に進入しやすくなっている。
図19(c)は、同図(b)に示す例から、同図(a)に示す例と同じく突起2603pを取り除いた例である。遊技球Bの勢い(移動速度)や遊技球Bの移動方向や移動する遊技球の状態によっては、図19(c)に示す一般入賞口227にも進入する場合がある。図19(c)に示す第3球経路2603は、一般入賞口227よりも上流を流下する遊技球Bが、一般入賞口227への進入よりも第3球経路2603の下流へ流下しやすい球経路であってもよい。一方、図16〜図18に示す第3球経路2603も、遊技球Bが、一般入賞口227への進入よりも第3球経路2603の下流へ流下しやすい球経路であってもよいが、図16〜図18に示す第3球経路2603は、突起2603pの案内曲面CSを大きくする等して、一般入賞口227よりも上流を流下する遊技球Bが、第3球経路2603の下流への流下よりも一般入賞口227へ進入しやすい球経路にしてもよい。
また、ここでも、第2上流球遅延部2653(図4参照)と同じ構造のものを、第3球経路2603の入口2603sと一般入賞口227の間に設けてもよい。さらには、パチンコ機100自体を島設備に設置する際に、パチンコ機100全体の前後方向の傾きを調整可能であり、この場合には、パチンコ機100の上方を後側に傾けた姿勢で設置しておけば、一般入賞口227により進入しやすくなる。この島設備に設置する際のパチンコ機100の前後方向の傾き調整は、図16〜図18に示す例や、その他にも適用可能である。
なお、一般入賞口227は、遊技球が後方(奥側)に向かって進入する開口であったが、前方に向かって進入する開口にも、ここで説明した技術は適用可能である。
図20は、球経路の途中に後側(奥側)に向けて開口した遊技球の進入口が設けられた他の例を示す図である。
図20(a)は、第3球経路2603を上下方向に断面したときの断面図であって、紙面左側が前側になり、紙面右側が後側になる。この図20(a)に示す第3球経路2603にも遊技釘は設けられておらず、この第3球経路2603には、2つの一般入賞口227が設けられている。すなわち、図18に示す一般入賞口227を設けた構造と同じ構造のさらに下流に、もう一つ別の一般入賞口227が同じ構造で設けられている。上流側の一般入賞口227と下流側の一般入賞口227の間にも、後側に傾斜部SL1が設けられ、遊技球Bは前面壁2603fに沿って流下しやすくなっている。
なお、下流側の一般入賞口227に代えてアウト口を設けてもよい。また、下流側の一般入賞口227よりもさらに下流に、一又は複数の一般入賞口227を設けてもよく、第3球経路2603に3つ以上の入賞口を設けてもよい。
図20(b)は、第1特図始動口230が設けられた第1流路2301と第2特図始動口232が設けられた第2流路2321とに遊技球を振り分ける振分ユニット291を正面から見た図であり、同図(c)は、同図(b)に示す振分ユニット291のA−A’断面図である。図20(b)では、紙面手前側が前側になり、紙面奥側が後側になる。また、図20(c)では、紙面左側が前側になり、紙面右側が後側になる。なお、図20(c)では、各進入口をわかりやすく図示するため、矢印で示している。
図20(b)及び図20(c)に示すように、第1流路2301にも第2流路2321にも遊技釘は設けられていない。また、図20(b)に示すように、振分ユニット291は、ユニット入口2911から進入した遊技球を左右の流路に振り分ける振分部2912を有する。振分部2912は遊技球の自重によって振り分ける姿勢を変化させる。振分ユニット291は、ユニット入口2911、振分部2912、およびアウト口243,244が設けられた部分は透明又は半透明であり、振分部2912が遊技球Bを振り分ける様子を遊技者は視認可能である。振分部2912は、遊技球の当り方や遊技球の動き(例えば、スピン等)によって振り分ける姿勢が変わるため、振分部2912の姿勢を予測しての遊技球の発射は不可能である。振分ユニット291は、左側の流路が第1流路2301になり、右側の流路が第2流路2321になる。
なお、振分部2912をモータで左右に回動するようにしてもよく、この場合には、振分部2912を、図4を用いて説明した方向変化部材2631のように乱数を用いた不規則な動きにすればよい。
図20(c)に示すように、振分ユニット291は、遊技板201の前面に設けられたものである。振分ユニット291の第2流路2321には、上方を向いて開口した第2特図始動口232(実線の矢印参照)と、後側(奥側)を向いて開口したアウト口244とが設けられている。アウト口244は、遊技板201の前面付近の位置になり、アウト口244に進入した遊技球は、遊技板201の裏側へと向かう。また、第2流路2321の、第2特図始動口232が設けられた位置よりも下流側を、不透明にして遊技者から視認不能にしてもよいが、ここも透明又は半透明にして遊技者から視認可能にしてもよい。
第2特図始動口232の位置は、第2流路2321の底壁2321b上の位置(例えば、2点鎖線の矢印参照)であってもよく、この位置の場合には、第2特図始動口232は、アウト口244と同じく、後側(奥側)を向いて開口したものになる。また、アウト口244は、第2特図始動口232よりも上方に位置するものになる。なお、アウト口244の位置と第2特図始動口232の位置を逆にしてもよく、この場合には、第2特図始動口232が、アウト口244よりも上方に位置するものになる。
実線の矢印で示す第2特図始動口232であっても、2点鎖線の矢印で示す第2特図始動口232であっても、第2流路2321の延在方向の途中に設けられたものである。一方、アウト口244は、第2流路2321の延在方向に交わる方向(ここでは略直交する方向)に設けられたものであって、より具体的には、前後方向に設けられたものである。第2流路2321の下流端には、第2特図始動口232を通過した遊技球を検知する球検出センサ2322が設けられている。
以上、図20(c)を用いて第2流路2321について説明したが、第1流路2301についても同様である。
また、図20(c)を用いて説明した、第2特図始動口232とアウト口244の構成を、図3(c)に示す特図1始動チャッカー23に適用させてもよい。すなわち、図3(c)に示す第1特図始動口230を、図20(c)に示す第2特図始動口232の構成にし、始動口側誘導路288の出口開口2881と第1特図始動口230との間に設けられた遊技球1球分以上の間隔を、図20(c)に示すアウト口244の構成にしてもよい。この場合、始動口側誘導路288の出口開口2881と第1特図始動口230との間に設けられた遊技球1球分以上の左右の間隔は両方ともなくなる。例えば、壁によって塞がれる。この構成では、図3(c)に示すアウト排出口289L,289Rから排出された遊技球は、100%の確率で図3(a)に示すアウト口240に到達する。ただし、始動口側誘導路288の出口開口2881と第1特図始動口230との間に設けられた遊技球1球分以上の左右の間隔のいずれか一方を残しておき、この間隔からの遊技球の出入りを許容する態様であってもよい。
図21は、球経路の途中で横方向に遊技球を移動させてから、後側(奥側)に向けて開口した遊技球の進入口にその遊技球が進入する例を示す図である。図21では、紙面手前側が前側になり、紙面奥側が後側になる。また、図21でも、進入口2606Wをわかりやすく図示するため、矢印で示している。
図21(a)は、図18を用いて説明した第3球経路2603を90度回転させて配置したような球通路の例を示す図である。
図21(a)に示す球経路2606にも遊技釘は設けられていない。この球経路2606の入口2606sでは、左側壁2606Lよりも右側壁2606Rの方が、通路内側に向かって下方へ長く傾斜している。このため、遊技球Bは、左側壁2606Lの方に寄りやすい。
右側壁2606Rの途中には、遊技球の進入口2606Wが開口している。この進入口2606Wは、一般入賞口であってもよいし、大入賞口であってもよいし、特図始動口であってもよいし、アウト口であってもよい。進入口2606Wは、横方向に向かって開口したものである。進入口2606Wを画定する縁のうち、上端部分2606aは下方へ突出している。また、右側壁2606Rには、上端部分2606aにつながる傾斜部SL3が設けられている。なお、進入口2606Wは、左斜め上方を向いて開口したものであるともいえる。
一方、左側壁2606Lには、進入口2606Wに対向する位置に突起2606pが形成されている。この突起2606pには、進入口2606Wに向けて遊技球を案内する案内曲面CSが設けられている。案内曲面CSは、進入口2606Wに向かう曲面で構成されている。進入口2606Wを画定する縁に続く傾斜部SL3と、突起2606pに設けられた案内曲面CSによって、図21(a)に示す球経路2606には、進入口2606Wに向けての経路が形成されている。この経路は、進入口2606Wよりも上方から斜め下方に進入口2606Wに向かう経路になる。
遊技球Bが左側壁2606Lに沿って流下すれば、突起2606pに設けられた案内曲面CSによって、遊技球Bの移動方向が右側に向けられやすくなる。突起2606pは、通過する遊技球が接触すると、その遊技球の動きに変化を与えるものである。
