JP2021136075A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】改質燃料の一部を原燃料経路における機能品の上流に戻す循環経路を備える燃料電池システムにおいて、循環経路を介して高温の改質燃料が機能品に供給されて機能品の作動不良が生じてしまうことを抑制する。【解決手段】燃料電池システム1は、改質燃料経路30Bを流れる改質燃料の一部を原燃料経路30Aにおける機能品の上流に戻す循環経路60と、循環経路60を流れる改質燃料の流量を調整する循環調整弁61と、循環調整弁61を制御する制御装置100と、を備える。改質器34は、燃焼器73の熱が伝達されるようになっている。制御装置100は、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度が所定温度を超えると、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の流量を絞るように循環調整弁61を制御する。【選択図】図1

Description

本開示は、燃料電池システムに関する。
従来、都市ガス等の原燃料が流れる原燃料経路に燃料ポンプ等の機能品が配置されるとともに、当該機能品の下流に原燃料を改質して改質燃料を生成する改質器が配置される燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。改質器で生成された改質燃料が燃料電池へ供給され、燃料電池の内部で酸化剤ガスと反応することで、燃料電池から電気エネルギが出力される。そして、燃料電池から排出されるオフガス燃料およびオフガス空気が燃焼器に供給されて燃焼される。
特許文献1に記載の燃料電池システムは、改質器と燃料電池とを接続する改質燃料経路から分岐した循環経路が、原燃料経路における機能品の上流に接続されている。これにより、改質燃料経路を流れる改質燃料の一部が、循環経路を介して原燃料経路における機能品の上流に戻る。
特開2018−195570号公報
ところで、改質器で改質燃料を生成する際の水蒸気改質は吸熱反応であり、高温となる条件下において改質率が向上する。このため、改質器の性能を向上させるためには、燃焼器の熱で改質器を加熱することが有効となる。
しかしながら、燃焼器の熱で改質器を加熱する構造とすると、例えば、負荷側の需要電力の低下等によって、燃料電池で消費される改質燃料が減少してオフガス燃料の水素濃度が上昇すると、燃焼器の温度が高くなり、燃焼器による改質器の加熱量が増加してしまう。そうすると、改質器で生成される改質燃料の温度が通常よりも高くなり、高温の改質燃料が循環経路を介して機能品に達してしまう。このことは、例えば、機能品の耐熱性が低い場合に機能品の作動不良を招いてしまうことから好ましくない。
本開示は、改質燃料の一部を原燃料経路における機能品の上流に戻す循環経路を備える燃料電池システムにおいて、循環経路を介して高温の改質燃料が機能品に供給されて機能品の作動不良が生じてしまうことを抑制することを目的する。
請求項1に記載の発明は、
燃料電池システムであって、
外部から投入される原燃料を改質して改質燃料を生成する改質器(34)と、
改質器で生成された改質燃料と酸化剤ガスとの電気化学反応により電気エネルギを出力する燃料電池(10)と、
燃料電池から排出されるオフガス燃料およびオフガス空気を燃焼させる燃焼器(73)と、
原燃料を改質器に向けて流す原燃料経路(30A)と、
原燃料経路において改質器の上流に設けられた機能品(32、33)と、
改質器で生成された改質燃料を燃料電池に流す改質燃料経路(30B)と、
改質燃料経路を流れる改質燃料の一部を原燃料経路における機能品の上流に戻す循環経路(60)と、
循環経路を流れる改質燃料の流量を調整する流量調整部材(61)と、
流量調整部材を制御する制御装置(100)と、を備え、
改質器は、燃焼器の熱が伝達されるようになっており、
制御装置は、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度が所定温度を超えると、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の流量を絞るように流量調整部材を制御する。
これによると、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度が所定温度を超えて高くなると、流量調整部材によって循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の流量が絞られるので、循環経路を介して高温の改質燃料が機能品に供給されることが抑制される。このため、高温の改質燃料が機能品に供給されることに起因する機能品の作動不良の発生を抑制することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の燃料電池システムの概略構成図である。 第1実施形態の燃料電池システムの制御装置が実行する制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の燃料電池システムの概略構成図である。 第2実施形態の燃料電池システムの制御装置が実行する制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の燃料電池システムの制御装置が実行する故障診断の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態の燃料電池システムの概略構成図である。 第3実施形態の燃料電池システムの制御装置が実行する故障診断の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態の燃料電池システムの概略構成図である。 第4実施形態の燃料電池システムの制御装置が実行する故障診断の一例を示すフローチャートである。 第5実施形態の燃料電池システムの制御装置が実行する故障診断の一例を示すフローチャートである。 第6実施形態の燃料電池システムの制御装置が実行する制御処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1、図2を参照して説明する。燃料電池システム1は、家庭に適用される電源システムの一部を構成するものであって、需要電力に応じた発電電力を出力可能に構成されている。
図1に示すように、燃料電池システム1は、改質器34で生成される改質燃料および酸化剤ガス(本例では空気中の酸素)の電気化学反応により電気エネルギを出力する燃料電池10を備えている。燃料電池10は、作動温度が高温(例えば、500℃〜1000℃)となる固体酸化物型の燃料電池(すなわち、SOFC)で構成されている。燃料電池10は、複数の発電セルを積層したスタック構造を有している。
図示しないが発電セルは、固体酸化物電解質、空気極(すなわち、カソード)、燃料極(すなわち、アノード)を含んで構成されている。燃料極には、シフト反応等に活性の高いニッケルと電解質材料であるイットリア安定化ジルコニアのサーメット等が用いられている。本実施形態の発電セルは、原燃料を改質して生成される水素および一酸化炭素を改質燃料としている。原燃料は、炭化水素系の燃料である都市ガス(すなわち、メタンを主成分とするガス)が採用されている。なお、原燃料は、炭化水素系の燃料であれば、都市ガス以外のガスが採用されていてもよい。
燃料電池10は、以下の反応式F1、F2に示す水素および酸素の電気化学反応により電気エネルギを出力する。
(燃料極)2H+2O2−→2HO+4e …(F1)
(空気極)O+4e→2O2− …(F2)
また、燃料電池10は、以下の反応式F3、F4に示す一酸化炭素および酸素の電気化学反応により電気エネルギを出力する。
(燃料極)2CO+2O2−→2CO+4e …(F3)
(空気極)O+4e→2O2− …(F4)
燃料電池10には、燃料電池10から出力される電流・電圧を検出する電流・電圧検出部101、燃料電池10で発生した電気エネルギを取り出すためのパワーコンディショナPC等が接続されている。
