JP2021143401A - ロジウムの回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液からロジウムを効率的に回収する方法を提供する。【解決手段】ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液を加熱し、二酸化硫黄または亜硫酸塩を添加して、テルル濃度を300mg/L以下にした後、金属銅と接触させてロジウム含有沈殿物を生成するロジウム置換工程と、前記ロジウム置換工程で生成したロジウム含有沈殿物を分離し、前記ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させ、加熱した後、生成したロジウム含有粒子を回収する回収工程と、を含むことを特徴とするロジウムの回収方法。【選択図】なし

Description

本発明はロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液から、ロジウムを回収する方法に関する。特に、銅製錬の電解精製工程で発生するスライム処理工程に適用する場合に効果が高い。
銅乾式製錬では、一般に、銅精鉱を熔解し、転炉、精製炉で99%以上の粗銅とした後に電解精製工程において、例えば、純度99.99%以上の電気銅を生産する。近年では、転炉においてリサイクル原料として電子部品由来の貴金属を含む金属屑が投入されており、銅以外の有価物は電解精製時にスライムとして沈殿する。
このスライムには貴金族類、希少金属、銅精鉱に含まれているセレンやテルルも同時に濃縮される。銅製錬副産物としてこれらの元素は個別に分離・回収される。
このスライムの処理には、湿式製錬法が適用される場合が多い。例えば、特許文献1においては、スライムから塩酸−過酸化水素により銀を回収し、溶解した金は溶媒抽出により回収した後に、その他の有価物を二酸化硫黄で順次還元回収する方法が開示されている。
特許文献2には、同様の方法で金銀を回収した後、二酸化硫黄で有価物を還元して沈殿せしめ、セレンのみを蒸留して除去して貴金属類を濃縮する方法が開示されている。
貴金属を回収した後の溶液には、希少金属イオン、テルル、セレンが含まれており、さらにこれら有価物を回収することが必要である。回収方法としては、還元剤により生じた沈殿を回収する方法、または、溶液ごと銅精鉱に混合しドライヤーで乾燥させて製錬炉に繰り返す方法等が知られている。
とりわけ、特許文献1に開示されている、二酸化硫黄により生じた沈殿を回収する方法は、コストや製造規模の面で利点が多い。加えて各元素が順次沈殿することから分離精製にも効果がある。
二酸化硫黄を用いて有価物を回収する方法では、溶解後に順次有価物を還元して回収することができる。当該方法では、初めに、白金、パラジウムが沈殿する。次に、セレンが還元を受ける。イリジウム、ルテニウム、ロジウムは酸化還元電位が比較的低く還元を受け難く、最後まで溶液に残留する。溶液中のロジウムは、アンモニウム塩として粗精製され水素気流下で焼成して回収する方法が一般的である。
特開2001−316735号公報 特開2004−190134号公報
電解澱物の処理においては、塩酸と過酸化水素とを添加して電解澱物を溶解し、銀は溶解直後に塩化物イオンと不溶性の塩化銀沈殿を形成して沈殿分離される。浸出貴液(PLS)には、白金族元素、希少金属元素、セレン、テルルが分配する。
浸出貴液(PLS)は一度冷却され、鉛やアンチモンといった卑金属類の塩化物を沈殿分離する。その後に、溶媒抽出により金を有機相に分離する。金の抽出剤はジブチルカルビトール(DBC)が広く使用されている。
金を抽出した後のPLSを還元すれば、有価物は沈殿・回収できるが、元素により酸化還元電位が異なるために、自ずと沈殿の順序が決まっている。初めに、金、白金、パラジウム、次にセレンやテルルといったカルコゲン、さらにルテニウムやロジウムといった不活性貴金属類が沈殿する。
還元剤は、還元性硫黄が価格と効率の面から利用され、なかでも二酸化硫黄は、転炉ガスや硫化鉱の焙焼により、大量にしかも安価に供給できるため最適である。
不活性貴金属類は、強塩酸酸性液中において、二酸化硫黄や亜硫酸塩といった還元剤では、亜セレン酸や亜テルル酸、テルル塩化物錯体存在下でほとんど還元を受けない。含有量も少なく、例えば銅電解澱物溶解液中のロジウムは1〜30mg/L程度である。テルルが100mg/L以下まで低下しないとロジウムの沈殿は生じない。
ところが、塩酸酸性液では、テルル(IV)の二酸化硫黄と反応させて沈殿を生成する方法において、反応速度が遅い。強力な還元剤を使用すればロジウム共々テルル他の物質も沈殿する。そもそもロジウムの含有率は大変低く、これを回収濃縮する方法は知られていない。
そこで、本発明はこのような従来の事情を鑑み、ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液からロジウムを効率的に回収する方法を提供する。特に、銅製錬における電解精製工程で発生する電解澱物を溶解した液は好対象である。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液を加熱して、二酸化硫黄または亜硫酸塩を添加し、テルル濃度を所定値以下に調整してから、さらに金属銅を接触させてロジウム含有沈殿物を生成し、当該沈殿物を酸処理して銅分を溶解することで、ロジウムを回収できることを見出した。本発明はかかる知見により完成されたものである。
