JP2021143725A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1変速機及び第2変速機を備えた車両用駆動装置において、第1変速機や第2変速機の変速動作時の車両挙動を安定的なものとしやすい技術を実現する。【解決手段】車両用駆動装置を制御対象とする制御装置は、第1変速機TM1の変速動作が行われる第1変速期間P1と第2変速機TM2の変速動作が行われる第2変速期間P2とが重複しないように、第1変速機TM1及び第2変速機TM2のそれぞれの変速動作の開始時期を制御する。【選択図】図7

Description

本発明は、第1駆動力源と第1車輪とを結ぶ動力伝達経路に変速比を変更可能な第1変速機を備え、第2駆動力源と第2車輪とを結ぶ動力伝達経路に変速比を変更可能な第2変速機を備えた車両用駆動装置を制御対象とする制御装置に関する。
上記のように第1変速機及び第2変速機を備えた車両用駆動装置の一例が、特開2011−51460号公報(特許文献1)に開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1の車両用駆動装置は、第1駆動力源としてのエンジン(101)と第1車輪としての前輪(111,113)とを結ぶ動力伝達経路に、変速比を変更可能な第1変速機としてのトランスミッション(103)を備え、第2駆動力源としてのモータ/ジェネレータ(5)と第2車輪としての後輪(121,123)とを結ぶ動力伝達経路に、変速比を変更可能な第2変速機としてのプラネタリーギヤ機構(7)を備えている。
特開2011−51460号公報
ところで、変速機の変速動作時には、一般に、トルク比の変化やイナーシャトルクの発生により車両加速度が変化する。車両加速度の変化を小さく抑え或いは意図的に大きくする等、変速機の変速動作時の車両加速度の変化を運転者の好むシフトフィーリングに合わせて調整する技術も知られているが、このような調整の有無にかかわらず、変速機の変速動作時の車両挙動は安定的であること(すなわち、車両挙動が変化する場合であってもその変化が安定的に制御されたものであること)が望ましい。上記のように第1変速機及び第2変速機を備えた車両用駆動装置においては、第1変速機の変速動作による車両加速度の変化と、第2変速機の変速動作による車両加速度の変化との双方を考慮する必要があるが、特許文献1にはこの点についての記載はない。
そこで、第1変速機及び第2変速機を備えた車両用駆動装置において、第1変速機や第2変速機の変速動作時の車両挙動を安定的なものとしやすい技術の実現が望まれる。
本開示に係る制御装置は、第1駆動力源と第1車輪とを結ぶ第1動力伝達経路に、変速比を変更可能な第1変速機を備え、第2駆動力源と第2車輪とを結び且つ前記第1動力伝達経路とは分離した第2動力伝達経路に、変速比を変更可能な第2変速機を備えた車両用駆動装置を制御対象とする制御装置であって、前記第1変速機の変速動作が行われる第1変速期間と前記第2変速機の変速動作が行われる第2変速期間とが重複しないように、前記第1変速機及び前記第2変速機のそれぞれの変速動作の開始時期を制御する。
本構成では、第1変速期間と第2変速期間とが重複しないように、第1変速機及び第2変速機のそれぞれの変速動作の開始時期が制御される。よって、第1変速機の変速動作と第2変速機の変速動作とが干渉することを回避して、第1変速機の変速動作による車両加速度の変化と、第2変速機の変速動作による車両加速度の変化とが、重ならないようにすることができる。このため、本構成では、これら2つの車両加速度の変化が重なる場合に比べて、車両加速度の急激な変化を回避しやすくなっていると共に、車両加速度の変化を調整する場合の制御も容易となっている。例えば、第1変速機の変速動作による車両加速度の変化を、第2駆動力源の出力トルクにより調整することが容易となっている。この結果、第1変速機や第2変速機の変速動作時の車両挙動を安定的なものとしやすくなっている。なお、本構成では、第1変速機の変速動作と第2変速機の変速動作とが干渉することを回避することができるため、第1変速機の変速動作の学習(個体差や経時変化を補正するための学習)や第2変速機の変速動作の学習を正確に行いやすいという利点もある。
制御装置の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
実施形態に係る車両の模式図 実施形態に係る車両用駆動装置の一部の模式図 実施形態に係る車両用駆動装置の別の一部の模式図 第1変速制御部において実行される制御フローの一例を示すフローチャート 第2変速制御部において実行される制御フローの一例を示すフローチャート 統合制御部において実行される制御フローの一例を示すフローチャート 第1変速機の変速動作の完了後に第2変速機の変速動作を開始する場合の制御挙動の一例を示すタイムチャート
制御装置の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本明細書では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。また、本明細書では、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力(トルクと同義)を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材(例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等)が含まれる。なお、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置(例えば、摩擦係合装置、噛み合い式係合装置等)が含まれていてもよい。
制御装置30は、車両用駆動装置90を制御対象とする制御装置である。図1〜図3に示すように、制御装置30による制御対象の車両用駆動装置90は、第1駆動力源1と第1車輪W1とを結ぶ第1動力伝達経路T1に、変速比を変更可能な第1変速機TM1を備え、第2駆動力源2と第2車輪W2とを結び且つ第1動力伝達経路T1とは分離した第2動力伝達経路T2に、変速比を変更可能な第2変速機TM2を備えている。すなわち、車両用駆動装置90は、第1車輪W1を駆動する第1駆動ユニット91と、第2車輪W2を駆動する第2駆動ユニット92と、を備えている。第2車輪W2は、第1車輪W1とは独立に回転可能な車輪である。ここでは、第1車輪W1及び第2車輪W2の一方が、車両用駆動装置90が搭載される車両100の前輪とされ、第1車輪W1及び第2車輪W2の他方が、車両100の後輪とされる。本実施形態では、第1車輪W1は、車両100の前輪であり、第2車輪W2は、車両100の後輪である。
本明細書では、数を明記している場合や単数と複数を区別している場合を除き、「車輪」は単数及び複数のいずれをも含む概念として用いている。図1〜図3に示すように、本実施形態では、第1車輪W1は、一対の第1車輪W1(ここでは、左右一対の前輪)であり、第2車輪W2は、一対の第2車輪W2(ここでは、左右一対の後輪)である。すなわち、本実施形態では、車両用駆動装置90は、左右一対の前輪及び左右一対の後輪を駆動する4輪駆動方式の駆動装置である。
図1及び図2に示すように、第1駆動ユニット91は、第1駆動力源1と、第1駆動力源1と第1車輪W1との間で駆動力を伝達する第1伝達装置11と、を備えている。第1伝達装置11は、第1変速機TM1を備えている。本実施形態では、第1動力伝達経路T1は、第1駆動力源1と一対の第1車輪W1とを結ぶ動力伝達経路であり、第1伝達装置11は、第1駆動力源1と一対の第1車輪W1との間で駆動力を伝達する。そのため、図2に示すように、第1伝達装置11は、第1変速機TM1と一対の第1車輪W1との間の動力伝達経路に、第1変速機TM1の側(言い換えれば、第1駆動力源1の側)から伝達される回転を一対の第1車輪W1に分配する第1出力用差動歯車装置71を備えている。第1出力用差動歯車装置71は、第1差動入力ギヤ71Aを備えており、第1変速機TM1の側から第1差動入力ギヤ71Aに入力される回転を一対の第1車輪W1に分配する。第1出力用差動歯車装置71は、例えば、傘歯車式又は遊星歯車式の差動歯車機構とされる。図2に示す例では、第1伝達装置11は、第1変速機TM1と第1出力用差動歯車装置71との間の動力伝達経路に、カウンタギヤ機構70を備えている。
図1及び図3に示すように、第2駆動ユニット92は、第2駆動力源2と、第2駆動力源2と第2車輪W2との間で駆動力を伝達する第2伝達装置12と、を備えている。第2伝達装置12は、第2変速機TM2を備えている。本実施形態では、第2動力伝達経路T2は、第2駆動力源2と一対の第2車輪W2とを結ぶ動力伝達経路であり、第2伝達装置12は、第2駆動力源2と一対の第2車輪W2との間で駆動力を伝達する。そのため、図3に示すように、第2伝達装置12は、第2変速機TM2と一対の第2車輪W2との間の動力伝達経路に、第2変速機TM2の側(言い換えれば、第2駆動力源2の側)から伝達される回転を一対の第2車輪W2に分配する第2出力用差動歯車装置72を備えている。第2出力用差動歯車装置72は、第2差動入力ギヤ72Aを備えており、第2変速機TM2の側から第2差動入力ギヤ72Aに入力される回転を一対の第2車輪W2に分配する。第2出力用差動歯車装置72は、例えば、傘歯車式又は遊星歯車式の差動歯車機構とされる。