なお、遊技球Bは、左側壁2606Lに沿って流下するばかりでなく、右側壁2606Rに沿って流下する場合もある。この場合、上端部分2606aに衝突し、進入口2606Wへの進入が妨げられる。進入口2606Wへ進入しなかった遊技球Bは、球経路2606の下流へ進む。
進入口2606Wの奥(図21(a)では右下)には、遊技球1球よりも大きな空間の進入領域2606Eが設けられている。この進入領域2606Eには、後側に向けて流下経路2606Kが形成されている。流下経路2606Kは、遊技板201に開口し、パチンコ機100の裏側へ遊技球Bを流下させる通路になる。進入口2606Wに進入した遊技球は、流下経路2606Kに入り込み、流下経路2606Kを通って、パチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。流下経路2606Kには、遊技球を検出する球検出センサが設けられている。
図21(b)は、図21(a)に示す突起2606pを取り除き、代わりに凸部2606Tを複数設けた例を示す図である。
図21(a)に示す球経路2606の右側壁2606Rには、進入口2606Wよりも上流側に一つ、進入口2606Wよりも下流側に一つ、球通路内側に突出した凸部2606Tが設けられている。一方、図21(b)に示す球経路2606の左側壁2606Lには、進入口2606Wに対向した位置に一つの凸部2606Tが設けられている。図21(a)に示す球経路2606では、右側壁2606Rと左側壁2606Lに、遊技球の流下方向に沿って交互に凸部2606Tが設けられている。右側壁2606Rの上流側に設けられた凸部2606Tによって、遊技球Bは左斜め下に向けられる。こうして遊技球Bが向かった先に、左側壁2606Lに設けられた凸部2606Tがあれば、今度はその凸部2606Tによって、遊技球Bは右斜め下に向けられる。こうして遊技球Bが向かった先に、進入口2606Wがあれば、遊技球Bは進入口2606Wに進入する場合がある。図21(b)に示す複数の凸部2606Tは、通過する遊技球Bが接触すると、その遊技球Bの動きに変化を与えるものである。
なお、図21(b)に示す球経路2606では、進入口2606Wを画定する縁のうち下方へ突出した上端部分2606aも取り除かれ、進入口2606Wは、球経路2606と平行に設けられた開口(図21(b)に示す矢印参照)である。このような進入口2606Wであっても、複数の凸部2606Tによって、遊技球の動きに変化が与えられ、進入口2606Wに進入しやすくなっている。
図21(c)は、同図(b)に示す例から、複数の凸部2606Tを取り除いた例である。遊技球Bの勢い(移動速度)や遊技球Bの移動方向や移動する遊技球の状態によっては、図21(c)に示す進入口2606Wにも進入する場合がある。また、第2上流球遅延部2653(図4参照)と同じ構造のものを、球経路2606の入口2606sと進入口2606Wの間に設けてもよい。
以上の記載では、
『 遊技球が通過する第一の球通路[例えば、第3球経路2603、第1流路2301、第2流路2321、球経路2606]と、
前記第一の球通路の途中に設けられた第一の入賞口[例えば、一般入賞口227、第1特図始動口230、第2特図始動口232、進入口2606W]と、
を備え、
前記第一の入賞口は、壁面[例えば、後面壁2603b、遊技板201]に開口したものであり、
前記第一の球通路に進入した遊技球が、前記第一の入賞口に入賞する場合[例えば、図18(c)]もあれば、該第一の入賞口を通り越して該第一の入賞口が設けられた位置よりも下流側に到達する場合[例えば、図18(d)]もあるように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
前記第一の球通路の途中に前記第一の入賞口を備えることにより、遊技領域をコンパクトにでき、遊技領域以外の領域を大きくすることができる。
なお、前記第一の球通路は、壁面によって区画された通路であってもよいし、壁面によって形成された通路であってもよい。
前記壁面は、遊技板のおもて面であってもよい。
前記第一の入賞口は、球通路ユニット[例えば、電動振分ユニット26、振分ユニット291]に形成されたものであってもよいし、遊技板に開口したものであってもよい。
前記第一の入賞口は、可変入賞口であってもよいし、一般入賞口であってもよい。また、特図始動口であってもよいし、普図始動口であってもよい。
前記第一の入賞口は、入賞すると賞球が払い出されるものであればよく、進入すると、パチンコ機の裏側に誘導された後、遊技島側に排出されるものであってもよいし、ゲートのように進入した後でも遊技領域に残るものであってもよい。
また、
『 遊技釘によって形成された第二の球通路[例えば、振分手前領域125における、右ルート125R、中央ルート125C、および左ルート125L]を備え、
前記第一の球通路は、遊技釘が設けられていない球通路である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の入賞口の入賞率が外部要因(例えば、遊技店舗による遊技釘の調整)で変化しないため、玄人も素人も平等に遊技できる。
なお、金属製の遊技釘によって形成された第二の球通路を備え、前記第一の球通路は、金属製の遊技釘が設けられていない球通路であってもよい。すなわち、前記第一の球通路は、樹脂製の遊技釘が設けられたものであってもよい。なお、樹脂製の遊技釘は、遊技板や球通路ユニットと一体に形成されたものであってもよい。
あるいは、前記遊技釘は、樹脂製であってもよい。
また、
『突起2603p、第2上流球遅延部2653と同じ構造のもの、凸部2606T]が設けられたものであり、
前記変化付与手段に接触した遊技球の方が該変化付与手段に非接触の遊技球よりも前記第一の入賞口に入賞しやすいように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記変化付与手段によって遊技球の流下方向が変化する様を遊技者は楽しめる。
なお、前記第一の球通路は、前記第一の入賞口が設けられた位置よりも上流側を通過する遊技球が接触すると該遊技球の動きに変化を与える変化付与手段が設けられたものであってもよい。
また、
『 前記変化付与手段は、前記第一の入賞口から離間した位置[例えば、第一の入賞口よりも上流側の位置]に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記変化付与手段を離れた遊技球の球威や方向によって、前記第一の入賞口へ進入したり該第一の球通路の下流を流下したりする様を遊技者は楽しめる。
また、
『 前記変化付与手段は、前記第一の入賞口と対向する位置[例えば、前記壁面に対向する壁面の位置]に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記変化付与手段によって流下方向が変化した遊技球の流下先を遊技者が予想して楽しめる。
また、
『 前記変化付与手段は、前記第一の入賞口[例えば、後面壁2603bに設けられた開口(227)]よりも遊技者側の位置[例えば、前面壁2603fの位置]に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
遊技領域の遊技者と対向する面方向の領域をコンパクトにできる。
また、
『 前記第一の球通路は、球通路ユニット[例えば、電動振分ユニット26、振分ユニット291]に形成されたものであり、
前記球通路ユニットは、前記第一の入賞口が遊技者から視認可能になるように少なくとも一部が透明または半透明なものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
遊技球が前記第一の入賞口へ進入する様を前記球通路ユニットを通して遊技者が視認できる。
なお、前記第一の球通路を通過する遊技球が視認可能に構成されていてもよい。
前記第一の入賞口は、前記球通路ユニットに形成されたものであってもよいし、遊技板に開口したものであってもよい。
前記球通路ユニットは、一部のみが透明または半透明なものであってもよいし、全部が透明または半透明なものであってもよい。
また、
『 前記第一の入賞口は、前後方向に開口したものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の入賞口は、手前側(前側,遊技者側)に向かって開口したものであってもよいし、奥側(後側)に向かって開口したものであってもよい。
また、
『 前記第一の球通路よりも下流側に設けられた第二の入賞口[例えば、図4に示す、電動振分ユニット26とアウト口240との間に設けられた一般入賞口226]を備え、
前記第一の入賞口と前記第二の入賞口は、賞球数[例えば、4個]が同じ一般入賞口である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の球通路の上流を流下する遊技球は、前記第一の入賞口への進入よりも該第一の球通路の下流へ流下しやすくてもよい[例えば、図19(c)に示す第3球経路2603]。
前記第一の球通路の上流を流下する遊技球は、該第一の球通路の下流への流下よりも前記第一の入賞口へ進入しやすくてもよい[例えば、図16〜図18に示す第3球経路2603]。
