JP2021145408A - 電力変換器の制御回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】短絡制御が正常に実行されるか否かのチェックが行われる場合において、スイッチを過電流から保護できる電力変換器の制御回路を提供する。【解決手段】制御回路50は、短絡制御を正常に実行させることができるか否かを判定するチェック処理を実行するマイコン60と、上下アームいずれかのスイッチSWH,SWLに異常が発生したと判定した場合、異常が発生したと判定したスイッチをオフ状態にする保護制御を上,下アーム駆動部71a,72aに実行させる上,下アーム処理部61H,61Lとを備えている。制御回路50は、チェック処理の実行中において保護制御を有効にする。【選択図】 図2

Description

本発明は、回転電機の各相の巻線に電気的に接続された上下アームのスイッチを有する電力変換器の制御回路に関する。
この種の制御回路としては、システムを構成する回転電機等に異常が発生したことを判定した場合、上下アームのスイッチを強制的にオフ状態にするシャットダウン制御を実行するものが知られている。シャットダウン制御の実行中において、回転電機を構成するロータの回転によって巻線に逆起電圧が発生していると、巻線の線間電圧が、上下アームのスイッチの直列接続体に並列接続される蓄電部の電圧よりも高くなっていることがある。線間電圧が高くなる状況は、例えば、ロータの界磁磁束量が大きかったり、ロータの回転速度が高かったりする場合に発生し得る。
巻線の線間電圧が蓄電部の電圧よりも高くなる場合、シャットダウン制御が実行されていたとしても、スイッチに逆並列に接続されたダイオード、巻線及び蓄電部を含む閉回路に巻線で発生した誘起電流が流れるいわゆる回生が実施されることとなる。その結果、電力変換器の蓄電部側の直流電圧が大きく上昇する過電圧異常が発生し、蓄電部、電力変換器及び蓄電部に接続された電力変換器以外の機器のうち少なくとも1つが故障する懸念がある。
このような問題に対処すべく、例えば特許文献1に記載されているように、上下アームのうちいずれか一方のアームにおけるスイッチであるオン側スイッチをオン状態にし、他方のアームにおけるスイッチであるオフ側スイッチをオフ状態にする短絡制御を実行する制御回路が知られている。
特開2017−225236号公報
短絡制御を実行すべき状況においてその制御を的確に実行できるようにするために、短絡制御を正常に実行できるか否かのチェックが事前に行われることが望ましい。ここで、この事前チェックが行われる場合に以下に説明する問題が発生し得る。
上下アームのスイッチのうちオフ側スイッチのショート異常が発生し得る。このショート異常が発生した状態において、短絡制御が正常に実行されるか否かを判定するためにオン側スイッチがオン状態に切り替えられると、上下アーム短絡が発生してしまう。その結果、上下アームそれぞれのスイッチに過電流(短絡電流)が流れ、上下アームそれぞれのスイッチが故障する懸念がある。
本発明は、短絡制御が正常に実行されるか否かのチェックが行われる場合において、スイッチを過電流から保護できる電力変換器の制御回路を提供することを主たる目的とする。
本発明は、蓄電部と、
多相の回転電機と、
前記回転電機の各相の巻線に電気的に接続された上下アームのスイッチを有する電力変換器と、を備えるシステムに適用される電力変換器の制御回路において、
上下アームの前記スイッチを駆動するスイッチ駆動部と、
前記システムに異常が発生したと判定した場合、上下アームのうちいずれか一方のアームにおける前記スイッチであるオン側スイッチをオン状態にし、他方のアームにおける前記スイッチであるオフ側スイッチをオフ状態にする短絡制御を前記スイッチ駆動部に実行させる短絡制御部と、
前記短絡制御を正常に実行させることができるか否かを判定するチェック処理を実行するチェック処理部と、
上下アームいずれかの前記スイッチに異常が発生したと判定した場合、異常が発生したと判定した前記スイッチをオフ状態にする保護制御を前記スイッチ駆動部に実行させる保護制御部と、を備え、
前記チェック処理の実行中において、前記保護制御を有効にする。
オフ側スイッチのショート異常が発生した状態において、短絡制御を正常に実行させることができるか否かを判定するチェック処理が実行されると、上下アーム短絡が発生する。この場合、スイッチに過電流が流れる。ここで、本発明では、チェック処理の実行中において、保護制御部による保護制御が有効にされる。このため、過電流が流れるスイッチに異常が発生したと保護制御部により判定され、異常が発生したと判定されたスイッチは、保護制御部によりオフ状態にされる。これにより、チェック処理が実行される場合において、スイッチを過電流から保護することができる。
第1実施形態に係る制御システムの全体構成図。 制御回路及びその周辺構成を示す図。 3相短絡制御の処理手順を示すフローチャート。 チェック処理の手順を示すフローチャート。 チェック処理時におけるスイッチの駆動状態等の推移を示すタイムチャート。 比較例に係るチェック処理時におけるスイッチの駆動状態等の推移を示すタイムチャート。 第1実施形態の変形例に係るチェック処理の手順を示すフローチャート。 第2実施形態に係るシャットダウン制御の無効化態様を示すタイムチャート。 制御回路及びその周辺構成を示す図。 第3実施形態に係る制御回路及びその周辺構成を示す図。 第4実施形態に係る制御回路及びその周辺構成を示す図。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る制御回路を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係る制御回路は、電力変換器としての3相インバータに適用される。本実施形態において、インバータを備える制御システムは、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載される。
