JP2021135140A - 電流計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極端子と外部接続部材の接続異常の有無の誤判定を減らせる電流計測装置を提供すること。【解決手段】電流計測装置20は、シャント抵抗器21と、回路基板31と、電池ECU38と、を有する。電流計測装置20において、シャント抵抗器21は電流経路に設けられ、各電極端子23にはバスバー60が接続される。電流計測装置20は、二つの温度センサ51を備える。二つの温度センサ51は、シャント抵抗器21の温度であって、並設方向に抵抗体22を挟んだ位置での温度を取得する。電池パック10の電池ECU38は、各温度センサ51によって取得される温度の差が閾値を超える場合、電極端子23とバスバー60の一対の接続箇所Sのうちのいずれか一方に接続異常があると判別する。【選択図】図1
Description
本発明は、シャント抵抗器と回路基板とを有する電流計測装置に関する。
バッテリと、バッテリを電力源として駆動する負荷と、を備えた装置では、過電流が生じているか否かの判定や、バッテリの充電率を推定することを目的としてバッテリの電流が計測されている。電流計測装置としては、シャント抵抗器を用いた電流計測装置がある。
例えば、特許文献1の電流計測装置は、シャント抵抗器と、回路基板としての基板とに加え、温度センサを備える。シャント抵抗器は、抵抗体と、抵抗体を挟む状態で接合された一対の電極端子としての電極と、を備える。基板は、シャント抵抗器の一面に立設されている。基板の一面には制御用ICが搭載されるとともに、電極の温度を測定する温度センサが複数設けられている。制御用ICは、抵抗体の一対の電極の電圧を、測定された温度に応じた値に補正して高精度の電流測定を行うとしている。
また、電流計測装置において、シャント抵抗器を電流経路に接続するため、シャント抵抗器の一対の電極端子には、バスバーなどの外部接続部材が接続される。外部接続部材は、例えば、外部接続部材及び電極端子を貫通させたボルトにナットを螺合することにより電極端子に締結される。
しかし、振動等によって、外部接続部材と電極端子の接続箇所に弛みが生じ、外部接続部材と電極端子との接触不良といった接続異常が生じる場合がある。接続異常が生じると、外部接続部材と電極端子との間での電気的な抵抗が増大してシャント抵抗器に温度上昇が生じる。このような電気的な接続箇所における接続異常を検出するため、例えば特許文献2のプリント基板実装端子台では、接続箇所の温度を温度センサとしての温度検知素子によって測定している。
図9に示すように、プリント基板実装端子台は、端子金具90を備える。端子金具90は、桁部90aと脚部90bとを備える。桁部90aは、電線接続部90cを二つ有する。各電線接続部90cには、端子固定ねじ92をねじ止めするためのねじ穴が設けられている。プリント基板93は、板厚方向の両面にはんだ付け部銅箔パターン93aを有するとともに、板厚方向の片面に温度検知素子実装用銅箔パターン93bを有する。
端子金具90の脚部90bは、はんだ付け部銅箔パターン93aにはんだ付けされる。温度検知素子94は、温度検知素子実装用銅箔パターン93bにはんだ付けされる。また、プリント基板93の一面には、温度検知素子94から外部への出力用にコネクタ95が配置されている。温度検知素子94には、コネクタ95を介して図示しない電子回路が接続される。
電線接続部90cにて発生した熱は、脚部90bを通じてはんだ付け部銅箔パターン93aへ伝わり、プリント基板93及び温度検知素子実装用銅箔パターン93bを通じて温度検知素子94へと伝わる。そして、プリント基板93上で温度検知素子94が温度を測定する。電子回路は、温度検知素子94から取得された温度と各種の情報から、電線接続部90cの接続異常を検知可能としている。
ところが、電流計測装置における電極端子と外部接続部材の接続異常の有無の判定を、特許文献2のように、回路基板に設けた温度センサによって取得される温度に基づいて行うことを発明者は考えた。しかし、シャント抵抗器そのものは、電流が流れることにより発熱するため、温度上昇が生じても、その温度上昇が接続異常を原因としたものなのか、シャント抵抗器の発熱によるものなのかを判別できず、誤判定に繋がりやすい。
本発明の目的は、電極端子と外部接続部材の接続異常の有無の誤判定を減らせる電流計測装置を提供することにある。
上記問題点を解決するための電流計測装置は、抵抗体、及び当該抵抗体の板厚方向に交差する一つの方向である並設方向に沿って前記抵抗体を挟む一対の電極端子を有するシャント抵抗器と、前記抵抗体の一対の前記電極端子の電圧を計測する計測部が実装面に配置される回路基板と、を有し、電流経路に前記シャント抵抗器が設けられ、各前記電極端子に外部接続部材が接続される電流計測装置において、前記シャント抵抗器の温度であって、前記並設方向に前記抵抗体を挟んだ位置での温度を取得するために前記回路基板に設けられる二つの温度センサと、各前記温度センサによって取得される温度の差が閾値を超える場合、前記電極端子と前記外部接続部材の一対の接続箇所のうちのいずれか一方に接続異常があると判別する判定部と、を有することを要旨とする。
これによれば、各電極端子と外部接続部材の接続箇所のうち、接続異常が生じた接続箇所を異常箇所とし、接続異常の生じていない接続箇所を正常箇所とする。異常箇所の電気的な抵抗の値は、正常箇所の電気的な抵抗の値と異なる。このため、シャント抵抗器に電流が流れたとき、シャント抵抗器の温度上昇が生じつつ、異常箇所の温度と正常箇所の温度とに差が生じる。このため、接続異常が生じた場合は、シャント抵抗器の温度上昇が生じつつも、取得される二つの温度に差が付くことになる。したがって、判定部は、二つの温度の差を閾値と比較することで接続異常が有ることを判別でき、誤判定を減らすことができる。
