本発明は、自動運転走行が可能な無人トラックを用いて行う輸送方法に関するものである。
従来、自動運転走行が可能な車両が走行方向に複数台並んで車両群を形成して走行する隊列走行の技術に関して、例えば下記の特許文献1に記載された隊列走行制御装置が知られている。この隊列走行制御装置は、前方車から送信されたデータを受信する受信手段と、後続車にデータを送信する送信手段と、前記受信手段で前方車からデータを受信しない場合には先頭車を意味する識別番号を自車に付与し、前方車からデータを受信した場合には前方車の識別番号を所定規則で変換して得られる識別番号を自車に付与する識別番号制御手段と、付与された識別番号に応じて自車の走行を制御する走行制御手段とを有するものである。
ところで、トラック輸送業界では、長距離輸送による長時間労働等の過酷な労働環境に加えて、近年のインターネット通販の拡大等に伴う輸送量の増大により、トラック運転手不足が深刻化している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、トラック運転手不足の解決を図ることができる輸送方法を提供することを目的とする。
本発明に係る輸送方法は、自動運転走行が可能な無人トラックを用いて行う輸送方法であって、前記無人トラックが高速道路を自動運転走行することにより被輸送物を輸送するものである。
また、本発明に係る輸送方法は、自動運転走行が可能な無人トラックを用いて行う輸送方法であって、複数台の前記無人トラックが走行方向に並んで構成された無人トラック群が高速道路を自動運転走行することにより被輸送物を輸送する工程と、前記高速道路に接続された専用中継ターミナルにおいて、前記無人トラックから被輸送物を降ろした後、当該無人トラックに次の被輸送物を積む工程とを備えるものである。
さらに、本発明に係る輸送方法は、高速道路を自動運転走行する無人トラックと、前記高速道路に接続された専用中継ターミナルに対応する輸送エリア内の一般道路を走行するエリアトラックとを用いて行う輸送方法であって、複数台の前記無人トラックが走行方向に並んで構成された無人トラック群が前記高速道路を自動運転走行することにより被輸送物を前記専用中継ターミナルまで輸送し、かつ、前記エリアトラックが前記輸送エリア内の一般道路を走行することにより被輸送物を前記専用中継ターミナルまで輸送する工程と、前記専用中継ターミナルにおいて、前記無人トラックから前記エリアトラックに被輸送物を積み替え、かつ、前記エリアトラックから前記無人トラックに被輸送物を積み替える工程と、積み替え後の複数台の前記無人トラックが走行方向に並んで構成された無人トラック群が前記高速道路を自動運転走行することにより被輸送物を輸送し、かつ、積み替え後の前記エリアトラックが前記輸送エリア内の一般道路を走行することにより被輸送物を輸送する工程とを備えるものである。
本発明によれば、トラック運転手不足の解決を図ることができる。
本発明の一実施の形態に係る輸送方法を説明するための概略図である。
同上輸送方法に係る専用中継ターミナルの入口部に設置された開閉装置を示す図である。
同上専用中継ターミナルの概略図である。
同上専用中継ターミナルに設置された無人クレーンを示す図である。
同上輸送方法を示すフローチャートである。
同上輸送方法によるコンテナ積み替えの一例を示す図である。
同上専用中継ターミナルの変形例を示す概略図である。
本発明の一実施の形態に係る輸送方法について図面を参照して説明する。
図1において、1は高速道路で、この高速道路1の途中には、複数(少なくとも2つ)の専用中継ターミナル(トラック専用の中継基地)2が接続されている。また、専用中継ターミナル2(以下において単に「ターミナル2」という場合がある。)には、当該ターミナル2に対応する複数の輸送エリア3内の一般道路4が接続されている。なお、輸送エリア3は、対応するターミナル2から一定距離内に位置する近くのローカルエリア(ターミナル周辺エリア)である。
また、図1において、6は運転手を必要としない自動運転走行(完全自動運転走行)が可能な無人トラック(無人貨物車両)である。そして、複数台(例えば3台〜5台)の無人トラック6によって無人トラック群7が構成される。すなわち、例えばそれぞれ独立した4台の無人トラック(先頭車両を含めてすべてが無人)6が所定の車間距離をもって互いに前後に近接した状態で走行方向に1列状に並んで無人トラック群(無人トラック隊列)7が構成されている。
そして、各無人トラック群7は、所定台数(例えば4台)の無人トラック6が互いにデジタル的に接続されて複数の後続車両が先頭車両に追従するように隊列を組んで一体となった状態で、高速道路1及びこれに接続されたターミナル2内の無人トラック専用道路(無人トラックレーン等)を運転手なしで自動運転走行する。
さらに、図1において、11は対応する輸送エリア3に住む運転手が乗って運転するエリアトラックである有人トラック(有人貨物車両)である。そして、各有人トラック11は、運転席に乗った運転手が担当する自己の輸送エリア(自分が住んでいる輸送エリア)3内の一般道路4及びこれに接続されたターミナル2内の有人トラック専用道路(有人トラックレーン等)を走行する。
