JP6697116B2 - 太陽電池の検査装置、検査システム、検査方法及びプログラム - Google Patents

太陽電池の検査装置、検査システム、検査方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池の検査装置、検査システム、検査方法及びプログラムに関する。
太陽光発電所では、太陽電池モジュールの電流電圧特性を基にして、太陽電池モジュールの不具合の有無、不具合の要因の種類を判別している。例えば、特許文献1は、自身と接続した太陽電池モジュールのI−V特性を測定し、測定したI−V特性と予めメモリに格納した正常、断線、短絡等の場合のI−V特性とを比較することで、太陽電池モジュールに断線、短絡等が生じていることを判定することができる特性評価装置を開示している。
特開2007−311487号公報
測定したI−V特性波形は、太陽電池モジュールの枚数及び種類、太陽電池モジュールへの日射強度等の条件により変化する。このため、異なる条件下で測定されたI−V特性波形同士をそのまま比較することはできない。そこで、特許文献1に開示された特性評価装置は、測定したI−V特性波形をそのまま予めメモリに格納したI−V特性と比較するのではなく、正規化してから比較している。具体的には、特許文献1に開示された特性評価装置は、まず、測定したI−V特性に含まれる測定した電流Idと電圧Vdとをそれぞれ、日射強度、太陽電池温度等に基づいて基準状態での値に換算する。続いて、特許文献1に開示された特性評価装置は、換算されたI−V特性のデータを短絡電流Iscと開放電圧Vocとが1となるように正規化する。
換算されたI−V特性のデータの短絡電流Iscと開放電圧Voc、すなわち、換算された電流と電圧との値の最大値を1とすると、最大値以外の各値は、最大値と自らの値との比率に応じた値となる。しかしながら、特許文献1に開示された特性評価装置は、測定したI−V特性を正規化するために、換算された電流及び電圧の最大値以外の各値を求める必要があり、手間と時間がかかるという課題がある。
また、特許文献1に開示された特性評価装置は、正規化されたI−V特性と、予めメモリに格納した正常、断線、短絡等の場合のI−V特性とを比較し、正規化されたI−V特性と最も差分の少ないI−V特性を選択することにより、評価対象の太陽電池モジュールの状態を判定する。
正規化されたI−V特性と、予めメモリに格納した正常、断線、短絡等の場合のI−V特性との差分を求めるためには、例えば、最小二乗法を用いて差分を計算することとなる。しかし、差分を求めるための計算は計算量が多く煩雑であるため、正規化されたI−V特性と、予めメモリに格納した正常、断線、短絡等の場合のI−V特性との比較を、容易に行うことができないという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、異なる条件下で測定されたI−V特性の正規化及び比較を容易にできるようにすることを目的とする。
本発明に係る太陽電池の検査装置は、
直列に接続された複数の太陽電池モジュールから構成された太陽電池ストリングの出力電流と出力電圧とを測定して得られた複数対の電流値および電圧値を正規化し、前記電流値と前記電圧値との正規化値に基づいて数列を生成するデータ正規化部と、
正規化された、前記電流値および前記電圧値に関する電流電圧特性波形を正常タイプと複数の異常タイプの何れかに分類するように構築されたニューラルネットワークを含み記ニューラルネットワークに前記データ正規化部により生成された数列を入力し、該電流電圧特性波形の何れかのタイプに分類させるデータ判定部と、
を備え、
前記データ正規化部は、前記電圧値の正規化値のうち、予め定められた値に最も近い前記電圧値の正規化値に対応する、前記電流値の正規化値から前記数列を生成する、ことを特徴とする。
本発明によれば、太陽電池ストリングの出力電流と出力電圧とを測定して得られた複数対の電流値および電圧を正規化し、電値と電との正規化値に基づいて生成された数列をニューラルネットワークに入力し分類することができるため、異なる条件下で測定されたI−V特性波形の正規化及び比較を容易にすることができる。
本発明の実施の形態に係る検査装置の検査対象となる太陽光発電所の概要図である。 図1に示した太陽光発電所の接続箱の構成図である。 実施の形態に係る検査装置の構成図である。 実施の形態に係る検査装置のハードウエア構成の一例を示す図である。 実施の形態に係る検査装置による電流電圧特性の測定方法を説明するための図である。 実施の形態に係る電流電圧特性の測定方法の一例を説明するための等価回路図である。 実施の形態に係る検査装置による電流電圧特性の実測データの一例を示す図である。 実施の形態に係るI−V特性波形を正規化の手法を説明するための実測値の一例を示す図であり、(a)は実測値を示す図、(b)は実測値の最大値を示す図である。 実施の形態に係るI−V特性波形を正規化の手法を説明するための実測値のI−V特性波形の一例を示す図である。 実施の形態に係るI−V特性波形を正規化の手法を説明するための正規化値の一例を示す図である。 実施の形態に係るI−V特性波形を正規化の手法を説明するための正規化値のI−V特性波形の一例を示す図である。 図8Cに示した正規化値から数列を生成する方法を説明するための図である。 図8Eに示した数列を用いたI−V特性波形を示す図である。 図7に示した電流電圧特性の実測データを正規化した正規化データの一例を示す図である。 図9Aに示した正規化データから生成した数列の一例を示す図である。 実施の形態に係る正規化データの分類例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る検査装置のデータ判定部に構築されるニューラルネットワークの構成図である。 図11に示すニューラルネットワークの学習処理のフローチャートである。 図11に示すニューラルネットワークの教師データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る検査装置の検査処理のフローチャートである。 (A)と(B)は、本発明の実施の形態に係る検査装置の表示部の画面表示の一例を示す図である。 変形例に係る検査装置を説明するための図であり、(A)は、記憶部に記憶されているタイプと要因候補と対処方法の候補の対応関係を例示する図、(B)は、タイプと要因候補と対処方法の候補を表示部に表示した一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る太陽電池の検査装置と検査方法について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る検査装置は、検査対象の太陽電池の電流電圧特性を測定し、ニューラルネットワークで分析することにより、その電流電圧特性を正常パターンと複数の異常パターンのいずれかに分類することにより、太陽電池の正常と異常とを判別し、異常の場合には、異常の要因の特定を容易化する検査装置である。
まず、本実施の形態の検査装置より検査する対象の太陽光発電所の概要を、図1を参照しつつ説明する。図示するように、太陽光発電所100は、太陽光を受けて発電する太陽電池モジュール1と、接続箱2と、太陽電池モジュール1で発電した発電電力を系統電力に変換するPCS(Power Conditioning Subsystem)3とを備える。また、太陽光発電所100は、接続箱2とPCS3とを介して、電力系統4に接続している。