本発明の実施形態は、以下のように特定される。
(1)ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液を加熱し、二酸化硫黄または亜硫酸塩を添加して、テルル濃度を300mg/L以下にした後、金属銅と接触させてロジウム含有沈殿物を生成するロジウム置換工程と、
前記ロジウム置換工程で生成したロジウム含有沈殿物を分離し、前記ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させ、加熱した後、生成したロジウム含有粒子を回収する回収工程と、
を含むことを特徴とするロジウムの回収方法。
(2)前記ロジウム含有粒子が、ロジウム単体の粒子、または、ロジウム、金属銅及びテルルを含有する粒子である(1)のロジウムの回収方法。
(3)前記回収工程において、前記硫酸水溶液が鉄(III)塩を含有することを特徴とする(1)または(2)のロジウムの回収方法。
(4)前記ロジウム置換工程で生成したロジウム含有沈殿物を分離した後、前記ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させる前に、前記ロジウム含有沈殿物を水酸化ナトリウム液と接触させて、アルカリ溶解性の不純物を予め溶解しておくことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかのロジウムの回収方法。
(5)前記ロジウム置換工程において、テルル濃度を300mg/L以下にした後、固液分離し、ろ液を液温60〜85℃で前記金属銅と接触させてロジウム含有沈殿物を生成することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかのロジウムの回収方法。
本発明の実施形態によれば、ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液からロジウムを効率的に回収する方法を提供することができる。
〔ロジウムの回収方法〕
本発明の実施形態に係るロジウムの回収方法について説明する。本発明の実施形態に係るロジウムの回収方法は、ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液を加熱し、二酸化硫黄または亜硫酸塩を添加して、テルル含有沈殿物(金属テルル又は二酸化テルル)を生成させ、テルル濃度を300mg/L以下にする。その後、金属銅と接触させてロジウム含有沈殿物を生成するロジウム置換工程と、ロジウム置換工程で生成したロジウム含有沈殿物を分離し、ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させ、加熱した後、生成したロジウム含有粒子を回収する回収工程とを含む。また、ロジウム含有沈殿物と接触させる硫酸水溶液の濃度は0.5mol/L〜3mol/Lの範囲であるのが好ましい。また、ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させた後の加熱温度は50℃以上であるのが好ましい。
(ロジウム置換工程)
非鉄金属製錬、とりわけ銅製錬の電解精製工程で生じる電解澱物には、白金族元素、重金属、及び、ヒ素、アンチモン等の元素等が濃縮される。白金族元素及びヒ素、アンチモン等の元素は、単独で製錬されることはなく、他金属の副産物として回収されるか、廃触媒等のリサイクル原料から分離される。したがって、本方法は廃棄物からのリサイクルにも適用できる。
生じた銅電解澱物から金、銀、貴金属等の有価金属を分離し、回収する(銅電解澱物処理)が、その回収工程において、ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液が生成しうることがある。この場合、それぞれ塩化ロジウム錯体と亜テルル酸もしくは塩化テルル錯体として存在する。テルルを迅速に二酸化テルルとして沈殿させるには、二酸化硫黄を吹き込めばよく、また、亜硫酸塩を添加してもよい。
この時、ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液を加熱して、液温を60〜85℃に制御するのが好ましい。ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液の液温が60℃未満では、反応速度が低下し、85℃超では、二酸化硫黄の溶解度が低下するおそれがある。ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液の液温は、70〜85℃であるのがより好ましい。
テルルの濃度がなかなか下がらない場合は、触媒としてヨウ化物塩を投入して二酸化硫黄で還元してもよい。このとき、テルルが二酸化テルルとして沈殿する。