ここで、無人トラック6は、完全自動運転機能を持った大型の貨物車両で、この無人トラック6には、複数個、すなわち例えば4個の被輸送物であるコンテナWを載置可能である。なお、無人トラック6は、例えば車載カメラ、レーダー、ライダー、超音波センサー、GPS等で周囲の環境を認識しながら同じ路線を繰り返して自動運転走行するもので、当該走行により得た走行情報等の所定情報をビッグデータとして記憶部に記憶してAI(人口知能)がディープラーニングすることで有人運転よりも確実に安全な走行が可能なものである。そして、この無人トラック6は、例えば季節変化、時間帯変化等によりその時々、場所により交通事情は大きく異なるが、年間を通じて学習することでAIが運転精度だけでなく最適速度等を自己判断できる。また、この無人トラック6を用いた全体の運用を管制する管制センターにおいては、各無人トラック6からの情報(例えば車載カメラで取得した映像や、所要のリアルタイムデータ等)を表示装置等で表示することで常時確認可能である(例えば特許第6429347号を参照)。
有人トラック11は、無人トラック6よりも小さい貨物車両で、この有人トラック11には、1個又は複数個、すなわち例えば2個の被輸送物であるコンテナWを載置可能である。この有人トラック11は、完全自動運転機能を持っていないが、当該機能を持つものであってもよい。
トラック6,11に載置される各コンテナWには、少なくとも目的地(輸送先)及び運送会社を特定するためのコード等の情報(輸送先情報等)が付されている。なお、コンテナWは、互いに連結可能なものでもよく、例えば輸送先が同じコンテナ同士を互いに連結して一体化してもよい。また、トラック6,11は、ガソリン車やディーゼル車等ではなく、いずれも二酸化炭素を排出しない燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)である。
次いで、図2に示すように、ターミナル2の入口部12には、高速道路1を自動運転走行中の無人トラック群7に応じて入口部12を自動で開閉する開閉装置(自動開閉装置)21が設けられている。開閉装置21は、一方向への回動により開状態となって入口部12を開口させ、他方向への回動により閉状態となって入口部12を閉鎖する開閉体23と、この開閉体23を回動させて開状態及び閉状態にするモータ等の駆動部24と、進入対象の無人トラック群7(7a)の先頭の無人トラック6からの情報(開指示情報等)に基づいて駆動部24を制御する制御部25とを備えている。
そして、制御部25の制御に基づいて、高速道路1を自動運転走行中の複数の無人トラック群7のうち進入対象の無人トラック群7(7a)が高速道路1を走行してきた場合(例えば進入対象の先頭の無人トラックから開指示情報を受信した場合)にのみ、開閉体23が開状態となり、当該進入対象の無人トラック群7(7a)のターミナル2への進入を許容する。他方、その他の場合においては、開閉体23は閉状態となり、進入対象以外の車両(一般普通車や、進入対象外の無人トラック群等)が高速道路1からターミナル2に進入するのを禁止(規制)する。なお、各無人トラック6と開閉装置21との間で情報のやりとりが可能となっている。
次いで、図3及び図4に示すように、ターミナル2のコンテナ積み替え部(コンテナの積み替えを行うための積み替え領域)15には、無人トラック6から有人トラック11へのコンテナWの積み替え及び有人トラック11から無人トラック6へのコンテナWの積み替えを自動で行う自動積替装置である無人クレーン31が設けられている。
そして、この図示した例では、ターミナル2のコンテナ積み替え部15には、無人トラック群7を構成する無人トラック6が自動運転走行する無人トラックレーン33と、有人トラック11が走行する有人トラックレーン34と、これら両レーン33,34間に当該両レーン33,34に沿って長手状に位置し、複数個のコンテナWが例えばマトリクス状に一時的に載置(保管)される被輸送物載置部であるコンテナ置き場(コンテナ保管部)35とが互いに平行状に設けられている。なお、コンテナ置き場35では、無人トラック6から降ろされたコンテナ(次に有人トラックに積み替えられて輸送される貨物)Wと、有人トラック11から降ろされたコンテナ(次に無人トラックに積み替えられて輸送される貨物)Wとが混在することになる。
また、無人クレーン31は、例えば作業対象(移送対象)のコンテナWからの情報(輸送先情報等)に基づいて当該作業対象のコンテナWの積み降ろし(積み動作及び降ろし動作)を行う無人のガントリークレーンである。
この無人クレーン31は、互いに離間対向する左右の対向フレーム36及びこれら両対向フレーム36の上端部同士を連結する左右方向長手状の連結フレーム37を有する門型の移動フレーム部38を備えている。この移動フレーム部38は、両対向フレーム36の下端部に設けた駆動車輪39の回転により両レーン33,34に沿って前後方向に移動可能となっている。また、移動フレーム部38の連結フレーム37には、作業対象のコンテナWを保持して移送する昇降保持部40が左右方向に移動可能に設けられている。
