JP2021145482A - 診断装置、診断方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
施工品質を向上させる技術を提供することである。
1以上の太陽光発電モジュールが直列に接続されたストリング構成を含む太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断する診断装置であって、
前記太陽電池について所定のサンプル数で計測された、電圧値の増加または減少に伴って推移する電流値の変化に関する電流電圧特性を取得することと、
前記電流電圧特性が計測されたサンプル点毎の電圧値または電流値の一方の第1特性値および他方の第2特性値に基づいて、少なくとも短絡電流値、開放電圧値、電力値が最大になるサンプル点の第1特性値および第2特性値を特定することと、
前記短絡電流値および前記開放電圧値に基づいて正規化された前記電流電圧特性において、電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いを算出することと、
算出された前記サンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いに基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断することと、
を実行する制御部を備えることを特徴とする。
と第2判定閾値との大小比較の判定結果に基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断するようにしてもよい。これにより、IVカーブデータから、少なくとも、最大電力点近傍の、電圧値の増加または減少に伴って推移する電流値の変化や、電流値の増加または減少に伴って推移する電圧値の変化に関する曲率半径を、電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いの判断基準として採用できる。
前記太陽電池について所定のサンプル数で計測された、電圧値の増加または減少に伴って推移する電流値の変化に関する電流電圧特性を取得することと、
前記電流電圧特性が計測されたサンプル点毎の電圧値または電流値の一方の第1特性値および他方の第2特性値に基づいて、少なくとも短絡電流値、開放電圧値、電力値が最大になるサンプル点の第1特性値および第2特性値を特定することと、
前記短絡電流値および前記開放電圧値に基づいて正規化された前記電流電圧特性において、電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いを算出することと、
算出された前記サンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いに基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断することと、
を含むことを特徴とする。
ブデータの最大電力点近傍の形状に基づいて、太陽電池を構成するストリング間の、接続配線の施工状態の正常/非正常が判別可能になり、太陽光発電システムにおける施工品質が向上できる。
前記太陽電池について所定のサンプル数で計測された、電圧値の増加または減少に伴って推移する電流値の変化に関する電流電圧特性を取得することと、
前記電流電圧特性が計測されたサンプル点毎の電圧値または電流値の一方の第1特性値および他方の第2特性値に基づいて、少なくとも短絡電流値、開放電圧値、電力値が最大になるサンプル点の第1特性値および第2特性値を特定することと、
前記短絡電流値および前記開放電圧値に基づいて正規化された前記電流電圧特性において、電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いを算出することと、
算出された前記サンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いに基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断することと、
を実行させることを特徴とする。
以下、本発明の適用例について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の適用例に係る診断装置20と連携可能な太陽光発電システム1の機略構成を示すブロック図である。図1には、太陽光発電システム1を構成するパワーコンディショナ(PCS)10と接続される、太陽電池30と、商用電力系統(単に系統ともいう)40と、負荷50とが例示されている。本発明の適用例に係る診断装置20は、パワーコンディショナ(PCS)10と所定の通信回線を介して接続される。
)に到達するように推移する。これに対し、太陽電池30の各アレイを構成する、複数に並列されたストリング間の配線接続が正常状態と異なる場合(非正常状態)には、電圧増加に伴うI−Vカーブの形状が変化する。具体的には、非正常状態の最大電力点が相対的に低電圧側、低電流側にシフトする傾向がある。また、短絡電流から最大発電電力点に至る電流値の減少変化の勾配、および、最大発電電力点から開放電圧に到達するまでの電流値の減少変化の勾配が、相対的に低電流側に傾く。