パワーコンディショナPCは、燃料電池10で発生した直流電力を交流電力に変換する。具体的には、パワーコンディショナPCは、燃料電池10で発生した直流電力を取り出して昇圧するDC−DCコンバータ、直流電力を交流電力に変換するDC−ACインバータを含んで構成されている。
パワーコンディショナPCには、電力ラインを介して家庭内の負荷が接続されている。これにより、燃料電池10で発生した電気エネルギが、パワーコンディショナPCを介して家庭内の負荷に供給される。
燃料電池10は、後述する改質器34、燃焼器73等とともに断熱性を有するハウジングの内側に配置されている。燃料電池10は、燃焼器73によって暖機される。ハウジングおよびハウジングの内側に配置される機器は、燃料電池システム1において高温に維持されるホットモジュールHMを構成する。
燃料電池10は、空気の入口側に空気経路20が接続されている。空気経路20には、燃料電池10に空気を圧送する圧送ブロワ21、空気流量計22、図示しない空気予熱器等が設けられている。
圧送ブロワ21は、大気中の空気を吸い込んで燃料電池10に供給する酸化剤ガスポンプである。圧送ブロワ21は、後述する制御装置100からの制御信号によって作動が制御される電動式のブロワで構成されている。
空気流量計22は、燃料電池10に供給する酸化剤ガスの流量を計測する装置である。空気流量計22は、酸化剤ガスの流量の検出結果を後述する制御装置100に出力可能なように制御装置100に接続されている。
空気予熱器は、圧送ブロワ21から圧送された空気を後述する燃焼器73からの排気ガスと熱交換させて加熱する熱交換器である。空気予熱器は、燃料電池10に供給する空気と燃料ガスとの温度差を縮小して、燃料電池10の発電効率の向上を図るために設けられている。
また、燃料電池10は、改質燃料の入口側に、燃料経路30が接続されている。燃料経路30には、上流側から順に、燃料開閉弁31、燃料ポンプ32、図示しない脱硫器、燃料流量計33、改質器34等が設けられている。
燃料経路30は、燃料開閉弁31から改質器34に至る部分が、原燃料を改質器34に向けて流す原燃料経路30Aを構成する。また、燃料経路30は、改質器34から燃料電池10に至る部分が、改質器34で改質された改質燃料を燃料電池10に流す改質燃料経路30Bを構成する。
燃料開閉弁31は、外部から原燃料経路30Aへの原燃料の導入を遮断する燃料遮断部材である。燃料開閉弁31は、原燃料経路30Aにおける燃料ポンプ32の上流に設けられている。より詳しくは、燃料開閉弁31は、原燃料経路30Aにおける後述の循環経路60との接続箇所よりも上流に設けられている。燃料開閉弁31は、原燃料経路30Aにおける燃料ポンプ32の上流を開閉することで、外部から原燃料の供給が可能な燃料供給状態と、外部から原燃料の供給ができない燃料遮断状態とに切り替える切替手段である。燃料開閉弁31は、制御装置100からの制御信号によって作動が制御される電磁弁で構成されている。
燃料ポンプ32は、改質器34に向けて原燃料を供給するものである。燃料ポンプ32は、後述する制御装置100からの制御信号によって作動が制御される電動ポンプで構成されている。
ここで、原燃料として用いられる都市ガス等には、付臭剤として硫黄化合物が添付されているが、当該硫黄化合物が改質器34および燃料電池10に供給されると、改質器34および燃料電池10の触媒が被毒してしまう虞がある。
これに対して、燃料経路30には、燃料ポンプ32と改質器34との間に脱硫器が設けられている。脱硫器は、原燃料に含まれる硫黄分を除去するものである。脱硫器は、原燃料に含まれる硫黄分を水素と反応させて原燃料から硫黄分を除去する水添脱硫器が採用されている。具体的には、脱硫器は、原燃料に含まれる硫黄分を、後述する循環経路60からの改質燃料に含まれる水素と反応させて原燃料から硫黄分を除去する。
燃料流量計33は、改質器34に供給する原燃料の流量を計測する装置である。燃料流量計33は、原燃料の流量の検出結果を後述する制御装置100に出力可能なように制御装置100に接続されている。本実施形態では、燃料ポンプ32および燃料流量計33が、改質器34の上流に設けられる機能品である。
改質器34は、水蒸気を用いて燃料ポンプ32から供給された原燃料を改質して改質燃料を生成するものである。改質器34は、例えば、ニッケルを含む水蒸気改質触媒、反応器を含んで構成されている。
具体的には、改質器34は、原燃料および水蒸気を混合した混合ガスを後述する燃焼器73の熱で加熱するとともに、以下の反応式F5に示す改質反応、および反応式F6に示すシフト反応により改質燃料(水素、一酸化炭素)を生成する。
CH+HO→CO+H …(F5)
CO+HO→CO+H …(F6)
改質器34で生成された改質燃料は、改質燃料経路30Bを介して燃料電池10に供給される。
ここで、改質器34における水蒸気改質は吸熱反応であり、高温となる条件下にて改質率が向上する特性を有している。このため、改質器34は、後述の燃焼器73の熱が伝達されるようになっている。具体的には、改質器34は、燃焼器73から排出される高温の排気ガスとの熱交換によって加熱されるように構成されている。また、改質器34は、燃料電池10の発電時に周囲に放出される熱(放射熱)を吸熱できるように、燃料電池10の周囲に配置されていることが望ましい。
図示しないが、原燃料経路30Aには、燃料ポンプ32と改質器34との間に水供給経路が接続され、この水供給経路に、システム外部から水を供給する水ポンプ、改質器34へ供給する水蒸気を生成する気化器が設けられている。
燃料経路30には、燃料ポンプ32と改質器34との間にエジェクタ81が設けられている。エジェクタ81は、改質器34の上流の原燃料を駆動流として後述の吸引経路82を流れるオフガス燃料を吸引して原燃料とともに改質器34に供給するものである。
具体的には、エジェクタ81は、流体を噴射するノズル部811、燃料電池10の出口側から流体を吸引する吸引部812、ノズル部811から噴射される流体と吸引部812から吸引される流体とを混合して改質器34に向けて吐出する吐出部813を有する。
ノズル部811は、流体を噴射可能な絞り構造を有している。ノズル部811は、絞り開度が固定された固定絞り構造で構成されている。また、吐出部813は、ノズル部811からの流体および吸引部812からの流体が混合された後に昇圧されるように流路断面積が下流側に向かって拡大している。なお、ノズル部811は、絞り開度を変更可能な可変絞り構造で構成されていてもよい。
エジェクタ81の吸引部812は、ノズル部811の出口側の負圧を利用して燃料電池10の出口側から流体を吸引するように構成されている。具体的には、吸引部812には、後述する燃料排出経路72を流れる流体が吸引されるように、燃料排出経路72から分岐する吸引経路82が接続されている。
さらに、燃料経路30には、改質燃料経路30Bを流れる改質燃料の一部を循環ガスとして原燃料経路30Aにおける燃料ポンプ32の上流に戻す循環経路60が接続されている。循環経路60は、一端側の端部が改質燃料経路30Bに接続され、他端側の端部が原燃料経路30Aにおける燃料開閉弁31と機能品である燃料ポンプ32との間に接続されている。
循環経路60には、循環調整弁61が設けられている。循環調整弁61は、循環経路60を流れる改質燃料の流量を調整する流量調整部材である。循環調整弁61は、後述する制御装置100からの制御信号によって作動が制御される電磁弁で構成されている。
循環経路60には、循環経路60を流れる改質燃料の温度Toを検出する循環温度センサ62が設けられている。循環温度センサ62は、循環経路60における改質燃料経路30Bとの接続箇所から循環調整弁61までの範囲に設けられている。これにより、循環調整弁61が全閉状態となっている場合でも、循環経路60における改質燃料経路30B側にある改質燃料の温度Toを循環温度センサ62で検出することができる。なお、循環温度センサ62は、改質燃料の温度Toの検出結果を後述する制御装置100に出力可能なように制御装置100に接続されている。
ここで、エジェクタ81は、駆動流としてノズル部811に流入する流体の質量流量の増加に伴って吸引部812から吸引される吸引流体の流量が増えるといった特性を有する。このため、エジェクタ81のノズル部811に流入する流体の質量流量を増加させることで、吸引部812から吸引されるオフガス燃料の吸引流量を増加させることが可能となる。