そして、無人トラックレーン33の所定位置に停止した無人トラック群7の無人トラック6に積まれたコンテナWは、無人クレーン31によって、当該無人トラック6から降ろされてコンテナ置き場35に一旦載置された後、有人トラックレーン34の所定位置に停止した有人トラック11に積まれる。
また同様に、有人トラックレーン34の所定位置に停止した有人トラック11に積まれたコンテナWは、無人クレーン31によって、当該有人トラック11から降ろされてコンテナ置き場35に一旦載置された後、無人トラックレーン33の所定位置に停止した無人トラック群7の無人トラック6に積まれる。なお、有人トラック11に積まれていたコンテナWは、当該有人トラック11に乗った運転手が担当する自己の輸送エリア3内で集められたもので、次に無人トラック群7によって別のターミナル2まで輸送される。
次に、無人トラック7及び有人トラック11等を用いて、コンテナ(被輸送物)Wを輸送する輸送方法について図5及び図6を参照して説明する。
図5に示すように、まず、複数台の無人トラック6が走行方向に並んで構成された無人トラック群7が高速道路1を自動運転走行することによりコンテナWを目的のターミナル2まで輸送し、かつ、有人トラック11が輸送エリア3内の一般道路4を手動運転走行することによりコンテナWを目的のターミナル2まで輸送して収集する(ステップ1)。なお、進入対象の無人トラック群7のみが当該ターミナル2へ進入可能である。
次いで、到着したターミナル2において、無人クレーン31を用いて、無人トラック6と有人トラック11との間でコンテナWの積み替えを行う(ステップ2)。具体的には、例えば図6に示すように、1台の無人トラック6に積まれた4個のコンテナW(「A」「B」「C」「D」)は、空になった2台の有人トラック11に積み替えられ、かつ、2台の有人トラック11に積まれた4個のコンテナW(「E」「F」「G」「H」)は、空になった1台の無人トラック6に積み替えられる。
次いで、積み替え後の複数台の無人トラック6が走行方向に並んで構成された無人トラック群7が再び高速道路1を自動運転走行することによりコンテナWを次の目的のターミナル2まで輸送し、かつ、積み替え後の有人トラック11が再び輸送エリア3内の一般道路4を走行することによりコンテナWを当該輸送エリア3内の目的地まで輸送する(ステップ3)。なお、以降のターミナル2でも同様に無人で積み替えが行われ、また無人トラック群7は同じ高速道路1を繰り返し自動運転走行する。
そして、上述した本実施形態に係る輸送方法によれば、漠然とした期待のみが先行する自動運転技術が具現化するのみならず、運転手が不要な複数台の無人トラック6からなる無人トラック群7による高速道路1での自動運転走行によって、すなわち不特定な障害物が常時頻発する一般道とは異なる高速道路1内の閉じたエリア(ターミナル2を含む)での複数の無人トラック群(先頭車両を含めてすべて無人のトラック)7の完全自動運転走行によって、大量のコンテナWを無人で長距離輸送することで、トラック運転手不足の解決を図ることができる。
また、高速道路1に接続されたターミナル2に対応する近くの輸送エリア3内の一般道路4を手動運転走行する有人トラック11の運転手は、自分が住む当該輸送エリア3内での勤務が中心となるため、長距離輸送による長時間労働から解放される。つまり、高速道路1上の長距離輸送はすべて完全自動運転化し、最後の輸送エリア3内の配送部分に運転手を集中させることで長時間労働をなくすことができ、よって労働環境の改善を図ることができる。
さらに、無人トラック6及び有人トラック11は、燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)であるから、二酸化炭素等の大気汚染の原因となる有害物質を排出せず、環境負荷の軽減を図ることができる。なお、ターミナル2内の所定位置(出口部付近)には水素供給ステーション(水素充填設備)が設けられており、積み替え後のトラック6,11が当該所定位置に到着すると、水素供給ステーションが当該トラック6,11に搭載された水素タンクに水素を自動供給する。
また、ターミナル2の入口部12に設置した開閉装置21を用いることで、進入対象以外の車両、すなわち例えば一般普通車、一般貨物車、進入対象外の無人トラック群等が高速道路1からターミナル2に誤って進入することを適切に防止(抑制)できる。なお、進入対象以外の車両が誤って進入した場合には、当該車両はターミナル2内の誤進入車専用道路を通って高速道路1に戻るようになっている。
なお、専用中継ターミナル2は、図3のものには限定されず、例えば図7に示すものでもよい。この図7に示すターミナル2のコンテナ積み替え部15では、所定の台車走行領域50内において、無人トラック群7に対応する長さを有する長手状の無人台車51が4つの位置(第1位置〜第4位置)への走行(平行移動)を繰り返すことで長方形を描くように循環走行可能となっている。なお、図示した例では無人台車51の数は1台であるが、2台以上でもよい。また、無人トラック群7と同じ長さの無人台車51は、上面に載置されたコンテナWを長手方向に搬送可能な搬送手段(搬送ローラや搬送ベルト等)を有している。
