JP2021136613A - 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ - Google Patents
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Abstract
【課題】電気機械結合係数を向上させることが可能な圧電薄膜共振器を提供する。【解決手段】圧電薄膜共振器は、基板10と、基板10上に空隙30を介して設けられた下部電極12と、下部電極12上に設けられた圧電膜14と、圧電膜14上に設けられ、空隙30および下部電極12と平面視において重なる領域で規定される共振領域50を形成するように設けられた上部電極16と、共振領域50の外周60の一部で下部電極12、圧電膜14および上部電極16を含む積層膜18を支持し、共振領域50の外周60における長さ(μm)の合計を共振領域50の面積(μm2)で除した値が0.05μm−1以下である支持部20a、20bと、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサに関する。
携帯電話等の無線端末の高周波回路用に圧電薄膜共振器を有するフィルタやマルチプレクサが用いられている。圧電薄膜共振器は、下部電極、圧電膜および上部電極が積層された積層膜を有している。圧電膜の少なくとも一部を挟み下部電極と上部電極とが対向する領域は弾性波が振動する共振領域である。電気機械結合係数を向上させるために圧電膜に圧電性を向上させるための元素を添加することが知られている(例えば特許文献1および2)。
特許文献1および2のように、圧電膜に元素を添加すると電気機械結合係数は向上するがQ値が低下してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、電気機械結合係数を向上させることを目的とする。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、安定な特性を得ることを目的とする。
本発明は、基板と、前記基板上に空隙を介して設けられた下部電極と、前記下部電極上に設けられた圧電膜と、前記圧電膜上に設けられ、前記空隙および前記下部電極と平面視において重なる領域で規定される共振領域を形成するように設けられた上部電極と、前記共振領域の外周の一部で前記下部電極、前記圧電膜および前記上部電極を含む積層膜を支持し、前記共振領域の外周における長さ(μm)の合計を前記共振領域の面積(μm2)で除した値が0.05μm−1以下である支持部と、を備える圧電薄膜共振器である。
上記構成において、前記共振領域の外周における長さ(μm)の合計を前記共振領域の面積(μm2)で除した値は0.023μm−1以下である構成とすることができる。
上記構成において、前記支持部は、前記下部電極および前記圧電膜の少なくとも一方を含む構成とすることができる。
上記構成において、前記支持部は、前記共振領域の外周のうち前記共振領域から前記下部電極が引き出される第1部分および前記共振領域の外周のうち前記共振領域から前記上部電極が引き出される第2部分にのみに設けられている構成とすることができる。
上記構成において、前記共振領域の平面形状は略長方形状であり、前記支持部は、前記共振領域の外周のうち前記略長方形状の対向する2辺においてのみ前記積層膜を支持する構成とすることができる。
上記構成において、前記共振領域の中央領域に設けられておらず、前記共振領域の外周に沿った前記共振領域内の外周領域のうち少なくとも前記支持部が設けられた外周領域において、前記下部電極と前記上部電極との間に設けられた挿入膜を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記挿入膜は、前記共振領域の外周に沿った外周領域のうち前記支持部が設けられた外周領域のみに設けられている構成とすることができる。
上記構成において、前記共振領域の中央領域における前記圧電膜上または下に設けられ、前記共振領域の外周に沿った前記共振領域内の外周領域のうち前記支持部が設けられた外周領域以外の外周領域に設けられた付加膜を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記付加膜は、前記共振領域の外周に沿った外周領域のうち前記支持部が設けられた外周領域のみに設けられている構成とすることができる。
上記構成において、前記共振領域の外周に沿った外周領域のうち少なくとも前記支持部が設けられた外周領域以外の外周領域における前記圧電膜上または下に設けられ、前記共振領域の中央領域以外の共振領域に設けられた付加膜を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記付加膜は、前記共振領域の外周に沿った外周領域のうち前記支持部が設けられた外周領域以外の外周領域のみに設けられている構成とすることができる。
本発明は、上記圧電薄膜共振器を含むフィルタである。
本発明は、上記フィルタを含むマルチプレクサである。
本発明によれば、電気機械結合係数を向上させることを目的とする。
以下、図面を参照し実施例について説明する。
図1(a)は、実施例1に係る圧電薄膜共振器の平面図、図1(b)および図1(c)は、それぞれ図1(a)のA−A断面図およびB−B断面図である。図1(a)は、主に基板10(実線)、下部電極12(破線)、圧電膜14、上部電極16(実線)および共振領域50(ハッチング)を図示している。基板10の法線方向をZ軸、共振領域50から下部電極12が引き出される方向をX方向、基板10の平面方向のうちX方向に直交する方向をY方向とする。