例えば、循環調整弁61を開弁して循環経路60を流れる循環ガスを増加させると、システム外部からの燃料の供給量を増加させることなく、エジェクタ81の駆動流を増加させることができる。
続いて、燃料電池10には、燃料電池10から排出されるオフガスを流すためのオフガス経路70が接続されている。オフガス経路70は、燃料電池10から排出されるオフガス空気が流れる空気排出経路71、燃料電池10から排出されるオフガス燃料が流れる燃料排出経路72を有している。空気排出経路71は、燃料電池10の空気出口側に接続されている。燃料排出経路72は、燃料電池10の燃料出口側に接続されている。
オフガス経路70には、燃焼器73が設けられている。燃焼器73は、燃料電池10から排出されるオフガス燃料およびオフガス空気を燃焼させることで高温の排気ガスを生成する。図示しないが、燃焼器73は、燃料を燃焼させるためのバーナを有している。燃焼器73では、バーナの点火によって、燃料の燃焼が開始される。
燃焼器73には、高温の排気ガスを排出するための排気ガス経路74が接続されている。排気ガス経路74は、内部を流れる排気ガスの熱を有効活用すべく改質器34等に接続されている。これにより、改質器34に対して燃焼器73の熱が伝達される。
次に、燃料電池システム1における電子制御部を構成する制御装置100について説明する。制御装置100は、プロセッサ、メモリを含むマイクロコンピュータと、その周辺回路で構成されている。制御装置100は、メモリに記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い出力側に接続された各種制御機器の作動を制御する。
制御装置100の入力側には、電流・電圧検出部101を含む各種センサが接続されており、各種センサの検出結果が制御装置100に入力されるようになっている。制御装置100には、図示しない操作パネルが接続されている。この操作パネルには、燃料電池10の発電をオンオフするための運転スイッチ、燃料電池10の作動状態を表示するディスプレイ等が設けられている。
一方、制御装置100の出力側には、制御機器として、圧送ブロワ21、燃料開閉弁31、燃料ポンプ32、水ポンプ、循環調整弁61、図示しない燃焼器73のバーナ等が接続されている。これら制御機器は、制御装置100から出力される制御信号に応じて、その作動が制御される。
また、制御装置100は、家庭内の負荷の需要電力に応じて、燃料電池10の発電電力を制御し、これに合わせてパワーコンディショナPCを制御する。なお、燃料電池10の発電電力の制御は、燃料電池10の燃料供給系(すなわち、燃料電池10に対する燃料ガスの供給量)を制御することによって実現される。
また、制御装置100は、燃料電池10の発電電力の制御と並行し、燃料電池10から取り出す電流(すなわち、掃引電流)が、目標発電電力により定まる目標電流値に近づくようにパワーコンディショナPCを制御する。
次に、燃料電池システム1の全体的な作動について簡単に説明する。燃料電池システム1は、運転スイッチがオンされると制御装置100によって、燃料電池10から電気エネルギを出力させる発電処理が実行される。この発電処理では、燃料電池10に対して発電に適した量の酸化剤ガスおよび改質燃料が供給される。
具体的には、発電処理では、システム外部の原燃料が燃料ポンプ32によってエジェクタ81を介して改質器34に向けて供給されるとともに、酸化剤ガスが圧送ブロワ21によって空気予熱器を介して燃料電池10に供給される。加えて、発電処理では、水ポンプによって水が水蒸発器に供給されることで水蒸気が生成される。この水蒸気は、原燃料とともに改質器34に流入する。改質器34では、原燃料および水蒸気の混合ガスが供給されると、水蒸気改質反応により改質燃料(水素、一酸化炭素)が生成される。そして、改質器34で生成された改質燃料は、燃料電池10に流入する。
燃料電池10は、酸化剤ガスおよび改質燃料が供給されると、前述の反応式F1〜F4に示す反応により電気エネルギを出力する。この際、燃料電池10は、オフガス燃料およびオフガス空気を排出する。オフガス燃料およびオフガス空気は、可燃ガスとして燃焼器73で燃焼される。燃焼器73で生成された高温の排気ガスは、改質器34等の加熱源として利用された後に排出ガスとしてシステム外部に排出される。
前述の如く、改質器34における水蒸気改質は吸熱反応であり、高温となる条件下にて改質率が向上する特性を有している。このため、燃焼器73の排気ガスの熱によって改質器34を加熱することで、改質器34における改質率を維持することができる。
ここで、発電処理時は、燃料電池10で消費されなかった改質燃料を含むオフガス燃料が排出される。このオフガス燃料の一部は、吸引経路82を介してエジェクタ81に吸引されることで再利用される。エジェクタ81に吸引されるオフガス燃料の流量(すなわち、吸引流量)は、エジェクタ81の駆動流の流量に依存する。エジェクタ81の駆動流の調整は、循環調整弁61による循環経路60に流す改質燃料の流量調整によって行われる。
ところで、燃料電池10の発電中に、家庭内の負荷側の需要電力が低下すると、負荷側で消費しきれない余剰電力が過剰になる。このため、制御装置100は、負荷側の需要電力が低下すると、パワーコンディショナPCによって燃料電池10の発電電力を制限する。
但し、燃料電池10の発電電力が制限されても、燃料電池10では、電力制限に対する燃料供給系の応答遅れ等によって発電に利用されない未反応の改質燃料が増加する。すなわち、燃料電池10で消費される改質燃料が減少してオフガス燃料の水素濃度が上昇する。
この場合、燃焼器73に対して必要以上の未反応ガス(例えば、水素)が供給され、燃焼器73の温度が過度に上昇することがある。燃焼器73の温度が過度に上昇すると、燃焼器73による改質器34の加熱量が増加して、改質器34で生成される改質燃料の温度が通常よりも高くなる。この場合、高温の改質燃料が循環経路60を介して燃料ポンプ32等の機能品に達してしまう。このことは、例えば、機能品の耐熱性が低い場合に機能品の作動不良を招いてしまうことから好ましくない。
これに対して、制御装置100は、循環経路60を介して高温の改質燃料が機能品に供給されることを抑制するための制御処理を実行する。この制御処理については、図2に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図2に示す制御処理は、燃料電池10の発電中に制御装置100によって周期的または不定期に実行される。
図2に示すように、制御装置100は、ステップS100にて、入力側に接続される各種センサ、操作パネル、パワーコンディショナPC等からの信号を読み込む。
続いて、制御装置100は、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料に温度異常が生じているか否かを判定する。具体的には、制御装置100は、ステップS110にて、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えたか否かを判定する。すなわち、制御装置100は、循環温度センサ62の検出温度が所定温度Tthを超えたか否かを判定する。所定温度Tthは、例えば、改質器34の通常の作動温度(例えば、400℃)以下、且つ、燃料ポンプ32等の機能品の耐熱温度以上となる温度範囲内に設定される。
ステップS110の判定処理の結果、改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下である場合は、制御装置100はステップS100に戻る。一方、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えている場合は、制御装置100は、ステップS120にて、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の流量を絞るように循環調整弁61を制御する。具体的には、制御装置100は、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えると、循環調整弁61を全閉状態に制御する。これにより、循環経路60を介して高温の改質燃料が原燃料経路30Aに流れなくなるので、燃料ポンプ32等の機能品を熱的に保護することができる。