そして、このターミナル2に到着した無人トラック群7が所定位置である降ろし位置に停止すると、当該降ろし位置に停止した無人トラック群7から第1位置(降ろし位置近傍の位置)にそれと平行に停止した空の無人台車51に複数、例えば16個のコンテナWが一斉に積み替えられる。この積み替え(無人トラック群からの一括降ろし処理)は、例えば自動積替装置(無人クレーン、無人ロボット等)によって行われる。なお、例えばコンテナWを押し出して積み替える押出装置を無人トラック6に設けてもよい。
次いで、16個のコンテナWを積んだ無人台車51は、第2位置まで走行した後、16個のコンテナWを搬出用のコンベヤ装置53に向けて搬送して払い出す。この払い出されたコンテナWは、コンベヤ装置53で搬送され、例えば無人ロボット等によって有人トラック11に積み込まれる。
次いで、空の無人台車51は、第3位置まで走行した後、次に長距離輸送される別の16個のコンテナ(有人トラック11で集められた貨物)Wを搬入用のコンベヤ装置54から受け入れる。なお、輸送エリア内において有人トラック11で集めれたコンテナWは、例えば無人ロボット等によってコンベヤ装置54上に降ろされて一時貯留される。
次いで、16個のコンテナWを積んだ無人台車51が第4位置(積み位置近傍の位置)まで走行して停止すると、当該第4位置に停止した無人台車51から所定位置である積み位置にそれと平行に停止した空の無人トラック群7に16個のコンテナWが一斉に積み替えられる。この積み替え(無人トラック群への一括積み処理)は、例えば自動積替装置(無人クレーン、無人ロボット等)によって行われる。なお、例えばコンテナWを押し出して積み替える押出装置を無人台車51に設けてもよい。
そして、図7の如く無人トラック群7に対応する長さを有する循環走行可能な無人台車51を用いることで、コンテナWを効率良く積み替えることができ、よって積み替え作業性の向上を図ることができる。なお、例えばコンベヤ装置53,54の代わりに、無人台車51との間でコンテナの受け渡しを自動で行う複数の小型無人台車を用いてもよい。
なお、エリアトラックは、完全自動運転機能を有しない有人トラックには限定されず、例えば完全自動運転機能を持ったものでもよい。そして、例えば無人のターミナル内ではエリアトラックを無人トラックとして使用して自動運転走行させ、それ以外の輸送エリア内では運転手が乗って運転する有人トラックとして使用するようにしてもよい。この場合、例えば被輸送物を積んだエリアトラックが自動運転走行してターミナル内の所定位置(出口部)に到着した際に、当該エリアトラックに乗る予定の待機中の運転手が持つ携帯端末に対して通知装置が準備完了の通知を行う。つまり、例えばターミナルの出口部に設けられた通知装置は、自動運転走行してきたエリアトラックからの情報(通知指示情報等)に基づいて当該エリアトラックに乗る予定の運転手の携帯端末に対して通知を行う。
また、上記図示した例では、トラックによる被輸送物は、同一形状(例えば車幅を一辺とする立方体等)の規格化されたコンテナ(多数の小物を収納した常温型又は冷凍機能型の大型容器)であり、当該コンテナ内の小物(商品)は、コンテナ輸送先の目的地(輸送会社の配送基地等)において更に仕分けられて最終目的地(商品輸送先)に配送される。なお、被輸送物は、コンテナには限定されず、例えば小物(商品)を収納した段ボール等でもよく、その形状や大きさ等は任意である。そして、例えば被輸送物として段ボールを荷台に収納して輸送する場合には、例えばウィングボディのトラック等を用いる。
さらに、ガントリークレーン等の無人クレーンは、コンテナ置き場にコンテナを一時的に載置(一時貯留)するものには限定されず、例えば無人トラック及び有人トラックのうちいずれか一方のトラックからいずれか他方のトラックへ直接積み替えを行ってもよい。
また、無人トラック群を構成することなく無人トラックが単数で自動運転走行する場合も含む。
さらに、無人トラックは、当該無人トラックの後方近傍を走行する他の車両の運転手が目視可能な表示部を後部に有する構成でもよい。この場合、高速道路を走行中の無人トラック群の最後尾の無人トラックの表示部は、当該無人トラック群が専用中継ターミナルの入口部に進入する際に、所定の情報(例えば「直進せよ」等の注意情報)を表示する。
1 高速道路
2 専用中継ターミナル(ターミナル)
3 輸送エリア
4 一般道路
6 無人トラック
7 無人トラック群
11 エリアトラックである有人トラック
12 入口部
21 開閉装置
23 開閉体
24 駆動部
25 制御部
31 無人クレーン
35 被輸送物載置部であるコンテナ置き場
51 無人台車
W 被輸送物であるコンテナ
本発明は、自動運転走行が可能な無人トラックを用いて行う輸送方法に関するものである。
従来、自動運転走行が可能な車両が走行方向に複数台並んで車両群を形成して走行する隊列走行の技術に関して、例えば下記の特許文献1に記載された隊列走行制御装置が知られている。この隊列走行制御装置は、前方車から送信されたデータを受信する受信手段と、後続車にデータを送信する送信手段と、前記受信手段で前方車からデータを受信しない場合には先頭車を意味する識別番号を自車に付与し、前方車からデータを受信した場合には前方車の識別番号を所定規則で変換して得られる識別番号を自車に付与する識別番号制御手段と、付与された識別番号に応じて自車の走行を制御する走行制御手段とを有するものである。
