JP2021135149A - 動的物標検出システム、動的物標検出方法、及びコンピュータが実行可能なプログラム - Google Patents

動的物標検出システム、動的物標検出方法、及びコンピュータが実行可能なプログラム Download PDF

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将広 星
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【課題】見通し外の動的物標を低コストな構成で高精度に検出することが可能な動的物標検出システム、動的物標検出方法、及びプログラムを提供すること。【解決手段】本実施の形態に係る動的物標検出システムは、周辺にレーダ波を送信して対象物からの反射波を受信してレーダ信号を取得するレーダと、前記レーダから出力されるレーダ信号から動的信号を検出する動的信号検出手段と、前記検出した動的信号が見通し外の偽像であるか否かを判定する偽像判定手段と、前記判定された偽像までの距離・方位を算出し、算出した偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する実像位置推定手段と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、動的物標検出システム、動的物標検出方法、及びコンピュータが実行可能なプログラムに関する。
例えば、レーダ等のセンサを使用して見通し外の動的物標を検出する手法として、路車間通信や車車間通信で情報を伝達する技術が提案されている。具体的には、例えば、予め死角となる路地や交差点を監視するレーダやカメラを電柱等に取りつけて置き、動的物標を検知した場合に近くを通る車両に危険を知らせる方法や、観測者と直交する道を走行している車両から、見通し外の動的物標の位置関係を受信する仕組みなどである。いずれにしても観測者側のレーダ単独で、見通し外の動的物標を検出する技術は確立されていない。
路車間通信を用いるシステムでは、交通インフラを整備する必用があるため、全ての交差点にシステムを導入することが困難である。他方、車車間通信を用いるシステムでは、見通し外に存在する別の車両が必要となることから、常時機能できるわけではないという制約があるため、実用性に欠ける。また、従来のLiDAR、ToFカメラ、ステレオカメラでは、死角となる位置の動的物標の位置推定は不可能である。
特開平2004−301649号公報 特開平2012−2527号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、見通し外の動的物標を低コストな構成で高精度に検出することが可能な動的物標検出システム、動的物標検出方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、周辺にレーダ波を送信して対象物からの反射波を受信してレーダ信号を取得するレーダと、前記レーダから出力されるレーダ信号から動的信号を検出する動的信号検出手段と、前記検出した動的信号が見通し外の偽像であるか否かを判定する偽像判定手段と、前記判定された偽像までの距離・方位を算出し、算出した偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する実像位置推定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の一態様によれば、さらに、前記推定された見通し外の実像の位置及び相対速度に応じて、モニタに見通し外からの飛び出しの警告表示を行う警告手段を備えていてもよい。
また、本発明の一態様によれば、前記警告手段は、前記警告表示を行う場合は、飛び出しの警告レベルに応じて異なる色で表示することにしてもよい。
また、本発明の一態様によれば、前記実像位置推定手段は、カメラで撮像した画像情報又は地図データを使用して、前記見通し外の実像の位置を推定することにしてもよい。
また、本発明の一態様によれば、前記実像位置推定手段は、偽像が生じた方位の最も近傍にある物体位置で入射角と反射角が等しくなるように経路を折り返し、折り返した経路長が、当該物体位置と当該偽像間の距離と等しくなる位置を前記見通し外の実像の位置と推定することにしてもよい。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、レーダが、周辺にレーダ波を送信して対象物からの反射波を受信してレーダ信号を取得する工程と、前記レーダから出力されるレーダ信号から動的信号を検出する工程と、前記検出した動的信号が偽像であるか否かを判定する工程と、前記判定された偽像までの距離・方位を算出し、算出した偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する工程と、を含むことを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、コンピュータを、周辺にレーダ波を送信して対象物からの反射波を受信してレーダ信号を取得するレーダから出力されるレーダ信号から動的信号を検出する動的信号検出手段、前記検出した動的信号が見通し外からの偽像であるか否かを判定する偽像判定手段、前記判定された偽像までの距離・方位を算出し、算出した偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する実像位置推定手段として機能させるためのコンピュータが実行可能なプログラムであることを特徴とする。
