JP2021138658A - 睫毛に好適な組成物 - Google Patents

睫毛に好適な組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2021138658A
JP2021138658A JP2020038825A JP2020038825A JP2021138658A JP 2021138658 A JP2021138658 A JP 2021138658A JP 2020038825 A JP2020038825 A JP 2020038825A JP 2020038825 A JP2020038825 A JP 2020038825A JP 2021138658 A JP2021138658 A JP 2021138658A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
composition
composition according
forming polymer
wax
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020038825A
Other languages
English (en)
Inventor
佳奈 中山
Kana Nakayama
佳奈 中山
ジェン・シュウ
Xiu Zhen
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LOreal SA
Original Assignee
LOreal SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by LOreal SA filed Critical LOreal SA
Priority to JP2020038825A priority Critical patent/JP2021138658A/ja
Priority to MX2022009058A priority patent/MX2022009058A/es
Priority to PCT/JP2021/008030 priority patent/WO2021177326A1/en
Priority to CN202180018591.3A priority patent/CN115190816A/zh
Publication of JP2021138658A publication Critical patent/JP2021138658A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】睫毛等のケラチン繊維用の組成物であって、滲みを生じることなく、長持ちする美容効果、例えば長持ちするボリューム増量効果をもたらすことができ、同時に睫毛から容易に除去できる、組成物、特にマスカラを提供すること。【解決手段】本発明は、(a)ビニルエステル(コ)ポリマーから選択される少なくとも1種の第1の脂溶性膜形成ポリマーと、(b)ポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルから選択される少なくとも1種の第2の脂溶性膜形成ポリマーと、(c)少なくとも1種の油と、(d)少なくとも1種のワックスとを含む組成物であって、(a)第1の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して、0.4質量%から3.0質量%、好ましくは0.6質量%から2.8質量%、より好ましくは0.8質量%から2.6質量%であり、(b)第2の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して、0.2質量%から2.0質量%、好ましくは0.3質量%から1.8質量%、より好ましくは0.4質量%から1.6質量%である、組成物に関する。本発明による組成物は、睫毛等のケラチン繊維に、滲みを生じることなく長時間維持できるボリューム増量効果等の美容効果を与えることが可能であり、同時に、本発明による組成物をケラチン繊維から容易に除去することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛に好ましい組成物、例えばマスカラ、及び該組成物に関連する方法に関する。
マスカラは、一般的に、2つのタイプの配合物:
水を含むエマルション等の形態の、例えばクリームマスカラとして知られる、水性マスカラ、及び
揮発性有機溶媒中のワックス分散体の形態の、例えば防水マスカラとして知られる、無水マスカラ
として調製される。
O/W型エマルション等のエマルションの形態の水性マスカラは、水で容易に除去できる。しかし、エマルションの形態の水性マスカラは、汗等に対しては、汗に水が存在するため、美容効果を長持ちさせることは困難な場合がある。
無水マスカラは、水性マスカラより汗等に対して美容効果を長持ちさせることができる。しかし、無水マスカラを睫毛から容易に除去することは簡単ではない可能性がある。また、瞼等の目の周囲の皮膚上の皮脂によって、目の周囲に滲みも生じ得る。
そのため、ケラチン繊維、特に睫毛用の組成物であって、滲みを生じることなく長持ちする美容効果を与えることができ、同時に睫毛から容易に除去できる組成物が必要とされている。
仏国特許出願FR-A-2792190 米国特許第4887622号 仏国特許第2796529号 仏国特許第2761959号 仏国特許第2792618号
Walter NollのChemistry and Technology of Silicones(1968年)、Academic Press出版 Cosmetics and Toiletries、第91巻、1976年1月、27〜32頁、Todd & Byers、Volatile Silicone Fluids for Cosmetics Van de Hulst、H. C.、「Light Scattering by Small Particles」、第9及び10章、Wiley、New York、1957 「Microemulsions Theory and Practice」、L. M. Prince Ed.、Academic Press(1977) 21〜32頁
本発明の目的は、睫毛等のケラチン繊維用の組成物であって、滲みを生じることなく、長持ちする美容効果、例えば長持ちするボリューム増量効果をもたらすことができ、同時に睫毛から容易に除去できる、組成物、特にマスカラを提供することである。
本発明の上記の目的は、
(a)ビニルエステル(コ)ポリマーから選択される少なくとも1種の第1の脂溶性膜形成ポリマーと、
(b)ポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルから選択される少なくとも1種の第2の脂溶性膜形成ポリマーと、
(c)少なくとも1種の油と、
(d)少なくとも1種のワックスと
を含む組成物であって、
(a)第1の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して0.4質量%から3.0質量%、好ましくは0.6質量%から2.8質量%、より好ましくは0.8質量%から2.6質量%であり、
(b)第2の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して0.2質量%から2.0質量%、好ましくは0.3質量%から1.8質量%、より好ましくは0.4質量%から1.6質量%である、
組成物によって達成することができる。
(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーは、
(i)ビニル基がエステル基の酸素原子に直接結合し、エステル基が、エステル基のカルボニル部分の炭素原子に結合された、1〜19個の炭素原子、好ましくは8〜19個の炭素原子、より好ましくは16〜19個の炭素原子の飽和直鎖状又は分枝状炭化水素系基から選択される基を含む、少なくとも1種のビニルエステルモノマーと、
(ii)(i)ビニルエステルモノマーとは異なるビニルエステル、α-オレフィン、アルキルビニルエーテル、及びアリル又はメタリルエステルから選択される少なくとも1種の他のモノマーと
のコポリマーから選択することができる。
(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーは、酢酸ビニル/ステアリン酸アリルであってもよい。
(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して1.0質量%から2.2質量%、好ましくは1.2質量%から2.0質量%、より好ましくは1.4質量%から1.8質量%の量で存在してよい。
(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーのポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルの脂肪酸は、直鎖状飽和C6〜C30、好ましくはC8〜C24、より好ましくはC10〜C18脂肪酸から選択することができる。
(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーは、ポリラウリン酸ビニルであってもよい。
(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.5質量%から1.5質量%、好ましくは0.7質量%から1.4質量%、より好ましくは0.9質量%から1.3質量%の量で存在してよい。
(c)油は、揮発性油、不揮発性油、及びそれらの混合物から選択できる。
(c)油は、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して20質量%から80質量%、好ましくは30質量%から70質量%、より好ましくは40質量%から60質量%の量で存在してよい。
(d)ワックスは、無極性ワックス、好ましくは無極性炭化水素ワックス、より好ましくは無極性天然炭化水素ワックス、例えばビーズワックス、カルナウバワックス、コメヌカワックス、及びこれらの混合物から選択できる。
(d)ワックスは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して1質量%から30質量%、好ましくは5質量%から25質量%、より好ましくは10質量%から20質量%の量で存在してよい。
本発明による組成物は、(e)ビニルピロリドンコポリマーから選択される少なくとも1種の第3の脂溶性膜形成ポリマーを更に含んでもよい。
本発明による組成物は、無水であってもよい。
本発明による組成物は、化粧用組成物、好ましくはケラチン繊維用の化粧用組成物、より好ましくは睫毛用の化粧用組成物、特にマスカラであってもよい。
本発明はまた、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛をメーキャップするための美容方法であって、本発明による組成物をケラチン物質に塗布する工程を含む、美容方法にも関し得る。
