JP2021139353A - 燃料ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料ポンプの吐出性能の低下を抑制する技術を提供する。【解決手段】燃料ポンプは、モータによって駆動されるインペラを収容しているポンプケーシングと、ポンプケーシングを固定しているモータハウジングを備えている。ポンプケーシングは、ポンプケーシング内に燃料を吸入するための吸入口が設けられている第1ケーシング部と、ポンプケーシング内の燃料をモータハウジング内に吐出するための吐出口が設けられている第2ケーシング部を有している。この燃料ポンプでは、第1ケーシング部と第2ケーシング部は、モータハウジングとポンプケーシングの固定から独立した締結手段によって固定されている。【選択図】 図2
Description
本明細書は、燃料ポンプに関する技術を開示する。
特許文献1に、モータを備えた燃料ポンプが開示されている。特許文献1では、金属ハウジングをモータ(樹脂製のステータ)の外周に圧入し、モータにポンプ部を取り付けた状態で金属ハウジングの端部をかしめ変形させ、モータとポンプ部を固定している。なお、ポンプ部は、モータの出力軸に固定されるインペラと、インペラを収容しているポンプケーシングを備えている。ポンプケーシングは、燃料吸入口が設けられている第1ケーシング部と、燃料を吐出する吐出口が設けられている第2ケーシング部を備えている。特許文献1では、金属ハウジングの端部をかしめることによって、第1ケーシング部を第2ケーシング部側(モータ側)に押し付け、モータとポンプ部を固定している。
特許文献1の燃料ポンプは、金属ハウジングの端部をかしめることによって、第1ケーシング部と第2ケーシング部を密着させている。そのため、特許文献1の燃料ポンプの場合、金属ハウジングの寸法精度、及び、モータに対する金属ハウジングの圧入精度が、第1ケーシング部と第2ケーシング部の位置合わせに影響を及ぼす。すなわち、特許文献1の燃料ポンプの場合、金属ハウジングの寸法精度、圧入精度が低下すると、第1ケーシング部と第2ケーシング部の位置合わせが不十分となり、両者の間に隙間が生じることがある。第1ケーシング部と第2ケーシング部の間に隙間が生じると、燃料ポンプの吐出性能が低下することがある。そのため、特許文献1の燃料ポンプは、金属ハウジングの加工、及び、金属ハウジングの圧入を高度に制御することが必要である。そのため、より簡単に第1ケーシング部と第2ケーシング部の間に隙間が生じることを防止する技術が必要とされている。本明細書は、従来の燃料ポンプとは異なる構造を採用することにより、燃料ポンプの吐出性能の低下を抑制する技術を提供することを目的とする。
本明細書で開示する第1技術は、燃料ポンプに関する。燃料ポンプは、モータによって駆動されるインペラを収容しているポンプケーシングと、ポンプケーシングを固定しているモータハウジングを備えていてよい。ポンプケーシングは、ポンプケーシング内に燃料を吸入するための吸入口が設けられている第1ケーシング部と、ポンプケーシング内の燃料をモータハウジング内に吐出するための吐出口が設けられている第2ケーシング部を有していてよい。この燃料ポンプでは、第1ケーシング部と第2ケーシング部は、モータハウジングとポンプケーシングの固定から独立した締結手段によって固定されていてよい。
本明細書で開示する第2技術は、上記第1技術の燃料ポンプであって、締結手段は、第1ケーシング部と第2ケーシング部を軸方向に挟持して固定する締結部材を含んでいてよい。
本明細書で開示する第3技術は、上記第2技術の燃料ポンプであって、締結部材は、金属製の筒体であり、端部に第1ケーシング部と第2ケーシング部をかしめ固定するためのかしめ部を備えていてよい。
本明細書で開示する第4技術は、上記第1から第3技術のいずれかの燃料ポンプであって、締結手段は、第1ケーシング部と第2ケーシング部の一方を他方に圧入することであってよい。
本明細書で開示する第5技術は、上記第1から第4技術のいずれかの燃料ポンプであって、燃料ポンプは、さらに、ポンプケーシングとモータハウジングを固定する固定部材を備えていてよい。また、モータハウジングには、固定部材を保持する保持部が設けられていてよい。
本明細書で開示する第6技術は、上記第5技術の燃料ポンプであって、固定部材の端部に、ポンプケーシングをモータハウジングに付勢する付勢構造が設けられていてよい。
本明細書で開示する第7技術は、上記第5又は第6技術の燃料ポンプであって、固定部材は、第1ケーシング部と第2ケーシング部を軸方向に挟持して固定する締結部材と一体成型されていてよい。
第1技術によると、モータハウジングの寸法精度(加工精度)の影響を受けることなく、第1ケーシング部と第2ケーシング部を良好に固定することができる。換言すると、モータハウジングとポンプケーシング(第1ケーシング部及び/又は第2ケーシング部)の接続状態の影響を受けることなく、第1ケーシング部と第2ケーシング部を固定することができる。具体的には、モータハウジングとポンプケーシング(ポンプ部)の固定に先立って、ポンプ部のみを組み立てることができる。第1技術では、モータハウジングと第1ケーシング部、モータハウジングと第2ケーシング部、及び、第1ケーシング部と第2ケーシング部の位置合わせを同時に行って三部品を固定する必要がないので、燃料ポンプの製造工程(モータ部とポンプ部の固定)を簡略化することができる。そのため、製造の際に高度な制御を行うことなく、第1ケーシング部と第2ケーシング部の間に隙間が生じることを抑制でき、燃料ポンプの吐出性能が低下することを抑制することができる。
第2技術によると、より確実に第1ケーシング部と第2ケーシング部の間に隙間が生じることを抑制することができる。すなわち、締結部材を用いることによって、より簡単に、ポンプ部を精度よく組み立てる(第1ケーシング部と第2ケーシング部を固定する)ことができる。なお、締結部材は、例えば、ポンプケーシングを収容し、軸方向端部(一端又は両端)をかしめて第1ケーシング部と第2ケーシング部を挟持する形態であってよい。あるいは、締結部材は、ポンプケーシングを軸方向の両端で挟持するクリップ状、ポンプケーシングの両端を締め付けるボルト状等、であってもよい。
