JP2021140418A - プログラム、情報処理方法および情報処理システム - Google Patents

プログラム、情報処理方法および情報処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】検査を行なう検査施設を選定するプログラム等を提供すること。【解決手段】プログラムは、検体に対する検査項目および依頼元32に関する情報を含む発注情報を取得し、複数の検査施設33それぞれの検査処理能力に関する検査キャパシティ情報を取得し、取得した前記発注情報および取得した前記検査キャパシティ情報に基づいて、複数の前記検査施設33から前記検体を搬送する搬送先検査施設を選択する処理をコンピュータに実行させる。【選択図】図1

Description

本発明は、プログラム、情報処理方法および情報処理システムに関する。
自動運転車両を用いて、人の送迎と荷物の集配とを行なうシステムが提案されている(特許文献1)
特開2019−79425号公報
特許文献1のシステムでは、荷物を配送中の自動運転車両から乗用スペースが開いている車両を選定して、人の送迎を行なう。荷物の届け元地点と届け先地点とを含む集配リクエスト、および、人のピックアップ地点とドロップオフ地点とを含む送迎リクエストは、それぞれユーザの携帯端末から送信される。
臨床検査においては、病院やクリニックなどの検体を採取する医療施設から、臨床検査を行なう検査施設まで検体が搬送される。特許文献1のシステムでは、複数の検査施設から、種々の条件に基づいて搬送先の検査施設を選定して、搬送することはできない。
一つの側面では、検査を行なう検査施設を選定するプログラム等を提供することを目的とする。
プログラムは、検体に対する検査項目および依頼元に関する情報を含む発注情報を取得し、複数の検査施設それぞれの検査処理能力に関する検査キャパシティ情報を取得し、取得した前記発注情報および取得した前記検査キャパシティ情報に基づいて、複数の前記検査施設から前記検体を搬送する搬送先検査施設を選択する処理をコンピュータに実行させる。
一つの側面では、検査を行なう検査施設を選定するプログラム等を提供できる。
搬送計画システムの概要を説明する説明図である。 検査機関選択の例を説明する説明図である。 検査機関選択の例を説明する説明図である。 情報処理装置の構成を説明する説明図である。 標準時間DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。 受入可能数DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。 発注情報DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。 搬送機DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。 終了日時予測モデルの構成を説明する説明図である。 搬送機選択モデルの構成を説明する説明図である。 搬送依頼画面の例を示す説明図である。 搬送機管理画面の例を示す説明図である。 プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 検査施設判定のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2のプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 受取可否判定のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 終了日時算出のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3の搬送経路の例を説明する説明図である。 実施の形態3のプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 訓練データDBのレコードレイアウトを説明する説明図である。 実施の形態4のプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第2情報処理装置の構成を説明する説明図である。 第2情報処理装置で実行されるプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態6の情報処理装置の機能ブロック図である。 実施の形態7の情報処理装置の構成を説明する説明図である。
[実施の形態1]
図1は、搬送計画システム10の概要を説明する説明図である。搬送計画システム10は、情報処理装置20と、自律型搬送機31とを含む。情報処理装置20の構成については、後述する。
情報処理装置20は、複数の医療施設32および複数の検査施設33とインターネットまたは専用通信回線等のネットワークにより接続されている。情報処理装置20は、さらに気象情報提供サーバ341、医療動向情報提供サーバ342、地図情報提供サーバ343、管制情報提供サーバ344等の様々な外部情報サーバ34と、インターネット等のネットワークにより接続されている。
自律型搬送機31は、たとえば空中を飛行する無人飛行体(ドローン)、道路を通行する自動運転車両、または、人間と同様の通路を通行する搬送用ロボット、海洋や湖沼、河川を航行する無人水上艇等の任意の搬送用機器である。複数の種類の搬送用機器が、状況に応じて適宜選択されても良い。
自律型搬送機31は、出発地および目的地に関する情報を含む搬送命令を受け付けて、自律的に荷物を搬送する。自律型搬送機31は、さらに通過経路に関する指示を受け付けても良い。
以下の説明においては、自律型搬送機31はドローンである場合を例にして説明する。自律型搬送機31は、情報処理装置20から搬送命令を受信する。自律型搬送機31は、現在地、および、飛行可能時間等の、自機の状態を情報処理装置20に随時送信する。
自律型搬送機31は、飛行可能時間の代わりに、または、飛行可能時間とともに、バッテリー残量または燃料残量等を情報処理装置20に送信しても良い。このようにする場合、情報処理装置20の制御部21(図4参照)は、バッテリー残量または燃料残量と、自律型搬送機31の重量等の仕様と、風速等の気象条件に基づいて飛行可能時間を算出できる。
医療施設32は、検体を被験者から採取して、免疫血清検査、生化学検査等の種々の臨床検査を検査機関に依頼する。検体とは、血液、血清、血漿、尿、糞便、唾液、組織片、細胞片などの生体試料、または該生体試料から抽出される液体試料をいう。
医療施設32内のサーバ等の情報処理装置または当該情報処理装置にネットワークで接続可能な携帯情報端末から、臨床検査項目および検体を回収する希望時刻等を含む発注情報が情報処理装置20に送信される。
臨床検査を受託する検査機関は、複数の検査施設33を保有し、運営している。検査施設33は、たとえば、セントラルラボ、ブランチラボ等の様々なタイプの施設を含む。検査施設33は、医療施設32から検体を受け取り、臨床検査を行なう
たとえば、セントラルラボは、中核的な機能を担う検査施設33であり、多種多様な検査項目に24時間対応できる。セントラルラボは数多くの検査機器を備えており、単位時間あたりに多数の検体を処理することができる。ブランチラボは比較的小規模であり、セントラルラボに比べると対応可能な検査項目および検査時間が限定されている。内部に臨床検査室を保有する大規模な医療施設32が、ブランチラボを兼ねて外部の医療施設32から臨床検査を受託しても良い。
検査施設33が実施できる検査項目、それらの検査を行なう際の標準所要時間および受け入れ可能な検査数等、検査施設33の検査処理能力を示す検査キャパシティは、保有する検査機器の機種と台数、それぞれの検査機器のメンテナンス状態、検査試薬の在庫状態、検査機器の運用を担当する臨床検査技師等の勤務スケジュール、施設のバイオセーフティーレベル等に基づく設備条件および、受注済の検査のスケジュール等の様々な事情により変動する。検査施設33内のサーバ等の情報処理装置は、情報処理装置20に検査キャパシティ情報を随時送信する。
情報処理装置20を介した発注のみを受け付ける検査施設33に関しては、制御部21が当該検査施設33に割り当てた発注情報に基づいて受注済である検査のスケジュールが確定する。したがってこのような検査施設33に関しては割り当てられた発注情報も検査キャパシティ情報の一部を構成する。制御部21は、検査施設33と、発注情報とを関連づけて記録したDB(Database)を作成して、検査キャパシティ情報に使用しても良い。
気象情報提供サーバ341は、風向き、風速、雨量、気温、湿度および今後の予測等の気象情報を情報処理装置20に随時送信する。医療動向情報提供サーバ342は、インフルエンザ等の感染症の流行状況および集団検診等の実施状況を情報処理装置20に随時送信する。
地図情報提供サーバ343は、情報処理装置20から出発地座標、経由地座標、目的地座標および出発時刻等を受信し、移動経路と、経由地および目的地のそれぞれへの到着時刻等を含む経路情報を送信する。たとえば、出発地座標は自律型搬送機31が待機している基地の座標、経由地座標は、検査を依頼する医療施設32の座標、目的地座標は、検査を行なう検査施設33の座標である。出発時刻は、出発地座標を出発する時刻であっても、経由地座標を出発する時刻であっても良い。