図1(a)から図1(c)に示すように、基板10上に、下部電極12が設けられている。基板10の平坦主面と下部電極12との間にアーチ状の膨らみを有する空隙30が形成されている。アーチ状(またはブリッジ状)とは、例えば共振領域50の中央では空隙30の上面が高く、共振領域50の端部では空隙30の上面が低くなるような形状である。基板10は例えばシリコン(Si)基板である。下部電極12は下層12aと上層12bとを含んでいる。下層12aおよび上層12bは例えばそれぞれクロム(Cr)膜およびルテニウム(Ru)膜である。
下部電極12上に、圧電膜14が設けられている。圧電膜14は、例えばC軸配向性を有する窒化アルミニウムを主成分とする。圧電膜14の一部を挟み下部電極12と平面視において重なるように圧電膜14上に上部電極16が設けられている。上部電極16は下層16aおよび上層16bを含んでいる。下層16aおよび上層16bは例えばそれぞれルテニウム膜およびクロム膜である。積層膜18は、下部電極12、圧電膜14および上部電極16を含む。下部電極12は共振領域50から+X方向に引き出され、上部電極16は共振領域50から−X方向に引き出される。
共振領域50は、空隙30、下部電極12および上部電極16が平面視において重なる領域で規定される。下部電極12と上部電極16との間に高周波信号を印加することにより、共振領域50における積層膜18に弾性波が励振する。弾性波の波長は積層膜18の厚さの略2倍である。励振される弾性波は例えば厚み縦振動モードの弾性波である。
共振領域50の平面形状は略長方形状である。略長方形状とは、共振領域50の外周60のうち少なくとも一つの辺の一部が製造誤差程度の曲率を有してもよい、および/または外周60のうち隣り合う2つの辺のなす角度が90°から製造誤差程度のずれがあってもよいことを指す。共振領域50の外周60のうち、下部電極12が引き出される外周60aおよび上部電極16が引き出される外周60bは略長方形状の対向する2つの辺に対応し、Y方向に延伸する。共振領域50の外周60のうち外周60aおよび60b以外の外周60cおよび60dは、対向する2つの辺以外の辺に対応し、X方向に延伸する。
共振領域50内の積層膜18は、外周60aおよび60bにおいてそれぞれ支持部20aおよび20bにより基板10に支持されている。共振領域50内の積層膜18は、外周60cおよび60dにおいて基板10に支持されていない。すなわち、共振領域50内の積層膜18は、共振領域50の外周60のうち一部の外周60aおよび60bにのみ支持されている。支持部20aおよび20bにより、共振領域50の積層膜18は、基板10に対し空隙30を隔て浮かされた状態となる。
外周60aおよび60bにおいて、共振領域50の外周と空隙30の外周とは製造誤差程度に略一致する。圧電膜14の外周と上部電極16の外周とは製造誤差程度に略一致する。圧電膜14の+X方向の外周は共振領域50の外周60aに製造誤差程度に略一致する。
上部電極16を覆うように周波数調整膜24として酸化シリコン膜が形成されている。周波数調整膜24はパッシベーション膜として機能してもよい。
基板10としては、シリコン基板以外にサファイア基板、アルミナ基板、スピネル基板、石英基板、水晶基板、ガラス基板、セラミック基板またはGaAs基板等を用いることができる。下部電極12、上部電極16としては、ルテニウムおよびクロム以外にもアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)またはイリジウム(Ir)等の単層膜またはこれらの積層膜を用いることができる。例えば、上部電極16の下層16aをルテニウム、上層16bを、モリブデンとしてもよい。
圧電膜14は、窒化アルミニウム以外にも、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ガリウム(GaN)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PbTiO3)等を用いることができる。また、例えば、圧電膜14は、窒化アルミニウムを主成分とし、共振特性の向上または圧電性の向上のため他の元素を含んでもよい。例えば、添加元素として、スカンジウム(Sc)、2族元素もしくは12族元素と4族元素との2つの元素、または2族元素もしくは12族元素と5族元素との2つの元素を用いることにより、圧電膜14の圧電性が向上する。このため、圧電薄膜共振器の実効的電気機械結合係数を向上できる。2族元素は、例えばカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)であり、12族元素は例えば亜鉛(Zn)である。4族元素は、例えばチタン、ジルコニウム(Zr)またはハフニウム(Hf)である。5族元素は、例えばタンタル、ニオブ(Nb)またはバナジウム(V)である。さらに、圧電膜14は、窒化アルミニウムを主成分とし、ボロン(B)を含んでもよい。
周波数調整膜24は、酸化シリコン膜以外に窒化シリコン膜、窒化アルミニウム膜、酸化金属膜または窒化金属膜を用いることができる。
[実施例1の製造方法]
図2(a)から図3(c)は、実施例1に係る圧電薄膜共振器の製造方法を示す平面図である。図2(b)では、下部電極12をハッチングで図示し、図2(c)から図3(c)では、上部電極16をハッチングで図示している。
図2(a)から図3(c)は、実施例1に係る圧電薄膜共振器の製造方法を示す平面図である。図2(b)では、下部電極12をハッチングで図示し、図2(c)から図3(c)では、上部電極16をハッチングで図示している。