ところで、トラック輸送業界では、長距離輸送による長時間労働等の過酷な労働環境に加えて、近年のインターネット通販の拡大等に伴う輸送量の増大により、トラック運転手不足が深刻化している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、トラック運転手不足の解決を図ることができる輸送方法を提供することを目的とする。
本発明に係る輸送方法は、自動運転走行が可能な無人トラックを用いて行う輸送方法であって、前記無人トラックが高速道路を自動運転走行することにより被輸送物を輸送する工程と、前記高速道路に接続されかつ当該高速道路から進入対象の前記無人トラックのみが進入する専用中継ターミナルにおいて、前記無人トラックから被輸送物を降ろした後、当該無人トラックに次の被輸送物を積む工程とを備え、前記無人トラックは、前記専用中継ターミナルが接続された前記高速道路を繰り返して自動運転走行することにより被輸送物を輸送するものである。
また、本発明に係る輸送方法は、自動運転走行が可能な無人トラックを用いて行う輸送方法であって、複数台の前記無人トラックが走行方向に並んで構成された無人トラック群が高速道路を自動運転走行することにより被輸送物を輸送する工程と、前記高速道路に接続されかつ当該高速道路から進入対象の前記無人トラック群のみが進入する専用中継ターミナルにおいて、前記無人トラックから被輸送物を降ろした後、当該無人トラックに次の被輸送物を積む工程とを備え、前記無人トラック群は、前記専用中継ターミナルが接続された前記高速道路を繰り返して自動運転走行することにより被輸送物を輸送するものである。
さらに、本発明に係る輸送方法は、高速道路を自動運転走行する無人トラックと、前記高速道路に接続された専用中継ターミナルに対応する輸送エリア内の一般道路を走行するエリアトラックとを用いて行う輸送方法であって、複数台の前記無人トラックが走行方向に並んで構成された無人トラック群が前記高速道路を自動運転走行することにより被輸送物を前記専用中継ターミナルまで輸送し、かつ、前記エリアトラックが前記輸送エリア内の一般道路を走行することにより被輸送物を前記専用中継ターミナルまで輸送する工程と、前記専用中継ターミナルにおいて、前記無人トラックから前記エリアトラックに被輸送物を積み替え、かつ、前記エリアトラックから前記無人トラックに被輸送物を積み替える工程と、積み替え後の複数台の前記無人トラックが走行方向に並んで構成された無人トラック群が前記高速道路を自動運転走行することにより被輸送物を輸送し、かつ、積み替え後の前記エリアトラックが前記輸送エリア内の一般道路を走行することにより被輸送物を輸送する工程とを備え、前記専用中継ターミナルは、前記高速道路から進入対象の前記無人トラック群のみが進入して走行する無人トラック用の道路と、前記輸送エリア内の一般道路から前記エリアトラックが進入して走行するエリアトラック用の道路とを有し、前記無人トラック群は、前記専用中継ターミナルが接続された前記高速道路を繰り返して自動運転走行することにより被輸送物を輸送するものである。
本発明によれば、トラック運転手不足の解決を図ることができる。
本発明の一実施の形態に係る輸送方法を説明するための概略図である。
同上輸送方法に係る専用中継ターミナルの入口部に設置された開閉装置を示す図である。
同上専用中継ターミナルの概略図である。
同上専用中継ターミナルに設置された無人クレーンを示す図である。
同上輸送方法を示すフローチャートである。
同上輸送方法によるコンテナ積み替えの一例を示す図である。
同上専用中継ターミナルの変形例を示す概略図である。
本発明の一実施の形態に係る輸送方法について図面を参照して説明する。
図1において、1は高速道路で、この高速道路1の途中には、複数(少なくとも2つ)の専用中継ターミナル(トラック専用の中継基地)2が接続されている。また、専用中継ターミナル2(以下において単に「ターミナル2」という場合がある。)には、当該ターミナル2に対応する複数の輸送エリア3内の一般道路4が接続されている。なお、輸送エリア3は、対応するターミナル2から一定距離内に位置する近くのローカルエリア(ターミナル周辺エリア)である。
また、図1において、6は運転手を必要としない自動運転走行(完全自動運転走行)が可能な無人トラック(無人貨物車両)である。そして、複数台(例えば3台〜5台)の無人トラック6によって無人トラック群7が構成される。すなわち、例えばそれぞれ独立した4台の無人トラック(先頭車両を含めてすべてが無人)6が所定の車間距離をもって互いに前後に近接した状態で走行方向に1列状に並んで無人トラック群(無人トラック隊列)7が構成されている。
そして、各無人トラック群7は、所定台数(例えば4台)の無人トラック6が互いにデジタル的に接続されて複数の後続車両が先頭車両に追従するように隊列を組んで一体となった状態で、高速道路1及びこれに接続されたターミナル2内の無人トラック専用道路(無人トラックレーン等)を運転手なしで自動運転走行する。