続いて、制御装置100は、ステップS130にて、循環経路60を通過する改質燃料の温度を低下させる温度低下処理を実行する。本実施形態の制御装置100は、温度低下処理として、改質器34に供給される原燃料の供給量が減少するように燃料ポンプ32を制御するとともに、燃料電池10に供給される酸化剤ガスの供給量が増加するように圧送ブロワ21を制御する。
ここで、改質器34への原燃料の供給量を過度に減らすと、燃料電池10が燃料不足となってしまう。燃料電池10の燃料不足が継続されると、燃料電池10の内部に用いられる触媒の劣化が促進されてしまうことから好ましくない。
このため、本実施形態の制御装置100は、改質器34に供給される原燃料の供給量が、負荷側の需要電力に対応する量まで減少するように燃料ポンプ32を制御する。これによると、燃料電池10への改質燃料の供給量が減少することで、燃料電池10で未反応となる水素が減少する。これにより、燃焼器73に供給されるオフガス燃料の水素濃度の上昇が抑制され、燃焼器73の温度が低下する。燃焼器73の温度が低下すると、燃焼器73による改質器34の加熱量が減少することで、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが低下する。
また、制御装置100は、燃料電池10に供給される酸化剤ガスの供給量が負荷側の需要電力に対応する量よりも増加するように圧送ブロワ21を制御する。これによると、空気予熱器に大流量の酸化剤ガスが通過することで、空気予熱器の前後における酸化剤ガスの温度差が小さくなり、燃料電池10へ低温の酸化剤ガスが供給される。燃料電池10へ低温の酸化剤ガスが供給されると、燃料電池10から排出されるオフガス空気の温度が低下する。そして、燃料電池10から排出される低温のオフガス空気が燃焼器73に流入することで、燃焼器73の温度が低下する。
続いて、制御装置100は、ステップS140にて、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下であるか否かを判定する。なお、ステップS140の処理は、制御装置100によってステップS130の処理が実行されてから所定時間経過した後に実行される。この所定時間は、例えば、ステップS130の処理を実行してから燃焼器73に流入するオフガス燃料の水素濃度が低下し始めるまでに要する時間に設定される。
ステップS140の判定処理の結果、依然として改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えている場合、ステップS130の温度低下処理が有効に機能しない状況となる。温度低下処理が有効に機能しない理由としては、例えば、燃料ポンプ32や圧送ブロワ21の故障が挙げられる。温度低下処理が有効に機能しない場合、故障した機器の修理が必要となる。このため、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えている場合、制御装置100は、ステップS150にて、システムを停止させる。
具体的には、制御装置100は、循環経路60が全閉状態となるように循環調整弁61を制御するとともに、燃料ポンプ32および圧送ブロワ21それぞれを停止させ、さらに、原燃料経路30Aへの原燃料の導入が遮断されるように燃料開閉弁31を制御する。
これによると、循環調整弁61によって循環経路60が全閉され、高温の改質燃料が循環経路60から原燃料経路30Aへ流れなくなるので、燃料ポンプ32等の機能品を熱的に保護することができる。
また、燃料ポンプ32および圧送ブロワ21それぞれを停止させるとともに、燃料開閉弁31によって原燃料経路30Aを全閉することで、燃料電池10における発電を停止させるとともに、燃焼器73を失火させることができる。
一方、ステップS140の判定処理の結果、改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下である場合、ステップS130の温度低下処理が有効に機能する状況であり、再度、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えてもそれに対処することができる。このため、改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下である場合、制御装置100は、ステップS160にて、循環経路60が全開状態となるように循環調整弁61を制御して、ステップS100に戻る。なお、制御装置100は、ステップS100に戻る際に、燃料ポンプ32および圧送ブロワ21を温度低下処理の前の状態に戻す。
以上説明した燃料電池システム1は、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えると、制御装置100が、循環経路60が全閉となるように循環調整弁61を制御する。
これによると、循環経路60を介して高温の改質燃料が燃料ポンプ32等の機能品に供給されることが抑制される。このため、高温の改質燃料が機能品に供給されることに起因する機能品の作動不良の発生を抑制することができる。また、燃料ポンプ32等の機能品として耐熱性の低い安価なものを採用することが可能になる。
加えて、制御装置100は、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えると、燃焼器73の温度を低下させる温度低下処理を実行する。具体的には、制御装置100は、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えると、改質器34への原燃料の供給量が減少するように燃料ポンプ32を制御するとともに、燃料電池10への酸化剤ガスの供給量が増加するように圧送ブロワ21を制御する。
これによると、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えたとしても、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toを低下させることで、燃料電池10の発電状態を継続させることができる。すなわち、燃料電池システム1は、燃料電池10の発電状態を維持しつつ、高温の改質燃料が機能品に供給されることに起因する機能品の作動不良の発生を抑制することができる。
さらに、制御装置100は、温度低下処理を実行した後、改質燃料の温度Toが正常になると、循環調整弁61の開度を元の全開に戻す。これによると、システムを停止することなく、燃料電池10を効率のよい発電状態に復帰させることができる。
(第1実施形態の変形例)
上述の第1実施形態では、燃焼器73の温度を低下させる温度低下処理として、改質器34への原燃料の供給量を減少させるとともに、燃料電池10への酸化剤ガスの供給量を増加させるものを例示したが、温度低下処理は、これに限定されない。温度低下処理は、例えば、改質器34への原燃料の供給量減少および燃料電池10への酸化剤ガスの供給量増加の一方を行う処理になっていてもよい。また、温度低下処理は、例えば、改質器34への原燃料の供給量を減少させても燃焼器73の温度を充分に低下させることができない場合に酸化剤ガスの供給量を増加させる処理になっていてもよい。これらは、以降の実施形態においても同様である。
上述の第1実施形態では、ステップS140における判定基準となる温度は、ステップS110の判定基準となる所定温度Tthと同じ温度になっているが、これに限らず、例えば、所定温度Tthよりも低い温度になっていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図3〜図5を参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
図3に示すように、燃料電池システム1は、循環経路60を流れる改質燃料を放熱させる熱交換装置63を備える。この熱交換装置63は、循環経路60を介して高温の改質燃料が機能品に供給されることを抑制するための装置である。
熱交換装置63は、燃料電池10の発電時等に、循環経路60を流れる改質燃料を放熱させるように構成されている。具体的には、熱交換装置63は、改質燃料が通過する放熱器631と、放熱器631を流れる改質燃料と熱交換させる外気を供給する送風機632と、を含んで構成されている。