図2(a)に示すように、基板10上に犠牲層38を例えばスパッタリング法、真空蒸着法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用い成膜する。犠牲層38は、例えば厚さが10nmから100nmの酸化マグネシウム(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)、ゲルマニウム(Ge)または酸化シリコン(SiO2)等である。その後、犠牲層38を、フォトリソグラフィ法およびエッチング法を用い所望の形状にパターニングする。犠牲層38は共振領域となる領域50aに対し、±X方向おいて略一致し、±Y方向において大きく形成する。
図2(b)に示すように、犠牲層38および基板10上に下部電極12を例えばスパッタリング法、真空蒸着法またはCVD法を用い成膜する。その後、下部電極12を、フォトリソグラフィ法およびエッチング法(例えばイオンミリング法)を用い所望の形状にパターニングする。下部電極12は、リフトオフ法により形成してもよい。下部電極12は犠牲層38に対し、−X方向において略一致し、+X方向において大きく、±Y方向において小さく形成する。
図2(c)に示すように、下部電極12、犠牲層38および基板10上に圧電膜14を、例えばスパッタリング法または真空蒸着法を用い成膜する。圧電膜14上に上部電極16を、例えばスパッタリング法、真空蒸着法またはCVD法を用い成膜する。
図3(a)に示すように、上部電極16、圧電膜14および下部電極12に開口34を形成する。開口34は、例えばフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて形成する。例えば、上部電極16をイオンミリング法を用い、圧電膜14をRIE(Reactive Ion Etching)法を用い、下部電極12をイオンミリング法を用いエッチングする。開口34により、共振領域となる領域50aの±Y方向の外周が画定される。
図3(b)に示すように、開口34以外の上部電極16および圧電膜14を、例えばフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いパターニングする。例えば、上部電極16をイオンミリング法を用い、圧電膜14をRIE法を用いエッチングする。
図3(c)に示すように、犠牲層38をエッチングする媒体(エッチング液)を用い犠牲層38を除去する。エッチングする媒体は犠牲層38以外の基板10および積層膜18をエッチングしない媒体であることが好ましい。積層膜18の応力を圧縮応力に設定する。これにより、犠牲層38が除去されると下部電極12と基板10との間にアーチ状の膨らみを有する空隙30が形成される。以上により、図1(a)から図1(c)に示した圧電薄膜共振器が製造される。
[シミュレーション]
共振領域50の面積に対する支持部20aおよび20bの幅に対する実効的電気機械結合係数keff 2をシミュレーションした。シミュレーションは2次元モデルを用いた。
共振領域50の面積に対する支持部20aおよび20bの幅に対する実効的電気機械結合係数keff 2をシミュレーションした。シミュレーションは2次元モデルを用いた。
図4は、シミュレーションに用いたモデルの2次元図である。図4に示すように、空隙30は基板10の開口とし、共振領域50内における下部電極12、圧電膜14および上部電極16は平坦とした。下部電極12および上部電極16上に電極パッドとして金属層22が設けられている。共振領域50のX方向の長さをL、Y方向の幅をW(図6(a)参照)とした。図4を用いた2次元モデルでは共振領域50の±Y方向端では積層膜18は基板10に支持されない。このため、実施例1に近い構造となる。
シミュレーションでは、下部電極12と上部電極16との間に振幅が1Vの交流電圧を印加し、アドミッタンスの周波数依存を算出した。アドミッタンスの周波数依存をmBVD(modified Butterworth-Van Dyke)モデルを用いフィティングし実効的電気機械結合係数keff 2を算出した。シミュレーションは、3つのサンプルA、BおよびCについて行った。
表1に示すように、サンプルA、BおよびCは、周波数帯域として、それぞれ2.0GHz帯、3.5GHz帯および5.0GHz帯を想定したサンプルである。共振領域50の面積Sは、インピーダンスを50Ωとするための面積であり、周波数帯域が高くなると面積Sは小さくなる。
各サンプルとも周波数調整膜24、上部電極16の上層16bおよび下層16a、圧電膜14、下部電極12の上層12bおよび下層12a並びに基板10は、それぞれ酸化シリコン、クロム、ルテニウム、窒化アルミニウム、ルテニウム、クロムおよびシリコンである。周波数帯域が高くなると波長が短くなるため、各層の厚さは薄くなる。
図5(a)から図5(c)は、シミュレーション結果を示す図である。図5(a)および図5(b)は、共振領域50の長さL/幅Wに対する実効的電気機械結合係数keff 2を示す図であり、図5(c)は、2×共振領域50の幅W/面積Sに対する実効的電気機械結合係数keff 2を示す図である。
図5(a)および図5(b)に示すように、サンプルA、BおよびCともL/Wが小さくなるとkeff 2が小さくなる。図5(c)に示すように、2W/Sが大きくなるとkeff 2が小さくなる。
