JP2021139439A - シリンダ装置 - Google Patents

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晃久 森田
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晃久 森田
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Abstract

【課題】異音の発生を抑制することが可能となるシリンダ装置を提供する。【解決手段】作動流体が封入されるシリンダと、シリンダに摺動可能に嵌装されるピストンと、シリンダ内に挿入されてピストンに連結されるとともにシリンダから外部に延出するロッドと、シリンダのロッドが延出する側に設けられてロッドを摺動可能に支持するロッドガイドと、ロッドのピストンとロッドガイドとの間に係止される係止部材と、ロッドを挿通させて係止部材とロッドガイドとの間に設けられる環状の緩衝部材82と、を備え、緩衝部材82には、軸方向に荷重が加わった際の撓みを促進する撓み促進部101,105が、内周部および外周部のうちの少なくともいずれか一方に形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、シリンダ装置に関する。
シリンダ装置には、ロッドの伸び切り時にロッドガイドに当接するリバウンドクッションを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−92169号公報
シリンダ装置においては、異音の発生を抑制することが求められている。
したがって、本発明は、異音の発生を抑制することが可能となるシリンダ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、緩衝部材に、軸方向に荷重が加わった際の撓みを促進する撓み促進部が、内周部および外周部のうちの少なくともいずれか一方に形成されている、構成とした。
本発明によれば、異音の発生を抑制することが可能となる。
本発明に係る実施形態のシリンダ装置を示す断面図である。 本発明に係る実施形態のシリンダ装置の緩衝部材を示す平面図である。 本発明に係る実施形態のシリンダ装置の緩衝部材を示す図2のIII−III断面図である。 本発明に係る実施形態のシリンダ装置の緩衝部材を示す背面図である。
実施形態のシリンダ装置について、図面を参照しつつ以下に説明する。
図1は、実施形態のシリンダ装置11を示すものである。このシリンダ装置11は、自動車や鉄道車両等の車両のサスペンション装置に用いられる緩衝器であり、具体的には自動車のサスペンションに用いられる緩衝器である。シリンダ装置11は、円筒状の内筒15と、内筒15よりも大径で内筒15の外周側に設けられる有底筒状の外筒16とを有するシリンダ17を備えた複筒式の緩衝器である。外筒16と内筒15との間は、リザーバ室18となっている。
外筒16は、円筒状の胴部材21と、胴部材21の軸方向の一端部側を閉塞する底部材22とを有しており、胴部材21の底部材22とは反対側は開口部23となっている。底部材22は開口部23とは反対側に延出しており、その先端には取付アイ(図示せず)が固定されている。胴部材21の外周部には、スプリングシート25が取り付けられている。スプリングシート25は、車体を支持するスプリング(図示せず)の下端を受ける。内筒15は、金属製の一部材からなる一体成形品であり、円筒状をなしている。
シリンダ装置11は、内筒15の軸方向の一端部に設けられる円環状のバルブボディ27と、内筒15および外筒16の軸方向の他端部に設けられる円環状のロッドガイド28と、を有している。バルブボディ27は、ベースバルブ30を構成するものであり、外周部が段差状をなしている。ロッドガイド28も、外周部が段差状をなしており、その大径部分が胴部材21に嵌合されている。
内筒15は、軸方向の一端部が、バルブボディ27の外周部の小径部分に、大径部分に軸方向に当接するまで嵌合されており、このバルブボディ27を介して外筒16の底部材22に係合している。また、内筒15は、軸方向の他端部が、ロッドガイド28の外周部の小径部分に、大径部分に軸方向に当接するまで嵌合されており、このロッドガイド28を介して外筒16の胴部材21に係合している。この状態で、内筒15は、外筒16に対して径方向に位置決めされている。ここで、バルブボディ27と底部材22との間は、バルブボディ27に形成された通路溝35を介して内筒15と外筒16との間に連通しており、内筒15と外筒16との間と同様、リザーバ室18を構成している。