放熱器631は、循環経路60を流れる改質燃料を外気との熱交換によって放熱させる熱交換器である。放熱器631は、例えば、フィンアンドチューブ型の熱交換器を採用することができる。放熱器631は、循環経路60における循環温度センサ62よりも上流に配置されている。これにより、循環温度センサ62は、放熱器631で放熱された後の改質燃料の温度を検出する。
送風機632は、冷却ファンおよび冷却ファンを回転させる電動モータを有する電動送風機で構成されている。送風機632は、制御装置100からの制御信号に応じてその作動が制御される。また、送風機632は、冷却ファンの作動状態(例えば、回転数)を示す情報をダイアグ情報として制御装置100に出力可能に構成されている。
ここで、送風機632の故障等によって熱交換装置63が正常に動作しない場合、熱交換装置63が正常に動作する場合に比べて、高温の改質燃料が循環経路60を介して機能品に供給されてしまう。
これに対して、制御装置100は、循環経路60を介して高温の改質燃料が機能品に供給されることを抑制するための制御処理を実行する。この制御処理について図4に示すフローチャートを参照して説明する。図4に示すフローチャートは、図2に示すフローチャートに対応するものである。図4に示すステップS200〜ステップS220は、図2に示すステップS100〜ステップS120と略同じである。このため、本実施形態では、第1実施形態と同様の処理内容について詳しい説明を省略する。
図4に示すように、制御装置100は、ステップS200にて、入力側に接続される各種センサ等からの信号を読み込む。続いて、制御装置100は、ステップS210にて、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えたか否かを判定する。なお、所定温度Tthは、例えば、熱交換装置63が正常に動作している状態で想定される放熱器631通過後の改質燃料の温度Toを含む温度範囲(例えば、To±50℃)に設定される。
ステップS210の判定処理の結果、改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下である場合は、制御装置100はステップS200に戻る。一方、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えている場合は、制御装置100は、ステップS220にて、循環調整弁61を全閉状態に制御する。
続いて、制御装置100は、ステップS230にて、熱交換装置63の故障診断を行う。この故障診断では、熱交換装置63が正常に動作しているか否かを判定する。故障診断の詳細は、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
図5に示すように、制御装置100は、ステップS231にて、送風機632のダイアグ情報を含む各種信号を読み込む。制御装置100は、ステップS232にて、ダイアグ情報に基づいて送風機632の冷却ファンの回転数が異常であるか否かを判定する。制御装置100は、例えば、冷却ファンの回転数が目標回転数に対して10%以上離れている場合に異常と判断する。
ステップS232の判定処理の結果、冷却ファンの回転数が異常でない場合、制御装置100は、ステップS233にて、故障判定フラグを「機器異常なし」を示す「オフ」に設定して処理を抜ける。
一方、ステップS232の判定処理の結果、冷却ファンの回転数が異常である場合、制御装置100は、ステップS234にて、故障判定フラグを「機器異常あり」を示す「オン」に設定して処理を抜ける。
図4に戻り、故障診断を行った後、制御装置100は、ステップS240にて、「機器故障あり」であるか否かを判定する。ステップS240の判定は、故障判定フラグに基づいて行われる。
ステップS240の判定処理の結果が「機器故障なし」である場合、循環経路60を通過する改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えたのは、負荷側の需要電力の変動等に伴う一過性の事象である可能性が高い。このため、制御装置100は、ステップS250にて、循環経路60を通過する改質燃料の温度を低下させる温度低下処理を実行する。このステップS250の判定処理は、図2のステップS130の処理と同様であるため、その説明を省略する。
続いて、制御装置100は、ステップS260にて、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下であるか否かを判定する。ステップS260の判定処理の結果、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えている場合、制御装置100は、ステップS250に戻って温度低下処理を継続する。一方、改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下である場合、制御装置100は、ステップS270にて、循環経路60が全開状態となるように循環調整弁61を制御して、ステップS200に戻る。なお、制御装置100は、ステップS200に戻る際に、燃料ポンプ32および圧送ブロワ21を温度低下処理の前の状態に戻す。
また、ステップS240の判定処理の結果が「機器故障あり」である場合、循環経路60を通過する改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えたのは、熱交換装置63が正常に動作しないことが原因である可能性が高い。この場合、熱交換装置63を修理する必要がある。このため、制御装置100は、ステップS280にて、システムを停止させる。このステップS280の判定処理は、図2のステップS150の処理と同様であるため、その説明を省略する。
以上説明した燃料電池システム1は、第1実施形態と共通の構成や共通の作動等を含んでいる。このため、燃料電池システム1は、第1実施形態と共通の構成や共通の作動等から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
加えて、燃料電池システム1は、熱交換装置63が正常に動作するか否かを判定し、その結果に応じて、その後の処置を変えている。具体的には、本実施形態では、熱交換装置63が正常に動作しない状況下では、燃料ポンプ32および圧送ブロワ21を停止するとともに、燃料開閉弁31によって原燃料経路30Aを遮断し、さらに、循環調整弁61によって循環経路60を遮断する。これによると、熱交換装置63が正常に動作しないことに起因する不具合を回避することが可能となる。
一方、熱交換装置63が正常に動作している状況下では、温度低下処理を実行することで、循環経路60を通過する改質燃料の温度Toを低下させる。そして、改質燃料の温度Toが正常になった後に、循環調整弁61の開度を元の全開に戻すことで、システムを停止することなく、燃料電池10を効率のよい発電状態に復帰させることができる。
また、温度低下処理は、燃料ポンプ32による原燃料の供給量や圧送ブロワ21による酸化剤ガスの供給量を変化させることで、循環経路60を通過する改質燃料の温度Toを低下させる。これによると、循環経路60を通過する改質燃料の温度Toを低下させるために、熱交換装置63の放熱器631の大容量化や送風機632の出力の大型化を行わなくて済む。
(第2実施形態の変形例)
上述の第2実施形態では、ステップS260における判定基準となる温度は、ステップS210の判定基準となる所定温度Tthと同じ温度になっているが、これに限らず、例えば、所定温度Tthよりも低い温度になっていてもよい。このことは、以降の実施形態においても同様である。
上述の第2実施形態では、温度低下処理が図2のステップS130の処理と同様である旨を説明したが、これに限らず、温度低下処理は、例えば、送風機632の送風能力を増加させる制御が含まれていてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図6、図7を参照して説明する。本実施形態では、第2実施形態と異なる部分について主に説明する。