第3技術によると、第1ケーシング部と第2ケーシング部(及びインペラ)を締結部材に挿入するだけで、第1ケーシング部と第2ケーシング部の位置合わせ(径方向の位置決め)を行うことができる。また、径方向が位置決めされた状態で第1ケーシング部と第2ケーシング部が固定されるので、ポンプ部をさらに精度よく組み立てることができる。
第4技術によると、従来と比較して部品数を増やすことなく、モータハウジングの寸法精度の影響を受けずに第1ケーシング部と第2ケーシング部を良好に固定することができる。
第5技術によると、モータハウジングとポンプケーシングの固定に先立って組み立てられたポンプケーシングを、固定部材によって簡単にモータハウジングに固定することができる。
第6技術によると、ポンプケーシングとモータハウジングの間に隙間が生じることを防止することができる。すなわち、環境温度の変化等によってポンプケーシング及び/又はモータハウジングの寸法が変化(収縮)しても、ポンプケーシングとモータハウジングの相対的な位置関係が変化することを防止することができる。
第7技術によると、従来の燃料ポンプと比較して実質的に部品数を増やすことなく、ポンプケーシング組み立てと、固定部材を使ったポンプケーシングとモータハウジングの固定の両方を行うことができる。
(第1実施例:燃料ポンプ)
図1から図4を参照し、燃料ポンプ10について説明する。なお、図1では、燃料ポンプ10の両端部分(ポンプ部20及び燃料吐出口12)についてのみ断面で示し、モータ部8については、モータハウジング14のみ示し、中間部分(モータの構造)の図示を省略している。燃料ポンプ10は、例えば、自動車の燃料タンク内に配置され、燃料タンク内の燃料をエンジンに供給する。また、以下の説明では、燃料吐出口12側を「上方」または「上側」と称し、燃料吸入口30側を「下方」または「下側」と称することがある。
図1から図4を参照し、燃料ポンプ10について説明する。なお、図1では、燃料ポンプ10の両端部分(ポンプ部20及び燃料吐出口12)についてのみ断面で示し、モータ部8については、モータハウジング14のみ示し、中間部分(モータの構造)の図示を省略している。燃料ポンプ10は、例えば、自動車の燃料タンク内に配置され、燃料タンク内の燃料をエンジンに供給する。また、以下の説明では、燃料吐出口12側を「上方」または「上側」と称し、燃料吸入口30側を「下方」または「下側」と称することがある。
図1に示すように、ポンプ部20は、モータハウジング14に固定されている。具体的には、モータハウジング14はモータハウジング14の外周(径方向外側)を囲う囲繞部14aを備えており、ポンプ部20は、固定部材50によって、囲繞部14aに固定されている。なお、ポンプ部の軸方向の端部(下方の端部)は、モータハウジング14(囲繞部14a)に囲まれておらず、モータハウジング14の開口から露出している。ポンプ部20とモータハウジング14の固定状態については後述する。
モータ部8には、ロータとステータを備えたモータ(たとえば、ブラシレスモータ)が配置されている。ロータに固定されたロータシャフト60がポンプ部20に向けて下方に伸びており、ポンプケーシング25内に収容されているインペラ24と係合している。ロータシャフト60は、軸受62によって支持されており、回転軸CLの周りを回転する。ロータシャフト60が回転(モータが駆動)すると、ポンプケーシング25内でインペラ24が回転する。回転軸CLは、モータ(ロータシャフト60)の回転軸であるとともに、インペラ24の回転軸である。
(ポンプ部の構造)
図2に示すように、ポンプケーシング25は、燃料吸入口30が形成されている第1ケーシング部26と、吐出口36が形成されている第2ケーシング部22を備えている。第2ケーシング部22の外周部分には、第1ケーシング部26に向けて伸びる側壁部23が設けられている。第1ケーシング部26と第2ケーシング部22は、側壁部23が第1ケーシング部26の表面(上側表面)に接した状態で、固定部材50によって固定(挟持)されている。側壁部23によって第1ケーシング部26の上側表面と第2ケーシング部22の下側表面の間に空間が形成され、その空間にインペラ24が収容されている。固定部材50は、ポンプ部20をモータハウジング14に固定する部品であるとともに、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する締結手段(締結部材)の一例でもある。なお、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22の固定状態については後述する。
図2に示すように、ポンプケーシング25は、燃料吸入口30が形成されている第1ケーシング部26と、吐出口36が形成されている第2ケーシング部22を備えている。第2ケーシング部22の外周部分には、第1ケーシング部26に向けて伸びる側壁部23が設けられている。第1ケーシング部26と第2ケーシング部22は、側壁部23が第1ケーシング部26の表面(上側表面)に接した状態で、固定部材50によって固定(挟持)されている。側壁部23によって第1ケーシング部26の上側表面と第2ケーシング部22の下側表面の間に空間が形成され、その空間にインペラ24が収容されている。固定部材50は、ポンプ部20をモータハウジング14に固定する部品であるとともに、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する締結手段(締結部材)の一例でもある。なお、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22の固定状態については後述する。
