JP2021145634A - 水産生物育成用水の浄化システム - Google Patents

水産生物育成用水の浄化システム Download PDF

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【課題】海洋水や河川水等の汚濁水に対する殺菌作用及び懸濁物除去作用の向上を図る水産生物育成用水の浄化システムの提供。【解決手段】微細気泡発生器18を設けた複数の殺菌泡末分離管12に取水管14から取水した海洋水や河川水等の汚濁水に、オゾンガス発生器13により発生させたオゾンガスをサクションホース16と微細気泡発生器付きラインポンプ18を介して殺菌泡末分離管12に通気させて上昇流及びオゾン微泡を発生させる殺菌泡末分離槽PBと、殺菌泡末分離槽PBに複数の濾過濃縮管1が連通された濾過濃縮槽FCを連通する。濾過濃縮槽FCは、上面が開放された筒状で、その内部に各々異なる粒子状濾材を充填した少なくとも2種の乱流場層2bと、層流場となる空洞流路層2aを交互に積層し、濾過濃縮槽FCに汚濁水を上向きに通水する。【選択図】図1

Description

本発明は、浄水システムに関し、とくに海洋水や河川水を水産生物の育成水として好ましい無菌状態に浄化する水産生物育成用水の浄化システムに関するものである。
従来、河川や湖沼などの汚濁水の浄化方法としては、接触酸化法あるいは浸漬濾床法などと呼ばれる浄水処理が知られている。また、これらの浄水処理においては、とくにバクテリアによる酸化分解作用が浄化に大きく貢献することから生物濾過法と呼ばれる。
この浄水処理は濾材として、ハニカムチューブ、ナイロン帯、プラスチック成形濾材、木炭、あるいは活性炭、セラミック、砂などの粒状濾材を濾過槽に充填し、この濾過槽内に汚濁水を通水させて原水中の汚濁物質(SS)や有機物などを除去するものである。そして、原水中に自生していたバクテリアが次第に濾材表面上に繁殖し、生物膜と呼ばれる膜が形成されることにより、汚濁物の除去効果を促進する。
ところで、例えば、クルマエビ活エビ販売用水槽のような簡易設置型の水槽においては、クルマエビの糞等により貯水が直ぐに汚れてしまい、エビも見えない状態にまで懸濁する。例えば、250リットル容量程度の箱型水槽で販売期間が一ヶ月程度である場合、貯水の交換を頻繁に行うことは手間や労力面で困難をきすものであり、短時間で貯水を濾過して透明度の高い水質を維持する必要があった。
このような小型水槽等における貯水の浄水処理として、上述したバクテリアを用いた生物濾過法又は濾過フィルター等を用いた機械的浄化法も考えられるが、一ヶ月程度の稼働期間で迅速に浄水能力を発揮しなければならない場合では、バクテリアが発生するための十分な時間が無く、生物濾過法は採用できない。したがって、機械的な濾過システムを使わざるを得ないが、高価なシステムは使えない。また、短時間で製作設置する必要がある。
機械的な濾過システムとしては、固定床式と流動床式に大別することができる。そのうちの流動床式濾過は、原水の流れにより濾材層を流動化させながら濾過を行うもので、水の比重よりもやや大きな比重の粒状の濾材を用いて原水を上向きに通水し、濾材層を流動化させるのが一般的なものである(例えば、特許文献1参照。)。
他にも、養魚水が流入される浄化槽と、この浄化槽内に、浄化槽内底面とは所定の空間が存在するように、かつ養魚水中に没するように配置された反応筒と、反応筒内下部に配置され、エアレーションパイプに接続されて反応筒内にエアーを噴出するディフーザーと、反応筒内にフェノール露出基のある化合物を含む微生物代謝産物もしくは腐植物からなる溶出充填材が充填された充填層と、安山岩質、流紋岩質等の活性化した珪酸分が含まれる砕石からなる溶出充填材が充填層と、浄化槽内に沈積した汚泥を引き抜く汚泥引抜管を備えた魚飼育用浄水装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