太陽電池モジュール1は、光エネルギーを光電効果により電気エネルギーに変換するエネルギー変換素子である。太陽電池モジュール1の種類は、シリコン系、化合物半導体系、有機薄膜、色素増感型、量子ドット型等、いずれでもよい。太陽電池モジュール1は、複数個が直列に接続されている。太陽電池モジュール1が複数個直列に接続されたものを太陽電池ストリングという。この実施の形態では、太陽光発電所100は、第1太陽電池ストリング10a、第2太陽電池ストリング10b、第3太陽電池ストリング10c、第4太陽電池ストリング10dの4つの太陽電池ストリングを含んでいる。各太陽電池ストリング10a〜10dは、4つの太陽電池モジュール1を直列に接続して構成されている。
第1太陽電池ストリング10aは、プラス側配線230aとマイナス側配線231aとを備える。同様に、第2太陽電池ストリング10bは、プラス側配線230bとマイナス側配線231bとを備える。第3太陽電池ストリング10cは、プラス側配線230cとマイナス側配線231cとを備える。第4太陽電池ストリング10dは、プラス側配線230dとマイナス側配線231dとを備える。以下、第1太陽電池ストリング10a〜第4太陽電池ストリング10dを総称して、太陽電池ストリング10と称し、プラス側配線230a〜230dを総称して、プラス側配線230と称し、マイナス側配線231a〜231dを総称して、マイナス側配線231と称する。
第1太陽電池ストリング10a〜第4太陽電池ストリング10dはそれぞれ、プラス側配線230とマイナス側配線231により、接続箱2に接続されている。
接続箱2は、図2に示すように、PCS3に接続されたプラス側内部配線21a及びマイナス側内部配線21bと、プラス側内部配線21a及びマイナス側内部配線21bに接続された開閉器22a、22b、22c、22dとを備える。開閉器22aは、開閉器接続端子部23aを備える。同様に、開閉器22bは開閉器接続端子部23bを備え、開閉器22cは開閉器接続端子部23cを備え、開閉器22dは開閉器接続端子部23dを備える。以下、開閉器22a〜22dを総称して、開閉器22と称し、開閉器接続端子部23a〜23dを総称して、開閉器接続端子部23と称する。
各開閉器22は、内部に、開閉器接続端子部23のプラス側端子と接続箱2のプラス側内部配線21aとの電気的接続と電気的遮断とを切り換えるプラス側スイッチ、及び、開閉器接続端子部23のマイナス側端子と接続箱2のマイナス側内部配線21bとの電気的接続と電気的遮断を切り換えるマイナス側スイッチを備えている。プラス側スイッチとマイナス側スイッチは連動して動作する。ここで、接続箱2のプラス側内部配線21aと接続箱2のマイナス側内部配線21bとを総称して、内部配線21と称する。
また、開閉器接続端子部23aのプラス側端子には、第1太陽電池ストリング10aのプラス側配線230aが接続され、開閉器接続端子部23aのマイナス側端子には、第1太陽電池ストリング10aのマイナス側配線231aが接続される。開閉器接続端子部23bのプラス側の端子には、第2太陽電池ストリング10bのプラス側配線230bが接続され、開閉器接続端子部23bのマイナス側の端子には、第2太陽電池ストリング10bのマイナス側配線231bが接続される。開閉器接続端子部23cのプラス側の端子には、第3太陽電池ストリング10cのプラス側配線230cが接続され、開閉器接続端子部23cのマイナス側の端子には、第3太陽電池ストリング10cのマイナス側配線231cが接続される。開閉器接続端子部23dのプラス側の端子には、第4太陽電池ストリング10dのプラス側配線230dが接続され、開閉器接続端子部23dのマイナス側の端子には、第4太陽電池ストリング10dのマイナス側配線231dが接続される。
次に、上記構成を有する太陽光発電所100を検査するための検査装置5について説明する。
まず、検査装置5の構成を、図3を参照しつつ説明する。図示するように、検査装置5は、電流電圧特性を測定する測定部51と、データを保存する記憶部52と、データを処理する処理部53と、表示用データを生成する表示用データ生成部54と、表示用データを表示する表示部55とを備える。
測定部51は、プラス側測定端子50a及びマイナス側測定端子50bを介して開閉器接続端子部23に接続され、各太陽電池ストリング10の電流電圧特性波形(I−V特性波形)を測定する。測定部51は、測定した電流電圧特性を示す測定データを記憶部52に保存する。なお、測定部51による電流電圧特性の測定方法については、詳細を後述する。
また、測定部51は、現在時刻を計時するタイマ、日射の強度を測定する日射計、太陽電池モジュール1の温度を測定するモジュール温度計、外気温度を測定する外気温度計等を測定するセンサを備える。
記憶部52は、測定データ521と、係数データ522と、判定結果データ523とを記憶する。測定データ521は、測定部51で測定された検査対象の太陽電池ストリング10の電流電圧特性を示す測定データ、すなわち、電圧と電流の実測値のデータである。係数データ522は、データ判定部532でのニューラルネットワークの構築に使用される各ニューロンの入力データの重み付け係数であり、学習により設定されたデータである。判定結果データ523は、データ判定部532による判定処理の結果を示すデータであり、入力された電流電圧特性が正常パターンと7つの異常パターンのいずれに分類されるかを示すデータである。
処理部53は、測定データ521を正規化し、正規化値から数列を生成するデータ正規化部531と、測定データ521を正規化し生成した数列を判定するデータ判定部532とを備える。データ正規化部531は、記憶部52から測定データ521を読み出して正規化し、正規化値から数列を生成する。データ正規化部531の行う処理について、詳細は後述する。データ判定部532は、記憶部52から係数データ522を読み出し、係数データ522を用いてニューラルネットワークを構築する。データ判定部532は、データ正規化部531で正規化した測定データ521から生成した数列のデータを、構築したニューラルネットワークにより処理し、検査対象の太陽電池ストリング10の電流電圧特性が正常パターンと7つの異常パターンのいずれかに分類する。データ判定部532は、判定結果(分類したパターンを示すデータ)を、表示用データ生成部54に送信し、また、記憶部52に判定結果データ523として保存する。
表示用データ生成部54は、記憶部52から読み出した測定データ521、処理部53のデータ判定部532から送信される判定結果等を基に、表示用データを生成する。表示用データ生成部54は、生成した表示用データを、後述する表示部55に送信する。表示部55は、表示用データ生成部54から受信した表示用データを表示する。
次に、検査装置5のハードウエア構成を、図4を参照して説明する。図示するように、検査装置5は、ハードウエア的には、測定回路501と、記憶装置502と、メモリ503と、プロセッサ504と、表示コントローラ505と、表示装置506と、操作部507と、内部バス508とを備える。測定回路501と、記憶装置502と、メモリ503と、プロセッサ504と、表示コントローラ505と、操作部507とは、内部バス508により相互に接続されている。