図1に示すように、制御システムは、回転電機10及びインバータ15を備えている。回転電機10は、車載主機であり、そのロータが図示しない駆動輪と動力伝達可能とされている。本実施形態では、回転電機10として、同期機が用いられており、より具体的には、永久磁石同期機が用いられている。
インバータ15は、スイッチングデバイス部20を備えている。スイッチングデバイス部20は、上アームスイッチSWHと下アームスイッチSWLとの直列接続体を3相分備えている。各相において、上,下アームスイッチSWH,SWLの接続点には、回転電機10の巻線11の第1端が接続されている。各相巻線11の第2端は、中性点で接続されている。各相巻線11は、電気角で互いに120°ずらされて配置されている。ちなみに、本実施形態では、各スイッチSWH,SWLとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子が用いられており、より具体的には、IGBTが用いられている。上,下アームスイッチSWH,SWLには、フリーホイールダイオードである上,下アームダイオードDH,DLが逆並列に接続されている。
各上アームスイッチSWHの高電位側端子であるコレクタには、高電位側電気経路22Hを介して、高圧電源30の正極端子が接続されている。各下アームスイッチSWLの低電位側端子であるエミッタには、低電位側電気経路22Lを介して、高圧電源30の負極端子が接続されている。本実施形態において、高圧電源30は、2次電池であり、その出力電圧(定格電圧)が例えば百V以上である。
高電位側電気経路22Hには、第1遮断スイッチ23aが設けられ、低電位側電気経路22Lには、第2遮断スイッチ23bが設けられている。各スイッチ23a,23bは、例えば、リレー又は半導体スイッチング素子である。ここで、各スイッチ23a,23bは、インバータ15が備える制御回路50によって駆動されてもよいし、図示しない上位ECUによって駆動されてもよい。上位ECUは、制御回路50に対して上位の制御装置である。
インバータ15は、「蓄電部」としての平滑コンデンサ24を備えている。平滑コンデンサ24は、高電位側電気経路22Hのうち第1遮断スイッチ23aよりもスイッチングデバイス部20側と、低電位側電気経路22Lのうち第2遮断スイッチ23bよりもスイッチングデバイス部20側とを電気的に接続している。
制御システムは、車載電気機器25を備えている。電気機器25は、例えば、電動コンプレッサ及びDCDCコンバータのうち少なくとも一方を含む。電動コンプレッサは、車室内空調装置を構成し、車載冷凍サイクルの冷媒を循環させるべく、高圧電源30から給電されて駆動される。DCDCコンバータは、高圧電源30の出力電圧を降圧して車載低圧負荷に供給する。低圧負荷は、図2に示す低圧電源31を含む。本実施形態において、低圧電源31は、その出力電圧(定格電圧)が高圧電源30の出力電圧(定格電圧)よりも低い電圧(例えば12V)の2次電池であり、例えば鉛蓄電池である。
図2を用いて、制御回路50の構成について説明する。
制御回路50は、電源回路51を備えている。電源回路51には、図示しないヒューズ等を介して低圧電源31の正極端子が接続されている。低圧電源31の負極端子には、接地部位としてのグランドが接続されている。電源回路51は、低圧電源31から供給された電圧に基づいて、制御回路50の低圧領域側の各構成に供給する電源電圧Vmを生成する。電源回路51は、例えば、低圧電源31の出力電圧を降圧することにより電源電圧Vmを生成する。なお、実際には、制御回路50の低圧領域には複数の電源回路が備えられるが、本実施形態では、それらをまとめて電源回路51とした。
制御回路50は、その低圧領域にマイコン60を備えている。マイコン60は、CPUと、それ以外の周辺回路とを備えている。周辺回路には、例えば、外部と信号をやり取りするための入出力部と、AD変換部とが含まれている。マイコン60は、電源回路51の電源電圧Vmが供給されることにより動作可能に構成されている。
制御回路50は、電圧センサ52、上アーム処理部61H及び下アーム処理部61Lを備えている。電圧センサ52は、高電位側電気経路22H及び低電位側電気経路22Lに電気的に接続され、平滑コンデンサ24の端子電圧を検出する。電圧センサ52により検出された端子電圧は、マイコン60に入力される。マイコン60は、電圧センサ52により検出された平滑コンデンサ24の端子電圧がその上限電圧を超えているか否かを判定する。マイコン60は、その端子電圧が上限電圧を超えていると判定した場合、過電圧異常が発生していると判定する。
上アーム処理部61H及び下アーム処理部61Lは、低圧領域に設けられ、電源回路51の電源電圧Vmが供給されることにより動作可能に構成されている。また、本実施形態において、各処理部61H,61LはASICで構成されている。
マイコン60は、回転電機10の制御量をその指令値に制御すべく、スイッチングデバイス部20の各スイッチSWH,SWLに対するスイッチング指令を生成するスイッチ指令生成部として機能する。制御量は、例えばトルクである。スイッチング指令は、スイッチのオン駆動を指示するオン指令又はスイッチのオフ駆動を指示するオフ指令のいずれかである。なお、マイコン60は、各相において、上アームスイッチSWHと下アームスイッチSWLとが交互にオン状態にされるようなスイッチング指令を生成する。