図6(a)は、実施例1における共振領域の平面図である。まず、2W/Sが大きくなるとkeff 2が小さくなる理由について考察する。図6(a)に示すように、共振領域50の外周のうち共振領域50から下部電極12が引き出される外周60aおよび上部電極16が引き出される外周60bにおいて共振領域50の積層膜18(図1(a)から図1(c)参照)が支持されており、外周60cおよび60dでは積層膜18は支持されていない。このとき、共振領域50における外周60aおよび60bから一定の長さRの領域62が弾性波の振動が抑制される領域62と仮定する。
共振領域50の面積はS=L×Wである。共振領域50のうち信号が抑制される領域62の面積はS´=2×R×Wである。共振領域50の面積に対する振動が抑制される面積の割合はS´/S=R×(2×W/S)となる。このように、振動が抑制される割合は2×W/Sに比例する。これは、図5(c)において、keff 2が2W/Sに対し直線的に低下することと一致する。
上記考察は共振領域50の平面形状が略長方形状以外の場合にも成り立つと考えられる。そこで、共振領域50の外周60のうち基板10に支持された外周の長さをDとすると、振動が抑制される割合はD/Sに比例すると考えられる。
比較例1として共振領域50の外周は全て支持されている場合を考える。図6(b)および図6(c)は、それぞれ実施例1および比較例1における共振領域の平面図である。共振領域50の外周60のうち基板10に支持された外周を太線でしめす。図6(b)に示すように、実施例1では、外周60aおよび60bが基板10(図1(a)から図1(c)参照)に支持され、外周60cおよび60dは基板10に支持されていない。外周60のうち基板10に支持された外周60aおよび60bの長さD/共振領域50の面積Sは2W/Sとなる。
図6(c)に示すように、比較例1では外周60の全てが基板10(図1(a)から図1(c)参照)に支持されている。外周60の長さD/共振領域50の面積Sが最も小さくなるのは共振領域50の平面形状が真円のときである。
そこで、比較例1として、サンプルAおよびCについて、表1の面積Sを用い、共振領域50が真円としたときのD/Sを算出した。
共振領域50が真円のサンプルAおよびCでは、D/Sはそれぞれ0.024μm−1および0.061μm−1である。図5(c)より、サンプルAおよびCについてD/Sがそれぞれ0.024μm−1および0.061μm−1のときの実効的電気機械結合係数keff 2を求めると、それぞれ7.15%および6.78%となる。
このように、比較例1では、サンプルCはサンプルAより共振領域50の面積Sが小さくなるため、D/Sが大きくなり、keff 2が小さくなる。比較例1では、インピーダンスを同じとすると、周波数帯域が高いサンプルCは、周波数帯域の低いサンプルAよりkeff 2が小さくなってしまう。
実施例1において、サンプルCのkeff 2が7.15%となるD/Sを図6(c)より求めると、D/Sは0.023μm−1である。面積Sが3361μm2のとき、D/S=0.023μm−1とするためには、W=39μmおよびL=86μmとすればよい。このように、実施例1では、周波数帯域が高くなり、共振領域50の面積Sが小さくなってもkeff 2の低下を抑制できる。
[実施例1の変形例1]
図7(a)は、実施例1の変形例1に係る圧電薄膜共振器の共振領域の平面図、図7(b)は、実施例1の変形例1に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図7(a)は共振領域50内の挿入膜28を示す。
図7(a)は、実施例1の変形例1に係る圧電薄膜共振器の共振領域の平面図、図7(b)は、実施例1の変形例1に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図7(a)は共振領域50内の挿入膜28を示す。
図7(a)および図7(b)に示すように、圧電膜14は下部電極12上に設けられた下部圧電膜14aと下部圧電膜14a上に設けられた上部圧電膜14bとを有する。下部圧電膜14aと上部圧電膜14bとの間に挿入膜28が設けられている。挿入膜28は、共振領域50の外周のうち支持部20aおよび20bが設けられた外周60aおよび60bに沿った外周領域52に設けられ、共振領域50の中央領域54に設けられていない。挿入膜28は、外周60cおよび60dに沿った領域には設けられていない。その他の構成は実施例1と同じであり、説明を省略する。
挿入膜28は、圧電膜14よりヤング率および/または音響インピーダンスが小さい材料が好ましく、例えば酸化シリコン膜であり、例えば、アルミニウム、金、銅、チタン、白金、タンタルまたはクロム等の単層膜またはこれらの積層膜である。
共振領域50の外周60aおよび60bにおける外周領域52に挿入膜28を設けることで、共振領域50内から共振領域50外に圧電膜14を伝搬する弾性波が漏洩することを抑制できる。これにより、Q値の低下を抑制できる。共振領域の外周60cおよび60dでは積層膜18の側面は空隙に露出している。よって、外周60cおよび60dにおいて共振領域50内から外へ漏洩する弾性波はほとんどない。よって、外周60aおよび60bに沿った挿入膜28は設けなくてもよい。
共振領域50内の挿入膜28を設ける面積が大きくなるとkeff 2が小さくなる。よって、外周60aおよび60bに挿入膜28を設け、外周60cおよび60dに設けないことが好ましい。これにより、keff 2およびQ値を向上できる。
挿入膜28は、下部電極12と上部電極16との間に設けられていればよい。例えば下部電極12と圧電膜14との間または圧電膜14と上部電極16との間に挿入膜28を設けることができる。