鋭意検討の結果、本発明者らは、睫毛等のケラチン繊維用の組成物であって、滲みを生じることなく、長持ちする美容効果、例えば長持ちするボリューム増量効果をもたらすことができ、同時に睫毛から容易に除去できる、組成物、特にマスカラを提供できることを発見した。
したがって、本発明による組成物は、
(a)ビニルエステル(コ)ポリマーから選択される少なくとも1種の第1の脂溶性膜形成ポリマーと、
(b)ポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルから選択される少なくとも1種の第2の脂溶性膜形成ポリマーと、
(c)少なくとも1種の油と、
(d)少なくとも1種のワックスと
を含む組成物であって、
(a)第1の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して0.4質量%から3.0質量%、好ましくは0.6質量%から2.8質量%、より好ましくは0.8質量%から2.6質量%であり、
(b)第2の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して0.2質量%から2.0質量%、好ましくは0.3質量%から1.8質量%、より好ましくは0.4質量%から1.6質量%である、
組成物である。
本発明による組成物は、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛に、ボリューム増量効果等の美容効果をもたらすことができる。すなわち、本発明による組成物は、ケラチン物質の厚みを増大させることができる。
本発明による組成物によってもたらされる美容効果は、長持ちできる、又は長時間維持できる。長持ちは、本発明による組成物によって形成される膜の経時的な均一性の維持によって表すことができる。
本発明による組成物は、瞼等の目の周囲に生じ得る滲みを減少することができる、又は滲みを生じさせない。
本発明による組成物は、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛上に化粧膜を形成することができ、この膜はケラチン物質から容易に除去できる。したがって、本発明による組成物は、優れた除去性を有する。
そのため、本発明によれば、睫毛等のケラチン繊維に、滲みを生じることなく長時間維持できるボリューム増量効果等の美容効果を与えることが可能であり、同時に、本発明による組成物をケラチン繊維から容易に除去することができる。したがって、本発明による組成物は、好ましくは睫毛用である。特に、本発明による組成物はマスカラとして有用である。
本発明による組成物は、第1及び第2の膜形成ポリマーを含むため、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛にカール維持効果を与えることもできる。
本発明は、滲みを生じることなく、長持ちする美容効果、例えば長持ちするボリューム増量効果をもたらし、ケラチン物質からの組成物の除去性を改善又は強化するための、
(c)少なくとも1種の油と、
(d)少なくとも1種のワックスと
を含む、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛用の組成物における、
(a)ビニルエステル(コ)ポリマーから選択される少なくとも1種の第1の脂溶性膜形成ポリマーと、
(b)ポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルから選択される少なくとも1種の第2の脂溶性膜形成ポリマーと
の使用であって、
(a)第1の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して0.4質量%から3.0質量%、好ましくは0.6質量%から2.8質量%、より好ましくは0.8質量%から2.6質量%であり、
(b)第2の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して0.2質量%から2.0質量%、好ましくは0.3質量%から1.8質量%、より好ましくは0.4質量%から1.6質量%である、
使用によって特徴付けられ得る。
以下に、本発明による組成物、方法、及び使用をより詳細に説明する。
[組成物]
(第1の脂溶性膜形成ポリマー)
本発明による組成物は、(a)少なくとも1種の第1の脂溶性膜形成ポリマーを含む。2種以上の(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーが使用される場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
用語「膜形成ポリマー」は、それ自体で又は補助的な膜形成剤の存在下で、支持体又は基質、特にケラチン物質、例えば睫毛に付着する連続膜を形成し得るポリマーを意味する。膜形成ポリマーは、カール維持特性に寄与する。
(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーは、ビニルエステル(コ)ポリマー、すなわち、ビニルエステルのホモポリマー又はコポリマーから選択される。
(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーは、
(i)ビニル基がエステル基の酸素原子に直接結合し、エステル基が、エステル基のカルボニル部分の炭素原子に結合された、1〜19個の炭素原子、好ましくは8〜19個の炭素原子、より好ましくは16〜19個の炭素原子の飽和直鎖状又は分枝状炭化水素系基から選択される基を含む、少なくとも1種のビニルエステルモノマーと、
(ii)(i)ビニルエステルモノマーとは異なるビニルエステル、α-オレフィン、アルキルビニルエーテル、及びアリル又はメタリルエステルから選択される少なくとも1種の他のモノマーと
のコポリマーから選択することができる。
α-オレフィンは、8〜28個の炭素原子を有することが好ましいことがある。また、アルキルビニルエーテルは、2〜18個の炭素原子を含むアルキル基を有することが好ましいこともある。また、アリル又はメタリルエステルは、エステル基のカルボニル部分の炭素に結合している、1〜19個の炭素原子を含む飽和直鎖状又は分枝状炭化水素系基を含むことが好ましいこともある。
上記のコポリマーは、ビニル型、又はアリル型若しくはメタリル型のいずれかであり得る架橋剤、例えば、テトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、ジビニルオクタンジオエート、ジビニルドデカンジオエート及びジビニルオクタデカンジオエートを使用して架橋されていてもよい。
挙げることができるこれらのコポリマーの例としては、以下のコポリマー:酢酸ビニル/ステアリン酸アリル、酢酸ビニル/ラウリン酸ビニル、酢酸ビニル/ステアリン酸ビニル、酢酸ビニル/オクタデセン、酢酸ビニル/オクタデシルビニルエーテル、プロピオン酸ビニル/ラウリン酸アリル、プロピオン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル/1-オクタデセン、酢酸ビニル/1-ドデセン、ステアリン酸ビニル/エチルビニルエーテル、プロピオン酸ビニル/セチルビニルエーテル、ステアリン酸ビニル/酢酸アリル、2,2-ジメチルオクタン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、2,2-ジメチルペンタン酸アリル/ラウリン酸ビニル、ジメチルプロピオン酸ビニル/ステアリン酸ビニル、ジメチルプロピオン酸アリル/ステアリン酸ビニル、ジビニルベンゼンで架橋されたプロピオン酸ビニル/ステアリン酸ビニル、ジビニルベンゼンで架橋されたジメチルプロピオン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、テトラアリルオキシエタンで架橋された酢酸ビニル/オクタデシルビニルエーテル、ジビニルベンゼンで架橋された酢酸ビニル/ステアリン酸アリル、ジビニルベンゼンで架橋された酢酸ビニル/1-オクタデセン、及びジビニルベンゼンで架橋されたプロピオン酸アリル/ステアリン酸アリルが含まれる。
(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーは、Chimex社によって名称Mexomere PQで販売されているもの等の酢酸ビニル/ステアリン酸アリルであることが好ましい。
本発明による組成物中の(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、0.4質量%以上であり、好ましくは0.6質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上であってもよい。
本発明による組成物中の(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、3.0質量%以下であり、好ましくは2.8質量%以下、より好ましくは2.6質量%以下であってもよい。
したがって、本発明による組成物中の(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、0.4質量%から3.0質量%、好ましくは0.6質量%から2.8質量%、より好ましくは0.8質量%から2.6質量%である。
本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物中の(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、1.0質量%以上、好ましくは1.2質量%以上、より好ましくは1.4質量%以上であってもよい。
本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物中の(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、2.2質量%以下、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.8質量%以下であってもよい。
したがって、本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物中の(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、1.0質量%から2.2質量%、好ましくは1.2質量%から2.0質量%、より好ましくは1.4質量%から1.8質量%であってもよい。
(第2の脂溶性膜形成ポリマー)
本発明による組成物は、(b)少なくとも1種の第2の脂溶性膜形成ポリマーを含む。2種以上の(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーが使用される場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ここでも、用語「膜形成ポリマー」は、それ自体で又は補助的な膜形成剤の存在下で、支持体又は基質、特にケラチン物質、例えば睫毛に付着する連続膜を形成し得るポリマーを意味する。膜形成ポリマーは、カール維持特性に寄与する。
(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーは、ポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルから選択される。