第1駆動力源1及び第2駆動力源2のそれぞれは、駆動力を出力する装置を1つ以上含む。駆動力を出力する装置は、例えば、回転電機や内燃機関とされる。ここで、内燃機関は、機関内部における燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等)である。図2及び図3に示すように、本実施形態では、第1駆動力源1は、内燃機関EG及び第1回転電機MG1を含み、第2駆動力源2は、第2回転電機MG2を含んでいる。第2回転電機MG2は、第1回転電機MG1とは独立に回転可能な回転電機である。第1駆動ユニット91は、内燃機関EG及び第1回転電機MG1の少なくとも一方の出力トルクを第1車輪W1に伝達させ、第2駆動ユニット92は、第2回転電機MG2の出力トルクを第2車輪W2に伝達させる。
第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2は、バッテリやキャパシタ等の蓄電装置3(図1参照)と電気的に接続されており、蓄電装置3から電力の供給を受けて力行し、或いは、内燃機関EGの出力トルクや車両100の慣性力により発電した電力を蓄電装置3に供給して蓄電させる。第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2は、共通の蓄電装置3に電気的に接続されている。そして、第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2の一方が発電した電力によって他方を力行させることが可能となっている。例えば、第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2として、3相交流(多相交流の一例)で駆動される交流回転電機を用いることができる。
図2に示すように、第1変速機TM1は、第1変速入力部材81Aの回転を変速して第1変速出力部材81Bに伝達する。第1変速入力部材81Aは、第1駆動力源1の側から第1変速機TM1に回転を入力するための部材であり、第1変速出力部材81Bは、第1車輪W1の側に第1変速機TM1から回転を出力するための部材である。図2に示す例では、第1変速入力部材81Aは軸部材とされ、第1変速出力部材81Bは歯車部材とされている。第1変速機TM1は、第1変速機TM1の変速比(具体的には、第1変速出力部材81Bの回転速度に対する第1変速入力部材81Aの回転速度の比)を変更可能に構成されている。
図2に示す例では、第1回転電機MG1は、第1変速入力部材81Aと一体的に回転するように連結され、内燃機関EGは、クラッチK0を介して第1変速入力部材81Aに連結されている。クラッチK0は、内燃機関EGと第1変速入力部材81Aとを選択的に連結する(すなわち、連結又は連結解除する)。クラッチK0は、内燃機関EGを第1車輪W1から切り離す機能を有する。このような構成に代えて、例えば、クラッチK0が設けられない構成、第1回転電機MG1がクラッチを介して第1変速入力部材81Aに連結される構成、第1駆動力源1と第1変速機TM1との間の動力伝達経路に流体伝動装置(例えば、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ)が設けられる構成、或いは、これらを組み合わせた構成とすることもできる。また、図2に示す例では、第1変速出力部材81Bは、カウンタギヤ機構70を介して第1差動入力ギヤ71Aに連結されている。このような構成に代えて、例えば、カウンタギヤ機構70が設けられず、第1変速出力部材81Bが第1差動入力ギヤ71Aに噛み合う構成とすることもできる。
図3に示すように、第2変速機TM2は、第2変速入力部材82Aの回転を変速して第2変速出力部材82Bに伝達する。第2変速入力部材82Aは、第2駆動力源2の側から第2変速機TM2に回転を入力するための部材であり、第2変速出力部材82Bは、第2車輪W2の側に第2変速機TM2から回転を出力するための部材である。図2に示す例では、第2変速入力部材82Aは軸部材とされ、第2変速出力部材82Bは歯車部材とされている。第2変速機TM2は、第2変速機TM2の変速比(具体的には、第2変速出力部材82Bの回転速度に対する第2変速入力部材82Aの回転速度の比)を変更可能に構成されている。
図3に示す例では、第2回転電機MG2は、第2変速入力部材82Aと一体的に回転するように連結されている。このような構成に代えて、例えば、第2回転電機MG2がクラッチを介して第2変速入力部材82Aに連結される構成、第2駆動力源2と第2変速機TM2との間の動力伝達経路に流体伝動装置が設けられる構成、或いは、これらを組み合わせた構成とすることもできる。また、図3に示す例では、第2変速出力部材82Bは、第2差動入力ギヤ72Aに噛み合っている。このような構成に代えて、例えば、第2変速出力部材82Bがカウンタギヤ機構を介して第2差動入力ギヤ72Aに連結される構成とすることもできる。
第1変速機TM1及び第2変速機TM2として、変速比の異なる複数の変速段を切替可能な有段の自動変速機と、変速比を無段階に変更可能な無段の自動変速機とのいずれを用いてもよい。有段の自動変速機として、遊星歯車式の自動変速機、DCT(Dual Clutch Transmission)、AMT(Automated Manual Transmission)を例示することができる。また、無段の自動変速機として、ベルト式のCVT(Continuously Variable Transmission)を例示することができる。図2に示す例では、第1変速機TM1及び第2変速機TM2の双方が、遊星歯車式の自動変速機とされている。
図2に示す例では、第1変速機TM1は、変速比の異なる8つの前進用変速段と、1つの後進用変速段とを形成可能に構成されている。ここで、8つの前進用変速段を、変速比の大きい側から順に(すなわち、低速段側から順に)、第1段、第2段、第3段、第4段、第5段、第6段、第7段、及び第8段とする。第1変速機TM1は、複数の第1係合装置21を備えており、第1係合装置21のそれぞれの係合の状態に応じて、複数の変速段の中のいずれかの変速段が形成される。
図2に示す例では、第1変速機TM1は、第1遊星歯車機構PG1及び第2遊星歯車機構PG2の2つの遊星歯車機構を備えている。ここでは、第1遊星歯車機構PG1はダブルピニオン型の遊星歯車機構であり、第2遊星歯車機構PG2はラビニヨ型の遊星歯車機構である。第1変速機TM1が備える複数の第1係合装置21には、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第4クラッチC4、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、及びワンウェイクラッチF1が含まれている。クラッチ(C1〜C4)は、第1変速機TM1を構成する2つの回転要素を選択的に連結し、ブレーキ(B1,B2)は、第1変速機TM1を構成する回転要素を非回転部材(例えば、第1変速機TM1のケース)に選択的に固定する。また、ワンウェイクラッチF1は、第1変速機TM1を構成する回転要素の回転方向を一方向に規制する。第1係合装置21は、摩擦係合装置及び噛み合い式係合装置のいずれであってもよいが、例えば、全ての第1係合装置21(但し、ワンウェイクラッチF1は除く)を摩擦係合装置とすることができる。なお、ワンウェイクラッチF1は設けられていなくてもよい。
図2に示す例では、第1クラッチC1とワンウェイクラッチF1(又は第2ブレーキB2)とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、第1段が形成される。また、第1クラッチC1と第1ブレーキB1とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、第2段が形成される。また、第1クラッチC1と第3クラッチC3とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、第3段が形成される。また、第1クラッチC1と第4クラッチC4とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、第4段が形成される。また、第1クラッチC1と第2クラッチC2とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、第5段が形成される。また、第2クラッチC2と第3クラッチC3とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、第6段が形成される。また、第2クラッチC2と第4クラッチC4とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、第7段が形成される。また、第2クラッチC2と第1ブレーキB1とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、第8段が形成される。また、第3クラッチC3と第2ブレーキB2とが係合すると共にそれ以外の第1係合装置21が解放した状態で、後進用変速段が形成される。
図3に示す例では、第2変速機TM2は、変速比の異なる2つの変速段を形成可能に構成されている。ここで、2つの変速段を、変速比の大きい側から順に、低速段及び高速段とする。第2変速機TM2は、複数の第2係合装置22を備えており、第2係合装置22のそれぞれの係合の状態に応じて、2つの変速段の中のいずれかの変速段が形成される。
