JP2021138331A - パッセンジャーステップ車 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、船舶の乗下船用のパッセンジャーステップ車として、岸壁と船舶との間にスロープを架け渡す乗下船装置と、車椅子の利用者を乗下船させる際に利用される昇降装置とをそれぞれ別体で移動可能に設け、かつ、乗下船時のみ、乗下船装置と昇降装置とを連結一体化させるように構成したものが知られている(特許文献2)。
従って、パッセンジャーステップ車の長手方向の長さと短手方向の長さとの比、つまり、アスペクト比を小さくすることができるため、搭乗者が乗降するときの安定度および移動するときの安定度を高めることができるパッセンジャーステップ車を提供することができる。
以下の説明では、航空機の搭乗口に接続する側を正面とし、その反対側を背面とする。また、パッセンジャーステップ車を正面から見て右側を右方とし、左側を左方とする。また、正面から見て背面方向を後方とし、背面から見て正面方向を前方とする。
[パッセンジャーステップ車の主要構造]
本実施形態のパッセンジャーステップ車1は、ハウジング1Aと、航空機200(図8)の搭乗者P(図6,図7)が下階30と上階40(図2,図4)との間を昇降するための階段10と、搭乗者Pを下階30と上階40との間で昇降させるためのエレベータ20と、階段10およびエレベータ20が搭載された車台2とを備えている。
ハウジング1Aは、平面視、略矩形の箱状に形成されており、車台2の上に搭載されている。ハウジング1Aは、天井7(図2,図4)によって下階30と上階40とに区分されている。階段10およびエレベータ20は、ハウジング1Aの内側に配置されており、かつ、ハウジング1Aによって支持されている(図5)。
パッセンジャーステップ車1の寸法の一例は、全長約9.2m、全幅約3.7m、全高約5.3mである。また、パッセンジャーステップ車1の重量の一例は、約8トンである。
従って、パッセンジャーステップ車1の長手方向の長さと短手方向の長さとの比、つまり、アスペクト比を小さくすることができるため、パッセンジャーステップ車1の移動時の安定度と、搭乗者Pが乗降するときの安定度とを高めることができる。
また、パッセンジャーステップ車1の全長L1が短くなるため、パッセンジャーステップ車1の周辺で行う空港地上支援業務(グランドハンドリング)に支障を来す面積を大幅に削減することができる。これにより、空港地上支援業務の安全性を高めることができ、かつ、作業効率を高めることができる。
第2階段14は、搭乗者Pが踊り場13(図5)と上階40との間を昇降するための階段であり、下階30に配置されている。踊り場13は、下階30のうち、第1階段11の最上段と第2階段14の最下段との連絡部分であって、階段10が屈曲した部分15(図5)に設けられており、平坦に形成されている。搭乗者Pが踊り場13と上階40との間を昇降するための第2階段昇降口45(図5)は、第2階段14の最上段に配置されている。このように、階段10の屈曲した部分15に踊り場13が設けられているため、搭乗者Pや手荷物が第2階段14から転がり落ちた場合であっても、搭乗者Pや手荷物を踊り場で制止し、第1階段11まで転がり落ちないようにすることができるので、安全性を高めることができる。
搭乗者Pが階段10を昇降する際に使用する手摺り12は、第1階段11および第2階段14の両側に沿って設けられている。
エレベータ20は、カゴ21(図5)と、カゴ21を昇降させるための昇降装置22と、カゴ21の昇降通路を形成するエレベータシャフト23と、下階30に設けられた下階側扉24(図7)と、上階40に設けられた上階側扉25(図3)とを備えている。本実施形態では、昇降装置22は、ラック&ピニオン方式である。また、下階側扉24および上階側扉25は、それぞれ観音開きの扉であり、それぞれ手動で開閉する。
カゴ21は、平面視矩形に形成されており、車椅子W(図6,図7)に乗った搭乗者Pおよび介助者H2名の計3名が乗車可能である。エレベータシャフト23は、平面視矩形に形成されており、その後方左角部が、階段10の屈曲した部分15に嵌合している(図5)。
上階40には、エレベータ20に上階40で乗降するための上階乗降場44(図5,図6)が配置されている。上階乗降場44は平坦に形成されており、エレベータ20のカゴ21との段差が無い。下階乗降場34(図4,図7)は、上階乗降場44(図5,図6)の直下に配置されており、上階乗降場44が下階乗降場34の屋根の役割をしている。これにより、雨天時に、エレベータ20に下階乗降場34で乗降する搭乗者Pおよび介助者Hが雨に濡れるおそれがない。
上階40の前面には、搭乗者Pが乗降フロア46と搭乗口201(図8)との間で乗降するための開口部47(図6,図7)が開口形成されている。また、パッセンジャーステップ車1は、パッセンジャーステップ車1を搭乗口201に接続したときに、乗降フロア46が搭乗口201の開口部の下端と同じ高さとなるように構成されている。これにより、乗降フロア46から搭乗口201を経て航空機200の内部に進む経路上に段差が無くなるため、搭乗者Pがつまずくおそれが少なくなり、車椅子Wに乗った搭乗者Pもスムーズに移動することができる。