本発明によれば、見通し外の動的物標を低コストな構成で高精度に検出することが可能となる。
図1は、本実施の形態に係る動的物標検出システムの概略の構成例を示す図である。 図2は、本実施の形態に係る動的物標検出システムの概略の動作フローの一例を示す図である。 図3は、検証結果1に関して、検証を行った室内環境を説明するための説明図である。 図4は、歩行者の位置を説明するための図である。 図5は、レーダで検出される、図4の各歩行者の位置に対応したレーダ信号の信号点を説明するための図である。 図6は、歩行者の位置を推定する方法を説明するための説明図である。 図7は、見通し外からの飛び出しの危険警告の表示例を示す図である。 図8は、検証結果2に関して、検証を行った野外路地を説明するための図である。
以下に、この発明にかかる動的物標検出システム、動的物標検出方法、及びコンピュータが実行可能なプログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものまたは実質的に同一のものが含まれる。本発明の構成要素は、本明細書の図面に一般に示してあるが、様々な構成で広く多様に配置して設計してもよいことは容易に理解できる。したがって、本発明の装置の実施形態についての以下のより詳細な説明は、特許請求の範囲に示す本発明の範囲を限定するものではなく、単に本発明の選択した実施形態の一例を示すものである。本明細書は、参照により公知技術が組み込まれる。そのため、当業者は、公知技術を援用することで、特定の細目の1つ以上が無くても、または他の方法、部品、材料でも本発明を実現できることが理解できる。
[1.本発明の原理]
レーダから送信されるレーダ波は、対象物からの反射波が壁や路面等でその一部が反射してマルチパスが発生する。本発明では、このような反射波の特性を利用することで、レーダの位置からは直接視認できない、見通し外に存在する動的物標の位置を低コストな構成で高精度に推定し、さらに、見通し外からの動的物標の飛び出しを推定する手法を提案する。
例えば、対象を歩行者とした場合を考える。歩行者から得られるレーダ信号には、物標から直接反射された直接反射波だけでなく、物標から反射された直接反射波が更に別の物体等で反射された間接反射波にも複数のドップラ情報(相対速度成分)が含まれる。路地や交差点等の間接反射波を形成する複雑な環境下であっても、ドップラ情報を利用することで、歩行者のレーダ信号の動的信号の抽出が可能となり、事前に歩行者の飛び出し等を察知する重要な役割に担うことができる。
本実施の形態では、まず、対象とする動的物標についてのレーダ信号の動的信号が見通し外からの偽像であるか否かを判定する。見通し外からの偽像であるかを判定する方法として、詳細を後述するが、例えば、(1)予め用意した周辺の静止構造物の地図データを使用して、レーダと偽像の間に物体があるか否かを判定する方法、(2)カメラで撮像した周辺の画像情報に応じた画像上でレーダ信号の近傍反射点を検出することで静止構造物を検出し、レーダと偽像の間に静止構造物があるか否かを判定する方法、(3)レーダ信号単独の評価でも、直接反射波と比較して間接反射波の方が物標のレーダ信号の信号密度及び/又は信号強度が低くなるため、レーダ信号の信号密度及び/又は信号強度から偽像であると判定することができる。
対象とするレーダ信号の動的信号が偽像であると判定した場合、偽像の位置情報を補正することで、実像の位置を推定する。実像の位置を推定する場合は、第1に、検出した偽像までの直線(最短)距離を求める。第2に、多重反射によって得た信号であっても、実像までの距離は変化しないという法則に則り、レーダ波の反射経路を辿る。具体的には、まず、偽像が生じた方位の最も近傍にある物体の位置(レーダ波を折り返す反射媒体の位置)で入射角と反射角が等しくなるように経路を折り返す。次に、更に折り返した方位において物体がある場合は、同様の処理を繰り返し、折り返した経路長が、物体の位置と偽像間の距離と等しくなるまで経路を辿り続ける。そして、距離が等しくなった点に実像が存在すると判定することで、見通し外の物標の位置を推定する。