測定回路501は、図3に示した測定部51を実現するための回路である。測定回路501は、抵抗負荷2端子方式、バイアス電圧方式、電子負荷方式等の電流電圧特性を測定できる各種測定回路、から構成される。なお、測定回路501から内部バス508に出力するデータは、デジタル形式のデータである。
記憶装置502は、図3に示した記憶部52を実現するための記憶装置である。記憶装置502には、プロセッサ504において実行される各種プログラム、各種データ等が保存されている。記憶装置502は、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)といった不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、などから構成される。
メモリ503は、プロセッサ504のワークメモリとして機能し、記憶装置502に保存された各種プログラムを、プロセッサ504により読み込まされる記憶素子である。また、メモリ503は、詳細は後述するが、プロセッサ504により、測定回路501で測定した実測値をプロットされる記憶素子でもある。メモリ503は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの、データを高速に書き込むことができる不揮発性または揮発性の半導体メモリ、から構成される。
プロセッサ504は、記憶装置502に保存された各種プログラムを、メモリ503に読み込ませ、実行する演算処理装置である。具体的には、プロセッサ504は、i)記憶装置502に記憶されている測定データ521を正規化し正規化値から数列を生成し、ii)係数データ522内の重み付け係数を用いてニューラルネットワークを構築し、iii)正規化した測定データ521から生成した数列のデータを構築したニューラルネットワークに投入して、正常パターンと7つの異常パターンのいずれかに分類する。プロセッサ504により、図3に示した処理部53が構成される。プロセッサ504は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro−processing Unit)等の演算処理装置、から構成される。
表示コントローラ505は、表示装置506を制御し、画像を表示させる。表示コントローラ505により、図3に示した表示用データ生成部54が実現される。表示コントローラ505は、ビデオカード、GPU(Graphics Processing Unit)、グラフィックボード等の映像信号出力装置、から構成される。
表示装置506は、表示コントローラ505により生成された画像を表示する。表示装置506により、図3に示した表示部55が実現される。表示装置506は、LCD(Liquid Crystal Display)装置、有機EL(Electro−Luminescence)パネル等の表示インターフェース装置、から構成される。操作部507は、検査者からの指示を検査装置5に入力する。操作部507は、各種スイッチ、キーボード、タッチパネル等の入力装置、から構成される。
検査装置5は、全体としては、ポータブルな携行可能なサイズに構成されており、機能的には、携帯可能な測定装置(テスタ)が測定した電流電圧特性を何れかのタイプに分類する機能を、ソフトウエア的に備えたものに相当する。
次に、太陽光発電所100を検査する手順について説明する。検査装置5による太陽電池モジュール1の検査は、太陽電池ストリング10単位で行う。検査の際、検査装置5を、太陽電池ストリング10に直接接続するのではなく、図5に示すように、開閉器22の開閉器接続端子部23に接続する。詳細には、開閉器接続端子部23のプラス側端子に検査装置5のプラス側測定端子50aを接続し、開閉器接続端子部23のマイナス側端子に検査装置5のマイナス側測定端子50bを接続する。このとき、開閉器22を、スイッチを開いた状態、すなわち、太陽電池ストリング10とPCS3とを電気的に遮断した状態に設定する。これにより、PCS3からの逆潮流、ノイズの入力等を防ぐことができる。
次に、検査対象の太陽電池ストリング10の電流電圧特性を測定する。この測定動作を、検査装置5の測定部51を抵抗負荷2端子方式の測定回路により構成した場合を例に、図6を参照して説明する。
図6に、太陽電池ストリング10を構成する太陽電池の等価回路と、この等価回路に接続された測定部51を構成する抵抗負荷2端子方式の測定回路とを示す。図示するように、太陽電池ストリング10の等価回路と測定部51とは、接続端子Ta、Ta’を介して接続されている。太陽電池の等価回路は、並列に接続された直流定電流源DC、ダイオードD及び並列抵抗Rshと、この並列回路に直列に接続された直列抵抗Rsとにより示される。また、測定部51を構成する抵抗負荷2端子方式の測定回路は、直列に接続された可変抵抗511と電流計512と、可変抵抗511と電流計512の直列回路に並列に接続された電圧計513から構成される。
抵抗負荷2端子方式は、可変抵抗511の抵抗値をゼロから最大値(無限大=開放)まで変化させた時の電圧値と電流値を電圧計513と電流計512で測定することにより、太陽電池ストリング10の出力電流と出力電圧の関係、即ち、電流電圧特性を得る方式である。
ここで、直流定電流源DCとダイオードDと並列抵抗Rshの並列回路にかかる電圧(動作電圧)をViとする。また、太陽電池への入射光の強度にほぼ比例する直流定電流源DCの出力電流の電流値をIphとする。
太陽電池はp−n接合を持つダイオードであるため、内部損失が発生する。この内部損失は、電圧Viに応じて生じるダイオードDを流れる電流値Idで表すことができる。また、太陽電池のp−n接合面の不整合等により接合面の表面に漏れ電流が発生する。この漏れ電流は、電圧Viに応じて生じる並列抵抗Rshに流れる電流Ishで表すことができる。太陽電池ストリング10の等価回路に流れる出力電流Iは、直流定電流源DCの電流値Iphから、内部損失Idと漏れ電流Ishとを引いた値となる。すなわち、出力電流I=Iph−Id−Ishとなる。
ここで、電圧Viをp−n接合部の接合電圧に相当するものとする。直列抵抗Rsには出力電流Iが流れる。このため、接続端子Ta、Ta’間に生じる出力電圧Vは、電圧Viから、直列抵抗Rsと出力電流Iとの積を引いた値となる。すなわち、出力電圧V=Vi−I・Rsとなる。
測定部51の電流計512と電圧計513は、この出力電流Iの電流値と出力電圧Vの電圧値とを測定する。ここで、可変抵抗511の抵抗値が0であれば、電流計512で測定される電流値は最大値となり、電圧計513で測定される電圧値はゼロとなる。一方、可変抵抗511の抵抗値が最大値(無限大=開放)であれば、電流計512で測定される電流値はゼロとなり、電圧計513で測定される電圧値は出力電圧Vと等しく、最大となる。
可変抵抗511の抵抗値をゼロから最大値まで変化させた時に測定した電圧値Vと電流値Iとを、縦軸を電流[A]、横軸を電圧[V]とするグラフにプロットすることにより、図7に示すような、電流値と電圧値の実測値の変化を示したグラフが得られる。このI−Vカーブは、太陽電池ストリング10の電流電圧特性を示すものである。このI−Vカーブを、以後、I−V特性波形と称する。