前記第一の入賞口と前記第一の球通路の下流端との間に第三の入賞口[例えば、図20(a)に示す下流側の一般入賞口227]があってもよい。
前記変化付与手段は、遊技球の移動速度を遅くさせることが可能な球遅延手段[例えば、第2上流球遅延部2653と同じ構造のもの]であってもよい。
前記第一の球通路の上流を流下する遊技球は、前記第一の入賞口への進入よりも該第一の球通路の下流へ流下しやすくてもよい[例えば、図19(c)に示す第3球経路2603]。
前記第一の球通路の上流を流下する遊技球は、該第一の球通路の下流への流下よりも前記第一の入賞口へ進入しやすくてもよい[例えば、図16〜図18に示す第3球経路2603]。
前記第一の入賞口と前記第一の球通路の下流端との間に第三の入賞口[例えば、図20(a)に示す下流側の一般入賞口227]があってもよい。
前記変化付与手段は、遊技球の移動速度を遅くさせることが可能な球遅延手段[例えば、第2上流球遅延部2653と同じ構造のもの]であってもよい。
続いて、図4に示した、第1上流球遅延部2651、第1下流球遅延部2652、第2上流球遅延部2653、および第2下流球遅延部2654について説明する。上述のごとく、第1上流球遅延部2651および第1下流球遅延部2652は、第1球経路2601に配置され、第2上流球遅延部2653および第2下流球遅延部2654は、第2球経路2602に配置されたものであり、配置された位置が異なるだけであり構造はいずれの遅延部も同じであるため、ここでは、第2上流球遅延部2653を例にあげて説明する。
図22(a)は、第2上流球遅延部2653および第4球方向変化部264を前後方向に直交する垂直面で断面したときの断面図であり、第2上流球遅延部2653の断面および第4球方向変化部264の断面にはハッチングを施してある。
第2上流球遅延部2653は、筒状の球通路部2653Aを有する。この球通路部2653Aの内側を遊技球が通過する。したがって、球通路部2653Aは、第2球経路2602の一部を形成している。この球通路部2653Aの内周面には、R面2653bと、下流側に向けて漸次縮径する逆円錐面2653cと、同じ内径の円筒面2653dが設けられている。R面2653bの上流端は、球通路部2653Aの上流端を構成し、逆円錐面2653cは、そのR面2653bの下流端に接続している。また、円筒面2653dは、逆円錐面2653cの下流端に接続し、円筒面2653dの下流端は、球通路部2653Aの下流端を構成している。言い換えれば、内周面は、上流側よりも下流側の方が幅が狭くなっている。ここにいう幅とは、遊技球の通過方向(図22(a)では上から下へ向かう方向)に直交する方向のうちの一方向の長さであるが、内周面は円環状であるため直交する方向であればどの方向も同じ長さになる。すなわち、ここにいう幅は、図22(a)に示す第2上流球遅延部2653では内径ということになる。なお、内周面が方向によって長さが異なる場合は、最も短い長さになる方向を幅とする。逆円錐面2653cの上流端の幅W1は、第2球経路2602における、第2上流球遅延部2653に接続した箇所の幅W2よりも狭い。また、逆円錐面2653cの下流端の幅W3は、逆円錐面2653cの上流端の幅W1よりも狭い。さらに、第2上流球遅延部2653の下流端の幅(円筒面2653dの下流端の幅)W4は、逆円錐面2653cの上流端の幅W1よりも狭い。このように、各部位の幅は、他の部位の幅との大小関係が重要であるが、一例として、逆円錐面2653cの上流端の幅W1は12.5mm、第2球経路2602における、第2上流球遅延部2653に接続した箇所の幅W2は13.0mm、逆円錐面2653cの下流端の幅W3は11.5mm、第2上流球遅延部2653の下流端の幅(円筒面2653dの下流端の幅)W4は11.5mmとしてもよい。また、円筒面2653dの幅は11.5mmである。なお、円筒面2653dは球通路部2653Aの高さ(通路長)を一定の値以上にするための調整代であり、逆円錐面2653cだけで一定の値を確保することができれば省略可能である。
図23は、第2上流球遅延部2653を斜め上方から見たときの斜視図である。図23では紙面左手前側が前側(遊技者側)になる。
第2上流球遅延部2653は、電動振分ユニット26とは別体のものである。すなわち、第2球経路2602に取り外し可能に取り付けられたものである。第2上流球遅延部2653は、球通路部2653Aの横方向両側それぞれに延在した係止部2653L,2653Rが、電動振分ユニット26の後面壁2603bに係止される。なお、第2球経路2602は、その後面壁2603bによって後側が画定されたものである。第2上流球遅延部2653が脱着可能であることで、第2上流球遅延部2653が汚れたり、破損した場合に、交換する部位が少なくてすむ。また、第2上流球遅延部2653を他のパチンコ機100に再利用することができるようになる。
また、図22(a)に示すように、第2上流球遅延部2653の下流側には、第2球経路2602の一部を形成する球挙動安定部266が位置している。第2上流球遅延部2653の下流端と、球挙動安定部266も上流端との間には、わずかに上下方向の隙間2653sが設けられている。球挙動安定部266の上流端の幅W5は、第2上流球遅延部2653の下流端の幅W4よりも広いが、第2上流球遅延部2653における逆円錐面2653cの上流端の幅W1よりは狭い。球挙動安定部266も、逆円錐面2653cと同じく、下流側に向けて漸次縮径する逆円錐状の内周面が形成された部分であり、球挙動安定部266の下流端の幅W6は、第2上流球遅延部2653における球通路部2653Aのいずれの箇所の幅よりも狭い幅になる。また、球挙動安定部266の下流端の幅W6は、第2球経路2602における、この下流端よりも上流側の部分の中でも最も狭い幅になっているともいえる。球挙動安定部266の下流端の幅W6は、遊技球の直径に対して、僅かに広い幅である。言い換えれば、第2球経路2602は、球挙動安定部266の下流端で最も絞られていることになる。球挙動安定部266の上流端の幅W5は12.0mmとしてもよい。また、球挙動安定部266の下流端の幅W6は、遊技球の直径(11m)に対して、僅かに広い11.3mmとしてもよい。以上説明した、各部位の幅(W1〜W6)は、比率関係が同じであれば、他の値であってもよい。
球挙動安定部266の内周面における、下流側に向けて縮径する傾斜角度は、第2上流球遅延部2653の逆円錐面2653cにおける、下流側に向けて縮径する傾斜角度よりも大きな角度である。ここにいう傾斜角度とは、垂直軸に対する傾斜角度のことをいう。
球挙動安定部266の下流端を抜けると、球経路は左右に分岐し、左側の経路が第2球経路2602になり、右側の経路が、第3球経路2603(図4参照)につながる連絡経路2607になる。左側の経路(第2球経路2602)にしても、右側の経路(連絡経路2607)にしても、遊技球の直径(11m)よりも広い幅を有し、いずれの通路も遊技球は難なく通過可能である。したがって、球詰まりが発生しにくくなっている。球挙動安定部266の下流端の真下には、左側の経路(第2球経路2602)と右側の経路(連絡経路2607)の分岐部を挟んで第4球方向変化部264が配置されている。また、これらの通路(2602,2606)には、幅方向中央部分に減速リブ26r1が設けられている。
一方、第2球経路2602における、第2上流球遅延部2653よりも上流側には、前方に突出した球軌道変化リブ26r3が設けられている。第2球経路2602のうち、球軌道変化リブ26r3が設けられた箇所は、左側を向いた湾曲した通路になっており、この通路の幅方向中央部分に、この通路に沿って球軌道変化リブ26r3が設けられている。球軌道変化リブ26r3の形状も湾曲した形状である。
続いて、第2球経路2602を流下する遊技球の軌道について説明する。図22(b)は、第2上流球遅延部2653における遊技球の軌道を模式的に示した図である。図22(c)は、球挙動安定部266における遊技球の軌道を模式的に示した図である。図22(d)は、球挙動安定部266を抜けた遊技球の軌道を模式的に示した図である。
第2球経路2602に進入した遊技球は、球軌道変化リブ26r3に接触する。湾曲した形状の球軌道変化リブ26r3に接触した遊技球は、軌道が、外寄り、すなわち左寄りに変化しやすくなるとともに、遊技球にスピンがかかりやすくなる。軌道が左寄りに変化するとともにスピンがかかった遊技球は、第2上流球遅延部2653の内周面の左側部分に接触した後、その内周面に沿って周回移動を開始する。すなわち、第2上流球遅延部2653の逆円錐面2653cを下流側に向かってスパイラル状に移動する(図22(b)参照)。遊技球は、まっすぐに落下するよりもスパイラル状に移動することで移動距離が長くなり、結果として移動速度が低下する。遊技球は、第2上流球遅延部2653に、わずかな時間ではあるがスパイラル状に移動している間、滞留しているようになる。