また、電流計測装置について、前記判定部は、二つの前記温度センサのうち、高い温度を取得する一方の前記温度センサに近い前記接続箇所に前記接続異常があると判定してもよい。
これによれば、シャント抵抗器に電流が流れたとき、異常箇所の温度は正常箇所の温度よりも高くなる。このため、二つの温度センサから取得されるシャント抵抗器の温度のうち、異常箇所に近い温度センサによって取得される温度は、正常箇所に近い温度センサによって取得される温度より高くなる。このため、高い温度を取得した温度センサに近い接続箇所が異常箇所となり、判定部は、取得される二つの温度から、異常箇所を特定できる。
また、電流計測装置について、各前記電極端子と、前記回路基板における前記計測部の導通部とにはそれぞれ導電材料製の接続部材が接続され、一対の前記接続部材は、前記並設方向に前記抵抗体を挟む位置に配置され、各前記温度センサは、各前記接続部材の温度を計測してもよい。
これによれば、シャント抵抗器で発生した熱は、各電極端子から各接続部材を介して回路基板に伝わる。回路基板に設けた温度センサによって各接続部材の温度を計測することにより、各温度センサにより各接続箇所の温度を取得できる。また、導電材料製の接続部材により、電極端子と導通部との電気的な接続を行うことができる。このため、接続部材を、接続箇所の温度取得と、電流計測の両方に用いることができ、例えば、接続箇所の温度取得と、電流計測とを別々の部材を用いる場合と比べると電流計測装置の部品点数を減らすことができる。
また、電流計測装置について、前記回路基板は、前記回路基板の板厚方向において前記接続部材に重なる位置と前記温度センサに重なる位置とを繋ぐ伝熱部を有してもよい。
これによれば、接続部材に伝わる温度を伝熱部によって温度センサに精度良く伝えることができ、判定部による判定精度を高めることができる。
これによれば、接続部材に伝わる温度を伝熱部によって温度センサに精度良く伝えることができ、判定部による判定精度を高めることができる。
本発明によれば、電極端子と外部接続部材の接続異常の有無の誤判定を減らせる。
以下、電流計測装置を具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図1に示すように、電池パック10は、パックケース11内に複数の二次電池12を備える。二次電池12は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池など充放電可能なものであればどのようなものを用いていてもよい。複数の二次電池12同士は直列接続されている。なお、複数の二次電池12は、並列接続されていてもよいし、直列接続、又は並列接続された複数の二次電池12同士を直列接続や並列接続したものであってもよい。即ち、複数の二次電池12同士の接続態様は任意である。
図1に示すように、電池パック10は、パックケース11内に複数の二次電池12を備える。二次電池12は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池など充放電可能なものであればどのようなものを用いていてもよい。複数の二次電池12同士は直列接続されている。なお、複数の二次電池12は、並列接続されていてもよいし、直列接続、又は並列接続された複数の二次電池12同士を直列接続や並列接続したものであってもよい。即ち、複数の二次電池12同士の接続態様は任意である。
電池パック10は、EVやPHVの電源として搭載されている。電池パック10は、モータ等の負荷への供給電力を蓄える。複数の二次電池12が並ぶ方向は、パックケース11の長手方向と一致している。
電池パック10は、当該電池パック10から負荷への電力経路に設けられた電流計測装置20を備える。電流計測装置20は、負荷への電流経路に流れる電流を計測する。電流計測装置20の多くの部分は、電池パック10に取り付けられたケース13に収容されている。ケース13は、パックケース11の長手方向の両端面のうちの一端面である取付面11aに取り付けられている。
図2に示すように、ケース13は、有底箱状の金属製の第1ケース部材14と、有蓋筒状の合成樹脂製の第2ケース部材15とを有する。第1ケース部材14は、矩形板状の底板14aと、底板14aの縁から四角筒状に立設する第1周壁14bと、底板14aから立設された複数の基板取付ボス14cと、第1周壁14bの四隅に位置し、かつ底板14aから立設されたケース取付ボス14dと、を有する。基板取付ボス14c及びケース取付ボス14dの内周面には図示しない雌ねじが設けられている。
第1ケース部材14の開口部を閉塞する第2ケース部材15は、矩形板状の蓋板15aと、蓋板15aの縁から四角筒状に立設する第2周壁15bと、第2周壁15bの四隅に位置する図示しない貫通孔とを有する。また、第2ケース部材15は、第2周壁15bの一部を貫通するコネクタ貫通孔15eを有する。
電流計測装置20の回路基板31を貫通させた基板取付ねじ17を基板取付ボス14cに螺合することで第1ケース部材14に回路基板31が取り付けられるとともに、第2ケース部材15の貫通孔に挿通されたケース固定ねじ16がケース取付ボス14dに螺合されることで第1ケース部材14と第2ケース部材15が組付けられている。第1ケース部材14と第2ケース部材15が一体に組付けられることによりケース13が構成されるとともに、ケース13内に電流計測装置20の多くの部分が収容されている。