モータの駆動に伴ってインペラ24が回転すると、燃料タンク(図示省略)内の燃料が、燃料吸入口30を通じてポンプケーシング25内に吸入される。ポンプケーシング25内に吸入された燃料は、インペラ24の回転に伴って昇圧され、吐出口36からモータ部8内(モータハウジング14内の空間38)に吐出される。モータ部8に供給された燃料は、燃料吐出口12(図1も参照)から燃料ポンプ10外に(エンジンに向けて)吐出される。
インペラ24の表裏面には、羽根溝24a,24bが形成されている。また、第1ケーシング部26に羽根溝24aに対向する吸入溝32が形成されており、第2ケーシング部22に羽根溝24bに対向する吐出溝34が形成されている。吸入溝32は、燃料吸入口30に接続されており、回転軸CLの周りに円弧状に伸びている。また、吐出溝34は、吐出口36に接続されており、回転軸CLの周りに円弧状に伸びている。なお、燃料ポンプ10では、インペラ24の回転に伴い、羽根溝24aと吸入溝32で形成される空間(吸入側空間)、及び、羽根溝24bと吐出溝34で形成される空間(吐出側空間)において旋回流が生じる。吸入側空間及び吐出側空間における旋回流の流れがスムーズである程、燃料ポンプ10の燃料吐出性能(ポンプ性能)が向上する。換言すると、吸入側空間及び吐出側空間において乱流が生じる程、燃料ポンプ10の流量特性が低下する。
(固定部材)
上記したように、固定部材50によって、ポンプ部20(ポンプケーシング25)とモータハウジング14、及び、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22が固定されている。まず、図4を参照し、固定部材50について説明する。固定部材50は、底部を形成しているリング状の第1ばね部56と、複数の突出部53と、複数の突出部57を備えている。突出部53は、第1ばね部56の周方向に等間隔に設けられており、第1ばね部56に直交する方向(第1ばね部56の外周が形成する平面に直交する方向)に伸びている。突出部53の端部には第2ばね部54が形成されている。第1ばね部56及び第2ばね部54は、付勢構造の一例である。
上記したように、固定部材50によって、ポンプ部20(ポンプケーシング25)とモータハウジング14、及び、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22が固定されている。まず、図4を参照し、固定部材50について説明する。固定部材50は、底部を形成しているリング状の第1ばね部56と、複数の突出部53と、複数の突出部57を備えている。突出部53は、第1ばね部56の周方向に等間隔に設けられており、第1ばね部56に直交する方向(第1ばね部56の外周が形成する平面に直交する方向)に伸びている。突出部53の端部には第2ばね部54が形成されている。第1ばね部56及び第2ばね部54は、付勢構造の一例である。
第1ばね部56は、内周が外周より上方(突出部53の端部側)に位置するように屈曲している。そのため、第1ばね部56と突出部53の内面が成す角度は鋭角(90°未満)である。第2ばね部54は、突出部53に対して径方向外側に向けて屈曲している。また、第2ばね部54は、端部に向かうに従って(突出部53から離れるに従って)下方(第1ばね部56側)に向かうように屈曲している。そのため、第2ばね部54と突出部53の外面が成す角度も鋭角(90°未満)である。固定部材50のうち、第1ばね部56、突出部53及び第2ばね部54は、ポンプケーシング25とモータハウジング14の固定に寄与する。
突出部57は、突出部53,53の間に設けられており、第1ばね部56に直交する方向に伸びている。突出部57は、突出部53と比較して、第1ばね部56からの突出量が大きい。突出部57の端部には、かしめ部58が形成されている。かしめ部58は、突出部57に対して径方向内側に向けて、ほぼ直角に屈曲している。なお、図4では、かしめ部58をかしめた状態(曲げた状態)で示しているが、かしめ部58は、固定部材50をポンプケーシング25に取り付けた後にかしめられ、固定部材50単体のときは存在しない。固定部材50のうち、第1ばね部56、突出部57及びかしめ部58は、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22の固定(締結)に寄与する。第1ケーシング部26と第2ケーシング部22は、ポンプケーシング25とモータハウジング14の固定に寄与する突出部53とは異なる(突出部53から独立した)突出部57によって固定される。
(ポンプ部の作製)
図2に示すように、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22は、固定部材50によって固定されている。具体的には、第1ばね部56が第1ケーシング部26の表面(下方の表面)に接し、かしめ部58が第2ケーシング部22の表面(上方の表面)に接し、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を挟持している。なお、第1ばね部56は、内周側端部が本来の位置より下方に位置する状態で、第1ケーシング部26に接している。すなわち、第1ばね部56は、弾性変形した状態で第1ケーシング部26に接している。そのため、第1ばね部56は、第1ケーシング部26に上方(第2ケーシング部22側)に付勢力を加える。固定部材50によって、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22は密着した状態で(両者の間に隙間がない状態で)固定される。