制御回路50は、絶縁電源70、上アームドライバ71及び下アームドライバ72を備えている。本実施形態において、上アームドライバ71は、各上アームスイッチSWHに対応して個別に設けられ、下アームドライバ72は、各下アームスイッチSWLに対応して個別に設けられている。このため、ドライバ71,72は合わせて6つ設けられている。
絶縁電源70は、低圧電源31から供給された電圧に基づいて、上アームドライバ71に供給する上アーム駆動電圧VdHと、下アームドライバ72に供給する下アーム駆動電圧VdLとを生成して出力する。絶縁電源70は、制御回路50において、低圧領域と高圧領域との境界を跨いで低圧領域及び高圧領域に設けられている。各ドライバ71,72は、高圧領域に設けられている。
なお、絶縁電源70は、3相の上アームドライバ71それぞれに対して個別に設けられた上アーム絶縁電源と、3相の下アームドライバ72に共通の下アーム絶縁電源とを備えている。ちなみに、下アーム絶縁電源は、3相の下アームドライバ72それぞれに対して個別に設けられていてもよい。
上アームスイッチSWHは、上アームセンス端子StHを備えている。上アームセンス端子StHには、上アームスイッチSWHのコレクタ電流と相関を有する微少電流が流れる。上アームセンス端子StHに流れる電流は、そのセンス端子StHに接続された上アームセンス抵抗体73Hの電位差(以下、上アームセンス電圧VsH)として検出される。
下アームスイッチSWLは、下アームセンス端子StLを備えている。下アームセンス端子StLには、下アームスイッチSWLのコレクタ電流と相関を有する微少電流が流れる。下アームセンス端子StLに流れる電流は、そのセンス端子StLに接続された下アームセンス抵抗体73Lの電位差(以下、下アームセンス電圧VsL)として検出される。
インバータ15は、上アーム温度センサ74H及び下アーム温度センサ74Lを備えている。上アーム温度センサ74Hは、上アームスイッチSWHの温度を検出し、下アーム温度センサ74Lは、下アームスイッチSWLの温度を検出する。各温度センサ74H,74Lは、例えば、感温ダイオード又はサーミスタである。
上アームドライバ71は、「スイッチ駆動部」としての上アーム駆動部71aと、上アーム判定部71bとを備えている。上アームドライバ71は、絶縁電源70の上アーム駆動電圧VdHが供給されることにより動作可能に構成されている。上アーム駆動部71aには、第1上アーム伝達部62aを介して、マイコン60からの上アームスイッチング指令INHが入力される。第1上アーム伝達部62aは、低圧領域と高圧領域との境界を跨いで低圧領域及び高圧領域に設けられ、低圧領域及び高圧領域の間を電気的に絶縁しつつ、低圧領域及び高圧領域の間の信号伝達を行う。第1上アーム伝達部62aは、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
上アーム駆動部71aは、入力された上アームスイッチング指令INHがオン指令である場合、上アームスイッチSWHのゲートに充電電流を供給する。これにより、上アームスイッチSWHのゲート電圧が閾値電圧Vth以上となり、上アームスイッチSWHがオン状態とされる。一方、上アーム駆動部71aは、入力された上アームスイッチング指令INHがオフ指令である場合、上アームスイッチSWHのゲートからエミッタ側へと放電電流を流す。これにより、上アームスイッチSWHのゲート電圧が閾値電圧Vth未満となり、上アームスイッチSWHがオフ状態とされる。
上アーム判定部71bには、上アームセンス電圧VsH及び上アーム温度センサ74Hの検出値が入力される。上アーム判定部71bは、上アームセンス電圧VsHが過電流閾値を超えたと判定した場合、上アームスイッチSWHの過電流異常が発生していると判定する。また、上アーム判定部71bは、上アーム温度センサ74Hにより検出された温度が温度閾値を超えたと判定した場合、上アームスイッチSWHの過熱異常が発生していると判定する。上アーム判定部71bは、上アームスイッチSWHに過電流異常又は過熱異常が発生したと判定した場合、異常が発生した旨の情報である上アームフェール信号FailHを、上アームフェール伝達部63を介してマイコン60及び上アーム処理部61Hに出力する。本実施形態では、上アーム判定部71bは、上アームスイッチSWHに過電流異常又は過熱異常が発生したと判定した場合、上アームフェール信号FailHの論理をLからHに切り替える。上アームフェール伝達部63は、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
下アームドライバ72は、「スイッチ駆動部」としての下アーム駆動部72aと、下アーム判定部72bとを備えている。下アームドライバ72は、絶縁電源70の下アーム駆動電圧VdLが供給されることにより動作可能に構成されている。下アーム駆動部72aには、第1下アーム伝達部64aを介して、マイコン60からの下アームスイッチング指令INLが入力される。第1下アーム伝達部64aは、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
下アーム駆動部72aは、入力された下アームスイッチング指令INLがオン指令である場合、下アームスイッチSWLのゲートに充電電流を供給する。これにより、下アームスイッチSWLのゲート電圧が閾値電圧Vth以上となり、下アームスイッチSWLがオン状態とされる。一方、下アーム駆動部72aは、入力された下アームスイッチング指令INLがオフ指令である場合、下アームスイッチSWLのゲートからエミッタ側へと放電電流を流す。これにより、下アームスイッチSWLのゲート電圧が閾値電圧Vth未満となり、下アームスイッチSWLがオフ状態とされる。