管制情報提供サーバ344は、たとえば花火大会や野外コンサートなどのイベント等により定められる通過禁止領域情報等の管制情報を情報処理装置20に随時送信する。なお、ドローンの利用量が増大して航空管制が行われるようになった場合には、管制情報提供サーバ344は自律型搬送機31との間で直接航空管制に関する情報の通信を行なってもよい。
なお、気象情報提供サーバ341、医療動向情報提供サーバ342、地図情報提供サーバ343および管制情報提供サーバ344は、外部情報サーバ34の例示であり、これらに限定するものではない。図1に例示した外部情報サーバ34の一部のみが使用されても良い。図1に例示した以外の外部情報サーバ34が使用されても良い。
情報処理装置20は、医療施設32から受信した発注情報、検査施設33から受信した検査キャパシティ情報、複数の自律型搬送機31の状態を示す搬送機情報および外部情報サーバ34から受信した種々の外部情報に基づいて、臨床検査を担当する検査施設33および、医療施設32から検査施設33に検体を搬送する自律型搬送機31を選定する。
情報処理装置20により選定される検査施設33には、前述のとおりセントラルラボ、ブランチラボ、および、大規模な医療施設32が兼ねたブランチラボが含まれる。情報処理装置20は、選定した自律型搬送機31に搬送命令を出力する。自律型搬送機31は、医療施設32で検体を搭載して、検査施設33に搬送する。
図2および図3は、検査施設33選択の例を説明する説明図である。図2および図3を使用して、情報処理装置20の制御部21による検査施設33の選択について説明する。
図2および図3においては、医療施設32の周囲に第1検査施設331から第4検査施設334まで4か所の検査施設33が存在する。第1検査施設331は、セントラルラボである。第2検査施設332、第3検査施設333および第4検査施設334は、ブランチラボである。
まず、図2の例を説明する。自律型搬送機31の飛行に影響を及ぼすレベルの風が図の左側から右側に向けて吹いている旨の情報、および悪天候エリア533が発生している旨の情報が、気象情報提供サーバ341から情報処理装置20に提供されている。
イベント会場531で大規模なイベントが実施されるため、イベント会場531の周辺に飛行禁止エリア532が設定されている旨の情報が、管制情報提供サーバ344から情報処理装置20に提供されている。第1検査施設331に検査依頼が集中して混雑している旨の検査キャパシティ情報が、第1検査施設331のサーバから情報処理装置20に提供されている。
以上の情報から、検体を医療施設32から第1検査施設331に搬送した場合には、検査結果が出るまでに時間がかかる。検体を医療施設32から第2検査施設332に輸送するには、飛行禁止エリア532を避けて遠回りする必要があり、検体の搬送に要する時間が長くなる。検体を医療施設32から第3検査施設333に輸送するには、悪天候エリア533を避けて遠回りする必要がある上、向かい風により検体の搬送に要する時間が長くなる。
したがって、第1検査施設331から第3検査施設333に比べて、医療施設32から遠方に位置する第4検査施設334が制御部21により選択される。制御部21は、自律型搬送機31に対して医療施設32で検体を搭載して第4検査施設334まで搬送するように、搬送命令を送信する。なお、使用する自律型搬送機31の選択については後述する。
自律型搬送機31への検体の搭載は、医療施設32内の輸送スタッフにより行なわれても、自律型搬送機31の着陸用ポートに設置されたロボット等により自動的に行なわれても良い。
自律型搬送機31は、医療施設32から第4検査施設334まで検体を搬送する。第4検査施設334で、自律型搬送機31から検体が降ろされる。検体を降ろす作業は、第4検査施設334内の荷受けスタッフにより行なわれても、自律型搬送機31の着陸用ポートに設置されたロボット等により自動的に行なわれても良い。第4検査施設334において臨床検査技師等の専門家により所定の検査が行なわれ、検査結果が電子メールやその他任意の手段により医療施設32に報告される。
図3の例を説明する。セントラルラボである第1検査施設331は、停電等のトラブルにより運用停止中である。ブランチラボである第2検査施設332、第3検査施設333および第4検査施設334は、それぞれ表1に示す検査項目に対応可能である。
Figure 2021140418
医療施設32から、検査項目A、検査項目Bおよび検査項目Cの依頼を受け付けた場合を例にして説明する。通常であれば、依頼された全項目に対応可能である第2検査施設332が制御部21により選択される。制御部21は、自律型搬送機31に対して医療施設32で検体を搭載して第2検査施設332まで搬送するように、搬送命令を送信する。
しかしながら、第2検査施設332は非常に混雑している旨の検査キャパシティ情報が第2検査施設332から情報処理装置20に提供されている場合には、制御部21は検査項目Aには第3検査施設333を、検査項目Bおよび検査項目Cには第4検査施設334をそれぞれ選択する。
制御部21は、1台目の自律型搬送機31に対して、検体を第2検査施設332に搬送するように、搬送命令を送信する。制御部21は、2台目の自律型搬送機31に対して、検体を第3検査施設333に搬送するように、搬送命令を送信する。さらに制御部21は、医療施設32に対して1台目の自律型搬送機31に検査項目A用の検体を搭載し、2台目の自律型搬送機31に検査項目B用の検体を搭載するように依頼する情報を送信する。
自律型搬送機31は、それぞれの検体容器に張り付けられたラベルのバーコード、RFID(Radio Frequency Identifier)タグ、または、検体容器に直接彫り込まれたQRコード(登録商標)等を読み取って、所定の検査施設33に搬送しても良い。この場合、両方の自律型搬送機31が、遠い方の検査施設33まで飛行可能であるように、飛行可能時間などをもとに自律型搬送機31が選択される。
制御部21は、1台の自律型搬送機31に対して、第2検査施設332を経由して、第3検査施設333に検体を搬送するように、搬送命令を送信しても良い。1台の自律型搬送機31が複数の検査施設33を巡回する場合には、医療施設32では検体ごとに区別して自律型搬送機31に搭載する必要はない。制御部21は、それぞれの検査施設33に対して、どの検体を自律型搬送機31から取り出すべきかを指示する取出指示情報を送信する。
図4は、情報処理装置20の構成を説明する説明図である。情報処理装置20は、制御部21、主記憶装置22、補助記憶装置23、通信部24およびバスを備える。制御部21は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。制御部21には、一または複数のCPU(Central Processing Unit)またはマルチコアCPU等が使用される。制御部21は、バスを介して情報処理装置20を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置22は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置22には、制御部21が行なう処理の途中で必要な情報および制御部21で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置23は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置23には、制御部21に実行させるプログラム、標準時間DB61、受入可能数DB62、発注情報DB63、搬送機DB64、終了日時予測モデル67、搬送機選択モデル68およびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。終了日時予測モデル67は、検査施設33ごとにそれぞれ作成されている。
標準時間DB61、受入可能数DB62、発注情報DB63、搬送機DB64、終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68は、情報処理装置20に接続された外部の大容量記憶装置等に保存されていても良い。通信部24は、情報処理装置20とネットワークとの間の通信を行なうインターフェイスである。
本実施の形態の情報処理装置20は、汎用のパソコン、タブレット、大型計算機、または、大型計算機上で動作する仮想マシンである。情報処理装置20は、分散処理を行なう複数のパソコン、または大型計算機等のハードウェアにより構成されても良い。情報処理装置20は、クラウドコンピューティングシステムまたは量子コンピュータにより構成されても良い。本実施の形態の情報処理装置20は、たとえば受注管理サーバおよび搬送計画サーバ等の複数のハードウェアによる分散処理により実現されても良い。