図2に示すように、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22は、固定部材50によって固定されている。具体的には、第1ばね部56が第1ケーシング部26の表面(下方の表面)に接し、かしめ部58が第2ケーシング部22の表面(上方の表面)に接し、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を挟持している。なお、第1ばね部56は、内周側端部が本来の位置より下方に位置する状態で、第1ケーシング部26に接している。すなわち、第1ばね部56は、弾性変形した状態で第1ケーシング部26に接している。そのため、第1ばね部56は、第1ケーシング部26に上方(第2ケーシング部22側)に付勢力を加える。固定部材50によって、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22は密着した状態で(両者の間に隙間がない状態で)固定される。
ポンプ部20を作製する際、まず、第1ケーシング部26、インペラ24、第2ケーシング部22を、この順番で固定部材50内に配置し、第2ケーシング部22に対して第1ケーシング部26側に力を加えた状態(固定部材50の第1ばね部56を弾性変形させた状態)で、突出部57の端部をかしめる(図4も参照)。かしめ部58が第2ケーシング部22の表面に接触し、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22が、かしめ部58と第1ばね部56によって挟持される。なお、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する作業は、ポンプ部20をモータハウジング14に固定する作業と別に行うことができる。すなわち、燃料ポンプ10では、モータハウジング14を利用することなく、第1ケーシング部26、第2ケーシング部22、インペラ24及び固定部材50のみでポンプ部20を完成させることができる。
(燃料ポンプの作製)
図3に示すように、ポンプ部20(ポンプケーシング25)とモータ部8(モータハウジング14)は、固定部材50によって固定されている。具体的には、第1ばね部56が第1ケーシング部26の表面(下方の表面)に接し、第2ばね部54がモータハウジング14の囲繞部14aの内周面に形成されている窪み16内に嵌合している。窪み16は、開口(保持部)の一例である。第1ばね部56と第2ばね部54がポンプ部20を上方に付勢し、ポンプ部20とモータ部8が固定されている。ポンプ部20とモータ部8の固定は、ポンプ部20に固定されている固定部材50の突出部53,57をモータハウジング14内に押し込み、第2ばね部54を窪み16内に嵌合させる(スナップインする)だけで完成する。すなわち、予め組み立てられたポンプ部20を、モータハウジング14に対して上方に押し付けるだけで、ポンプ部20とモータハウジング14を固定することができる。
図3に示すように、ポンプ部20(ポンプケーシング25)とモータ部8(モータハウジング14)は、固定部材50によって固定されている。具体的には、第1ばね部56が第1ケーシング部26の表面(下方の表面)に接し、第2ばね部54がモータハウジング14の囲繞部14aの内周面に形成されている窪み16内に嵌合している。窪み16は、開口(保持部)の一例である。第1ばね部56と第2ばね部54がポンプ部20を上方に付勢し、ポンプ部20とモータ部8が固定されている。ポンプ部20とモータ部8の固定は、ポンプ部20に固定されている固定部材50の突出部53,57をモータハウジング14内に押し込み、第2ばね部54を窪み16内に嵌合させる(スナップインする)だけで完成する。すなわち、予め組み立てられたポンプ部20を、モータハウジング14に対して上方に押し付けるだけで、ポンプ部20とモータハウジング14を固定することができる。
(燃料ポンプの利点)
利点1:燃料ポンプ10は、モータハウジング14を基準とすることなく第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を位置決めすることができるので、モータハウジング14とポンプ部20の接続状態に影響を受けることなく、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を良好に密着させることができる。すなわち、モータハウジング14とポンプ部20の固定に先立ってポンプ部20が組み立てられるので、モータハウジング14と第1ケーシング部26の位置精度(寸法精度)、あるいは、モータハウジング14と第2ケーシング部22の位置精度を高度に制御することなく、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22に隙間が生じることを防止することができる。
利点1:燃料ポンプ10は、モータハウジング14を基準とすることなく第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を位置決めすることができるので、モータハウジング14とポンプ部20の接続状態に影響を受けることなく、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を良好に密着させることができる。すなわち、モータハウジング14とポンプ部20の固定に先立ってポンプ部20が組み立てられるので、モータハウジング14と第1ケーシング部26の位置精度(寸法精度)、あるいは、モータハウジング14と第2ケーシング部22の位置精度を高度に制御することなく、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22に隙間が生じることを防止することができる。
利点2:燃料ポンプ10では、第1ばね部56がポンプ部20(ポンプケーシング25)を上方に付勢している。そのため、例えば低温時にケーシング部22,26及び/又はモータハウジング14に収縮が生じても、ポンプ部20とモータハウジング14が密着し続け、両者の間に隙間が生じることを抑制することができる。