偽像が生じた方位の最も近傍にある物体の位置を認識する方法として、上述したような、(1)予め用意した周辺構造物の地図データを使用する方法や、(2)カメラで撮像した周辺の画像上でレーダ信号の近傍の反射点を検出することで、周辺構造物を検出する方法等がある。
[2.本実施の形態の動的物標検出システムの構成例及び動作例]
図1及び図2を参照して、本実施の形態の物標検出システムを説明する。図1は、本実施の形態に係る動的物標検出システム1の概略の構成例を示す図である。図2は、本実施の形態に係る動的物標検出システム1の概略の動作を示すフローの一例を示す図である。
図1を参照して、本実施の形態に係る動的物標検出システム1の構成例を説明する。図1に示すように、本実施の形態に係る動的物標検出システム1は、動的物標検出装置10と、レーダ20とを備えている。
レーダ20は、周囲にレーダ波を送信して、対象物によって反射された反射波を受信して、レーダ信号として動的物標検出装置10に出力する。レーダ20は、例えば、FM−CW方式のレーダ波レーダ(79GHz帯、帯域幅4GHz、MIMOレーダ(送信アンテナ3個、受信アンテナ6個)であり、検出範囲は、水平角が−75度〜75度、仰角が−3度〜3度である。
レーダ20は、複数の送信アンテナを備える送信器からレーダ波を周囲に送信し、対象物によって反射された反射波を複数の受信アンテナを備える受信器で受信することによって対象物の距離、方位、相対速度、及び信号強度を検知するためのセンサである。
レーダ20から出力されるレーダ信号は、例えば、レーダ20が備える信号処理回路において反射波が処理された対象物の1または複数の代表位置を示す点(「信号点」ともいう)または点列からなる信号であっても良く、あるいは、未処理の反射波を示す信号であっても良い。本例では、レーダ20から出力されるレーダ信号は、上述の信号処理回路において、公知のFM−CW方式で算出した対象物の距離、方位、相対速度、及び信号強度の情報を含んでおり、さらに、CFAR等のしきい値処理などの信号処理が施されものとする。なお、未処理の受信波がレーダ信号として用いられる場合には、動的物標検出装置10においてこれらの信号処理が実行される。
動的物標検出装置10は、動的信号検出部11と、偽像判定部12と、実像位置推定部13と、警告部14と、を備えている。
動的信号検出部11は、レーダ20から出力されるレーダ信号から動的信号を検出する。
偽像判定部12は、検出した動的信号が見通し外からの偽像であるか否かを判定する。偽像判定部12は、動態信号が見通し外からの偽像であるか否かを、詳細を後述するように、例えば、(1)不図示のカメラで撮像した画像情報を使用して判定する方法、(2)地図データを使用して判定する方法、(3)レーダ信号の信号密度に基づいて判定する方法等を使用してもよい。
実像位置推定部13は、判定された偽像までの距離・方位を算出し、偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する。実像位置推定部13は、偽像が生じた方位の最も近傍にある物体位置で入射角と反射角が等しくなるように経路を折り返し、折り返した経路長が、当該物体位置と当該偽像間の距離と等しくなる位置を見通し外の実像の位置と推定することにしてもよい。また、最も近傍にある物体位置Pを、詳細を後述するように、例えば、上述した(1)不図示のカメラで撮像した画像情報を使用して検出する方法、(2)地図データを使用して検出するする方法を使用してもよい。
警告部14は、実像位置推定部13で推定された実像の位置に基づいて、見通し外からの飛び出しの警告をモニタに表示する。この場合、飛び出しの警告レベルに応じて異なる色で表示することにしてもよい。
動的物標検出装置10は、CPU(プロセッサ)、DSP、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、I/O、モニタ等を搭載している。動的物標検出装置10の各機能は、CPUがROMまたはフラッシュメモリ等の不揮発メモリに記憶されているプログラムを実行することにより実現される。このプログラムが実行されることにより、プログラムに対応する方法が実行される。
CPUがプログラムを実行することにより、動的信号検出部11と、偽像判定部12と、実像位置推定部13と、警告部14の機能を実現する。
動的物標検出装置10を構成するこれらの要素を実現する手法は、ソフトウェアに限るものではなく、その一部または全部の要素を、論理回路やアナログ回路等を組み合わせたハードウェアを用いて実現してもよい。
図2のフローを参照して、図1の動的物標検出システム1の全体の動作例を説明する。図2において、レーダ20は、周囲にレーダ波を送信してその反射波を受信してレーダ信号を動的物標検出装置10に出力する(ステップS1)。動的信号検出部11は、レーダ20から出力されるレーダ信号から動的信号(例えば、歩行者)を検出する(ステップS2)。この場合、動的信号は、クラッタ除去後のレーダ信号の相対速度の情報から判定することができる。