図5は、標準時間DB61のレコードレイアウトを説明する説明図である。標準時間DB61は、それぞれの検査施設33に固有に割り当てられた検査施設ID(Identifier)と、検査施設33の位置を示す検査施設座標と、それぞれの検査項目に要する標準所要時間とを関連付けて記録するデータベースである。
標準時間DB61は、検査施設IDフィールド、検査施設座標フィールドおよび標準所要時間フィールドを有する。標準所要時間フィールドは、検査Aフィールド、検査Bフィールド等、それぞれの検査項目に対応するサブフィールドを有する。
検査施設IDフィールドには、検査施設IDが記録されている。検査施設座標フィールドには、それぞれの検査施設33の座標、具体的には自律型搬送機31用の着陸ポートの緯度、経度および高度を示す座標が記録されている。検査Aフィールド等には、それぞれの検査用の検体を受け付けてから、検査が終了するまでの標準所要時間が記録されている。標準所要時間の「−」は、当該検査項目を実施していないことを示す。
制御部21は、それぞれの検査施設33から送信された検査キャパシティ情報に基づいて、標準時間DB61を随時更新する。
図6は、受入可能数DB62のレコードレイアウトを説明する説明図である。受入可能数DB62は、それぞれの検査施設IDと、受入時刻ごとの受け入れ可能数とを関連づけて記録したデータベースである。受入可能数DB62は、検査施設IDフィールド、受入時刻フィールド、および、受入可能数フィールドを有する。受入可能数フィールドは、検査Aフィールド、検査Bフィールド等、それぞれの検査項目に対応するサブフィールドを有する。
検査施設IDには、検査施設IDが記録されている。受入時刻フィールドには、検体を受け入れる受け入れ時刻が記録されている。なお、受け入れ時刻の区切りは1時間に限定しない。たとえば30分区切り、10分区切り等、任意の時間幅で区切ることができる。検査Aフィールド等には、それぞれの検査を開始可能な、受け入れ可能数が記録されている。
制御部21は、それぞれの検査施設33から送信された検査キャパシティ情報に基づいて、受入可能数DB62を随時更新する。
標準所要時間、および、時間ごとの受け入れ可能数は検査キャパシティ情報の一例であり、標準時間DB61および受入可能数DB62は、検査キャパシティ情報を記録するデータベースの例示である。検査キャパシティ情報は、検査施設33が保有するそれぞれの検査機器の稼働率を含んでも良い。検査キャパシティ情報は、それぞれの検査施設33で勤務する臨床検査技師等の専門家の勤務スケジュールを含んでも良い。そのほか、それぞれの検査施設33の検査引き受け能力を示す任意の指標を検査キャパシティ情報に利用できる。
図7は、発注情報DB63のレコードレイアウトを説明する説明図である。発注情報DB63は、各医療施設32からの発注に固有に付与された発注IDと、依頼元の医療施設32の座標と、検査項目と、検体重量と、医療施設32が希望する発送時刻とを関連づけて記録したDBである。
発注情報DB63は、発注IDフィールド、依頼元座標フィールド、検査項目フィールド、検体重量フィールドおよび希望時刻フィールドを有する。発注IDフィールドには、医療施設32からの発注の都度固有に付与される発注IDが記録されている。依頼元座標フィールドには、検査を発注した医療機関の座標、具体的には自律型搬送機31用の着陸ポートの緯度、経度および高度を示す座標が記録されている。
検査項目フィールドには、医療施設32から発注された検査項目のリストが記録されている。検体重量フィールドには、医療施設32から発送される検体の重量が記録されている。検体の重量は、検体を収容する容器と検体の重量をあわせたもので、たとえば検査項目に基づいて自動的に算出される。検体がたとえば断熱材等により梱包された状態で集荷および搬送される場合には、検体の重量は検体を収容する容器と検体と梱包材との重量を合わせたものである。検体の重量は、医療施設32から実測値が送信されても良い。
希望時刻フィールドには、医療施設32が検体の集荷を希望する時刻が記録されている。希望時刻フィールドの「即時」は、医療施設32が検査を発注した時点で検体発送の準備が整っており、即時集荷を希望していることを意味する。
制御部21は、医療施設32から受信した発注情報に基づいて、発注情報DB63を随時更新する。
図8は、搬送機DB64のレコードレイアウトを説明する説明図である。搬送機DB64は、自律型搬送機31に固有に割り当てられた搬送機IDと、ペイロードと、自律型搬送機31の現在の状態とを関連づけて記録するDBである。
搬送機DB64は、搬送機IDフィールド、ペイロードフィールドおよび現在状態フィールドを有する。現在状態フィールドは、座標フィールド、状態1フィールド、状態2フィールドおよび飛行可能時間フィールドを有する。
搬送機IDフィールドには、搬送機IDが記録されている。ペイロードフィールドには、自律型搬送機31のペイロード、すなわち搭載可能重量が記録されている。座標フィールドには、自律型搬送機31の現在値座標が記録されている。
状態1フィールドには、自律型搬送機31の状態が記録されている。状態1フィールドの「稼働中」は、自律型搬送機31が搬送命令に沿って稼働中であることを示す。「待機中」は、搬送命令の受信を待っている状態であることを示す。「充電中」は、バッテリーの充電中であることを示す。
状態2フィールドには、さらに詳細な自律型搬送機31の状態が記録されている。たとえば「稼働中」の自律型搬送機31については、検体搬送先の検査施設33の座標および終了予定時刻が記録されている。終了予定時刻は、たとえば自律型搬送機31が所定の駐機場に戻る予定時刻である。搬送終了後の自律型搬送機31が、そのまま検査施設33で待機して次の搬送命令を待つ場合には、終了予定時刻は自律型搬送機31が検査施設33に到着する予定時刻である。
「待機中」の自律型搬送機31に対応する状態2フィールドの「−」は、特記事項が無いことを示す。「充電中」の自律型搬送機31については、状態2フィールドに充電完了時刻が記録されている。
飛行可能時間フィールドには、自律型搬送機31の飛行可能時間が記録されている。「充電中」の自律型搬送機31に対応する飛行可能時間フィールドの「−」は、飛行可能時間が不明であることを意味する。制御部21は、自律型搬送機31から受信した自機の状態に関する情報に基づいて、搬送機DB64を随時更新する。
なお、搬送機DB64には自律型搬送機31が医療施設32に向かって飛行中であるか、検査施設33に向かって飛行中であるか、検体の積み込み作業中であるか、検体の積み下ろし作業中であるか等の情報が記録されていても良い。
図9は、終了日時予測モデル67の構成を説明する説明図である。前述のとおり、終了日時予測モデル67は検査施設33ごとにそれぞれ作成されている。終了日時予測モデル67は、医療施設32からの発注情報、当該検査施設33の検査キャパシティに関する情報、自律型搬送機31の状態に関する搬送機情報、および、気象情報、医療動向情報等の外部情報等の入力データを受け付けて、当該検査施設33で依頼を受け付けた場合の終了日時に関する予測を出力するモデルである。
図9において、終了日時は発注情報に含まれる全項目の検査を終了して、医療施設32宛に検査報告書を発行できる、検査報告可能日時である。検査報告書は、医療施設32から受領した検体の前処理を行ない、自動分析装置等の検査機器を用いて分析し、結果の妥当性を検証し、必要に応じて追加分析を行ない、その分析結果を検証した後に発行される。
前述の通り、発注情報は発注情報DB63に、検査キャパシティ情報は標準時間DB61および受入可能数DB62に記録されている。制御部21は、それぞれのDBから特定の医療施設32に関する情報が記録されたレコードを抽出して、特徴ベクトルに変換する。搬送機の状態は搬送機DB64に、それぞれ記録されている。制御部21は、搬送機DB64を取得して、特徴ベクトルに変換する。
外部情報は、気象情報提供サーバ341、医療動向情報提供サーバ342等の外部情報サーバ34から特徴ベクトルの形で受信するか、または外部情報サーバ34から受信した情報に基づいて制御部21が特徴ベクトルに変換する。
なお、終了日時予測モデル67が受け付ける検査キャパシティ情報は、保有するそれぞれの検査機器の機種と稼働率、検査施設33で勤務する臨床検査技師等の専門家の勤務スケジュール等に関する情報であっても良い。
図10は、搬送機選択モデル68の構成を説明する説明図である。搬送機選択モデル68は、終了日時予測モデル67を用いて制御部21が選択した検査施設33への検体の搬送に用いる自律型搬送機31を選択する際に使用されるモデルである。
搬送機選択モデル68は、医療施設32からの発注情報、選択された検査施設33に関する情報、自律型搬送機31の状態に関する搬送機情報、気象情報、医療動向情報等の外部情報等の入力データを受け付けて、それぞれの自律型搬送機31が適切である確率を出力するモデルである。
図10に示す例では、No.1の自律型搬送機31が適切である確率は0パーセント、No.2の自律型搬送機31が適切である確率は1パーセント、No.3の自律型搬送機31が適切である確率は90パーセント、No.4の自律型搬送機31が適切である確率は2パーセントである。