下アーム判定部72bには、下アームセンス電圧VsL及び下アーム温度センサ74Lの検出値が入力される。下アーム判定部72bは、下アームセンス電圧VsLが過電流閾値を超えたと判定した場合、下アームスイッチSWLの過電流異常が発生していると判定する。また、下アーム判定部72bは、下アーム温度センサ74Lにより検出された温度が温度閾値を超えたと判定した場合、下アームスイッチSWLの過熱異常が発生していると判定する。下アーム判定部72bは、下アームスイッチSWLに過電流異常又は過熱異常が発生したと判定した場合、異常が発生した旨の情報である下アームフェール信号FailLを、下アームフェール伝達部65を介してマイコン60及び下アーム処理部61Lに出力する。本実施形態では、下アーム判定部72bは、下アームスイッチSWLに過電流異常又は過熱異常が発生したと判定した場合、下アームフェール信号FailLの論理をLからHに切り替える。下アームフェール伝達部65は、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
制御回路50は、3相短絡制御(ASC:Active Short Circuit)が実施可能となっている。詳しくは、マイコン60は、第2上アーム伝達部62bを介して上アーム駆動部71aに上アームASC指令CmASCHを出力し、第2下アーム伝達部64bを介して下アーム駆動部72aに下アームASC指令CmASCLを出力する。なお、第2上アーム伝達部62b及び第2下アーム伝達部64bは、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。なお、本実施形態において、マイコン60が「短絡制御部」を含む。
制御回路50は、過電流,過熱保護制御が実施可能となっている。詳しくは、上アーム処理部61Hは、入力された上アームフェール信号FailHの論理がHであると判定した場合、第3上アーム伝達部62cを介して上アーム駆動部71aに上アームシャットダウン指令CmSDNHを出力する。上アーム駆動部71aは、上アームシャットダウン指令CmSDNHが入力されたと判定した場合、入力される上アームスイッチング指令INH及び上アームASC指令CmASCHにかかわらず、上アームスイッチSWHをオフ状態にする。
下アーム処理部61Lは、入力された下アームフェール信号FailLの論理がHであると判定した場合、第3下アーム伝達部64cを介して下アーム駆動部72aに下アームシャットダウン指令CmSDNLを出力する。下アーム駆動部72aは、下アームシャットダウン指令CmSDNLが入力されたと判定した場合、入力される下アームスイッチング指令INL及び下アームASC指令CmASCLにかかわらず、下アームスイッチSWLをオフ状態にする。なお、第3上アーム伝達部62c及び第3下アーム伝達部64cは、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。また、本実施形態において、上アーム処理部61H及び下アーム処理部61Lが「保護制御部」を含む。
マイコン60は、上アーム処理部61Hに対して、上アーム無効化信号SgAHの出力を指示する。上アーム処理部61Hから出力された上アーム無効化信号SgAHは、第4上アーム伝達部62dを介して上アーム駆動部71aに入力される。なお、第4上アーム伝達部62dは、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
本実施形態において、上アーム駆動部71aは、上アーム無効化信号SgAHの論理がHであると判定した場合、シャットダウン制御を有効にする。つまり、上アーム駆動部71aは、上アーム無効化信号SgAHの論理がHであると判定した場合、上アームシャットダウン指令CmSDNHが入力されたときに上アームスイッチSWHをオフ状態にする機能を働かせる。
一方、上アーム駆動部71aは、上アーム無効化信号SgAHの論理がLであると判定した場合、シャットダウン制御を無効にする。つまり、上アーム駆動部71aは、上アーム無効化信号SgAHの論理がLであると判定した場合、上アームシャットダウン指令CmSDNHが入力されたときであっても上アームスイッチSWHをオフ状態にする機能を働かせない。この場合、上アーム駆動部71aは、上アームASC指令CmASCHに従って上アームスイッチSWHをオン状態又はオフ状態にする。
マイコン60は、下アーム処理部61Lに対して、下アーム無効化信号SgALの出力を指示する。下アーム処理部61Lから出力された下アーム無効化信号SgALは、第4下アーム伝達部64dを介して下アーム駆動部72aに入力される。なお、第4下アーム伝達部64dは、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
本実施形態において、下アーム駆動部72aは、下アーム無効化信号SgALの論理がHであると判定した場合、シャットダウン制御を有効にする。つまり、下アーム駆動部72aは、下アーム無効化信号SgALの論理がHであると判定した場合、下アームシャットダウン指令CmSDNLが入力されたときに下アームスイッチSWLをオフ状態にする機能を働かせる。
一方、下アーム駆動部72aは、下アーム無効化信号SgALの論理がLであると判定した場合、シャットダウン制御を無効にする。つまり、下アーム駆動部72aは、下アーム無効化信号SgALの論理がLであると判定した場合、下アームシャットダウン指令CmSDNLが入力されたときであっても、下アームスイッチSWLをオフ状態にする機能を働かせない。この場合、下アーム駆動部72aは、下アームASC指令CmASCLに従って下アームスイッチSWLをオン状態又はオフ状態にする。なお、本実施形態において、上アーム処理部61H及び下アーム処理部61Lが「無効制御部」を含む。