偽像判定部12は、検出した動的信号が見通し外からの偽像であるか否かを判定する(ステップS3)。偽像判定部12は、動的信号が見通し外の偽像であるか否かを判定する方法として、例えば、以下の(1)〜(3)の方法を使用することができる。
(1)カメラを使用する方法
カメラで周辺を撮像した画像情報と、レーダ20から出力されるレーダ信号を使用して
画像情報に応じた画像上の物体(例えば、静止物体である周辺構造物(壁、塀、棚、建物等))を検出し、画像上でレーダ20と動的信号の偽像との間に、物体がある場合は、見通し外からの偽像であると判定することができる。画像上の物体の検出方法は以下の通りである。まず、しきい値処理後のレーダ信号の静的信号について、距離毎に方位方向ピークサーチを実行し、次に、方位毎に距離方向ピークサーチを実行して、最高強度点を決定する。カメラから出力される画像情報に応じた画像上にレーダ信号の各方位における最高強度点をプロットする。この場合、画像上に最高強度点をプロットする場合は、レーダ信号はそれぞれの反射距離における高さゼロからの反射信号であると仮定して、物標が路面と接地している画像上の対応座標を算出して、最高強度点をプロットする。次に、画像上の各最高強度点の近傍の輝度特性値(輝度分散値や輝度勾配)を算出し、輝度特性値がしきい値以上の場合は、最高強度点が実像であると判定し、しきい値以上でない場合は、最高強度点が偽像であると判定する。最高強度点が偽像と判定された場合には、当該方位の次に強度の高い信号点を取得して、実像・偽像の判定を行い、レーダ信号の各方位について、実像が検出されるまで処理を行い、ある方位における検出点のしきい値の判定を全て行っても、しきい値を満たす該当点が無ければ、その方位には実像は無いものと判定して、別の方位の判定に移る。ここで、実像と判定された信号点の集合を物体と判定することができる。
(2)地図データを使用する方法
例えば、予め用意した地図データ上に、GPS等で動的物標検出システム1(レーダ20)の位置をマッピングし、レーダ20と動的信号の偽像との間に、周辺構造物(例えば、(壁、塀、棚、建物等)がある場合には、見通し外からの偽像であると判定することができる。
(3)レーダ信号の信号密度に基づいて判定する方法
例えば、レーダ信号の信号密度がしきい値以下の場合は、見通し外の偽像と判定することができる。
実像位置推定部13は、見通し外の動的信号の偽像までの距離・方位を算出する(ステ
ップS4)。具体的には、まず、偽像の信号点をクラスタリングした後、代表点を抽出し、抽出した代表点までの距離・方位を算出する。
実像位置推定部13は、偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する(ステップS5)。多重反射によって得た信号であっても、実像までの距離は変化しないという法則に従って、実像位置推定部13は、偽像が生じた方位の最も近傍にある反射媒体である物体の位置Pで入射角と反射角が等しくなるように経路を折り返し、折り返した経路長が、当該物体の位置Pと当該偽像間の距離と等しくなる位置を見通し外の実像の位置と推定することにしてもよい(図8参照)。さらに、折り返した方位に物体がある場合は、入射角と反射角が等しくなるように経路を更に折り返して、同様な処理を繰り返し、折り返した経路長が、当該物体の位置Pと当該偽像間の距離と等しくなるまで処理を行う(図6参照)。物体の検出は、上述の(1)カメラを使用する方法、(2)地図データを使用する方法で行うことができる。
警告部14は、実像位置推定部13で推定された実像の位置及び相対速度(移動方向)に基づいて、見通し外からの飛び出しの警告をモニタに表示する(ステップS6)。この場合、警告部14は、飛び出しの警告レベルに応じて、異なる色で表示することにしてもよい。例えば、交通信号機のように、危険度が高い順に赤色>黄色>緑色の順で表示してもよい。なお、警告部14は、警告の表示に加えて又は替わりに音声で警告を報知してもよい。この場合、警告レベルに応じて、警告音の種類や音量を変更してもよい。
[3.本実施の形態の動的物標検出システムの検証結果]
図3〜図8を参照して、本実施の形態の動的物標検出システム1の有用性についての検証結果を説明する。
(検証結果1)
図3〜図7を参照して、検証結果1を説明する。検証結果1では、室内環境において、動的物標検出システム1を通路に配置して検証を行った。図3は、検証を行った室内環境を説明するための図である。図3において、歩行者Wが、通路を通り、歩行者の身長より高い複数の棚1〜棚4の間を矢印方向に移動する場合について、動的物標検出システム1で歩行者を検出する例を説明する。
動的物標検出システム1は、図3に示す室内環境の地図データを取得済みで、GPSセンサ等により動的物標検出システム1(レーダ20)の位置は、地図データ上にマッピング済みであると仮定して説明する。