また、図2,4,6,7に示すように、車台2の前方および後方の各両端には、アウトリガー96がそれぞれ設けられている。各アウトリガー96を構成する各ピストンは、パッセンジャーステップ車1を搭乗口201に接続したときに伸長して接地され、これにより、パッセンジャーステップ車1が安定する。
ハウジング1Aは、下階30の骨格を形成する複数の支柱91と、上階40の骨格を形成する複数の支柱92とを備えている。また、ハウジング1Aは、下階30の正面に配置された下階正面壁36(図3,図6)と、下階30の右側面に配置された下階右側壁31(図4)と、下階30の左側面に配置された下階左側壁32(図2)と、下階30の背面に配置された下階背面壁33(図1)とを備えている。また、ハウジング1Aは、上階40の背面に配置された上階背面壁43(図1)と、上階40の右側面に配置された上階右側壁41(図4)と、上階40の左側面に配置された上階左側壁42(図2)とを備えている。
以下、下階30に配置された各壁に共通する説明を行う場合は、下階壁と略し、上階40の配置された各壁に共通する説明を行う場合は、上階壁と略す。
また、天井7は、下階30の天井の役割をしており、かつ、上階40の床の役割をしている。天井7の前端は、下階30よりも前方へ突出した突出部7a(図2,図4)を有する。この突出部7aの上面が乗降フロア46(図5〜図7)に設定されている。さらに、ハウジング1Aは、天井7の突出部7a、つまり、乗降フロア46を下階正面壁36に支持するための複数の支持部材90(図6,図7)を備えている。各支持部材90は、それぞれ突出部7aの下面前端寄りと、下階正面壁36とを接続している。
クラッチレバー51(図2)を操作し、駆動部50と駆動輪3,4との連結状態を解除し、駆動輪3,4を走行フリーの状態にする。続いて、牽引車のフック(図示せず)を係止部73に係止し、牽引車によってパッセンジャーステップ車1を航空機200の搭乗口201(図8)の近傍まで牽引する。このとき、開口部47(図6,図7)が搭乗口201と対向するようにパッセンジャーステップ車1を牽引する。続いて、クラッチレバー51を操作し、駆動部50と駆動輪3,4とを連結状態にする。続いて、牽引車のフックを係止部73から外し、パッセンジャーステップ車1の操縦者は、牽引部72を上方に回動し、操縦部74の所定のスイッチを操作し、乗降フロア46の前端46aが搭乗口201の開口部の下端と接触するようにパッセンジャーステップ車1を移動させる。続いて、ジャバラゲート80を伸長させ、搭乗口201に被せる。続いて、各アウトリガー96を作動させ、各アウトリガー96の各ピストンを接地させることにより、パッセンジャーステップ車1を安定化させる。
また、図7に示すように、車椅子Wに乗った搭乗者Pは、介助者Hに車椅子Wを押してもらい、地上からスロープS3を使って下階乗降場34に入り、エレベータ20の下階側扉24の側方に配置された上階ボタン(例えば、上向きの矢印が表示されたボタン:図示せず)を押す。続いて、搭乗者Pおよび介助者Hは、開いた下階側扉24からカゴ21(図5)に乗り、搭乗者Pまたは介助者Hは、カゴ21の内部に設けられた操作パネルの上階ボタン(例えば、上向きの矢印が表示されたボタン:図示せず)を押し、カゴ21を上階40まで上昇させる。そして、搭乗者Pおよび介助者Hは、開いた上階側扉25(図3)から上階乗降場44に出て乗降フロア46へ移動する。ここで、介助者Hは、車椅子Wを押しながら搭乗者Pと一緒に搭乗口201から航空機200に搭乗する。あるいは、搭乗者Pは、車椅子Wを降り、介助者Hまたは係員に介助されながら搭乗口201から航空機200に搭乗する。このように、車椅子Wを使う搭乗者Pは、エレベータ20を使って上階40まで昇れば、平坦な乗降フロア46から搭乗口201に移動することができるため、労力が少なくて済み、非常に便利である。
また、車椅子Wに乗った搭乗者Pは、介助者Hまたは係員と共に搭乗口201から乗降フロア46に出て、上階乗降場44へ移動する。続いて、車椅子Wに乗った搭乗者Pまたは介助者Hは、上階側扉25の側方に配置された下階ボタンを押し、開いた上階側扉25からカゴ21に乗り、下階ボタン(図示せず)を押し、カゴ21を下階30まで下降させる。そして、搭乗者Pおよび介助者Hは、開いた下階側扉24(図3)から下階乗降場34に出て、スロープS3を使って地上に降りる。このように、車椅子Wを使う搭乗者Pは、エレベータ20を使って下階30まで降りれば、平坦な下階乗降場34から地上へ移動することができるため、労力が少なくて済み、非常に便利である。
(1)上述した実施形態のパッセンジャーステップ車1によれば、階段10が途中で屈曲しているため、途中で屈曲していない従来の直線状の階段よりも、階段の長手方向の長さを短くすることができる。