第2上流球遅延部2653の下流端と、球挙動安定部266も上流端との間に設けられた隙間2653sでは、スパイラル状に移動してきた遊技球が沿って移動する内周面が途切れ、遊技球のスパイラル状の移動が終了しやすい。また、球挙動安定部266の上流端は、第2上流球遅延部2653の下流端よりも若干広がっているため、ここでもスパイラルの連続性が途切れ、スパイラル状の移動が終了しやすい。スパイラル状の移動を終了した遊技球は、球挙動安定部266の、漸次縮径する逆円錐状の内周面に衝突しながら、斜め下方へ進む。球挙動安定部266では、これまで周方向に移動してきた遊技球の外側へ向かおうとするモーメントをなくし、遊技球を真下に向かわせようとする。球挙動安定部266の最も狭い下流端では、遊技球がはまり込むイメージで遊技球の挙動が抑え込まれ、安定する。例えば、球挙動安定部266の内周面に衝突しながらガタガタと移動していた遊技球の挙動がピタっと収まる(図22(c)参照)。
やがて、遊技球は、球挙動安定部266を抜け、遊技球は第4球方向変化部264の方向変化部材2641の上に落下する。すなわち、球挙動安定部266の最も狭い下流端から、遊技球Bはまっすぐ真下に向かって落下し、方向変化部材2641に接触する(図22(d)参照)。遊技球は、方向変化部材2641の左傾斜面264Lに接触した場合には、左側の経路(第2球経路2602)を流下する。一方、遊技球は、方向変化部材2641の右傾斜面264Rに接触した場合には、右側の経路(連絡経路2607)を流下する。
以上、第2球経路2602おける第2上流球遅延部2653から第4球方向変化部264にかけての遊技球の軌道について説明したが、その他の球遅延部(2651、2652、2654)から球方向変化部(261〜263)にかけての遊技球の軌道についても同じである。
なお、球軌道変化リブ26r3も方向変化部材2641も、遊技球の移動方向に変化を与えるという意味では同じ機能を有するものであるが、球軌道変化リブ26r3よりも方向変化部材2641の方が、遊技球の移動方向を大きく変化させる。また、球軌道変化リブ26r3は固定されたものであり可動部材ではないが、方向変化部材2641は可動部材である。すなわち、球軌道変化リブ26r3は状態が変化するものではないが、方向変化部材2641は状態が変化するものであり、その状態変化に応じて遊技球の移動方向も変化する。
続いて、球遅延部の変形例について説明する。ここでも第2上流球遅延部2653を例にあげて説明するが、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
図24は、球遅延部の変形例を示す部分断面図である。この部分断面図は、第2上流球遅延部2653を前後方向に直交する垂直面で断面したときの第2上流球遅延部2653の下流側の一部を示す断面図であり、第2上流球遅延部2653の断面にはハッチングを施してある。
図22に示す第2上流球遅延部2653では、下流側には、下流側に向けて漸次縮径する逆円錐面2653cの下流側部分と、同じ内径の円筒面2653dが設けられていたが、図24(a)に示す第2上流球遅延部2653では、円筒面2653dが省略され、逆円錐面2653cが第2上流球遅延部2653の下流端まで延在している。すなわち、第2上流球遅延部2653の内周面に垂直な面が設けられていない。
また、下流側に向けて漸次縮径する逆円錐面2653cは平面であるが、図24(b)に示す第2上流球遅延部2653では、下流側に向けて漸次縮径する外側に凸の曲面である外側湾曲面2653eが第2上流球遅延部2653の下流端まで形成されている。この外側湾曲面2653eでも、遊技球は、外側に凸の曲面に沿って周回移動する。図24(c)に示す第2上流球遅延部2653では、下流側に向けて漸次縮径する内側に凸の曲面である内側湾曲面2653fが第2上流球遅延部2653の下流端まで形成されている。この内側湾曲面2653fでも、遊技球は、内側に凸の曲面に沿って周回移動する。
図24(d)に示す第2上流球遅延部2653では、下流側に向けて漸次縮径する逆円錐状の面にネジ溝2653gが形成されている。ネジ溝2653gは、スパイラル状につながる溝であり、遊技球は、このネジ溝2653gに沿って周回移動しやすくなる。
図25は、球挙動安定部266の変形例を示す断面図である。この断面図は、球挙動安定部266の下流端(最も幅が狭い部位)を水平方向に断面したときの断面形状を示す図であり、図25では、各図に遊技球Bの断面も示されている。この図25では、下側が前側(遊技者側)になる。なお、ここでも、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
まず、図25(a)に、図22に示す球挙動安定部266を示す。図22に示す球挙動安定部266は、全周が壁で覆われている。球挙動安定部266の前側には、前面壁2603fが示されている。なお、球挙動安定部266を構成する壁も前面壁2603fも透明であり、遊技者は、球挙動安定部266を通過する遊技球を視認可能である。
図25(b)に示す球挙動安定部266は、前側が開放されており、左右の側壁266L、266Rと後壁266Bで構成されている。球挙動安定部266の内側の寸法は、左右方向の長さの方が、前後方向の長さよりも短く、左右方向の長さが幅に相当し、例えば、11、3mmである。図25(b)に示す球挙動安定部266では、左右方向の一方向のみで遊技球の挙動を安定させる。
図25(c)に示す球挙動安定部266は、前側が、別の板部材266F’で塞がれたものであり、同図(d)に示す球挙動安定部266は、左右の側壁266L、266Rおよび後壁266Bと一体に形成された前壁266Fを有するものである。図25(c)に示す球挙動安定部266にしても、図25(d)に示す球挙動安定部266にしても、内側の寸法は、左右方向と前後方向で等しく、左右方向と前後方向の二方向によって遊技球の挙動を安定させる。
図25(e)に示す球挙動安定部266は、前側が開放されており、左右の側壁266L、266Rをつなぐ円弧状の後壁266B’を有する。円弧状の後壁266B’の円弧は、遊技球Bの直径より僅かに長い直径(例えば、11.3mm)の円における円孔になる。この図25(e)に示す球挙動安定部266は、遊技球Bの後側半分を拘束するものである。図19(c)における説明でも記したように、パチンコ機100自体を島設備に設置する際に、パチンコ機100全体の前後方向の傾きを調整可能である。パチンコ機100の上方を後側に傾けた姿勢で設置しておけば、遊技球Bの後側半分が、図25(e)に示す円弧状の後壁266B’にはまり、遊技球の挙動が安定する。
図25(f)に示す球挙動安定部266は、同図(e)に示す球挙動安定部266の前側を、別部材266F’’で塞ぎ、結果として、図25(a)に示す球挙動安定部266と同じ構成になっている。
以上の記載では、
『 遊技球の移動速度を遅くさせることが可能な球遅延手段[例えば、第1上流球遅延部2651、第1下流球遅延部2652、第2上流球遅延部2653、第2下流球遅延部2654]と、
移動する遊技球の挙動を安定させることが可能な球挙動安定手段[例えば、球挙動安定部266]と、
遊技球の移動方向に変化を与える球方向変化手段[例えば、第1球方向変化部261〜第4球方向変化部264]と、
を備え、
前記球挙動安定手段は、前記球遅延手段を通過した遊技球の挙動を安定させるものであり、
前記球方向変化手段は、前記球挙動安定手段を通過した遊技球の移動方向に変化を与えるものである、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
遊技球の移動速度を変化させて、遊技球の止め打ちや、前記球方向変化手段へ遊技球を向かわせるタイミングを狙った遊技球の発射を防止しつつ、前記球方向変化手段へ向かう遊技球の挙動を安定させることで、該球方向変化手段における遊技球の方向変化の精度を高めることができる。
なお、前記球方向変化手段は、遊技球の移動方向を振り分ける球振分手段であってもよい。
また、
『 前記球遅延手段は、球通路形成部[例えば、電動振分ユニット26の後面壁2603b]に設けられたものであり、
前記球遅延手段は、前記球通路形成部とは別体なものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記球通路形成部と別体にすることで前記球遅延手段が破損や汚損しても交換する部位が少なくて済む。また、異なる性能の前記球遅延手段を別の遊技台に取り付けたい場合に前記球通路形成部を再利用できる。
前記球挙動安定手段は、球通路形成部に設けられたものであり、前記球挙動安定手段は、前記球通路形成部とは別体なものであってもよい。
また、
『 前記球遅延手段は、遊技球が通過する部位が、上流側[例えば、12.5mm]よりも下流側[例えば、11.5mm]の方が幅が狭くなっているものであり、
前記幅とは、遊技球の通過方向に直交する方向のうちの一方向の長さのことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記球遅延手段を構成する壁面に遊技球を接触しやすくさせて接触した遊技球の移動速度を遅延させることができる。
また、