さらに、図1において、11は対応する輸送エリア3に住む運転手が乗って運転するエリアトラックである有人トラック(有人貨物車両)である。そして、各有人トラック11は、運転席に乗った運転手が担当する自己の輸送エリア(自分が住んでいる輸送エリア)3内の一般道路4及びこれに接続されたターミナル2内の有人トラック専用道路(有人トラックレーン等)を走行する。
ここで、無人トラック6は、完全自動運転機能を持った大型の貨物車両で、この無人トラック6には、複数個、すなわち例えば4個の被輸送物であるコンテナWを載置可能である。なお、無人トラック6は、例えば車載カメラ、レーダー、ライダー、超音波センサー、GPS等で周囲の環境を認識しながら同じ路線を繰り返して自動運転走行するもので、当該走行により得た走行情報等の所定情報をビッグデータとして記憶部に記憶してAI(人口知能)がディープラーニングすることで有人運転よりも確実に安全な走行が可能なものである。そして、この無人トラック6は、例えば季節変化、時間帯変化等によりその時々、場所により交通事情は大きく異なるが、年間を通じて学習することでAIが運転精度だけでなく最適速度等を自己判断できる。また、この無人トラック6を用いた全体の運用を管制する管制センターにおいては、各無人トラック6からの情報(例えば車載カメラで取得した映像や、所要のリアルタイムデータ等)を表示装置等で表示することで常時確認可能である(例えば特許第6429347号を参照)。
有人トラック11は、無人トラック6よりも小さい貨物車両で、この有人トラック11には、1個又は複数個、すなわち例えば2個の被輸送物であるコンテナWを載置可能である。この有人トラック11は、完全自動運転機能を持っていないが、当該機能を持つものであってもよい。
トラック6,11に載置される各コンテナWには、少なくとも目的地(輸送先)及び運送会社を特定するためのコード等の情報(輸送先情報等)が付されている。なお、コンテナWは、互いに連結可能なものでもよく、例えば輸送先が同じコンテナ同士を互いに連結して一体化してもよい。また、トラック6,11は、ガソリン車やディーゼル車等ではなく、いずれも二酸化炭素を排出しない燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)である。
次いで、図2に示すように、ターミナル2の入口部12には、高速道路1を自動運転走行中の無人トラック群7に応じて入口部12を自動で開閉する開閉装置(自動開閉装置)21が設けられている。開閉装置21は、一方向への回動により開状態となって入口部12を開口させ、他方向への回動により閉状態となって入口部12を閉鎖する開閉体23と、この開閉体23を回動させて開状態及び閉状態にするモータ等の駆動部24と、進入対象の無人トラック群7(7a)の先頭の無人トラック6からの情報(開指示情報等)に基づいて駆動部24を制御する制御部25とを備えている。
そして、制御部25の制御に基づいて、高速道路1を自動運転走行中の複数の無人トラック群7のうち進入対象の無人トラック群7(7a)が高速道路1を走行してきた場合(例えば進入対象の先頭の無人トラックから開指示情報を受信した場合)にのみ、開閉体23が開状態となり、当該進入対象の無人トラック群7(7a)のターミナル2への進入を許容する。他方、その他の場合においては、開閉体23は閉状態となり、進入対象以外の車両(一般普通車や、進入対象外の無人トラック群等)が高速道路1からターミナル2に進入するのを禁止(規制)する。なお、各無人トラック6と開閉装置21との間で情報のやりとりが可能となっている。
次いで、図3及び図4に示すように、ターミナル2のコンテナ積み替え部(コンテナの積み替えを行うための積み替え領域)15には、無人トラック6から有人トラック11へのコンテナWの積み替え及び有人トラック11から無人トラック6へのコンテナWの積み替えを自動で行う自動積替装置である無人クレーン31が設けられている。
そして、この図示した例では、ターミナル2のコンテナ積み替え部15には、無人トラック群7を構成する無人トラック6が自動運転走行する無人トラックレーン33と、有人トラック11が走行する有人トラックレーン34と、これら両レーン33,34間に当該両レーン33,34に沿って長手状に位置し、複数個のコンテナWが例えばマトリクス状に一時的に載置(保管)される被輸送物載置部であるコンテナ置き場(コンテナ保管部)35とが互いに平行状に設けられている。なお、コンテナ置き場35では、無人トラック6から降ろされたコンテナ(次に有人トラックに積み替えられて輸送される貨物)Wと、有人トラック11から降ろされたコンテナ(次に無人トラックに積み替えられて輸送される貨物)Wとが混在することになる。
また、無人クレーン31は、例えば作業対象(移送対象)のコンテナWからの情報(輸送先情報等)に基づいて当該作業対象のコンテナWの積み降ろし(積み動作及び降ろし動作)を行う無人のガントリークレーンである。