ケース13は、第1ケース部材14の底板14aの外面をパックケース11の取付面11aに接触させた状態でパックケース11に取り付けられている。したがって、ケース13は、第1ケース部材14と第2ケース部材15の組付け方向がパックケース11の長手方向に一致する状態でパックケース11に取り付けられている。
図1に示すように、電流計測装置20は、シャント抵抗器21と、回路基板31と、シャント抵抗器21と回路基板31とを接続する二つの接続部材41と、各接続部材41の温度を計測する二つの温度センサ51と、電池ECU38と、を有する。
また、電流計測装置20は、各接続部材41をシャント抵抗器21及び回路基板31に締結する基板用リベット44及び抵抗用リベット45と、を有する。
図3又は図4に示すように、シャント抵抗器21は、例えば、Cu−Mn−Ni系等の抵抗合金から構成される抵抗体22と、Cu等の金属から構成される一対の電極端子23とを有する。抵抗体22は矩形平板状である。各電極端子23は矩形平板状である。シャント抵抗器21は、一方の電極端子23、抵抗体22、及び他方の電極端子23を、電極端子23の長手へ一列に並べて構成されている。電極端子23の長手方向は、電極端子23の六つの側面のうち、最も面積の大きい二つの側面の長手が延びる方向であり、電極端子23の短手方向は、最も面積の大きい二つの側面の短手が延びる方向である。
図3又は図4に示すように、シャント抵抗器21は、例えば、Cu−Mn−Ni系等の抵抗合金から構成される抵抗体22と、Cu等の金属から構成される一対の電極端子23とを有する。抵抗体22は矩形平板状である。各電極端子23は矩形平板状である。シャント抵抗器21は、一方の電極端子23、抵抗体22、及び他方の電極端子23を、電極端子23の長手へ一列に並べて構成されている。電極端子23の長手方向は、電極端子23の六つの側面のうち、最も面積の大きい二つの側面の長手が延びる方向であり、電極端子23の短手方向は、最も面積の大きい二つの側面の短手が延びる方向である。
シャント抵抗器21において、一方の電極端子23、抵抗体22、及び他方の電極端子23が一列に並ぶ方向を並設方向Xとする。シャント抵抗器21の並設方向Xは、電極端子23の長手方向と一致する。また、各電極端子23の短手方向をシャント抵抗器21の幅方向Wとする。さらに、電極端子23の最も面積の大きい二つの側面を繋ぐ方向を、シャント抵抗器21の板厚方向D1とする。したがって、並設方向Xは、抵抗体22の板厚方向D1に交差する一つの方向である。また、幅方向Wは、抵抗体22の板厚方向D1及び並設方向Xに直交する方向である。なお、抵抗体22の板厚方向D1は、電極端子23の板厚方向と一致するとともにシャント抵抗器21の板厚方向と一致する。
一方の電極端子23は、並設方向Xにおける抵抗体22の第1端面22aに接合され、他方の電極端子23は、並設方向Xにおいて抵抗体22の第1端面22aと反対側に位置する第2端面22bに接合されている。抵抗体22と各電極端子23とは、レーザ溶接又は電子ビーム溶接によって接合されている。
各電極端子23は、並設方向Xにおける抵抗体22寄りに透孔23aを有する。透孔23aは、電極端子23を板厚方向D1に貫通する。電極端子23は、板厚方向D1の一方に平坦な第1面25を備えるとともに板厚方向D1の他方に平坦な第2面26を備える。なお、第1面25は、電極端子23の六つの側面のうち、最も面積の大きい二つの側面のうちの一方であり、第2面26は他方である。また、各電極端子23は、並設方向Xにおける透孔23aとは反対側の端部寄りに連結孔23bを有する。連結孔23bは、電極端子23を板厚方向D1に貫通する。
各電極端子23の連結孔23bには、バスバー60を貫通させた接続用ボルト61が貫通するとともに、電極端子23を貫通した接続用ボルト61には接続用ナット62が螺合されている。接続用ボルト61と接続用ナット62の螺合により、各電極端子23にはバスバー60が締結されるとともに、バスバー60と電極端子23の第1面25が接触して電極端子23にバスバー60が電気的に接続されている。電流計測装置20において、バスバー60と電極端子23とが接続する箇所を接続箇所Sとする。電流計測装置20は、二つの接続箇所Sを有し、二つの接続箇所Sは、シャント抵抗器21の抵抗体22を並設方向Xに挟む位置にある。
各電極端子23と電気的に接続されたバスバー60は、電池パック10と負荷とを接続する電流経路に接続されている。したがって、バスバー60は、電池パック10と負荷とを接続する電流経路の一部を構成しているといえるとともに、シャント抵抗器21は電流経路に設けられているといえる。
図4又は図5に示すように、回路基板31は、板厚方向D2の一方面の第1実装面31aに銅製の電流検出用パターン32aを備える。また、回路基板31は、板厚方向D2の他方面の第2実装面31bに銅製の温度用パターン32bを備える。第1実装面31aにおいて、電流検出用パターン32aには計測部としての電圧増幅IC32がはんだ付けされている。よって、電流検出用パターン32aは、電圧増幅IC32の導通部として機能する。電圧増幅IC32は、電池パック10から負荷への電流経路に流れる電流を計測可能な電圧に変換するための集積回路である。
図2又は図3に示すように、第2実装面31bには接続用コネクタ37が実装されている。また、第2実装面31bにおいて、温度用パターン32bには、二つの温度センサ51がはんだ付けされている。温度用パターン32bは接続用コネクタ37に電気的に接続されている。接続用コネクタ37には電池ECU38が接続線38aを介して電気的に接続されている。また、接続用コネクタ37には、電圧増幅IC32が電気的に接続されている。