図6に示すように、本実施形態の燃料電池システム1には、改質器34の温度を検出する改質温度センサ35が追加されている。改質温度センサ35は、改質器34から流出する改質燃料の温度を改質温度Trとして検出する。なお、改質温度センサ35は、改質器34の温度の検出結果を後述する制御装置100に出力可能なように制御装置100に接続されている。
その他の構成は、第2実施形態と同様である。以下、本実施形態の制御装置100が実行する故障診断について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。図7に示すフローチャートは、図5に示すフローチャートに対応するものである。
図7に示すように、制御装置100は、ステップS231Aにて、循環温度センサ62の検出結果および改質温度センサ35の検出結果を含む各種信号を読み込む。
続いて、制御装置100は、ステップS232Aにて、放熱器631を通過した後の改質燃料の温度Toと改質温度Trとの温度差(=Tr−To)が所定の判定基準値ΔTrothを超えているか否かを判定する。所定の判定基準値ΔTrothは、通常時に想定される放熱器631前後の温度差および循環経路60のうち改質器34から放熱器631までの熱損失に基づいて設定される。
ステップS232Aの判定処理の結果、改質燃料の温度Toと改質温度Trとの温度差が所定の判定基準値ΔTrothを超えている場合、改質温度Trに比べて改質燃料の温度Toが充分に低下しているので、熱交換装置63が正常に動作していると考えられる。このため、改質燃料の温度Toと改質温度Trとの温度差が所定の判定基準値ΔTrothを超えている場合、制御装置100は、ステップS233Aにて、故障判定フラグを「機器異常なし」を示す「オフ」に設定して処理を抜ける。
一方、改質燃料の温度Toと改質温度Trとの温度差が所定の判定基準値ΔTroth以下である場合、改質温度Trに比べて改質燃料の温度Toが充分に低下していないので、熱交換装置63が正常に動作していないと考えられる。このため、改質燃料の温度Toと改質温度Trとの温度差が所定の判定基準値ΔTroth以下である場合、制御装置100は、ステップS234Aにて、故障判定フラグを「機器異常あり」を示す「オン」に設定して処理を抜ける。
その他の作動は、第2実施形態と同様である。本実施形態の燃料電池システム1は、第2実施形態と共通の構成や共通の作動等を含んでいる。このため、燃料電池システム1は、第2実施形態と共通の構成や共通の作動等から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の燃料電池システム1は、放熱器631を通過した後の改質燃料の温度Toおよび改質温度Trに基づいて熱交換装置63の故障診断を行う。このため、例えば、熱交換装置63がダイアグ情報を出力できない構造になっていても、熱交換装置63の故障診断を行うことができる。
(第3実施形態の変形例)
上述の第3実施形態では、放熱器631前後での改質燃料の温度差に基づいて熱交換装置63の故障診断を行うものを例示したが、故障診断は、これに限定されない。故障診断は、例えば、送風機632のダイアグ情報、放熱器631前後での改質燃料の温度差に基づいて実施するようになっていてもよい。このことは、以降の実施形態においても同様である。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図8、図9を参照して説明する。本実施形態では、第2実施形態と異なる部分について主に説明する。
図8に示すように、燃料電池システム1は、循環経路60に対して、放熱器631に流入する改質燃料の温度Tiを検出する入口温度センサ62A、放熱器631から流出した改質燃料の温度Toを検出する出口温度センサ62Bが設けられている。入口温度センサ62Aおよび出口温度センサ62Bそれぞれは、改質燃料の温度の検出結果を後述する制御装置100に出力可能なように制御装置100に接続されている。
その他の構成は、第2実施形態と同様である。以下、本実施形態の制御装置100が実行する故障診断について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。図9に示すフローチャートは、図5に示すフローチャートに対応するものである。
図9に示すように、制御装置100は、ステップS231Bにて、入口温度センサ62Aの検出結果および出口温度センサ62Bの検出結果を含む各種信号を読み込む。
続いて、制御装置100は、ステップS232Bにて、放熱器631に流入する前の改質燃料の温度Tiと放熱器631から流出した後の改質燃料の温度Toとの温度差(=Ti−To)が所定の判定基準値ΔTiothを超えているか否かを判定する。所定の判定基準値ΔTiothは、通常時に想定される放熱器631前後の温度差に基づいて設定される。
ステップS232Bの判定処理の結果、放熱器631前後での改質燃料の温度差が所定の判定基準値ΔTiothを超えている場合、放熱器631によって改質燃料の温度が充分に低下しているので、熱交換装置63が正常に動作していると考えられる。このため、放熱器631前後での改質燃料の温度差が所定の判定基準値ΔTiothを超えている場合、制御装置100は、ステップS233Bにて、故障判定フラグを「機器異常なし」を示す「オフ」に設定して処理を抜ける。
一方、放熱器631前後での改質燃料の温度差が所定の判定基準値ΔTioth以下である場合、放熱器631によって改質燃料の温度が充分に低下していないので、熱交換装置63が正常に動作していないと考えられる。このため、放熱器631前後での改質燃料の温度差が所定の判定基準値ΔTioth以下である場合、制御装置100は、ステップS234Bにて、故障判定フラグを「機器異常あり」を示す「オン」に設定して処理を抜ける。
その他の作動は、第2実施形態と同様である。本実施形態の燃料電池システム1は、第2実施形態と共通の構成や共通の作動等を含んでいる。このため、燃料電池システム1は、第2実施形態と共通の構成や共通の作動等から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の燃料電池システム1は、放熱器631前後での改質燃料の温度差に基づいて熱交換装置63の故障診断を行う。このため、例えば、熱交換装置63がダイアグ情報を出力できない構造になっていても、熱交換装置63の故障診断を行うことができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、図10を参照して説明する。本実施形態では、第2実施形態と異なる部分について主に説明する。本実施形態の燃料電池システム1は、制御装置100が実行する故障診断が第2実施形態と異なっている。
以下、本実施形態の制御装置100が実行する故障診断について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。図10に示すフローチャートは、図5に示すフローチャートに対応するものである。
図10に示すように、制御装置100は、ステップS231Cにて、電流・電圧検出部101の検出結果を含む各種信号を読み込む。
続いて、制御装置100は、ステップS232Cにて、改質燃料の温度異常が生ずる前後で燃料電池10の発電出力が変動しているか否かを判定する。具体的には、制御装置100は、電流・電圧検出部101の検出結果に基づいて改質燃料の温度異常が生ずる前後での燃料電池10の発電出力の変動値を算出し、算出した変動値が所定値以内であるか否かを判定する。なお、所定値は、温度異常が生ずると想定される発電出力の変動値に基づいて設定される。
ステップS232Cの判定処理の結果、改質燃料の温度異常が生ずる前後で燃料電池10の発電出力が変動している場合、温度異常は、熱交換装置63の故障ではなく、燃料電池10の発電出力が変動に起因していると考えられる。このため、温度異常の前後で燃料電池10の発電出力が変動している場合、制御装置100は、ステップS233Cにて、故障判定フラグを「機器異常なし」を示す「オフ」に設定して処理を抜ける。