(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーのポリビニルアルコールと脂肪酸とのポリエステル中に使用するポリビニルアルコールは、特に限定されず、従来のポリビニルアルコールを使用することができる。ポリビニルアルコールは一定の重合度を有する。例えば、500から2000の重合度を有するポリビニルアルコールを使用することができる。
(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーのポリビニルアルコールと脂肪酸とのポリエステル中に使用する脂肪酸は、特に限定されず、任意選択により1つ以上のヒドロキシル基で置換されている、直鎖状又は分枝状の、飽和又は不飽和のC6〜C30脂肪酸を含むことができる。優先的には、直鎖状飽和C6〜C30、好ましくはC8〜C24、より好ましくはC10〜C18脂肪酸が使用される。
(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーのポリビニルアルコールと脂肪酸とのポリエステル中、ポリビニルアルコールのヒドロキシル基は脂肪酸でエステル化される。ポリビニルアルコールのヒドロキシル基は脂肪酸で完全にエステル化されていてもよいし、又はポリビニルアルコールのヒドロキシル基は脂肪酸で部分的にエステル化されていてもよい。
(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーは、Chimex社によって名称Mexomere PPで販売されているもの等のポリラウリン酸ビニルであることが好ましい。
本発明による組成物中の(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、0.2質量%以上であり、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.4質量%以上であってもよい。
本発明による組成物中の(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、2.0質量%以下であり、好ましくは1.8質量%以下、より好ましくは1.6質量%以下であってもよい。
したがって、本発明による組成物中の(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、0.2質量%から2.0質量%、好ましくは0.3質量%から1.8質量%、より好ましくは0.4質量%から1.6質量%である。
本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物中の(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、0.5質量%以上、好ましくは0.7質量%以上、より好ましくは0.9質量%以上であってもよい。
本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物中の(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、1.5質量%以下、好ましくは1.4質量%以下、より好ましくは1.3質量%以下であってもよい。
したがって、本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物中の(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、0.5質量%から1.5質量%、好ましくは0.7質量%から1.4質量%、より好ましくは0.9質量%から1.3質量%であってもよい。
(油)
本発明による組成物は、(c)少なくとも1種の油を含む。2種以上の(c)油が使用される場合、これらは同じであっても異なっていてもよい。
本明細書において、「油」とは、大気圧(760mmHg)下、室温(25℃)で、液体又はペーストの形態(非固体)にある、脂肪化合物又は脂肪物質を意味する。油として、化粧料中で一般に使用されるものを、単独で又はそれらの組み合わせで使用することができる。これらの油は揮発性であっても不揮発性であってもよい。
(c)油は、炭化水素油、シリコーン油等の無極性油、植物油若しくは動物油及びエステル油若しくはエーテル油等の極性油、又はこれらの混合物であってもよい。
(c)油は、植物又は動物起源の油、合成油、シリコーン油、炭化水素油、及び脂肪アルコールからなる群から選択してもよい。
植物油の例として、例えば、アマニ油、カメリア油、マカデミアナッツ油、コーン油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、アーモンド油、アブラナ種子油、ゴマ油、ダイズ油、ピーナツ油、及びこれらの混合物を挙げることができる。
動物油の例としては、例えば、スクアレン及びスクアランを挙げることができる。
合成油の例として、アルカン油、例えばイソドデカン及びイソヘキサデカン、エステル油、エーテル油及び人工トリグリセリドを挙げることができる。
エステル油は、好ましくは、飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状のC1〜C26脂肪族一酸又は多酸と、飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状のC1〜C26脂肪族一価アルコール又は多価アルコールとの液状エステルであり、これらのエステルの合計炭素原子数は10以上である。
好ましくは、一価アルコールのエステルの場合、本発明のエステルが由来するアルコール及び酸の中から少なくとも1つは分枝状である。
一酸及び一価アルコールのモノエステルの中でも、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ミリスチン酸アルキル、例えばミリスチン酸イソプロピル又はミリスチン酸エチル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、ネオペンタン酸イソデシル及びネオペンタン酸イソステアリルを挙げることができる。
C4〜C22ジカルボン酸又はトリカルボン酸とC1〜C22アルコールとのエステル、並びにモノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸と、非糖C4〜C26ジヒドロキシ、トリヒドロキシ、テトラヒドロキシ又はペンタヒドロキシアルコールとのエステルもまた、使用されてもよい。
特に挙げることができるのは、セバシン酸ジエチル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ-n-プロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソステアリル、マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル)、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソステアリル、トリ乳酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、クエン酸トリオクチルドデシル、クエン酸トリオレイル、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジイソノナン酸ジエチレングリコールである。
エステル油として、C6〜C30、好ましくはC12〜C22の脂肪酸の糖エステル及びジエステルを使用することができる。用語「糖」は、いくつかのアルコール官能基を含有し、アルデヒド又はケトン官能基を有し又は有さず、且つ少なくとも4個の炭素原子を含む、酸素含有炭化水素系化合物を意味することが想起される。これらの糖は、単糖、オリゴ糖又は多糖でありうる。
挙げることができる好適な糖の例としては、スクロース(又はサッカロース)、グルコース、ガラクトース、リボース、フコース、マルトース、フルクトース、マンノース、アラビノース、キシロース及びラクトース、並びにそれらの誘導体、特にアルキル誘導体、例えばメチル誘導体、例としてはメチルグルコースがある。
脂肪酸の糖エステルは、前述の糖と、直鎖状若しくは分枝状の、飽和若しくは不飽和のC6〜C30、好ましくはC12〜C22の脂肪酸とのエステル又はエステル混合物からなる群から特に選択しうる。これらの化合物は、不飽和である場合、1から3個の共役又は非共役の炭素-炭素二重結合を有することができる。
この変形形態によるエステルはまた、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、及びポリエステル、並びにそれらの混合物から選択しうる。
これらのエステルは、例えば、オレイン酸エステル、ラウリン酸エステル、パルミチン酸エステル、ミリスチン酸エステル、ベヘン酸エステル、ヤシ脂肪酸エステル、ステアリン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル、カプリン酸エステル、及びアラキドン酸エステル、又はそれらの混合物、例えば、とりわけオレオパルミチン酸、オレオステアリン酸、及びパルミトステアリン酸の混合エステル、並びにテトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチルでありうる。
より詳細には、モノエステル及びジエステル、とりわけスクロース、グルコース、又はメチルグルコースのモノオレイン酸エステル又はジオレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、オレオパルミチン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル及びオレオステアリン酸エステルが使用される。
挙げることができる例は、Amerchol社により名称Glucate(登録商標)DOで販売されている製品であり、これは、ジオレイン酸メチルグルコースである。
好ましいエステル油の例として、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、ヘキサン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、オクタン酸2-エチルヘキシル、(カプリル酸/カプリン酸)2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸エチルヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、トリ(2-エチルヘキサン酸)グリセリル、テトラ(2-エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル、コハク酸2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びそれらの混合物を挙げることができる。