電池ECU38は、パックケース11に搭載されている。電池ECU38は、CPUと、RAM及びROM等からなる記憶部と、を備える電子制御ユニット(Electronic Control Unit)である。記憶部には、電池パック10を制御するための種々のプログラムが記憶されている。電池ECU38は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路:ASICを備えていてもよい。電池ECU38は、コンピュータプログラムに従って動作する一つ以上のプロセッサ、ASIC等の一つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU、並びに、RAM及びROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆるものを含む。
各温度センサ51は、それぞれシャント抵抗器21の温度のうち、並設方向Xに抵抗体22を挟む二つの位置での温度を取得する。各温度センサ51によって取得される温度は、温度用パターン32b及び接続用コネクタ37を通じて電池ECU38に出力される。電池ECU38には、各温度センサ51によって取得されるシャント抵抗器21の温度が入力される。電池ECU38は、入力された二つの温度に基づいて、電極端子23とバスバー60との接続箇所Sにおける接続異常の有無を判定する。電池ECU38による接続異常の有無については後に詳述する。
回路基板31の四隅には、孔33が設けられている。各孔33には上記した基板取付ねじ17が挿通されている。
図3又は図4に示すように、二つの接続部材41は、それぞれL形の金属製である。本実施形態では接続部材41は導電材料の一種である銅製である。各接続部材41は、回路基板31と締結される基板側接続部42と、シャント抵抗器21の電極端子23と締結される抵抗側接続部43とを備える。基板側接続部42及び抵抗側接続部43はそれぞれ矩形平板状である。基板側接続部42の五つの側面のうち、最も面積の大きい二つの面のうちの一方を外面42aとし、他方を内面42bとする。また、抵抗側接続部43の五つの側面のうち、最も面積の大きい二つの面のうちの一方を外面43aとし、他方を内面43bとする。
図3又は図4に示すように、二つの接続部材41は、それぞれL形の金属製である。本実施形態では接続部材41は導電材料の一種である銅製である。各接続部材41は、回路基板31と締結される基板側接続部42と、シャント抵抗器21の電極端子23と締結される抵抗側接続部43とを備える。基板側接続部42及び抵抗側接続部43はそれぞれ矩形平板状である。基板側接続部42の五つの側面のうち、最も面積の大きい二つの面のうちの一方を外面42aとし、他方を内面42bとする。また、抵抗側接続部43の五つの側面のうち、最も面積の大きい二つの面のうちの一方を外面43aとし、他方を内面43bとする。
基板側接続部42の外面42aと抵抗側接続部43の外面43aとは互いに直交し、基板側接続部42の内面42bと抵抗側接続部43の内面43bとは互いに直交する。したがって、基板側接続部42と抵抗側接続部43は直交している。並設方向Xの外側から接続部材41を見た側面視では、接続部材41はL形である。
図4又は図5に示すように、基板側接続部42は、基板用リベット44によって回路基板31に締結されている。二つの接続部材41は、並設方向Xに沿って二つの基板側接続部42が間を空けて並ぶ状態で回路基板31に締結されている。つまり、二つの接続部材41は、並設方向Xに抵抗体22を挟む位置に配置されている。回路基板31の側端縁のうち、二つの接続部材41が並ぶ方向に延びる一つの側端縁を基板側端縁31cとすると、各接続部材41は、抵抗側接続部43の外面43aが基板側端縁31cよりも突出する状態で回路基板31に締結されている。したがって、基板側接続部42に直交する抵抗側接続部43は、回路基板31の基板側端縁31cから離れた位置に配置されている。
基板側接続部42は、基板用リベット44によって電流検出用パターン32aと電気的に接続されている。抵抗側接続部43は、抵抗用リベット45によってシャント抵抗器21の電極端子23に締結されている。また、抵抗側接続部43の外面43aは、各電極端子23の第2面26に接触している。抵抗用リベット45により、抵抗側接続部43と、電極端子23とが挟持されている。抵抗用リベット45による挟持により、電極端子23と抵抗側接続部43とが接触している。
電流計測装置20において、各抵抗用リベット45は、電極端子23の第1面25と接触することで電気的に接続されるとともに、抵抗側接続部43の内面43bと接触することで電気的に接続されている。したがって、各電極端子23は、抵抗用リベット45を介して接続部材41と電気的に接続されている。各接続部材41の基板側接続部42は、基板用リベット44を介して電流検出用パターン32aと電気的に接続され、電流検出用パターン32aは電圧増幅IC32と電気的に接続されている。電圧増幅IC32は、抵抗体22の一対の電極端子23の電圧を図示しないマイコンで計測可能な電圧に増幅し、マイコンは増幅された電圧に基づいて、電流経路を流れる電流を計測する。電圧増幅IC32によって計測された電流に関する信号は、接続線38aを介して電池ECU38に出力される。
ここで、二つの接続部材41のうち、図4の左側の接続部材41を第1接続部材411と記載し、図4の右側の接続部材41を第2接続部材412と記載する。そして、二つの温度センサ51のうち、並設方向Xにおいて第1接続部材411に近い温度センサ51を第1温度センサ511と記載し、並設方向Xにおいて第2接続部材412に近い温度センサ51を第2温度センサ512と記載する。