以下では、本発明の実施例に係る診断装置について、図面を用いて、より詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る太陽光発電システムの機略構成を示すブロック図である。本実施例における診断装置20は、太陽光発電システム1を構成するパワーコンディショナ(PCS)10と所定の通信回線を介して接続可能な情報処理装置である。本実施例に係る太陽光発電システム1においては、パワーコンディショナ(以下、「PCS」とも称す)10は、太陽電池30と、商用電力系統(単に系統ともいう)40と、負荷50とに接続される装置である。太陽電池30は、発電単位であるセル33aを複数に直並列させてモジュール化した太陽電池モジュール(以下、単に「モジュール」ともいう)33を構成単位として施工される。太陽光発電システム1においては、複数のモジュール33が組み合わされて使用される。図1に示すように、ストリング32は、1以上の太陽電池モジュール33がバイパスダイオードを介して直列に組合せられて接続された構成であり、太陽電池アレイ31a、31b、31c、31dは、それぞれ、ストリング32を並列に組み合わせて接続させた構成である。図1の太陽電池30においては、3個のモジュール33を直列に接続させたストリング32を、さらに3列に並列させて接続させた太陽電池アレイ(以下、単に「アレイ」ともいう)を4段に備えて構成される。以下においては、図1に示す太陽電池30のモジュール構成を説明例として採用するが、本実施形態に係る診断装置20の診断対象は、図1に示すモジュール構成に限定されない。例えば、太陽電池30を構成する一段のアレイが、9個の直列接続されたモジュール33によるストリン
グ構成であってもよい。太陽電池30を構成する各アレイの出力電流は、それぞれブロッキングダイオード15を通じてPCS10に入力される。
カーブが例示される。同様にして、(c)には、アレイ31aのストリング32cの負極側配線がアレイ31b側に接続され、アレイ31bのストリング32aの負極側配線がアレイ31a側に接続された状態で計測されたI−Vカーブが例示される。(d)には、アレイ31aのストリング32b、32cの負極側配線がアレイ31b側に接続され、アレイ31bのストリング32a、32bの負極側配線がアレイ31a側に接続された状態で計測されたI−Vカーブが例示される。
異なることになる。具体的には、図5(b)に示すように、非正常状態では上記3点のなす角度において、劣角は正常状態よりも大きくなり、優角は正常状態よりも小さくなる。
図5は、診断装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。図5に示すように、診断装置20は、接続バス26によって相互に接続されたプロセッサ21、主記憶装置22、補助記憶装置23、通信IF24、入出力IF25を構成要素に含むコンピュータである。主記憶装置22および補助記憶装置23は、診断装置20が読み取り可能な記録媒体である。上記の構成要素はそれぞれ複数に設けられてもよいし、一部の構成要素を設けないようにしてもよい。
て提供されてもよい。同様にして、一部または全部の機能が、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等
の専用LSI(large scale integration)、その他のハードウェア回路で実現されても
よい。本実施形態では、診断装置20のプロセッサ21は、「制御部」の一例である。
た他の装置とを接続させるための通信インタフェースである。通信IF24は、他の機器との接続方式に応じて適宜の構成を採用できる。入出力IF25は、診断装置20に接続される入力デバイス、出力デバイスとの間でデータの入出力を行うインタフェースである。入出力IF25を通じて、診断結果が診断装置20のLCD等の表示デバイスや、診断装置20に接続されたプリンタ等の出力デバイスに出力される。なお、太陽電池30の、正常/非正常状態に関する診断結果は、通信IF24に接続された他の装置(スマートフォン、データサーバ、PCS等)に通知されてもよい。
図6は、本実施例に係る診断装置20のより詳細な機能構成の一例を示すブロック図である。本実施例に係る診断装置20は、機能要素として、IVカーブデータ読み込み部110と、特性値抽出部120と、ダレ判定部130と、判定基準保持部140と、判定結果表示部150と、判定結果送信部160を備える。本実施例に係る診断装置20は、プロセッサ21が補助記憶装置23等に格納されたソフトウェアプログラムの実行を通じて上記機能要素を提供することで、正規化された短絡電流値、開放電圧値、最大発電電力点の3点のなす角度に基づいて、I−V特性におけるダレの有無を判定する。
V_norm=V1/Voc ・・・式(1)
ここで、「V_norm」は、開放電圧(Voc)によって正規化された電力最大点におけ
る電圧値(V1)である。
I_norm=I1/Isc ・・・式(2)
ここで、「I_norm」は、短絡電流(Isc)によって正規化された電力最大点におけ
る電流値(I1)である。
θ=cos−1((a1×b1+a2×b2)/(√((a1)2+(a2)2)
×(√((b1)2+(b2)2)
・・・式(3)
a1=0−V_norm
a2=1−V_norm
b1=1−I_norm
b2=0−I_norm
θ≦Thr ・・・・式(4)
実測角度(θ)が、判定基準値(Thr)以下の場合には、取得されたIVカーブデータにダレは存在しないと判定される。すなわち、太陽電池30を構成する各ストリング間を接続する配線の施工状態は正常状態と診断される。一方、実測角度(θ)が、判定基準値(Thr)を超える場合には、取得されたIVカーブデータにダレが存在すると判定し、太陽電池30を構成する各ストリング間を接続する配線の施工状態は非正常状態と診断される。