人工トリグリセリドの例として、例えば、カプリルカプリリルグリセリド、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリ(カプリン酸/カプリル酸)グリセリル及びトリ(カプリン酸/カプリル酸/リノレン酸)グリセリルを挙げることができる。
シリコーン油の例として、例えば、直鎖状オルガノポリシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等、環状オルガノポリシロキサン、例えばシクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等、及びこれらの混合物を挙げることができる。
好ましくは、シリコーン油は、液状ポリジアルキルシロキサン、特に液状ポリジメチルシロキサン(PDMS)、及び少なくとも1つのアリール基を含む液状ポリオルガノシロキサンから選択される。
これらのシリコーン油はまた、有機変性されていてもよい。本発明に従って使用することができる有機変性シリコーンは、上述のシリコーン油であり、それらの構造中に、炭化水素系基を介して結合されている1つ以上の有機官能基を含む。
オルガノポリシロキサンは、Walter NollのChemistry and Technology of Silicones(1968年)、Academic Press出版で更に詳細に定義されている。これらは、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
それらが揮発性である場合、シリコーンは、より詳細には、60℃から260℃の間の沸点を有するものから選択され、更により詳細には、以下から選択される:
(i)3〜7個、好ましくは4〜5個のケイ素原子を含む環状ポリジアルキルシロキサン。これらは、例えば、特にUnion Carbide社により名称Volatile Silicone(登録商標)7207で販売されている又はRhodia社により名称Silbione(登録商標)70045 V2で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、Union Carbide社により名称Volatile Silicone(登録商標)7158で販売されている、Rhodia社によりSilbione(登録商標)70045 V5で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、及びMomentive Performance Materials社により名称Silsoft 1217で販売されているドデカメチルシクロペンタシロキサン、並びにこれらの混合物である。Union Carbide社により販売されているSilicone Volatile(登録商標)FZ 3109等の、次式の、ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン等の型のシクロコポリマーを挙げることもできる。
Figure 2021138658
環状ポリジアルキルシロキサンと有機ケイ素化合物との混合物、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラトリメチルシリルペンタエリスリトールとの混合物(50/50)、及びオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ-1,1'-ビス(2,2,2',2',3,3'-ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンとの混合物もまた挙げることもできる。
(ii)2〜9個のケイ素原子を含有し、25℃で5×10-6m2/s以下の粘度を有する直鎖状揮発性ポリジアルキルシロキサン。例としては、特にToray Silicone社から名称SH 200で販売されているデカメチルテトラシロキサンがある。この分類に属するシリコーンはまた、Cosmetics and Toiletries、第91巻、1976年1月、27〜32頁、Todd & Byers、Volatile Silicone Fluids for Cosmeticsにおいて公表されている論文にも記載されている。シリコーンの粘度は、ASTM規格445付録Cに従って25℃で測定される。
不揮発性ポリジアルキルシロキサンもまた使用されてよい。これらの不揮発性シリコーンは、より詳細には、ポリジアルキルシロキサンから選択され、その中でも、トリメチルシリル末端基を含有するポリジメチルシロキサンを主に挙げることができる。
これらのポリジアルキルシロキサンの中でも、非限定的に、以下の市販製品を挙げることができる:
- Rhodia社により販売されているSilbione(登録商標)油の47及び70 047シリーズ又はMirasil(登録商標)油、例えば70 047 V 500 000油、
- Rhodia社によって販売されているMirasil(登録商標)シリーズの油、
- Dow Corning社製の200シリーズの油、例えば粘度60000mm2/sのDC200、並びに
- General Electric社製のViscasil(登録商標)油及びGeneral Electric社製のSFシリーズのある種の油(SF 96、SF 18)。
名称ジメチコノール(CTFA)で知られる、ジメチルシラノール末端基を含有するポリジメチルシロキサン、例えばRhodia社製の48シリーズの油もまた、挙げることができる。
アリール基を含有するシリコーンの中で、ポリジアリールシロキサン、特にポリジフェニルシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、例えばフェニルシリコーン油を挙げることができる。
フェニルシリコーン油は、以下の式
Figure 2021138658
(式中、
R1〜R10は、互いに独立に、飽和又は不飽和で直鎖状、環状又は分枝状のC1〜C30炭化水素系基、好ましくはC1〜C12炭化水素系基、より好ましくはC1〜C6炭化水素系基、特にメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、
m、n、p及びqは、互いに独立に、両端を含む0〜900、好ましくは両端を含む0〜500、より好ましくは両端を含む0〜100の整数であり、
但し、n+m+qの合計は0以外である)
のフェニルシリコーンから選択することができる。
挙げることができる例には、以下の名称で販売されている製品が含まれる:
- Rhodia社製のSilbione(登録商標)油の70 641シリーズ、
- Rhodia社製のRhodorsil(登録商標)70 633及び763シリーズの油、
- Dow Corning社製のDow Corning 556 Cosmetic Grade Fluidの油、
- Bayer社製のPKシリーズのシリコーン、例えばPK20製品、
- General Electric社製のSFシリーズのある種の油、例えばSF 1023、SF 1154、SF 1250及びSF 1265。
フェニルシリコーン油として、フェニルトリメチコン(上記の式中のR1〜R10はメチルであり;p、q、及びn=0であり;m=1である)が好ましい。
有機変性液状シリコーンは、特に、ポリエチレンオキシ基及び/又はポリプロピレンオキシ基を含有してもよい。そのため、信越化学工業株式会社によって提案されているシリコーンKF-6017、及びUnion Carbide社製のSilwet(登録商標)L722油及びL77油を挙げることができる。
炭化水素油は、以下から選択され得る:
- 直鎖状又は分枝状、任意選択で環状のC6〜C16低級アルカン。挙げることができる例としては、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、及びイソパラフィン、例としてはイソヘキサデカン、イソドデカン及びイソデカン、並びに
- 16個超の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えば流動パラフィン、流動ワセリン(liquid petroleum jelly)、ポリデセン及び水添ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、並びにスクワラン。
炭化水素油の好ましい例として、例えば、直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えばイソヘキサデカン、イソドデカン、スクアラン、鉱油(例えば、流動パラフィン)、パラフィン、ワセリン(vaseline)又はペトロラタム(petrolatum)、ナフタレン等;水添ポリイソブテン、イソエイコサン及びデセン/ブテンコポリマー;並びにこれらの混合物を挙げることができる。
脂肪アルコールにおける用語「脂肪」は、比較的大きい数の炭素原子を包含することを意味する。したがって、4個以上、好ましくは6個以上、より好ましくは12個以上の炭素原子を有するアルコールが、脂肪アルコールの範囲内に包含される。脂肪アルコールは、飽和であっても不飽和であってもよい。脂肪アルコールは、直鎖状であっても分枝状であってもよい。
脂肪アルコールは、構造R-OH(式中、Rは、4〜40個の炭素原子、好ましくは6〜30個の炭素原子、より好ましくは12〜20個の炭素原子を含有する飽和及び不飽和の、直鎖状及び分枝状の基から選択される)を有してもよい。少なくとも1つの実施形態において、Rは、C12〜C20アルキル基及びC12〜C20アルケニル基から選択されうる。Rは、少なくとも1つのヒドロキシ基により置換されていてもいなくてもよい。
脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、パルミトレイルアルコール、アラキドニルアルコール、エルシルアルコール、及びこれらの混合物を挙げることができる。
脂肪アルコールが飽和脂肪アルコールであることが好ましい。
そのため、脂肪アルコールは、直鎖状又は分枝状の、飽和又は不飽和のC6〜C30アルコール、好ましくは直鎖状又は分枝状の、飽和C6〜C30アルコール、より好ましくは直鎖状又は分枝状の、飽和C12〜C20アルコールから選択されうる。
ここで、用語「飽和脂肪アルコール」とは、長鎖の脂肪族飽和炭素鎖を有するアルコールを意味する。飽和脂肪アルコールが、任意の直鎖状又は分枝状の飽和C6〜C30脂肪アルコールから選択されることが好ましい。直鎖状又は分枝状の飽和C6〜C30脂肪アルコールの中でも、直鎖状又は分枝状の飽和C12〜C20脂肪アルコールが、好ましくは使用されうる。任意の直鎖状又は分枝状の飽和C16〜C20脂肪アルコールが、より好ましくは使用されうる。分枝状C16〜C20脂肪アルコールが、更により好ましくは使用されうる。
飽和脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びこれらの混合物を挙げることができる。一実施形態では、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、又はこれらの混合物(例えばセテアリルアルコール)及びベヘニルアルコールを、飽和脂肪アルコールとして使用することができる。