ここで、電流計測装置20を第2実装面31bに直交する方向に沿って見ることを正面視とする。また、正面視において、第2実装面31bに沿い、かつ並設方向Xに直交する方向を縦方向とする。
電流計測装置20の正面視において、第1温度センサ511は、並設方向Xに第1接続部材411の基板側接続部42に並んで配置されている。また、電流計測装置20の正面視において、第1温度センサ511は、縦方向の全体が基板側接続部42に重なり合っている。
電流計測装置20の正面視において、第2温度センサ512は、並設方向Xに第2接続部材412の基板側接続部42に並んで配置されている。また、電流計測装置20の正面視において、第2温度センサ512は、縦方向の全体が基板側接続部42に重なり合っている。電流計測装置20の正面視において、第1温度センサ511と第2温度センサ512は、並設方向Xにおいて一対の基板側接続部42の間に間隔を空けて並んで配置されている。
電流計測装置20の正面視において、第1接続部材411の基板側接続部42の側縁のうち、縦方向に延び、かつ並設方向Xの第2接続部材412寄りの側縁を第1内側縁411aとする。また、電流計測装置20の正面視において、第2接続部材412の基板側接続部42の側縁のうち、縦方向に延び、かつ並設方向Xの第1接続部材411寄りの側縁を第2内側縁412aとする。
電流計測装置20の正面視では、第1内側縁411aと第2内側縁412aは、互いに平行に直線状に延びる。第2実装面31bに沿って、第1内側縁411aから第1温度センサ511に至るまでの最短距離を横寸法K1とし、第2内側縁412aから第2温度センサ512に至るまでの最短距離を横寸法K2とすると、横寸法K1と横寸法K2は等しい又は略等しい。また、第2実装面31bに沿って、回路基板31の基板側端縁31cから第1温度センサ511に至るまでの最短距離を縦寸法K3とし、基板側端縁31cから第2温度センサ512に至るまでの最短距離を縦寸法K4とすると、縦寸法K3と縦寸法K4は等しい又は略等しい。
回路基板31は、第1温度センサ511と板厚方向D2に重なる位置と、第1接続部材411の基板側接続部42と板厚方向D2に重なる位置とを繋ぐ第1伝熱部55を備える。また、回路基板31は、第2温度センサ512と板厚方向D2に重なる位置と、第2接続部材412の基板側接続部42と板厚方向D2に重なる位置とを繋ぐ第2伝熱部56を備える。第1伝熱部55及び第2伝熱部56は、それぞれ長方形の銅箔である。第1伝熱部55及び第2伝熱部56は、電流計測装置20の正面視において長手が並設方向Xに延びる。第1伝熱部55及び第2伝熱部56は、それぞれ回路基板31の第2実装面31bの表面に露出している。
第1接続部材411の基板側接続部42の外面42aは、第1伝熱部55に直接接触し、第1温度センサ511は、第1伝熱部55に直接接触している。同様に、第2接続部材412の基板側接続部42の外面42aは、第2伝熱部56に直接接触し、第2温度センサ512は、第2伝熱部56に直接接触している。したがって、第1接続部材411の基板側接続部42と第1温度センサ511とは、第1伝熱部55を介して熱的に結合され、第2接続部材412の基板側接続部42と第2温度センサ512とは、第2伝熱部56を介して熱的に結合されている。
第1接続部材411は、抵抗用リベット45によってシャント抵抗器21の一方の電極端子23に締結され、第1接続部材411とシャント抵抗器21とは熱的に結合されている。また、シャント抵抗器21の一方の電極端子23には、接続用ボルト61及び接続用ナット62によってバスバー60が締結され、バスバー60とシャント抵抗器21とは熱的に結合されるとともに、一方の接続箇所Sが形成されている。第2接続部材412は、抵抗用リベット45によってシャント抵抗器21の他方の電極端子23に締結され、第2接続部材412とシャント抵抗器21とは熱的に結合されている。また、シャント抵抗器21の他方の電極端子23には、接続用ボルト61及び接続用ナット62によってバスバー60が締結され、バスバー60とシャント抵抗器21とは熱的に結合されるとともに、他方の接続箇所Sが形成されている。
したがって、一方の接続箇所Sから一方の電極端子23、抵抗用リベット45、第1接続部材411、基板用リベット44、第1伝熱部55及び第1温度センサ511までは、熱的に結合され、この伝熱経路を第1伝熱経路とする。他方の接続箇所Sから他方の電極端子23、抵抗用リベット45、第2接続部材412、基板用リベット44、第2伝熱部56及び第2温度センサ512までは、熱的に結合され、この伝熱経路を第2伝熱経路とする。
並設方向Xに沿った各接続箇所Sと抵抗用リベット45の距離K5は共に等しい又は略等しく、縦方向に沿った抵抗側接続部43から各基板用リベット44までの距離K6は共に等しい又は略等しい。また、上記したように、第1接続部材411から第1温度センサ511までの距離と、第2接続部材412から第2温度センサ512までの距離は共に等しい又は略等しい。したがって、第1伝熱経路の長さと、第2伝熱経路の長さは等しい又は略等しい。
そして、一方の接続箇所Sの温度は、第1伝熱経路を介して第1温度センサ511によって取得される。第1接続部材411における基板側接続部42の温度は、接続箇所Sの温度とほぼ等しい。よって、第1温度センサ511は、第1接続部材411の基板側接続部42の温度を測定するため、第1温度センサ511によって取得される温度は、一方の接続箇所Sの温度とほぼ等しい。