図3に示す例では、第2変速機TM2は、第3遊星歯車機構PG3を備えている。ここでは、第3遊星歯車機構PG3はシングルピニオン型の遊星歯車機構である。第2変速機TM2が備える複数の第2係合装置22には、第5クラッチC5及び第3ブレーキB3が含まれている。第5クラッチC5は、第2変速機TM2を構成する2つの回転要素を選択的に連結し、第3ブレーキB3は、第2変速機TM2を構成する回転要素を非回転部材(例えば、第2変速機TM2のケース)に選択的に固定する。図3に示す例では、第3ブレーキB3が係合すると共に第5クラッチC5が解放した状態で低速段が形成され、第5クラッチC5が係合すると共に第3ブレーキB3が解放した状態で高速段が形成される。第2係合装置22は、摩擦係合装置及び噛み合い式係合装置のいずれであってもよいが、例えば、全ての第2係合装置22を摩擦係合装置とすることができる。
このように、本実施形態では、第1変速機TM1及び第2変速機TM2の双方が、変速比の異なる複数の変速段を切替可能な有段の自動変速機とされている。すなわち、第1変速機TM1及び第2変速機TM2のそれぞれは、変速比の異なる複数の変速段を形成可能に構成されている。そして、本実施形態では、第1変速機TM1が形成可能な変速段の段数が、第2変速機TM2が形成可能な変速段の段数よりも多くなっている。図2及び図3に示す例では、第1変速機TM1が形成可能な変速段の段数が「8」であり、第2変速機TM2が形成可能な変速段の段数である「2」よりも多くなっている。
次に、制御装置30の構成について説明する。制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置を中核部材として備えると共に、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の当該演算処理装置が参照可能な記憶装置を備えている。そして、ROM等の記憶装置に記憶されたソフトウェア(プログラム)又は別途設けられた演算回路等のハードウェア、或いはそれらの両方により、制御装置30の各機能が実現される。制御装置30が備える演算処理装置は、各プログラムを実行するコンピュータとして動作する。
車両100には各種センサが備えられており、制御装置30は、当該各種センサの検出情報(センサ検出情報)を取得可能に構成されている。センサ検出情報には、例えば、アクセル開度の情報、車速の情報、蓄電装置3の充電状態又は蓄電量の情報、第1変速入力部材81Aの回転速度の情報、第2変速入力部材82Aの回転速度の情報、車両100の運転者による変速段の変更操作(シフト操作)の情報が含まれる。
図1に示すように、本実施形態では、制御装置30は、第1駆動制御部41と、第2駆動制御部42と、第1変速制御部51と、第2変速制御部52と、統合制御部60と、を備えている。制御装置30が備えるこれら複数の機能部は、互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。なお、制御装置30が備える複数の機能部は、少なくとも論理的に区別されるものであり、物理的には必ずしも区別される必要はない。また、制御装置30が備える複数の機能部は、共通のハードウェアで実現される必要はなく、互いに通信可能な複数のハードウェアに分かれて実現されてもよい。すなわち、制御装置30は、1つのハードウェアではなく、互いに通信可能な複数のハードウェアを用いて構成されてもよい。制御装置30が互いに通信可能な複数のハードウェアを用いて構成される場合に、制御装置30が、車両100に搭載される車内装置と、車両100の外部に設けられて車内装置と通信ネットワーク(例えば、インターネット等)を介して通信可能な車外装置とに分離され、制御装置30の少なくとも一部の機能が車外装置に設けられる構成とすることもできる。
統合制御部60は、第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御する機能部である。統合制御部60は、第1変速制御部51を制御することで第1変速機TM1の変速動作の開始時期を制御し、第2変速制御部52を制御することで第2変速機TM2の変速動作の開始時期を制御する。本実施形態では、統合制御部60は、車両100の全体を統合して制御する機能も有している。統合制御部60は、制御マップを参照する等して、センサ検出情報に基づいて、第1車輪W1に第1駆動力源1の側から伝達することが要求されるトルクの要求値である第1車輪要求トルクと、第2車輪W2に第2駆動力源2の側から伝達することが要求されるトルクの要求値である第2車輪要求トルクと、第1変速機TM1の目標変速比(本実施形態では、目標変速段)と、第2変速機TM2の目標変速比(本実施形態では、目標変速段)と、を決定する。なお、統合制御部60が有する機能のうちの、第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御する機能以外の機能は、制御装置30と通信可能な別の装置によって実現されてもよい。
第1駆動制御部41は、第1駆動力源1の動作制御を行う機能部である。第1駆動力源1が出力することを要求されるトルクを第1駆動力源要求トルクとして、第1駆動制御部41は、第1駆動力源要求トルクを出力するように第1駆動力源1を制御する。第1駆動力源要求トルクは、基本的に、第1車輪W1でのトルクに換算した第1駆動力源要求トルクが第1車輪要求トルクに等しくなるように決定される。
上述したように、本実施形態では、第1駆動力源1は、内燃機関EG及び第1回転電機MG1を含んでいる。よって、第1駆動制御部41は、内燃機関EGの動作制御を行うと共に第1回転電機MG1の動作制御を行う。具体的には、内燃機関EGが出力することを要求されるトルクを内燃機関要求トルクとし、第1回転電機MG1が出力することを要求されるトルクを第1回転電機要求トルクとして、第1駆動制御部41は、内燃機関要求トルクを出力するように内燃機関EGを制御すると共に、第1回転電機要求トルクを出力するように第1回転電機MG1を制御する。内燃機関要求トルク及び第1回転電機要求トルクは、基本的に、第1車輪W1でのトルクに換算した内燃機関要求トルクと、第1車輪W1でのトルクに換算した第1回転電機要求トルクとの合成トルク(これら2つのトルクの正負を考慮した和)が、第1車輪要求トルクに等しくなるように決定される。内燃機関EGの出力トルクを用いずに第1車輪W1を駆動する場合には、内燃機関要求トルクはゼロに設定され、内燃機関EGは基本的に停止される。なお、内燃機関EGの動作制御を行う機能を有する内燃機関制御装置が、制御装置30とは別に設けられ、第1駆動制御部41が、内燃機関制御装置を介して(すなわち、内燃機関制御装置に対して内燃機関要求トルク、内燃機関EGの始動要求、内燃機関EGの停止要求等を指令することで)、内燃機関EGの動作制御を行う構成とすることもできる。
第2駆動制御部42は、第2駆動力源2の動作制御を行う機能部である。第2駆動力源2が出力することを要求されるトルクを第2駆動力源要求トルクとして、第2駆動制御部42は、第2駆動力源要求トルクを出力するように第2駆動力源2を制御する。第2駆動力源要求トルクは、基本的に、第2車輪W2でのトルクに換算した第2駆動力源要求トルクが第2車輪要求トルクに等しくなるように決定される。上述したように、本実施形態では、第2駆動力源2は、第2回転電機MG2を含んでいる。よって、第2駆動制御部42は、第2回転電機MG2の動作制御を行う。具体的には、第2回転電機MG2が出力することを要求されるトルクを第2回転電機要求トルクとして、第2駆動制御部42は、第2回転電機要求トルクを出力するように第2回転電機MG2を制御する。第2回転電機要求トルクは、基本的に、第2車輪W2でのトルクに換算した第2回転電機要求トルクが第2車輪要求トルクに等しくなるように決定される。
図示は省略するが、第1駆動制御部41は、第1インバータ装置を介して第1回転電機MG1を制御し、第2駆動制御部42は、第2インバータ装置を介して第2回転電機MG2を制御する。なお、第1インバータ装置は、蓄電装置3に接続されていると共に第1回転電機MG1に接続され、第2インバータ装置は、蓄電装置3に接続されていると共に第2回転電機MG2に接続されている。第1駆動制御部41は、例えば、キャリア周波数に基づくパルス幅変調により、第1インバータ装置を介して第1回転電機MG1を制御する。また、第2駆動制御部42は、例えば、キャリア周波数に基づくパルス幅変調により、第2インバータ装置を介して第2回転電機MG2を制御する。
第1変速制御部51は、第1変速機TM1の変速動作を制御する機能部である。第1変速制御部51は、第1変速機TM1の変速比が目標変速比となるように、第1変速機TM1を制御する。本実施形態では、第1変速制御部51は、第1変速機TM1が目標変速段を形成するように、第1変速機TM1を制御する。上述したように、本実施形態では、第1変速機TM1は、複数の第1係合装置21を備えており、複数の第1係合装置21のうちの第1解放側係合装置21Rの解放と第1係合側係合装置21Eの係合とを行って変速比を変更するように構成されている。そのため、第1変速機TM1の変速動作の制御には、第1解放側係合装置21Rを解放させる制御と、第1係合側係合装置21Eを係合させる制御とが含まれる。なお、第1解放側係合装置21Rは、変速比を変更するために(言い換えれば、変速段を移行させるために)解放される第1係合装置21であり、第1係合側係合装置21Eは、変速比を変更するために係合される第1係合装置21である。例えば、図2に示す第1変速機TM1において、第2段から第3段に変速段を移行させる場合には、第1ブレーキB1が第1解放側係合装置21Rとなり、第3クラッチC3が第1係合側係合装置21Eとなる。