水槽と、この水槽の上方内に位置している回転体と、この回転体の外周壁を形成している通水壁と、回転体内に空間部をおいて収容されていると共に、粒状濾材から成る濾材層と、回転体の回転軸心線上を貫通して水槽外に延びる濾水流出管と、水槽の下方において原水を漸時下降する渦巻流が生じるように水槽内に流入させる流入口と、下降した渦巻流の中央上昇流を濾材層を通して水槽外部に流出させると共に、回転体内における濾水流出管に形成されている濾水流出口と、水槽に形成されている沈殿物排出口を有し、通水壁がフィルター網で形成された濾過装置が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
水に浮上する軽量の浮上濾材の充填層を濾過槽中段部に形成し、原水を充填層内を通過させる間に濾過し、目詰まりして濾過効率が低下したとき、上部から逆洗洗浄水をスクリーンを通過させ下向流速で濾材充填層内に導入して洗浄するようにした濾過装置が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
微生物を付着させた接触材に原水を接触させて浄化を行う生物処理装置と、この生物処理された原水を濾過膜に透過させて固液分離を行い処理水を系外に取り出す膜濾過装置、更には、この生物処理装置および膜濾過装置の下方に位置し、原水中に含まれている固形物および沈殿物を分離する濃縮装置を、単一の処理槽内に配設し、生物処理および膜濾過を行い、濃縮装置で濃縮する各処理を一工程で連続処理することができる浄水装置が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
特開平3−38289号公報 特公平7−41246号公報 特公昭61−19285号公報 特開2004−41916号公報 特開平7−323295号公報 特開2015−171353号公報
しかしながら、極めて短期間で小量の貯水に大量に出入りするエビ等の水産生物により漸次排出される汚物に対して、微細なメッシュによる濾過フィルター等を使用した場合、直ぐに目詰まりを起こすため使用できない。そこで、本発明者は、粒子状濾材を充填した濾過槽に汚濁水を上向きに通水することで、粒子状濾材が水の流れにより流動化を起こしつつ水の浄化を行うもので、上面又は下面が開放された筒状で、その内部に乱流場と層流場となる流動層を交互に積層した濾過部を備えると共に、外部と通水及び通気可能にされた上昇流発生チューブを備えた濾過装置を提案している(特許文献6参照。)
そして、上記濾過装置によれば、貯水の交換を頻繁に行う手間や労力を軽減することができるばかりでなく、短時間かつ簡便に設置でき、これを利用した懸濁粒子濃縮装置並びに水産生物の育成装置を提供することができるものである。本発明は、この濾過装置の構成を採用しつつ、海洋水や河川水等の汚濁水に対する殺菌作用及び懸濁物除去作用の向上を図ることを目的とする水産生物育成用水の浄化システムを提供する。
上記目的を達成するため、本発明の水産生物育成用水の浄化システムは、微細気泡発生器が設けられた泡末分離管に流入した汚濁水に、オゾンガスを通気させて上昇流及びオゾン微泡を発生させる殺菌泡末分離槽と、当該殺菌泡末分離槽に連通された濾過濃縮槽とからなり、当該濾過濃縮槽は、上面が開放された筒状で、その内部に各々異なる粒子状濾材を充填した少なくとも2種の乱流場層と、層流場となる空洞流路層を交互に積層し、濾過濃縮槽に汚濁水を上向きに通水することで、当該粒子状濾材が水の流れにより流動化及び懸濁粒子の濃縮を起こしつつ水の浄化を行うことを第1の特徴とする。また、乱流場層の粒子状濾材が、活性炭とアラゴナイト(貝化石)であることを第2の特徴とする。さらに、複数の殺菌泡末分離管の下端同士並びに上端同士を連通して波形状に配置すると共に、複数の濾過濃縮槽に連通したことを第3の特徴とする。
本発明では、殺菌泡末分離槽の泡末分離管に流入した汚濁水に、オゾンガスを通気させて上昇流及びオゾン微泡を発生させて汚濁水を殺菌した後、濾過濃縮槽内の水が上面から排出されて貯水タンクに排出する。その補償水として容器底面から殺菌泡末分離槽からの水が流入し、濾過濃縮槽内部の水の交換が起き、殺菌泡末分離槽から流入する水に含まれる懸濁物質が濾過槽内で濃縮される。