シリンダ装置11は、ロッドガイド28の底部材22とは反対側に、円環状のロッドシール41を有している。このロッドシール41も、ロッドガイド28と同様に胴部材21の内周部に嵌合されている。胴部材21の底部材22とは反対の端部には、胴部材21をカール加工等の加締め加工によって径方向内方に塑性変形させて係止部43が形成されている。ロッドシール41は、この係止部43とロッドガイド28とに挟持されている。ロッドシール41は、外筒16の開口部23を閉塞するものであり、具体的にはオイルシールである。
シリンダ装置11は、シリンダ17内に設けられるピストン45を有している。ピストン45は、シリンダ17の内筒15に摺動可能に嵌装されている。ピストン45は、内筒15内を第1室48と第2室49との2室に区画している。第1室48は、内筒15内のピストン45とロッドガイド28との間に設けられ、第2室49は、内筒15内のピストン45とバルブボディ27との間に設けられている。第2室49は、バルブボディ27によって、リザーバ室18と画成されている。シリンダ17内には、第1室48および第2室49に作動流体としての油液が封入されており、リザーバ室18に作動流体としてのガスと油液とが封入されている。
シリンダ装置11は、一端がシリンダ17内に挿入されてピストン45に連結され、他側がシリンダ17から外筒16の開口部23を介して外部に延出するロッド51を有している。ロッド51は、主軸部52と主軸部52よりも小径の取付軸部53とを有しており、取付軸部53を先頭にしてシリンダ17内に挿入されている。ロッド51には、取付軸部53に、ピストン45がナット54によって連結されている。ロッド51は、主軸部52においてロッドガイド28およびロッドシール41を通って内筒15および外筒16から外部へと延出している。ロッドガイド28およびロッドシール41は、シリンダ17のロッド51が延出する側に設けられており、ロッドガイド28は、ロッド51を摺動可能に支持する。ロッド51は、主軸部52においてロッドガイド28に案内されることになり、シリンダ17に対して、ピストン45と一体に軸方向に移動する。
ロッドシール41は、シリンダ17のロッド51が延出する側、すなわち外筒16の胴部材21の開口部23側に設けられている。ロッドシール41は、外筒16の胴部材21とロッド51の主軸部52との間をシールして、内筒15内の油液と、リザーバ室18内のガスおよび油液とが外部に漏出するのを規制する。
ピストン45には、軸方向に貫通する通路55および通路56が形成されている。通路55,56は、第1室48と第2室49とを連通可能となっている。シリンダ装置11は、ピストン45に当接することで通路55を閉塞可能な円環状のディスクバルブ57を、ピストン45の底部材22とは反対側に有している。また、シリンダ装置11は、ピストン45に当接することで通路56を閉塞可能な円環状のディスクバルブ58を、ピストン45の底部材22側に有している。ディスクバルブ57,58は、ピストン45とともにロッド51に取り付けられている。
ディスクバルブ57は、ロッド51が内筒15および外筒16内への進入量を増やす縮み側に移動しピストン45が第2室49を狭める方向に移動して第2室49の圧力が第1室48の圧力よりも所定値以上高くなると通路55を開いて第2室49の油液を第1室48に流すことになり、その際に減衰力を発生させる。ディスクバルブ58は、ロッド51が内筒15および外筒16からの突出量を増やす伸び側に移動しピストン45が第1室48を狭める方向に移動して第1室48の圧力が第2室49の圧力よりも所定値以上高くなると通路56を開いて第1室48の油液を第2室49に流すことになり、その際に減衰力を発生させる。
ピストン45およびディスクバルブ57のうちの少なくとも一方には、ディスクバルブ57が通路55を最も閉塞した状態でも通路55を介して第1室48と第2室49とを連通させる図示略の固定オリフィスが形成されている。また、ピストン45およびディスクバルブ58のうちの少なくとも一方にも、ディスクバルブ58が通路56を最も閉塞した状態でも通路56を介して第1室48と第2室49とを連通させる図示略の固定オリフィスが形成されている。
バルブボディ27には、軸方向に貫通する液通路61および液通路62が形成されている。液通路61,62は、第2室49とリザーバ室18とを連通可能となっている。ベースバルブ30は、バルブボディ27の軸方向の底部材22側に、バルブボディ27に当接することで液通路61を閉塞可能な円環状のディスクバルブ65を有している。また、ベースバルブ30は、バルブボディ27の軸方向の底部材22とは反対側に、バルブボディ27に当接することで液通路62を閉塞可能な円環状のディスクバルブ66を有している。ベースバルブ30は、ピン68を有しており、このピン68によってディスクバルブ65,66がバルブボディ27に取り付けられている。バルブボディ27、ディスクバルブ65,66およびピン68等がベースバルブ30を構成している。