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明による組成物中で使用される脂肪アルコールは、好ましくは、セチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びそれらの混合物から選択される。
(c)油は、600g/mol未満の分子量を有する油から選択されることもまた好ましい。
好ましくは、(c)油は、600g/mol未満等の低分子量を有し、炭化水素短鎖(C1〜C12)を有するエステル油(例えば、イソプロピルラウロイルサルコシネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、及びパルミチン酸エチルヘキシル)、シリコーン油(例えば、シクロヘキサシロキサン等の揮発性のシリコーン)、炭化水素油(例えば、イソドデカン、イソヘキサデカン、及びスクアラン)、オクチルドデカノール及びオレイルアルコール等の分枝状及び/又は不飽和脂肪アルコール(C12〜C30)型油、並びにジカプリリルエーテル等のエーテル油のうちから選択される。
(c)油が、揮発性油、不揮発性油、及びこれらの混合物から選択されることが好ましい。
(c)油は、炭化水素油から選択されることが好ましい。
(c)油は、揮発性及び不揮発性炭化水素油、例えばイソドデカン、パラフィン、及び水添ポリイソブテンから選択されることが更により好ましい。
本発明による組成物中の(c)油の量は、組成物の総質量に対して、20質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上でありうる。
本発明による組成物中の(c)油の量は、組成物の総質量に対して、80質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下でありうる。
本発明による組成物中の(c)油の量は、組成物の総質量に対して、20質量%から80質量%、好ましくは30質量%から70質量%、より好ましくは40質量%から60質量%であってもよい。
(ワックス)
本発明による組成物は、(d)の少なくとも1種のワックスを含む。2種以上の(d)ワックスが使用される場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
本明細書で使用されるワックスは、一般的に室温(25℃)で固体である親油性化合物であり、固体/液体の状態の可逆的変化が可能であり、融点が30℃以上(上限は場合により120℃まで)の化合物である。
ワックスを液体状態にすること(融解させる)によって、油と混和させ、微視的に均一な混合物を形成することができるが、混合物を室温に冷却すると、混合物の油の中でワックスが再結晶したものが得られる。例えば、本明細書で使用できるワックスは、45℃超、例えば50℃以上、更には55℃以上等の融点を有し得る。ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えば、Mettler社によって名称DSC30で販売されている熱量計を使用して測定することができる。測定プロトコルは、以下の通りである。
るつぼに入れた生成物15mgの試料を、10℃/分の加熱速度で0℃〜120℃の範囲の第1の昇温に供し、次いで10℃/分の冷却速度で120℃から0℃に冷却し、最後に5℃/分の加熱速度で0℃〜120℃の範囲の第2の温度上昇に供する。第2の温度上昇の間の、空のるつぼにより吸収された力と生成物の試料を入れたるつぼにより吸収された力との差の変化を、温度の関数として測定する。化合物の融点は、吸収された力の差の変化を温度の関数として表した曲線のピークの頂上部に対応する温度の値である。
本明細書に開示の組成物で使用し得るワックスは、室温で固体であって堅く、動物、植物、鉱物若しくは合成起源のワックス及びそれらの混合物から選択される。
ワックスはまた、例えば、0.05MPa〜30MPaの範囲(例えば、6MPa〜15MPa)の硬度を有し得る。硬度は、圧縮強度を測定することによって決定され、20℃で、直径2mmのステンレス鋼シリンダーを備えるテクスチュロメータ(TA-TX2iの名称でRheo社より販売)を使用して、ステンレス鋼シリンダーを測定速度0.1mm/sで移動させ、ワックス内に貫通深さが0.3mmとなるように貫通させて測定を行う。測定プロトコルは以下の通りである。
ワックスを、ワックスの融点+20℃に等しい温度で融解させる。融解されたワックスを、直径30mm及び深さ20mmの容器中でキャストする。ワックスを、室温(25℃)で24時間かけて再結晶化し、次いで20℃で少なくとも1時間保管してから、硬度測定を行う。硬度の値は、測定される最大圧縮強度をワックスと接触したテクスチュロメータシリンダの面積で割った値である。
炭化水素系ワックス、例えば、ビーズワックス、ラノリンワックス、イボタワックス、コメヌカワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、オーリクリーワックス、エスパルトグラスワックス、コルクファイバーワックス(cork fibre wax)、サトウキビワックス、ジャパンワックス、スマックワックス(sumach wax)、モンタンワックス、微結晶ワックス、パラフィン及びオゾケライト、ポリエチレンワックス、Fischer-Tropsch合成により得られるワックス、並びにワキシーコポリマー及びそのエステル等が使用し得る。
また例えば、直鎖状又は分枝状のC8〜C32脂肪鎖を含む動物又は植物油の触媒的水素添加によって得られるワックスも使用し得る。
これらの油の中では、例えば、水添ホホバ油、異性化ホホバ油[例えば、Desert Whale社により商品名「Iso-Jojoba-50(登録商標)」で製造又は販売されているトランス異性化部分水添ホホバ油]、水添ヒマワリ油、水添ヒマシ油、水添ヤシ油、水添ラノリン油、ビス(1,1,1-トリメチロールプロパン)テトラステアレート[「Hest 2T-4S」の名称でHeterene社より販売]、及びビス(1,1,1-トリメチロールプロパン)テトラベヘネート[「Hest 2T-4B」の名称でHeterene社より販売]を挙げることができる。
例えば、シリコーンワックス及びフッ素ワックスも使用し得る。
更に、例えば、ステアリルアルコールでエステル化したオリーブ油の水添によって得られるワックス[「Phytowax Olive 18 L 57」の名称で販売]、又はセチルアルコールでエステル化したヒマシ油の水添によって得られるワックス[「Phytowax Ricin 16L64 and 22L73」の名称でSophim社より販売]も使用し得る。そのようなワックスは、仏国特許出願FR-A-2792190に記載されている。
一実施形態において、本明細書に開示の組成物は、少なくとも1種の「粘着性(tacky)」ワックス、即ち、0.7N.s以上の粘着力(tack)と3.5MPa以下の硬度とを有するワックスを含み得る。粘着性ワックスを使用することにより、例えば、ケラチン繊維へ容易に塗布され、ケラチン繊維に良好に接着し、滑らかで均一で濃いメーキャップをもたらす化粧用組成物を得ることができる。使用される粘着性ワックスは、例えば0.7N.s〜30N.s(1N.s以上等、例えば1N.s〜20N.s、更には、2N.s以上等、例えば、2N.s〜10N.s、更には例えば2N.s〜5N.s)の範囲の粘着力を有し得る。ワックスの粘着力は、45°の角度を形成する円錐型のアクリルポリマー製スピンドルを備えるテクスチュロメータ[「TA-TX2i(登録商標)」の名称でRheo社より販売]を使用して、力の変化(圧縮力又は伸縮力)を時間の関数として20℃で測定することによって決定される。測定プロトコルは、以下の通りである。
ワックスを、ワックスの融点+10℃に等しい温度で融解する。融解されたワックスを、直径25 mm及び深さ20mmの容器に注ぐ。ワックスを室温(25℃)で24時間かけて再結晶化させ、ワックスの表面を平坦で滑らかにし、次いでワックスを、20℃で少なくとも1時間保管してから、粘着力を測定する。
テクスチュロメータスピンドルを、0.5mm/sの速度で動かし、次いで2mmの貫入深さまでワックスに貫入させる。スピンドルが2mmの深さまでワックスに貫入したら、スピンドルを更に1秒間にわたり保持させ(緩和時間に対応して)、次いで0.5mm/sの速度で引き抜く。
緩和時間の間に、力(圧縮力)は、ゼロになるまで大きく減少し、その後、スピンドルを引き出す間に、力(伸縮力)はマイナスになり、次いで再び値ゼロまで上昇する。粘着力は、力(伸縮力)のマイナスの値に対応する曲線の部分に対する時間の関数としての力の曲線の積分に相当する。粘着力の値は、N.sで表される。
使用し得る粘着性ワックスは、一般に、例えば、3.5MPa以下の硬度、例えば、0.01MPa〜3.5MPa、更には0.05MPa〜3MPa等、より更には0.1MPa〜2.5MPa等の硬度を有する。
硬度は、上記のプロトコルに従って測定される。
使用することができる粘着性ワックスには、単独で又は混合物としてのC20〜C40アルキル(ヒドロキシステアリルオキシ)ステアレート(アルキル基は20〜40個の炭素原子を含む)、例えば以下に示す次式
Figure 2021138658
(式中、mは18〜38の範囲の整数である)
のC20〜C40アルキル12-(12'-ヒドロキシステアリルオキシ)ステアレート又はそれらの化合物の混合物が挙げられる。
そのようなワックスは、例えば、「Kester Wax K 82 P(登録商標)」及び「Kester Wax K 80 P(登録商標)」の名称でKoster Keenan社により販売されている。
上述のワックスは、一般的に、例えば、45℃未満の融解開始点(starting melting point)を有する。
本明細書に開示されるとき、平均「有効」体積径D[4,3]として表したサイズ、例えば0.5〜30マイクロメートル、例えば1〜20マイクロメートル、更には5〜10マイクロメートル等の範囲のサイズの小粒子の形態で供給されるワックスを使用することもでき、この形態のワックスを、本明細書では、「マイクロワックス」として使用する。
粒子サイズは、様々な技術で測定することができ、例えば、光散乱技術(動的又は静的)、コールターカウンター法、沈降速度測定[ストークスの法則(Stoke's lax)によるサイズに関連]、及び顕微鏡による検査を挙げることができる。これらの技術により、粒子径を測定することができ、一部の技術では、粒度分布を測定することができる。
本明細書で開示される組成物中の粒子のサイズ及び粒度分布は、例えば市販の粒度計(例えば、Malvern社製のMasterSizer 2000)を使用した静的光散乱により測定される。データは、ミー散乱理論に基づいて処理される。この理論は、等方性粒子に適合するものであり、非球形粒子の場合の「有効」粒子径を決定することを可能にする。この理論は、例えば、刊行物Van de Hulst、H. C.、「Light Scattering by Small Particles」、第9及び10章、Wiley、New York、1957に記載されている。