従って、パッセンジャーステップ車1の長手方向の長さと短手方向の長さとの比、つまり、アスペクト比を小さくすることができるため、搭乗者Pが乗降するときの安定度および移動するときの安定度を高めることができるパッセンジャーステップ車を提供することができる。
特に、階段10は途中で略直角に屈曲しているため、直角を超える角度で屈曲した階段と比較すると、パッセンジャーステップ車をより一層小型化することができる。また、階段10とエレベータ20との重量バランスをより一層良くすることができる。
(1)下階および上階は相対的な意味であり、本発明のパッセンジャーステップ車1は、下階30が地上階の他、地上よりも高い位置または低い位置である場合にも適用することができる。また、本発明のパッセンジャーステップ車1は、上階40が2階よりも高い位置である場合にも適用することができる。
(2)キャスター付きの荷物を転がして移動させるためのスロープを、第1階段11および第2階段14の一部にそれぞれ設けることもできる。
(4)第1階段乗降口35および下階乗降場34は、パッセンジャーステップ車1を正面から見て左側に設けることもできる。
2 車台
3,4 駆動輪
5,6 従動輪
7 天井
8 屋根
9 屋根
10 階段
11 第1階段
12 手摺り
13 踊り場
14 第2階段
15 屈曲した部分
20 エレベータ
21 カゴ
22 昇降装置
23 エレベータシャフト
24 下階側扉
25 上階側扉
30 下階
31 下階右側壁
32 下階左側壁
33 下階背面壁
34 下階乗降場
35 第1階段乗降口
36 下階正面壁
40 上階
41 上階右側壁
42 上階左側壁
43 上階背面壁
43a〜43z 窓
44 上階乗降場
45 第2階段乗降口
46 乗降フロア
46a 前端
50 駆動部
51 クラッチレバー
60 主配電盤
61 エレベータ用配電盤
62 発電機
70 トーバー
71 回動軸
72 牽引部
73 係止部
74 操縦部
75 基部
80 ジャバラゲート
81 フレーム
82 シート
90 支持部材
91 支柱
92 支柱
93 庇
94 庇
95 報知灯
96 アウトリガー
100 従来のパッセンジャーステップ車
200 航空機
201 搭乗口
H 介助者
P 搭乗者
W 車椅子
Claims (5)
- 航空機の搭乗者が下階と上階との間を昇降するための階段が、移動可能な車台上に搭載されたパッセンジャーステップ車であって、
前記搭乗者を前記下階と上階との間で昇降させるためのエレベータが前記車台上に備えられており、
前記階段は、前記階段を昇降する前記搭乗者の昇降方向を変えるために途中で屈曲しており、
前記エレベータの少なくとも一部が、前記階段の屈曲した部分の内側に配置されていることを特徴とするパッセンジャーステップ車。 - 前記階段は前記途中で略直角に屈曲していることを特徴とする請求項1に記載のパッセンジャーステップ車。
- 前記屈曲した部分に踊り場が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパッセンジャーステップ車。
- 前記エレベータに前記下階で乗降するための下階乗降場と、
前記エレベータに前記上階で乗降するための上階乗降場と、を備えており、
前記下階乗降場が前記上階乗降場の直下に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のパッセンジャーステップ車。 - 少なくとも前記エレベータを昇降させるためのモータと、
少なくとも前記モータに電源を供給する発電機と、を備えており、
少なくとも前記発電機は、少なくとも前記エレベータに対するカウンターウエイトであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のパッセンジャーステップ車。
Priority Applications (1)
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JP2020039864A JP6782376B1 (ja) | 2020-03-09 | 2020-03-09 | パッセンジャーステップ車 |
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JP2020039864A Active JP6782376B1 (ja) | 2020-03-09 | 2020-03-09 | パッセンジャーステップ車 |
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-
2020
- 2020-03-09 JP JP2020039864A patent/JP6782376B1/ja active Active
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