ベースバルブ30は、ロッド51が縮み側に移動しピストン45が第2室49を狭める方向に移動して第2室49の圧力がリザーバ室18の圧力よりも所定値以上高くなると、ディスクバルブ65が液通路61を開いて、第2室49の油液をリザーバ室18に流すことになり、その際に減衰力を発生させる。ベースバルブ30は、ロッド51が伸び側に移動しピストン45が第1室48側に移動して第2室49の圧力がリザーバ室18の圧力より低下すると、ディスクバルブ66が液通路62を開くことになる。ディスクバルブ66は、その際にリザーバ室18から第2室49内に実質的に減衰力を発生させずに油液を流すサクションバルブである。
ロッド51には、主軸部52のシリンダ17から延出する部分に、有蓋筒状のカバー71が取り付けられている。カバー71は、シリンダ17の胴部材21の開口部23側と、ロッドシール41と、ロッド51のロッドシール41とカバー71との間の部分とを覆っている。
ロッド51には、内筒15内のピストン45とロッドガイド28との間の位置に金属製の係止部材81が係止されている。係止部材81は、円環状であり、内側にロッド51の主軸部52を挿通させている。係止部材81は、主軸部52に軸方向の移動が不可となるように固定されており、内筒15内で、ロッド51と一体に移動する。係止部材81は、その中心軸線を含む面での断面が全周にわたって一定形状となっている。
ロッド51には、内筒15内の係止部材81とロッドガイド28との間の位置に緩衝部材82が設けられている。緩衝部材82は、円環状であり、内側にロッド51の主軸部52を挿通させている。緩衝部材82は、係止部材81に当接しており、ロッド51が伸び切り側の所定位置まで移動すると、ロッドガイド28に当接し、係止部材81とロッドガイド28とに挟まれて弾性変形することにより衝撃を緩和する。緩衝部材82が限界まで弾性変形すると、緩衝部材82と係止部材81とがロッド51のそれ以上のシリンダ17からの伸び出しを規制する。係止部材81は、ロッド51の伸び切り位置よりも伸び側への移動を規制する、いわゆるリバウンドストッパであり、緩衝部材82は、係止部材81がロッド51の伸び切り位置よりも伸び側への移動を規制する際の衝撃を緩和する、いわゆるリバウンドクッションである。
緩衝部材82は、熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)からなる一体成形品である。図2〜図4に示すように、緩衝部材82は、円筒状の主体部91と、主体部91の軸方向の一端から軸方向外方に突出する複数、具体的には4箇所の突起部92と、主体部91の軸方向の他端から軸方向外方に突出する複数、具体的には4箇所の突起部93とを有している。
主体部91は、軸方向一端に平坦な端面91aを有しており、軸方向他端にも平坦な端面91bを有している。端面91a,91bは平行であって反対に向いている。主体部91は、径方向外側に円筒面からなる外周面91cを有しており、径方向内側に円筒面からなる内周面91dを有している。外周面91cおよび内周面91dは同軸の円筒面であり、端面91a,91bに垂直となっている。外周面91cおよび内周面91dの中心軸線が、主体部91の中心軸線であり、緩衝部材82の中心軸線である。よって、外周面91cおよび内周面91dの軸方向が、主体部91の軸方向であり、緩衝部材82の軸方向である。また、外周面91cおよび内周面91dの周方向が、主体部91の周方向であり、緩衝部材82の周方向である。また、外周面91cおよび内周面91dの径方向が、主体部91の径方向であり、緩衝部材82の径方向である。
複数の突起部92は、主体部91の端面91aから、主体部91の軸方向における外方に突出しており、複数の突起部93は、主体部91の端面91bから、主体部91の軸方向における外方に突出している。複数の突起部92および複数の突起部93は、すべて同形状であり、主体部91の径方向に沿って主体部91の外周面91cから内周面91dまで延びている。また、複数の突起部92および複数の突起部93は、主体部91の軸方向において主体部91から離れるほど、主体部91の周方向における幅が狭くなるように逆V字形状をなしている。
複数の突起部92は、主体部91の周方向において等間隔となるように90°ピッチで配置されており、複数の突起部93も、主体部91の周方向において等間隔となるように90°ピッチで配置されている。突起部92は、主体部91の周方向において隣り合う突起部93に対して45°ずれて配置されている。すなわち、緩衝部材82には、突起部92および突起部93が、緩衝部材82の周方向に45°の等間隔で交互に配置されている。