本明細書で使用されるマイクロワックスは、以下の様式で規定される、体積D[4,3]による「有効」径の意味によって特徴付けられる:
Figure 2021138658
Viは、有効径diを有する粒子の体積である。このパラメータD[4,3]は、例えば、粒度計の技術文書に記載されている。
以下の方法でマイクロワックスから得られた希薄粒子分散体で、25℃にて測定を実施する。1)水で100倍希釈する、2)溶液を均一化する、3)溶液を18時間静置する、4)白濁した均一な上澄みを回収する。
「有効」径は、水に対する屈折率を1.33とし、粒子に対する平均屈折率を1.42とすることによって得られる。
本明細書に開示の組成物中に使用できるマイクロワックスの中でも、例えば、カルナウバマイクロワックス[例えば、「MicroCare 350(登録商標)」の名称でMicro Powders社により販売されている製品]、合成マイクロワックス[例えば、「MicroEase 114S(登録商標)」の名称でMicro Powders社から販売されている製品]、カルナウバワックスとポリエチレンワックスとの混合物を含むマイクロワックス[例えば、「Micro Care 300(登録商標)」及び「Micro Care 310(登録商標)」の名称でMicro Powders社から販売されている製品]、カルナウバワックスと合成ワックスとの混合物を含むマイクロワックス[例えば、「Micro Powders 325(登録商標)」の名称でMicro Powders社から販売されている製品]、ポリエチレンマイクロワックス[例えば、「Micropoly 200(登録商標)」、「Micropoly 220(登録商標)」、「Micropoly 220L(登録商標)」及び「Micropoly 250S(登録商標)」の名称でMicro Powders社から販売されている製品]、並びにポリテトラフルオロエチレン微細粉末[例えば、「Microslip 519(登録商標)」及び「Microslip 519L(登録商標)」の名称でMicro Powders社により販売されている製品]を挙げることができる。
ワックス(粘着性ワックスを含む)は、ワックスの水性微粒分散体の形態で存在し得る。用語「ワックスの水性微粒分散体」は、ワックス粒子のサイズが1μm以下であるワックス粒子の水性分散体を意味する。
ワックス微粒分散体は、コロイド状ワックス粒子の安定な分散体であり、例えば、「Microemulsions Theory and Practice」、L. M. Prince Ed.、Academic Press(1977) 21〜32頁に記載されている。
例えば、これらのワックス微粒分散体は、ワックスを、界面活性剤及び任意選択で一部の水の存在下で融解させ、次いで撹拌しながら熱水を徐々に添加することによって得ることができる。油中水型エマルションの中間的形成が観察されたら、次いで相反転を行い、最終的な水中油型マイクロエマルションを生成する。冷却すると、安定な固形ワックスコロイド状粒子の微粒分散体が得られる。
ワックス微粒分散体は、ワックス、界面活性剤及び水の混合物を、超音波高圧ホモジナイザー又はターボミキサー等の撹拌ツールを使用して撹拌することによって得ることもできる。
ワックス微粒分散体の粒子は、例えば、1μm未満(0.02μm〜0.99μmの範囲等)、例えば0.5μm以下(0.06μm〜0.5μmの範囲等)の平均サイズを有する。
これらの粒子は、本質的に、ワックス又はワックスの混合物からなる。しかしながら、当該粒子には、少量の油状及び/又はペースト状脂肪添加剤、界面活性剤及び/又は一般的な脂溶性添加剤/活性剤が含まれていてもよい。
ワックス又はワックスの混合物が、本明細書に開示の組成物中に、粒子の水性分散体の形態で存在する場合、粒子のサイズ、即ち、上記で定義した平均「有効」体積径D[4,3]は、例えば1μm以下、例えば0.75μm以下であり得る。
ワックス粒子は様々な形状を有していてもよい。例えば、ワックス粒子は、球状であり得る。
(d)ワックスは、無極性ワックス、より好ましくは無極性炭化水素ワックス、更により好ましくは無極性天然炭化水素ワックス、例えばビーズワックス、カルナウバワックス、コメヌカワックス、及びこれらの混合物から選択されることが好ましい。
本発明による組成物中の(d)ワックスの量は、組成物の総質量に対して、1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上でありうる。
本発明による組成物中の(d)ワックスの量は、組成物の総質量に対して、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下でありうる。
本発明による組成物中の(d)ワックスの量は、組成物の総質量に対して、1質量%から30質量%、好ましくは5質量%から25質量%、より好ましくは10質量%から20質量%であってもよい。
(第3の脂溶性膜形成ポリマー)
本発明による組成物は、(e)少なくとも1種の第3の脂溶性膜形成ポリマーを含んでもよい。2種以上の(e)第3の脂溶性膜形成ポリマーが使用される場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ここでも、用語「膜形成ポリマー」は、それ自体で又は補助的な膜形成剤の存在下で、支持体又は基質、特にケラチン物質、例えば睫毛に付着する連続膜を形成し得るポリマーを意味する。膜形成ポリマーは、カール維持特性に寄与する。
(e)第3の脂溶性膜形成ポリマーは、ビニルピロリドン(VP)コポリマーから選択される。
ビニルピロリドン(VP)コポリマーは、ビニルピロリドンとC2〜C40アルケン、例えばC3〜C20アルケンとのコポリマーであり得ることが好ましい場合がある。
本明細書で使用できるVPコポリマーの中では、例えば、VP/酢酸ビニル、VP/メタクリル酸エチル、ブチル化ポリビニルピロリドン(PVP)、VP/メタクリル酸エチル/メタクリル酸、VP/エイコセン、VP/ヘキサデセン、VP/トリアコンテン、VP/スチレン又はVP/アクリル酸/メタクリル酸ラウリルのコポリマーを挙げることができる。
本発明による組成物中の(e)第3の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、0.5質量%以上であり、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上であってもよい。
本発明による組成物中の(e)第3の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、5.0質量%以下であり、好ましくは4.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下であってもよい。
したがって、本発明による組成物中の(e)第3の脂溶性膜形成ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、0.5質量%から5.0質量%、好ましくは1.0質量%から4.0質量%、より好ましくは1.5質量%から3.0質量%である。
(繊維)
いくつかの実施形態において、本発明による組成物は、伸長効果を改善させるために、少なくとも1種の繊維を更に含み得る。本発明で有用な繊維は、剛性又は非剛性繊維から選択され得、天然又は合成繊維であり得る。天然繊維としては、これらに限定されないが、綿、絹、羊毛、及び他のケラチン繊維が挙げられる。合成繊維としては、これらに限定されないが、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、及び他のポリアミド繊維が挙げられる。いくつかの実施形態では、繊維は、ポリアミド[Nylon(登録商標)]繊維等の非剛性繊維、又はポリイミド-アミド繊維、例えばRhodia社により商標名「Kermel」及び「Kermel Tech」で販売されているもの、若しくは特にDuPont de Nemours社により名称Kevlar(登録商標)で販売されているポリ(p-フェニレンテレフタルアミド)(又はアラミド)繊維等の剛性繊維で構成され得る。
繊維は、組成物中に、一般的に、組成物の総質量の0.01質量%から10質量%の範囲(これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む)の量で存在し得る。
(充填剤)
本発明による組成物は、当業者に周知であり、化粧用組成物に一般に使用されるものから選択される充填剤を含むこともできる。充填剤は、ラメラ状又は非ラメラ状の、無機又は有機の粒子を意味すると理解すべきである。これらの成分の代表的な例としては、マイカ、シリカ、カオリン、酸化鉄、二酸化チタン、ポリアミド粉末、例えばNylon(登録商標)(Atochem社製のOrgasol)、ポリ-アラニン粉末、ポリエチレン粉末、テトラフルオロエチレンポリマー粉末、例えばTeflon(登録商標)、ラウロイルリジン、澱粉、窒化ホウ素、中空ポリマーミクロスフェア、例えば、ポリ塩化ビニリデン/アクリロニトリルのもの、例えばExpancel(登録商標)(Nobel Industrie社)、アクリル粉末、例えば、Polytrap(登録商標)(Dow Corning社)、ポリメチルメタクリレート粒子とシリコーン樹脂とのマイクロビーズ[例えば、Toshiba社製のTospearls(登録商標)]、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカミクロスフェア[Maprecos社製のSilica Beads(登録商標)]、ガラス又はセラミックのマイクロカプセル、8〜22個の炭素原子、好ましくは12〜18個の炭素原子を含有する有機カルボン酸から誘導される金属石鹸、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛、又はミリスチン酸マグネシウムが挙げられる。
充填剤は、存在する場合、一般的に、組成物の総質量の0.1質量%から25質量%、好ましくは1質量%から20質量%の範囲(これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む)の量である。
(染色物質)
本発明による組成物は、任意選択により、少なくとも1種の染色物質を含んでもよい。好適な染色物質としては、これらに限定されないが、粉末状染色物質、脂溶性染料、及び水溶性染料が挙げられる。この染色物質は、化粧用組成物中に、組成物の総質量の0.01質量%から30質量%の範囲(これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む)の濃度で存在し得る。
粉末状染色物質は、顔料及び真珠光沢剤から選択され得る。
本発明に従って使用され得る顔料は、白色、着色、無機、有機、重合性、非重合性、被覆及び非被覆の顔料から選択され得る。無機顔料の代表的な例として、二酸化チタン(任意選択で表面処理されているもの)、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物、及びフェリックブルーが挙げられる。有機顔料の代表的な例には、カーボンブラック、D&C型の顔料、並びにコチニールカーマイン、バリウム、ストロンチウム、カルシウム及びアルミニウムをベースにするレーキが挙げられる。