図8は、本実施例に係る診断装置20で提供される診断処理の一例を示すフローチャートである。図8のフローにおいては、PCS10を通じて取得されたIVカーブデータに基づいて、太陽電池モジュール間を接続する配線状態の正常/非正常状態が診断される。診断装置20は、通信IF24を通じて接続されたPCS10から、実測されたI−V特性を示す電圧値および電流値(IVカーブデータ)を取得する(ステップS101)と、取得したIVカーブデータを補助記憶装置23の所定の領域に記憶し、処理はステップS102に進む。ステップS102においては、取得されたIVカーブデータの各計測点における電力値(電流値×電圧値)が算出される。算出された電力値は、IVカーブデータのデータ番号(データNo)とともに主記憶装置22の所定の領域に一時的に記憶されると、処理はステップS103に進む。ステップS103においては、計測点毎に算出された電力値の大小比較が行われ、電力値が最大となる最大電力値の電圧値(V_m)と電流
値(I_m)が取得される。ステップS103の処理後、処理はステップS104に進む
。
(I_i)が取得されると、処理がステップS105に進む。ステップS105において
は、式(1)から式(3)を用いて、IVカーブデータのダレ判定用の角度(実測角度(θ))が算出される。具体的には、式(1)の「V1」および「Voc」のそれぞれに電圧値(V_m)および開放電圧値(V_o)が代入され、電力最大点における正規化された電圧値(V_norm)が求められる。同様にして、式(2)「I1」および「Isc」のそ
れぞれに電流値(I_m)および短絡電流値(I_i)が代入され、電力最大点における正規化された電流値(I_norm)が求められる。そして、式(3)を用いてダレ判定に係る
実測角度(θ)が算出されると、処理はステップS106に進む。
図9は、実施例2に係る診断装置20の機能構成の一例を示すブロック図である。実施例2においては、診断装置20は、機能要素として、パネル定格値保持部210をさらに備える。実施例2に係る診断装置20においては、パネル定格値保持部210に保持されたパネルの種類(例えば、非結晶、結晶等)に対応するパネル定格値に基づいて、IVカ
ーブデータのダレの有無が判定される。本実施例では、太陽電池30を単に「パネル」または「太陽電池パネル」ともいう。本実施例においては、太陽光発電に係るパネルの種類に個別対応が可能なIVカーブデータのダレ判定が提供できる。本実施例によれば、ストリング構成を含む太陽電池の接続配線の施工不良の判別精度を高めることができる。なお、図9において、実施例1と同様の構成については同様の符号を用いて詳細な説明を省略するとともに、実施例1との相違点を主に説明する。
とともに格納される。図10においては、開放電圧値として「121V」、短絡電流値として「2.2A」、最大電力点における電圧値および電流値として「95V」と「1.95A」が例示されている。
|θr−θs|≦Thr ・・・式(5)
|θr−θs|/(θs)≦Thr ・・・式(6)
式(5)においては、実測角度(θr)の基準角度(θs)からの変化量(角度変化量)が、判定基準値(Thr)を用いて判定される。また、式(6)においては、上記変化量の基準角度(θs)に対する割合が、判定基準値(Thr)を用いて判定される。
ートである。図11のフローにおいては、IVカーブデータの実測角度(θr)、基準角度(θs)、判定基準値(Thr)に基づいて判定されたダレの有無により、太陽電池30を構成する各ストリング間の接続配線の正常/非正常が診断される。本診断装置は、実施例1と同様にして通信IF24を通じて接続されたPCS10から、実測されたI−V特性を示す電圧値および電流値(IVカーブデータ)を取得する(ステップS101)と、取得したIVカーブデータを補助記憶装置23の所定の領域に記憶し、処理はステップS102に進む。ステップS102以降においては、図8示すステップS102からステップS105と同様の処理が実行され、ダレ判定に係る実測角度(θr)が算出されると処理がステップS111に進む。
図12は、実施例3に係る診断装置20の機能構成の一例を示すブロック図である。実施例3においては、診断装置20は、機能要素として、後述する段差を判定する段差判定部310をさらに備える。実施例3に係る診断装置20においては、実施例2で説明したパネルの種類が異なるIVカーブデータを対象として、さらに段差の有無を判定するため処理が行われる。本実施例においては、段差判定処理を行うことにより、IVカーブデータのダレの誤検出を抑制する。なお、図12において、実施例1、実施例2と同様の構成については同様の符号を用いて詳細な説明を省略するとともに、実施例2との相違点を主に説明する。
。そして、最大電力点以降では、電圧増加に伴う電流値の減少傾向が急峻となり、開放電圧に到達する。ここで、I−Vカーブにおいて、電圧増加に伴って電流値の減少傾向が相対的に急峻に変化する部分を「肩部分」と表現すれば、I−Vカーブ曲線の形状は、最大電力点を含む領域g3aを肩部分とする凸状曲線である。これに対し、グラフg4に示すように、電圧増加に伴って電流値の減少傾向が変化する肩部分が、低電圧側領域(肩部分g4a)と高電圧側領域(肩部分g4b)の2か所に生じる場合がある。この場合には、肩部分g4aとg4bとの間の推移領域g4cにおいては、電圧増加に伴う電流値の減少傾向が、一旦、急峻に変化した後、再び緩やかな減少傾向で推移することになる。本実施例では、このような電流値の減少傾向が生ずる推移領域g4cを「段差領域」または単に「段差」という。