『 前記球遅延手段は、遊技球が通過する部位が、下流側に向けて漸次縮径する逆円錐状の面[例えば、逆円錐面2653c]で構成されたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記球遅延手段を構成する壁面に接触した遊技球は、該壁面に沿って周回しながら下流側へ向かう。すなわち、スパイラル状に移動しながら下流側へ向かう。こうすることで、遊技球の移動速度を遅くすることができる。前記球遅延手段を構成する壁面に遊技球が接触するタイミングが遅いと、遊技球が該壁面に沿って周回しながら下流側へ向かう時間が短くなり、遊技球の移動速度を低下させる割合が減少する。さらに、前記球遅延手段を構成する壁面に遊技球が接触しなかった場合は、遊技球の移動速度は低下しない。これらのように、遊技球の移動速度が低下する度合いは定まっておらず、遊技球の移動速度はランダムになる。こうすることで、遊技球の止め打ちや、前記球方向変化手段のタイミングを合わせた遊技球の発射を防止することができる。
なお、前記球遅延手段を構成する壁面(前記球遅延手段の遊技球が通過する部位の内壁)の一部が垂直下方向に延在していてもよい。
前記球遅延手段は、遊技球が通過する部位が、上流側から下流側に向けて内側に凸の曲面で構成されたものであってもよいし、上流側から下流側に向けて外側に凸の曲面で構成されたものであってもよい。
前記球遅延手段を構成する壁面にネジ溝が形成されていてもよい。
また、
『 前記球挙動安定手段は、最も狭い部位[例えば、下流端]の幅が、前記球遅延手段における最も狭い幅[例えば、11.5mm]の部分[例えば、下流端]の幅よりもさらに狭い[例えば、11.3mm]ものであり、
前記幅とは、遊技球の通過方向に直交する方向のうちの一方向の長さのことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記球遅延手段によって遊技球に加わった外向きの力(該球遅延手段を構成する壁面に沿って周回しながら下流側へ向かうことによって生じる遠心力による力)を、前記球挙動安定手段を構成する壁面に遊技球がぶつかることで抑制することができる。すなわち、上記外向きの力は、前記球挙動安定手段を構成する壁面に遊技球がぶつかることで、下向きの力に変わる。これにより、遊技球の挙動を安定させることができる。
なお、前記球挙動安定手段の左右方向の長さ(幅)は、該球挙動安定手段の前後方向の長さ(奥行き)よりも狭くてもよい。すなわち、前記球挙動安定手段は、断面形状が長方形のものであってもよい。
前記球挙動安定手段の左右方向の長さ(幅)は、該球挙動安定手段の前後方向の長さ(奥行き)と同じであってもよい。すなわち、前記球挙動安定手段は、断面形状が正方形のものであってもよい。
前記球挙動安定手段は、断面形状がコ字形状であってもよいし、U字形状であってもよいし、円形状であってもよい。
また、
『 前記球方向変化手段は、前記球挙動安定手段における下流端の真下に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記球挙動安定手段を通過した遊技球が、垂直に落下して前記球方向変化手段に接触するため、該球方向変化手段によって与える、遊技球の移動方向の変化の精度を高めることができる。
また、
『 前記球遅延手段よりも上流側に球軌道変化手段[例えば、球軌道変化リブ26r3]を備え、
前記球軌道変化手段は、前記球遅延手段を構成する壁面[例えば、第2上流球遅延部2653の内周面の左側部分の壁面]に、該球遅延手段に向けて移動する遊技球が接触しやすくなるように、該遊技球の軌道に変化を与えるものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記球遅延手段を構成する壁面に遊技球が接触しやすくなって、該球遅延手段によって、遊技球の移動速度を遅くさせやすくなる。
なお、前記球方向変化手段の方が、前記球軌道変化手段よりも遊技球に与える影響は大きい。すなわち、前記球方向変化手段は、移動する遊技球の向きを大きく変えるのに対し、前記球軌道変化手段は、移動する遊技球の向きをわずかしか変えない。
また、
『 前記球遅延手段の下流端と前記球挙動安定手段の上流端との間には、隙間[例えば、隙間2653s]が設けられている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記球挙動安定手段は、前記球遅延手段から離間した位置に設けられたものであってもよい。あるいは、前記球挙動安定手段は、前記球遅延手段に接する位置に設けられたものであってもよい。
また、
『 前記球方向変化手段によって移動方向に変化を与えられた遊技球が通過する経路[例えば、図22に示す左側の経路(第2球経路2602)や右側の経路(連絡経路2607)]内に突出し、該遊技球の移動速度を遅くさせることが可能な減速リブ[例えば、減速リブ26r1]を備えたことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
続いて、第1立体フィルム演出体271、第2立体フィルム演出体272、第3立体フィルム演出体273、および第4立体フィルム演出体274について説明する。
図26は、遊技盤200から、第1立体フィルム演出体271、第2立体フィルム演出体272、第3立体フィルム演出体273、および第4立体フィルム演出体274に重なっていた各種の部材を取り外した状態を示す図である。
図26に示すように、上部には、第1立体フィルム演出体271と第2立体フィルム演出体272が配置されている。また、右側には第3立体フィルム演出体273が配置され、左側には第4立体フィルム演出体274が配置されている。第1立体フィルム演出体271は、第2立体フィルム演出体272に重ねて設けられたものである。
また、図26には、装飾図柄表示装置208が示されている。装飾図柄表示装置208は、液晶組成物を利用した光の変調による画像表示演出を実行可能である。この装飾図柄表示装置208の右端の一部は、右側に配置された第3立体フィルム演出体273の左側の一部に覆われている。
さらに、図26には、略円形のLED発光演出体278も示されている。上述のごとく、LED発光演出体278には、外周に複数のLED2781が設けられており、各立体フィルム演出体271〜274は、LED発光演出体278によって側方から光を照射される。なお、各立体フィルム演出体271〜274は、LED発光演出体278によって前方から光を照射されるものであってもよい。また、LED発光演出体278を前方から覆う部材を設け、その部材の少なくとも一部が第3立体フィルム演出体273の一部に覆われていてもよい。
図27は、図26に示す状態から第1立体フィルム演出体271と第3立体フィルム演出体273を取り外した状態を示す図である。
図28は、第1立体フィルム演出体271単体を示す図である。図28(a)は、第1立体フィルム演出体271を少し右側から見たときの斜視図であり、同図(b)は、第1立体フィルム演出体271を上方から見たときの概略斜視図である。
第1立体フィルム演出体271は、厚さ0.01mm程度の樹脂フィルム(例えば、ポリスチレン樹脂)を真空成形や圧空成形することで形成されたものであり、平板部2711と立体部2712を有する。平板部2711と立体部2712のうち少なくとも立体部2712は透過性のものである。なお、透過性とは透明であってもよいし半透明であってもよい(本明細書において同じ。)。また、立体部2712は、全体が透過性のものであってもよいし、一部のみが透過性のものであってもよい。
図28(c)は、立体部2712における透過性の部位が不透過性の部位の組み合わせの一例を示す図である。
図28(c)では、7セグメントの数字の縁取り部分が不透過性の部位npeであり、その不透過性の部位npeに囲まれた部位が透過性の部位perになる。なお、不透過性の部位npeの内側を透過性の部位perにしてもよい。
以上説明した第1立体フィルム演出体271についての事項は、その他の立体フィルム演出体272〜274においても同様である。また、立体フィルム演出体は、重量や強度に応じた材料を用いて形成されたものであってもよく、厚さ0.01mm程度の樹脂フィルムに限らず、0.1mm未満のフィルム、0.1mm〜0.8mm未満のシート、0.8mm以上のプレートなどを用いて形成されたものであってもよい。
図29は、第2立体フィルム演出体272を少し右側から見たときの斜視図である。
第2立体フィルム演出体272の立体部2722には、第1立体フィルム演出体271の立体部2712が被せられる装着部分2723が設けられている。図29に示す装着部分2723のうち前面2724は、全体が透明で平らであるが、全体又は一部がレンズを模した凹凸形状であってもよい。また、装着部分2723のうちの側面2725には、両面テープが貼り付けられ、この両面テープによって、第1立体フィルム演出体271の立体部2712は装着部分2723に固定される。透明な両面テープを用いることで、側面からの光の照射が可能になる。
図30は、第2立体フィルム演出体272の装着部分2723に、第1立体フィルム演出体271の立体部2712が固定された様子を示す斜視図である。
この図30には、第1立体フィルム演出体271から第4立体フィルム演出体274が示されているが、第2立体フィルム演出体272を区別するため、他の立体フィルム演出体とは色を異ならせて示している。第2立体フィルム演出体272のうち、第1立体フィルム演出体271が重なっていない部分は、正面視で、第2立体フィルム演出体272が見えている。また、図30に示すように、第1立体フィルム演出体271の中で1点鎖線で囲んだ部分は、第2立体フィルム演出体272と重なっていない部分であり、後側に第2立体フィルム演出体272が存在しない。