本発明で使用する殺菌泡末分離槽並びに濾過濃縮槽の材質及び形状は特に限定されないが、耐水、耐光性のあるプラスチック又は金属からなる筒状であるのが好ましい。また、濾過濃縮槽容器の底面は、容器内への水の流入を著しく妨げない状態に開口したものであればよく、例えば、剛性強化のために、底部内周縁にフランジを形成したものでもよい。
本発明は、水産生物を活かしておくための貯水の交換を頻繁に行う手間や労力面を軽減することができる。また、アサリ、ハマグリ、シジミ等の稚貝や幼生といった種苗あるいはナマコ等の水産生物の育成に好適な海洋や河川由来の水の浄化を効率よく行うことができる。
本発明に係る水産生物育成用水の浄化システムの一実施例を示す概念図である。 本発明に係る濾過濃縮槽の他の実施例を示す概念図である。 本発明に係る濾過濃縮槽のみを連結した浄水システムを示す斜視図である。 水面浮上式の濾過濃縮槽示す斜視図である。 本発明に係る濾過濃縮槽の他の実施例を示す概念図である。
図1に示すように、本発明の水産生物育成用水の浄化システムは、微細気泡発生器18が設けられた複数の殺菌泡末分離管12に取水管14から取水した海洋水や河川水等の汚濁水に、オゾンガス発生器13により発生させたオゾンガスをサクションホース16と微細気泡発生器付きラインポンプ18を介して殺菌泡末分離管12に通気させて上昇流及びオゾン微泡を発生させる殺菌泡末分離槽PBと、この殺菌泡末分離槽PBに連通された複数の濾過濃縮管1が連通された濾過濃縮槽FCとからなり、濾過濃縮槽FCは、上面が開放された筒状で、その内部に各々異なる粒子状濾材を充填した少なくとも2種の乱流場層2bと、層流場となる空洞流路層2aを交互に積層し、濾過濃縮槽FCに汚濁水を上向きに通水することで、当該粒子状濾材が水の流れにより流動化及び懸濁粒子の濃縮を起こしつつ水の浄化を行うようにされている。
また、複数の殺菌泡末分離管12の下端同士並びに上端同士を連通して波形状に配置し、さらに複数の濾過濃縮管1に連通して全体が構成されている。尚、殺菌泡末分離管12の下端には逆止弁として作用するボールバルブ7が各々設けられている。尚、図中15は濾過濃縮管1を洗浄する際に水道水を流入させるための通水管、19は濾過濃縮管1同士の通水を開放又は遮断して逆洗浄を行う際に開閉するゲートバルブである。
図2に示すように、本発明の濾過濃縮管1は、例えば、汲水上昇流型1Aと汲水下降流型1Bの2タイプに大別される。濃縮濾過層2は、濾材6の層(乱流場)2bと空隙層(層流場)2aが互層となる構造とされている。濾材6の粒径あるいは濾材6同士の間隙は、濾過対象懸濁粒子径より大きな間隙とされ、濾材6の目詰まりによる濾過機能の低下を防止する。尚、本装置、原理は生物(2枚貝)の育成器としても利用可能である。その時は方形形状にこだわる必要はなく機能が維持されれば円筒形状のように形状を変化させても良い。
濃縮濾過管2内部は多孔板10で複数の層に画成され、空隙層2aと乱流場層2bが設けられている。濾材層2を構成する濾材粒子6として、本実施例では、乱流場層2bに活性炭とアラゴナイト(貝化石)を交互に使用している。そして、活性炭とアラゴナイトを交互に配置することで、電子の離脱効果とpHをアルカリ性側に調整でき、細菌やバクテリアの繁殖を抑制する効果を高めている。濾材粒子6としては、この他にもボラ土やアンスラサイト、クリストバライト、ゼオライトなどの天然の鉱物、あるいは珪砂などが用いられる。濾材粒子6の大きさは濾過対象懸濁粒子径により変化させるとよいが、好ましくは1mm前後のものを用い、濾材の選定に際しては濾材粒子の大きさと密度に応じて濾材層2を流動化させる流速を適度に調整する。とくにアラゴナイトを使用する理由として、水産生物の好適環境は中性から弱アルカリ性水であり、海水の場合は弱アルカリ性が望まれる。最近の沿岸水は酸性化の傾向が見られることから、アラゴナイト利用してアルカリ側に水質調整、保持する機能を持たせるためである。
[濾過濃縮原理]
本発明の濃縮濾過管1は、前述したように、汲水上昇流型1Aと汲水下降流型1Bの2タイプであるが、共にポンプ等で水圧をかけて濾過槽2内に流体を強制的に押し込むのではなく、濾過槽2から排出される流体をU字型排水チューブ3又はL字型排水チューブ4を用いてエアーリフト方式に排水することで、その補水効果により濾過槽2内に流体が静かに層流状態を保ちながら吸水される現象を利用したものである。