図8(a)は、実施例1の変形例1に係る圧電薄膜共振器の共振領域の平面図、図8(b)は、実施例1の変形例1に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図8(a)は共振領域50内の付加膜26を示す。
図8(a)および図8(b)に示すように、付加膜26は上部電極16と周波数調整膜24との間に設けられている。付加膜26は、共振領域50の外周のうち外周60cおよび60dに沿った外周領域56に設けられておらず、共振領域50の中央領域58に設けられている。付加膜26は、外周60aおよび60bに沿った領域に設けられている。
付加膜26は、下部電極12および上部電極16に用いられる材料、または、例えば酸化タンタル(TaOx)、酸化ニオブ(NbOx)、または酸化タングステン(WOx)、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム膜等の絶縁膜でもよい。弾性波の音速を遅くする観点から密度の高い材料が好ましい。
付加膜26は、共振領域50の外周領域56と中央領域58とで弾性波の速度差を設けることで、ピストンモードを実現し、スプリアスを抑制する。外周60cおよび60dでは積層膜18の側面が空隙に露出しているため、外周60cおよび60dが弾性波の反射面となる。このため、弾性波の定在波が大きくなり、スプリアスが大きくなりやすい。そこで、中央領域58に付加膜26を設け外周領域56に付加膜26を設けないことが好ましい。外周60aおよび60bでは弾性波が反射しにくい。このためスプリアスが形成されにくい。よって、外周領域52および中央領域54ともに付加膜26を設けてもよい。
特に、幅Wが長さLに対し小さい場合、外周60cおよび60dの間隔が小さくなりスプリアスが大きくなりやすい。よって、中央領域58に付加膜26を設け外周領域56に付加膜26を設けないことが好ましい。
共振領域50における付加膜26を設けない領域の面積が大きいとkeff 2が小さくなる。よって、外周60cおよび60dに付加膜26を設けず、外周60aおよび60bに設けることが好ましい。これにより、keff 2を向上させ、かつスプリアスを抑制できる。
付加膜26は、圧電膜14と上部電極16との間、または上部電極16の下層16aと上層16bとの間に設けてもよい。また、付加膜26は圧電膜14と下部電極12との間、下部電極12の下層12aと上層12bとの間、または下部電極12の下に設けてもよい。
[実施例1の変形例2]
図9(a)および図9(b)は、実施例1の変形例2に係る圧電薄膜共振器の共振領域の平面図および圧電薄膜共振器の断面図である。図9(a)および図9(b)に示すように、付加膜26は、外周領域56に設けられ、中央領域58に設けられていない。その他の構成は実施例1の変形例1と同じであり説明を省略する。
図9(a)および図9(b)は、実施例1の変形例2に係る圧電薄膜共振器の共振領域の平面図および圧電薄膜共振器の断面図である。図9(a)および図9(b)に示すように、付加膜26は、外周領域56に設けられ、中央領域58に設けられていない。その他の構成は実施例1の変形例1と同じであり説明を省略する。
実施例1の変形例1のように、外周領域56に付加膜26を設けず中央領域58に付加膜26を設けることによりスプリアスを抑制するか、実施例1の変形例2のように、外周領域56に付加膜26を設け中央領域58に付加膜26を設けないことによりスプリアスを抑制するか、は、圧電膜14の材料によって異なる。
[実施例1の変形例3]
図10(a)から図10(c)は、実施例1の変形例3に係る圧電薄膜共振器の共振領域の平面図である。図10(a)に示すように、共振領域50の平面形状は十字状でもよい。図10(b)に示すように、共振領域50の平面形状は長方形に楕円形を付加した形状でもよい。図10(c)に示すように、共振領域50の平面形状は6角形状でもよい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図10(a)から図10(c)は、実施例1の変形例3に係る圧電薄膜共振器の共振領域の平面図である。図10(a)に示すように、共振領域50の平面形状は十字状でもよい。図10(b)に示すように、共振領域50の平面形状は長方形に楕円形を付加した形状でもよい。図10(c)に示すように、共振領域50の平面形状は6角形状でもよい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
実施例1の変形例3のように、共振領域50の平面形状は任意に設定できる。共振領域50の平面形状は、共振領域50外周60aおよび60bに比べ、外周60cおよび60dが長くなる形状が好ましい。これによりD/Sを小さくでき、keff 2を向上できる。
支持部20aおよび20bが直線状の例を説明したが、曲線でもよい。例えば、共振領域50が楕円形状または円形状の場合、支持部20aおよび20bは楕円または円の外周に沿って設けられていてもよい。
[実施例1の変形例4]
図11(a)は、実施例1の変形例4に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図11(a)に示すように、下部電極12が共振領域50から引き出される領域において、圧電膜14は共振領域50の外周60aより外側に位置してもよい。空隙30は共振領域50とほぼ一致する。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図11(a)は、実施例1の変形例4に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図11(a)に示すように、下部電極12が共振領域50から引き出される領域において、圧電膜14は共振領域50の外周60aより外側に位置してもよい。空隙30は共振領域50とほぼ一致する。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