同様に、他方の接続箇所Sの温度は、第2伝熱経路を介して第2温度センサ512によって取得される。第2接続部材412における基板側接続部42の温度は、接続箇所Sの温度とほぼ等しい。よって、第2温度センサ512は、第2接続部材412の基板側接続部42の温度を測定するため、第2温度センサ512によって取得される温度は、他方の接続箇所Sの温度とほぼ等しい。
電池ECU38には、第1温度センサ511によって取得される第1温度T1に関する信号と、第2温度センサ512によって取得される第2温度T2に関する信号が入力される。電池ECU38は、第1温度T1と第2温度T2の差の絶対値である温度差ΔTを算出する。電池ECU38は、温度差ΔTを記憶部に記憶されている閾値Tbと比較する。閾値Tbは、一対の接続箇所Sのうちの一方に接続異常が生じ、他方に接続異常が生じていないときの温度差に基づいて設定される。接続異常が生じた接続箇所Sを異常箇所Snとし、接続異常が生じていない接続箇所Sを正常箇所Scとする。
接続異常は、接続用ボルト61に対する接続用ナット62の弛みを原因として生じやすい。その他にも、電極端子23やバスバー60の変形を原因として生じることもある。このような接続異常が生じた異常箇所Snでは、電極端子23とバスバー60との接触面積が正常箇所Scと比べて小さくなり、接続箇所Sにおける電気的な抵抗が増大する。その結果、シャント抵抗器21に電流が流れると、異常箇所Snの温度は、正常箇所Scの温度より高くなる。このため、異常箇所Snの温度は、正常箇所Scの温度より高くなり、温度差ΔTが生じる。
また、接続箇所Sに接続異常がなく、両方の接続箇所Sが正常箇所Scの場合であっても、シャント抵抗器21に電流が流れると、シャント抵抗器21の温度は上昇する。このとき、両方の接続箇所Sが正常箇所Scであっても、温度センサ51によって取得される温度には僅かだが、差が生じる場合があるが、この温度差は小さい。
したがって、一対の接続箇所Sのうちの一方に異常箇所Snが生じ、他方に正常箇所Scが生じたときの温度差ΔTを予め実験等により算出しつつ、両方の接続箇所Sが正常箇所Scのときの温度差ΔTも予め実験等により算出して閾値Tbが設定される。閾値Tbは、実験によって算出された温度差ΔTのうち、両方の接続箇所Sが正常箇所Scの場合に取り得る温度差ΔTの最大値よりも若干大きく、かつ、一対の接続箇所Sのうちの一方に異常箇所Snが生じ、他方に正常箇所Scが生じたときの温度差ΔTの中の最小値に設定するのが好ましい。
電池ECU38は、算出された温度差ΔTを記憶されている閾値Tbと比較し、温度差ΔTが閾値Tbを超える場合は、一対の接続箇所Sのうちのいずれか一方に接続異常があると判別する。なお、温度差ΔTは、第1温度T1と第2温度T2の差の絶対値である。
電池ECU38は、電極端子23とバスバー60の一対の接続箇所Sのうちのいずれか一方に接続異常があると判別する判定部として機能する。また、電池ECU38は、接続異常があると判別した場合、取得される第1温度T1と第2温度T2のうち、高い温度を取得した温度センサ51に近い接続箇所Sが異常箇所Snであると判定する。
次に、接続箇所Sの異常の有無の判定方法を説明する。
電池パック10から負荷への電流経路に流れている電流が、一方の電極端子23から抵抗体22に流れ、他方の電極端子23へ流れる。抵抗体22を電流が流れることによって生じる電圧が、抵抗用リベット45、接続部材41、基板用リベット44及び電流検出用パターン32aを介して電圧増幅IC32に入力される。電圧増幅IC32は、入力された電圧を増幅し、図示しないマイコンは増幅された電圧値に基づいて電流値を計測する。電圧増幅IC32によって計測された電流値は、電池ECU38に出力される。
電池パック10から負荷への電流経路に流れている電流が、一方の電極端子23から抵抗体22に流れ、他方の電極端子23へ流れる。抵抗体22を電流が流れることによって生じる電圧が、抵抗用リベット45、接続部材41、基板用リベット44及び電流検出用パターン32aを介して電圧増幅IC32に入力される。電圧増幅IC32は、入力された電圧を増幅し、図示しないマイコンは増幅された電圧値に基づいて電流値を計測する。電圧増幅IC32によって計測された電流値は、電池ECU38に出力される。
接続箇所Sの異常の有無を判定する場合、図6に示すように、電池ECU38は、シャント抵抗器21に流れている電流が0Aより大きいか否かを判定する(ステップS1)。電池ECU38は、電圧増幅IC32の出力を受信することにより、シャント抵抗器21に電流が流れていると判定する。
シャント抵抗器21に電流が流れていない場合(ステップS1でNO)の場合、電池ECU38は、ステップS1に戻る。シャント抵抗器21に電流が流れている場合(ステップS1でYES)の場合、電池ECU38は、第1温度センサ511から第1温度T1を取得するとともに、第2温度センサ512から第2温度T2を取得し、温度差ΔTを算出するとともに、温度差ΔTが閾値Tbより大きいか否かを判定する。