濃縮濾過管1に通水される海洋水や河川水等の汚濁水には、プランクトンやデトライタス(生物砕片)等の懸濁粒子が含まれている。この懸濁粒子は、粒子表面がマイナス電子に帯電しており、互いのマイナス電子同士で反発しあって凝集が起こりづらい状態となっている。このような懸濁粒子が含まれている流体が、濾材6の空隙を通過するときは、流速や流向が激しく変化する乱流場2bに侵入してくるために、懸濁粒子間の衝突によるマイナス電子の離脱や濾材6との接触により、懸濁粒子表面のマイナス電子配列に乱れが生じて、結果的に凝集作用を起こすことになる。
これらの凝集作用による比重の増加や懸濁粒子間の濾材6の間隙を通過する際の流速、流向の激しい乱れによる摩擦抵抗の変化等で流体の汲水移動速度と懸濁移動速度に変化を生じるようになる。つまり、流体の速度により懸濁粒子の相対速度が遅くなる。これらの傾向は、濾材層2bを通過して上部の空隙2aに層流状態で流体が移送する際に顕著に現われる。
この流体と懸濁粒子との移動速度の変化は、濾材層2aと空隙2b間を互層構造にすることで更に助長されることとなり、結果的に懸濁粒子は徐々に装置内で濃縮、貯留されることになる。また凝集懸濁粒子は、結果的に粒径を増すことになるので、空隙上層部2bの濾材6を通過しづらくなり、濃縮がさらに助長される。
濃縮濾過管1内に貯留される懸濁粒子径あるいは貯留速度は、濾材6の粒子径、間隙率、濾材6の材質及び通過させる流体速度を変化させることで、流体摩擦抵抗や電気伝導度の差によるマイナス電子の伝搬等の違いにより変化させることができる。結果として、濾材6の質や粒子径、流体通過速度を変化させることで、濾過装置1内に貯留される懸濁粒子の粒子径や貯留速度を選択的に変化させることができる。因みに流体の通過速度を変化させるには、動力として利用している気泡の粒径や送気量を変化させることで容易に調整が可能である。そのため、気泡注入のための送気チューブ3には、送気調整バルブ5を付加している。尚、気泡を注入する部分の水深を変化させることでも調整は可能である。
上記の濾過濃縮原理説明で述べたように、本発明の濃縮濾過管1は、水質浄化装置あるいは濾過装置としてその機能を十分に発揮する、図3に示すように、この装置を水槽8に設置して、これらを連結稼働することで、水質浄化プラントを構築することも可能である。また、図4に示すように、浮体7を取り付けたものを、汚水地、水路等に浮遊した状態で設置したり、固定設置しても同様な効果を得られる。
海水や自然の淡水中の懸濁粒子とは、鉱物系の粒子だけではなく、プランクトンやデトライタス(生物破片)等の生物由来の有機系粒子も含まれている。これら有機系懸濁粒子は、それらを摂食する生物にとっては、餌料として位置づけられる。この視点から見ると、本発明の濃縮濾過管1は、餌料濃縮装置として見ることもできる。
有機系懸濁粒子を餌料とする代表的な水産生物としては、アサリ・シジミといった2枚貝があげられる。濾材6に付着した有機物や濾材上に沈降堆積した有機系懸濁粒子を摂食する生物としては、ナマコ類がある。また、濾材6中に生息してこれらを摂食する生物群には、イソメ等の多毛類、貧毛類がある。この多毛類、貧毛類は釣り餌等の生物として利用価値がある。
つまり、これら水産生物にとって、本発明システム装置外の水域Wよりも餌料濃度が高く、且つ海水交換流を持つ(溶存酸素等の供給)育成装置としても有効である。つまり、本発明システム周辺の天然水域よりも水産生物の成長や生存率及び生息密度を高めることができる。
濾材6中に生息する生物には、アサリ等2枚貝の潜砂性生物、多毛類や貧毛類等の砂中生物にとっては、濾材6がそのまま育成培地になる。アサリ等の2枚貝稚貝のように、それ自体が粒子状の形態を持つ水産生物を収容する場合には、濾材6を使用しないで、収容生物自体を濾材代わりとして収容育成しても同様な効果が得られる。
[2枚貝等水産生物の産卵幼生の集積育成装置としての利用]