続いて、図3のフローチャートを用いて、通常制御中にマイコン60により実行される3相短絡制御について説明する。なお、通常制御とは、例えば、回転電機10の制御量をその指令値に制御するための上,下アームスイッチング指令INH,INLをマイコン60が生成して出力する制御のことである。
ステップS10では、3相短絡制御の実行条件が成立したか否かを判定する。本実施形態において、実行条件には、過電圧異常が発生したとの条件が含まれる。なお、過電圧異常が発生したか否かは、上述したように電圧センサ52の検出値に基づいて判定される。
ステップS10において否定判定した場合には、通常制御が継続される。一方、ステップS10において肯定判定した場合には、ステップS11に進み、上アームスイッチSWHのショート異常又は下アームスイッチSWLのオープン異常が発生しているか否かを判定する。なお、いずれの相の各上,下アームスイッチSWH,SWLに異常が発生しているかと、その異常内容とのそれぞれは、例えば、各ドライバ71,72の各判定部71b,72bから出力される各フェール信号FailH,FailLに基づいて判定されればよい。
ステップS11において肯定判定した場合には、ステップS12に進み、上アームASCを実行する。上アームASCは、3相分の上アームドライバ71に対する上アームASC指令CmASCHをオン指令とし、3相分の下アームドライバ72に対する下アームASC指令CmASCLをオフ指令とする処理である。この場合、上アームスイッチSWHが「オン側スイッチ」に相当し、下アームスイッチSWLが「オフ側スイッチ」に相当する。
ステップS11において否定判定した場合には、ステップS13に進み、下アームASCを実行する。下アームASCは、3相分の下アームドライバ72に対する下アームASC指令CmASCLをオン指令とし、3相分の上アームドライバ71に対する上アームASC指令CmASCHをオフ指令とする処理である。この場合、下アームスイッチSWLが「オン側スイッチ」に相当し、上アームスイッチSWHが「オフ側スイッチ」に相当する。
このように、マイコン60は、上,下アームのうち、一方のアームの少なくとも1つのスイッチにショート異常が発生したと判定した場合、上,下アームのうち、ショート異常が発生したアームの3相分のスイッチに対してオン指令を出力し、他のアームの3相分のスイッチに対してオフ指令を出力する。一方、マイコン60は、上,下アームのうち、一方のアームの少なくとも1つのスイッチにオープン異常が発生したと判定した場合、上,下アームのうち、オープン異常が発生したアームとは別のアームの3相分のスイッチに対してオン指令を出力し、他のアームの3相分のスイッチに対してオフ指令を出力する。
なお、図3に示した処理は、上,下アームスイッチSWH,SWLが正常な場合に下アームASCが実行されることを前提としたものである。ちなみに、上,下アームスイッチSWH,SWLが正常な場合に上アームASCが実行される構成であってもよい。
続いて、図4を用いて、3相短絡制御を正常に実行できるか否かをチェックする処理について説明する。この処理は、機能安全の観点から設けられ、マイコン60により実行される。また、この処理は、例えば、通常制御が開始されてから制御システムが停止されるまでの1トリップにおいて、任意のタイミングで少なくとも1回実行される。
ステップS20では、上アーム無効化信号SgAHの論理がLである場合、上アーム処理部61Hに対して、上アーム無効化信号SgAHの論理をHにすることを指示する。また、下アーム無効化信号SgALの論理がLである場合、下アーム処理部61Lに対して、下アーム無効化信号SgALの論理をHにすることを指示する。ステップS20の処理は、上アーム駆動部71a及び上アーム判定部71bに対するシャットダウン制御の実行指示を有効にするための処理である。
ステップS21では、上アームスイッチSWHの異常の有無をチェックする。このチェックには、上アームスイッチSWHにオープン異常又はショート異常が発生しているか否かのチェックが含まれる。例えば、上アームASC指令CmASCHをオン指令にする場合において、上アームスイッチSWHのコレクタ及びエミッタ間電圧VcHが平滑コンデンサ24の端子電圧近傍の値であると判定したとき、上アームスイッチSWHのオープン異常が発生していると判定する。また、例えば、上アームASC指令CmASCHをオフ指令にする場合において、上アームスイッチSWHのコレクタ及びエミッタ間電圧VcHが0V近傍であると判定したとき、上アームスイッチSWHのショート異常が発生していると判定する。
ステップS22では、ステップS21の処理結果に基づいて、上アームスイッチSWHのショート異常が発生しているか否かを判定する。ステップS22において肯定判定した場合には、ステップS23に進み、上述した上アームASCを実行する。
ステップS22において否定判定した場合には、ステップS24に進み、ステップS21の処理結果に基づいて、上アームスイッチSWHのオープン異常が発生しているか否かを判定する。ステップS24において肯定判定した場合には、ステップS25に進み、上述した下アームASCを実行する。
ステップS24において否定判定した場合には、上アームスイッチSWHが正常であると判定し、ステップS26に進む。ステップS26では、下アームスイッチSWLの異常の有無をチェックする。例えば、下アームASC指令CmASCLをオン指令にする場合において、下アームスイッチSWHのコレクタ及びエミッタ間電圧VcLが平滑コンデンサ24の端子電圧近傍の値であると判定したとき、下アームスイッチSWLのオープン異常が発生していると判定する。また、例えば、下アームASC指令CmASCLをオフ指令にする場合において、下アームスイッチSWLのコレクタ及びエミッタ間電圧VcLが0V近傍であると判定したとき、下アームスイッチSWLのショート異常が発生していると判定する。