いて、当該IVカーブ内に段差領域が存在するか否かが判定される。そして、IVカーブに段差領域が存在しない場合には、IVカーブデータの実測角度(θr)、基準角度(θs)、判定基準値(Thr)に基づいて判定されたダレの有無により、太陽電池30を構成する各ストリング間の接続配線の正常/非正常が診断される。
実施例1から実施例3においては、IVカーブデータにおける、短絡電流から最大発電電力点に至る電流値の減少変化の勾配、および、最大発電電力点から開放電圧に到達するまでの電流値の減少変化の勾配を、短絡電流値、開放電圧値、最大電力点における電圧値および電流値に基づいて特定した。具体的には、IVカーブデータから短絡電流値、開放電圧値、最大電力点における電圧値および電流値を特性値として抽出し、当該特性値に基づいて短絡電流値、開放電圧値、最大電力点のなす実測角度を算出した。本実施例においては、最大電力点近傍の電圧値、電流値の推移変化から電圧増加に伴って減少変化する電流値の曲率半径(R)を算出する。そして、算出された曲率半径(R)の大小比較に基づいて、IVカーブデータにおけるダレの有無を判定する。
るため、最大電力点PM近傍の曲率半径Rは相対的に大きくなることがわかる。
R=〔1+f´(a)2〕3/2/(|f″(a)|) ・・・式(7)
式(7)において、「a」は、最大電力点PMにおける正規化電圧値(Vpmt)を表し
、「f(a)」はIVカーブ上において電圧増加に伴って減少変化する電流関数を表す。つまり、「a」が最大電力点PMにおける正規化電圧値(Vpmt)のときには「f(a)
」は最大電力点PMの正規化電流値(Ipmt)となる。なお、「f´(a)」は“f(a
)”の微分を表し、「f″(a)」は“f(a)”の2階微分を表す。
1階微分(C)=((I_d)−(I_b))/((V_d)−(V_b)) ・・・式(8)
2階微分(C):〔(1階微分(D)−1階微分(B))〕/((V_d)−(
V_b)) ・・・式(9)
Rを求めればよい。本実施例の診断装置20においては、算出された曲率半径Rをダレ判定の評価値として、実施例1から実施例3と同等の処理を行うことにより、最大電力点近傍の電圧増加に伴う電流減少の勾配変化を評価することができる。本実施例によれば、IVカーブデータにおける最大電力点近傍の曲率半径Rに基づいてダレ判定を行い、太陽電池30の各ストリング間を接続する配線の施工状態の正常/非正常を診断できる。
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本実施の形態の開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組合せて実施することができる。
情報処理装置その他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記何れかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
<発明1>
1以上の太陽光発電モジュール(33)が直列に接続されたストリング構成(32)を含む太陽電池(30)の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断する診断装置(20)であって、
前記太陽電池(30)について所定のサンプル数で計測された、電圧値の増加または減少に伴って推移する電流値の変化に関する電流電圧特性を取得することと、
前記電流電圧特性が計測されたサンプル点毎の電圧値または電流値の一方の第1特性値および他方の第2特性値に基づいて、少なくとも短絡電流値、開放電圧値、電力値が最大になるサンプル点の第1特性値および第2特性値を特定することと、
前記短絡電流値および前記開放電圧値に基づいて正規化された前記電流電圧特性において、電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いを算出することと、
算出された前記サンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いに基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態で
あるかを診断することと、
を実行する制御部(21)を備えることを特徴とする診断装置(20)。
10:パワーコンディショナ(PCS)
10a:電力変換部
10b:制御部
11:電流センサ
12:電圧センサ
15:ブロッキングダイオード
20:診断装置
21:プロセッサ
22:主記憶装置
23:補助記憶装置
24:通信IF
25:入出力IF
26:接続バス
30:太陽電池
31:太陽電池アレイ
32:ストリング
33:太陽電池モジュール
40:商用電力系統
50:負荷
110:IVカーブデータ読み込み部
120:特性値抽出部
130:ダレ判定部
140:判定基準保持部
150:判定結果表示部
160:判定結果送信部
210:パネル定格値保持部
310:段差判定部
Claims (7)
- 1以上の太陽光発電モジュールが直列に接続されたストリング構成を含む太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断する診断装置であって、