本実施形態では、第1係合装置21は、油圧駆動式の摩擦係合装置である。なお、全ての第1係合装置21が油圧駆動式の摩擦係合装置である必要はなく、例えば図2に示す例では、ワンウェイクラッチF1を除く第1係合装置21が、油圧駆動式の摩擦係合装置とされる。図示は省略するが、車両用駆動装置90(具体的には、第1駆動ユニット91)には、オイルポンプから吐出された油の油圧を制御して第1変速機TM1に供給する第1油圧制御装置が設けられている。第1変速制御部51は、第1係合装置21の油圧駆動部(油圧サーボ機構等)に供給される油圧(作動油圧)を、第1油圧制御装置を介して制御することで、第1係合装置21の係合の状態を制御する。第1係合装置21の係合の状態は、当該第1係合装置21に供給される油圧に応じて、直結係合状態、滑り係合状態、及び解放状態のいずれかに制御される。直結係合状態では、摩擦係合装置の係合部材間に回転速度差(滑り)がない状態で、静摩擦により係合部材間でトルクが伝達され、滑り係合状態では、摩擦係合装置の係合部材間に回転速度差がある状態で、動摩擦により係合部材間でトルクが伝達される。本実施形態では、第1係合装置21は、ノーマルオープン型の摩擦係合装置であり、作動油圧が供給されることで係合し、作動油圧の供給が停止されることで解放される。
第2変速制御部52は、第2変速機TM2の変速動作を制御する機能部である。第2変速制御部52は、第2変速機TM2の変速比が目標変速比となるように、第2変速機TM2を制御する。本実施形態では、第2変速制御部52は、第2変速機TM2が目標変速段を形成するように、第2変速機TM2を制御する。上述したように、本実施形態では、第2変速機TM2は、複数の第2係合装置22を備えており、複数の第2係合装置22のうちの第2解放側係合装置22Rの解放と第2係合側係合装置22Eの係合とを行って変速比を変更するように構成されている。そのため、第2変速機TM2の変速動作の制御には、第2解放側係合装置22Rを解放させる制御と、第2係合側係合装置22Eを係合させる制御とが含まれる。なお、第2解放側係合装置22Rは、変速比を変更するために(言い換えれば、変速段を移行させるために)解放される第2係合装置22であり、第2係合側係合装置22Eは、変速比を変更するために係合される第2係合装置22である。例えば、図3に示す第2変速機TM2において、第1段から第2段に変速段を移行させる場合には、第3ブレーキB3が第2解放側係合装置22Rとなり、第5クラッチC5が第2係合側係合装置22Eとなる。
本実施形態では、第2係合装置22は、油圧駆動式の摩擦係合装置である。なお、全ての第2係合装置22が油圧駆動式の摩擦係合装置である必要はない。図示は省略するが、車両用駆動装置90(具体的には、第2駆動ユニット92)には、オイルポンプから吐出された油の油圧を制御して第2変速機TM2に供給する第2油圧制御装置が設けられている。第2変速制御部52は、第2係合装置22の油圧駆動部(油圧サーボ機構等)に供給される油圧(作動油圧)を、第2油圧制御装置を介して制御することで、第2係合装置22の係合の状態を制御する。第2係合装置22の係合の状態は、当該第2係合装置22に供給される油圧に応じて、直結係合状態、滑り係合状態、及び解放状態のいずれかに制御される。本実施形態では、第2係合装置22は、ノーマルオープン型の摩擦係合装置であり、作動油圧が供給されることで係合し、作動油圧の供給が停止されることで解放される。
制御装置30(本実施形態では、統合制御部60)は、例えば、アクセル開度及び車速と、変速段との関係を規定した第1変速マップを参照して、第1変速機TM1の目標変速段を決定し、アクセル開度及び車速と、変速段との関係を規定した第2変速マップを参照して、第2変速機TM2の目標変速段を決定する。詳細は省略するが、第1変速マップや第2変速マップには、アップシフト線とダウンシフト線とが規定されており、制御装置30は、アクセル開度と車速とにより定まる動作点が変速マップ上でアップシフト線を跨いだ場合に、或いは跨ぐことが予測される場合に、目標変速段を高速段側に1段切り替え、アクセル開度と車速とにより定まる動作点が変速マップ上でダウンシフト線を跨いだ場合に、或いは跨ぐことが予測される場合に、目標変速段を低速段側に1段切り替える。なお、アップシフトとは、変速比を相対的に小さくする側(高速段側)への変速段の変更であり、ダウンシフトとは、変速比を相対的に大きくする側(低速段側)への変速段の変更である。制御装置30が、運転者によるシフト操作(アップシフト操作又はダウンシフト操作)に応じて、第1変速機TM1や第2変速機TM2の目標変速段を切り替える構成としてもよい。
ここで、第1変速機TM1の変速動作が行われる期間を第1変速期間P1とし、第2変速機TM2の変速動作が行われる期間を第2変速期間P2とする。第1変速期間P1の始期は、変速比(第1変速機TM1の変速比)及びトルク比(第1変速機TM1のトルク比)の少なくとも一方が変速前の状態から変化し始める時点とし、第1変速期間P1の終期は、変速比及びトルク比の双方が変速後の状態になる時点とすることができる。また、第2変速期間P2の始期は、変速比(第2変速機TM2の変速比)及びトルク比(第2変速機TM2のトルク比)の少なくとも一方が変速前の状態から変化し始める時点とし、第2変速期間P2の終期は、変速比及びトルク比の双方が変速後の状態になる時点とすることができる。
後に参照する図7に示すように、本実施形態では、第1変速期間P1は、第1トルク相Pt1の期間と第1イナーシャ相Pi1の期間とを含み、第2変速期間P2は、第2トルク相Pt2の期間と第2イナーシャ相Pi2の期間とを含む。本実施形態では、第1変速期間P1の始期を、第1トルク相Pt1及び第1イナーシャ相Pi1のうちの先に実現される相(図7に示す例では、第1トルク相Pt1)の始期とし、第1変速期間P1の終期を、第1トルク相Pt1及び第1イナーシャ相Pi1のうちの後で実現される相(図7に示す例では、第1イナーシャ相Pi1)の終期とする。また、本実施形態では、第2変速期間P2の始期を、第2トルク相Pt2及び第2イナーシャ相Pi2のうちの先に実現される相(図7に示す例では、第2トルク相Pt2)の始期とし、第2変速期間P2の終期を、第2トルク相Pt2及び第2イナーシャ相Pi2のうちの後で実現される相(図7に示す例では、第2イナーシャ相Pi2)の終期とする。
第1トルク相Pt1は、第1変速機TM1が伝達するトルクの第1係合側係合装置21Eと第1解放側係合装置21Rとの間での分担割合が変化する相である。第1トルク相Pt1では、第1変速機TM1のトルク比(第1変速出力部材81Bのトルクに対する第1変速入力部材81Aのトルクの比)が、分担割合の変化に伴い変化する。第1トルク相Pt1では、第1変速機TM1のトルク比が、変速前の変速比に応じたトルク比から、変速後の変速比に応じたトルク比に変化する。第1変速機TM1においてアップシフトの変速動作が行われる場合には、第1トルク相Pt1において第1変速機TM1のトルク比が増加し、第1変速機TM1においてダウンシフトの変速動作が行われる場合には、第1トルク相Pt1において第1変速機TM1のトルク比が減少する。
第1イナーシャ相Pi1は、第1変速機TM1の入力回転速度である第1入力回転速度N1が、変速前の変速比に応じた回転速度から変速後の変速比に応じた回転速度に変化する相である。第1入力回転速度N1は、第1変速入力部材81Aの回転速度である。図7に一例を示すように、第1イナーシャ相Pi1では、第1入力回転速度N1が、第1変速前同期回転速度N1bから第1変速後同期回転速度N1aに変化する。ここで、第1変速前同期回転速度N1bは、第1変速出力部材81Bの回転速度に変速前の変速比を乗算した回転速度であり、第1変速後同期回転速度N1aは、第1変速出力部材81Bの回転速度に変速後の変速比を乗算した回転速度である。
第2トルク相Pt2は、第2変速機TM2が伝達するトルクの第2係合側係合装置22Eと第2解放側係合装置22Rとの間での分担割合が変化する相である。第2トルク相Pt2では、第2変速機TM2のトルク比(第2変速出力部材82Bのトルクに対する第2変速入力部材82Aのトルクの比)が、分担割合の変化に伴い変化する。第2トルク相Pt2では、第2変速機TM2のトルク比が、変速前の変速比に応じたトルク比から、変速後の変速比に応じたトルク比に変化する。第2変速機TM2においてアップシフトの変速動作が行われる場合には、第2トルク相Pt2において第2変速機TM2のトルク比が増加し、第2変速機TM2においてダウンシフトの変速動作が行われる場合には、第2トルク相Pt2において第2変速機TM2のトルク比が減少する。
第2イナーシャ相Pi2は、第2変速機TM2の入力回転速度である第2入力回転速度N2が、変速前の変速比に応じた回転速度から変速後の変速比に応じた回転速度に変化する相である。第2入力回転速度N2は、第2変速入力部材82Aの回転速度である。図7に一例を示すように、第2イナーシャ相Pi2では、第2入力回転速度N2が、第2変速前同期回転速度N2bから第2変速後同期回転速度N2aに変化する。ここで、第2変速前同期回転速度N2bは、第2変速出力部材82Bの回転速度に変速前の変速比を乗算した回転速度であり、第2変速後同期回転速度N2aは、第2変速出力部材82Bの回転速度に変速後の変速比を乗算した回転速度である。