[実施例1の変形例5]
図11(b)は、実施例1の変形例5に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図11(b)に示すように、空隙30の平面形状は共振領域50より大きくてもよい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図11(b)は、実施例1の変形例5に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図11(b)に示すように、空隙30の平面形状は共振領域50より大きくてもよい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
実施例1の図1(b)では、共振領域50の積層膜18を支持する支持部20aおよび20bのうち、支持部20aは主に下部電極12であり、支持部20bは主に下部電極12と圧電膜14である。実施例1の変形例4の図11(a)では、支持部20aおよび20bは主に下部電極12と圧電膜14である。実施例1の変形例5の図11(b)では、支持部20aは主に下部電極12であり、支持部20bは主に圧電膜14である。
このように、支持部20aおよび20bは下部電極12、圧電膜14および上部電極16の少なくとも1つを含む。特に、支持部20aは下部電極12を含み、支持部20bは圧電膜14を含む。
[実施例1の変形例6]
図11(c)は、実施例1の変形例6に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図11(c)に示すように、基板10の上面に窪みが形成されている。下部電極12は、基板10上に平坦に形成されている。これにより、空隙30が、基板10の窪みに形成されている。空隙30は共振領域50を含むように形成されている。その他の構成は、実施例1と同じであり説明を省略する。空隙30は、基板10を貫通するように形成されていてもよい。
図11(c)は、実施例1の変形例6に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図11(c)に示すように、基板10の上面に窪みが形成されている。下部電極12は、基板10上に平坦に形成されている。これにより、空隙30が、基板10の窪みに形成されている。空隙30は共振領域50を含むように形成されている。その他の構成は、実施例1と同じであり説明を省略する。空隙30は、基板10を貫通するように形成されていてもよい。
実施例1およびその変形例によれば、支持部20aおよび20bは、共振領域50の外周60のうち一部のみにおいて共振領域50における積層膜18を支持する。すなわち、支持部20aおよび20bは、共振領域50の外周60の一部で積層膜18を支持する。共振領域50の外周60における支持部20aおよび20bの長さWの合計2W(すなわちD)(μm)を共振領域50の面積S(μm2)で除した値D/Sは0.05μm−1以下である。これにより、図5(c)のように、実効的電気機械結合係数keff 2を向上できる。D/Sは0.03μm−1以下が好ましく、0.02μm−1以下がより好ましく、0.02μm−1以下がさらに好ましい。また、高周波対応のためD/Sは0.023μm−1以下が好ましい。D/Sが小さすぎると、共振領域50内の積層膜18の強度が弱くなる。よって、D/Sは、0.001μm−1以上が好ましく、0.005μm−1以上がより好ましい。
支持部20aおよび20bは、積層膜18以外の部材でもよいが、支持部20aおよび20bは、下部電極12および圧電膜14の少なくとも一方を含むことが好ましい。これにより、支持部20aおよび20bを別の部材を用いる場合に比べ、製造工数を削減できる。
共振領域50の外周のうち、支持部20aおよび20bを設ける外周は任意に設定できる。共振領域50の外周60のうち共振領域50から下部電極12が引き出される外周60a(第1部分)および共振領域50の外周60のうち共振領域50から上部電極16が引き出される外周60b(第2部分)は支持部20aおよび20bとなる。外周60aおよび60b以外の外周60cおよび60dに支持部を設けると、支持部が長くなり、D/Sが大きくなる。そこで、支持部20aおよび20bは、外周60aおよび60bにのみに設けられていることが好ましい。これにより、D/Sを小さくできる。
実施例1およびその変形例1、2、4から6のように、共振領域50の平面形状は略長方形状であり、支持部20aおよび20bは、外周60のうち略長方形状の対向する2辺においてのみ積層膜18を支持する。これにより、共振領域50の積層膜18を共振領域50の両側において支持できる。よって、積層膜18の支持の強度が大きくなる。空隙30をアーチ状とすることで、積層膜18の支持の強度をより大きくできる。
実施例1の変形例1のように、挿入膜28を設けてもよい。挿入膜28は、共振領域50の中央領域54に設けられておらず、共振領域50の外周60に沿った共振領域50内の外周領域のうち少なくとも支持部20aおよび20bが設けられた外周領域52において、下部電極12と上部電極16との間に挿入されて設けられている。これにより、外周60aおよび60bから共振領域50の外に弾性波が漏洩することを抑制でき、Q値を向上できる。