本発明に係る濃縮濾過器1が懸濁態有機物を濃縮・貯留することはすでに述べたとおりであるが、濾過槽2に、2枚貝等を収容して放卵・放精が行われると、受精卵は、濾過槽2内に貯留される確率が高くなる。とくに、濃縮濾過器1を水槽やタンク内に設置して貯水状態で循環させることで、卵の貯留状態効率も上がり、加えて海水の循環効率も上がるため、溶存酸素濃度も維持され、洗卵効率等も上がることから、体外受精率や幼生の生残生息率を上げる可能性が高くなる。つまり、産卵、孵化装置や幼生育成装置・稚貝育成装置としても利用できる。
尚、濾過槽2内に濃縮・貯留された卵や幼生あるいはそれより発達育成した稚貝等を水槽外に育成装置毎引き抜き取り出す場合、とくに、汲水上昇型装置1Aの場合は、図5に示すように、底部開口1aに逆止弁9を付加することで、装置1Aを水外に引き抜くときの流失を防止することができる。尚、本装置1内で産卵させなくても、他の水槽で採卵、採取された受精卵や幼生をこの本装置1が設置された水槽8に直接投入しても、同様な効果を得ることができる。
1 濃縮濾過器
1A 汲水上昇型濾過器
1B 汲水下降型濾過器
1a 底部開口部
1b 上部開口部
2 濾過槽
2a 乱流場(濾層・育成培地)
2b 層流場(濾層間の空隙)
3 U字型排水チューブ
4 L字型排水チューブ
5 送気調整バルブ
6 濾材
7 浮体
8 水槽(人工水域)
9 逆止弁
10 多孔板(仕切板)
11 貯水タンク
12 殺菌泡末分離管
12a散気筒
13 オゾン発生器
14 取水管
15 洗浄用水道水の通水管
16 サクションホース
17 ボールバルブ
18 微細気泡発生器付きラインポンプ
19 ゲートバルブ
20 水位センサー
W 設置水面
PB 殺菌泡末分離部
FC 濾過濃縮部
上記目的を達成するため、本発明の水産生物育成用水の浄化システムは、微細気泡発生器が設けられた泡末分離管に取水した海洋水や河川水等の汚濁水に、オゾンガス発生器により発生させたオゾンガスをサクションホースと微細気泡発生器付きラインポンプを介してその下端に配されたボールバルブに通気させて上昇流及びオゾン微泡を発生させる複数本の殺菌泡末分離管を上下方向に立設してなり、これら殺菌泡末分離管の下端同士並びに上端同士を連通して連結部が略U字状となる波形状に配置すると共に、最後の1本の殺菌泡末分離管とその下端同士を一方向かつ一列に連通した最初の1本の濾過濃縮管を含み、その下端同士及び上端同士を連通した複数の濾過濃縮管を上下方向に立設してなる濾過濃縮槽とからなり、前記濾過濃縮は、各々上面が開放された筒状で、その内部に各々異なる粒子状濾材を充填した少なくとも2種の乱流場層と、層流場となる空洞流路層を交互に積層し、濾過濃縮槽に汚濁水を上向きに通水することで、当該粒子状濾材が水の流れにより流動化及び懸濁粒子の濃縮を起こしつつ水の浄化を行うことを第1の特徴とする。また、乱流場層の粒子状濾材が、活性炭とアラゴナイト(貝化石)であることを第2の特徴とする。

Claims (3)

  1. 微細気泡発生器が設けられた泡末分離管に流入した汚濁水に、オゾンガスを通気させて上昇流及びオゾン微泡を発生させる殺菌泡末分離槽と、当該殺菌泡末分離槽に連通された濾過濃縮槽とからなり、当該濾過濃縮槽は、上面が開放された筒状で、その内部に各々異なる粒子状濾材を充填した少なくとも2種の乱流場層と、層流場となる空洞流路層を交互に積層し、濾過濃縮槽に汚濁水を上向きに通水することで、当該粒子状濾材が水の流れにより流動化及び懸濁粒子の濃縮を起こしつつ水の浄化を行うことを特徴とする水産生物育成用水の浄化システム。
  2. 乱流場層の粒子状濾材が、活性炭とアラゴナイト(貝化石)であることを特徴とする請求項1記載の水産生物育成用水の浄化システム。
  3. 複数の殺菌泡末分離管の下端同士並びに上端同士を連通して波形状に配置すると共に、複数の濾過濃縮槽に連通したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の水産生物育成用水の浄化システム。
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