JP2021136568A - 画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 原稿の濃度に拘わらず、正確に原稿サイズを特定する。【解決手段】 制御部41は、原稿カバー7が閉じられ始めた状態で、原稿サイズ測定のための読取動作を画像読取部15に実行させ、当該読取動作において複数回の測定動作を実行し、その複数回の測定動作における各回の測定動作において、ランプ11点灯時およびランプ11消灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルを第1レベルおよび第2レベルとしてそれぞれ検出し、原稿サイズ特定部43は、各回の測定動作において第1レベルと第2レベルとの差分を導出し、複数回の測定動作におけるその差分の最大値および最小値を特定し、その最大値とその最小値との差分が所定の第1閾値より低い範囲を原稿範囲候補とし、原稿範囲候補のうち、上述の最小値が所定の第2閾値より高い範囲を原稿範囲とし、その原稿範囲に基づいて原稿サイズを特定する。【選択図】 図3
Description
本発明は、画像読取装置に関するものである。
ある画像読取装置は、光源で光を照射し、その反射光をセンサーで検出することで、原稿台に載置された原稿の画像を読み取っており、光源がオンのときとオフのときにおける反射光の輝度分布の差分に基づいて原稿端を検出している(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、原稿が比較的高い濃度を有する場合、上述の画像読取装置では、原稿のある範囲における光源の点灯時でのセンサー出力レベルと消灯時でのセンサー出力レベルとの差分が小さくなるため、読取領域において原稿のない範囲に外乱光(環境光)が入射しているときには、原稿端(主走査方向の原稿サイズ)が正確に検出されない可能性がある。
具体的には、原稿のある範囲における光源の点灯時でのセンサー出力レベルと消灯時でのセンサー出力レベルとの差分が小さい場合、原稿のある範囲におけるセンサー出力レベルの差分と、原稿のない範囲におけるセンサー出力レベルの差分(つまり、外乱光の変動量)とを閾値で区別しにくくなることがある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、原稿の濃度に拘わらず、正確に原稿サイズを特定する画像読取装置を得ることを目的とする。
本発明に係る画像読取装置は、原稿を載置されるプラテンガラスと、光源とイメージセンサーとを備え前記光源で前記プラテンガラスに向けて光を照射し前記イメージセンサーで検出した光に基づいて前記イメージセンサーの読取領域の画像を光学的に読み取る画像読取部と、前記プラテンガラスを覆うための回動自在な原稿カバーと、前記原稿カバーの開閉状態を検出するカバー状態検出部と、前記光源を制御し前記イメージセンサーのセンサー出力レベルを検出する制御部と、前記センサー出力レベルに基づいて、前記原稿の主走査方向のサイズを特定する原稿サイズ特定部とを備える。そして、前記制御部は、(a)前記開閉状態に基づいて、前記原稿カバーが閉じられ始めた状態で、前記原稿の主走査方向のサイズを特定するための読取動作を前記画像読取部に実行させ、(b)当該読取動作において複数回の測定動作を実行し、(c)複数回の測定動作における各回の測定動作において、前記光源を点灯させて前記イメージセンサーのセンサー出力レベルを第1レベルとして検出するとともに、前記光源を消灯させて前記イメージセンサーのセンサー出力レベルを第2レベルとして検出し、前記原稿サイズ特定部は、(a)前記各回の測定動作において、前記第1レベルと前記第2レベルとの差分を導出し、(b)前記複数回の測定動作における前記差分の最大値および前記差分の最小値を特定し、(c)前記最大値と前記最小値との差分が所定の第1閾値より低い範囲を原稿範囲候補とし、(d)前記原稿範囲候補のうち、前記最小値が所定の第2閾値より高い範囲を原稿範囲として特定し、前記原稿範囲に基づいて、前記原稿の主走査方向のサイズを特定する。
本発明によれば、原稿の濃度に拘わらず、正確に原稿サイズを特定する画像読取装置が得られる。