この無人クレーン31は、互いに離間対向する左右の対向フレーム36及びこれら両対向フレーム36の上端部同士を連結する左右方向長手状の連結フレーム37を有する門型の移動フレーム部38を備えている。この移動フレーム部38は、両対向フレーム36の下端部に設けた駆動車輪39の回転により両レーン33,34に沿って前後方向に移動可能となっている。また、移動フレーム部38の連結フレーム37には、作業対象のコンテナWを保持して移送する昇降保持部40が左右方向に移動可能に設けられている。
そして、無人トラックレーン33の所定位置に停止した無人トラック群7の無人トラック6に積まれたコンテナWは、無人クレーン31によって、当該無人トラック6から降ろされてコンテナ置き場35に一旦載置された後、有人トラックレーン34の所定位置に停止した有人トラック11に積まれる。
また同様に、有人トラックレーン34の所定位置に停止した有人トラック11に積まれたコンテナWは、無人クレーン31によって、当該有人トラック11から降ろされてコンテナ置き場35に一旦載置された後、無人トラックレーン33の所定位置に停止した無人トラック群7の無人トラック6に積まれる。なお、有人トラック11に積まれていたコンテナWは、当該有人トラック11に乗った運転手が担当する自己の輸送エリア3内で集められたもので、次に無人トラック群7によって別のターミナル2まで輸送される。
次に、無人トラック7及び有人トラック11等を用いて、コンテナ(被輸送物)Wを輸送する輸送方法について図5及び図6を参照して説明する。
図5に示すように、まず、複数台の無人トラック6が走行方向に並んで構成された無人トラック群7が高速道路1を自動運転走行することによりコンテナWを目的のターミナル2まで輸送し、かつ、有人トラック11が輸送エリア3内の一般道路4を手動運転走行することによりコンテナWを目的のターミナル2まで輸送して収集する(ステップ1)。なお、進入対象の無人トラック群7のみが当該ターミナル2へ進入可能である。
次いで、到着したターミナル2において、無人クレーン31を用いて、無人トラック6と有人トラック11との間でコンテナWの積み替えを行う(ステップ2)。具体的には、例えば図6に示すように、1台の無人トラック6に積まれた4個のコンテナW(「A」「B」「C」「D」)は、空になった2台の有人トラック11に積み替えられ、かつ、2台の有人トラック11に積まれた4個のコンテナW(「E」「F」「G」「H」)は、空になった1台の無人トラック6に積み替えられる。
次いで、積み替え後の複数台の無人トラック6が走行方向に並んで構成された無人トラック群7が再び高速道路1を自動運転走行することによりコンテナWを次の目的のターミナル2まで輸送し、かつ、積み替え後の有人トラック11が再び輸送エリア3内の一般道路4を走行することによりコンテナWを当該輸送エリア3内の目的地まで輸送する(ステップ3)。なお、以降のターミナル2でも同様に無人で積み替えが行われ、また無人トラック群7は同じ高速道路1を繰り返し自動運転走行する。
そして、上述した本実施形態に係る輸送方法によれば、漠然とした期待のみが先行する自動運転技術が具現化するのみならず、運転手が不要な複数台の無人トラック6からなる無人トラック群7による高速道路1での自動運転走行によって、すなわち不特定な障害物が常時頻発する一般道とは異なる高速道路1内の閉じたエリア(ターミナル2を含む)での複数の無人トラック群(先頭車両を含めてすべて無人のトラック)7の完全自動運転走行によって、大量のコンテナWを無人で長距離輸送することで、トラック運転手不足の解決を図ることができる。
また、高速道路1に接続されたターミナル2に対応する近くの輸送エリア3内の一般道路4を手動運転走行する有人トラック11の運転手は、自分が住む当該輸送エリア3内での勤務が中心となるため、長距離輸送による長時間労働から解放される。つまり、高速道路1上の長距離輸送はすべて完全自動運転化し、最後の輸送エリア3内の配送部分に運転手を集中させることで長時間労働をなくすことができ、よって労働環境の改善を図ることができる。
さらに、無人トラック6及び有人トラック11は、燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)であるから、二酸化炭素等の大気汚染の原因となる有害物質を排出せず、環境負荷の軽減を図ることができる。なお、ターミナル2内の所定位置(出口部付近)には水素供給ステーション(水素充填設備)が設けられており、積み替え後のトラック6,11が当該所定位置に到着すると、水素供給ステーションが当該トラック6,11に搭載された水素タンクに水素を自動供給する。
また、ターミナル2の入口部12に設置した開閉装置21を用いることで、進入対象以外の車両、すなわち例えば一般普通車、一般貨物車、進入対象外の無人トラック群等が高速道路1からターミナル2に誤って進入することを適切に防止(抑制)できる。なお、進入対象以外の車両が誤って進入した場合には、当該車両はターミナル2内の誤進入車専用道路を通って高速道路1に戻るようになっている。