図7に一例を示すように、制御装置30は、第1変速期間P1と第2変速期間P2とが重複しないように、第1変速機TM1及び第2変速機TM2のそれぞれの変速動作の開始時期を制御する。本実施形態では、制御装置30は、第2変速機TM2の変速動作の完了後に第1変速機TM1の変速動作を開始する場合に、第2トルク相Pt2及び第2イナーシャ相Pi2の双方の期間の終了後に第1準備制御を開始することで、第1変速期間P1と第2変速期間P2とが重複しないように第1変速機TM1及び第2変速機TM2のそれぞれの変速動作の開始時期を制御する。例えば、制御装置30は、第2トルク相Pt2及び第2イナーシャ相Pi2のうちの後で実現される相の期間の終了に合わせて、第1準備制御を開始する。第1準備制御は、第1係合側係合装置21E及び第1解放側係合装置21Rの少なくとも一方の係合圧を変化させるための準備を行う制御である。本実施形態では、第1準備制御は、第1係合側係合装置21Eの油圧駆動部に対して作動油を予備充填する制御とされる。
また、本実施形態では、制御装置30は、第1変速機TM1の変速動作の完了後に第2変速機TM2の変速動作を開始する場合に、第1トルク相Pt1及び第1イナーシャ相Pi1の双方の期間の終了後に第2準備制御を開始することで、第1変速期間P1と第2変速期間P2とが重複しないように第1変速機TM1及び第2変速機TM2のそれぞれの変速動作の開始時期を制御する。例えば、制御装置30は、第1トルク相Pt1及び第1イナーシャ相Pi1のうちの後で実現される相の期間の終了に合わせて、第2準備制御を開始する。第2準備制御は、第2係合側係合装置22E及び第2解放側係合装置22Rの少なくとも一方の係合圧を変化させるための準備を行う制御である。本実施形態では、第2準備制御は、第2係合側係合装置22Eの油圧駆動部に対して作動油を予備充填する制御とされる。
本実施形態では、第1変速制御部51は、第1変速機TM1の変速比を変更しようとする場合に(言い換えれば、第1変速機TM1の変速条件が成立した場合に)、第1信号を統合制御部60に出力し、第2変速制御部52は、第2変速機TM2の変速比を変更しようとする場合に(言い換えれば、第2変速機TM2の変速条件が成立した場合に)、第2信号を統合制御部60に出力する。本実施形態では、第1変速制御部51は、第1変速機TM1の目標変速段が切り替えられた場合に、第1変速機TM1の変速比を変更しようとし、第2変速制御部52は、第2変速機TM2の目標変速段が切り替えられた場合に、第2変速機TM2の変速比を変更しようとする。第1信号は、例えば、第1変速制御部51が第1変速機TM1の変速比を変更しようとすることを示す信号とされ、又は、第1変速機TM1の変速条件が成立したことを示す信号とされる。また、第2信号は、例えば、第2変速制御部52が第2変速機TM2の変速比を変更しようとすることを示す信号とされ、又は、第2変速機TM2の変速条件が成立したことを示す信号とされる。
統合制御部60は、第1信号が、第2信号と同時期に、或いは第2信号よりも早く入力された場合には、第1変速機TM1の変速動作の完了後に第2変速機TM2の変速動作を開始するように第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御する。統合制御部60は、例えば、第1変速制御部51から第1信号が入力されてから、当該第1信号に応じた変速許可信号を第1変速制御部51に出力するまでの間に、第2変速制御部52から第2信号が入力された場合と、第2変速制御部52から第2信号が入力されてから、当該第2信号に応じた変速許可信号を第2変速制御部52に出力するまでの間に、第1変速制御部51から第1信号が入力された場合に、第1信号が第2信号と同時期に入力されたと判定する。また、統合制御部60は、第2信号が、第1信号よりも早く入力された場合には、第2変速機TM2の変速動作の完了後に第1変速機TM1の変速動作を開始するように第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御する。
第1変速制御部51は、例えば図4に示す手順に沿って、第1変速機TM1の変速動作を制御する。第1変速制御部51は、第1変速機TM1の変速条件が成立した場合に(ステップ#10:Yes)、第1信号を統合制御部60に出力する(ステップ#11)。上述したように、第1変速機TM1の変速条件は、例えば、アクセル開度と車速とにより定まる動作点が、第1変速マップ上でアップシフト線又はダウンシフト線を跨いだ場合に、或いは跨ぐことが予測される場合に成立する。そして、第1変速制御部51は、変速許可信号が統合制御部60から入力されると(ステップ#12:Yes)、第1変速機TM1の変速動作を開始して、第1トルク相Pt1と第1イナーシャ相Pi1との2相を伴う変速動作が行われる(ステップ#13)。本実施形態では、第1変速制御部51は、ステップ#13において、第1準備制御を行った後、第1変速機TM1の変速動作を開始する。そして、第1変速制御部51は、第1変速機TM1の変速動作が完了すると(ステップ#14:Yes)、第1変速機TM1の変速動作が完了したことを示す変速完了信号を統合制御部60に出力する(ステップ#15)。
なお、第1変速制御部51は、ステップ#14において第1変速期間P1の終了判定を行い、第1変速期間P1が終了したと判定した場合に、第1変速機TM1の変速動作が完了したと判定する。図7に示す例のように、第1イナーシャ相Pi1の終期が第1変速期間P1の終期となる場合、第1変速期間P1の終了判定は、例えば、第1入力回転速度N1に基づく判定、第1入力回転速度N1の時間変化率(すなわち、第1変速入力部材81Aの回転加速度)に基づく判定、或いは、第1イナーシャ相Pi1の開始時点からの経過時間に基づく判定とすることができる。また、第1トルク相Pt1の終期が第1変速期間P1の終期となる場合、第1変速期間P1の終了判定は、例えば、第1係合側係合装置21Eへの供給油圧の指令値に基づく判定、第1解放側係合装置21Rへの供給油圧の指令値に基づく判定、或いは、第1トルク相Pt1の開始時点からの経過時間に基づく判定とすることができる。
第2変速制御部52は、例えば図5に示す手順に沿って第2変速機TM2の変速動作を制御する。第2変速制御部52は、第2変速機TM2の変速条件が成立した場合に(ステップ#20:Yes)、第2信号を統合制御部60に出力する(ステップ#21)。上述したように、第2変速機TM2の変速条件は、例えば、アクセル開度と車速とにより定まる動作点が、第2変速マップ上でアップシフト線又はダウンシフト線を跨いだ場合に、或いは跨ぐことが予測される場合に成立する。そして、第2変速制御部52は、変速許可信号が統合制御部60から入力されると(ステップ#22:Yes)、第2変速機TM2の変速動作を開始して、第2トルク相Pt2と第2イナーシャ相Pi2との2相を伴う変速動作が行われる(ステップ#23)。本実施形態では、第2変速制御部52は、ステップ#23において、第2準備制御を行った後、第2変速機TM2の変速動作を開始する。そして、第2変速制御部52は、第2変速機TM2の変速動作が完了すると(ステップ#24:Yes)、第2変速機TM2の変速動作が完了したことを示す変速完了信号を統合制御部60に出力する(ステップ#25)。
なお、第2変速制御部52は、ステップ#24において第2変速期間P2の終了判定を行い、第2変速期間P2が終了したと判定した場合に、第2変速機TM2の変速動作が完了したと判定する。図7に示す例のように、第2イナーシャ相Pi2の終期が第2変速期間P2の終期となる場合、第2変速期間P2の終了判定は、例えば、第2入力回転速度N2に基づく判定、第2入力回転速度N2の時間変化率(すなわち、第2変速入力部材82Aの回転加速度)に基づく判定、或いは、第2イナーシャ相Pi2の開始時点からの経過時間に基づく判定とすることができる。また、第2トルク相Pt2の終期が第2変速期間P2の終期となる場合、第2変速期間P2の終了判定は、例えば、第2係合側係合装置22Eへの供給油圧の指令値に基づく判定、第2解放側係合装置22Rへの供給油圧の指令値に基づく判定、或いは、第2トルク相Pt2の開始時点からの経過時間に基づく判定とすることができる。
統合制御部60は、例えば図6に示す手順に沿って第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御することで、第1変速期間P1と第2変速期間P2とが重複しないように、第1変速機TM1及び第2変速機TM2のそれぞれの変速動作の開始時期を制御する。図6に示す例では、統合制御部60は、まず、第1変速制御部51から第1信号が入力されたか否かを判定し(ステップ#30)、第1変速制御部51から第1信号が入力されていない場合に(ステップ#30:No)、第2変速制御部52から第2信号が入力されたか否かを判定する(ステップ#34)。
統合制御部60は、第1変速制御部51から第1信号が入力された場合には(ステップ#30:Yes)、第2変速機TM2が変速動作中であるか否かを判定する(ステップ#31)。統合制御部60は、例えば、第2変速制御部52に変速許可信号を出力してから、当該変速許可信号に係る第2変速機TM2の変速動作の完了を示す変速完了信号が、第2変速制御部52から入力されるまでの間、第2変速機TM2が変速動作中であると判定する。統合制御部60は、第2変速機TM2が変速動作中でない場合には(ステップ#31:No)、第1変速機TM1の変速動作を許可することを示す変速許可信号を第1変速制御部51に出力する(ステップ#33)。一方、統合制御部60は、第2変速機TM2が変速動作中である場合には(ステップ#31:Yes)、第2変速制御部52から変速完了信号が入力されたか否かを判定し(ステップ#32)、第2変速制御部52から変速完了信号が入力されると(ステップ#32:Yes)、変速許可信号を第1変速制御部51に出力する(ステップ#33)。