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置の内部構成を示す正面図である。図2は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置の内部構成を示す側面図である。図1および図2に示す画像読取装置は、スキャナー、複写機、デジタル複合機などといった装置である。
図1および図2において、プラテンガラス1は、当該画像読取装置の筐体2の上面に設置され、画像読取時に原稿を載置される透明な原稿台である。
また、キャリッジ3は、図示せぬ駆動源によって副走査方向に移動可能に設置されている。キャリッジ3は、ランプ11とミラー12とを有する。ランプ11は、主走査方向に沿って配置され、例えば配列された複数の発光ダイオードで光を照射する光源である。ランプ11から出射した光は、キャリッジ3の位置に応じて、プラテンガラス1上に載置された原稿、後述の原稿カバー7の原稿押さえ16などで反射する。ミラー12は、原稿からの反射光などといったプラテンガラス1を介して入射してくる光を反射する。また、キャリッジ4は、図示せぬ駆動源によってキャリッジ3とともに副走査方向に移動可能に設置されている。キャリッジ4は、ミラー13,14を備え、ミラー13,14は、キャリッジ3のミラー12からの光を2度反射して副走査方向に沿って出射する。
結像レンズ5は、ミラー14からの光をイメージセンサー6に結像させる。イメージセンサー6は、主走査方向に配列された所定の画素数の受光素子を有するイメージセンサーであり、ラインごとに、その画素数の画素についての受光量に対応する電気信号を出力する。イメージセンサー6としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)が使用される。つまり、ランプ11が読取位置に光を照射し、イメージセンサー6がその読取位置からの反射光を画像として検出する。
キャリッジ3,4、結像レンズ5、イメージセンサー6、ランプ11、ミラー12、ミラー13,14などにより画像読取部15が構成されている。画像読取部15は、ランプ11でプラテンガラス1に向けて光を照射しイメージセンサー6で検出した光に基づいて、(画像読取部15における光学系に基づく)イメージセンサー6の読取領域の画像(読取画像)を光学的に読み取る。この読取画像には、プラテンガラス1に載置された原稿の画像の他、原稿のない範囲の画像(原稿カバー7の原稿押さえ16からの反射光やプラテンガラス1を介して入射する外乱光による画像)が含まれる。
図1および図2に示すように、原稿カバー7は、奥側の回動端付近を軸として回動自在に設置されている、開閉自在の略平板状の部材である。原稿カバー7は、プラテンガラス1に載置された原稿を押さえる白色の原稿押さえ16を備える。原稿カバー7は、原稿をプラテンガラス1に密着させるとともに、プラテンガラスを覆い、画像読取時に外乱光(環境光)がプラテンガラス1から装置内部へ入射することを抑制する。
さらに、当該画像読取装置は、原稿カバー7の開閉センサーとして、可動部材21および光学センサー22を備える。可動部材21は、例えば棒状の部材であって、筐体2の孔2bに配置されており、原稿カバー7に対して図示せぬバネなどで付勢されて接触しており、原稿カバー7の開閉に連動して、プラテンガラス1に対して略垂直方向に移動する。光学センサー22は、可動部材21が所定位置を超えて移動したことを検出する。例えば、光学センサー22は、PI(Photo Interruption)センサーである。
図3は、図1および図2に示す画像読取装置の電気的構成を示すブロック図である。図4は、図1および図2に示す画像読取装置におけるプラテンガラス1に載置された原稿の一例を示す図である。
図3に示すように、図1および図2に示す画像読取装置は、さらに、操作パネル31およびコントローラー32を備える。
操作パネル31は、筐体2の表面に配置され、ユーザーに対して各種情報を表示する液晶ディスプレイなどといった表示装置31aと、ユーザー操作を検出するハードキー、タッチパネルなどの入力装置31bとを備える。
コントローラー32は、画像読取部15などの内部装置を制御するとともに、画像処理などのデータ処理を実行する。コントローラー32は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、制御プログラムに従って動作するコンピューターなどを備え、そのASICやコンピューターを使用して各種処理部として動作する。ここでは、コントローラー32は、制御部41、カバー状態検出部42、および原稿サイズ特定部43として動作する。