本発明に従って使用されうる真珠光沢剤は、白色真珠光沢性顔料、例えばチタン又はオキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカ、着色真珠光沢性顔料、例えば、酸化鉄を有するチタンマイカ、フェリックブルー又は酸化クロムを有するチタンマイカ、上記のものから選択される有機顔料を有するチタンマイカ、及びオキシ塩化ビスマスをベースとする真珠光沢性顔料から選択することができる。
本発明に従って使用できる代表的な脂溶性染料としては、スーダン赤色、DC赤色17号、DC緑色6号、β-カロテン、大豆油、スーダン茶色、DC黄色11号、DC紫色2号、DC橙色5号、アナトー及びキノリンイエローが挙げられる。
本発明に従って使用できる水溶性染料としては、ビートルートジュース、メチレンブルー、ポンソーの二ナトリウム塩、アリザリングリーンの二ナトリウム塩、キノリンイエロー、アマランスの三ナトリウム塩、タートラジンの二ナトリウム塩、ローダミンの一ナトリウム塩、フクシンの二ナトリウム塩、及びキサントフィルが挙げられる。
(その他の任意選択の添加剤)
本発明による組成物は、例えば、溶媒、ゴム、樹脂、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性増粘剤、疎水性増粘剤、分散剤、酸化防止剤、フェノキシエタノール等の保存剤、香料、UV遮蔽剤、ビタミン、保湿剤、皮膚軟化剤又はコラーゲン保護剤等の化粧活性剤、並びにこれらの混合物から選択される、化粧品分野で通常使用される他の任意の添加剤も含んでよい。
疎水性増粘剤としては、例えば、特に第4級アミン及び第3級アミンから選択される化合物で処理されたクレイである有機変性クレイを挙げることができる。挙げることができる有機変性クレイには、有機変性ベントナイト、例えばRheox社から名称Bentoneで市販されているもの、例としては、塩化(Bentone38及びBentone34)等のハロゲン化ジステアリルジメチルアンモニウムで変性されたもの、又は塩化ステアリルベンジルジメチルアンモニウム(Bentone27)で変性されたものが含まれる。
疎水性増粘剤は、グリセロールのC8〜C30脂肪酸エステル、特にグリセロールのC8〜C30脂肪酸トリエステル、例えばトリステアリン酸グリセリル(トリステアリン)、例えばアセチル化ステアリン酸グリコールとトリステアリン酸グリセリルとの混合物(United Guardian社より名称Unitwixで販売されている)から選択することができる。
疎水性増粘剤はまた、デキストリンのC8〜C30脂肪酸エステル、例えば、特にパルミチン酸デキストリン(特にChiba Flour Milling社より名称Rheopearlで販売されているもの)から選択してもよい。
本発明による組成物は、水を、組成物の総質量に対して、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下の量で、任意選択で含んでもよく、最も好ましくは水を含まなくてもよい。
言い換えれば、一実施形態において、本発明による組成物は無水である。用語「無水」は、本発明による組成物が、水を全く含まない又は水を、組成物の総質量に対して、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下の量でしか含まないことを意味する。
本発明による組成物は、少なくとも1種の界面活性剤を、組成物の総質量に対して、1質量%以下、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下の量で、任意選択で含んでもよく、最も好ましくは界面活性剤を含まなくてもよい。
言い換えれば、一実施形態において、本発明による組成物は、界面活性剤を実質的に含まない。用語「界面活性剤を実質的に含まない」は、本発明による組成物が、界面活性剤を含まない、又は少なくとも1種の界面活性剤を、組成物の総質量に対して、1質量%以下、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下の量でしか含まないことを意味する。
界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択することができる。2種以上の界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。そのため、単一のタイプの界面活性剤、又は異なるタイプの界面活性剤の組合せを使用することができる。好ましくは、本発明によれば、「界面活性剤」は、添加剤なしに、水で泡沫を形成することが可能である。
(化粧料)
本発明による組成物は、化粧用組成物、好ましくはケラチン物質用の化粧用組成物、より好ましくはケラチン繊維用の化粧用組成物、更により好ましくは睫毛用の化粧用組成物であってもよい。
本発明による組成物は、化粧用組成物、好ましくはメーキャップ化粧用組成物(特に、アイメーキャップ化粧用組成物)、より好ましくはマスカラであってもよい。
本発明による化粧用組成物は、毛髪、眉毛及び睫毛等のケラチン繊維の、美容処置、好ましくはメーキャップに使用することができる。
本発明による組成物はマスカラであることが好ましく、防水マスカラであることがより好ましい。本発明によるマスカラは、従来のクレンジング製品(クレンジングオイル等)で除去することができる。
本発明による組成物は、水、好ましくは温水、例えば30〜45℃、好ましくは35〜37℃の温度の水で、石けんを用いて又は用いずに除去できることが好ましい。
本発明による組成物は、組成物を含む少なくとも1つの区画の範囲を定める容器を含み、その容器が閉鎖部材により閉鎖される、化粧料に、詰めることができる。
容器は、好ましくは、アプリケータ、特にねじれたワイヤによって維持されるブリッスルの構成を含むブラシの形態のアプリケータが組み合わされたものである。そのようなねじれたブラシは、特に米国特許第4887622号に記載されている。アプリケータは、複数の塗布部材を含み、特に成型によって得られるコームの形態であってもよい。そのようなコームは、例えば仏国特許第2796529号に記載されている。アプリケータは、例えば仏国特許第2761959号に記載されるように、容器に一体的に取り付けられていてもよい。有利には、アプリケータは、それ自体が閉鎖部材に一体的に取り付けられているロッドに一体的に取り付けられている。
閉鎖部材は、ねじ込みによって容器に結合できる。或いは、閉鎖部材と容器との間の結合は、ねじり以外の方法、特にバヨネット機構(bayonet mechanism)を介して、又はクリック固定(click-fastening)若しくは締付け(tightening)によって達成される。用語「クリック固定」は、ある部分、特に閉鎖部材の弾性変形によって材料のビーズ又はコードを交差させ、次いで、ビーズ又はコードの交差後の前記部分が弾性的に拘束されない位置へ戻ることを含む任意のシステムを特に意味する。
容器は、少なくとも一部が熱可塑性材料で作られていることがある。挙げることができる熱可塑性材料の例には、ポリプロピレン又はポリエチレンが含まれる。
或いは、容器は、非熱可塑性材料、特にガラス又は金属(若しくは合金)で作製される。
容器は、好ましくは、容器の開口領域に配置された水切りを備える。そのような水切りにより、アプリケータ、及び可能であればアプリケータと一体的に結合し得るロッドを、拭くことができる。そのような水切りは、例えば仏国特許第2792618号に記載されている。
[調製]
本発明による組成物は、上記の必須成分と任意選択の成分とを混合して調製することができる。
例えば、本発明による組成物は、
(a)から(d)の成分及び組成物の他の任意選択の成分を、好ましくは90℃以上の温度で混合する工程を含む方法によって調製することができる。上記の任意選択の成分のいずれかと更に混合することが好ましい。
[方法及び使用]
本発明による組成物は、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛を被覆するために使用することができる。
例えば、本発明による組成物は、ケラチン繊維を被覆するための方法であって、
本発明による組成物をケラチン繊維上に塗布して、ケラチン繊維上に少なくとも1つのコーティングを形成する工程を含み、
コーティングが、水及び/又は石けんを使用してケラチン繊維から除去可能である、
方法によって使用することができる。
したがって、本発明はまた、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛をメーキャップするための美容方法であって、本発明による組成物をケラチン物質に塗布する工程を含む美容方法にも関する。
上記の美容方法は、ケラチン物質にカールを付けること、並びにケラチン物質のカールを維持すること(すなわち、カールを保たせること)、及び/又はケラチン繊維の厚みを増加させること(すなわち、ボリュームを増加させること)を目的とし得る。
本発明はまた、滲みを生じることなく、長持ちする美容効果、例えば長持ちするボリューム増量効果をもたらし、ケラチン物質からの組成物の除去性を改善又は強化するための、
(c)少なくとも1種の油と、
(d)少なくとも1種のワックスと
を含む、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛用の組成物における、
(a)ビニルエステル(コ)ポリマーから選択される少なくとも1種の第1の脂溶性膜形成ポリマーと、
(b)ポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルから選択される少なくとも1種の第2の脂溶性膜形成ポリマーと
の使用であって、
(a)第1の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して0.4質量%から3.0質量%、好ましくは0.6質量%から2.8質量%、より好ましくは0.8質量%から2.6質量%であり、
(b)第2の膜形成ポリマーの量が、組成物の総質量に対して0.2質量%から2.0質量%、好ましくは0.3質量%から1.8質量%、より好ましくは0.4質量%から1.6質量%である、
使用にも関する。
本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。以下の実施例は、本発明の分野における非限定的な例示として提示される。
(実施例1〜3及び比較例1〜4)
表1に示す実施例1〜3及び比較例1〜4の睫毛用の化粧用組成物(マスカラ)を、表1に示す成分を混合することにより調製した。表1に示す成分の量についての数値はすべて、原料の「質量%」に基づく。
Figure 2021138658
Figure 2021138658
[評価]
実施例1〜3及び比較例1〜4それぞれの化粧用組成物を、表2に示す以下の基準に従い、7名のテスターによる、ボリューム、滲みの不在性、膜の均一性及び除去性についての官能評価試験に供した。各特性を、スコア5までの段階で、すなわち、スコア1〜5で評価した。
Figure 2021138658
各試料のスコアの平均を、以下の基準に従って選別した。結果を表1に示す。