また、統合制御部60は、第2変速制御部52から第2信号が入力された場合には(ステップ#34:Yes)、第1変速機TM1が変速動作中であるか否かを判定する(ステップ#35)。統合制御部60は、例えば、第1変速制御部51に変速許可信号を出力してから、当該変速許可信号に係る第1変速機TM1の変速動作の完了を示す変速完了信号が、第1変速制御部51から入力されるまでの間、第1変速機TM1が変速動作中であると判定する。統合制御部60は、第1変速機TM1が変速動作中でない場合には(ステップ#35:No)、第2変速機TM2の変速動作を許可することを示す変速許可信号を第2変速制御部52に出力する(ステップ#37)。一方、統合制御部60は、第1変速機TM1が変速動作中である場合には(ステップ#35:Yes)、第1変速制御部51から変速完了信号が入力されたか否かを判定し(ステップ#36)、第1変速制御部51から変速完了信号が入力されると(ステップ#36:Yes)、変速許可信号を第2変速制御部52に出力する(ステップ#37)。
図6に示す例では、第1信号が第2信号よりも早く入力された場合には、第1変速機TM1の変速動作の完了後に第2変速機TM2の変速動作を開始するように第1変速制御部51及び第2変速制御部52が制御され、第2信号が第1信号よりも早く入力された場合には、第2変速機TM2の変速動作の完了後に第1変速機TM1の変速動作を開始するように第1変速制御部51及び第2変速制御部52が制御される。図6に示す例において、ステップ#34において第2変速制御部52から第2信号が入力されたと判定されてからステップ#37に進むまでの間に、第1変速制御部51から第1信号が入力されたか否かの判定を行い、第1変速制御部51から第1信号が入力された場合にはステップ#33に進むように制御フローを構成してもよい。この場合、第1信号が第2信号と同時期に入力された場合には、第1変速機TM1の変速動作の完了後に第2変速機TM2の変速動作を開始するように、第1変速制御部51及び第2変速制御部52が制御される。
次に、第1変速機TM1及び第2変速機TM2のそれぞれの変速動作の開始時期の制御の具体例について、図7を参照して説明する。なお、図7では、第1車輪W1及び第2車輪W2に前進加速方向のトルクが伝達されている状態で、第1変速機TM1のアップシフト動作の完了後に第2変速機TM2のアップシフト動作を開始する状況を想定している。すなわち、第1変速機TM1のオンアップシフト動作の完了後に第2変速機TM2のオンアップシフト動作を開始する状況を想定している。そのため、図7に示す例では、第1トルク相Pt1の後に第1イナーシャ相Pi1が実現され、第2トルク相Pt2の後に第2イナーシャ相Pi2が実現される。
図7では、第1入力回転速度N1のグラフ、第1解放側係合装置21R及び第1係合側係合装置21Eのそれぞれの係合圧PE(ここでは、油圧)の指令値のグラフ、第2入力回転速度N2のグラフ、第2解放側係合装置22R及び第2係合側係合装置22Eのそれぞれの係合圧PE(ここでは、油圧)の指令値のグラフ、合算加速度Gのグラフ、第1加速度G1のグラフ、及び第2加速度G2のグラフを、上から順に示している。ここで、第1加速度G1のグラフは、第1車輪W1に伝達されるトルクの変化に伴う加速度の変動を示し、第2加速度G2のグラフは、第2車輪W2に伝達されるトルクの変化に伴う加速度の変動を示し、合算加速度Gのグラフは、車両全体の加速度の変動を示している。すなわち、合算加速度Gのグラフは、第1加速度G1のグラフと第2加速度G2のグラフとを足し合わせたものに相当する。
図7に示す例では、時刻t1において第1準備制御が開始される。ここでは、第1準備制御として、第1係合側係合装置21Eの油圧駆動部に対して作動油を予備充填する制御が行われる。第1準備制御を開始してから第1トルク相Pt1が開始するまでの期間が、第1プレ相Pp1の期間である。そして、時刻t2において、第1変速機TM1のトルク比を変速前の変速比に応じたトルク比から変速後の変速比に応じたトルク比に変化させるための制御が開始される。具体的には、第1係合側係合装置21Eの係合圧PEを増大させると共に第1解放側係合装置21Rの係合圧PEを減少させる制御が行われ、時刻t3において、第1変速機TM1のトルク比が変速後の変速比に応じたトルク比となる。時刻t2〜時刻t3の期間が第1トルク相Pt1の期間である。図7に示す例では、第1トルク相Pt1において第1変速機TM1のトルク比が増加するのに応じて、第1加速度G1が減少している。なお、第1加速度G1の減少を、第1駆動力源1又は第2駆動力源2の出力トルクの増加により補う制御を行うことも可能である。
時刻t3において、第1入力回転速度N1を第1変速前同期回転速度N1bから第1変速後同期回転速度N1aに変化させるための制御が開始され、時刻t4において、第1入力回転速度N1が第1変速後同期回転速度N1aとなり第1変速機TM1の変速動作が完了する。時刻t3〜時刻t4の期間が第1イナーシャ相Pi1の期間である。第1イナーシャ相Pi1では、例えば、第1駆動力源1の出力トルクを低下させることや、第1係合側係合装置21Eの係合圧PEを増圧させること等によって、第1入力回転速度N1を第1変速前同期回転速度N1bから第1変速後同期回転速度N1aに変化させる。第1イナーシャ相Pi1では、第1入力回転速度N1の低下に伴うイナーシャトルクの発生により、第1加速度G1が増大し得るが、図7では、第1加速度G1の増大を抑制するための制御(例えば、第1駆動力源1の出力トルクを低下させる制御)が行われることで、第1イナーシャ相Pi1において第1加速度G1が所定範囲内に維持されている。また、第1イナーシャ相Pi1の終了時には、第1入力回転速度N1の低下が止まることに伴いイナーシャトルクが急に低下することでショックが発生し得るが、この時点では第2変速機TM2の変速動作は行われていないため、例えば、第2駆動力源2の出力トルクを制御することでこのショックを低減することができる。
図7では、第1変速機TM1の変速動作が完了する時刻t4より前の時点で、第2変速機TM2の変速条件が成立している場合を想定している。そのため、図7に示す例では、第1変速機TM1の変速動作が完了する時刻t4において、第2準備制御が開始される。ここでは、第2準備制御として、第2係合側係合装置22Eの油圧駆動部に対して作動油を予備充填する制御が行われる。第2準備制御を開始してから第2トルク相Pt2が開始するまでの期間が、第2プレ相Pp2の期間である。そして、時刻t5において、第2変速機TM2のトルク比を変速前の変速比に応じたトルク比から変速後の変速比に応じたトルク比に変化させるための制御が開始される。具体的には、第2係合側係合装置22Eの係合圧PEを増大させると共に第2解放側係合装置22Rの係合圧PEを減少させる制御が行われ、時刻t6において、第2変速機TM2のトルク比が変速後の変速比に応じたトルク比となる。時刻t5〜時刻t6の期間が第2トルク相Pt2の期間である。図7に示す例では、第2トルク相Pt2において第2変速機TM2のトルク比が増加するのに応じて、第2加速度G2が減少している。なお、第2加速度G2の減少を、第1駆動力源1又は第2駆動力源2の出力トルクの増加により補う制御を行うことも可能である。
時刻t6において、第2入力回転速度N2を第2変速前同期回転速度N2bから第2変速後同期回転速度N2aに変化させるための制御が開始され、時刻t7において、第2入力回転速度N2が第2変速後同期回転速度N2aとなり第2変速機TM2の変速動作が完了する。時刻t6〜時刻t7の期間が第2イナーシャ相Pi2の期間である。第2イナーシャ相Pi2では、例えば、第2駆動力源2の出力トルクを低下させることや、第2係合側係合装置22Eの係合圧PEを増圧させること等によって、第2入力回転速度N2を第2変速前同期回転速度N2bから第2変速後同期回転速度N2aに変化させる。第2イナーシャ相Pi2では、第2入力回転速度N2の低下に伴うイナーシャトルクの発生により、第2加速度G2が増大し得るが、図7では、第2加速度G2の増大を抑制するための制御(例えば、第2駆動力源2の出力トルクを低下させる制御)が行われることで、第2イナーシャ相Pi2において第2加速度G2が所定範囲内に維持されている。また、第2イナーシャ相Pi2の終了時には、第2入力回転速度N2の低下が止まることに伴いイナーシャトルクが急に低下することでショックが発生し得るが、この時点では第1変速機TM1の変速動作は行われていないため、例えば、第1駆動力源1の出力トルクを制御することでこのショックを低減することができる。
〔その他の実施形態〕
次に、制御装置のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、制御装置30が、第2変速機TM2の変速動作の完了後に第1変速機TM1の変速動作を開始する場合に、第2トルク相Pt2及び第2イナーシャ相Pi2の双方の期間の終了後に第1準備制御を開始し、第1変速機TM1の変速動作の完了後に第2変速機TM2の変速動作を開始する場合に、第1トルク相Pt1及び第1イナーシャ相Pi1の双方の期間の終了後に第2準備制御を開始する構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、制御装置30が、第2変速機TM2の変速動作の完了後に第1変速機TM1の変速動作を開始する場合に、第2トルク相Pt2及び第2イナーシャ相Pi2のうちの後で実現される相の期間の終了前に第1準備制御を開始する構成とすることもできる。この場合であっても、制御装置30は、第1変速期間P1の始期が第2トルク相Pt2及び第2イナーシャ相Pi2の双方の期間の終了後となるように、第1変速機TM1の変速動作を制御する。また、制御装置30が、第1変速機TM1の変速動作の完了後に第2変速機TM2の変速動作を開始する場合に、第1トルク相Pt1及び第1イナーシャ相Pi1のうちの後で実現される相の期間の終了前に第2準備制御を開始する構成とすることもできる。この場合であっても、制御装置30は、第2変速期間P2の始期が第1トルク相Pt1及び第1イナーシャ相Pi1の双方の期間の終了後となるように、第2変速機TM2の変速動作を制御する。