制御部41は、ユーザー操作などに従って、画像読取部15を制御して原稿の画像読取(スキャンジョブ、コピージョブなど)を実行する。その際、制御部41は、画像読取部15のランプ11を制御しイメージセンサー6のセンサー出力レベルを検出する。また、制御部41は、カバー状態検出部42を使用して、原稿カバー7の開閉状態を検出し、原稿サイズ特定部43を使用して原稿の主走査方向のサイズを特定し、そのサイズに基づいて、画像読取部15で得られた読取画像(主走査方向において例えば図4に示すようなプラテンガラス1の幅に対応する幅を有する画像)から原稿画像(主走査方向において例えば図4に示すような原稿の幅に対応する幅を有する画像)を抽出する。制御部41は、抽出した原稿画像を図示せぬプリント装置でプリントしたり、抽出した原稿画像のファイルを生成し、図示せぬ通信装置で送信したり、図示せぬ記憶装置に保存したりする。
カバー状態検出部42は、光学センサー22のセンサー出力レベルに基づいて、原稿カバー7の開閉状態を検出する。具体的には、カバー状態検出部42は、光学センサー22のセンサー出力レベルの変化によって、原稿カバー7が全開の状態から閉じられ始めたことを検知する。なお、光学センサー22と同様のセンサーを可動部材21の可動域における所定位置に追加し、カバー状態検出部42は、そのセンサーのセンサー出力レベルに基づいて、原稿カバーの閉状態(原稿カバー7の原稿押さえ16がプラテンガラス1または原稿に接触している状態)を検出するようにしてもよい。
原稿サイズ特定部43は、制御部41によって特定条件で画像読取部15により実行された読取動作によって得られたイメージセンサー6のセンサー出力レベルに基づいて、プラテンガラス1に載置されている原稿の主走査方向のサイズを特定する。
具体的には、制御部41は、(a)上述の開閉状態に基づいて、原稿カバー7が閉じられ始めた状態で、原稿の主走査方向のサイズを特定するための読取動作を画像読取部15に実行させ、(b)当該読取動作において複数回の測定動作を実行し、(c)複数回の測定動作における各回の測定動作において、ランプ11を点灯させてイメージセンサー6のセンサー出力レベルを第1レベル(主走査方向におけるレベル分布)として検出するとともに、ランプ11を消灯させてイメージセンサー6のセンサー出力レベルを第2レベル(主走査方向におけるレベル分布)として検出する。つまり、制御部41は、ランプ11を点滅させて、点灯期間のイメージセンサー6のセンサー出力レベルを第1レベルとして検出し、消灯期間のイメージセンサー6のセンサー出力レベルを第2レベルとして検出する。
そして、原稿サイズ特定部43は、(a)各回の測定動作において、上述の第1レベルと上述の第2レベルとの差分(正値)を導出し、(b)上述の複数回の測定動作における差分の最大値および差分の最小値を特定し、(c)その最大値とその最小値との差分が所定の第1閾値TH1より低い範囲を原稿範囲候補とし、(d)原稿範囲候補のうち、上述の最小値が所定の第2閾値TH2より高い範囲を原稿範囲として特定し、その原稿範囲に基づいて、原稿の主走査方向のサイズを特定する。
なお、第1レベルおよび第2レベルは、それぞれ、主走査方向に沿って、画素ごとに検出されるか、主走査方向に沿って、ある画素数の画素ブロックごとに検出され、上述の各差分も、主走査方向に沿って、画素ごとに導出されるか画素ブロックごとに導出される。
また、この実施の形態では、制御部41は、上述の測定動作を連続的に繰り返し実行し、原稿サイズ特定部43は、原稿画像読取の開始のためのユーザー操作(入力装置31bにおけるスタートボタンの押下)が検出される前に、原稿カバー7が閉じられ始めたことが検出された場合、各回の測定動作の時点における原稿サイズを特定し、所定条件が検出された時点の原稿サイズを、原稿の主走査方向のサイズとして確定する。そして、確定したサイズに基づいて読取画像から原稿画像が抽出される。
ここで、この所定条件は、例えば、原稿画像読取の開始のためのユーザー操作である。
また、この所定条件を、原稿カバー7が閉じられたこと、としてもよい。なお、原稿カバー7が閉じられたことは、上述のように、追加の光学センサーで検出可能である。