なお、搬送機選択モデル68は、もっとも確率の高い自律型搬送機31を抽出して、出力しても良い。搬送機選択モデル68は、所定の閾値よりも高い確率の自律型搬送機31を抽出して、出力しても良い。
いずれの自律型搬送機31の確率もあらかじめ設定した閾値に達しない場合には、搬送機選択モデル68は「自動搬送以外の手段へ切り替え」を出力してもよい。「自動搬送以外の手段へ切り替え」が出力された場合、制御部21はその旨をオペレータに通知する。以後は、オペレータの判断により、搬送方法の決定および手配を行なう。「自動搬送以外の手段へ切り替え」が出力された場合、制御部21は自動搬送以外の手段を選択する別のプログラム等を起動して、処理を継続してもよい。
図11は、搬送依頼画面の例を示す説明図である。図11に示す画面は、医療施設32において臨床検査をオーダする医師、または、医師の指示に基づいて検体の採取等を行なうコメディカルスタッフ等のユーザが使用するパソコン、スマートフォンまたはタブレット等の情報機器に表示される画面の例である。図11に示す画面を表示する情報機器は、ネットワークを介して情報処理装置20と接続されている。
図11に示す画面には、発注IDと、検査項目と、それぞれの検査項目用の検体を入れる検体容器とが表示されている。図11に示す画面の下部に、集荷指示ボタン71および希望集荷時刻入力ボタン72が表示されている。
たとえば、検体をすぐに発送できる場合には、ユーザは集荷指示ボタン71を選択する。集荷希望時刻が「即時」に設定された発注情報が、情報処理装置20に送信される。検体採取までに時間が掛かる場合、および、発送前に前処理を行なう場合等には、ユーザは希望集荷時刻入力ボタン72を選択する。希望集荷時刻の入力を受け付ける画面が表示される。ユーザが入力した集荷希望時刻を含む発注情報が、情報処理装置20に送信される。
図12は、搬送機管理画面の例を示す説明図である。図12に示す画面は自律型搬送機31の運行を管理するユーザが使用するパソコン、スマートフォンまたはタブレット等の第2情報処理装置40(図22参照)に表示される画面の例である。第2情報処理装置40は、ネットワークを介して情報処理装置20と接続されている。なお、図12に示す画面は、情報処理装置20に接続された液晶ディスプレイ等の表示装置に表示されても良い。
図12に示す画面には、医療機関欄73、検査機関欄74、出発ボタン75、再検討ボタン76および中止ボタン77が表示されている。医療機関欄73には、医療施設32から受信した発注情報に基づいて、検査項目、および希望集荷時刻等が表示されている。
検査機関欄74には、検体搬送先の検査施設33に関する検査機関ID、検査の終了予定日時、検体を搭載する自律型搬送機31に関する搬送機IDおよび経路マップボタン741が表示されている。ユーザが経路マップボタン741を選択した場合には、図12に示す画面は自律型搬送機31の移動経路を示す地図画面に切り替わる。
ユーザは、図12に示す画面を確認して、問題が無いと判断した場合には出発ボタン75を選択する。制御部21から自律型搬送機31に搬送命令が送信される。ユーザは、検査施設33の選択または自律型搬送機31の選択に問題があると判定した場合には再検討ボタン76を選択する。その後、ユーザはたとえば手動で検査施設33および自律型搬送機31を選択する。ユーザは、手動で追加の制約条件を入力して、制御部21に検査施設33または自律型搬送機31の再選択を行なわせても良い。
なんらかの理由で自律型搬送機31による搬送を中止する場合には、ユーザは中止ボタン77を選択する。制御部21は、当該発注IDに関する処理を中断する。
なお、図12に示す画面には複数の検査機関欄74が含まれても良い。たとえば、終了予定日時が早い方から数か所の医療施設32に対応する検査機関欄74が、終了予定日時の順に表示される。ユーザは、タップ操作等により採用する検査機関欄74を選択可能である。
図13は、プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。制御部21は、発注情報DB63から未処理の発注情報レコードを1個取得する(ステップS501)。制御部21は、受入可能数DB62および発注情報DB63等に記録された検査キャパシティ情報を取得して(ステップS502)、特徴ベクトルに変換する。
制御部21は、搬送機DB64に記録された自律型搬送機31の状態に関する搬送機情報を取得して(ステップS503)、特徴ベクトルに変換する。制御部21は、検査施設判定のサブルーチンを起動する(ステップS504)。検査施設判定のサブルーチンは、発注情報、検査キャパシティ情報および搬送機情報に基づいて検体の分析を依頼する検査施設33を判定するサブルーチンである。検査施設判定のサブルーチンの処理の流れは後述する。
制御部21は、ステップS501で取得した発注情報と、ステップS504で判定した検査施設33と、ステップS503で取得した搬送機情報と、外部情報サーバ34から取得した外部情報とを搬送機選択モデル68に入力して、それぞれの自律型搬送機31が適切である確率を示す搬送機予測を取得する(ステップS505)。
制御部21は、ステップS505で取得した搬送機予測から最も確率の高い検査施設33を抽出する。制御部21は、抽出した自律型搬送機31に関するレコードを搬送機DB64から抽出して、自律型搬送機31の現在位置を取得する。制御部21は、自律型搬送機31の現在位置を示す座標、医療施設32の位置を示す座標および検査施設33の位置を示す座標を地図情報提供サーバ343に送信し、経路情報を取得する(ステップS506)。
制御部21は、図12を使用して説明した画面を、自律型搬送機31の運行を管理するユーザが使用する情報機器に表示して(ステップS507)、ユーザからの指示を受け付ける。その後、制御部21は処理を終了する。
図14は、検査施設判定のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。検査施設判定のサブルーチンは、発注情報、検査キャパシティ情報および搬送機情報に基づいて検体の分析を依頼する検査施設33を判定するサブルーチンである。
制御部21は、それぞれの検査施設33に対応する終了日時予測モデル67に、発注情報と、当該検査施設33の検査キャパシティ情報と、搬送機情報と、外部情報サーバ34から取得した外部情報とを入力して、終了予測日時を取得する(ステップS511)。
制御部21は、終了予測日時が最も早い検査施設33を抽出する(ステップS512)。制御部21は、ステップS512で抽出した検査施設33の終了予測日時が許容可能であるか否かを判定する(ステップS513)。たとえば図3を使用して説明したように、すべての検査項目を同一の検査施設33で実施した場合には、所定の基準日程よりも終了予測日時が遅い場合には、制御部21は終了予測日時を許容できないと判定する。発注情報に医療施設32の希望納期が含まれている場合には、制御部21は希望納期との対比により終了予測日時の許容可否を判定しても良い。
許容可能ではないと判定した場合(ステップS513でNO)、制御部21は発注情報に含まれている検査項目を複数のグループに分割する(ステップS514)。分割は、たとえば過去の実績から日程遅れの原因になるケースが多い検査項目と、日程遅れの原因になるケースが少ない検査項目とを別々のグループに分ける等の、所定のルールに沿って行なう。分割は、ランダムに行っても良い。
制御部21は、ステップS514で分割したそれぞれの検査項目グループごとに、ステップS511と同様の方法により検査施設33ごとの終了予測日時を取得する(ステップS515)。
制御部21は、終了予定日時がもっとも早い検査施設33の組み合わせを抽出する(ステップS516)。たとえば、制御部21はそれぞれの検査項目グループごとに最も早く終了する検査施設33を抽出する。制御部21は、ステップS516で抽出した終了予測日時が許容可能であるか否かを判定する(ステップS517)。
許容可能ではないと判定した場合(ステップS517でNO)、制御部21はステップS514に戻る。許容可能であると判定した場合(ステップS513でYES、またはステップS517でYES)、制御部21は処理を終了する。
本実施の形態によると、発注情報だけでなく、それぞれの検査施設33の状況に関する検査キャパシティ情報、搬送機情報および外部情報等の種々の条件に基づいて、検体を搬送する検査施設33および自律型搬送機31を選択する搬送計画システム10を提供できる。
本実施の形態によると、たとえば感染症(インフルエンザ感染症やコロナウイルス感染症など)の流行等や集団検診の実施等の外部状況により混雑することが予測される検査施設33を避けて検体を搬送する検査施設33を選択する搬送計画システム10を提供できる。混雑が予測される検査施設33を避けることにより、検査施設33間の負荷を平準化できる搬送計画システム10を提供できる。
本実施の形態によると、終了日時予測モデル67を使用することにより、再分析を行なうことなどイレギュラーな状況の発生可能性も含めて検査施設33を選択する搬送計画システム10を提供できる。