I−V特性波形は、太陽電池ストリング10を構成する太陽電池モジュール1の枚数、太陽電池モジュール1の種類、太陽電池モジュール1への日射強度等の条件によって変化する。このため、図7に示すデータ1〜3のように、I−V特性波形の形状、最大電圧値及び最大電流値の範囲等が異なるものとなる。したがって、実測値に基づくI−V特性波形を基にして、異なる条件下で測定された電流電圧特性波形を単純に比較することは難しい。そこで、検査装置5は、I−V特性波形を正規化し、正規化した値から数列を生成することにより、異なる条件下で測定されたI−V特性波形を容易に比較できるようにする。
まず、I−V特性波形の正規化する手法について、具体例を用いて以下に説明する。例えば、図6に示した測定部51の可変抵抗511の抵抗値を、ゼロから最大値まで1/29オームずつ変化させていき、その場合に測定した電圧値Vと電流値Iとを図8A(a)に示す。また、この場合のI−V特性波形を図8Bに示す。図8A(a)に示すように、測定した電圧値Vは、最小値0[V]から最大値413[V]であり、測定した電流値Iは、最小値0[A]から最大値9[A]である。測定した電圧値Vと電流値Iとを、それぞれの最大値を基に正規化する。
測定した電圧値Vと電流値Iとの、それぞれの最大値を取得する。ここでは、図8A(b)に示すように、測定した電圧値Vの最大値は413[V]、電流値Iの最大値は9[A]である。続いて、測定した電圧値Vの各値を電圧値Vの最大値で割る。例えば、図8Cに示すように、測定した電圧値Vの値が0[V]であれば、最大値413[V]で割った値は0となる。また、測定した電圧値Vの値が7[V]であれば、最大値413[V]で割った値は0.01694となり、測定した電圧値Vの値が15[V]であれば、最大値413[V]で割った値は、0.03632となる。以下では、測定した電圧値Vを電圧値Vの最大値で割った値を、電圧の正規化値Vnと呼ぶ。
次に、測定した電流値Iの各値を電流値Iの最大値で割る。例えば、図8Cに示すように、測定した電流値の値が9[A]であれば、最大値9[A]で割った値は1となる。また、測定した電流値Iの値が8[A]であれば、最大値9[A]で割った値は0.888889となり、測定した電流値Iの値が7[A]であれば、最大値9[A]で割った値は0.777778となる。以下では、測定した電流値Iを電流値Iの最大値で割った値を、電流の正規化値Inと呼ぶ。
電圧の正規化値Vnと電流の正規化値InとのI−V特性波形を、図8Dに示す。電圧の正規化値Vnと電流の正規化値Inは、それぞれ最大値を1、最小値を0としている。この電圧の正規化値Vnと電流の正規化値Inの一方の値に基づいて定められた割合に応じて、他方の値を用いて数列を生成する。ここでは、電圧の正規化値Vnに基づいて定められた割合に応じて、電流の正規化値Inを用いて数列を生成するものとする。
電圧の正規化値Vnの最大値に対する割合を示す値を、以下では電圧%値と呼ぶ。電圧%値は、電圧の正規化値Vnの最小値を0%、最大値を100%とし、その他の10%、20%等の設定値を任意に定められるものである。
例えば、図8Eに示すように、電圧%値を0%から100%まで10%刻みで設定したとする。この場合、電圧の正規化値Vnの最小値0を電圧%値の0%、最大値1を電圧%値の100%とする。そして、電圧%値の10%から90%は、各%に対して最も近しい値を電圧の正規化値Vnから取得する。例えば、図8Eに示すように、電圧%値の10%であれば、一番近しい値として電圧の正規化値Vnの0.104116を選択し、電圧%値の20%であれば、一番近しい値として電圧の正規化値Vnの0.191283を選択する。
電圧%値に対応する電流の正規化値Inを取り出す。例えば、図8Eに示すように、電圧%値の0%から60%では、電流の正規化値Inは1であり、電圧%値の70%では電流の正規化値Inは、0.888889である。このようにして電圧%値の0%から100%に対応する電流の正規化値Inを取り出し、電流の正規化値Inの数列を生成する。生成した電流の正規化値Inの数列の各値は、後述するニューラルネットワークの入力層に入力される値である。また、生成した電流の正規化値Inの数列を用いたI−V特性波形を、図8Fに示す。このI−V特性波形では、電流の正規化値Inを縦軸、電圧%値を横軸としている。
このように、測定した電圧値Vと電流値Iとの各値を、それぞれの最大値で割って正規化し、さらに電圧の正規化値Vnの最大値に対する割合を示す電圧%値に対応する電流の正規化値Inを取り出して電流の正規化値Inの数列を生成することにより、電圧Vと電流Iとの2次元データであるI−V特性波形を、1次元の数列として表現することができる。そして、この数列の値を用いて比較をすることにより、異なる条件のもとで測定された複数のI−V特性波形を同じ条件下で容易に比較することができる。
図7に示したデータ1〜3の電流値と電圧値に対して、上述の手法を適用し数列を生成する。まず、データ1〜3のそれぞれにおいて、測定した電圧V及び電流Iの各値を測定した電圧V及び電流Iの最大値で割って正規化し、電圧の正規化値Vn及び電流の正規化値Inを求める。求めた電圧の正規化値Vn及び電流の正規化値InによるI−V特性波形を、図9Aに示す。続いて、電圧の正規化値Vnと電流の正規化値Inの一方の値に基づいて定められた割合に応じて、他方の値を用いて数列を生成する。ここでは、電圧の正規化値Vnに基づいて定められた割合に応じて、電流の正規化値Inを用いて数列を生成するものとする。
例えば、図9Bに示すように、電圧%値を0%から100%まで10%刻みで設定したとする。この場合、電圧の正規化値Vnの最小値0を電圧%値の0%、最大値1を電圧%値の100%とする。この電圧%値に対応する電流の正規化値Inを、図9Aから取り出し電流の正規化値Inの数列を生成する。生成したデータ1〜3の各数列から、図9Bに示すようなI−V特性波形を得ることができる。このように実測値を正規化し、正規化値から数列を生成することにより、異なる条件のもとで測定された複数のI−V特性波形を容易に比較することができる。
このI−V特性波形の波形形状は、太陽電池モジュール1または太陽電池ストリング10の異常の有無及び異常の事象または要因に応じて変化する。そして、太陽電池モジュール1または太陽電池ストリング10が正常である場合、太陽電池ストリング10の直列抵抗に異常が有る場合、太陽電池ストリング10に備えた太陽電池モジュール1のうち1枚が壊れている場合等、それぞれの状況に応じてI−V特性波形の波形形状は概ね似た形状の波形となる。すなわち、それぞれの状況に応じて、I−V特性波形は類似する特徴を持った波形となる。
そこで、検査装置5は、太陽電池モジュール1または太陽電池ストリング10の異常の有無及び異常の事象または要因に応じたI−V特性波形の特徴を基にして、測定対象となる太陽電池ストリング10で測定したI−V特性波形を分類し、この分類結果から測定対象となる太陽電池ストリング10の異常の有無及び異常の事象または要因を判定できるようにする。
検査装置5は、詳細は後述するが、図3に示した処理部53のデータ判定部532に構築したニューラルネットワークにより、測定したI−V特性波形を分類する。このニューラルネットワークを構築するためには、ニューラルネットワークの中間層、出力層に対して重み付け係数を定める必要が有る。本実施の形態では、この重み付け係数を、ニューラルネットワークにI−V特性波形の特徴を学習させることにより定める。