利点3:第1ばね部56は、第1ケーシング部26に対し、上方(回転軸CLに沿った方向)に力を加えている。第1ケーシング部26に径方向成分の力が加わることが抑制され、第1ケーシング部26に歪みが発生することが抑制される。その結果、ポンプ部20の変形が抑制させ、例えば、羽根溝24aと吸入溝32の位置ずれ、及び、羽根溝24bと吐出溝34の位置ずれを抑制することができ、燃料ポンプ10の流量特性が低下することをさらに抑制することができる。
利点4:ポンプ部20をモータハウジング14に固定する際、ポンプ部20及び固定部材50を上方に押し込むだけで、第2ばね部54と窪み16が嵌合し、両者が固定される。すなわち、ポンプ部20とモータハウジング14をスナップフィット接続することができる。
利点5:燃料ポンプ10では、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22の間に隙間が生じている等の不具合が製造工程、あるいは、検査工程で発見された場合、ポンプ部20のみを廃棄すればよく、モータ部8を廃棄する必要がない。すなわち、ポンプ部20とモータハウジング14を固定する(燃料ポンプ10が完成する)前に、ポンプ部20の良否を判断することができる。
利点6:燃料ポンプ10は、比較的小型の固定部材50で第1ケーシング部26と第2ケーシング部22、及び、モータハウジング14とポンプ部20を固定することができる。そのため、例えば従来のモータケーシングの周囲にハウジング(固定部材)を圧入するタイプの燃料ポンプと比較して、部品コストを低減することができる。
利点7:モータハウジング14とポンプ部20の接続部分(窪み16と第2ばね部54)が囲繞部14aの内側に位置する(外部に露出していない)。そのため、モータハウジング14とポンプ部20の接続部分に物体が接触することが抑制され、ポンプ部20がモータハウジング14から外れることを抑制することができる。また、モータハウジング14とポンプ部20の接続部分が外部に露出しないことにより、小型の燃料ポンプ10を実現することもできる。
(他の実施例)
以下、第2〜第8実施例の燃料ポンプについて説明する。以下に説明する燃料ポンプは、燃料ポンプ10の変形例であり、第1ハウジングと第2ハウジングを固定するための部材(締結部材)と、ポンプ部とモータハウジングを固定するための部材(固定部材)が別体である。なお、第2〜第8実施例の燃料ポンプについては、燃料ポンプ10との相違点を説明し、燃料ポンプ10と共通の特徴については、燃料ポンプ10と同一又は下二桁が同一の参照番号を付すことにより説明を省略することがある。
以下、第2〜第8実施例の燃料ポンプについて説明する。以下に説明する燃料ポンプは、燃料ポンプ10の変形例であり、第1ハウジングと第2ハウジングを固定するための部材(締結部材)と、ポンプ部とモータハウジングを固定するための部材(固定部材)が別体である。なお、第2〜第8実施例の燃料ポンプについては、燃料ポンプ10との相違点を説明し、燃料ポンプ10と共通の特徴については、燃料ポンプ10と同一又は下二桁が同一の参照番号を付すことにより説明を省略することがある。
(第2実施例)
図5から図7を参照し、燃料ポンプ110について説明する。燃料ポンプ110は、締結部材155を用いて第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定し、固定部材150を用いてポンプ部20とモータハウジング14を固定する。
図5から図7を参照し、燃料ポンプ110について説明する。燃料ポンプ110は、締結部材155を用いて第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定し、固定部材150を用いてポンプ部20とモータハウジング14を固定する。
図6に示す締結部材155は、金属製の筒体であり、筒部157と、筒部157の一端に設けられているリング状の底部159と、筒部157の他端に設けられているリング状のかしめ部158を備えている。なお、かしめ部158は、筒部157内にケーシング部22,26を配置し、ケーシング部22,26を固定する際にかしめられる。すなわち、締結部材155単体のときは、締結部材155はかしめ部158を有していない。
図7に示す固定部材150は、底部を形成しているリング状の第1ばね部156と、第1ばね部156の周方向に等間隔に設けられている複数の突出部153と、突出部153の端部に設けられている第2ばね部154を備えている。第2ばね部154は、突出部153に対して径方向外側に向けて屈曲しているとともに、端部に向かうに従って下方に向かうように屈曲している。
燃料ポンプ110では、まず、第1ケーシング部26、インペラ24、第2ケーシング部22を、この順番で締結部材155内に配置し、その後、筒部157の第2ケーシング部22側の端部をかしめる。筒部157の端部にかしめ部158が形成され、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22が固定され、ポンプ部20が完成する。その後、ポンプ部20を固定部材150内に配置し、第2ケーシング部22の表面(上方表面)をモータハウジング14に接触させた状態で、固定部材150をモータハウジング14内に押し込み、第2ばね部154を窪み16内に嵌合させる。ポンプ部20がモータハウジング14に固定され、燃料ポンプ110が完成する。
(第2実施例の燃料ポンプの利点)
燃料ポンプ110は、燃料ポンプ10で説明した利点1,2,4−7と同様の利点を得ることができる。また、燃料ポンプ110も、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を締結部材155で固定することにより、第1ケーシング部26に径方向成分の力が加わることが抑制される。そのため、実質的に上記利点3と同様の利点も得ることができる。さらに、燃料ポンプ110は、固定部材150の形状が固定部材50よりシンプルなので、固定部材150の製造を簡略化することができるという利点(利点8)も有している。