また、この所定条件を、原稿カバー7が閉じられたこと、としてもよい。なお、原稿カバー7が閉じられたことは、上述のように、追加の光学センサーで検出可能である。
また、この実施の形態では、原稿カバー7が閉じられ始める前に原稿画像読取の開始のためのユーザー操作が検出された場合、制御部41は、画像読取部15に原稿画像読取の動作を開始させる前に、上述の複数回の測定動作を実行し、原稿サイズ特定部43は、原稿カバー7が閉じられ始めた状態で原稿サイズ測定のための上述の読取動作を画像読取部15に実行させる場合より第2閾値TH2を低く設定して、原稿範囲を特定する。
次に、上記画像読取装置の動作について説明する。図5は、図1〜図3に示す画像読取装置の動作について説明するフローチャートである。
ユーザーは、原稿をプラテンガラス1に載置した後、原稿カバー7を閉じる操作をした後に原稿画像読取開始のための操作を実行するか、原稿カバー7を閉じずに原稿画像読取開始のための操作を実行する。
制御部41は、カバー状態検出部42が原稿カバー7が閉じられ始めたことを検知したか否か、つまり、ユーザーが原稿カバー7を閉じる操作をしたか否か(ステップS1)、および原稿画像読取開始のためのユーザー操作が入力装置31bで検出されたか否か(ステップS2)を監視している。
原稿画像読取開始のためのユーザー操作が入力装置31bで検出される前に、原稿カバー7が閉じられ始めたことが検知された場合、制御部41は、上述の測定動作を1回行い(ステップS3)、原稿サイズ特定部43は、原稿カバー7が閉じられ始めたことを検知した以降に連続的に実行した1または複数回の測定動作の測定結果(つまり、上述の第1レベルおよび第2レベルの差分)に基づいて、差分の最大値および最小値を特定して現時点での原稿サイズの測定値を上述のようにして導出する(ステップS4)。
制御部41は、ステップS1で原稿カバー7が閉じられ始めたことが検知された後、所定条件が検出されたか否か(例えば、原稿画像読取開始のためのユーザー操作が入力装置31bで検出されたか否か)を監視しており(ステップS5)、所定条件が検出されるまで、ステップS3,S4の処理が繰り返し実行される。
そして、所定条件が検出されると、原稿サイズ特定部43は、その時点で最新の原稿サイズの測定値を原稿サイズとして確定し(ステップS6)、制御部41は、(原稿画像読取開始のためのユーザー操作が入力装置31bで検出された後)画像読取部15に、原稿画像読取動作を実行させ、画像読取部15から読取画像を取得し(ステップS7)、特定した原稿サイズに基づいて、読取画像から原稿画像を抽出する(ステップS8)。
一方、原稿カバー7を閉じる操作が検出されずに、原稿画像読取開始のためのユーザー操作が入力装置31bで検出された場合(ステップS2)、制御部41は、画像読取部15に原稿画像読取の動作を開始させる前に、上述の複数回の測定動作を実行し(ステップS9)、原稿サイズ特定部43は、原稿カバー7が閉じられ始めた状態で原稿サイズ測定のための上述の読取動作を画像読取部15に実行させる場合(つまり、ステップS4での閾値TH2)より第2閾値TH2を低く設定して、原稿範囲を特定し、その原稿範囲から原稿サイズを特定してただちに確定し(ステップS10,S6)、制御部41は、画像読取部15に原稿画像読取動作を実行させ、画像読取部15から読取画像を取得し(ステップS7)、特定した原稿サイズに基づいて、読取画像から原稿画像を抽出する(ステップS8)。
ここで、上述の原稿サイズの特定(ステップS4,S10)について説明する。図6は、外乱光がある場合の、図1および図2に示す画像読取装置による原稿サイズ(原稿の幅)の特定について説明する図である。図7は、外乱光がない場合の、図1および図2に示す画像読取装置による原稿サイズ(原稿の幅)の特定について説明する図である。
例えば図6および図7に示すように、原稿のある範囲については、外乱光の光量および原稿カバー7の開角度に拘わらず、光源点灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルは略一定であるとともに、光源消灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルは略一定である。したがって、連続的に繰り返し実行される上述の複数回の測定動作にわたって両者の差分は、略一定となり、その差分の最大値と最小値との差分は小さくなる。