温度差ΔTが閾値Tbより大きい場合(ステップS2でYES)の場合、電池ECU38は、一対の接続箇所Sのうちのいずれか一方に接続異常ありと判定し(ステップS3)、温度差ΔTが閾値Tb以下の場合(ステップS2でNO)の場合、電池ECU38は、一対の接続箇所Sに接続異常なしと判定する(ステップS4)。その後、電池ECU38は処理を終了する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)電流計測装置20において、電池ECU38は、第1温度センサ511によって取得される第1温度T1と第2温度センサ512によって取得される第2温度T2の温度差ΔTを算出し、算出された温度差ΔTと閾値Tbを比較して、接続異常の有無を判定する。接続箇所Sに接続異常が生じた場合は、シャント抵抗器21の温度上昇が生じつつも、温度差ΔTが閾値Tbより大きくなる。したがって、電池ECU38は、温度差ΔTを閾値Tbと比較することで接続箇所Sのいずれかに接続異常が有ることを判別でき、誤判定を減らすことができる。例えば、一つの温度センサから取得される温度を用いて接続異常の有無の判定を行うと、シャント抵抗器21に生じた温度上昇が、接続異常による温度上昇なのか、シャント抵抗器21に電流が流れたことによる温度上昇なのかを判別できなくなる。しかし、温度差ΔTと閾値Tbを比較することで、接続異常であっても、シャント抵抗器21の温度上昇と誤判定されたり、シャント抵抗器21による温度上昇が、接続異常による温度上昇と誤判定されたりする虞を減らすことができる。
(1)電流計測装置20において、電池ECU38は、第1温度センサ511によって取得される第1温度T1と第2温度センサ512によって取得される第2温度T2の温度差ΔTを算出し、算出された温度差ΔTと閾値Tbを比較して、接続異常の有無を判定する。接続箇所Sに接続異常が生じた場合は、シャント抵抗器21の温度上昇が生じつつも、温度差ΔTが閾値Tbより大きくなる。したがって、電池ECU38は、温度差ΔTを閾値Tbと比較することで接続箇所Sのいずれかに接続異常が有ることを判別でき、誤判定を減らすことができる。例えば、一つの温度センサから取得される温度を用いて接続異常の有無の判定を行うと、シャント抵抗器21に生じた温度上昇が、接続異常による温度上昇なのか、シャント抵抗器21に電流が流れたことによる温度上昇なのかを判別できなくなる。しかし、温度差ΔTと閾値Tbを比較することで、接続異常であっても、シャント抵抗器21の温度上昇と誤判定されたり、シャント抵抗器21による温度上昇が、接続異常による温度上昇と誤判定されたりする虞を減らすことができる。
(2)電池ECU38は、高い温度を取得した一方の温度センサ51に近い接続箇所Sに接続異常があると判定する。シャント抵抗器21に電流が流れたとき、異常箇所Snの温度は正常箇所Scの温度よりも高くなる。このため、異常箇所Snに近い温度センサ51によって取得される温度は、正常箇所Scに近い温度センサ51によって取得される温度より高くなる。このため、高い温度を取得した温度センサ51に近い接続箇所Sが異常箇所Snとなり、電池ECU38は、取得される二つの温度から、接続異常の生じた接続箇所Sを特定できる。
(3)各電極端子23と、電流検出用パターン32aとにはそれぞれ接続部材41が接続され、一対の接続部材41は、並設方向Xに抵抗体22を挟む位置に配置されている。また、各温度センサ51は、各接続部材41の温度を計測する。シャント抵抗器21で発生した熱は、各電極端子23から各接続部材41を介して回路基板31に伝わる。回路基板31に設けた温度センサ51によって各接続部材41の温度を計測することにより、各温度センサ51により各接続箇所Sの温度を取得できる。また、導電材料製の接続部材41により、電極端子23と電流検出用パターン32aとの電気的な接続を行うことができる。このため、接続部材41を、接続箇所Sの温度取得と、電流計測の両方に用いることができ、例えば、接続箇所Sの温度取得と、電流計測とを別々の部材を用いる場合と比べると電流計測装置20の部品点数を減らすことができる。
(4)回路基板31は、銅箔製の第1伝熱部55及び第2伝熱部56を備える。このため、接続部材41に伝わる温度を第1伝熱部55及び第2伝熱部56によって各温度センサ51に精度良く伝えることができ、電池ECU38による判定精度を高めることができる。
(5)接続異常の有無の判定を、接続箇所Sに締結された丸端子と配線接続された温度センサによって取得される温度を用いて行う場合があるが、この場合は、接続箇所Sの弛みによって、丸端子も弛み、温度センサによる温度の取得精度が下がる。しかし、本実施形態では、接続箇所Sの接続異常の有無の判定を、回路基板31に実装した二つの温度センサ51を用いて行うため、温度センサ51によって取得される温度は、接続箇所Sの弛みの影響を受けず、接続異常の有無の判定を精度良く行うことができる。また、丸端子と温度センサとを繋ぐ配線も不要となり、配線の配策作業も不要となるため、電流計測装置20の製造コストを低減できる。さらには、丸端子と温度センサとを繋ぐ配線の断線が無く、接続異常の有無の判定の信頼性の低下も防止できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 図7に示すように、各温度センサ51は、回路基板31の第2実装面31bのうち、接続箇所Sの直近に配置されていてもよい。要は、二つの温度センサ51が抵抗体22を並設方向Xに挟む位置に配置され、かつ二つの接続箇所Sの温度を取得できれば、回路基板31における二つの温度センサ51の位置は適宜変更してもよく、第1実装面31aに配置されていてもよい。
○ 図7に示すように、各温度センサ51は、回路基板31の第2実装面31bのうち、接続箇所Sの直近に配置されていてもよい。要は、二つの温度センサ51が抵抗体22を並設方向Xに挟む位置に配置され、かつ二つの接続箇所Sの温度を取得できれば、回路基板31における二つの温度センサ51の位置は適宜変更してもよく、第1実装面31aに配置されていてもよい。
○ 図8に示すように、第1伝熱部55及び第2伝熱部56は、回路基板31の第2実装面31bの表面に露出していなくてもよい。要は、接続部材41の温度が伝熱部を介して温度センサ51に伝えることができれば、回路基板31の板厚方向D2における伝熱部の位置は適宜変更してもよい。