ニューラルネットワークにI−V特性波形の特徴を学習させるためには、答えが明らかとなった正規化された測定データが必要である。この答えが明らかとなった正規化された測定データを、以下では教師データと呼ぶ。本実施の形態においては、この教師データを過去に測定した複数のI−V特性波形のデータを基にして作成する。
教師データの作成は、まず、過去に測定した複数のI−V特性波形のデータを、上述した手法により正規化し、数列を生成する。生成した数列のデータに対してクラスタ分析を行い、I−V特性波形の持つ特徴ごとのグループに分ける。このクラスタ分析は、似たものを集める方法であり、階層的クラスタ分析、非階層クラスタ分析がある。ここでは、例えば、4000個のI−V特性波形のデータを階層的クラスタ分析し、I−V特性波形の特徴ごとのグループに分ける。そして、最終的に、全体を8つグループの分けるものとする。
この全体を8つグループに分類した結果の一例を図10に示す。グループ分けは、正規化されたI−V特性波形から生成された数列相互のユークリッド距離と、故障の状況と原因との関係から求めたものである。この8つのグループの名称を、Type1〜8とする。図10に示した各パターンは、各タイプ(グループ)に属するI−V特性波形の平均値を示す。
ここで、Type2は正常タイプ、即ち、正常な太陽電池ストリングのI−V特性波形であり、Type1、3〜8は異常タイプ、即ち、何らかの異常を持つ太陽電池ストリング10のI−V特性波形である。具体的には、Type1は、全体的に並列抵抗が低下している傾向を示すパターンである。Type3は、全体的に直列抵抗が増加している傾向を示すパターンである。Type4は、太陽電池ストリング中に不具合のあるモジュールが含まれているパターンである。Type5は、Type3よりも直列抵抗が増加している傾向を示すパターンである。Type6及びType8は、出力電圧がほぼ得られない傾向を示すパターンである。Type7は、太陽電池ストリングの一部に高抵抗セルがある状態を示すパターンである。
ここで、図3に示した検査装置5のデータ判定部532に構築されるニューラルネットワークNNの一例を、図11に示す。このニューラルネットワークNNは、入力層と、1層の中間層と、出力層を備える。ここで、要素iまたはIは入力層、要素hまたはHは中間層、要素oまたはOは出力層を示すものとする。入力層にはn個のニューロンNI1〜NInが配置され、n個の入力Di1〜Dinを入力する。入力層の第j(1≦j≦n)のニューロンNIjは、入力Dijをそのまま出力する。このため、ここでは、入力層の第jのニューロンNIjの出力をDijを表現するとする。
中間層にはx個のニューロンNH1〜NHxが配置される。中間層の各ニューロンには、入力層の全て(n個)ニューロンの出力Di1〜Dinが供給される。中間層の第xのニューロンNHxには、係数h11〜hxnが割り当てられている。第xのニューロンNHxは、入力層の各ニューロンからの入力Dijと係数hxjとの積の総和を求め、総和を示すデータを出力する。具体的には、中間層の第xのニューロンNHxは、入力層の各ニューロンからの入力Dij(i1〜in)と係数hxj(hx1〜hxn)との積の総和Σhxj・Dij(j=1〜n)を求め、この総和を示すデータDhxを出力する。
出力層にはy個のニューロンNO1〜NOyが配置される。出力層の各ニューロンには、中間層の全て(x個)のニューロンNH1〜NHxの出力Dh1〜Dhxが供給される。出力層の第yのニューロンNOyには、係数oy1〜oykが割り当てられている。第yのニューロンNOyは、中間層の各ニューロンからの入力Dhxと係数oykとの積の総和を求める。第yのニューロンNOyは、求めた総和と閾値とを比較し、総和が閾値以上であれば「1」を、総和が閾値未満であれば「0」を、ニューロンの出力として出力する。具体的には、出力層の第yのニューロンNOyは、中間層の各ニューロンからの入力Dhx(Dh1〜Dhx)と係数oyk(oy1〜oyk)との積の総和Doy=Σoyk・Dhk(k=1〜x)を求める。第yのニューロンNOyは、求めた総和Doyと閾値Thとを比較し、総和Doyが閾値Th以上であれば、ニューロンの出力を「1」とし、閾値Th未満であればニューロンの出力を「0」とする。
このニューラルネットワークにおける中間層のx個のニューロンNH1〜NHxそれぞれについて、重み付け係数[h11〜h1n,・・・,hx1〜hxn]と、出力層のニューロンの重み付け係数[o11〜o1x,・・・,oy1〜oyx]を、ニューラルネットワークに教師データを学習させて生成する。
ニューラルネットワークにおける学習とは、入力層に入力したデータに対する結果を出力層から出力することができる最適な重み付け係数を、各ニューロンに設定することである。このため、まず、入力層のニューロンの数と、出力層のニューロンの数を定める必要がある。
ここでは、入力層に入力するデータを、上述の図8Aから図8Fを示して説明した手法により、測定したI−V特性波形のデータから求められた電圧%値に対応する電流の正規化値Inから生成された数列の各値とする。具体的には、まず、データ正規化部531により、測定したI−V特性波形のデータを正規化し、電圧の正規化値Vnを求める。続いて、データ正規化部531は、電圧の正規化値Vnを最小値と最大値を含んで29個に分割する。分割した電圧の正規化値Vnの値について、最小値を0%、最大値を100%とし、その他の値を近似する割合とし、最小値と最大値を含んで29個の電圧%値を求める。この電圧%値に対応する電流の正規化値Inから数列を生成し、この数列の各値を入力層に入力する。したがって、入力層のニューロンの数は29となる。また、そのI−V特性波形が属するType1〜8に対応する結果を出せるようにするものとする。したがって、出力層のニューロンの数は8となる。以上のことから、n=29、y=8となる。
本実施の形態においては、ニューラルネットワークの学習は、検査装置5の外にある任意の外部のコンピュータで行うものとする。そして、外部のコンピュータで求めた重み係数を記憶部52に係数データ522として保存するものとする。
次に、ニューラルネットワークの学習の手順を、図12に示す学習処理のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、事前処理として、様々な太陽電池ストリング10の実測されているI−V特性波形の測定データについて、その測定データが得られたときの太陽電池ストリング10が正常であったか異常であったかを分析し、異常であった場合には、その原因を分析し、I−V特性波形をType1〜8のいずれに該当するのかを判別する。この処理を繰り返し、4000個のI−V特性波形にTypeを割り当てる分析処理を行う。次に、分析結果、即ち、4000対のI−V特性波形とTypeをコンピュータに登録する(ステップS1)。
次に、コンピュータ上で、学習処理を開始する。まず、各I−V特性波形を上述の手法により正規化する(ステップS2)。次に、各正規化されたI−V特性波形からn個の入力データを求める。ここで求められる入力データは、上述した、29個の電圧%値に対応する電流の正規化値Inから求められた数列の各値である。求められた入力データを、Typeと対応付けて、図13に例示する教師データを生成する(ステップS3)。
次に、ニューラルネットワークの中間層と出力層の各ニューロンの重み付け係数の初期値を設定する(ステップS4)。