燃料ポンプ110は、燃料ポンプ10で説明した利点1,2,4−7と同様の利点を得ることができる。また、燃料ポンプ110も、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を締結部材155で固定することにより、第1ケーシング部26に径方向成分の力が加わることが抑制される。そのため、実質的に上記利点3と同様の利点も得ることができる。さらに、燃料ポンプ110は、固定部材150の形状が固定部材50よりシンプルなので、固定部材150の製造を簡略化することができるという利点(利点8)も有している。
(第3実施例)
図8及び図9を参照し、燃料ポンプ210について説明する。燃料ポンプ210も、まず、締結部材155を用いて第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定し、ポンプ部20を完成させる(図6も参照)。その後、固定部材250を用いてポンプ部20とモータハウジング214を固定する。固定部材250は、底部を形成しているリング状の第1ばね部256と、第1ばね部256の周方向に等間隔に設けられている複数の突出部253を備えている。突出部253には、開口254が設けられている。また、囲繞部214aの内周面に、複数の突起(保持部に相当)216が周方向に等間隔に設けられている。燃料ポンプ210を作製する際は、予め組み立てたポンプ部20の表面(第2ケーシング部22の表面)をモータハウジング214に接触させた状態で、固定部材250を上方に押し込む。突起216が開口254に嵌合(スナップフィット)し、ポンプ部20とモータハウジング214が固定される。
図8及び図9を参照し、燃料ポンプ210について説明する。燃料ポンプ210も、まず、締結部材155を用いて第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定し、ポンプ部20を完成させる(図6も参照)。その後、固定部材250を用いてポンプ部20とモータハウジング214を固定する。固定部材250は、底部を形成しているリング状の第1ばね部256と、第1ばね部256の周方向に等間隔に設けられている複数の突出部253を備えている。突出部253には、開口254が設けられている。また、囲繞部214aの内周面に、複数の突起(保持部に相当)216が周方向に等間隔に設けられている。燃料ポンプ210を作製する際は、予め組み立てたポンプ部20の表面(第2ケーシング部22の表面)をモータハウジング214に接触させた状態で、固定部材250を上方に押し込む。突起216が開口254に嵌合(スナップフィット)し、ポンプ部20とモータハウジング214が固定される。
(第3実施例の燃料ポンプの利点)
燃料ポンプ210は、上記1,2,4−8に加え、固定部材250について、突出部253の端部の加工を省略することができる(屈曲部を作製する必要がない)という利点(利点9)を有している。
燃料ポンプ210は、上記1,2,4−8に加え、固定部材250について、突出部253の端部の加工を省略することができる(屈曲部を作製する必要がない)という利点(利点9)を有している。
(固定部材250の変形例)
図10及び図11に、固定部材250の変形例である固定部材250aを示している。固定部材250は、突出部253,253間にばね部258が設けられている。そのため、ポンプ部20とモータハウジング214を固定する際は突出部253が変形(弾性変形)し易く、また、突起216が開口254に嵌合した後は突出部253が元の形状に戻り易い。
図10及び図11に、固定部材250の変形例である固定部材250aを示している。固定部材250は、突出部253,253間にばね部258が設けられている。そのため、ポンプ部20とモータハウジング214を固定する際は突出部253が変形(弾性変形)し易く、また、突起216が開口254に嵌合した後は突出部253が元の形状に戻り易い。
(第4実施例)
図12を参照し、燃料ポンプ310について説明する。燃料ポンプ310では、第1ケーシング部26の外周部分に第2ケーシング部22に向けて伸びる圧入部27が設けられており、圧入部27が第2ケーシング部22の外周に圧入され、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22が固定されている。より具体的には、側壁部23の先端側(第1ケーシング部26側)に外径が薄い薄肉部23aが設けられており、圧入部27は、薄肉部23aの外周に圧入されている。すなわち、燃料ポンプ310では、ポンプ部20を組み立てる(第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する)部品を用いることなく、ポンプ部20を作製することができる。燃料ポンプ310では、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する締結手段として、圧入部27を薄肉部23aに圧入している。
図12を参照し、燃料ポンプ310について説明する。燃料ポンプ310では、第1ケーシング部26の外周部分に第2ケーシング部22に向けて伸びる圧入部27が設けられており、圧入部27が第2ケーシング部22の外周に圧入され、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22が固定されている。より具体的には、側壁部23の先端側(第1ケーシング部26側)に外径が薄い薄肉部23aが設けられており、圧入部27は、薄肉部23aの外周に圧入されている。すなわち、燃料ポンプ310では、ポンプ部20を組み立てる(第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する)部品を用いることなく、ポンプ部20を作製することができる。燃料ポンプ310では、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する締結手段として、圧入部27を薄肉部23aに圧入している。