本実施の形態によると、たとえば、図2を使用して説明したように、悪天候エリア533や臨時に設定された飛行禁止エリア532を避けた経路で検体を搬送可能な検査施設33を選択する搬送計画システム10を提供できる。同じく図2を使用して説明したように、医療施設32から検査施設33に検体を搬送する途中で強い向かい風をうけることにより、検体の搬送時間が長くなる検査施設33を避ける搬送計画システム10を提供できる。
これらにより、悪天候や向かい風等による事故発生のリスクを避けて、検体を安全に、かつ、確実に検査施設33に搬送できる搬送計画システム10を提供できる
たとえば図3を使用して説明したように、臨時に運用停止中の検査施設33を避ける搬送計画システム10を提供できる。同様に図3を使用して説明したように、1か所の検査施設33で処理した場合には報告書の提出が遅くなる場合に、複数の検査施設33に検体を搬送する搬送計画システム10を提供できる。
搬送計画システム10は、自律型搬送機31を含まなくても良い。自律型搬送機31の代わりに、ドライバーが運転する自動車、オートバイまたは自転車等の車両、船舶により検体の搬送が行なわれても良い。自律型搬送機31の代わりに、人間が徒歩および公共交通機関等を用いて検体の搬送を行なっても良い。
[実施の形態2]
本実施の形態は、終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68の代わりにルールベースのプログラムを用いて検査施設33および自律型搬送機31を選択する搬送計画システム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図15は、実施の形態2のプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。制御部21は、発注情報DB63から未処理の発注情報レコードを1個取得する(ステップS521)。制御部21は、標準時間DB61から1つの検査施設33に関するレコードを取得する。制御部21は、取得したレコードから標準所要時間フィールドのサブフィールドに「−」が記載されていない検査項目、処理可能な検査項目を取得する(ステップS522)。
制御部21は、ステップS521で取得した発注情報レコードの検査項目フィールドに含まれる全検査項目が、ステップS522で取得した処理可能な検査項目に含まれるか否かを判定する(ステップS523)。全検査項目が含まれると判定した場合(ステップS523でYES)、制御部21は搬送機DB64から状態1フィールドに「待機中」と記録されているレコード、すなわち新規搬送に対応可能な自律型搬送機31に関する搬送機レコードを1個取得する(ステップS524)。
制御部21は、受取可否判定のサブルーチンを起動する(ステップS525)。受取可否判定のサブルーチンは、自律型搬送機31が検体を受け取り可能であるか否かを判定するサブルーチンである。受取可否判定のサブルーチンの処理の流れは後述する。
制御部21は、受取可否判定のサブルーチンの判定結果に基づいて、自律型搬送機31が検体を受け取り可能であるか否かを判定する(ステップS526)。受取可能であると判定した場合(ステップS526でYES)、制御部21は終了日時算出のサブルーチンを起動する(ステップS527)。終了日時算出のサブルーチンは、検査の終了日時を算出するサブルーチンである。終了日時算出のサブルーチンの処理の流れは後述する。
制御部21は、ステップS522で取得した検査施設33と、ステップS524で取得した自律型搬送機31との組み合わせに、採用を回避する理由があるか否かを判定する(ステップS528)。たとえば、搬送経路に悪天候エリア533または飛行禁止エリア532が存在する場合、または、検査施設33の近傍で検査件数が急激に増加する可能性のある感染症が流行している場合、採用を回避する理由があると制御部21は判定する。
採用を回避する理由がないと判定した場合(ステップS528でNO)、制御部21はステップS522で取得した検査施設33と、ステップS524で取得した自律型搬送機31と、ステップS527で算出した終了日時とを組み合わせた候補を補助記憶装置23に記録する(ステップS529)。なお、制御部21は終了日時算出のサブルーチンで取得した経路情報を候補と関連づけて記録する。
採用を回避する理由があると判定した場合(ステップS528でYES)、ステップS529の終了後、または、検体を受け取り可能はないと判定した場合(ステップS526でNO)、制御部21は搬送機DB64に記録された新規搬送に対応可能な自律型搬送機31の処理が終了したか否かを判定する(ステップS531)。
終了していないと判定した場合(ステップS531でNO)、制御部21はステップS524に戻る。終了したと判定した場合(ステップS531でYES)、または
全検査項目は含まれないと判定した場合(ステップS523でNO)、制御部21は標準時間DB61に記録されたすべての検査施設33の処理を終了したか否かを判定する(ステップS532)。
終了していないと判定した場合(ステップS532でNO)、制御部21はステップS522に戻る。終了したと判定した場合(ステップS532でYES)、制御部21はステップS529で記録した候補から最も終了日時の早い候補を抽出する(ステップS533)。
制御部21は、抽出した候補を自律型搬送機31の運行を管理するユーザが使用する第2情報処理装置40に表示させて(ステップS534)、ユーザからの指示を受け付ける。表示には、たとえば図12を使用して説明した画面を用いる。その後、制御部21は処理を終了する。
なお、ステップS533で候補が存在しない場合には、制御部21は条件を満たす検査施設33および自律型搬送機31を抽出できない旨を示すエラーメッセージをステップS534で表示する。
図16は、受取可否判定のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。受取可否判定のサブルーチンは、自律型搬送機31が検体を受け取り可能であるか否かを判定するサブルーチンである。
制御部21は、検体を自律型搬送機31に搭載可能であるか否かを判定する(ステップS551)。具体的には、処理中の発注情報レコードの検体重量フィールドに記録された検体重量が、処理中の搬送機レコードのペイロードフィールドに記録されたペイロード以下である場合に、制御部21は検体を自律型搬送機31に搭載可能であると判定する。
なお、制御部21はペイロードに加えて冷凍保管、冷蔵保管等の輸送温度に関する条件、または、検体の体積に関する条件に基づいて搭載可能であるか否かを判定しても良い。
搭載可能であると判定した場合(ステップS551でYES)、制御部21は、経路情報を取得する(ステップS552)。具体的には、制御部21は処理中の搬送機レコードの座標フィールドに記録された自律型搬送機31の現在値座標、処理中の発注情報レコードの依頼元座標フィールドに記録された医療施設32の座標、および処理中の発注情報レコードの検査施設座標フィールドに記録された検査施設33の座標を地図情報提供サーバ343に送信し、経路情報を取得する。
制御部21は取得した経路情報から、経由地である医療施設32への到着時刻を抽出する。制御部21は、発注情報レコードの希望時刻フィールドに記録されている希望集荷時刻までに自律型搬送機31が医療施設32に到着して、検体を受け取れるか否かを判定する(ステップS553)。なお、医療施設32との契約等の定めにより希望集荷時刻からたとえば30分以内に集荷すればよい場合には、制御部21はその定めに基づいて検体を受け取れるか否かを判定してもよい。
受け取り可能であると判定した場合(ステップS553でYES)、制御部21はステップS552で取得した経路情報から、飛行時間を算出する。制御部21は、処理中の搬送機レコードの飛行可能時間フィールドに記録された飛行可能時間と、算出した飛行時間とを比較し、自律型搬送機31が飛行可能であるか否かを判定する(ステップS556)。
飛行可能であると判定した場合(ステップS556でYES)、制御部21は搬送可能であることを補助記憶装置23または主記憶装置22に一時的に記憶する(ステップS554)。飛行可能ではないと判定した場合(ステップS556でNO)、受け取り可能ではないと判定した場合(ステップS553でNO)、または搭載可能ではないと判定した場合(ステップS551でNO)、制御部21は受け取り不可能であることを補助記憶装置23または主記憶装置22に一時的に記憶する(ステップS555)。
処理中の検査施設33に自律型搬送機31の充電設備が設置されていない場合、制御部21はステップS552において、自律型搬送機31の現在値座標、医療施設32の座標、医療施設32の座標に加えて、充電設備の座標を地図情報提供サーバ343に送信し、経路情報を取得する。制御部21は、ステップS556において、自律型搬送機31が医療施設32、検査施設33を介して充電設備まで飛行可能であるかを判定する。