次に、1つ目の教師データ読み込み(ステップS5)、誤差逆伝搬(Back Propagation)法を用いて、各ニューロンの重み係数を更新する(ステップS6)。続いて、全ての教師データについての学習処理を終了したか否かを判定する(ステップS7)。未処理の教師データが残っていれば(ステップS7;NO)、ステップS5に戻り、次の教師データについて誤差逆伝搬処理を実行する。一方、ステップS7で、全ての教師データについて学習処理が終了していると判別されれば(ステップS7;YES)、その時点の、中間層と出力層の各ニューロンの重み付け係数をコンピュータの記憶部に保存する(ステップS8)。
このようにして生成された各ニューロンの重み付け係数は、図3に示した測定部51による測定を行う前に、予め検査装置5の記憶部52に係数データ522として保存される。
次に、任意の太陽電池ストリング10を検査する方法を、図14に示す検査処理のフローチャートを参照しつつ説明する。この検査処理のプログラムは、図3に示す記憶部52、図4に示す記憶装置502に保存されている。検査処理のプログラムは、太陽電池ストリング10の検査開始前にプロセッサ504によりメモリ503に読み出される。読み出されたプログラムは、プロセッサ504により実行される。
まず、検査者は、図5に示したように、検査対象の太陽電池ストリング10に接続された開閉器22のスイッチを開いた状態、すなわち、太陽電池ストリング10とPCS3とを接続しない状態とする。次に、開閉器接続端子部23に検査装置5のプラス側測定端子50aとマイナス側測定端子50bを接続する。
続いて、図6に示した可変抵抗511の抵抗値を最大値から0まで徐々に変化させる。このときの、電流計512の測定値と電圧計513の測定値をメモリ503上にプロットする。また、図示せぬ時計及びセンサにより、測定日時、日射強度、モジュール温度、外気温、動作電圧Vocなどを測定する。測定部51は、測定したI−V特性波形と測定日時等のデータを測定データ521として記憶部52に保存する。
続いて、検査者は、図4に示した操作部507を介して、プロセッサ504に検査を指示する。この指示に応答して、プロセッサ504は、図14に示す検査処理を開始し、処理部53として動作を開始する。まず、処理部53のデータ正規化部531は、記憶部52から測定データ521を読み出し、正規化する(ステップS11)。データ正規化部531は、正規化した測定データからニューラルネットワークに入力するため入力データDi1〜Di29を求める(ステップS12)。ここで求められる入力データDi1〜Di29は、上述した、電圧%値に対応する電流の正規化値Inから生成された数列の各値である。データ正規化部531は、求めた入力データDi1〜Di29をデータ判定部532に提供する。データ判定部532は、記憶部52から係数データ522を読み出す。データ判定部532は、係数データ522を中間層、出力層の各層のニューロンに設定し、図11に示したニューラルネットワークを構築する(ステップS13)。
データ判定部532は、データ正規化部531から受信した入力データDi1〜Di29を、ニューラルネットワークに入力し、出力層のいずれのニューロンが発火するか判別する(ステップS14)。
より詳細に説明すると、データ判定部532は、中間層の第1のニューロンNH1に関し、重み係数h1jと入力データDi1〜Di29(j=1〜n)の積とその総和Dh1=Σh1j*Dijを求める。続いて、データ判定部532は、中間層の第2のニューロンの重み係数h2jと入力データDi1〜Di29との積とその総和Dh2=Σh2j*Dijを求める。以後、同様の動作を行って、中間層の第xのニューロンの重み係数hxjと入力データDi1〜Di29との積とその総和Dhx=Σhxj*Dijを求める。続いて、データ判定部532は、出力層の第1のニューロンNO1に関し、重み係数o1kと入力データDh1〜Dhx(k=1〜x)の積とその総和Do1=Σo1k*Dhkを求める。続いて、データ判定部532は、出力層の第2のニューロンNO2に関し、重み係数o2kと入力データDh1〜Dhxの積とその総和Do2=Σo2k*Dhkを求める。以後、同様の動作を行って、出力層の第8のニューロンの重み係数o8kと入力データDh1〜Dh29との積とその総和Do8=Σo8k*Dhkを求める。
続いて、データ判定部532は、出力層の第1〜第8のニューロンが総和Do1〜Do8と閾値Thとを比較し、閾値以上の総和が得られたニューロンの出力を「1」、閾値未満の総和が得られたニューロンの出力を「0」とする。「1」を出力したニューロンに割り当てられているTypeが今回の検査対象となった太陽電池ストリング10の状態に相当する。データ判定部532は、判別したTypeに相当する異常の有無及び異常の事象または要因を記憶部52の判定結果データ523に保存する。また、データ判定部532は、判別したTypeの名称を、表示用データ生成部54に送信する。
表示用データ生成部54は、記憶部52に保存されている測定データ521を読み出す。表示用データ生成部54は、測定データ521に書き込まれている電流値及び電圧値を基にして、I−V特性波形を生成する。表示用データ生成部54は、生成したI−V特性波形と測定日時等のデータと、データ判定部532から受信したTypeの名称とに基づいて、表示用データを生成する。表示用データ生成部54は、生成した表示用データを表示部55に送信する。表示部55は、受信した表示用データを表示する(ステップS15)。
表示部55に表示された表示用データの例を、図15(A)に示す。このように、I−V特性波形と、I−V特性波形の分類結果として判別したTypeとを一緒に示すことにより、検査者は、太陽電池ストリング10の異常の有無及び異常の事象または要因を容易に知ることができる。例えば、図15(A)に示す、分類結果のType1は、太陽電池ストリング10に備えた太陽電池モジュール1のうち1枚が壊れている場合に対応するものとする。この場合、検査者は、太陽電池モジュール1に異常があること、及び異常の事象または要因として、太陽電池ストリング10を構成する太陽電池モジュール1のうち1枚が壊れていることを容易に知ることができる。
また、表示用データ生成部54は、図15(A)に示す表示用データに加え、図15(B)に示すような、測定時の太陽電池ストリング10の状態を示すデータを、表示用データとして生成し、表示部55に表示させてもよい。
以上のように、実施の形態によれば、測定した電圧値Vと電流値Iとの各値を、それぞれの最大値で割って正規化し、さらに電圧の正規化値Vnの最大値に対する割合を示す電圧%値に対応する電流の正規化値Inを取り出して電流の正規化値Inの数列を生成することにより、電圧Vと電流Iとの2次元データであるI−V特性波形を、1次元の数列として表現することができる。そして、この数列の値を用いて比較をすることにより、異なる条件のもとで測定された複数のI−V特性波形を同じ条件下で容易に比較することができる。
本発明では、図14に示した検査処理のプログラムを、図5に示した記憶装置502に保存させるものとした。また、学習処理のプログラムを、ニューラルネットワークにおける機械学習を行うコンピュータの記憶部に保存させるものとした。これらのプログラムを、例えば、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納して配布できるようにしてもよい。このプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の各機処理を実現することができるコンピュータを構成してもよい。そして、各処理をOS(Operating System)とアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協同により実現する場合等には、アプリケーションのみを記録媒体に格納してもよい。