ステップS27では、ステップS26の処理結果に基づいて、下アームスイッチSWLのショート異常が発生しているか否かを判定する。ステップS27において肯定判定した場合には、ステップS25に進み、下アームASCを実行する。
ステップS27において否定判定した場合には、ステップS28に進み、ステップS26の処理結果に基づいて、下アームスイッチSWLのオープン異常が発生しているか否かを判定する。ステップS28において肯定判定した場合には、ステップS23に進み、上アームASCを実行する。
ステップS28において否定判定した場合には、下アームスイッチSWLが正常であると判定し、ステップS29に進む。ステップS29では、上アーム処理部61Hに対して、上アーム無効化信号SgAHの論理をLにすることを指示する。また、下アーム処理部61Lに対して、下アーム無効化信号SgALの論理をLにすることを指示する。ステップS29の処理は、上アーム駆動部71a及び上アーム判定部71bに対するシャットダウン制御の実行指示を無効にするための処理である。なお、本実施形態において、ステップS21,S22,S24,S26〜S28の処理が「チェック処理部」に相当する。また、シャットダウン制御の無効化が必要ない場合、ステップS29の処理が無くてもよい。
本実施形態において、ステップS20の処理が実行されるのは、以下に説明する理由のためである。上,下アームスイッチSWH,SWLのうち例えば下アームスイッチSWLのショート異常が発生することがある。このショート異常が発生した状態において、図4に示したステップS21の処理により上アームASC指令CmASCHがオン指令にされると、上アームスイッチSWHがオン状態に切り替えられ、上下アーム短絡が発生してしまう。その結果、上,下アームスイッチSWH,SWLに過電流(短絡電流)が流れ、上,下アームスイッチSWH,SWLの信頼性が低下し得る。特に、第1,第2遮断スイッチ23a,23bがオン状態にされている場合、上,下アームスイッチSWH,SWLの信頼性の低下度合いは大きく、故障に至る懸念がある。
ここで、上述した上下アーム短絡が発生すると、上,下アームフェール信号FailH,FailLが入力された上,下アーム処理部61H,61Lから上,下アームシャットダウン指令CmSDNH,CmSDNLが出力される。ステップS20の処理が実行されると、その後のチェック処理の実行中において、上アーム駆動部71a及び上アーム判定部71bに対するシャットダウン制御の実行指示が有効にされる。このため、上下アーム短絡が発生した場合であっても、上,下アーム駆動部71a,72aにより上,下アームスイッチSWH,SWLがオフ状態にされる。これにより、チェック処理が実行される場合において、上,下アームスイッチSWH,SWLを過電流から保護することができる。
図5のタイムチャートを用いて、下アームスイッチSWLのショート異常が発生した状態でチェック処理が実行される場合について説明する。図5(a)は上アーム無効化信号SgAHの推移を示し、図5(b)は上アームASC指令CmASCHの推移を示す。図5(c)は上アームフェール信号FailHの推移を示し、図5(d)は上アームスイッチSWHの駆動状態の推移を示す。
時刻t1において、上アームASC指令CmASCHがオン指令に切り替えられ、上アームスイッチSWHがオン状態に切り替えられる。これにより、上下アーム短絡が発生し、時刻t2において、上アーム判定部71bから出力される上アームフェール信号FailHの論理がHに切り替えられる。上アーム処理部61Hから上アーム駆動部71aに対して出力される上アーム無効化信号SgAHの論理がHにされているため、上アーム処理部61Hから出力された上アームシャットダウン指令CmSDNHが上アーム駆動部71aに入力されると、上アームスイッチSWHがオフ状態に切り替えられる。
これに対し、図6に示すように、上アーム無効化信号SgAHの論理がLにされる比較例では、時刻t2において上アームフェール信号FailHの論理がHに切り替えられたとしても、上アームスイッチSWHがオフ状態に切り替えられない。なお、図6(a)〜(d)は、図5(a)〜(d)に対応している。
以上詳述した本実施形態によれば、チェック処理が実行される場合において、上,下アームスイッチSWH,SWLを過電流から保護することができる。
<第1実施形態の変形例>
・図7に示すように、下アームスイッチSWLのチェック処理が先に実行され、その後に上アームスイッチSWHのチェック処理が実行されてもよい。なお、図7において、先の図4に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
・各アーム処理部61H,61Lから出力される無効化信号はパルス信号であってもよい。この場合、上アーム側を例にして説明すると、例えば、上アーム無効化信号SgAHの論理がH,Lに交互に切り替えられるパルス信号の場合、シャットダウン制御の実行指示が無効にされ、上アーム無効化信号SgAHの論理がH又はLに固定される場合、シャットダウン制御の実行指示が有効にされればよい。
・上アーム判定部71bは、過電流異常又は過熱異常が発生していると判定した場合、上アーム駆動部71aに対して上アームシャットダウン指令CmSDNHを出力してもよい。また、下アーム判定部72bは、過電流異常又は過熱異常が発生していると判定した場合、下アーム駆動部72aに対して下アームシャットダウン指令CmSDNLを出力してもよい。