なお、専用中継ターミナル2は、図3のものには限定されず、例えば図7に示すものでもよい。この図7に示すターミナル2のコンテナ積み替え部15では、所定の台車走行領域50内において、無人トラック群7に対応する長さを有する長手状の無人台車51が4つの位置(第1位置〜第4位置)への走行(平行移動)を繰り返すことで長方形を描くように循環走行可能となっている。なお、図示した例では無人台車51の数は1台であるが、2台以上でもよい。また、無人トラック群7と同じ長さの無人台車51は、上面に載置されたコンテナWを長手方向に搬送可能な搬送手段(搬送ローラや搬送ベルト等)を有している。
そして、このターミナル2に到着した無人トラック群7が所定位置である降ろし位置に停止すると、当該降ろし位置に停止した無人トラック群7から第1位置(降ろし位置近傍の位置)にそれと平行に停止した空の無人台車51に複数、例えば16個のコンテナWが一斉に積み替えられる。この積み替え(無人トラック群からの一括降ろし処理)は、例えば自動積替装置(無人クレーン、無人ロボット等)によって行われる。なお、例えばコンテナWを押し出して積み替える押出装置を無人トラック6に設けてもよい。
次いで、16個のコンテナWを積んだ無人台車51は、第2位置まで走行した後、16個のコンテナWを搬出用のコンベヤ装置53に向けて搬送して払い出す。この払い出されたコンテナWは、コンベヤ装置53で搬送され、例えば無人ロボット等によって有人トラック11に積み込まれる。
次いで、空の無人台車51は、第3位置まで走行した後、次に長距離輸送される別の16個のコンテナ(有人トラック11で集められた貨物)Wを搬入用のコンベヤ装置54から受け入れる。なお、輸送エリア内において有人トラック11で集めれたコンテナWは、例えば無人ロボット等によってコンベヤ装置54上に降ろされて一時貯留される。
次いで、16個のコンテナWを積んだ無人台車51が第4位置(積み位置近傍の位置)まで走行して停止すると、当該第4位置に停止した無人台車51から所定位置である積み位置にそれと平行に停止した空の無人トラック群7に16個のコンテナWが一斉に積み替えられる。この積み替え(無人トラック群への一括積み処理)は、例えば自動積替装置(無人クレーン、無人ロボット等)によって行われる。なお、例えばコンテナWを押し出して積み替える押出装置を無人台車51に設けてもよい。
そして、図7の如く無人トラック群7に対応する長さを有する循環走行可能な無人台車51を用いることで、コンテナWを効率良く積み替えることができ、よって積み替え作業性の向上を図ることができる。なお、例えばコンベヤ装置53,54の代わりに、無人台車51との間でコンテナの受け渡しを自動で行う複数の小型無人台車を用いてもよい。
なお、エリアトラックは、完全自動運転機能を有しない有人トラックには限定されず、例えば完全自動運転機能を持ったものでもよい。そして、例えば無人のターミナル内ではエリアトラックを無人トラックとして使用して自動運転走行させ、それ以外の輸送エリア内では運転手が乗って運転する有人トラックとして使用するようにしてもよい。この場合、例えば被輸送物を積んだエリアトラックが自動運転走行してターミナル内の所定位置(出口部)に到着した際に、当該エリアトラックに乗る予定の待機中の運転手が持つ携帯端末に対して通知装置が準備完了の通知を行う。つまり、例えばターミナルの出口部に設けられた通知装置は、自動運転走行してきたエリアトラックからの情報(通知指示情報等)に基づいて当該エリアトラックに乗る予定の運転手の携帯端末に対して通知を行う。
また、上記図示した例では、トラックによる被輸送物は、同一形状(例えば車幅を一辺とする立方体等)の規格化されたコンテナ(多数の小物を収納した常温型又は冷凍機能型の大型容器)であり、当該コンテナ内の小物(商品)は、コンテナ輸送先の目的地(輸送会社の配送基地等)において更に仕分けられて最終目的地(商品輸送先)に配送される。なお、被輸送物は、コンテナには限定されず、例えば小物(商品)を収納した段ボール等でもよく、その形状や大きさ等は任意である。そして、例えば被輸送物として段ボールを荷台に収納して輸送する場合には、例えばウィングボディのトラック等を用いる。
さらに、ガントリークレーン等の無人クレーンは、コンテナ置き場にコンテナを一時的に載置(一時貯留)するものには限定されず、例えば無人トラック及び有人トラックのうちいずれか一方のトラックからいずれか他方のトラックへ直接積み替えを行ってもよい。
また、無人トラック群を構成することなく無人トラックが単数で自動運転走行する場合も含む。
さらに、無人トラックは、当該無人トラックの後方近傍を走行する他の車両の運転手が目視可能な表示部を後部に有する構成でもよい。この場合、高速道路を走行中の無人トラック群の最後尾の無人トラックの表示部は、当該無人トラック群が専用中継ターミナルの入口部に進入する際に、所定の情報(例えば「直進せよ」等の注意情報)を表示する。
1 高速道路
2 専用中継ターミナル(ターミナル)
3 輸送エリア
4 一般道路
6 無人トラック
7 無人トラック群
11 エリアトラックである有人トラック
12 入口部
21 開閉装置
23 開閉体
24 駆動部
25 制御部
31 無人クレーン
35 被輸送物載置部であるコンテナ置き場
51 無人台車
W 被輸送物であるコンテナ