非常に良好:4.5超
良好:3.0超4.5以下
普通:3.0以下
(ボリューム)
実施例1〜3及び比較例1〜4の各組成物を手でマスカラブラシを用いて7名のテスターの睫毛に塗布した(それぞれ30ストローク)。6時間後、各組成物によってもたらされた睫毛のボリューム(睫毛繊維の厚さ)を上記の通りに評価した。結果を表1に示す。
(滲みの不在性)
実施例1〜3及び比較例1〜4の各組成物を手でマスカラブラシを用いて7名のテスターの睫毛に塗布した(それぞれ30ストローク)。6時間後、瞼下の滲みを上記の通りに評価した。結果を表1に示す。
(膜の均一性)
実施例1〜3及び比較例1〜4の各組成物を、アプリケータを用いてガラス板上に塗布し、厚さ150μmの膜を形成した。24時間後、膜の均一性を上記の通りに評価した。結果を表1に示す。
(除去性)
実施例1〜3及び比較例1〜4の各組成物を手でマスカラブラシを用いて7名のテスターの睫毛に塗布した(それぞれ30ストローク)。6時間後、睫毛をクレンジングオイルで洗い、温水ですすぎ落とした。各組成物の除去性を上記の通りに評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜3の化粧用組成物は、滲みを生じさせることのない、優れたボリューム増量及び優れた膜の均一性で表される有利な美容効果だけでなく、水による有利な除去性も示した。
一方、第1及び第2の脂溶性膜形成ポリマーを過度な量で含む比較例1の化粧用組成物は滲みを生じさせた。
第1及び第2の脂溶性膜形成ポリマーを含まない比較例2の化粧用組成物で示されたボリューム増量及び膜の均一性は低質だった。
第1の脂溶性膜形成ポリマーを含まない比較例3の化粧用組成物で示された膜の均一性は低質だった。
第2の脂溶性膜形成ポリマーを含まない比較例4の化粧用組成物で示された膜の均一性も低質だった。

Claims (15)

  1. (a)ビニルエステル(コ)ポリマーから選択される少なくとも1種の第1の脂溶性膜形成ポリマーと、
    (b)ポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルから選択される少なくとも1種の第2の脂溶性膜形成ポリマーと、
    (c)少なくとも1種の油と、
    (d)少なくとも1種のワックスと
    を含む、組成物であって、
    前記(a)第1の膜形成ポリマーの量が、前記組成物の総質量に対して0.4質量%から3.0質量%、好ましくは0.6質量%から2.8質量%、より好ましくは0.8質量%から2.6質量%であり、
    前記(b)第2の膜形成ポリマーの量が、前記組成物の総質量に対して0.2質量%から2.0質量%、好ましくは0.3質量%から1.8質量%、より好ましくは0.4質量%から1.6質量%である、
    組成物。
  2. 前記(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーが、
    (i)ビニル基がエステル基の酸素原子に直接結合し、前記エステル基が、前記エステル基のカルボニル部分の炭素原子に結合された、1〜19個の炭素原子、好ましくは8〜19個の炭素原子、より好ましくは16〜19個の炭素原子の飽和直鎖状又は分枝状炭化水素系基から選択される基を含む、少なくとも1種のビニルエステルモノマーと、
    (ii)前記(i)ビニルエステルモノマーとは異なるビニルエステル、α-オレフィン、アルキルビニルエーテル、及びアリル又はメタリルエステルから選択される少なくとも1種の他のモノマーと
    のコポリマーから選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーが、酢酸ビニル/ステアリン酸アリルである、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記(a)第1の脂溶性膜形成ポリマーが、前記組成物の総質量に対して1.0質量%から2.2質量%、好ましくは1.2質量%から2.0質量%、より好ましくは1.4質量%から1.8質量%の量で存在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーのポリビニルアルコール及び脂肪酸のポリエステルの脂肪酸が、直鎖状飽和C6〜C30、好ましくはC8〜C24、より好ましくはC10〜C18脂肪酸から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーがポリラウリン酸ビニルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記(b)第2の脂溶性膜形成ポリマーが、前記組成物の総質量に対して0.5質量%から1.5質量%、好ましくは0.7質量%から1.4質量%、より好ましくは0.9質量%から1.3質量%の量で存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記(c)油が、揮発性油、不揮発性油、及びこれらの混合物から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記(c)油が、前記組成物の総質量に対して20質量%から80質量%、好ましくは30質量%から70質量%、より好ましくは40質量%から60質量%の量で存在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記(d)ワックスが、無極性ワックス、好ましくは無極性炭化水素ワックス、より好ましくは無極性天然炭化水素ワックス、例えばビーズワックス、カルナウバワックス、コメヌカワックス、及びこれらの混合物から選択される、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記(d)ワックスが、前記組成物の総質量に対して1質量%から30質量%、好ましくは5質量%から25質量%、より好ましくは10質量%から20質量%の量で存在する、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. (e)ビニルピロリドンコポリマーから選択される少なくとも1種の第3の脂溶性膜形成ポリマーを更に含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 無水である、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 化粧用組成物、好ましくはケラチン繊維用の化粧用組成物、より好ましくは睫毛用の化粧用組成物、特にマスカラである、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、より好ましくは睫毛をメーキャップするための美容方法であって、
    請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物を前記ケラチン物質上に塗布する工程
    を含む、美容方法。
JP2020038825A 2020-03-06 2020-03-06 睫毛に好適な組成物 Pending JP2021138658A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020038825A JP2021138658A (ja) 2020-03-06 2020-03-06 睫毛に好適な組成物
MX2022009058A MX2022009058A (es) 2020-03-06 2021-02-24 Composición adecuada para pestañas.
PCT/JP2021/008030 WO2021177326A1 (en) 2020-03-06 2021-02-24 Composition suitable for eyelashes
CN202180018591.3A CN115190816A (zh) 2020-03-06 2021-02-24 适用于睫毛的组合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020038825A JP2021138658A (ja) 2020-03-06 2020-03-06 睫毛に好適な組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021138658A true JP2021138658A (ja) 2021-09-16

Family

ID=77667798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020038825A Pending JP2021138658A (ja) 2020-03-06 2020-03-06 睫毛に好適な組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021138658A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5758585B2 (ja) 水中油型乳化化粧料
JP5841163B2 (ja) まつ毛用化粧組成物
US20080171009A1 (en) Keratin fibre makeup kit
KR20070004885A (ko) 개선된 광채를 갖는 장시간 유지형 화장 조성물
JP6869942B2 (ja) 油中水型乳化化粧料
JP6030347B2 (ja) 水中油型睫用化粧料
JP2006265252A (ja) ボリュームアップ効果を与えることができるメイクアップ及び/またはケアキット
JP6526999B2 (ja) 毛髪化粧料
JP2021109830A (ja) 固形口唇化粧料
KR20130103619A (ko) 속눈썹 또는 눈썹의 메이크업용 조성물, 조합 및 방법
US20070025941A1 (en) Liquid lip gloss compositions with enhanced shine
JP2009508887A (ja) 調製品、特に、化粧用調製品、その製造方法および使用方法
JP6158552B2 (ja) 化粧料
JP6504652B2 (ja) 睫用化粧料
JP7148385B2 (ja) 水中油型睫毛用化粧料
JP6957146B2 (ja) ケラチン繊維用組成物
JP6954756B2 (ja) 油性睫用化粧料
KR20190057356A (ko) 지방산계 겔화제 및 폴리아미드를 포함하는 고체 화장료 조성물
JP2021138658A (ja) 睫毛に好適な組成物
WO2021177326A1 (en) Composition suitable for eyelashes
JP7034599B2 (ja) ケラチン繊維用組成物
JP5960477B2 (ja) 化粧料
JP2004300092A (ja) 睫用化粧料
JP6968528B2 (ja) 脂肪酸系ゲル化剤及び共ゲル化剤を含む固体化粧用組成物
JP2020070248A (ja) まつ毛に好適な組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230306