なお、圧入部27と薄肉部23aの径方向の厚みの合計は、薄肉部23aが設けられていない部分(側壁部23の基端側)の厚みと同一になるように調整されている。そのため、燃料ポンプ310のポンプ部20の径方向サイズは、燃料ポンプ10,110,210と同一である。
(第5実施例)
図13を参照し、燃料ポンプ410について説明する。燃料ポンプ410は、燃料ポンプ310の変形例である。燃料ポンプ410では、第1ケーシング部26の外周部分に凹部26aが設けられている。凹部26aには、第2ケーシング部22の側壁部23が圧入固定されている。燃料ポンプ410も、燃料ポンプ310と同様に、ポンプ部20を組み立てる部品を用いることなく、ポンプ部20を作製することができる。燃料ポンプ410では、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する締結手段として、側壁部23を凹部26aに圧入している。
図13を参照し、燃料ポンプ410について説明する。燃料ポンプ410は、燃料ポンプ310の変形例である。燃料ポンプ410では、第1ケーシング部26の外周部分に凹部26aが設けられている。凹部26aには、第2ケーシング部22の側壁部23が圧入固定されている。燃料ポンプ410も、燃料ポンプ310と同様に、ポンプ部20を組み立てる部品を用いることなく、ポンプ部20を作製することができる。燃料ポンプ410では、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する締結手段として、側壁部23を凹部26aに圧入している。
(第6実施例)
図14を参照し、燃料ポンプ510について説明する。燃料ポンプ510は、燃料ポンプ310,410の変形例である。燃料ポンプ510では、第1ケーシング部26の外周部分に第2ケーシング部22に向けて伸びる側壁部27aが設けられている。また、第2ケーシング部22の外周部分には側壁部が設けられておらず、凹部22aが設けられている。凹部22aには側壁部27aが圧入固定されている。燃料ポンプ510も、燃料ポンプ310,410と同様に、ポンプ部20を組み立てる部品を用いることなく、ポンプ部20を作製することができる。燃料ポンプ510では、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する締結手段として、側壁部27aを凹部22aに圧入している。
図14を参照し、燃料ポンプ510について説明する。燃料ポンプ510は、燃料ポンプ310,410の変形例である。燃料ポンプ510では、第1ケーシング部26の外周部分に第2ケーシング部22に向けて伸びる側壁部27aが設けられている。また、第2ケーシング部22の外周部分には側壁部が設けられておらず、凹部22aが設けられている。凹部22aには側壁部27aが圧入固定されている。燃料ポンプ510も、燃料ポンプ310,410と同様に、ポンプ部20を組み立てる部品を用いることなく、ポンプ部20を作製することができる。燃料ポンプ510では、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定する締結手段として、側壁部27aを凹部22aに圧入している。
(第4−第6実施例の燃料ポンプの利点)
燃料ポンプ310,410及び510は、上記1,2,4−8に加え、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定するための部品(締結部材)を省略することができるという利点(利点10)を有している。
燃料ポンプ310,410及び510は、上記1,2,4−8に加え、第1ケーシング部26と第2ケーシング部22を固定するための部品(締結部材)を省略することができるという利点(利点10)を有している。
(第7実施例)
図15を参照し、燃料ポンプ610について説明する。燃料ポンプ610は、固定部材650の第1ばね部656の形状が、燃料ポンプ10の固定部材50の第1ばね部56と異なる(図2も参照)。第1ばね部656は、固定部材650の端部が径方向内側に向かって伸びた後に径方向外側に向かって円を描くように屈曲するゼンマイ形状である。なお、固定部材150(図7)、250(図9)、250a(図10)についても、第1ばね部の形状をゼンマイ形状にしてもよい。
図15を参照し、燃料ポンプ610について説明する。燃料ポンプ610は、固定部材650の第1ばね部656の形状が、燃料ポンプ10の固定部材50の第1ばね部56と異なる(図2も参照)。第1ばね部656は、固定部材650の端部が径方向内側に向かって伸びた後に径方向外側に向かって円を描くように屈曲するゼンマイ形状である。なお、固定部材150(図7)、250(図9)、250a(図10)についても、第1ばね部の形状をゼンマイ形状にしてもよい。
(第8実施例)
図16を参照し、燃料ポンプ710について説明する。燃料ポンプ710は、固定部材750の第1ばね部756の形状が、固定部材50の第1ばね部56、及び、固定部材650の第1ばね部656と異なる(図2,15も参照)。第1ばね部756は、固定部材750の端部が径方向内側に向かいながら、上方に伸びた後に再度下方に伸びるように屈曲するU字形状である。なお、固定部材150(図7)、250(図9)、250a(図10)についても、第1ばね部の形状をU字形状にしてもよい。
図16を参照し、燃料ポンプ710について説明する。燃料ポンプ710は、固定部材750の第1ばね部756の形状が、固定部材50の第1ばね部56、及び、固定部材650の第1ばね部656と異なる(図2,15も参照)。第1ばね部756は、固定部材750の端部が径方向内側に向かいながら、上方に伸びた後に再度下方に伸びるように屈曲するU字形状である。なお、固定部材150(図7)、250(図9)、250a(図10)についても、第1ばね部の形状をU字形状にしてもよい。