上述のように、ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液を、液温60〜85℃に加熱し、二酸化硫黄または亜硫酸塩を添加することで、液中のテルル濃度を300mg/L以下にした後、金属銅を投入して接触させる。これにより、ロジウム含有沈殿物が生成する。
このとき、確実にロジウムを回収するには、卑金属によるセメンテーションを実施することが好ましい。ここで、イオン化傾向の大きな金属は爆発性の水素を発生するおそれがある。また、溶液が不純物としてヒ素を含む時は有毒なアルシンガスが発生するおそれがある。このため、セメンテーションには金属銅を用いることが最適である。
セメンテーションに使用する金属銅の添加量は2g/L以上が好ましい。テルル除去が不十分であっても、過量の金属銅を添加するとロジウムは沈殿する。しかしながら、液中に含まれるテルルはテルル化銅として沈殿する。そのため、金属銅の使用量が増えるばかりではなく、生じたテルル化銅とロジウムの分離が困難になる。このため、ロジウム置換工程において、テルル濃度を300mg/L以下に制御する。
ロジウム置換工程において、テルル濃度を300mg/L以下にした後、固液分離し、ろ液を液温60〜85℃で金属銅と接触させることが好ましい。すなわち、セメンテーションにおいても60〜85℃の液温を維持することが好ましい。このように、ろ液の液温を制御することで、反応速度が向上する。さらにはアンチモン等の不純物がある場合に沈殿するアンチモン化銅などが再溶解しやすいメリットがある。
(回収工程)
次に、生成したロジウム含有沈殿物を固液分離する。固体分にはロジウムの他、二酸化テルル、未反応銅、テルル化銅等が含まれる。当該ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液中に設けることで、ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液に接触させた状態で、当該硫酸水溶液を加温することで、未反応の銅をはじめ、酸に可溶性の不純物の一部が除かれる。当該硫酸水溶液の濃度は0.5mol/L〜3mol/Lであるのが好ましい。また、当該加熱温度は50℃以上であるのが好ましい。
上述の硫酸水溶液は、鉄(III)塩を含有するのが好ましい。このような構成によれば、未反応の金属銅が溶解しやすいというメリットがある。鉄(III)塩としては、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)水和物等が挙げられる。硫酸水溶液における鉄(III)塩の濃度は、0.1〜1mol/Lであるのが好ましい。
二酸化テルルは、水酸化ナトリウム液と接触させて容易に溶解・分離できる。二酸化テルルの溶解に使用する水酸化ナトリウム液は1mol/L以上とし、50℃以上に加温することが好ましい。硫酸水溶液による酸処理と水酸化ナトリウム液接触はいずれの工程が先でも二酸化テルルを除くことができる。
このように、ロジウム置換工程で生成したロジウム含有沈殿物を分離した後、ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させる前に、ロジウム含有沈殿物を水酸化ナトリウム液と接触させることで、アルカリ溶解性の不純物を予め溶解しておくことができる。
テルルを分離した時、セメンテーション前に回収した沈殿を濾別しておけばアルカリ処理による二酸化テルルの除去は省略できる。
セメンテーション時にはロジウムのほかにルテニウムが存在しても同時に回収することができる。
上述のように、ロジウム置換工程で生成したロジウム含有沈殿物を分離し、前記ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させ、加熱することで、ロジウム含有粒子が生成する。当該ロジウム含有粒子が、ロジウム単体の粒子、または、ロジウム、金属銅及びテルルを含有する粒子であってもよい。当該ロジウム含有粒子を分離して回収する。このとき、篩にかける等で、粒径1.4mm以下の粒子を選別してもよい。これにより、所望粒径のロジウムを含んだ粒子を回収することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、実施例は例示目的であって発明が限定されることを意図しない。
(実験例1)
銅製錬の銅電解精製工程から回収された電解澱物に対し、硫酸を用いて銅を除いた。次に、濃塩酸と60%過酸化水素水を添加して溶解し、固液分離してPLS(浸出貴液)を得た。次に、PLSを6℃まで冷却して卑金属分を沈殿除去した。次に、酸濃度を2N以上に調整した後、DBC(ジブチルカルビトール)とPLSとを添加して金を抽出した。金抽出後のPLSを500ml分取し、70℃に加温し、二酸化硫黄と空気の混合ガス(二酸化硫黄濃度5〜20%)を吹き込んで貴金属とセレンを還元し、固液分離した。
セレン分離後液を80℃に加熱し、表1に示す条件で二酸化硫黄と空気の混合ガスを吹き込んだ。このとき表1の添加量のKIを添加した。60分後に反応を停止、生じた沈殿(テルル沈殿)を固液分離して液中(テルル分離後液)の各種元素の濃度を定量した。