(変形例1)
上記の実施の形態においては、図15(A)、(B)に示すように、検査装置5は、I−V特性波形のTypeを判別して表示した。例えば、各Typeが太陽電池モジュール1の異常を示すタイプである場合には、I−V特性波形がそのようになる1又は複数の要因の候補と対応付けることが可能である。また、要因の候補がわかれば、対処方法の候補も特定しうる。
例えば、図16(A)に示すように、記憶部52にI−V特性波形のTypeと、要因の候補を示す要因情報と、対処方法の候補を示す対処情報とを対応付けて記憶しておく。表示用データ生成部54が、判別したTypeを表示又は報知する際に、対応する要因の候補及び/又は対処方法の候補を記憶部52から読み出し、実測値から求めたI−V特性波形及びI−V特性波形が属するTypeともに、図16(B)に示すように、表示部55に表示するようにしてもよい。
また、検査者が、表示部55に表示した要因の候補を選択すると、選択した要因に応じた対処方法の候補のみが表示されるようにしてもよい。
また、対処方法の候補には、例えば、セルの抵抗値の測定、不具合のある結線箇所の特定等、検査者が現場で直ぐに対応可能な対処方法と、不具合のあったセルの交換、セル同士の結線のやり直し等の検査者が現場で直ぐに対応できない対処方法等、複数種類の対処方法に分けて設定してもよい。この場合、対処方法の候補として、対処方法の種類ごとに表示部55に表示してもよい。また、表示する対処方法の種類は、全て又は一部でもよい。
また、山間部又は休耕地等の地面、都市部の工場又は家屋の屋根、海岸付近等、太陽電池モジュール1を設置した場所、設置した周囲の環境等により生じる固有の状況に応じて対処方法の候補を設定し、設置した場所等に応じた対処情報として記憶部52に記憶してもよい。例えば、太陽電池モジュール1を、山間部又は休耕地等の地面上に設置した場合には、草、樹木等の陰により出力電圧の低下が生じうる。このため、太陽電池モジュール1を、対処方法の候補として、樹木の枝の剪定、草の除去等を設定し、山間部、休耕地等の地面上に配置した場合の対処情報として記憶部52に記憶する。そして、検査対象となる太陽電池モジュール1が設置された場所等に応じて、該当する対処情報を検査者により選択できるようにしても良い。
(変形例2)
上記の実施の形態においては、データ判定部532に構築するニューラルネットワークに設定するための重み付け係数を外部のコンピュータでニューラルネットワークに学習させて生成し、この生成した係数を記憶部52に係数データ522として保存するものとした。これに限らず、検査装置5の中に、ニューラルネットワークに設定するための係数を生成する学習部を設けてもよい。そして、学習部で生成した係数を、該学習部から記憶部52に係数データ522として保存させてもよい。
(変形例3)
上記の実施の形態においては、ニューラルネットワークNNを、プロセッサ504内にデータ処理により仮想的に構築する例を示したが、ニューラルネットワークNNを回路で構成して配置し、プロセッサ504が重み付け計数の設定を行うように構成することも可能である。
(変形例4)
上記の実施の形態においては、ニューラルネットワークを3層構造と、入力層のニューロン数nを29、出力層のニューロン数yを8としたが、これらの数値は任意に変更可能である。また、中間層(隠れ層)の層数は2以上でもよい。
(変形例5)
上記の実施の形態においては、検査装置5は、表示部55を備えるものとした。これに限らず、表示部55は外付けされる表示装置であってもよい。外付けされる場合、表示部55としては、外付けされる表示装置へのデータ出力端子が相当する。なお、外付けされる表示部55は、表示用データ生成部54で生成される表示用データを表示することができれば、どのようなものであって良い。
(変形例6)
上記の実施の形態においては、検査装置5は、太陽電池ストリング10単位で電流電圧特性波形を測定するものとした。これに限らず、太陽電池モジュール単位等、どのような単位で電流電圧特性波形を測定してもよい。
(変形例7)
上記の実施の形態においては、図15(A)、(B)に示すように、検査装置5は、I−V特性波形のTypeを判別して表示した。これに限らず、I−V特性波形のTypeに対応する要因を予め定めておき、判別したTypeと要因とを一緒に表示部55に表示してもよい。また、判別したTypeを表示せずに要因だけを表示部55に表示してもよい。
(変形例8)
上記の実施の形態においては、電圧%値に、0%から100%まで10%刻みの等間隔の割合、または、最小値と最大値を含んで29個に割った値から求める割合を設定するものとした。これに限らず、電圧%値として任意の割合を設定してもよい。例えば、電圧%値に対応する電流の正規化値Inの変化が無い場合には、電圧%値とする割合の間隔を広くし、電圧%値に対応する電流の正規化値Inの変化がある場合には、電圧%値とする割合の間隔を狭くするようにしてもよい。このようにすることにより、I−V特性波形の形状の変化を細かく判定することができる。また、電圧%値の個数は、入力層のニューロン数nに合わせて、任意に変更可能である。
(変形例9)
上記の実施の形態においては、検査装置5には、太陽電池ストリング10のI−V特性波形の測定、測定データの正規化、正規化した測定データの分類、分類結果の表示データの作成の各機能が内蔵されている。これに限らず、測定データの正規化、正規化した測定データの分類、分類結果の表示データの作成の各機能を、検査装置5に外付け可能な外部機器に持たせ、検査装置5と協働するようにしてもよい。具体的には、図3に示した記憶部52の係数データ522及び判定結果データ523と、処理部53のデータ正規化部531及びデータ判定部532と、表示用データ生成部54とを外部機器に備える。外部機器は、検査装置5から測定データを取得し、測定データの正規化、正規化した測定データの分類、及び分類結果の表示データの生成を行う。そして、外部機器は、生成した分類結果の表示データを、図3に示した検査装置5の表示部55に表示させる。なお、外部機器は、生成した分類結果の表示データを、検査装置5に外付けされる表示装置に表示させるようにしてもよい。
検査装置5と外部機器との接続は、有線LAN(Local Area Network)、USB(Universal Serial Bus)等のケーブルを用いた有線接続、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)等による無線接続のどちらでもよい。また、検査装置5と外部機器とを合わせて検査システムとしてもよい。
(変形例10)