図17は、終了日時算出のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。終了日時算出のサブルーチンは、検査の終了日時を算出するサブルーチンである。
制御部21は、地図情報提供サーバ343から取得した経路情報から検査施設33への到着予定時刻を抽出する(ステップS571)。なお、地図情報提供サーバ343が風向き、悪天候等の気象条件を考慮しない経路情報を出力する場合には、制御部21は気象情報提供サーバ341から取得した気象情報に基づいて到着予定時刻を補正しても良い。
制御部21は、処理中の発注情報レコードの検査項目フィールドから検査項目を1つ取得する(ステップS572)。制御部21は、受入可能数DB62からステップS571で抽出した到着予定時刻以降で、かつ、ステップS572で抽出した検査を受入可能な最も早い時刻を抽出する(ステップS573)。
なお、受入可能数DB62の受入時刻フィールドに記録された受入時刻が、解凍および分注等の前処理完了後の検体を受入可能な時刻である場合には、制御部21は前処理完了後で検査を受入可能な最も早い時刻を制御部21は抽出する。
制御部21は、処理中の検査施設33の検査施設IDをキーとして標準時間DB61を検索して、標準時間レコードを抽出する。制御部21は、抽出した標準時間レコードの、処理中の検査項目に対応するフィールドから、当該検査の標準所要時間を抽出する(ステップS574)。制御部21は、ステップS573で抽出した受入時刻に、ステップS574で取得した標準所要時間を加算して、検査の終了時刻を算出する(ステップS575)。
制御部21は、検査項目と終了時刻とを関連付けて補助記憶装置23または主記憶装置22に一時的に記憶する(ステップS576)。制御部21は、処理中の発注情報レコードの検査項目フィールドに記録された検査項目の処理を終了したか否かを判定する(ステップS577)。
終了していないと判定した場合(ステップS577でNO)、制御部21はステップS572に戻る。終了したと判定した場合(ステップS577でYES)、制御部21はステップS576で記録した情報に基づいて、最も遅い終了時刻を抽出する(ステップS578)。
制御部21は、ステップS578で抽出した終了時刻に、報告書作成に要する報告書作成時間を加算して、終了日時を算出する(ステップS579)。報告書作成時間は、一律に定められた時間であっても、検査項目数等に基づいて定められた時間であっても良い。報告書作成時間は、再分析に要する時間が含まれていても良い。
制御部21は、補助記憶装置23または主記憶装置22に検査施設33および自律型搬送機31と終了日時とを関連づけて一時的に記録する(ステップS580)。制御部21はその後処理を終了する。
本実施の形態によると、ルールベースのプログラムを用いて検査施設33および自律型搬送機31を選択する搬送計画システム10を提供できる。機械学習を用いて適切な終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68を作成するために必要な訓練データが収集されていない場合であっても、搬送計画システム10を実現できる。
本実施の形態によると、検査施設33の新設、検査機器の大幅な入れ替え等により、既存の終了日時予測モデル67の予測精度が低下した場合に代替可能な搬送計画システム10を実現できる。
本実施の形態の搬送計画システム10を運用しながら実績データを収集して、機械学習を用いて終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68を作成する訓練データを収集しても良い。
[実施の形態3]
本実施の形態は、医療施設32に検体採取資材、試薬、医薬品またはPOCT(Point of Care Testing:臨床現場即時検査)装置等の資材を搬送する搬送計画システム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。検体採取資材には、たとえば検体容器、注射器および注射針、穿刺針、検体容器に貼付するラベル、綿棒、ガーゼ等、検体の採取時、および、検体を搬送する前に行なう前処理時に使用される種々の資材が含まれる。本実施の形態で搬送される資材は、検体採取資材に限定しない。医療用具および非医療用具等の、任意の資材が搬送されてもよい。
図18は、実施の形態2の搬送経路の例を説明する説明図である。図18においては、自律型搬送機31は自律型搬送機拠点55から出発し、第1医療施設321を経由して第2医療施設322に到着する。
自律型搬送機拠点55において、自律型搬送機31に第1医療施設321から発注された検体採取資材等の資材が搭載される。自律型搬送機31は、第1医療施設321で資材を降ろした後に、第2医療施設322で検体を受領する。その後、自律型搬送機31は検査施設33まで検体を搬送する。
図19は、実施の形態3のプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図19に示すフローチャートは、検体を搬送する自律型搬送機31および搬送先の検査施設33が決定した後に実行されるプログラムである。
制御部21は資材の発注情報を取得する(ステップS601)。発注情報には、依頼元である医療施設32の座標、発注品目および重量等が含まれている。制御部21は、発注された資材を自律型搬送機31に搭載可能であるか否かを判定する(ステップS602)。具体的には、発注情報に記録された資材に、その梱包材および伝票等を合わせた物品の重量が、使用予定の自律型搬送機31のペイロード以下である場合に、制御部21は物品を自律型搬送機31に搭載可能であると判定する。
搭載可能であると判定した場合(ステップS602でYES)、制御部21は、自律型搬送機拠点55の位置を示す座標、第1医療施設321の位置を示す座標、第2医療施設322の位置を示す座標および検査施設33の位置を示す座標を地図情報提供サーバ343に送信し、経路情報を取得する(ステップS603)。
制御部21は、取得した経路情報に基づいて、第1医療施設321への物品の搬送が可能であるか否かを判定する(ステップS604)。具体的には、経路情報に含まれる所要時間が自律型搬送機31の飛行可能時間以内であり、かつ、希望集荷時刻までに第2検査施設332に到着可能である場合に、制御部21は第1医療施設321への物品の搬送が可能であると判定する。
物品の搬送が可能であると判定した場合(ステップS604でYES)、制御部21は自律型搬送機拠点55内の輸送スタッフ、または、物品積み込み作業用ロボットに対して物品の積み込み指示を送信する(ステップS605)。さらに制御部21は、自律型搬送機31に第1医療施設321を経由する搬送経路を指示する。
物品の搭載が可能ではないと判定した場合(ステップS602でNO)、物品の搬送が可能ではないと判定した場合(ステップS604でNO)、またはステップS605の終了後、制御部21は処理を終了する。
本実施の形態によると、自律型搬送機31の余力を有効に活用して、検体採取資材等の資材を搬送する搬送計画システム10を提供できる。なお、資材を発注した医療施設32と、検体搬送先の医療施設32とが同一である場合には、制御部21はステップS603およびステップS604を省略できる。
制御部21は、発注情報に含まれる検査項目に対応する検体採取資材を自律型搬送機31に搭載して、搬送させても良い。医療施設32では、検体を引き渡すと同時に、使用した検体採取資材の補充を受けることができる。医療施設32における検体容器の在庫管理の手間を省く搬送計画システム10を提供できる。
[実施の形態4]
本実施の形態は、終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68をそれぞれ生成するプログラムに関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図20は、訓練データDBのレコードレイアウトを説明する説明図である。訓練データDBは、入力と正解ラベルとを関連づけて記録したデータベースであり、機械学習によるモデルの訓練に使用される。訓練データDBは、記録時刻フィールド、発注情報フィールド、検査キャパシティフィールド、搬送機の状態フィールド、外部情報フィールド、検査施設IDフィールド、終了時刻フィールドおよび搬送機IDフィールドを有する。発注情報フィールドは、依頼元座標フィールド、検査項目フィールド等の、発注情報を構成する各情報を記録するサブフィールドを有する。訓練データDBは、1回の検体搬送について、1つのレコードを有する。
記録時刻フィールドには、検査施設33および自律型搬送機31が決定された時刻が記録されている。依頼元座標フィールドには、医療施設32の座標が記録されている。検査項目フィールドには、医療施設32が依頼した検査項目のリストが記録されている。検査キャパシティフィールドには、検査施設33および自律型搬送機31を選定した時点における検査キャパシティの特徴ベクトルが記録されている。搬送機の状態フィールドには、同じ時点における搬送機DBの特徴ベクトルが記録されている。外部情報フィールドには、同じ時点における外部情報の特徴ベクトルが記録されている。