一方、改質燃料の温度異常が生ずる前後で燃料電池10の発電出力が変動していない場合、温度異常は、熱交換装置63の故障に起因していると考えられる。このため、温度異常の前後で燃料電池10の発電出力が変動していない場合、制御装置100は、ステップS234Cにて、故障判定フラグを「機器異常あり」を示す「オン」に設定して処理を抜ける。
その他の作動は、第2実施形態と同様である。本実施形態の燃料電池システム1は、第2実施形態と共通の構成や共通の作動等を含んでいる。このため、燃料電池システム1は、第2実施形態と共通の構成や共通の作動等から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の燃料電池システム1は、改質燃料の温度異常が生ずる温度異常の前後で燃料電池10の発電出力が変動しているか否かに基づいて熱交換装置63の故障診断を行う。このため、例えば、熱交換装置63がダイアグ情報を出力できない構造になっていても、熱交換装置63の故障診断を行うことができる。
(第5実施形態の変形例)
上述の第5実施形態では、温度異常の前後で燃料電池10の発電出力が変動しているか否かに基づいて熱交換装置63の故障診断を行うものを例示したが、故障診断は、これに限定されない。故障診断は、例えば、送風機632のダイアグ情報、温度異常の前後で燃料電池10の発電出力に基づいて実施するようになっていてもよい。
上述の第5実施形態では、改質燃料の温度異常が生ずる前後で燃料電池10の発電出力が変動しているか否かによって熱交換装置63の故障診断を行うもの例示したが、故障診断はこれに限定されない。故障診断は、例えば、燃料電池10から取り出す電流(すなわち、掃引電流)が変動しているか否かによって熱交換装置63の故障診断を実施するようになっていてもよい。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、図11を参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
本実施形態の燃料電池システム1は、改質燃料に温度異常が生じている場合の対処法が第1実施形態と異なっている。以下、本実施形態の制御装置100が実行する制御処理について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。図11に示すフローチャートは、図2に示すフローチャートに対応するものである。図11に示すステップS300、ステップS310、ステップS330〜ステップS360は、図2に示すステップS100、ステップS110、ステップS130〜ステップS160と略同じである。このため、本実施形態では、第1実施形態と同様の処理内容について詳しい説明を省略する。
図11に示すように、制御装置100は、ステップS300にて、入力側に接続される各種センサ等からの信号を読み込む。そして、制御装置100は、ステップS310にて、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えているか否かを判定する。
ステップS310の判定処理の結果、改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下である場合は、制御装置100はステップS300に戻る。一方、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えている場合は、制御装置100は、ステップS320にて、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の流量を絞るように循環調整弁61を制御する。
具体的には、制御装置100は、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えると、循環調整弁61を全開状態ではなく微小開度となる状態に制御する。微小開度となる状態とは、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の流量が機能品の耐熱性に殆ど影響しないレベルの流量に設定される。
続いて、制御装置100は、ステップS330にて、循環経路60を通過する改質燃料の温度を低下させる温度低下処理を実行する。そして、制御装置100は、ステップS340にて、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下であるか否かを判定する。この結果、改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えている場合、制御装置100は、ステップS350にて、システムを停止させる。一方、改質燃料の温度Toが所定温度Tth以下である場合、制御装置100は、ステップS360にて、循環経路60が全開状態となるように循環調整弁61を制御して、ステップS300に戻る。
以上説明した燃料電池システム1は、第1実施形態と共通の構成や共通の作動等を含んでいる。このため、燃料電池システム1は、第1実施形態と共通の構成や共通の作動等から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の燃料電池システム1は、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えると、制御装置100によって、循環調整弁61が微小開度となる状態に制御される。
これによると、循環経路60から原燃料経路30Aへ流れる高温の改質燃料の流量が制限されるので、燃料ポンプ32等の機能品を熱的に保護することができる。また、循環経路60から原燃料経路30Aへの改質燃料の供給が僅かながら継続されるので、燃料電池10の発電効率を向上させたり、水添脱硫器に対する水素の供給を継続させたりすることができる。
(第6実施形態の変形例)
上述の第6実施形態で説明した改質燃料に温度異常が生じている場合の対処法は、第1実施形態に示したシステム構成以外のもの(例えば、第2実施形態に示したシステム構成)に対しても適用可能である。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の実施形態では、脱硫器として水添脱硫器が採用されているものを例示したが、これに限らず、脱硫器は、水添脱硫器以外のもので構成されていてもよい。
上述の実施形態では、空気流量計22および燃料流量計33が設けられているものを例示したが、これに限らず、燃料電池システム1は、空気流量計22および燃料流量計33が設けられていなくてもよい。
上述の実施形態では、改質器34に対して燃焼器73からの排気ガスの熱が伝達されるものを例示したが、これに限らず、改質器34は、例えば、燃焼器73から輻射熱が伝達されるように燃焼器73に近接する位置に配置されていてもよい。
上述の実施形態では、熱交換装置63として改質燃料を外気によって冷却する空冷式の装置を例示したが、これ限らず、熱交換装置63は、例えば、改質燃料を冷却水等の液体によって冷却する液冷式の装置で構成されていてもよい。
上述の実施形態では、燃料経路30に対してエジェクタ81が設けられているものを例示したが、これに限らず、燃料電池システム1にはエジェクタ81が設けられていなくてもよい。
上述の実施形態では、原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えているか否かを循環温度センサ62の検出値に基づいて判定するものを例示したが、改質燃料が高温であるか否かの判定は、これに限定されない。改質燃料が高温であるか否かの判定は、改質燃料の温度Toに相関性を有する物理量(例えば、改質燃料の圧力)に基づいて実施されていてもよい。
上述の実施形態の如く、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えると温度低下処理を実行することが望ましいが、燃料電池システム1は、これに限定されない。燃料電池システム1は、例えば、循環経路60から原燃料経路30Aに戻す改質燃料の温度Toが所定温度Tthを超えた際に、温度低下処理を実行しなかったり、温度低下処理の代わりにシステムを停止させる処理を実行したりするようになっていてもよい。