図3において、歩行者Wが棚の間に入った場合は、動的物標検出システム1のレーダ20から見通し外となり、歩行者からの直接の反射波を受信することはできない。本実施の形態では、棚等で生じる歩行者の反射波のマルチパスを検出することで、歩行者の位置を推定する。
図4は、歩行者の位置を説明するための図である。図5は、レーダ20で検出される、図4の各歩行者の位置に対応したレーダ信号の信号点を説明するための図である。図5の(A)、(B)、(C)は、図4の(A)、(B)、(C)にそれぞれ対応している。
図2のフローのステップS1に従ってレーダ信号を取得し、次に、図2のフローのステップS2,3に従い、レーダ信号の動的信号の見通し外からの偽像を検出する。図4(A)において、歩行者Wが通路を移動中の場合は、歩行者からの反射波を直接受信できるので、図5(A)に示すように、レーダ信号の信号点(実像)は信号強度が高くなっている。
図4(A)において、歩行者が棚1と棚2の間に入ると、歩行者からの反射波を直接受信できなくなり、棚等で屈折や反射してマルチパスが発生し、図5(B)に示すように、マルチパスに起因する見通し外のレーダ信号の偽像は直接の反射波よりも信号強度が低く、更に、信号の集合密度(信号密度)も低くなっている。
さらに、図4(C)において、歩行者が棚1と棚2の間の奥に進むと、図5(C)に示すように、マルチパスに起因するレーダ信号の偽像も移動する。
図2のステップS4,5に従い、見通し外の動的信号の偽像までの距離・方位を算出し、見通し外の実像の位置を推定する。図6は、図4(C)の位置に歩行者がいる場合に歩行者の位置を推定する方法を説明するための説明図である。
図6(A)に示すように、歩行者のレーダ信号の偽像をクラスタリング後、図6(B)に示すように、代表点を抽出し、抽出した代表点までの距離・方位を算出する。次に、図6(C)に示すように、偽像が生じた方位の最も近傍にある棚2の位置Pで入射角と反射角が等しくなるように経路を折り返し、次に、棚1で入射角と反射角が等しくなるように経路を折り返して、同様の処理を繰り返し、位置Pからの経路長L2が、位置Pから偽像までの距離L1と等しくなるまで経路を辿り続け、距離が等しくなった点に実像が存在すると判定して、歩行者の位置を推定する。
このように、動的物標を追跡する場合に、レーダ信号の動的信号を追跡して、実像と偽像の切り替わりを判定して、偽像と判定した後に、上述の方法で実像の位置を推定することで、動的物標が見通し外にある場合でも動的物標を追跡することが可能となる。
図2のフローのステップS6に従い、推定された実像の位置及び相対速度(移動方向)に基づいて、見通し外からの飛び出しの危険警告をモニタに表示する。図7は、見通し外からの飛び出しの危険警告の表示例を示す図である。
危険警告表示の例では、見通し外に動体がある場合(Moving Objet)は、警告表示を行う。警告レベル(WARNING LEVEL)は、レベル3>レベル2>レベル1>NLOS(見通し外(Non Line of Sight):Moving Object)の順で高くなっている。例えば、見通し外に動体がある場合は、NLOS(Moving Object)を表示する。出口付近に遠ざかる動体がある場合は、レベル1の警告を行う。出口付近に近づく動体がある場合は、レベル2の警告を行う。出口付近から飛び出しそうな動体がある場合は、レベル3の警告を行う。警告レベルに応じて、色を変更することにしてもよく、例えば、交通信号機と同じように、レベル3=赤色、レベル2=黄色、レベル3=緑色、NLOS=水色としてもよい。
(検証結果2)
図8を参照して、検証結果2を説明する。検証結果2では、野外の路地環境において、車両Vに動的物標検出システム1を搭載して検証を行った。図8は、検証結果2を説明するための説明図である。図8において、車両VはT字路を交差点方向に移動若しくは交差点の手前で停止している。歩行者Wは、T字路を交差点方向に移動しており、動的物標検出システム1のレーダ20に対して、見通し外の動的物標である。なお、ここでは、T字路で検証した例を示しているが、本発明は、これに限れるものではなく、十字路やL字型の曲り道等の他の見通しのきかない場所でも適用可能である。
動的物標検出システム1は、カメラで周辺を撮像して画像情報を取得し、上述した方法で、壁を検出可能であると仮定して説明する。
まず、図8の(A)において、図2のフローのステップS1〜S3に従い、レーダ信号から動的信号を検出し、動的信号が見通し外からの偽像であると判定する。次に、図2のフローのステップS4に従い、偽像の動的信号をクラスタリングした後、図8の(B)に示すように、代表点を抽出し、抽出した代表点までの距離・方位を算出する。