検査施設IDフィールドには、検査を実施した検査施設33の検査施設IDが記録されている。終了時刻フィールドには、検査施設33において検査が終了した時刻が記録されている。搬送機IDフィールドには、搬送を担当した自律型搬送機31の搬送機IDが記録されている。
なお、検査キャパシティフィールド、搬送機の状態フィールド、および外部情報フィールドには、特徴ベクトルが記録される代わりにそれぞれの項目を構成するデータが記録されていても良い。
終了日時予測モデル67を生成する場合には、作成対象の検査施設33に対応する検査施設IDキーにして訓練データベースから抽出したレコードが使用される。記録時刻フィールド、発注情報フィールド、検査キャパシティフィールド、搬送機の状態フィールドおよび外部情報フィールドに記録されたデータが入力データに、終了時刻フィールドに記録された到着時刻が正解ラベルに使用される。
搬送機選択モデル68を生成する場合には、記録時刻フィールド、発注情報フィールド、検査施設IDフィールド、搬送機の状態フィールドおよび外部情報フィールドに記録されたデータが入力データに、搬送機IDフィールドに記録されたデータが正解ラベルに使用される。
訓練データDBは、過去に実施された検査の実績に基づいて作成される。精度の良いシミュレーションが存在する場合には、シミュレーションに基づいて訓練データDBが作成されても良い。
図21は、実施の形態4のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。本実施の形態では、情報処理装置20を用いて終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68それぞれの機械学習を行なう場合を例にして説明する。
図21のプログラムは情報処理装置20とは別のハードウェアで実行され、機械学習が完了した終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68が補助記憶装置23に複写されても良い。一つのハードウェアで学習させた終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68を、複数の情報処理装置20で使用できる。
図21のプログラムの実行に先立ち、たとえば畳み込み層、プーリング層および全結合層を有するCNN(Convolutional Neural Network)等の未学習のモデルが準備されている。未学習のモデルは、CNNに限定しない。たとえば決定木またはランダムフォレスト等の任意のタイプのモデルを使用できる。図21のプログラムにより、準備されたモデルの各パラメータが調整されて、機械学習が行なわれる。
制御部21は、訓練データDBから1エポックの訓練に使用する訓練レコードを取得する(ステップS621)。1エポックの訓練に使用する訓練レコードの数は、いわゆるハイパーパラメータであり、適宜定められている。
制御部21は、取得したそれぞれの訓練レコードに含まれる入力データから、入力データベクトルを生成する(ステップS622)。制御部21は、モデルの入力層に入力データベクトルが入力された場合に、出力層から正解ラベルが出力されるように、モデルのパラメータを調整する(ステップS623)。
制御部21は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS624)。たとえば、制御部21は所定のエポック数の学習を終了した場合に、処理を終了すると判定する。制御部21は、訓練データDBからテストデータを取得して機械学習中のモデルに入力し、所定の精度の出力が得られた場合に処理を終了すると判定しても良い。
処理を終了しないと判定した場合(ステップS624でNO)、制御部21はステップS621に戻る。処理を終了すると判定した場合(ステップS624でYES)、制御部21は学習済のモデルのパラメータを補助記憶装置23に記録する(ステップS625)。その後、制御部21は処理を終了する。以上の処理により、学習済のモデルが生成される。
訓練データDBは、たとえば終了日時予測モデル67作成用のデータベースと、搬送機選択モデル68作成用のデータベースとに分けて作成されていても良い。終了日時予測モデル67作成用の訓練データDBは、検査施設33ごとに分けて作成されていても良い。
生成した終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68を使用して検査を行なった実績を訓練データDBに記録して、モデルの再学習を行なうことができる。
精度の良いシミュレーションが存在する場合には、強化学習に基づいて終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68が生成されても良い。
本実施の形態によると、機械学習により終了日時予測モデル67および搬送機選択モデル68を生成できる。
搬送機選択モデル68は、搬送機IDの代わりに自律型搬送機31を機種および飛行可能時間等に基づいて分類した搬送機タイプを出力しても良い。搬送機タイプは、ペイロード、最高飛行速度等の、自律型搬送機31の仕様に基づいて分類されていても良い。
このようにする場合には、訓練データDBは搬送機IDフィールドの代わりに搬送機タイプフィールドを有する。制御部21は、搬送機選択モデル68が選択した搬送機タイプに基づいて、待機中の自律型搬送機31のなかから使用する自律型搬送機31を抽出する。
[実施の形態5]
本実施の形態は、第2情報処理装置40を使用して図12を使用して説明した搬送機管理画面を表示するプログラムに関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図22は第2情報処理装置40の構成を説明する説明図である。前述のとおり、第2情報処理装置40は自律型搬送機31の運行を管理するユーザが使用するパソコン、スマートフォンまたはタブレット等である。第2情報処理装置40は、ネットワークを介して情報処理装置20と接続されている。
第2情報処理装置40は、制御部41、主記憶装置42、補助記憶装置43、通信部44、タッチパネル45およびバスを備える。タッチパネル45は、表示部451と入力部452とを含む。制御部41は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。制御部41には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。制御部41は、バスを介して第2情報処理装置40を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置42は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置42には、制御部41が行なう処理の途中で必要な情報および制御部41で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置43は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置43には、制御部41に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。通信部44は、第2情報処理装置40とネットワークとの間の通信を行なうインターフェイスである。
図23は、第2情報処理装置40で実行されるプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図23に示すプログラムは、図15を使用して説明したプログラムのステップS534において、第2情報処理装置40側で実行されるプログラムである。制御部21がステップS533で抽出した候補を第2情報処理装置40宛に送信することにより、図23に示すプログラムが起動する。
制御部41は、制御部21から送信されたデータに基づいて、検査施設33と、自律型搬送機31と終了予定日時とを組み合わせた候補を取得する(ステップS641)。制御部41は、制御部21が処理中の発注情報を取得する(ステップS642)。制御部41は、図12を使用して説明した画面をタッチパネル45に表示する(ステップS643)。
制御部41はユーザからの入力を待つ。なお、フローチャートへの記載は省略するが、経路マップボタン741の選択を受け付けた場合、制御部41は自律型搬送機31の移動経路を示す地図画面に表示を切り替える。ユーザからたとえばスワイプ操作等の所定の操作を受け付けた場合、制御部41は図12を使用して説明した画面に表示を戻す。
制御部41は、出発ボタン75の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS654)。出発ボタン75の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS654でYES)、制御部41は制御部21に出発指示を送信する(ステップS655)。制御部21は、検査機関欄74に表示された自律型搬送機31に搬送命令を送信する。なお制御部21を介さずに、制御部41が自律型搬送機31に搬送命令を送信しても良い。その後、制御部41は処理を終了する。