挿入膜28は共振領域50の外周60全体に沿って設けられていてもよいが、挿入膜28は、共振領域50の外周60に沿った外周領域のうち支持部20aおよび20bが設けられた外周領域52のみに設けられている(すなわち、外周領域52以外の外周領域には設けられていない)ことが好ましい。このように、弾性波が共振領域50外に漏洩しにくい外周60cおよび60dには挿入膜28を設けないことで、Q値がおよび実効的電気機械結合係数keff 2を向上できる。
実施例1の変形例1および2のように、共振領域50内に付加膜26が設けられていてもよい。実施例1の変形例1では、付加膜26は、共振領域50の中央領域58における圧電膜14上または下に設けられ、共振領域50の外周60に沿った共振領域50内の外周領域のうち少なくとも支持部20aおよび20bが設けられた外周領域に設けられていない。すなわち、付加膜26は共振領域50の外周60に沿った共振領域50内の外周領域のうち支持部20aおよび20bが設けられた外周領域以外の外周領域に設けられている。実施例1の変形例2では、付加膜26は、共振領域50の外周60に沿った外周領域のうち少なくとも支持部20aおよび20bが設けられた外周領域以外の外周領域56における圧電膜14上または下に設けられ、共振領域50の中央領域58に設けられない(すなわち中央領域58以外の共振領域50に設けられている)。これにより、外周60cおよび60dにおいて反射された弾性波の定在波に起因するスプリアスを抑制できる。
実施例1の変形例1では、共振領域50の外周60全体に沿って付加膜26を設けず、実施例1の変形例2では、共振領域50の外周60全体に沿って付加膜26を設けてもよい。
実施例1の変形例1では、付加膜26は、共振領域50の外周60に沿った外周領域のうち支持部20aおよび20bが設けられた外周60aおよび60bに沿った外周領域のみに設けられ、外周領域56には設けられていないことが好ましい。実施例1の変形例2では、付加膜26は、共振領域50の外周60に沿った外周領域のうち外周領域56のみに設けられていることが好ましい。このように、弾性波が反射しにくい外周60aおよび60bには実施例1の変形例1では付加膜26を設け、実施例1の変形例2では付加膜26を設けないことで、実効的電気機械結合係数keff 2をより向上できる。
実施例2は、実施例1およびその変形例の圧電薄膜共振器を用いたフィルタの例である。図12(a)および図12(b)は、実施例2に係るフィルタの回路図および平面図である。図12(a)に示すように、入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の直列共振器S1からS4が直列に接続されている。入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の並列共振器P1からP4が並列に接続されている。1または複数の直列共振器S1からS4および1または複数の並列共振器P1からP4の少なくとも1つの共振器に実施例1およびその変形例の圧電薄膜共振器を用いることができる。ラダー型フィルタの共振器の個数等は適宜設定できる。
図12(b)に示すように、基板10上に直列共振器S1からS4および並列共振器P1からP4が設けられている。各共振器の共振領域50は略長方形状であり、長方形の長辺は外周60cおよび60dであり、短辺は外周60aおよび60bである。長辺はX方向に延伸し共振器はY方向に配列されている。入力端子Tin、出力端子Toutおよびグランド端子Tgndの一部は上部電極16により設けられ、グランド端子Tgndの他の一部は下部電極12により設けられている。共振領域50を略長方形状とし、配列させることによりチップサイズを小さくできる。
[実施例2の変形例1]
図13は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。図13に示すように、共通端子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ40が接続されている。共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ42が接続されている。送信フィルタ40は、送信端子Txから入力された信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ42は、共通端子Antから入力された信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ40および受信フィルタ42の少なくとも一方を実施例2のフィルタとすることができる。
図13は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。図13に示すように、共通端子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ40が接続されている。共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ42が接続されている。送信フィルタ40は、送信端子Txから入力された信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ42は、共通端子Antから入力された信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ40および受信フィルタ42の少なくとも一方を実施例2のフィルタとすることができる。