(2)上記の実施形態では、統合制御部60が、第1信号が第2信号と同時期に入力された場合に、第1変速機TM1の変速動作の完了後に第2変速機TM2の変速動作を開始するように第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御する構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、統合制御部60が、第1信号が第2信号と同時期に入力された場合に、第2変速機TM2の変速動作の完了後に第1変速機TM1の変速動作を開始するように第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御する構成とすることもできる。また、第1信号が第2信号と同時期に入力される場合であってもそれぞれの入力タイミングを高精度に判定して、統合制御部60が、第1信号が第2信号よりも早く入力された場合には、第1変速機TM1の変速動作の完了後に第2変速機TM2の変速動作を開始するように第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御し、第2信号が第1信号よりも早く入力された場合には、第2変速機TM2の変速動作の完了後に第1変速機TM1の変速動作を開始するように第1変速制御部51及び第2変速制御部52を制御する構成とすることもできる。
(3)上記の実施形態では、第1変速機TM1が形成可能な変速段の段数が、第2変速機TM2が形成可能な変速段の段数よりも多い構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、第1変速機TM1が形成可能な変速段の段数が、第2変速機TM2が形成可能な変速段の段数と同じである構成や、第1変速機TM1が形成可能な変速段の段数が、第2変速機TM2が形成可能な変速段の段数よりも少ない構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、第1駆動力源1が内燃機関EG及び第1回転電機MG1を含み、第2駆動力源2が第2回転電機MG2を含む構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、例えば、第1駆動力源1が内燃機関EG及び第1回転電機MG1の一方のみを含む構成とすることや、第2駆動力源2が、第2回転電機MG2に加えて或いは第2回転電機MG2に代えて、内燃機関を備える構成とすることもできる。
(5)上記の実施形態では、制御装置30が、統合制御部60に加えて、第1駆動制御部41と、第2駆動制御部42と、第1変速制御部51と、第2変速制御部52と、を備える構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、第1駆動制御部41、第2駆動制御部42、第1変速制御部51、及び第2変速制御部52の少なくともいずれかが、制御装置30と通信可能な別の装置に設けられる構成とすることもできる。例えば、制御装置30が、統合制御部60、第1駆動制御部41、及び第1変速制御部51を備え、制御装置30と通信可能な別の装置が、第2駆動制御部42及び第2変速制御部52を備える構成とし、或いは、制御装置30が、統合制御部60、第2駆動制御部42、及び第2変速制御部52を備え、制御装置30と通信可能な別の装置が、第1駆動制御部41及び第1変速制御部51を備える構成とすることができる。
(6)上記の実施形態で示した制御装置30の各機能部の割り当ては単なる一例であり、複数の機能部を組み合わせたり、1つの機能部を更に区分けしたりすることも可能である。
(7)上記の実施形態では、第1係合装置21及び第2係合装置22が、油圧駆動式の摩擦係合装置である構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、第1係合装置21及び第2係合装置22の一方又は双方を、油圧駆動式以外の摩擦係合装置とすることもできる。油圧駆動式以外の摩擦係合装置として、電磁駆動式の摩擦係合装置や、モータ等により駆動される電動駆動式の摩擦係合装置を例示することができる。この場合、油圧の指令に代えて、電圧の指令や電流の指令を制御量とすることができる。このように、本明細書での係合圧PEには、油圧以外の駆動力(例えば、係合装置に締結力を発生させる推力)も含まれる。
(8)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した制御装置の概要について説明する。
第1駆動力源(1)と第1車輪(W1)とを結ぶ第1動力伝達経路(T1)に、変速比を変更可能な第1変速機(TM1)を備え、第2駆動力源(2)と第2車輪(W2)とを結び且つ前記第1動力伝達経路(T1)とは分離した第2動力伝達経路(T2)に、変速比を変更可能な第2変速機(TM2)を備えた車両用駆動装置(90)を制御対象とする制御装置(30)であって、前記第1変速機(TM1)の変速動作が行われる第1変速期間(P1)と前記第2変速機(TM2)の変速動作が行われる第2変速期間(P2)とが重複しないように、前記第1変速機(TM1)及び前記第2変速機(TM2)のそれぞれの変速動作の開始時期を制御する。
本構成では、第1変速期間(P1)と第2変速期間(P2)とが重複しないように、第1変速機(TM1)及び第2変速機(TM2)のそれぞれの変速動作の開始時期が制御される。よって、第1変速機(TM1)の変速動作と第2変速機(TM2)の変速動作とが干渉することを回避して、第1変速機(TM1)の変速動作による車両加速度の変化と、第2変速機(TM2)の変速動作による車両加速度の変化とが、重ならないようにすることができる。このため、本構成では、これら2つの車両加速度の変化が重なる場合に比べて、車両加速度の急激な変化を回避しやすくなっていると共に、車両加速度の変化を調整する場合の制御も容易となっている。例えば、第1変速機(TM1)の変速動作による車両加速度の変化を、第2駆動力源(2)の出力トルクにより調整することが容易となっている。この結果、第1変速機(TM1)や第2変速機(TM2)の変速動作時の車両挙動を安定的なものとしやすくなっている。なお、本構成では、第1変速機(TM1)の変速動作と第2変速機(TM2)の変速動作とが干渉することを回避することができるため、第1変速機(TM1)の変速動作の学習(個体差や経時変化を補正するための学習)や第2変速機(TM2)の変速動作の学習を正確に行いやすいという利点もある。
ここで、前記第1変速機(TM1)は、複数の第1係合装置(21)を備え、複数の前記第1係合装置(21)のうちの第1解放側係合装置(21R)の解放と第1係合側係合装置(21E)の係合とを行って変速比を変更し、前記第2変速機(TM2)は、複数の第2係合装置(22)を備え、複数の前記第2係合装置(22)のうちの第2解放側係合装置(22R)の解放と第2係合側係合装置(22E)の係合とを行って変速比を変更し、前記第1変速期間(P1)は、前記第1変速機(TM1)が伝達するトルクの前記第1係合側係合装置(21E)と前記第1解放側係合装置(21R)との間での分担割合が変化する第1トルク相(Pt1)の期間と、前記第1変速機(TM1)の入力回転速度(N1)が変速前の変速比に応じた回転速度から変速後の変速比に応じた回転速度に変化する第1イナーシャ相(Pi1)の期間と、を含み、前記第2変速期間(P2)は、前記第2変速機(TM2)が伝達するトルクの前記第2係合側係合装置(22E)と前記第2解放側係合装置(22R)との間での分担割合が変化する第2トルク相(Pt2)の期間と、前記第2変速機(TM2)の入力回転速度(N2)が変速前の変速比に応じた回転速度から変速後の変速比に応じた回転速度に変化する第2イナーシャ相(Pi2)の期間と、を含むと好適である。
トルク相(Pt1,Pt2)の期間ではトルク比の変化によって車両加速度が変化し、イナーシャ相(Pi1,Pi2)の期間ではイナーシャトルクの発生により車両加速度が変化する。本構成では、第1変速期間(P1)が第1トルク相(Pt1)の期間と第1イナーシャ相(Pi1)の期間とを含み、第2変速期間(P2)が第2トルク相(Pt2)の期間と第2イナーシャ相(Pi2)の期間とを含むため、第1変速機(TM1)が第1解放側係合装置(21R)の解放と第1係合側係合装置(21E)の係合とを行って変速比を変更するように構成され、第2変速機(TM2)が第2解放側係合装置(22R)の解放と第2係合側係合装置(22E)の係合とを行って変速比を変更するように構成される場合に、第1変速機(TM1)の変速動作による車両加速度の変化と、第2変速機(TM2)の変速動作による車両加速度の変化とが、重ならないようにすることができる。