また、図30に示すように、第2立体フィルム演出体272と第4立体フィルム演出体274は、第2立体フィルム演出体272の左下縁2726と、第4立体フィルム演出体274の上縁2741が接触した状態で配置されている。すなわち、第2立体フィルム演出体272と第4立体フィルム演出体274は、互いに隣接した状態で配置されたものである。
また、図28に示すように、第1立体フィルム演出体271の平板部2711には、左右それぞれに、ネジ孔271Nと位置決め孔271Hが設けられている。一方、図27に示すように、遊技盤裏ベース200bには、ネジ受け筒200bPと位置決め突起200bTの組が左右に一つずつ設けられている。左側の位置決め突起200bTを左側の位置決め孔271Hに挿入して位置合わせ行い、右側の位置決め突起200bTを右側の位置決め孔271Hに挿入して位置合わせ行う。位置合わせが完了すると、左側のネジ孔271Nと左側のネジ受け筒200bPにネジが挿通可能になり、ネジ止めを行う。また、右側のネジ孔271Nと右側のネジ受け筒200bPにもネジが挿通可能になり、右側もネジ止めを行う。こうして、第1立体フィルム演出体271は、遊技盤裏ベース200bにネジ止めされる。
さらに、図29に示すように、第2立体フィルム演出体272の平板部2721にも、左右それぞれに、ネジ孔272Nと位置決め孔272Hが設けられている。
各立体フィルム演出体271〜274は、レンズの上に配置されている。図30には、上レンズ2752の一部と、右レンズ2753の一部と、左レンズ2754の一部が示されている。これらいずれのレンズ2752〜2754は、後側からの光を屈折させて前側に拡散又は集束させる。これらいずれのレンズ2752〜2754にも、光拡散部が設けられている。ただし、レンズといっても単なる透明板のものを用いてもよい。
上レンズ2752には、左側と右側それぞれに、ネジ受け孔と位置決め突起が設けられている。図30に示すように、左側の位置決め突起を、第2立体フィルム演出体272の左側の位置決め孔272Hに挿入して位置合わせ行い、右側の位置決め突起を第2立体フィルム演出体272の右側の位置決め孔272Hに挿入して位置合わせ行う。位置合わせが完了すると、第2立体フィルム演出体272の左側のネジ孔272Nと上レンズ2752に設けられた左側のネジ受け孔にネジが挿通可能になり、ネジ止めを行う。また、第2立体フィルム演出体272の右側のネジ孔272Nと上レンズ2752に設けられた右側のネジ受け孔にもネジが挿通可能になり、右側もネジ止めを行う。こうして、第2立体フィルム演出体272は、上レンズ2752にネジ止めされる。図30には、第1立体フィルム演出体271を遊技盤裏ベース200bにネジ止めしているネジ271Sと、第2立体フィルム演出体272を上レンズ2752にネジ止めしているネジ272Sがそれぞれ図示されている。また、遊技盤裏ベース200bに設けられた位置決め突起200bTと、上レンズ2752に設けられた位置決め突起2752Tも図示されている。図30に示すように、第1立体フィルム演出体271の位置決め手段(位置決め突起200bT)や固定手段(ネジ271S)と、第2立体フィルム演出体272の位置決め手段(位置決め突起2752T)や固定手段(ネジ272S)とは、前後方向の位置が異なっている。すなわち、第1立体フィルム演出体271の位置決め手段(位置決め突起200bT)や固定手段(ネジ271S)の方が、第2立体フィルム演出体272の位置決め手段(位置決め突起2752T)や固定手段(ネジ272S)よりも前側に設けられている。こうすることで、演出手段が奥行きをもって配置される。
続いて、第3立体フィルム演出体273を例にあげて、立体フィルム演出体の取付構造について説明するが、以下に説明する事項は、他の立体フィルム演出体でも同様であったり、同じように適用することができる事項である。
図31は、第3立体フィルム演出体273の取付構造を示す分解斜視図である。図31では、左手前側が前側になり、右奥側が後側になる。
図31には、前側から、第3立体フィルム演出体273、右レンズ2753、右レンズ取付ベース2763、右LED基板2773が示されている。
第3立体フィルム演出体273は、平板部2731に、3つのネジ孔273Nと2つの位置決め孔273Hが設けられている。
右レンズ2753には、6つのネジ受け孔275H1〜275H6と、2つの位置決め突起275Tと、3つのネジ孔275Nが設けられている。
右レンズ取付ベース2763も透過性のものであり、この右レンズ取付ベース2763には、4つのネジ受け筒276P1〜276P4と、4つのネジ孔276Nが設けられている。
右LED基板2773には、複数のLED277Lがマトリックス状に配置されており、4つの切り欠き277Cと、4つのネジ孔277Nが設けられている。
第3立体フィルム演出体273の2つの位置決め孔273Hそれぞれに、右レンズ2753の2つの位置決め突起275Tそれぞれを挿入して位置合わせ行う。位置合わせが完了すると、第3立体フィルム演出体273の3つのネジ孔273Nそれぞれと、右レンズ2753に設けられた6つのネジ受け孔275H1〜275H6のうちの3つのネジ受け孔275H1,275H5,275H6それぞれとが挿通可能になり、第3立体フィルム演出体273は右レンズ2753にネジ止めされる。第3立体フィルム演出体273は、左上端部分が右レンズ2753から左側にはみ出した状態でネジ止めされる。図31には、ネジ止めに用いられる3本の小ネジ273Sが示されている。また、図31に示す右レンズ2753には、ネジ止めされた第3立体フィルム演出体273によって覆われる領域を右下がりのハッチングで示している。さらに、図31では、これら3本の小ネジ273Sの位置を結んだ領域が点線で示されている。第3立体フィルム演出体273の重心の位置は、この点線で示された領域から外れた位置にある。
右レンズ取付ベース2763は、右レンズ2753と上レンズ2752の一部が取り付けられるものであり、4つのネジ受け筒276P1〜276P4のうち3つのネジ受け筒276P2〜276P4に右レンズ2753の3つのネジ孔275Nを一致させ、ネジ止めされる。図31には、右レンズ2753のネジ止めに用いられる3本のネジ275S1〜275S3も示されている。これら3本のネジ275S1〜275S3のうち、上部の1本のネジ275S1だけは、右下がりのハッチングで示したように、ネジ止めされた第3立体フィルム演出体273によって覆われる。したがって、図26に示すように、下部の2本のネジ275S2,S275S3は視認可能であるが、上部の1本のネジ275S1は視認不能である。なお、第3立体フィルム演出体273を取り外した図27には、そのネジ275S1が示されている。また、右レンズ2753の右端に設けられた下から3つ分のネジ受け孔275H2〜275H4は、何ら使用されることなく、右下がりのハッチングで示したように、ネジ止めされた第3立体フィルム演出体273によって覆われ、図26に示すように視認不能である。さらに、4つのネジ受け筒276P1〜276P4のうち、最も上レンズ2752側に位置する、最も上方に配置されたネジ受け筒276P1には、ここでは不図示の上レンズ2752のネジ孔を一致させ、ネジ止めが行われる。このネジ止めに用いられるネジも、ネジ止めされた第3立体フィルム演出体273によって覆われ、図26に示すように視認不能であるが、第3立体フィルム演出体273を取り外した図27には、そのネジがネジ275S4として示されている。
右レンズ取付ベース2763および右LED基板2773は、ここでは不図示のフレーム板にネジ止めされる。すなわち、右レンズ取付ベース2763は、4つのネジ孔276Nに4本のネジ276Sを挿通させる。これら4本のネジ276Sは、右LED基板2773の切り欠き277Cを通って、不図示のフレーム板に固定される。また、右LED基板2773は、4つのネジ孔277Nに4本のネジ277Sを挿通させ、これら4本のネジ277Sによって不図示のフレーム板にネジ止めされる。
右LED基板2773は、右レンズ2753に設けられた光拡散部に覆われたものである。一方、第3立体フィルム演出体273は、その光拡散部を覆っており、第3立体フィルム演出体273を通して、右LED基板2773に実装されたLED277Lの点灯、点滅による発光演出が視認可能である。
なお、ここではネジ止めによってそれぞれが固定されているが、透明な両面テープによって固定されていてもよい。
図32は、フレーム板に取り付けられたLED基板を示す図である。なお、この図32では、図26に示す略円形のLED発光演出体278は取り外されている。
図32には、上LED基板2772、右LED基板2773、および左LED基板2774が示されている。
図33は、各LED基板2772〜2774の上に取り付けられた各レンズ取付ベースを示す図である。なお、この図33でも、図26に示す略円形のLED発光演出体278は取り外されている。