一方、外乱光がある場合、光源点灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルの測定時点と光源消灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルの測定時点とで、外乱光の光量が変動したときには、例えば図6に示すように、両者の差分が大きくなり、これにより、当該差分の最大値も大きくなるため、当該差分の最大値と最小値との差分も大きくなる。このように、当該最大値と当該最小値との差分が大きくなる範囲は外乱光が入射している範囲であるので、閾値TH1によって原稿範囲候補から除外される。そして、原稿範囲候補から、閾値TH2によって原稿範囲が特定され、原稿サイズの測定値が適切に得られる。
なお、例えば図7に示すように外乱光がない場合や外乱光の光量に変動がない場合は、
光源点灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルと光源消灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルとの差分は、上述の複数の測定動作にわたって略ゼロとなるため、その差分の最大値と最小値との差分は小さくなる。したがって、例えば図7に示すように、原稿のない範囲が、閾値TH1によって原稿範囲候補に含まれてしまうが、この範囲についての上述の差分の最小値は、外乱光の光量に変動がないため、原稿のある範囲の差分の最小値より十分低くなり、閾値TH2によって、この範囲を除外して原稿範囲が特定され、原稿サイズの測定値が適切に得られる。
光源点灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルと光源消灯時のイメージセンサー6のセンサー出力レベルとの差分は、上述の複数の測定動作にわたって略ゼロとなるため、その差分の最大値と最小値との差分は小さくなる。したがって、例えば図7に示すように、原稿のない範囲が、閾値TH1によって原稿範囲候補に含まれてしまうが、この範囲についての上述の差分の最小値は、外乱光の光量に変動がないため、原稿のある範囲の差分の最小値より十分低くなり、閾値TH2によって、この範囲を除外して原稿範囲が特定され、原稿サイズの測定値が適切に得られる。
以上のように、上記実施の形態によれば、制御部41は、(a)検出された原稿カバー7の開閉状態に基づいて、原稿カバー7が閉じられ始めた状態で、原稿の主走査方向のサイズを特定するための読取動作を画像読取部15に実行させ、(b)当該読取動作において複数回の測定動作を実行し、(c)その複数回の測定動作における各回の測定動作において、ランプ11を点灯させてイメージセンサー6のセンサー出力レベルを第1レベルとして検出するとともに、ランプ11を消灯させてイメージセンサー6のセンサー出力レベルを第2レベルとして検出し、原稿サイズ特定部43は、(a)各回の測定動作において、第1レベルと第2レベルとの差分を導出し、(b)複数回の測定動作におけるその差分の最大値および最小値を特定し、(c)その最大値とその最小値との差分が所定の第1閾値より低い範囲を原稿範囲候補とし(つまり、最大値と最小値との差分が第1閾値以上の範囲を原稿範囲候補から除外し)、(d)原稿範囲候補のうち、上述の最小値が所定の第2閾値より高い範囲を原稿範囲として特定し、その原稿範囲に基づいて、原稿(原稿画像)の主走査方向のサイズを特定する。
これにより、入射光量の変動がある範囲が第1閾値TH1で原稿範囲候補から除外され、さらに、光源点灯時と光源消灯時とのセンサー出力レベルの差分の最小値が小さい箇所は、光源からの光を有効に反射していないため、第2閾値TH2で原稿範囲から除外される。その結果、原稿の濃度に拘わらず(特に原稿端部の濃度が高い場合でも)、正確に原稿サイズが特定されるとともに、外乱光が変動していても、正確に原稿サイズが特定される。
また、ブック原稿など厚みのある原稿で原稿カバー7が完全に閉じない場合でも、原稿カバー7を閉じるときに原稿押さえ16が原稿のない範囲に映り込み、その範囲の画像に濃度変化が発生するため、同様に正確に原稿サイズが特定される。