沈殿分離後の溶液を70〜75℃に加熱し、表1に示す量の銅粉を投入した。60分撹拌して沈殿(銅置換沈殿)を固液分離した。続いて、溶液(銅置換後液)の元素濃度を定量した。
試薬はすべて和光純薬工業社製の特級とした。全ての溶液中の元素濃度の定量は溶液2mlを分取して50mlに規正後、ICP−OES(セイコー社製SPS3100)により濃度を定量した。固体分は水で洗浄後にエタノールで洗浄、50℃で一晩乾燥した。乾燥後に0.1g程度を量り取り、王水に溶解し、100mlに規正してICP−OESにより各種濃度を測定した。結果を表2に示す。表2において、「ND」は検出下限以下を示す。
Figure 2021143401
Figure 2021143401
セレン分離後液を還元してもテルル濃度が300mg/L以下に達しない場合は、ロジウムの沈殿は不十分であった。KIを添加してテルルを十分に沈殿させるとロジウムの沈殿も生じたことが判る。
テルル分離が不十分な場合は、銅置換すれば確実にロジウムは沈殿する。テルル分離でロジウムを沈殿せしめた場合においても、反応後液中に残存するロジウムは銅置換により完全に沈殿回収される。テルルも銅により沈殿を生じたことは明らかでありテルル化銅もしくは単体テルルとして沈殿していると考えられる。当然、テルル分離が不十分であれば必要な銅量も増加する。
本実験においては、テルル分離後に一度固液分離して銅置換を行ったが、この固液分離を省略し、テルル沈殿が生じた後に連続して銅を添加しても同じ効果を得ることができる。
(実験例2)
実験例1の試験例2と同様にしてロジウム含有沈殿物を調製した。ただし、金属銅は銅粉と銅板のドリル削孔屑の混合物とした。
ロジウム含有沈殿物10gをビーカーに移し、表3に示す硫酸水溶液を200ml添加して70℃に加温した。硫酸水溶液には鉄(III)塩を添加したものと添加しないものとを用意した。鉄(III)塩としては、塩化鉄6水和物を10g添加した。表3中の前処理とは酸接触前に2mol/Lの水酸化ナトリウム液100ml中で2時間加熱したことを示す。硫酸水溶液に接触後に固液分離し、実験例1と同じ操作で沈殿を乾燥させた。乾燥後、目開き1.4mmの篩でロジウム含有粒子を篩別した。篩上と篩下で別に0.1g程度分析用資料を採取し、王水に溶解した。分析操作は実験例1に準じる。これにより、ロジウムの含有率を決定した。結果を表3に示す。表3において、「ND」は検出下限以下を示す。
Figure 2021143401
酸処理により未反応の銅の一部が溶解しロジウムは残渣にほぼすべてが分配していることがわかる。
篩下のほうが、ロジウム品位が高いことがわかる。処理前のロジウム沈殿物と比べてみても篩下は含有率が上昇しており効率的にロジウムが回収されたことがわかる。ただし銅セメンテーションで使用する銅の形状によって粒度別の濃縮は異なるが、破砕もしくは表面洗浄で回収される置換殿物では、目開き1.4mmは一つの指標になる。
鉄(III)塩の添加で全体的にロジウムの品位が向上していることがわかる。セメンテーションの時に各種元素で金属銅が被覆されるがこれをFe3+が溶解除去する効果であると考えられる。
試験例8のアルカリ処理で回収した水酸化ナトリウム液にはテルルが0.75g/L含まれていた。アルカリ処理することでテルルは前もって回収−除去することができる。

Claims (5)

  1. ロジウム及びテルルを含む塩酸酸性液を加熱し、二酸化硫黄または亜硫酸塩を添加して、テルル濃度を300mg/L以下にした後、金属銅と接触させてロジウム含有沈殿物を生成するロジウム置換工程と、
    前記ロジウム置換工程で生成したロジウム含有沈殿物を分離し、前記ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させ、加熱した後、生成したロジウム含有粒子を回収する回収工程と、
    を含むことを特徴とするロジウムの回収方法。
  2. 前記ロジウム含有粒子が、ロジウム単体の粒子、または、ロジウム、金属銅及びテルルを含有する粒子である請求項1に記載のロジウムの回収方法。
  3. 前記回収工程において、前記硫酸水溶液が鉄(III)塩を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のロジウムの回収方法。
  4. 前記ロジウム置換工程で生成したロジウム含有沈殿物を分離した後、前記ロジウム含有沈殿物を硫酸水溶液と接触させる前に、前記ロジウム含有沈殿物を水酸化ナトリウム液と接触させて、アルカリ溶解性の不純物を予め溶解しておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のロジウムの回収方法。
  5. 前記ロジウム置換工程において、テルル濃度を300mg/L以下にした後、固液分離し、ろ液を液温60〜85℃で前記金属銅と接触させてロジウム含有沈殿物を生成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のロジウムの回収方法。
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