上記の実施の形態においては、検査装置5で太陽電池ストリング10のI−V特性波形の測定、測定データの正規化、正規化した測定データの分類、分類結果の表示を行っている。これに限らず、検査装置5で行われている測定データの正規化、正規化した測定データの分類、分類結果の表示を、携帯端末、PC(Personal Computer)等の端末で行うようにしてもよい。具体的には、図3に示した記憶部52の係数データ522及び判定結果データ523と、処理部53のデータ正規化部531及びデータ判定部532と、表示用データ生成部54とを端末に備える。端末は、検査装置5から測定データを取得し、測定データの正規化、正規化した測定データの分類、及び分類結果の表示データの生成をし、端末自身の表示部に生成した分類結果の表示データを表示する。
検査装置5と端末との接続は、有線LAN、USB等のケーブルを用いた有線接続、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)等による無線接続のどちらでもよい。また、検査装置5と端末とを合わせて検査システムとしてもよい。
(変形例11)
上記の実施の形態においては、図4に示した検査装置5のハードウエア構成では、測定回路501と、記憶装置502と、メモリ503と、プロセッサ504と、表示コントローラ505と、操作部507とを、内部バス508により相互に接続されるものとした。これに限らず、測定回路501と、記憶装置502と、メモリ503と、プロセッサ504と、表示コントローラ505と、操作部507とを、有線LAN、USB等のケーブルを用いた有線接続、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)等による無線接続により相互に接続されるようにしてもよい。
なお、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態と変形例によっては限定されない。本発明は特許請求の範囲に記載された技術的思想の限りにおいて、自由に応用、変形あるいは改良して、実施することができる。
1 太陽電池モジュール、2 接続箱、3 PCS、4 電力系統、5 検査装置、10 太陽電池ストリング、10a 第1太陽電池ストリング、10b 第2太陽電池ストリング、10c 第3太陽電池ストリング、10d 第4太陽電池ストリング、21 内部配線、21a プラス側内部配線、21b マイナス側内部配線、22、22a、22b、22c、22d 開閉器、23、23a、23b、23c、23d 開閉器接続端子部、50a プラス側測定端子、50b マイナス側測定端子、51 測定部、52 記憶部、53 処理部、54 表示用データ生成部、55 表示部、100 太陽光発電所、230、230a、230b、230c、230d プラス側配線、231、231a、231b、231c、231d マイナス側配線、501 測定回路、502 記憶装置、503 メモリ、504 プロセッサ、505 表示コントローラ、506 表示装置、507 操作部、508 内部バス、521 測定データ、531 データ正規化部、532 データ判定部

Claims (8)

  1. 直列に接続された複数の太陽電池モジュールから構成された太陽電池ストリングの出力電流と出力電圧とを測定して得られた複数対の電流値および電圧値を正規化し、前記電流値と前記電圧値との正規化値に基づいて数列を生成するデータ正規化部と、
    正規化された、前記電流値および前記電圧値に関する電流電圧特性波形を正常タイプと複数の異常タイプの何れかに分類するように構築されたニューラルネットワークを含み記ニューラルネットワークに前記データ正規化部により生成された数列を入力し、該電流電圧特性波形の何れかのタイプに分類させるデータ判定部と、
    を備え、
    前記データ正規化部は、前記電圧値の正規化値のうち、予め定められた値に最も近い前記電圧値の正規化値に対応する、前記電流値の正規化値から前記数列を生成する、
    太陽電池の検査装置。
  2. 前記データ判定部の出力する判定結果と、電流電圧特性波形とに基づいて表示用データを生成する表示用データ生成部と、
    前記表示用データ生成部により生成された表示用データを表示する表示部と、
    をさらに備える、
    請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
  3. 異常タイプとその異常タイプに属す電流電圧特性波形が発生する要因とを対応付けた要因情報を記憶する手段を備え、
    前記表示用データ生成部は、特定した異常タイプに対応する前記要因情報を表示用データに含める、
    請求項2に記載の太陽電池の検査装置。
  4. 異常タイプとその異常タイプに属す電流電圧特性波形が発生したときの対処方法とを対応付けた対処情報を記憶する手段を備え、
    前記表示用データ生成部は、特定した異常タイプに対応する前記対処情報を表示用データに含める、
    請求項2又は3に記載の太陽電池の検査装置。
  5. 前記ニューラルネットワークを構成するニューロンの重み付け係数は、前記データ判定部により前記ニューラルネットワークが構築される前に測定された前記電流値および前記電圧値に関する電流電圧特性波形を基に前記ニューラルネットワークの学習により設定された値である、
    請求項1から4の何れか1項に記載の太陽電池の検査装置。
  6. 直列に接続された複数の太陽電池モジュールから構成された太陽電池ストリングの出力電流と出力電圧とを測定する測定部と、
    前記測定部で測定された複数対の前記出力電流の電流値と前記出力電圧の電圧値とを正規化して正規化値を求め、前記電圧値の正規化値のうち、予め定められた値に最も近い前記電圧値の正規化値に対応する、前記電流値の正規化値から数列を生成するデータ正規化部と、正規化された、前記電流値および前記電圧値に関する電流電圧特性波形を正常タイプと複数の異常タイプの何れかに分類するように構築されたニューラルネットワークを含み、前記ニューラルネットワークに前記データ正規化部により生成された数列を入力し、該電流電圧特性波形の何れかのタイプに分類させるデータ判定部とを含む端末と、
    を備える検査システム。
  7. 直列に接続された複数の太陽電池モジュールから構成された太陽電池ストリングの出力電流と出力電圧とを測定して得られた複数対の電流値および電圧値を正規化し、前記電圧値の正規化値のうち、予め定められた値に最も近い前記電圧値の正規化値に対応する、前記電流値の正規化値から数列を生成し、
    正規化された、前記電流値および前記電圧値に関する電流電圧特性波形を正常タイプと複数の異常タイプの何れかに分類するニューラルネットワークに、前記生成された数列を入力し、ニューラルネットワークの出力から、該電流電圧特性波形の何れかのタイプに分類させる、
    検査方法。
  8. コンピュータに、
    直列に接続された複数の太陽電池モジュールから構成された太陽電池ストリングの出力電流と出力電圧とを測定して得られた複数対の電流値および電圧値を正規化し、前記電圧値の正規化値のうち、予め定められた値に最も近い前記電圧値の正規化値に対応する、前記電流値の正規化値から数列を生成する処理、
    正規化された、前記電流値および前記電圧値に関する電流電圧特性波形を正常タイプと複数の異常タイプの何れかに分類するニューラルネットワークに、前記生成された数列を入力し、ニューラルネットワークの出力から、該電流電圧特性波形の何れかのタイプに分類させる処理、
    を実行させるためのプログラム。
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