図33には、上レンズ取付ベース2762、右レンズ取付ベース2763、および左レンズ取付ベース2764が示されている。上レンズ取付ベース2762は、図32に示す上LED基板2772とほぼ同じ形状であり、上LED基板2772の全域に重なっている。右レンズ取付ベース2763は、図32に示す右LED基板2773とほぼ同じ形状であり、右LED基板2773の全域に重なっている。左レンズ取付ベース2764は、図32に示す左LED基板2774よりも下方に長く、左LED基板2774の全域に重なっている。
図34は、各レンズ取付ベース2762〜2764の上に取り付けられた各レンズを示す図である。なお、この図34でも、図26に示す略円形のLED発光演出体278は取り外されている。
図34には、上レンズ2752、右レンズ2753、および左レンズ2754が示されている。
左レンズ2754は、左レンズ取付ベース2764の他、上レンズ取付ベース2762の左端部分も前側から覆っている。また、上レンズ2752は、上レンズ取付ベース2762の他、右レンズ取付ベース2763の左上端部分も前側から覆っている。
図32〜図34に示すように、LED基板2772〜2774は、それぞれに対応したレンズ取付ベース2762〜2764を有し、レンズ取付ベース2762〜2764も、それぞれに対応したレンズ2752〜2754を有する。ここにいう「対応した」とは、真上に配置され、最も重なった領域が多いものをいう。しかしながら、LED基板の一部が、他のレンズで覆われている場合もある。また、図31に示す第3立体フィルム演出体273の立体部2732のうち、左上端部分は、それ以外の部分の下に配置されたレンズ(右レンズ2753)とは異なるレンズ(上レンズ2752)を通ってきた光によって照らされる。
上LED基板2772に実装されたLEDの発する光は、上レンズ取付ベース2762を通過し、上レンズ2752と、左レンズ2754の一部を通って、第1立体フィルム演出体271および第2立体フィルム演出体272は、上LED基板2772に実装されたLEDによって後側から光を照射される。右LED基板2773に実装されたLEDの発する光は、右レンズ取付ベース2763を通過し、右レンズ2753と、上レンズ2752の一部を通って、第3立体フィルム演出体273は、右LED基板2773に実装されたLEDによって後側から光を照射される。左LED基板2774に実装されたLEDの発する光は、左レンズ取付ベース2764を通過し、左レンズ2754を通って、第3立体フィルム演出体273および第2立体フィルム演出体272の一部は、左LED基板2774に実装されたLEDによって後側から光を照射される。
以上の記載では、
『 立体形状を有する装飾体[例えば、第1立体フィルム演出体271、第2立体フィルム演出体272、第3立体フィルム演出体273、第4立体フィルム演出体274]と、
複数のネジ孔[例えば、ネジ孔275N,275H1〜275H6]が設けられた部材[例えば、右レンズ2753]と、
を備え、
前記装飾体は、前記複数のネジ孔のうちネジが挿通されていないネジ孔[例えば、ネジ受け孔275H2〜275H4]を覆うものである、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
前記装飾体に、ネジが挿通されていないネジ孔につながる穿孔の跡が見つかった場合には、遊技台に不正な改造が施されている恐れがあることを遊技店員が把握することができる。また、前記部材を別の遊技台に再利用する場合に、ネジが挿通されていないネジ孔を用いてもネジ固定することができ、該部材の固定位置の自由度を高めることができる。
なお、前記装飾体は、樹脂製のシートあるいはフィルムを立体加工したものであってもよい。
前記部材は、一部が前記装飾体に覆われていなくてもよい。
前記装飾体は、複数のネジによって前記部材に固定されたものであり、前記装飾体は、重心の位置が、該装飾体を固定する複数のネジの位置を結んだ領域から外れた位置にあってもよい。
前記装飾体は、両面テープによって固定されたものであってもよい。例えば、前記装飾体は、両面テープによって前記部材に固定されたものであってもよい。
前記装飾体は、2以上の他の部品に挟みこまれて固定されたものであってもよい。
前記装飾体は、2以上の固定方法(例えば、ネジ、両面テープ、他の部品による挟持)によって固定されたものであってもよい。
また、
『 前記装飾体とは異なる物[例えば、部材(右レンズ2753)あるいは上レンズ2752]を固定するネジ[例えば、ネジ275S1,図27に示す275S4]を備え、
前記ネジは、前記装飾体[例えば、第3立体フィルム演出体273]に覆われたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
遊技台の外観品質を高めることができる。
なお、前記物は、前記部材であってもよい。
前記ネジは、前記部材[例えば、右レンズ2753]を或る構造体[例えば、右レンズ取付ベース2763]に固定するものであってもよい。
また、
『 前記部材[例えば、右レンズ2753]は、前記複数のネジ孔のうちの一部のネジ孔[例えば、ネジ孔275N]を用いてネジ固定されたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
遊技台の外観品質を高めることができる。
前記部材[例えば、右レンズ2753]は、前記物[例えば、右レンズ取付ベース2763]にネジ固定されたものであってもよい。
また、
『 前記ネジは、前記部材[例えば、右レンズ2753]とは異なる物[例えば、上レンズ2752]を固定するもの[例えば、図27に示す275S4]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
遊技台の外観品質を高めることができる。
前記部材とは異なる物は、該部材と同じ種類の物であってもよいし、異なる種類の物であってもよい。
また、
『 第一の発光演出を実行可能な第一の演出手段[例えば、右LED基板2773]を備え、
前記装飾体は、透過性を持った部位を少なくとも一部に有するものであり、
前記部材[例えば、右レンズ2753]は、透過してきた光を拡散する光拡散部を少なくとも一部に有するものであり、
前記第一の演出手段は、前記光拡散部に覆われたものであり、
前記装飾体[例えば、第3立体フィルム演出体273]は、前記光拡散部を覆ったものであり、
前記装飾体を通して前記第一の発光演出[例えば、右LED基板2773に実装されたLED277Lの点灯、点滅による発光演出]が視認可能である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記装飾体は、該装飾体を通して前記第一の発光演出を視認可能となるように前記光拡散部を覆ったものであってもよい。
前記装飾体でネジ孔を隠しつつ前記第一の発光演出を行うことができる。
なお、前記装飾体は、全体が透過性を持ったものであってもよいし、一部のみが透過性を持ったものであってもよい。
前記部材は、全体が透過する光を拡散するものであってもよいし、一部のみが透過する光を拡散するものであってもよい。
前記第一の演出手段は、例えば、LED基板であってもよいし液晶ディスプレイであってもよい。
前記第一の発光演出は、LEDの点灯や点滅による演出であってもよいし、液晶組成物を利用した光の変調による画像表示演出であってもよい。
前記部材は、例えば、レンズ部材であってもよい。
また、
『 第二の発光演出を実行可能な第二の演出手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備え、
前記第二の演出手段は、一部[例えば、右端の一部]が前記装飾体[例えば、第3立体フィルム演出体273]の一部[例えば、左側の一部]に覆われているものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記装飾体でネジ孔を隠しつつ前記第二の発光演出を行うことができる。
なお、前記第二の演出手段は液晶ディスプレイであり、前記第二の発光演出は液晶組成物を利用した光の変調による画像表示演出であってもよい。
また、
『 第三の発光演出を実行可能な第三の演出手段[例えば、LED発光演出体278]を備え、
前記装飾体は、前記第三の発光演出によって、前側又は側方から光を照射されるものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記装飾体でネジ孔を隠しつつ前記第三の発光演出を行うことができる。
なお、前記第三の表示手段を覆う第二の部材の少なくとも一部が前記装飾体の一部に覆われていてもよい。すなわち、前記第三の表示手段を覆う第二の部材の全部が前記装飾体の一部に覆われていてもよいし、前記第三の表示手段を覆う第二の部材の一部のみが前記装飾体の一部に覆われていてもよい。
また、
『 前記装飾体[例えば、第3立体フィルム演出体273]は、平板部[例えば、平板部2731]と立体部[例えば、立体部2732]とを有するものであり、
前記平板部は、前記複数のネジ孔[例えば、ネジ受け孔275H1〜275H6]のうちの一部のネジ孔[例えば、ネジ受け孔275H1,275H5,275H6]を用いて前記部材[例えば、右レンズ2753]にネジ固定されたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記平板部は、前記複数のネジ孔[例えば、ネジ受け孔275H1〜275H6]のうちネジが挿通されていないネジ孔[例えば、ネジ受け孔275H2〜275H4]を覆うものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載では、
