JP2021138387A - 口栓、及び口栓を備える包装容器 - Google Patents
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Abstract
Description
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂を押出成形して、キャップ部材を成形した。また、ポリエチレン樹脂を押出成形してスパウト30を成形した。キャップ部材をスパウト30に対して時計回りに回転させてキャップ部材をスパウトに取り付けた後、スコアカッターを用いて薄肉部を形成して図1に示すような口栓100を作製した。この口栓100のキャップ10の外径L0は24.77mmであった。キャップ10の側壁15の外周面に形成されたローレット13は、鋸状突起11(高さH1=0.8mm、頂部の曲率半径=0.4mm)と、山状突起12(高さH2=0.3mm、頂部の曲率半径=3mm)とで構成されていた。鋸状突起11及び山状突起12の数は、それぞれ12個であった。また、一つの山状突起12を介して隣り合う鋸状突起11の頂部11a同士を結ぶ仮想円弧の長さVL1は6.5mmであった。
実施例1と同様にして口栓を作製した。この口栓のキャップの側壁の外周面に形成されたローレットは、図9に示されるように、鋸状突起(高さH1=0.6mm、頂部の曲率半径=0.2mm)のみで構成されていた。鋸状突起の数は36個であった。
実施例1と同様にして口栓を作製した。この口栓のキャップの側壁の外周面に形成されたローレットは、比較例1と同様に、鋸状突起(高さH1=0.3mm、頂部の曲率半径=0.1mm)のみで構成されていた。鋸状突起の数は60個であった。
実施例1と同様にして口栓を作製した。この口栓のキャップの側壁の外周面に形成されたローレットは、山状突起(高さH2=0.4mm、頂部の曲率半径=0.2mm)のみで構成されていた。山状突起の数は60個であった。
図7に示すようなトルク測定装置を用い、上記実施例1及び比較例1〜3の口栓のそれぞれについて、スパウト30に対してキャップ10を相対的に反時計回りに回転させ、スパウト30からキャップ10が取り外されるまでのトルクを測定した。トルク測定装置としては、東日製作所株式会社製のデジタルトルクメータ(商品名:TME2)を用いた。測定は、スパウト30にキャップ10を取り付けた後、1日間常温で保管した後に行った。測定のn数は10とし、それぞれの測定におけるトルクの最大値を求め、その最大値の平均値を求めた。結果は表1に示すとおりであった。
上記実施例1及び比較例1〜3の口栓をそれぞれ容器本体に装着し、日本酒が収容された包装容器を作製した。このような包装容器を日常的に開封しているモニター10名(40歳代〜60歳代、男性7名、女性3名)を選定した。モニターに、包装容器に装着された実施例1及び比較例1〜3の口栓のキャップを指で把持して開封してもらい、以下の評価基準で、キャップを回転させる際の把持し易さ及び指の痛みを評価した。評価結果は表2に示すとおりであった。
5:把持し易い
4:やや把持し易い
3:どちらでもない
2:やや把持しにくい
1:把持しにくい
5:痛くない
4:殆ど痛くない
3:どちらでもない
2:やや痛い
1:痛い
(実施例2)
3Dプリンタを用いて、側壁15の外周面に、実施例1と同様のローレット13が形成されたキャップ10(外径L0:24.77mm)を作製した。ローレット13は、鋸状突起11(高さH1=0.8mm、頂部の曲率半径=0.2mm)と、山状突起12(高さH2=0.3mm、頂部の曲率半径=3mm)が円周方向に沿って交互に並んで構成されていた。鋸状突起11及び山状突起12の数は、それぞれ18個であった。また、一つの山状突起12を介して隣り合う鋸状突起11の頂部11a同士を結ぶ仮想円弧の長さVL1は4.3mmであった。
鋸状突起11の曲率半径を0.4mmとしたこと以外は、実施例2と同じ形状を有するキャップ10を作製した。
山状突起12の高さH2を、0.5mmとしたこと以外は、実施例2と同じ形状を有するキャップ10を作製した。
実施例2,3,4の指のかかり具合、及び、指触りを比較した。その結果、指のかかり具合については、いずれも有意差はなく良好な評価であった。これに対し、指触りについては、実施例2,4よりも実施例3の方が高評価であった。ただし、実施例2,4のキャップも、指の痛みは殆ど感じないという評価であった。
(実施例5)