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
例えば、上記実施の形態において、現時点で特定されている原稿範囲の外側の範囲(原稿外範囲)において、上述の差分の最大値が所定の閾値を、所定の複数測定回数(例えば2回)連続して超えた場合、原稿カバー7が閉じられ始めたと判定するようにしてもよい。その場合、上述の光学センサー22を設けなくてもよい。
また、上記実施の形態において、画像読取部15には、上述の構成の代わりにCIS(Contact Image Sensor)を使用してもよい。
本発明は、例えば、複合機やスキャナーなどの画像読取装置に適用可能である。
1 プラテンガラス
6 イメージセンサー
7 原稿カバー
11 ランプ(光源の一例)
15 画像読取部
16 原稿押さえ
41 制御部
42 カバー状態検出部
43 原稿サイズ特定部
6 イメージセンサー
7 原稿カバー
11 ランプ(光源の一例)
15 画像読取部
16 原稿押さえ
41 制御部
42 カバー状態検出部
43 原稿サイズ特定部
Claims (5)
- 原稿を載置されるプラテンガラスと、
光源とイメージセンサーとを備え前記光源で前記プラテンガラスに向けて光を照射し前記イメージセンサーで検出した光に基づいて前記イメージセンサーの読取領域の画像を光学的に読み取る画像読取部と、
前記プラテンガラスを覆うための回動自在な原稿カバーと、
前記原稿カバーの開閉状態を検出するカバー状態検出部と、
前記光源を制御し前記イメージセンサーのセンサー出力レベルを検出する制御部と、
前記センサー出力レベルに基づいて、前記原稿の主走査方向のサイズを特定する原稿サイズ特定部とを備え、
前記制御部は、(a)前記開閉状態に基づいて、前記原稿カバーが閉じられ始めた状態で、前記原稿の主走査方向のサイズを特定するための読取動作を前記画像読取部に実行させ、(b)当該読取動作において複数回の測定動作を実行し、(c)複数回の測定動作における各回の測定動作において、前記光源を点灯させて前記イメージセンサーのセンサー出力レベルを第1レベルとして検出するとともに、前記光源を消灯させて前記イメージセンサーのセンサー出力レベルを第2レベルとして検出し、
前記原稿サイズ特定部は、(a)前記各回の測定動作において、前記第1レベルと前記第2レベルとの差分を導出し、(b)前記複数回の測定動作における前記差分の最大値および前記差分の最小値を特定し、(c)前記最大値と前記最小値との差分が所定の第1閾値より低い範囲を原稿範囲候補とし、(d)前記原稿範囲候補のうち、前記最小値が所定の第2閾値より高い範囲を原稿範囲として特定し、前記原稿範囲に基づいて、前記原稿の主走査方向のサイズを特定すること、
を特徴とする画像読取装置。 - 前記制御部は、前記測定動作を連続的に繰り返し実行し、
前記原稿サイズ特定部は、原稿画像読取の開始のためのユーザー操作が検出される前に、前記原稿カバーが閉じられ始めたことが検出された場合、前記各回の測定動作の時点における前記サイズを特定し、所定条件が検出された時点の前記サイズを、前記原稿の主走査方向のサイズとして確定すること、
を特徴とする請求項1記載の画像読取装置。 - 前記所定条件は、原稿画像読取の開始のためのユーザー操作であることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
- 前記所定条件は、前記原稿カバーが閉じられたことであることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
- 前記制御部は、前記原稿カバーが閉じられ始める前に原稿画像読取の開始のためのユーザー操作が検出された場合、前記画像読取部に原稿画像読取の動作を開始させる前に、前記複数回の測定動作を実行し、
前記原稿サイズ特定部は、前記原稿カバーが閉じられ始めた状態で前記読取動作を前記画像読取部に実行させる場合より前記第2閾値を低く設定して、前記原稿範囲を特定すること、
を特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の画像読取装置。
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