主体部91には、その外周面91cから主体部91の径方向における内側に凹む外周溝部101(撓み促進部,溝部)が形成されている。外周溝部101は、主体部91の周方向に延びている。より具体的に、外周溝部101は、主体部91の周方向に延びつつ主体部91の軸方向に位置を徐々にずらす螺旋状をなしている。外周溝部101は、その螺旋の中心軸線が主体部91の中心軸線、すなわち緩衝部材82の中心軸線と一致している。外周溝部101は、ピッチが一定の螺旋状である。
外周溝部101は、延在方向の両端部を除くほとんどの範囲で、主体部91の中心軸線を含む面での断面の一つ分の形状が一定であり、この一定部分に関しては深さが深くなるほど主体部91の軸方向における幅が狭くなるV字形状をなしている。外周溝部101は、最も深い溝底101aの外周面91cからの深さが全長にわたって一定である。外周溝部101は、図1に示すシリンダ17の内筒15の内周面に径方向に隙間をもって対向する。
主体部91の外周部は、外周溝部101が形成されることにより、外周溝部101の溝底101aから主体部91の径方向における外側に突出する外周突条部102を有している。外周突条部102は、主体部91の周方向に延びており、より具体的には、主体部91の周方向に延びつつ主体部91の軸方向に位置を徐々にずらす螺旋状をなしている。外周突条部102は、その螺旋の中心軸線が主体部91の中心軸線、すなわち緩衝部材82の中心軸線と一致している。外周突条部102は、ピッチが一定の螺旋状である。
外周突条部102は、延在方向の両端部を除くほとんどの範囲で、主体部91の中心軸線を含む面での断面の一つ分の形状が一定であり、この一定部分に関しては高さが高くなるほど主体部91の軸方向における幅が狭くなる逆V字形状をなしている。外周突条部102は、最も高さが高い頂部102aの溝底101aからの高さが全長にわたって一定である。外周突条部102は、図1に示すシリンダ17の内筒15の内周面に径方向に隙間をもって対向する。
外周溝部101は、緩衝部材82を、その軸方向に沿って一側から見た場合に、この一側から時計回りで軸方向の他側に向けて前進する螺旋状である。よって、外周突条部102も、緩衝部材82を同じ一側から見た場合に、この一側から時計回りで軸方向の他側に向けて前進する螺旋状をなす。
主体部91には、その内周面91dから主体部91の径方向における外側に凹む内周溝部105(撓み促進部,溝部)が形成されている。内周溝部105は、主体部91の周方向に延びており、より具体的には、主体部91の周方向に延びつつ主体部91の軸方向に位置を徐々にずらす螺旋状をなしている。内周溝部105は、その螺旋の中心軸線が主体部91の中心軸線と一致している。内周溝部105は、ピッチが一定の螺旋状である。
内周溝部105は、延在方向の両端部を除くほとんどの範囲で、主体部91の中心軸線を含む面での断面の一つ分の形状が一定であり、この一定部分に関しては深さが深くなるほど主体部91の軸方向における幅が狭くなるV字形状をなしている。この一定部分の形状は、外周溝部101の上記した一定部分の形状と同様になっている。内周溝部105は、最も深い溝底105aの内周面91dからの深さが全長にわたって一定である。内周溝部105は、図1に示すロッド51の主軸部52の外周面に径方向に隙間をもって対向する。
主体部91の内周部は、内周溝部105が形成されることにより、内周溝部105の溝底105aから主体部91の径方向における内側に突出する内周突条部106を有している。内周突条部106は、主体部91の周方向に延びており、より具体的には、主体部91の周方向に延びつつ主体部91の軸方向に位置を徐々にずらす螺旋状をなしている。内周突条部106は、その螺旋の中心軸線が主体部91の中心軸線と一致している。内周突条部106は、ピッチが一定の螺旋状である。
内周突条部106は、延在方向の両端部を除くほとんどの範囲で、主体部91の中心軸線を含む面での断面の一つ分の形状が一定であり、この一定部分に関しては高さが高くなるほど主体部91の軸方向における幅が狭くなる逆V字形状をなしている。この一定部分の形状は、外周突条部102の上記した一定部分の形状と同様になっている。内周突条部106は、最も高さが高い頂部106aの溝底105aからの高さが全長にわたって一定である。内周突条部106は、図1に示すロッド51の主軸部52の外周面に径方向に隙間をもって対向する。