3Dプリンタを用いて、側壁15の外周面に、実施例1と同様のローレット13が形成されたキャップ10(外径L0:24.77mm)を作製した。ローレット13は、鋸状突起11(高さH1=0.8mm、頂部の曲率半径=0.2mm)と、山状突起12(高さH2=0.3mm、頂部の曲率半径=3mm)が円周方向に沿って交互に並んで構成されていた。鋸状突起11及び山状突起12の数は、それぞれ12個であった。また、一つの山状突起12を介して隣り合う鋸状突起11の頂部11a同士を結ぶ仮想円弧の長さVL1は6.5mmであった。
実施例5と同様にして、側壁の外周面にローレットが形成されたキャップ(外径L0:24.77mm)を作製した。このキャップのローレットの鋸状突起及び山状突起のそれぞれの形状(高さ及び曲率半径)は実施例5と同一としたが、キャップの円周方向に沿って2つの鋸状突起が連続して連なるように形成した点で、実施例5のキャップとは異なっていた。すなわち、比較例4のローレットは、山状突起−鋸状突起−鋸状突起−山状突起−鋸状突起−鋸状突起・・・の順に円周方向に沿って並んで構成されていた。鋸状突起及び山状突起の数は、それぞれ24個及び12個であった。
実施例5と同様にして、側壁の外周面にローレットが形成されたキャップ(外径L0:24.77mm)を作製した。このキャップのローレットの鋸状突起及び山状突起のそれぞれの形状(高さ及び曲率半径)は、実施例5と同一としたが、キャップの円周方向に沿って2つの山状突起が連続して連なるように形成した点で、実施例5のキャップとは異なっていた。すなわち、比較例5のローレットは、鋸状突起−山状突起−山状突起−鋸状突起−山状突起−山状突起・・・の順に円周方向に沿って並んで構成されていた。鋸状突起及び山状突起の数は、それぞれ12個及び24個であった。
実施例4,比較例4,5の指のかかり具合、及び、指触りを比較した。その結果、指触りについては、いずれも有意差はなく良好な評価であった。これに対し、指のかかり具合については、比較例4,5よりも実施例4の方が明らかに優れていた。
Claims (9)
- スパウトと、前記スパウトに取り付けられたキャップと、を具備する口栓であって、
前記スパウトは、外ネジが形成された円筒状の側壁と、前記側壁の一端側にフランジと、を備え、
前記キャップは、天板と、前記天板の外周縁に接続し、内周面に前記外ネジと螺合する内ネジが形成されるとともに、外周面にローレットが形成された側壁と、を備え、
前記ローレットは、円周方向に沿って交互に並ぶように、鋸状突起と、前記鋸状突起よりも小さい高さを有する山状突起と、で構成され、
前記鋸状突起の頂部は、前記キャップを前記スパウトから取り外す際の前記スパウトに対する前記キャップの相対的な回転方向でみたときに、下流側に隣接する前記山状突起よりも上流側に隣接する前記山状突起の方に寄っている、口栓。 - 前記スパウトに対して前記キャップを相対的に回転させて前記スパウトから前記キャップを取り外すまでのトルクの最大値が25〜75cN・mである、請求項1に記載の口栓。
- 前記鋸状突起の頂部の曲率半径が0.1〜0.9mmであり、前記山状突起の頂部の曲率半径が1〜5mmである、請求項1又は2に記載の口栓。
- 互いに隣り合う前記鋸状突起と前記山状突起との間の谷底を通る仮想円弧を基準としたときに、
前記鋸状突起の高さが0.3〜1.5mmであり、
前記山状突起の高さが0.1〜0.6mmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の口栓。 - 前記キャップの外径が20〜30mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の口栓。
- 一つの前記山状突起を介して隣り合う前記鋸状突起の頂部同士を結ぶ仮想円弧の長さが、2〜10mmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の口栓。
- 前記キャップの前記側壁の一端に接続され、前記側壁と前記フランジとの間において前記キャップを前記スパウトに固定する円筒状のバンド部を備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の口栓。
- 前記バンド部は、前記天板に向かうように傾斜するフック部を有し、
前記フック部は、前記スパウトの前記側壁に設けられた突起に当接することによって、前記キャップが前記スパウトに対して相対的に離間することを規制する、請求項7に記載の口栓。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載された口栓と当該口栓が取り付けられる容器本体とを備える包装容器。
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