『 立体形状を有する第一の装飾体[例えば、第1立体フィルム演出体271]と、
立体形状を有する第二の装飾体[例えば、第2立体フィルム演出体272]と、
を備え、
前記第二の装飾体は、少なくとも一部が前記第一の装飾体の少なくとも一部に覆われたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
前記第一の装飾体と前記第二の装飾体が重なることで遊技台の装飾をより立体感のある装飾にすることができる。
なお、前記第一の装飾体は、樹脂製のシートあるいはフィルムを立体加工したものであってもよい。前記第二の装飾体は、樹脂製のシートあるいはフィルムを立体加工したものであってもよい。
前記第一の装飾体は、複数のネジによって前記部材に固定されたものであり、前記第一の装飾体は、重心の位置が、該第一の装飾体を固定する複数のネジの位置を結んだ領域から外れた位置にあってもよい。前記第二の装飾体は、複数のネジによって前記部材に固定されたものであり、前記第二の装飾体は、重心の位置が、該第二の装飾体を固定する複数のネジの位置を結んだ領域から外れた位置にあってもよい。
前記第二の装飾体は、全部が前記第一の装飾体の全部に覆われたものであってもよいし、全部が前記第一の装飾体の一部のみに覆われたものであってもよいし、一部のみが前記第一の装飾体の全部に覆われたものであってもよいし、一部のみが前記第一の装飾体の一部のみに覆われたものであってもよい。
前記第一の装飾体は、第一の部材に固定されたものであり、前記第一の部材は、前記第一の装飾体とは重ならない部分があるものであってもよい。前記第二の装飾体は、第二の部材に固定されたものであり、前記第二の部材は、前記第二の装飾体とは重ならない部分があるものであってもよい。
前記第一の装飾体が前記第一の部材に固定された位置は、前記第二の装飾体が前記第二の部材に固定された位置よりも前側(遊技者側)であってもよい。
前記第一の装飾体は、一部の形状が前記第二の装飾体の一部の形状と相似関係にあってもよい。
前記第一の装飾体は、前記第二の装飾体に両面テープで固定されているものであってもよい。
また、
『 前記第二の装飾体は、前記第一の装飾体と前後方向に重ならない部位を有するものである[例えば、図30]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の装飾体と前記第二の装飾体が重なる部位と奥側の装飾体(該第二の装飾体)のみが見える部位とによって、該第一の装飾体と該第二の装飾体の組み合わせを正面視よりも斜め方向から見た場合により立体感のあるものにすることができる。
また、
『 前記第一の装飾体は、前記第二の装飾体と前後方向に重ならない部位[例えば、図30において1点鎖線で囲んだ部位]を有するものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の装飾体と前記第二の装飾体が重なる部位と前側の装飾体(該第一の装飾体)のみが見える部位とによって、該第一の装飾体と該第二の装飾体の組み合わせを正面視よりも斜め方向から見た場合により立体感のあるものにすることができる。
また、
『 第三の発光演出を実行可能な第三の演出手段[例えば、LED発光演出体278]を備え、
前記第一の装飾体は、前記第三の発光演出によって、前側又は側方から光を照射されるものであり、
前記第二の装飾体は、前記第三の発光演出によって、前側又は側方から光を照射されるものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の装飾体と前記第二の装飾体の組み合わせの影によって奥行き感や立体感のある装飾にすることができる。
また、
『 前記第一の装飾体は、少なくとも一部が透過性を有するものであり[例えば、図28]、
前記第二の装飾体は、少なくとも一部[例えば、装着部分2723]が、前記第一の装飾体の透過性を有する部位(以下、「第一の部位」という。)に覆われたものである[例えば、図29]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の装飾体と前記第二の装飾体の組み合わせをより立体感や奥行きのあるものにすることができる。
なお、前記第一の装飾体は、全体が透過性を有するものであってもよいし、一部のみが透過性を有するものであってもよい。
なお、前記第二の装飾体は、全体が、前記第一の部位に覆われたものであってもよいし、一部のみが、該第一の部位に覆われたものであってもよい。
また、
『 第四の発光演出を実行可能な第四の演出手段[例えば、上LED基板2772]を備え、
前記第二の装飾体における前記第一の部位に覆われた部位(以下、「第二の部位」という。)[例えば、装着部分2723]は、透過性を有するものであり、
前記第四の演出手段は、少なくとも前記第二の部位に覆われたものであり、
前記第一の部位から前記第二の部位を通して前記第四の発光演出が視認可能である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
立体感のある、前記第一の装飾体と前記第二の装飾体の組み合わせによって、発光演出を実行することができる。
前記第二の部位は、少なくとも一部が透過性を有するものであってもよい。すなわち、前記第二の部位は、全体が透過性を有するものであってもよいし、一部のみが透過性を有するものであってもよい。
前記第四の演出手段は、例えば、LED基板であってもよいし液晶ディスプレイであってもよい。前記第四の発光演出は、LEDの点灯や点滅による演出であってもよいし、液晶組成物を利用した光の変調による画像表示演出であってもよい。
前記第二の部位は、少なくとも一部が凹凸形状のものであってもよい。すなわち、前記第二の部位は、全体が凹凸形状のものであってもよいし、一部のみが凹凸形状のものであってもよい。あるいは、前記第二の部位は、少なくとも一部が平面状のものであってもよい。すなわち、前記第二の部位は、全体が平面状のものであってもよいし、一部のみが平面状のものであってもよい。また、前記第二の部位は、レンズを模した形状が形成されたものであってもよい。前記第二の部位は、前記形状が、全体に形成されたものであってもよいし、一部のみに形成されたものであってもよい。
また、
『 前記第一の装飾体は、不透過性の部位(以下、「第三の部位」という。)[例えば、文字等の縁取りの部分]を有するものであり、
前記第一の部位は、前記第三の部位に囲まれた部位である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の部位を強調して遊技者に視認させることができる場合がある。
なお、前記第二の装飾体は、透過部と、該透過部を囲む不透過部を有するものであってもよい。
また、
『 前記第一の装飾体は、第一の平板部[例えば、平板部2711]と第一の立体部[例えば、立体部2712]とを有するものであり、
前記第一の平板部は、第一の部材[例えば、遊技盤裏ベース200b]に固定されたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の装飾体は、第二の平板部[例えば、平板部2721]と第二の立体部[例えば、立体部2722]とを有するものであり、
前記第二の平板部は、第二の部材[例えば、上レンズ2752]に固定されたものであり、
前記第一の装飾体は、前記第二の装飾体にも固定されたものである[例えば、両面テープで固定されたものである]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
図35は、本発明を適用可能な封入式のパチンコ機の正面図である。
図35に示す封入式のパチンコ機100hでは、所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を遊技台内部で循環させる。すなわち、発射手段101hから遊技領域102hに発射された遊技媒体が、遊技領域102hから排出されて再び発射手段101hへ供給可能としている。また、遊技媒体の数(賞球、貸球、総持玉数等)の情報や、その他の情報を表示する表示手段103hが遊技台前面の遊技領域102hの下方に配設されており、図1に示す、遊技者が接触可能な球貯留皿126は設けられていない。
以上説明したように、図35に示すパチンコ機100hは、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用するものであって、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、以上説明した、実施形態や実施例や変形例や各種の例等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例等に適用してもよい。すなわち、適用させることを妨げる要因がない限りは、実施形態や実施例や変形例や各種の例等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例等に適用しても、一つのまとまりのある技術的思想として成り立つ。