内周溝部105は、緩衝部材82を、その軸方向に沿って一側から見た場合に、この一側から時計回りで軸方向の他側に向けて前進する螺旋状である。よって、内周突条部106も、緩衝部材82を同じ一側から見た場合に、この一側から時計回りで軸方向の他側に向けて前進する螺旋状をなす。
外周溝部101と内周溝部105とは、螺旋のピッチが同等である。そして、外周溝部101と内周突条部106とが、主体部91の周方向の同位置における主体部91の軸方向の位置を合わせている。また、内周溝部105と外周突条部102とが、主体部91の周方向の同位置における主体部91の軸方向の位置を合わせている。よって、緩衝部材82は、外周部の外周溝部101と内周部の内周溝部105間の内周突条部106とが軸方向の位置を合わせており、内周部の内周溝部105と外周部の外周溝部101間の外周突条部102とが軸方向の位置を合わせている。言い換えれば、主体部91には、外周部と内周部とに、軸方向同位置で凹凸が逆となる外周溝部101と内周突条部106とが形成されるとともに、軸方向同位置で凹凸が逆となる内周溝部105と外周突条部102とが形成されている。
緩衝部材82は、外周部に外周溝部101が形成されることにより、軸方向に荷重が加わった際の外周側の軸方向の撓み、すなわち変形が促進される。また、緩衝部材82は、内周部に内周溝部105が形成されることにより、軸方向に荷重が加わった際の内周側の軸方向の撓み、すなわち変形が促進される。緩衝部材82は、外周部に外周溝部101が形成されるとともに内周部に内周溝部105が形成されることにより、軸方向に荷重が加わった際に、全体としての軸方向の撓みが促進される。
言い換えれば、緩衝部材82には、軸方向に荷重が加わった際の撓みを促進する外周溝部101が外周部に形成されており、軸方向に荷重が加わった際の撓みを促進する内周溝部105が内周部に形成されている。さらに言い換えれば、緩衝部材82には、軸方向の剛性を低下させる外周溝部101が外周部に形成されており、軸方向の剛性を低下させる内周溝部105が内周部に形成されている。
上記した特許文献1に記載のシリンダ装置は、ロッドの伸び切り時にロッドガイドに当接して弾性変形することによりロッドの伸び切り位置での衝撃を緩和する緩衝部材を有している。ところで、シリンダ装置においては、異音の発生を抑制する要望がある。ロッドの伸び切り位置での衝撃を緩衝部材が十分に緩和できないと、異音を発生させてしまう。
実施形態のシリンダ装置11は、緩衝部材82に、軸方向に荷重が加わった際の撓みを促進する外周溝部101および内周溝部105が外周部および内周部に形成されている。このため、緩衝部材82は、ロッドガイド28に当接して弾性変形する際に、十分に且つ円滑に撓むことができて衝撃を十分に吸収することができる。よって、緩衝部材82は、ロッドガイド28への当接時に、音エネルギを十分に吸収することができるため、異音の発生を抑制することができる。
また、緩衝部材82は、外周部および内周部の両方に、軸方向に荷重が加わった際の撓みを促進する外周溝部101および内周溝部105が形成されているため、ロッドガイド28に当接して弾性変形する際に、一方のみに形成される場合と比べて、より十分に且つより円滑に撓むことができて衝撃をより十分に吸収することができる。よって、緩衝部材82のロッドガイド28への当接時に生じる異音を効果的に抑制することができる。なお、緩衝部材82は、外周部の外周溝部101および内周部の内周溝部105のうちのいずれか一方のみを形成しても、両方形成されていない場合と比べて、ロッドガイド28に当接して弾性変形する際に、十分に且つ円滑に撓むことができて衝撃を十分に吸収することができる。
また、緩衝部材82は、外周溝部101および内周溝部105が、いずれも緩衝部材82の周方向に延びているため、軸方向に荷重が加わった際の撓みを効果的に促進することができる。加えて、軸方向に変形する際に、径方向の変形を抑制することができる。よって、油液の流れを緩衝部材82が妨げてしまうことを抑制することができる。
また、緩衝部材82は、外周溝部101および内周溝部105が、いずれも螺旋状であるため、製造が容易となる。特に、緩衝部材82を合成樹脂の一体成形品とする場合に、製造が容易となる。
また、緩衝部材82には、外周部および内周部の両方に外周溝部101および内周溝部105が形成されており、外周溝部101と内周溝部105間の内周突条部106とが軸方向の位置を合わせていて、内周溝部105と外周溝部101間の外周突条部102とが軸方向の位置を合わせている。このため、ロッドガイド28に当接して弾性変形する際に、より十分に且つより円滑に撓むことができて衝撃をより十分に吸収することができる。よって、緩衝部材82のロッドガイド28への当接時に生じる異音を効果的に抑制することができる。