・フォトカプラ又は磁気カプラ等の絶縁伝達部を用いることなく、制御回路50の低圧領域及び高圧領域の間で通信によって信号がやりとりされてもよい。通信としては、例えば、SPI(登録商標)や、CAN、UART、Ethernet(登録商標)、パラレル通信を用いることができる。また、通信は、例えば、2値のデジタル信号であってもよいし、Duty信号であってもよい。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
3相短絡制御の実行中において上,下アーム処理部61H,61Lから上,下アームシャットダウン指令CmSDNH,CmSDNLが出力されると、3相短絡制御からシャットダウン制御に切り替えられる。この場合、平滑コンデンサ24の端子電圧が大きく上昇し、過電圧異常が発生し得る。
そこで、本実施形態では、図8に示すように、3相短絡制御が開始される時刻t1から所定時間経過する時刻t2までの期間に亘って、上,下アーム処理部61H,61Lから出力される上,下アーム無効化信号SgAH,SgALの論理をLにする。これにより、過電圧異常の発生を防止する。なお、時刻t2において、マイコン60は、上アーム処理部61Hに対して、上アーム無効化信号SgAHの論理をHにすることを指示し、下アーム処理部61Lに対して、下アーム無効化信号SgALの論理をHにすることを指示すればよい。この場合、その後、例えば先の図4に示したチェック処理を実行することができる。
ここで、上,下アーム駆動部71a,72aに入力される上,下アーム無効化信号SgAH,SgALが正常な信号でない場合、シャットダウン制御を無効にしたいにもかかわらず無効にすることができなくなり得る。この場合、3相短絡制御の実行中において、上述したようにシャットダウン制御が実行されてしまう懸念がある。
そこで、本実施形態では、マイコン60は、上,下アーム処理部61H,61Lから上,下アーム無効化信号SgAH,SgALが正常に出力されていること、及び出力された上,下アーム無効化信号SgAH,SgALが上,下アーム駆動部71a,72aに正常に入力されていることをチェックする無効化信号チェック処理を行う。なお、本実施形態において、マイコン60が「信号判定部」を含む。
図9に、本実施形態の制御回路50及びその周辺構成を示す。なお、図9において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
制御回路50は、上アーム信号伝達部66及び下アーム信号伝達部67を備えている。各信号伝達部66,67は、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
マイコン60は、3相短絡制御を実行していない期間において、上,下アーム処理部61H,61Lに対して、上アームASC又は下アームASCに対応した上,下アームASC指令CmASCH,CmASCLを出力するように指示する。その後、上,下アームドライバ71,72は、入力された上,下アームASC指令CmASCH,CmASCLを、上,下アームチェック信号SgH,SgLとして、上,下アーム信号伝達部66,67を介してマイコン60に出力する。
マイコン60は、入力された上,下アームチェック信号SgH,SgLを監視し、監視した上,下アームチェック信号SgH,SgLと、上,下アーム処理部61H,61Lから出力された上,下アームASC指令CmASCH,CmASCLとを比較することにより、上,下アーム無効化信号SgAH,SgALが正常に出力されていること、及び出力された上,下アーム無効化信号SgAH,SgALが上,下アーム駆動部71a,72aに正常に入力されていることをチェックする。
以上説明した本実施形態によれば、3相短絡制御が開始されてから所定時間経過するまでの期間に亘って、シャットダウン制御が実行されることを的確に防止することができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。図10に、本実施形態の制御回路50及びその周辺構成を示す。なお、図10において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態では、マイコン60に代えて、上アーム処理部61Hが上アームASC指令CmASCHを出力する。また、マイコン60に代えて、下アーム処理部61Lが下アームASC指令CmASCLを出力する。
上,下アーム処理部61H,61Lは、例えば、過電圧異常が発生した旨の情報をマイコン60から取得した場合に上アームASC又は下アームASCに対応した上,下アームASC指令CmASCH,CmASCLを出力すればよい。また、例えば、過電圧異常が発生した旨の情報をマイコン60から取得する構成に代えて、上,下アーム処理部61H,61Lは、電圧センサ52の検出値を取得し、取得した検出値に基づいて過電圧異常が発生したか否かを自ら判定してもよい。なお、本実施形態において、上アーム処理部61H及び下アーム処理部61Lが「短絡制御部」を含む。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。図11に、本実施形態の制御回路50及びその周辺構成を示す。なお、図11において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態では、マイコン60から上,下アームASC指令CmASCH,CmASCLは出力されない。制御回路50は、その高圧領域に上アームASC指令部75及び下アームASC指令部76を備えている。上アームASC指令部75には、絶縁電源70の上アーム駆動電圧VdHが供給され、下アームASC指令部76には、絶縁電源70の下アーム駆動電圧VdLが供給される。