(他の実施形態)
上記実施例では、固定部材の一端又は両端にばね部(付勢構造)が設けられている形態について説明した。しかしながら、固定部材は、ポンプ部をモータ部に接続することができれば、必ずしもポンプ部をモータ部に付勢できなくてもよい。すなわち、固定部材は、ばね部(付勢構造)を有していなくてもよい。重要なことは、モータ部(モータハウジング)とポンプ部の固定状態に関わらず、ポンプ部単体で第1ケーシング部を第2ケーシング部が固定されていることである。
上記実施例では、固定部材の一端又は両端にばね部(付勢構造)が設けられている形態について説明した。しかしながら、固定部材は、ポンプ部をモータ部に接続することができれば、必ずしもポンプ部をモータ部に付勢できなくてもよい。すなわち、固定部材は、ばね部(付勢構造)を有していなくてもよい。重要なことは、モータ部(モータハウジング)とポンプ部の固定状態に関わらず、ポンプ部単体で第1ケーシング部を第2ケーシング部が固定されていることである。
上記実施例では、固定部材の一端を変形(屈曲)させ、第1ばね部(第1付勢構造)を設ける形態について説明した。すなわち、固定部材と第1付勢構造が一体である例について説明した。しかしながら、固定部材の一端に第1ケーシング部を第2ケーシング部側に付勢する第1付勢構造が設けられていればよく、固定部材とは別体の部品を固定部材に取り付け、第1付勢構造としてもよい。第2付勢構造についても同様に、固定部材とは別体の部品を固定部材に取り付け、第2付勢構造としてもよい。
締結部材は、必ずしも筒体でなくてよく、例えば、第1ケーシング部の上側表面と第2ケーシング部側の下側表面を挟持するクリップ状であってもよい。また、締結部材を用いない締結手段として、圧入固定に代えて、スナップフィット接続を用いてもよい。あるいは、締結手段として、圧入固定に加えて、締結部材を用いてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:燃料ポンプ
14:モータハウジング
16:保持部
22:第2ケーシング部
24:インペラ
25:ポンプケーシング
26:第1ケーシング部
30:吸入口
36:吐出口
50:締結手段(締結部材)
54,56:付勢構造
58:かしめ部
14:モータハウジング
16:保持部
22:第2ケーシング部
24:インペラ
25:ポンプケーシング
26:第1ケーシング部
30:吸入口
36:吐出口
50:締結手段(締結部材)
54,56:付勢構造
58:かしめ部
Claims (7)
- モータによって駆動されるインペラを収容しているポンプケーシングと、ポンプケーシングを固定しているモータハウジングと、を備えており、
ポンプケーシングは、ポンプケーシング内に燃料を吸入するための吸入口が設けられている第1ケーシング部と、ポンプケーシング内の燃料をモータハウジング内に吐出するための吐出口が設けられている第2ケーシング部と、を有し、
第1ケーシング部と第2ケーシング部は、モータハウジングとポンプケーシングの固定から独立した締結手段によって固定されている、燃料ポンプ。 - 請求項1に記載の燃料ポンプであって、
締結手段は、第1ケーシング部と第2ケーシング部を軸方向に挟持して固定する締結部材を含む、燃料ポンプ。 - 請求項2に記載の燃料ポンプであって、
締結部材は、金属製の筒体であり、端部に第1ケーシング部と第2ケーシング部をかしめ固定するためのかしめ部を備えている、燃料ポンプ。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料ポンプであって、
締結手段は、第1ケーシング部と第2ケーシング部の一方を他方に圧入することである、燃料ポンプ。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料ポンプであって、
さらに、ポンプケーシングとモータハウジングを固定する固定部材を備えており、
モータハウジングには、固定部材を保持する保持部が設けられている、燃料ポンプ。 - 請求項5に記載の燃料ポンプであって、
固定部材の端部に、ポンプケーシングをモータハウジングに付勢する付勢構造が設けられている、燃料ポンプ。 - 請求項5又は6に記載の燃料ポンプであって、
固定部材は、第1ケーシング部と第2ケーシング部を軸方向に挟持して固定する締結部材と一体成型されている、燃料ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020039809A JP2021139353A (ja) | 2020-03-09 | 2020-03-09 | 燃料ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021139353A true JP2021139353A (ja) | 2021-09-16 |
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ID=77669551
Family Applications (1)
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JP2020039809A Pending JP2021139353A (ja) | 2020-03-09 | 2020-03-09 | 燃料ポンプ |
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Country | Link |
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-
2020
- 2020-03-09 JP JP2020039809A patent/JP2021139353A/ja active Pending
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