また、緩衝部材82は、ポリフェニレンサルファイド樹脂からなるため、例えば、シリンダ装置11が高温の条件下で使用される場合であっても、耐久性の低下を抑制することができる。なお、緩衝部材82は、ポリフェニレンサルファイド樹脂からなる場合、一般的なポリアミド樹脂からなる場合と比べて材質的に撓みにくくなってしまうが、上記のように撓みを促進する外周溝部101および内周溝部105を形成することにより、撓みやすくなって、異音の発生を抑制することができる。
なお、螺旋状ではなく、主体部91の中心軸線を中心とする円形の溝部を主体部91の軸方向に間隔をあけて複数形成することも可能である。その際にも、溝部を主体部91の外周部および内周部にそれぞれ形成することが可能であり、いずれか一方のみに形成することも可能である。また、外周部および内周部の両方に溝部を形成する際には、主体部91の軸方向において、外周部の溝部が内周部の溝部間の突条部と位置が合い、内周部の溝部が外周部の溝部間の突条部と位置が合うようにすることが可能である。
以上に述べた実施形態の第1の態様は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダに摺動可能に嵌装されるピストンと、前記シリンダ内に挿入されて前記ピストンに連結されるとともに前記シリンダから外部に延出するロッドと、前記シリンダの前記ロッドが延出する側に設けられてロッドを摺動可能に支持するロッドガイドと、前記ロッドの前記ピストンと前記ロッドガイドとの間に係止される係止部材と、前記ロッドを挿通させて前記係止部材と前記ロッドガイドとの間に設けられる環状の緩衝部材と、を備えるシリンダ装置であって、前記緩衝部材には、軸方向に荷重が加わった際の撓みを促進する撓み促進部が、内周部および外周部のうちの少なくともいずれか一方に形成されている。これにより、異音の発生を抑制することができる。
第2の態様は、第1の態様において、前記緩衝部材には、内周部および外周部の両方に、前記撓み促進部が形成されている。
第3の態様は、第1または第2の態様において、前記撓み促進部は、前記緩衝部材の周方向に延びる溝部である。
第4の態様は、第3の態様において、前記溝部は、螺旋状である。
第5の態様は、第3または第4の態様において、前記緩衝部材には、内周部および外周部の両方に、前記溝部が形成されており、内周部の溝部と外周部の溝部間の突条部とが軸方向の位置を合わせている。
第6の態様は、第1乃至5のいずれか一態様において、前記緩衝部材は、ポリフェニレンサルファイド樹脂からなる。
11 シリンダ装置
17 シリンダ
28 ロッドガイド
45 ピストン
51 ロッド
81 係止部材
82 緩衝部材
101 外周溝部(撓み促進部,溝部)
105 内周溝部(撓み促進部,溝部)

Claims (6)

  1. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダに摺動可能に嵌装されるピストンと、
    前記シリンダ内に挿入されて前記ピストンに連結されるとともに前記シリンダから外部に延出するロッドと、
    前記シリンダの前記ロッドが延出する側に設けられてロッドを摺動可能に支持するロッドガイドと、
    前記ロッドの前記ピストンと前記ロッドガイドとの間に係止される係止部材と、
    前記ロッドを挿通させて前記係止部材と前記ロッドガイドとの間に設けられる環状の緩衝部材と、
    を備えるシリンダ装置であって、
    前記緩衝部材には、軸方向に荷重が加わった際の撓みを促進する撓み促進部が、内周部および外周部のうちの少なくともいずれか一方に形成されていることを特徴とするシリンダ装置。
  2. 前記緩衝部材には、内周部および外周部の両方に、前記撓み促進部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のシリンダ装置。
  3. 前記撓み促進部は、前記緩衝部材の周方向に延びる溝部であることを特徴とする請求項1または2記載のシリンダ装置。
  4. 前記溝部は、螺旋状であることを特徴とする請求項3記載のシリンダ装置。
  5. 前記緩衝部材には、内周部および外周部の両方に、前記溝部が形成されており、
    内周部の溝部と外周部の溝部間の突条部とが軸方向の位置を合わせていることを特徴とする請求項3または4記載のシリンダ装置。
  6. 前記緩衝部材は、ポリフェニレンサルファイド樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載のシリンダ装置。
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