上アームASC指令部75は、上アーム駆動電圧VdHが低下し始めたことに基づいて、上アームスイッチSWHを上アームASC又は下アームASCに対応した駆動状態にする上アームASC指令CmASCHを上アーム駆動部71aに対して出力する。詳しくは、上アームASC指令部75は、上アーム駆動電圧VdHが低下して第1所定電圧以下になったと判定した場合、上アームスイッチSWHを上アームASC又は下アームASCに対応した駆動状態にする上アームASC指令CmASCHを上アーム駆動部71aに対して出力する。
下アームASC指令部76は、下アーム駆動電圧VdLが低下し始めたことに基づいて、下アームスイッチSWLを上アームASC又は下アームASCに対応した駆動状態にする下アームASC指令CmASCLを下アーム駆動部72aに対して出力する。詳しくは、下アームASC指令部76は、下アーム駆動電圧VdLが低下して第2所定電圧以下になったと判定した場合、下アームスイッチSWLを上アームASC又は下アームASCに対応した駆動状態にする下アームASC指令CmASCLを下アーム駆動部72aに対して出力する。
なお、上,下アームASC指令部75,76は、例えば、いずれの相の上,下アームスイッチSWH,SWLにショート異常又はオープン異常が発生しているかの情報をマイコン60から取得すればよい。また、本実施形態において、上,下アームASC指令部75,76が「短絡制御部」に相当する。
以上説明した本実施形態によれば、従来ではシャットダウン状態となるような制御回路50内の異常が発生した場合であっても、3相短絡制御が実施可能となっている。シャットダウン状態とは、3相分の上,下アームスイッチSWH,SWLがオフ状態になることである。ここで、制御回路50内の異常には、マイコン60の異常と、電源回路51の異常と、絶縁電源70から電圧を出力できなくなる異常とが含まれる。絶縁電源70から電圧を出力できなくなる異常には、絶縁電源70の異常と、低圧電源31から絶縁電源70に給電できなくなる異常とが含まれる。ここで、低圧電源31から絶縁電源70に給電できなくなる異常は、例えば、低圧電源31から絶縁電源70までの電気経路が断線することで発生する。なお、上述した異常は、例えば車両の衝突により発生する。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・各ドライバ71,72は、制御回路50において、低圧領域と高圧領域との境界を跨いで低圧領域及び高圧領域に設けられるものであってもよい。
・先の図1に示す構成において、平滑コンデンサ24と各遮断スイッチ23a,23bとの間に昇圧コンバータが備えられていてもよい。
・スイッチングデバイス部を構成するスイッチとしては、IGBTに限らず、例えばボディダイオードを内蔵するNチャネルMOSFETであってもよい。この場合、ドレインが高電位側端子に相当し、ソースが低電位側端子に相当する。
・スイッチングデバイス部を構成する各相各アームのスイッチとしては、互いに並列接続された2つ以上のスイッチであってもよい。この場合、互いに並列接続されたスイッチの組み合わせとしては、例えば、SiCのスイッチング素子及びSiのスイッチング素子の組み合わせ、又はIGBT及びMOSFETの組み合わせであってもよい。
・回転電機の制御量としては、トルクに限らず、例えば、回転電機のロータの回転速度であってもよい。
・回転電機としては、永久磁石同期機に限らず、例えば巻線界磁型同期機であってもよい。また、回転電機としては、同期機に限らず、例えば誘導機であってもよい。さらに、回転電機としては、車載主機として用いられるものに限らず、電動パワーステアリング装置や空調用電動コンプレッサを構成する電動機等、他の用途に用いられるものであってもよい。
・本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
10…回転電機、15…インバータ、24…平滑コンデンサ、50…制御回路、60…マイコン。

Claims (2)

  1. 蓄電部(24)と、
    多相の回転電機(10)と、
    前記回転電機の各相の巻線に電気的に接続された上下アームのスイッチ(SWH,SWL)を有する電力変換器(15)と、を備えるシステムに適用される電力変換器の制御回路(50)において、
    上下アームの前記スイッチを駆動するスイッチ駆動部(71a,72a)と、
    前記システムに異常が発生したと判定した場合、上下アームのうちいずれか一方のアームにおける前記スイッチであるオン側スイッチをオン状態にし、他方のアームにおける前記スイッチであるオフ側スイッチをオフ状態にする短絡制御を前記スイッチ駆動部に実行させる短絡制御部(60,61H,61L,75,76)と、
    前記短絡制御を正常に実行させることができるか否かを判定するチェック処理を実行するチェック処理部と、
    上下アームいずれかの前記スイッチに異常が発生したと判定した場合、異常が発生したと判定した前記スイッチをオフ状態にする保護制御を前記スイッチ駆動部に実行させる保護制御部(61H,61L)と、を備え、
    前記チェック処理の実行中において、前記保護制御を有効にする電力変換器の制御回路。
  2. 前記短絡制御の実行中において、前記保護制御部から前記スイッチ駆動部に対して前記保護制御の実行が指示されたとしても、前記保護制御の実行指示を無効にする無効化信号を前記スイッチ駆動部に対して出力する無効制御部(61H,61L)と、
    前記短絡制御が実行されていない場合において、前記無効制御部から出力された前記無効化信号を監視し、その監視結果に基づいて、前記無効制御部から前記無効化信号が正常に出力されているか否かを判定する信号判定部と、を備える請求項1に記載の電力変換器の制御回路。
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