出発ボタン75の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS654でNO)、制御部41は再検討ボタン76の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS656)。再検討ボタン76の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS656でYES)、制御部41は再検討に関する指示の入力を受け付ける画面を表示する(ステップS657)。
ステップS657で制御部41が表示する再検討入力画面は、たとえばユーザが手動で検査施設33および自律型搬送機31を選択する画面である。再検討入力画面は、ユーザから追加の制約条件を受け付ける画面であっても良い。制御部41は、ステップS657で表示した画面を介して、ユーザからの指示を受け付ける(ステップS658)。
なお、ユーザからの指示は、音声入力またはジェスチャ入力等の任意の入力方式により受け付けられても良い。制御部41は、制御部21に再検討指示を送信する(ステップS659)。その後、制御部41は処理を終了する。
出発ボタン75の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS656でNO)、すなわち中止ボタン77の選択を受け付けたと判定した場合、制御部41は制御部21に処理中の発注IDに関する処理を中断する指示を送信する(ステップS660)。その後、制御部41は処理を終了する。
本実施の形態によると、自律型搬送機31の運行を管理するユーザが使用するパソコン、スマートフォンまたはタブレット等の第2情報処理装置40に、図12を使用して説明した画面を表示するプログラムを提供できる。
[実施の形態6]
図24は、実施の形態6の情報処理システム80の機能ブロック図である。情報処理システム80は、発注情報取得部81、検査キャパシティ情報取得部82および選択部83を有する。
発注情報取得部81は、検体に対する検査項目および依頼元に関する情報を含む発注情報を取得する。検査キャパシティ情報取得部82は、複数の検査施設33それぞれの検査処理能力に関する検査キャパシティ情報を取得する。選択部83は、発注情報取得部81が取得した発注情報および検査キャパシティ情報取得部82が取得した検査キャパシティ情報に基づいて、複数の検査施設33から検体を搬送する搬送先の検査施設33を選択する。
[実施の形態7]
本実施の形態は、汎用のコンピュータ90とプログラム97とを組み合わせて動作させることにより、本実施の形態の情報処理装置20を実現する形態に関する。図25は、実施の形態7の情報処理装置20の構成を示す説明図である。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
本実施の形態の情報処理装置20は、コンピュータ90を含む。コンピュータ90は、制御部21、主記憶装置22、補助記憶装置23、通信部24、読取部29およびバスを備える。コンピュータ90は、汎用のパーソナルコンピュータ、タブレットまたはサーバコンピュータ等の情報機器である。
プログラム97は、可搬型記録媒体96に記録されている。制御部21は、読取部29を介してプログラム97を読み込み、補助記憶装置23に保存する。また制御部21は、コンピュータ90内に実装されたフラッシュメモリ等の半導体メモリ98に記憶されたプログラム97を読出しても良い。さらに、制御部21は、通信部24および図示しないネットワークを介して接続される図示しない他のサーバコンピュータからプログラム97をダウンロードして補助記憶装置23に保存しても良い。
プログラム97は、コンピュータ90の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置22にロードして実行される。これにより、コンピュータ90は上述した情報処理装置20として機能する。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 搬送計画システム
20 情報処理装置
21 制御部
22 主記憶装置
23 補助記憶装置
24 通信部
29 読取部
31 自律型搬送機
32 医療施設(依頼元)
321 第1医療施設
322 第2医療施設
323 第3医療施設
33 検査施設
331 第1検査施設
332 第2検査施設
333 第3検査施設
334 第4検査施設
34 外部情報サーバ
341 気象情報提供サーバ
342 医療動向情報提供サーバ
343 地図情報提供サーバ
344 管制情報提供サーバ
40 第2情報処理装置
41 制御部
42 主記憶装置
43 補助記憶装置
44 通信部
45 タッチパネル
451 表示部
452 入力部
531 イベント会場
532 飛行禁止エリア
533 悪天候エリア
55 自律型搬送機拠点
61 標準時間DB
62 受入可能数DB
63 発注情報DB
64 搬送機DB
67 終了日時予測モデル
68 搬送機選択モデル
71 集荷指示ボタン
72 希望集荷時刻入力ボタン
73 医療機関欄
74 検査機関欄
741 経路マップボタン
75 出発ボタン
76 再検討ボタン
77 中止ボタン
80 情報処理システム
81 発注情報取得部
82 検査キャパシティ情報取得部
83 選択部
90 コンピュータ
96 可搬型記録媒体
97 プログラム
98 半導体メモリ

Claims (10)

  1. 検体に対する検査項目および依頼元に関する情報を含む発注情報を取得し、
    複数の検査施設それぞれの検査処理能力に関する検査キャパシティ情報を取得し、
    取得した前記発注情報および取得した前記検査キャパシティ情報に基づいて、複数の前記検査施設から前記検体を搬送する搬送先検査施設を選択する
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  2. 前記依頼元から、選択した前記搬送先検査施設まで前記検体を搬送する搬送命令を自律型搬送機に対して出力する
    請求項1に記載のプログラム。
  3. 複数の前記自律型搬送機のうち、新規搬送に対応可能な自律型搬送機の仕様を取得し、
    取得した前記仕様に基づいて前記搬送先検査施設を選択する
    請求項2に記載のプログラム。
  4. 取得した前記発注情報、選択した前記搬送先検査施設、および取得した前記仕様に基づいて前記検体を搬送する自律型搬送機を選択する
    請求項3に記載のプログラム。
  5. 検体採取資材の注文数および依頼元に関する情報を含む受注情報を取得し、
    前記自律型搬送機に対して、取得した受注情報に対応する検体採取資材を前記依頼元に搬送する搬送命令をさらに出力する
    請求項2から請求項4のいずれか一つに記載のプログラム。
  6. 複数の前記検査施設それぞれで前記発注情報に含まれる検査項目の検査を実施する場合の検査報告可能日時を算出し、
    検査報告可能日時が早い検査施設を前記搬送先検査施設に選択する
    請求項1から請求項5のいずれか一つに記載のプログラム。
  7. 発注情報および検査キャパシティ情報を入力した場合に、検査報告可能日時の予測値を出力する学習モデルに、取得した前記発注情報および前記検査キャパシティ情報を入力して、前記学習モデルから出力される検査報告可能日時を出力する
    請求項1から請求項6のいずれか一つに記載のプログラム。
  8. 搬送経路の状況、または、地域の医療動向に関する外部情報をさらに取得し、
    取得した前記発注情報、前記検査キャパシティ情報、前記外部情報に基づいて前記搬送先検査施設を選択する
    請求項1から請求項7のいずれか一つに記載のプログラム。
  9. 検体に対する検査項目および依頼元に関する情報を含む発注情報を取得し、
    複数の検査施設それぞれの検査処理能力に関する検査キャパシティ情報を取得し、
    取得した前記発注情報および取得した前記検査キャパシティ情報に基づいて、複数の前記検査施設から前記検体を搬送する搬送先検査施設を選択し、
    前記依頼元から、選択した前記搬送先検査施設まで前記検体を搬送する搬送命令を自律型搬送機に対して出力する
    処理をコンピュータに実行させる情報処理方法。
  10. 検体に対する検査項目および依頼元に関する情報を含む発注情報を取得する発注情報取得部と、
    複数の検査施設それぞれの検査処理能力に関する検査キャパシティ情報を取得する検査キャパシティ情報取得部と、
    前記発注情報取得部が取得した前記発注情報および前記検査キャパシティ情報取得部が取得した前記検査キャパシティ情報に基づいて、複数の前記検査施設から前記検体を搬送する搬送先検査施設を選択する選択部と
    を備える情報処理システム。
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