図2のフローのステップS5に従い、代表点までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する。具体的には、偽像が生じた方位の最も近傍にある壁1の位置Pで入射角θ1と反射角θ2が等しくなるように経路を折り返り、位置Pと代表点との距離L1と折り返しの経路長L2が等しくなる位置を実像の位置と推定する。図2のフローのステップS6に従い、推定した実像の位置に応じて、見通し外からの飛び出しの危険警告をモニタに表示する。
以上の検証結果により、本実施の形態の動的物標検出システム1は、見通し外の動的物標の位置を高精度に推定する場合に有用であることが確認された。
以上説明したように、本実施の形態によれば、周辺にレーダ波を送信して対象物からの反射波を受信してレーダ信号を取得するレーダ20と、レーダ20から出力されるレーダ信号から動的信号を検出する動的信号検出部11と、検出した動的信号が見通し外の偽像であるか否かを判定する偽像判定部12と、判定された偽像までの距離・方位を算出し、算出した偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する実像位置推定部13と、を備えているので、見通し外の動的物標を低コストな構成で高精度に検出することが可能となる。
また、推定された見通し外の実像の位置に応じて、モニタに見通し外からの飛び出しの警告表示を行う警告部14を備えているので、見通し外からの飛び出しの可能性を警告することが可能となる。
本実施の形態の動的物標検出システム1は、例えば、車載用、小型モビリティ用、防犯用、航空用、歩行者の安全監視用等の各種用途で好適に使用可能である。
1 動的物標検出システム
10 動的物標検出装置
11 動的信号検出部
12 偽像判定部
13 実像位置推定部
14 警告部
20 レーダ

Claims (7)

  1. 周辺にレーダ波を送信して対象物からの反射波を受信してレーダ信号を取得するレーダと、
    前記レーダから出力されるレーダ信号から動的信号を検出する動的信号検出手段と、
    前記検出した動的信号が見通し外の偽像であるか否かを判定する偽像判定手段と、
    前記判定された偽像までの距離・方位を算出し、算出した偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する実像位置推定手段と、
    を備えたことを特徴とする動的物標検出システム。
  2. さらに、前記推定された見通し外の実像の位置及び相対速度に応じて、モニタに見通し外からの飛び出しの警告表示を行う警告手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の動的物標検出システム。
  3. 前記警告手段は、前記警告表示を行う場合は、飛び出しの警告レベルに応じて異なる色で表示することを特徴とする請求項2に記載の動的物標検出システム。
  4. 前記実像位置推定手段は、カメラで撮像した画像情報又は地図データを使用して、前記見通し外の実像の位置を推定することを特徴とする請求項1に記載の動的物標検出システム。
  5. 前記実像位置推定手段は、偽像が生じた方位の最も近傍にある物体位置で入射角と反射角が等しくなるように経路を折り返し、折り返した経路長が、当該物体位置と当該偽像間の距離と等しくなる位置を前記見通し外の実像の位置と推定することを特徴とする請求項4に記載の動的物標検出システム。
  6. レーダが、周辺にレーダ波を送信して対象物からの反射波を受信してレーダ信号を取得する工程と、
    前記レーダから出力されるレーダ信号から動的信号を検出する工程と、
    前記検出した動的信号が偽像であるか否かを判定する工程と、
    前記判定された偽像までの距離・方位を算出し、算出した偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する工程と、
    を含むことを特徴とする動的物標検出方法。
  7. コンピュータを、
    周辺にレーダ波を送信して対象物からの反射波を受信してレーダ信号を取得するレーダから出力されるレーダ信号から動的信号を検出する動的信号検出手段、
    前記検出した動的信号が偽像であるか否かを判定する偽像判定手段、
    前記判定された偽像までの距離・方位を算出し、算出した偽像までの距離・方位に基づいて、見通し外の実像の位置を推定する実像位置推定手段として機能させるためのコンピュータが実行可能なプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7142400B1 (ja) * 2021-11-24 2022-09-27 成都理工大学 多入力多出力レーダーに基づく見通し外ターゲット測位の方法及びシステム

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