前記太陽電池について所定のサンプル数で計測された、電圧値の増加または減少に伴って推移する電流値の変化に関する電流電圧特性を取得することと、
前記電流電圧特性が計測されたサンプル点毎の電圧値または電流値の一方の第1特性値および他方の第2特性値に基づいて、少なくとも短絡電流値、開放電圧値、電力値が最大になるサンプル点の第1特性値および第2特性値を特定することと、
前記短絡電流値および前記開放電圧値に基づいて正規化された前記電流電圧特性において、電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いを算出することと、
算出された前記サンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いに基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断することと、
を実行する制御部を備えることを特徴とする診断装置。 - 前記制御部は、前記正規化された電流電圧特性において、少なくとも前記短絡電流値、前記電力値が最大になるサンプル点の第1特性値または第2特性値、前記開放電圧値の3点によって形成される角度値を算出するとともに、算出された前記角度値と第1判定閾値との大小比較の判定結果に基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断する、請求項1に記載の診断装置。
- 前記制御部は、前記正規化された電流電圧特性において、前記電力値が最大になるサンプル点の近傍における、第1特性値の増加または減少に伴って推移する第2特性値の変化に関する曲率半径を算出するとともに、算出された前記曲率半径と第2判定閾値との大小比較の判定結果に基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断する、請求項1に記載の診断装置。
- 前記制御部は、さらに、前記太陽光発電モジュールを構成する材料種別毎の、前記太陽電池の発電状態が正常状態における前記電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いの基準を用いて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断する、請求項1から3の何れか一項に記載の診断装置。
- 前記制御部は、さらに、前記正規化された電流電圧特性のサンプル点毎の第1特性値および第2特性値に基づいて前記サンプル点毎の電力値を算出するとともに、連続するサンプル点間の差分電力値の符号の正負が反転する回数が所定回数を超えるときには、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかの診断を停止する、請求項1から4の何れか一項に記載の診断装置。
- 1以上の太陽光発電モジュールが直列に接続されたストリング構成を含む太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断する診断方法であって、
前記太陽電池について所定のサンプル数で計測された、電圧値の増加または減少に伴って推移する電流値の変化に関する電流電圧特性を取得することと、
前記電流電圧特性が計測されたサンプル点毎の電圧値または電流値の一方の第1特性値および他方の第2特性値に基づいて、少なくとも短絡電流値、開放電圧値、電力値が最大になるサンプル点の第1特性値および第2特性値を特定することと、
前記短絡電流値および前記開放電圧値に基づいて正規化された前記電流電圧特性において、電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値
の勾配が変化する度合いを算出することと、
算出された前記サンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いに基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断することと、
を含むことを特徴とする診断方法。 - 1以上の太陽光発電モジュールが直列に接続されたストリング構成を含む太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断するコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記太陽電池について所定のサンプル数で計測された、電圧値の増加または減少に伴って推移する電流値の変化に関する電流電圧特性を取得することと、
前記電流電圧特性が計測されたサンプル点毎の電圧値または電流値の一方の第1特性値および他方の第2特性値に基づいて、少なくとも短絡電流値、開放電圧値、電力値が最大になるサンプル点の第1特性値および第2特性値を特定することと、
前記短絡電流値および前記開放電圧値に基づいて正規化された前記電流電圧特性において、電力値が最大になるサンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いを算出することと、
算出された前記サンプル点近傍の第1特性値の増加または減少に伴う第2特性値の勾配が変化する度合いに基づいて、前記太陽電池の発電状態が正常状態であるか非正常状態であるかを診断することと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
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