上記のように、前記第1変速期間(P1)が前記第1トルク相(Pt1)の期間と前記第1イナーシャ相(Pi1)の期間とを含み、前記第2変速期間(P2)が前記第2トルク相(Pt2)の期間と前記第2イナーシャ相(Pi2)の期間とを含む構成において、前記第2変速機(TM2)の変速動作の完了後に前記第1変速機(TM1)の変速動作を開始する場合に、前記第2トルク相(Pt2)及び前記第2イナーシャ相(Pi2)の双方の期間の終了後に、前記第1係合側係合装置(21E)及び前記第1解放側係合装置(21R)の少なくとも一方の係合圧を変化させるための第1準備制御を開始し、前記第1変速機(TM1)の変速動作の完了後に前記第2変速機(TM2)の変速動作を開始する場合に、前記第1トルク相(Pt1)及び前記第1イナーシャ相(Pi1)の双方の期間の終了後に、前記第2係合側係合装置(22E)及び前記第2解放側係合装置(22R)の少なくとも一方の係合圧を変化させるための第2準備制御を開始すると好適である。
第1準備制御を開始してから第1トルク相(Pt1)及び第1イナーシャ相(Pi1)のうちの先に実現される相が開始するまでの第1プレ相(Pp1)の期間は、第1変速機(TM1)の制御誤差等によって予定よりも短くなる場合がある。また、第2準備制御を開始してから第2トルク相(Pt2)及び第2イナーシャ相(Pi2)のうちの先に実現される相が開始するまでの第2プレ相(Pp2)の期間は、第2変速機(TM2)の制御誤差等によって予定よりも短くなる場合があり得る。本構成によれば、第2変速機(TM2)の変速動作の完了後に第1変速機(TM1)の変速動作を開始する場合に、第2トルク相(Pt2)及び第2イナーシャ相(Pi2)の双方の期間の終了後に第1準備制御が開始されるため、仮に第1プレ相(Pp1)の期間が短くなった場合であっても、第1変速期間(P1)と第2変速期間(P2)とが重複しないようにすることができる。同様に、本構成によれば、第1変速機(TM1)の変速動作の完了後に第2変速機(TM2)の変速動作を開始する場合に、第1トルク相(Pt1)及び第1イナーシャ相(Pi1)の双方の期間の終了後に第2準備制御が開始されるため、仮に第2プレ相(Pp2)の期間が短くなった場合であっても、第1変速期間(P1)と第2変速期間(P2)とが重複しないようにすることができる。
上記の各構成の制御装置(30)において、前記第1変速機(TM1)の変速動作を制御する第1変速制御部(51)と、前記第2変速機(TM2)の変速動作を制御する第2変速制御部(52)と、前記第1変速制御部(51)及び前記第2変速制御部(52)を制御する統合制御部(60)と、を備え、前記第1変速制御部(51)は、前記第1変速機(TM1)の変速比を変更しようとする場合に第1信号を前記統合制御部(60)に出力し、前記第2変速制御部(52)は、前記第2変速機(TM2)の変速比を変更しようとする場合に第2信号を前記統合制御部(60)に出力し、前記第1駆動力源(1)は、内燃機関(EG)及び第1回転電機(MG1)を含み、前記第2駆動力源(2)は、第2回転電機(MG2)を含み、前記統合制御部(60)は、前記第1信号が、前記第2信号と同時期に、或いは前記第2信号よりも早く入力された場合には、前記第1変速機(TM1)の変速動作の完了後に前記第2変速機(TM2)の変速動作を開始するように前記第1変速制御部(51)及び前記第2変速制御部(52)を制御し、前記第2信号が、前記第1信号よりも早く入力された場合には、前記第2変速機(TM2)の変速動作の完了後に前記第1変速機(TM1)の変速動作を開始するように前記第1変速制御部(51)及び前記第2変速制御部(52)を制御すると好適である。
本構成によれば、基本的には第1変速機(TM1)と第2変速機(TM2)とのうちの先に変速比を変更しようとした変速機の変速動作を先に行いつつ、第1変速機(TM1)と第2変速機(TM2)とが同時期に変速比を変更しようとした場合には、第1変速機(TM1)の変速動作を優先して行うことができる。ここで、第1駆動力源(1)は、回転電機(MG1,MG2)に比べて出力可能トルクが一般に大きい内燃機関(EG)を含むため、このように第1変速機(TM1)の変速動作を優先することで、要求される駆動力が車輪に伝達される状態を早期に実現しやすくなっている。
上記のように、前記第1駆動力源(1)が前記内燃機関(EG)及び前記第1回転電機(MG1)を含み、前記第2駆動力源(2)が前記第2回転電機(MG2)を含む構成において、前記第1変速機(TM1)及び前記第2変速機(TM2)のそれぞれは、変速比の異なる複数の変速段を形成可能であり、前記第1変速機(TM1)が形成可能な変速段の段数が、前記第2変速機(TM2)が形成可能な変速段の段数よりも多いと好適である。
本構成によれば、優先的に変速動作が行われる第1変速機(TM1)が形成可能な変速段の段数が、第2変速機(TM2)が形成可能な変速段の段数よりも多いため、要求される駆動力が車輪に伝達される状態をより適切に実現できる。
本開示に係る制御装置は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
1:第1駆動力源
2:第2駆動力源
21:第1係合装置
21E:第1係合側係合装置
21R:第1解放側係合装置
22:第2係合装置
22E:第2係合側係合装置
22R:第2解放側係合装置
30:制御装置
51:第1変速制御部
52:第2変速制御部
60:統合制御部
90:車両用駆動装置
EG:内燃機関
MG1:第1回転電機
MG2:第2回転電機
N1:第1入力回転速度(第1変速機の入力回転速度)
N2:第2入力回転速度(第2変速機の入力回転速度)
P1:第1変速期間
P2:第2変速期間
Pi1:第1イナーシャ相
Pi2:第2イナーシャ相
Pt1:第1トルク相
Pt2:第2トルク相
T1:第1動力伝達経路
T2:第2動力伝達経路
TM1:第1変速機
TM2:第2変速機
W1:第1車輪
W2:第2車輪

Claims (5)

  1. 第1駆動力源と第1車輪とを結ぶ第1動力伝達経路に、変速比を変更可能な第1変速機を備え、第2駆動力源と第2車輪とを結び且つ前記第1動力伝達経路とは分離した第2動力伝達経路に、変速比を変更可能な第2変速機を備えた車両用駆動装置を制御対象とする制御装置であって、
    前記第1変速機の変速動作が行われる第1変速期間と前記第2変速機の変速動作が行われる第2変速期間とが重複しないように、前記第1変速機及び前記第2変速機のそれぞれの変速動作の開始時期を制御する、制御装置。
  2. 前記第1変速機は、複数の第1係合装置を備え、複数の前記第1係合装置のうちの第1解放側係合装置の解放と第1係合側係合装置の係合とを行って変速比を変更し、
    前記第2変速機は、複数の第2係合装置を備え、複数の前記第2係合装置のうちの第2解放側係合装置の解放と第2係合側係合装置の係合とを行って変速比を変更し、
    前記第1変速期間は、前記第1変速機が伝達するトルクの前記第1係合側係合装置と前記第1解放側係合装置との間での分担割合が変化する第1トルク相の期間と、前記第1変速機の入力回転速度が変速前の変速比に応じた回転速度から変速後の変速比に応じた回転速度に変化する第1イナーシャ相の期間と、を含み、
    前記第2変速期間は、前記第2変速機が伝達するトルクの前記第2係合側係合装置と前記第2解放側係合装置との間での分担割合が変化する第2トルク相の期間と、前記第2変速機の入力回転速度が変速前の変速比に応じた回転速度から変速後の変速比に応じた回転速度に変化する第2イナーシャ相の期間と、を含む、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第2変速機の変速動作の完了後に前記第1変速機の変速動作を開始する場合に、前記第2トルク相及び前記第2イナーシャ相の双方の期間の終了後に、前記第1係合側係合装置及び前記第1解放側係合装置の少なくとも一方の係合圧を変化させるための第1準備制御を開始し、
    前記第1変速機の変速動作の完了後に前記第2変速機の変速動作を開始する場合に、前記第1トルク相及び前記第1イナーシャ相の双方の期間の終了後に、前記第2係合側係合装置及び前記第2解放側係合装置の少なくとも一方の係合圧を変化させるための第2準備制御を開始する、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記第1変速機の変速動作を制御する第1変速制御部と、前記第2変速機の変速動作を制御する第2変速制御部と、前記第1変速制御部及び前記第2変速制御部を制御する統合制御部と、を備え、
    前記第1変速制御部は、前記第1変速機の変速比を変更しようとする場合に第1信号を前記統合制御部に出力し、
    前記第2変速制御部は、前記第2変速機の変速比を変更しようとする場合に第2信号を前記統合制御部に出力し、
    前記第1駆動力源は、内燃機関及び第1回転電機を含み、
    前記第2駆動力源は、第2回転電機を含み、
    前記統合制御部は、前記第1信号が、前記第2信号と同時期に、或いは前記第2信号よりも早く入力された場合には、前記第1変速機の変速動作の完了後に前記第2変速機の変速動作を開始するように前記第1変速制御部及び前記第2変速制御部を制御し、
    前記第2信号が、前記第1信号よりも早く入力された場合には、前記第2変速機の変速動作の完了後に前記第1変速機の変速動作を開始するように前記第1変速制御部及び前記第2変速制御部を制御する、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記第1変速機及び前記第2変速機のそれぞれは、変速比の異なる複数の変速段を形成可能であり、
    前記第1変速機が形成可能な変速段の段数が、前記第2変速機が形成可能な変速段の段数よりも多い、請求項4に記載の制御装置。
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