○ 第1伝熱部55及び第2伝熱部56は無くてもよく、温度センサ51は、接続部材41から回路基板31を介して伝わる温度を接続箇所Sの温度として取得する。
○ シャント抵抗器21と回路基板31を接続する接続部材41は、逆U形であってもよい。逆U形の接続部材41は、長板状の金属板を逆U形に屈曲させて形成され、長さ方向の一端側に基板側接続部42を有し、長さ方向の他端側に抵抗側接続部43を有する。また、逆U形の接続部材41は、基板側接続部42と抵抗側接続部43を繋ぐ屈曲部を有する。
○ シャント抵抗器21と回路基板31を接続する接続部材41は、逆U形であってもよい。逆U形の接続部材41は、長板状の金属板を逆U形に屈曲させて形成され、長さ方向の一端側に基板側接続部42を有し、長さ方向の他端側に抵抗側接続部43を有する。また、逆U形の接続部材41は、基板側接続部42と抵抗側接続部43を繋ぐ屈曲部を有する。
○ 接続部材41は並設方向Xの外側から見てL字形でなくてもよく、例えば、平板状であってもよい。
○ シャント抵抗器21の電極端子23と接続部材41とを締結する方法は、抵抗用リベット45に変えてボルト及びナットで行ってもよいし、回路基板31と接続部材41とを締結する方法は、基板用リベット44に変えてボルト及びナットで行ってもよい。
○ シャント抵抗器21の電極端子23と接続部材41とを締結する方法は、抵抗用リベット45に変えてボルト及びナットで行ってもよいし、回路基板31と接続部材41とを締結する方法は、基板用リベット44に変えてボルト及びナットで行ってもよい。
○ 接続部材41の基板側接続部42と回路基板31とははんだによって電気的に接続され、接続部材41の抵抗側接続部43とシャント抵抗器21とははんだによって電気的に接続されていてもよい。
○ シャント抵抗器21と回路基板31は一体化されていなくてもよい。例えば、シャント抵抗器21を第2ケース部材15に支持させ、回路基板31を第1ケース部材14に支持させてもよい。ただし、シャント抵抗器21と回路基板31とは、接続部材41によって熱的及び電気的に結合される。
○ 電流計測装置20は、二次電池12を複数有する電池パック10ではなく、バッテリに設けられてもよい。
○ 外部接続部材は、丸端子を有するワイヤであってもよい。
○ 外部接続部材は、丸端子を有するワイヤであってもよい。
○ バスバー60と電極端子23とはリベットによって接続してもよいし、バスバー60を貫通した軸部材を、電極端子23の連結孔23bに嵌入してもよい。
○ 外部接続部材は、バスバー60以外の導線であってもよい。
○ 外部接続部材は、バスバー60以外の導線であってもよい。
○ 計測部の導通部は、回路基板31の電流検出用パターン32a以外でもよく、導線であってもよい。
○ 電圧増幅IC32が実装される面は第2実装面31bであってもよい。
○ 電圧増幅IC32が実装される面は第2実装面31bであってもよい。
○ 判定部は、電池ECU38でなくてもよく、電池パック10が搭載されるEVやPHVの制御部であってもよい。
○ 各温度センサ51より温度を取得するための回路及び判定部の少なくとも一方は、回路基板31に搭載されていてもよい。
○ 各温度センサ51より温度を取得するための回路及び判定部の少なくとも一方は、回路基板31に搭載されていてもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(1)前記伝熱部は銅箔製である。
(1)前記伝熱部は銅箔製である。
D1,D2…板厚方向、S…接続箇所、X…並設方向、20…電流計測装置、21…シャント抵抗器、22…抵抗体、23…電極端子、31…回路基板、31a…第1実装面、31b…第2実装面、32…計測部としての電圧増幅IC、32a…導通部としての電流検出用パターン、38…判定部としての電池ECU、41…接続部材、51…温度センサ、55…第1伝熱部、56…第2伝熱部、60…バスバー。
Claims (4)
- 抵抗体、及び当該抵抗体の板厚方向に交差する一つの方向である並設方向に沿って前記抵抗体を挟む一対の電極端子を有するシャント抵抗器と、
前記抵抗体の一対の前記電極端子の電圧を計測する計測部が実装面に配置される回路基板と、を有し、
電流経路に前記シャント抵抗器が設けられ、各前記電極端子に外部接続部材が接続される電流計測装置において、
前記シャント抵抗器の温度であって、前記並設方向に前記抵抗体を挟んだ位置での温度を取得するために前記回路基板に設けられる二つの温度センサと、
各前記温度センサによって取得される温度の差が閾値を超える場合、前記電極端子と前記外部接続部材の一対の接続箇所のうちのいずれか一方に接続異常があると判別する判定部と、を有することを特徴とする電流計測装置。 - 前記判定部は、二つの前記温度センサのうち、高い温度を取得する一方の前記温度センサに近い前記接続箇所に前記接続異常があると判定する請求項1に記載の電流計測装置。
- 各前記電極端子と、前記回路基板における前記計測部の導通部とにはそれぞれ導電材料製の接続部材が接続され、一対の前記接続部材は、前記並設方向に前記抵抗体を挟む位置に配置され、各前記温度センサは、各前記接続部材の温度を計測する請求項1又は請求項2に記載の電流計測装置。
- 前記回路基板は、前記回路基板の板厚方向において前記接続部材に重なる位置と前記温度センサに重なる位置とを繋ぐ伝熱部を有する請求項3に記載の電流計測装置。
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