マルチプレクサとしてデュプレクサを例に説明したがトリプレクサまたはクワッドプレクサでもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 基板
12 下部電極
14 圧電膜
16 上部電極
18 積層膜
26 付加膜
20a、20b 支持部
28 挿入膜
30 空隙
40 送信フィルタ
42 受信フィルタ
50 共振領域
52、56 外周領域
54、58 中央領域
60、60a−60d 外周
12 下部電極
14 圧電膜
16 上部電極
18 積層膜
26 付加膜
20a、20b 支持部
28 挿入膜
30 空隙
40 送信フィルタ
42 受信フィルタ
50 共振領域
52、56 外周領域
54、58 中央領域
60、60a−60d 外周
Claims (13)
- 基板と、
前記基板上に空隙を介して設けられた下部電極と、
前記下部電極上に設けられた圧電膜と、
前記圧電膜上に設けられ、前記空隙および前記下部電極と平面視において重なる領域で規定される共振領域を形成するように設けられた上部電極と、
前記共振領域の外周の一部で前記下部電極、前記圧電膜および前記上部電極を含む積層膜を支持し、
前記共振領域の外周における長さ(μm)の合計を前記共振領域の面積(μm2)で除した値が0.05μm−1以下である支持部と、
を備える圧電薄膜共振器。 - 前記共振領域の外周における長さ(μm)の合計を前記共振領域の面積(μm2)で除した値は0.023μm−1以下である請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
- 前記支持部は、前記下部電極および前記圧電膜の少なくとも一方を含む請求項1または2に記載の圧電薄膜共振器。
- 前記支持部は、前記共振領域の外周のうち前記共振領域から前記下部電極が引き出される第1部分および前記共振領域の外周のうち前記共振領域から前記上部電極が引き出される第2部分にのみに設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器。
- 前記共振領域の平面形状は略長方形状であり、
前記支持部は、前記共振領域の外周のうち前記略長方形状の対向する2辺においてのみ前記積層膜を支持する請求項1から4のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器。 - 前記共振領域の中央領域に設けられておらず、前記共振領域の外周に沿った前記共振領域内の外周領域のうち少なくとも前記支持部が設けられた外周領域において、前記下部電極と前記上部電極との間に設けられた挿入膜を備える請求項1から5のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器。
- 前記挿入膜は、前記共振領域の外周に沿った外周領域のうち前記支持部が設けられた外周領域のみに設けられている請求項6に記載の圧電薄膜共振器。
- 前記共振領域の中央領域における前記圧電膜上または下に設けられ、前記共振領域の外周に沿った前記共振領域内の外周領域のうち前記支持部が設けられた外周領域以外の外周領域に設けられた付加膜を備える請求項1から7のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器。
- 前記付加膜は、前記共振領域の外周に沿った外周領域のうち前記支持部が設けられた外周領域のみに設けられている請求項8に記載の圧電薄膜共振器。
- 前記共振領域の外周に沿った外周領域のうち少なくとも前記支持部が設けられた外周領域以外の外周領域における前記圧電膜上または下に設けられ、前記共振領域の中央領域以外の共振領域に設けられた付加膜を備える請求項1から7のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器。
- 前記付加膜は、前記共振領域の外周に沿った外周領域のうち前記支持部が設けられた外周領域以外の外周領域のみに設けられている請求項10に記載の圧電薄膜共振器。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器を含むフィルタ。
- 請求項12に記載のフィルタを含むマルチプレクサ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020032306A JP2021136613A (ja) | 2020-02-27 | 2020-02-27 | 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ |
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2020032306A Abandoned JP2021136613A (ja) | 2020-02-27 | 2020-02-27 | 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ |
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Country | Link |
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2020
- 2020-02-27 JP JP2020032306A patent/JP2021136613A/ja not_active Abandoned
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