上述の実施形態の如く、熱交換装置63が正常に動作しない場合、直ちにシステムを停止させるものを例示したが、燃料電池システム1は、これに限定されない。燃料電池システム1は、例えば、熱交換装置63が正常に動作しない場合、温度低下処理を実行したり、熱交換装置63の異常を外部に報知する報知処理を実行したりするようになっていてもよい。
上述の実施形態では、原燃料経路30Aにおける改質器34の上流に設けられた機能品として燃料ポンプ32、燃料流量計33を例示したが、これに限らず、機能品は、燃料ポンプ32、燃料流量計33以外のものが含まれていてもよい。燃料電池10が固体酸化物型の燃料電池で構成されているものを例示したが、これに限らず、燃料電池10は、例えば、固体高分子型の燃料電池(すなわち、PEFC)で構成されていてもよい。
上述の実施形態では、燃料電池10が固体酸化物型の燃料電池で構成されているものを例示したが、これに限らず、燃料電池10は、例えば、固体高分子型の燃料電池(すなわち、PEFC)で構成されていてもよい。
上述の実施形態では、燃料電池システム1を家庭の電源システムに適用したものを例示したが、これに限らず、燃料電池システム1は、例えば、商業施設や工場の電源システム等にも適用可能である。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路で構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータで実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、燃料電池システムは、制御装置が、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度が所定温度を超えると、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の流量を絞るように流量調整部材を制御する。
第2の観点によれば、制御装置は、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度が所定温度を超えると、改質器に供給される原燃料の供給量が減少するように改質器に原燃料を供給する燃料ポンプを制御する。
これによると、改質燃料の温度が所定温度を超えると、改質器への原燃料の供給量が減少することで燃料電池への改質燃料の供給量が減少するので、燃焼器に供給されるオフガス燃料の水素濃度の上昇が抑制される。オフガス燃料の水素濃度の上昇が抑制されると、燃焼器の温度が低下して燃焼器による改質器の加熱量が減少することで、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度を低下させることができる。この場合、燃料電池の発電状態を維持しつつ、高温の改質燃料が機能品に供給されることに起因する機能品の作動不良の発生を抑制することができる。
第3の観点によれば、制御装置は、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度が所定温度を超えると、燃料電池に供給される酸化剤ガスの供給量が増加するように燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガスポンプを制御する。
酸化剤ガスは、改質器を通過せず、改質燃料よりも低温となり易い。このため、改質燃料の温度が所定温度を超える場合に、燃料電池への供給する酸化剤ガスの供給量を増加させれば、燃料電池から低温のオフガス空気を燃焼器に流入させて燃焼器の温度を低下させることができる。これにより、燃焼器による改質器の加熱量が減少することで、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度を低下させることができる。この場合、燃料電池の発電状態を維持しつつ、高温の改質燃料が機能品に供給されることに起因する機能品の作動不良の発生を抑制することができる。
第4の観点によれば、燃料電池システムは、循環経路を流れる改質燃料を放熱させる熱交換装置を備える。原燃料経路には、循環経路との接続箇所よりも上流に外部から原燃料経路への原燃料の導入を遮断する燃料遮断部材が設けられている。
制御装置は、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度が所定温度を超えた際に熱交換装置が正常に動作しない場合、循環経路が全閉状態となるように流量調整部材を制御する。加えて、制御装置は、改質器へ原燃料を供給する燃料ポンプおよび燃料電池へ酸化剤ガスを供給する酸化剤ガスポンプそれぞれを停止させるとともに、原燃料経路への原燃料の導入が遮断されるように燃料遮断部材を制御する。
これによると、熱交換装置が正常に動作しない状況下では、循環経路から原燃料経路に戻す改質燃料の温度が恒常的に高くなり易い。このため、熱交換装置が正常に動作しない状況下では、燃料ポンプおよび酸化剤ガスポンプを停止するとともに、燃料遮断部材によって原燃料経路を遮断し、さらに、流量調整部材によって循環経路を遮断することで燃料電池システムを停止させることが望ましい。
10 燃料電池
30A 原燃料経路
30B 改質燃料経路
32 燃料ポンプ(機能品の一部)
34 改質器
60 循環経路
61 循環調整弁(流量調整部材)
73 燃焼器
100 制御装置

Claims (4)

  1. 燃料電池システムであって、
    外部から投入される原燃料を改質して改質燃料を生成する改質器(34)と、
    前記改質器で生成された改質燃料と酸化剤ガスとの電気化学反応により電気エネルギを出力する燃料電池(10)と、
    前記燃料電池から排出されるオフガス燃料およびオフガス空気を燃焼させる燃焼器(73)と、
    原燃料を前記改質器に向けて流す原燃料経路(30A)と、
    前記原燃料経路において前記改質器の上流に設けられた機能品(32、33)と、
    前記改質器で生成された改質燃料を前記燃料電池に流す改質燃料経路(30B)と、
    前記改質燃料経路を流れる改質燃料の一部を前記原燃料経路における前記機能品の上流に戻す循環経路(60)と、
    前記循環経路を流れる改質燃料の流量を調整する流量調整部材(61)と、
    前記流量調整部材を制御する制御装置(100)と、を備え、
    前記改質器は、前記燃焼器の熱が伝達されるようになっており、
    前記制御装置は、前記循環経路から前記原燃料経路に戻す改質燃料の温度が所定温度を超えると、前記循環経路から前記原燃料経路に戻す改質燃料の流量を絞るように前記流量調整部材を制御する燃料電池システム。
  2. 前記制御装置は、前記循環経路から前記原燃料経路に戻す改質燃料の温度が前記所定温度を超えると、前記改質器に供給される原燃料の供給量が減少するように前記改質器に原燃料を供給する燃料ポンプ(32)を制御する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御装置は、前記循環経路から前記原燃料経路に戻す改質燃料の温度が前記所定温度を超えると、前記燃料電池に供給される酸化剤ガスの供給量が増加するように前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガスポンプ(21)を制御する請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記循環経路を流れる改質燃料を放熱させる熱交換装置(63)を備え、
    前記原燃料経路には、前記循環経路との接続箇所よりも上流に外部から前記原燃料経路への原燃料の導入を遮断する燃料遮断部材(31)が設けられており、
    前記制御装置は、前記循環経路から前記原燃料経路に戻す改質燃料の温度が前記所定温度を超えた際に前記熱交換装置が正常に動作しない場合、前記循環経路が全閉状態となるように前記流量調整部材を制御するとともに、前記改質器へ原燃料を供給する燃料ポンプ(32)および前記燃料電池へ酸化剤ガスを供給する酸化剤ガスポンプ(21)それぞれを停止させ、さらに、前記原燃料経路への原燃料の導入が遮断されるように前記燃料遮断部材を制御する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
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